本説明書は、「独立行政法人国際協力機構(以下 JICA という。)」が、民間コンサルタント等に実施を委託しようとする業務について、当該業務の内容及び委託先を選定する方法について説明したものです。
2022 年 6 月版
企画競争説明書
(QCBS方式)
業 務 名 称:ネパール国人材育成奨学計画準備調査(QCBS)調達管理番号:22a00205
【内容構成】
第1章 企画競争の手続き第2章 特記仕様書案
第3章 プロポーザル作成に係る留意事項第4章 契約書(案)
本説明書は、「独立行政法人国際協力機構(以下 JICA という。)」が、民間コンサルタント等に実施を委託しようとする業務について、当該業務の内容及び委託先を選定する方法について説明したものです。
本件業務の発注においては、競争参加者が提出する技術提案書(以下「プロポーザル」という。)に基づき、その企画、技術の提案、競争参加者の能力等を総合的に評価した技術評価点と、同じく競争参加者が提出する見積書の見積額に基づいた価格評価点の総合点により評価・選定を行うことにより、XXXX にとって最も有利な契約相手方を選定します。競争参加者には、この説明書及び貸与された資料に基づき、本件業務に係るプロポーザル及び見積書の提出を求めます。
なお、本説明書の第2章「特記仕様書案」は、プロポーザルを作成するにあたっての基本的な内容を示したものですので、競争参加者がその一部を補足、改善又は修補し、プロポーザルを提出することを妨げるものではありません。プロポーザルの提案内容については、契約交渉権者と行う契約交渉において協議し、最終的に契約書の付属として合意される「特記仕様書」を作成するものとします。
2022 年 6 月 15 日
独立行政法人国際協力機構調達・派遣業務部
第1章 企画競争の手続き
1.公示
公示日 2022 年 6 月 15 日
2.契約担当役
理事 xx xx
3.競争に付する事項
(1)業務名称:ネパール国人材育成奨学計画準備調査(QCBS)
(2)業務内容:「第2章 特記仕様書案」のとおり
(3)適用される契約約款:
(○)「調査業務用」契約約款を適用します。これに伴い、消費税課税取引と整理しますので、最終見積書において、消費税を加算して積算してください
1。(全費目課税)
( )「事業実施・支援業務用」契約約款を適用します。これに伴い、契約で規定される業務(役務)が国外で提供される契約、すなわち国外取引として整理し、消費税不課税取引としますので、最終見積書において、消費税は加算せずに積算してください。(全費目不課税)
(4)契約履行期間(予定):2022 年 9 月 ~2023 年 5 月
新型コロナウイルス感染拡大等による影響により、本企画競争説明書に記載の現地業務時期、契約履行期間、業務内容が変更となる場合も考えられます。これらにつきましては契約交渉時に協議の上決定致します。
4.担当部署・日程等
(1)選定手続き窓口
調達・派遣業務部 契約第一課
電子メール宛先:outm1@jica.go.jp担当者: Xxxxxxx.Xxxxxx@xxxx.xx.xx
(2)事業実施担当部
資金協力業務部 実施監理第二課
(3)日程
本案件の日程は以下の通りです。
№ | 項目 | 期限日時 |
1 | 企画競争説明書に対する質問 | 2022 年 6 月 29 日 12 時 |
2 | 質問への回答 6 月 22 日までの受領分 | 第 1 回 回答日 2022 年 6 月 27 日 |
3 | 質問への回答 | 第 2 回(最終)回答日 2022 年 7 月 4 日 |
1 電子入札対象案件では、電子入札システムに入力する金額は税抜きとなりますが、消費税課税取引ですので、最終見積書及び契約書は消費税を加算して作成ください。
4 | プロポーザル等の提出用フォルダ作成依頼 | プロポーザル等の提出期限日の 4 営業日前から 1 営業日前の正午まで |
5 | 本見積額(電子入札システムへ送信)、本見積書及び別見積書、プ ロポーザル等の提出日 | 2022 年 7 月 8 日 12 時 |
6 | プレゼンテーション | 本件では行いません。 |
7 | プロポーザル審査結果の連絡 | 見積書開封日時の 2 営業日前まで |
8 | 見積書の開封 | 2022 年 7 月 27 日 11 時 |
9 | 評価結果の通知日 | 2022 年 8 月 1 日 |
10 | 技術評価説明の申込日(順位が第 1 位の者を除く) | 評価結果の通知メールの送付日の 翌日から起算して 7 営業日以内 |
5.競争参加資格
(1)各種資格の確認
以下については「コンサルタント等契約におけるプロポーザル作成ガイドライン
(2022 年 4 月)」を参照してください。
(URL:xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxxxxxxx/00000000_00.xxxx)
1) 消極的資格制限
2) 積極的資格要件
3) 競争参加資格要件の確認
4)全省庁統一資格の経過措置
令和4年度は全省庁統一資格の更新時期にあたりますが、更新にかかる期間も考慮し、2022年4月1日~2022年6月30日までの期間を経過措置期間と位置づけ、当該期間中の公告・公示案件では、令和元・02・03年の全省庁統一資格にて代替することを認めます。
(URL:xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxxxxxxx/00000000.xxxx)
(2)利益相反の排除
特定の排除者はありません
(3)共同企業体の結成の可否
共同企業体の結成を認めます。ただし、業務xx者は、共同企業体の代表者の者とします。
なお、共同企業体の構成員(代表者を除く。)については、上記(1)に規定 する競争参加資格要件を求めません(契約交渉に際して、法人登記等を確認することがあります)。
共同企業体を結成する場合は、共同企業体結成届(様式はありません。)を作成し、プロポーザルに添付してください。結成届には、代表者及び構成員の全ての社の代表者印又は社印は省略可とします。また、共同企業体構成員との再委託契約は認めません。
6.資料の配付依頼
資料の配付について希望される方は、JICA ウェブサイトの手順に則り依頼ください。
(URL: xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxx/xxxxxxxxxxxx.xxxx)提供資料:
・第3章 プロポーザル作成に係る留意事項に記載の配付資料
・「独立行政法人国際協力機構 サイバーセキュリティ対策に関する規程(2022年 4 月 1 日版)」及び「サイバーセキュリティ対策実施細則(2022 年 4 月 1 日版)」
・「独立行政法人国際協力機構 サイバーセキュリティ対策に関する規程(2022年 4 月 1 日版)」及び「サイバーセキュリティ対策実施細則(2022 年 4 月 1 日版)については、プロポーザル提出辞退後もしくは失注後、受注した場合は履行期間終了時に速やかに廃棄することを指示します。
7.企画競争説明書に対する質問・回答及び説明書の変更
(1)質問提出期限
