Contract
第1節 x x
1-1-1-1 適 用
1.適用工事
第1編 共 通 編
第1章 x x
土木工事共通仕様書(以下「共通仕様書」という。)は、xx県が発注する河川工事、砂防工事、ダム工事、道路工事その他これらに類する工事(以下「工事」という。)に係る、工事請負契約書(以下「契約書」という。)及び設計図書の内容について、統一的な解釈及び運用を図るとともに、その他必要な事項を定め、もって契約の適正な履行の確保を図るためのものである。
2.共通仕様書の適用
受注者は、共通仕様書の適用にあたって、「xx県建設工事事務処理規程(以下「事務処理規程」という。)」、「xx県建設工事監督要綱(以下「監督要綱」という。)」、
「xx県建設工事等検査要綱(以下「検査要綱」)」、「建設工事指導監査要領(以下監査要領)、及び「建設工事抜き打ち検査要領(以下「抜き打ち検査要領」」に従った監督・検査体制のもとで、建設業法第18 条に定める建設工事の請負契約の原則に基づく施工管理体制を遵守しなければならない。また、受注者はこれら監督、検査(しゅん工検査、抜き打ち検査、指導監査及び、既済部分検査)にあたっては、地方自治法施行令(平成15年1月31日改正政令第28号)第167条の15に基づくものであることを認識しなければならない。
3.優先事項
契約図書は相互に補完し合うものとし、契約書及び設計図書のいずれかによって定められている事項は、契約の履行を拘束するものとする。
契約図面、特記仕様書及び工事数量総括表に記載された事項は、この共通仕様書に優先する。
4.設計図書間の不整合
特記仕様書、契約図面、工事数量総括表の間に相違がある場合、または契約図面からの読み取りと契約図面に書かれた数字が相違する場合、受注者は監督員等に確認して指示を受けなければならない。
0.XX単位
設計図書は、SI単位を使用するものとする。SI単位については、SI単位と非SI単位が併記されている場合は( )内を非SI単位とする。
1-1-1-2 用語の定義
1.監督員等
本仕様で規定されている監督員等とは、総括監督員、xx監督員、監督員を総称していう。監督員等は、「監督要綱」に定める業務を担当し、受注者には主として監督員が対応する。
2.総括監督員
総括監督員とは、工事請負契約書に基づく発注機関の長の権限の事項のうち、発注機関の長が必要と認めて委任したものの処理、契約の履行についての契約の相手方に対する必要な指示、承諾または協議で重要なものの処理、関連する2以上の工事の工程等の調整で重要なものの処理、工事の内容の変更、一時中止または打切りの必要があると認めた場合における当該措置を必要とする理由の確認と、その他重要な事項の発注機関の長に対する報告、及びxx監督員及び監督員の業務に対する指揮並びに監督業務の把握を行う者をいう。
3.xx監督員
xx監督員とは、契約の履行についての契約の相手方に対する必要な指示、承諾または協議(重要なもの及び軽易なものを除く)の処理。設計図、仕様書、その他の契約関係図書に基づく工事の実施のための詳細図等(軽易なものを除く。)の確認または契約の相手方が作成したこれらの図書(軽易なものを除く。)の承諾、契約図書に基づく工程の管理、立会工事の実施状況の検査及び工事材料の試験または検査の実施(他のものに実施させ、 当該実施を確認することを含む。以下同じ。)で重要なものの処理、関連する2以上の工事の工程等の調整(重要なものを除く。)の処理、工事の内容の変更、一時中止または打切りの必要があると認めた場合における当該措置を必要とする理由の確認と、その他必要と認める事項の総括監督員に対する報告、及び監督員の業務に対する指揮並びに監督業務の把握を行う者をいう。
4.監督員
監督員は、受注者に主として対応し、工事を担当し取りまとめる者である。また、契約の履行についての契約の相手方に対する必要な指示・承諾または協議で軽易なものの処理、契約図書に基づく工事の実施のための詳細図等の作成または契約の相手方が作成したこれらの図書で軽易なものの承諾、契約図書に基づく工程の管理・立会・工事の実施状況の検査及び工事材料の試験または検査の実施(重要なものを除く。)、及び工事の内容の変更、一時中止または打切りの必要があると認めた場合における当該措置を必要とする理由の確認とその他必要と認める事項のxx監督員に対する報告を行う者をい う。なお、総括監督員を置かない場合は、前項「総括監督員」の業務はxx監督員が担当し、総括監督員及びxx監督員を置かない場合は、前項「総括監督員」及び「xx監督員」の業務は監督員が担当する。
5.契約図書
契約図書とは、契約書及び設計図書をいう。
6.設計図書
設計図書とは、仕様書、契約図面、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書をいう。また、工事数量総括表を含むものとする。
7.仕様書
仕様書とは、各工事に共通する共通仕様書と各工事に規定される特記仕様書を総称していう。
8.共通仕様書
共通仕様書とは、各建設作業の順序、使用材料の品質、数量、仕上げの程度、施工方法等工事を施工するうえで必要な技術的要求、工事内容を説明したもののうち、あらかじめ定型的な内容を盛り込み作成したものをいう。
9.特記仕様書
特記仕様書とは、共通仕様書を補足し、工事の施工に関する明細又は工事に固有の技術的要求を定める図書をいう。
10.契約図面
契約図面とは、契約時に設計図書の一部として、契約書に添付されている図面をいう。
11.現場説明書
現場説明書とは、工事の入札に参加するものに対して発注者が当該工事の契約条件等を説明するための書類をいう。
12.質問回答書
質問回答書とは、質問受付時に入札参加者が提出した契約条件等に関する質問に対して発注者が回答する書面をいう。
13.図面
図面とは、入札に際して発注者が示した設計図、発注者から変更またまたは追加された設計図、工事完成図等をいう。なお、設計図書に基づき監督員等が受注者に指示した図面及び受注者が提出し、監督員等が書面により承諾した図面を含むものとする。 14.工事数量総括表
工事数量総括表とは、工事施工に関する工種、設計数量及び規格を示した書類をいう。
15.指示
指示とは、契約図書の定めに基づき、監督員等が受注者に対して、工事の施工上必要な事項について書面により示し、実施させることをいう。
16.承諾
承諾とは、契約図書で明示した事項について、発注者若しくは監督員等または受注者が書面により同意することをいう。
17.協議
協議とは、書面により契約図書の協議事項について、発注者または監督員等と受注者が対等の立場で合議し、結論を得ることをいう。
18.提出
提出とは、監督員等が受注者に対し、または受注者が監督員等に対し工事に係わる書面またはその他の資料を説明し、差し出すことをいう。
19.提示
提示とは、監督員等が受注者に対し、または受注者が監督員等または検査職員に対し工事に係わる書面またはその他の資料を示し、説明することをいう。
20.報告
報告とは、受注者が監督員等に対し、工事の状況または結果について書面により知らせることをいう。
21.通知
通知とは、発注者または監督員等と受注者または現場代理人の間で、工事の施工に関する事項について、書面により互いに知らせることをいう。
22.受理
受理とは、契約図書に基づき、受注者の責任において提出された書面を監督員等が受け取り、内容を把握することをいう。
22.連絡
連絡とは、監督員等と受注者または現場代理人の間で、契約書第18条に該当しない事項または緊急で伝達すべき事項について、口頭、ファクシミリ、電子メールなどの署名または押印が不要な手段により互いに知らせることをいう。
なお、後日書面による連絡内容の伝達は不要とする。
23.納品
納品とは、受注者が監督職員等に工事完成時に成果品を納めることをいう。
24.電子成果品
電子成果品とは、電子的手段によって発注者に納品する成果品となる電子データをいう。
25.電子納品
電子納品とは、電子成果品を納品することをいう。
26.情報共有システム
情報共有システムとは、監督員等及び受注者の間の情報を電子的に交換・共有することにより業務効率化を実現するシステムのことをいう。
なお、本システムを用いて作成及び提出等を行った工事帳票については、別途紙に出力して提出しないものとする。
27.書面
書面とは、手書き、印刷物等による工事打合せ簿等の工事帳票をいい、発行年月日を記載し、署名または押印したものを有効とする。ただし、情報共有システムを用いて作成され、指示、承諾、協議、提出、報告、通知が行われた工事帳票については、署名または押印がなくても有効とする。
28.工事写真
工事写真とは、工事着手前及び工事完成、また、施工管理の手段として各工事の施工段階及び工事完成後目視できない箇所の施工状況、出来形寸法、品質管理状況、工事中の災害写真等を写真管理基準に基づき撮影したものをいう。
29.工事帳票
工事帳票とは、施工計画書、工事打合せ簿、品質管理資料、出来形管理資料等の定型様式の資料、及び工事打合せ簿等に添付して提出される非定型の資料をいう。 30.工事書類
工事書類とは、工事写真及び工事帳票をいう。
31.契約関係書類
契約関係書類とは、契約書第9条第5項の定めにより監督員等を経由して受注者から発注者へ、または受注者へ提出される書類をいう。
32.工事完成図書
工事完成図書とは、工事完成時に納品する成果品をいう。
33.工事関係書類
工事関係書類とは、契約図書、契約関係書類、工事書類、及び工事完成図書をいう。
34.確認
確認とは、契約図書に示された事項について、監督員等、検査職員または受注者が臨 場若しくは関係資料により、その内容について契約図書との適合を確かめることをいう。 35.段階確認
段階確認とは、設計図書に示された施工段階において、監督員等が臨場等により、出来形、品質、規格、数値等を確認することをいう。
36.立会
立会とは、契約図書に示された事項目について、監督員等が臨場により、その内容について契約図書との適合を確かめることをいう。
37.掌理
掌理とは、工事を担当し取りまとめることをいう。
38.工事検査
工事検査とは、検査職員が契約書第31 条、第37 条、第38 条に基づいて給付の完了の確認を行うことをいう。
39.検査職員
検査職員とは、契約書第31条第2項の規定に基づき、工事検査を行うために発注者が定めた者をいう。
40.建設工事指導監査
建設工事指導監査とは、xx県の定める建設工事指導監査要領(平成15 年4 月1 日 15 会検第1 号)に基づき行うものをいう。
41.同等以上の品質
同等以上の品質とは、特記仕様書で指定する品質または特記仕様書に指定がない場合、監督員等が承諾する試験機関の品質確認を得た品質または、監督員等の承諾した品質を いう。なお、試験機関において品質を確認するために必要となる費用は、受注者の負担 とする。
42.工期
工期とは、契約図書に明示した工事を実施するために要する準備及び後片付け期間を含めた始期日から終期日までの期間をいう。
43.工事開始日
工事開始日とは、工期の始期日または設計図書において規定する始期日をいう。
44.工事着手
工事着手とは、工事開始日以降の実際の工事のための準備工事(現場事務所等の設置または測量をいう。)、詳細設計付工事における詳細設計または工場製作を含む工事における工場製作工のいずれかに着手することをいう。
45.工事
工事とは、本体工事及び仮設工事、またはそれらの一部をいう。
46.本体工事
本体工事とは、設計図書に従って、工事目的物を施工するための工事をいう。
47.仮設工事
仮設工事とは、各種の仮工事であって、工事の施工及び完成に必要とされるものをいう。
48.工事区域
工事区域とは、工事用地、その他設計図書で定める土地又は水面の区域をいう。
49.現場
現場とは、工事を施工する場所及び工事の施工に必要な場所及び設計図書で明確に指定される場所をいう。
00.XX
SIとは、国際単位系をいう。
51.現場発生品
現場発生品とは、工事の施工により現場において副次的に生じたもので、その所有権は発注者に帰属する。
52.JIS規格
JIS規格とは、日本工業規格をいう。
1-1-1-3 設計図書の照査等
1.図面原図の貸与
受注者からの要求があり、監督員等が必要と認めた場合、受注者に図面の原図を貸与することができる。ただし、共通仕様書等市販・公開されているものについては、受注者が備えなければならない。
2.設計図書の照査
受注者は、施工前及び施工途中において、自らの負担により契約書第18 条第1項第1号から第5号に係る設計図書の照査を行い、該当する事実がある場合は、監督員等にその事実が確認できる資料を書面により提出し、確認を求めなければならない。なお、確認できる資料とは、現地地形図、設計図との対比図、取合い図、施工図等を含むものとする。また、受注者は、監督員等から更に詳細な説明または書面の追加の要求があった場合は従わなければならない。
3.契約図書等の使用制限
受注者は、契約の目的のために必要とする以外は、契約図書、及びその他の図書を監督員等の承諾なくして第三者に使用させ、または伝達してはならない。
1-1-1-4 請負代金内訳書及び工事費構成書
1.請負代金内訳書
受注者は、契約書第3条に請負代金内訳書(以下「内訳書」という。)を規定されたときは、内訳書を発注者に提出しなければならない。
2.内訳者の内容説明
監督員等は、内訳書の内容に関し受注者の同意を得て、説明を受けることができる。ただし、内容に関する協議等は行わないものとする。
3.工事費構成書
受注者は、請負代金額が1億円以上で、6ヵ月を超える対象工事の場合は内訳書の提出後に総括監督員に対し、当該工事の工事費構成書(以下「構成書」という。)の提示を求めることができる。また、発注者が提出する構成書は、請負契約を締結した工事の数量総括表に掲げる各工種、種別及び細別の数量に基づく各費用の工事費総額に占める割合を、当該工事の設計書に基づき有効数字2桁(3桁目又は小数3桁目以下切捨)の百分率で表示した一覧表とする。
4.工事費構成書の提出
発注者は、受注者から構成書の提示を求められたときは、その日から14 日以内に監督員等を経由して提出しなければならない。
5.工事費構成書の内容説明
受注者は、構成書の内容に関し、発注者から説明を受けることができる。ただし、内容に関する協議等は行わないものとする。なお、構成書は、発注者及び受注者を拘束するものではない。
1-1-1-5 工程表
受注者は、契約書第3条に規定する工程表を作成し、監督員等を経由して発注者に提出しなければならない。
1-1-1-6 施工計画書
1.一般事項
受注者は、工事着手前に工事目的物を完成するために必要な手順や工法等についての施工計画書を監督員等に提出しなければならない。ただし、受注者は大型構造物等複雑な工事においては監督員等の承諾を得て記載内容の一部の提出時期を遅らせることが できる。
受注者は、施工計画書を遵守し工事の施工にあたらなければならない。
この場合、受注者は、施工計画書に以下の事項について記載しなければならない。また、監督員等がその他の項目について補足を求めた場合には、追記するものとする。
ただし、受注者は維持工事等簡易な工事においては監督員等の承諾を得て記載内容の一部を省略することができる。
(1) 工事概要
(2) 計画工程表
(3) 現場組織表
(4) 指定機械
(5) 主要船舶・機械
(6) 主要資材
(7) 施工方法(主要機械、仮設備計画、工事用地等を含む)
(8) 施工管理計画(段階確認に係わる報告(種別、細別、施工予定時期等)を含む)
(9) 安全管理 (10)緊急時の体制及び対応 (11)交通管理 (12)環境対策
(13)現場作業環境の整備 (14)再生資源の利用の促進と建設副産物の適正処理方法 (15)その他
2.変更施工計画書
受注者は、施工計画書の内容に重要な変更が生じた場合には、その都度当該工事に着手する前に変更に関する事項について、変更施工計画書を監督員等に提出しなければならない。
3.詳細施工計画書
受注者は、施工計画書を提出した際、監督員等が指示した事項について、さらに詳細な施工計画書を提出しなければならない。
1-1-1-7 コリンズ(CORINS)への登録
1.一般事項
受注者は、受注時または変更時において工事請負代金額が500万円以上の工事について、工事実績情報サービス(コリンズ)に基づき、受注・変更・完成・訂正時に工事実績情報として「登録のための確認のお願い」を作成し監督員等の確認を受けたうえ、受注時は契約後に、契約日を除き10日以内(土曜日、日曜日、祝日等を除く)に、登録内容の変更時は変更があった日から土曜日、日曜日、祝日等を除き10日以内に、完成時は工事完成後、土曜日、日曜日、祝日等を除き10日以内に、訂正時は適宜登録機関に登録をしなければならない。
登録対象は、工事請負代金額500万円以上(単価契約の場合は契約総額)の全ての工事とし、受注・変更・完成・訂正時にそれぞれ登録するものとする。
なお、変更登録時は、工期、技術者に変更が生じた場合に行うものとし、工事請負代金のみ変更の場合は、原則として登録を必要としない。
また、登録機関発行の「登録内容確認書」が受注者に届いた際には、速やかに監督員等に提示しなければならない。
なお、変更時と工事完成時の間が10日間に満たない場合は、変更時の提示を省略できる。
2.登録費用
コリンズ(CORINS)への登録に要する費用については受注者の負担とする。
1-1-1-8 監督員等
1.監督職員等の権限
当該工事における監督員等の権限は、契約書第9条第2項に規定した事項である。
2.監督職員等の権限の行使
監督員等がその権限を行使する時は、書面により行うものとする。ただし、緊急を要する場合は監督員等が、受注者に対し口頭による指示等を行えるものとする。口頭による指示等が行われた場合には、後日書面により監督員等と受注者の両者が指示内容等を確認するものとする。
1-1-1-9 監督補助員
受注者は、「監督要綱」により監督補助員が配置された場合には、次の各号によらなければならない。
(1) 監督補助員が監督員等に代わり現場で立会等の臨場をする場合には、その業務に協力しなければならない。また、書類(計画書、報告書、データ、図面等)の提出に関し、説明を求められた場合はこれに応じなければならない。ただし、監督補助員は、契約書第9条に規定する監督員ではなく、指示、承諾、協議及び確認の適否を行う権限は有しない。
(2) 監督員等から受注者に対する指示または通知等を監督補助員を通じて行うことがある。この際は監督員等から直接指示または通知等があったものと同等である。
(3) 監督員等の指示により、受注者が監督員等に対して行う報告または通知は、監督補助員を通じて行うことができる。
1-1-1-10 現場技術員
受注者は、設計図書で建設コンサルタント等に委託した現場技術員の配置が明示された場合には、以下の各号によらなければならない。なお、委託先及び工事を担当する現場技術員については、監督員等から通知するものとする。
(1) 受注者は、現場技術員が監督員等に代わり現場に臨場し、立会等を行う場合には、その業務に協力しなければならない。また、書類(計画書、報告書、データ、図面等)の提出に際し、説明を求められた場合はこれに応じなければならない。
(2) 現場技術員は、契約書第9条に規定する監督員等ではなく、指示、承諾、協議及び確認の適否等を行う権限は有しないものである。ただし、監督員等から受注者に対する指示または、通知等を現場技術員を通じて行うことがある。
また、受注者が監督員等に対して行う報告または通知は、現場技術員を通じて行うことができる。
1-1-1-11 工事用地等の使用
1.維持・管理
受注者は、発注者から使用承認あるいは提供を受けた工事用地等は、善良なる管理者の注意をもって維持・管理するものとする。
2.用地の確保
設計図書において受注者が確保するものとされる用地及び工事の施工上受注者が必 要とする用地については、自ら準備し、確保するものとする。この場合において、工事の施工上受注者が必要とする用地とは、営繕用地(受注者の現場事務所、宿舎、駐車場)及び型枠または鉄筋作業場等専ら受注者が使用する用地並びに構造物掘削等に伴う借 地等をいう。
3.第三者からの調達用地
受注者は、工事の施工上必要な土地等を第三者から借用したときは、その土地等の所有者との間の契約を遵守し、その土地等の使用による苦情または紛争が生じないように努めなければならない。
4.用地の返還
受注者は、第1項に規定した工事用地等の使用終了後は、設計図書の定めまたは監督員等の指示に従い復旧の上、速やかに発注者に返還しなければならない。工事の完成前に発注者が返還を要求した場合も速やかに発注者に返還しなければならない。 5.復旧費用の負担
発注者は、第1項に規定した工事用地等について受注者が復旧の義務を履行しないときは受注者の費用負担において自ら復旧することができるものとし、その費用は受注者に支払うべき請負代金額から控除するものとする。この場合において、受注者は、復旧に要した費用に関して発注者に異議を申し立てることができない。
6.用地の使用制限
受注者は、提供を受けた用地を工事用仮設物等の用地以外の目的に使用してはならない。
1-1-1-12 工事の着手
受注者は、特記仕様書に定めのある場合を除き、特別の事情がない限り、契約書に定める工事始期日以降30 日以内に工事に着手しなければならない。
1-1-1-13 現場代理人
受注者が現場代理人を配置する場合、現場代理人は受注者と直接かつ恒常的な雇用関係(3 ヵ月以上)がなければならない。
1-1-1-14 工事の下請負
受注者は、下請負に付する場合には、次の各号に掲げる要件をすべて満たさなければならない。
(1) 受注者が、工事の施工につき総合的に企画、指導及び調整するものであること。
(2) 下請負者がxx県の建設工事入札参加資格者である場合には、営業停止、入札参加停止期間中でないこと。
(3) 下請負者は、当該下請負工事の施工能力を有すること。なお、下請契約を締結するときは、適正な額の請負代金での下請契約の締結に努めなければならない。
1-1-1-15 施工体制台帳
1.一般事項
受注者は、工事を施工するために下請契約を締結したときは、「工事現場等における適正な施工体制の確保等に関する運用について」(平成29年3月31日付け28監建政技第 324号)に従って記載した施工体制台帳を作成し、工事現場に備えるとともに、その写しを監督員等 に提出しなければならない。
2.施工体系図
第1項の受注者は、「工事現場等における適正な施工体制の確保等に関する運用について」(平成29年3月31日付け28監建政技第324号)に従って、各下請負者の施工の分担関係を表示した施工体系図を作成し、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律に従って、工事関係者が見やすい場所及び公衆が見やすい場所に掲げるとともにその写しを監督員等に提出しなければならない。
3.名札等の着用
第1項の受注者は、監理技術者、xx技術者(下請負者を含む)及び第1項の受注者の専門技術者(専任している場合のみ)に、工事現場内において、工事名、工期、顔写真、所属会社名及び社印の入った名札等を着用させなければならない。
4. 施工体制台帳等変更時の処置
第1項の受注者は、施工体制台帳及び施工体系図に変更が生じた場合は、その都度速やかに監督員等に提出しなければならない。
1-1-1-16 受注者相互の協力
受注者は、契約書第2条の規定に基づき隣接工事または関連工事の受注業者と相互に協力し、施工しなければならない。
また、他事業者が施工する関連工事が同時に施工される場合にも、これら関係者と相互に協力しなければならない。
1-1-1-17 調査・試験に対する協力
1.一般事項
受注者は、発注者が自らまたは発注者が指定する第三者が行う調査及び試験に対して、監督員等の指示によりこれに協力しなければならない。この場合、発注者は、具体的な 内容等を事前に受注者に通知するものとする。
2.公共事業労務費調査
受注者は、当該工事が発注者の実施する公共事業労務費調査の対象工事となった場合には、次の各号に掲げる協力をしなければならない。また、工期経過後においても同様とする。
(1) 調査票等に必要事項を正確に記入し、発注者に提出する等必要な協力をしなければならない。
(2) 調査票等を提出した事業所を発注者が、事後に訪問して行う調査・指導の対象になった場合には、その実施に協力しなければならない。
(3) 正確な調査票等の提出が行えるよう、労働基準法等に従い就業規則を作成すると共に賃金台帳を調製・保存する等、日頃より使用している現場労働者の賃金時間管理を適切に行なわなければならない。
(4) 対象工事の一部について下請契約を締結する場合には、当該下請負工事の受注者
(当該下請工事の一部に係る二次以降の下請負人を含む。)が前号と同様の義務を負う旨を定めなければならない。
3.諸経費動向調査
受注者は、当該工事が発注者の実施する諸経費動向調査の対象工事となった場合には、調査等の必要な協力をしなければならない。また、工期経過後においても同様とする。
4.施工合理化調査等
受注者は、当該工事が発注者の実施する施工合理化調査の対象工事となった場合には、調査等の必要な協力をしなければならない。また、工期経過後においても同様とする。
5.低入札価格調査
受注者は、当該工事が「受注希望型競争入札に係る低入札価格調査制度事務処理試行要領」(最終改正平成28年2月17日付け27建政技第252号)の基準に基づく価格を下回る価格で落札した場合の措置としての調査対象工事となった場合は、「受注希望型競争入札に係る低入札価格調査制度事務処理試行要領」に基づく調査等に協力しなければならない。
6.独自の調査・試験を行う場合の処置
受注者は、工事現場において独自の調査・試験等を行う場合、具体的な内容を事前に監督員等に説明し、承諾を得なければならない。
また、受注者は、調査・試験等の成果を公表する場合、事前に発注者に説明し、承諾を得なければならない。
1-1-1-18 工事の一時中止
1.一般事項
発注者は、契約書第20 条の規定に基づき次の各号に該当する場合においては、あら かじめ受注者に対して通知した上で、必要とする期間、工事の全部または一部の施工について一時中止をさせることができる。なお、暴風、豪雨、洪水、地震、地すべり、落盤、火災、騒乱、暴動その他自然的または人為的な事象による工事の中断については、 1-1-1-53 臨機の措置により、受注者は、適切に対応しなければならない。
(1) 埋蔵文化財の調査、発掘の遅延及び埋蔵文化財が新たに発見され、工事の続行が不適当または不可能となった場合
(2) 関連する他の工事の進捗が遅れたため工事の続行を不適当と認めた場合
(3) 工事着手後、環境問題等の発生により工事の続行が不適当または不可能となった場合
2.発注者の中止権
発注者は、受注者が契約図書に違反しまたは監督員等の指示に従わない場合等、監督員等が必要と認めた場合には、工事の中止内容を受注者に通知し、工事の全部または一部の施工について一時中止させることができる。
3.基本計画書の作成
前1項及び2項の場合において、受注者は施工を一時中止する場合は、中止期間中の維持・管理に関する基本計画書を監督員等を通じて発注者に提出し、承諾を得るものとする。また、受注者は工事の再開に備え工事現場を保全しなければならない。
1-1-1-19 設計図書の変更
設計図書の変更とは、入札に際して発注者が示した設計図書を、発注者が指示した内容及び設計変更の対象となることを認めた協議内容に基づき、発注者が修正することをいう。
1-1-1-20 工期変更
1.一般事項
契約書第15 条第7項、第17 条第1項、第18 条第5項、第19 条、第20 条第3項、第21 条及び第43 条第2項の規定に基づく工期の変更について、契約書第23 条の工期変更協議 の対象であるか否かを監督員等と受注者との間で確認する(本条において以下「事前協議」という。)ものとし、監督員等はその結果を受注者に通知するものとする。 2.設計図書の変更等
