LINEによる移住関連情報配信システム構築等業務仕様書
2 業務概要
(1) x x 実証実験において令和4年10月5日時点で構築し、10月31日まで公開している徳島市移住交流支援センター(以下「センター」という。)のLINE公式アカウントと同様の構築を実現し、LINE活用の本格稼働に向けたサポートを実施する。
(2) 契約期間 契約締結の翌日から令和5年3月31日まで
(3) 構築期間 契約締結の翌日から令和4年11月上旬まで
(4) 公 開 日 令和4年11月上旬(予定)
(5) 運用期間 公開日から令和5年3月31日まで
3 業務目的
地方移住への関心の高まりを受け、SNSの中でもユーザー数が多いLINEを活用して移住関連の情報発信を行い、移住検討者層及び移住関心層と継続した繋がりを構築することにより、より幅広い移住検討者を検討段階から具体的な行動へと誘導するもの。
4 業務内容
本業務の内容は、以下の項目を一括して行うものとする。
(1)システム構築
徳島市(以下「市」という。)の情報発信を効率的、効果的に行えるよう本仕様書「5 機能概要」で示す機能を備え、実証実験にて構築したセンターLINE公式アカウントと相違のないシステムの構築を行う。
記載項目に関しては、必ず実現が可能であることとし、実現が難しい場合は参加を認めない。また、本システムは、原則として、24時間365日利用可能であることとする。
(2)運用・保守
導入後の運用・保守については、システムの安定的運用を図るため、ソフトウェア、設備・機器、セキュリティに関して定期的な保守を行うこと。また、システム障害の早期発見・予防に努め、システムに障害が発生した場合や、脆弱性が発見された場合等トラブルが発生した際には、速やかに対応すること。ソフトウェアのバージョンアップについては、その適用の判断に必要な調査・評価を行い、市と協議の上、提供及び適用作業を行うこと。
(3)調査・相談対応
本システムの構築・運用・保守の際には、新たな機能の提案や市が想定する機能の影響調査などを行うこと。
また、システムに関する市からの問い合わせ・相談への対応及び必要に応じた市への情報提供を行うこと。なお、調査・問い合わせ・相談対応は、原則として、平日の9時~17時とし、徳島市職員(以下「管理者」という。)と、電話又は電子メールにて対応すること。
(4)計画的なシステム停止
受注者がシステムを停止する場合は、システム利用者への影響を考慮し、遅くともシステム停止の7日前までに市と協議の上、決定すること。その際、システムの利用に支障がないよう代替手段等を提示すること。ただし、緊急でやむを得ない場合はこの限りでない。
(5)想定外のシステム停止への対応
計画的なシステム停止以外の要因によりシステムが停止した場合には、受注者は速やかに復旧又は代替手段を用意し、システムの安定的な運用に努めること。
(6)バージョンアップ対応
本業務において導入されるシステムに対して性能や品質の強化、新たな機能の追加等、バージョンアップが行われた場合は、契約の範囲内において対応すること。
(7)システムに求める基本的要件
ア 本システムを利用しようとする移住検討者(以下「利用者」という。)、システムを提供する管理者双方にとって、分りやすく、操作性が高く効率的な運用が可能なシステムとすること。
イ 運用開始後の機能向上や構成の変更等を柔軟に行えるとともに、将来的なシステムの拡張性を確保したシステムとすること。
ウ SSL/TLS(TLS1.2以上) による暗号通信を行うこと。エ サーバなどの環境設備は日本国内に設置すること。
5 機能概要
本システムについては、LINE株式会社が提供する「LINE公式アカウント」における「LINE for Business」において利用できる機能を活用して、以下の(1)から(15)までの機能を有し構築すること。
(1)基本要件
ア 徳島市移住交流支援センターのLINE公式アカウントと連携すること。
イ 利用者は、スマートフォン用のiOS 版又はAndroid 版のLINEを使用し本業務で提供するシステムを利用できること。
ウ 本システムはオンプレミスではなく、クラウド型の提供システムであること。
エ 本システムは、24時間365日利用可能であること。ただし、深夜の時間帯におけるバックアップ処理などシステム運用に最低限必要な時間の停止を除く。
オ システム及びデータに対して自動でバックアップを行う機能を有すること。
