Contract
第1章 総則
(趣旨等)
第1条 この用地調査等共通仕様書(以下「仕様書」という。)は、岩手県県土整備部の所管する公共事業に必要な土地等の取得等に伴う測量、調査、補償金額の算定等業務(以下「用地調査等業務」という。)を請負に付する場合の業務内容その他必要な事項を定め、もって業務の適正な執行を確保するものとする。
2 業務の発注に当たり、当該業務の実施上この仕様書により難いとき又はこの仕様書に定めのない事項については、発注者が別途定める特記仕様書によるものとし、適用に当たっては特記仕様書を優先するものとする。
(用語の定義)
第2条 この仕様書における用語の定義は、次の各号に定めるとおりとする。
一 「発注者」とは、契約担当者すなわち知事又はその委任を受けて契約を締結する者をいう。
二 「受注者」とは、用地調査等業務の実施に関し、発注者と請負契約を締結した個人若しくは会社その他の法人をいう。又は、法令の規定により認められたその一般承継人をいう。
三 「監督職員」とは、設計業務等委託契約書(以下「契約書」という。)及び仕様書等に定められた範囲内において、受注者又はxx担当者に対する指示、承諾又は協議等の職務を行う者で、契約書第9条第1項に規定する者であり、総括監督員、xx監督員及び監督員を称していう。
四 「総括監督員」とは、総括監督業務を担当し、主に受注者に対する指示、承諾又は協議、及び関連業務との調整のうち重要なものの処理を行う者をいう。
五 「xx監督員」とは、xx監督業務を担当し、主に受注者に対する指示、承諾又は協議(重要なもの及び軽易なものを除く。)の処理、業務の進捗状況の確認、仕様書等の記載内容と履行内容との照合その他契約の履行状況の調査で重要なものの処理及び関連業務との調整(重要なものを除 く。)の処理を行う者をいう。また、仕様書等の変更、一時中止又は契約の解除の必要があると認める場合における総括監督員への報告を行うとともに、監督員の指揮監督並びにxx監督業務及び一般監督業務のとりまとめを行う者をいう。
六 「監督員」とは、一般監督業務を担当し、主に、受注者に対する指示、承諾又は協議で軽易なもの処理、業務の進捗状況の確認、仕様書等の記載内容と履行内容との照合その他契約の履行状況の調査(重要なものを除く。)を行う者をいう。また、仕様書等の変更、一時中止又は契約の解除の必要があると認める場合におけるxx監督員への報告を行うとともに、一般監督業務のとりまとめを行う者をいう。
七 「検査職員」とは、用地調査等業務の完了検査及び指定部分に係る検査に当たって、契約書第31条第2項の規定に基づき、検査を行う者をいう。
八 「xx担当者」とは、契約の履行に関し、業務の管理及び統括等を行う者で、契約書第10条第1項の規定に基づき、受注者が定めた者をいう。
九 「照査技術者」とは、成果物の内容について技術上の照査を行う者で、契約書第11条第1項の規定に基づき、受注者が定めた者をいう。
十 「業務従事者」及び「担当技術者」とは、xx担当者のもとで業務を担当する者で、第7条の規
定に基づき、受注者が定めた者をいう。
十一 「契約書」とは、発注者が定める設計業務等委託契約書をいう。
十二 「設計図書」とは、別冊の図面、仕様書、金額を記載しない業務委託費内訳書、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書という。
十三 「図面」とは、入札等に際して発注者が交付した図面及び発注者から変更又は追加された図面並びに図面のもとになる計算書等をいう。
十四 「業務委託費内訳書」とは、用地調査等業務に関する工種、設計数量及び規格を示した書類をいう。
十五 「現場説明書」とは、用地調査等業務の入札等に参加する者に対して、発注者が当該用地調査等業務の契約条件を説明するための書類をいう。
十六 「質問回答書」とは、現場説明書に関する入札等参加者からの質問書に対して、発注者が回答する書面をいう。
十七 「指示」とは、監督職員が受注者に対し、用地調査等業務の遂行上必要な事項について書面をもって示し実施させること及び検査職員が検査結果を基に受注者に対し、修補等を求め実施させることをいい、原則として書面により行うものとする。
十八 「通知」とは、発注者若しくは監督職員が受注者に対し、又は受注者が発注者若しくは監督職員に対し、用地調査等業務に関する事項について、書面をもって知らせることをいう。
十九 「報告」とは、受注者が監督職員に対し、用地調査等業務の遂行に係わる事項について、書面をもって知らせることをいう。
二十 「承諾」とは、受注者が監督職員に対し、書面で申し出た用地調査等業務の遂行上必要な事項について、監督職員が書面により業務上の行為に同意することをいう。
二十一 「協議」とは、書面により契約書及び仕様書等の協議事項について、発注者又は監督職員と受注者が対等の立場で合議することをいう。
二十二 「照査」とは、受注者が、用地調査等業務の実施により作成する各種図面等や数量計算等の確認並びに算定書等の検算並びに基準・細則への適合性及び補償の妥当性等について検証することをいう。
二十三 「検査」とは、契約書及び仕様書等に基づき、検査職員が用地調査等業務の完了を確認することをいう。
二十四 「修補」とは、発注者が検査時に受注者の負担に帰すべき理由による不良箇所を発見した場合に受注者が行うべき訂正、補足その他の措置をいう。
二十五 「協力者」とは、受注者が用地調査等業務の遂行に当たって、再委託する者をいう。
二十六 「調査区域」とは、用地調査等業務を行う区域として別途図面等で指示する範囲をいう。
二十七 「権利者」とは、調査区域内に存する土地、建物等の所有者及び所有権以外の権利を有する者をいう。
二十八 「調査」とは、建物等の現状等を把握するための現地踏査、立入調査又は管轄登記所(調査区域内の土地を管轄する法務局及び地方法務局(支局、出張所を含む。))等での調査をいう。
二十九 「調査書等の作成」とは、外業調査結果を基に行う各種図面の作成、補償額等算定のための数量等の算出及び各種調査書の作成をいう。
三十 「基準」とは、「岩手県県土整備部の公共用地の取得に伴う損失補償基準(平成11年10月8日付け土総第519号)」をいう。
三十一 「細則」とは、「岩手県県土整備部の公共用地の取得に伴う損失補償基準細則(平成11年10
月8日付け土総第519号)」をいう。
三十二 「成果物の点検・調整確認」とは、権利者に対し適正かつxxな補償を実現するために、基準・細則への適合性、補償の妥当性等について、発注者が受注者とは別に第三者の判断を得ることをいう。
(基本的処理方針)
第3条 受注者は、用地調査等業務を実施する場合(次項に掲げる場合を除く。)において、この仕様書、基準、細則等に適合したものとなるよう、xxかつ的確に業務を処理しなければならない。
2 受注者は、事業損失に関する調査、費用負担額の算定又は費用負担の説明を実施する場合においては、この仕様書、公共事業に係る工事の施行に起因する地盤変動により生じた建物等の損害等に係る事務処理要領(昭和61年4月1日付け建設省経整発第22号建設事務次官通知)その他の事業損失に関する事務処理要領等に適合したものとなるよう、xxかつ的確に業務を処理しなければならない。
(監督職員)
第4条 監督職員は、契約書第9条第2項に規定した指示、承諾、協議等(以下「指示等」という。)の職務の実施に当たり、その権限を行使するときは、原則として書面により行うものとする。ただし、緊急を要する場合で監督職員が受注者に対し口頭による指示等を行った場合には、受注者はその口頭による指示等に従うものとする。なお、監督職員は、その口頭による指示等を行った後、後日書面で受注者に指示するものとする。
(xx担当者)
第5条 受注者は、用地調査等業務におけるxx担当者を定め、契約締結後14日(土曜日、日曜日、祝日等(行政機関の休日に関する法律(昭和63年法律第91号)第1条に規定する行政機関の休日(以下
「休日等」という。))を含む。)以内に発注者に通知しなければならない。
2 xx担当者は、業務の履行に当たり、この用地調査等業務の主たる業務に関し、7年以上の実務経験を有する者、若しくはこの用地調査等業務の主たる業務に関する補償業務管理士(一般社団法人日本補償コンサルタント協会の補償業務管理士研修及び検定試験実施規程第14条に基づく補償業務x xx登録台帳に登録されている者をいう。)の資格を有する者、又は発注者がこれらの者と同等の知識及び能力を有すると認めた者であり、日本語に堪能(日本語通訳が確保できれば可。)でなければならない。
3 受注者がxx担当者に委任できる権限は契約書第10条第2項に規定した事項であるが、契約書第10条第3項に基づく通知がない場合は、発注者及び監督職員は、xx担当者に対して指示等を行えば足りるものとする。
4 xx担当者は、第3章から第16章に定める業務がすべて完了したときは、各成果物について十分な 検証(受注者が、請負に係る業務の成果物の瑕疵を防止するため、当該成果物を発注者に提出する前 に、発注者の指示に従った成果物が完成しているかについて点検及び修正することをいう。以下同じ。)を行わなければならない。
なお、第24条に定める成果物のうち,地図の転写図及び土地の実測平面図については、各葉ごとに、その他については、表紙の裏面にxx担当者の資格及び氏名の記載を行うものとする。
5 xx担当者は、照査結果の確認を行わなければならない。
6 xx担当者は、原則として変更できない。ただし、死亡、傷病、退職、出産、育児、介護等やむを
えない理由により変更を行う場合には、同等以上の技術者とするものとし、受注者は発注者の承諾を得なければならない。
(照査技術者)
第6条 受注者は、発注者が別に定める場合を除き、原則として用地調査等業務における照査技術者を定め、契約締結後14日(休日等を含む。)以内に発注者に通知しなければならない。
2 受注者は、照査技術者を定めた場合においては、前条第4項に規定する点検及び修正が完了した後に、照査技術者による照査を実施しなければならない。
3 照査技術者は、発注者が「xx担当者」と同等の知識及び能力を有する者と認めた者でなければならない。
4 照査技術者は、照査計画を作成し作業計画書に記載し、照査に関する事項を定めなければならない。
5 照査技術者は、照査結果を照査報告書としてとりまとめ、照査技術者の責において記名の上、xx担当者に提出するものとする。
6 照査技術者は、原則として変更できない。ただし、死亡、傷病、退職、出産、育児、介護等やむをえない理由により変更を行う場合には、同等以上の技術者とするものとし、受注者は発注者の承諾を得なければならない。
(業務従事者及び担当技術者)
第7条 受注者は、用地調査等業務の実施に当たり、業務従事者(補助者を除く。)として、十分な知識と能力を有する者を充てなければならない。
2 受注者は、前項に定める業務従事者のうち、担当技術者を定める場合は、契約締結後14日(休日等を含む。)以内に担当技術者通知書(様式112号)により発注者に通知しなければならない。なお、担当技術者が複数にわたる場合は8名までとし、受注者が設計共同体である場合には、構成員ごとに
8名までとする。
3 担当技術者は、照査技術者を兼ねることができない。
(再委託)
第8条 契約書第7条第1項に規定する「主たる部分」とは、用地調査等業務における総合的企画、業務遂行管理、調査・補償額算定等の手法の決定及び技術的判断等をいい、受注者は、これを再委託することはできない。
2 契約書第7条第3項ただし書きに規定する「軽微な部分」は、コピー、ワープロ、印刷、製本、翻訳、計算処理(単純な電算処理に限る)、データ入力、資料の収集、単純な集計その他特記仕様書に定める事項とする。
3 受注者は、前2項に規定する業務以外の再委託に当たっては、発注者の承諾を得なければならない。
4 受注者は、用地調査等業務を再委託に付する場合、書面により協力者との契約関係を明確にしておくとともに、協力者に対し適切な指導、管理を行い用地調査等業務を実施しなければならない。
なお、協力者は、岩手県の建設関連業務の委託契約に係る競争入札参加資格者である場合は、岩手県の指名停止期間中であってはならない。
(用地調査等業務の区分)
第9条 この仕様書によって履行する用地調査等業務は、次の各号に定めるところにより行うものとす
る。
一 用地測量は、測量法(昭和24年法律第188号)第33条の規定に基づく国土交通省公共測量作業規程により行うものとし、この仕様書においては、用地測量の実施に当たって必要となる細目を定めるものとする。
区 分 | 判 断 基 準 |
木造建物〔Ⅰ〕 | 土台、柱、梁、小屋組等の主要な構造部に木材を使用し、軸組(在来)工法により建築されている専用住宅、共同住宅、店舗、事務所、工場、倉庫等の建物で主要な構造部の形状・材種、間取り等が一般的と判断されるxxx又は2階建の建 物 |
木造建物〔Ⅱ〕 | 土台、柱、梁、小屋組等の主要な構造部に木材を使用し、軸組(在来)工法により建築されている劇場、映画館、公衆浴場、体育館等で、主要な構造部の形状・材種、間取り等が一般的でなく、木造建物〔Ⅰ〕に含まれないと判断されるもの 又は3階建の建物 |
木造建物〔Ⅲ〕 | 土台、柱、梁、小屋組等の主要な構造部に木材を使用し、ツーバイフォー工法又 はプレハブ工法等軸組(在来)工法以外の工法により建築された建物 |
木造特殊建物 | 土台、柱、梁、小屋組等の主要な構造部に木材を使用し、軸組(在来)工法により建築されている神社、仏閣、教会堂、茶室、xxx等の建物で建築に特殊な技 能を必要とするもの又は歴史的価値を有する建物 |
非木造建物〔Ⅰ〕 | 柱、xxの主要な構造部が木材以外の材料により建築されている鉄骨造、鉄筋コ ンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、コンクリートブロック造等の建物 |
非木造建物〔Ⅱ〕 | 石造、レンガ造及びプレハブ工法により建築されている鉄骨系又はコンクリート 系の建物 |
