Contract
株式会社xx道路取引基本契約約款
（基本原則）
第 １ 条 元請負人及び協力会社は、各々対等な立場において、本約款に合意し、xxを守り、誠実にこれを履行する。
（個別契約の成立）
第 ２ 条 個別契約は、元請負人が予め協力会社より提出された見積書を審査したうえ、協力会社に対して所定の注文書を発行し、協力会社が元請負人に発送した請書が元請負人に到達したときに成立する。
(2) 前項による元請負人の注文に対し、協力会社がこれを引受ける意思がないときは、その旨を速やかに元請負人に通知する。
（書面の交付）
第 ３ 条 個別契約が下請代金支払遅延等防止法（以下「下請法」という。）の適用のある製造委託、修理委託、情報成果物作成委託ないし役務提供委託のいずれかの取引に該当する場合（以下「下請法適用取引」という。）には、元請負人は、協力会社に対して、直ちに協力会社の給付の内容、下請代金の額、支払期日及び支払方法その他の事項を記載した所定の書面を交付するものとする。ただし、これらの事項のうち、その内容が定められないことにつき正当な理由があるものについては、その記載を要しないものとし、この場合には、元請負人は、当該事項の内容が定められた後直ちに、当該事項を記載した書面を協力会社に交付するものとする。
(2) 元請負人は、前項の規定による書面の交付に代えて、当該書面に記載すべき事項を電磁的方法その他の情報通信の技術を利用する方法により提供することができる。この場合において、当該元請負人は、当該書面を交付したものとみなす。但し、元請負人は、協力会社から電磁的方法を受けることができない旨及びその理由を書面により申出があった場合には、書面を交付する方法によるものとする。
（契約の履行）
第 ４ 条 協力会社は、本約款及び個別契約書または個別の注文書・請書に記載された諸条件に従い、元請負人から提示された仕様書及び設計図（以下、まとめて「設計図書」という。）に基づき個別契約を履行する。
(2) 設計図書若しくは注文書に明示されていない事項ないし不明確な事項については、元請負人と協力会社とが協議のうえ決定する。但し、軽微な事項については、協力会社は元請負人の指示に従う。
（売買契約）
第 ５ 条 個別契約が売買契約である場合、売買の目的物の引渡し期日、引渡し場所は個別契約書若しくは注文書に記載したところにより、その記載がない場合は、元請負人が指示したところに従う。運賃等引渡しに必要な費用は、特別の意思表示がない限り、売主の負担とする。
(2) 売買の目的物の所有権は、買主が目的物の引渡しを受けた時点で売主から買主に移転する。
（関連工事との調整）
第 ６ 条 元請負人は、元請工事を円滑に完成するために、個別工事と施工上関連ある工事（以下、「関連工事」という。）との調整を図り、協力会社は元請負人の指示に従う。
(2) 協力会社は、関連工事の施工者と緊密に連絡、協調を図り、元請工事の円滑な完成に協力する。
（契約保証）
第 ７ 条 協力会社は、個別契約に関連して元請負人に対して負担しうる一切の債務の履行を確保するために必要な担保又は保証人を元請負人が求めたときは、速やかに元請負人が承認する担保を提供し、又は保証人を立てるものとする。この場合の保証人は、協力会社と連帯して上記債務を保証する。
(2) 元請負人は、前項の担保価値が減少し、又は保証人がその義務を果たせないことが明らかになったときは、協力会社に対してその変更を求めることができる。
(3) 元請負人から第 1 項の保証人に対する履行の請求は、協力会社に対してもその効力を生じる。
（法令等遵守の義務）
第 ８ 条 元請負人及び協力会社は、個別契約の履行に当たり、建設業法、出入国管理及び難民認定法、その他施工、安全、衛生、労働者の使用等、個別契約の履行に係る一切の関係法令及びこれらの法令に基づく監督官公庁の行政指導を遵守する。
(2) 協力会社は、前項に規定する法令及びこれらの法令に基づく監督官公庁の行政指導に基づき行う元請負人の指示、指導に従わなければならない。
(3）協力会社は、個別契約の履行に当たり、協力会社の再下請負人、再委託先及びその他物品等の再発注先（以下、「再下請負人等」といい、当該再下請負等が数次に亘る場合、その総ての契約に係る再下請負人等を含む。以下同じ）に前二項に規定する法令、行政指導及び元請負人の指示、指導を遵守させる。
(4）協力会社は、本条の遵守並びにこの基本契約及び個別契約の履行について、元請負人から報告又は調査への協力を求められた場合、速やかにこれに応じるものとする。報告又は調査の結果、元請負人から改善要求が協力会社に対してなされた場合、協力会社は、速やかにこれに従うものとする。
（秘密の保持）
第 ９ 条 協力会社は、本契約の有効期間中のみならず本契約終了後といえども、この基本契約及び個別契約の検討、交渉又は履行に伴い知り得た元請負人の情報（個人情報を含む）及び施工上の工法、技術等に関する情報、知識または営業上の情報一切並びに元請負人の取引先に関する情報一切（以下、「秘密情報」という。）xxx、元請負人（個人情報の場合は本人と読み替える。）の事前の承諾なしに第三者に開示ないし漏洩してはならない。但し、次の各号のいずれかに該当する情報を除く。
1. 元請負人から開示を受けた際、既に自ら所有していた情報
2. 元請負人から開示を受けた際、既に公知公用であった情報
3. 元請負人から開示を受けた後に、協力会社の責に帰すべき事由によらず公知公用となった情報
4. 正当な権限を有する第三者から適法に入手した情報
(2) 協力会社は、秘密情報を、この基本契約及び個別契約の履行以外の目的に使用しないものとする。
(3) 協力会社は、秘密情報の取扱いに際し、個人情報保護に関する法律を含め、一切の法令を遵守すると共に、秘密情報を善良な管理者としての注意をもって適正に管理して、秘密情報の漏洩、盗用、滅失又は棄損等を防止するために必要な措置を講じるものとする。
(4) 協力会社は、第１項にかかわらず、官公庁又は法律の要求による場合、秘密情報を開示できるものとするが、この場合にあっても、事前に元請負人に通知し、元請負人から申出があった場合には協議に応じる。
(5）協力会社は、この基本契約及び個別契約の履行に必要な範囲内においてのみ秘密情報を複製又は加工できるものとし、その複製物又は加工物についても秘密情報と同等に取扱うものとする。
(6）協力会社は、個別契約が終了した場合又は秘密情報が個別契約の履行上不要となった場合は、設計図面、仕様書、その他秘密情報が記載された資料をその複製物及び加工物を含めて直ちに元請負人に返還すると共に、秘密情報が記載された電子ファイルを、その複製物及び加工物を含めて消去し、再生することが不可能な状態にして元請負人の確認を受けるものとする。
(7）協力会社は、自らの役員、被用者（作業員を含む。以下同じ）並びに再下請負人等及びその役員、被用者に対しても本条を遵守させるものとする。そのため協力会社は、秘密情報の取扱い及び保管等に当たり、教育指導、その他必要な措置を講じるものとする。
