Morningstar. Inc.とのライセンス契約終了に伴う「モーニングスター」ブランドの返還と対価80億円の受領と特別利益計上のお知らせ
2023年1月27日
各 位
会社名 | モーニングスター株式会社 | |
(コード番号 4765) | ||
(上場取引所 東京証券取引所 プライム市場) | ||
代表者 | 代表取締役社長 | xx xx |
開示責任者 | 常務執行役員管理部長 | xx xx |
Xxxxxxxxxxx. Inc.とのライセンス契約終了に伴う「モーニングスター」ブランドの返還と対価80億円の受領と特別利益計上のお知らせ
当社は、本日開催の取締役会において、Morningstar. Inc. (米国イリノイ州、以下、モーニングスター・インク)とのライセンス契約(以下、本ライセンス契約)を終了し、モーニングスター・インクに「モーニングスター」ブランドを返還することにより、その対価として80億円(以下、本対価)を受領することを決議し、モーニングスター・インクと本ライセンス契約を終了する契約(以下、本終了契約)を締結いたしましたので、お知らせいたします。
当社は、アセットマネジメント事業とファイナンシャル・サービス事業の2つのセグメントにより事業を展開しておりますが、近年のアセットマネジメント事業の急速な拡大により、2022年3月期の連結売上高・連結営業利益の約 75%がアセットマネジメント事業からによるものとなっております。
このたびの本ライセンス契約終了に伴う「モーニングスター」ブランド返還により、主にファイナンシャル・サービス事業において、自社のウエブサイトやスマートフォンアプリによる投資情報や、金融機関向けに提供している商品およびサービス、また投資家向けセミナーにおいて、「モーニングスター」ブランドの利用を2023年3月30日で終了することになります。
なお、本ライセンス契約の終了は、投信評価情報を含むファイナンシャル・サービス事業の売却ではなく、「モーニングスター」ブランドの返還であり、2023年3月30日以降のファイナンシャル・サービス事業を含めた全ての事業につきましては、「モーニングスター」のブランドとは別ブランドで、引き続き現行の商品およびサービスの提供を行ってまいります。
また、本ライセンス契約の終了により、2023年3月29日に臨時株主総会を開催し、当社の商号を「SBIグローバルアセットマネジメント株式会社」に変更する定款変更議案を付議する予定です。
当社は創業来、約25年間にわたり、日本における「モーニングスター」ブランドの価値向上に努め、今日では、
「モーニングスター」のブランドは、投資家並びに金融機関やメディア等、日本の多くの皆さまに認知されることとなり、また、モーニングスター・インクが日本における「モーニングスター」のブランド力を評価していることから、ブランド返還の対価は80億円となりました。
モーニングスター・インクは、今後、その日本における完全子会社であるイボットソン・アソシエイツ・ジャパン株式会社を通じて、当該ブランド力を活かし、グローバルかつ独立した調査、レーティング、データ、ソフトウェア、インデックス等に関連したサービスや資産運用サービスを、日本市場でさらに展開するための成長機会を見出していくとのことです。 なお、ライセンス契約終了後も、両社は両ブランドの発展のために友好関係を継続してまいります。
当社は、このたびのブランド返還に伴い受領する80億円は、2023年3月期に特別利益として計上し、利益剰余金ならびに自己資本が大幅に拡充することとなり、財務体質の一層の安定化を図ることができます。
株主の皆さまには、株主還元を更に向上していくことを考えております。
(2023年3月31日基準の期末配当の増配につきましては、本日開示いたしました「2023年3月期 剰余金の配当予想(14期連続の増配と特別・記念配当実施)のお知らせ」をご参照ください。)
また、受領しました資金使途につきましては、主に、アセットマネジメント事業拡大に向けた国内外のアセットマ ネジメント会社の買収および事業提携に活用してまいります。また、ファイナンシャル・サービス事業におきまして も、SBIグループ内企業およびSBIグループの出資する次世代技術を有する国内外のベンチャー企業とのシナジーを追求する事業に活用してまいります。
1. 本ライセンス契約終了の理由
当社は、金融機関と個人投資家との情報格差を解消し、「中立・客観的立場から豊富で偏りのない投資情報を提供し、投資家の皆様の資産形成に資する」ことを目的に、SBIホールディングス株式会社(当時はソフトバンク株式会社)とモーニングスター・インクとの間の合弁会社として、1998年3月27日に設立されました。
1998年4月にモーニングスター・インクとの間で本ライセンス契約を締結し、モーニングスターの「商標」と「関連資産」を用いて、事業を開始いたしました。
2012年10月には、SBIアセットマネジメント株式会社を子会社化し、投資情報事業に加えて、アセットマネジメント事業を開始いたしました。アセットマネジメント事業は、2022年3月期に、連結売上高・連結営業利益の約 75%を占めるまでに、成長いたしました。