1)提出期限:上記4.(3)日程参照
2)提出先:上記4.(1)選定手続き窓口
(xxxx0@xxxx.xx.xx 宛、CC: 担当メールアドレス)
3)提出方法:電子メール
① 件名:「【質問】調達管理番号_案件名」
② 添付データ:「質問書フォーマット」(JICA 指定様式)
注1) 質問は「質問書フォーマット」の様式に記入し電子メールに添付して送付してください。本様式を使用されない場合は、回答を掲載しない可能性があります。JICA 指定様式は下記(2)の URL の「公示共通資料」を参照してください。
注2) xx性・xx性確保の観点から、電話及び口頭でのご質問は、お断りしています。
注3) 質問提出期限内であれば、何回でも質問の提出を受け付けます。
(2)回答方法
上記4.(3)日程のとおり、原則2回に分けて JICA ウェブサイトに掲載します。
(URL: xxxxx://xxx0.xxxx.xx.xx/xx/xxxxxxxx/xxxxx.xxx?xxxxxxxxx0)
(3)説明書の変更
競争参加予定者からの質問を受けて、又は XXXX の判断により、説明書の内容を変更する場合があります。変更は、遅くともプロポーザル提出期限の2営業日前までに JICA ウェブサイト上に行います。
(URL: xxxxx://xxx0.xxxx.xx.xx/xx/xxxxxxxx/xxxxx.xxx?xxxxxxxxx0)
変更の内容によっては、当該変更内容を提出されるプロポーザル及び見積書に反映するための期間を確保するため、プロポーザル提出期限を延期する場合があります。
8.プロポーザル等の提出
(1)提出期限: 上記4.(3)日程参照
(2)提出方法
具体的な提出方法は、JICA ウェブサイト「業務実施契約の公示にかかる説明書等の受領方法及び競争参加資格確認申請書・プロポーザル・見積書等の電子提出方法(2022 年 6 月 1 日版)」をご参照ください。
(URL: xxxxx://xxx0.xxxx.xx.xx/xx/xxxxxxxx/xxxxx.xxx?xxxxxxxxx0 )
1)プロポーザル
① 電子データ(PDF)での提出とします。
② 上記4.(3)日程を参照し提出期限日の4営業日前から1営業日前の正午までに、プロポーザル提出用フォルダ作成依頼メールを e- xxxx@xxxx.xx.xx へ送付願います。
③ 依頼メール件名:「提出用フォルダ作成依頼_(調達管理番号)_
(法人名)」)
④ 依頼メールが1営業日前の正午までに送付されない場合は技術提案書の提出ができなくなりますので、ご注意ください。
⑤ プロポーザル等はパスワードを付けずに GIGAPOD 内のフォルダに格 納ください。
2)本見積額
① 電子入札システムを使用して、別見積指示の経費の金額を除く金額
(千円未満切り捨て。消費税は除きます。)を、上記4.(3)日程の提出期限日までに電子入札システムにより送信してください。
② 上記①による競争参加者の本見積額により価格点を算出し、総合点を算出して得られた交渉順位の結果を別途、全ての競争参加者に通知します。この通知は電子入札システムの機能によらず、契約担当者等から電子メールにより行います。この際に、交渉順位 1 位となった競争参加者には上記の本見積額に係る見積書(含む内訳書)にかかるパスワードを求めます。
3)本見積書及び別見積書
① 本見積書と別見積書は GIGAPOD 内のフォルダに格納せず、PDFに パスワードを設定し、上記4.(3)日程の提出期限日までに、xxxxxxx-xxxx@xxxx.xx.xx へ送付ください。なお、パスワード
は、JICA 調達・派遣業務部からの連絡を受けてから送付願います。
(3)提出先
1)プロポーザル
「JICA 調達・派遣業務部より送付された格納先 URL」
2)見積書 (本見積書及び別見積書)
② 件名:(調達管理番号)_(法人名)_見積書
〔例:22a00123_○○株式会社_見積書〕
③ 本文:特段の指定なし
④ 添付ファイル:「22a00123_○○株式会社_見積書」
⑤ 見積書のPDFにパスワードを設定してください。なお、xxxxxは、
JICA調達・派遣業務部からの連絡を受けてから送付願います。
(4)提出書類
1)プロポーザル・見積書
(5)電子入札システム導入にかかる留意事項
1)作業の詳細については、電子入札システムポータルサイトをご確認ください。
(URL:xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxx/xxxxxxxx.xxxx)
2)電子入札システムを利用しない入札は受け付けません。
(6)プロポーザルの無効
次の各号のいずれかに該当するプロポーザルは無効とします。
1)提出期限後にプロポーザルが提出されたとき
2)同一者から2通以上のプロポーザルが提出されたとき
3)虚偽の内容が記載されているとき
4)前各号に掲げるほか、本説明書又は参照すべきガイドライン等に違反したとき
9.契約交渉権者の決定方法
(1)評価方式と配点
プロポーザルに対する技術評価点と見積書に対する価格評価点を合算して評価します。技術評価点と価格評価点を合算した総合評価点を100点満点とし、配点を技術評価点90点、価格評価点10点とします。
(2)評価方法
1)技術評価
「第2章 プロポーザル作成に係る留意事項」の別紙「プロポーザル評価配点表」の項目ごとに、各項目に記載された配点を満点として、以下の基準により評価し、合計点を技術評価点(小数点第1位まで計算)とします。評価の具体的な基準や評価に当たっての視点については「コンサルタント等契約におけるプロポーザル作成ガイドライン(2022 年 4 月)」より以下を参照してください。
① 別添資料1「プロポーザル評価の基準」、
② 別添資料2「コンサルタント等契約におけるプロポーザル評価の視点」
③ 別添資料3「業務管理グループ制度と若手育成加点」
技術評価点が基準点(100点満点中60点)を下回る場合には不合格となります。なお、合否の結果をプロポーザルに記載のメールアドレス宛にお知らせします。 不合格の場合、電子入札システムに送信いただいた見積額の開札は行いません。
(URL: xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxxxxxxx/00000000_00.xxxx)
技術評価の基準
当該項目の評価 | 評価点 |
当該項目については極めて優れており、高い付加価値があ る業務の履行が期待できるレベルにある。 | 90%以上 |
当該項目については優れており、適切な業務の履行が十分 期待できるレベルにある。 | 80~90% |
当該項目については一般的な水準に達しており、業務の履 行が十分できるレベルにある。 | 70~80% |
当該項目については必ずしも一般的なレベルに達してい ないが、業務の履行は可能と判断されるレベルにある。 | 60~70% |
当該項目だけで判断した場合、業務の適切な履行が困難で あると判断されるが、他項目の提案内容・評価によっては、 全体業務は可能と判断されるレベルにある。 | 40~60% |