(8）協力会社は、本条の遵守について、元請負人から報告又は立ち入り検査を求められた場合、速やかに、これに応じるものとする。報告又は検査の結果、元請負人から改善要求が協力会社に対してなされた場合、協力会社は、速やかに、これに従うものとする。
(9）協力会社は、秘密情報の漏洩等、本条の違反が発生した場合又はその恐れが生じた場合、直ちに元請負人に報告すると共に、被害を抑制するための適切な措置を講じるものとする。万一、協力会社が、本条の違反により発注者等の元請負人の取引先及び元請負人に損害を与えたときは、その損害を賠償する。
（コンピュータ及び電磁的記録に関する措置の取り扱い）
第 10 条 協力会社は、前条で定める義務を遵守することに加え、個別工事に関する情報を取り扱うコンピュータ、その他付帯装置及び電磁的記録については、次の各号の規定を遵守するものとする。
1. 協力会社は、自らの管理下にあるコンピュータ、クラウド又は電磁的記録媒体（外部記憶装置）のみを使用し、元請負人の許可なく、自らの役員、被用者等の個人が所有するものを使用してはならないものとする。
2.協力会社は、コンピュータには、メーカーサポートがあるＯＳやソフトを利用するものとし、業務に関わりのないソフトを導入してはならないものとする。
3.協力会社は、コンピュータにウィルス対策ソフトを導入し、パターンファイルを常に最新の状態に保つ等、適切な措置を講じ
るものとする。
4.協力会社は、秘密情報については、暗号化やパスワード設定等の適切な情報漏洩対策を講じるものとする。
5.協力会社は、前各号のほか、元請負人が配布する「情報セキュリティ教育資料」に従うものとする。
（特許xx）
第 11 条 協力会社は、実用新案権、意匠権、著作権、その他の知的財産xx法令に基づき保護される第三者の権利（以下、「知的財産xx」という）の対象となっている方法、材料、機械器具等を施工上使用するとき、又は個別契約の履行に当たり使用するときは、その使用に関する一切の責を負う。
(2）協力会社は、個別契約の履行に伴い知り得た、又は個別契約の履行に当たり元請負人と共同で開発した方法、材料、機械器具等（以下、「発明等」という）について、元請負人の書面による同意を得ないで使用し、又は特許xxの産業財産権を申請し、あるいは第三者をして申請させないものとし、その取扱いについて元請負人と協議する。なお、協力会社は、職務発明規程の整備等を行い、協力会社の被用者から発明等の特許を受ける権利等を適法に承継するものとする。
(3) 協力会社が行った知的財産xxの使用について、第三者から元請負人（元請負人への注文者等の関係者を含む）へ異議があった場合、協力会社は元請負人の指示に従い、速やかに解決する。また、協力会社において紛争が生じた場合、協力会社は直ちに元請負人に通知するとともに、解決する。これらの費用(元請負人を相手方または被告とする場合に元請負人が依頼する弁護士費用等一切の費用を含む。)は、元請負人に責任がある場合を除き、協力会社が負担するものとする。
(4) 個別契約の成果物に係る著作権（著作xx第 27 条及び第 28 条の権利を含む）は、別途個別契約にて特段定める場合を除き、元請負人に帰属するものとする。また、その成果物に係る著作者人格権が協力会社に帰属する場合であっても、協力会社は著作者人格権に基づく権利を元請負人（元請負人への注文者等の関係者を含む）に行使せず、元請負人は成果物の内容を任意に変更し、又は元請負人の名義をもって公表できる。
（安全・衛生の確保）
第 12 条 協力会社は、個別契約の履行にあたり事業者として工事従事者の災害の防止に万全を期する。
(2) 協力会社は、災害防止のため、元請負人の安全衛生管理の方針並びに元請負人が別に定める「協力会社安全衛生労務関係基準」を遵守するとともに自ら作業基準を確立し、且つ責任体制を明確にする。
（労働者災害補償）
第 13 条 元請負人は、協力会社の被用者、または協力会社の関係請負人の被用者の業務上の災害補償について、労働者災害補償保険法に基づく補償義務を負う。それ以外の補償及びその他の費用については、別に定める「全国竹xx互助事業運営要領」による。
(2) 協力会社は、個別契約の定めるところにより、労働基準法第 87 条第 2 項の定める使用者として補償引受の責を負う場合がある。
（事業内容の報告）
第 14 条 元請負人または協力会社は、必要があるときは、相手方にその事業経営の内容などについて報告を求めることができる。
(2) 協力会社は、協力会社の住所、商号、代表者、その住所若しくはその印章の変更があった場合、または協力会社の事業経営の内容等に重要な変更があった場合、直ちに元請負人に届け出るものとする。
（意見の聴取）
第 15 条 元請負人は、施工上の工程の細部、作業方法などを定めるにあたって、予め協力会社の意見を聴取する。
（書面主義）
第 16 条 本約款及び個別契約並びに注文書の各条項に基づく承諾、通知、指示、催告、請求等及びこれらの変更並びに記載条項の変更等は、書面（電磁的方法を含む。）により行う。
（権利義務の譲渡）
第 17 条 元請負人及び協力会社は、本約款及び個別契約により生ずる権利または義務を第三者に譲渡し、または承継させ、又は担保の目的に供することはできない。但し、この約款において別に定める場合又は相手方の書面による承諾を得た場合は、この限りではない。
(2) 元請負人及び協力会社は、相手方の書面による承諾を得なければ、個別請負契約の目的物並びに検査済の工事材料及び建
築設備の機器（いずれも製品工場等にある製品を含む。以下同じ）を第三者に譲渡し、若しくは貸与し、または抵当権その他の担保の目的に供することはできない。但し、相手方の書面による承諾を得た場合は、この限りではない。
（一括委任または一括下請負の禁止）
第 18 条 協力会社は、一括して個別契約の全部または大部分を第三者に委任し、または請負わせてはならない。但し、個別請負工事のうち公共工事及び共同住宅の新築工事以外の工事で、かつ、予め発注者及び元請負人の書面による承諾を得た場合はこの限りではない。
（個別工事の提出書類）
第 19 条 協力会社は、個別工事着手前に次の書類を元請負人に提出する。ただし、元請負人の指示により、その一部を省略することができる。
1. 「協力会社安全衛生労務関係基準」第４項に定める書類
2. その他元請負人が要求する書類
(2）前 1 項各号に掲げる書類の内容に変更があったときは、協力会社は、元請負人に対して、遅滞なく書面をもってその旨を通知し、元請負人から要求がある場合には変更した書類を改めて提出する。
(3) 協力会社が個別工事の全部又は一部を第三者に委任し又は請負わせた場合（その契約に係る工事が数次の契約によって行われるときは、次の総ての契約当事者を含む）、協力会社は、第 1 項の提出に当たって必要となる事項を確認し若しくは遵守させ、又は必要となる書類等を当該第三者から取得する。
(4）協力会社は、前項の書類に変更が生じる場合、その変更部分について前項と同様の手続きをとる。