カ 本システムはLINE株式会社推奨のGoogle Chromeのインターネットブラウザを使用し、インターネット環境に接続し利用できること。また、それぞれ最新のバージョンで動作すること。
(2)利用者のシステム利用環境
本システムを利用可能なiOS、Android、LINEのバージョンは限定しないものとし、最新バージョンについては、最新バージョンがリリースされた後に可能な限り速やかに対応すること。
(3)管理者のシステム利用環境
ア 管理者用の管理機能は、パソコンのブラウザで利用できること。
イ 市で使用している仮想ブラウザ(SBC 方式:Google Chrome)から利用可能で、専用ソフトウェアのインストールが不要であること。
ウ OS 及びブラウザは、それぞれ最新バージョンでの利用を前提とする。ただし、新バージョンがリリースされた後にそのバージョンに起因する不具合が確認された場合はこの限りでない。なお、OS の最新バージョンについては、最新バージョンがリリースされた後に可能な限り速やかに対応すること。
(4)リッチメニュー
ア トーク画面に画像付きのメニューを表示させることができること。イ 分割数に制限が無く、自由に領域設定ができること。
ウ 指定のURL等にリンクする設定ができること。また、この設定を任意に変更できること。
エ メニューの切り分けは、機能上無制限であること。 オ メニューの修正は、職員でも行える仕様であること。
カ 初回情報登録フォーム等で回答した内容に合わせたリッチメニューを表示させることができること。
キ 利用者ごとのメニューのタップ数計測ができること。
(5)ユーザー情報登録フォーム機能
ア 友だち登録した利用者の住んでいる地域(地区)、年代、性別、配信希望のカテゴリの有無などを選択できる登録フォーム機能を有すること。
イ 登録フォームは、管理者が任意のタイミングで変更できること。ウ 登録情報は利用者が随時変更できる仕組みとすること。
エ 設定項目についてはカスタマイズができること。
オ 回答に応じて次ページをセクション毎に分ける事が可能であること。
カ 同じフォームを複数回入力する場合、前回の登録内容の反映が可能であること。
(6)自動応答機能
ア 利用者からの問い合わせに対し、ボタン等を用いて入力の手間なく必要な情報を自動応答できること。
イ ボタンのタップにより事前構築済みのシナリオが起動し、情報を提示すること。ウ 自動応答のシナリオは、管理者が任意のタイミングで変更できること。
エ 作成できるシナリオの階層に制限がないこと
オ シナリオは市が素案を提供し、受注者において初期データを作成すること。
(7)情報配信機能
ア 登録フォームで取得した項目に基づき配信対象者を絞り込む「セグメント配信」が可能であること。
イ 登録フォーム未回答者を含む友だち全員への配信が可能であること。
ウ メニューのタップ数計測で取得したデータに基づきセグメント配信が可能であること。
エ 配信毎にユーザー側から見てアイコン画像と名前の変更ができること。
オ 登録フォームなどで回収したユーザー情報が配信メッセージ内で反映可能なこと。
(8)QRコード発行機能
ア 流入経路毎にQRコードを無制限に発行できること。(HP用、チラシ用、各SNS用、移住相談窓口用、地域イベント用等)
イ 発行したQRコードを利用者が読み取ることで、QRコード毎に流入経路が判別出来ること。
ウ 発行したQRコード毎に利用者に対するメッセージ送信内容や、リッチメニューの表示内容を設定できること。
(9)個別トーク機能
ア 利用者からの問い合わせに対し、管理者と1対1で対話ができるチャット機能を有すること。
イ チャット機能の履歴を参照できること。
ウ 配信毎にユーザー側から見てアイコン画像と名前の変更ができること。
(10)レポート機能
ア 利用者がタップしたシナリオの選択ボタンなどの利用回数等を蓄積できること。イ 利用者が自由入力した記載内容を蓄積できること。
ウ 蓄積したデータをcsv形式等のファイルで出力できること。
エ 蓄積したデータを管理画面上で確認できる機能を有すること。
(11)分析機能
ア 情報登録フォームの回答によって付与されたユーザーの属性情報を元にシステム内でクロス分析ができること。
イ QRコード毎の流入経路の情報を元にシステム内でクロス分析ができること。ウ 配信したURLのクリック測定ができること。
エ カルーセル→シナリオ自動応答ボタンのタップ数を測定できること。
(12)タグ機能
ア 登録者にタグ情報を付与できること。
