Contract
利府町上下水道事業包括的民間委託
（案）
令和６年８月
利府町上下水道部上下水道課
目 次
第１章 総則･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 1
総則･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 1
用語の定義･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 1
公共性及び民間事業の趣旨の尊重･････････････････････････････････････････････････ 2
ＳＰＣの基本事項･･･････････････････････････････････････････････････････････････ 2
責任負担･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 2
指示等･････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 3
業務の手段･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 3
個人情報の保護･････････････････････････････････････････････････････････････････ 3
秘密の保持･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 3
書面主義･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 3
契約の譲渡等･･･････････････････････････････････････････････････････････････････ 3
再委託等･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 4
著作物の使用等･････････････････････････････････････････････････････････････････ 4
特許権等の使用･････････････････････････････････････････････････････････････････ 4
年度毎の実施契約の合意･････････････････････････････････････････････････････････ 4
第２章 業務の範囲に関する条項･･･････････････････････････････････････････････････ 4
本業務の概要･･･････････････････････････････････････････････････････････････････ 4
運営期間･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 5
法令の遵守等･･･････････････････････････････････････････････････････････････････ 5
発注者の実施体制･･･････････････････････････････････････････････････････････････ 5
受注者の実施体制･･･････････････････････････････････････････････････････････････ 5
既存施設等の確認及び使用･･･････････････････････････････････････････････････････ 5
年間履行計画書･････････････････････････････････････････････････････････････････ 6
緊急時対応計画書･･･････････････････････････････････････････････････････････････ 6
計画の実施に伴う費用・責任･････････････････････････････････････････････････････ 6
施設更新等の請求･･･････････････････････････････････････････････････････････････ 6
施設改良等･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 7
改良施設の撤去等･･･････････････････････････････････････････････････････････････ 7
ユーティリティー等の調達･･･････････････････････････････････････････････････････ 7
許認可･････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 7
性能保証･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 7
水質異常に対する措置･･･････････････････････････････････････････････････････････ 7
異常増水に対する措置･･･････････････････････････････････････････････････････････ 8
