月間固形物発生量 単位:ds- t / 月 年間固形物発生量 単位:ds- t / 年
資料 1
5月 28 日訂正分反映版
xx浄水場排水処理施設特 定 事 業 契 約 書(案)
平成15年4月
神奈川県企業庁水道局
1 | 事 業 名 | xx浄水場排水処理施設特定事業 |
2 | 事業の場所 | xxxxxxxxxxxx0000x0他 |
(xx浄水場内) | ||
3 | 契 約 期 間 | 平成15年 ●月●日から 平成38年 3月31日まで |
4 | 契 約 金 額 |
(1) 排水処理施設の取得に関する費用
新設施設等整備費(元金相当額)●円とこれに係る支払利息●円との合計上記支払利息に係る金利は、ロンドンにおける銀行間取引金利である6か
月物円変動金利を5年物円固定金利に交換する際の金利を基準金利とし、
●%を上乗せするものとする。なお、基準金利は5年ごとに改定を行う(かかる改定は、別紙8別添の変更契約書の様式により行われるものとする。)。
(2) 排水処理施設の維持管理及び運営に関する費用
平成18年度 ●円に改定率を乗じた額
平成19年度以降 前年度の維持管理及び運営に関する費用に改定率を乗じた額
(3) (2)のうち再生利用に関する費用
乾燥重量換算1トン当たり単価●円に処理量を乗じた額
上記単価は5年ごとに改定を行う(かかる改定は、別紙8別添の変更契約書の様式により行われるものとする。)。
(4) 取引に係る消費税及び地方消費税の額は、(1)(ただし、支払利息を除く。)ないし(3)の合計額に消費税率を乗じた額とする。
5 支 払 条 件 特定事業契約書中に記載のとおり
6 契約保証金 ¥ ●円
ただし、第 65 条第2項の規定により免除が認められる場合はこの限りではない。
7 支 払 場 所 神奈川県企業庁総括出納事務取扱店
上記事業について発注者である神奈川県企業庁と事業者は、各々対等の立場における合意に基づいて、以下に定める条項によってxxな契約を締結し、xxに従って誠実にこれを履行するものとする。
本契約の証として本書(以下に定める条項を含むがこれに限られない。)を2通作成し、当事者がそれぞれ記名押印の上、各自1通を保有する。
平成15年●月●日
発 注 者 xxxxxxxxxxxxx0
神奈川県公営企業管理者
企業庁x x x x x
事 業 者
印
目次
第1章 用語の定義…………………………………………………………………………………… | 1 |
第1条 定義……………………………………………………………………………………… | 1 |
第2章 総則…………………………………………………………………………………………… | 4 |
第2条 目的……………………………………………………………………………………… | 4 |
第3条 公共性及び民間事業の趣旨の尊重…………………………………………………… | 4 |
第4条 本件事業の概要………………………………………………………………………… | 4 |
第5条 事業者の資金調達……………………………………………………………………… | 4 |
第6条 事業者…………………………………………………………………………………… | 4 |
第7条 関係者協議会…………………………………………………………………………… | 4 |
第8条 建設用地及び用地使用………………………………………………………………… | 5 |
第9条 許認可、届出等………………………………………………………………………… | 5 |
第 10 条 地下埋設物……………………………………………………………………………… | 5 |
第3章 新設施設の設計……………………………………………………………………………… | 5 |
第 11 条 全体スケジュール表…………………………………………………………………… | 5 |
第 12 条 新設施設の設計………………………………………………………………………… | 5 |
第 13 条 設計図書の変更………………………………………………………………………… | 6 |
第 14 条 設計図書及び竣工図書等の著作権…………………………………………………… | 6 |
第4章 新設施設の建設……………………………………………………………………………… | 7 |
第1節 総則………………………………………………………………………………………… | 7 |
第 15 条 新設施設の建設………………………………………………………………………… | 7 |
第 16 条 施工計画書等…………………………………………………………………………… | 7 |
第 17 条 建設期間中の第三者の使用…………………………………………………………… | 7 |
第 18 条 事業者による工事監理者の設置……………………………………………………… | 8 |
第 19 条 建設用地の管理………………………………………………………………………… | 8 |
第 20 条 建設に伴う各種調査…………………………………………………………………… | 8 |
第 21 条 新設施設の建設に伴なう近隣対策…………………………………………………… | 8 |
第 22 条 工事用電力等…………………………………………………………………………… | 8 |
第2節 県企業庁による確認等…………………………………………………………………… | 8 |
第 23 条 県企業庁による説明要求及び建設現場立会い……………………………………… | 8 |
第3節 工事の中止………………………………………………………………………………… | 9 |
第 24 条 工事の中止……………………………………………………………………………… | 9 |
第4節 損害等の発生……………………………………………………………………………… | 9 |
第 25 条 本件工事中に第三者に生じた損害…………………………………………………… | 9 |
第 26 条 不可抗力及び法令変更により生じた損害等………………………………………… | 9 |
第 5 節 新設施設の完工及び引渡し……………………………………………………………… | 9 |
第 27 条 事業者による完成検査………………………………………………………………… | 9 |
第 28 条 許認可取得及びこれに伴う検査の完了並びに運営体制の確保…………………… | 9 |
第 29 条 事業者による試運転…………………………………………………………………… | 9 |
第 30 条 県企業庁による新設施設の完工確認及び完工確認通知の交付… 10
第 31 条 事業者による新設施設の引渡し及び県企業庁への所有権の移転… 10
第 32 条 新設施設の瑕疵担保 10
第 5 章 排水処理施設の維持管理・運営 10
第 1 節 総則… 10
第 33 条 維持管理・運営仕様書及び事業計画書 10
第 34 条 排水処理施設の運営に伴う近隣対策… 11
第 35 条 維持管理・運営期間中の第三者の使用 11
第 36 条 運営開始の遅延 11
第 2 節 排水処理施設の維持管理・運営 12
第 37 条 排水処理施設の維持管理・運営 12
第 38 条 固形物発生量 12
第 39 条 新設施設の設置条件 12
第 40 条 排水処理施設の修繕及び機器の更新… 12
第 41 条 返送水の水質 13
第 42 条 既存施設の解体撤去作業に対する協力 13
第3節 脱水ケーキの再生利用 13
第 43 条 脱水ケーキの性状及び再生利用 13
第 4 節 県企業庁による業務の確認等 13
第 44 条 県企業庁による説明要求及び立会い… 13
第 45 条 業務報告書等の提出 13
第 46 条 モニタリングの実施 14
第 47 条 健康診断の実施 14
第 5 節 サービス購入料の支払 14
第 48 条 サービス購入料の支払 14
第 49 条 サービス購入料の減額 14
第 50 条 サービス購入料の返還 14
第 51 条 県企業庁の承諾が必要な事項 14
第 6 節 損害等の発生… 15
第 52 条 第三者に及ぼした損害 15
第 53 条 不可抗力及び法令変更により生じた損害等 15
第 6 章 契約期間及び契約の終了 15
第 1 節 契約期間 15
第 54 条 契約期間 15
第 2 節 事業者の債務不履行による契約終了… 15
第 55 条 事業者の債務不履行による契約終了… 15
第 56 条 運営開始日前の解除 15
第 57 条 運営開始日以後の解除 16
第 3 節 県企業庁の債務不履行による契約終了… 16
第 58 条 県企業庁の債務不履行による契約終了 16
第 4 節 法令変更による契約終了 17
第 59 条 法令変更による契約の終了 17
第 5 節 不可抗力による契約終了 17
第 60 条 不可抗力による契約終了 17
第 6 節 事業関係終了に際しての処置 17
第 61 条 事業関係終了に際しての処置 17
第 7 節 業務不履行に関する手続 18
第 62 条 業務不履行に関する手続 18
第 7 章 表明・保証及び誓約… 19
第 63 条 事業者による事実の表明・保証及び誓約 19
第 64 条 県企業庁による事実の表明・保証及び誓約 19
第 8 章 保証 19
第 65 条 保証… 19
第 9 章 法令変更… 20
第 66 条 通知の付与 20
第 67 条 協議… 20
第 10 章 不可抗力… 20
第 68 条 通知の付与 20
第 69 条 不可抗力への対応 20
第 70 条 協議… 20
第 11 章 その他 20
第 71 条 公租公課の負担 21
第 72 条 契約上の地位の譲渡 21
第 73 条 第三者割り当て 21
第 74 条 財務書類の提出 21
第 75 条 秘密保持 21
第 12 章 雑則 21
第 76 条 請求、通知等の様式その他 21
第 77 条 準拠法… 21
第 78 条 管轄裁判所 21
附則
第 1 条 出資者の誓約… 21
第 2 条 融資団との協議… 22
別紙
別紙1 xx浄水場排水処理施設配置図 23
別紙2 設計図書及び竣工図書 24
別紙3 不可抗力による合理的な増加費用及び損害の負担 25
別紙4 法令変更による合理的な増加費用及び損害の負担 26
別紙5 目的物引渡書 27
別紙6 月間固形物発生量・年間固形物発生量の条件 28
別紙7 返送水の条件 29
別紙8 県企業庁が事業者に支払うサービス購入料について 30
別紙9 モニタリングの実施とサービス購入料の減額について… 37
別紙 10 保証書… 43
別紙 11 出資者誓約書 45
特定事業契約書(案)
[ ](以下「事業者」という。)と神奈川県企業庁水道局(以下「県 企業庁」という。)は、xx浄水場排水処理施設特定事業(以下「本件事業」という。)に関して、施 設の設計・建設及び維持管理・運営等に関する契約(以下「本契約」という。)をここに締結する。 事業者と県企業庁は、本契約と共に、実施方針(入札説明書において変更されたものは除く。)、実 施方針等Q&A、本件入札説明書及び本件入札に対する質問及び回答書(それぞれ以下に定義する。)、並びに本件入札説明書に記載の県企業庁の指定する様式に従い作成され、入札時に提出した入札書、提案書及び設計図書に定める事項が適用されることをここに確認する。
第1章 用語の定義
(定義)
第1条 本契約において使用する用語の意義は、次のとおりとする。
(1) 「維持管理・運営期間」とは、平成 18 年 4 月 1 日(以下「本件引渡日」という。)から平成 38 年 3 月 31 日までの期間をいう。ただし、新設施設について本件引渡日までに本件工事が完了していることを前提とする。
(2) 「維持管理・運営等業務」とは、排水処理施設維持管理・運営業務、脱水ケーキ再生利用業務及びxxxの返送業務の総称をいう。
(3) 「汚泥」とは、xx浄水場内の沈澱池の底部に沈澱し濃縮された細かな砂や泥を含む水をいう。
(4) 「オペレーションマニュアル」とは、新設施設及び濃縮施設の運転マニュアル(個別の機器及び施設全体の運転マニュアルをいう。また、その後の修正を含む。)その他の排水処理施設を維持管理・運営するために必要な一切の資料をいう。
(5) 「関係者協議会」とは、本件事業に関して県企業庁と事業者との間の協議を行うための機関で、県企業庁及び事業者により構成されるものをいう。
(6) 「乾燥設備」とは、脱水機により発生した脱水ケーキの含水率をさらに低下させ、容積を減少させるため熱乾燥を行う設備で、当該設備を構成する電気・機械・計装設備等の一切を含むものをいう。
(7) 「xx」とは、濃縮槽及び二次濃縮施設から脱水機棟まで及び脱水機棟から総合排泥池まで等構内の汚泥等を送る連絡管で、当該xxを構成する弁類・メータ及び水管橋等の一切を含むものをいう。
(8) 「機器更新履歴・修繕履歴」とは、新設施設及び濃縮施設に設置された機器、設備等の更新、修繕等に関する時期、内容等その他当該機器、設備等を維持管理・使用する上で必要と認められる情報を記録した書類その他をいう。
(9) 「既存xx」とは、現在使用中の連絡管をいう。なお、既存xx(送泥管及び返送水管)の責任分界点は、次のとおりとする。
xx浄水場からの送泥管の責任分界点については、総合排泥xxの汚泥流入流量計の上流
(xx浄水場側)における直近の仕切弁とする。xx浄水場への返送水管の責任分界点については、敷地内の汚泥返送流量計の下流(xx浄水場側)における直近の仕切弁とする。なお、いずれの仕切弁も接合部を含め事業者の管理とする。
(10) 「既存施設」とは、濃縮施設及び既存脱水施設の総称をいう。
(11) 「既存脱水施設」とは、既存施設のうち新設施設の稼動開始後に解体撤去する本契約締結時に稼動中の脱水施設(脱水設備、脱水機棟、塩酸タンク、消石灰サイロ、ケーキヤード)をいう。
(12) 「建設期間」とは、工事開始日から平成 18 年 3 月 31 日までの期間をいう。
(13) 「現況調査報告書」とは、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(昭和 45 年法律第 137
号)第 15 条に基づき実施する生活環境影響調査のうち、現況把握までの調査結果(生活環境影響調査業務委託報告書)をいう。
(14) 「工事開始日」とは、全体スケジュール表において指定された本件工事を開始する日をいう。
(15) 「固形物発生量」とは、汚泥を乾燥(含水率0%)したときの重量をいう。
(16) 「サービス購入料」とは、本契約に基づく事業者の債務履行に対し、県企業庁が一体として支払う対価をいう。
(17) 「再生利用」とは、汚泥を再び製品の原材料等の有用物とするため必要な処理を行い利用することをいう。
(18) 「事業者」とは、県企業庁と本契約を締結し、本件事業を遂行する者をいう。
(19) 「事業年度」とは、毎年 4 月 1 日から始まる 1 年間をいう。
(20) 「修繕」とは、排水処理施設の劣化した部分若しくは部材又は低下した性能若しくは機能を原状又は実用上支障のない状態まで回復させることをいう。
(21) 「周辺機器等」とは脱水機関連補機で、当該補機を構成する電気・機械・計装設備等の一切を含むものをいう。なお、事業者の提案により汚泥の脱水性向上のために加温設備等を設置する場合は、当該設備等を構成する電気・機械・計装設備等の一切を含むものをいう。
(22) 「xxx」とは、濃縮のための沈澱操作により固形成分と分離されたxxな水をいう。本契約では、総合排泥池で処理された上水をいう。xxxは総合排泥池に一時貯留された後、返送水管によりxx浄水場へ返送される。
(23) 「受電設備」とは、電力会社から高圧で電気を受電する設備で、必要とする電圧に変電し、各施設に供給するための一切の関連機器等をいう。
(24) 「竣工図書」とは、本件工事完成時に事業者が作成する別紙 2 に記載する図書をいう。