当該項目の評価は著しく低いものであり、他項目の提案内容・評価が優れたものであったとしても、本項目の評価のみ をもって、業務の適切な履行が疑われるレベルにある。 | 40%以下 |
2)評価配点表以外の加点について
評価で60点以上の評価を得たプロポーザルを対象に以下について加点されます。
① 業務管理体制及び若手育成加点
本案件は、業務管理グループ(副業務xx者 1 名の配置)の適用対象案件ではありませんので、「若手育成加点」は適用されません。
3)価格評価
価格評価点は、見積価格が安価となるほど点が高くなります。ただし、ダンピング防止対策として、予定価格の80%を下回る見積価格については、逆に安価となるほど点が低くなります。具体的には以下の算定式により、計算します。
【見積価格が予定価格の80%を上回る場合】
(価格評価点)=[(予定価格-見積価格)/予定価格]×100+80
【見積価格が予定価格の80%を下回る場合】
(価格評価点)=120-[(予定価格-見積価格)/予定価格]×100
4)総合評価
技術評価点と価格評価点を90:10の割合で合算し、総合評価点としま す。総合評価点は、技術評価点分及び価格評価点分をそれぞれ小数点第二位まで計算し、合算します。
(総合評価点)=(技術評価点)×0.9+(価格評価点)×0.1
(3)見積書の開封
価格評価点の透明性確保のため、電子入札システムを介して提供された本見積額(消費税抜き)は、以下の日時に開封します。また、電子入札システムへの送信額は消費税抜き価格としてください。電子入札システムにて自動的に消費税1
0%が加算されますが、評価は消費税抜きの価格で行います。
なお、技術評価の確定に時間を要し、見積額の開封の日時が延期されることもあります。その場合、競争参加者に対し、再設定された日時を連絡します。
日時:上記4.(3)日程参照
※不合格の場合、電子入札システムへ送信いただいた見積額は開札しません。
(4)契約交渉権者の決定方法
1)総合評価点が最も高い競争参加者を契約交渉権者として決定します。
2)総合評価点が同点であった場合は、技術評価点の高い競争参加者を優先します。
3)最も高い総合評価点が複数あり、更にその内複数の技術評価点が同点であった場合は、くじ引きにより契約交渉権者を決定します。
10.評価結果の通知・公表と契約交渉
評価結果(順位)及び契約交渉権者を上記4.(3)日程の期日までにプロポー ザルに記載されている電子メールアドレス宛にて各競争参加者に通知します。
11.資金協力本体事業への推薦・排除
本件業務は、無償資金協力事業を想定した協力準備調査に当たります。したがって、本件事業実施に際して、以下のとおり取扱われます。
(1)本件業務の受注者は、本業務の結果に基づき JICA による無償資金協力が実施される場合は、実施代理機関として、JICA が先方政府実施機関に推薦します。ただし、受注者が無償資金協力を実施する交換xx(E/N)に規定する日本法人であることを条件とします。本件業務の競争に参加するものは、「コンサルタント等契約におけるプロポーザル作成ガイドライン」に示されている様式5(日本法人確認調書)をプロポーザルに添付して提出してください。ただし、同調書は本体事業の契約条件の有無を確認するもので、本件業務に対する競争参加の資格要件ではありません。
(2)本件業務の受注者(JV構成員及び補強として業務従事者を提供している社の他、業務従事者個人を含む。)及びその親会社/子会社等は、本業務(協力準備調査)の結果に基づき JICA による無償資金協力が実施される場合は、実施代理業務以外の役務及び生産物の調達から排除されます。
第2章 特記仕様書案
本特記仕様書案に記述されている「脚注」別紙「プロポーザル作成に求める事項」については、競争参加者がプロポーザルを作成する際に提案いただきたい箇所や参考情報を注意書きしたものであり、契約に当たって、契約書附属書Ⅱとして添付される特記仕様書からは削除されます。
また、契約締結に際しては、契約交渉相手方のプロポーザルの内容を適切に反映するため、契約交渉に基づき、必要な修正等が施された上で、最終的な「特記仕様書」となります。
第1条 総則
この仕様書は、独立行政法人国際協力機構(以下「発注者」という。)と受注者名(以下「受注者」という。)との業務実施契約により実施する「ネパール国人材育成奨学計画準備調査(QCBS)」に係る業務の仕様を示すものである。
第2条 プロジェクトの背景
ネパールにおいては、各開発課題を取扱う政府機関・関係省庁の職員・組織・制度・財政等の能力・体制が、取り組むべき課題に比して総じて不足しているという現状があり、いずれの開発課題においても、行政能力の向上と制度構築が課題となっている。
2000 年度から留学生の受け入れを開始した無償資金協力の人材育成奨学計画(以下
「JDS」という。)は、2021 年度末時点において累計 19 ヵ国から 5,000 名を超える留学生を受け入れ、開発途上国の社会・経済開発計画の立案・実施に係る人材を育成し、ひいては各留学生が日本の良き理解者として両国友好関係の基盤を拡大、パートナーシップ強化を推進している。
今般、当国の開発課題の状況ならびに我が国の援助方針に照らし、JDS 事業開始の要請を受け、2024 年度から 2027 年度にかけて毎年最大 22 名(修士 20 名、博士 2 名)の留学生受け入れに対し、4 カ年分の受け入れ計画を適切に策定するために本協力準備調査を実施する。
第3条 プロジェクトの概要 (1)上位目標
政策立案に関する関係行政機関の能力が、本事業を通じた人材育成により向上する。
(2)プロジェクト目標
ネパールの政府の中枢において活躍し得る若手行政官等が本邦大学院において学位
(修士・博士)を取得することを支援することにより、当国の開発課題解決のための人材の育成及び我が国と当国政府との人的ネットワークの構築を図り、もって当国の開発課題の解決及び人材面からの二国間関係の強化に寄与する。
(3)期待される効果
1)若手行政官等が我が国において学位(修士・博士)を取得し、各対象分野の課題解決に資する専門知識等を習得する。
2)これら若手行政官等が帰国後、課題解決のための計画策定・政策立案に貢献し、所属組織等においてリーダーシップを発揮することで、当該組織が機能強化される。 3)留学生受入による、二国間の相互理解及び友好親善関係の構築、受入大学等の国際競争力の強化、国際的な知的ネットワークが強化される。
4)本邦大学院における専門知識等の習得に加えて、帰国後のキャリア形成に向けた研修等を通じて、自国の課題解決にリーダーシップを発揮できる女性行政官が育成される。
(4)プロジェクトの成果指標(案) 1)成果指標:本邦大学院への留学生数、学位取得率
2)その他成果指標:本調査にて具体的な定量的、定性的効果に係る指標と効果発現時期を設定する。
(5)想定される人数および受入計画概要(案)
以下の分野に対する政府の若手行政官等各期最大 22 名(修士 20 名、博士 2 名)の本邦大学院への受入を想定。なお、本重点分野は本調査を通じて変更となる可能性がある。
重点分野(サブプログラム) | 開発課題(コンポーネント) |