協働の措置･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 8
臨機の措置･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 8
第３章 モニタリングに関する条項･････････････････････････････････････････････････ 9
業務日報の作成･････････････････････････････････････････････････････････････････ 9
業務の報告･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 9
実施状況の確認･････････････････････････････････････････････････････････････････ 9
日常の確認･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 9
定期の確認･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 9
随時の確認･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 9
改善通告･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 10
改善計画書の変更･･･････････････････････････････････････････････････････････････ 10
委託料の支払停止･･･････････････････････････････････････････････････････････････ 10
業務責任者等に対する措置請求･･･････････････････････････････････････････････････ 10
監理責任者に対する措置請求･････････････････････････････････････････････････････ 11
第４章 委託料に関する条項･･･････････････････････････････････････････････････････ 11
委託料の額･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 11
委託料の内訳･･･････････････････････････････････････････････････････････････････ 11
支払の手続き･･･････････････････････････････････････････････････････････････････ 11
物価の変動に基づく委託料の額の変更･････････････････････････････････････････････ 11
第５章 リスク負担･･･････････････････････････････････････････････････････････････ 12
施設能力の確保･････････････････････････････････････････････････････････････････ 12
所有権･････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 12
保険･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 12
一般的損害･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 13
第三者に及ぼした損害･･･････････････････････････････････････････････････････････ 13
遅延損害金･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 13
不正行為に対する違約金･････････････････････････････････････････････････････････ 13
法令変更に伴う通知の付与･･･････････････････････････････････････････････････････ 14
法令変更に伴う協議及び追加費用の負担･･･････････････････････････････････････････ 14
不可抗力に伴う通知の付与･･･････････････････････････････････････････････････････ 14
不可抗力に伴う協議及び追加費用の負担･･･････････････････････････････････････････ 14
契約の解除･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 15
第６章 業務の終了に関する条項･･･････････････････････････････････････････････････ 15
受注者の債務不履行等による契約の解除･･･････････････････････････････････････････ 15