受注者は、契約書第18 条第5項及び第19条に基づき設計図書の変更または訂正が行われた場合、第1項に示す事前協議において工期変更協議の対象であると確認された事項 について、必要とする変更日数の算出根拠、変更工程表その他必要な資料を添付の上、契約書第23 条第2項に定める協議開始の日までに工期変更に関して監督員等と協議し なければならない。
3.工事の一時中止
受注者は、契約書第20条に基づく工事の全部もしくは一部の施工が一時中止となった場合、第1項に示す事前協議において工期変更協議の対象であると確認された事項について、必要とする変更日数の算出根拠、変更工程表その他必要な資料を添付の上、契約書第23条第2項に定める協議開始の日までに工期変更に関して監督員等と協議しなければならない。
4.工期の延長
受注者は、契約書第21 条に基づき工期の延長を求める場合、第1項に示す事前協議において工期変更協議の対象であると確認された事項について、必要とする延長日数の算出根拠、変更工程表その他必要な資料を添付の上、契約書第23 条第2項に定める協議開始の日までに工期変更に関して監督員等と協議しなければならない。
5.工期の短縮
受注者は、契約書第22 条第1項に基づき工期の短縮を求められた場合、可能な短縮日数の算出根拠、変更工程表その他必要な資料を添付し、契約書第23 条第2 項に定める協議開始の日までに工期変更に関して監督員と協議しなければならない。
1-1-1-21 支給材料及び貸与品
1.一般事項
受注者は、支給材料及び貸与品を契約書第15 条第8項の規定に基づき善良な管理者の注意をもって管理しなければならない。
2.受払状況の記録
受注者は、支給材料及び貸与品の受払状況を記録した帳簿を備え付け、常にその残高を明らかにしておかなければならない。
3.支給品精算書、支給材料精算書
受注者は、工事完成時(完成前に工事工程上、支給材料の精算が可能な場合は、その時点。)に、支給品精算書を監督員等を通じて発注者に提出しなければならない。 4.引渡場所
契約書第15 条第1項に規定する「引渡場所」は、設計図書または監督員等の指示によるものとする。
5.返還
受注者は、契約書第15 条第9項「不用となった支給材料又は貸与品」の規定に基づき返還する場合、監督員等の指示に従うものとする。なお、受注者は、返還が完了するまで材料の損失に対する責任を免れることはできないものとする。
6.修理等
受注者は、支給材料及び貸与品の修理等を行う場合、事前に監督員等の承諾を得なければならない。
7.流用の禁止
受注者は、支給材料及び貸与品を他の工事に流用してはならない。
8.所有権
支給材料及び貸与品の所有権は、受注者が管理する場合でも発注者に属するものとする。
9.貸与機械の使用
受注者は、貸与機械の使用にあたっては、別に定める請負工事用建設機械無償貸付仕様書によらなければならない。
1-1-1-22 工事現場発生品
1.一般事項
受注者は、設計図書に定められた現場発生品について、設計図書または監督員等の指示する場所で監督員等に引き渡すとともに、あわせて現場発生品調書を作成し、監督員等を通じて発注者に提出しなければならない。
2.設計図書以外の現場発生品の処置
受注者は、第1項以外のものが発生した場合、監督員等に連絡し、監督員等が引き渡 しを指示したものについては、監督員等の指示する場所で監督員等に引き渡すとともに、あわせて現場発生品調書を作成し、監督員等を通じて発注者に提出しなければならない。
1-1-1-23 建設副産物
1.一般事項
受注者は、掘削により発生した石、砂利、砂その他の材料を工事に用いる場合、設計図書によるものとするが、設計図書に明示がない場合には、本体工事または設計図書に指定された仮設工事にあっては、監督員等と協議するものとし、設計図書に明示がない任意の仮設工事にあたっては、監督員等の承諾を得なければならない。
2.マニフェスト
受注者は、産業廃棄物が搬出される工事にあたっては、産業廃棄物管理票(紙マニフェスト)または電子マニフェストにより、適正に処理されていることを確かめるとともに監督員等に提示しなければならない。
3.法令遵守
受注者は、建設副産物適正処理推進要綱(国土交通事務次官通達、平成14 年5月30 日)、再生資源の利用の促進について(建設大臣官房技術審議官通達、平成3年10月25 日)(航 空局飛行場部建設課長通達、平成4年1 月24 日)、建設汚泥の再生利用に関するガイド ライン(国土交通事務次官通達、平成18 年6月12 日)を遵守して、建設副産物の適正
な処理及び再生資源の活用を図らなければならない。
4.再生資源利用計画
受注者は、土砂、砕石または加熱アスファルト混合物を工事現場に搬入する場合には、法令に基づき、再生資源利用計画を作成し、施工計画書に含め監督員等に提出しなければならない。
5.再生資源利用促進計画
受注者は、建設発生土、コンクリート塊、アスファルト・コンクリート塊、建設発生木材、建設汚泥または建設混合廃棄物等を工事現場から搬出する場合には、再生資源利用促進計画を作成し、施工計画書に含め監督員等に提出しなければならない。 6.実施書の提出
受注者は、再生資源利用計画及び再生資源利用促進計画を作成した場合には、工事完了後速やかに実施状況を記録した「再生資源利用実施書」及び「再生資源利用促進実施書」を監督員等に提出しなければならない。
1-1-1-24 監督員等による検査(確認を含む)及び立会等
1.立会の依頼
受注者は設計図書に従って、監督員等の立会が必要な場合は、あらかじめ書面または連絡で監督員等に依頼しなければならない。
2.監督員等の立会
監督員等は、必要に応じ、工事現場または製作工場において立会し、または資料の提出を請求できるものとし、受注者はこれに協力しなければならない。
3.検査(確認を含む)、立会の準備等
受注者は、監督員等による検査(確認を含む)及び立会に必要な準備、人員及び資機材等の提供並びに写真その他資料の整備をしなければならない。
なお、監督員等が製作工場において検査(確認を含む)を行なう場合、受注者は監督業務に必要な設備等の備わった執務室を提供しなければならない。
4.検査(確認を含む)及び立会の時間
監督員等による検査(確認を含む)及び立会の時間は、監督員等の勤務時間内とする。ただし、やむを得ない理由があると監督員等が認めた場合はこの限りではない。
5.遵守義務
受注者は、契約書第9条第2項第3号、第13条第2項または第14条第1項もしくは同条第2項の規定に基づき、監督員等の立会を受け、材料検査(確認を含む)に合格した場合にあっても、契約書第17条及び第31条に規定する義務を免れないものとする。
6.段階確認
段階確認は、以下に掲げる各号に基づいて行うものとする。
(1) 受注者は、表1-1-1段階確認一覧表に示す確認時期及び特に指定された部分の施工時において、段階確認を受けなければならない。
(2) 受注者は、事前に段階確認に係わる報告(種別、細別、施工予定時期等)を監督員等に提出しなければならない。また、監督員等から段階確認の実施について通知があった場合には、受注者は、段階確認を受けなければならない。
(3) 受注者は、段階確認に臨場するものとし、監督員等の確認を受けた書面を工事完成時までに監督員等へ提出しなければならない。
(4) 受注者は、監督員等に完成時不可視になる施工箇所の調査ができるよう十分な機会を提供するものとする。
7.段階確認の臨場
監督員等は、設計図書に定められた段階確認において臨場を机上とすることができる。この場合において、受注者は、監督員等に施工管理記録、写真等の資料を提示し確認
を受けなければならない。
表1-1-1 段階確認一覧表
種 | 別 | 細 | 別 | 確 | 認 | 時 | 期 |
指定仮設工 | 設置完了時 | ||||||
河川・海岸・砂防土工(掘削工)道路土工(掘削工) | 土(岩)質の変化した時 | ||||||
道路土工(路床盛土工)舗装工(下層路盤) | プルーフローリング実施時 | ||||||
表層安定処理工 | 表層混合処理・路床安定処理 | 処理完了時 | |||||
置換 | 掘削完了時 | ||||||
サンドマット | 処理完了時 | ||||||
バーチカルドレーン工 | サンドドレーン 袋詰式サンドドレーンペーパドレーン等 | 施工時 施工完了時 | |||||
締固め改良工 | サンドコンパクションパイル | 施工時 施工完了時 | |||||
固結工 | 粉体噴射攪拌高圧噴射攪拌 セメントミルク攪拌 生石灰パイル | 施工時 施工完了時 | |||||
薬液注入 | 施工時 | ||||||
xxx (任意仮設を除く) | 鋼xx 鋼管xx | 打込時 打込完了時 | |||||
既製杭工 | 既製コンクリート杭鋼管杭 H鋼杭 | 打込時 打込完了時(打込杭)掘削完了時(xx杭)施工完了時(xx杭)杭頭処理完了時 | |||||
場所打杭工 | リバース杭 オールケーシング杭アースドリル杭 大口径杭 | 掘削完了時 鉄筋組立て完了時施工完了時 杭頭処理完了x | |||||
x礎工 | 土(岩)質の変化した時掘削完了時 鉄筋組立て完了時施工完了時 グラウト注入時 | ||||||
オープンケーソン基礎工 ニューマチックケーソン基礎工 | 鉄沓据え付け完了時 本体設置前 (オープンケーソン) 掘削完了時(ニューマチックケーソン)土(岩)質の変化した時 鉄筋組立て完了時 | ||||||
鋼管xx基礎工 | 打込時 打込完了時 杭頭処理完了時 |
種 | 別 | 細 | 別 | 確 | 認 | 時 | 期 |
置換工(重要構造物) | 掘削完了時 | ||||||
築堤・護岸工 | 法線設置完了時 | ||||||
砂防堰堤 | 法線設置完了時 | ||||||
護岸工 | 法覆工(覆土施工がある場合) | 覆土前 | |||||
基礎工・根固工 | 設置完了時 | ||||||
重要構造物 函渠工(樋門・樋管含む)躯体工(橋台) RC躯体工(橋脚)橋脚フーチング工 RC擁壁 砂防堰堤堰本体工 排水機場本体工xxx 共同溝本体工 | 土(岩)質の変化した時床掘掘削完了時 鉄筋組立て完了時埋戻し前 | ||||||
躯体工 RC躯体工 | 杳座の位置決定時 | ||||||
床版工 | 鉄筋組立て完了時 | ||||||
鋼橋 | 仮組立て完了時(仮組立てが省略となる場合を除く) | ||||||
ポストテンションT(I)桁製作工プレビーム桁製作工 プレキャストブロック桁組立工 PCホロースラブ製作工 PC版桁製作工 PC箱桁製作工 PC片持箱桁製作工 PC押出し箱桁製作工 床版・横組工 | プレストレスト導入完了時 横締め作業完了時プレストレスト導入完了時 縦締め作業完了時 PC鋼線・鉄筋組立完了時 (工場製作除く) | ||||||
トンネル掘削工 | 土(岩)質の変化した時 | ||||||
トンネル支保工 | 支保工完了時 (保工変化毎) | ||||||
トンネル覆工 | コンクリート打設前 | ||||||
コンクリート打設後 | |||||||
トンネルインバート工 | 鉄筋組立て完了時 | ||||||
鋼板巻立て工 | フーチング定着アンカー穿孔工 | フーチング定着アンカー穿孔完了時 | |||||
鋼板取付け工、固定アンカー工 | 鋼板建込み固定アンカー完了時 | ||||||
現場溶接工 | 溶接前 溶接完了時 | ||||||
現場塗装工 | 塗装前 塗装完了時 | ||||||
ダム工 | 各工事ごと別途定める |
1-1-1-25 出来形数量の算出及び出来形図
1.一般事項
受注者は、出来形数量を算出するため出来形測量を実施しなければならない。
2.出来形数量の提出
受注者は、出来形測量の結果を基に、土木工事数量算出要領(案)及び設計図書に従い、出来形数量を算出し、その結果を監督員等からの請求があった場合は速やかに提示するとともに、工事しゅん工時までに監督員等に提出しなければならない。
出来形測量の結果が、設計図書の寸法に対し、土木工事施工管理基準及び規格値を満たしていれば、出来形数量は設計数量とする。なお、設計数量とは、設計図書に示された数量及びそれを基に算出された数量をいう。
3.80%予想及び100%出来形図
受注者は、設計図書に従って80%予想及び100%出来形図を作成し提出しなければならない。ただし、工事目的物(各種ブロック製作工等)によっては監督員等の承諾を得て省略することができる。
1-1-1-26 工事しゅん工書類の納品
1.一般事項
契約関係(コリンズ登録、建退共等証明、施工体制台帳等含む) |
施工計画(建設副産物関係等含む) |
施工管理(施工打合せ簿(施工協議書)、工事写真含む) |
出来形管理((予想出来形,100%出来形)展開図、工事写真等含む) |
品質管理 |
その他 ※自ら実施した創意工夫や地域社会への貢献として評価出来る項目についての実施状況を提出することができる 1-1-1-54 参照 |
受注者は、工事しゅん工書類として以下の書類を提出しなければならない。また、具体的な書類内容及び簡素化出来るものは別途定めるものとする。
2.電子納品
受注者は、「工事完成図書等の電子納品要領(案)」に基づいて作成した電子データを、電子媒体で提出しなければならない。電子納品にあたっては、「電子納品運用ガイドライン(案)」、「CAD 製図基準に関する運用ガイドライン(案)」等を参考にし、監督員等と協議の上電子化の範囲等を決定しなければならない。
3.xxxx対策
受注者は、電子納品に際して、「電子納品チェックシステム」によるチェックを行い、エラーがないことを確認した後、xxxx対策を実施した上で電子媒体を提出しなければならない。
4.道路工事完成図等の電子成果品
受注者は、設計図書において道路工事完成図等作成の対象工事と明示された場合、「道路工事完成図等作成要領(国土技術政策総合研究所資料平成20年3月)」に基づいて作成した電子データを電子媒体で監督員等に提出しなければならない。また、本要領に基づき、国土技術政策総合研究所がホームページ上に無償で公開している本要領に対応したチェックプログラムによるチェックを行い、xxxが無いことを確認した後、xxxx対策を実施した上で電子媒体を監督員等に提出しなければならない。
1-1-1-27 品質証明
受注者は、設計図書で品質証明の対象工事と明示された場合には、以下の各号によるものとする。
(1) 品質証明に従事する者(以下「品質証明員」という。)が工事施工途中において必要と認める時期及び検査(しゅん工、既済部分、中間検査をいう。以下同じ。)の事前に品質確認を行い、受注者はその結果を所定の様式により検査時までに監督員等へ提出しなければならない。
(2) 品質証明員は、当該工事に従事していない社内の者とする。また、原則として品質証明員は検査に立会わなければならない。
(3) 品質証明は、契約図書及び関係図書に基づき、出来形、品質及び写真管理はもとより、工事全般にわたり行うものとする。
(4) 品質証明員の資格は10 年以上の現場経験を有し、技術士もしくは1級土木施工管理技士の資格を有するものとする。ただし、監督員等の承諾を得た場合はこの限りでない。
(5) 品質証明員を定めた場合、受注者は書面により氏名、資格(資格証書の写しを添付)、経験及び経歴書を監督員等に提出しなければならない。なお、品質証明員を変更し た場合も同様とする。
1-1-1-28 工事しゅん工検査
1.工事しゅん工届の提出
受注者は、契約書第31 条の規定に基づき、工事しゅん工届を監督員等に提出しなければならない。
2.工事しゅん工検査の要件
受注者は、工事しゅん工届を監督員等に提出する際には、次の各号に掲げる要件をすべて満たさなくてはならない。
(1) 設計図書(追加、変更指示も含む。)に示されるすべての工事が完成していること。
(2) 契約書第17 条第1項の規定に基づき、監督員等の請求した改造が完了していること。
(3) 設計図書により義務付けられた工事記録写真、出来形管理資料、工事関係図及等の資料の整備がすべて完了していること。
(4) 契約変更を行う必要が生じた工事においては、最終変更契約を発注者と締結していること。
3.検査日の通知
発注者は、工事しゅん工検査に先立って、受注者に対して検査日を通知するものとする。
4.検査内容
検査職員は、監督員等及び受注者の臨場の上、工事目的物を対象として契約図書と対比し、次の各号に掲げる検査を行うものとする。
(1) 工事の出来形について、形状、寸法、精度、数量、品質及び出来ばえ
(2) 工事管理状況に関する書類、記録及び写真等
5.修補の指示
検査職員は、修補の必要があると認めた場合には、受注者に対して、期限を定めて修補の指示を行うことができる。
6.修補期間
修補の完了が確認された場合は、その指示の日から修補完了の確認の日までの期間は、契約書第31条第2項に規定する期間に含めないものとする。
7.適用規定
受注者は、当該工事しゅん工検査については、本編1-1-1-24監督員等による検査(確認を含む)及び立会等第3項の規定を準用する。
1-1-1-29 既済部分検査
1.一般事項
受注者は、契約書第37 条第2項の部分払の確認の請求を行った場合、または、契約書第38 条第1項の工事の完成の通知を行った場合は、既済部分に係わる検査を受けなければならない。
2.部分払いの請求
受注者は、契約書第37 条に基づく部分払いの請求を行うときは、前項の検査を受ける前に工事の出来高に関する資料を作成し、監督員等に提出しなければならない。 3.検査内容
検査職員は、監督員等及び受注者の臨場の上、工事目的物を対象として工事の出来高に関する資料と対比し、次の各号に掲げる検査を行うものとする。
(1) 工事の出来形について、形状、寸法、精度、数量、品質及び出来ばえの検査を行う。
(2) 工事管理状況について、書類、記録及び写真等を参考にして検査を行う。
4.修補
受注者は、検査職員の指示による修補については、前条の第5項の規定に従うものとする。
5.適用規定
受注者は、当該既済部分検査については、本編1-1-1-24監督員等による検査(確認を含む)及び立会等第3項の規定を準用する。
6.検査日の通知
発注者は、既済部分検査に先立って、監督員等を通じて受注者に対して検査日を通知するものとする。
7.中間前払金の請求
受注者は、契約書第34 条に基づく中間前払金の請求を行うときは、認定を受ける前に履行報告書を作成し、監督員等に提出しなければならない。
1-1-1-30 建設工事抜き打ち検査
1.一般事項
受注者は、xx県が定める建設工事抜き打ち検査要領(平成15 年4 月1 日15 会検第 1 号)に基づく抜き打ち検査を受けなければならない。
2.適用規定
受注者は、当該検査については、本編1-1-1-24監督員等による検査(確認を含む)及び立会等第3項の規定を準用する。
1-1-1-31 建設工事指導監査
1.一般事項
受注者は、xx県が定める建設工事指導監査要領(平成15 年4 月1 日15 会検第1号)に基づく指導監査を受けなければならない。
2.指導監査日の決定
指導監査を行う日は、受注者の意見を聞いて、発注者が定める。
3.適用規定
受注者は、当該指導監査については、本編1-1-1-24監督員等による検査(確認を含む)及び立会等第3項の規定を準用する。
1-1-1-32 部分使用
1.一般事項
発注者は、受注者の同意を得て部分使用できる。
2.監督員等による検査
受注者は、発注者が契約書第33 条の規定に基づく当該工事に係わる部分使用を行う場合には、監督員等による品質及び出来形等の検査(確認を含む)を受けるものとする。なお、中間検査による検査(確認)でも良い。
1-1-1-33 施工管理
1.一般事項
受注者は、工事の施工にあたっては、施工計画書に示される作業手順に従い施工し、品質及び出来形が設計図書に適合するよう、十分な施工管理をしなければならない。 2.施工管理頻度、密度の変更
監督員等は、以下に掲げる場合、設計図書に示す品質管理の測定頻度及び出来形管理の測定密度を変更することができる。この場合、受注者は、監督員等の指示に従うものとする。これに伴う費用は、受注者の負担とするものとする。
(1) 工事の初期で作業が定常的になっていない場合
(2) 管理試験結果が限界値に異常接近した場合
(3) 試験の結果、品質及び出来形に均一性を欠いた場合
(4) 前各号に掲げるもののほか、監督員等が必要と判断した場合
3.標示板の設置
受注者は、施工に先立ち工事現場又はその周辺の一般通行人等が見易い場所に、工事名、工期、発注者名及び受注者名を記載した標示板を設置し、工事完成後は速やかに標示板を撤去しなければならない。ただし、標示板の設置が困難な場合は、監督員等の承諾を得て省略することができる。
4.整理整頓
受注者は、工事期間中現場内及び周辺の整理整頓に努めなければならない。
5.周辺への影響防止
受注者は、施工に際し施工現場周辺並びに他の構造物及び施設などへ影響を及ぼさないよう施工しなければならない。また、影響が生じた場合には直ちに監督員等へ連絡し、その対応方法等に関して監督員等と速やかに協議しなければならない。また、損傷が受注者の過失によるものと認められる場合、受注者自らの負担で原形に復元しなければならない。
6.労働環境の改善
受注者は、作業員の労働条件、安全衛生その他の労働環境の改善に努めなければならない。また、受注者は、作業員が健全な身体と精神を保持できるよう作業場所、現場事務所及び作業員宿舎等における良好な作業環境の確保に努めなければならない。 7.発見・拾得物の処置
受注者は、工事中に物件を発見または拾得した場合、直ちに関係機関へ通報するとともに、監督員等へ連絡し、その対応について指示を受けるものとする。
8.記録及び関係書類
受注者は、xx県が定める「xx県土木工事施工管理基準及び規格値」により施工管理を行い、また、「写真管理基準」により土木工事の工事写真による写真管理を行って、その記録及び関係書類を直ちに作成、保管し、工事しゅん工時に監督員等へ提出しなければならない。ただし、それ以外で監督員等からの請求があった場合は直ちに提示しなければならない。
なお、「xx県土木工事施工管理基準及び規格値」及び「写真管理基準」に定められていない工種または項目については、監督員等と協議の上、施工管理、写真管理を行うものとする。
9.品質記録
受注者は、工事に使用した建設資材の品質記録について建設材料の品質記録保存実施要領(平成21 年1 月8 日技術管理室長通知)に基づいて作成し、検査時までに監督員等へ提出しなければならない。
1-1-1-34 履行報告
受注者は、契約書第11条の規定に基づき、工事履行報告書を監督員等に提出しなければならない。
1-1-1-35 使用人等の管理
受注者は、使用人等に適時、安全対策、環境対策、衛生管理、地域住民に対する対応等の指導及び教育を行うとともに、工事が適正に遂行されるよう管理及び監督しなければならない。
1-1-1-36 工事関係者に対する措置請求
1.現場代理人に対する措置
発注者は、現場代理人が工事目的物の品質・出来形の確保及び工期の遵守に関して、著しく不適当と認められるものがあるときは、受注者に対して、その理由を明示した書面により、必要な措置をとるべきことを請求することができる。
2.技術者に対する措置
発注者または監督員等は、xx技術者(監理技術者)、専門技術者(これらの者と現場代理人を兼務する者を除く。)が工事目的物の品質・出来形の確保及び工期の遵守に関して、著しく不適当と認められるものがあるときは、受注者に対して、その理由を明示した書面により、必要な措置をとるべきことを請求することができる。
1-1-1-37 工事中の安全確保
1.安全指針等の遵守
受注者は、土木工事安全施工技術指針(国土交通大臣官房技術審議官通達、平成29年 3月31日)、建設機械施工安全技術指針(国土交通省大臣官房技術調査課長、国土交通省総合政策局建設施工企画課長通達平成17年3月31日)、JIS A 8972(斜面・法面工事用仮設設備)を参考にして、常に工事の安全に留意し現場管理を行い災害の防止を図らなければならない。ただし、これらの指針は当該工事の契約条項を超えて受注者を拘束するものではない。
2.支障行為等の防止
受注者は、工事施工中、監督員等及び管理者の許可なくして、流水及び水陸交通の支障となるような行為、または公衆に支障を及ぼすなどの施工をしてはならない。 3.建設工事公衆災害防止対策要綱
受注者は、建設工事公衆災害防止対策要綱(建設事務次官通達平成5年1月12日)を遵守して災害の防止を図らなければならない。
4.使用する建設機械
受注者は、土木工事に使用する建設機械の選定、使用等について、設計図書により建設機械が指定されている場合には、これに適合した建設機械を使用しなければならない。ただし、より条件に合った機械がある場合には、監督員等の承諾を得てそれを使用することができる。
5.周辺への支障防止
受注者は、工事箇所及びその周辺にある地上地下の既設構造物に対して支障を及ぼさないよう必要な措置を施さなければならない。
6.防災体制
受注者は、豪雨、xx、土石流、その他天災に対しては、天気予報などに注意を払い、常に災害を最小限に食い止めるため防災体制を確立しておかなくてはならない。
7.第三者の立入り禁止措置
受注者は、工事現場付近における事故防止のため一般の立入りを禁止する場合、その区域に、柵、門扉、立入禁止の標示板等を設けなければならない。なお、空港工事にあっては、監督員等の承諾を得るものとする。
8.安全巡視
受注者は、工事期間中、安全巡視を行い、工事区域及びその周辺の監視あるいは連絡を行い安全を確保しなければならない。
9.現場環境改善
受注者は、工事現場の現場環境改善を図るため、現場事務所、作業員宿舎、休憩所または作業環境等の改善を行い、快適な職場を形成するとともに、地域との積極的なコミュニケーション及び現場周辺の美装化に努めるものとする。
10.定期安全研修・訓練等
受注者は、工事着手後、作業員全員の参加により月当たり、半日以上の時間を割当て、次の各号から実施する内容を選択し、定期的に安全に関する研修・訓練等を実施しなければならない。
(1)安全活動のビデオ等視覚資料による安全教育
(2)当該工事内容等の周知徹底
(3)工事安全に関する法令、通達、指針等の周知徹底
(4)当該工事における災害対策訓練
(5)当該工事現場で予想される事故対策
(6)その他、安全・訓練等として必要な事項
11.施工計画書
受注者は、工事の内容に応じた安全教育及び安全訓練等の具体的な計画を作成し、施工計画書に記載しなければならない。
12.安全教育・訓練等の記録
受注者は、安全教育及び安全訓練等の実施状況について、ビデオ等または工事報告等に記録した資料を整備及び保管し、監督員等の請求があった場合は直ちに提示するものとする。
13.関係機関との連絡
受注者は、所轄警察署、道路管理者、鉄道事業者、河川管理者、空港管理者、労働基準監督署等の関係者及び関係機関と緊密な連絡を取り、工事中の安全を確保しなければならない。
14.工事関係者の連絡会議
受注者は、工事現場が隣接しまたは同一場所において別途工事がある場合は、受注者 間の安全施工に関する緊密な情報交換を行うとともに、非常時における臨機の措置を定 める等の連絡調整を行うため、関係者による工事関係者連絡会議を組織するものとする。
15.安全衛生協議会の設置
監督員等が、労働安全衛生法(平成27年5月改正 法律第17号)第30 条第1項に規定する措置を講じるものとして、同条第2項の規定に基づき、受注者を指名した場合には、受注者はこれに従うものとする。
16.安全優先
受注者は、工事中における安全の確保をすべてに優先させ、労働安全衛生法(平成27年5月改正 法律第17号)等関連法令に基づく措置を常に講じておくものとする。特に重機械の運転、電気設備等については、関係法令に基づいて適切な措置を講じておかなければならない。
