Contract
xxx市物件修繕請負契約約款
平成23年3月30日
告示第59号
(総則)
第1条 発注者及び受注者は、この約款(契約書を含む。以下同じ。)に基づき、設計図書(別冊の図面、仕様書、現場説明書及びこれらの図書に係る質問回答書並びに現場説明に対する質問回答書をいう。以下同じ。)に従い、日本国の法令を遵守し、この契約
(この約款及び設計図書を内容とする修繕の請負契約をいう。以下同じ。)を履行しなければならない。
2 受注者は、契約書記載の修繕(以下「修繕」という。)を契約書記載の履行期間(以下「履行期間」という。)内に完了し、契約の目的物(以下「成果物」という。)を発注者に引き渡すものとし、発注者は、その請負代金を支払うものとする。
3 仮設、修繕方法その他修繕を完了するために必要な一切の手段(以下「修繕方法等」という。)については、この約款及び設計図書に特別の定めがある場合を除き、受注者がその責任において定める。
4 受注者は、この契約の履行に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
5 受注者は、この契約を履行するため個人情報を取り扱うに当たっては、xxx市個人情報保護条例(平成17年xxx市条例第18号)を遵守するとともに、個人情報の適切な取扱いのために別記「個人情報取扱特記事項」を遵守しなければならない。
6 この約款に定める催告、請求、通知、報告、申出、承諾及び解除は、書面により行わなければならない。
7 この契約の履行に関して発注者と受注者との間で用いる言語は、日本語とする。
8 この約款に定める金銭の支払に用いる通貨は、日本円とする。
9 この契約の履行に関して発注者と受注者との間で用いる計量単位は、設計図書に特別の定めがある場合を除き、計量法(平成4年法律第51号)に定めるものとする。
10 この約款及び設計図書における期間の定めについては、民法(明治29年法律第8
9号)及び商法(明治32年法律第48号)の定めるところによるものとする。
11 この契約は、日本国の法令に準拠するものとする。
12 この契約に係る訴訟の提起又は調停の申立てについては、日本国の裁判所をもって合意による専属的管轄裁判所とする。
13 受注者が、法人又は組合の代表者名義をもって契約している場合において、その代表者に変更があったときは、速やかにその名義変更に係る登記簿謄本その他のこれを証する書面を添えて、その旨を発注者に届け出なければならない。
(関連業務の調整)
第2条 発注者は、受注者の行う修繕及び発注者の発注に係る第三者の履行する他の業務が履行上密接に関連する場合において、必要があるときは、その履行につき、調整を行うものとする。この場合においては、受注者は、発注者の調整に従い、当該第三者の行う業務の円滑な履行に協力しなければならない。
(工程表の提出)
第3条 発注者が求めたときは、受注者は、この契約締結後14日以内に設計図書に基づいて工程表を作成し、発注者に提出しなければならない。
2 発注者は、必要があると認めるときは、前項の工程表を受理した日から7日以内に、受注者に対してその修正を請求することができる。
3 この約款の他の条項の規定により履行期間又は設計図書が変更された場合において、発注者は、必要があると認めるときは、受注者に対して工程表の再提出を請求することができる。この場合において、第1項中「この契約締結後」とあるのは「当該請求があった日から」と読み替えて、前2項の規定を準用する。
4 工程表は、発注者及び受注者を拘束するものではない。
(契約の保証)
第4条 発注者が求めたときは、受注者は、この契約の締結と同時に、次の各号のいずれかに掲げる保証を付さなければならない。ただし、第4号の場合においては、履行保証保険契約の締結後、直ちにその保険証券を発注者に寄託しなければならない。
(1) 契約保証金の納付
(2) 契約保証金に代わる担保となる有価証券の提供
(3) この契約による債務の不履行により生ずる損害金の支払を保証する銀行、発注者が確実と認める金融機関又は保証事業会社等の保証
(4) この契約による債務の不履行により生ずる損害をてん補する履行保証保険契約の締結
2 前項の保証に係る契約保証金の額、保証金額又は保険金額(第5項において「保証の額」という。)は、請負代金額の10分の1以上としなければならない。
3 受注者が第1項第3号又は第4号に掲げる保証を付す場合は、当該保証は第46条第
3項各号に規定する者による契約の解除の場合についても保証するものでなければならない。
4 第1項の規定により、受注者が同項第2号又は第3号に掲げる保証を付したときは、当該保証は契約保証金に代わる担保の提供として行われたものとし、同項第4号に掲げる保証を付したときは、契約保証金の納付を免除する。
5 請負代金額の変更があった場合には、保証の額が変更後の請負代金額の10分の1に達するまで、発注者は、保証の額の増額を請求することができ、受注者は、保証の額の減額を請求することができる。
6 契約保証金から生じたxxは、発注者に帰属するものとする。
(権利義務の譲渡等)
第5条 受注者は、この契約により生ずる権利又は義務を第三者に譲渡し、又は承継させてはならない。ただし、あらかじめ、発注者の承諾を得た場合は、この限りでない。
2 受注者は、成果物(未完成の成果物及び修繕を行う上で得られた記録等を含む。)、材料(工場製品を含む。以下同じ。)のうち第13条第2項の規定による検査に合格したもの及び第33条第3項の規定による部分払のための確認を受けたもの並びに仮設物を第三者に譲渡し、貸与し、又は質権その他の担保の目的に供してはならない。ただし、あらかじめ、発注者の承諾を得た場合は、この限りでない。
(一括委任又は一括下請負の禁止)
第6条 受注者は、修繕の全部を一括して、又は設計図書において指定した部分を第三者に委任し、又は請け負わせてはならない。
2 受注者は、修繕の一部を第三者に委任し、又は請け負わせようとするときは、あらかじめ、発注者の承諾を得なければならない。ただし、発注者が設計図書において指定した軽微な部分を委任し、又は請け負わせようとするときは、この限りでない。
(下請負人の通知)
第7条 発注者は、受注者に対して、下請負人の商号又は名称その他必要な事項の通知を請求することができる。
(特許xxの使用)
第8条 受注者は、特許権、実用新案権、意匠権、商標権その他日本国の法令に基づき保護される第三者の権利(以下「特許xx」という。)の対象となっている材料、修繕方法等を使用するときは、その使用に関する一切の責任を負わなければならない。ただし、発注者がその材料、修繕方法等を指定した場合において、設計図書に特許xxの対象である旨の明示がなく、かつ、受注者がその存在を知らなかったときは、発注者は、受注者がその使用に関して要した費用を負担しなければならない。
(担当職員)
第9条 発注者は、担当職員を置いたときは、その氏名を受注者に通知しなければならない。担当職員を変更したときも同様とする。
2 担当職員は、この約款の他の条項に定めるもの及びこの約款に基づく発注者の権限とされる事項のうち発注者が必要と認めて担当職員に委任したもののほか、設計図書に定めるところにより、次に掲げる権限を有する。
(1) この契約の履行についての受注者又は受注者の業務責任者に対する指示、承諾又は協議
(2) 設計図書に基づく修繕を行うための詳細図等の作成及び交付又は受注者が作成した詳細図等の承諾