発注者の債務不履行等による契約の解除･･･････････････････････････････････････････ 16
業務期間終了時の施設の確認･････････････････････････････････････････････････････ 16
契約終了に伴う措置･････････････････････････････････････････････････････････････ 17
保証期間･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 17
所有権の移転･･･････････････････････････････････････････････････････････････････ 17
第７章 補則条項･････････････････････････････････････････････････････････････････ 17
契約の変更･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 17
公租公課の負担･････････････････････････････････････････････････････････････････ 17
要求水準書･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 18
本契約に定めのない事項及び解釈の疑義･･････････････････････････････････････････ 18
別紙１ 業務委託料の支払額･･･････････････････････････････････････････････････････ 19
この契約書は、利府町（以下、「発注者」という。）と受託する民間事業者（以下、「受注者」という。）の間の、上下水道事業包括的民間委託（以下、「本業務」という。）について定めるものとする。なお、業務提案評価の際にプレゼンテーション及びヒアリングにおいて受注者が発言した内容及びプレゼンテーションで使用したプロジェクターを利用した画像等の内容は、原則として本契約に反映するものし、当該内容は契約協議の段階で契約書中補則条項として追加する。
基 本 契 約 書
１ | 業務の名称 | 利府町上下水道事業包括的民間委託 |
２ | 業務の場所 | 利府町内一円 |
３ | 履 行 期 間 | 令和 ７年 ４月 １日から令和１７年 ３月３１日まで |
４ | 委 託 金 額 | 金 円也 |
（うち取引に係る消費税及び地方消費税の額 金 円）
５ 契約保証金 免 除
利府町（以下「甲」という。）と、【受託者】（以下「乙」という。）とは、頭書の委託業務について、各々対等な立場における合意に基づいて、次の条項により委託契約を締結し、信義に従って誠実にこれを履行するものとする。
この契約の証として本書２通を作成し、当事者記名押印の上、各自１通を保有する。
令和 年 月 日
甲 （ 委託者 ） 利府町長 熊 谷 大
乙 （ 受託者 ）
住 所
氏 名
第１章 総 則
（総則）
第１条 発注者及び受注者は、本契約に基づき、募集要項、要求水準書その他発注者が公表した書類及びこれらの書類に関する質問回答書（以下「募集説明書等」という。）並びに受注者が提出した企画提案書（以下「契約図書等」という。）に従い、日本国の法令を遵守し、本契約を履行する。
（用語の定義）
第２条 この契約書において使用する用語の定義は次のとおりである。
（１）「発注者」とは、委託者をいう。
（２）「受注者」とは、受託者をいう。
（３）「本業務」とは、発注者と受注者が契約締結する上下水道事業包括的民間委託（令和７年度から令和１７年度）をいう。
（４）「要求水準書」とは、本業務履行について発注者と受注者が相互に協力し、本業務を円滑に実施するために必要な諸条件を定めたものであり、契約においてその効力を発揮する。
（５）「要求水準」とは、契約締結により発注者及び受注者が合意した、発注者が受注者に要求する本業務における業務の水準をいい、その内容は要求水準書に定める。
（６）「本件施設」とは、要求水準書に示す水道施設、下水道施設をいう。
（７）「業務」とは、この契約書に基づき、受注者が発注者に提供する本件施設の運転管理及び維持管理、窓口・受付、検針、収納業務等の料金徴収・窓口関係のサービス及びコンサルタント業務をいう。
（８）「既存施設等」とは、本件施設、附属設備及び本件施設内の発注者の所有に係る消耗品・備品、図書その他の物品をいう。
（９）「運営期間」とは、受注者がこの契約書に基づき、業務を実施する期間をいう。
（１０）「運営年度」とは、運営期間中における４月１日から翌年３月３１日までの期間をいう。
（１１）「移行期間」とは、契約発効日から令和７年３月３１日までの期間をいう。
（１２）「契約発効日」とは、契約について発注者と受注者が合意し、本業務の契約書に記名押印した日をいう。
（１３）「業務開始日」とは、移行期間終了日の翌日をいう。
（１４）「修繕」とは、本件施設の機能を維持するための、部品等の交換、取替え及び分解・点検などの修繕をいう。
（１５）「不可抗力」とは、台風、雷害、渇水、地震、暴風、豪雨、洪水、高潮、地滑 り、落盤、騒乱、暴動、第三者の行為その他の自然的又は人為的な現象のうち、通常の予見可能な範囲外のものをいう。
（１６）「性能」とは、発注者又は受注者が運営期間を通じて義務を負う水量、水質その他をいう。
（１７）「性能保証」とは、発注者又は受注者が運営期間を通じて義務を負う性能について保証することをいう。