17.施工方法及び施工時期の決定
受注者は、施工計画の立案に当たっては、既往の気象記録及び洪水記録ならびに地形等現地の状況を勘案し、防災対策を考慮の上施工方法及び施工時期を決定しなければならない。特に梅雨、台風等のxx期の施工にあたっては、工法、工程について十分配慮しなければならない。
18.災害発生時の応急処置
災害発生時においては、第三者及び作業員等の人命の安全確保をすべてに優先させるものとし、応急処置を講じるとともに、直ちに関係機関に通報及び監督員等に連絡しなければならない。
19.地下埋設物等の調査
受注者は、工事施工箇所に地下埋設物件等が予想される場合には、当該物件の位置、深さ等を調査し監督員等に報告しなければならない。
20.不明の地下埋設物等の処置
受注者は施工中、管理者不明の地下埋設物等を発見した場合は、監督員等に連絡し、その処置については占用者全体の現地確認を求め、管理者を明確にしなければならない。 21.地下埋設物件等損害時の措置
受注者は、地下埋設物件等に損害を与えた場合は、直ちに関係機関に通報及び監督員等に連絡し、応急措置をとり、補修しなければならない。
22.架空線等事故防止対策
受注者は、架空線等上空施設の位置及び占用者を把握するため、工事現場、土取り場、建設発生土受入地、資材等置き場等、工事に係わる全ての架空線等上空施設の現地調査
(場所、種類、高さ等)を行い、その調査結果について、支障物件の有無に関わらず、監督員等へ報告しなければならない。
1-1-1-38 爆発及び火災の防止
1.火薬類の使用
受注者は、火薬類の使用については、以下の規定による。
(1) 受注者は、発破作業に使用する火薬類等の危険物を備蓄し、使用する必要がある場合、火薬類取締法等関係法令を遵守しなければならない。また、関係官公庁の指導に従い、爆発等の防止の措置を講じるものとする。なお、監督員等の請求があった場合には、直ちに従事する火薬類取扱保安責任者の火薬類保安手帳及び従事者手帳を提示しなければならない。
(2) 現地に火薬庫等を設置する場合は、火薬類の盗難防止のための立入防止柵、警報装置等を設置し保管管理に万全の措置を講ずるとともに、夜間においても、周辺の監視等を行い安全を確保しなければならない。
2.火気の使用
受注者は、火気の使用については、以下の規定による。
(1) 受注者は、火気の使用を行う場合は、工事中の火災予防のため、その火気の使用場所及び日時、消火設備等を施工計画書に記載しなければならない。
(2) 受注者は、喫煙等の場所を指定し、指定場所以外での火気の使用を禁止しなければならない。
(3) 受注者は、ガソリン、塗料等の可燃物の周辺に火気の使用を禁止する旨の表示を行い、周辺の整理に努めなければならない。
(4) 受注者は、伐開除根、掘削等により発生した雑木、草等を野焼きしてはならない。
1-1-1-39 後片付け
受注者は、工事の全部または一部の完成に際して、一切の受注者の機器、余剰資材、残骸及び各種の仮設物を片付けかつ撤去し、現場及び工事にかかる部分を清掃し、かつ整然とした状態にするものとする。
ただし、設計図書において存置するとしたものを除く。また、工事検査に必要な足場、はしご等は、監督員等の指示に従って存置し、検査終了後撤去するものとする。
1-1-1-40 事故報告書
受注者は、工事の施工中に事故が発生した場合には、直ちに監督員等に連絡するとともに、監督員等が指示する様式(事故等概要報告書)で指示する期日までに、提出しなければならない。
1-1-1-41 環境対策
1.環境保全
受注者は、建設工事に伴う騒音振動対策技術指針(建設大臣官房技術審参事官通達、昭和62 年3月30 日改正)、関連法令並びに仕様書の規定を遵守の上、騒音、振動、大 気汚染、水質汚濁等の問題については、施工計画及び工事の実施の各段階において十分に検討し、周辺地域の環境保全に努めなければならない。
2.苦情対応
受注者は、環境への影響が予知されまたは発生した場合は、直ちに応急措置を講じ監督員等に連絡しなければならない。また、第三者からの環境問題に関する苦情に対しては、誠意をもってその対応にあたり、その交渉等の内容は、後日紛争とならないよう文書で取り交わす等明確にしておくとともに、状況を随時監督員等に報告しなければならない。
3.注意義務
受注者は、工事の施工に伴い地盤沈下、地下水の断絶等の理由により第三者への損害が生じた場合には、受注者が善良な管理者の注意義務を果たし、その損害が避け得なかったか否かの判断をするための資料を監督員等に提出しなければならない。 4.水中への落下防止措置
受注者は、水中に工事用資材等が落下しないよう措置を講じるものとする。また、工事の廃材、残材等を水中に投棄してはならない。落下物が生じた場合は、受注者は自らの負担で撤去し、処理しなければならない。
5.排出ガス対策型建設機械
受注者は、工事の施工にあたり表1-1-1に示す建設機械を使用する場合は、「特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律(平成27年6月改正 法律第50号)」に基づく技術基準に適合する特定特殊自動車、または、「排出ガス対策型建設機械指定要領」(平成3年10月8日付け建設省経機発第249号)、「排出ガス対策型建設機械の普及促進に関する規程」(最終改正平成24年3月23日付国土交通省告示第318号)もしくは「第3次排出ガス対策型建設機械指定要領」(最終改正平成23年7月13日付国xxリ第1号)に基づき指定された排出ガス対策型建設機械(以下「排出ガス対策型建設機械等」という。)を使用しなければならない。排出ガス対策型建設機械を使用できないことを監督員等が認めた場合は、平成7年度建設技術評価制度公募課題「建設機械の排出ガス浄化装置の開発」またはこれと同等の開発目標で実施された民間開発建設技術の技術審査・証明事業もしくは建設技術審査証明事業により評価された排出ガス浄化装置を装着した建設 機械を使用することでができるが、これにより難い場合は、監督員等と協議するものとする。
受注者はトンネル坑内作業において表1-1-2に示す建設機械を使用する場合は、2011年以降の排出ガス基準に適合するものとして「特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律施行規則」(平成28年11月11日経済産業省・国土交通省・環境省令第2号)第16条第1項第2号もしくは第20条第1項第2号に定める表示が付された特定特殊自動車、または「排出ガス対策型建設機械指定要領(平成3年10月8日付建設省経機発第249号」もしくは「第3次排出ガス対策型建設機械指定要領」(最終改正平成23年7月13日付国xxリ第1号)に基づき指定されたトンネル工事用排出ガス対策型建設機械(以下「トンネル工事用排出ガス対策型建設機械等」という。)を使用しなければならない。
トンネル工事用排出ガス対策型建設機械等を使用できないことを監督員等が認めた 場合は、平成7年度建設技術評価制度公募課題「建設機械の排出ガス浄化装置の開発」またはこれと同等の開発目標で実施された民間開発建設技術の技術審査・証明事業もしくは建設技術審査証明事業により評価された排出ガス浄化装置(黒煙浄化装置付)を装着した建設機械を使用することができるが(黒煙浄化装置付)することで、トンネル工事用排出ガス対策型建設機械と同等とみなす。ただし、これにより難い場合は、監督員等と協議するものとする。
表1-1-2
機 種 | 備 考 |
一般工事用建設機械 ・バックホウ ・トラクタショベル(車輪式) ・ブルドーザ ・発動発電機(可搬式) ・空気圧縮機(可搬式) ・油圧ユニット(以下に示す基礎工事用機械のうち、ベースマシンとは別に、独立したディーゼルエンジン駆動の油圧ユニットを搭載しているもの;油圧ハンマ、バイブロハンマ、油圧式鋼管圧入・引抜機、油圧式杭圧入・引抜機、アースオーガ、オールケーシング掘削機、リバースサーキュレーションドリル、アースドリル、地下連続壁施工機、全回転型オールケーシング掘削機) ・ロードローラ、タイヤローラ、振動ローラ ・ホイールクレーン | ディーゼルエンジン(エンジン出力 7.5kW以上260kW以下)を搭載した建設機械に限る。 ただし、道路運送車両の保安基準に排出ガス基準が定められている 自動車で、有効な自動車検査証の交付を受けているものは除く。 |
表1-1-3
機 種 | 備 考 |
トンネル工事用建設機械 ・バックホウ ・トラクタショベル ・大型ブレーカ ・コンクリート吹付機 ・ドリルジャンボ ・ダンプトラック ・トラックミキサ | ディーゼルエンジン(エンジン出力 30kW 以上 260kW 以下)を搭載した建設機械に限る。 ただし、道路運送車両の保安基準に排出ガス基準が定められている大型特殊自動車及び小型特殊自動車以外の自動車の種別で、有効な自動車検査証の交付を受けているものは除く。 |
5.特定特殊自動車の燃料
受注者は、軽油を燃料とする特定特殊自動車の使用にあたって、燃料を購入して使用するときは、当該特定特殊自動車の製作等に関する事業者または団体が推奨する軽油
(ガソリンスタンド等で販売されている軽油をいう。)を選択しなければならない。 また、監督職員等から特定特殊自動車に使用した燃料の購入伝票を求められた場合、
提示しなければならない。
なお、軽油を燃料とする特定特殊自動車の使用にあたっては、下請負者等に関係法令等を遵守させるものとする。
6.低騒音型・低振動型建設機械
受注者は、建設工事に伴う騒音振動対策技術指針(建設大臣官房技術参事官通達、昭和62年3月30日改正)によって低騒音型・低振動型建設機械を設計図書で使用を義務付 けている場合には、低騒音型・低振動型建設機械の指定に関する規定(国土交通省告示、平成13年4月9日改正)に基づき指定された建設機械を使用しなければならない。ただし、施工時期・現場条件等により一部機種の調達が不可能な場合は、認定機種と同程度と認められる機種または対策をもって協議することができる。
7.特定調達品目
受注者は、資材(材料及び機材を含む)、工法、建設機械または目的物の使用にあたっては、環境物品等(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(平成27年9月改正 法律第66号。「グリーン購入法」という。)第2条に規定する環境物品等及び「xx県グリーン購入推進方針」に定められた環境物品等をいう。)の使用を積極的に推進するものとする。
(1)グリーン購入法第6条の規定に基づく「環境物品等の調達の推進に関する基本方 針」で定める特定調達品目を使用する場合には、原則として、判断の基準を満たすものを使用するものとする。なお、事業ごとの特性、必要とされる強度や耐久性、機能の確保、コスト等の影響により、これにより難い場合は、監督員等と協議する。
また、その調達実績の集計結果を監督員等に提出するものとする。なお、集計及び提出の方法は、設計図書及び監督員等の指示による。
(2)グリーン購入法に基づく環境物品等の調達の推進に関する基本方針における公共工事の配慮事項に留意すること。
1-1-1-42 文化財の保護
1.一般事項
受注者は、工事の施工にあたって文化財の保護に十分注意し、使用人等に文化財の重要性を十分認識させ、工事中に文化財を発見したときは直ちに工事を中止し、設計図書に関して監督員等に協議しなければならない。
2.文化財等発見時の処置
受注者が、工事の施工にあたり、文化財その他の埋蔵物を発見した場合は、発注者との契約に係る工事に起因するものとみなし、発注者が、当該埋蔵物の発見者としての権利を保有するものである。
1-1-1-43 交通安全管理
1.一般事項
受注者は、工事用運搬路として、公衆に供する道路を使用するときは、積載物の落下等により、路面を損傷し、あるいは汚損することのないようにするとともに、特に第三者に工事公害による損害を与えないようにしなければならない。なお、第三者に工事公害による損害を及ぼした場合は、契約書第28 条によって処置するものとする。
2.輸送災害の防止
受注者は、工事用車両による土砂、工事用資材及び機械などの輸送を伴う工事については、関係機関と打合せを行い、交通安全に関する担当者、輸送経路、輸送期間、輸送方法、輸送担当業者、交通誘導警備員の配置、標識安全施設等の設置場所、その他安全輸送上の事項について計画をたて、災害の防止を図らなければならない。
3.交通安全等輸送計画
受注者は、ダンプトラック等の大型輸送機械で大量の土砂、工事用資材等の輸送をともなう工事は、事前に関係機関と打合せのうえ、交通安全等輸送に関する必要な事項の計画を立て、施工計画書に記載しなければならない。
4.交通安全法令の遵守
受注者は、供用中の公共道路に係る工事の施工にあたっては、交通の安全について、監督員等、道路管理者及び所轄警察署と打合せを行うとともに、道路標識、区画線及び道路標示に関する命令(平成28年7月15日改正 内閣府・国土交通省令第2号)、道路 工事現場における標示施設等の設置基準(建設省道路局長通知、昭和37年8月30日)、 道路工事現場における表示施設等の設置基準の一部改正について(局長通知平成18年3 月31日国道利37号・国道国防第205 号)、道路工事現場における工事情報板及び工事説明看板の設置について(国土交通省道路xxx課長、国道・防災課長通知平成18年3月 31日国道利38号・国道国防第206号)及び道路工事保安施設設置基準(案)(建設省道 路局国道第一課通知昭和47年2月)に基づき、安全対策を講じなければならない。
5.工事用道路の維持管理
受注者は、設計図書において指定された工事用道路を使用する場合は、設計図書の定めに従い、工事用道路の維持管理及び補修を行うものとする。
6.施工計画書
受注者は、指定された工事用道路の使用開始前に当該道路の維持管理、補修及び使用方法等を施工計画書に記載しなければならない。この場合において、受注者は、関係機関に所要の手続をとるものとし、発注者が特に指示する場合を除き、標識の設置その他の必要な措置を行わなければならない。
7.工事用道路使用の責任
発注者が工事用道路に指定するもの以外の工事用道路は、受注者の責任において使用するものとする。
8.工事用道路共用時の処置
受注者は、特記仕様書に他の受注者と工事用道路を共用する定めがある場合においては、その定めに従うとともに、関連する受注者と緊密に打合せ、相互の責任区分を明らかにして使用するものとする。
9.公衆交通の確保
公衆の交通が自由かつ安全に通行するのに支障となる場所に材料または設備を保管 してはならない。受注者は、毎日の作業終了時及び何らかの理由により建設作業を中断するときには、交通管理者協議で許可された常設作業帯内を除き一般の交通に使用される路面からすべての設備その他の障害物を撤去しなくてはならない。
10.作業区域の標示等
受注者は、工事の施工にあたっては、作業区域の標示及び関係者への周知など、必要な安全対策を講じなければならない。
11.通行許可
受注者は、建設機械、資材等の運搬にあたり、車両制限令(平成26年5月28日改正政令第187号)第3条における一般的制限値を超える車両を通行させるときは、道路法第47条の2に基づく通行許可を得ていることを確認しなければならない。また、道路交通法 施行令(平成28年7月15日改正 政令第258号)第22条における制限を超えて建設機械、資材等を積載して運搬するときは、道路交通法(平成27年9月改正 法律第76号)第57 条に基づく許可を得ていることを確認しなければならない。
表1-1-4 一般的制限値
車両の諸x | x 般 的 制 限 値 |
幅 | 2.5m |
長さ高さ 重量 総重量 | 12.0m 3.8m(ただし、指定道路については 4.1m) 20.0t(ただし、高速自動車国道・指定道路については、軸距・長さ |
に応じ最大 25.0t) | |
軸重 | 10.0t |
隣接軸重の合計 | 隣り合う車軸に係る軸距 1.8m未満の場合は 18t |
(隣り合う車軸に係る軸距が 1.3m以上で、かつ、当該隣り合う車軸 | |
に係る軸重が 9.5t以下の場合は 19t)、1.8m以上の場合は 20t | |
輪荷重 | 5.0t |
最小回転半径 | 12.0m |
ここでいう車両とは、人が乗車し、または貨物が積載されている場合にはその状態におけるものをいい、他の車両をけん引している場合にはこのけん引されている車両を含む。
1-1-1-44 施設管理
受注者は、工事現場における公物(各種公益企業施設を含む。)または部分使用施設
(契約書第33条の適用部分)について、施工管理上、契約図書における規定の履行を以 っても不都合が生ずるおそれがある場合には、その処置について監督員等と協議できる。なお、当該協議事項は、契約書第9条の規定に基づき処理されるものとする。
1-1-1-45 諸法令の遵守
1.諸法令の遵守
受注者は、当該工事に関する諸法令を遵守し、工事の円滑な進捗を図るとともに、諸法令の適用運用は受注者の責任において行わなければならない。なお、主な法令は以下に示す通りである。
(1) 地方自治法 (平成28年12月改正 法律第101号)
(2)建設業法 (平成26年6月改正 法律第69号)
(3)下請代金支払遅延等防止法 (平成21年6月改正 法律第51号)
(4)労働基準法 (平成27年5月改正 法律第31号)
(5)労働安全衛生法 (平成27年5月改正 法律第17号)
(6)作業環境測定法 (平成26年6月改正 法律第82号)
(7)じん肺法 (平成26年6月改正 法律第82号)
(8)雇用保険法 (平成28年6月改正 法律第63号)
(9)労働者災害補償保険法 (平成27年5月改正 法律第17号)
(10)健康保険法 (平成28年11月改正 法律第84号)
(11)中小企業退職金共済法 (平成28年6月改正 法律第66号)
(12)建設労働者の雇用の改善等に関する法律 (平成28年5月改正 法律第47号)
(13)出入国管理及び難民認定法 (平成28年11月改正 法律第89号)
(14)道路法 (平成28年3月改正 法律第19号)
(15)道路交通法 (平成27年9月改正 法律第76号)
(16)道路運送法 (平成26年6月改正 法律第69号)
(17)道路運送車両法 (平成28年11月改正 法律第86号)
(18)砂防法 (平成25年11月改正 法律第76号)
(19)地すべり等防止法 (平成26年6月改正 法律第69号)
(20)河川法 (平成27年5月改正 法律第22号)
(21)下水道法 (平成27年5月改正 法律第22号)
(22)航空法 (平成28年5月改正 法律第51号)
(23)公有水面埋立法 (平成26年6月改正 法律第51号)
(24)軌道法 (平成18年3月改正 法律第19号)
(25)xxx (平成28年5月改正 法律第47号)
(26)環境基本法 (平成26年5月改正 法律第46号)
(27)火薬類取締法 (平成27年6月改正 法律第50号)
(28)大気汚染防止法 (平成27年6月改正 法律第41号)
(29)騒音規制法 (平成26年6月改正 法律第72号)
(30)水質汚濁防止法 (平成28年5月改正 法律第47号)
(31)湖沼水質保全特別措置法 (平成26年6月改正 法律第72号)
(32)振動規制法 (平成26年6月改正 法律第72号)
(33)廃棄物の処理及び清掃に関する法律 (平成27年7月改正 法律第58号)
(34)資源の有効な利用の促進に関する法律 (平成26年6月改正 法律第69号)
(35)文化財保護法 (平成26年6月改正 法律第69号)
(36)砂利採取法 (平成27年6月改正 法律第50号)
(37)電気事業法 (平成28年6月改正 法律第59号)
(38)消防法 (平成27年9月改正 法律第66号)
(39)測量法 (平成23年6月改正 法律第61号)
(40)建築基準法 (平成28年6月改正 法律第72号)
(41)都市公園法 (平成26年6月改正 法律第69号)
(42)建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律
(平成26年6月改正 法律第55号)
(43)土壌汚染対策法 (平成26年6月改正 法律第51号)
(44)駐車場法 (平成23年12月改正 法律第122号)
(45)自然環境保全法 (平成26年6月改正 法律第69号)
(46)自然公園法 (平成26年6月改正 法律第69号)
(47)公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律
(平成27年9月改正 法律第66号)
(48)国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律
(平成27年9月改正 法律第66号)
(49)河川法施行法 (平成11年12月改正 法律第160号)
(50)技術士法 (平成26年6月改正 法律第69号)
(51)漁業法 (平成28年5月改正 法律第51号)
(52)空港法 (平成25年6月改正 法律第76号)
(53)計量法 (平成26年6月改正 法律第69号)
(54)厚生年金保険法 (平成28年11月改正 法律第84号)
(55)最低賃金法 (平成24年4月改正 法律第27号)
(56)職業安定法 (平成28年5月改正 法律第47号)
(57)所得税法 (平成28年11月改正 法律第89号)
(58)水産資源保護法 (平成27年9月改正 法律第70号)
(59)著作xx (平成28年5月改正 法律第51号)
(60)電波法 (平成27年5月改正 法律第26号)
(61)土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法
(平成27年6月改正 法律第40号)
(62)労働保険の保険料の徴収等に関する法律 (平成28年3月改正 法律第17号)
(63)農薬取締法 (平成26年6月改正 法律第69号)
(64)毒物及び劇物取締法 (平成27年6月改正 法律第50号)
(65)特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律 (平成27年6月法律第50号)
(66)公共工事の品質確保の促進に関する法律 (平成26年6月法律第56号)
(67)警備業法 (平成23年6月改正 法律第61号)
(68)行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律
(平成28年5月改正 法律第51号)
(69)高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律
(平成26年6月改正 法律第69号)
2.法令違反の処置
受注者は、諸法令を遵守し、これに違反した場合発生するであろう責務が、発注者に及ばないようにしなければならない。
3.不適当な契約図書の処置
受注者は、当該工事の計画、契約図面、仕様書及び契約そのものが第1項の諸法令に照らし不適当であったり矛盾していることが判明した場合には速やかに監督員等と協 議しなければならない。
1-1-1-46 官公庁等への手続等
1.一般事項
受注者は、工事期間中、関係官公庁及びその他の関係機関との連絡を保たなければならない。
2.関係機関への届出
受注者は、工事施工にあたり受注者の行うべき関係官公庁及びその他の関係機関への届出等を、法令、条例または設計図書の定めにより実施しなければならない。 3.諸手続きの提示、提出
受注者は、諸手続きにおいて許可、承諾等を得たときは、その書面を監督員等に提示しなければならない。なお、監督員等から請求があった場合は、写しを提出しなければならない。
4.許可承諾条件の遵守
受注者は、手続きに許可承諾条件がある場合これを遵守しなければならない。なお、受注者は、許可承諾内容が設計図書に定める事項と異なる場合、監督員等と協議しなければならない。
5.コミュニケーション
受注者は、工事の施工に当たり、地域住民との間に紛争が生じないように努めなければならない。
6.苦情対応
受注者は、地元関係者等から工事の施工に関して苦情があり、受注者が対応すべき場合は誠意をもってその解決にあたらなければならない。
7.交渉時の注意
受注者は、国、市町村、地域住民等と工事の施工上必要な交渉を、自らの責任において行わなければならない。受注者は、交渉に先立ち、監督員等に連絡の上、これらの交渉にあたっては誠意をもって対応しなければならない。
8.交渉内容明確化
受注者は、前項までの交渉等の内容は、後日紛争とならないよう文書で取り交わす等明確にしておくとともに、状況を随時監督員等に報告し、指示があればそれに従うものとする。
1-1-1-47 施工時期及び施工時間の変更
1.施工時間の変更
受注者は、設計図書に施工時間が定められている場合でその時間を変更する必要がある場合は、あらかじめ監督員等と協議するものとする。
2.休日又は夜間の作業連絡
受注者は、設計図書に施工時間が定められていない場合で、官公庁の休日または夜間に、作業を行うにあたっては、事前にその理由を監督員等に連絡しなければならない。ただし、現xxの工事については書面により提出しなければならない。
1-1-1-48 工事測量
1.一般事項
受注者は、工事着手後直ちに測量を実施し、測量標(仮BM)、工事用多角点の設置及び用地境界、中心線、縦断、横断等を確認しなければならない。測量結果が設計図書に示されている数値と差異を生じた場合は監督員等に測量結果を速やかに提出し指示を 受けなければならない。
なお、測量標(仮BM)及び多角点を設置するための基準となる点の選定は、監督員等の指示を受けなければならない。また受注者は、測量結果を監督員等に提出しなければならない。
2.引照点等の設置
受注者は、工事施工に必要な仮水準点、多角点、基線、法線、境界線の引照点等を設置し、施工期間中適宜これらを確認し、変動や損傷のないよう努めければならない。
変動や損傷が生じた場合、監督員等に連絡し、速やかに水準測量、多角測量等を実施し、仮の水準点、多角点、引照点等を復元しなければならない。
3.工事用測量標の取扱い
受注者は、用地幅杭、測量標(仮BM)、工事用多角点及び重要な工事用測量標を移設してはならない。ただし、これを存置することが困難な場合は、監督員等の承諾を得て移設することができる。また、用地幅杭が現存しない場合は、監督員等と協議しなければならない。なお、移設する場合は、隣接土地所有者との間に紛争等が生じないようにしなければならない。
4.既存杭の保全
受注者は、工事の施工にあたり、損傷を受けるおそれのある杭または障害となる杭の設置換え、移設及び復元を含めて、発注者の設置した既存杭の保全に対して責任を負わなければならない。
5.水準測量・水深測量
水準測量及び水深測量は、設計図書に定められている基準高あるいは工事用基準面を基準として行うものとする。
6.仮設標識
受注者は、丁張、その他工事施工の基準となる仮設標識を、設置しなければならない。
1-1-1-49 提出書類
1.一般事項
受注者は、提出書類をxx県建設工事工事関係書類一覧表により作成し、監督員等に提出しなければならない。これに定めのないものは、監督員等の指示する様式によらなければならない。
2.設計図書に定めるもの
契約書第9条第5項に規定する「設計図書に定めるもの」とは請負代金額に係わる請求書、代金代理受領諾申請書、遅延利息請求書、監督員等に関する措置請求に係わる書類及びその他現場説明の際指定した書類をいう。
1-1-1-50 不可抗力による損害
1.工事災害の報告
受注者は、災害発生後直ちに被害の詳細な状況を把握し、当該被害が契約書第29 条の規定の適用を受けると思われる場合には、直ちに工事災害通知書を監督員等を通じて発注者に通知しなければならない。
2.設計図書で定めた基準
契約書第29 条第1項に規定する「設計図書で基準を定めたもの」とは、次の各号に掲げるものをいう。