二 建物は、表1により木造建物〔Ⅰ〕、木造建物〔Ⅱ〕、木造建物〔Ⅲ〕、木造特殊建物、非木造建物〔Ⅰ〕及び非木造建物〔Ⅱ〕に区分する(第14章地盤変動影響調査等を実施する場合を除く。)。表1 建物区分
(注) 建築設備及び建物附随工作物(テラス、ベランダ等建物と一体として施工され、建物の効用に寄与しているもの)は、建物の調査に含めて行うものとし、この場合の「建築設備」とは、建物と一体となって、建物の効用を全うするために設けられている、又は、建物の構造と密接不可分な関係にあるおおむね次に掲げるものをいう。
(1) 電気設備(電灯設備、動力設備、受・変電設備(キュービクル式受変電設備を除く。)、xxx発電設備(建材型)等)
(2) 通信・情報設備(電話設備、電気時計・放送設備、インターホン設備、警備設備、表示設備、テレビジョン共同受信設備等)
(3) ガス設備
(4) 給・排水設備、衛生設備 (5) 空調(冷暖房・換気)設備
(6) 消火設備(火災報知器、スプリンクラー等) (7) 排煙設備
(8) 汚物処理設備 (9) 煙突
(10) 運搬設備(昇降機、エスカレーター等。ただし工場、倉庫等の搬送設備を除く。)
(11) 避雷針
ただし、借家人等の建物所有者と異なる者の所有であり、かつ、容易に取り外しが行えるような場合は、この限りでない。
区 分 | 判 断 基 準 |
機械設備 | 原動機等により製品等の製造又は加工等を行うもの、又は製造等に直接係わらない機械を主体とした排水処理施設等をいい、キュービクル式受変電設備、建築 設備以外の動力設備、ガス設備、給・排水設備等の配管、配線及び機器類を含む。 |
生産設備 | 当該設備が製品等の製造に直接・間接的に係わっているもの又は営業を行う上で必要となる設備で次に例示するもの等をいう。ただし、建物として取扱うことが相当と認められるものを除く。 A 製品等の製造、xx、養殖等に直接係わるもの 園芸用フレーム、わさび畑、養殖池(場)(ポンプ配水設備を含む。)、牛、豚、鶏その他の家畜の飼育又は調教施設等 B 営業を目的に設置されているもの又は営業上必要なもの テニスコート、ゴルフ練習場等の施設(xx、ボール搬送機又はボール洗い機等を含む。)、自動車練習場のコース、遊園地(公共的な公園及び当該施設に附帯する駐車場を含む。)、釣り堀、貯木場等 C 製品等の製造、xx、養殖又は営業には直接的に係わらないが、間接的に必要となるもの 工場等の貯水池、浄水池(調整池及び沈澱池を含む。)、駐車場、運動場等の厚生施設等 D 上記AからCまでに例示するもの以外で次に例示するもの コンクリート等の煙突、給水塔、規模の大きな貯水槽又は浄水槽、鉄塔、送電設備、飼料用サイロ、用水堰、橋、火の見櫓、規模の大きなむろ、炭焼釜等 |
附帯工作物 | 表1の建物(中に掲げる設備、工作物を含む。)及び表2の他の区分に属する者以外の全ての者を良い、主として次に例示するものをいう。 門、囲障、コンクリート叩き、アスファルト舗装通路、敷石、敷地内排水設備、 給・排水設備、ガス設備、物干台(柱)、xx |
庭園 | 立竹木、庭石、灯籠、xx、xxによって造形されており、総合的美的景観が 形成されているものをいう。 |
墳墓 | 墓地として都道府県知事の許可を受けた区域又はこれと同等と認めることが相当な区域内に存する死体を埋葬し、又は焼骨を埋蔵する施設をいい、これに附 随する工作物及び立竹木を含む。 |
三 工作物は、表2により機械設備、生産設備、附帯工作物、庭園及び墳墓に区分する。表2 工作物区分
四 立竹木は、表3により庭木等、用材林xx、薪炭林立木、収穫樹、xx、苗木(xx畑)及びその他のxxに区分する。
表3 立竹木区分
区 | 分 | 判 | 断 | 基 | 準 |
庭木等 | まつ、かや、まき、つばき等のxxで、観賞上の価値又は防風、防雪その他の効用を有するxxで,住宅、店舗、工場等の敷地内に植栽されているもの(自生木を含み、庭園及び墳墓を構成するものを除く。)をいい、次に掲げる種別により区分する。 A 観賞樹 観賞上の価値を有すると認められるxxであって、xx(針葉樹及び広葉樹)、株物、玉物、生垣、特殊樹(観賞用竹を含む)をいう。 ①x x 観賞上の価値を有すると認められるxxで、モミジ、ハナミズキなどのように主幹と側枝の区別が概ね明らかで、樹高が大きくなるものをいう。 ②株 物 観賞上の価値を有すると認められるxxで、アジサイ、ナンテンなどのように、通常幹又は枝がxxから分岐したもので、樹高が大きくならないものをいう。 ③玉 物 観賞上の価値を有すると認められるxxで、マメツゲ、ツツジなどのように枝葉が地上近くまで繁茂し、全体として球状を呈し、樹高が大きくならないものをいう。 ④生 垣 観賞上の価値を有すると認められるxxで、宅地等の境界付近において直線的に密植したもので、囲障に相当するものをいう ⑤特殊樹 観賞上の価値を有すると認められるxxで、①~④に該当するものを除く。 B 利用樹 防風、防雪その他の効用を目的として植栽されているxxで、主に屋敷回りに生育するものをいう。 C 風致木 名所又は旧跡の風致保存を目的として植栽されているxx又は風致を保たせるために敷地内に植栽されているxxをいう。 D 地被類 観賞等を目的に植え付けられた多年生植物で、xx系及び草本系をいう。 ① xx系 ササ類など地上部が木質に近く株状に生育するものをいい、自然発生のものを除く。 ② 草本系 リュウノヒゲなど地上部が草状の葉や茎となり、株状に生育するもの及びシバザクラなど草状の低い地上部が地面を這うように面状に生育するものをいい、自然発生のものを除く。 E xx 観賞等を目的に植え付けられた多年生植物で、日本芝及び西洋芝をいう。 ① 日本芝 高麗芝、野芝のように冬季は枯れて冬眠に入るが、根は越冬し、 |
暑さに強いxxをいい、自然発生のものは除く。 ② 西洋芝 ケンタッキーブルーグラスのように冬季でも緑を保つが暑さに弱いxxをいい、自然発生のものを除く。 F ツル性類 観賞等を目的に植え付けられた多年生植物で、自ら直立することなく地上を這い、あるいは他の物への巻き付きや吸着根により壁面、支柱、棚のxx又は下垂する茎を持つもの(木質化するものを除く。)をいい、自然発生のものを除く。 G その他 鑑賞等を目的に植え付けられた、上記の区分に属するもの以外の多年生植物をいい、自然発生のものを除く。 | |
用材林 | ひのき、すぎ等のxxで用材とすることを目的としているもの又は用材の効用 を有していると認められるものをいう。 |
薪炭林 | なら、くぬぎ等のxxで薪、炭等とすることを目的としているもの又はこれら の効用を有していると認められるものをいう。 |
収穫樹 | A 果樹 りんご、みかん等のxxで果実等の収穫を目的としているものをいい、栽培方法の差異による区分は次のとおり。 ① 園栽培 一団の区画内(果樹xx)において、集約的かつ計画的に肥培管理を行って栽培しているものをいう。 ② 散在樹 園栽培以外の収穫樹、例えば宅地内或いは田・畑の畦畔、xx及び林地等に散在するものをいう。 B 特用樹 茶、桑、こうぞ等のように、枝葉、樹皮の利用を目的とする樹木をいい、園栽培と散在樹の区分は、果樹の例による。 |
xx | 孟宗竹、xxxで竹材又は筍の収穫を目的としているxxをいう。 |
苗木(xx畑) | 営業用樹木で育苗管理しているxx畑の苗木をいう。 |
その他のxx | 上記の区分に属するxx以外のxxをいう。 |
第2章 用地調査等業務の基本的処理方法第1節 用地調査等業務の実施手続
(施行上の義務及び心得)
第10条 受注者は、用地調査等業務の実施に当たって、関連する関係諸法令及び条例等のほか、次の各号に定める事項を遵守しなければならない。
一 自ら行わなければならない関係官公署への届出等の手続きは、迅速に処理しなければならない。二 用地調査等業務で知り得た権利者側の事情及び成果物の内容は、他に漏らしてはならない。
三 用地調査等業務は権利者の財産等に関するものであり、補償の基礎又は損害等の有無の立証及び費用負担額の算定の基礎となることを理解し、正確かつ良心的に行わなければならない。また、実施に当たっては、権利者に不信の念を抱かせる言動を慎まなければならない。
四 権利者から要望等があった場合には、十分にその意向を把握した上で、速やかに、監督職員に報告し、指示を受けなければならない。
(業務の着手)
第11条 受注者は、特記仕様書に定めがある場合を除き、契約締結後15日(休日等を除く。)以内に用地調査等業務に着手しなければならない。この場合において、着手とはxx担当者が用地調査等業務の実施のため監督職員との打合せを行うことをいう。
(書類提出)
第12条 受注者は、発注者が指定した様式により、契約締結後に関係書類を監督職員を経て、発注者に遅滞なく提出しなければならない。ただし、請負代金に係る請求書、請求代金代理受領承諾書、遅延利息請求書、監督職員に関する措置請求に係る書類及びその他現場説明の際に指定した書類を除く。
2 受注者が発注者に提出する書類で様式が定められていないものは、受注者において様式を定め、提出するものとする。ただし、発注者がその様式を指示した場合は、これに従わなければならない。
3 受注者は、契約時又は変更時において請負代金の額が100万円以上の業務について、業務実績情報システム(以下「テクリス」という。)に基づき、契約・変更・完了・訂正時に業務実績情報として
「登録のための確認のお願い」をテクリスから調査職員にメール送信し、調査職員の確認を受けた上 で、契約時は契約締結後15日(休日等を除く。)以内に、登録内容の変更時は変更があった日から15 日(休日等を除く。)以内に、訂正時は適宜、完了時は業務完了後15日(休日等を除く。)以内に、訂正時は適宜、書面により監督職員の確認を受けたうえで、登録機関に登録申請しなければならない。なお、登録できる技術者は、作業計画書に示した技術者とする(担当技術者の登録は8名までとする。)。
また、登録機関発行の「登録内容確認書」はテクリス登録時に調査職員にメール送信される。なお、変更時と完了時の間が、15日間(休日等を除く。)に満たない場合は、変更時の登録申請を省略できるものとする。
また、本業務の完了後においても同様にテクリス発注者にメール送信し、速やかに発注者の確認を受けた上で、登録機関に登録申請し、登録後にはxxxxより「登録内容確認書」をダウンロードし、発注者に提出しなければならない。
(打合せ等)
第13条 用地調査等業務を適正かつ円滑に実施するため、xx担当者と監督職員は常に密接な連絡をとり、業務の方針及び条件等の疑義を正すものとし、その内容についてはその都度受注者が打合せ記録簿(様式第116号)に記録し、相互に確認しなければならない。
なお、連絡は積極的に電子メール等を活用し、確認した内容については、必要に応じて打合せ記録簿を作成するものとする。
2 用地調査等業務着手時及び仕様書等で定める業務の区切りにおいて、xx担当者と監督職員は打合 せを行うものとし、その結果について受注者が打合せ記録簿に記録し相互に確認しなければならない。
3 xx担当者は、仕様書等に定めのない事項について疑義が生じた場合は、速やかに監督職員と協議するものとする。
4 監督職員及び受注者は、「ワンデーレスポンス」に努めるものとする。
なお、「ワンデーレスポンス」とは、問合せ等に対して、1日あるいは適切な期限までに対応することをいい、1日での対応が困難な場合などは、いつまでに対応するかを連絡するなど、速やかに何らかの対応をすることをいう。
(現地踏査)
第14条 受注者は、用地調査等業務の着手に先立ち、調査区域の現地踏査を行い、地域の状況、土地及び建物等の概況を把握するものとする。
(作業計画の策定)
第15条 受注者は、契約締結後14日(休日等を含む。)以内に、仕様書等及び現地踏査の結果等を基に作業計画書を策定し監督職員に提出しなければならない。
2 前項の作業計画書には、次の事項を記載するものとする。
なお、記載にあたって、実施方針又はその他には、第30条、第31条、第32条及び第34条に関する事項も含めるものとする。
一 業務概要二 実施方針三 業務工程
四 業務組織計画五 打合せ計画
六 成果物の品質を確保するための計画七 成果物の内容、部数
八 使用する主な図書及び基準 九 連絡体制(緊急時を含む。)十 使用する主な機器
十一 設計図書において照査技術者による照査が定められている場合は、照査技術者及び照査計画十二 その他
3 受注者は、作業計画書の重要な内容を変更する場合は、理由を明確にしたうえで、その都度監督職員に変更作業計画書を提出しなければならない。
4 受注者は、第1項の作業計画書に基づき業務が確実に実施できる執行体制を整備するものとする。
(監督職員の指示等)
第16条 受注者は、用地調査等業務の実施に先立ち、xx担当者を立ち会わせたうえで、監督職員から業務の実施について必要な指示を受けるものとする。
2 受注者は、用地調査等業務の実施に当たりこの仕様書、特記仕様書又は監督職員の指示について疑義が生じたときは、監督職員と協議するものとし、その結果については受注者が記録し相互に確認するものとする。
3 監督職員の指示は、用地調査等業務の施行に関する指示書(様式第113号)(以下「指示書」という。)により行うものとする。
4 受注者は、用地調査等業務の遂行上必要な事項について承諾を受ける場合は、用地調査等業務の施行に関する承諾書(様式第114号)により行うものとする。
5 第2項の協議は、用地調査等業務の施行に関する協議書(様式第115号)により行うものとする。
(貸与品等)
第17条 受注者は、用地調査等業務を実施するに当たり必要な図面その他の資料を貸与品等として使用する場合には、発注者から貸与又は支給を受けるものとする。
2 登記事項証明書等の貸与等を受ける必要があるときは、別途監督職員と協議するものとする。
3 貸与品等の品名及び数量は特記仕様書によるものとし、貸与品等の引渡しは、貸与品等引渡通知書
(様式第1号)により行うものとする。
4 受注者は、前項の貸与品等を受領したときは、貸与品等受領書(様式第2号)を監督職員に提出するものとする。