(25) 「新設施設」とは、本契約及び設計図書に基づき事業者が設計、建設、維持管理及び運営する脱水施設、xx及び受電設備の総称をいう。
(26) 「新設施設の整備業務等」とは、排水処理施設に関する以下の業務をいう。ア 新設施設の設計及び建設
イ その他排水処理施設維持管理・運営業務に必要な工事(濃縮施設の改造を含む。)ウ 工事監理、各種許認可申請等業務
(27) 「設計・建設期間」とは、本契約の締結日から平成 18 年 3 月 31 日までの期間をいう。
(28) 「設計図書」とは、「xx浄水場排水処理施設特定事業 業務要求水準書」(以下、「業務要求水準書」という。)に基づき、事業者が作成した別紙 2 記載の図書その他の新設施設に
ついての設計に関する図書(第 13 条に基づく設計図書の変更部分を含む。)をいう。
(29) 「総合排泥池」とは、送泥された汚泥を一時貯留するための池であり、重力沈降により固液分離を行い、後続する濃縮槽以降の処理につなげるための施設(当該施設に係る電気・機械・計装設備等の一切を含む。)をいう。
(30) 「送泥」とは、排泥池に設置された送泥ポンプを用いてポンプ圧送方式により汚泥をxxを通じて排泥池から総合排泥池まで送ることをいう。
(31) 「脱水機棟」とは、脱水設備を納める建物で、当該建物に附帯する電気・機械・衛生設備等の一切を含むものをいう。
(32) 「脱水機」とは、汚泥を脱水する機械。ここでは、脱水機を構成する電気・機械・計装設備等の一切を含むものをいう。
(33) 「脱水ケーキ再生利用業務」とは排水処理施設に関する以下の業務をいう。
ア 脱水ケーキ搬出業務
イ 脱水ケーキ再生利用業務
ウ 脱水ケーキ管理業務(廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく管理業務)
(34) 「脱水ケーキ」とは、汚泥を脱水処理した後に発生する固形物をいう。
(35) 「脱水施設」とは、脱水設備及び脱水機棟の総称をいう。
(36) 「脱水処理」とは、汚泥を処分の容易な状態にするために、汚泥の水分(含水率)を減少させる処理をいう。
(37) 「脱水設備」とは、脱水機、乾燥設備及び周辺機器等の総称をいう。
(38) 「中和槽」とは、既存脱水施設のろ液及びろ布洗浄水を中和するための池(当該施設に係る電気・機械・計装設備等の一切を含む。)をいう。中和後の水はポンプ圧送(水位自動運転)により総合排泥池に送られる。なお、中和槽には二次濃縮施設からのろ液も受入れている。
(39) 「提案書」とは、応募者が県企業庁に提出した応募提案、県企業庁からの質問に対する回答書その他の応募者が本契約締結までに提出した一切の書類をいう。
(40) 「二次濃縮施設」とは、濃縮槽からの沈降汚泥を加圧ろ過によりさらに濃縮する機械類及び当該機械類を納める建物をいう。
(41) 「入札価格」とは、落札者とされた応募者が本件事業に関し入札時に提示した額をいう。
(42) 「濃縮施設」とは、汚泥の濃度を高めるための一連の施設で、総合排泥池、濃縮槽、中和槽、二次濃縮施設、既存受電設備及び既存xxの総称をいう。
(43) 「濃縮槽」とは、総合排泥池からの沈降汚泥を受け入れ、これを一時貯留するための池であり、圧密沈降により固液分離を行い、後続する脱水処理につなげるための施設(当該施設に係る電気・機械・計装設備等の一切を含む。)をいう。
(44) 「排水処理施設」とは、濃縮施設及び新設施設の総称であり、本契約及び設計図書に基づき事業者が新設施設を建設した後、事業者が本契約、業務要求水準書、提案書及び維持管理・運営仕様書に従い維持管理・運営等業務を行う「xx浄水場排水処理施設」をいう。
(45) 「排水処理施設維持管理・運営業務」とは、新設施設と濃縮施設の性能等の現状をそのままの状態に保ち、その機能が充分発揮されるよう機構や組織をはたらかせるための関連業務の一切をいう(なお、維持管理・運営業務には、清掃、保守管理(点検、保守、修理、交換、改良その他一切の管理業務)の他、修繕及び機器更新を含む。)。
(46) 「不可抗力」とは、県企業庁及び事業者のいずれの責めにも帰すことのできない事由を意味し、暴風、豪雨、洪水、高潮、地震、地滑り、落盤、騒乱、暴動、第三者の行為その他の自然的又は人為的な現象のうち通常の予見可能な範囲外のもの(本件入札説明書及び設計図書で水準が定められている場合にはその水準を超えるものに限る。)又は通常の予見可能な範囲内であっても回避可能性がないものなどをいう。ただし、「法令」の変更は、「不可抗力」に含まれないものとする。
(47) 「返送水」とは、返送水管によりxx浄水場に返送されるxxxのことをいう。
(48) 「法令」とは、法律・命令・条例・政令・省令・規則、若しくは通達・行政指導・ガイドライン、又は裁判所の判決・決定・命令・仲裁判断、若しくはその他公的機関の定める一切の規定・判断・措置等を指すものとする。
(49) 「本件建設業務提案書」とは、応募者が本件事業の応募に際し県企業庁へ提出した新設施設の設計・建設業務に関する提案書で、県企業庁の指定する様式に従い作成された書類(その添付書類を含む。また、応募者による提出の後、応募者又は事業者と県企業庁との間の交渉に基づき変更及び修正が行われた場合には、かかる変更及び修正を含む。)をいう。
(50) 「本件工事」とは、本件事業に関し設計図書に従った新設施設の建設工事その他の新設施設の整備業務等に基づく業務をいう。
(51) 「本件工事費等」とは、本契約にて定める本件工事にかかる工事費及び事業者の開業に伴う費用(各種調査費用を含み、支払利息を除く。)をいう。
(52) 「本件事業」とは、事業者の行う排水処理施設に係る次の業務をいう。ア 新設施設の整備業務等
イ 排水処理施設維持管理・運営業務ウ 脱水ケーキ再生利用業務
エ xxxの返送業務
(53) 「本件土地」とは、別紙 1 のxx浄水場排水処理施設配置図において特定された新設施設の設置及び排水処理施設の維持管理・運営を履行する場所をいう。
(54) 「本件入札説明書」とは、本件事業に関し平成 15 年4月 11 日に公表された入札説明書本編及び付属資料(業務要求水準書、落札者決定基準、様式集及び記載要領等)をいう。
(55) 「本件入札に対する質問及び回答書」とは、本件入札説明書の公表後に受け付けられた質問及びこれに対する県企業庁の回答を記載した書面をいう。
(56) 「無薬注方式」とは、汚泥を脱水処理する際に、消石灰や高分子凝集剤などの薬品を添加せず、汚泥をそのまま脱水処理する方式をいう。
第2章 総則
(目的)
第2条 本契約は、県企業庁及び事業者が相互に協力し、本件事業を円滑に実施するために必要な一切の事項を定めることを目的とする。
(公共性及び民間事業の趣旨の尊重)
第3 条 事業者は、本件事業が水道施設(浄水場排水処理施設)としての公共性を有することを十分理解し、本件事業の実施にあたっては、その趣旨を尊重するものとする。
2 県企業庁は、本件事業が民間事業者によって実施されることを十分理解し、その趣旨を尊重するものとする。
(本件事業の概要)
第4 条 事業者は、本件土地において、事業者の費用負担により、本契約で定めるところに従い設計・建設した新設施設の所有権を県企業庁に移転するとともに、平成 38 年 3 月 31 日までの期間、維持管理・運営等業務を行う。
(事業者の資金調達)
第5 条 本件事業の実施に関する一切の費用は、本契約で特段の規定がある場合を除きすべて事業者が負担する。また、本件事業に関する事業者の資金調達はすべて事業者の責任において行う。
2 事業者は、財政上及び金融上の支援が適用されるよう努力するものとする。事業者は、かかる支援が適用される場合には、これを県企業庁が事業者に対して支払うサービス購入料の軽減に充当するべく、県企業庁と協議する。
(事業者)
第6 条 事業者は、本件事業の遂行を目的として「商法」(明治 32 年法律第 48 号)の規定に基づき設立される株式会社とし、本店所在地は神奈川県内に置くものとする。
2 事業者は、維持管理・運営期間の終了後にあっても、契約期間中に発生したすべての脱水ケーキの再生利用が完了するまで解散することはできない。ただし、県企業庁が事前に承諾した場合はこの限りではない。
(関係者協議会)
第7 条 県企業庁及び事業者は、本件事業に関する協議を行うことを目的とした、県企業庁及び事業者により構成する関係者協議会を設置するものとする。
(建設用地及び用地使用)
第8 条 新設施設の建設用地は、神奈川県高座郡寒川町宮山 4058 番 6 他(寒川浄水場内)とする。県企業庁は、事業者が、工事開始日に速やかに本件工事に着手できるように、工事開始日をもって、建設用地を事業者に提供する。建設期間中の建設用地の管理は事業者が善良な管理者の注意義務をもって行う。
2 事業者は、排水処理施設及びその敷地を本件事業実施のため占用して使用できるほか、本件事業を実施する上で必要な範囲において、別紙1において特定される県企業庁の管理に係る通路部分について通行及び地中部分における管路の設置などの合理的な使用ができる。
(許認可、届出等)
第9 条 本契約上の義務を履行するために必要な一切の許認可は、事業者がその責任及び費用において取得・維持し、また、必要な一切の届出についても事業者がその責任及び費用において提供するものとする。ただし、県企業庁が取得・維持すべき許認可及び県企業庁が提供すべき届出はこの限りでない。
2 事業者は、前項の許認可等の申請に際しては、県企業庁に書面による事前説明及び事後報告を行う。
3 県企業庁は、事業者からの要請がある場合は、事業者による許認可の取得、届出等に必要な資料の提供その他について協力をするものとする。
4 事業者は、県企業庁からの要請がある場合は、県企業庁による許認可の取得、届出及びその維持等に必要な資料の提供その他について協力する。
(地下埋設物)
第 10 条 県企業庁は、建設用地の地下埋設物(旧第一浄水場の遺構)を撤去し、整地する。
2 県企業庁は、建設用地及び既存施設敷地において、地下埋設物等により発生する合理的な追加費用及び損害を負担する。事業者は、当該増加費用及び損害の発生及び拡大を阻止あるいは低減するよう最大限の努力をしなければならない。
3 第1項に定める撤去・整地工事が遅延することが明らかになった場合、県企業庁は速やかに事業者に通知し、関係者協議会においてその対応について協議を行う。県企業庁の当該工事の遅延に起因して建設用地の事業者への引渡しが遅延した場合で、事業者に増加費用及び損害が生じたときは、県企業庁は合理的な増加費用及び損害を負担する。
第3章 新設施設の設計
(全体スケジュール表)
第 11 条 事業者は、本件引渡日までの設計、建設及び許認可取得時期等を含む全体スケジュール表を、本契約締結以後、速やかに県企業庁に提出する。ただし、第 12 条 2 項に基づき新設施設の設計の全部又は一部を第三者に委託する場合において、全体スケジュール表を本契約締結前に提出したときは、この限りではない。
(新設施設の設計)
第 12 条 事業者は、提案書に記載された内容を満たす範囲内において、自らの責任において新設施設の設計を行う。事業者は、設計に関する一切の責任(設計上の不備及び瑕疵並びに事業者による設計の変更から発生する増加費用を含む。)を負担する。
2 事業者は、全体スケジュール表に基づき、設計に着手する 21 日前までに、県企業庁に対してその旨の書面を提出し、かつ、県企業庁の書面による承諾を得た場合には、当該設計の全部又は一部を第三者に委託することができる。なお、かかる通知後 14 日以内に県企業庁から特段の通知がない場合は、県企業庁が承諾したものとみなす。
3 事業者は、全体スケジュール表に基づき、設計完了時に別紙 2 記載の設計図書その他の図書を
県企業庁に提出する。
4 県企業庁は、前項に基づき設計図書を事業者から受領したことを理由として、新設施設の設計及び建設の全部又は一部について責任を負担するものではない。
5 第 2 項に基づく、受託者の使用は、すべて事業者の責任において行うものとし、受託者の責めに帰すべき事由は、その原因及び結果のいかんを問わず、事業者の責めに帰すべき事由とみなす。
6 受託者に関する何らかの紛争等に起因して本件工事が遅延した場合において、県企業庁又は事業者が負担することとなる増加費用及び損害については、すべて事業者が負担するものとする。
(設計図書の変更)
第 13 条 県企業庁は、本件工事開始前及び工事中において必要があると認めるときは、事業者に対して変更内容を記載した書面を交付して、新設施設の設計図書の変更を求めることができる。事業者は、県企業庁から当該書面を受領した後 14 日以内に、県企業庁に対してかかる設計図書の変更に伴い発生する費用、工期又は工程の変更の有無等の検討結果を記載した書面を提出しなければならない。
2 県企業庁は、自らの要求に基づき新設施設の設計図書を変更することにより、事業者に合理的な増加費用が発生するときは、その増加費用を負担する。ただし、県企業庁は、本件工事費等を増額すべき場合又は費用を負担すべき場合において、特別の理由があるときは、本件工事費等の増額又は費用の全部若しくは一部の負担に代えて設計図書を変更することができる。この場合において、設計図書の変更の内容は、関係者協議会において協議の上、これを定める。ただし、かかる協議が整わない場合には、県企業庁が合理的な変更内容を定め、事業者に通知する。県企業庁及び事業者は、関係者協議会において、その支払条件等について協議するものとする。
3 事業者は、県企業庁の承諾を得た場合を除き、設計図書の変更を行うことはできない。
4 事業者が県企業庁の承諾を得て、事業者の請求により設計図書の変更を行う場合、当該変更により事業者に増加費用が生じたときは、事業者がその増加費用を負担するものとする。
5 事業者が県企業庁の請求により、又は県企業庁の承諾を得て設計図書の変更を行う場合、当該 変更により設計・建設に係る費用が減少したときには、県企業庁は第 48 条に基づき県企業庁が事 業者に支払うサービス購入料のうち本件工事費等の減少額相当分を同額減少させることができる。
6 事業者が県企業庁の請求により、又は県企業庁の承諾を得て設計図書の変更を行う場合、当該変更により維持管理・運営に係る費用が減少したときには、関係者協議会において協議の上、県企業庁は第 48 条に基づき県企業庁が事業者に支払うサービス購入料のうち維持管理・運営費用の減少額相当分を同額減少させることができる。
(設計図書及び竣工図書等の著作権)
第 14 条 県企業庁は、設計図書及び竣工図書その他本契約に関して県企業庁の要求に基づき作成される一切の書類(以下「設計図書等」という。)について、県企業庁の裁量により利用する権利及び権限を有するものとし、その利用の権利及び権限は、本契約の終了後も存続するものとする。
2 前項の設計図書等が「著作権法」(昭和 45 年法律第 48 号)第2条第1項第1号に定める著作物に該当する場合には、著作権法第2章及び第3章に規定する著作者の権利の帰属は、著作権法の定めるところによる。
3 事業者は、県企業庁が設計図書等を次の各号に掲げるところにより利用をすることができるようにしなければならず、自ら又は著作権者(県企業庁を除く。以下本条において同じ。)をして、著作権法第 19 条第1項又は第 20 条第1項に定める権利を行使し又はさせてはならない。
(1) 成果物又は新設施設の内容を公表すること。
(2) 新設施設の完成、増築、改築、修繕等のために必要な範囲で、県企業庁及び県企業庁の委託する第三者をして複製、頒布、展示、改変、翻案その他の修正をすること。
(3) 新設施設を写真、模型、絵画その他の媒体により表現すること。
(4) 新設施設を増築し、改築し、修繕若しくは模様替えにより改変し、又は取り壊すこと。
4 事業者は、自ら又は著作権者をして、次の各号に掲げる行為をし又はさせてはならない。ただし、あらかじめ県企業庁の承諾を得た場合は、この限りでない。