(1) 波浪、高潮に起因する場合
波浪、高潮が想定している設計条件以上又は周辺状況から判断してそれと同等以上と認められる場合
(2) 降雨に起因する場合次のいずれかに該当する場合とする。
① 24 時間雨量(任意の連続24 時間における雨量をいう。)が80mm 以上
② 1時間雨量(任意の60 分における雨量をいう。)が20mm 以上
③ 連続雨量(任意の72 時間における雨量をいう。)が150mm 以上
④ その他設計図書で定めた基準
(3) 強風に起因する場合
最大風速(10 分間の平均風速で最大のものをいう。)が15m/秒以上あった場合
(4) 河川沿いの施設にあたっては、河川のはん濫注意水位以上、またはそれに準ずるxxにより発生した場合
(5) 地震、津波、豪雪に起因する場合周囲の状況により判断し、相当の範囲にわたって他の一般物件にも被害を及ぼしたと認められる場合
3.その他
契約書第29条第2項に規定する「受注者が善良な管理者の注意義務を怠ったことに基づくもの」とは、設計図書及び契約書第26条に規定する予防措置を行ったと認められないもの及び災害の一因が施工不良等受注者の責によるとされるものをいう。
1-1-1-51 特許xx
1.一般事項
受注者は、特許xxを使用する場合、設計図書に特許xxの対象である旨明示が無く、その使用に関した費用負担を契約書第8条に基づき発注者に求める場合、権利を有する 第三者と使用条件の交渉を行う前に、監督員等と協議しなければならない。
2.保全措置
受注者は、業務の遂行により発明または考案したときは、これを保全するために必要な措置を講じ、出願及び権利の帰属等については、発注者と協議しなければならない。
3.著作xxに規定される著作物
発注者が、引渡しを受けた契約の目的物が著作xx(平成28年5月27日改正 法律第 51号第2条第1項第1号)に規定される著作物に該当する場合は、当該著作物の著作権は発注者に帰属するものとする。
なお、前項の規定により出願及び権利等が発注者に帰属する著作物については、発注者はこれを自由に加除または編集して利用することができる。
1-1-1-52 保険のxx及び事故の補償
1.保険加入の義務
受注者は、雇用保険法、労働者災害補償保険法、健康保険法及び厚生年金保険法並びに中小企業退職金共済法の規定により、雇用者等の雇用形態に応じ、雇用者等を被保険者とするこれらの保険に加入しなければならない。
2.補償
受注者は、雇用者等の業務に関して生じた負傷、疾病、死亡及びその他の事故に対して責任をもって適正な補償をしなければならない。
3.掛金収納書の提出
受注者は、建設業退職金共済制度に該当する場合は同制度に加入し、その掛金収納書
(発注者用)を工事請負契約締結後原則1ヵ月以内に、発注者に提出しなければならない。また、中小企業退職金共済制度に該当する場合は、その加入を証明する証拠書類を工事請負契約締結後原則1ヵ月以内に、発注者に提示しなければならない
1-1-1-53 臨機の措置
1.一般事項
受注者は、災害防止等のため必要があると認めるときは、臨機の措置をとらなければならない。また、受注者は、措置をとった場合には、その内容を直ちに監督員等に通知しなければならない。
2.天災等
監督員等は、暴風、豪雨、洪水、高潮、地震、津波、地すべり、落盤、火災、騒乱、暴動その他自然的または人為的事象(以下「天災等」という。)に伴ない、工事目的物の品質・出来形の確保及び工期の遵守に重大な影響があると認められるときは、受注者に対して臨機の措置をとることを請求することができる。
1-1-1-54 創意工夫
受注者は、自ら立案実施した創意工夫や地域社会への貢献として評価出来る項目について、工事完成時までに所定の様式により、監督員等へ提出する事ができる。
1-1-1-55 公共工事における新技術活用の促進
受注者は、新技術情報提供システム(NETIS)等を利用することにより、活用するこ とが有用と思われる新技術等が明らかになった場合は、監督員等に報告するものとする。
1-1-1-56 暴力団等(暴力団、暴力団関係企業など、不当介入を行うすべての者をいう。)からの不当要求または工事妨害(以下「不当介入」という。)の排除
1.不当介入の届出
暴力団等から不当介入を受けた場合は、その旨を直ちに発注者に報告し、所轄の警察署に届けること。
2.不当介入被害の報告
暴力団等からの不当介入による被害を受けた場合は、その旨を直ちに発注者に報告し、被害届を速やかに所轄警察署に提出すること。
3.不当介入排除の協力
不当介入を排除するため、発注者及び所轄警察署と協力すること。
4.その他
不当介入により工期の延長が生じる場合は、約款の規定により発注者に工期延長等の要請を行うこと。
第 1 節 適 用
1.適用工種
本章は、各工事において共通的に使用する工種、基礎工、石・ブロック積(張)工、一般舗装工、地盤改良工、工場製品輸送工、構造物撤去工、仮設工、工場製作工(共通)、橋梁架設工、法面工(共通)、擁壁工(共通)、浚渫工(共通)、植栽維持工、床版工その他これらに類する工種について適用する。
2.適用規定
本章に特に定めのない事項については、第 2 編材料編及び本編第 4 章無筋・鉄筋コンクリートの規定によるものとする。
第 2 節 適用すべき諸基準
受注者は、設計図書において特に定めのない事項については、下記の基準類によらなければならない。これにより難い場合は、監督員等の承諾を得なければならない。なお、基準類と設計図書に相違がある場合は、原則として設計図書の規定に従うものとし、疑義がある場合は監督員等と協議しなければならない。
日本道路協会 | 道路橋示方書・同解説(Ⅰ共通編Ⅱ鋼橋編) | (平成 24 年 3 月) |
日本道路協会 | 道路橋示方書・同解説(Ⅰ共通編Ⅳ下部構造編) | (平成 24 年 3 月) |
日本道路協会 | 鋼道路橋施工便覧 | (平成 27 年 3 月) |
日本道路協会 | 鋼道路橋防食便覧 | (平成 26 年 3 月) |
日本道路協会 | 舗装調査・試験法便覧 | (平成 19 年 6 月) |
日本道路協会 | アスファルト舗装工事共通仕様書解説 | (平成 4 年 12 月) |
日本道路協会 | 転圧コンクリート舗装技術指針(案) | (平成 2 年 11 月) |
建設省 薬液注入工法による建設工事の施工に関する暫定指針 (昭和 49 年 7 月)建設省 薬液注入工事に係る施工管理等について (平成2 年9 月)日本薬液注入協会 薬液注入工法の設計・施工指針 (xxx年 6 月)国土交通省 仮締切堤設置基準(案) (平成 22 年 6 月一部改正)環境庁 水質汚濁に係わる環境基準について (平成 28 年 3 月)
日本道路協会 防護柵の設置基準・同解説 (平成 28 年 12 月)
日本道路協会 杭基礎施工便覧 (平成 27 年 3 月)全国特定法面保護協会 のり枠工の設計施工指針 (平成 25 年 10 月)地盤工学会 グラウンドアンカー設計・施工基準・同解説 (平成 24 年 5 月)日本道路協会 道路土工-軟弱地盤対策工指針 (平成 24 年 8 月)
日本道路協会 道路土工要綱 (平成 21 年 6 月)
日本道路協会 道路土工-―盛土工指針 (平成22 年4 月)日本道路協会 道路土工-切土工・斜面安定工指針 (平成 21 年 6 月)日本道路協会 道路土工-擁壁工指針 (平成 24 年 7 月)
日本道路協会 道路土工-カルバート工指針 (平成 22 年 3 月)
日本道路協会 道路土工-仮設構造物工指針 (平成 11 年 3 月)
日本道路協会 斜面上の深礎基礎設計施工便覧 (平成 24 年 4 月)
日本道路協会 | 舗装再生便覧 | (平成 22 年 11 月) |
日本道路協会 | 舗装施工便覧 | (平成 18 年 2 月) |
日本道路協会 | 鋼管矢板基礎設計施工便覧 | (平成 9 年 12 月) |
建設省 トンネル工事における可燃性ガス対策について (昭和 53 年7月)建設業労働災害防止協会 ずい道等建設工事等における換気技術指針
(換気技術の設計及び粉じん等の測定) (平成 24 年 3 月)建設省 道路付属物の基礎について (昭和50年7月)日本道路協会 道路標識設置基準・同解説 (昭和 62 年 1 月)
日本道路協会 視線誘導標設置基準・同解説 (昭和 59 年 10 月)建設省 土木構造物設計マニュアル(案)[土工構造物・橋梁編] (平成 11 年 11 月)建設省 土木構造物設計マニュアル(案)に係わる設計・施工の手引き(案) [ボックスカルバート・擁壁編] (平成 11 年 11 月)
国土交通省 建設副産物適正処理推進要綱 (平成 14 年 5 月)厚生労働省 ずい道等建設工事における粉じん対策に関するガイドライン
(平成 23 年 3 月)国土交通省 土木構造物設計マニュアル(案)[xx編] (平成 13 年 12 月)国土交通省 土木構造物設計マニュアル(案)に係わる設計・施工の手引き(案)
(xx編) (平成 13 年 12 月)
国土交通省 道路士工構造物技術基準 (平成 27 年 3 月)
労働省 騒音障害防止のためのガイドライン (平成 4 年 10 月)厚生労働省 手すり先行工法等に関するガイドライン (平成 21 年 4 月)土木学会 コンクリート標準示方書(基準編) (平成 25 年 11 月)
第 3 節 共通的工種
1-2-3-1 一般事項
本節は、各工事に共通的に使用する工種として作業土工(床掘り・埋戻し)、xxx、縁石工、小型標識工、防止柵工、路側防護柵工、区画線工、道路付属物工、コンクリート面塗装工、プレテンション桁製作工(購入工)、ポストテンション桁製作工、プレキャストセグメント主桁組立工、PC ホロースラブ製作工、PC 箱桁製作工、根固めブロック工、沈床工、捨石工、笠コンクリート工、ハンドホール工、階段工、現場継手工、伸縮装置工、銘板工、xxx型護岸工、xxx、プレキャストカルバート工、側溝工、集水桝工、現場塗装工、かごマット工、袋詰玉石工その他これらに類する工種について定める。
1-2-3-2 材 料
1.アスカーブの材料
縁石工で使用するアスカーブの材料は、第1編1-2-6-3アスファルト舗装の材料の規定による。
2.コンクリート二次製品
縁石工において、縁石材料にコンクリート二次製品を使用する場合は、使用する材料は、第 2 編 2-2-7-2 セメントコンクリート製品の規定によるものとする。また、長尺物の緑石については JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)に準ずる。
3.反射シート
小型標識工に使用する反射シートは、JIS Z 9117(再帰性反射材)または、カプセルレンズ型反射シートを用いるものとする。
4.路側防護柵工の材料
塗装仕上げをする場合の路側防護柵工で使用する材料は、以下によるものとする。
(1)溶融亜鉛めっき仕上げの場合は、溶融亜鉛めっき法により、亜鉛めっきを施し、その上に工場にて仕上げ塗装を行わなければならない。この場合受注者は、めっき面に燐酸塩処理などの下地処理を行わなければならない。
(2)溶融亜鉛めっき仕上げの場合は、亜鉛の付着量をJIS G 3302(溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯) 構造用(Z27)の275g/m2(両面付着量)以上とし、防錆を施さなければならない。ただし、亜鉛めっきが外面のみのパイプを使用する場合、内面を塗装その他の方法で防蝕を施したものでなければならない。その場合受注者は、耐触性が前述以上であることを確認しなければならない。
(3)熱硬化性アクリル樹脂塗装仕上げの場合は、熱硬化性アクリル樹脂塗料を用いて、 20μm以上の塗装厚としなければならない。
(4)受注者は、ガードケーブルのロープの素線に対しては、亜鉛付着量がJIS G 3525
(ワイヤロープ)で定めた300g/m2以上の亜鉛めっきを施さなければならない。
(5)受注者は、支柱については、埋込み部分に亜鉛めっき後、黒ワニスを用いて内外面とも塗装を行わなければならない。
(6)ボルト・ナット(オートガードに使用するボルト・ナットを除く)については、(1)、
(2)により亜鉛めっきを施したものを用いるものとするが、ステンレス製品を用いる場合は、無処理とするものとする。
5.亜鉛めっき地肌のままの材料
亜鉛めっき地肌のままの場合の路側防護柵工で使用する材料は、以下によるものとする。
(1)受注者は、ケーブル以外の材料については、成形加工後、溶融亜鉛めっきを施さなければならない。
(2)受注者は、亜鉛の付着量をビーム、パイプ、ブラケット、パドル、支柱の場合JIS H 8641(溶融亜鉛めっき)2種(HDZ55)の550g/m2(片面の付着量)以上とし、その他の部材(ケーブルは除く)の場合は同じく2種(HDZ35)の350g/m2(片面の付着量)以上としなければならない。
(3)ガードレール用ビームのxxが3.2mm未満となる場合については、上記の規定にかかわらず本条4項の規定によるものとする。また、受注者は、歩行者、自転車用防護柵が、成形加工後溶融亜鉛めっきが可能な形状と判断できる場合は、(2)のその他の部材の場合によらなければならない。
(4)受注者は、ガードケーブルのロープの素線に対して付着量が300g/m2以上の亜鉛めっきを施さなければならない。
6.視線誘導標の形状及び性能
受注者は、視線誘導標を使用する場合、設計図書に明示した場合を除き、以下の形状及び性能を有するものを使用しなければならない。
(1)反射体
① 受注者は、形状が丸型で直径 70mm 以上 100mm 以下の反射体を用いなければならない。また、受注者は、反射体裏面を蓋などで密閉し、水、ごみなどの入らない構造としなければならない。
② 受注者は、色が白色または橙色で次に示す色度範囲にある反射体を用いなければならない。
白色 0.31+0.25x≧y≧0.28+0.25x 0.50≧x≧0.41
橙色 0.44≧y≧0.39
y≧0.99-x
ただし、x、yは JIS Z 8781-3(色の表示方法-XYZ 表色系及び X10Y10Z10 表色系測色-第xx:CTE 三刺激値)の色度座標である。
③ 受注者は、反射性能が JIS D 5500(自動車用ランプ類)に規定する反射性試験装置による試験で、表 1-2-1 に示す値以上である反射体を用いなければならない。
表 1-2-1:反射体
( 単 位 : c d / 10.76 lx)
反射体の色 入射角 観測角 | 白 色 | 橙 色 | ||||
0 ° | 10 ° | 20 ° | 0 ° | 10 ° | 20 ° | |
0.2 ° | 35 | 28 | 21 | 22 | 18 | 13 |
0.5 ° | 17 | 14 | 10 | 11 | 9 | 6 |
1.5 ° | 0 . 55 | 0 . 44 | 0 . 33 | 0 . 34 | 0 . 28 | 0 . 20 |
[注]上 表 は 、 反 射有 効 径 70 mm の 場 合 の 値 で ある 。
(2)支 柱
① 受注者は、反射体を所定の位置に確実に固定できる構造の支柱を用いなければならない。
② 受注者は、白色またはこれに類する色の支柱を用いなければならない。
③ 使用する支柱の諸元の標準は表 1-2-2 に示すものとする。
表 1-2-2:支柱の諸元
設 置 場 所 | 設 置 | 条 件 | 長 さ (m m) | 材 | 質 | ||
鋼 | ア x x ニ ウ ム 合 金 | 合 x x 脂 | |||||
反 射 体 の 設置 高 さ (cm ) | 基 礎 の 種 類 | 外 径 ×厚 さ (mm ) ×(m m) | 外 径 ×厚 さ (m m) ×(m m) | 外 径 ×厚 さ (mm ) ×(m m) | |||
一般道 | 90 | コ ン ク リ ー ト 基 礎 | 1, 15 0 | 34 × 2.3 以上 | 45 × 3 以上 | 60 × 4.5 (89 ) 以上 | |
土 中 埋 込 基 礎 | 1, 45 0 | ||||||
自動車専用道 | 90 | コ ン ク リ ー ト 基 礎 | 1, 17 5 | 34 × 1.6 以上 | 34 × 2 以上 | 60 × 3.5 以上 | |
1 20 | コ ン ク リ ー ト 基 礎 | 1, 52 5 |
[注]( ) 書 き は 、 材 料 に ポリ エ チ レン 樹 脂 を使 用 す る場 合 。
④ 塗装仕上げする鋼管の場合
1)受注者は、溶融亜鉛めっき法により、亜鉛めっきを施し、その上に工場にて仕上げ塗装を行わなければならない。この場合、受注者は、めっき面に燐酸塩処理などの下地処理を行わなければならない。
2)受注者は、亜鉛の付着量を JIS G 3302(溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯)構造用
<Z27>の 275g/m2(両面付着量)以上としなければならない。
ただし、亜鉛めっきが外面のみのパイプの場合、受注者は、内面を塗装その他の方法で防蝕を施さなければならない。その場合、耐蝕性は、前述以上とするものとする。
3)受注者は、熱硬化性アクリル樹脂塗装以上の塗料を用いて、20μm 以上の塗装厚で仕上げ塗装しなければならない。
⑤ 亜鉛めっき地肌のままの場合
受注者は、支柱に使用する鋼管及び取付金具に亜鉛の付着量がJIS H 8641(溶融亜鉛めっき)2種(HDZ35)の350g/m2(片面の付着量)以上の溶融亜鉛めっきを施さなければならない。受注者は、ボルト、ナットなども溶融亜鉛めっきで表面処理をしなければならない。
1-2-3-3作業土工(床掘り・埋戻し)
1.埋設物
受注者は、埋設物を発見した場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
2.床掘りの施工
受注者は、作業土工における床掘りの施工にあたり、地質の硬軟、地形及び現地の状況を考慮して設計図書に示した工事目的物の深さまで掘り下げなければならない。
3.異常時の処置
受注者は、床掘りにより崩壊または破損のおそれがある構造物等を発見した場合には、応急措置を講ずるとともに直ちに設計図書に関して監督員等と協議しなければならな い。
4.床掘りの仕上げ
受注者は、床掘りの仕上がり面においては、地山を乱さないように、かつ不陸が生じないように施工しなければならない。
5.岩盤床掘りの仕上げ
受注者は、岩盤床掘りを発破によって行う場合には設計図書に定める仕上げ面を超えて発破を行わないように施工しなければならない。万一誤って仕上げ面を超えて発破を行った場合は、計画仕上がり面まで修復しなければならない。この場合、修復箇所が目的構造物の機能を損なわず、かつ現況地盤に悪影響を及ぼさない方法で施工しなければならない。
6.排水処理
受注者は、床掘り箇所の湧水及び滞水などは、ポンプあるいは排水溝を設けるなどして排除しなければならない。
7.過掘りの処理
受注者は、施工上やむを得ず、既設構造物等を設計図書に定める断面を超えて床掘り の必要が生じた場合には、事前に設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。 8.埋戻し材料
受注者は、監督員等が指示する構造物の埋戻し材料については、この仕様書における関係各項に定めた土質のものを用いなければならない。
9.埋戻し箇所の締固め
受注者は、埋戻しにあたり、埋戻し箇所の残材、廃物、木くず等を撤去し、一層の仕上り厚を30㎝以下を基本として十分締固めながら埋戻さなければならない。
10.埋戻し箇所の排水
受注者は、埋戻し箇所に湧水及び滞水などがある場合には、施工前に排水しなければならない。
11.狭隘箇所等の埋戻し
受注者は、構造物の隣接箇所や狭い箇所において埋戻しを行う場合は、小型締固め機械を使用し均一になるように仕上げなければならない。なお、これにより難い場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
12.埋設物周辺の埋戻し
受注者は、埋戻しを行うにあたり埋設構造物がある場合は、偏土圧が作用しないように、埋戻さなければならない。
13.水密性の確保
受注者は、河川構造物付近のように水密性を確保しなければならない箇所の埋戻しに あたり、埋戻し材に含まれる石等が1ケ所に集中しないように施工しなければならない。 14.適切な含水比の確保
受注者は、埋戻しの施工にあたり、適切な含水比の状態で行わなければならない。
1-2-3-4 xxx
1.一般事項
xxとは、鋼xx、軽量鋼xx、コンクリート矢板、広幅鋼xx及び可とう鋼xxの事をいう。
2.鋼xxの継手部
鋼xxの継手部は、かみ合わせて施工しなければならない。なお、これにより難い場合は設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
3.打込み工法の選定
受注者は、打込み方法、使用機械等については、設計図書によるものとするが、設計図書に示されていない場合には、打込み地点の土質条件、立地条件、矢板の種類等に応じたものを選ばなければならない。
4.矢板の打込み
受注者は、矢板の打込みにあたり、導材を設置するなどして、ぶれ、よじれ、倒れを防止し、また隣接矢板が共下りしないように施工しなければならない。
5.異常時の処置
受注者は、設計図書に示された深度に達する前に矢板が打込み不能となった場合は、原因を調査するとともに、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
6.控索材の取付け
受注者は、控索材の取付けにあたり、各控索材が一様に働くように締付けを行わなければならない。
7.ウォータージェット工法の打止め
受注者は、ウォータージェットを用いて矢板を施工する場合は、最後の打ち止めを併用機械で貫入させ、落ち着かせなければならない。
8.矢板引抜き跡の埋戻し
受注者は、矢板の引抜き跡の空洞を砂等で充填するなどして地盤沈下等を生じないようにしなければならない。空隙による地盤沈下の影響が大きいと判断される場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
9.鋼xxの運搬 保管の注意
受注者は、鋼xxの運搬、保管にあたり、変形を生じないようにしなければならない。
10.腹起し施工の一般事項
受注者は、腹起xx施工にあたり、矢板と十分に密着するようにし、隙間が生じた場合にはパッキング材を用いて土圧を均等に受けるようにしなければならない。
11.腹起材の落下防止処置
受注者は、腹起xx施工にあたり、受け金物、吊りワイヤ等によって支持するものとし、振動その他により落下することのないようにしなければならない。
12.コンクリート矢板の運搬
受注者は、コンクリート矢板の運搬にあたり、矢板を2点以上で支えなければならない。
13.コンクリート矢板の保管
受注者は、コンクリート矢板の保管にあたり、矢板を水平に置くものとし、3段以上積み重ねてはならない。
14.落錘による打込み
受注者は、落錘によりコンクリート矢板を打込む場合、落錘の重量は矢板の質量以上、錘の落下高は2m程度として施工しなければならない。
15.鋼xx防食処置
受注者は、鋼xx防食を行うにあたり、現地状況に適合した防食を行わなければならない。
16.部材損傷防止
受注者は、鋼xx防食を行うにあたり、部材の運搬、保管、打込み時などに、部材を傷付けないようにしなければならない。
17.控え版の施工
受注者は、控え版の施工にあたり、外力による転倒、滑動及び沈下によって控索材に曲げが生じぬように施工しなければならない。
18.控え版の据え付け調整
受注者は、控え版の据付けにあたり、矢板側の控索材取付け孔と控え版側の取付け孔の位置が、上下及び左右とも正しくなるように調整しなければならない。
1-2-3-5 縁石工
1.一般事項
縁石工の施工にあたり、縁石ブロック等は、あらかじめ施工した基盤の上に据付けるものとする。敷モルタルの配合は、1:3(セメント:砂)とし、この敷モルタルを基礎上に敷均した後、縁石ブロック等を契約図面に定められた線形及び高さに合うよう十分注意して据付けなければならない。
2.アスカーブの適用規定
アスカーブの施工については、第1編1-2-6-7アスファルト舗装工の規定による。
3.アスカーブの施工
アスカーブの施工にあたり、アスファルト混合物の舗設は、既設舗層面等が清浄で乾燥している場合のみ施工するものとする。気温が5℃以下のとき、または雨天時には施工してはならない。
1-2-3-6 小型標識工
1.一般事項
受注者は、認識上適切な反射特性を持ち、耐久性があり、維持管理が容易な反射材料を用いなければならない。
2.反射標識の取扱い
受注者は、全面反射の標識を用いるものとするが、警戒標識及び補助標識の黒色部分は無反射としなければならない。
3.標示板基板の表面状態
受注者は、標示板基板表面を機械的に研磨(サンディング処理)しラッカーシンナーまたは、表面処理液(弱アルカリ性処理液)で脱脂洗浄を施した後乾燥を行い、反射シートを貼付けるのに最適な表面状態を保たなければならない。
4.反射シート一般事項
受注者は、反射シートの貼付けは、真空式加熱圧着機で行なわなければならない。やむを得ず他の機械で行う場合は、あらかじめ施工計画書にその理由・機械名等を記載し、使用にあたっては、その性能を十分に確認しなければならない。手作業による貼付けを行う場合は、反射シートが基板に密着するよう脱脂乾燥を行い、ゴムローラーなどを用い転圧しなければならない。なお、気温が10℃以下における屋外での貼付け及び 0.5m2以上の貼付けは行ってはならない。
5.反射シートの貼付け方式
受注者は、重ね貼り方式または、スクリーン印刷方式により、反射シートの貼付けを行わなければならない。
6.反射シートの仕上げ
受注者は、反射シートの貼付けについて、反射シートの表面のゆがみ、しわ、ふくれのないよう均一に仕上げなければならない。
7.2枚以上の反射シート貼付け
受注者は、2枚以上の反射シートを接合して貼付けるか、あるいは、組として使用する場合は、あらかじめ反射シート相互間の色合わせ(カラーマッチング)を行い、標示板面が日中及び夜間に均一、かつそれぞれ必要な輝きを有するようにしなければならない。
8.2枚以上の反射シートの重ね合わせ
受注者は、2枚以上の反射シートを接合して使用する場合には、5~10mm程度重ね合わせなければならない。
9.標示板の製作
受注者は、スクリーン印刷方式で標示板を製作する場合には、印刷した反射シート表面に、クリアー処理を施さなければならない。ただし、黒色の場合は、クリアー処理の必要はないものとする。
10.素材加工
受注者は、素材加工に際し、縁曲げ加工をする標示板については、基板の端部を円弧に切断し、グラインダーなどで表面を滑らかにしなければならない。
11.工場取付け
受注者は、取付け金具及び板表面の補強金具(補強リブ)すべてを工場において溶接により取付けるものとし、現場で取付けてはならない。
12.錆止めの実施
受注者は、標示板の素材に鋼板を用いる場合には、塗装に先立ち脱錆(酸洗い)などの下地処理を行った後、燐酸塩被膜法などによる錆止めを施さなければならない。
13.支柱素材の錆止め塗装
受注者は、支柱素材についても本条12項と同様の方法で錆止めを施すか、錆止めペイントによる錆止め塗装を施さなければならない。
14.支柱の上塗り塗装
受注者は、支柱の上塗り塗装につや、付着性及び塗膜硬度が良好で長期にわたって変色、退色しないものを用いなければならない。
15.溶融亜鉛めっきの基準
受注者は、支柱用鋼管及び取付け鋼板などに溶融亜鉛めっきする場合、その付着量を JIS H 8641(溶融亜鉛めっき)2種の(HDZ55)550g/m2(片面の付着量)以上としなければならない。ただし、厚さ3.2mm以上、6mm未満の鋼材については2種(HDZ45) 450g/m2、厚さ3.2mm未満の鋼材については2種(HDZ35)350g/m2(片面の付着量)以上としなければならない。