(3) 設計図書に基づく工程の管理、立会い、修繕の履行状況の検査又は材料の試験若しくは検査(確認を含む。)
3 発注者は、2人以上の担当職員を置き、前項の権限を分担させたときにあってはそれぞれの担当職員の有する権限の内容を、担当職員にこの約款に基づく発注者の権限の一部を委任したときにあっては当該委任した権限の内容を、受注者に通知しなければならない。
4 第2項の規定に基づく担当職員の指示又は承諾は、原則として、書面により行わなければならない。
5 発注者が担当職員を置いたときは、この約款に定める発注者に対する催告、請求、通知、報告、申出、承諾及び解除については、設計図書に定めるものを除き、担当職員を経由して行うものとする。この場合においては、担当職員に到達した日をもって発注者に到達したものとみなす。
(業務責任者)
第10条 受注者は、業務責任者を置いたときは、その氏名その他必要な事項を発注者に通知しなければならない。業務責任者を変更したときも同様とする。
2 業務責任者は、この契約の履行に関し、その運営及び取締りを行うほか、請負代金額の変更、履行期間の変更、請負代金の請求及び受領、第11条第1項の請求の受理、同条第3項の決定及び通知、同条第4項の請求、同条第5項の通知の受理並びにこの契約の解除に係る権限を除き、この契約に基づく受注者の一切の権限を行使することができる。
3 受注者は、前項の規定にかかわらず、自己の有する権限のうちこれを業務責任者に委任せず自ら行使しようとするものがあるときは、あらかじめ、当該権限の内容を発注者に通知しなければならない。
(業務責任者等に対する措置請求)
第11条 発注者は、業務責任者がその職務の執行につき著しく不適当と認められるときは、受注者に対して、その理由を明示した書面により、必要な措置をとるべきことを請求することができる。
2 発注者又は担当職員は、受注者が修繕を行うために使用している下請負人、労働者等で修繕の履行又は管理につき著しく不適当と認められるものがあるときは、受注者に対して、その理由を明示した書面により、必要な措置をとるべきことを請求することができる。
3 受注者は、前2項の規定による請求があったときは、当該請求に係る事項について決定し、その結果を請求を受けた日から10日以内に発注者に通知しなければならない。
4 受注者は、担当職員がその職務の執行につき著しく不適当と認められるときは、発注者に対して、その理由を明示した書面により、必要な措置をとるべきことを請求するこ
とができる。
5 発注者は、前項の規定による請求があったときは、当該請求に係る事項について決定し、その結果を請求を受けた日から10日以内に受注者に通知しなければならない。
(履行報告)
第12条 受注者は、設計図書に定めるところにより、この契約の履行について発注者に報告しなければならない。
2 発注者は、必要があると認めるときは、この契約の履行について調査し、又は受注者に対して報告を求めることができる。
(材料の品質及び検査等)
第13条 材料の品質については、設計図書に定めるところによる。設計図書にその品質が明示されていない場合にあっては、中等の品質を有するものとする。
2 受注者は、設計図書において担当職員の検査(確認を含む。以下この条において同じ。)を受けて使用すべきものと指定された材料については、当該検査に合格したものを使用しなければならない。この場合において、当該検査に直接要する費用は、受注者の負担とする。
3 担当職員は、受注者から前項の検査を請求されたときは、請求を受けた日から7日以内に応じなければならない。
4 受注者は、修繕現場内に搬入した材料を担当職員の承諾を受けないで修繕現場外に搬出してはならない。
5 受注者は、前項の規定にかかわらず、第2項の検査の結果不合格と決定された材料については、当該決定を受けた日から7日以内に修繕現場外に搬出しなければならない。
(担当職員の立会い及び修繕記録の整備等)
第14条 受注者は、設計図書において担当職員の立会いの上調合し、又は調合について見本検査を受けるものと指定された材料については、当該立会いを受けて調合し、又は当該見本検査に合格したものを使用しなければならない。
2 受注者は、設計図書において担当職員の立会いの上行うものと指定された修繕については、当該立会いを受けて履行しなければならない。
3 受注者は、前2項に規定するほか、発注者が特に必要があると認めて設計図書において見本又は履行写真等の記録を整備すべきものと指定した材料の調合又は修繕を行うときは、設計図書に定めるところにより、当該見本又は修繕写真等の記録を整備し、担当職員の請求があったときは、当該請求を受けた日から7日以内に提出しなければならない。
4 担当職員は、受注者から第1項又は第2項の立会い又は見本検査を請求されたときは、当該請求を受けた日から7日以内に応じなければならない。
5 前項の場合において、担当職員が正当な理由なく受注者の請求に7日以内に応じない
ため、その後の工程に支障をきたすときは、受注者は、担当職員に通知した上、当該立会い又は見本検査を受けることなく、材料を調合して使用し、又は修繕を行うことができる。この場合において、受注者は、当該材料の調合又は当該修繕を適切に行ったことを証する見本又は修繕写真等の記録を整備し、担当職員の請求があったときは、当該請求を受けた日から7日以内に提出しなければならない。
6 第1項、第3項又は前項の場合において、見本検査又は見本若しくは修繕写真等の記録の整備に直接要する費用は、受注者の負担とする。
(支給材料及び貸与品)
第15条 発注者が受注者に支給する材料(以下「支給材料」という。)及び貸与する機械器具(以下「貸与品」という。)の品名、数量、品質、規格又は性能、引渡場所及び引渡時期は、設計図書に定めるところによる。
2 担当職員は、支給材料又は貸与品の引渡しに当たっては、受注者の立会いの上、発注者の負担において、当該支給材料又は貸与品を検査しなければならない。この場合において、当該検査の結果、その品名、数量、品質又は規格若しくは性能が設計図書の定めと異なり、又は使用に適当でないと認めたときは、受注者は、その旨を直ちに発注者に通知しなければならない。
3 受注者は、支給材料又は貸与品の引渡しを受けたときは、引渡しの日から7日以内に、発注者に受領書又は借用書を提出しなければならない。
4 受注者は、支給材料又は貸与品の引渡しを受けた後、当該支給材料又は貸与品に種類、品質又は数量に関しこの契約の内容に適合しないこと(第2項の検査により発見することが困難であったものに限る。)などがあり使用に適当でないと認めたときは、その旨を直ちに発注者に通知しなければならない。
5 発注者は、受注者から第2項後段又は前項の規定による通知を受けた場合において、必要があると認められるときは、当該支給材料若しくは貸与品に代えて他の支給材料若しくは貸与品を引き渡し、支給材料若しくは貸与品の品名、数量、品質若しくは規格若しくは性能を変更し、又は理由を明示した書面により、当該支給材料若しくは貸与品の使用を受注者に請求しなければならない。
6 発注者は、前項に規定するほか、必要があると認めるときは、支給材料又は貸与品の品名、数量、品質、規格若しくは性能、引渡場所又は引渡時期を変更することができる。