1.経済成長や国民生活の改善に直結する社 会・経済開発 | 1-1 財政・経済政策 |
2.ガバナンス強化及び民主主義の基盤制度づくり | 2-1 行政運営能力強化支援 |
2-2 国際関係の構築 | |
2-3 法制度整備支援 |
(6)関係機関(実施体制):JDS 運営委員会
本プロジェクトは現地で設置する JDS 運営委員会(財務省、連邦総務省、外務省、在ネパール日本国大使館、JICA ネパール事務所)のもと実施する。
第4条 業務の目的
ネパールにおいて JDS 事業を新規に実施するにあたり、日本の対ネパール外交政策・協力方針、人材育成に係るニーズ調査・分析等を踏まえ、同事業の実施に係る妥当性の検証を行うとともに、JDS 事業としての戦略的な人材育成アプローチ(対象機関、ターゲット層、事業実施体制、フォローアップ等)の検討を行い、2023 年度の募集開始の後、2024 年度から 4 期分の留学生受入れにかかる計画を策定する。
また、JDS 本体実施準備に向け、JDS 重点分野毎の基本計画案を作成し、概略設計(概略事業費の積算)を行う。
第5条 業務の範囲
本業務は、ネパールの 2024 年度以降 4 期にわたる留学生受入計画(募集開始は 2023年度)、および事業の将来的な制度策定に関する事項について、「第4条 業務の目的」を達成するため、「第6条 実施方針及び留意事項」を踏まえつつ、「第7条 業務の内容」に示す事項の調査及び業務を行い、「第8条 成果品等」に示す報告書等を作成するものである。
第6条 実施方針及び留意事項
以下の方針に基づき業務を実施する。2
(1)JDS 事業の効果的・効率的な実施の工夫
本プロジェクトが我が国無償資金協力事業として実施される場合、発注者は本業務の受注者を本体業務(第 1-4 期の留学生募集・選考及び受入業務・モニタリング)の実施代理機関としてネパール政府に推薦することを想定している。よって、調査にあたっては結果の分析だけではなく、自社が事業運営を担うことを想定し、主体性をもって効果的・効率的な取り組みを提案することが期待される。
具体的には、①来日した留学生に対する就学支援、②本邦での受入大学提供プログラムに加えての付加価値提供(女性参加者向け研修等3)、③現地での募集選考(ネパールのジェンダー平等に係る状況を踏まえ、女性行政官の応募勧奨や女性対象の説明会の実施、男性応募者と女性応募者で同等の能力がある場合、女性を優先的に採用する等の取り組みを行う)や先方政府との連絡調整等、④帰国生のネットワーキングと維持、を行うことが求められる(運営ガイドライン4を参照)。これらの業務遂行にあたっては、開発協力に係る知見に加え、人材育成、就学支援といった知見を活用し効果的かつ効率的な計画立案がなされることが期待される。なお、実施代理機関としての現地業務遂行にあたっては、募集選考時期を中心に現地に人員を配置することが可能である。
なお、2022 年度は JDS 全体の事業として現在 20 か国において実施を予定していることから、受入大学側にとっては複数国から JDS 生を受け入れていること、本邦において実施される一部活動(来日時レセプション、中間研修等)については、対象国合同での実施を想定していることを考慮し、他国を担当する実施代理機関とも連携する。
(2)調査のプロセス
本調査は 2 回の現地調査と、国内調査を想定している。5
現地調査において想定される先方政府との協議事項は以下「第 7 条(5)、(9)」に示される事項となる。なお、現地調査については発注者からの調査団員が一週間程度参加する。
ネパールに対する本事業は既に実施中であることから、国内業務として政府関連機関の構成や公務員人事制度等既存の情報は過去の報告書を参考に抽出し、現地調査においてそれらのアップデートを行う等調査の効率化を図る。また現地調査においては当国における人材育成ニーズと我が国の援助動向及び他留学事業(JICA 長期研修・他ド
2 特に、(3)、(6)、(9)、(12)、(13)についてはプロポーザルにおいて具体的な調査方法を提案する。
3 付加価値提供とは、大学での一般的な教育・研究活動に加えて実施される本事業の価値を高めるための特色ある活動。例えば 2021 年度にはリーダーシップ研修(中間研修)、行政官交流会、インターンシップ等を実施。対象国や対象者にとって有益と考えられる付加的な活動の提案が期待される。なお、積算マニュアルに記載のとおり、主に来日後研修として費用計上される。
4 配布資料1
5 新型コロナウイルスの影響による渡航制限の継続の可能性を踏まえ、現地渡航が実施できない場合を想定した、遠隔での調査実施方法についてコンサルタントから具体的な提案を求める。
ナー)を踏まえた、より戦略的な受入計画の策定や大学選定に係る協議を中心に実施する。
今回協議の対象となる JDS の枠組みにかかる各種決定については、在外公館、JICA 本部、各 JICA 事務所との合意のもとで進める必要がある。なお、本件は 2023 年 4 月閣議での付議を想定し、2 月中旬には概略設計を終える必要があることから、着手できるところから積算作業を実施する。
(3)留学生受入人数及び受入計画概要の妥当性の検証
留学生受入人数及び受入計画は「2.プロジェクトの概要 (5)想定される人数及び受入計画概要(案)」を元に、本調査において十分ニーズを把握し決定されることとなる。4 期分のみならず中長期的なニーズを把握し、妥当性の検証及び提案を行う。
(4) 現地の事業実施体制に係る検討
「第3条 プロジェクトの概要(6)関係機関(実施体制)」を基に、各運営委員機関に求める役割および協力体制を確認する。
(5) 日本語枠設置に向けた情報収集・具体的な制度検討
2020 年度に実施した東南アジア(広域)地域、バングラデシュ国、スリランカ国の JDS協力準備調査において、JDS 日本語枠設立6の可能性について調査を行った。その結果として、固定枠として日本語枠を設けることはしないが、ニーズや、帰国後に活かされる体制等がある状況において、資格要件を満たす応募者がいた場合に柔軟に対応できるよう検討することとなった。これを踏まえネパールにおいてのニーズやより効果的なターゲット(省庁、役職等)を把握すると共に、日本語で修士号取得するために必要な事前学習期間、その他必要と思われる事項について確認する。
(6) 当国人材育成事業における JDS の位置づけの整理
本事業はネパールの開発に資するための留学事業であることから、当国の概況や開発課題、JDS 事業の趣旨や特徴を踏まえた事業実施が求められる。戦略的な人材育成の協力枠組みを検討する上で、民間や他ドナーの同様の支援についても情報収集の上、 JDS のターゲット、目的に照らした位置づけを整理し、とりまとめる。JDS の特徴等については、2019 年度に実施した基礎研究「人材育成奨学計画(JDS)事業の効果検証」調査報告書を参照する。
(7) 他の JICA 案件との関係性の整理、連携可能性の検討
JDS 事業の効果発現を更に高めるべく、ネパールで現在実施中のその他の JICA 事業との連携の可能性について、調査及び分析の上、具体的な連携案を提示する(人選における専門家からの協力、C/P 省庁との連携等)。