5 受注者は、用地調査等業務が完了したときは、完了の日から3日以内に貸与品等を返納するとともに貸与品等精算書(様式第3号)及び貸与品等返納書(様式第4号)を監督職員に提出するものとする。
(立入り及び立会い)
第18条 受注者は、用地調査等業務のために権利者が占有する土地、建物等に立ち入ろうとするときは、あらかじめ、当該土地、建物等の権利者の同意を得なければならない。
2 受注者は、前項に規定する同意が得られたものにあっては立入りの日及び時間を、あらかじめ、監督職員に報告するものとし、同意が得られないものにあってはその理由を付して、速やかに、監督職員に報告し、指示を受けるものとする。
3 受注者は、用地調査等業務を行うため土地、建物等の立入り調査を行う場合には、権利者の立会いを得なければならない。ただし、立会いを得ることができないときは、あらかじめ、権利者の了解を得ることをもって足りるものとする。
(障害物の伐除)
第19条 受注者は、用地調査等を行うため障害物を伐除しなければ調査が困難と認められるときは、監督職員に報告し、指示を受けるものとする。
2 監督職員からの指示により障害物の伐除を行ったときは、障害物伐除報告書(様式第5号)を監督職員に提出するものとする。
(身分証明書の携帯)
第20条 受注者は、用地調査等業務の着手に当たり、あらかじめxx担当者ほか用地調査等業務に従事
する者(以下「xx担当者等」という。)の身分証明書交付願を発注者に提出し身分証明書の交付を受けるものとし、用地調査等業務の実施に当たっては、これを常に携帯させなければならない。
2 xx担当者等は、権利者等から請求があったときは、前項により交付を受けた身分証明書を提示しなければならない。
3 受注者は、用地調査等業務が完了したときは、速やかに、身分証明書を発注者に返納しなければならない。
(算定資料)
第21条 受注者は、建物移転料及びその他通常生ずる損失に関する補償額等の算定又は事業に係る工事の施行に起因する地盤変動により損害等が生じた建物その他の工作物の費用負担額等の算定に当たっては、発注者が指示する補償金算定標準書に基づき行うものとする。ただし、当該補償金算定標準
書に掲載のない損失補償単価等については、監督職員と協議のうえ市場調査により求めるものとする。
(監督職員への進捗状況の報告)
第22条 受注者は、業務を実施した場合、契約書第15条に基づき、履行状況を作成し、監督職員に提出しなければならない。
2 受注者は、監督職員から用地調査等業務の進捗状況について調査又は報告を求められたときは、これに応じなければならない。
3 受注者は、前項の進捗状況の報告にxx担当者を立ち会わせるものとする。
(成果物の一部提出等)
第23条 受注者は、用地調査等業務の実施期間中であっても、監督職員が成果物の一部の提出を求めたときは、これに応ずるものとする。
2 監督職員は、前項で提出した成果物の一部について、その報告を求めることができる。受注者は、当該報告にxx担当者及び監督職員の求めに応じて照査技術者を立ち会わせるものとする。
3 受注者は、用地調査等業務のうち成果物の点検・調整確認を実施するものとされたものについては、監督職員の指示により第24条に定める成果物の提出に先立って仮提出をしなければならない。
(成果物)
第24条 受注者は、次の各号により成果物を作成するものとする。一 用地調査等業務の区分及び内容ごとに整理し、編集する。
二 表紙には、契約件名、年度(又は履行期限の年月)、発注者及び受注者の名称を記載する。三 目次及びページを付す。
四 容易に取りはずすことが可能な方法により編綴する。
2 本仕様書に様式の定めがないものは、監督職員の指示による。
3 提出する成果物は、別記1成果物一覧表に掲げる成果物等で特記仕様書に掲げる成果物とし、部数は、1部とする。
4 受注者は、成果物の作成に当たり使用した調査xxの原簿を契約書第52条に定める契約不適合責任期間保管し、監督職員が提出を求めたときは、これらを提出するものとする。
(検査)
第25条 受注者は、検査職員が用地調査等業務の完了検査を行うときは、xx担当者及び監督職員の求めに応じて照査技術者を立ち会わせるものとする。
2 受注者は、検査のために必要な資料の提出その他の処置について、検査職員の指示に速やかに従うものとする。
(修補)
第26条 受注者は、修補は速やかに行わなければならない。
2 検査職員は、修補の必要があると認めた場合には、受注者に対して期限を定めて修補を指示することができるものとする。
3 検査職員が修補の指示をした場合において、修補の完了の確認は検査職員の指示に従うものとする。
4 検査職員が指示した期間内に修補が完了しなかった場合には、発注者は、契約書第31条第2項の規定に基づき検査の結果を受注者に通知するものとする。
(条件変更等)
第27条 契約書第18条第1項第5号に規定する「予期することのできない特別な状態」とは、契約書第 29条第1項に規定する天災その他の不可抗力による場合のほか、発注者と受注者が協議し当該規定に適合すると判断した場合とする。
2 監督職員が、受注者に対して契約書第18条、第19条及び第21条の規定に基づく仕様書等の変更又は訂正の指示を行う場合は、指示書によるものとする。
(成果物の点検・調整確認対象業務の対応)
第28条 受注者は、第23条第3項で仮提出した成果物の内容等について、監督職員から質問又は問い合わせ等があったときは、必要な資料等を示し、これに答えるものとする。
2 受注者は、仮提出した成果物の内容等について、監督職員から再検討又は修補の指示があったときは、速やかに、これに応ずるものとする。
3 受注者は、前項の修補の指示項目以外の項目についても、これに類する項目があると認めるときは、これを修補するものとする。
(守秘義務)
第29条 受注者は、契約書第1条第5項の規定により、当該業務の実施過程で知り得た秘密を第三者に漏らしてはならないものとし、次の各号に定める事項を遵守しなければならない。
一 受注者は、当該業務の結果(業務実施の過程において得られた記録等を含む。)を第三者に閲覧させ、複写させ、又は譲渡してはならない。ただし、あらかじめ発注者の書面による承諾を得たときはこの限りではない。
二 受注者は、当該業務に関して発注者から貸与された情報その他知り得た情報を第15条に示す作業計画書の業務組織計画に記載される者以外には秘密としなければならない。
三 受注者は、当該業務に関して発注者から貸与された情報、その他知り得た情報を当該業務の終了後においても第三者に漏らしてはならない。
四 当該業務で取り扱う情報は、アクセス制限及びパスワード管理等により適切に管理するとともに、当該業務のみに使用し、他の目的に使用してはならない。また、発注者の許可なく複製・転送等を してはならない。
五 受注者は、当該業務完了時に、発注者から貸与された情報その他知り得た情報を発注者へ返却若しくは消去又は破棄を確実に行わなければならない。
六 受注者は、当該業務の実施過程で知り得た情報の外部への漏洩若しくは目的外利用が認められ又そのおそれがある場合には、これを速やかに発注者に報告するものとする。
(個人情報の取扱い)
第30条 受注者は、個人情報の保護の重要性を認識し、用地調査等業務実施についての個人情報の取扱いに当たっては、個人の権利利益を侵害することのないよう、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第58号)等関係法令のほか、発注者が別途定める取扱いに基づき、個人情報の漏えい、滅失、改ざん又は毀損の防止その他の個人情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
(安全等の確保)
第31条 受注者は、屋外で行う用地調査等業務の実施に際しては、用地調査等業務関係者だけでなく、付近住民、通行者、通行車両等の第三者の安全確保に努めなければならない。
2 受注者は、屋外で行う用地調査等業務の実施に際しては、所轄警察署、道路管理者、鉄道事業者、河川管理者、労働基準監督署等の関係者及び関係機関と緊密な連携を取り、用地調査等業務の実施中の安全を確保しなければならない。
3 受注者は、屋外で行う用地調査等業務の実施に当たり、事故が発生しないようにxx担当者等に安全教育の徹底を図り、指導、監督に努めなければならない。
4 受注者は、屋外で行う用地調査等業務の実施に当たっては安全の確保に努めるとともに、労働安全衛生法等関係法令に基づく措置を講じなければばらない。
5 受注者は、屋外で行う用地調査等業務の実施に当たり、災害予防のため、次の各号に掲げる事項を厳守しなければならない。
一 受注者は、喫煙等の場所を指定し、指定場所以外での火気の使用を禁止しなければならない。二 受注者は、ガソリン、塗料等の可燃物を使用する必要がある場合には、関係法令を遵守するとと
もに、関係官公署の指導に従い必要な措置を講じなければならない。
6 受注者は、爆破物等の危険物を使用する必要がある場合には、関係法令を遵守するとともに、関係官公署の指導に従い、爆発等の防止の措置を講じなければならない。
7 受注者は、屋外で行う用地調査等業務の実施に当たり、豪雨、豪雪、出水、地震、落雷等の自然災害に対して、常に被害を最小限にくい止めるための防災体制を確立しておかなければならない。
8 受注者は、屋外で行う用地調査等実施中に事故等が発生した場合は、直ちに監督職員に報告するとともに、監督職員が指示する様式により事故報告書を速やかに監督職員に提出し、監督職員から指示がある場合にはその指示に従わなければならない。
(行政情報流出防止対策の強化)
第32条 受注者は、用地調査等業務の履行に関する全ての行政情報について、適切な流出防止対策をとり、第15条で示す作業計画書に流出防止策を記載するものとする。
2 受注者は、用地調査等業務の履行に関する全ての行政情報の取扱いについては、関係法令を遵守するほか、発注者が別途定める取扱いを遵守しなければならない。
(暴力団員等による不当介入を受けた場合の措置)
第33条 受注者は、暴力団員等による不当介入を受けた場合は、断固としてこれを拒否することとし、不当介入を受けた時点で速やかに警察に通報を行うとともに、捜査上必要な協力を行わなければならない。なお、協力者が不当要求を受けたことを認知した場合も同様とする。
2 受注者は、前項により警察に通報又は捜査上必要な協力を行った場合には、速やかにその内容を書面にて発注者に報告しなければならない。
3 前2項の行為を受注者が怠ったことが確認された場合には、発注者は受注者に対し、指名停止等の措置を講じる場合がある。
4 暴力団員等による不当介入を受けたことにより工程に遅れが生じる等の被害が生じた場合は、発注者と協議しなければならない。
(保険加入の義務)
第34条 受注者は、雇用保険法(昭和49年法律第116号)、労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50 号)、健康保険法(大正11年法律第70号)及び厚生年金保険法(昭和29年法律第115号)の規定によ り、雇用者等の雇用形態に応じ、雇用者等を被保険者とするこれらの保険に加入しなければならない。
第2節 数量等の処理
(用地測量の面積計算及び計算数値の取扱い)
第35条 用地測量の面積計算は、原則として、座標法によるものとする。
2 用地測量に係る計算数値の取扱いは、計算の表示単位と桁数について、以下のとおりとする。なお、端数は切捨てとする。
① 長さ m単位 小数点以下3けた
② 面積 ㎡単位 小数点以下6けた
(建物等の計測)
第36条 建物及び工作物の調査において、長さ、高さ等の計測単位は、メートルを基本とし、小数点以下第2位(小数点以下第3位四捨五入)とする。ただし、排水xxの長さ等で小数点以下第2位の計測が困難なものは、この限りでない。
2 建物及び工作物の面積に係る計測は、原則として、柱又は壁の中心間で行うこととする。
3 建物等の構造材、仕上げ材等の厚さ、xxの計測は、原則として、ミリメートルを単位とする。
4 立竹木の計測単位は、次の各号によるものとする。
一 幹周、胸高直径は、センチメートル(小数点以下第1位四捨五入)とする。
二 樹高、幹高、葉張、葉xx高及び玉周は、メートルとし、小数点以下第1位(小数点以下第2位四捨五入)とする。ただし、庭木等のうち株物、玉物、生垣及び特殊樹については、については、センチメートル(小数点以下第1位四捨五入)とする。
三 地被類、xx、ツル性類及びxxが植え込まれている区域の計測単位は、メートルとし、小数点以下第1位(小数点以下第2位四捨五入)までとする。
(図面等に表示する数値及び面積計算)
第37条 建物等の調査図面に表示する数値は、前条の計測値を基にミリメートル単位で記入するものと
する。
2 建物等の面積計算は、前項で記入した数値をメートル単位により小数点以下第4位まで算出し、小数点以下第2位(小数点以下第3位切捨て)までの数値を求めるものとする。
3 建物の延べ床面積は、前項で算出した各階別の小数点以下第2位までの数値を合計した数値とするものとする。
4 1棟の建物が2以上の用途に使用されているときは、用途別の面積を前2項の定めるところにより算出するものとする。
(計算数値の取扱い)
第38条 建物等の補償額算定に必要となる構造材、仕上げ材等の数量算出の単位は、通常使用されている例によるものとする。ただし、算出する数量が少量であり、通常使用している単位で表示することが困難な場合は、別途の単位を使用することができるものとする。
2 構造材、仕上げ材等の数量計算は、原則として、それぞれの単位を基準として次の方法により行うものとする。
一 数量計算の集計は、補償額算定調書に計上する項目ごとに行う。
二 前項の使用単位で直接算出できるものは、その種目ごとの計算過程において、小数点以下第3位
(小数点以下第4位切捨て)まで求める。
三 前項の使用単位で直接算出することが困難なものは、種目ごとの長さ等の集計を行った後、使用単位数量に換算する。この場合における長さ等の集計は、原則として、小数点以下第2位をもって行うものとし、数量換算結果は、小数点以下第3位まで算出する。
(補償額算定調書に計上する数値)