7 発注者は、前2項の場合において、必要があると認められるときは履行期間若しくは請負代金額を変更し、又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
8 受注者は、支給材料及び貸与品を善良な管理者の注意をもって管理しなければならない。
9 受注者は、設計図書に定めるところにより修繕の完了、設計図書の変更等によって不
用となった支給材料又は貸与品を発注者に返還しなければならない。
10 受注者は、故意又は過失により支給材料又は貸与品が滅失若しくは毀損し、又はその返還が不可能となったときは、発注者の指定した期間内に代品を納め、若しくは原状に復して返還し、又は返還に代えて損害を賠償しなければならない。
11 受注者は、支給材料又は貸与品の使用方法が設計図書に明示されていないときは、担当職員の指示に従わなければならない。
(設計図書不適合の場合の改造義務及び分解検査等)
第16条 受注者は、修繕の履行部分が設計図書に適合しない場合において、担当職員が その改造を請求したときは、当該請求に従わなければならない。この場合において、当 該不適合が担当職員の指示によるときその他発注者の責めに帰すべき事由によるときは、発注者は、必要があると認められるときは履行期間若しくは請負代金額を変更し、又は 受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
2 担当職員は、受注者が第13条第2項又は第14条第1項から第3項までの規定に違反した場合において、必要があると認められるときは、修繕の履行部分を分解又は破壊して検査することができる。
3 前項に規定するほか、担当職員は、修繕の履行部分が設計図書に適合しないと認められる相当の理由がある場合において、必要があると認められるときは、当該相当の理由を受注者に通知して、修繕の履行部分を最小限度分解又は破壊して検査することができる。
4 前2項の場合において、検査及び復旧に直接要する費用は、受注者の負担とする。
(条件変更等)
第17条 受注者は、修繕を行うに当たり、次の各号のいずれかに該当する事実を発見したときは、その旨を直ちに発注者に通知し、その確認を請求しなければならない。
(1) 図面、仕様書、現場説明書及びこれらの図書に係る質問回答書並びに現場説明に対する質問回答書が一致しないこと(これらの優先順位が定められている場合を除く。)。
(2) 設計図書に誤謬又は脱漏があること。
(3) 設計図書の表示が明確でないこと。
(4) 履行上の制約等設計図書に示された自然的又は人為的な履行条件が実際と相違すること。
(5) 設計図書に明示されていない履行条件について予期することのできない特別な状態が生じたこと。
2 発注者は、前項の規定による確認を請求されたとき又は自ら同項各号に掲げる事実を発見したときは、受注者の立会いの上、直ちに調査を行わなければならない。ただし、受注者が立会いに応じない場合には、受注者の立会いを得ずに行うことができる。
3 発注者は、受注者の意見を聴いて、調査の結果(これに対してとるべき措置を指示する必要があるときは、当該指示を含む。)を取りまとめ、調査の終了後14日以内に、その結果を受注者に通知しなければならない。ただし、その期間内に通知できないやむを得ない理由があるときは、あらかじめ受注者の意見を聴いた上、当該期間を延長することができる。
4 前項の調査の結果により第1項各号に掲げる事実が確認された場合において、必要があると認められるときは、発注者は、設計図書の訂正又は変更を行わなければならない。
5 前項の規定により設計図書の訂正又は変更が行われた場合において、発注者は、必要があると認められるときは履行期間若しくは請負代金額を変更し、又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(設計図書の変更)
第18条 発注者は、前条第4項の規定によるほか、必要があると認めるときは、設計図書の変更内容を受注者に通知して、設計図書を変更することができる。この場合において、発注者は、必要があると認められるときは履行期間若しくは請負代金額を変更し、又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(修繕の中止)
第19条 発注者は、必要があると認められるときは、修繕の中止内容を受注者に通知して、修繕の全部又は一部の履行を一時中止させることができる。
2 発注者は、前項の規定により修繕の履行を一時中止させた場合において、必要があると認められるときは履行期間若しくは請負代金額を変更し、又は受注者が修繕の続行に備え修繕現場を維持し、若しくは労働者、機械器具を保持するための費用その他修繕の履行の一時中止に伴う増加費用を必要とし、若しくは受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(受注者の請求による履行期間の延長)
第20条 受注者は、第2条の規定に基づく関連業務の調整への協力その他受注者の責めに帰すことができない事由により履行期間内に修繕を完了することができないときは、その理由を明示した書面により、発注者に履行期間の延長変更を請求することができる。
2 発注者は、前項の規定による請求があった場合において、必要があると認められるときは、履行期間を延長しなければならない。発注者は、その履行期間の延長が発注者の責めに帰すべき事由による場合においては、請負代金額について必要と認められる変更を行い、又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(発注者の請求による履行期間の短縮等)
第21条 発注者は、特別の理由により履行期間を短縮する必要があるときは、履行期間の短縮変更を受注者に請求することができる。
2 発注者は、前項の場合において、必要があると認められるときは請負代金額を変更し、
又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(履行期間の変更方法)
第22条 履行期間の変更については、発注者と受注者とが協議して定める。ただし、協議開始の日から14日以内に協議が整わない場合には、発注者が定め、受注者に通知する。
2 前項の協議開始の日については、発注者が受注者の意見を聴いて定め、受注者に通知するものとする。ただし、発注者が履行期間の変更事由が生じた日(第20条の場合にあっては発注者が履行期間の変更の請求を受けた日、前条の場合にあっては受注者が履行期間の変更の請求を受けた日)から7日以内に協議開始の日を通知しない場合には、受注者は、協議開始の日を定め、発注者に通知することができる。
(請負代金額の変更方法等)
第23条 請負代金額の変更については、発注者と受注者とが協議して定める。ただし、協議開始の日から14日以内に協議が整わない場合には、発注者が定め、受注者に通知する。
2 前項の協議開始の日については、発注者が受注者の意見を聴いて定め、受注者に通知するものとする。ただし、発注者が請負代金額の変更事由が生じた日から7日以内に協議開始の日を通知しない場合には、受注者は、協議開始の日を定め、発注者に通知することができる。
3 この約款の規定により、受注者が増加費用を必要とした場合又は損害を受けた場合に発注者が負担する必要な費用の額については、発注者と受注者とが協議して定める。
(賃金又は物価の変動に基づく請負代金額の変更)