16.防錆処理
受注者は、防錆処理にあたり、その素材前処理、めっき及び後処理作業をJIS H 8641
(溶融亜鉛めっき)の規定により行わなければならない。
なお、ネジ部はめっき後ネジさらい、または遠心分離をしなければならない。
17.現場仕上げ
受注者は、めっき後加工した場合、鋼材の表面の水分、油分などの付着物を除去し、入念な清掃後にジンクリッチ塗装で現場仕上げを行わなければならない。
18.ジンクリッチ塗装用塗料
ジンクリッチ塗装用塗料は、亜鉛粉末の無機質塗料として塗装は2回塗りで400~ 500g/m2、または塗装厚は2回塗りで、40~50μmとしなければならない。
19.ジンクリッチ塗装の塗り重ね
ジンクリッチ塗装の塗り重ねは、塗装1時間以上経過後に先に塗布した塗料が乾燥状態になっていることを確認して行わなければならない。
1-2-3-7 防止柵工
1.一般事項
受注者は、防止柵を設置する場合、現地の状況により、位置に支障があるときまたは、位置が明示されていない場合には、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
2.支柱の施工
受注者は、支柱の施工にあたって、地下埋設物に破損や障害を発生させないようにするとともに既設舗装に悪影響をおよぼさないよう施工しなければならない。
3.亜鉛めっき地肌の基準
塗装を行わずに、亜鉛めっき地肌のままの部材等を使用する場合に受注者は、ケーブル以外は成形加工後、溶融亜鉛めっきを JIS H 8641 (溶融亜鉛めっき)2種(HDZ35)の 350g/m2(片面付着量)以上となるよう施工しなければならない。
1-2-3-8 路側防護柵工
1.一般事項
受注者は、土中埋込み式の支柱を打込み機、オーガーボーリングなどを用いて堅固に建て込まなければならない。この場合受注者は、地下埋設物に破損や障害が発生させないようにすると共に既設舗装に悪影響を及ぼさないよう施工しなければならない。 2.掘削・埋戻し方法
受注者は、支柱の施工にあたって設置穴を掘削して埋戻す方法で土中埋込み式の支柱を建て込む場合、支柱が沈下しないよう穴の底部を締固めておかなければならない。 3.支柱位置支障等の処置
受注者は、支柱の施工にあたって橋梁、擁壁、函渠などのコンクリートの中に防護柵を設置する場合、設計図書に定められた位置に支障があるときまたは、位置が明示されていない場合、設計図書に関して監督員等と協議して定めなければならない。
4.ガードレールのビーム取付け
受注者は、ガードレールのビームを取付ける場合は、自動車進行方向に対してビーム端のxxが見えないように重ね合わせ、ボルト・ナットで十分締付けなければならない。 5.ガードケーブル端末支柱の土中設置
受注者は、ガードケーブルの端末支柱を土中に設置する場合、打設したコンクリートが設計図書で定めた強度以上あることを確認した後、コンクリート基礎にかかる所定の力を支持できるよう土砂を締固めながら埋戻しをしなければならない。
6.ガードケーブルの支柱取付
受注者は、ガードケーブルを支柱に取付ける場合、ケーブルにねじれなどを起こさないようにするとともに所定の張力(A種は20kN/本、B種及びC種は9.8kN/本)を与えなければならない。
1-2-3-9 区画線工
1.一般事項
受注者は、溶融式、ペイント式、高視認性、仮区画線の施工について設置路面の水分、泥、砂じん、ほこりを取り除き、均一に接着するようにしなければならない。
2.区画線施工前の打合せ
(1)受注者は、溶融式、ペイント式、高視認性、仮区画線の施工に先立ち施工箇所、施工時間帯、施工種類について監督員等の指示を受けるとともに、所轄警察署とも打ち合わせを行い、交通渋滞をきたすことのないよう施工しなければならない。
(2)受注者はペイント式の施工に先立ち、直近の使用機械のxxxxxxション結果を提出し、施工速度等を監督員等と協議して定めなければならない。
3.路面への作図
受注者は、溶融式、ペイント式、高視認性、仮区画線の施工に先立ち路面に作図を行い、施工箇所、施工延長、施工xxの適合を確認しなければならない。
4.区画線施工の接着
受注者は、溶融式、高視認性区画線の施工にあたって、塗料の路面への接着をより強固にするよう、プライマーを路面に均等に塗布しなければならない。
5.区画線施工と気温
受注者は、溶融式、高視認性区画線の施工にあたって、やむを得ず気温5℃以下で施工しなければならない場合は、路面を予熱し路面温度を上昇させた後施工しなければならない。
6.塗料溶解漕の温度
受注者は、溶融式、高視認性区画線の施工にあたって、常に180~220℃の温度で塗料を塗布できるよう溶解漕を常に適温に管理しなければならない。
7.ガラスビーズの散布
受注者は、塗布面へガラスビーズを散布する場合、風の影響によってガラスビーズに片寄りが生じないよう注意して、反射に明暗がないよう均等に固着させなければならない。
8.区画線の消去
受注者は、区画線の消去については、表示材(塗料)のみの除去を心掛け、路面への影響を最小限にとどめなければならない。また受注者は消去により発生する塗料粉じんの飛散を防止する適正な処理を行わなければならない。
1-2-3-10 道路付属物工
1.視線誘導標
受注者は、視線誘導標の施工にあたって、設置場所、建込角度が安全かつ、十分な誘導効果が得られるように設置しなければならない。
2.支柱打込み
受注者は、視線誘導標の施工にあたって、支柱を打込む方法によって施工する場合、支柱の傾きに注意するとともに支柱の頭部に損傷を与えないよう支柱を打込まなければならない。また、受注者は、地下埋設物に破損や障害が発生させないように施工しなければならない。
3.支柱穴掘り埋戻し方法
受注者は、視線誘導標の施工にあたって、支柱の設置穴を掘り埋戻す方法によって施工する場合、支柱が沈下しないよう穴の底部を締固めておかなければならない。
4.支柱のコンクリート構造物中の設置方法
受注者は、視線誘導標の施工にあたって、支柱を橋梁、擁壁、函渠などのコンクリート中に設置する場合、設計図書に定めた位置に設置しなければならないが、その位置に支障があるとき、また位置が明示されていない場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
5.距離標の設置
受注者は、距離標を設置する際は、設計図書に定められた位置に設置しなければならないが、設置位置が明示されていない場合には、左側に設置しなければならない。ただし、障害物などにより所定の位置に設置できない場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
6.道路鋲の設置
受注者は、道路鋲を設置する際は、設計図書に定められた位置に設置しなければならないが、設置位置が明示されていない場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
1-2-3-11 コンクリート面塗装工
1.素地調整
受注者は、塗装に先立ちコンクリート面の素地調整において、以下の項目に従わなければならない。
(1)受注者は、コンクリート表面に付着したレイタンス、塵あい(埃)、油脂類、塩分等の有害物や脆弱部等、前処理のプライマーの密着性に悪影響を及ぼすものは確実に除去しなければならない。
(2)受注者は、コンクリート表面にxx、き裂等のある場合、有離石灰を除去し、穴埋めを行い、表面を平滑にしなければならない。
2.均一な塗装厚
受注者は、塗装にあたり、塗り残し、ながれ、しわ等のないよう全面を均一の厚さに塗り上げなければならない。
3.塗装の禁止
受注者は、以下の場合、塗装を行ってはならない。
(1)気温が、コンクリート塗装用エポキシ樹脂プライマー、コンクリート塗装用エポキ シ樹脂塗料中塗り及び柔軟形エポキシ樹脂塗料中塗りを用いる場合で5℃以下のとき、コンクリート塗装用ふっ素樹脂塗料上塗り及び柔軟形ふっ素樹脂塗料上塗りを用い る場合で0℃以下のとき
(2)湿度が85%以上のとき
(3)風が強いとき及びじんあいが多いとき
(4)塗料の乾燥前に降雪雨のおそれがあるとき
(5)コンクリートの乾燥期間が3週間以内のとき
(6)コンクリート表面の含水率は高周波水分計で8%以上のとき
(7)コンクリート面の漏水部
(8)その他監督員等が不適当と認めたとき
4.塗り重ね
受注者は、塗り重ねにおいては、前回塗装面、塗膜の乾燥及び清掃状態を確認して行わなければならない。
1-2-3-12 プレテンション桁製作工(購入工)
1.一般事項
受注者は、プレテンション桁を購入する場合は、JISマーク表示認証製品を製造している工場において製作したものを用いなければならない。
2.適用規定
受注者は、以下の規定を満足した桁を用いなければならない。
(1)PC鋼材に付いた油、土、ごみなどのコンクリートの付着を害するおそれのあるものを除去し製作されたもの。
(2)プレストレッシング時のコンクリート圧縮強度が30N/mm2以上であることを確認し、製作されたもの。なお、圧縮強度の確認は、構造物と同様な養生条件におかれた供試体を用いるものとする。
(3)コンクリートの施工について、以下の規定により製作されたもの。
① 振動数の多い振動機を用いて、十分に締固めて製作されたもの。
② 蒸気養生を行う場合は、コンクリートの打込み後2時間以上経過してから加熱を始めて製作されたもの。また、養生室の温度上昇は1時間あたり15度以下とし、養生中の温度は65度以下として製作されたものとする。
(4)プレストレスの導入については、固定装置を徐々にゆるめ、各PC鋼材が一様にゆるめられるようにして製作されたもの。また、部材の移動を拘束しないようにして製作されたものとする。
3.表示する事項
型枠を取り外したプレテンション方式の桁に速やかに以下の事項を表示しなければならない。
① 工事名または記号
② コンクリート打設年月日
③ 通し番号
1-2-3-13 ポストテンション桁製作工
1.コンクリートの施工
受注者は、コンクリートの施工については、以下の事項に従わなければならない。
(1)受注者は、主桁型枠製作図面を作成し、設計図書との適合を確認しなければならない。
(2)受注者は、桁の荷重を直接受けている部分の型枠の取りはずしにあたっては、プレストレス導入後に行わなければならない。その他の部分は、乾燥収縮に対する拘束を除去するため、部材に有害な影響を与えないよう早期に取り外さなければならない。
(3)受注者は、内部及び外部振動によってシースの破損、移動がないように締固めなければならない。
(4)受注者は、桁端付近のコンクリートの施工については、鋼材が密集していることを考慮し、コンクリートが鉄筋、シースの周囲及び型枠のすみずみまで行き渡るように行わなければならない。
2.PCケーブルの施工
PCケーブルの施工については、以下の規定によるものとする。
(1)横組シース及び縦組シースは、コンクリート打設時の振動、締固めによって、その位置及び方向が移動しないように組立てなければならない。
(2)受注者は、PC鋼材をシースに挿入する前に清掃し、油、土、ごみなどが付着しないよう、挿入しなければならない。
(3)シースの継手部をセメントペーストの漏れない構造で、コンクリート打設時も必要な強度を有し、また、継手箇所が少なくなるようにしなければならない。
(4)PC鋼材またはシースが設計図書で示す位置に確実に配置できるよう支持間隔を定めなければならない。
(5)PC鋼材またはシースがコンクリート打設時の振動、締固めによって、その位置及び方向が移動しないように組立てなければならない。
(6)定着具の支圧面をPC鋼材と垂直になるように配慮しなければならない。また、ねじ部分は緊張完了までの期間、さびや損傷から保護しなければならない。
3.PC緊張の施工
PC緊張の施工については、以下の規定によるものとする。
(1)プレストレッシング時のコンクリートの圧縮強度が、プレストレッシング直後にコンクリートに生じる最大圧縮応力度の 1.7倍以上であることを確認しなければならない。なお、圧縮強度の確認は、構造物と同様な養生条件におかれた供試体を用いて行うものとする。
(2)プレストレッシング時の定着部付近のコンクリートが、定着により生じる支圧応力度に耐える強度以上であることを確認しなければならない。
(3)プレストレッシングに先立ち、以下の調整及び試験を行わなければならない。
① 引張装置のxxxxxxション
② PC鋼材のプレストレッシングの管理に用いる摩擦係数及びPC鋼材の見かけのヤング係数を求める試験
(4)プレストレスの導入に先立ち、(3)の試験に基づき、監督員等に緊張管理計画書を
提出しなければならない。
(5)緊張管理計画書に従ってプレストレスを導入するように管理しなければならない。
(6)緊張管理計画書で示された荷重計の示度と、PC鋼材の抜出し量の測定値との関係が許容範囲を超える場合は、直ちに監督員等に連絡するとともに原因を調査し、適切な措置を講じなければならない。
(7)プレストレッシングの施工については、各桁ともできるだけ同一強度の時期に行わなければならない。
(8)プレストレッシングの施工は、「道路橋示方書・同解説(Ⅲコンクリート橋編)20.8 PC鋼材工及び緊張工」(日本道路協会、平成24年3月)に基づき管理するものとし、順序、緊張力、PC鋼材の抜出し量、緊張の日時、コンクリートの強度等の記録を整備及び保管し、監督員等または検査職員から請求があった場合は速やかに提示しなければならない。
(9)プレストレッシング終了後のPC鋼材の切断は、機械的手法によるものとする。これによりがたい場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
(10)緊張装置の使用については、PC鋼材の定着部及びコンクリートに有害な影響を与えるものを使用してはならない。
(11)PC鋼材をxx引張る場合には、コンクリートの弾性変形を考えて、引張の順序及び各々のPC鋼材の引張力を定めなければならない。
4.グラウトの施工
受注者は、グラウトの施工については、以下の規定による。
(1)受注者は、本条で使用するグラウト材料は、以下の規定によるものを使用しなければならない。
① グラウトに用いるセメントは、 JIS R 5210(ポルトランドセメント)に適合する普通ポルトランドセメントを標準とするが、これにより難い場合は監督員等と協議しなければならない。
② グラウトは、ノンブリーディングタイプを使用するものとする。
③ グラウトの水セメント比は、45%以下とするものとする。
④ グラウトの材齢28日における圧縮強度は、30.0N/mm2以上とするものとする。
⑤ グラウトの体積変化率は±0.5%の範囲内とする。
⑥ グラウトのブリーディング率は、24時間後0.0%とするものとする。
⑦ グラウトに含まれる塩化物イオン総量は、普通ポルトランドセメント質量の 0.08%以下とするものとする。
⑧ グラウトの品質は、混和剤により大きく影響されるので、気温や流動性に対する混和剤の適用性を検討するものとする。
(2)受注者は、使用グラウトについて事前に以下の試験及び測定を行い、設計図書に示す品質が得られることを確認しなければならない。ただし、この場合の試験及び測定は、現場と同一条件で行うものとする。
① 流動性試験
② ブリーディング率及び体積変化率の試験
③ 圧縮強度試験
④ 塩化物含有量の測定
(3)グラウトの施工については、ダクト内に圧縮空気を通し、導通があること及びダクトの気密性を確認した後、グラウト注入時の圧力が高くなりすぎないように管理し、ゆっくり行う。また、排出口より一様な流動性のグラウトが流出したことを確認して作業を完了しなければならない。
(4)グラウトの施工については、ダクト内の残留水等がグラウトの品質に影響を及ぼさないことを確認した後、グラウト注入時の圧力が強くなりすぎないように管理し、ゆっくり行う。
(5)連続ケーブルの曲げ上げ頂部付近など、ダクト内に空隙が生じないように空気孔を設けなければならない。
(6)寒中におけるグラウトの施工については、グラウト温度は注入後少なくとも3日間、 5℃以上に保ち、凍結することのないように行わなければならない。
(7)暑中におけるグラウトの施工については、グラウトの温度上昇、過早な硬化などがないように、材料及び施工については、事前に設計図書に関して監督員等の承諾を得なければならない。なお、注入時のグラウトの温度は35℃を越えてはならない。
5.主桁の仮置き
受注者は、主桁の仮置きを行う場合は、仮置きした主桁に、過大な応力が生じないように支持するとともに、横倒れ防止処置を行わなければならない。
6.主桁製作設備の施工
主桁製作設備の施工については、以下の規定によるものとする。
(1)主桁製作台の製作については、プレストレッシングにより、有害な変形、沈下などが生じないようにするものとする。
7.プレグラウトPC鋼材
プレグラウトPC鋼材を使用する場合は、以下の規定によるものとする。
(1)PC鋼材は、JIS G 3536(PC鋼線及びPC鋼より線)に適合するものまたはこれと同等以上の特性や品質を有するものとする。
(2)使用する樹脂は、所定の緊張可能期間を有し、PC鋼材を防食するとともに、部材コンクリートとPC鋼材とを付着により一体化しなければならない。
(3)被覆材は、所定の強度、耐久性を有し部材コンクリートと一体化が図られるものとする。
(4)プレグラウトPC鋼材として加工された製品は、所要の耐久性を有するものとする。
1-2-3-14 プレキャストセグメント主桁組立工
1.ブロック取卸し
受注者は、ブロック取卸しについては、特にブロック接合面の損傷に対して十分に保護しなければならない。
2.ブロック組立て施工
ブロック組立ての施工については、以下の規定によるものとする。
(1)プレキャストブロックの接合に用いる接着剤の使用にあたり材質がエポキシ樹脂系接着剤で強度、耐久性及び水密性がブロック同等以上で、かつ、表1-2-3に示す条件を満足するものを使用するものとする。エポキシ樹脂系接着剤を使用する場合は、室内で密封し、原則として製造後6ヵ月以上経過したものは使用してはならない。これ以外の場合は、 設計図書 によるものとする。 なお、 接着剤の試験方法は JSCE-H101-2013プレキャストコンクリート用樹脂系接着剤(橋げた用)品質規格(案)による。これにより難い場合は、監督員等の承諾を得なければならない。
表1-2-3:エポキシ樹脂系接着剤の品質規格の標準
品質項目 | 単 位 | 品質規格 | 試験温度 | 養生条件 | ||
未硬化の接着剤 | 外 | 観 | - | 有害と認められる異物の混入がなく、材料分離 が生じていないこと | 春秋用 23 ±2 ℃ 夏用 30 ±2 ℃ 冬用 10 ±2 ℃ | - |
粘 | 度 | MPa·s | 1 ×104 ~ 10×104 | |||
可 使 時 間 | 時間 | 2以上 | ||||
だれ最小厚さ | mm | 0.3 以上 | ||||
硬化した接着剤 | 密度 | g/ cm3 | 1.1~ 1.7 | 23 ±2 ℃ | 23 ± 2 ℃ 7日間 | |
引張強さ | N/ mm2 | 12.5 以上 | ||||
圧縮強さ | N/ mm2 | 50.0 以上 | ||||
引張せん断 接着強さ | N/ mm2 | 12.5 以上 | ||||
接着強さ | N/ mm2 | 6.0 以上 |
[注 1]可使時間は練りまぜか らゲル化開始までの時間の70%の時間をいうものとする。
[注 2]だれ最小厚さは、鉛直面に厚さ 1mm 塗布された接着剤が、下方にだれた後の最小厚さをいうものとする。
[注 3]接着強さは、せん断試験により求めるものとする。
(2)プレキャストブロックの接合面は、緩んだ骨材粒、品質の悪いコンクリート、レイタンス、ごみ、油等を取り除かなければならない。
(3)プレキャストブロックの接合にあたって、設計図書に示す品質が得られるように施工しなければならない。
(4)プレキャストブロックを接合する場合に、ブロックの位置、形状及びダクトが一致するようにブロックを設置し、プレストレッシング中に、くい違いやねじれが生じないようにしなければならない。
3.PCケーブル及びPC緊張の施工
PCケーブル及びPC緊張の施工については、本編1-2-3-13ポストテンション桁製作工の規定による。
4.グラウトの施工
グラウトの施工については、以下の規定によるものとする。
(1)接着剤の硬化を確認した後にグラウトを行わなければならない。
(2)グラウトについては、本編1-2-3-13ポストテンション桁製作工の規定による。
1-2-3-15 PCホロースラブ製作工
1.円筒型枠の施工
受注者は、円筒型枠の施工については、コンクリート打設時の浮力に対して必要な浮き上がり防止装置を設置しなければならない。
2.移動型枠の施工
受注者は、移動型枠の施工については、型枠の移動が円滑に行われるための装置を設置しなければならない。
3.コンクリートの施工
コンクリートの施工については、本編1-2-3-13ポストテンション桁製作工の規定による。
4.PCケーブル・PC緊張の施工
PCケーブル・PC緊張の施工については、本編1-2-3-13ポストテンション桁製作工の規定による。
5.PC固定及びPC継手の施工
受注者は、主ケーブルに片引きによるPC固定及びPC継手がある場合は、「プレストレストコンクリート工法設計施工指針 第6章施工」(土木学会、平成3年3月)の規定により施工しなければならない。
6.グラウトの施工
グラウトの施工については、本編1-2-3-13ポストテンション桁製作工の規定によるものとする。
1-2-3-16 PC箱桁製作工
1.移動型枠の施工
移動型枠の施工については、本編1-2-3-15PCホロースラブ製作工の規定による。
2.コンクリート・PCケーブル・PC緊張の施工
コンクリート·PCケーブル·PC緊張の施工については、本編1-2-3-13ポストテンション桁製作工の規定による。
3.PC固定・PC継手の施工
PC固定・PC継手の施工については、本編1-2-3-15PCホロースラブ製作工の規定による。
4.その他の施工
横締め鋼材・横締め緊張・鉛直締め鋼材・鉛直締め緊張・グラウトの施工については、本編1-2-3-13ポストテンション桁製作工の規定による。
1-2-3-17 根固めブロック工
1.型枠の材料
受注者は、製作にあたっては、型枠が損傷・変形しているものを使用してはならない。
2.はく離材
受注者は、製作にあたっては、はく離材はムラなく塗布し、型枠組立て時には余分なはく離材が型枠内部に残存しないようにしなければならない。
3.型枠の組立
受注者は、型枠の組立てにあたっては、締付け金具をもって堅固に組立てなければならない。
4.コンクリートの打込み
受注者は、コンクリートの打込みにあたっては、打継目を設けてはならない。
5.脱型
受注者は、製作中のコンクリートブロックの脱型は、型枠自重及び製作中に加える荷重に耐えられる強度に達するまで行ってはならない。
6.養生
コンクリート打設後の施工については、第1編1-4-5-9養生の規定による。なお、養生用水に海水を使用してはならない。
7.脱型後の横置き、仮置き
受注者は、コンクリートブロック脱型後の横置き、仮置きは強度がでてから行うものとし、吊り上げの際、急激な衝撃や力がかからないよう取扱わなければならない。 8.製作数量等の確認
受注者は、根固めブロック製作後、製作数量等が確認できるように記号を付けなければならない。
9.損傷防止
受注者は、根固めブロックの運搬及び据付けについては、根固めブロックに損傷を与えないように施工しなければならない。
10.連結ナット
受注者は、根固めブロックの据付けについては、各々の根固めブロックを連結する場合は、連結ナットが抜けないようにネジ山をつぶさなければならない。
11.乱積施工
受注者は、根固めブロックを乱積施工する場合には噛み合わせを良くし、不安定な状態が生じないようにしなければならない。
12.打継目
受注者は、根固めブロック、場所打ブロックのコンクリートの打込みについては、打継目を設けてはならない。
13.水中打込みの禁止
受注者は、場所打ブロックの施工については、コンクリートの水中打込みを行ってはならない。
1-2-3-18 沈床工
1.一般事項
受注者は、粗朶沈床の施工については、連柴は梢を一方に向け径15cmを標準とし、緊結は長さおよそ60cmごとに連柴締金を用いて締付け、亜鉛引鉄線または、しゅろxxにて結束し、この間2ヶ所を二子xxをもって結束するものとし、連柴の長さは格子を結んだときに端にそれぞれ約15cmを残すようにしなければならない。
2.組立て方向
受注者は、連柴及び敷粗朶を縦横ともそれぞれ梢を下流とxxに向けて組立てなければならない。
3.組立て順序
受注者は、粗朶沈床の上下部の連柴を上格子組立て後、完全に結束しなければならない。
4.粗朶沈床の設置
受注者は、粗朶沈床の設置については、流速による沈設中のズレを考慮して、沈設開始位置を定めなければならない。
5.沈石の施工
受注者は、沈石の施工については、沈床が均等に沈下するように投下し、当日中に完了しなければならない。
6.粗朶沈床の施工
受注者は、粗朶沈床の施工については、多層の場合、下層の作業完了の確認をしなければ上層沈設を行ってはならない。
7.木工沈床材の施工
受注者は、木工沈床の施工については、使用する方格材及び敷xxは、設計図書によるものとする。受注者は、使用する方格材を組立て可能なように加工しなければならない。
8.木工沈床の配列と緊結
受注者は、木工沈床の施工については、敷xxを最下層の方格材に一格間の所定の本数を間割正しく配列し、鉄線等で方格材に緊結しなければならない。
9.木工沈床の連結用鉄筋
受注者は、木工沈床の施工については、連結用鉄筋の下部の折り曲げしろを12cm以上とし、下流方向に曲げなければならない。
10.木工沈床の詰石
受注者は、木工沈床の施工については、表面に大きい石を用い、詰石の空隙を少なくするよう充填しなければならない。
11.木工沈床の水制根固め
受注者は、木工沈床を水制の根固めに使用する場合、幹部水制の方格材組立てにあたっては、流向に直角方向の部材を最上層としなければならない。
12.改良沈床の施工
受注者は、改良沈床の施工におけるその他の事項については、本条7項~11項の規定により施工しなければならない。
13.吸出し防止材の施工
受注者は、吸出し防止材の施工については、平滑に設置しなければならない。
1-2-3-19 捨石工
1.一般事項
受注者は、捨石基礎の施工にあたっては、表面に大きな石を選び施工しなければならない。
2.施工方法の変更
受注者は、設計図書において指定した捨石基礎の施工方法に関して、施工箇所の波浪及び流水の影響により施工方法の変更が必要な場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
3.河川汚濁防止
受注者は、施工箇所における水質汚濁防止に努めなければならない。
4.捨石基礎の施工(1)
受注者は、捨石基礎の施工にあたっては、極度の凹凸や粗密が発生しないように潜水士または測深器具をもって捨石の施工状況を確認しながら施工しなければならない。 5.捨石基礎の施工(2)
受注者は、捨石基礎の施工にあたっては、大小の石で噛み合わせ良く、均し面にゆるみがないよう施工しなければならない。
6.均し面仕上げ
受注者は、遺方を配置し、貫材、鋼製定規を用いて均し面を平坦に仕上げなければならない。
1-2-3-20 笠コンクリート工
1.適用規定
xコンクリートの施工については、本編第4章無筋・鉄筋コンクリートの規定による。
2.プレキャスト笠コンクリートの施工