第39条 補償額算定調書に計上する数値(価格に対応する数量)は、次の各号によるもののほか、第36条による計測値を基に算出した数値とする。
一 建物の延べ床面積は、第37条第3項で算出した数値とする。
二 構造材、仕上げ材その他の数量は、前条第2項第2号及び第3号で算出したものを小数点以下第
2位(小数点以下第3位四捨五入)で計上する。
(補償額の端数処理)
第40条 建物等の補償額の算定を行う場合の資材単価等の端数処理は、原則として、次の各号に掲げる場合を除き、1円未満切り捨てとする。
一 補償単価及び資材単価等は、次による。
イ 100円未満のとき 1円未満切り捨てロ 100円以上10,000円未満のとき 10円未満切り捨てハ 10,000円以上のとき 100円未満切り捨て
二 共通仮設費及び諸経費にあっては、100円未満を切り捨てた金額を計上する。この場合において、その額が100円未満のときは、1円未満切り捨てとする。
第3章 権利調査第1節 調査
(権利調査)
第41条 権利調査とは、登記事項証明書、戸籍簿等の簿冊の謄本等の収受又は居住者等からの聴き取り等の方法により土地、建物等の現在の権利者(又はその法定代理人)等の氏名又は名称(以下「氏名等」という。)及び住所又は所在地(以下「住所等」という。)等に関し調査することをいう。
(地図の転写)
第42条 地図の転写は、調査区域について管轄登記所に備付けてある地図(不動産登記法(平成16年法律第123号)第14条第1項又は同条第4項の規定により管轄登記所に備える地図又は地図に準ずる図面をいう。以下同じ。)を次の各号に定める方法により行うものとする。
一 転写した地図には、地図の着色に従って着色する。
二 転写した地図には、方位、縮尺、市町村名、大字名、字名(隣接字名を含む。)及び地番を記載する。
三 転写した地図には、管轄登記所名、転写年月日及び転写を行った者の氏名を記入する。
2 地積測量図等の転写は、調査区域内の土地について、管轄登記所に地積測量図等が存する場合に、これを転写又は複写する方法により行うものとする。
(土地の登記記録の調査)
第43条 土地の登記記録の調査は、前条で作成した地図から監督職員が指示する範囲の土地に係わる次の各号に掲げる登記事項について行うものとする。
一 土地の所在及び地番並びに当該地番に係る最終支号二 地目及び地積
三 登記名義人の氏名等及び住所等
四 共有土地については、共有者の持分
五 登記の受付番号、登記原因及びその日付
六 土地に関する所有権以外の権利の登記があるときは、登記名義人の氏名等及び住所等、権利の種類、順位番号及び内容並びに権利の始期及び存続期間
七 仮登記等があるときは、その内容八 その他必要と認める事項
(建物の登記記録の調査)
第44条 建物の登記記録の調査は、第42条で作成した地図から監督職員が指示する範囲に存する建物に係わる次の各号に掲げる登記事項について行うものとする。
一 建物の所在地、家屋番号、種類、構造及び床面積並びに登記原因及びその日付け二 登記名義人の氏名等及び住所等
三 共有建物については、共有者の持分
四 建物に関する所有権以外の権利の登記があるときは、登記名義人の氏名等及び住所等、権利の種類及び内容並びに権利の始期及び存続期間
五 仮登記等があるときは、その内容六 その他必要と認める事項
(権利者の確認調査)
第45条 権利者の確認調査は、前2条に規定する調査が完了した後、実地調査及び次の各号に定める書類等により行うものとする。
一 戸籍簿、除籍簿、住民票又は戸籍の附票等二 商業登記簿、法人登記簿等
2 権利者が法人以外であるときの調査事項は、次の各号に掲げるものとする。一 権利者の氏名、住所及び生年月日
二 権利者が登記名義人の相続人であるときは、相続関係、相続の経過を明らかにした相続系統図を作成する。
三 権利者が未xx者等であるときは、その法定代理人等の氏名及び住所四 権利者が不在者であるときは、その財産管理人の氏名及び住所
3 権利者が法人であるときの調査事項は、次の各号に掲げるものとする。一 法人の名称及び主たる事務所の所在地
二 法人を代表する者の氏名及び住所
三 法人が破産法(平成16年法律第75号)による破産宣告を受けているとき等の場合にあっては、破産管財人等の氏名及び住所
4 前2項の調査を郵送で行う場合には、交付申請書等を受注者が作成し、発注者において発送及び証拠類(戸籍簿等の写等)の受取りを行い、当該書類を受注者に引き渡すものとする。
5 前条の建物の登記記録の調査により未登記の建物が存在することが明らかになった場合には、当該建物所有者の氏名及び住所等について、居住者等からの聴き取りを基に調査を行うものとする。
(墓地管理者等の調査)
第46条 墓地管理者等の調査は、改葬の補償及び祭し料調査算定要領(案)(令和2年3月17日中央用地対策連絡協議会理事会申し合わせ(以下、「改葬及び祭し料要領」という。))により行うものとする。
(土地利用履歴等の調査)
第47条 土地利用履歴等の調査は、取得又は使用の対象となる土地に係る土壌汚染状況調査の実施の要否を判定するため、土壌汚染に関する土地利用履歴等調査要領(平成26年12月2日付けxx第239号県土整備企画室長通知)により行うものとする。
第2節 調査書等の作成
(転写連続地図の作成)
第48条 転写した地図は、各葉を複写して連続させた地図(この地図を「転写連続図」という。以下同じ。)を作成し、次の事項を記入するものとする。
一 工事計画平面図等に基づく土地の取得等の予定線二 第43条第3号で調査した登記名義人の氏名等
三 管轄登記所名、転写年月日及び転写を行った者の氏名
(調査書の作成)
第49条 第43条から第46条までに調査した事項については、土地の登記記録調査表(様式第7号の1)、土地調査表(様式第7号の2)、建物の登記記録調査表(様式第8号の1、第8号の2)、戸籍簿等調査表(様式第9号)、相続関係説明図(様式第10号)及び墓地管理者等調査表(様式第11号)に所定の事項を記載するものとする。
2 前項の各調査表の編綴は、大字及び字ごとに地番順で行うものとする。
3 墓地管理者等の調査表は、第46条の調査結果を基に改葬及び祭し料要領により作成するものとする。
4 土地利用履歴等の調査表は、第47条の調査結果を基に土地利用履歴等調査要領により作成するものとする。
第4章 用地測量第1節 境界確認
(公共用地境界の打合せ)
第50条 調査区域内に国有財産法(昭和23年法律第73号)第9条及び国土交通省所管国有財産取扱規則
(平成13年1月6日国土交通省訓令第61号)第4条第1項の規定に基づき、部局長が管理する国土交通省所管国有財産が存するとき、又は公共物管理者等が管理する土地が存するときは、部局長又は公共物管理者等と公共用地境界確定(境界確認を含む。)の方法について監督職員の指示に基づき打合せを行わなければならない。
(資料の作成及び立会い)
第51条 前条の打合せの結果を監督職員に報告し、その指示に基づき公共用地境界確定のための手続又は現況測量等に必要となる資料の収集及び作成を行うものとする。
2 部局長又は公共物管理者等が現地において公共用地境界確定作業を行うときは、それらの作業を補助するものとする。
3 前条の打合せの結果、第48条により作成した転写連続図その他資料を基に現況測量等を行うことによって、部局長又は公共物管理者等が公共用地境界の確定とみなすとした場合には、これに必要な作業を行うものとする。この場合に必要に応じて公共用地に隣接する土地の所有者から第55条第2項に準じた同意を取りつけるものとする。
(境界確定後の図書の作成)
第52条 前条の境界確定作業が完了したときは、速やかに公共用地境界確定のために必要な図面等の作成を行うものとする。
(立会い準備)
第53条 調査区域内の民有地等で、所有権、借地権、地上xxで次条の画地の境界点の確認を行うために立会いが必要と認められる権利者一覧表を第43条から第46条までの調査結果を基に作成するものとする。
2 前項権利者一覧表の作成が完了したときは、監督職員と立会い日時、具体の作業手順等について協議し、その指示によって権利者に対する立会い通知等の準備を行うものとする。
(境界立会いの画地及び範囲)
第54条 調査区域内における次の各号の画地の境界が確認できる範囲の立会いを行うものとする。一 1筆を範囲とする画地
二 1筆の土地であっても、所有権以外の権利が設定されている場合は、その権利ごとの画地
三 1筆の土地であっても、その一部が異なった現況地目となっている場合は現況の地目ごとの画地、この場合の現況地目は、不動産登記事務取扱手続準則(平成17年2月25日民二第456号法務省民事
局長通達)第68条及び第69条に定める地目の区分によるものとする。
四 一画地にあって、土地に付属するあぜ、溝、その他にこれらに類するものが存するときは、一画地に含むものとする。ただし、一部ががけ地等で通常の用途に供することができないと認められる
ときは、その部分を区分した画地とする。
五 調査区域内の土地の隣接土地等のうち監督職員が必要があると指示した画地
(境界立会い)
第55条 前条の境界立会いの範囲について、監督職員の指示により、各境界点に関する権利者を現地に招集し、次の各号の手順によって境界点の立会いを行うものとする。
一 境界標識が設置されている境界点については、関連する権利者全員の同意を得るものとする。二 境界点が表示されていないため、各権利者が保有する図面等によって、現地に境界点の表示等の
作業が必要と認められる場合には、これらの作業を行うものとする。この場合の作業に当たっては、いずれの側にも片寄ることなく中立の立場で行うものとする。
三 前号の作業によって表示した境界点が関連する権利者全員の同意が得られたときには、木杭(プラスチック杭を含む。)又は金属鋲(頭部径15㎜)等容易に移動できない標識を設置するものとする。
四 前各号で確認した境界点について、原則として、赤色のペイントを着色するものとする。ただし、境界石標等が埋設されていて、その必要がないものはこの限りでない。
2 前項の境界点立会いが完了したときは、関連する権利者全員から土地境界立会確認書(様式第1213号)に確認のための署名押印を求めるものとする。
3 第1項の境界点立会いにおいて、次の各号の一に該当する状態が生じたときは、その事由等を整理し監督職員に報告し、その後の処置について指示を受けなければならない。
一 関連する権利者全員の同意が得られないもの 二 関連する権利者の一部が立会いを拒否したもの
三 必要な境界点を確定するために測量区域以外の境界立会い又は測量を権利者から要求されたとき
第2節 境界測量
(用地測量の基準点)
第56条 用地測量に使用する基準点について当該公共事業に係る基準点測量が完了しているときは、別途監督職員が指示する基準点測量の成果(基準点網図、測点座標値等)を基に検測して使用するものとする。
2 前項の基準点測量の成果を検測した結果、滅失、位置移転、毀損等が生じているときには監督職員と協議するものとする。
3 第1項の基準点測量が実施されていないものについては、基準点の設置、座標値の設定方法等について監督職員と協議し、その指示を受けるものとする。
(境界測量)
第57条 各境界点の測量を行うときは、近傍の4級基準点以上の基準点に基づき、放射法等により行うものとする。ただし、やむを得ない場合は、補助基準点を設置し、それに基づき行うことができるものとする。
2 前項の観測は、測量地域の地形及び地物の状況等を考慮し、次のとおり行うものとする。一 TS等を用いる観測は、次表を標準とする。
区 分 | 方 法 | 較差の許容範囲 |
水平角観測 | 0.5対回 | - |
鉛直角観測 | 0.5対回 | - |
距離測定 | 2回測定 | 5㎜ |
使用衛星数 | 観測回数 | データ取得間隔 | 許容範囲 | 備考 | |
5衛星以上 | FIX解を得てから10エポック以上 | 1秒 (ただし、キネマティック法は5秒以下) | ⊿N ⊿E | 20mm | ΔN:水平面の南北方向のセット間格差 ΔE:水平面の東西方向のセット間較差ただし、平面直角座標値で比較す ることができる。 |
適 要 | ①GLONASS衛星を用いて観測する場合は、使用衛星数は6衛星以上とする。ただし、GPS衛星及びGLONASS衛星をそれぞれ2衛星以上を用いること。 ③GLONASS衛星を用いて観測する場合は、同一機器メーカーのGNSS 測量機を使用すること。 |
二 キネマティック法、RTK法又はネットワーク型RTK法による場合は、干渉測位方式により2セット行うものとし、使用衛星数及び較差の許容範囲等は次表を標準とする。
三 ネットワーク型RTK法による観測は、間接観測法又は単点観測法を用いる。
四 単点観測法による場合は、作業地域を囲む既知点において観測し、必要に応じて整合を図るものとする。ただし、整合の方法は次のとおりとする。
(1) 整合の基礎となる既知点は、作業地域の周辺を囲むように配置するものとする。 (2) 前号の既知点数は、3点以上を標準とする。
(3) 水平の整合処理は、座標補正として次により行うものとする。
① 座標補正は、平面直角座標で行うことを標準とする。
② 座標補正に用いる既知点数は、3点以上を標準とする。
③ 座標補正の補正手法は適切な方法を採用するものとする。 (4) 高さの整合処理は、標高補正として次により行うものとする。
① 標高補正は、標高を用いることを標準とする。
② 標高補正に用いる既知点数は、3点以上を標準とする。
③ 標高補正の補正手法は適切な方法を採用するものとする。
点検距離 | 許容範囲 |
500m以上 | 点検距離の1/10,000 |
500m以内 | 50mm |
(5) 座標補正の点検は、座標補正を行った点と作業地域に隣接する点との距離を、座標補正前後で求め、その較差により行うものとする。なお、較差の許容範囲は、次表を標準とする。
五 第2号において1セット目の観測終了後、再初期化を行い2セット目の観測を行う。なお、境界点の座標値は、2セットの観測から求めた平均値とする。