（１８）「監理責任者」とは、業務を監督する発注者の責任者をいう。
（１９）「業務責任者」とは、業務実施上の管理をつかさどる受注者の統括業務責任者をいう。
（２０）「著作物」とは、著作権法（昭和45年法律第48号）第２条第１項第１号に規定する著作物及び著作権法第１０条第１項第９号に規定するプログラム、著作権法第１２条の２に規定するデータベースをいう。
（２１）「著作権」とは、著作権法第２１条から第２８条までに規定する権利をいう。
（２２）「特許権等」とは、特許権、実用新案権、商標権その他日本国の法令及び国際法に基づき保護される第三者の権利をいう。
（公共性及び民間事業の趣旨の尊重）
第３条 受注者は、本件施設が上下水道施設としての公共性を有することを十分理解し、本業務の実施にあたっては、その趣旨を尊重するものとする。
２ 発注者は、業務が民間事業者の創意工夫の発揮によって実施されることを十分理解し、その趣旨を尊重するものとする。
（ＳＰＣの基本事項）
第４条 受注者は、本事業を実施する事業者である特別目的会社（以下、「ＳＰＣ」という。）として、次の各号に定める会社の基本事項を遵守するものとする。
１ ＳＰＣの本店所在地は、宮城県利府町内とすること。
２ ＳＰＣの資本金は、本事業の開始前までに ●●,０００千円以上とし、本事業が終了するまでこれを維持すること。
３ 代表企業の株式保有割合は、ＳＰＣの設立時から本事業が終了するまでの間を通じて
５０％を超える保有割合を維持するものとする。
４ ＳＰＣが株式、新株予約権、新株予約権付社債又はこれらに類似する有価証券の発行をする場合には、発注者の事前の承諾を得なければならないこと。
５ ＳＰＣは、基本契約締結後速やかに、発注者に対し定款の写しを提出するものとす る。なお、その後定款を変更したときには、速やかに変更後の定款の写しを発注者に対し提出するものとする。
６ ＳＰＣは、基本協定書第４条第３項に規定する発注者の承諾を得て、設立時の株主以外の者に対して第三者割当増資を行った場合は、新しく株主になった者の住所及び氏名又は商号を発注者に通知するものとする。
（責任負担）
第５条 この業務に伴う水道法、下水道法及び浄化槽法（以下、「各業法」という。）上の管理責任は、発注者が負うものとする。
２ その他の発注者及び受注者の基本的な責任負担は要求水準書に定めるものとする。
（指示等）
第６条 発注者は、各業法上の管理責任を果たすため必要と認めたときは、当該業務に関する指示を受注者に対して行うことができる。この場合、受注者は、当該指示に従い当該業務を行わなければならない。
（業務の手段）
第７条 受注者は、特に定めがある場合、又は前項の指示、若しくは発注者及び受注者協議がある場合を除き、業務の実施に必要な一切の手段をその責任において定めるものとする。
（個人情報の保護）
第８条 受注者は、本契約の履行にあたり、法令及び発注者が定める個人情報の保護に関する取扱い等に基づき個人情報を取扱うものとする。
（秘密の保持）
第９条 受注者は、個人情報の漏えい、改ざん、き損、滅失、盗用等の防止その他個人情報の適正な管理のために必要な措置を講ずるとともに本業務の遂行中又は終了後を問わず、以下の各号を遵守し、また、業務従事者に以下の各号を遵守するように指示監督するものとする。
（１）本業務の履行上知り得た情報を第三者に漏えい又は閲覧若しくは提供、貸出し等しないこと。
（２）本業務の履行上知り得た情報を発注者の認める目的以外に使用しないこと。
（３）本業務の履行上知り得た情報を複写、及び複製しないこと。
２ 受注者は、成果物（未完成の成果物及び本業務を行う上で得られた記録等を含む。）を第三者に譲渡、貸与、又は質権その他の担保の目的に供してはならない。
（書面主義）
第１０条 本契約に基づく指示、請求、通知、報告、申出、承諾、承認、通告、合意、質問、回答及び解除（以下「指示等」という。）は、書面により行う。
２ 発注者及び受注者は、前項の規定にかかわらず、緊急やむを得ない事情がある場合には、前項に規定する指示等を口頭で行うことができる。この場合において、発注者及び受注者は、既に行った指示等を書面に記載し、７日以内にこれを相手方に交付するものとする。
３ 発注者及び受注者は、本契約書の規定に基づき協議を行うときは、当該協議の内容を書面に記録するものとする。
（契約の譲渡等）
第１１条 受注者は、契約によって生ずる権利又は義務を第三者に譲渡、又は承継させてはならない。ただし、発注者の事前の承諾がある場合は、この限りでない。
２ 受注者は、既存施設等を第三者に譲渡、貸与、又は質権その他の担保の目的としてはならない。
（再委託等）
第１２条 受注者は、業務のすべてを第三者に再委託又は請け負わせることはできない。
２ 受注者は、発注者の承認を受けて、業務の一部を第三者に再委託又は請け負わせることができる。
３ 受注者は、前項に基づき業務の一部を第三者に再委託又は請け負わせた場合でも、当該第三者の業務履行について一切の責任を負うものとし、当該第三者の責めに帰すべき事由は、受注者の責めに帰すべき事由とみなす。
（著作物の使用等）
第１３条 発注者及び受注者は、本業務の実施に当たって使用する著作物の著作権は当該著作物を創作した著作者に帰属することを確認し、著作者が事前に承諾した場合には、相手方は当該著作物を利用することができるものとする。この場合、著作物の使用に際し、使用料の支払いは免除されるものとする。