プレキャスト笠コンクリートの施工については、本編1-2-5-3コンクリートブロック工の規定による。
3.プレキャスト笠コンクリートの運搬
受注者は、プレキャスト笠コンクリートの運搬にあたっては、部材に損傷や衝撃を与えないようにしなければならない。また、ワイヤー等で損傷するおそれのある部分は保護しなければならない。
4.プレキャスト笠コンクリートの施工上の注意
プレキャスト笠コンクリートの施工については、接合面が食い違わないよう施工しなければならない。
1-2-3-21 ハンドホール工
1.一般事項
受注者は、ハンドホールの施工にあたっては、基礎について支持力が均等になるように、かつ不陸を生じないようにしなければならない。
2.モルタル配合
受注者は、保護xxとの接合部において、設計図書に示された場合を除き、セメントと砂の比が1:3の配合のモルタルを用いて施工しなければならない。
1-2-3-22 階段工
1.一般事項
受注者は、階段工を設計図書に基づいて施工できない場合には、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
2.プレキャスト階段の据付け
受注者は、プレキャスト階段の据付けにあたっては、部材に損傷や衝撃を与えないようにしなければならない。また、ワイヤー等で損傷するおそれのある部分は保護しなければならない。
1-2-3-23 現場継手工
1.一般事項
受注者は、高力ボルト継手の接合を摩擦接合としなければならない。また、接合される材片の接触面を表1-2-4に示すすべり係数が得られるように、以下に示す処置を施すものとする。
(1)接触面を塗装しない場合、接触面は黒皮を除去して粗面とするものとする。受注者は、材片の締付けにあたっては、接触面の浮きさび、油、泥等を清掃して取り除かなければならない。
(2)接触面を塗装する場合は、表1-2-5に示す条件に基づき、無機ジンクリッチペイントを使用するものとする。
表1-2-4:すべり係数
項 目 | すべり係数 |
a) 接触面を塗装しない場合 | 0.40 以上 |
b) 接触面に無機ジンクリッチペイントを塗装す る場合 | 0.45 以上 |
表1-2-5:無機ジンクリッチペイントを塗装する場合の条件
項 目 | 条 件 |
接触面片面あたりの最小乾燥塗膜厚 | 50 μ m 以上 |
接触面の合計乾燥塗膜厚 | 100 ~ 200 μ m |
乾燥塗膜中の亜鉛含有量 | 80 %以上 |
亜鉛末の粒径( 50 %平均粒径) | 10 μ m 程度以上 |
(3)接触面に(1)、(2)以外の処理を施す場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
2.密着
受注者は、部材と連結板を、締付けにより密着させるようにしなければならない。
3.ボルトの締付け
ボルトの締付けについては、以下の規定によるものとする。
(1)ボルト軸力の導入をナットをまわして行わなければならない。やむを得ず頭まわしを行う場合は、トルク係数値の変化を確認しなければならない。
(2)ボルトの締付けをトルク法によって行う場合、締付けボルト軸力が各ボルトに均一に導入されるよう締付けボルトを調整しなければならない。
(3)トルシア形高力ボルトを使用する場合、本締付けには専用締付け機を使用しなければならない。
(4)ボルトの締付けを回転法によって行う場合、接触面の肌すきがなくなる程度にトルクレンチで締めた状態、または組立て用スパナで力いっぱい締めた状態から、以下に示す回転角を与えなければならない。ただし、回転法はF8T、B8Tのみに用いるものとする。
① ボルト長が径の5倍以下の場合:1/3回転(120度)±30度
② ボルト長が径の5倍を越える場合:施工条件に一致した予備試験によって目標回転数を決定する。
(5)ボルトの締付けを耐力点法によって行う場合は、JIS B 1186(摩擦接合用高力xxボルト・xxナット・平座金のセット)に規定された第2種の呼びM20、M22、M24を標準とし、耐遅れ破壊特性の良好な高力ボルトを用い、専用の締付け機を使用して本締付けを行わなければならない。
(6)ボルトの締付け機、測定器具などの検定は、下記に示す時期に行い、その精度を確認しなければならない。
・軸力計は現場搬入直前に1回、その後は3ヶ月に1回点検を行う。
・トルクレンチは現場搬入時に1回、搬入後は1ヶ月に1回検定を行う。
・ボルト締付け機は現場搬入前に1回点検し、搬入後は3ヶ月に1回点検を行う。ただし、トルシア形高力ボルト専用締付け機は検定の必要はなく、整備点検を行えばよい。
4.締付けボルト軸力
締付けボルト軸力については、以下の規定によるものとする。
(1)セットのトルク係数値は、0.11~0.16に適合するものとする。
(2)摩擦接合ボルトを、表1-2-6に示す設計ボルト軸力が得られるように締付けなければならない。
表1-2-6:設計ボルト軸力(kN)
セット | ねじの呼び | 設計ボルト軸力 |
F8T B8T | M20 | 133 |
M22 | 165 | |
M24 | 192 | |
F10T S10T B10T | M20 | 165 |
M22 | 205 | |
M24 | 238 |
(3)トルク法によって締付ける場合の締付けボルト軸力は、設計ボルト軸力の10%増を標準とするものとする。
(4)トルシア形高力ボルトの締付けボルト軸力試験は、締付け以前に一つの製造ロットから5組の供試セットを無作為に抽出し、行うものとする。試験の結果、平均値は表 1-2-7及び表1-2-8に示すボルト軸力の範囲に入るものとする。
表1-2-7:常温時(10~30℃)の締付けボルト軸力の平均値
セット | ねじの呼び | 1 製造ロットのセットの締付けボルト軸力の平均値(kN) |
M20 | 172~202 | |
S10T | M22 | 212~249 |
M24 | 247~290 |
表1-2-8:常温時以外(0~10℃、30~60℃)の締付けボルト軸力の平均値
セット | ねじの呼び | 1 製造ロットのセットの締付けボルト軸力の平均値(kN) |
M20 | 167~211 | |
S10T | M22 | 207~261 |
M24 | 241~304 |
(5)耐力点法によって締付ける場合の締付けボルト軸力は、使用する締付け機に対して一つの製造ロットから5組の供試セットを無作為に抽出して試験を行った場合の平均値が、表1-2-9に示すボルトの軸力の範囲に入るものとする。
表1-2-9:耐力点法による締付けボルトの軸力の平均値
セット | ねじの呼び | 1 製造ロットのセットの締付け ボルト軸力の平均値(kN) |
M20 | 0.196σy ~ 0.221σy | |
F10T | M22 | 0.242σy ~ 0.273σy |
M24 | 0.282σy ~ 0.318σy |
[注]σy:ボルト試験片の耐力(N/mm2)(JIS Z 2241の4号試験片による)
5.ボルトの締付け順序
受注者は、ボルトの締付けを、連結板の中央のボルトからxx端部ボルトに向かって行い、2度締めを行わなければならない。順序は、図1-2-1のとおりとする。
なお、予備締め後には締め忘れや共まわりを容易に確認できるようにボルトナット及び座金にマーキングを行わなければならない。
図1-2-1:ボルト締付け順序
6.ボルトの包装と現場保管
受注者は、ボルトのセットを、工事出荷時の品質が現場施工時まで保たれるように、その包装と現場保管に注意しなければならない。また、包装は、施工直前に解くものとする。
7.締付け確認
締付け確認については、以下の規定によるものとする。
(1)締付け確認をボルト締付け後速やかに行い、その記録を整備及び保管し、監督員等または検査職員から請求があった場合は速やかに提示しなければならない。
(2)ボルトの締付け確認については、以下の規定によるものとする。
① トルク法による場合は、各ボルト群の10%のボルト本数を標準として、トルクレンチによって締付け確認を行わなければならない。
② トルシア形高力ボルトの場合は、全数につきピンテールの切断の確認とマーキングによる外観確認を行わなければならない。
(3)回転法及び耐力点法による場合は、全般についてマーキングによる外観確認を行わなければならない。
8.併用する場合の施工順序
受注者は、溶接と高力ボルト摩擦接合とを併用する場合は、溶接の完了後に高力ボルトを締付けなければならない。
9.現場溶接
(1)受注者は、溶接・溶接材料の清掃・乾燥状態に注意し、それらを良好な状態に保つのに必要な諸設備を現場に備えなければならない。
(2)受注者は、現場溶接に先立ち、開先の状態、材片の拘束状態等について注意をはらわなければならない。
(3)受注者は、溶接材料、溶接検査等に関する溶接施工上の注意点については、工場溶接に準じて考慮しなければならない。
(4)受注者は、溶接のアークが風による影響を受けないように防風設備を設置しなければならない。
(5)受注者は、溶接現場の気象条件が以下に該当する時は、溶接欠陥の発生を防止するため、防風設備及び予熱等により溶接作業条件を整えられる場合を除き溶接作業を行ってはならない。
① 雨天または作業中に雨天となるおそれのある場合
② 雨上がり直後
③ 風が強いとき
④ 気温が5℃以下の場合
⑤ その他監督員等が不適当と認めた場合
(6)受注者は、現場継手工の施工については、圧接作業において常に安定した姿勢で施工ができるように、作業場には安全な足場を設けなければならない。
1-2-3-24 伸縮装置工
1.一般事項
受注者は、伸縮装置の据付けについては、施工時の気温を考慮し、設計時の標準温度で、橋と支承の相対位置が標準位置となるよう温度補正を行って据付け位置を決定しなければならない。また、監督員等または検査職員から請求があった場合は速やかに提示しなければならない。
2.漏水防止
受注者は、伸縮装置工の漏水防止の方法について、設計図書によらなければならない。
1-2-3-25 銘板工
1.一般事項
受注者は、橋歴板の作成については、材質はJIS H 2202(鋳物用銅合金地金)を使用し、寸法及び記載事項は、図1-2-2によらなければならない。ただし、記載する技術者等の氏名について、これにより難い場合は監督員等と協議しなければならない。
○ ○ 地 x x 備 局
(2001
300㎜
○ ○ 橋
20 ○ ○ 年 ○ ○ 月
x x 県
道 示(20○○))B活荷重使用鋼材:○ ○ ○ ○設 計:○○○会社
(○○ ○○※1)製 作:○○○会社
(○○ ○○※2)x x:○○○会社
(○○ ○○※2)
13㎜
200㎜
8㎜
xx 8㎜、字厚 5㎜、計 13㎜
※1 管理技術者氏名、※2監理技術者等氏名
○ ○ 地 x x 備 局
(2001)
300㎜
○ ○ 橋
20 ○ ○ 年 ○ ○ 月
x x 県
道 示 (20○○)B活荷重定着方法:○ ○ ○ ○ 設 計:○○○会社
(○○ ○○※1)x x:○○○会社
(○○ ○○※2)
13㎜
200㎜
8㎜
xx 8㎜、字厚 5㎜、計 13㎜
※1 管理技術者氏名、※2監理技術者等氏名
図1-2-2:銘板の寸法及び記載事項
2.橋歴板
受注者は、橋歴板は起点左側、橋梁端部に取付けるものとし、取付け位置については、監督員等の指示によらなければならない。
3.橋歴板記載事項
受注者は、橋歴板に記載する年月は、橋梁の製作年月を記入しなければならない。
1-2-3-26 xxx型護岸工
1.一般事項
受注者は、河川が本来有している生物の良好な生育環境、自然景観に考慮して計画、設計されたxxx型河川工法による施工については、工法の趣旨をふまえ施工しなければならない。
2.木杭の施工
受注者は、木杭の施工にあたり、木杭の材質が設計図書に示めされていない場合には、樹皮をはいだ生松丸太で、有害な腐れ、割れ、曲がり等のない材料を使用しなければならない。
3.木杭の先端
受注者は、木杭の先端は、角すい形に削るものとし、角すい形の高さは、径の1.5倍程度としなければならない。
4.巨石張り(積み)等の施工
巨石張り(積み)、巨石据付及び雑xx張りの施工については、本編1-2-5-5石積(張)工の規定によるものとする。
5.柳枝の施工
受注者は、柳枝の施工については、のりごしらえ後、ます形に、杭を垂直に打込むとともに、杭頭を打ちそろえなければならない。
6.柳粗朶の施工
受注者は、柳粗朶の施工については、柳粗朶の元口を上流側に向け、ます内に均一に敷きならべた後、帯梢を用いて柵を仕上げなければならない。
7.ぐり石粗朶工の施工
受注者は、ぐり石粗朶工の施工については、柳枝に準じて帯梢を用いて柵工を造り、中詰めぐり石の表面をごぼう張りに仕上げなければならない。
1-2-3-27 xxx
1.一般事項
受注者は、じゃかごの中詰用ぐり石については、15~25cmのもので、じゃかごの網目より大きな天然石または割ぐり石を使用しなければならない。
2.じゃかごの詰石
受注者は、じゃかごの詰石については、じゃかごの先端から石を詰込み、外回りに大きな石を配置するとともに、じゃかご内の空隙を少なくしなければならない。
なお、じゃかごの法肩及び法尻の屈折部が、扁平にならないようにしなければならない。
3.じゃかごの布設
受注者は、じゃかごの布設については、床ごしらえのうえ、間割りをしてかご頭の位置を定めなければならない。
4.じゃかごの連結
受注者は、じゃかごの連結については、丸輪の箇所(骨線胴輪)でじゃかご用鉄線と同一規格の鉄線で緊結しなければならない。
5.じゃかごの開口部の緊結
受注者は、じゃかごの詰石後、じゃかごの材質と同一規格の鉄線を使用し、じゃかごの開口部を緊結しなければならない。
6.ふとんかご中詰用ぐり石
受注者は、ふとんかごの中詰用ぐり石については、ふとんかごの厚さが30cmの場合は 5~15cm、ふとんかごの厚さが50cmの場合は15~20cmの大きxxx、ふとんかごの網目より大きな天然石または割ぐり石を使用しなければならない。
7.連節ブロック張りの施工
受注者は、連節ブロック張りの施工については、平滑に設置しなければならない。
8.ふとんかご かご枠の施工
受注者は、ふとんかご、かご枠の施工については、1.~7.の各項により施工しなければならない。
9.吸出し防止材の設置
鉄線籠型護岸工(蛇篭、フトン籠、かごマット等)の背面及び下面には、土砂の流出及び吸出しを防止するため、吸出し防止材を設置することを標準とする。ただし、背後地の地質状況から、明らかに土砂流出等が発生しないと判断される場合は、この限りではない。
透過性のある鉄線籠型工法において、背後地盤あるいは基礎部の土砂の流出防止が重要であり、特に吸出し防止材の継ぎ目は弱点となりやすいため、重ね幅 10cm 以上を確保するとともに、重ね合わせは流水によるめくれを考慮し、河川の上流側のシートを上にして施工すること。
また、重ね合わせのズレ防止の観点から法面方向に縦に敷設することとし、特に背後が段切りの場合は、角部で重ね合わせがずれる可能性があり、河岸が曲線の場合、ズレが大きくなるので、河川方向に横に敷設することは避けることとする。
なお、かご工の背面及び下面への敷設と重ね合わせは、下図を参考にすること。
1-2-3-28 プレキャストカルバート工
1.一般事項
受注者は、現地の状況により設計図書に示された据付け勾配により難い場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
2.施工順序
受注者は、プレキャストカルバート工の施工については、基礎との密着をはかり、接合面が食い違わぬように注意して、カルバートの下流側または低い側から設置しなければならない。
3.縦締め施工
受注者は、プレキャストボックスカルバートの縦締め施工については、「道路土工-カルバート工指針7-2(2)2)敷設工」(日本道路協会、平成22年3月)の規定による。これ以外の施工方法による場合は、施工前に設計図書に関して監督員等の承諾を得なければならない。
4.プレキャストパイプの施工
受注者は、プレキャストパイプの施工については、ソケットのあるパイプの場合はソケットをカルバートの上流側または高い側に向けて設置しなければならない。ソケットのないパイプの接合は、カラー接合または印ろう接合とし、接合部はモルタルでコーキングし、漏水が起こらないように施工しなければならない。
5.プレキャストパイプの切断
受注者は、プレキャストパイプの施工については、管の一部を切断する必要のある場合は、切断によって使用部分に損傷が生じないように施工しなければならない。損傷させた場合は、取換えなければならない。
1-2-3-29 側溝工
1.一般事項
受注者は、プレキャストU型側溝、L型側溝、自由勾配側溝の継目部の施工は、付着、水密性を保ち段差が生じないように施工しなければならない。
2.側溝蓋の施工
受注者は、側溝蓋の設置については、側溝本体及び路面と段差が生じないよう平坦に施工しなければならない。
3.管渠の施工
受注者は、管渠の施工については、管渠の種類と埋設形式(突出型、溝型)の関係を損なうことのないようにするとともに基礎は、支持力が均等になるように、かつ不陸を生じないようにしなければならない。
4.管渠施工上の注意
受注者は、コンクリート管、コルゲートパイプxxの施工については、前後の水路とのすり付けを考慮して、その施工高、方向を定めなければならない。
5.埋戻し及び盛土の施工
受注者は、管渠周辺の埋戻し及び盛土の施工については、管渠を損傷しないように、かつ偏心偏圧がかからないように、左右均等に層状に締固めなければならない。
6.フィルター材料
受注者は、フィルター材料を使用する場合は、排水性のよい砂または、クラッシャラン等を使用しなければならない。
7.ソケット付管の布設
受注者は、ソケット付の管を布設する時は、上流側または高い側にソケットを向けなければならない。
8.管の据付
受注者は、基礎工の上に通りよく管を据付けるとともに、管の下面及びカラーの周囲にはコンクリートまたは固練りモルタルを充填し、空隙や漏水が生じないように施工しなければならない。
9.管の切断
受注者は、管の一部を切断する必要のある場合は、切断によって使用部分に損傷が生じないように施工しなければならない。損傷させた場合は、取換えなければならない。 10.異常時の処置
受注者は、コルゲートパイプの布設については、砂質土または軟弱地盤が出現した場合には、施工する前に設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
11.コルゲートパイプ等の組立て
受注者は、コルゲートパイプの組立てについては、上流側または高い側のセクションを下流側または低い側のセクションの内側に重ね合うようにし、重ね合わせ部分の接合は、パイプ断面の両側で行うものとし、底部及び頂部で行ってはならない。また、埋戻し後も可能な限りボルトの緊結状態を点検し、ゆるんでいるものがあれば締直しを行わなければならない。
12.コルゲートパイプ等の布設条件
受注者は、コルゲートパイプの布設条件(地盤条件・出来形等)については設計図書によるものとし、予期しない沈下のおそれがあって、上げ越しが必要な場合には、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
1-2-3-30 集水桝工
1.一般事項
受注者は、集水桝の据付けについては、部材に損傷や衝撃を与えないようにしなければならない。またワイヤー等で損傷するおそれのある部分には、保護しなければならない。
2.蓋の設置
受注者は、蓋の設置については、本体及び路面と段差が生じないよう平坦に施工しなければならない。
1-2-3-31 現場塗装工
1.一般事項
受注者は、鋼橋の現場塗装は、床版工終了後に、鋼製堰堤の現場塗装は、鋼製堰堤の据付け終了後に行うものとし、これにより難い場合は、設計図書によらなければならない。
2.塗膜損傷時の処置
受注者は、鋼橋の架設後及び鋼製堰堤の据付け後に前回までの塗膜を損傷した場合、補修塗装を行ってから現場塗装を行わなければならない。
3.有害な付着物の処置
受注者は、現場塗装に先立ち、下塗り塗膜の状態を調査し、塗料を塗り重ねると悪い影響を与えるおそれがある、たれ、はじき、あわ、ふくれ、われ、はがれ、浮きさび及び塗膜に有害な付着物がある場合は、必要な処置を講じなければならない。
4.塗装塗布方法
受注者は、塗装作業にエアレススプレー、ハケまたはローラーブラシを用いなければならない。また、塗布作業に際しては各塗布方法の特徴を理解して行わなければならない。
5.付着油脂類等の除去
受注者は、現場塗装の前にジンクリッチペイントの白さび及び付着した油脂類は除去しなければならない。
6.必要塗膜厚の確保
受注者は、溶接部、ボルトの接合部分、形鋼の隅角部その他の構造の複雑な部分について、必要塗膜厚を確保するように施工しなければならない。
7.有害薬品の使用禁止
受注者は、施工に際し有害な薬品を用いてはならない。
8.付着塩分の水洗い
受注者は、海岸地域に架設または保管されていた場合、海上輸送を行った場合、その他臨海地域を長距離輸送した場合など部材に塩分の付着が懸念された場合には、塩分付着量の測定を行いNaClが50mg/m2以上の時は水洗いしなければならない。
9.塗装の禁止条件
受注者は、以下の場合塗装を行ってはならない。これ以外の場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
塗装禁止条件は、表1-2-10に示すとおりである。
表 1-2-10 塗装禁止条件
塗装の種類 | 気温(℃) | 湿度 (RH%) |
長ばく形エッチングプライマー | 5 以下 | 85 以上 |
無機ジンクリッチプライマー無機ジンクリッチペイント | 0 以下 | 50 以下 |
有機ジンクリッチペイント | 5 以下 | 85 以上 |
エポキシ樹脂塗料下塗 変性エポキシ樹脂塗料下塗 変性エポキシ樹脂塗料内面用 | 10 以下 | 85 以上 |
亜鉛めっき用エポキシ樹脂塗料下塗弱溶剤形変性エポキシ樹脂塗料下塗 | 5 以下 | 85 以上 |
超厚膜形エポキシ樹脂塗料 | 5 以下 | 85 以上 |
エポキシ樹脂塗料下塗(低温用) 変性エポキシ樹脂塗料下塗(低温用) 変性エポキシ樹脂塗料内面用(低温用) | 5 以下、20 以上 | 85 以上 |
無溶剤形変性エポキシ樹脂塗料 | 10 以下、30 以上 | 85 以上 |
無溶剤形変性エポキシ樹脂塗料(低温用) | 5 以下、20 以上 | 85 以上 |
コンクリート塗装用エポキシ樹脂プライマー | 5 以下 | 85 以上 |
ふっ素樹脂塗料用中塗 弱溶剤形ふっ素樹脂塗料用中塗 コンクリート塗装用エポキシ樹脂塗料中塗 コンクリート塗装用柔軟形エポキシ樹脂塗料中塗 | 5 以下 | 85 以上 |
ふっ素樹脂塗料上塗 弱溶剤形ふっ素樹脂塗料上塗 コンクリート塗装用ふっ素樹脂塗料上塗 コンクリート塗装用柔軟形ふっ素樹脂塗料上塗 | 0 以下 | 85 以上 |
鉛・クロムフリーさび止めペイント長油性フタル酸樹脂塗料中塗 長油性フタル酸樹脂塗料上塗 | 5 以下 | 85 以上 |
(1)降雨等で表面が濡れているとき。
(2)風が強いとき及び塵埃が多いとき。
(3)塗料の乾燥前に降雨、降雪、降霜のおそれがあるとき。
(4)炎天で鋼材表面の温度が高く塗膜にアワを生ずるおそれのあるとき。
(5)その他監督員等が不適当と認めたとき。
10.乾燥状態での施工
受注者は、鋼材表面及び被塗装面の汚れ、油類等を除去し、乾燥状態のときに塗装しなければならない。
11.欠陥防止
受注者は、塗り残し、ながれ、しわ等の欠陥が生じないように塗装しなければならない。
12.均一塗料の使用
受注者は、塗料を使用前に撹拌し、容器の塗料を均一な状態にしてから使用しなければならない。
13.下塗
(1)受注者は、被塗装面の素地調整状態を確認したうえで下塗りを施工しなければならない。天災その他の理由によりやむを得ず下塗りが遅れ、そのためさびが生じたときは再び素地調整を行い、塗装しなければならない。
(2)受注者は、塗料の塗り重ねにあたって、塗装ごとに定められた塗装間隔を守って塗装しなければならない。
(3)受注者は、ボルト締め後または溶接施工のため塗装が困難となる部分で設計図書に示されている場合または、監督員等の指示がある場合にはあらかじめ塗装を完了させなければならない。
(4)受注者は、支承等の機械仕上げ面に、防錆油等を塗布しなければならない。
(5)受注者は、溶接や余熱による熱影響で塗膜劣化する可能性がある現場溶接部近傍に塗装を行ってはならない。未塗装範囲は熱影響部のほか、自動溶接機の取り付けや超音波探傷の施工などを考慮して決定する。
ただし、さびの生ずるおそれがある場合には防錆剤を塗布することができるが、溶接及び塗膜に影響を及ぼすおそれのあるものについては溶接及び塗装前に除去するものとする。
なお、受注者は、防錆剤の使用については、設計図書に関して監督員等の承諾を得なければならない。
14.中塗、上塗
(1)受注者は、中塗り及び上塗りにあたって、被塗装面、塗膜の乾燥及び清掃状態を確認したうえで行わなければならない。
(2)受注者は、大気汚染の著しい地域などの特殊環境における鋼橋の塗装については、素地調整終了から上塗完了までを速やかに行わなければならない。
15.塗装禁止箇所
受注者は、コンクリートとの接触面の塗装を行ってはならない。ただしプライマーは除くものとする。また、主桁や縦桁上フランジなどのコンクリート接触部は、さび汁による汚れを考慮し無機ジンクリッチペイントを30μm塗布するものとする。
16.検査
(1)受注者は、現場塗装終了後、塗膜厚検査を行い、塗膜厚測定記録を作成及び保管し、監督員等または検査職員から請求があった場合は速やかに提示するとともに、工事しゅん工時に監督員等へ提出しなければならない。
(2)受注者は、塗膜の乾燥状態が硬化乾燥状態以上に経過した後塗膜厚測定をしなければならない。
(3)受注者は、同一工事、同一塗装系、同一塗装方法により塗装された500m2単位毎に 25点(1点当たり5回測定)以上塗膜厚の測定をしなければならない。ただし、1ロットの面積が200㎡に満たない場合は10㎡ごとに1点とする。
(4)受注者は、塗膜厚の測定を、塗装系別、塗装方法別、部材の種類別または作業姿勢別に測定位置を定め平均して測定するよう配慮しなければならない。
(5)受注者は、膜厚測定器として電磁膜厚計を使用しなければならない。
(6)受注者は、以下に示す要領により塗膜厚の判定をしなければならない。
① 塗膜厚測定値(5回平均)の平均値は、目標塗膜厚合計値の90%以上とするものとする。
② 塗膜厚測定値(5回平均)の最小値は、目標塗膜厚合計値の70%以上とするものとする。
③ 塗膜厚測定値(5回平均)の分布の標準偏差は、目標塗膜厚合計値の20%を越えないものとする。ただし、標準偏差が20%を超えた場合、測定値の平均値が標 準目標塗膜厚合計値より大きい場合は合格とする。
④ 平均値、最小値、標準偏差のうち1つでも不合格の場合はさらに同数の測定を 行い、当初の測定値と合わせて計算した結果が管理基準値を満足すれば合格とし、不合格の場合は、最上層の塗料を増し塗りして、再検査しなければならない。
(7)受注者は、塗料の缶貼付ラベルを完全に保ち、開封しないままで現場に搬入し、塗料の品質、製造年月日、ロット番号、色彩及び数量を監督員等に提示しなければならない。
また、受注者は、塗布作業の開始前に出荷証明書及び塗料成績表(製造年月日、ロット番号、色採、数量を明記)を確認し、記録、保管し、監督員等または検査職員の請求があった場合は速やかに提示しなければならない。
17.記録
(1)受注者が、記録として作成・保管する施工管理写真は、カラー写真とするものとする。
(2)受注者は、最終塗装の完了後、橋体起点側(左)または終点側(右)の外桁腹板に、ペイントまたは耐候性に優れたフイルム状の粘着シートにより図1-2-3のとおり記録しなければならない。