（関係事項の通知）
第 20 条 協力会社は、元請負人に対して、個別請負契約締結後、遅滞なく、次の各号に掲げる事項を書面をもって通知する。
1. 現場代理人の氏名及びxx技術者をおくときはその氏名
2. 雇用管理責任者、安全衛生責任者及び安全衛生推進者の氏名
3. その他施工上法律で配置が義務づけられた有資格者の氏名
4. 工事現場において使用する作業員に対する賃金支払の方法
5. その他元請負人が工事の適正な施工を確保するため必要と認めて指示する事項
(2) 前項各号に掲げる事項の内容に変更があったときは、協力会社は、元請負人に対して、遅滞なく書面をもってその旨を通知する。
（再下請負人に関する関係事項の通知）
第 21 条 協力会社が、個別請負契約の全部若しくは一部を第三者に委任し、または請負わせた場合は、協力会社は、元請負人に対して、その契約（その契約に係る工事が数次の契約によって行われるときは、その全ての契約を含む。）に関し、次の各号に掲げる事項を遅滞なく書面をもって通知する。
1．受任者または再下請負者の氏名及び住所（法人であるときは、名称及び工事を担当する営業所の所在地）
2．建設業の許可証明書（写）
3．工事の種類、内容及び工期
4．前条第 1 項 1,2,3,5 号に定める各事項
(2) 前項各号に掲げる事項について変更があったときは、協力会社は元請負人に対して、遅滞なく書面をもってその旨を通知する。
（作業所長）
第 22 条 元請負人は、自己に代わって工事現場を総括し、協力会社を指揮・監督するとともに、関連工事との調整を図って元請工事を円滑に完成するため作業所長をおくものとし、その氏名を協力会社に通知する。
(2) 作業所長は、本約款並びに個別請負契約に基づく指示、検査、立会、承認などを行う。
(3) 作業所長は、前項に定める事項を行うために作業所員にその権限の一部を委任することがある。この場合、作業所長はその氏名及び委任の内容を協力会社に通知する。
（現場代理人及びxx技術者）
第 23 条 協力会社は、自己に代わって工事現場に常駐し、工事現場での一切の事項を処理するために現場代理人をおくものとし、作業所長にその氏名を書面をもって通知する。
(2) 現場代理人は、工事現場の秩序、安全、衛生、災害防止、または就業時間など、工事現場の運営に関する事項については作業
所長の指示に従うとともに、その他の事項についても作業所長に協力して元請工事の円滑な完成に努める。
(3) 協力会社は、工事現場における技術上の管理をつかさどるxx技術者を置くときは、作業所長にその氏名を書面をもって通知する。
(4) 現場代理人とxx技術者はこれを兼ねることができる。
(5) 元請負人は、前項の規定にかかわらず、現場代理人の工事現場における運営、取締り及び権限の行使に支障がなく、かつ、元請負人との連絡体制が確保されると認めた場合には、現場代理人について工事現場における常駐を要しないこととすることができる。
（工事関係者に関する措置請求）
第 24 条 元請負人は、協力会社の現場代理人、xx技術者、作業員、関係請負人及びその被用者等で施工または管理につき著しく不適当と認められるときは、協力会社に対して、その理由を明示した書面をもって、必要な措置を取るべきことを求めることができる。
(2) 協力会社は、元請負人の作業所長、作業所員がその職務の執行につき著しく不適当と認められるときは、元請負人に対して、その理由を明示した書面をもって、必要な措置を取るべきことを求めることができる。
(3) 元請負人または協力会社は、前二項による請求があったときは、その請求に係る事項について決定し、その結果を相手方に通知する。
（工事材料及び工事用機器）
第 25 条 協力会社は、使用前に作業所長の検査に合格した工事材料を使用するものとし、適正な工事用機器をもって施工する。
(2) 協力会社は、工事材料、工事用機器を工事現場へ搬入するとき及び工事現場から搬出するときは、作業所長の承認を得る。
(3) 協力会社は、工事材料又は工事用機器に起因する事故を防止するため、工事材料、工事用機器に、取扱説明又は指示説明等を添付、表示する等、適切な措置を講じる。
(4) 作業所長の検査により不合格とされた工事材料及び適正でないと認められた工事用機器は、協力会社が自己の負担により直ちに工事現場外へ搬出し、合格品または適正品との交換を行う。
(5) 工事材料のうち設計図書にその品質が明示されていないものについては作業所長の指示により、作業所長の指示がない場合には中等の品質を有するものとする。
（立会及び工事記録の整備）
第 26 条 協力会社は、地中または水中の工事、その他施工後外から見ることのできない工事を施工するときは、作業所長の立会を求める。
(2) 協力会社は、調合を要する工事材料については、作業所長の立会を受けて調合し、または見本検査に合格したものを使用する。
(3) 協力会社は、設計図書において、見本または工事写真等の記録を整備すべきものと指定された工事材料の調合または工事の施工をするときは、設計図書で定めるところにより、その記録を整備し、作業所長の要求があったときは、遅滞なくこれを提出する。
（支給材料及び貸与品）
第 27 条 元請負人から協力会社への支給材料または貸与品は、予め検査または試験に合格したものとする。
(2) 支給材料または貸与品の受渡時期は、元請負人と協力会社とが協議して定めるものとし、受渡場所は原則として工事現場とする。
(3) 協力会社は、支給材料または貸与品を受領したときは、元請負人に受領書を提出するとともに、引渡しを受けた後、直ちに当該支給材料等を確認し、種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないことが明らかになる等、使用に適当でないと認められる場合は、遅滞なく作業所長にその旨を通知する。
(4) 協力会社は、支給材料または貸与品について、善良なる管理者の注意を持って使用または保管の責を負う。
(5) 協力会社は、支給材料（有償のものを除く。）が不要となったとき、または貸与品が使用済みとなったときは、速やかに元請負人に返却する。
(6) 協力会社は、支給材料または貸与品を滅失若しくは毀損したときは、直ちに元請負人に通知するものとし、再調達、修理等に要する費用及び損害金は、協力会社の負担とする。ただし、協力会社の責に帰することができない事由によるものであるときはこの限りでない。
（不適合施工の改造）
第 28 条 協力会社は、施工が設計図書に適合しない場合において、作業所長がその改造を請求したときは、これに従うものとし、このために工期、請負金額の変更を求めることはできない。但し、その不適合が作業所長の指示によるなど元請負人の責に帰すべき理由によるときは、改造に要する費用は元請負人の負担とし、必要があると認められる時は、元請負人と協力会社とが協議のうえ工期を変更することができる。
（条件変更等）
第 29 条 協力会社は、次の各号の一に該当する事実を発見したときは、直ちに書面をもって作業所長に通知し、その確認を求める。