第24条 特別な要因により、履行期間内に日本国内において賃金水準、物価水準又は主要な材料の価格に著しい変動を生じ、請負代金額が不適当となったときは、発注者又は受注者は、請負代金額の変更を請求することができる。
2 予期することのできない特別の事情により、履行期間内に日本国内において急激なインフレーション又はデフレーションを生じ、請負代金額が著しく不適当となったときは、発注者又は受注者は、前項の規定にかかわらず、請負代金額の変更を請求することができる。
3 前2項の場合において、請負代金額の変更額については、発注者と受注者とが協議して定める。ただし、協議開始の日から14日以内に協議が整わない場合にあっては、発注者が定め、受注者に通知する。
4 前項の協議開始の日については、発注者が受注者の意見を聴いて定め、受注者に通知しなければならない。ただし、発注者が第1項又は第2項の請求を行った日又は受けた日から7日以内に協議開始の日を通知しない場合には、受注者は、協議開始の日を定め、発注者に通知することができる。
(臨機の措置)
第25条 受注者は、災害防止等のため必要があると認めるときは、臨機の措置をとらなければならない。この場合において、必要があると認めるときは、受注者は、あらかじめ発注者の意見を聴かなければならない。ただし、緊急やむを得ない事情があるときは、この限りでない。
2 前項の場合においては、受注者は、そのとった措置の内容を発注者に直ちに通知しなければならない。
3 発注者は、災害防止その他修繕を行う上で特に必要があると認めるときは、受注者に対して臨機の措置をとることを請求することができる。
4 受注者が第1項又は前項の規定により臨機の措置をとった場合において、当該措置に要した費用のうち、受注者が請負代金額の範囲において負担することが適当でないと認められる部分については、発注者がこれを負担する。
(一般的損害)
第26条 成果物の引渡し前に、成果物又は材料について生じた損害その他修繕の履行に関して生じた損害(次条第1項、第2項若しくは第3項又は第28条第1項に規定する損害を除く。)については、受注者がその費用を負担する。ただし、その損害(設計図書に定めるところにより付された保険によりてん補された部分を除く。)のうち発注者の責めに帰すべき事由により生じたものについては、発注者が負担する。
(第三者に及ぼした損害)
第27条 修繕を行うにつき第三者に及ぼした損害(第3項に規定する損害を除く。)について、当該第三者に対して損害の賠償を行わなければならないときは、受注者がその賠償額を負担する。
2 前項の規定にかかわらず、同項に規定する賠償額(設計図書に定めるところにより付された保険によりてん補された部分を除く。)のうち、発注者の指示、貸与品等の性状その他発注者の責めに帰すべき事由により生じたものについては、発注者がその賠償額を負担する。ただし、受注者が、発注者の指示又は貸与品等が不適当であること等発注者の責めに帰すべき事由があることを知りながらこれを通知しなかったときは、この限りでない。
3 修繕を行うにつき通常避けることができない騒音、振動、地下水の断絶等の理由により第三者に及ぼした損害(設計図書に定めるところにより付された保険によりてん補された部分を除く。)について、当該第三者に損害の賠償を行わなければならないときは、発注者がその賠償額を負担しなければならない。ただし、修繕を行うにつき受注者が善良な管理者の注意義務を怠ったことにより生じたものについては、受注者が負担する。
4 前3項の場合その他修繕を行うにつき第三者との間に紛争を生じた場合においては、発注者及び受注者は協力してその処理解決に当たるものとする。
(不可抗力による損害)
第28条 成果物の引渡し前に、天災等(設計図書で基準を定めたものにあっては、当該基準を超えるものに限る。)で発注者と受注者のいずれの責めにも帰すことができないもの(以下「不可抗力」という。)により、修繕の出来形部分、仮設物又は作業現場に搬入済みの材料若しくは機械器具に損害が生じたときは、受注者は、その事実の発生後直ちにその状況を発注者に通知しなければならない。
2 発注者は、前項の規定による通知を受けたときは、直ちに調査を行い、前項の損害(受注者が善良な管理者の注意義務を怠ったことに基づくもの及び設計図書に定めるところにより付された保険によりてん補された部分を除く。以下本条において同じ。)の状況を確認し、その結果を受注者に通知しなければならない。
3 受注者は、前項の規定により損害の状況が確認されたときは、損害による費用の負担を発注者に請求することができる。
4 発注者は、前項の規定により受注者から損害による費用の負担の請求があったときは、当該損害の額(修繕の出来形部分、仮設物又は作業現場に搬入済みの材料若しくは機械器具であって立会いその他受注者の修繕に関する記録等により確認することができるものに係る額に限る。)及び当該損害の取片付けに要する費用の額の合計額(以下「損害合計額」という。)のうち、請負代金額の100分の1を超える額を負担しなければならない。
5 損害の額は、次の各号に掲げる損害につき、それぞれ当該各号に定めるところにより算定する。
(1) 修繕の出来形部分に関する損害
損害を受けた出来形部分に相応する請負代金額とし、残存価値がある場合にはその評価額を差し引いた額とする。
(2) 仮設物又は機械器具に関する損害
損害を受けた仮設物又は機械器具で通常妥当と認められるものについて、当該修繕で償却することとしている償却費の額から損害を受けた時点における成果物に相応する償却費の額を差し引いた額とする。ただし、修繕によりその機能を回復することができ、かつ、修繕費の額が上記の額より少額であるものについては、その修繕費の額とする。
(3) 材料に関する損害
損害を受けた材料で通常妥当と認められるものに相応する請負代金額とし、残存価値がある場合には、その評価額を差し引いた額とする。
6 数次にわたる不可抗力により損害合計額が累積した場合における第2次以降の不可抗力による損害合計額の負担については、第4項中「当該損害の額」とあるのは「損害の額の累計」と、「当該損害の取片付けに要する費用の額」とあるのは「損害の取片付け
に要する費用の額の累計」と、「請負代金額の100分の1を超える額」とあるのは「請負代金額の100分の1を超える額から既に負担した額を差し引いた額」として同項を適用する。
(請負代金額の変更に代える設計図書の変更)
第29条 発注者は、第8条、第15条、第16条から第21条まで、第24条から第2
6条まで又は第32条の規定により請負代金額を増額すべき場合又は費用を負担すべき場合において、特別の理由があるときは、請負代金額の増額又は負担額の全部又は一部に代えて設計図書を変更することができる。この場合において、設計図書の変更内容は、発注者と受注者とが協議して定める。ただし、協議開始の日から14日以内に協議が整わない場合には、発注者が定め、受注者に通知する。
2 前項の協議開始の日については、発注者が受注者の意見を聴いて定め、受注者に通知しなければならない。ただし、発注者が同項の請負代金額を増額すべき事由又は費用を負担すべき事由が生じた日から7日以内に協議開始の日を通知しない場合には、受注者は、協議開始の日を定め、発注者に通知することができる。
(検査及び引渡し)
第30条 受注者は、修繕を完了したときは、その旨を発注者に通知しなければならない。