(1) 第2項の著作物に係る著作権を第三者に譲渡し、又は承継させること。
(2) 第1項に掲げるもの及び新設施設の内容を公表すること。
(3) 新設施設に事業者の実名又は変名を表示すること。
5 事業者は、その作成する成果物及び関係書類が、第三者の有する著作権を侵害するものではないことを県企業庁に対して保証する。
6 事業者は、その作成する成果物及び関係書類が、第三者の有する著作権を侵害し、第三者に対してその損害の賠償を行い、又は必要な措置を講じなければならないときは、事業者がその賠償額を負担し、又は必要な措置を講ずるものとする。
第4章 新設施設の建設
第1節 総則
(新設施設の建設)
第 15 条 事業者は、全体スケジュール表の日程に従い本件工事を建設期間内に完成の上、新設施設を県企業庁に引き渡し、その所有権を県企業庁へ移転するものとする。県企業庁は、事業者から新設施設の引き渡しを受け、新設施設の所有権の移転を受けた場合、事業者に対し新設施設を占有及び使用させるものとする。
2 新設施設の施工方法その他の本件工事のために必要な一切の手段は、事業者がその責任において定める。
(施工計画書等)
第 16 条 事業者は、新設施設に関し性能確保の方法を明記した施工計画書を全体スケジュール表に記載された日程に従って県企業庁に提出する。
2 事業者は、全体スケジュール表に記載された日程に従って詳細な工事工程表(月間工程表及び週間工程表)を作成し県企業庁に提出する。県企業庁に提出した工事工程表に変更が生じた場合は速やかに県企業庁に通知し、承諾を得るものとする。
3 事業者は、工事現場に常に工事記録を整備し、県企業庁の要求があった際には速やかに開示する。
(建設期間中の第三者の使用)
第 17 条 事業者は、本件工事に着手する 21 日前までに、県企業庁に対して本件工事の施行の全部又は一部を第三者に請け負わせる旨の書面を提出し、かつ、県企業庁の書面による承認を得た場合には、本件工事の施工の全部又は一部を第三者に請け負わせることができる。なお、かかる通知後 14 日以内に県企業庁から特段の通知がない場合は、県企業庁が承諾したものとみなす。
2 前項に基づき、本件工事の施工の全部又は一部を請け負った第三者がさら に本件工事の施工の一部をその他の第三者に請け負わせる場合は、事業者は速やかに県企業庁に対してその旨を記載した書面を提出するものとする。
3 県企業庁は、必要と認めた場合には随時、事業者から施工体制台帳及び施工体制にかかる事項について報告を求めることができる。
4 第 1 項及び第 2 項に基づく、請負人及び下請人(以下、本条において総称して「請負人等」と いう。)の使用は、すべて事業者の責任において行うものとし、請負人等の責めに帰すべき事由は、その原因及び結果のいかんを問わず、事業者の責めに帰すべき事由とみなす。
5 請負人等に関する何らかの紛争等に起因して本件工事が遅延した場合において、県企業庁又は事業者が負担することとなる増加費用及び損害については、すべて事業者が負担するものとする。
(事業者による工事監理者の設置)
第 18 条 事業者は、自己の費用負担で工事監理者を設置し、工事開始日までに県企業庁に対して書面により通知する。
2 事業者は、工事監理者をして、県企業庁に対して、毎月 1 回、本件工事につき定期的報告を行わせることとする。また、県企業庁は、必要と認めた場合には、随時、工事監理者に本件工事に関する報告を求め、又は事業者に対して工事監理者をして本件工事に関する報告を行わせるよう求めることができる。
3 事業者は、工事監理者をして、県企業庁に対して完成確認報告を行わせることとする。
(建設用地の管理)
第 19 条 事業者は、事業者の責任及び費用において工事現場における安全管理及び警備等を行うものとする。本件工事の施工に関し、建設機械器具等必要な設備の盗難又は損傷等により追加の費用が発生した場合、不可抗力に起因する追加費用として県企業庁が負担する場合を除き、当該追加費用は事業者が負担する。
(建設に伴う各種調査)
第 20 条 県企業庁は、県企業庁が実施し、かつ、本件入札説明書にその結果を添付した測量の実 施若しくは結果又は現況調査報告書に記載の現況調査の実施若しくは結果に誤りがあった場合は、その一切の責任を負うものとする。
2 事業者は、必要に応じて、本件工事のための測量及び地質調査その他の調査を自己の責任及び費用負担により行い、当該測量及び地質調査の不備、誤謬等から発生する一切の責任を負担し、かつ、これに起因する追加費用を負担するものとする。また、事業者はかかる調査等を行う場合、県企業庁に事前に連絡するものとし、かつ、かかる調査等の結果について県企業庁の調査等の結果と齟齬がある場合には、自ら実施した調査結果に従い工事を行うものとする。
(新設施設の建設に伴なう近隣対策)
第 21 条 事業者は、自己の責任及び費用において、騒音、振動、地盤沈下、地下水の断絶、大気汚染、水質汚染、臭気その他の本件工事が近隣住民の生活環境に与える影響を勘案し、合理的に要求される範囲の近隣対策を実施する。かかる近隣対策の実施について、事業者は、県企業庁に対して、事前及び事後にその内容及び結果を報告する。
(工事用電力等)
第 22 条 事業者は、本件工事に必要な工事用電力及び工事用水を、自己の費用と責任において調達するものとする。
第2節 県企業庁による確認等
(県企業庁による説明要求及び建設現場立会い)
第 23 条 県企業庁は、本件工事の進ちょく状況について、随時、事業者に対して報告を要請することができ、事業者は県企業庁の要請があった場合にはかかる報告を行わなければならない。
2 県企業庁は、本件工事開始前及び工事中、随時、事業者に対して質問をし、本件工事について説明を求めることができる。事業者は、県企業庁からかかる質問を受領した後 14 日以内に、県企業庁に対して回答を行わなければならない。県企業庁は、事業者の回答内容が合理的でないと判断した場合、関係者協議会において協議を行うことができる。
3 県企業庁は、建設期間中、事業者に対する事前の通知を行うことなく、随時、本件工事に立ち会うことができる。
4 立ち会いの結果、建設状況が設計図書及び提案書の内容を逸脱していることが判明した場合、県企業庁は、事業者に対してその是正を求めることができ、事業者はこれに従わなければならない。
5 県企業庁の事業者に対する説明の要求又は県企業庁の本件工事への立会いを理由として、県企
業庁は、新設施設の設計及び建設の全部又は一部について何らの責任を負担するものではない。
第3節 工事の中止
(工事の中止)
第 24 条 県企業庁は、必要と認めた場合には、事業者に対して本件工事の中止の内容を記載した書面を交付して、本件工事の全部又は一部の施工を、一時中止させることができる。
2 県企業庁は、前項により本件工事の全部又は一部の施工を一時中止させた場合において、必要と認めたときには、建設期間若しくは本件工事費等を変更し、又はかかる本件工事の施工の一時中止が事業者の責めに帰すべき事由に基づく場合を除き、事業者が本件工事の続行に備え工事現場を維持するための費用若しくは労働者、建設機械器具等を保持するための費用その他の本件工事の施工の一時中止及びその続行に起因して合理的な増加費用が必要となり、若しくは事業者が損害を被ったときは、必要となった合理的な増加費用及び被った合理的な損害を負担する。
第4節 損害等の発生
(本件工事中に第三者に生じた損害)
第 25 条 事業者は、本件工事の施工について第三者に損害が発生した場合は、その損害を賠償しなければならない。また、事業者は、本件工事の施工に伴い通常避けることができない騒音、振動、地盤沈下、地下水の断絶、臭気の発生等により第三者に損害が発生した場合は、その損害を負担しなければならない。
2 前項の場合を除き、本件工事の施工に関し不可抗力により第三者に生じた損害は、別紙 3 のとおりの負担とする。この場合、必要に応じて県企業庁及び事業者は、関係者協議会において、かかる当該損害の負担方法等について協議して決定することができるものとする。
(不可抗力及び法令変更により生じた損害等)
第 26 条 不可抗力により、新設施設の整備業務等に生じた合理的な増加費用及び損害は、別紙 3のとおりの負担とする。この場合、県企業庁及び事業者は、必要に応じ、関係者協議会においてかかる増加費用の負担方法等について協議して決定することができるものとする。ただし、上記増加費用及び損害のうち運営開始の遅延により生じたものについては、第 36 条第 3 項の規定に従うものとする。
2 法令の変更により、新設施設の整備業務等に生じた合理的な増加費用及び損害は、別紙 4 のとおりの負担とする。この場合、県企業庁及び事業者は、必要に応じ、関係者協議会においてかかる増加費用及び損害の負担方法等について協議して決定することができるものとする。
第5 節 新設施設の完工及び引渡し
(事業者による完成検査)
第 27 条 事業者は、事業者の費用負担において新設施設の完成検査を行う。
2 事業者は、県企業庁に対して、事業者が前項の完成検査を行う 7 日前までに、当該完成検査を行う旨を記載した書面を提出するものとする。
3 事業者は、第 1 項の完成検査において、新設施設の性能が充足されているか否かについて、関係者協議会における協議で定める方法により検査する。
(許認可取得及びこれに伴う検査の完了並びに運営体制の確保)
第 28 条 事業者は、前条の完成検査の後、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく廃棄物処理施設設置許可、廃棄物処理業許可その他の排水処理施設の運営に必要となる一切の許認可の取得及びこれに伴なう検査を完了しなければならない。
2 事業者は、前条の完成検査の後、排水処理施設維持管理・運営業務を実施する人員に対し当該業務の遂行に必要となる研修を実施する等により排水処理施設の運営体制を確保する。
(事業者による試運転)
第 29 条 事業者は、県企業庁による次条に定める完工確認に先立ち、排水処理施設が正常に稼動す
ることを確認するために、排水処理施設の試運転を実施する。
2 事業者は、試運転を行うに当たって、事前に県企業庁に通知する。
3 事業者は、試運転において、①寒川浄水場の現実の汚泥で含水率を35%以下にできる能力があるか、②寒川浄水場の現実の汚泥に基づいて提案された脱水ケーキの再生利用に適した含水率が達成できるか、③その他の本契約、業務要求水準書、提案書及び維持管理・運営仕様書で示された性能が備えられているか、を確認する。
4 事業者は、試運転により前項の確認項目における水準を満たしていることを確認した場合、県企業庁に対して完成届を提出する。
5 前項の完成届には、第 27 条に基づく事業者による完成検査の結果報告書、前条に基づく排水処理施設の運営に必要な法令の許認可書及び検査済証並びに第3項に基づく確認項目における水準を満たしていることを証明する試運転データを添付しなければならない。
(県企業庁による新設施設の完工確認及び完工確認通知の交付)
第 30 条 第 27 条及び第 28 条の検査・運営準備が完了し、前条の試運転を実施したことを受けて事業者から提出された完成届を県企業庁が受領した場合、県企業庁は、完工確認として、新設施設が本契約、業務要求水準書、提案書及び維持管理・運営仕様書に規定された性能及び仕様を充足し、業務を実際に実施しうる体制にあることを施工記録簿、試運転結果報告書及び研修実施結果報告書等により確認する。
2 県企業庁は、完工確認の結果、不備が発見された場合、事業者に対して改善勧告を行う。
3 完工確認の方法その他の詳細については関係者協議会における協議で定める。
4 県企業庁は、第 1 項による確認の後、事業者に対して完工確認通知書を交付する。
5 県企業庁による完工確認通知書の交付を理由として、県企業庁は新設施設の設計及び建設の全部又は一部について責任を負担するものではない。
(事業者による新設施設の引渡し及び県企業庁への所有権の移転)
第 31 条 事業者は、完工確認通知書の受領と同時に、別紙 5 の様式による目的物引渡書及びオペレーションマニュアルを県企業庁に交付し、本件引渡日において新設施設の引渡しを行い、新設施設の所有権を県企業庁に移転する。
(新設施設の瑕疵担保)
第 32 条 県企業庁は、新設施設に瑕疵があるときは、事業者に対して、相当の期間を定めて、当該瑕疵の修補を請求し、又は修補に代え若しくは修補とともに損害の賠償を請求することができる。
2 前項による瑕疵の修補又は損害賠償の請求は、前条に基づき新設施設の引渡しを受けた日から 10 年以内に行わなければならない。ただし、設備及び機器の瑕疵の修補又は損害賠償の請求は、引渡しを受けた日から 1 年以内に行わなければならない。
3 県企業庁は、新設施設の引渡しを受ける際に、新設施設に瑕疵があることを知った場合には、第 1 項の規定にかかわらず、直ちに、事業者に書面によりその旨を通知しなければ、当該瑕疵の修補又は当該瑕疵に関する損害賠償の請求をすることはできない。ただし、事業者が当該瑕疵を知っていたときは、この限りでない。
第5 章 排水処理施設の維持管理・運営
第1 節 総則
(維持管理・運営仕様書及び事業計画書)
第 33 条 事業者は、設計図書完成後、速やかに本契約、業務要求水準書及び提案書に基づき維持管理・運営仕様書を作成し、県企業庁に提出し、確認を受けるものとする(維持管理・運営仕様書には緊急時の対応も含む)。
2 事業者は、各事業年度の維持管理・運営業務についての事業計画書を、当該年度が開始する 30日前までに県企業庁に提出し、確認を受けなければならない。ただし、事業者が提案した長期修繕計画に基づき、機器の更新又は大規模修繕を行う事業年度の事業計画書については、前年度の 7 月末までに県企業庁に提出し、確認を受けるものとする。
(排水処理施設の運営に伴う近隣対策)
第 34 条 事業者は、自己の責任及び費用において、維持管理・運営等業務を運営するに当たって合理的に要求される範囲の近隣対策を実施する。かかる近隣対策の実施について、事業者は、県企業庁に対して、事前及び事後にその内容及び結果を報告する。
(維持管理・運営期間中の第三者の使用)
第 35 条 事業者は、維持管理・運営等業務の全部又は一部を第三者へ委託し又は請け負わせようとするときは、かかる委託又は請負の発注の 21 日前までに、県企業庁に対してその旨を記載した書面を提出し、かつ、県企業庁の書面による承諾を得た場合には、維持管理・運営等業務の全部又は一部を第三者に委託し、又は請け負わせることができる。なお、かかる通知後 14 日以内に県企業庁から特段の通知がない場合は、県企業庁が承諾したものとみなす。
2 前項に基づき、第三者が事業者から委託(廃棄物の処理及び清掃に関する法律などの法令に抵触しない場合に限る。)を受け又は請け負った維持管理・運営等業務の一部について、さらにその他の第三者にその一部を委託し又は下請人を使用するときは、事業者は県企業庁に対してその旨を記載した書面を提出するものとする。
3 県企業庁は、必要と認めた場合には、随時、事業者から維持管理・運営等業務の遂行体制について報告を求めることができるものとする。なお、事業者は、産業廃棄物の運搬又は再生利用の委託に際して委託先から送付を受けた廃棄物管理票の写しを事業期間中にわたり保管し、県企業庁の要求があれば速やかに開示する。
4 第 1 項及び第 2 項に基づく、受託者、請負人及び下請人(以下、本条において総称して「受託者等」という。)の使用は、すべて事業者の責任において行うものとし、受託者等の責めに帰すべき事由は、その原因及び結果のいかんを問わず、事業者の責めに帰すべき事由とみなす。
5 受託者等に関する何らかの紛争等に起因して維持管理・運営等業務に支障が生じた場合において、県企業庁又は事業者が負担することとなる増加費用については、すべて事業者が負担するものとする。
(運営開始の遅延)