当社は、引き続きアセットマネジメント事業を積極的に拡大していくことを考えており、一方、モーニングスター・インクは、日本市場での更なる成長機会を見出すことを考えており、両社で協議を行った結果、当社がファイナンシャル・サービス事業を継続し、本ライセンス契約だけを終了させ、「モーニングスター」ブランドの使用 を終了することで合意いたしました。
本ライセンス契約の終了に伴う影響は、主にファイナンシャル・サービス事業の投資信託の情報提供に係わるものですが、その影響は合理的な範囲にとどまるものと考えております。
(詳細は、「4.⑴事業への影響」をご覧ください。)
2. 本ライセンス契約の終了及び関連する手続等
当社は、本終了契約の定めに従い、2023年3月30日付けで、「モーニングスター」ブランドの使用を取り止める予定です。
当社は、2023年3月29日に臨時株主総会を開催し、当社の商号を「モーニングスター株式会社」から「SBIグローバルアセットマネジメント株式会社」に変更する定款変更の議案を付議する予定です。
(詳細については、本日開示いたしました「臨時株主総会の開催及び臨時株主総会招集のための基準日設定、定款一部変更および商号の変更のお知らせ」をご覧ください。)
また、当社は、本ライセンス契約の終了に伴い、「モーニングスター」のブランドで事業を行うのを取り止めるために、以下の組織再編を実施いたします。ファイナンシャル・サービス事業を、商号変更後のウエルスアドバイザー株式会社(現モーニングスター・アセット・マネジメント株式会社)に承継する会社分割承認議案を2023年3月29日開催予定の臨時株主総会に付議する予定です。
∙ 2023年3月30日を効力発生日として、当社のファイナンシャル・サービス事業を会社分割により当社の完全子会社であるモーニングスター・アセット・マネジメント株式会社に承継する。
∙ モーニングスター・アセット・マネジメント株式会社は、2023年3月30日を効力発生日として、同じく当社の完全子会社であるイー・アドバイザー株式会社を吸収合併する。
∙ モーニングスター・アセット・マネジメント株式会社は、上記吸収合併後、商号を「ウエルスアドバイザー株式会社」に変更する。
(詳細については、本日開示いたしました「子会社へ会社分割、子会社同士の合併、子会社の商号変更および持株会社体制への移行に関するお知らせ」をご覧ください。)
なお、モーニングスター・インクは、本対価の支払いの原資の一部とするため、その保有する当社株式の一 部を売却する意向を有しているとのことであり、当社の親会社であるSBIグローバルアセットマネジメント株式会社(SBIホールディングス株式会社(8473)の完全子会社:SBIアセットマネジメントグループ株式会社に社名変更予定)は、当該意向に応じるため、当社株式の公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)を実施するとのことです。
(詳細については、本日開示いたしました「SBIホールディングス株式会社の完全子会社であるSBIグローバルアセットマネジメント株式会社による当社株式の公開買付けに関する意見表明のお知らせ」をご参照ください。)
3. 日程
取締役会決議日 | 2023年1月27日 |
本終了契約締結日 | 2023年1月27日 |
本公開買付けの公開買付期間(予定) | 2023年1月30日~2月28日 |
臨時株主総会基準日(予定) | 2023年2月12日 |
臨時株主総会(予定) | 2023年3月29日 |
「モーニングスター」ブランドの利用終了(予定) | 2023年3月30日 |
4. 今後の見通し
(1) 事業への影響
本ライセンス契約の終了後も、当社グループは、ファイナンシャル・サービス事業を継続しますので、実質的な事業内容に変更はありません。当社グループのセグメント別・サービス別の経営成績は下表のとおりですが、以下のとおり、本ライセンス契約の終了によって各セグメント・サービスに生じる影響は軽微であり、重要性はないものと考えております。
➀ アセットマネジメント事業
アセットマネジメント事業は、SBIアセットマネジメントが運用する一部のファンドと、ファンドラップを提供している一部の証券会社に、当社の100%子会社であるモーニングスター・アセット・マネジメント株 式会社が投資助言会社として入っておりますが、今後は組織再編に伴う社名変更後の「ウエルスアド バイザー株式会社」が投資助言会社として入る予定です。アセットマネジメント事業において、「モーニングスター」のブランドを用いているサービスは僅かであり、アセットマネジメント事業の売上高への影響は軽微です。
② ファイナンシャル・サービス事業
(a)データ・ソリューション(金融関連データ提供サービス)