6 JDS では通常英語で学位を取得するが、事業の更なる外交的効果の発現、真の知日派育成に向け、日本語で学位(修士)を取得する特別枠のこと。
(8) 受入大学(候補)情報提供
発注者は、受入大学を募集する大学要望調査を 2022 年 6 月に実施し、大学から提出される受入提案書について、9 月頃目途に発注者内部でのスクリーニングを実施する。同プロセスは発注者 により実施されるものであるが、受注者が留学事業の経験等で候補大学に関する情報を有する場合には発注者に提供する。
(9)キャリアパスに関する調査
将来のリーダー育成という観点から、適格な人材の選出が特に重視され、主に対象とする公務員について、一般的なキャリアパス、留学経験者の登用・昇進状況、人事・人材育成制度等につきジェンダー別のデータを調査する。さらに競合相手となる他ドナーの類似事業の状況等を調査し、比較優位のある事業とすべく対象機関の提案及び戦略的人選(募集選考)にかかる提案等に反映する。特に、将来、高位行政官等となり開発課題に貢献できる人材のキャリアパスを中心に調査し、これらの人材を選定するための効果的な募集・選考方法を検討する。
(10)帰国生の JDS 留学後の事業効果発現状況調査・分析
先方政府実施機関、留学生を多く輩出している機関や帰国留学生を中心に、フォローアップニーズの調査結果、及び他ドナーの取り組みを踏まえ、ネパールの事業効果発現(特に二国関係強化に資するもの)に向けた取り組みについて提案する。また、第 3 条(3)を踏まえ、定量的に表せない成果についても意見聴取等により情報収集する。
(11)JICA 開発大学院連携構想
「JICA 開発大学院連携構想」の下、発注者では JDS 含めた全留学生(長期研修員)に対して、欧米とは異なる日本の近代の開発経験と、戦後の援助実施国(ドナー)としての知見の両面を学ぶ機会の提供している。本事業での留学生に関しても同様に JICA開発大学院連携において提供されるプログラム(受入大学でのプログラム、もしくは発注者が協力大学と共同で実施する日本理解プログラム)を付加価値提供の一環で受講することが想定される。受注者はこれを踏まえ更なる付加価値提活動を検討する。
(12)ジェンダーの視点に立った調査および取り組みの検討
ネパール政府の公務員人事におけるジェンダー関連の施策及び人材育成方針について調査し、上記「(9)キャリアパスに関する調査」におけるジェンダー別データも分析の上、ジェンダー格差の有無を確認する。明らかな格差が確認された際は、先方政府との協議を通じて男性と女性が等しく JDS 事業へ参加できるよう取り組みについて協議する。また、協議の中で、ジェンダー平等を推進するための適切な取り組み(募集時の女性の応募勧奨、女性のためのエンパワメント研修の実施、女性行政官等の帰国後のネットワーキング支援)について合意する。
(13) 博士課程に係るニーズ及び受入要件について
ネパールにおける博士学位を取得した際のキャリアパスへの影響について調査の上、特にニーズの高い課題や対象機関についても把握する。また 3 年間での学位取得が求められることから、望ましい要件について検討する。
(14) 免税情報シートの作成
無償資金協力本体実施において関連する項目においてのみ免税情報を確認し取り纏める。JDS は本邦内での活動が大半を占めるため、本邦調達分に比べ現地調達は少ないが、現地プロジェクト事務所運営、募集選考、帰国プログラム実施等は現地調達が想定されるため、これらに関連する項目の免税について念のため確認する。
第7条 業務の内容
上記「第6条 実施方針及び留意事項」を踏まえつつ、以下の調査を実施する。
(1)関連情報収集・分析及び実施方針策定
配布資料を含む関連資料の分析・検討を行い、業務全体の方針・方法を検討した上で、現地業務項目を整理し、業務工程計画を策定する。これらの結果を踏まえて、インセプション・レポートを作成する。
(2)インセプション・レポートの説明・協議(現地調査)
発注者と協力し、インセプション・レポート(調査方針、調査計画、便宜供与依頼事項、我が国無償資金協力制度等)をネパール政府関係者に説明、協議する。
(3)プロジェクトの背景、経緯及び現況にかかる確認及び効果的な協力枠組みの分析・検討(国内調査、現地調査)
1)無償資金協力要請の背景・経緯を確認する。
2)ネパールに対する日本の外交政策、開発協力方針、発注者による他事業等の状況を踏まえ、人材育成のニーズ調査・分析を実施し、本事業での対象分野の妥当性を検証する。
3)ネパールの公務員の人事・人材育成の制度、ジェンダー別キャリアパスの現状、昇進要件、ジェンダー関連の施策・方針を把握する。
4)JDS 対象分野課題について、我が国の援助動向及び民間の協力・交流状況、また、他ドナーの援助動向を確認する。その際、JDS 事業としての継続性の観点か ら、中長期的なニーズの把握も意識し、適当と思われる機関及び部局等を検討す る。また、対象分野の人材育成における重点課題、留意点についても調査する。 5)ジェンダー課題の把握及び具体的な取組を検討するため、公務員人事におけるジェンダー関連の施策及び人材育成方針に加えて、ジェンダー別に、分野・課題 別の行政官、留学制度利用者や留学制度の改善ニーズ等について調査する。ジェ ンダー間格差等の課題が確認された場合、課題の解決に資する取り組みを検討し、とりまとめる。
6)以上を踏まえて、本体事業の成果発現のための効果的な協力枠組み、事業運営・実施体制(事業関係者の役割分担含む)を検討し提案する。
(4)本邦受入大学に関する情報収集及び資料作成(国内調査)
現地調査での先方政府関係者との協議の基礎情報として、発注者が内部でのスクリーニングを経て作成する JDS 留学生受入れ予定候補大学リストを踏まえ、本邦受入大学に関する情報収集及び資料作成を行う。
(5)JDS 基本枠組みの策定(現地調査)
2022 年 10 月を目途に、発注者が派遣する団員が中心となりネパール政府側と協議を実施し、分野課題、受入留学生数、運営体制、受入大学配置等につき協議の上決定する。受注者は同協議に先立ち提案内容を取り纏める他、協議に参加し議事録を作成する。
(6)プロジェクトの概算事業費の積算
プロジェクトの概算事業費積算内訳書を、「JDS 積算マニュアル」
( https://www.jica.go.jp/activities/schemes/grant_aid/guideline/ku57pq00001 t6gt2-att/JDS_manual.pdf)を参照し、作成する。
積算に用いる単価や条件については、積算過程で十分発注者と協議した上で決定する。計画内容の確認及び積算の結果を「概算事業費積算内訳書」にとりまとめ、2023 年 1 月下旬までに提出する。なお、概算事業費の例については過去の準備調査報告書を参 照する。
(7)プロジェクト計画概要の取りまとめ
上記(3)、(4)及び(5)の内容を踏まえ、プロジェクト計画概要を取りまとめる。具体的には以下の項目について、計画内容を整理する。
1)JDS 事業の概要
2)JDS 事業の概算事業費
3)ネパール側負担事項の概要