第 36 条 県企業庁の責めに帰すべき事由により、工期延長等が生じ、本件引渡日に排水処理施設の運営を開始できない場合、県企業庁は、本件引渡日から実際に排水処理施設の運営が開始されるまでの期間(両日を含む。)において、事業者が負担した合理的な増加費用及び損害に相当する額を、事業者に対して支払う。
2 事業者の責めに帰すべき事由により、工期延長等が生じ、本件引渡日に排水処理施設の運営を開始できない場合、事業者は、本件引渡日から実際に排水処理施設の運営が開始されるまでの期間(両日を含む。)において、県企業庁が負担した増加費用及び損害に相当する額(既存脱水施設及び濃縮施設の運転費用(委託料)を含む。)を負担するとともに、あわせてかかる増加費用及び損害額の負担とは別に、新設施設引渡までの延滞日数に応じ、本件工事費等相当額につき年 3.6%の割合で計算した遅延損害金を県企業庁に支払う。
3 不可抗力により、工期延長等が生じ、本件引渡日までに排水処理施設の運営を開始できない場合、その遅延により事業者に生じた合理的な増加費用及び損害(運営遅延期間中の固定費等を含むがこれに限られない。)は、別紙 3 のとおりの負担とする。この場合、必要に応じて県企業庁及び事業者は、関係者協議会においてかかる増加費用及び損害の負担方法等について協議することができるものとする。
4 法令の変更により、工期延長等が生じ、本件引渡日に排水処理施設の運営を開始できない場合、排水処理施設の運営を開始できないことに起因して事業者に生じた合理的な増加費用及び損害は、別紙 4 のとおりの負担とする。この場合、必要に応じて県企業庁及び事業者は、関係者協議会に おいてかかる増加費用及び損害の負担方法等について協議して決定することができるものとする。
第2 節 排水処理施設の維持管理・運営
(排水処理施設の維持管理・運営)
第 37 条 事業者は、自らの責任と費用負担において、維持管理・運営期間中、本契約、業務要求水準書、提案書及び維持管理・運営仕様書並びに事業計画書に基づき、維持管理・運営等業務を行う。なお、県企業庁は、本契約締結日までに、事業者に対し、濃縮施設の維持管理・運営に必要な資料(設計図面、機器等の修繕履歴及び各種調査結果等を含む。)を提供する。
2 事業者は、本契約、業務要求水準書、提案書及び維持管理・運営仕様書に定める条件に従い、本件引渡日以降、維持管理・運営等業務を開始する義務を負い、かつ、運営期間中、排水処理施設の維持管理・運営を行う責任を負う。県企業庁は、事業者が本契約、業務要求水準書、提案書及び維持管理・運営仕様書に定める条件に従い、適切な運営体制のもと、維持管理・運営等業務に関し必要とされる水準のサービスを継続的に提供することに対して、第 48 条の規定に従いサービス購入料を事業者に対して支払うものとする。
3 県企業庁は、維持管理・運営仕様書を変更する場合、事前に事業者に対して書面により通知の上、その対応について関係者協議会において協議を行い、事業者の合意を得るものとする。ただし、業務要求水準書を超えて維持管理・運営仕様書を変更する場合で維持管理・運営に係る費用が増加するときは、県企業庁は当該増加費用を負担する。
(固形物発生量)
第 38 条 県企業庁は、別紙 6 に記載された月間固形物発生量・年間固形物発生量の条件の範囲内で汚泥を事業者に送泥するものとし、事業者は、県企業庁より送泥される汚泥を総合排泥池に受け入れるものとする。
2 事業者が維持管理する総合排泥池への送泥は、県企業庁の費用と責任で行うものとする。
3 県企業庁と事業者は、送泥計画に基づく送泥及び汚泥の受け入れについて、原則として月1回、本件事業が円滑に実施できるよう、調整を図るものとする。
(新設施設の設置条件)
第 39 条 事業者が設置する脱水機は無薬注方式のものとする。
2 事業者は、脱水設備の性能につき、本契約、業務要求水準書、提案書及び維持管理・運営仕様書の規定に従い、脱水処理により発生する脱水ケーキの含水率を 35%以下とする脱水処理能力を実現、維持及び確保しなければならない。
(排水処理施設の修繕及び機器の更新)
第 40 条 事業者は、排水処理施設の修繕及び機器の更新を、提案した長期修繕計画に基づき自己の責任及び費用において実施する。ただし、県企業庁の責めに帰すべき事由により排水処理施設の修繕又は機器の更新を行った場合、県企業庁はこれに要した一切の費用を負担する。なお、機器の更新等により新たに取得された機器等の所有権は県企業庁に帰属するものとする。
2 事業者が、修繕又は機器の更新を行う場合、事前に県企業庁に対してその内容その他の必要な事項を通知し、県企業庁と調整を行うものとする。
3 事業者が、排水処理施設の修繕又は機器の更新を行った場合、事業者は必要に応じて当該修繕又は機器の更新を竣工図書に反映し、かつ、使用した設計図、施工図等の書面を県企業庁に提出しなければならない。
4 濃縮施設の修繕又は機器の更新が濃縮施設(主体構造部であるコンクリート部分に限る。)の欠陥に起因して必要となった場合、これにより生じた増加費用及び損害は県企業庁が負担する。
(返送水の水質)
第 41 条 事業者は、返送水については、常に、別紙 7 に記載の条件を充足させなければならない。
2 返送水の寒川浄水場への返送は、事業者の費用と責任で行うものとする。
3 別紙 7 に記載の条件を充足しない返送水が寒川浄水場に返送される場合で、その返送水の水質が浄水工程に支障を生じさせると県企業庁が判断したとき、県企業庁は、当該返送水の浄水場への流入を防ぐため上澄水返送ポンプを停止することができる。
(既存施設の解体撤去作業に対する協力)
第 42 条 事業者は、新設施設の運転開始後に不要となる既存脱水施設の県企業庁による解体撤去工事に関して、解体撤去作業を円滑に実施できるように協力しなければならない。
第3節 脱水ケーキの再生利用
(脱水ケーキの性状及び再生利用)
第 43 条 事業者は、排水処理施設による脱水処理により発生する脱水ケーキについて、すべて再生利用しなければならない。ただし、事業者の申し入れによる関係者協議会で協議の上、再生利用が困難な状況についてやむを得ないと県企業庁が判断した場合は、事業者は最終処分場への埋め立ての方法により、脱水ケーキを処理することができる。事業者は、脱水ケーキの最終処分への埋め立てについて、維持管理期間中、4回を超えて関係者協議会による協議を申し入れることはできない。
2 脱水ケーキの形状については、事業者により脱水ケーキの適切な再生利用が可能な形状であれば、いかなる形状であるとを問わない。
第4 節 県企業庁による業務の確認等
(県企業庁による説明要求及び立会い)
第 44 条 県企業庁は、事業者に対し、維持管理・運営期間中、排水処理施設の維持管理・運営等業務について、随時その説明を求めることができるものとし、また、排水処理施設において維持管理・運営状況を自ら立会いの上確認することができるものとする。
2 事業者は、前項に規定する維持管理・運営状況その他についての説明及び県企業庁による確認の実施について県企業庁に対して最大限の協力を行わなければならない。
3 前 2 項に規定する説明又は確認の結果、排水処理施設の維持管理・運営状況が、本契約、業務要求水準書、提案書、維持管理・運営仕様書又は業務計画書の内容を逸脱していることが判明した場合、県企業庁は事業者に対して期限を定めてその是正を勧告するものとする。この場合、事業者は県企業庁に対して次条に規定する業務報告書においてかかる勧告に対する対応状況を報告しなければならない。
(業務報告書等の提出)
第 45 条 事業者は、維持管理・運営等業務の履行結果を正確に記載した業務日報を毎日作成するものとする。業務日報に記載されるべき具体的な項目及び内容は、本契約締結後に事業者が作成し県企業庁に対して提出する業務計画書を基に、関係者協議会における県企業庁との協議を経て決定されるものとする。業務日報には脱水ケーキの再生利用状況を記載するとともに、これを証明するに足りる書面を添付することとする。
2 事業者は、維持管理・運営期間中は、毎月、維持管理・運営業務にかかる業務報告書を作成し、翌月の 5 日までに県企業庁に提出するものとする。
3 事業者は、毎年度各四半期終了後 14 日以内に、当該四半期にかかる維持管理・運営業務に関する業務総括表を県企業庁に対して提出する。
4 事業者は、各事業年度終了後 1 ヶ月以内に、当該事業年度に係る維持管理・運営業務に関する業務年報を県企業庁に対して提出する。
(モニタリングの実施)
第 46 条 県企業庁は、事業者が提供するサービスの質及び内容を確保するため、以下のとおりモニタリングを行い、翌月 10 日までに当該月の業務状況について事業者に通知する。
(1) 日常モニタリング
事業者は、前条に規定された業務日報をその日ごとに県企業庁に提出するものとする。かかる日常モニタリングの項目及び方法は、本契約締結後に事業者が作成する維持管理・運営仕様書及び業務計画書を基に県企業庁で策定する。
(2) 定期モニタリング
県企業庁は、月に 1 回、前条に基づき提出された業務報告書の内容を確認する他、必要に応じて排水処理施設を事業者とともに巡回する。
(3) 随時モニタリング
県企業庁は必要と認めるときは、随時モニタリングを実施する。
2 事業者は、何らかの事由で本契約、業務要求水準書、提案書及び維持管理・運営仕様書に記載された維持管理・運営等業務に係るサービスの質又は内容を達成できない状況が生じ、かつ、これを事業者自らが認識した場合、その理由及び状況並びに対応方針等を記載した書面を直ちに県企業庁に対して提出するとともに、かかる書面の提出と同時に口頭にて県企業庁に対してこれを報告しなければならない。
(健康診断の実施)
第 47 条 事業者は、排水処理施設において維持管理・運営等業務に従事している者(事業者の従業員であるか否かを問わない。)について、「水道法」(昭和 32 年法律第 177 号)の定めるところに従い、定期及び臨時の健康診断を実施しなければならない。なお、事業者は実施結果を速やかに県企業庁に報告する。
第5 節 サービス購入料の支払
(サービス購入料の支払)
第 48 条 県企業庁は、事業者の遂行する排水処理施設の維持管理・運営等業務に関し、毎年度各四半期に1回、第 45 条に基づき事業者から提出を受けた業務日報及び必要に応じて県企業庁が
実施した巡回により当該業務の状況を確認の上、かかるサービス提供の対価として別紙 8 に規定する金額を、同記載の支払方法(原則として、各四半期終了後の翌月の末日(当該期日が銀行営業日でない場合は翌営業日とする。)までとする。ただし、県企業庁に対する事業者の請求書に不備がある場合は、この限りではない。)で、排水処理施設の維持管理・運営期間中、事業者に対してサービス購入料として支払うものとする。
(サービス購入料の減額)
第 49 条 第 46 条に定めるモニタリングの結果、維持管理・運営等業務について、本契約、業務要求水準書、提案書及び維持管理・運営仕様書に記載された県企業庁が求める水準を満たしていない事項が存在することが判明した場合、県企業庁は別紙 9 に記載する手続に基づいてサービス購入料を減額するものとする。
(サービス購入料の返還)
第 50 条 第 45 条に定める業務報告書等に虚偽の記載があることが判明した場合、事業者は、県企業庁に対して、当該虚偽記載がなければ県企業庁が減額し得たサービス購入料に相当する額を返還しなければならない。
(県企業庁の承諾が必要な事項)
第 51条 事業者は、県企業庁に対するサービス購入料請求権又はその他本契約に基づき若しくは本件事業に関し県企業庁に対して有することとなる一切の権利について、特定の金融機関その他の第三者に対し、債権譲渡、代理受領、質権及び担保権の設定その他の処分を行うときは、予めその具体的内容を明らかにし、事前に処分又は担保設定等の契約書案を県企業庁に提出した上で、
県企業庁の書面による承諾を得なければならない。この場合において、県企業庁は合理的な理由なく、かかる承諾を留保又は遅延しないものとする。
2 県企業庁が前項の承諾を与える場合には、以下の条件を付することとする。この場合、金融機関その他の第三者は以下の条件を承諾するものとする。
(1) 県企業庁は、本契約に基づきサービス購入料の減額、支払停止ができる。
(2) 県企業庁が事業者に対して本契約に基づく金銭支払請求権(違約金請求権及び損害賠償請求権を含む。)を取得した場合には、当該請求権相当額をサービス購入料から控除できる。
3 第 1 項の規定は、事業者が、事業者の有する預金債権に対して、金融機関その他の第三者に対し、債権譲渡、代理受領、質権及び担保権の設定その他の処分を行う場合にも準用する。
第6 節 損害等の発生
(第三者に及ぼした損害)
第 52 条 事業者が、維持管理・運営等業務を履行する過程で、又は履行した結果、第三者に損害が発生したときは、事業者がその損害を賠償しなければならない。また、維持管理・運営等業務の履行に伴い通常避けることができない騒音、振動、臭気の発生等により第三者に損害が発生したときは、事業者がその損害を負担しなければならない(ただし、その損害のうち県企業庁の責めに帰すべき事由により生じたものについては県企業庁が負担する。)。
2 前項の場合を除き、維持管理・運営等業務に関し不可抗力により第三者に生じた損害は、別紙 3 のとおりの負担とする。この場合、必要に応じて県企業庁及び事業者は、関係者協議会においてかかる当該損害の負担方法等について協議して決定することができるものとする。
(不可抗力及び法令変更により生じた損害等)
第 53 条 不可抗力により、維持管理・運営等業務に生じた合理的な増加費用及び損害は、別紙 3のとおりの負担とする。この場合、必要に応じて県企業庁及び事業者は、関係者協議会においてかかる増加費用の負担方法等について協議して決定することができるものとする。
2 法令の変更により、維持管理・運営等業務に生じた合理的な増加費用及び損害は、別紙 4 のとおりの負担とする。この場合、必要に応じて県企業庁及び事業者は、関係者協議会においてかかる増加費用及び損害の負担方法等について協議して決定することができるものとする。
第6 章 契約期間及び契約の終了
第1 節 契約期間
(契約期間)
第 54 条 本契約は、本契約の締結日から効力を生じ、平成 38 年 3 月 31 日をもって終了する。
第2 節 事業者の債務不履行による契約終了
(事業者の債務不履行による契約終了)
第 55条 次に掲げる場合は、県企業庁は、事業者に対して書面により通知した上で、本契約を解除することができる。
(1) 事業者が本件事業を放棄し、30 日間以上にわたりその状態が継続したとき。
(2) 事業者にかかる破産申立、会社更生手続開始、民事再生手続開始、会社整理手続開始、特別清算手続開始その他の倒産法制上の手続について、事業者の取締役会でその申立てを決議したとき又はその他第三者(事業者の取締役を含む。)によりその申立てがなされたとき。
(3) 事業者(事業者から再生利用を委託されたものを含む。)が、脱水ケーキを不法に投棄し又は県企業庁の承諾を得ず埋立てを行ったとき。ただし、かかる事業者に帰責事由が存在しないことが判明した場合を除く。
(運営開始日前の解除)
第 56 条 本契約締結以後新設施設の事業者から県企業庁に対する引渡しまでの間において、事業者
の責に帰すべき事由により、次に掲げる事項が発生した場合は、県企業庁は、事業者に対して書面により通知した上で本契約を解除することができる。
(1) 事業者が、全体スケジュール表に記載された工事開始日を過ぎても本件工事に着手せず、県企業庁が相当の期間を定めて事業者に対して催告したにもかかわらず、事業者から県企業庁に対して県企業庁が満足すべき合理的説明がなされないとき。
(2) 設計・建設期間内に新設施設が完成しないとき又は設計・建設期間経過後、相当の期間内に工事を完成する見込みが明らかに存在しないと県企業庁が認めたとき。
(3) 排水処理施設の維持管理・運営体制が引渡日より 30 日経過しても整わないとき。