3 前項の結果に基づき、境界点の座標値、境界点間の距離及び方向角を計算により求めるものとする。
4 座標値等の計算における結果の表示単位等は、次表を標準とする。
区 分 | 方向角 | 距 離 | 座標値 | x x |
単位 | 秒 | m | m | ㎡ |
位 | 1 | 0.001 | 0.001 | 0.000001 |
なお、計算を計算機により行う場合は、次表に規定する位以上の計算精度を確保し、座標値及び方向角は次表に規定する位の次の位において四捨五入とし、距離及び面積は、次表に規定する位の次の位以下を切り捨てるものとする。
5 第1項の観測を行うに当たり、用地実測図等の作成に必要となる建物及び主要な工作物の位置を併せて観測するものとする。
6 各境界点等は、連番を付するものとする。
7 ネットワーク型RTK法による場合は、既知点となった電子基準点の名称等を記録する。
(補助基準点の設置)
第58条 境界点を観測するために補助基準点を設置する必要がある場合は、4級基準点以上の基準点から設置することができるものとする。この場合の精度は、4級基準点に準ずるものとする。
2 補助基準点は、基準点から辺長100m以内、節点は1点以内の開放多角測量により標杭を設置するものとする。
なお、観測の区分等は、次表を標準とするものとする。
区分 | 方法 | 較差の許容範囲 | |
倍角差 | 観測差 | ||
水平角観測 | 2対回(0゜,90゜) | 60″ | 40″ |
鉛直角観測 | 1対回 | 60″ | |
距離測定 | 2回測定 | 5㎜ |
(用地境界仮杭の設置)
第59条 境界測量等の作業が完了し用地取得の対象となる範囲が確定したときは、測量の成果等に基づきトータルステーション等を使用する方法により用地境界仮杭の設置を次の各号により行うものとする。
一 原則として、関連する権利者の立会いのうえ行う。
二 用地境界仮杭は、木杭(プラスチック杭を含む。)又は金属鋲(頭部径15㎜)等のものとする。三 用地境界仮杭には、原則として、赤色のペイントで着色とする。
2 用地境界仮杭の観測は、第57条第2項の規定を準用するものとする。
3 前項の用地境界仮杭設置に当たり建物等で支障となり設置が困難なときには、その事由等を整理し、監督職員に報告しなければならない。ただし、関連する権利者が用地境界仮杭の設置を強く要求する ときは用地境界仮杭を設置するものとする。この場合に、用地境界仮杭との関係を関連する権利者に
充分理解させたうえで用地境界仮杭との関係図を作成するものとする。
(境界点間測量)
第60条 境界測量及び用地境界仮杭の設置のための観測を行う場合には、併せて隣接する境界点間の距離をTS等を用いて測定し、精度を確認するものとする。
2 境界点間測量は、隣接する境界点間又は境界点と用地境界点(用地境界杭を設置した点)との距離を全辺について現地で測定し、境界測量及び用地境界仮杭の設置において求められた計算値と測定値の差を比較することにより行うものとする。
なお、較差の許容範囲は、次表を標準とするものとする。
距離 区分 | 20m未満 | 20m以上 | 備考 |
xx | 10㎜ | S/2,000 | Sは点間距離の計算値 |
xx | 20㎜ | S/1,000 |
第3節 面積計算の範囲
(面積計算の範囲)
第61条 面積計算の範囲は、第54条に定める境界確認を行う範囲とする画地を単位とし、次の各号によって行うものとする。
一 画地のすべてが用地取得の対象となる計画幅員線(以下「用地取得線」という。)の内に存するときは、その画地面積
二 画地が用地取得線の内外に存するときは、用地取得の対象となる土地及び用地取得の対象となる土地以外の土地(残地)の面積
三 土地の面積は、一筆ごとに次の方法により求めるものとする。
(1) 一筆の土地に異なる現況地目があるときは、一筆の土地の総面積を求めたうえ、評価価格の高い地目の土地からxx差し引いて面積を求めるものとし、同一の地目の土地に異なる権利者があるときは、その権利者ごとにそれぞれの面積を求めるものとする。
(2) 一筆の土地が取得等の区域線にまたがるため分筆を必要とする場合においては、取得等の区域と区域外に区分してそれぞれ面積を求めるものとする。
この場合において、当該土地に異なる地目又は権利者がある場合は前記(1)を準用するものとする。
四 前各号によらない場合については、監督職員の指示による。
2 面積計算結果は、座標面積計算表に記入するとともに、第49条に定める土地調査表の現況調査欄に取得用地の地目及び面積を記入するものとする。この場合において記入する地目は、第54条第3号に定める地目ごとに区分して記入し、面積は100分の1を単位とする。
第4節 用地実測図等の作成
(用地実測図原図の作成)
第62条 受注者は、用地実測図等の作成に当たっては、次の各号の方法により行うものとする。
一 用地実測図原図は、境界・現況測量より得られた成果に基づき、次の事項及び監督職員が指示する事項を記入する。
なお、表示記号については、別記2用地実測図原図及び用地平面図表示記号により表示するものとする。
(1) 基準点及び境界点(官民、所有権、借地、地上xx境界点)の点名及び境界線 (2) 面積計算表
(3) 各筆の地番、不動産番号、地目、土地所有者氏名及び借地人等氏名 (4) 境界辺長
(5) 隣接地の地番及び境界の方向線 (6) 借地境界
(7) 用地取得線
(8) 図面の名称、配置、方位、座標線、縮尺又は地図情報レベル、座標系、測量年月日、計画機関名称、作業機関名称及び土地の測量に従事した者の氏名
(9) 区市町村名及び大字・字名並びに境界線
(10) 中心杭、幅杭点及び用地境界点の位置
(11) 現況地目
(12) 道路名及び水路名
(13) 建物及び工作物
(14) 画地及び残地の面積
(15) その他
二 用地実測図原図の縮尺は、原則として縮尺500分の1(土地が市街地地域にあっては、監督職員の指示により縮尺250分の1とすることができる。)とする。
三 用地実測図原図は、左を起点側、右を終点側とし、数葉にわたるときは、一筆の土地が2葉にまたがらないこととし、右上に番号を付すとともに、当該図面がどの位置に存するかを示す表示図を記載するものとする。
四 精度管理の結果は、精度管理表にとりまとめるものとする。
(用地平面図等の作成)
第63条 受注者は、用地実測図原図をポリエステルフィルムに黒トレース(ただし、取得等の予定線は朱色とする。)し、用地実測図原図各葉について連続させた用地平面図を作成するものとする。ただし、補助基準点、境界辺長、計測距離及び座標値は表示しないものとする。
2 受注者は、前項に準じて黒トレースし、補助基準点、境界点、幅杭点等の番号及び座標値を表示した境界点番号図を作成するものとする。
第5章 土地評価
(土地評価)
第64条 土地評価とは、取得等する土地(残地等に関する損失の補償を行う場合の当該残地を含む。)の更地としての正常な取引価格を算定する業務をいい、不動産の鑑定評価に関する法律(昭和38年法律第152号)第2条で定める「不動産の鑑定評価」は含まないものとする。
(土地評価の基準)
第65条 土地評価は、監督職員から特に指示された場合を除き別記4土地評価業務要領に定めるところに基づき実施するものとする。
(現地踏査及び資料作成)
第66条 土地評価に当たっては、あらかじめ、調査区域及びその周辺区域を踏査し、当該区域の用途的特性を調査するとともに、土地評価に必要となる次の各号に掲げる資料を作成するものとする。
一 同一状況地域区分図
同一状況地域区分図は、近隣地域及び類似地域につき都市計画図その他類似の地図を用い、おおむね次の事項を記載したものを作成する。
(1) 起業地の範囲、同一状況地域の範囲、細則別記1土地評価事務処理要領に規定する標準地及び用途的地域の名称
(2) 鉄道駅、バス停留所等の交通施設
(3) 学校、官公署等の公共施設、病院等の医療施設、銀行、スーパーマーケット等の商業施設 (4) 幹線道路の種別及び幅員
(5) 都市計画の内容、建築物の面積・高さ等に関する基準 (6) 行政区域、大字及び字の境界
(7) 取引事例地
(8) 地価公示法(昭和44年法律第49号)第6条により公示された標準地(以下「公示地」という。)又は国土利用計画法施行令(昭和49年政令第387号)第9条第5項により周知された基準地(以下「基準地」という。)
二 取引事例地調査表
取引事例比較法に用いる取引事例は、近隣地域又は類似地域において1標準地につき3事例地程度を収集し、おおむね次の事項を整理のうえ調査表を作成する。
(1) 土地の所在、地番及び住居表示
(2) 土地の登記記録に記録されている地目及び面積並びに現在の土地の利用状況 (3) 周辺地域の状況
(4) 土地に物件がある場合は、その種別、構造、数量等
(5) 売主及び買主の氏名等及び住所等並びに取引の目的及び事情(取引に当たって特段の事情がある場合はその内容を含む。)
(6) 取引年月日、取引価格等
(7) 取引事例地の画地条件(間口、奥行、前面道路との接面状況等)及び図面(100分の1~500分の1程度)
三 収益事例調査表及び造成事例調査表
収益事例調査表及び造成事例調査表は、収益事例については総収入及び総費用並びに土地に帰属する総収益等、造成事例については素地価格及び造成工事費等のほか、前号に掲げる記載事項に準じた事項を整理のうえ作成する。
四 用途的地域の判定及び同一状況地域の区分の理由を明らかにした書面五 地域要因及び個別的要因の格差認定基準表
格差認定基準表とは、土地価格比準表を適用するに当たり、土地価格比準表の定める要因中の細項目に係る格差率適用の判断を行うに当たり基準となるものをいう。
六 公示地及び基準地の選定調査表
調査区域及びその周辺区域に規準すべき公示地又は基準地があるときは、公示又は周知事項について調査表を作成する。
(標準地の選定及び標準地調査書の作成)
第67条 土地評価に当たっては、同一状況地域ごとに標準地を選定し、標準地調査書を作成するものとする。
2 標準地調査書は、前条第2号で定める取引事例地調査表に準じ、選定理由を付記のうえ作成するものとする。
(標準地の評価調査書及び取得等の土地の評価調査書等の作成)
第68条 標準地の評価は、前2条で作成した資料を基に第65条に定める土地評価の基準を適用して行い、価格決定の経緯と理由を明記した評価調査書を作成するものとする。
2 取得等する土地の評価は、前項で決定した標準地の価格を基に行うものとし、標準地との個別的要因の格差を明記した評価調査書を作成するものとする。
3 前2項の評価格は、監督職員が指示する図面に記載するものとする。
(残地等に関する損失の補償額の算定)
第69条 残地又は残借地に関する損失の補償額は、基準第53条及び細則第36に定めるところにより算定し、残地(又は残借地)補償額算定調書を作成するものとする。
この場合において、当該土地が、建物等の敷地であって自家自用(借家人が居住する建物を含む。)又は借地権の対象となっている場合で、残地が合理的な移転先とならないと認められる場合並びに、残地を従前の利用目的に供することが著しく困難であると認められる場合には、監督職員と協議してその指示を受けるものとする。
第6章 建物等の調査第1節 調査
(建物等の調査)
第70条 建物等の調査とは、建物、工作物及び立竹木について、それぞれの種類、数量、品等又は機能等を調査することをいう。
(建物等の配置等)
第71条 次条以降の建物等の調査に当たっては、あらかじめ当該権利者が所有し、又は使用する一画の敷地ごとに、次の各号に掲げる建物等の配置に関する調査を行うものとする。
一 建物、工作物及び立竹木の位置
二 敷地と土地の取得等の予定線の位置
三 敷地と接続する道路の幅員、敷地の方位等四 その他配置図作成に必要となる事項
2 建物等の全部又は一部が残地に存する場合には、監督職員から調査の実施範囲について指示を受けるものとする。
(法令適合性の調査)
第72条 建物等の調査に当たっては、次の各号の時期における当該建物又は工作物につき基準第28条第
2項ただし書きに基づく補償の要否の判定に必要となる法令に係る適合状況を調査するものとする。この場合において、調査対象法令については監督職員と協議するものとする。
一 調査時
二 建設時又は大規模な増改築時
(木造建物)
第73条 木造建物〔Ⅰ〕の調査は、建物移転料算定要領(案)(令和2年3月17日中央用地対策連絡協議会理事会申し合わせ(以下「建物要領」という。)別xx木造建物調査積算要領(以下「木造建物要領」という。)により行うものとする。
2 木造建物〔Ⅱ〕及び木造建物〔Ⅲ〕の調査は、木造建物要領を準用して行うほか、当該建物の推定再建築費の積算が可能となるよう行うものとする。
3 前2項の実施に当たっては、細則別表第11に掲げる補正項目に係る建物の各部位の補修等の有無を調査するものとする。
(木造特殊建物)
第74条 木造特殊建物の調査は、前条第2項及び第3項を準用するものとする。
(非木造建物)
第75条 非木造建物〔Ⅰ〕の調査は、建物要領別添二非木造建物調査積算要領(以下「非木造建物要領」という。)により行うものとする。
2 非木造建物〔Ⅱ〕の調査は、非木造建物要領を準用して行うほか、当該建物の推定再建築費の積算
が可能となるよう行うものとする。
(機械設備)
第76条 機械設備の調査は、機械設備調査算定要領(令和2年3月17日中央用地対策連絡協議会理事会申し合わせ(以下「機械設備要領」という。))により行うものとする。
(生産設備)
第77条 生産設備の調査は、次の各号によるほか、機械設備要領及び附帯工作物調査算定要領(令和2年3月17日中央用地対策連絡協議会理事会申し合わせ(以下「附帯工作物要領」という。))に準じて行うものとする。
一 生産設備の配置状況。調査に当たり必要があると認められるときは、現況測量等を行う。二 種類(使用目的)
三 規模(形状及び寸法)、材質及び数量
四 園芸用フレーム、牛、豚、鶏その他の家畜の飼育施設又は煙突、給水塔、貯水池、用水堰、浄水xxにあっては、当該設備の構造の詳細、収容能力、処理能力等
五 ゴルフ練習場、駐車場、テニスコート等にあっては、打席数又は収容台数等六 当該設備の取得年月日及び耐用年数