4)JDS 事業のスケジュール
5)効率的・効果的な留学生の募集・選考方法、帰国後のネットワーク維持方法
6)来日前オリエンテーション、来日後研修、付加価値提供活動7等
7)モニタリング・厚生補導
8)フォローアップの計画
(8)JDS 事業の妥当性、効果の検証
上記(7)で策定した計画について、以下の項目について妥当性を検証し、整理する。 1)JDS 事業の開発課題及び国別協力方針における位置づけ
2)JDS 事業で期待される効果(発注者の他案件との連携の検討結果含む)
3) 他ドナー奨学金制度との比較優位性 4)プロジェクトの定量的・定性的な効果に関する指標設定 5)ジェンダー課題の把握及び取組を検討 6)課題・提言の取りまとめ
7)結論
(9)プロジェクト計画概要及び重点分野ごとの基本計画案の作成、説明(現地調査)
7 第 6 条(1)脚注 3 参照。
受注者による調査団が、現地先方政府に対し、基本計画、プロジェクト計画概要を説明する。協力準備調査報告書(案)を作成の上、ネパール側にその内容を説明し、基本的な理解を得る。(JICA ネパール事務所からも参加予定)
(10)準備調査報告書の作成
ネパール側のコメントを踏まえ、準備調査報告書を完成させる。
なお、作成に当たっては、「無償資金協力にかかる報告書等作成のためのガイドライン」(http://www.jica.go.jp/activities/schemes/grant_aid/guideline/)
を参照する。
第 8 条 報告書等
業務の各段階において、作成・提出する報告書等は以下のとおり。このうち、(3)及び(4)を本契約の成果品とする。成果品提出期限は契約履行期間の末日とする。成果品の印刷、電子化(CD-R)については、「コンサルタント等契約における報告書の印刷・電子媒体に関するガイドライン(2020 年 1 月)」に基づくものとする。また、(4)以外の報告書等については簡易製本(ホッチキス止め可)とし、簡易製本の様式については、上記ガイドラインを参照する。
なお、以下に示す部数は、発注者に提出する部数であり、先方実施機関との協議、国内の会議等に必要な部数は、別途用意すること。
報告書名 | 部数等 | 提出時期 |
(1)インセプション・レポート | 和文1部、英文 1 部 英文1部(簡易製本) | 2022 年 10 月 |
(2)協力準備調査報告書(案) | 和文1部、 英文1部(簡易製本) | 2023 年 1 月 |
(3)概算事業費積算資料(最終版) | 和文1部(簡易製本) (電子データを含む。) | 2023 年 2 月中旬 |
(4)協力準備調査報告書 | 和文5部、英文5部(製本) CD-R 又は DVD4枚 (和・英2枚ずつ) | 2023 年 5 月 |
別紙1
プロポーザルにて提案を求める事項
プロポーザルの作成に当たっては、特に以下の事項について、コンサルタントの知見と経験に基づき、第3章1.(2)「2)業務実施の方法」にて指定した記載分量の範囲で具体的な提案を行うこと。詳細については特記仕様書を参照すること。なお、プロポーザルにおいては、特記仕様書の内容と異なる内容の提案については、これを認めています。プロポーザルにおいて代替案として提案することを明記し、併せてその優位性/メリット及び費用/コストについての説明を必ず記述してください。見積書については、同代替案に要する経費を本見積に含めて提出することとします。代替案の採否については契約交渉時に協議を行うこととします。
№ | 提案を求める内容 | 特記仕様書案への該当条項及び 記載ページ |
1 | ・本体業務実施における、実施体制、実施にあたっての留意 点・工夫 (受入大学との関連では、複数国✎らJDS留学生を受け入れている大学もあるためJDS全体の事業運営を円滑に進めるためのアイデアも期待される。) ・留学生に対する付加価値提供の内容 (留学生のモニタリングや突発対応の体制、自社のもつ経験やネットワークを活✎した具体的な知日派リーダー育成のためアイデア等が含まれることが期待 される。) | 第6条 実施方針及び留意事項 (1)JDS事業の効果的・効率的な実施の工夫(P.11) (11)JICA開発大学院連携構想(P.13) 左記提案は、「第3章 プロポーザルに記載されるべき事項 (2)業務の実施方針等 7)実施設計・施工監理体 制」に記載すること。 |
2 | 新型コロナウイルスの影響による渡航制限の継続の可能性を踏まえ、現地渡航が実施できない場合を想定した、遠隔での調査 実施方法 | 第6条 実施方針及び留意事項 (2)調査のプロセス(P.11) |
3 | ・先方のニーズ等を踏まえた、二国関係強化に資する分野課題の検証手法 ・想定される留学生受入人数の妥当性の検証手法 ・他のJICA留学事業(特に長期研修)との棲み分けの方向性を検 証する調査手法 | 第6条 実施方針及び留意事項 (3)留学生受入人数及び受入計画概要の妥当性の検証(P.12) |
4 | ・当国における他国の人材育成事業(他ドナー等)に対するJDSの比較優位性を踏まえたJDS高 戦略化のための検討手法 | 第6条 実施方針及び留意事項 (6)当国人材育成事業におけるJDSの位置づけの整理(P.12) |
5 | ・キャリアパスを含む、当国の人材育成制度の調査手法 ・帰国後活躍可能性のある人材を選考(戦略人選)するための調査手法 | 第6条 実施方針及び留意事項 (9)キャリアパスに関する調査(P.13) |
6 | ・ジェンダー平等を考慮した参加者確保のための募集選考の調査手法 ・JDSにおいて、ジェンダー平等 に資する取り組みを導入するための検証手法 | 第6条 実施方針及び留意事項 (12)ジェンダーの視点に立った調査および取り組みの検討(P.13) |
7 | ・標準就業年限での学位取得が可能な人材の選考可能性および選考方法の検証手法 ・博士学位取得者のキャリアへ の影響について調査手法 | 第6条 実施方針及び留意事項 (13)博士課程に係るニーズ及び受入要件について(P.14) |
第3章 プロポーザル作成に係る留意事項
1.プロポーザルに記載されるべき事項
プロポーザルの作成に当たっては、「コンサルタント等契約におけるプロポーザル作成ガイドライン(2022 年 4 月)」の内容を十分確認の上、指定された様式を用いて作成してください。
(URL: https://www.jica.go.jp/announce/information/20220330_01.html)
(1)コンサルタント等の法人としての経験、能力
1)類似業務の経験
評価対象とする類似業務:人材育成事業に係る各種業務(JDSを含む途上国
✎らの留学生受け入れ関連業務を高く評価します)
2)業務実施上のバックアップ体制等
3)その他参考となる情報
(2)業務の実施方針等
1)業務実施の基本方針
プロポーザル及び見積書は本説明書の記載内容に基づき作成いただきます。一方で、コロナ禍の影響が長引き現地渡航できない状況が継続する可能性もありえます。現地調査について、本説明書あるいはプロポーザルの計画✎ら延期せざるを得ない場合を想定し、現地調査開始前に実施できる国内業務について提案があればプロポーザルに追加で記載してください。こちらの提案につきましては、制限ページ数外、見積不要とします。