(4) 前 3 号に掲げる場合のほか、事業者が、本契約の目的を達することができないと認められるような重大な違反をなし、県企業庁による相当期間を定めた催告後も是正がなされないとき。
2 前項により本契約が解除された場合、事業者は、特段の合意がない限り、県企業庁に対して、サービス購入料のうち本件工事費等相当額の10%に相当する金額を違約金として支払うものとする。また、県企業庁は、新設施設の出来形部分を検査の上、買い受けるものとし、当該出来形部分の買受代金と上記違約金を対等額で相殺することにより決済することができる。この場合、県企業庁は、①サービス購入料のうち本件工事費等相当額の残額を一括して支払うか、②サービス購入料のうち本件工事費等相当額の残額にこれにかかる支払利息を加算して得られる金額を解除前の支払スケジュールに従って支払うか、又は③事業者との別段の合意に基づく支払方法に従って支払うかのいずれかを選択できるものとする。
3 前項の規定は、損害賠償額を予定したものではなく、県企業庁が前項記載の金額以上に事業者に対して損害賠償の請求を行うことを妨げるものではない。
(運営開始日以後の解除)
第 57 条 新設施設の引渡日以降において、事業者の責めに帰すべき事由により、次に掲げる事項が発生した場合は、県企業庁は事業者に対して書面により相当の期間を定めて事業者において当該違反行為を治癒すべき旨を通知するものとする。この場合、当該相当期間中にかかる違反行為が治癒されないときには、事業者に対して書面により通知をした上で本契約を解除することができる。
(1) 事業者が排水処理施設について、本契約、業務要求水準書、提案書及び維持管理・運営仕様書に従った維持管理・運営等業務を行わないとき。
(2) 事業者の責めに帰すべき事由により、本契約の履行が不能となったとき。
2 前項により本契約が解除された場合、県企業庁は、①サービス購入料のうち本件工事費等相当額の残額の 100 分の 90 に相当する額を一括して支払うか、②サービス購入料のうち本件工事費
等相当額の残額にこれにかかる支払利息を加算して得られる金額の 100 分の 90 に相当する額を解除前の支払スケジュールに従って支払うか、又は③事業者との別段の合意に基づく支払方法に従って支払うかのいずれかを選択することができるものとする。
3 前項の規定は、損害賠償額の予定を定めたものではなく、県企業庁が前項記載の金額以上に事業者に対して損害賠償の請求を行うことを妨げるものではない。
第3 節 県企業庁の債務不履行による契約終了
(県企業庁の債務不履行による契約終了)
第 58 条 県企業庁が、本契約に基づいて事業者に対して履行すべき支払いを遅延し、かつ、県企業庁が事業者から書面による催告を受けた後 6 ヶ月を経てもかかる支払いを行わない場合、事業者は県企業庁にあらためて書面により本契約を終了する旨の通知を行い、本契約を終了させることができる。
2 前項の場合、県企業庁は、当該支払うべき金額につき、遅延日数に応じ年 3.6%の割合で計算
した額を事業者に対して遅延損害金として支払う。
3 第 1 項に基づき本契約が終了した場合においても、県企業庁は、新設施設の所有権を保持、取得した上で、①サービス購入料のうち本件工事費等相当額の残額を一括して支払うか、②サービス購入料のうち本件工事費等相当額の残額にこれにかかる支払利息を加算して得られる金額を解除前の支払スケジュールに従って支払うか、又は③事業者との別段の合意に基づく支払方法に従って支払うかのいずれかを選択できるものとする。
4 第 2 項の規定は、損害賠償額の予定を定めたものではなく、事業者が県企業庁に対して損害賠償の請求を行うことを妨げるものではない。
第4 節 法令変更による契約終了
(法令変更による契約の終了)
第 59 条 第 67 条の協議にもかかわらず、本契約の締結後における法令変更により、県企業庁が本件事業の継続が困難と判断した場合又は本契約の履行のために多大な費用を要すると判断した場合、県企業庁は、事業者に通知の上、本契約を解除することができる。この場合、新設施設が県企業庁に引き渡されているときは、その所有権は県企業庁が保持するものとし、新設施設が県企業庁に引き渡されていないときは、県企業庁は出来形部分(引渡し前の当該新設施設を含む。)を検査の上、これを買取るものとする。なお、これらの場合、県企業庁は、①サービス購入料のうち本件工事費等相当額の残額を一括して支払うか、②サービス購入料のうち本件工事費等相当額の残額にこれにかかる支払利息を加算して得られる金額を解除前の支払スケジュールに従って支払うか、又は③事業者と別段の合意に基づく支払方法に従って支払うかのいずれかを選択するものとする。ただし、新設施設が未完成であるときは、県企業庁の評価に係る出来形部分に相応する工事費相当額等に限るものとする。
第5 節 不可抗力による契約終了
(不可抗力による契約終了)
第 60 条 第 69 条の規定にもかかわらず、本契約の締結後における不可抗力により、県企業庁が本件事業の継続が困難と判断した場合又は本契約の履行のために多大な費用を要すると判断した場合、県企業庁は、事業者に通知の上で、本契約を解除することができる。この場合、新設施設が県企業庁に引き渡されているときは、その所有権は県企業庁が保持するものとし、新設施設が県企業庁に引き渡されていないときは、県企業庁は出来形部分(引渡し前の当該新設施設を含む。)を検査の上、これを買取るものとする。なお、これらの場合、県企業庁は、①サービス購入料のうち本件工事費等相当額の残額を一括して支払うか、②サービス購入料のうち本件工事費等相当額の残額にこれにかかる支払利息を加算して得られる金額を解除前の支払スケジュールに従って支払うか、又は③事業者と別段の合意に基づく支払方法に従って支払うかのいずれかを選択するものとする。ただし、新設施設が未完成であるときは、県企業庁の評価に係る出来形部分の工事費相当額等に限るものとする。
第6 節 事業関係終了に際しての処置
(事業関係終了に際しての処置)
第 61 条 事業者は、本契約が終了した場合において、排水処理施設内に事業者のために設けられた控室等に事業者が所有又は管理する工事材料、建設・業務機械器具、仮設物その他の物件(第 35 条で定義される受託者等の所有又は管理するこれらの物件を含む。以下本条において同じ。)があるときは、当該物件の処置につき県企業庁の指示に従わなければならない。
2 前項の場合において、事業者が正当な理由なく、相当の期間内に当該物件の処置につき県企業庁の指示に従わないときは、県企業庁は、事業者に代わって当該物件を処分し、修復、片付けその他の適当な処置を行うことができる。この場合においては、事業者は、県企業庁の処置について異議を申し出ることができず、また、県企業庁の処置に要した費用を負担するものとする。
3 事業者は、本契約が終了した場合において、その終了事由のいかんにかかわらず、業務要求水準書、提案書及び維持管理・運営仕様書に記載された県企業庁が求める水準を維持していることを確認するとともに、直ちに、県企業庁に対し、新設施設及び濃縮施設の機器更新履歴・修繕履歴並びにオペレーションマニュアルを引き渡さなければならない。
第7 節 業務不履行に関する手続
(業務不履行に関する手続)
第 62 条 第 46 条に定めるモニタリングの結果、維持管理・運営等業務について、本契約、業務要求水準書、提案書及び維持管理・運営仕様書に記載された県企業庁が求める水準を満たしていない事項が存在することが判明した場合(以下「業務不履行」と総称する。)、の手続は以下のとおりとする。
(1) 県企業庁によるモニタリングの結果、維持管理・運営期間中において業務不履行が確認された場合、県企業庁は事業者に改善措置をとることを勧告し、改善方法及び改善期日を記した計画書又は説明書(以下「改善計画書」という。)を提出することを求めることができる。改善計画書の内容については関係者協議会を経て県企業庁の承諾を得ることを要する(ただし、改善計画書に対する県企業庁の承諾により、県企業庁は改善結果について一切責任を負わない。)。
(2) 県企業庁がその後の第 46 条に定めるモニタリングの結果、前号の承認を得た改善計画書に従った改善措置が認められないと判断した場合、県企業庁は、再度、事業者に対して改善措置の勧告から改善計画書に基づく改善措置まで前号と同様の手続を行う。
(3) 前 2 号の手続が行われたにもかかわらず、その後の第 46 条に定めるモニタリングの結果、なお、事業者による業務改善が認められない場合、県企業庁は、事業者に通知の上、県企業庁が指定する第三者に本件事業の全部又は一部を行なわせしめ、その費用を事業者の負担とすることができる。事業者が本件事業の全部又は一部を受託者・下請人等に委託している場合には、県企業庁は、事業者をして業務不履行にかかる受託者・下請人等の関係者を変更させることができる。
(4) 前号により県企業庁による第三者の指定が行われた場合、県企業庁は、本件事業を継続するか否かを検討し、県企業庁が本件事業自体を継続させないと判断した場合、県企業庁が事業者に通知することにより本契約は終了するものとする。県企業庁が本件事業を継続させると判断した場合、県企業庁は事業者をして事業者の本契約上の地位を県企業庁が選定した第三者へ譲渡せしめ、又は事業者の株主をして、その全株式を県企業庁が承認する第三者へ譲渡せしめることができる。前号により県企業庁が受託者・下請人等の関係者を変更したにもかかわらず、第 46 条のモニタリングの結果、なお業務改善が認められない場合も同様とする。この場合、県企業庁は最長 6 ヶ月間にわたり関係者協議会を開催した上、本件事業を継続させるか否かを判断する。
2 前項の規定にもかかわらず、第 46 条に定めるモニタリングの結果、排水処理施設による脱水処理により発生した脱水ケーキの全てについて再生利用が行われていないことが判明した場合の手続は以下のとおりとする。
(1) 第 55 条第 3 号に該当する場合、県企業庁が事業者に通知することにより本契約は終了するものとする。
(2) 第 43 条第 1項但書の規定に基づき最終処分場への埋立てがやむを得ないと判断された場合(この場合においては、最終処分場への埋立て費用は事業者が負担する。)、関係者協議会を経て県企業庁に承認された改善計画書に基づき改善期間内に改善されないとき、県企業庁が事業者に通知することにより本契約は終了するものとする。上記改善期間は、改善計画が承認された日から最大 180 日以内の期間であることを要する。
第7 章 表明・保証及び誓約
(事業者による事実の表明・保証及び誓約)
第 63条 事業者は、県企業庁に対して、本契約締結日現在において、次の事実を表明し、保証する。
(1) 事業者が、日本国の法律に基づき適法に設立され、有効に存在する法人であり、かつ、自己の財産を所有し、本契約を締結し、及び本契約の規定に基づき義務を履行する権限及び権利を有していること
(2) 事業者による本契約の締結及び履行は、事業者の目的の範囲内の行為であり、事業者が本契約を締結し、履行することにつき法令上及び事業者の社内規則上要求されている一切の手続を履践したこと
(3) 本契約の締結及び本契約に基づく義務の履行が事業者に適用のある法令に違反せず、事業者が当事者であり、若しくは事業者が拘束される契約その他の合意に違反せず、又は事業者に適用される判決、決定若しくは命令の条項に違反しないこと
(4) 本契約は、その締結により適法、有効かつ拘束力ある事業者の債務を構成し、本契約の規定に従い強制執行可能な事業者の債務が生じること
2 事業者は、本契約に基づく債権債務が消滅するに至るまで、事業者が県企業庁に対して有する債権又は金融機関に対して有する預金債権を第三者に譲渡し、又はこれに対して質権及び譲渡担保の設定その他の処分をする場合には、事業者が県企業庁に対して有する債権については第 51
条第 1 項及び第 2 項、金融機関に対して有する預金債権については第 51 条第 3 項の規定に従い事前に県企業庁の書面による承諾を得ることを県企業庁に対して誓約する。
(県企業庁による事実の表明・保証及び誓約)
第 64 条 県企業庁は事業者に対して、本契約締結日現在において次の事実を表明し保証する。
(1) 本契約の履行に必要な債務負担行為が県議会において議決されていること
(2) 本契約は、適法、有効かつ拘束力ある県企業庁の債務を構成し、本契約の規定に従い各事業年度内の予算の範囲内で県企業庁の債務を執行すること
2 県企業庁は、本契約に基づく債権債務が消滅するに至るまで、排水処理施設の運営に必要な県企業庁の取得すべき許認可を維持することを事業者に対して誓約する。
第8 章 保証
(保証)
第 65 条 事業者は、本件工事費等相当額に当該相当額の 100 分の 5 に相当する額を加算した金額
の 100 分の 10 に相当する金額以上の契約保証金を本契約締結時に納付する。ただし、事業者は、契約保証金の納付に代えて、契約保証金額に相当する神奈川県債証券、国債証券、政府保証のある債券、銀行が振り出し若しくは支払保証した小切手の提供又は金融機関(「出資の受け入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」(昭和 29 年法律第 195 号)第 3 条の規定する金融機関をいう。)の保証を差し入れることができる。
2 事業者が前項の契約保証金の納付の免除を求める場合、県企業庁は、①事業者にかかる入札参加者がグループを結成している場合の代表者及び事業者の株主のうち県企業庁が適当と認める者が保証を差し入れること、又は、②事業者が本契約より発生する一切の債務について県企業庁が合理的に満足する内容の履行保証保険を付保すること、のいずれかをもって事業者に前項の契約保証金の納付の免除を認めることができる。①の場合、事業者は、別紙 10 の様式に従い県企業庁の承認する内容の保証契約の差し入れを県企業庁に対して事前に確認し、本契約時に保証人をして当該保証契約を締結せしめるものとする。②の場合、設計・建設期間中において(維持管理・
運営期間中においては、履行保証保険を付保する必要はないものとする。)、本件工事費等相当額の 100 分の 10 に相当する額を保険金額とし、県企業庁又は事業者を被保険者とする(事業者を被保険者とする履行保証保険を付保する場合は、保険金請求権に、本契約に基づき県企業庁が事業者に対して有する一切の債権を被担保債権とする第一順位の質権を県企業庁のために設定することを条件とする。)履行保証保険をもって、上記「県企業庁が合理的に満足する内容の履行保証保険」とする。
第9 章 法令変更
(通知の付与)
第 66 条 事業者は、本契約の締結日以降に法令が変更されたことにより、新設施設が設計図書に従い建設若しくは工事ができなくなった場合、又は排水処理施設が本契約、業務要求水準書、提案書及び維持管理・運営仕様書で提示された条件に従って維持管理若しくは運営できなくなった場合、その内容の詳細を記載した書面をもって直ちに県企業庁に対して通知しなければならない。この場合において、県企業庁及び事業者は、当該通知以降、本契約に基づく自己の義務が適用法令に違反することとなったときは、履行期日における当該義務の履行義務を免れるものとする。ただし、県企業庁及び事業者は、法令変更により相手方に発生する損害を最小限にするよう努力しなければならない。
(協議)
第 67 条 県企業庁が事業者から前条の通知を受領した場合、県企業庁及び事業者は、当該法令変更に対応するために速やかに排水処理施設の設計及び建設、引渡日、本契約等の変更について協議するものとする。かかる協議にもかかわらず、変更された法令の公布日から 180 日以内に本契約等の変更について合意が成立しない場合は、県企業庁が法令変更に対する対応方法を事業者に対して通知し、事業者はこれに従い本件事業を継続するものとする。
第 10 章 不可抗力
(通知の付与)