2 発注者又は発注者が検査を行う者として定めた職員(以下「検査員」という。)は、前項の規定による通知を受けたときは、通知を受けた日から起算して10日以内に受注者の立会いの上、設計図書に定めるところにより、修繕の完了を確認するための検査を完了し、当該検査の結果を受注者に通知しなければならない。この場合において、発注者又は検査員は、必要があると認められるときは、その理由を受注者に通知して、成果物を最小限度分解又は破壊して検査することができる。
3 発注者又は検査員は、成果物の品質を確保するため必要があると認めるときは、受注者の立会いの上、中間検査を行うことができる。この場合において、発注者又は検査員は、必要があると認められるときは、その理由を受注者に通知して、修繕の履行部分を最小限度分解又は破壊して検査することができる。
4 前2項の場合において、検査又は復旧に直接要する費用は、受注者の負担とする。
5 発注者は、第2項の検査によって修繕の完了を確認した後、受注者が成果物の引渡しを申し出たときは、直ちに当該成果物の引渡しを受けなければならない。
6 発注者は、受注者が前項の申出を行わないときは、当該成果物の引渡しを請負代金の支払の完了と同時に行うことを請求することができる。この場合においては、受注者は、当該請求に直ちに応じなければならない。
7 受注者は、成果物が第2項の検査に合格しないときは、直ちに修補して発注者の検査を受けなければならない。この場合においては、修補の完了を修繕の完了とみなして前各項(第3項を除く。)の規定を適用する。
(請負代金の支払)
第31条 受注者は、前条第2項(同条第7項後段の規定により適用される場合を含む。第3項において同じ。)の検査に合格したときは、請負代金の支払を請求することができる。
2 発注者は、前項の規定による請求があったときは、請求を受けた日から起算して30日以内に請負代金を支払わなければならない。
3 発注者がその責めに帰すべき事由により前条第2項の期間内に検査をしないときは、その期限を経過した日から検査をした日までの期間の日数は、前項の期間(以下この項において「約定期間」という。)の日数から差し引くものとする。この場合において、その遅延日数が約定期間の日数を超えるときは、約定期間は、遅延日数が約定期間の日数を超えた日において満了したものとみなす。
(部分使用)
第32条 発注者は、第30条第5項又は第6項の規定による引渡し前においても、成果物の全部又は一部を受注者の承諾を得て使用することができる。
2 前項の場合においては、発注者は、その使用部分を善良な管理者の注意をもって使用しなければならない。
3 発注者は、第1項の規定により成果物の全部又は一部を使用したことによって受注者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。
(部分払)
請負代金額 | 回数 |
10,000,000円未満 | 2回 |
10,000,000円以上20,000, 000円未満 | 3回 |
20,000,000円以上 | 発注者と受注者とが協議して別に契約で定め る回数 |
第33条 受注者は、設計図書で部分払の支払を約した場合においては、修繕の完了前に、請負代金額が100万円以上である場合に限り、出来形部分並びに修繕現場に搬入済みの材料及び製造工場等にある工場製品(第13条第2項の規定により担当職員の検査を要するものにあっては当該検査に合格したもの、担当職員の検査を要しないものにあっては設計図書で部分払の対象とすることを指定したものに限る。)に相応する請負代金相当額が請負代金額の10分の3を超えた場合において、当該請負代金相当額の10分の9以内の額(1万円未満の端数があるときは、その端数は切り捨てる。)について、次項から第7項までに定めるところにより部分払を請求することができる。ただし、この請求は、履行期間内に次の表に定める回数を超えることができない。
2 受注者は、部分払を請求しようとするときは、あらかじめ、当該請求に係る出来形部分又は修繕現場に搬入済みの材料若しくは製造工場等にある工場製品の確認を発注者に請求しなければならない。
3 発注者又は検査員は、前項の場合において、当該請求を受けた日から10日以内に、受注者の立会いの上、設計図書に定めるところにより、同項の確認をするための検査を行い、当該確認の結果を受注者に通知しなければならない。この場合において、発注者又は検査員は、必要があると認められるときは、その理由を受注者に通知して、出来形部分を最小限度分解又は破壊して検査することができる。
4 前項の場合において、検査又は復旧に直接要する費用は、受注者の負担とする。
5 受注者は、第3項の規定による確認があったときは、部分払を請求することができる。この場合においては、発注者は、当該請求を受けた日から30日以内に部分払金を支払わなければならない。
6 部分払金の額は、次の式により算定する。この場合において第1項の請負代金相当額は、発注者と受注者とが協議して定める。ただし、発注者が前項の請求を受けた日から
10日以内に協議が整わない場合には、発注者が定め、受注者に通知する。部分払金の額≦第1項の請負代金相当額×9/10
7 第5項の規定により部分払金の支払があった後、再度部分払の請求をする場合においては、第1項及び前項中「請負代金相当額」とあるのは「請負代金相当額から既に部分払の対象となった請負代金相当額を控除した額」とする。
(部分引渡し)
第34条 第30条及び第31条の規定は、成果物について、発注者が設計図書において修繕の完了に先立って引渡しを受けるべきことを指定した部分(以下「指定部分」という。)がある場合において、当該指定部分の修繕が完了したときについて準用する。この場合において、第30条中「修繕」とあるのは「指定部分に係る修繕」と、「成果物」とあるのは「指定部分に係る成果物」と、同条第5項及び第31条中「請負代金」とあるのは「部分引渡しに係る請負代金」と読み替えるものとする。
2 前項の規定により準用される第31条第1項の規定により請求することができる部分引渡しに係る請負代金の額は、発注者と受注者とが協議して定める。ただし、発注者が前項の規定により準用される第31条第1項の請求を受けた日から14日以内に協議が整わない場合には、発注者が定め、受注者に通知する。
(第三者による代理受領)
第35条 受注者は、発注者の承諾を得て請負代金の全部又は一部の受領につき、第三者を代理人とすることができる。
2 発注者は、前項の規定により受注者が第三者を代理人とした場合において、受注者の提出する支払請求書に当該第三者が受注者の代理人である旨の明記がなされているとき
は、当該第三者に対して第31条(前条において準用する場合を含む。)又は第33条の規定に基づく支払をしなければならない。
(部分払金等の不払に対する修繕中止)
第36条 受注者は、発注者が第33条又は第34条において準用する第31条の規定に基づく支払を遅延し、相当の期間を定めてその支払を請求したにもかかわらず支払をしないときは、修繕の全部又は一部を一時中止することができる。この場合においては、受注者は、その理由を明示した書面により、直ちにその旨を発注者に通知しなければならない。
2 発注者は、前項の規定により受注者が修繕を一時中止した場合において、必要があると認められるときは履行期間若しくは請負代金額を変更し、又は受注者が増加費用を必要とし、若しくは受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(契約不適合責任)