1．設計図書と工事現場の状態とが一致しないこと。
2．設計図書の表示が明確でないこと（図面と仕様書が交互符合しないこと及び設計図書に誤謬または脱漏があることを含む）。
3．工事現場の地質、湧水等の状態、施工上の制約など設計図書に示された自然的または人為的な施工条件が実際と相違すること。
4．設計図書で明示されていない施工条件について予期することのできない特別な状態が生じたこと、または生じるおそれがあること。
(2) 作業所長は、前項の確認を求められたとき、または自ら前項各号に掲げる事実を発見したときは、直ちに調査を行い、その結果（これに対してとるべき措置を指示する必要があるときは、その指示を含む。）を書面をもって協力会社に通知する。
(3) 第 1 項各号に掲げる事実が元請負人と協力会社との間において確認された場合、必要があると認められるときは、元請負人は、協力会社と協議したうえ、設計図書の訂正または工事内容、工期若しくは請負金額を変更することができる。
（著しく短い工期の禁止）
第 30 条 元請負人は、工期の変更をするときは、変更後の工期を、個別工事を施工するために通常必要と認められる期間に比して著しく短い期間としてはならない。
（工事の変更、中止等）
第 31 条 元請負人は、必要があると認めるときは、書面をもって協力会社に通知し、工事内容を変更し、または工事の全部若しくは一部の施工を一時中止させることができる。この場合、元請負人は、協力会社と協議したうえ、工期または請負金額を変更することができる。
（協力会社の請求による工期の延長）
第 32 条 協力会社は、天候の不良など協力会社の責に帰することができない理由、その他の正当な理由により、工期内に工事を完成することができないときは、元請負人に対して、遅滞なくその理由を明らかにした書面をもって工期の延長を求めることができる。この場合、元請負人は、協力会社と協議したうえ、延長日数を定める。
(2) 前項の規定により工期を延長する場合において、元請負人は、協力会社と協議したうえ、請負金額を変更することができる。
（元請負人の請求による工期の変更等）
第 33 条 元請負人は、工期を変更する必要があるときは、協力会社に対して書面をもって工期の変更を求めることができる。この場合における変更日数は、元請負人と協力会社とが協議のうえ定める。
(2) この約款の他の条項により工期を延長すべき場合であっても、特別の理由があるときは、元請負人と協力会社とが協議のうえ通常必要とされる工期の延長を行わないことができる。
(3) 前二項の場合、元請負人は、協力会社と協議したうえ、請負金額を変更することができる。
（賃金または物価の変動に基づく契約金額の変更）
第 34 条 工期内に賃金または物価の著しい変動により、契約金額が明らかに不適当となり、これを変更する必要があると認められるときは、元請負人は、協力会社と協議したうえ、契約金額を変更することができる。
(2) 元請契約において、賃金または物価の変動を理由に当該個別請負契約を含む元請契約の部分について請負金額が変更されたときは、元請負人は、協力会社と協議したうえ、当該個別請負契約の請負金額を変更することができる。
（臨機の措置）
第 35 条 協力会社は、災害等の防止、対応、復旧等のため必要があると認められるときは、元請負人に協力して臨機の措置をとる。
(2) 元請負人が必要と認めて臨機の措置を求めたときは、協力会社は直ちにこれに応じる。
(3) 協力会社が前二項により臨機の措置を取った場合、その措置に要した費用のうち、契約金額の範囲内において協力会社が負担することが適当でないと認められる部分については、元請負人がこれを負担する。この場合における元請負人の負担額は、元請負人と協力会社とが協議のうえ定める。
（一般的損害）
第 36 条 第 41 条による引き渡し前に、工事目的物または工事材料について生じた損害、その他施工に関して生じた損害（この約款において別に定める損害を除く。）は、協力会社の負担とする。但し、その損害のうち元請負人の責に帰すべき理由により生じたものについては、元請負人がこれを負担する。
（第三者に及ぼした損害）
第 37 条 施工について、第三者（他の関連工事の請負人及びその被用者等を含む。）に損害を及ぼしたときは、協力会社がその損害を負担する。但し、その損害のうち元請負人の責に帰すべき理由により生じたものについては、この限りではない。
(2) 前項の規定にかかわらず、施工に伴い通常避けることができない事象（騒音・振動・地盤沈下・地下水の断絶等）により生じたものについては、元請負人がその損害を負担する。但し、その損害のうち施工について協力会社が善良な管理者の注意義務を怠ったことによって生じたものは協力会社の負担とする。
(3) 前項の場合及びその他工事の施工について、第三者との間に紛争を生じたときは、元請負人と協力会社とが協力してその処理解決に当る。
（天災その他不可抗力による損害）
第 38 条 天災その他不可抗力によって、作業所長の確認した工事の出来形部分、工事現場の工事仮設物、工事現場に搬入済みの工事材料または工事用機器に損害を生じたときは、協力会社が善良な管理者の注意を怠ったことに基づく部分を除き、元請負人がこれを負担する。
(2）前項の規定により、元請負人が損害を負担する場合において、協力会社が保険その他損害をてん補するものがあるときは、その額を損害額から控除する。
（出来高部分の所有権の帰属）
第 39 条 個別工事の出来形部分、協力会社が工事現場に納入した工事材料等（検査の結果不合格となった部分を除く）は、元請負人が当該部分に対応した代金を支払っているかを問わず、その所有権は総て元請負人に帰属する。このため協力会社は、協力会社の下請負契約等において、協力会社の再下請負人等と同一趣旨の特約をしなければならない。
(2）協力会社は、前項の規定にかかわらず、個別契約の目的物の引渡しが完了するまでの間、前項の出来形部分、工事材料等について、この基本契約及び個別契約に従い善良な管理者の注意をもって管理する。
（危険負担）
第 40 条 個別契約が売買契約である場合、目的物の引渡し前に生じた滅失、毀損、盗難その他の危険は売主がこれを負担し、引渡後は買主がこれを負担する。
（完成検査）
第 41 条 協力会社は、工事を完成したときは、速やかに作業所長に書面をもって通知するものとし、作業所長は、協力会社の立会のもとに遅滞なく完成確認の検査を行う。
(2) 協力会社は、前項の検査に合格しないときは、工期内または元請負人の指定する期間内にこれを修補し、改めて作業所長に通知して検査を求める。
(3) 検査によって工事の完成が確認された場合、協力会社は直ちに工事目的物を引き渡し、元請負人は受け取りを完了する。
(4) 協力会社は、工期内または元請負人の指定する期間内に元請負人の指示にしたがって、工事仮設物の取り払い、後片付けの処置を行う。
(5) 前三項の処置が遅れているとき、または正当な理由がなく行われない場合に、元請負人は必要と認めたとき、協力会社に代わってこれを行い、その費用を協力会社に請求することができる。