七 その他補償額の算定に必要と認められる事項八 当該設備の概要が把握できる写真の撮影
(附帯工作物)
第78条 附帯工作物の調査は、附帯工作物要領により行うものとする。
(庭園)
第79条 庭園の調査は、次の各号によるほか、附帯工作物要領に準じて行うものとする。
一 庭園に設置されている庭石、灯籠、xx、xxの配置の状況及び植栽されている立竹木の配置の状況。配置の調査は、現況測量等により行うものとする。
二 庭石、灯籠、xx、xxの形状、構造、数量等
三 庭園区域内にある立竹木の種類、形状、寸法、数量等四 施工方法、意匠、管理状況
五 その他補償額の算定に必要と認められる事項六 庭園の概要が把握できる写真の撮影
(墳墓)
第80条 墳墓の調査は、改葬及び祭し料要領により行うものとする。
(立竹木)
第81条 立竹木の調査は、立竹木調査算定要領(令和2年3月17日中央用地対策連絡協議会理事会申し合わせ(以下「立竹木要領」という。))により行うものとする。
2 xxの測定方法(庭木等及び用材林(苗木)を除く。)は、第1項によるほか次の各号によるものとする。
一 xxの胸高直径の測定は、輪尺又は直径巻尺により行う。輪尺を用いる場合は、xxxx差し(xxxにおいては、任意方向一方差し。)とする。ただし、胸高直径の断面が不整形で最小径と最大径の差が特に著しいと認められるものについては、山側より直角二方向(xxxにおいては任意直角二方向差し。)を測定し、それぞれ括約して求める。
二 胸高直径以下で分岐し、xxの区分の困難な分岐木の胸高直径は、各樹幹をそれぞれ独立のxxとみなして測定する。
三 xxの根回りの測定は、巻尺により地際を測定する。
3 用材林(苗木)の調査方法は、第1項によるほか次の各号によるものとする。一 胸高直径の調査に換えて、xx回りを調査する。
二 苗床のものについては、㎡当たりの植栽本数を調査する。三 苗圃のものについては、植栽距離を調査する。
第2節 調査書等の作成
(建物等の配置図の作成)
第82条 建物等の配置図は、前節の調査結果を基に次の各号により作成するものとする。一 建物等の所有者(同族法人及び親子を含む。)を単位として作成する。
二 縮尺は、原則として、次の区分による。
(1) 建物、庭園及び墳墓を除く工作物、庭木等を除く立竹木 100分の1又は200分の1
(2) 庭園、墳墓、庭木等
50分の1又は100分の1
三 用紙は、産業標準化法(昭和24年法律第185号)第11条により制定された日本産業規格(以下「日本産業規格」という。)A列3番を用いる。ただし、建物の敷地が広大であるため記載することが困難である場合には、日本産業規格A列2番によることができる(以下この節において同じ。)。
四 敷地境界線及び方位を明確に記入する。方位は、原則として、図面の上方を北の方位とし図面右上部に記入する。
五 土地の取得等の予定線を赤色の実線で記入する。
六 建物、工作物及び立竹木の位置等を記入し、建物、工作物及び立竹木ごとに番号を付す。ただし、工作物及び立竹木が多数存する場合には、これらの配置図を各々作成することができる。
七 図面中に次の事項を記入する。 (1) 敷地面積
(2) 用途地域 (3) 建ぺい率 (4) 容積率 (5) 建築年月 (6) 構造概要
(7) 建築面積(一階の床面積をいう。以下同じ。) (8) 建物延べ床面積
(法令に基づく施設改善)
第83条 法令に基づく施設改善の調査書は、第72条の調査結果を基に調査書を作成するものとする。
2 当該建物又は工作物が建設時又は大規模な増改築時においては法令に適合していたが、調査時においては法令に適合していない(このような状態にある建物又は工作物を、以下「既存不適格物件」という。)と認められる場合には、次の各号に掲げる事項を調査書に記載するものとする。
一 法令名及び条項二 改善内容
(木造建物)
第84条 木造建物の図面及び調査書は、第73条の調査結果を基に作成するものとする。
2 木造建物〔Ⅰ〕の図面及び調査書は、木造建物要領により作成するものとする。
3 木造建物〔Ⅱ〕及び木造建物〔Ⅲ〕の図面及び調査書は、木造建物要領を準用して作成するほか、次の各号の図面を作成するものとする。
一 基礎伏図(縮尺100分の1)二 床伏図(縮尺100分の1) 三 軸組図(縮尺100分の1) 四 小屋伏図(縮尺100分の1)
(木造特殊建物)
第85条 木造特殊建物の図面及び調査書は、第74条の調査結果を基に作成するものとする。
2 図面は、木造建物要領を準用して作成するほか、次の各号の図面を作成するものとする。一 基礎伏図(縮尺100分の1)
二 床伏図(縮尺100分の1) 三 軸組図(縮尺100分の1) 四 小屋伏図(縮尺100分の1)
五 断面図(矩計図)(縮尺50分の1)
六 必要に応じて上記各図面の詳細図(縮尺は適宜のものとする。)
3 調査書は、木造建物要領に準じ、次の各号により作成するものとする。 一 建物ごとに、推定再建築費を積算するために必要な数量を算出する。 二 当該建物の移転工法の認定及び補償額の算出が可能となる内容とする。
(非木造建物)
第86条 非木造建物〔Ⅰ〕の図面及び調査書は、第75条第1項の調査結果を基に非木造建物要領により作成するものとする。
2 非木造建物〔Ⅱ〕の図面及び調査書は、第75条第2項の調査結果を基に非木造建物要領を準用して作成するものとする。
(機械設備)
第87条 機械設備の図面及び調査書は、第76条の調査結果を基に機械設備要領により作成するものとする。
(生産設備)
第88条 生産設備の図面及び調査書は、第77条の調査結果を基に作成するものとする。
2 図面は、生産設備の種類、構造、規模等を考慮して、補償額の算定に必要となる平面図、立面図、構造図、断面図等を作成するものとする。
3 調査書は、前条に準じ作成するものとする。
(附帯工作物)
第89条 附帯工作物の調査表及び図面は、第78条の調査結果を基に附帯工作物要領により作成するものとする。
(庭園)
第90条 庭園の調査書は、第79条の調査結果を基に工作物調査表及び補償金額算定表(様式第60号の1の1)及び立竹木調査表及び補償金額算定表(様式第61号の1及び様式第61号の2)を用いて、積算に必要と認める土量、コンクリート量、庭石の数量等を記載することにより作成するものとする。
(墳墓)
第91条 墳墓の図面及び調査書は、第80条の調査結果を基に改葬及び祭し料要領により作成するものとする。
(立竹木)
第92条 立竹木の図面及び調査書は、第81条の調査結果を基に立竹木要領により作成するものとする。
第3節 算定
(移転先の検討)
第93条 工場、店舗、営業所、ドライブイン、ゴルフ練習場等の大規模なもの(以下「大規模工場等」という。)以外の建物等を移転する必要があり、かつ、相当程度の残地が生ずるため、残地を当該建物等の移転先地とすることの検討を行う場合には、残地が建物等の移転先地として細則第15第1項
(4)第1号から第4号までの要件に該当するか否かの検討を行い、次の各号に掲げる資料を作成するものとする。
なお、大規模工場等の建物等を移転する必要があり、かつ、相当程度の残地が生ずるため、残地を当該建物等の移転先地とすることの検討を行う場合は、第10章移転工法案の検討により行うものとする。
一 移転想定配置図(縮尺100分の1~500分の1程度)
二 有形的・機能的・法制的検討を行った資料(検討概要書)
2 前項の検討に当たり残地に従前の建物に照応する建物を再現するための当該照応建物(以下「照応建物」という。)の推定建築費は、策定した建物計画案に基づき、概算額により積算するものとする。また、概算額の積算に必要となる、平面図、立面図等はこのための必要最小限度のものを作成する
ものとする。
なお、監督職員から、照応建物の詳細な設計による推定建築費の積算を指示された場合は、この限りでない。
3 第1項の検討に当たり、当該請負契約に対象とされていない補償項目に係わる見積額は、監督職員
から教示を得るものとする。
4 前3項の検討に当たり、移転を必要とする残地内の建物等については、第82条で定める図面に対象となるものを明示するものとする。
(法令に基づく施設改善費用に係る運用益損失額の算定)
第94条 既設の施設を法令の規定に適合させるために必要となる最低限の改善費用に係る運用益損失 額の算定は、第83条の調査結果から当該建物又は工作物が既存不適格物件であると認める場合に、細則第15第7項の定めるところにより行うものとする。
(木造建物)
第95条 木造建物の移転料を推定再建築費を基礎として算出するときは、建物ごとに第84条で作成した図面及び調査書を基に、木造建物〔Ⅰ〕については木造建物要領により、当該建物の推定再建築費を積算するものとする。
なお、木造建物〔Ⅱ〕及び木造建物〔Ⅲ〕の推定再建築費の積算に当たっては、木造建物要領第2条第3項に定めるところによるものとする。
2 木造建物の補償額の算定は、監督職員から指示された移転工法に従い、建物要領により行うものとする。
(木造特殊建物)
第96条 木造特殊建物の移転料を推定再建築費を基礎として算出するときは、建物ごとに第85条で作成した図面及び調査書を基に積算するものとする。
なお、その積算にあたっては、木造建物要領第2条第3項に定めるところによるものとする。
2 木造特殊建物の補償額の算定は、監督職員から指示された移転工法に従い、建物要領により行うものとする。
(非木造建物)
第97条 非木造建物の移転料を推定再建築費を基礎として算出するときは、建物ごとに第86条で作成した図面及び調査書を基に、非木造建物〔Ⅰ〕については非木造建物要領により、当該建物の推定再建築費を積算するものとする。
なお、非木造建物〔Ⅱ〕の推定再建築費の積算に当たっては、非木造建物要領第3条第3項に定めるところによるものとする。
2 非木造建物の補償額の算定は、監督職員から指示された移転工法に従い、建物要領により行うものとする。
(照応建物の詳細設計)
第98条 第93条第2項の照応建物の推定建築費の概算額により第93条第1項の検討を行った場合は、監督職員と協議するものとする。
2 前項の協議により照応建物によることが妥当と判断された場合における照応建物の推定建築費の 積算又は第93条第2項なお書きによる照応建物の推定建築費の積算に当たっては、次の各号に掲げるもののほか、積算に必要となる図面を作成するものとする。
一 照応建物についての計画概要表(様式第59号の1、第59号の2)
二 面積比較表(様式第59号の4)
(機械設備)
第99条 機械設備の補償額の算定は、第87条で作成した資料を基に機械設備要領により行うものとする。
(生産設備)
第100条 生産設備の補償額の算定は、第88条で作成した資料を基に当該設備の移設の可否及び適否について検討し、行うものとする。
2 生産設備の補償額の算定に専門的な知識が必要であり、かつ、メーカー等でなければ算定が困難と認められるものについては、前条に準じて処理するものとする。
(附帯工作物)
第101条 附帯工作物の補償額の算定は、第89条で作成した資料を基に附帯工作物要領により行うものとする。
(庭園)
第102条 庭園の補償額の算定は、第90条で作成した資料を基に当該庭園の再現方法等を検討し、行うものとする。
(墳墓)
第103条 墳墓の補償額の算定は、第91条で作成した資料を基に改葬及び祭し料要領により行うものとする。
(立竹木)
第104条 立竹木の補償額の算定は、第92条で作成した資料を基に立竹木要領により行うものとする。
第7章 営業その他の調査第1節 調査
(営業その他の調査)
第105条 営業その他の調査とは、営業、居住者等及び動産に関する調査をいう。
(営業に関する調査)
第106条 営業に関する調査は、営業補償調査算定要領(令和3年3月19日付け国不用第66号不動産・建設経済局土地政策課長通知(以下「営業要領」という。))により行うものとする。
(居住者等に関する調査)
第107条 居住者等に関する調査は、世帯ごとに次の各号に掲げる事項について行うものとする。一 氏名及び住所(建物番号及び室番号)
二 居住者の家族構成(氏名及び生年月日)三 住居の占有面積及び使用の状況
四 居住者が当該建物の所有者でない場合には、貸主の氏名等、住所等、賃料その他の契約条件、契約期間、入居期間及び定期借家契約である場合にはその期間
五 その他必要と認められる事項
2 居住以外の目的で建物を借用している者に対しては、前各号に掲げる事項に準じて調査するものとする。
3 前2項の調査は、賃貸借契約書、住民票等により行うものとする。
(動産に関する調査)
第108条 動産に関する調査は、動産移転料調査算定要領(平成30年3月22日中央用地対策連絡協議会理事会申し合わせ(以下「動産要領」という。))により行うものとする。
第2節 調査書の作成
(調査書の作成)
第109条 営業に関する調査書は、営業要領により作成するものとする。
2 居住者等に関する調査書は、第107条の調査結果を基に居住者調査表(様式第76号、第77号)に所定の事項を記載することにより作成するものとする。
3 動産に関する調査書は、前条の調査結果を基に動産要領により作成するものとする。
第3節 算定
(補償額の算定)
第110条 営業に関する補償額の算定は、前条第1項で作成した資料を基に営業要領により行うものとする。この場合において、建物及び工作物の移転料の算定業務が当該請負契約の対象とされていないときは、これらの移転工法の教示を得たうえで、営業要領により行うものとする。
2 動産移転料の算定は、前条第3項で作成した資料を基に動産要領により行うものとする。この場合において、美術品等の特殊な動産で、専門業者でなければ移転料の算定が困難と認められるものについては、専門業者の見積を徴するものとする。
第8章 消費税等調査
(消費税等に関する調査等)
第111条 消費税等に関する調査等とは、土地等の権利者等の補償額の算定に当たり消費税法(昭和63年法律第108号)及び地方税法(昭和25年法律第226号)に規定する消費税及び地方消費税(以下「消費税等」という。)の額の補償額への加算の要否又は消費税等相当額の補償の要否の調査及び判定等を行うことをいう。ただし、権利者が国の機関、地方公共団体、消費税法別表第三に掲げる法人又は消費税法第2条第7号に定める人格のない社団等であるときは、適用しないものとする。