第37条 発注者は、引き渡された成果物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しないもの(以下「契約不適合」という。)であるときは、受注者に対して成果物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる。ただし、その履行の追完に過分の費用を要するときは、発注者は、履行の追完を請求することができない。
2 前項の場合において、受注者は、発注者に不相当な負担を課するものでないときは、発注者が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることができる。
3 第1項の場合において、発注者が相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、その期間内に履行の追完がないときは、発注者は、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求することができる。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、催告をすることなく、直ちに代金の減額を請求することができる。
(1) 履行の追完が不能であるとき。
(2) 受注者が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき。
(3) 成果物の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行しなければ契約をした目的を達することができない場合において、受注者が履行の追完をしないでその時期を経過したとき。
(4) 前3号に掲げる場合のほか、発注者がこの項の規定による催告をしても履行の追完を受ける見込みがないことが明らかであるとき。
(協議解除)
第38条 発注者は、修繕が完了するまでの間は、次条又は第40条の規定によるほか、必要があるときは、この契約を解除することができる。
2 発注者は、前項の規定によりこの契約を解除したことにより受注者に損害を及ぼしたときは、その損害を賠償しなければならない。
(発注者の催告による解除権)
第39条 発注者は、受注者が次の各号のいずれかに該当するときは、相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、この契約を解除することができる。ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がこの契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、この限りでない。
(1) 正当な理由なく、修繕に着手すべき期日を過ぎても修繕に着手しないとき。
(2) 履行期間内に修繕が完了しないと明らかに認められるとき。
(3) 正当な理由なく、第37条第1項の履行の追完がなされないとき。
(4) 前3号に掲げる場合のほか、この契約に違反したとき。
(発注者の催告によらない解除権)
第40条 発注者は、受注者が次の各号のいずれかに該当するときは、直ちにこの契約を解除することができる。
(1) 第5条第1項の規定に違反して請負代金債権を譲渡したとき。
(2) この契約の修繕を完了させることができないことが明らかであるとき。
(3) 引き渡された成果物に契約不適合がある場合において、その不適合が成果物を除却した上で再び修繕しなければ、契約の目的を達成することができないものであるとき。
(4) 受注者がこの契約の修繕の債務の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
(5) 受注者の債務の一部の履行が不能である場合又は受注者がその債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示した場合において、残存する部分のみでは契約をした目的を達することができないとき。
(6) 契約の成果物の性質や当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行しなければ契約をした目的を達することができない場合において、受注者が履行をしないでその時期を経過したとき。
(7) 前各号に掲げる場合のほか、受注者がその債務の履行をせず、発注者が前条の催告をしても契約をした目的を達するのに足りる履行がされる見込みがないことが明らかであるとき。
(8) 暴力団(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第7
7号)第2条第2号に規定する暴力団をいう。以下この条において同じ。)又は暴力団員(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員をいう。以下この条において同じ。)が経営に実質的に関与していると認められる者に請負代金債権を譲渡したとき。
(9) 第42条又は第43条の規定によらないでこの契約の解除を申し出たとき。
(10) 受注者が次のいずれかに該当するとき。
ア 役員等(受注者が個人である場合にはその者を、受注者が法人である場合にはそ
の役員又はその支店の代表者をいう。以下この号において同じ。)が暴力団員であると認められるとき。
イ 暴力団又は暴力団員が経営に実質的に関与していると認められるとき。
ウ 役員等が自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもって、暴力団又は暴力団員を利用するなどしたと認められるとき。 エ 役員等が、暴力団又は暴力団員に対して資金等を供給し、又は便宜を供与するなど直接的あるいは積極的に暴力団の維持、運営に協力し、若しくは関与していると
認められるとき。
オ 役員等が暴力団又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有していると認められるとき。
カ 下請契約その他の契約に当たり、その相手方がアからオまでのいずれかに該当することを知りながら、当該者と契約を締結したと認められるとき。
キ 受注者が、アからオまでのいずれかに該当する者を下請契約その他の契約の相手方としていた場合(カに該当する場合を除く。)に、発注者が受注者に対して当該契約の解除を求め、受注者がこれに従わなかったとき。
(11) 受注者が次のいずれかに該当する談合その他不正行為をしたとき。
ア xx取引委員会が、受注者に違反行為があったとして私的独占の禁止及びxx取引の確保に関する法律(昭和22年法律第54号。以下「独占禁止法」という。)第61条に規定する排除措置命令を行い、当該排除措置命令が確定したとき。
イ xx取引委員会が、受注者に違反行為があったとして、独占禁止法第62条第1項に規定する課徴金の納付命令を行い、当該納付命令が確定したとき。
ウ 受注者(受注者が法人の場合にあっては、その役員又は使用人)に対し、刑法(明治40年法律第45号)第96条の6又は第198条の規定による刑が確定したとき。
(12) 修繕に関する個人情報について、その取扱いが著しく不適切であると認められるとき。