(6)この基本契約に基づく元請負人と協力会社間の取引について、商法第 526 条の規定は適用しない。
（部分引渡し）
第 42 条 個別工事の目的物について、元請負人が設計図書において個別工事の完成に先立って引渡しを受けるべきことを指定又は元請負人・協力会社間で別途合意した部分がある場合、当該部分について第 43 条に準じて検査を行い、元請負人は引渡
しを受けることができる。
（完成前使用）
第 43 条 元請負人は、協力会社の工事目的物が完成前であっても、その全部または一部を使用することができる。但し、協力会社は、必要があるときは、その理由を示してその使用中止を求めることができる。
(2) 前項の場合、元請負人は、善良な管理者の注意を持ってこれを使用するものとし、その使用によって協力会社に損害を及ぼしたときはこれを補償する。この場合の補償額は元請負人と協力会社とが協議のうえ定める。
（工事出来高の確認）
第 44 条 協力会社は毎月 20 日に当月 20 日までの個別工事の出来高を算出し、「出来高及び納入高明細書」に詳記のうえ作業所長に提出して確認を得る。
(2) 協力会社は、個別工事が第 41 条の完成検査に合格したときは、前項の出来高及び納入高明細書の提出は要しない。
（前 払 金）
第 45 条 元請負人及び協力会社が、個別契約の締結に当たり前払金を支払うことにつき合意した場合、その定めるところにより、協力会社は元請負人に対して前払を請求することができる。この場合、元請負人は協力会社に対して第 7 条に準じて担保の提供等を求めることができる。
(2）協力会社は、前項により前払金を受領した場合、前払の対象となる個別契約に直接係る費用のためにのみ、前払金を使用するものとする。
（契約代金の請求）
第 46 条 協力会社は、元請負人が別に定める「請求書」により、第 44 条第 1 項の場合は確認出来高の 90％、同条第 2 項の場合は完成工事に相当する金額を元請負人に請求することができる。但し、前月までの既請求額並びに前払金のうち出来高相当額を控除する。
(2) 個別契約が個別請負工事契約以外の契約である場合、成果物に係る検査及び引渡し並びに協力会社から元請負人に対する代金請求手続は、本約款において別に定めるところによるほか、個別契約の定めまたは元請負人と協力会社の合意に従う。
（契約代金の支払）
第 47 条 元請負人は、前条による協力会社の請求に基づき、個別契約に定める支払条件に従い、これを協力会社に支払う。ただし、支払場所については、元請負人の本支店所在地又は元請負人の指定するところとする。
(2) 個別契約の支払条件において、据置期間の定めのないものについては、当月請求額の支払日は翌月 20 日とするものとし、据置期間の定めのあるものについては、その据置期間の起算日を当月末とし、支払日は期間満了翌月の 20 日とする。
(3) 元請負人が協力会社に支払うに当たって、現金を協力会社指定の金融機関の口座に振込み支払う場合、当該振込みに係る手数料は、協力会社が負担するものとする。
(4) 元請負人が協力会社に支払うに当たって、手形、電子記録債権等による場合には、別途合意する条件等に従い実施するものとする。
(5) 元請負人及び協力会社が、建設業法第 24 条の 5 の適用を受ける場合には、元請負人は、支払期日及び支払方法につき、同条の規定に従わなければならない。
（支払条件の変更）
第 48 条 元請負人または協力会社は、やむを得ない場合には、相手方の同意を得て契約代金の支払方法及び支払時期の変更を行うことができる。
(2) 前項の場合、元請負人または協力会社は、相手方の被った損害を負担するものとし、その負担額は元請負人と協力会社とが協議のうえ定める。
（立替払）
第 49 条 元請負人は、協力会社または協力会社の関係請負人が賃金、請負代金、材料代金などの支払いを遅延した場合、元請負人は、協力会社の被用者、協力会社の関係請負人及びその被用者、材料会社等からの書面による申出により、協力会社に対する支払債務額の範囲内で直接これを立替払いすることができる。この場合、協力会社への連絡がつかない等特別な事情がない限り、原則として事前に協力会社から事情を聴取するものとする。
(2) 前項の場合において、元請負人が立替払した相手方が、協力会社が直接支払義務を負担するもの以外の第三者であるときは、
協力会社は、元請負人が有する立替払求償債権に対応する債務につき債務引受したものとみなす。
(3) 元請負人が第 1 項の立替払をすると同時に、元請負人の協力会社に対する立替払求償債権（第 2 項の協力会社が債務引受したものとみなす債務に対応する立替払求償債権を含む。）と元請負人が協力会社に対して負担する債務とは対当額にて相殺されるものとする。
（元請負人の再下請負人等への直接払い）
第 50 条 元請負人は、第 58 条第 2 項第 11 号から第 23 号に定める個別契約の解除事由が生じ、協力会社が協力会社の作業員への賃金又は協力会社の再下請負人等への請負代金、材料代金等の支払を履行していない場合において、元請負人が協力会社に対する契約代金の支払債務を有し、且つ協力会社が事前に協議に応じないとき又は協力会社と事前に協議し得ない事情にあるときは、協力会社に代って支払債務額の全部又は一部を直接協力会社の作業員又は再下請負人等に対して、賃金、請負代金、材料代金等として支払うことができる。
(2）前項により、元請負人が協力会社の作業員又は協力会社の再下請負人等に支払った場合は、当該支払額の範囲において、元請負人の協力会社に対する債務は消滅するものとする。
（相 殺）
第 51 条 個別契約により、損害賠償金、立替金、その他元請負人が協力会社より支払いを受けるべき金銭債権がある場合、元請負人は、協力会社への契約代金支払いの際、これを相殺することができる。
（契約不適合責任等）
第 52 条 元請負人は、協力会社より引き渡しを受けた個別契約の目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しない場合（以下「契約不適合」という）、協力会社に対し、協力会社の責任及び費用負担において、当該目的物の修補、代替物の引き渡し、又は不足分の引き渡し等による履行の追完を請求することができる。なお、民法第 562 条第１項但書の規定は、適用しない。
(2）前項の場合において、元請負人が相当の期間を定めて催告をし、その期間内に履行の追完がないときは、元請負人は、契約不適合の程度に応じて契約代金の減額を請求することができる。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、催告をすることなく、直ちに代金減額を請求することができる。
1.履行の追完が不能であるとき。
2.協力会社が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき。