（特許権等の使用）
第１４条 受注者は、特許権等の対象となっている履行方法を使用するときは、その使用に関する一切の責任を負わなければならない。ただし、発注者がその履行方法を指定した場合において、特許権等の対象物である旨の明示がなく、かつ、受注者がその存在を知らなかったときは、発注者は、受注者がその使用に関して要した費用を負担しなければならない。
（年度毎の実施契約の合意）
第１５条 発注者及び受注者は、契約期間中、各事業年度の委託費の金額等を含めた基本契約以外の本事業に係る事項について、当該事業年度開始前までに実施契約書を締結する。
第２章 業務の範囲に関する条項
（本業務の概要）
第１６条 本事業に係る業務（以下、「本業務」という。）の概要は、以下に定めるとおりとする。なお、詳細については実施契約及び要求水準書によるものとする。
（１）水道施設維持管理業務
（２）公共下水道施設維持管理業務
（３）料金徴収・窓口関係業務
（４）コンサルタント業務
２ 受注者は、本契約、募集説明書等及び受注者による技術提案による要求水準を満た し、安定的かつ適切な方法を用いた本事業の履行のため、本業務の実施に必要な能力・資質・経験を有する人員を配置して、本業務の実施に必要な装備を整える。
３ 発注者は、本契約、募集説明書等及び受注者による技術提案の定めるところに従い、受注者による本業務の適正かつ確実な実施を確保するために、必要な措置をとる。
（運営期間）
第１７条 運営期間は、令和７年４月１日から令和１７年３月３１日までとする。なお、契約発効日から令和７年３月３１日までは移行期間とする。
２ 移行期間における具体的な業務の実施方法等については、発注者及び受注者が双方協議し、要求水準書に定める。
（法令の遵守等）
第１８条 受注者は、関係法令を遵守するとともに、善良な管理者の注意を以って、業務を実施しなければならない。
（発注者の実施体制）
第１９条 発注者は、受注者による本業務の実施を監督するとともに、受注者との連絡・協議にあたらせるため、監理責任者を置かなければならない。
２ 発注者は前項により監理責任者を置いたときは、その職名及び氏名を受注者に通知しなければならない。監理責任者を変更したときも同様とする。
３ 監理責任者は、次の各号に掲げる権限を有する。
（１）本契約の内容に関する受注者の確認の申出、又は質問に対する回答
（２）業務の履行に関する受注者又は受注者の業務責任者との協議
（３）発注者が業務実施において著しく不適当と認める場合において、受注者に対して、その理由を明示した書面により、必要な措置をとるべきことの請求
４ 前項の規定による監理責任者の回答及び要求は、書面により行う。
５ 契約書に定める書面の提出及び受領は、監理責任者により行う。
（受注者の実施体制）
第２０条 受注者は、本業務を実施するため、「要求水準書1.4.(3) 業務実施体制」の要件を満たす、総括管理責任者、維持管理業務責任者、料金窓口業務責任者及びコンサルタント業務責任者（以下、併せて「業務責任者等」という。）を選任し、書面をもって発注者に通知しなければならない。また、業務責任者等を変更するときは、変更の１４日前までに書面をもって発注者に通知しなければならないものとする。
（既存施設等の確認及び使用）
第２１条 発注者及び受注者は、契約締結後から移行期間終了日までの間において、既存施設等の性状、規格、機能、数量、その他の内容（以下「既存施設の内容」という。）について、双方立会いの上、確認するものとする。
２ 受注者は、業務の実施のため、既存施設等を使用することができる。
３ 受注者は、既存施設等について、善良なる管理者の注意を以って、これを使用及び保存、若しくは保管しなければならない。
（年間履行計画書）
第２２条 受注者は、当該運営年度の開始前までに、当該運営年度における具体的な業務実施の詳細を定めた年間履行計画書を策定し、発注者の承諾を得なければならない。
（緊急時対応計画書）
第２３条 受注者は、契約締結後から履行期間終了日までの間に、停電、機器の破損、場内配管の漏洩・破損、異常増水、水質異常、その他の緊急事態が発生した場合における対応の原則、方針、手順等を定めた緊急時対応計画書を策定し、発注者の承諾を得なければならない。
２ 受注者は、前項の緊急時対応計画書を必要に応じて適宜改定し、緊急事態の対応に対して万全を図らなければならない。
３ 受注者は、前項の改訂を行ったときは、速やかに発注者に届出て、その承諾を得なければならない。
（計画の実施に伴う費用・責任）
第２４条 年間履行計画及び緊急時対応計画は、受注者の責任と費用により実施されるものとする。
（施設更新等の請求）
第２５条 本件施設の経年劣化、損傷その他の理由により、本件施設の修繕によりその機能が維持できないとき、若しくはその見込みがないとき、又は本件施設の修繕により本件施設の機能を維持しようとすることが著しく非合理的であると認められるときは、受注者は発注者にその旨を報告し、施設の更新・改築を請求することができる。
２ 前項の請求があったときは、発注者は速やかに本件施設の現況を調査して、更新・改築の是非を判断し、その内容を受注者に通知しなければならない。
３ 発注者は、前項の判断をするにあたり、受注者の業務遂行上及び安全衛生管理上の要請を十分に配慮しなければならない。