(発注者の責めに帰すべき事由による場合の解除の制限)
第41条 第39条各号又は前条各号に定める場合が発注者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、発注者は、前2条の規定による契約の解除をすることができない。
(受注者の催告による解除権)
第42条 受注者は、発注者がこの契約に違反したときは、相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、この契約を解除することができる。ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がこの契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、この限りでない。
(受注者の催告によらない解除権)
第43条 受注者は、次の各号のいずれかに該当するときは、直ちにこの契約を解除することができる。
(1) 第18条の規定により設計図書を変更したため請負代金額が3分の2以上減少したとき。
(2) 第19条の規定による修繕の履行の中止期間が履行期間の10分の5(履行期間の10分の5が6月を超えるときは、6月)を超えたとき。ただし、中止が修繕の一部のみの場合は、その一部を除いた他の部分の修繕が完了した後3月を経過しても、なおその中止が解除されないとき。
(受注者の責めに帰すべき事由による場合の解除の制限)
第44条 第42条又は前条各号に定める場合が受注者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、受注者は、前2条の規定による契約の解除をすることができない。
(解除に伴う措置)
第45条 発注者は、この契約が修繕の完了前に解除された場合においては、出来形部分を検査の上、当該検査に合格した部分及び部分払の対象となった材料の引渡しを受けるものとし、当該引渡しを受けたときは、当該引渡しを受けた出来形部分に相応する請負代金を受注者に支払わなければならない。この場合において、発注者は、必要があると認められるときは、その理由を受注者に通知して、出来形部分を最小限度分解又は破壊して検査することができる。
2 前項の場合において、検査又は復旧に直接要する費用は、受注者の負担とする。
3 第1項の場合において、第49条第1項の規定により受注者が賠償金を支払わなければならない場合にあっては、当該賠償金の額を同項前段の出来形部分に相応する請負代金額から控除する。
4 受注者は、この契約が解除された場合において、支給材料があるときは、第1項の出来形部分の検査に合格した部分に使用されているものを除き、発注者に返還しなければならない。この場合において、当該支給材料が受注者の故意若しくは過失により滅失若しくは毀損したとき、又は出来形部分の検査に合格しなかった部分に使用されているときは、代品を納め、若しくは原状に復して返還し、又は返還に代えてその損害を賠償しなければならない。
5 受注者は、この契約が解除された場合において、貸与品があるときは、当該貸与品を発注者に返還しなければならない。この場合において、当該貸与品が受注者の故意又は過失により滅失又は毀損したときは、代品を納め、若しくは原状に復して返還し、又は返還に代えてその損害を賠償しなければならない。
6 第4項前段及び前項前段に規定する受注者のとるべき措置の期限、方法等については、この契約の解除が第39条、第40条又は次条第3項の規定によるときは発注者が定め、第38条、第42条又は第43条の規定によるときは受注者が発注者の意見を聴いて定
めるものとし、第4項後段及び前項後段に規定する受注者のとるべき措置の期限、方法等については、発注者が受注者の意見を聴いて定めるものとする。
7 修繕の完了後にこの契約が解除された場合は、解除に伴い生じる事項の処理については発注者及び受注者が民法の規定に従って協議して決める。
(発注者の損害賠償請求等)
第46条 発注者は、受注者が次の各号のいずれかに該当するときは、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。
(1) 履行期間内に修繕を完了することができないとき。
(2) この成果物に契約不適合があるとき。
(3) 第39条又は第40条の規定により、修繕の完了後にこの契約が解除されたとき。
(4) 前3号に掲げる場合のほか、債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるとき。
2 次の各号のいずれかに該当する場合においては、前項の損害賠償に代えて、受注者は、請負代金額の10分の1に相当する額を違約金として発注者の指定する期間内に支払わなければならない。
(1) 第39条又は第40条の規定により修繕の完了前にこの契約が解除されたとき。
(2) 修繕の完了前に受注者がその債務の履行を拒否し、又は受注者の責めに帰すべき事由によって受注者の債務について履行不能となったとき。
3 次の各号に掲げる者がこの契約を解除した場合は、前項第2号に該当する場合とみなす。
(1) 受注者について破産手続開始の決定があった場合において、破産法(平成16年法律第75号)の規定により選任された破産管財人
(2) 受注者について更生手続開始の決定があった場合において、会社更生法(平成
14年法律第154号)の規定により選任された管財人
(3) 受注者について再生手続開始の決定があった場合において、民事再生法(平成
11年法律第225号)の規定により選任された再生債務者等
4 第1項各号又は第2項各号に定める場合(前項の規定により第2項第2号に該当する場合とみなされる場合を除く。)がこの契約及び取引上の社会通念に照らして受注者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、第1項及び第2項の規定は適用しない。
5 第1項第1号に該当し、発注者が損害金を請求する場合の請求額は、請負代金額から部分引渡しを受けた部分に相応する請負代金額を控除した額につき、遅延日数に応じ、年2.5パーセントの割合で計算した額(100円未満の端数があるときは、その端数は切り捨てる。)とする。
6 第2項の場合(第40条第1項第8号及び第10号の規定により、この契約が解除された場合を除く。)において、第4条の規定により契約保証金の納付又はこれに代わる担保の提供が行われているときは、発注者は、当該契約保証金又は担保をもって同項の違約金に充当することができる。
(受注者の損害賠償請求等)
第47条 受注者は、発注者が次の各号のいずれかに該当する場合はこれによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし、当該各号に定める場合がこの契約及び取引上の社会通念に照らして発注者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。
(1) 第42条又は第43条の規定によりこの契約が解除されたとき。
(2) 前号に掲げる場合のほか、債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるとき。
2 第31条第2項(第34条において準用する場合を含む。)の規定による請負代金の支払が遅れた場合においては、受注者は、未受領金額につき、遅延日数に応じ、年2.