第 68 条 県企業庁及び事業者は、不可抗力により本契約に基づく義務の履行ができなくなったときは、その内容の詳細を記載した書面をもって直ちに相手方に通知しなければならない。この場合において、通知を行った者は、通知を発した日以降、本契約に基づく履行期日における履行義務を免れるものとする。ただし、各当事者は、不可抗力により相手方に発生する損害を最小限にするよう努力しなければならない。
(不可抗力への対応)
第 69 条 不可抗力により本契約の一部若しくは全部が履行不能となった場合又は不可抗力により排水処理施設への重大な損害が発生した場合、事業者は、当該不可抗力の影響を早期に除去すべく、予め設定されている対応手順に則り、早急に対応措置をとるものとする。
(協議)
第 70 条 県企業庁が事業者から第 68 条の通知を受領した場合、県企業庁及び事業者は、当該不可抗力に対応するために速やかに排水処理施設の設計及び建設、引渡日、維持管理・運営期間、本契約等の変更について協議するものとする。かかる協議にもかかわらず、不可抗力が発生した日から 180 日以内に本契約等の変更について合意が成立しない場合は、県企業庁が不可抗力に対する対応方法を事業者に対して通知し、事業者はこれに従い本件事業を継続するものとする。
第 11 章 その他
(公租公課の負担)
第 71 条 本契約及びこれに基づき締結される合意に関連して生じる租税は、すべて事業者の負担とする。県企業庁は、事業者に対してサービスの対価(及びこれに対する消費税相当額(消費税
(「消費税法」(昭和 63 年法律第 108 号)に定める税をいう。)及び地方消費税(「地方税法」(昭和 25 年法律第 226 号)第2章第3節に定める税をいう。)相当額をいう。)を支払うほか、本契約に関連するすべての租税について本契約に別段の定めある場合を除き負担しないものとする。
(契約上の地位の譲渡)
第 72 条 事業者は、県企業庁の事前の承認なしに、本契約上の地位及び権利義務を第三者に対して譲渡、担保提供その他の処分をしてはならない。
(第三者割り当て)
第 73 条 事業者は、事業者の株主又は出資者(匿名組合出資及び優先出資をした者を含む。)以外の第三者に対し新株を割り当てるときは、事前に県企業庁の承諾を得るものとし、また、かかる場合、事業者は、新株の割当てを受ける者をして、県企業庁に対して、速やかに別紙 11 の様式及び内容の誓約書を提出させるものとする。
2 事業者は、契約期間の終了に至るまで、応募株主が事業者の発行済み株式総数の過半数を保持するよう新株の発行を行うものとする。
(財務書類の提出)
第 74 条 事業者は、契約期間の終了に至るまで、事業年度の最終日より 3 ヶ月以内に、商法上の大会社に準じた公認会計士の監査済財務書類(商法第 281 条による貸借対照表、損益計算書、営業報告書、利益の処分又は損失の処理に関する議案及びその附属明細書をいう。)及び年間業務報告書を県企業庁に提出し、かつ、関係者協議会において県企業庁に対して監査報告及び年間業務報告を行うものとする。なお、県企業庁は当該監査済財務書類及び年間業務報告書を公開することができる。
(秘密保持)
第 75 条 県企業庁及び事業者は、互いに相手方の秘密を相手方又は相手方の代理人若しくはコンサルタント以外の第三者に漏らし、又は本契約の履行以外の目的に使用してはならない。ただし、県企業庁又は事業者が法令等に基づき開示する場合はこの限りではない。
2 請負人等、受託者等又はコンサルタントに秘密を開示する場合には、本条に定めるものと同様の守秘義務を負わせるべく、県企業庁又は事業者は、必要な措置を講じるものとする。
第 12 章 雑則
(請求、通知等の様式その他)
第 76 条 本契約並びにこれに基づき締結される一切の合意に定める請求、通知、報告、回答、申出、承諾、契約終了通知及び解約は、書面により行わなければならない。
2 本契約の履行に関して県企業庁と事業者の間で用いる計量単位は、設計図書に特別の定めがある場合を除き、「計量法」(平成 4 年法律第 51 号)に定めるものとする。
3 契約期間の定めについては、「民法」(明治 29 年法律第 89 号)及び商法の定めるところによるものとする。
4 本契約の履行に関して用いる時刻は日本標準時とする。 (準拠法)
第 77 条 本契約は、日本国の法令に準拠するものとし、日本国の法令に従って解釈する。
(管轄裁判所)
第 78 条 本契約に関する紛争については、横浜地方裁判所を第一審の専属管轄裁判所とする。
附 則
(出資者の誓約)
第1 条 事業者の株主又は出資者(匿名組合出資及び優先出資をした者を含む。以下「出資者」という。)による、事業者の株式又は出資(匿名組合出資にかかる利益配分権及び出資金返還請求権を含む。)の全部若しくは一部の第三者に対する譲渡は、事前に書面により県企業庁の承諾を得た場合に限り、事業者の株式又は出資の全部若しくは一部を第三者に対して譲渡、担保設定その他の処分をすることができるものとする。
2 前項の取扱いは、出資者間において事業者の株式又は出資の全部若しくは一部を譲渡しようとする場合についても同様とする。
3 出資者は、本契約の締結にあたり、別紙 11 に定める様式による出資者誓約書を県企業庁に対して提出するものとする。
(融資団との協議)
第2 条 県企業庁は、本件事業に関して事業者に融資する融資団と協議する。かかる協議においては大要以下の事項を定める。
(1) 県企業庁が本契約に関し、事業者に損害賠償を請求し、また契約を終了させる際の融資団への事前通知及び協議に関する事項。
(2) 事業者の株式を株主から譲渡させるに際しての事前協議に関する事項。
(3) 融資団が事業者への融資契約を解約、又は事業者より担保提供を受けた権利を実行する際の県企業庁への事前協議及び通知に関する事項。
(以下余白)
別紙1 寒川浄水場排水処理施設配置図(第 1 条第 53 号及び第 8 条第 2 項関係)業務要求水準書「別図1」に示します。
別紙2 設計図書及び竣工図書(第 1 条第 24 号及び第 28 号並びに第 12 条第 3 項関係)入札説明書(第 5 章2(1)ア)に示します。
別紙3 不可抗力による合理的な増加費用及び損害の負担(第 25 条第 2 項、第 26 条第 1 項、第 36条第 3 項、第 52 条第 2 項及び第 53 条第 1 項関係)
県企業庁及び事業者は、不可抗力により生じた合理的な増加費用及び損害につき、以下の表に従い負担する。
事業者に生じた合理的な増加費用及び損害 | 第三者に生じた損害 | |
設計・建設期間中 | ①運営開始の遅延以外の事由により生じた場合 本件工事費等相当額の 100 分の 1 までの損害額は事業者の負担とする。 上記の額を超える部分は県企業庁の負担とする。 (第 26 条第 1 項) (*1) | 本件工事費等相当額の 100 分の 1 ま での損害額は事業者の負担とする。上記の額を超える部分は県企業庁 の負担とする。 (第 25 条第 2 項)(*1、*5) |
②運営開始の遅延により生じた場合 本件引渡日を含む事業年度の新設施設及び濃縮施設の維持管理・運営費(*2)相当額並びに脱水ケーキの再生利用業務費(*3)相当額の合計額の 100分の 1 までの損害額は事業者の負担とする。 上記の額を超える部分は県企業庁の負担とする。 (第 36 条第 3 項)(*4) | ||
維持管 理・運営期間中 | 各事業年度の新設施設及び濃縮施設の維持管理・ 運営費相当額並びに脱水ケーキの再生利用業務費相当額の合計額の 100 分の 1 までの損害額は事業者の負担とする。 上記の額を超える部分は県企業庁の負担とする。 (第 53 条第 1 項)(*4) | 各事業年度の新設施設及び濃縮施 設の維持管理・運営費相当額並びに脱水ケーキの再生利用業務費相当額の合計額の 100 分の 1 までの損害額は事業者の負担とする。 上記の額を超える部分は県企業庁の負担とする。 (第 52 条第 2 項)(*4、*6) |
*1 数次にわたる不可抗力により事業者に生じた合理的な増加費用及び損害額又は第三者に生じた損害額が累積した場合には、これらのうち本件工事費等相当額の 100 分の 1 から事業者が既に負担した額を差し引いた額までのものを事業者がそれぞれ負担するものとし、これを超える部分については県企業庁が負担するものとする。かかる計算は、事業者に生じた合理的な増加費用及び損害並びに第三者に生じた損害のそれぞれにつき行うものとする。
*2 「新設施設及び濃縮施設の維持管理・運営費」とは、別紙8の1(3)表Ⅱに規定する費用を意味する。
*3 「脱水ケーキの再生利用業務費」とは、別紙8の1(3)表Ⅲに規定する費用を意味する。
*4 数次にわたる不可抗力により事業者に生じた合理的な増加費用及び損害額又は第三者に生じた損害額が累積した場合には、これらのうち各事業年度の新設施設及び濃縮施設の維持管理・運営費相当額及び脱水ケーキの再生利用業務費相当額の合計額の 100 分の 1 から事業者が既に負担した額を差し引いた額までのものを事業者が負担するものとし、これを超える部分については県企業庁が負担するものとする。ただし、同一事業年度内に生じた損害のみ累積の対象となる。
*5 本件工事の施行に伴い通常避けることができない騒音、振動、地盤沈下、地下水の断絶、臭気の発生等により第三者に損害が発生したときは、事業者がその損害を負担しなければならない(第 25 条第 1
項第 2 文)。
*6 維持管理・運営等業務の履行に伴い通常避けることができない騒音、振動、臭気の発生等により第三者に損害が発生したときは、事業者がその損害を負担しなければならない(ただし、その損害のうち県企業庁の責めに帰すべき事由により生じたものについては県企業庁が負担する。)(第 52 条第 1 項第 2文)。
別紙4 法令変更による合理的な増加費用及び損害の負担(第 26 条第 2 項、第 36 条第 4 項及び第
53 条第 2 項関係)
法令の変更により生じた合理的な増加費用及び損害は以下の①ないし③のいずれかに該当する場 合には県企業庁が負担するものとし、それ以外の法令変更については事業者が負担するものとする。
①本件事業に直接関係する法令変更
②消費税に関する法令変更
③法人に対し課される税のうち利益に課されるもの以外に関する法令変更
ただし、県企業庁が負担する場合において、1回の法令変更に係る増加費用及び損害額が 20 万円に満たないときには、当該増加費用及び損害は生じなかったものとみなす。
なお、法人に関する事業税について外形標準課税が導入された場合においても、当該導入により生じる増加費用及び損害は、すべて事業者が負担するものとする。外形標準課税とは、現在、所得を基準として課税している法人事業税について、付加価値や資本金等の外形基準によって課税しようとする課税方法をいう。
別紙5 目的物引渡書(第 31 条関係)
目 的 物 引 渡 書
平成 年 月 日
神奈川県公営企業管理者 殿
事業者 住 所
名 称代表者
事業者は、以下の施設を,寒川浄水場排水処理施設特定事業契約第 31 条の規定に基づき、下記引渡年月日付で引き渡します。
工 事 名 | ||
工 事 場 所 | ||
施 設 名 称 | ||
引渡年月日 | ||
立 会 人 | 神奈川県企業庁水道局 | |
事 業 者 |
[事業者名称]殿
上記引渡年月日付で,上記の施設の引渡しを受けました。
神奈川県企業庁水道局
別紙6 月間固形物発生量・年間固形物発生量の条件(第 38 条第 1 項関係)
月間固形物発生量 単位:ds- t / 月
固形物発生量 | 月平均 | 340 |
月最大 | 2,500 |
年間固形物発生量 単位:ds- t / 年
固形物発生量 | 年平均 | 4,080 |
年最大 | 7,000 |
別紙7 返送水の条件(第 41 条第 1 項及び第 3 項関係)
返送する上澄水の濁度は 10 度以下とすること。特に、返送水中に懸濁物質、塩素消費物質(有機物質、還元性無機物質、アンモニア性窒素)、汚泥の腐敗等に起因する臭気物質が高濃度に含まれると、浄水場において薬品注入が追随できず処理に重大な支障を与えるため、適切な施設の運転により上澄水質を管理すること。
また、返送水には、処理工程から発生する分離水等の排水以外の物質が混入しないようにすること。
別紙8 県企業庁が事業者に支払うサービス購入料について(第 48 条関係)
県企業庁が事業者に支払うサービス購入料について
県企業庁は本件事業に係るサービスの対価(以下、「サービス購入料」という。)を施設の運営開始後 20 年間にわたり、四半期ごとに 80 回払いで支払う。
サービス購入料の内容及び改定の方法は次のとおりである。
1 サービス購入料の算定
(1) サービス購入料の考え方
ア サービス及びサービス購入料の一体不可分性
本件事業はPFI事業であり、入札公告に定める事業範囲にかかる全てのサービスを事業者の責任で一体として提供するものであるため、県企業庁は提供されるサービスを一体のものとして購入し、その対価も一体として 20 年間にわたり支払うものとする。
なお、各年ごとの支払は事業者の費用発生に合わせて支払うことを原則とし、各年度の支払額は提案に基づき特定事業契約書に定められた額とする。また、物価及び金利の変動による支払額の改定は別途規定する。
イ 事業者の債務及び債権(支払請求権)の一体不可分性
本件事業では、事業者の債務(サービスの提供)が一体不可分であるため、県企業庁に対する債権(支払請求権)も一体不可分のものとみなす。なお、事業者の会計上の処理については、関連法令に従い処理すること。
(2) サービス購入料の改定についてア 建設期間中
建設期間中の金利リスク、物価リスクは県企業庁の負担とし、金利は引渡日の2営業日前
(「国内金融機関営業日」をいう。以下同じ)で確定し、また建設期間中の物価変動については「2 サービス購入料の改定」に示す方法に従い、初年度の支払いにおいて反映させる。
イ 維持管理・運営期間中
維持管理・運営期間中のサービス購入料について、金利リスクは双方が、物価リスクは主として県企業庁が負うものとし、これを踏まえ、「2 サービス購入料の改定」に示す方法に従いサービス購入料の改定を行う。
(3) サービス購入料の構成
サービス購入料を構成する要素は次表のとおり。
構 成 | 構成内容 | 入札公告に記載の業務の詳細 | 内 容 | |
Ⅰ | 新設施設等整備の割賦代金及びこれに係る支払利息 | ①新設施設等建設費部分等 | (ア)新設施設の整備業務等 a 新設施設の設計及び建設 b.その他新設施設及び濃縮施設の維持管理・運営のため、新設施設の運営開始前 に必要な工事 | 県企業庁の所有となる新設施設等整備に要 する費用 整備費(設計・製造・建設・工事監理、その他経費)、建中金利、融資組成手数料、その他施設整備に関する初期投資と認められる 費用等、及びこれにかかる支払利息。 |
Ⅱ | 新設施設及び濃縮施設の 維 持 管 理・運営費 | ① 人件費 ② 保守管理費 ③ 電気代・燃料費等 ④ 水道代 ⑤ 植栽管理費 | (イ) 新設施設及び濃縮施設の維持管理・運営 ・清掃 ・保守管理(点検、保守、修理、交換、改良その他一切の管理業務) ・修繕及び機器更新 | 新設施設及び濃縮施設の維持管理・運営に要 する費用 維持管理・運営費用。維持管理業務には、清掃、保守管理(点検、保守、修理、交換、改良その他一切の管理業務を含む)の他、修繕及び機器更新を含む。 |
(ウ) 上澄水の返送業務 | 上澄水の返送業務費用は、維持管理・運営費 用に含むものとする。 | |||
⑥その他業務費 | 維持管理・運営に係るその他の費用 保険料、公租公課など上記に含まれない費用 | |||
Ⅲ | 脱水ケーキの再生利用業務費 | ① 搬出・運搬費 ② 再生利用費 ③ 脱水ケーキ管理費 | (エ) 脱水ケーキの再生利用業務 ・脱水ケーキの搬出・運搬 ・脱水ケーキの再生利用 ・脱水ケーキ管理(廃棄物の 処理及び清掃に関する法律に基づく管理業務) | 脱水ケーキ再生利用業務に要する費用 脱水ケーキの搬出や再生利用にかかる費用。 |