イ タグ情報は制限無く、カスタマイズして作成ができること。ウ 登録者全員に手動で一括でタグ情報を付与できること。
エ 登録者の一部にだけに手動で一括でタグ情報を付与できること。オ タグ情報自体に付与された際の挙動の設定ができること。
(13)通知機能
ア 通知のタイミングを「常に/15分/1時間/3時間」など選択できること。
イ 通知先を複数に分けることができること。
ウ 通知対象を個別とグループで分けることができること。
エ 通知のxxxxは「友達追加時」「メッセージ」「回答フォーム」「予約」「URLクリック」など個別に選択できること。
オ 通知の対象者をタグ情報やQRコード毎の流入経路の情報を元に絞り込むことができ
ること。
カ 通知の種別は、「メール」「LINE」どちらでもできること。
(14)予約機能
ア カレンダー形式で予約可能日を週間/月間形式どちらでも表示ができること。イ 予約者に対して自動でリマインドメッセージが送れること。
ウ 利用者自ら、予約情報の変更キャンセルが可能な機能を有していること。エ 予約情報の取得項目は、管理画面より自由に設定変更が可能なこと。
オ 予約時に入力した情報を配信メッセージ内で反映が可能なこと。
(15)抽選機能
ア 登録時に対象者に抽選を行いノベルティなどの付与ができるスキームを有すること。イ QRコードなどでスタンプを貯めたユーザーに対してのみ抽選を行うことができるこ
と。
6 画像パーツの作成
(1)リッチメニュー等に使用する画像パーツを作成すること。(イラスト、アイコン画像等のデザイン・レイアウトを含む)
(2)作成した画像パーツをデータで納品すること。
(3)デザインは市の承認を得て決定すること。
7 サポート
(1)システム運用開始日までに管理者に対し、操作研修を実施すること。
(2)受注者は、システムの操作マニュアルをシステム上でいつでも閲覧できる状態にすること。
(3)システム利用に関して生じる疑問等に関しては、定期的なミーティングを行うとともに、電話又は電子メール等による技術サポートを実施し、相談に応じること。
(4)受注者は、友だち登録状況や運用実績を分析し、課題解決に向けた提案や他の成功事例の紹介など、効果的な運用に向けて市と協議を行うこと。
(5)その他、受注者は、市の求めに応じて、デザインなどの広報に関する技術的支援やインフルエンサーなどを活用した企画提案など施策的支援を行うこと。
8 特記事項
(1)LINE 株式会社がシステム提供を終了し、又はシステムを大幅に仕様変更することにより本業務に支障をきたす場合は、市と協議の上、対策を講じること。
(2)貸与品
ア 受注者が機器の設定等に必要な資料等は、市がその都度貸与する。
イ 貸与品の管理保管は、不測の事態が生じないよう適正に管理しなければならない。
(3)秘密保護
ア 個人情報、秘密と指定した事項及び業務の履行に際し知り得た秘密(以下「秘密情報」という。)を第三者に漏らし、又は不当な目的で利用してはならない。契約終了後も同様とする。
イ 秘密情報を取り扱う責任者及び従事者は、秘密保持を誓約しなければならない。再委託先についても同様とする。
(4)再委託
ア 本業務の委託契約部分に係る業務の全部又は一部の処理を第三者に委託する場合、あらかじめ書面による再委託に係る市の承認を得る必要がある。
イ 受注者は、再委託先の行為については、全責任を負うこと。
(5)本業務に係る成果品の引き渡し後1年間以内に発見された契約不適合については、受注者がその契約不適合の補修又は補修する責を有する。
(6)権利の帰属
ア 本システムに関して、作成されたデータや画像等の著作権については、市に帰属するものとする。
イ 業務の成果品等に、受注者が従前から保有する知的財産権(著作権、ノウハウ、アイデア、技術、情報等を含む。)が含まれていた場合は、権利は受注者に保留されるが、市は、業務の成果品等を利用するために必要な範囲において、これを無償で利用できるものとする。
ウ 業務の成果品等に、受注者以外の第三者の保有する知的財産権が含まれる場合は、上記の定めによらないものとする。なお、第三者からの成果品に関し権利侵害に関する訴えが提起された場合は、受注者の責において解決するものとする。
(7)本仕様書に定める事項に疑義が生じた場合又は本仕様書に定めのない事項で協議の必要がある場合は、受注者は市と協議を行うこと。
(8)本仕様書に記載の事項について、その目的及び効果に関して優れた代替方法等を発案したときは、その発案に基づき、市と受注者により協議の上、仕様を変更することができる。