5パーセントの割合で計算した額の遅延利息の支払を発注者に請求することができる。
(契約不適合責任期間等)
第48条 発注者は、引き渡された成果物に関し、第30条第5項又は第6項(第34条においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による引渡し(以下この条において単に「引渡し」という。)を受けた日から1年以内でなければ、契約不適合を理由とした履行の追完の請求、損害賠償の請求、請負代金の減額の請求又は契約の解除(以下この条において「請求等」という。)をすることができない。
2 前項の請求等は、具体的な契約不適合の内容、請求する損害額の算定の根拠等当該請求等の根拠を示して、受注者の契約不適合責任を問う意思を明確に告げることで行う。
3 発注者が第1項に規定する契約不適合に係る請求等が可能な期間(以下この項及び第
6項において「契約不適合責任期間」という。)の内に契約不適合を知り、その旨を受注者に通知した場合において、発注者が通知から1年が経過する日までに前項に規定する方法による請求等をしたときは、契約不適合責任期間の内に請求等をしたものとみなす。
4 発注者は、第1項の請求等を行ったときは、当該請求等の根拠となる契約不適合に関し、民法の消滅時効の範囲で、当該請求等以外に必要と認められる請求等をすることができる。
5 前各項の規定は、契約不適合が受注者の故意又は重過失により生じたものであるときには適用せず、契約不適合に関する受注者の責任については、民法の定めるところによる。
6 民法第637条第1項の規定は、契約不適合責任期間については適用しない。
7 発注者は、成果物の引渡しの際に契約不適合があることを知ったときは、第1項の規定にかかわらず、その旨を直ちに受注者に通知しなければ、当該契約不適合に関する請求等をすることはできない。ただし、受注者がその契約不適合があることを知っていたときは、この限りでない。
8 引き渡された成果物の契約不適合が支給材料の性質又は発注者若しくは担当職員の指示により生じたものであるときは、発注者は当該契約不適合を理由として、請求等をすることができない。ただし、受注者がその材料又は指示の不適当であることを知りながらこれを通知しなかったときは、この限りでない。
(賠償の予約)
第49条 受注者は、第40条第11号アからウまでのいずれかに該当するときは、発注者がこの契約を解除するか否かを問わず、賠償金として、この契約による請負代金額の
10分の2に相当する額を発注者の指定する期間内に支払わなければならない。修繕が完了した後も同様とする。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
(1) 第40条第11号ア又はイのうち、命令の対象となる行為が、独占禁止法第2条第9項の規定に基づく不xxな取引方法(昭和57年xx取引委員会告示第15号)第6項で規定する不当廉売に当たる場合その他発注者が特に認める場合
(2) 第40条第11号ウのうち、受注者に対して刑法第198条の規定による刑が確定した場合
2 前項の規定は、発注者に生じた実際の損害額が同項に規定する賠償金を超える場合において、発注者がその超過分について賠償を請求することを妨げるものではない。
(保険)
第50条 受注者は、設計図書に基づき保険を付したとき、又は任意に保険を付しているときは、当該保険に係る証券又はこれに代わるものを直ちに発注者に提示しなければならない。
(賠償金等の徴収)
第51条 受注者がこの契約に基づく賠償金、損害金又は違約金を発注者の指定する期間内に支払わないときは、発注者は、その支払わない額に発注者の指定する期間を経過した日から請負代金額支払の日まで年2.5パーセントの割合で計算した利息(100円未満の端数があるときは、その端数は切り捨てる。)を付した額と、発注者の支払うべき請負代金額とを相殺し、なお不足があるときは追徴する。
2 前項の追徴をする場合には、発注者は、受注者から遅延日数につき年2.5パーセントの割合で計算した額(100円未満の端数があるときは、その端数は切り捨てる。)の延滞金を徴収する。
(補則)
第52条 この約款に定めのない事項については、必要に応じて発注者と受注者とが協議
して定める。附 則
この約款は、平成23年4月1日から施行する。
前 文(抄)(平成25年3月28日告示第60号)平成25年4月1日以後に締結する契約から適用する。
前 文(抄)(平成26年3月31日告示第60号)平成26年4月1日以後に締結する契約から適用する。
前 文(抄)(平成28年3月31日告示第84号)平成28年4月1日以後に締結する契約から適用する。
前 文(抄)(平成29年3月9日告示第28号)平成29年3月9日以後に締結する契約から適用する。
前 文(抄)(平成29年3月29日告示第59号)平成29年4月1日以後に締結する契約から適用する。
前 文(抄)(令和2年3月2日告示第28号)令和2年4月1日以後に締結する契約から適用する。
前 文(抄)(令和2年3月31日告示第69号)令和2年4月1日以後に締結する契約から適用する。
前 文(抄)(令和3年4月1日告示第84号)令和3年4月1日以後に締結する契約から適用する。
別記
個人情報取扱特記事項
(基本的事項)
第1条 受注者は、この契約による修繕(以下「修繕」という。)を行うに当たっては、 個人の権利利益を侵害することのないよう個人情報を適正に取り扱わなければならない。
(秘密の保持)
第2条 受注者は、修繕に関して知り得た個人情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。なお、この契約が終了し、又は解除された後においても、同様とする。
2 受注者は、修繕に従事している者に対し、当該修繕に関して知り得た個人情報をその在職中及び退職後においてみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならないことなど個人情報の保護に関して必要な事項を周知しなければならない。
(収集の制限)
第3条 受注者は、修繕を行うために個人情報を収集するときは、当該修繕を完了し、成果物を発注者に引き渡すために必要な範囲内で、適法かつxxな手段により収集しなければならない。
(目的外利用・提供の禁止)
第4条 受注者は、発注者の指示又は承諾がある場合を除き、修繕に関して知り得た個人情報を契約の目的以外に利用し、又は第三者に提供してはならない。
(適正管理)
第5条 受注者は、修繕に関して知り得た個人情報の漏えい、滅失及び毀損の防止その他の個人情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
(複写及び複製の禁止)
第6条 受注者は、発注者の承諾があるときを除き、修繕を行うために発注者から引き渡された個人情報が記録された資料等を複写し、又は複製してはならない。
(下請負人の個人情報取扱い義務の遵守)
第7条 受注者は、修繕の一部を第三者に委任し、又は請負わせる場合は、この契約により受注者が負う個人情報の取扱いに関する義務を下請負人にも遵守させなければならない。
(資料等の返還等)
第8条 受注者は、修繕を行うために発注者から提供を受け、又は自らが収集し、若しくは作成した個人情報が記録された資料等をこの契約の終了後直ちに発注者に返還し、又は引き渡すものとする。ただし、発注者が別に指示したときは、当該方法によるものとする。
(調査等)
第9条 発注者は、受注者が修繕に関し取り扱う個人情報の管理状況等について、実地に調査し、又は受注者に対して必要な報告を求めることができる。
(指示)
第10条 発注者は、受注者が修繕に関し取り扱う個人情報の適切な管理を確保するために必要な指示を行うことができる。
(事故発生時における報告)
第11条 受注者は、この個人情報取扱特記事項に違反する事態が生じ、又は生ずるおそれがあることを知ったときは、速やかに発注者に報告し、発注者の指示に従うものとする。
(損害賠償)
第12条 受注者又は受注者の従事者(受注者の下請負人及び受注者の下請負人の従事者を含む。)の責めに帰すべき事由により、修繕に関する個人情報の漏えい、不正利用、その他の事故が発生した場合、受注者はこれにより第三者に生じた損害を賠償しなければならない。
2 前項の場合において、発注者が受注者に代わって第三者の損害を賠償した場合には、受注者は遅滞なく発注者の求償に応じなければならない。