図1-2-3 塗装記録表の仕様
1-2-3-32 かごマット工
1.一般事項
かごマットの構造及び要求性能については、「鉄線籠型護岸の設計・施工技術基準(案)」
(平成21年4月24日改定)(以下「鉄線籠型基準」という。)によるほか、契約図面及び以下による。
2.要求性能
線材は、以下の要求性能を満足することを確認するとともに、周辺環境や設置条件等、現場の状況を勘案し、施工性、経済性などを総合的に判断のうえ、施工現場に適した線材を使用するものとする。また、受注者は要求性能を満足することを確認するために設定した基準値に適合することを示した公的試験機関の証明書または公的試験機関の試験結果を事前に監督員等に提出し、確認を受けなければならない。
なお、本工事において蓋材に要求される性能(摩擦抵抗)は設計図書によるものとするが、短期性能を要求された箇所については、短期・長期性能型双方を使用可とする。 3.表示標の提出
受注者は、納入された製品について監督員等が指定する表示標(底網、蓋網、側網及び仕切網毎に網線に使用した線材の製造工場名及び表示番号、製造年月日を記載したもの)を監督員等に提出しなければならない。
また、監督員等が指定する各網の表示標に記載された番号に近い線材の公的機関における試験結果を提出しなければならない。
表1-2-11 要求性能の確認方法)
項目 | 要求性能 | 確認方法 | |||
試験方法 | 試験条件 | 基準値 | |||
線材に要求される性能 | 母材の健全性 | 母材が健全であること | JIS H 0401 の間接 法で使用する試験液によるメッキ溶脱後の母材鉄線の写真撮影 | メッキを剥いだ状態での母材鉄線の表面撮影 | 母材に傷が付いていないこと |
強度 | 洗掘時の破断抵抗及び洗掘に追随する屈とう性を有する鉄線籠本体の一部として機能するために必要な強度を 有すること | 引張試験 (JIS G 3547 に準拠) | - | 引張強さ 290N/mm2 以上 | |
耐久性 | 淡水中での耐用年数30年程度を確保すること | 腐食促進試験 (JIS G 0594 に準拠) | 塩素イオン濃度0ppm 試験時間 1,000 時間 | メッキ残存量 30g/m2 以上 | |
線材摩耗試験 | 回転数 20,000 回転 | ||||
均質性 | 性能を担保する品質の均質性を確保しているこ と | 鉄線籠型基準「8.線材の品質管理」に基づくこと | |||
環境適合性 | 周辺環境に影響を与える有害成分を溶出しない こと | 鉄線籠型基準「1.適用河川」に基づくこと | |||
上記性能に加えて蓋材に要求される性能 | 摩擦抵抗 (短期 性能型) | 作業中の安全のために必要な滑りにくさ有する こと | 面的摩擦試験または 線的摩擦試験 | - | 摩擦係数 0.90 以上 |
摩擦抵抗 (長期性能型) | 供用後における水辺の安全な利用のために必要な滑りにくさを 有すること | 線材摩耗試験の線的摩擦試験 または 面材摩耗試験の 面的摩擦試験 | [線材摩耗試験の場合] 回転数 2,500 回転 [面材摩耗試験の場合] 回転数 100 回転 | 摩擦係数 0.90 以上 (初期摩耗後) |
[注1]表1-2-11の確認方法に基づく公的機関による性能確認については、1回の実施でよいものとし、その後は、均質性の確保の観点から、鉄線籠型基準「8.線材の品質管理」に基づき、定期的に線材の品質管理試験(表1-2-13)を行うものとする。
[注2]メッキ鉄線以外の線材についても、鉄線籠型基準「7.線材に要求される性能」に基づく要求性能を満足することを確認した公的試験機関による審査証明を事前に監督員等に提出し、確認を受けなければならない。
4.網の結束
側網、仕切網はあらかじめ工場で底網に結束するものとする。ただし、特殊部でこれにより難い場合は監督員等の承諾を得なければならない。
5.結束方法
網線材の端末は1.5回以上巻き式によって結束し線端末は内面に向けるものとする。ただし、蓋金網の端部ついては1.5回以上巻きとするが、リング方式でも良いものとする。また、いかなる部位においても溶接は行ってはならない。
6.連結方法
連結の方法はコイル式とし表1-2-12のとおりとする。また、側網と仕切網、流水方向の底網と底網、外周部については、接続長の全長を連結するものとし、その他の部分は接続長1/2以上(1本/m)を連結するものとする。連結終了時のコイルは両端の線端末を内側に向けるものとする。
表1-2-12連結コイル線
線径 | コイル径 | 連結支点の間隔 | コイル長 | |
5mm | 50mm 以下 | 80mm 以下 | (高さ方向 30cm) (その他 50cm 以上) 50cm 以上 |
[注]コイル長の上段:( )書きは、かごの厚さ30cm規格の場合
表 1-2-13 線材の品質管理試験の内容
項目 目試験箇所 | 試 験 項 目 | 基 準 値 | 試 験 方 法 | 試 験 の 頻 度 |
工 場 | 線径 | 3.2±0.09mm 4.0±0.10mm 5.0±0.12mm 6.0±0.12mm | JISG3547 準拠 | 5巻線※1に1回 |
引張強さ | 290N/mm2以上 | JISG3547 準拠 | 5巻線に1回 | |
ねじり特性 | JISG3547 の 4.3 | JISG3547 準拠 | 5巻線に1回 | |
巻付性 | 線径の 1.5 倍の円筒に6回以上巻き付け著しい亀裂及びはく離を生じない | JISG3547 準拠 | 5巻線に1回 | |
メッキ成分 | ※2 | 原子吸光分析法、または ICP 発光分析法 | 5巻線に1回 | |
メッキ付着量 | ※2 | JISH0401 準拠 | 5 線に1回 | |
公的試験機関 | 線径 | 3.2±0.09mm 4.0±0.10mm 5.0±0.12mm 6.0±0.12mm | JISG3547 準拠 | 200 巻線に1回 |
引張強さ | 290N/mm2以上 | JISG3547 準拠 | 200 巻線に1回 | |
母材の健全性 | 母材に傷が付いていないこと | JISH0401 の間接法で使用する試験液によるメッキ溶脱後の母材鉄線の写 真撮影 | 200 巻線に1回 | |
メッキ成分 | ※2 | 原子吸光分析法、または ICP 発光分析法 | 200 巻線に1回 | |
メッキ付着量 | ※2 | JISH0401 準拠 | 200 巻線に1回 | |
摩擦抵抗 (蓋材のみ) | 短期性能型 摩擦係数 0.90 以上 | 面的摩擦試験、または 線的摩擦試験 | 200 巻線に1回 | |
長期性能型 摩擦係数 0.90 以上 (初期摩耗後) | 線材摩耗試験後の線的摩擦試験 または 面材摩耗試験後の 面的摩擦試験 | 200 巻線に1回 |
[注1]※1 巻線とは、工場における製造単位を言い、約1tとする
※2メッキ成分及び付着量の基準値は、耐久性に関する性能確認試験及び摩擦抵抗に関する性能確認
試験に使用した製品のメッキ成分及び付着量を基に決定する。
なお、メッキ鉄線以外の線材については、メッキ成分及びメッキ付着量の試験項目を省略できるものとする。
[注2]線径の基準値の( )書きは、30cm規格、[ ]書きは、50cm規格
[注3]メッキ鉄線以外の鉄線についても、鉄線籠型基準に基づく要求性能を満足することを確認した公的試験機関による審査証明にて設定された試験項目、基準値、試験方法、試験の頻度により、品質確認試験を行うものとする。
7.かごマットの詰石の施工
受注者は、かごマットの詰石の施工については、できるだけ空隙を少なくしなければならない。また、かご材を傷つけないように注意するとともに詰石の施工の際、側壁、仕切りが扁平にならないように注意しなければならない。
8.かごマットの中詰用ぐり石
受注者は、かごマットの中詰用ぐり石については、かごマットの厚さが30cmの場合は 5~15cm、かごマットの厚さが50cmの場合は15~20cmの大きxxx、かごマットの網目より大きな天然石または割ぐり石を使用しなければならない。
1-2-3-33 袋詰玉石工
1.根固め用袋材
本条項は、高分子系の合成繊維(再生材を含む)を主要構成材料とする袋型根固め用袋材に適用する。
2.根固め用袋材の性能
袋型根固め用袋材は、表1-2-14に示す性能を満足することを確認しなければならない。
3.根固め用袋材の要求性能の確認
要求性能の確認は、表1-2-14に記載する確認方法で行うことを原則とし、受注者は基準値に適合することを示した公的試験機関の証明書または公的試験機関の試験結果を事前に監督員等に提出し、確認を受けなければならない。
表 1-2-14(1) 袋型根固め袋材の要求性能及び確認方法
場所 | 項目 | 要求性能 | 確認方法 | ||
試験方法 | 基準値 | ||||
公的試験機関 | 強 度 (※1) | 必要重量の中詰め材料を充填し直接クレーンで吊り上げても破断しない強度を有すること。 | 引張試験 (JIS A 8960 に準拠) | (2 トン型) | (2 重)400N以上 (1 重)700N以上 |
(4 トン型) | (2 重)500N以上 (1 重)900N以上 | ||||
耐候性 | 紫外線により劣化した場合も、必要な強度を保持すること。 | 耐候性試験 (長期性能型のみ) (JIS L 0842 オープンフレ ームカ ーボンアーク灯式耐候性試験機により紫外線を 7500 時間照射後、 JIS A 8960 準拠の引張試験を実施) | (2 トン型) | (2 重)200N以上 (1 重)200N以上 | |
短期性能型: 験耐候性は求めない。 | |||||
(4 トン型) | (2 重)250N以上 (1 重)250N以上 | ||||
長期性能型: | |||||
耐用年数30年程度 | |||||
耐燃焼性 | 中詰め材料を充填した状態で網地の燃焼が広がらないこと。 | たき火試験 (参考資料参照) | 燃焼部以上に延焼しないこと。 | ||
環境適合性 | 生態系を阻害するような有害物質の溶出がないこと。 | 煮沸試験飼育試験 (参考資料参照) | 有害物質が溶出しないこと。 | ||
均質性 | 性能を担保する品質の均質性を確保し いること。 | 材料 20000 袋当たり 1 回の引張試験を実施 (JIS A 8960 に準拠) | 「強度」の基準値を満足すること。 | ||
発注期間 | 網目・網地の信頼性 | 中詰め材料の抜け出しや、網地の破断が促進することがないこと。 | 監督職員による事前確認 | 中詰め材料が抜け出さない網目の寸法で、かつ、網目を構成する網糸が破断しても解れが 連続的に広がらない加工がな | |
されていること。 |
[注]※1 表1-2-14(1)の確認方法のうち、公的機関による性能確認については、均質性の項目を除き、1回の実施でよいものとする。
[たき火試験]
袋型根固め用袋材に中詰め材を充填した後、静置させ上部にたき火用材料を積み上げてライターにて点火する。
[煮沸試験]
網地を沸水中に浸漬し、下記時間の経過後取り出し網地の質量変化を測定する。
[飼育試験]
金魚を入れた水槽に網地を浸漬し、下記期間飼育しその生存状態を確認する。
表1-2-14(2) 参考資料
中詰め材割 | 栗石150mm |
点火方法 | ライター |
たき火用材料 | xxの草木(枯れ草、枯れ木) |
浸漬温度 | 98±2℃ |
浸漬時間 | 120±10min |
浸漬水 | 蒸留水 |
試験体の数 | 5個 |
乾燥温度 | 105℃ |
抽出条件(質量比) | 網地:水=1:500 |
金魚の飼育時間 | 3ヶ月 |
飼育条件(質量比) | 網地:水=1:100 |
金魚の匹数 | 3匹 |
第4節 基礎工
1-2-4-1 一般事項
1.適用工種
本節は、基礎工として土台基礎工、基礎工(護岸)、既製杭工、場所打杭工、深礎工、オープンケーソン基礎工、ニューマチックケーソン基礎工、鋼管xx基礎工その他これらに類する工種について定める。
2.基礎工の施工
受注者は、切込砂利、砕石基礎工、割ぐり石基礎工の施工においては、床掘り完了後
(割ぐり石基礎には割ぐり石に切込砂利、砕石などの間隙充填材を加え)締固めながら仕上げなければならない。
1-2-4-2 土台基礎工
1.一般事項
土台基礎工とは、一本土台、片梯子土台、梯子土台及び止杭一本土台をいうものとする。
2.木製の土台基礎工
受注者は、土台基礎工に木材を使用する場合には、樹皮をはいだ生木を用いなければならない。
3.土台基礎工の施工
受注者は、土台基礎工の施工にあたり、床を整正し締固めた後、据付けるものとし、空隙には、割ぐり石、砕石等を充填しなければならない。
4.片梯子土台及び梯子土台の施工
受注者は、片梯子土台及び梯子土台の施工にあたっては、部材接合部に隙間が生じないように土台を組み立てなければならない。
5.止杭一本土台の施工
受注者は、止杭一本土台の施工にあたっては、上部からの荷重の偏心が生じないように設置しなければならない。
6.土台基礎工に用いる木材
受注者は、土台基礎工に用いる木材について設計図書に示されていない場合には、樹皮をはいだ生松丸太で、有害な腐れ、割れ、曲がり等のない材料を使用しなければならない。
7.止杭の先端
止杭の先端は、角すい形に削るものとし、角すい形の高さは径の1.5倍程度にしなければならない。
1-2-4-3 基礎工(護岸)
1.一般事項
受注者は、基礎工設置のための掘削に際しては、掘り過ぎのないように施工しなければならない。
2.水中打込みの禁止
受注者は、基礎工(護岸)のコンクリート施工において、水中打込みを行ってはならない。
3.目地の施工位置
受注者は、基礎工(護岸)の目地の施工位置は設計図書に従って施工しなければならない。
4.裏込め材の施工
受注者は、基礎工(護岸)の施工において、裏込め材は、締固め機械等を用いて施工しなければならない。
5.プレキャスト法留基礎の施工
受注者は、プレキャスト法留基礎の施工に際しては、本条1項及び3項による他、沈下等による法覆工の安定に影響が生じないようにしなければならない。
1-2-4-4 既製杭工
1.既製杭工の種類
既製杭工とは、既製コンクリート杭、鋼管杭、及びH鋼杭をいうものとする。
2.既製杭工の工法
既製杭工の工法は、打込み杭工法、中掘り杭工法、プレボーリング杭工法、鋼管ソイルセメント杭工法または回転杭工法とし、取扱いは本条及び設計図書によらなければならない。
3.試験杭の施工
受注者は、試験杭の施工に際して、設計図書に従って試験杭を施工しなければならない。また、設計図書に示されていない場合には、各基礎ごとに、試験杭を施工しなければならない。
なお、設計図書に示されていない場合には、各基礎ごとに、設計図書に示す工事目的 物の基礎杭の一部として使用できるように最初の一本を試験杭として施工してもよい。また、一本だけで施工管理のための十分な情報が得られない場合は、次に施工する杭
も試験杭として実施することで不足する情報を補足し、以降の杭施工に反映するものとする。
4.施工計画書、施工記録
受注者は、あらかじめ杭の打止め管理方法(ペン書き法による貫入量、リバウンドの 測定あるいは杭頭計測法による動的貫入抵抗の測定など)等を定め施工計画書に記載し、施工にあたり施工記録を整備及び保管し、監督員等の請求があった場合は、速やかに提 示するとともに工事しゅん工時に監督員等へ提出しなければならない。
5.杭施工跡の埋戻し
受注者は、既製杭工の施工後に、地表面に凹凸や空洞が生じた場合には、本編1-2-3-3作業土工(床掘り・埋戻し)の規定により、これを埋戻さなければならない。
6.既製杭工の杭頭処理
受注者は、既製杭工の杭頭処理に際して、杭本体を損傷させないように行わなければならない。
7.既製杭工の打込み工法の選定
受注者は、既製杭工の打込み方法、使用機械等については打込み地点の土質条件、立地条件、杭の種類に応じたものを選ばなければならない。
8.打込みキャップ等
受注者は、コンクリート既製杭工の打込みに際し、キャップは杭径に適したものを用いるものとし、クッションは変形のないものを用いなければならない。
9.杭頭損傷の修補
受注者は、既製杭工の施工にあたり、杭頭打込みの打撃等により損傷した場合は、杭の機能を損なわないように、修補または取り替えなければならない。
10.打込み不能の場合の処置
受注者は、既製杭工の施工を行うにあたり、設計図書に示された杭先端の深度に達する前に打込み不能となった場合は、原因を調査するとともに、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。また、支持力の測定値が、設計図書に示された支持力に達しない場合は、受注者は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。 11.中掘り杭工法による既製杭工施工
受注者は、中掘り杭工法で既製杭工を施工する場合には、掘削及び沈設中は土質性状の変化や杭の沈設状況などを観察し、杭先端部及び杭周辺地盤を乱さないように、沈設するとともに必要に応じて所定の位置に保持しなければならない。また、先端処理については、試験杭等の条件に基づいて、管理を適正に行わなければならない。杭の掘削・沈設速度は杭径や土質条件によって異なるが、試験杭により確認した現場に適した速度で行う。
なお、施工管理装置は、xxり掘削・沈殿及びセメントミルク噴出撹拌方式の根固部の築造時、コンクリート打設方式の孔底処理に必要な施工管理項目について常時表示・記録できるものを選定する。
12.残杭の再使用時の注意
受注者は、既製杭工の打込みを終わり、切断した残杭を再び使用する場合は、設計図書に関して監督員等の承諾を得なければならない。
13.既製コンクリート杭の施工
既製コンクリート杭の施工については、以下の各号の規定によるものとする。
(1)受注者は、杭の適用範囲、杭の取扱い、杭の施工法分類はJIS A 7201(遠心力コンクリートくいの施工標準)の規格によらなければならない。
(2)受注者は、杭の打込み、埋込みはJIS A 7201(遠心力コンクリートくいの施工標準)の規定による。
(3)受注者は、杭の継手はJIS A 7201(遠心力コンクリートくいの施工標準)の規定による。
14.杭支持層の確認・記録
受注者は、杭の施工を行うにあたり、JIS A 7201(遠心力コンクリートくいの施工標準)7施工7.4くい施工で、7.4.2埋込み工法を用いる施工の先端処理方法が、セメントミルク噴出撹拌方式または、コンクリート打設方式の場合は、杭先端が設計図書に示された支持層付近に達した時点で支持層の確認をするとともに、確認のための資料を整備及び保管し、監督員等の請求があった場合は、速やかに提示するとともに、工事しゅん工時に監督員等へ提出しなければならない。セメントミルクの噴出撹拌方式の場合は、受注者は、過度の掘削や長時間の撹拌などによって杭先端周辺の地盤を乱さないように
しなければならない。
また、コンクリート打設方式の場合においては、受注者は、根固めを造成する生コンクリートを打込むにあたり、孔底沈殿物(スライム)を除去した後、トレミー管などを用いて杭先端部を根固めしなければならない。
15.既製コンクリート杭または鋼管杭の先端処理
受注者は、既製コンクリート杭または鋼管杭の先端処理をセメントミルク噴出攪拌方式による場合は、杭基礎施工便覧に示されている工法技術またはこれと同等の工法技術によるものとし、受注者は施工に先立ち、当該工法技術について、設計図書に関して監督員等の承諾を得なければならない。
ただし、最終打撃方式及びコンクリート打設方式はこれらの規定には該当しない。
16.セメントミルクの水セメント比
受注者は、既製コンクリート杭の施工を行うにあたり、根固め球根を造成するセメントミルクの水セメント比は設計図書に示されていない場合は、60%以上かつ70%以下としなければならない。掘削時及びオーガ引上げ時に負圧を発生させてボイリングを起こす可能性がある場合は、杭中空部の孔内水位を常に地下水位より低下させないよう十分注意して掘削しなければならない。
また、撹拌完了後のオーガの引上げに際して、吸引現象を防止する必要がある場合には、貧配合の安定液を噴出しながら、ゆっくりと引上げなければならない。
17.既製コンクリート杭のカットオフ
受注者は、既製コンクリート杭のカットオフの施工にあたっては、杭内に設置されている鉄筋等の鋼材を傷つけないように、切断面が水平となるように行わなければならない。
18.殻運搬処理
受注者は、殻運搬処理を行うにあたっては、運搬物が飛散しないように、適正な処置を行わなければならない。
19.鋼管杭及びH鋼杭の運搬・保管
受注者は、鋼管杭及びH鋼杭の運搬、保管にあたっては、杭の表面、H鋼杭のフランジ縁端部、鋼管杭の継手、開先部分などに損傷を与えないようにしなければならない。また、杭の断面特性を考えて大きなたわみ、変形を生じないようにしなければならない。 20.鋼管杭及びH鋼杭の頭部の切りそろえ
受注者は、鋼管杭及びH鋼杭の頭部を切りそろえる場合には、杭の切断面を水平かつ平滑に切断し、鉄筋、ずれ止めなどを取付ける時は、確実に施工しなければならない。 21.鋼管杭・H鋼杭の現場継手
既製杭工における鋼管杭及びH鋼杭の現場継手については、以下の各号の規定によるものとする。
(1)受注者は、鋼管杭及びH鋼杭の現場継手を溶接継手による場合については、アーク溶接継手とし、現場溶接に際しては溶接工の選定及び溶接の管理、指導、検査及び記録を行う溶接施工管理技術者を常駐させるとともに、以下の規定による。
(2)受注者は、鋼管杭及びH鋼杭の溶接は、JIS Z 3801(手溶接技術検定における試験方法及び判定基準)に定められた試験のうち、その作業に該当する試験(または同等
以上の検定試験)に合格した者でかつ現場溶接の施工経験が6ヵ月以上の者に行わさせなければならない。ただし半自動溶接を行う場合は、 JIS Z 3841(半自動溶接技術検定における試験方法及び判定基準)に定められた試験の種類のうち、その作業に該当する試験(またはこれと同等以上の検定試験)に合格した者でなければならない。
(3)鋼管杭及びH鋼杭の溶接に従事する溶接工は資格証明書をxxし、監督員等が資格証明書の提示を求めた場合は、これに応じなければならない。
なお、受注者は、溶接工の作業従事者の名簿を施工計画書に記載しなければならない。
(4)受注者は、鋼管杭及びH鋼杭の溶接には直流または交流アーク溶接機を用いるものとし、二次側に電流計、電圧計を備えておき、溶接作業場にて電流調節が可能でなければならない。
(5)受注者は、降雪雨時、強風時に露天で鋼管杭及びH鋼杭の溶接作業を行ってはならない。風は、セルフシールドアーク溶接の場合には10m/sec以内、ガスシールドアーク溶接の場合には2m/sec以内とする。ただし、作業が可能なように、遮へいした場合等には、設計図書に関して監督員等の承諾を得て作業を行うことができる。また、気温が5℃以下の時は溶接を行ってはならない。ただし、気温が-10~+5℃の場合で、溶接部から100mm以内の部分がすべて+36℃以上に予熱した場合は施工できる。
(6)受注者は、鋼管杭及びH鋼杭の溶接部の表面のさび、ごみ、泥土等の有害な付着物をワイヤブラシ等でみがいて清掃し、乾燥させなければならない。
(7)受注者は、鋼管杭の上杭の建込みにあたっては、上下軸が一致するように行い、表 1-2-15 の許容値を満足するように施工しなければならない。
なお、測定は、上杭の軸方向を直角に近い異なる二方向から行わなければならない。
表1-2-15 現場円周溶接部の目違いの許容値
外 径 | 許容量 | 摘 要 |
700mm 未満 | 2m m 以 下 | 上ぐいと下ぐいの外周長の差で表し、 その差を 2mm×π以下とする。 |
700mm 以上 1016 mm 以下 | 3m m 以 下 | 上ぐいと下ぐいの外周長の差で表し、 その差を 3mm×π以下とする。 |
1016mm を超え1524mm 以 下 | 4m m 以 下 | 上ぐいと下ぐいの外周長の差で表し、 その差を 4mm×π以下とする。 |
(8)受注者は、鋼管杭及びH鋼杭の溶接完了後、溶接箇所について、欠陥の有無の確認を行わなければならない。
なお、確認の結果、発見された欠陥のうち手直しを要するものについては、グラインダーまたはガウジングなどで完全にはつりとり、再溶接して補修しなければならない。
(9)受注者は、斜杭の場合の鋼杭及びH鋼杭の溶接にあたり、自重により継手が引張りをうける側から開始しなければならない。
(10)受注者は、本項(7)及び(8)のほか、杭の現場溶接継手に関する溶接条件、溶接作業、検査結果等の記録を整備及び保管し、監督員等の請求があった場合は、速やかに提示するとともに、工事しゅん工時に監督員等へ提出しなければならない。
(11)受注者は、H鋼杭の溶接にあたり、まず下杭のフランジの外側に継目板をあて周囲をすみ肉溶接した後、上杭を建込み上下杭軸の一致を確認のうえ、継目板を上杭にすみ肉溶接しなければならない。突合わせ溶接は両側フランジ内側に対しては片面V形溶接、ウェブに対しては両面K形溶接を行わなければならない。ウェブに継目板を使用する場合、継目板の溶接はフランジと同一の順序とし、杭断面の突合わせ溶接はフランジ、ウェブとも片面V形溶接を行わなければならない。
22.鋼管杭中掘り杭工法の先端処理
鋼管杭における中掘り杭工法の先端処理については、本条14項15項及び16項の規定によるものとする。
23.鋼管杭防食処置
受注者は、鋼管杭防食を行うにあたり、現地状況に適合した防食を行わなければならない。
24.部材の損傷防止
受注者は、鋼管杭防食の施工を行うにあたり、部材の運搬、保管、打込み時などに部材を傷付けないようにしなければならない。
1-2-4-5 場所打杭工
1.試験杭
受注者は、試験杭の施工に際して、設計図書に従って試験杭を施工しなければならない。また、設計図書に示されていない場合には、各基礎ごとに、試験杭を施工しなければならない。
なお、設計図書に示されていない場合には、各基礎ごとに、設計図書に示す工事目的 物の基礎杭の一部として使用できるように最初の一本を試験杭として施工してもよい。また、一本だけで施工管理のための十分な情報が得られない場合は、次に施工する杭
も試験杭として実施することで不足する情報を補足し、以降の杭施工に反映するものとする。
2.施工計画書、施工記録
受注者は、杭長決定の管理方法等を定め施工計画書に記載し、施工にあたり施工記録を整備及び保管し、監督員等の請求があった場合は、速やかに提示するとともに工事しゅん工時に監督員等へ提出しなければならない。
3.場所打杭工の施工後の埋戻し
受注者は、場所打杭工の施工後に、地表面に凹凸や空洞が生じた場合には、本編 1-2-3-3作業土工(床掘り・埋戻し)の規定により、これを掘削土等の良質な土を用いて埋戻さなければならない。
4.機械据付け地盤の整備
受注者は、場所打杭工の施工に使用する掘削機械の作業中の水平度や安定などを確保するために、据付け地盤を整備しなければならない。掘削機は、杭位置に据付けなければならない。
5.周辺への影響防止
受注者は、場所打杭工の施工を行うにあたり、周辺地盤及び支持層を乱さないように掘削し、設計図書に示された深度に達する前に掘削不能となった場合は、原因を調査するとともに、設計図書に関して、監督員等と協議しなければならない。
6.鉛直の保持
受注者は、場所打杭工の施工を行うにあたり、常に鉛直を保持し、所定の深度まで確実に掘削しなければならない。
7.掘削速度
受注者は、場所打杭工の施工にあたり、地質に適した速度で掘削しなければならない。
8.支持地盤の確認
受注者は、場所打杭工の施工にあたり、設計図書に示した支持地盤に達したことを、掘削深さ、掘削土砂、地質柱状図及びサンプルなどにより確認し、その資料を整備及び保管し、監督員等の請求があった場合は、速やかに提示するとともに、工事しゅん工時に監督員等へ提出しなければならない。また、受注者は、コンクリート打込みに先立ち孔底沈殿物(スライム)を除去しなければならない。