3.個別契約の目的物の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行しなければ契約をした目的を達することができない場合において、協力会社が履行の追完をしないでその時期を経過したとき。
4.前三号に掲げる場合のほか、元請負人がこの項の規定による催告をしても履行の追完を受ける見込みがないことが明らかであるとき。
(3) 前項に基づき代金減額請求できる場合において、元請負人が自ら履行の追完を行い又は第三者に履行の追完を行わせたときは、元請負人は、その費用に相当する額を協力会社に減額請求することができる。
(4) 引き渡された個別契約の目的物の種類又は品質に関する契約不適合が支給材料の性質、又は元請負人の指示により生じたものであるときは、元請負人は、協力会社に対し、当該契約不適合を理由として、履行の追完請求、契約代金の減額請求、損害賠償請求及び契約の解除（以下、「請求等」という）をすることができない。ただし、第 27 条第 3 項又は第 6 項の通知を協力会社が怠った場合のほか、協力会社が支給材料又は元請負人の指示が不適当であることを知り、又は重大な過失により知らなかった場合を除く。
(5) 前四項の他、協力会社が別途元請負人（元請負人への注文者等の関係者を含む）に個別契約の目的物に係る保証書を提出した場合には、当該保証書に従い協力会社は責任を負う。
（契約不適合責任期間）
第 53 条 元請負人は、引き渡された個別契約の目的物に関し、第 41 条第 3 項（第 42 条において部分運用する場合を含む。以下この項において同じ。）の規定による引渡し（以下「引渡し」という。）を受けた日から 2 年以内でなければ、協力会社に対し、契約不適合を理由とした履行の追完請求、損害賠償の請求、代金の減額の請求又は契約の解除（以下「請求等」という。）をすることができない。
(2) 前項の規定に関わらず、設備の機器本体等の契約不適合については、引渡しの時、元請負人が検査して直ちにその履行の追完を請求しなければ、協力会社は、その責めを負わない。但し、当該検査において一般的な注意の下で発見できなかった契約不適合については、引渡しを受けた日から 1 年が経過する日まで請求等をすることができる。
(3) 前 2 項の請求等は、具体的な契約不適合の内容、請求する損害額の算定の根拠等当該請求等の根拠を示して、元請負人が協
力会社の契約不適合責任を問う意思を明確に告げることで行う。
(4) 元請負人が第 1 項又は第 2 項に規定する契約不適合に係る請求等が可能な期間（以下「契約不適合責任期間」という。）のうちに契約不適合を知り、その旨を協力会社に通知した場合において、元請負人が通知から 1 年が経過する日までに前項に規定する方法による請求等をしたときは、契約不適合責任期間の内に請求等をしたものとみなす。
(5) 元請負人は、第 1 項又は第 2 項の請求等を行ったときは、当該請求等の根拠となる契約不適合に関し、民法の消滅時効の範囲で、当該請求等以外に必要と認められる請求等をすることができる。
(6) 前各項の規定は、契約不適合が協力会社の故意又は重過失により生じたものであるときは適用せず、契約不適合に関する協力会社の責任については、民法の定めるところによる。
(7) 民法第 637 条第 1 項の規定は、契約不適合責任期間については適用しない。
(8) 元請負人は、工事目的物の引渡しの際に契約不適合があることを知ったときは、第 1 項の規定に関わらず、その旨を直ちに協力会社に通知しなければ、当該契約不適合に関する請求等をすることができない。但し、協力会社がその契約不適合があることを知っていたときは、この限りではない。
(9) 元請契約が、住宅の品質確保の促進等に関する法律第 94 条第１項に定める住宅を新築する建設工事の請負契約である場合には、同項における住宅のうち構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分として政令で定めるものの瑕疵（構造耐力又は雨水の浸入に影響のないものを除く）について元請負人が協力会社に請求等を行うことのできる期間は、元請負人が元請契約の目的物を注文者に引き渡した時から 10 年間とする。この場合において、前各項の規定は適用しない。
(10) 元請契約において、前各項と異なる定めをした場合は、元請負人は見積依頼時に協力会社に対してその定めを通知し、当該定めのとおり請求等を行うことができるものとする。
（元請負人の損害賠償請求）
第 54 条 元請負人は、次の各号の一に該当する場合、協力会社に対し、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし、当該各号に定める場合がこの基本契約及び個別契約並びに取引上の社会通念に照らして協力会社の責に帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。
1.協力会社が工期内に個別工事を完成することができないとき（第 33 条の規定により工期を変更したときを含む）。
2.個別契約の目的物に契約不適合があるとき。
3.第 58 条又は第 61 条の規定により、この基本契約又は個別契約が解除されたとき。
4.前各号に掲げる場合のほか、協力会社が債務の本旨に従った履行をしないとき、または債務の履行が不能であるとき。
(2) 前項第 1 号の場合において、別に特約のない限り、元請負人は、協力会社に対し、遅延日数に応じて、契約金額に対し年 10パーセントの割合で計算した額の違約金を請求することができるものとする。ただし、工期内に、元請負人から出来形払い又は部分引渡しに係る支払があったときは、契約金額から出来形払い又は部分引渡しに係る支払を受けた部分に相応する契約金額を控除した額について違約金を算出する。
(3) 元請負人は、第 1 項第１号の場合において、注文者又は関連工事の請負人等から損害金、費用等を請求されたとき又は支払ったときは、前項の損害金の他、当該請求された又は支払った金額を協力会社に請求することができる。
(4) 元請負人は、第１項第２号の場合、履行の追完請求若しくは契約代金の減額請求に代えて、又は履行の追完請求若しくは契約代金の減額請求と共に、損害の賠償を協力会社に請求することができる。
（協力会社の損害賠償請求）
第 55 条 協力会社は、次の各号の一に該当する場合、元請負人に対し、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし、当該各号に定める場合がこの基本契約及び個別契約並びに取引上の社会通念に照らして元請負人の責に帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。
1.第 58 条又は第 61 条の規定により、この基本契約又は個別契約が解除されたとき。
2.前号に掲げる場合のほか、元請負人が債務の本旨に従った履行をしないとき、または債務の履行が不能であるとき。