４ 発注者は、第１項の請求があったにもかかわらず、必要な施設の更新・改築を行なわなかったために受注者又は第三者に損害が生じた場合には、その損害を賠償する責めを負う。ただし、受注者に故意若しくは過失があると認められる場合には、発注者はその程度に応じて、受注者に対し負うべき債務と相殺し、又は第三者に対して行った賠償を受注者に求償することができる。
（施設改良等）
第２６条 受注者は、業務提案書若しくは運営期間中の提案につき、業務を効果的に、かつ効率的に実施するため、発注者の承諾を得て、自己の責任と費用により、本件施設の一部について、必要な変更又は改良を行うことができる。
２ 受注者は、業務提案書若しくは運営期間中の提案につき、業務を効果的に、かつ効率的に実施するため、発注者の承諾を得て自己の責任と費用により、創意工夫を発揮するために自ら必要と判断した設備を本件施設内に設置することができる。
３ 受注者は、前項の設備を設置する際、必要最小限の範囲で本件施設に変更を加えることができる。ただし、受注者は当該変更の内容について、事前に発注者に通知し、その承諾を得なければならない。
４ 第２項の規定により、受注者が本件施設内に設置した設備の所有権は、受注者に帰属する。
（改良施設の撤去等）
第２７条 受注者は、運営期間が終了した際、前条に基づき変更又は改良した施設を自己の責任と費用により、原状に復旧し、又は設置した設備を撤去しなければならない。ただし、発注者が受注者に対し、別段の指示を行った場合は、この限りではない。
（ユーティリティー等の調達）
第２８条 受注者は、自己の責任と費用により、本業務の実施に必要となる通信、薬品及びその他の燃料等を調達しなければならない。
２ 受注者は、発注者から貸与・提供を受けたものを除き、自己の責任と費用により、本業務の実施に必要となる全ての消耗品類、資機材、事務備品その他物品を調達しなければならない。
（許認可）
第２９条 本業務の実施に関し、受注者が自ら行うべき国及び地方公共団体その他関係機関への届出、許認可等の申請は、受注者が自己の責任と費用により行う。この場合において、発注者は受注者の請求により必要な協力を行う。
２ 法令上、発注者が申請すべき許認可については発注者が行う。この場合において、受注者は発注者の請求により必要な協力を行う。
（性能保証）
第３０条 受注者は発注者に対して、運営期間を通じ、要求水準書に定める水量、水質及びその他の性能を達成し、これを保証する。
（水質異常に対する措置）
第３１条 受注者は、水道水の水質が要求水準書に定める水準を満たさない場合（次項に
定める場合を除く。）、当該水準を満たすよう速やかな対応を図るとともに、発注者にその状況を報告しなければならない。
２ 受注者は、水道水の水質が要求水準書に定める水質基準を満足しない又はその恐れがあるとき（以下、「水質異常」という。）は、直ちに口頭によりその旨を発注者に報告し、その対応を協議しなければならない。
３ 前項の場合において発注者が必要と認めるときは、受注者に対し、浄水処理又は配水の一部又は全部を停止すること（以下、「処理停止」という。）を指示することができる。
４ 前項に規定する処理停止により、第三者に損害が生じたときは、発注者がその損害を賠償する責めを負う。ただし、当該処理停止に係る水質異常が、受注者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、発注者は受注者に対し、求償することができる。
（異常増水に対する措置）
第３２条 本件施設の浸水又はその恐れが生じたときは、受注者は直ちに口頭によりその旨を発注者に報告し、その対応を協議しなければならない。
２ 前項の場合において発注者が必要と認めるときは、受注者に対し、処理停止又はその他の措置を指示することができる。
３ 前項に規定する処理停止又はその他の処理により、第三者に損害が生じたときは、発注者がその損害を賠償する責めを負う。
（協働の措置）
第３３条 第３１条から前条において、第三者又はその他への損害を最小限にとどめるため、発注者及び受注者は協働して必要な措置を講ずるものとし、受注者は、最大限の誠意と努力を以って、発注者に協力する。
２ 前項に規定する受注者の協力が業務の範囲外である場合に追加費用が生じたときは、発注者が負担するものとする。
（臨機の措置）
第３４条 受注者は、災害防止等のため必要があると認めるときは、臨機の措置をとらなければならない。この場合において、必要があると認めるときは、あらかじめ発注者の意見を聴かなければならない。ただし、緊急やむを得ない事情があるときは、この限りではない。
２ 受注者は、前項の場合において、措置の内容を発注者に直ちに通知しなければならない。
３ 発注者は、災害防止その他業務を行う上で特に必要があると認めるときは、受注者に対して臨機の措置をとることを請求することができる。
４ 受注者が第１項又は前項の規定により臨機の措置をとった場合において、当該措置に要した費用のうち、受注者が委託料の範囲において負担することが適当でないと認められる部分については、発注者がこれを負担する。
第３章 モニタリングに関する条項
（業務日報の作成）
第３５条 受注者は毎日、業務日報を作成し、常時、本件施設にて閲覧できるようにしなければならない。
２ 受注者は、発注者から請求があった場合、速やかに業務日報を発注者に提出しなければならない。
（業務の報告）
第３６条 受注者は、本業務の実施状況を正確に反映した次に掲げる業務報告書を作成しなければならない。
（１）受注者は、各月の第５開庁日までに、前月における月間業務報告書を発注者に提出しなければならない。