(調査)
第112条 土地等の権利者等が消費税法第2条第4号に規定する事業者であるときの調査は、次に掲げる資料のうち消費税等の額又は消費税等相当額の補償の要否を判定等するために必要な資料を収集することにより行うものとする。
なお、次に掲げる資料のうち「消費税及び地方消費税確定申告書(控)」等の一つの資料により判定が可能であるときは、それ以外の資料を調査する必要はないものとする。
一 前年又は前事業年度の「消費税及び地方消費税確定申告書(控)」二 基準期間に対応する「消費税及び地方消費税確定申告書(控)」 三 基準期間に対応する「所得税又は法人税確定申告書(控)」
四 消費税簡易課税制度選択届出書
五 消費税簡易課税制度選択不適用届出書六 消費税課税事業者選択届出書
七 消費税課税事業者選択不適用届出書八 消費税課税事業者届出書
九 消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書十 法人設立届出書
十一 個人事業の開廃業等届出書
十二 消費税の新設法人に該当する旨の届出書十三 消費税課税事業者届出書(特定期間用)
十四 特定期間の給与等支払額に係る書類(支払明細書(控)、源泉徴収簿等)十五 特定新規設立法人に該当する旨の届出書
十六 高額特定資産の取得に係る課税事業者である旨の届出書十七 その他の資料
2 受注者は、前項に掲げる資料が存しない等の理由により必要な資料の調査ができないときは、速やかに、監督職員に報告し、指示を受けるものとする。
(補償の要否の判定等)
第113条 消費税等に関する調査書は、前条の調査結果を基に作成するものとする。
2 調査書は、消費税等相当額補償の要否判定フロー(「公共事業の施行に伴う損失の補償等に関する
消費税及び地方消費税の取扱いの改正について」(令和元年9月20日付け中央用対第4号中央用地対策連絡協議会事務局長通知)別添-5参考、別添-6参考)により、補償の要否を判定(課税売上割合の算定を含む。)するものとし、消費税等調査表(様式第92号の1)を用いて、作成するものとする。この場合において、消費税等調査表によることが不適当又は困難と認めたときは、当該調査表に代えて判定理由等を記載した調査表を作成するものとする。
第9章 予備調査第1節 調査
(予備調査)
第114条 予備調査とは、大規模工場等の敷地の取得等に伴い、従前の機能を残地において回復させることの検討が必要であると認められる場合において、必要に応じて、第6章建物等の調査に先立ち企業の内容等及び敷地の使用実態の調査、想定される移転計画案の作成並びに移転が想定される建物等の概算補償額を算定し、建物等の影響の範囲または基準第28条に規定する通常妥当な移転先及び移転方法の認定に必要な予備的な調査を行うことをいう。
(企業内容等の調査)
第115条 予備調査に係る大規模工場等の企業内容等の調査は、移転計画案の検討に当たって重要な要素となる事項で、主として次の各号に掲げる事項について行うものとする。
一 所在地、名称及び代表者名
二 業種及び製造、加工又は販売等の主な品目
三 所有者又は占有者の組織及び他に大規模工場等を有している場合には、他大規模工場等と当該大規模工場等との関係
四 財務状況
五 原材料、製品又は商品の主な仕入先又は販売先(得意先)
六 製品等の製造、(加工)工程又は商品等の流れ(図式化したもの)七 移転計画案の検討に当たって関係する法令とその内容
八 その他移転計画案の検討に必要と認める事項
(敷地使用実態の調査)
第116条 予備調査に係る大規模工場等の敷地の使用実態の調査は、移転計画案の検討に当たって重要となる事項で、主として次の各号に掲げる事項について行うものとする。
一 敷地面積及び形状、土地の取得等の範囲及び面積、残地の面積及び形状二 用途地域等の公法上の規制
三 各建物の位置、構造、階数、建築面積、延べ床面積、建築年月及び用途(使用実態)四 敷地内の使用状況等
(1) 屋外に設置されている機械設備、生産設備及び附帯工作物のうち特に必要と認めるものの位置、形状、寸法、容量等
(2) 駐車場の位置及び収容可能台数、近隣の自動車保管場所の調査 (3) 原材料・製品等の置場の位置、形状及び寸法並びに品目及び数量 (4) 工場立地法(昭和34年法律第24号)に基づく緑地の位置及び面積
五 前条第6号の製品等の製造(加工)工程又は商品等の流れ(図式化したもの)と建物等の配置との関係
六 その他移転計画案の検討に必要と認める事項
七 敷地内の使用状況の概要が把握できる写真の撮影
(建物調査)
第117条 予備調査に係る建物の調査は、前2条の調査結果を基に土地等の取得等の対象となる範囲に存する建物及び従前の機能を回復するために関連移転の検討の対象とする建物について、第73条から第75条までに準ずる方法により行うものとする。この場合における建物調査は、間取平面、建築設備、構造概要、立面等、推定再建築費の概算額の積算並びに移転計画の作成に必要な概要調査及び概算補償額の算定を行うものとする。
2 前項の関連移転の検討の対象とする建物を定めるに当たっては、監督職員の指示を受けるものとする。
3 写真の撮影は、建物の概要を把握できるよう行うものとする。
(機械設備等調査)
第118条 予備調査に係る機械設備等(生産設備及び附帯工作物を含む。)の調査は、第115条及び第116条の調査結果を基に土地等の取得等の対象となる範囲に存する機械設備等及び従前の機能を回復するために関連移転の検討の対象とする機械設備等について、第99条から第101条までに準ずる方法により行うものとする。この場合における機械設備等調査は、配置、機械名(種類)、規格等、概算額の積算並びに移転計画の作成に必要な概要調査及び概算補償額の算定を行うものとする。
2 前項の関連移転の検討の対象とする機械設備等を定めるに当たっては、監督職員の指示を受けるものとする。
3 写真の撮影は、主たる機械設備等の概要を把握できるよう行うものとする。
第2節 調査書等の作成
(企業概要書)
第119条 企業内容等の調査書は、第115条の調査結果を基に企業概要書(様式第90号)を用いて、作成するものとする。
(配置図)
第120条 予備調査に係る大規模工場等の配置図は、当該大規模工場等の敷地のうち予備調査の対象とした範囲について、第116条の調査結果を基に次の各号により作成するものとする。ただし、当該大規模工場等の敷地が広大な場合で敷地全体の配置図等が権利者から提供されたときは、これを使用することができる。
一 建物、屋外の主たる機械設備、生産設備及び附帯工作物、原材料置場、駐車場、通路、緑地等の位置(又は配置)
二 製品等の製造、加工又は販売等の工程
三 縮尺は、500分の1又は1,000分の1とする。
(建物、機械設備等の図面作成)
第121条 予備調査に係る大規模工場等の建物及び機械設備等の図面は、概算による推定再建築費等の積算が可能な程度の平面図及び立面図等を必要最小限度作成するものとする。
(移転計画案の作成)
第122条 予備調査に係る大規模工場等の移転計画案は、第115条から第118条までの調査結果を基に、次の各号に掲げる内容で2又は3案を作成するものとする。この場合において、残地が建物等の移転先地として細則第15第1項(4)第1号から第3号までの要件に該当するか否かの検討を行うものとする。
一 製品等の製造(加工)工程又は商品等の流れ(図式化したもの)の変更計画
二 建物(残地内での関連移転又は残地外の土地への移転を必要とするものを含む)、機械設備等の移転計画
三 照応建物に係る建物の構造、規模、階数等の概要四 建物、機械設備等の移転工程x
x 移転計画図(縮尺500分の1又は1,000分の1)六 移転工法(計画)案検討概要書(様式第91号)七 移転工法(計画)各案の比較表(様式第92号)
2 前項の検討に当たり、照応建物の推定建築費は概算額によるものとし、次の各号に掲げるもののほか、概算額の積算に必要な平面図及び立面図を必要最小限度作成するものとする。
一 照応建物についての計画概要表(様式第59号の1、第59号の2)二 面積比較表(様式第59号の4)
三 平面(間取り)の各案についての計画概要比較表(様式第59号の3)
第3節 算定
(補償概算額の算定)
第123条 前条で作成する移転計画案(2又は3案)の補償概算額の算定は、第119条から前条までで作成した調査書及び図面を基に行うものとする。
第10章 移転工法案の検討第1節 調査
(移転工法案の検討)
第124条 移転工法案の検討とは、大規模工場等の敷地の取得等に伴い、従前の機能を残地において回復させることの検討が必要であると認められる場合において、必要に応じて、第6章建物等の調査及び第7章営業その他の調査と併せて企業の内容等及び敷地の使用実態の調査、想定される移転工法案を作成し、基準第28条に規定する通常妥当な移転先及び移転方法を検討することをいう。
(企業内容等の調査)
第125条 大規模工場等の企業内容等の調査は、移転工法案の検討に当たって重要な要素となる事項で、主として次の各号に掲げる事項について行うものとする。ただし、第119条の調査書の貸与を受けた 場合には、その調査書を基に調査を行うものとする。
一 所在地、名称及び代表者名
二 業種及び製造、加工又は販売等の主な品目
三 所有者又は占有者の組織及び他に大規模工場等を有している場合には、他大規模工場等と当該大規模工場等との関係
四 財務状況
五 原材料、製品又は商品の主な仕入先又は販売先(得意先)
六 製品等の製造(加工)工程又は商品等の流れ(図式化したもの)七 移転工法案の検討に当たって関係する法令とその内容
八 その他移転工法案の検討に必要と認める事項
(敷地使用実態の調査)
第126条 大規模工場等の敷地の使用実態の調査は、移転工法の検討に当たって重要となる事項で、主として次の各号に掲げる事項について行うものとする。ただし、第116条の調査結果資料の貸与を受けた場合には、その資料を基に調査を行うものとする。
一 敷地面積及び形状、土地の取得等の範囲及び面積、残地の面積及び形状二 用途地域等の公法上の規制
三 各建物の位置、構造、階数、建築面積、延べ床面積、建築年月及び用途(使用実態)四 敷地内の使用状況等
(1) 屋外に設置されている機械設備、生産設備及び附帯工作物のうち、特に必要と認められるものの位置、形状、寸法、容量等
(2) 駐車場の位置及び収容可能台数、近隣の自動車保管場所の調査 (3) 原材料・製品等の置場の位置、形状及び寸法並びに品目及び数量 (4) 工場立地法(昭和34年法律第24号)に基づく緑地の位置及び面積
五 次のいずれかにおける建物等の配置との関係
(1)前条第6号の製品等の製造(加工)工程又は商品等の流れ(図式化したもの)
(2)第115条第6号の製品等の製造(加工)工程又は商品等の流れ(図式化したもの)
(3)営業要領第2条第1項第1号ロ(2)の移転等の対象となる事業所等の製造、加工又は販売
等の主な品目
六 その他移転工法案の検討に必要と認める事項
七 敷地内の使用状況の概要が把握できる写真の撮影
第2節 調査書等の作成
(企業概要書)
第127条 企業内容等の調査書は、第125条の調査結果を基に企業概要書(様式第90号)を用いて、作成するものとする。
(配置図)
第127条の2 移転工法案の検討に係る大規模工場等の配置図は、当該大規模工場等の敷地の移転工法案の検討の対象とした範囲について、第126条の調査結果を基に次の各号により作成するものとする。ただし、当該大規模工場等の敷地が広大な場合で敷地全体の配置図等が権利者から提供されたときは、これを使用することができる。
一 建物、屋外の主たる機械設備及び生産設備及び附帯工作物、原材料置場、駐車場、通路、緑地等の位置(又は配置)
二 製品等の製造、加工又は販売等の工程
三 縮尺は、500分の1又は1,000分の1とする。
(移転工法案の作成)
第128条 大規模工場等の移転工法案は、第71条から第79条まで、第81条、第125条及び第126条の調査結果を基に、次の各号に掲げる内容で2又は3案を作成するものとする。この場合において、残地が建物等の移転先地として細則第15第1項(4)第1号から第3号までの要件に該当するか否かの検討を行うものとする。
一 製品等の製造(加工)工程又は商品等の流れ(図式化したもの)の変更計画
二 建物(残地内での関連移転又は残地外の土地への移転を必要とするものを含む。)、機械設備等の移転計画
三 照応建物に係る建物の構造、規模、階数等の概要四 建物、機械設備等の移転工程x
x 移転計画図(縮尺500分の1又は1,000分の1)六 移転工法(計画)案検討概要書(様式第91号)七 移転工法(計画)各案の比較表(様式第92号)
2 前項の検討に当たり照応建物の推定建築費は、概算額によるものとし、次の各号に掲げるもののほか、概算額の積算に必要な平面図及び立面図を必要最小限度作成するものとする。なお、監督職員から、当該照応建物の詳細な設計による推定建築費の積算を指示された場合は、これに必要な図面を作成し、積算するものとする。
一 照応建物についての計画概要表(様式第59号の1、第59号の2)二 面積比較表(様式第59号の4)
三 平面(間取り)の各案についての計画概要比較表(様式第59号の3)
(補償額の比較)
第129条 前条の移転工法案を作成したときは、細則第15第1項(4)第4号に定める補償額の比較を行うものとする。
2 第1項の検討に当たり、当該請負契約に対象とされていない補償項目に係わる見積額は、監督職員から教示を得るものとする。
第11章 再算定業務
(再算定業務)
第130条 再算定業務とは、建物等の補償額について再度算定する(再調査して算定する場合を含む。)ことをいう。
(再算定の方法)
第131条 建物等の補償額の再算定は、次の各号の一に該当する場合を除くほか、従前の補償額の算定方法により行うものとする。