タブレットやパソコン端末に投資信託情報等を掲載するアプリケーション・サービス(販売金融機関向けの販売支援ツール)につきましては、「Wealth Advisors」の商標を用いて、当社が開発したツールにより、当社が収集した情報を提供しているため、本ライセンス契約終了による影響は僅少です。ファンドデータ提供サービスは、当社が国内の投資信託情報を収集・編集・分析・評価を行い、x x機関に提供しているものであり、「モーニングスター・レーティング」等のライセンスを受けている指標の変更はあるものの、本ライセンス契約終了による影響は軽微です。
株式情報の提供サービスについては、「株式新聞」の名称で、当社が独自に収集したデータを提供するものであり、本ライセンス契約の終了による影響はありません。
ファンド・レポートの提供サービスについては、「モーニングスター・レーティング」等の指標を使い、
「モーニングスター」のブランドに基づき顧客から信頼を得ているため、本ライセンス契約終了による影響はある程度受けるものと思われますが、ファンド・レポートの売上自体が減少しており、データ・ソリューション全体の売上高への影響は軽微です。
(b)メディア・ソリューション(セミナー・広告サービス)
メディア・ソリューションの広告サービスにつきましては、当社のホームページやスマートフォンアプリ、そして投資関連セミナーで、金融機関からの広告収入を得ておりますが、ブランド名の変更により、広告収入およびセミナーのスポンサー収入が減少する可能性があります。
また、年間の運用実績などで評価を行い授与している「モーニングスターのファンド オブ ザ イヤー」は、「モーニングスター」のブランドが利用出来ないことで、ライセンス利用料の減少として影響がでると予想されます。
ただし、下表のように、メディア・ソリューションの売上は、2022年3月期において連結売上の7.5%、 2023年3月期第3四半期累計において連結売上の3.7%と全体に占める比率は既に小さくなってお り、「モーニングスター」ブランドの利用終了に伴うメディア・ソリューションの売上が減少しても、連結売上の全体への影響は軽微であり、重要性はありません。
単位 千円
2022年3月期(通期) | アセットマネジメント | ファイナンシャル・サービス | 連結財務諸表計上額 | |||
金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | |
売上高 | 5,949,302 | 73.2% | 2,173,984 | 26.8% | 8,123,286 | 100.0% |
セグメント利益(営業利益) | 1,557,255 | 73.1% | 572,549 | 26.9% | 2,129,805 | 100.0% |
2023年3月期第3四半期累計 | アセットマネジメント | ファイナンシャル・サービス | 連結財務諸表計上額 | |||
金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | |
売上高 | 4,958,580 | 76.0% | 1,568,107 | 24.0% | 6,526,688 | 100.0% |
セグメント利益(営業利益) | 1,135,785 | 74.9% | 381,344 | 25.1% | 1,517,129 | 100.0% |
サービス別売上高 | 2022 年 3 月期(通期) (12 ケ月) | 2023 年 3 月期 第 3 四半期累計(9 ケ月) | ||
金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | |
データ・ソリューション | 1,568,218 | 19.3% | 1,327,142 | 20.3% |
メディア・ソリューション | 605,766 | 7.5% | 240,965 | 3.7% |
ファイナンシャル・サービス | 2,173,984 | 26.8% | 1,568,107 | 24.0% |
アセットマネジメント | 5,949,302 | 73.2% | 4,958,580 | 76.0% |
連結売上高 | 8,123,286 | 100.0% | 6,526,688 | 100.0% |
(2) 業績への影響
2023年3月にブランド返還による対価80億円に関して特別利益が計上されます。具体的には、長期前払費用に計上しているロイヤルティの未償却残高の除却、上記の一連の取引に係る弁護士費用その他のアドバイザリー費用、商標・ロゴ等のコンテンツの変更に要する費用、本組織再編に要する費用等を差し引いた79億円4千万円程度の特別利益が計上され、税引き後57億円の親会社株主に帰属する当期純利益が計上される見込です。
上記の特別利益の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益が前期に比べて30%以上増益となることが確実となりましたので、本日付で「2023年3月期の業績予想と親会社株主に帰属する当期純利益の大幅増益に関するお知らせ」を開示いたしました。
以上
**【本件に関するお問い合わせ先】*******************************モーニングスター株式会社: xxxx://xxx.xxxxxxxxxxx.xx.xx/ 管理部