2)業務実施の方法
1)及び2)を併せた記載分量は、20ページ以下としてください。
3)作業計画
4)要員計画
5)業務従事予定者ごとの分担業務内容
6)現地業務に必要な資機材
7)実施設計・施工監理体制
8)その他
(3)業務従事予定者の経験、能力
1)評価対象業務従事者の経歴及び業務従事者の予定人月数
プロポーザル評価配点表の「3.業務従事予定者の経験・能力」において評価対象となる業務従事者の担当専門分野及び想定される業務従事人月数は以下のとおりです。評価対象業務従事者に✎✎る履歴書と類似業務の経験を記載願います。
① 評価対象とする業務従事者の担当専門分野
⮚ 業務主任者/人材育成計画
⮚ 留学計画
② 評価対象とする業務従事者の予定人月数約 3.02人月
2)業務経験分野等
各評価対象業務従事者を評価するに当たっての類似業務経験分野、業務経験地域、及び語学の種類は以下のとおりです。
【業務主任者(業務主任者/人材育成計画)】
① 類似業務経験の分野:人材育成計画(留学事業を含む)に係る各種業務
② 対象国及び類似地域:ネパール及びその他途上国
③ 語学能力:英語
【業務従事者:担当分野 留学計画】
① 類似業務経験の分野:留学生受入事業に係る各種業務
② 対象国及び類似地域:ネパール及びその他途上国
③ 語学能力:英語
2.業務実施上の条件
(1)業務工程
2022 年 10 月中旬✎ら現地調査を開始し、2022 年 10 月下旬頃に予定される JICAと先方政府との協議に参加する。
また 2023 年 1 月末までに、JDS 開発課題ごとの基本計画案(事業目的、案件目標、対象開発課題、受入大学、受入人数、プログラム内容、募集条件等を記載)を作成し、協力準備調査報告書(案)と共に、2023 年 1 月下旬頃、先方政府 JDS 運営委員会に対し、受注者が同計画案を説明する。
またプロジェクト内容の概要を反映し、概略事業費内訳書を記載した「概算事業費積算概要資料」を作成し審査の上、2023 年 2 月中旬までに JICA に提出する。なお、同資料については、積算審査を踏まえ、2023 年 4 月閣議に向けた資料となる。
(2)業務量目途と業務従事者構成案
1)業務量の目途
約 3.02人月(現地:1.42人月、国内:1.60人月)
2)業務従事者の構成案
業務従事者の構成(及び格付案)は以下を想定していますが、競争参加者は、業務内容等を考慮の上、最適だと考える業務従事者の構成(及び格付)を提案してください。
① 業務主任者/人材育成計画(2号)
② 留学計画(3号)
(3)配付資料/公開資料等
1)配付資料
⮚ 資料1:JDS 運営ガイドライン和文仮訳
⮚ 資料2:2022 年度留学生受入計画策定における JDS 事業工程表
⮚ 資料3:2022 年度 JDS 協力準備調査フロー図
⮚ 資料4:業務分掌表(協力準備調査における受注者・発注者・先方政府の業務役割)
⮚ 資料5:本体事業の積算構成
⮚ 資料6:留学生候補者の募集・選考に係る主な流れ
⮚ 資料7:JDS 重点分野基本計画(様式)
⮚ 資料8:実施代理業務契約書標準様式
⮚ 資料9:報告書記載項目(案)
2)公開資料
⮚ 人材育成奨学計画(JDS)の概要 https://www.jica.go.jp/activities/schemes/grant_aid/summary/JDS.htm l
⮚ 特別プログラムガイドライン https://www.jica.go.jp/activities/schemes/grant_aid/summary/ku57pq0 0001mopqi-att/reference_02_01.pdf
⮚ 過去の JDS 協力準備調査報告書(参考) https://libportal.jica.go.jp/fmi/xsl/library/public/Index.html
※JICA 図書館ポータルサイト:JICA 報告書・図書・雑誌メニュー✎ら、
「JDS」で検索。
⮚ 基礎研究「人材育成奨学計画(JDS)事業の効果検証(2020 年 2 月)」調査報告書(参考) https://libportal.jica.go.jp/fmi/xsl/library/public/Index.html
⮚ JICA 開発大学院連携構想 https://www.jica.go.jp/dsp-chair/index.html
⮚ 無償資金協力人材育成奨学計画(JDS)積算マニュアル https://www.jica.go.jp/activities/schemes/grant_aid/guideline/ku57p q00001t6gt2-att/JDS_manual.pdf
⮚ 無償資金協力に✎✎る報告書等作成のためのガイドライン http://www.jica.go.jp/activities/schemes/grant_aid/guideline/
(4)対象国の便宜供与
便宜供与内容 | ||
1 | カウンターパートの配置 | 有 ネパール側の取りまとめ機関となる省庁(財務省を想定)✎ら業務に✎✎る一般的な便宜(情報の提供、アポイントの 取付け支援等)が供与される予定。 |
2 | 通訳の配置 | 無 |
3 | 執務スペース | 無 |
4 | 家具(机・椅子・棚等) | 無 |
5 | 事務機器(コピー機等) | 無 |
6 | Wifi | 無 |
(5)安全管理
現地業務に先立ち外務省「たびレジ」に渡航予定の業務従事者全員を登録する。現地業務期間中は安全管理に十分留意する。現地の治安状況については、JICA ネパール事務所、在ネパール日本大使館などにおいて十分な情報収集を行うとともに、現地作業の安全確保のための関係諸機関に対する協力依頼及び調整作業を十分に行う。また、同事務所と常時連絡が取れる体制とし、現地の治安状況、移動手段等について同事務所と緊密に連絡を取り、安全対策について了解を取るよう留意する。また現地作業中における安全管理体制をプロポーザルに記載する。
3.プレゼンテーションの実施
本案件については、プレゼンテーションを実施しません。
4.見積書作成に✎✎る留意事項
見積書の作成に当たっては、「コンサルタント等契約における経理処理ガイドライン(2022 年 4 月)」を参照してください。
(URL:https://www.jica.go.jp/announce/manual/guideline/consultant/index.html)
(1)契約期間の分割について
第1章「3. 競争に付する事項」において、契約全体が複数の契約期間に分割されることが想定されている場合(又は競争参加者が分割を提案する場合)は、各期間分及び全体分の見積りをそれぞれ作成してください。
(2)別見積もりについて
以下の費目については、見積書とは別に見積金額を提示してください。なお、新型コロナウイルス感染対策に関連する経費(PCR 検査代及び隔離期間中の待機費用等)は見積金額に含めないでください。契約交渉の段階で確認致します。
1)旅費(その他:戦争特約保険料)
2)直接経費のうち障害のある業務従事者に係る経費に分類されるもの