(4) 支払方法ア 支払時期
サービス購入料は、(3)表のとおり、Ⅰ新設施設等整備の割賦代金及びこれにかかる支払利息、
Ⅱ新設施設及び濃縮施設の維持管理・運営費、Ⅲ脱水ケーキの再生利用業務費により構成され、県企業庁は事業者に 20 年間で支払う。県企業庁はサービス購入料を次表のとおり年4回に分けて支払うものとし、四半期ごとに県企業庁によるモニタリング結果を踏まえ支払うものとする。
支払対象期間 | 支 払 日 | |
第1四半期 | 4月1 日~ 6月 30 日 | 原則として、各四半期終了後の翌月の末日(当該 期日が銀行営業日でない場合は翌営業日とする。)までとする。ただし、請求書に不備がある場合は、この限りでない。 |
第2四半期 | 7月1 日~ 9月 30 日 | |
第3四半期 | 10月1 日~12月 31 日 | |
第4四半期 | 1月1 日~ 3月 31 日 |
イ 各費用ごとの支払方法
(ア)新設施設等整備の割賦代金及びこれにかかる支払利息
新設施設等整備の割賦代金及びこれにかかる支払利息については、県企業庁は運営開始から事業終了までの 20 年間にわたり、元利均等返済で支払う。
ただし、金利変動に基づき、5年ごとにサービス購入料の改定を行う。(「2 サービス購入料の改定」にその算定方法を示す。)
(イ)新設施設及び濃縮施設の維持管理・運営費
維持管理・運営業務に要する費用については、提案時点での提案価格を元に「2 サービス購入料の改定」の算定方法に従い、物価変動によるサービス購入料の改定を行う。 a 人件費
維持管理・運営業務に要する人件費に対するサービス購入料は、提案書に基づき、提案された四半期ごとの費用を定額で 20 年間にわたり支払う。(事業者の運営計画に応じ
て四半期ごとの支払金額が異なる提案は認めるが、年間の費用は毎年定額とする。) b 保守管理費
保守管理に対するサービス購入料は、提案された長期修繕計画の実施時期、費用に従い、四半期ごとに業務実施の確認が出来たものに対し、四半期ごとに一括して支払う。
c 電気代・燃料費等及び水道代
運営業務に要する電気代・燃料費等に対するサービス購入料は、提案書に基づき、提案された四半期ごとの費用を定額で 20 年間にわたり支払う。(事業者の運営計画に応じて四半期ごとの支払金額が異なる提案は認めるが、年間の費用は毎年定額とする。)
d 植栽管理費
植栽管理に対するサービス購入料は、提案書に基づき、提案された四半期ごとの費用を定額で 20 年間にわたり支払う。(事業者の運営計画に応じて四半期ごとの支払金額が異なる提案は認めるが、年間の費用は毎年定額とする。)
e その他業務費
維持管理・運営に関するその他業務費は、提案書に基づき、提案された四半期ごとの費用を定額で 20 年間にわたり支払う。
なお、上澄水の返送業務は、総合排泥池において処理された上澄水を浄水場へ返送するとともに、返送水の計測・監視を行うものであり、その費用は当該維持管理・運営費に含まれるものとする。
(ウ)脱水ケーキの再生利用業務費 a 搬出・運搬費
脱水ケーキの搬出・運搬に要する費用は、再生利用が確認された脱水ケーキの再生利用量に応じて支払うものとする。(保管されている脱水ケーキに対しては費用を支払わない。)
再生利用された脱水ケーキの再生利用量の確認は、受入れ先から提出された受入れ証明書によるものとする。
なお、脱水ケーキの再生利用量は、固形物発生量(含水率 0%換算)で計測するものとし、再生利用費の計算は次のとおりとする。
搬出・運搬費単価(円/t -ds)×再生利用量(t -ds)
b 再生利用業務費
脱水ケーキの再生利用に要する費用は、再生利用が確認された脱水ケーキの再生利用量に応じて支払うものとする。(保管されている脱水ケーキに対しては費用を支払わない。)
再生利用された脱水ケーキの量の確認は、受入れ先から提出された受入れ証明書によるものとする。また、再生利用に要する費用の単価は、提案された価格で固定するものとするが、県企業庁又は事業者の要請があった場合、県企業庁と事業者等で構成する関係者協議会にて協議の上、別添の変更契約書の様式に従い、5年ごとに改定することができる。その際に、単価の改定を要請するものは、改定価格の正当性を証する書類を関係者協議会に提出するものとし、合理的に認められた場合に限り、次年度より単価を改定するものとする。
再生利用業務費単価(円/t -ds)×再生利用量(t -ds)
なお、脱水ケーキの再生利用量は、固形物発生量(含水率 0%換算)で計測するものとし、再生利用費の計算は次のとおりとする。
c 脱水ケーキ管理費
脱水ケーキの管理に要する費用は、提案書に基づき、提案された四半期ごとの費用を定額で 20 年間にわたり支払う。
なお、脱水ケーキの再生利用業務に要する費用のうち、搬出・運搬費及び脱水ケーキ管理費については、「2 サービス購入料の改定」の算定方法に従い、物価変動によるサービス購入料の改定を行うが、再生利用業務費については物価変動による改定は行わない。
2 サービス購入料の改定
(1) 改定の基本的な考え方
ア 建設期間中の物価変動等を勘案しサービス購入料を改定する。
建設期間中の金利リスク及び物価リスクは県企業庁の負担とし、金利は引渡日の2営業日前で確定する。また、建設期間中の物価変動については、初年度のサービス購入料の支払いにおいて反映させる。
イ 新設施設等整備の割賦代金の支払利息相当分については、金利変動を勘案し、別添の変更契約書の様式に従い5年ごとに改定する。
ウ 維持管理・運営中のサービス購入料は物価変動等を勘案し改定する。
維持管理・運営中のサービス購入料については、物価リスクは主として県企業庁が負うものとし、これを踏まえ、毎年サービス購入料の改定を行う。(ただし、脱水ケーキの再生利用業務費を除く。)
(2)具体的な改定方法
ア 物価変動に基づく改定
(ア)対象となるサービス
新設施設及び濃縮施設の維持管理・運営業務、脱水ケーキの再生利用業務(搬出・運搬及び脱水ケーキの管理業務のみ)にかかるサービス購入料について、費目ごとに適正な指標に基づき改定を行う。
(イ)改定方法
改定に当たっては、提案時点の単年度のサービス購入料(維持管理・運営業務費のうち保 守管理費については、契約時の金額)及び構成内容を基準に、毎年度、(エ)に示す各業務ご との指標の対前年度の変動率を勘案して設定した改定率(以下「改定率」という。)を乗じ、各年度4月1日以降のサービス購入料に反映させる。なお、改定率に小数点以下第四位未 満の端数が生じた場合は、これを切り捨てるものとする。
(ウ)改定の周期
物価改定は、電気代・燃料費等及び水道代は公共料金の改定の時期に合わせて行い、その他の業務は1年に1回とする。なお、事業者の提案内容、市場の変動等により、改定に用いる指標が実態に整合しない場合には、県企業庁と民間事業者で協議を行うものとする。
(エ)改定率
構成 | 構成内容 | 使用する指標 | 計算方法 |
新設施設及び濃縮施設の維持管理 ・運営費 | ①人件費 | 「毎月勤労統計調査」実質賃金指数/産業計 現金給与総額(厚生労働省) | 改定率① |
②保守管理費 | 「国内企業物価指数」一般機器(日銀調査統計局) | 改定率② | |
③電気代・燃料費等 | 公共料金の改定に連動 | 提案使用量に基づき改定後の料金体系を 適用 | |
④水道代 | |||
⑤植栽管理費 | 「企業向けサービス価格指数」建物サービス平均 (日銀調査統計局) | 改定率③ | |
⑥その他業務費 | 「消費者物価指数」総合(総務省統計局) | 改定率④ | |
脱水ケーキの再生利用業務費 | ①搬出・運搬費 | 「企業向けサービス価格指数」陸上貨物輸送 道路貨物輸送平均(日銀調査統計局) | 改定率③ |
②脱水ケーキ管理費 | 「企業向けサービス価格指数」総平均(日銀 調査統計局) | 改定率③ |
(改定率及び計算方法)
APtBPtCPtDPt:t年度の A 業務、B 業務、C 業務、D 業務のサービス購入料 CGPI:国内企業物価指数
RWI:実質賃金指数
CSPI:企業向けサービス価格指数 CPI:消費者物価指数
BPpt:契約に明記された金額(H15 年度価格)
改定率①の場合 APt=APt-1×(RWIt-1/RWIt-2) 改定率②の場合 BPt=BPpt×(CGPI t -1/CGPIpt) 改定率③の場合 CPt=CPt-1×(CSPIt -1/CSPIt-2)改定率④の場合 DPt=DPt-1×(CPIt -1/CPIt-2)
イ 金利変動に基づく改定
(ア)対象となるサービス
新設施設等整備の割賦代金に相当するサービス購入料について、別添の変更契約書の様式に従い改定を行う。
(イ)改定方法
改定に当たっては、初年度のサービス購入料及び構成内容を基準に、6 年目、11 年目、 16 年目の 4 月 1 日以降のサービスの購入料にそれぞれ反映させる。(5年ごとに改定。)
返済期間 | 各返済期間中の支払総額 |
1~5 年目 | 【(元金の 4 分の 1 の金額)を四半期ごと 5 年間(20 回)で元利均等返済する額】 +【(元金の 4 分の 3 の金額)×金利×5年(四半期ごと 20 回均等払い)】 |
6~10 年目 | 【(元金の 4 分の 1 の金額)を四半期ごと 5 年間(20 回)で元利均等返済する額】 +【(元金の 4 分の 2 の金額)×金利×5年(四半期ごと 20 回均等払い)】 |
11~15 年目 | 【(元金の 4 分の 1 の金額)を四半期ごと 5 年間(20 回)で元利均等返済する額】 +【(元金の 4 分の 1 の金額)×金利×5年(四半期ごと 20 回均等払い)】 |
16~20 年目 | 【(元金の 4 分の 1 の金額)を四半期ごと 5 年間(20 回)で元利均等返済する額】 |
支払方法は元利均等払とし、計算方法は次表のとおりとする。各年の支払金額は各返済期間中の支払総額の 5 分の 1、四半期ごとの支払額はその4分の1とする。(金利は 1 年単利)
(ウ)金利の改定
a 調達金利の内訳
次に示す基準金利と提案されたスプレッドの合計とする。 b 基準金利
東京時間午前 10 時にテレレート 17143 頁に発表される TOKYO SWAP REFERENCE RATE(TSR)6 カ月LIBOR ベース5年もの(円-円)スワップレート中値とする。なお、基準日は以下のとおり。
・ 運営開始~5年目(平成 18 年 4 月~平成 23 年 3 月)のサービス購入料:引渡日の
2営業日前
・ 6~10 年目(平成 23 年 4 月~平成 28 年 3 月)のサービス購入料:平成 23 年4月
1日の2 営業日前
・ 11~15 年目(平成 28 年 4 月~平成 33 年 3 月)のサービス購入料:平成 28 年 4 月 1 日の 2 営業日前
・ 16~20 年目(平成 33 年 4 月~平成 38 年 3 月)のサービス購入料:平成 33 年 4 月 1 日の 2 営業日前
c 金利の固定期間
5年
別添
変更契約書
平成 15 年●月●日付発注者(神奈川県公営企業管理者 企業庁長 渡辺 穰)と事業者●●●●との間に締結した寒川浄水場排水処理施設特定事業契約書(以下「特定事業契約書」という。)の一部を次のとおり変更する契約を締結する。
特定事業契約書冒頭部分4 契約金額 (1)排水処理施設の取得に関する費用中「これに係る支払利息●円」を「これに係る支払利息◆円」に、(3) (2)のうち再生利用に関する費用中「乾燥重量換算1トン当たり単価●円」を「乾燥重量換算1トン当たり単価◆円」に改める。
上記契約の締結を証するため、本変更契約書を2通作成し、当事者がそれぞれ記名押印の上、各自その1通を保有する。
平成18年4月1日平成23年4月1日平成28年4月1日平成33年4月1日
発 注 者 神奈川県横浜市中区日本大通1
神奈川県公営企業管理者
企業庁長 ( 氏 名 ) 印
事 業 者
印
別紙9 モニタリングの実施とサービス購入料の減額について(第 49 条関係)モニタリングの実施とサービス購入料の減額について
1 モニタリング等の実施
県企業庁は本件事業の各段階における業務実施状況を監視し、事業者が特定事業契約書に定められた業務を確実に遂行し、かつ、業務要求水準書に従い実施しているか確認を行う。
(1)モニタリングの実施段階
県企業庁は、以下の各段階においてモニタリングを実施する。
①工事完成時(完工確認)
②維持管理・運営期間
なお、本契約後、県企業庁は、①各種許認可申請・取得時における内容確認(事前事後報告を含む。)、②実施設計(基本設計)完了時における確認及び③工事施工時における立会いを行えるものとする。
(2)モニタリング実施計画書の作成
県企業庁は、特定事業契約締結後、(1)に定める段階ごとに以下の項目を含むモニタリング実施計画書を作成する。
①モニタリング時期
②モニタリング内容
③モニタリング組織
④モニタリング手続
⑤モニタリング様式
(3)モニタリングの方法と費用負担ア モニタリングの方法
(ア)業務日報等の提出
事業者は、県企業庁が日常モニタリングを行うための業務日報(毎日)及び定期モニタリングを行うための業務報告書(毎月)を作成し県企業庁へ提出する。
(イ)業務実施状況の確認
県企業庁は、事業者が作成した業務日報及び業務報告書に基づき、日常モニタリング、定期モニタリングを行い、事業者が提供する業務の実施状況を確認する。
なお、県企業庁は、必要に応じ自ら各業務の遂行状況を直接確認・評価する随時モニタリングを行うことができる。
イ モニタリング費用の負担
モニタリングに係る費用は原則として事業者の負担とする。ただし、県企業庁に起因する費用が発生する場合は県企業庁の負担とする。
事業者 | 県企業庁 | |
日常モニタリング | チェック項目に沿って各業務の遂行 状況を確認の上、業務日報を作成。 | 業務日報の確認、業務水準の評価。 |
定期モニタリング | 月1回実施のチェック項目に沿って、遂行状況を確認するとともに、 業務日報を基に業務報告書を作成。 | 業務報告書、業務総括書の確認、業務水準の評価。 |
随時モニタリング | - | 脱水ケーキの再生利用の確認。 含水率 35%以下の施設性能の確認。 その他、必要に応じ不定期に、直接確認。 |
2 サービス購入料の減額
本件事業にかかるサービス購入料は、「別紙8 県企業庁が事業者に支払うサービス購入料につ いて」のとおり支払われるものであるが、維持管理・運営期間中、県企業庁が行うモニタリング により業務要求水準書において定められた要求水準が維持されていないことが判明した場合には、改善勧告、サービス購入料の減額を行うことがある。
(1)サービス購入料等減額の考え方ア 減額等の対象
減額等の対象として次表確認項目欄中の①~⑥の項目について、その実施状況をモニタリングにより業務要求水準書の要求水準を満たしているかを確認し、必要に応じ改善勧告→業務担当者の変更要求→契約解除という手順でペナルティを課す。
さらに、同欄中①~③及び⑤の項目については、本件事業における重要性を踏まえ、サービス購入料の減額の対象とする。
要求業務 | 確認項目 | モニタリング の実施 | サービス購入料 減額の対象 |
新設施設及び濃縮施設の維持管理・運営 | ①汚泥の排出停止措置期間 | ○ | ○ |
②脱水設備の能力維持 | ○ | ○ | |
上澄水の返送業務 | ③返送水の濁度 | ○ | ○ |
④返送水中の塩素消費物質及 び臭気物質(※) | ○ | 改善勧告 | |
脱水ケーキの再生利用業務 | ⑤脱水ケーキの再生利用 | ○ | ○ |
新設施設及び濃縮施設の維持管理・運営 | ⑥維持管理業務の適切な遂行 | ○ | 改善勧告 |
※ 返送水中に含まれる塩素消費物質(有機物質、還元性無機物質、アンモニア性窒素)及び臭気物質については、浄水処理に悪影響が及んでいると疑われる場合に、随時モニタリングを実施することとし、必要に応じて改善勧告を行うものとする。