(2) 元請負人の責に帰すべき事由により、この基本契約及び個別契約に定める契約代金の支払が遅れた場合、協力会社は、未受領金額に対して、遅延日数に応じ法定利率で計算した額の遅延損害金の支払を元請負人に請求することができる。ただし、元請負人及び協力会社が、建設業法第 24 条の 5 第 4 項又は下請代金支払遅延等防止法第 4 条の 2 に該当する場合においては、同条項に定める割合により計算した額とする。
（協力会社の中止権）
第 56 条 協力会社は、次の各号の一に該当するときは、元請負人に対して事前に書面による通知をしたうえ、個別請負契約工事の全部または一部の施工を中止することができる。
1．元請負人が、契約代金の支払を遅延し、協力会社が相当の期間を定めて催告してもなお支払わないとき。
2．天災その他不可抗力により、目的物に損害を生じ、あるいは工事現場の状態が変動したため協力会社が施工できないと認められるとき。
(2) 元請負人は、前項の場合において、協力会社が善良な管理者の注意を怠ったことに基づく部分を除き、協力会社がその工事の続行に備え、工事現場を維持し、または作業員、工事用機器等を保持するための費用その他工事の中止に伴う協力会社の損害を補償する。この場合の補償額は、元請負人と協力会社とが協議のうえ定める。
（履行遅滞の損害金）
第 57 条 協力会社の責に帰すべき事由により個別契約期間内に目的物を完成することができない場合において、個別契約期間経過後相当の期間内に完成する見込みのあるとき、元請負人は協力会社から損害金を徴収して個別契約期間を延長することができる。
(2) 前項の損害金の額は、別に特約のない限り、遅延日数 1 日につき、契約金額から履行済み部分（個別請負契約においては出来形部分）に相当する契約金額を控除した額に年 14.6％を乗じて得た金額とする。
(3) 元請負人は第 1 項の場合において、発注者または関連工事の請負人等から損害金、費用等を請求されたときは、前項の損害金の他、当該請求された金額を協力会社に請求することができる。
（元請負人の解除権）
第 58 条 協力会社が次の各号の一に該当するときは、相当の期間を定めて催告し、その期間内に履行がないときは、この基本契約又は個別契約の全部若しくは一部を解除することができる。ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がこの基本契約及び個別契約並びに取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、この限りでない。
1．正当な理由がないのに、工事に着手すべき時期を過ぎても、工事に着手しないとき。
2．個別契約期間内または個別契約期間経過後相当の期間内に目的物を完成する見込みがないと明らかに認められるとき。
3．前各号に掲げる場合のほか、この約款及び個別契約に違反したとき。
(2) 元請負人は、協力会社が次の各号の一に該当するときは、何らの催告を要することなく、この基本契約又は個別契約の全部若しくは一部を解除することができる。
1.協力会社の被用者及び協力会社の関係請負人の被用者（関係請負人が数次に亘るときは、そのすべてを含む。）につき、賃金の支払い遅延あるいは不払いが生じたとき。
2.施工技術、労務管理、安全衛生管理等が不良で、元請負人に重大な迷惑を及ぼしたとき、又は及ぼすおそれがあると認められるとき。
3.第 18 条の規定に違反し、一括して個別契約の履行に関する全部又は一部を第三者に委任し又は請負わせたとき。
4.第 61 条第 1 項によらないで個別契約の解除を申し出たとき。
5.個別契約の目的物を完成させることができないことが明らかであるとき。
6.引き渡された個別契約の目的物に契約不適合がある場合において、その不適合が当該目的物を除却したうえで再び建設しなければ、契約の目的を達成することができないものであるとき。
7.協力会社が個別契約の目的物の完成の債務の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
8.協力会社が債務の一部の履行が不能である場合又は協力会社がその債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示した場合において、残存する部分のみでは個別契約の目的を達することができないとき。
9.個別契約の目的物の性質や当事者の意思表示により、特定の日時又は一定期間に履行しなければ個別契約の目的を達することができない場合において、協力会社が履行をしないでその時期を経過したとき。
10.この基本契約又は個別契約において、信頼関係を破壊する行為がなされたとき。
11.資金不足等により手形又は小切手が 1 回でも不渡りとなったとき。
12.仮差押命令、仮処分、差押命令又は競売の申立があったとき、又は公租公課の滞納処分を受けたとき。
13.支払停止があったとき。
14.破産手続開始、民事再生手続開始、会社更生手続開始又は特別清算開始、特定調停等の法的手続きの申立、任意整理等の申立があったとき、その他元請負人が協力会社の債務履行を困難と認めたとき。
15.解散又は営業の全部若しくは重要な一部を第三者に譲渡しようとしたとき。
16.監督官公庁から営業の許可取消処分又は停止処分を受けたとき。
17.協力会社または協力会社の代表者の所在が不明となり、通常の手段による通知ができなくなったとき。
18.その他資産、信用又は事業に重大な変更を生じたと認められるとき。
19.第 17 条の規定に違反したとき。
20.第 45 条第２項の規定に違反したとき。
21.第 50 条第１項の適用事由に該当したとき。
22.第 58 条又は第 61 条第 3 項によらないで個別契約の解除を申し出たとき。
23.前各号に掲げる場合のほか、この基本契約又は個別契約に違反し、その是正の見込みがないと認められるとき。
(3) 元請負人は、前項により個別契約を解除したときは、工事の出来形部分及び支払の対象となった工事材料の引渡しを受ける。但し、その出来形部分が設計図書に適合しない場合はその引渡しを受けないことができる。
(4) 元請負人は前項の引渡しを受けたときは、その引渡しを受けた出来形部分及び工事材料に相応する契約代金相当額を協力会社に支払う。ただし、前払金の支払いがなされていた場合は、同金額を控除する。
(5) 第 1 項に定める事由により元請負人が損害を受けた場合には、個別契約の解除の有無にかかわりなく、元請負人は、協力会社に対して、受けた損害の賠償を求めることができる。
(目的物完成前の元請負人の解除権）
第 59 条 元請負人は、目的物が完成しない間は、前条第 1 項、第 2 項による解除のほか、必要がある時は、個別契約の全部または一部を解除することができる。
(2) 前項より個別契約を解除した場合、前条第 3 項及び第 4 項を準用する。
(3) 元請負人は、第 1 項により個別契約を解除し、協力会社に損害を及ぼしたときは、その損害を賠償する。この場合の賠償額は、元請負人と協力会社とが協議のうえ定める。