（２）受注者は、運営年度ごとに年間業務報告書を作成し、翌年度４月の第１０開庁日までに発注者に提出しなければならない。
（実施状況の確認）
第３７条 発注者は、運営期間において、受注者が実施する本業務の質及び内容を確保するため、次条から第４０条までに定めるところにより、本業務の実施状況を確認することができる。
（日常の確認）
第３８条 発注者は、第３５条に規定する業務日報に基づき、業務の実施状況を確認することができる。
（定期の確認）
第３９条 発注者は、第３６条に規定する業務報告書に基づき、受注者の立会いの上、書類確認及び現地確認その他の方法により、業務の実施状況を確認する。
２ 前項の確認は、業務報告書の提出を受けた日から１０日以内に完了しなければならない。
（随時の確認）
第４０条 第３８条及び第３９条によるほか、発注者が特に必要と認めたときは、受注者に対して事前に通知することなく、現地調査により、業務の実施状況を確認することができる。
２ 前項の確認を実施するとき、受注者はその求めに応じて、発注者の確認に立会い、業務の実施状況を説明し、書類を提出するなど、発注者に協力しなければならない。
３ 発注者は、臨時の確認の結果、特に必要と認めたときは、第三者機関による調査の実施を受注者に求めることができる。その際の費用は発注者の負担とする。
（改善通告）
第４１条 第３８条から第４０条による確認の結果、受注者が履行する本業務についてサービス水準の未達（第３１条第２項、第３２条に規定する場合を除く）が判明した場合には、発注者は受注者に対して、その是正のため、改善措置をとることを通告するものとする。
２ 受注者は、前項の通告を受けたときは、当該通告を受領した日から１０日以内に、改善方法及び期日等の改善計画を定めた改善計画書を発注者に提出するとともに、その実施状況を報告しなければならない。
３ 発注者は、前項の改善計画書の内容が不十分であると認めるときは、受注者に対して、理由を明らかにした上で、当該改善計画書の修正を求めることができる。
（改善計画書の変更）
第４２条 前条の改善計画の実施状況を確認した結果、期日までに当該サービス水準の未達が是正されなかったときは、発注者は受注者に対して、当該改善計画書を変更又は再提出するよう通告するものとする。
２ 前条第２項及び第３項の規定は、改善計画書の変更及び再提出の場合に準用する。
３ 前条及び本条において、改善計画書及びその改善に係る一切の費用は受注者が負担する。
（委託料の支払停止）
第４３条 前条に基づき、再改善計画書に定める期日までに当該サービス水準の未達が是正されないときには、発注者は受注者に対して、事前に書面により通知した上で、その是正が完了するまでの間、委託料の支払いを停止することができる。
２ 前項の支払停止を行う場合には、事前に発注者は受注者に対して、弁明の機会を与えなければならない。
３ 当該サービス水準の未達が是正されたときは、発注者は第１項に基づき支払いを停止していた委託料を速やかに受注者に支払うものとする。この場合、支払いを停止していた期間に係る利息は一切付さないものとする。
（業務責任者等に対する措置請求）
第４４条 前条に定める委託料の支払停止の他、再改善計画書に定める期日までに、当該サービス水準の未達が是正されないときは、発注者は、業務責任者又は受注者の従業員若しくは第１２条の規定により受注者から業務を委任、若しくは請け負った者又はこれら関係者の交代等に関して必要な措置を請求することができる。
２ 受注者は、前項の規定による請求があったときは、当該請求に係る事項について決定し、その結果について請求を受けた日から１０日以内に発注者に通知しなければならな
い。
（監理責任者に対する措置請求）
第４５条 受注者は、監理責任者がその職務の執行につき著しく不適当と認められるときは、発注者に対し、その理由を明らかにして必要な措置を請求することができる。
２ 発注者は、前項の規定による請求があったときは、当該請求に係る事項について決定し、その結果について請求を受けた日から１０日以内に受注者に通知しなければならない。
第４章 委託料に関する条項
（委託料の額）
第４６条 発注者は受注者に対し、基本委託料として●●●円（消費税及び地方消費税を含む）を支払う。
２ 受注者は、毎月業務完了後、業務委託料の支払を契約書別紙１により請求するものとする。
（委託料の内訳）
第４７条 発注者は受注者に対し、水道事業と下水道事業の内訳で支払うものとする。さらにそれぞれ収益的支出と資本的支出に係る費用の内訳を示す。内訳区分が不明な費用については、協議の上、実施契約で内訳区分を決定する。
２ 修繕等の変動する費用については、事業年度ごとに締結する実施契約の中で定める業務内容について、年度末に履行確認を行うものとする。
３ コンサルタント業務に係る計画策定・改定業務、更新工事実施支援業務などは第４６条の基本委託料とは別途とし、その詳細（内容、金額）は実施契約で定める。
（支払の手続き）
第４８条 受注者は第３６条第１項第１号の月間業務報告書により第３９条第１項の実施状況の確認を受けたときには、委託料の支払を請求することができる。
２ 発注者は、前項の規定による請求があったときは、請求を受けた日から３０日以内に、委託料を支払わなければならない。