一 補償額の算定項目、算定方法等に係る基準、細則又は調査算定要領等が改正されている場合には、改正後の基準等により算定する。
二 再調査の結果が現調査表の内容と異なる場合は、再調査の結果に基づき補償額を算定する。この場合における移転工法は、監督職員の指示による。
第12章 補償説明
(補償説明)
第132条 補償説明とは、権利者に対し、土地の評価(残地補償を含む。)の方法、建物等の補償方針及び補償額の算定内容(以下「補償内容等」という。)の説明を行うことをいう。
(概況ヒアリング等)
第133条 受注者は、補償説明の実施に先立ち、監督職員から当該事業の内容、取得等の対象となる土地等の概要、移転の対象となる建物等の概要、補償内容、各権利者の実情及びその他必要となる事項について説明を受けるものとする。
2 受注者は、現地踏査後に補償説明の対象となる権利者等と面接し、補償説明を行うことについての協力を依頼するものとする。
(説明資料の作成等)
第134条 権利者に対する説明を行うに当たっては、あらかじめ、現地踏査及び概況ヒアリング等の結果を踏まえ、次の各号に掲げる業務を行うものとし、これら業務が完了したときは、その内容等について監督職員と協議するものとする。
一 当該区域全体及び権利者ごとの処理方針の検討二 権利者ごとの補償内容等の整理
三 権利者に対する説明用資料の作成
(権利者に対する説明)
第135条 権利者に対する説明は、次の各号により行うものとする。一 2名以上の者を一組として権利者と面接すること
二 権利者と面接するときは、事前に連絡を取り、日時、場所その他必要な事項について了解を得ておくこと
2 権利者に対しては、前条において作成した説明用資料を基に補償内容等の理解が得られるよう十分な説明を行うものとする。
(記録簿の作成)
第136条 受注者は、権利者と面接し説明を行ったとき等は、その都度、説明の内容及び権利者の主張又は質疑の内容等を補償説明記録簿(様式第97号)に記載するものとする。
(説明後の措置)
第137条 受注者は、補償説明の現状及び権利者ごとの経過等を、必要に応じて、監督職員に報告するものとする。
2 受注者は、当該権利者に係る補償内容等のすべてについて権利者の理解が得られたと判断したときは、速やかに、監督職員にその旨を報告するものとする。
3 受注者は、権利者が説明を受け付けない若しくは当該事業計画、補償内容等又はその他の事項で意見の相違等があるため理解を得ることが困難であると判断したときは、監督職員にその旨を報告し、指示を受けるものとする。
第13章 事業認定申請図書等の作成
(事業認定申請図書等の作成)
第138条 事業認定申請図書等の作成とは、次の各号に掲げる図書の作成をいうものとする。一 事業認定申請図書の作成
二 裁決申請図書の作成
x xx裁決申立図書の作成
(事業認定申請図書の作成)
第139条 事業認定申請図書の作成とは、土地収用法(昭和26年法律第219号。以下この章において「法」という。)第16条に規定する事業の認定を受けることを前提として、法第18条の規定による事業認定申請書及び添付書類(関係機関への意見照会書類を含む。)並びにこれに関連する参考資料を作成することをいい、次の区分によるものとする。
一 相談用資料作成
起業者が事業認定庁に対する事前相談を行うための事業認定申請図書(案)を作成するもの二 申請図書作成
起業者が行う事業認定庁への事前相談の開始に伴い、相談用資料の更新、補足等を行い事業認定申請書(案)を作成するもの。
(事業計画の説明)
第140条 事業認定申請図書の作成に当たっては、当該事業認定申請に係る事業の目的、計画の概要及び申請区間等について監督職員等から説明を受けるものとする。
(現地踏査)
第141条 事業認定申請図書の作成に当たって行う現地踏査においては、事業認定申請に係る起業地を含む事業地の踏査を行うものとする。
(起業地の範囲の検討)
第142条 起業地の範囲の検討は、事業認定申請区間に係る発注者が貸与する事業計画図を基に、本体事業、附帯事業又は関連事業ごとに行うものとする。
2 前項による事業認定申請の範囲を検討したときは、監督職員と協議するものとする。
(事業認定申請図書の作成方法)
第143条 事業認定申請図書は、法第18条並びに法施行規則(昭和26年建設省令第33号。以下この章において「規則」という。)第2条及び第3条に定めるところに従うほか、別記3事業認定申請図書等作成要領により作成するものとする。
(相談用資料の作成方法)
第144条 起業者が事業認定庁に対する事前相談を行うための事業認定申請図書(案)の作成は、前条の定めるところにより、法第20条の事業の認定の要件すべてに該当するように記載するものとし、以下の事項について作成するものとする。この場合において、事前相談に必要と認める参考資料をあわ
せて作成するものとする。一 事業認定申請書(案)二 事業計画書
三 関連事業に関する協議書(案)
四 法第4条地の調査及び管理者の意見書(案)
五 法令制限地に係る権限を有する行政機関の意見書(案)
六 免許・許認可等があったことを証明する書面又は行政機関の意見書(案)七 その他必要な書面等
(相談用資料の添付図面の作成方法)
第145条 起業者が事業認定庁に対する事前相談を行うための事業認定申請図書(案)の添付図面の作成は、第143条の定めるところにより、法第20条の事業の認定の要件すべてに該当するように記載するものとし、次に掲げるものから必要と認められる図面を作成するものとする。この場合において、事前相談に必要と認める参考資料の添付図面をあわせて作成するものとする。
一 起業地表示図
二 法第4条地表示図三 関連事業表示図
四 法第4条地管理者意見照会添付図五 起業地計画図等
六 法令制限地表示図 七 許認可等土地表示図
八 参考資料として必要な図面 九 その他必要と認められる図面
(申請図書の作成)
第146条 起業者が行う事業認定庁への事前相談の開始に伴う事業認定申請図書(案)の作成は、監督職員の指示により既存の相談用資料を基に、既存の相談用資料の更新、補足等を行うものとする。
(裁決申請図書の作成)
第147条 裁決申請図書の作成とは、法第40条に規定する裁決申請図書及びこれに関連する参考資料を作成することをいう。
(裁決申請図書の作成方法)
第148条 裁決申請図書の作成は、法第40条に定める書類(図面の作成を除く)の作成をいい、主として次の項目について行うものとし、別記3事業認定申請図書等作成要領により作成するものとする。一 裁決申請書(案)
二 事業計画書
三 法第40条第1項第2号関係書類
四 法施行規則第17条第2号イに定める書類五 法施行規則第17条第3号に定める書類 六 法第36条に定める土地調書(案)
七 起業地の位置を表示する図面
八 起業地及び事業計画図を表示する図面九 土地調書に添付する実測平面図
十 その他必要と認められる書面及び図面
(明渡裁決申立図書の作成)
第149条 明渡裁決申立図書の作成とは、法第47条の3に規定する明渡裁決申立図書及びこれに関連する参考資料を作成することをいう。
(明渡裁決申立図書の作成方法)
第150条 明渡裁決申立図書の作成は、法第47条の3に定める書類の作成をいい、主として次の項目について行うものとし、別記3事業認定申請図書等作成要領により作成するものとする。
x xx裁決申立書(案)
二 法第47条の3第1項第1号関係書類
三 法施行規則第17条の6第1号に定める書面四 法施行規則第17条の6第2号に定める書面五 法第36条に定める物件調書(案)
六 物件調書に添付する図面
七 その他必要と認められる書面及び図面
第14章 地盤変動影響調査等第1節 調査
(地盤変動影響調査)
第151条 地盤変動影響調査とは、岩手県県土整備部が所管する公共事業に係る工事の施行に起因する地盤変動により建物その他の工作物(以下この章において「建物等」という。)に損害等が生ずるおそれがあると認められる場合に、工事の着手に先立ち又は工事の施行中に行う建物等の配置及び現況の調査(以下「事前調査」という。)並びに工事の施行に起因する地盤変動により損害等が生じた建物等の状況の調査(以下「事後調査」という。)をいう。
(調査)
第152条 地盤変動影響調査は、地盤変動影響調査算定要領(令和2年3月17日中央用地対策連絡協議会理事会申し合わせ。)により行うものとする。
2 前項により難い場合は、監督職員の指示により必要な調査を行うものとする。
(水準測量)
第153条 地盤変動影響調査算定要領第9条第2項の水準測量は、事前調査及び事後調査時において、既存の基準となる点(公共水準点並びに沈下等の恐れのない堅固な物件)から工事の影響を受けない箇所に任意の点を選点・設置し、その点を基に対象となる建物等基礎の計測を行い、次の各号に掲げる資料を作成するものとする。なお、既存の基準となる点については検測し使用することとし、任意の点の設置及び建物基礎等の計測にあたっては、往復計測するものとする。
一 観測手簿二 計測簿 三 点の記
四 その他必要と認められる書面及び図面
2 前項により難い場合は、監督職員の指示により必要な調査を行うものとする。
(費用負担の要否の検討)
第154条 損害等をてん補するために必要な費用負担の要否の検討は、発注者が事前調査及び事後調査の結果を比較検討する等をして、損傷箇所の変化又は損傷の発生が直轄事業に係る工事の施行によるものと認められるものについて、建物等の全部又は一部が損傷し、又は損壊することにより、建物等が通常有する機能を損なっているものであるかの検討を行うものとする。
2 前項の検討結果については、速やかに監督職員に報告するものとする。
第2節 算定
(費用負担額の算定)
第155条 損害等が生じた建物等の費用負担額の算定は、地盤変動影響調査算定要領により行うものとする。
2 前項により難い場合は、監督職員の指示する方法により費用負担額の算定を行うものとする。
第3節 費用負担の説明
(費用負担の説明)
第156条 費用負担の説明とは、権利者に対し岩手県県土整備部が所管する公共事業に係る工事の施行に起因する地盤変動により生じた建物等の損害等に係る費用負担額の算定内容等(以下「費用負担の内容等」という。)の説明を行うことをいう。
(概況ヒアリング等)
第157条 受注者は、費用負担の説明の実施に先立ち、監督職員から当該工事の内容、被害発生の時期、費用負担の対象となる建物等の概要、損傷の状況、費用負担の内容等、各権利者の実情及びその他必要となる事項について説明を受けるものとする。
2 受注者は、現地踏査後に費用負担の説明の対象となる権利者等と面接し、費用負担の説明を行うことについての協力を依頼するものとする。
[注]前2節と併せて発注された場合は、第157条を適用しない。
(説明資料の作成等)
第158条 権利者に対する説明を行うに当たっては、あらかじめ、現地踏査及び概況ヒアリング等の結 果を踏まえ、次の各号に掲げる業務を行うものとし、これら業務が完了したときは、その内容等について監督職員と協議するものとする。
一 説明対象建物等及び権利者ごとの処理方針の検討二 権利者ごとの費用負担の内容等の確認
三 権利者に対する説明用資料の作成
[注]前2節と併せて発注された場合は、下線部分を適用しない。
(権利者に対する説明)
第159条 権利者に対する説明は、次の各号により行うものとする。一 2名以上の者を一組として権利者と面接すること。
二 権利者と面接するときは、事前に連絡を取り、日時、場所その他必要な事項について了解を得ておくこと。
2 権利者に対しては、前条において作成した説明用資料を基に費用負担の内容等の理解が得られるよう十分な説明を行うものとする。
(記録簿の作成)
第160条 受注者は、権利者と面接し説明を行ったとき等は、その都度、説明の内容及び権利者の主張又は質疑の内容等を補償説明記録簿(様式第97号)に記載するものとする。
(説明後の措置)
第161条 受注者は、費用負担の説明の現状及び権利者ごとの経過等を、必要に応じて、監督職員に報告するものとする。
2 受注者は、当該権利者に係る費用負担の内容等のすべてについて権利者の理解が得られたと判断し
たときは、速やかに、監督職員にその旨を報告するものとする。
3 受注者は、権利者が説明を受け付けない又は費用負担の内容等若しくはその他事項で意見の相違等があるため理解を得ることが困難であると判断したときは、監督職員にその旨を報告し、指示を受けるものとする。
第15章 写真台帳の作成
(写真台帳の作成)
第162条 受注者は、第6章、第7章、第9章、第10章及び第14章に定める調査等と併せて、次の各号に定めるところにより、写真を撮影し、所有者ごとに写真台帳を作成するものとする。
一 第6章に定める調査等と併せて行う写真の撮影は、調査区域の概況が容易にわかるものとする。二 第6章及び第7章に定める調査等と併せて行う写真の撮影は建物の全景及び建物の主要な構造
部分並びに建物が存在する周囲の状況並びに建物以外の土地に定着する主要な工作物が容易にわかるものとする。
三 第7章に定める調査のうち、動産に関する調査と併せて行う写真の撮影は、動産の種類、形状、収容状況等が容易にわかるものとする。
四 第7章に定める調査等と併せて行う写真の撮影は、営業商品の陳列状況、生産の稼動状況、原材料及び生産品等が容易にわかるものとする。
五 第9章及び第10章に定める調査等と併せて行う写真の撮影は、監督職員の指示により前各号に準じて行うものとする。
六 第14章に定める調査等と併せて行う写真の撮影は、地盤変動影響調査算定要領により行うものとする。
2 写真台帳には、写真を撮影した付近の建物配置図等の写しを添付し、建物等の番号を付記するとともに、撮影の位置及び方向並びに写真番号を記入するものとする。
3 写真台帳の作成に当たっては、撮影年月日等の記載事項及び撮影対象物の位置その他必要と認められる事項を明記し、写真撮影に従事した者の氏名を記載するものとする。
第16章 土地調書等の作成
(土地調書等の作成)
第163条 受注者は、第3章、第4章、第6章及び第7章に定める業務の成果物により、土地調書(様式第105号)及び物件調書(様式第106号)を作成するものとする。