（反社会的勢力排除）
第 60 条 元請負人及び協力会社は、自己（協力会社の場合は協力会社の関係請負人を含み、関係請負人が数次に亘るときはその全てを含む。）及びその代表者、責任者、実質的に経営権を有する者が、次項各号のいずれにも該当しないことを表明し、かつ将来にわたっても該当しないことを確約する。
(2) 元請負人及び協力会社は、相手方（協力会社の場合は協力会社の関係請負人を含み、関係請負人が数次に亘るときはその全てを含む。）及びその代表者、責任者、実質的に経営権を有する者が次の各号に該当する場合には、相手方に対して何らの通知催告をすることなく本契約及び個別契約を解除することができる。
1.暴力団、暴力団員、暴力団構成員、暴力団関係者、暴力団関係企業若しくは団体または関係者、総会屋その他の反社会的勢力
（以下併せて「反社会的勢力」という。）である場合、または暴力団等であった場合。 2.反社会的勢力が経営に実質的に関与していると認められる場合。
3.反社会的勢力に対して資金等を提供し、または便宜を供与するなどの関与をしていると認められた場合。
4.反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有している場合。
5.自らまたは第三者を利用して、他方当事者に対して、詐術、暴力的行為または脅迫的言辞を用いるなどした場合。
6.自身が反社会的勢力である旨を伝え、または、関係団体若しくは関係者が反社会的勢力である旨を伝えるなどした場合。
7.自らまたは第三者を利用して、他方当事者の名誉や信用等を毀損し、または、毀損するおそれのある行為をした場合。
8.自らまたは第三者を利用して、他方当事者の業務を妨害した場合、若しくは、妨害するおそれのある行為をした場合、または、その他の不当行為を行った場合。
(3) 元請負人は、前項により本契約及び個別契約を解除した場合には、協力会社に損害が生じたとしても、これを一切賠償する責任はないものとする。また、かかる解除により元請負人に損害が生じた場合は、協力会社はその責任を賠償するものとする。
（協力会社の解除権）
第 61 条 協力会社は、元請負人が次の各号の一に該当するときは、相当の期間を定めて催告し、その期間内に履行がないときは、この基本契約又は個別契約の全部若しくは一部を解除することができる。ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がこの基本契約及び個別契約並びに取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、この限りでない。
1. 協力会社の責に帰すべき事由によらないで、個別契約の中止期間が 6 か月を超えたとき。
2. 前号に掲げる場合のほか、元請負人がこの約款又は個別契約に違反したとき。
(2) 協力会社は、元請負人が次の各号の一に該当するときは、何らの催告を要することなく、この基本契約又は個別契約の全部若しくは一部を解除することができる。
1. 元請負人が本約款及び個別契約に違反し、その違反によって目的物を完成することが困難となったとき。
2. 元請負人が契約代金を支払う能力を欠くことが明らかになったとき。
(3) 前二項により個別契約を解除したときは、第 58 条第 3 項及び第 4 項を準用する。
(4) 協力会社は、第 1 項又は第 2 項に基づいて個別契約を解除し、これにより損害を受けたときは、元請負人に対して解除により生じた損害の賠償を請求することができる。この場合の賠償額は、元請負人と協力会社とが協議のうえ定める。
（解除後の措置）
第 62 条 個別契約が解除された場合は、協力会社は次の各号に定める措置をとらなければならない。
1.第 27 条に定める貸与品があるときは、これを元請負人に返却する。この場合、当該貸与品が協力会社の故意または過失により滅失若しくは毀損したときは、再調達、修理または返却に代えてその損害を賠償しなければならない。
2.支給材料（有償のものを除く。）があるときは、使用されたものを除き、これを元請負人に返却する。この場合、当該支給材料が協力会社の故意または過失により滅失若しくは毀損したときは、再調達、修理または返却に代えてその損害を賠償しなければならない。
3.工事現場等に、協力会社の所有に属する工事材料、工事用機器、仮設物その他の物件（協力会社の関係請負人等の所有に属するこれらの物件を含む。）があるときは、これを搬出するとともに工事現場等を原状に復して明け渡さなければならない。
(2) 前項に規定する協力会社のとるべき措置の方法、期限などについては、元請負人の指示するところによる。
(3) 協力会社が、正当な理由がないのに、遅滞なく第 1 項第 3 号の処置を行わないときは、元請負人は、協力会社に代わり前項の処置を行うことができる。この場合、協力会社は元請負人の処置について一切の異議を申し立てることができないとともに、元請負人のこれに要した費用を負担しなければならない。
（期限の利益の喪失）
第 63 条 協力会社が、第 58 条第１項及び第 2 項ないし第 60 条第 1 項のいずれかの事由に該当した場合、協力会社は、元請負人に対して負担している立替債務、前払返還債務、損害賠償債務、求償債務その他一切の債務について当然に期限の利益を失い、元請負人に対して直ちに一括して債務の弁済をしなければならない。
（情報通信の技術を利用する方法）
第 64 条 本約款において書面により行わなければならないこととされている承諾、通知、請求、要求及び申出は、建設業法その他の法令に違反していない限りにおいて、電磁的方法またはその他の情報通信の技術を利用する方法を用いて行うことができる。ただし、当該方法は、書面の交付に準ずるものでなければならない。
（工事請負契約以外の契約）
第 65 条 個別契約が工事に関連する契約でない場合には、本約款のうち当該取引の性質上当然に適用がない条項については当該個別契約に適用しない。
（基本契約と個別契約）
第 66 条 本約款と個別契約が異なる場合には、当該個別契約が優先する。
（紛争の解決）
第 67 条 この約款の各条項において元請負人と協力会社とが協議して定めるものにつき協議がととのわない場合、その他元請負人と協力会社との間に紛争を生じた場合、元請負人または協力会社は次の各号のいずれかを任意に選択のうえ解決を図る。
1.建設業法による建設工事紛争審査会のあっせん、調停または仲裁による解決。
2.民事訴訟法に基づく訴訟手続きによる解決。この場合、本契約に基づく当事者間の紛争に関しては、元請負人の本店または支店を管轄する簡易裁判所または地方裁判所を第xxの専属的合意管轄裁判所とする。
（契約の定めのない事項）
第 68 条 この約款及び個別契約に疑義が生じたとき、またはこれらに定めのない事項については、元請負人と協力会社間の取引慣行に従い、双方誠意をもって協議のうえ決定する。
以 上
（附則）
2011 年 12 月 1 日 制定・施行
2021 年 7 月 1 日 改訂・施行