9.鉄筋かごの建込み
受注者は、場所打杭工における鉄筋かごの建込み中及び建込み後に、湾曲、脱落座屈などを防止するとともに、鉄筋かごには、設計図書に示されたかぶりが確保できるように、スペーサーを同一深さ位置に4ヶ所以上、深さ方向3m間隔程度で取付けなければならない。特に杭頭部は、位置がずれやすいことから鉄筋かご円xxに対し500~700㎜の間隔で設置するものとする。
10.鉄筋かごの継手
受注者は、場所打杭工における鉄筋かごの継手は重ね継手としなければならない。これにより難い場合は、設計図書に関して監督員等の承諾を得なければならない。 11.鉄筋かごの組立て
受注者は、場所打杭工における鉄筋かごの組立てにあたっては、形状保持などのための溶接を行ってはならない。ただし、これにより難い場合には監督職員と協議するものとする。また、コンクリート打込みの際に鉄筋が動かないように堅固なものとしなければならない。
なお、鉄筋かごを運搬する場合には、変形を生じないようにしなければならない。
12.コンクリート打設
受注者は、場所打杭工のコンクリート打込みにあたっては、トレミー管を用いたプランジャー方式によるものとし、打込み量及び打込み高を常に計測しなければならない。これにより難い場合は、設計図書に関して監督員等の承諾を得なければならない。また、受注者は、トレミー管下端とコンクリート立上り高の関係をトレミー管の位置、コンクリート打込み数量より検討し、トレミー管をコンクリートの上面から打込み開始時を除き、2m以上入れておかなければならない。
13.杭頭の処理
受注者は、場所打杭工の杭頭処理に際して、杭の本体を損傷させないように行わなければならない。また、受注者は、場所打杭工の施工にあたり、連続してコンクリートを打込み、レイタンス部分を除いて品質不良のコンクリート部分を見込んで設計図書に示す打上り面より孔内水を使用しない場合で50㎝以上、孔内水を使用する場合で80cm以上高く打込み、硬化後、設計図書に示す高さまで取り壊さなければならない。オールケーシング工法による場所打杭の施工にあたっては、鉄筋天xxさまでコンクリートを打ち込み、硬化後、設計書図書に示す高さまで取り壊すものとする。
14.オールケーシング工法の施工
受注者は、オールケーシング工法の施工におけるケーシングチューブの引抜きにあたり、鉄筋かごの共上りを起こさないようにするとともに、引抜き最終時を除き、ケーシングチューブ下端をコンクリートの面から2m以上コンクリート内に挿入しておかなければならない。
15.杭径確認
受注者は、全ての杭について、床掘完了後(杭頭余盛部の撤去前)に杭頭部の杭径を確認するとともに、その状況について写真撮影を行い監督員等に提出しなければならない。その際、杭径が出来形管理基準を満たさない状況が発生した場合は、補修方法等について監督員等と協議しなければならない。
16.水頭差の確保
受注者は、リバース工法、アースドリル工法、ダウンザホールハンマー工法及び大口径ボーリングマシン工法の施工にあたり、掘削中には孔壁の崩壊を生じないように、孔内水位を外水位より低下させてはならない。また、掘削深度、排出土砂、孔内水位の変動及び安定液を用いる場合の孔内の安定液濃度、比重等の状況について管理しなければならない。
17.鉄筋かご建込み時の孔壁崩壊防止
受注者は、リバース工法、アースドリル工法、ダウンザホールハンマー工法及び大口径ボーリングマシン工法において鉄筋かごを降下させるにあたり、孔壁に接触させて孔壁崩壊を生じさせてはならない。
18.殻運搬処理
受注者は、殻運搬処理を行うにあたっては、運搬物が飛散しないように、適正な処置を行わなければならない。
19.泥水処理
受注者は、泥水処理を行うにあたり、水質汚濁に係る環境基準について(環境省告示)、都道府県公害防止条例等に従い、適切に処理を行わなければならない。
20.杭土処理
受注者は杭土処理を行うにあたり、適切な方法及び機械を用いて処理しなければならない。
21.地下水への影響防止
受注者は、周辺地域の地下水利用状況等から作業に伴い水質水量等に影響を及ぼすおそれのある場合には、あらかじめその調査・対策について設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
22.泥水・油脂等の飛散防止
受注者は、基礎杭施工時における泥水・油脂等が飛散しないようにしなければならない。
1-2-4-6 深礎工
1.仮巻コンクリート
受注者は、仮巻コンクリートの施工を行う場合は、予備掘削を行いコンクリートはライナープレートと隙間無く打設しなければならない。
2.深礎掘削
受注者は、深礎掘削を行うにあたり、常に鉛直を保持し支持地盤まで連続して掘削するとともに、余掘りは最小限にしなければならない。また、常に孔内の排水を行わなければならない。
3.土留工
受注者は、掘削孔の全長にわたって土留工を行い、かつ撤去してはならない。これにより難い場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。また、土留材は脱落、変形及び緩みのないように組立てなければならない。
なお、掘削完了後、支持地盤の地質が水を含んで軟化するおそれがある場合には、速やかに孔底をコンクリートで覆わなければならない。
4.支持地盤の確認
受注者は、孔底が設計図書に示す支持地盤に達したことを、掘削深度、掘削土砂、地質柱状図などにより確認し、その資料を整備及び保管し、監督員等の請求があった場合は、速やかに提示するとともに、工事完成時に監督員等へ提出しなければならない。 5.コンクリート打設
受注者は、コンクリート打設にあたっては、打込み量及び打込み高を常に計測しなければならない。
6.鉄筋組立て
受注者は、深礎工において鉄筋を組立てる場合は、適切な仮設計画のもと所定の位置に堅固に組立てるとともに、曲がりやよじれが生じないように、土留材に固定しなければならない。ただし、鉄筋の組立てにおいては、組立て上の形状保持のための溶接を行ってはならない。
7.鉄筋の継手
軸方向鉄筋の継手は機械式継手とし、せん断補強鉄筋は重ね継手または機械式継手とする。これにより難い場合は、監督員等の承諾を得なければならない。
8.裏込注入
受注者は、土留め材と地山との間に生じた空隙部には、全長にわたって裏込注入をおこなわなければならない。
なお、裏込注入材料が設計図書に示されていない場合には、監督員等の承諾を得なければならない。
9.裏込材注入圧力
裏込材注入圧力は、低圧(0.1N/mm2程度)とするが、これにより難い場合は、施工に先立って監督員等の承諾を得なければならない。
10.湧水処理
受注者は、掘削中に湧水が著しく多くなった場合には、設計図書に関して監督員等と
協議しなければならない。 11.ライナープレートの組立て
受注者は、ライナープレートの組立にあたっては、偏心と歪みを出来るだけ小さくするようにしなければならない。
12.施工計画書、施工記録
受注者は、グラウトの注入方法については、施工計画書に記載し、施工にあたっては施工記録を整備保管し、監督員等の請求があった場合は速やかに提示するとともに、工事完成時に監督員等へ提出しなければならない。
13.殻運搬処理
受注者は、殻運搬処理を行うにあたっては、運搬物が飛散しないように、適正な処置を行わなければならない。
1-2-4-7 オープンケーソン基礎工
1.施工計画書
受注者は、オープンケーソンのコンクリート打込み、1ロットの長さ、ケーソン内の掘削方法、載荷方法等については、施工計画書に記載しなければならない。
2.刃口金物据付け
受注者は、不等沈下を起こさないよう刃口金物据付けを行わなければならない。
3.ロットのコンクリートの連続打設
受注者は、オープンケーソンの1ロットのコンクリートが、水密かつ必要によっては気密な構造となるように、連続して打込まなければならない。
4.施工記録の整備、保管
受注者は、オープンケーソンの施工にあたり、施工記録を整備及び保管し、監督員等の請求があった場合は、速やかに提示するとともに工事完成時に監督員等へ提出しなければならない。
5.火薬類の使用
受注者は、オープンケーソン基礎工の掘削沈下を行うにあたり、火薬類を使用する必要が生じた場合は、事前に設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
なお、火薬類の使用によってみだりに周辺地盤を乱さないようにしなければならない。
6.オープンケーソンの沈下促進
受注者は、オープンケーソンの沈下促進を行うにあたり、全面を均等に、中央部からできるだけ対称に掘り下げ、トランシット等で観測し移動や傾斜及び回転が生じないように、矯正しながら施工しなければならない。オープンケーソン施工長及び沈下量は、オープンケーソン外壁に刃口からの長さを記入し、これを観測し、急激な沈下を生じないように施工しなければならない。
7.過堀の禁止
受注者は、オープンケーソンの沈下促進にあたり、刃先下部に過度の掘り起こしをしてはならない。著しく沈下が困難な場合には、原因を調査するとともに、その処理方法について、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
8.最終沈下直前の掘削
受注者は、オープンケーソンの最終沈下直前の掘削にあたっては、刃口周辺部から中央部に向って行い、中央部の深掘りは避けなければならない。
9.支持地盤の確認
受注者は、オープンケーソンが設計図書に示された深度に達したときは、ケーソン底面の乱された地盤の底ざらいを行い、支持地盤となる地山及び土質柱状図に基づき底面の支持地盤条件が設計図書を満足することを確認し、その資料を整備及び保管し、監督員等の請求があった場合は、速やかに提示するとともに、工事完成時に監督員等へ提出しなければならない。
10.底版コンクリート打設準備
受注者は、底版コンクリートを打込む前に刃口より上にある土砂を掘削しなければならない。さらに刃先下部の掘越した部分はコンクリートで埋戻さなければならない。また陸掘りの場合を除き、水中コンクリートは、オープンケーソン内の水位の変動がないことを確認したうえ、トレミー管またはコンクリートポンプ等を用いて打込むものとする。この場合、管の先端は常に打込まれたコンクリート中に貫入された状態にしておかなければならない。
11.掘削時の注意
受注者は、機械により掘削する場合には、作業中、オープンケーソンに衝撃を与えないようにしなければならない。
12.オープンケーソン内の湛水処理
受注者は、底版コンクリート打込みの後、オープンケーソン内の湛水を排除してはならない。
13.中詰充てんの施工
受注者は、中詰充填を施工するにあたり、オープンケーソン内の水位を保った状態で密実に行わなければならない。
14.止水壁取壊し
受注者は、止水壁取壊しを行うにあたり、構造物本体及びオープンケーソンを損傷させないよう、壁内外の外力が釣り合うよう注水、埋戻しを行わなければならない。
15.殻運搬処理
受注者は、殻運搬処理を行うにあたっては、運搬物が飛散しないように、適正な処置を行わなければならない。
1-2-4-8 ニューマチックケーソン基礎工
1.施工計画書
受注者は、ニューマチックケーソンのコンクリート打込み、1ロットの長さ、ケーソン内の掘削方法、載荷方法等については、施工計画書に記載しなければならない。 2.1ロットコンクリートの連続打設
受注者は、ニューマチックケーソンの1ロットのコンクリートが、水密かつ必要によっては気密な構造となるように、連続して打込まなければならない。
3.施工記録の整備、保管
受注者は、ニューマチックケーソンの施工にあたり、施工記録を整備及び保管し、監督員等の請求があった場合は、速やかに提示するとともに、工事完成時に監督員等へ提出しなければならない。
4.マンロック及びマテリアルロック
通常安全施工上の面から、ニューマチックケーソン1基につき、作業員の出入りのためのマンロックと、材料の搬入搬出、掘削土砂の搬出のためのマテリアルロックの2本以上のシャフトが計画されるが、受注者は、1本のシャフトしか計画されていない場合で、施工計画の検討により、2本のシャフトを設置することが可能と判断されるときには、その設置方法について、設計図書に関して監督職員と協議しなければならない。 5.ニューマチックケーソン沈下促進
受注者は、ニューマチックケーソン沈下促進を行うにあたり、ケーソン自重、載荷荷重、摩擦抵抗の低減などにより行わなければならない。やむを得ず沈下促進に減圧沈下を併用する場合は、工事着手前に設計図書に関して監督員等の承諾を得るとともに、施工にあたってはケーソン本体及び近接構造物に障害を与えないようにしなければならない。
6.掘削沈設管理
受注者は、掘削沈設を行うにあたり、施工状況、地質の状態などにより沈下関係図を適宜修正しながら行い、ニューマチックケーソンの移動傾斜及び回転を生じないように施工するとともに、急激な沈下を避けなければならない。
7.底面地盤の支持力と地盤反力係数
受注者は、ニューマチックケーソンが設計図書に示された深度に達したときは底面地盤の支持力と地盤反力係数を確認するために平板載荷試験を行い、当該ケーソンの支持に関して設計図書との適合を確認するとともに、確認のための資料を整備及び保管し、監督員等の請求があった場合は、速やかに提示するとともに、工事完成時に監督員等へ提出しなければならない。
8.中埋コンクリート施工前の作業
受注者は、中埋コンクリートを施工する前にあらかじめニューマチックケーソン底面地盤の不xx正を行い、作業室内部の刃口や天井スラブ、シャフト及びエアロックに付着している土砂を除去するなど、作業室内を清掃しなければならない。
9.中埋コンクリートの打設
受注者は、中埋コンクリートを施工するにあたり、室内の気圧を管理しながら、作業に適するワーカビリティーの中埋コンクリートを用いて、刃口周辺から中央へ向って打込み、打込み後24時間以上、気圧を一定に保ち養生し、断気しなければならない。 10.砂セントルの構造
受注者は、刃口及び作業室天井スラブを構築するにあたり、砂セントルは全荷重に対して十分に堅固な構造としなければならない。
11.砂セントルの解体
受注者は、砂セントルを解体するにあたり、打設したコンクリートの圧縮強度が 14N/mm2以上かつコンクリート打設後3日以上経過した後に行わなければならない。
12.止水壁取壊し
受注者は、止水壁取壊しを行うにあたり、構造物本体及びニューマチックケーソンを損傷させないよう、壁内外の外力が釣り合うよう注水、埋戻しを行わなければならない。 13.殻運搬処理
受注者は、殻運搬処理を行うにあたっては、運搬物が飛散しないように、適正な処置を行わなければならない。
1-2-4-9 鋼管矢板基礎工
1.試験杭の施工
受注者は、鋼管矢板基礎工の施工においては、設計図書に従って試験杭として鋼管矢板を施工しなければならない。また、設計図書に示されていない場合には、各基礎ごとに、試験杭として鋼管矢板を施工しなければならない。
なお、設計図書に示されていない場合には、各基礎ごとに、設計図書に示す工事目的物の基礎杭の一部として使用できるように最初の一本を試験杭として施工してもよい。 2.施工計画書、施工記録
受注者は、施工前に杭長決定の管理方法等を定め施工計画書に記載し施工にあたり施工記録を整備及び保管し、監督員等の請求があった場合は、速やかに提示するとともに工事完成時に監督員等へ提出しなければならない。
3.プレボーリングの取扱い
プレボーリングの取扱いは、設計図書によらなければならない。
4.杭頭損傷の修補
受注者は、鋼管矢板基礎工の施工にあたり、杭頭打込みの打撃等により損傷した場合は、杭の機能を損なわないように、修補または取り替えなければならない。
5.杭施工跡の埋戻し
受注者は、鋼管矢板の施工後に、地表面に凹凸や空洞が生じた場合には、本編1-2-3-3作業土工(床掘り・埋戻し)の規定により、これを埋戻さなければならない。
6.鋼管矢板施工法の選定
受注者は、鋼管矢板の施工にあたり、打込み方法、使用機械等については打込み地点の土質条件、立地条件、杭の種類に応じたものを選ばなければならない。
7.打込み不能時の処置
受注者は、鋼管矢板の施工にあたり、設計図書に示された深度に達する前に打込み不能となった場合は、原因を調査するとともに、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。また、設計図書に示された深度における支持力の測定値が、設計図書に示された支持力に達しない場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
8.鋼管矢板の運搬 保管
受注者は、鋼管矢板の運搬、保管にあたっては、杭の表面、継手、開先部分などに損傷を与えないようにしなければならない。また矢板の断面特性を考えて大きなたわみ、変形を生じないようにしなければならない。
9.杭頭部の切りそろえ
受注者は、杭の頭部を切りそろえる場合には、杭の切断面を水平かつ平滑に切断し、鉄筋、ずれ止めなどを取り付ける時は、確実に施工しなければならない。
10.残杭の再使用の場合の処置
受注者は、鋼管矢板の打込みを終わり、切断した残杭を再び使用する場合は、設計図書に関して監督員等の承諾を得なければならない。
11.鋼管矢板の溶接
鋼管矢板基礎工において鋼管矢板の溶接を行う場合については、以下の各号の規定によるものとする。
(1)受注者は、鋼管矢板の現場継手を溶接継手による場合については、アーク溶接継手とし、現場溶接に際しては溶接工の選定及び溶接の管理、指導、検査及び記録を行う溶接施工管理技術者を常駐させなければならない。
(2)受注者は、鋼管矢板の溶接については、JIS Z 3801(手溶接技術検定における試験方法及び判定基準)に定められた試験のうち、その作業に該当する試験(または同等以上の検定試験)に合格した者で、かつ現場溶接の施工経験が6ヵ月以上の者に行わさせなければならない。ただし半自動溶接を行う場合は、 JIS Z 3841(半自動溶接技術検定における試験方法及び判定基準)に定められた試験の種類のうち、その作業に該当する試験(またはこれと同等以上の検定試験)に合格した者でなければならない。
(3)鋼管矢板の溶接に従事する溶接工は資格証明書をxxし、監督員等が資格証明書の
提示を求めた場合は、これに応じなければならない。
なお、受注者は、溶接工の作業従事者の名簿を施工計画書に記載しなければならない。
(4)受注者は、鋼管矢板の溶接には直流または交流アーク溶接機を用いるものとし、二次側に電流計、電圧計を備えておき、溶接作業場にて電流調節が可能でなければならない。
(5)受注者は、降雪雨時、強風時に露天で鋼管杭及びH鋼杭の溶接作業を行ってはならない。ただし、作業が可能なように、遮へいした場合等には、設計図書に関して監督員等の承諾を得て作業を行うことができる。また、気温が5℃以下の時は溶接を行ってはならない。ただし、気温が-10~+5℃の場合で、溶接部から100mm以内の部分がすべて+36℃以上に予熱した場合は施工できる。
(6)受注者は、鋼管矢板の溶接部の表面のさび、ごみ、泥土等の有害な付着物をワイヤブラシ等でみがいて清掃し、乾燥させなければならない。
(7)受注者は、鋼管矢板の上杭の建込みにあたっては、上下軸が一致するように行い、表1-2-16の許容値を満足するように施工しなければならない。
なお、測定は、上杭の軸方向を直角に近い異なる二方向から行わなければならない。
表1-2-16 現場円周溶接部の目違いの許容値
外 径 | 許容量 | 摘 要 |
700mm 未満 | 2mm 以下 | 上ぐいと下ぐいの外周長の差で表し、 その差を 2mm×π以下とする。 |
700mm 以上 1016mm 以下 | 3mm 以下 | 上ぐいと下ぐいの外周長の差で表し、 その差を 3mm×π以下とする。 |
1016mm を超え 1524mm 以下 | 4mm 以下 | 上ぐいと下ぐいの外周長の差で表し、 その差を 4mm×π以下とする。 |
(8)受注者は、鋼管矢板の溶接完了後、設計図書に示された方法、個数につき、指定された箇所について欠陥の有無を確認しなければならない。
なお、確認の結果、発見された欠陥のうち手直しを要するものについては、その箇所をグラインダーまたはガウジングなどで完全にはつりとり再溶接して補修しなければならない。
(9)受注者は、本項(7)及び(8)のほか、杭の現場溶接継手に関する溶接条件、溶接作業、検査結果等の記録を整備及び保管し、監督員等の請求があった場合は、速やかに提示するとともに、工事完成時に監督員等へ提出しなければならない。
12.導材の設置
受注者は、鋼管矢板の打込みにあたり、導枠と導杭から成る導材を設置しなければならない。導材は、打込み方法に適した形状で、かつ堅固なものとする。
13.建込み精度管理
受注者は、鋼管矢板の建込みに際しては、導枠のマーキング位置に鋼管矢板を設置し、トランシットで二方向から鉛直性を確認しながら施工しなければならない。受注者は、打込みを行う際には、鋼管矢板を閉合させる各鋼管矢板の位置決めを行い、建込みや精度を確認後に行わなければならない。建込み位置にずれや傾斜が生じた場合には、鋼管矢板を引抜き、再度建込みを行わなければならない。
14.頂部の処置
受注者は、鋼管矢板打込み後、頂部の処置については設計図書によらなければならない。
15.継手部の処置
受注者は、鋼管矢板の継手管内は、ウォータージェットなどにより排土し、設計図書の定めによる中詰材を直ちに充填しなければならない。
16.鋼管矢板掘削時の注意
受注者は、鋼管矢板の掘削を行うにあたっては、鋼管矢板及び支保等に衝撃を与えないようにしなければならない。
17.中詰コンクリート打設前準備
受注者は、鋼管矢板本体部の中詰コンクリートの打込みに先立ち、鋼管矢板本体内の土砂等を取り除かなければならない。
18.中詰コンクリートの打設
受注者は、鋼管矢板基礎工の中詰コンクリートの打込みにおいては、材料分離を生じさせないように施工しなければならない。
19.底盤コンクリートの打設前準備
受注者は、底盤コンクリートの打込みに先立ち、鋼管矢板表面に付着している土砂等の掃除を行い、これを取り除かなければならない。
20.頂版接合部材の溶接
受注者は、鋼管矢板本体に頂版接合部材を溶接する方式の場合は、鋼管矢板表面の泥土、水分、油、さび等の溶接に有害なものを除去するとともに、排水及び換気に配慮して行わなければならない。
21.頂版コンクリートの打設前準備
受注者は、鋼管矢板基礎工の頂版コンクリートの打込みに先立ち、鋼管矢板表面及び頂版接合部材に付着している土砂等の掃除を行い、これを取り除かなければならない。 22.仮締切部鋼管矢板切断時の注意
受注者は、鋼管矢板基礎工の仮締切り兼用方式の場合、頂版・躯体完成後の仮締切部鋼管矢板の切断にあたっては、設計図書及び施工計画書に示す施工方法・施工順序に従い、躯体に悪影響を及ぼさないように行わなければならない。
23.殻運搬処理
受注者は、殻運搬処理を行うにあたっては、運搬物が飛散しないように、適正な処置を行わなければならない。
24.間詰コンクリートの施工
受注者は、鋼管矢板基礎工の間詰コンクリートの施工にあたり、腹起しと鋼管矢板の隙間に密実に充填しなければならない。
25.間詰コンクリートの撤去
受注者は、鋼管矢板基礎工の間詰コンクリートの撤去にあたっては、鋼管矢板への影響を避け、この上でコンクリート片等が残留しないように行わなければならない。
第5節 石・ブロック積(張)工
1-2-5-1 一般事項
1.適用工種
本節は、石・ブロック積(張)工として作業土工(床掘り、埋戻し)、コンクリートブロック工、緑化ブロック工、石積(張)工その他これらに類する工種について定める。
2.付着物の除去
受注者は、石・ブロック積(張)工の施工に先立ち、石・ブロックに付着したごみ、泥等の汚物を取り除かなければならない。
3.積み上げ時の注意
受注者は、石・ブロック積(張)工の施工にあたっては、等高を保ちながら積み上げなければならない。
4.水抜き孔
受注者は、コンクリートブロック工及び石積(張)工の水抜き孔を設計図書に基づいて施工するとともに、勾配について定めがない場合には、2%程度の勾配で設置しなければならない。
なお、これにより難い場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
5.xx
受注者は、コンクリートブロック工及び石積(張)工の施工にあたり、設計図書に示されていない場合はxxとしなければならない。
図 1-2-4 x x
6.裏込め
受注者は、裏込めに割ぐり石を使用する場合は、クラッシャラン等で間隙を充填しなければならない。
7.端末部及び曲線部等の処置
受注者は、端末部及び曲線部等で間隙が生じる場合は、半ブロックを用いるものとし、半ブロックの設置が難しい場合は、コンクリート等を用いて施工しなければならない。 8.端部保護ブロック及び天端コンクリート施工時の注意
受注者は、端部保護ブロック及び天端コンクリートの施工にあたっては、裏込め材の流出、地山の漏水や浸食等が生じないようにしなければならない。
9.石・ブロック積(張)工の基礎
受注者は、石・ブロック積(張)工の基礎の施工にあたっては、沈下、壁面の変形などの石・ブロック積(張)工の安定に影響が生じないようにしなければならない。
1-2-5-2 作業土工(床掘り・埋戻し)
作業土工の施工については、本編1-2-3-3作業土工(床掘り・埋戻し)の規定による。
1-2-5-3 コンクリートブロック工
1.一般事項
コンクリートブロック工とは、コンクリートブロック積、コンクリートブロック張り、連節ブロック張り及び天端保護ブロックをいうものとする。
2.コンクリートブロック積
コンクリートブロック積とは、プレキャストコンクリートブロックによって練積されたもので、法勾配が1:1より急なものをいうものとする。
コンクリートブロック張りとは、プレキャストブロックを法面に張りつけた、法勾配が1:1若しくは1:1よりゆるやかなものをいうものとする。
3.コンクリートブロック張りの基礎
受注者は、コンクリートブロック張りの施工に先立って、砕石、割ぐり石またはクラッシャランを敷均し、締固めを行わなければならない。また、ブロックは凹凸なく張込まなければならない。
4.コンクリートブロック工の空張の積上げ
受注者は、コンクリートブロック工の空張の積上げにあたり、胴がい及び尻がいを用いて固定し、胴込め材及び裏込め材を充填した後、天端付近に著しい空げきが生じないように入念に施工し、締固めなければならない。
5.コンクリートブロック工の練積又は練張の施工
受注者は、コンクリートブロック工の練積または練張の施工にあたり、合端を合わせ尻かいを用いて固定し、胴込めコンクリートを充填した後に締固め、合端付近に空隙が生じないようにしなければならない。
6.裏込めコンクリート
受注者は、コンクリートブロック工の練積における裏込めコンクリートは、設計図書に示す厚さを背面に確保するために、裏型枠を設けて打設しなければならない。ただし、コンクリート打設した後に、裏型枠を抜き取り、隙間を埋めておかなければならない。
なお、これにより難い場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
7.伸縮目地、水抜き孔の施工
受注者は、コンクリートブロック工の練積または練張における伸縮目地、水抜き孔などの施工にあたり、施工位置については設計図書に従って施工しなければならない。
なお、これにより難い場合は、設計図書に関して監督員等と協議しなければならない。
8.合端の施工
受注者は、コンクリートブロック工の練積または練張における合端の施工にあたり、モルタル目地を塗る場合は、あらかじめ、設計図書に関して監督員等の承諾を得なければならない。