イ 業務要求水準が満たされていなかった場合の措置
措置の内容 | 手続きの概要 | |
サービス購入料の減額又は支払停止 | アの表確認項目欄中①及び③については、業務水準低下の内容に応じて毎月のペナルティポイントを計上し、それに支払期(四半期)ごとに集計した当期ペナルティポイントに応じてその期のサービス購入料の減額を行う。 同欄中②及び⑤については、サービス購入料の支払いを停止する。 | |
改善勧告 | 1回目 | 業務水準低下の内容に応じて当該業務の改善について期限を定め事業者に勧 告する。 |
2回目 | 1 回目の勧告によっても期限内に改善が認められない場合に再度勧告を行う。 | |
業務担当者の変更要求 | 協力企業の変更要請 | 2 回の勧告を経て改善が認められない場合で、事業者が当該業務を協力企業に委託しているときには、県企業庁は当該業務の業務担当者の変更要請を行 う。 |
第三者への 業務委託 | 2 回の勧告を経て改善が認められない場合で、当該業務を事業者自らが行っ ているときには、当該業務を県企業庁が指定する第三者に委託する。 | |
契約解除等 | 契約解除 | 上記の手続きを経ても業務の改善が認められない場合で、県企業庁が契約継 続を希望しないときには、特定事業契約を解除する。 |
地位の譲渡株式の譲渡 | 上記の手続きを経ても業務の改善が認められない場合で、県企業庁が契約継 続を決定したときには、事業者の契約上の地位又はその全株式を県企業庁が承諾した第三者へ譲渡させる。 |
県企業庁は、モニタリングの結果、特定事業契約書で定められた業務要求水準が維持されていないと判断した場合は、改善勧告及びサービス購入料の減額若しくは支払停止を行う。なお、サービス購入料の減額については、県企業庁は提供されるサービスを一体のものとし購入することから、サービス購入料の総額を対象に行うものとする。
ウ 支払停止及び減額の方法
(ア)次の場合は、業務要求水準を達成していないときでも減額の対象としない。
・予め県企業庁と協議の上で行う機器等の修繕、更新及び清掃その他の作業によるもの
・明らかに県企業庁の責によるもの
・不可効力によるもの
(イ)施設運営開始後のモニタリングは、各業務の業務開始日に属する四半期から開始する。また、当該四半期のモニタリングの結果は、翌月の 10 日までに事業者に通知されるもの
とし、当該四半期分として支払われるサービス購入料に反映される。
(2)減額の方法
ア 送泥停止措置及び返送水の濁度に関わるもの
日常モニタリング、定期モニタリングにより浄水場業務に影響を与え得る事項が発生した場合、また業務要求水準書で求めている能力を維持していないことが発覚した場合、減額の対象となる。
(ア)対象となる項目及び基準
・送泥停止措置‥‥送泥停止時間
・返送水の濁度‥‥返送水の濁度及び継続時間
(イ)対象となるサービス購入料 サービス購入料総額
(ウ)ペナルティポイント a 送泥停止措置時間
事業者が汚泥を受け入れることができなくなり、浄水場が予定していた送泥を停止した場合、送泥を停止してから受け入れを再開するまでに要した時間に応じてペナルティポイントを課す。
ただし、再開にあたっては必ず予定された全量を受け入れなければならない。送泥が再開された後、予定された汚泥の全量を受け入れることができず、当該送泥中に再度停止した場合は送泥停止措置が継続しているものとみなす。
■送泥停止措置時間に伴うペナルティポイント
停止措置時間※ | ペナルティポイント |
6 時間以上 12 時間未満 | 3 |
12 時間以上 18 時間未満 | 4 |
18 時間以上 24 時間未満 | 5 |
24 時間以上 30 時間未満 | 6 |
30 時間以上 36 時間未満 | 8 |
36 時間以上 42 時間未満 | 10 |
42 時間以上 48 時間未満 | 13 |
48 時間以上 54 時間未満 | 16 |
54 時間以上 60 時間未満 | 20 |
60 時間以上 66 時間未満 | 25 |
66 時間以上 72 時間未満 | 32 |
72 時間以上 | 40 |
※ 停止措置時間は、予定業務(運転)時間ではなく停止されてから再開するまでの継続した時間
b 返送水の濁度
濁度 20 度以上の返送水が 10 分間以上継続して返送された場合、その濁度及び継続時間に応じてペナルティポイントを課す。返送水の濁度が 20 度以上に上昇してから 20 度未満に下がるまで、若しくは返送を停止するまでを1回のペナルティとし、1回ごとにペナルティポイントを課すこととする。
■継続時間別返送水濁度のペナルティポイント
(単位:pp(ペナルティポイント )
時間 濁度 | 10分以上 20分未満 | 20分以上 40分未満 | 40分以上 60分未満 | 60分以上 |
20度以上 60度未満 | 5 | 8 | 10 | 13 |
60度以上 200度未満 | 6 | 9 | 12 | 15 |
200度以上 300度未満 | 7 | 11 | 14 | 18 |
300度以上 400度未満 | 9 | 14 | 18 | 23 |
400度以上 500度未満 | 11 | 17 | 22 | 28 |
500度以上 600度未満 | 13 | 20 | 26 | 33 |
600度以上 700度未満 | 15 | 23 | 30 | 38 |
700度以上 800度未満 | 18 | 27 | 36 | 45 |
800度以上 900度未満 | 22 | 33 | 44 | 55 |
900度以上1000度未満 | 27 | 41 | 54 | 68 |
1000度以上 | 32 | 48 | 64 | 80 |
(エ)減額の方法
四半期中の各業務(上記 a、b)のペナルティポイントを積上げて、次表に基づき当期サービス購入料総額から減額を行う。
■ペナルティポイントと減額割合
累計ペナルティポイント | 減額割合 |
11~15PP | 1PP につきサービス購入料の 0.10%を減額 |
16~25PP | 1PP につきサービス購入料の 0.15%を減額 |
26~40PP | 1PP につきサービス購入料の 0.20%を減額 |
41~50PP | 1PP につきサービス購入料の 0.25%を減額 |
51~60PP | 1PP につきサービス購入料の 0.30%を減額 |
61~70PP | 1PP につきサービス購入料の 0.40%を減額 |
71~80PP | 1PP につきサービス購入料の 0.60%を減額 |
81PP 以上 | サービス購入料の 50%を減額 |
※PP=ペナルティポイント
・ 四半期ごとの累計されたペナルティポイントが 10PP 以下の場合は、サービス購入料の減額は行わず、累計されたペナルティポイントは清算される。
・ 累計されたペナルティポイントが 11PP 以上の場合、当期サービス購入料から当期サービス購入料に累計ペナルティポイントに対応する減額割合を乗じた額を減額して支払う。
・ 当期のペナルティポイントが 81PPを超えた場合、当期のサービス購入料の 50%を減額する。
・ 四半期ごとに累計されたペナルティポイントは清算され、翌期に繰り越されることはない。
イ 脱水設備の能力に関わるもの
随時モニタリングの結果、脱水設備の能力が要求水準書で求めている能力を維持していないことが判明した場合、支払停止の対象となる。
(ア)対象となる項目及び基準
・脱水設備の能力…計画汚泥量の全量を含水率 35%以下の脱水ケーキにできる能力の維持
(イ)対象となるサービス購入料 サービス購入料総額
(ウ)支払停止の流れ
・ 随時モニタリングの結果、脱水ケーキの含水率を 35%以下にできる能力を維持していないことが判明した場合、県企業庁は改善を勧告し、事業者は改善計画書を提出する。
・ 改善勧告後、改善予定日までに脱水設備の能力改善が確認されない場合は、改善予定日を含む期のサービス購入料の 50%を支払停止とする。
・ 翌四半期以降、脱水設備の能力が確認された場合は支払停止を解除し、脱水設備の能力が確認された期のサービス購入料と共に支払停止分を支払う。
・ 翌四半期以降においても改善が認められない場合、支払停止は継続し、脱水設備の能力改善が確認されるまで停止されているサービス購入料は支払われない。
ウ 脱水ケーキの再生利用
県企業庁による随時モニタリングにより脱水ケーキの 100%再生利用が行われず、不法投棄あるいは無断で最終処分場への埋立てを行った事が判明した場合、「(ア)不法投棄等及び協議を経ない最終処分場への埋立て」の手順に従って契約が解除される。
ただし、最終処分場への埋立てについては、協議を踏まえた上で、緊急避難として最終処分場への埋立てがやむを得ないと県企業庁により判断された場合はこの限りではない。その場合、「(イ)協議に基づく最終処分場への埋立て」に従って対応することができる。
(ア)不法投棄等及び協議を経ない最終処分場への埋立て
・ 不法投棄が発覚、あるいは協議に基づかない最終処分場への埋立てが発覚した場合は、サービス購入料全額の支払を即時停止。
・ 事業者の帰責事由がないことが確認されない限り、契約を解除する。なお、処分方法が不明である場合は「不法投棄」とみなす。
(イ)協議に基づく最終処分場への埋立て
・ 事業者は最終処分場への埋立てに関し、県企業庁と事業期間を通じて 4 回まで協議することが可能である。
・ 最終処分場への埋立ては、緊急避難としてやむを得ず埋め立てることを県企業庁が認めた場合に限るもので、代替措置による対応等が可能である場合は最終処分場への埋立てを認めない。ただし、再生利用市場の消失等の不可抗力にあたる場合はこの限りではない。
・ 最終処分場への埋立てが認められた場合、事業者は改善期間(埋立て開始日から最大 180 日まで)を明示した改善計画書を提出すること。
・ 最終処分場への埋立て費用(運搬費を含む。)は全額事業者の負担とする。
・ 埋立て日から事業者が提示した改善予定日までの間に、改善計画書に基づいた改善が見られた場合は、契約は継続される。改善予定日において改善が見られない場合は契約解除とする。なお、改善予定日までに再び協議(当該協議は新たな協議回数に含まれる。)を行い、引き続き埋立てをする場合は、この限りでない。
・ なお、協議のうえ、最終処分場への埋立てが認められない場合は、必ず再生利用を行わなければならない。
(ウ)脱水ケーキ 100%再生利用の確認方法
業務日報及び業務報告書により脱水ケーキの発生量を把握し、売却相手方又は再生利用依頼先から受入れた脱水ケーキ量を証明する書類との照合により確認を行う。脱水ケーキの発生から売却相手方又は再生利用依頼先への搬入までに一時保管等を行う場合には、その保管量についても確認を行う。
脱水ケーキの発生量 = 売却相手・再生利用依頼先の受入れ脱水ケーキの量 + 保管量
別紙 10 保証書(第 65 条第 2 項関係)
(保証)
保 証 書
第1条 [ ](以下「保証人」という。)は、神奈川県企業庁(以下「県企業庁」という。)と[ ](以下「事業者」という。)が平成●年●月●日付けで締結した寒川浄水場排水処理施設特定事業契約(以下「原契約」という。)に基づいて事業者が県企業庁に対して負う以下の債務(以下「主債務」という。)について、原契約第 65 条第2項に基づいてこれを連帯して保証する。なお、本保証契約において使用する用語については、原契約における定義に従うものとする。
(1) 原契約第 30 条及び第 31 条に基づいて事業者が県企業庁に対して行う新設施設の完工・引渡義務
(2) 原契約第 37 条に基づいて事業者が県企業庁に対して負担する維持管理・運営等業務の遂行業務
(3) 原契約第 36 条第2項に基づいて、事業者の責めに帰すべき事由により、工期延長等が生じ、本件引渡日に排水処理施設の運営を開始できない場合に、事業者が県企業庁に対して負担す る新設施設引渡までの延滞日数に応じ、本件工事費等相当額につき年 3.6%の割合で計算し た遅延損害金支払義務
(4) 原契約第 56 条に基づいて、新設施設の引渡までの間において、事業者の責めに帰すべき事由により、原契約が終了した場合に、事業者が県企業庁に対して負担する本件工事費等相当額の 10%に相当する違約金支払義務
(5) その他原契約に基づいて、事業者が県企業庁に対して負担する一切の債務
(通知)
第2条 工期の変更、延長、工事の中止その他の原契約の内容(主債務の内容を含む。)に変更が生じた場合には、県企業庁は遅滞なく保証人に変更内容を通知するものとする。主債務の内容に変更が生じたときは、これに従って保証債務の内容も当然に変更されるものとする。
(保証債務履行の請求)
第3条 県企業庁は保証債務の履行を請求しようとするときは、保証人宛保証債務履行請求書を提出するものとする。保証人は、上記請求書を受領した日から 30 日以内に第 1 条第 1 号及び第 2号の債務についてはその債務の履行を開始し、同条第 3 号及び第 4 号の債務については同期間中にその債務の履行を終了するものとする。同条第 5 号の債務については、その債務の性質に従い、
上記請求書を受領した日から 30 日以内にその債務の履行を開始し、あるいは同期間中にその履行を終了するものとする。
(代位等)
第4条 保証人は、県企業庁の承認を得た場合を除き、原契約に基づく事業者の債務がすべて履行されるまで代位によって取得した権利を行使しない。
(保証契約の解約・終了)
第5条 保証人は本保証契約を解約することができない。原契約に従い第三者に本件事業が承継されたときは、県企業庁は本保証契約を終了させることができるものとする。
(管轄)
第6条 本保証契約に関する紛争については、横浜地方裁判所を第一審の専属管轄裁判所とする。
(準拠法)
第7条 本保証契約は、日本国の法令に準拠するものとし、日本国の法令に従って解釈する。
平成●年● 月●日
神奈川県公営企業管理者
企業庁長 殿
保証人: [本 店 所 在 地]
[社 名]
[代表取締役名]
別紙 11 出資者誓約書(第 73 条第 1 項及び附則第 1 条第 3 項関係)
神奈川県公営企業管理者 様
平成 年 月 日
神奈川県企業庁(以下、「県企業庁」という。)及び[ ](以下、「事業者」という。)間において、本日付けで締結された寒川浄水場排水処理施設特定事業契約(以下「本契約」という。)に関して、出資者である[ ]、[ ]及び[ ](以下「当社ら」という。)は、本日付けをもって、貴庁に対して下記の事項を連帯して誓約し、かつ、表明及び保証いたします。なお、特に明示の無い限り、本出資者誓約書において用いられる用語の定義は、本契約に定めるとおりとします。
記
1 事業者が、平成 年 月 日に商法上の株式会社として適法に設立され、本日現在有効に存在すること。
2 事業者の本日現在における発行済株式総数は[ ]株であり、うち、[ ]株を
[ ]が、[ ]株を[ ]が、及び[ ]株を[ ]が、それぞれ保有していること。
3 当社らは、貴庁の承諾なく、当社らが保有する事業者の株式又は出資の全部又は一部の第三者への譲渡は一切行わないこと。
4 事業者が本件事業を遂行するために行う資金調達を実現することを目的として、当社らが保有する事業者の株式又は出資の全部又は一部を金融機関に対して譲渡し、または同株式又は出資上に担保権を設定する場合、事前にその旨を貴庁に対して書面により通知し、貴庁の承諾を得た上で行うこと。また、担保権設定契約書及び融資契約書のうちかかる担保に関連する条項部分の写しをその締結後速やかに貴庁に対して提出すること。
5 第 3 項及び第 4 項に規定する場合を除き、当社らは、本契約の終了までの間、事業者の株式又は出資を保有するものとし、貴庁の事前の書面による承諾がある場合を除き、譲渡、担保権の設定その他一切の処分を行わないこと。また、当社らの一部の者に対して当社らが保有する事業者の株式又は出資の全部又は一部を譲渡する場合においても、貴庁の事前の書面による承諾を得て行うこと。
住所
代表取締役 印
住所
代表取締役 印
住所
代表取締役 印
以 上