(3)定額計上について
下表の区分で定額とある経費については、当該経費の金額をそのまま見積書に含めて計上してください。ただし、区分が「定額✎つ別見積」とある経費について は、見積書には含めず、上記(2)の場合において別に作成する見積書(別見積書)として作成してください。
定額計上した経費については、定額の金額のまま計上して契約をする✎、プロポーザルで提案のあった業務の内容と方法に照らして過不足を協議し、受注者による見積りによる積算をする✎を契約交渉において決定します。
定額計上した経費については、証拠書類に基づきその金額の範囲内で精算金額を確定します。
No. | 対象とす る経費 | 該当箇所 | 金額 (消費税抜き) | 区分 | 費用項目 | ||
1 | 国 内 旅 費・交通 | 第2章 特記 仕様書案 第 | 150,000 円 | 定額 | 一般業務費 | 旅費・交通費 | |
費 | 7条 業務の | ||||||
内容(4)本邦 受入大学に関 | |||||||
する情報収集 | |||||||
及び資料作成 | |||||||
(国内調査) |
なお、コロナ関連経費については入札書には含めません。契約の段階で確認致します。
(4)不確定業務量(人月)について特になし
(5)見積価格について、
各費目にて千円未満を切り捨てした合計額(税抜き)で計上してください。
(6)旅費(航空賃)について
参考まで、JICA の標準渡航経路(キャリア)を以下のとおり提示します。なお、提示している経路(キャリア)以外を排除するものではありません。
東京⇒バンコク⇒カトマンズ(タイ国際航空)
東京⇒クアラルンプール⇒カトマンズ(マレーシア航空)
また、全渡数は 3 回を想定していますが、全渡航数(各業務従事者の渡航数)は競争参加者が提案してください。
(7)業務実施上必要な機材がある場合、原則として、機材費に計上してください。競争参加者が所有する機材を使用する場合は、機材損料・借料に計上してください。
5.その他留意事項
特になし
別紙2:プロポーザル評価表
別紙2
プロポーザル評価配点表
評 価 項 目 | 配 点 | |
1.コンサルタント等の法人としての経験・能力 | (15) | |
(1)類似業務の経験 | 10 | |
(2)業務実施上のバックアップ体制等 | 5 | |
2.業務の実施方針等 | (40) | |
(1)業務実施の基本方針の的確性 | 13 | |
(2)業務実施の方法の具体性、現実性等 | 12 | |
(3)要員計画等の妥当性 | 3 | |
(4)その他(実施設計・施工監理体制) | 12 | |
3.業務従事予定者の経験・能力 | (45) | |
(1)業務主任者の経験・能力/業務管理グループの評価 | (45) | |
業務主任者 のみ | 業務管理 グループ | |
① 業務主任者の経験・能力: 業務主任者/人材育成計画 | (30) | ( ) |
ア)類似業務の経験 | 12 | |
イ)対象国・地域での業務経験 | 4 | |
ウ)語学力 | 6 | |
エ)業務主任者等としての経験 | 6 | |
オ)その他学位、資格等 | 2 | |
② 副業務主任者の経験・能力: 副業務主任者/○○〇〇 | (-) | ( ) |
ア)類似業務の経験 | - | |
イ)対象国・地域での業務経験 | - | |
ウ)語学力 | - | |
エ)業務主任者等としての経験 | - | |
オ)その他学位、資格等 | - | |
③ 業務管理体制、プレゼンテーション | ( ) | ( ) |
ア)業務主任者等によるプレゼンテーション | - | |
イ)業務管理体制 | - | |
(2)業務従事者の経験・能力: 留学計画 | (15) | |
ア)類似業務の経験 | 8 | |
イ)対象国・地域での業務経験 | 3 | |
ウ)語学力 | 3 | |
エ)その他学位、資格等 | 1 |
第4章 契約書(案)
業務実施契約書(案)
1 業 務 名 称 【案件名】
2 業 務 地 【国名(地域名)】
3 履 行 期 間 20○○年○○月○○日✎ら
20○○年○○月○○日まで
4 契 約 金 額 円
(内 消費税及び地方消費税の合計額 円)
頭書業務の実施について、独立行政法人国際協力機構(以下「発注者」とい
う。)と受注者名を記載(以下「受注者」という。)とは、おのおの対等な立場における合意に基づいて次の条項によって契約(以下「本契約」という。)を締結 し、信義に従って誠実にこれを履行するものとする。
(契約書の構成)
第1条 本契約は、本契約書本体の他、本契約の一部としての効力を持つ次に掲げる各文書により構成される。
(1)業務実施契約約款(以下「約款」という。)
(2)附属書Ⅰ「共通仕様書」
(3)附属書Ⅱ「特記仕様書」
(4)附属書Ⅲ「契約金額内訳書」
(監督職員等)
第2条 約款第6条に定める監督職員及び分任監督職員は以下の職位にあるものとする。
(1)監督職員 : 資金協力業務部実施監理第二課の課長
(2)分任監督職員: なし
(契約約款の変更)
第3条 本契約においては、約款のうち、次に掲げる条項については、約款の規定によらず、次のとおり変更するものとする。
(1)第 14 条 契約金額の精算第 6 項第 1 号を削除する。
(共通仕様書の変更)
第4条 本契約においては、附属書Ⅰ「共通仕様書」のうち、次に掲げる条項については、共通仕様書の規定によらず、次のとおり変更するものとする。
(1)第9条 業務関連ガイドライン
「(7)コンサルタント等契約における経理処理ガイドライン(2020 年 4 月)」
を削除し、
「(7)コンサルタント等契約における経理処理ガイドライン(2022 年 4 月)」を挿入する。
(2)第 27 条 航空賃の取扱い本条を削除する。
【オプション1:部分払を設定する場合】
(部分払)
第〇条 約款第 17 条第 1 項に定める部分払の対象とする一部業務については、以下の各号のとおりとする。
<例>
(1)第1回部分払:第○次中間報告書の作成
(中間成果品: 第○次中間報告書)
(2)第2回部分払:ドラフトファイナルレポートの作成
(中間成果品: ドラフトファイナルレポート)
本契約の証として、本書2通を作成し、発注者、受注者記名押印のうえ、各自1通を保持する。
20○○年○○月○○日
発注者
東京都千代田区二番町5番地25独立行政法人国際協力機構
契約担当役
理 事 植嶋 卓巳
受注者
業務実施契約約款
※ 機構ウェブサイト「調達情報 」> 調達ガイドライン・様式 > 様式 業務実施契約
(http://www.jica.go.jp/announce/manual/form/consul_g/index_since_201404.html)にある「契約約款」に示すとおりとします。
附属書Ⅰ「共通仕様書」
※ 機構ウェブサイト「調達情報 」> 調達ガイドライン・様式 > 様式 業務実施契約
(http://www.jica.go.jp/announce/manual/form/consul_g/index_since_201404.html)にある「附属書Ⅰ(共通仕様書)」に示すとおりとします。