３ 発注者がその責めに帰すべき事由により第３９条第２項の期間内に業務の実施状況の確認を完了しないときは、その期限を経過した日から業務の実施状況の確認を完了した日までの期間の日数は、前項の期間（以下、「約定期間」という。）の日数から差し引くものとする。この場合において、その遅延日数が約定期間の日数を超えるときは、約定期間は、遅延日数が約定期間の日数を超えた日において満了したものとみなす。
（物価の変動に基づく委託料の額の変更）
第４９条 発注者又は受注者は、運営期間内において、毎年度の実施契約ごとに、日本国内における賃金水準又は物価水準の変動を考慮して、協議の上、締結する。
２ 発注者又は受注者は、予期することのできない特別な事情により運営期間内に日本国内において急激なインフレーション又はデフレーションを生じ、委託料の額が著しく不適当となったときは、委託料の変更を請求することができる。
３ 発注者又は受注者により前２項の請求があったときは、発注者及び受注者が双方協議の上、その額を定める。ただし、協議開始の日から１４日以内に協議が整わない場合にあっては、発注者が定め、受注者に通知する。
第５章 リスク負担
（施設能力の確保）
第５０条 発注者は、運営期間を通じ、水需要の増加やその他の理由によって必要となる場合において、本件施設の新設、改良その他施設能力確保のための措置を行うものとする。
２ 前項の場合、発注者は、受注者に業務の実施に関して新たに必要となる費用を支払うものとする。ただし、要求水準書別表1-1から別表1-9の対象施設に定める次の各号に示す施設の新設、改良その他施設能力確保のための措置については、この限りではない。
（１）水道：管路及び付属施設
（２）下水道：管路・函渠
３ 前項の新たに必要となる費用については、発注者及び受注者が双方協議の上、これを定める。
（所有権）
第５１条 本件施設及び本業務の実施によって受注者が発注者に提出した一切の文書、帳簿、書類並びに発注者から貸与されている電算機内のデータ等の所有権は、発注者に帰属する。ただし、受注者の知的財産権、著作権その他技術上のノウハウが含まれる書面等はこの限りではない。
（保険）
第５２条 受注者は、運営期間中、自己の費用により、第三者賠償保険、労働者災害保 険、その他必要な保険を付保するものとする。ただし、次に定める保険については発注者が加入するため、受注者は加入不要とする。
（１）公益社団法人日本水道協会が運営する水道賠償責任保険
（２）公益社団法人日本下水道協会が運営する下水道賠償責任保険
２ 受注者は、前項に基づき加入する保険を、全て業務開始日以前に契約するものとし、業務開始に先立ち、その保険証書の写しを発注者に提出する。
（一般的損害）
第５３条 本業務の実施に関し、受注者の故意又は過失によって発注者に生じた損害については、受注者がその損害を賠償する責任を負う。ただし、その損害のうち発注者の責めに帰する事由により生じたものについては、発注者が負担する。
（第三者に及ぼした損害）
第５４条 本業務の実施に関して第三者に損害を及ぼした場合、受注者がその損害を賠償する責任を負う。
２ 前項の規定にかかわらず、発注者の指示その他発注者の責めに帰すべき事由により第三者に生じたものについては、発注者がその賠償額を負担する。ただし、受注者が、発注者の指示その他発注者の責めに帰すべき事由があることを知りながらこれを通知しなかったときは、この限りではない。
３ 第１項の規定にかかわらず、本業務を行う際に通常避けることができない騒音、振動等の理由により第三者に及ぼした損害の賠償を行わなければならないときは、発注者がその賠償額を負担しなければならない。ただし、業務の実施に関し、受注者が善良な管理者の注意義務を怠ったことにより生じたものについては、受注者が負担する。
４ 業務を行う際に第三者との間に紛争を生じた場合においては、発注者及び受注者が協力し、その処理解決に当たるものとする。
（遅延損害金）
第５５条 発注者が、この契約に基づいて履行すべき委託料その他の金銭の支払を遅延した場合、発注者は受注者に対して、当該支払うべき金額につき遅延日数に応じて政府契約の支払遅延防止等に関する法律（昭和24年法律第256号）第８条第１項の規定に基づき定められた率の割合で計算した額を遅延損害金として支払うものとする。
２ 受注者が、この契約に基づいて履行すべき賠償金、損害金その他の金銭の支払を遅延した場合、受注者は発注者に対して、当該支払うべき金額につき遅延日数に応じて民法
（明治29年法律第89号）第４０４条第２項の規定による率の割合で計算した額を遅延損害金として支払うものとする。
（不正行為に対する違約金）
第５６条 受注者の役員又は使用人が、この契約に関して刑法（明治40年法律第45号）第
９６条の３の罪を犯したこと、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律（昭和 22年法律第54号）第３条の規定に違反する行為を行ったこと、又は同法第８条の３において準用する同法第７条の２の規定による課徴金の納付命令を受けるような行為を行ったことが明らかになったときは、受注者は発注者に対して、当該不正行為を行ったことにより発注者に生じた損害の賠償として、契約金額の１０分の１に相当する額を支払わなければならない。
２ 前項の規定は、発注者に生じた損害の額が同項に規定する額を超える場合において、発注者が当該超える額の支払いを受注者に請求することを妨げるものではない。
（法令変更に伴う通知の付与）
第５７条 契約締結日以後に法令が変更されたことにより、契約書、要求水準書で提示された条件に従って本業務を実施することができなくなったとき又は著しく困難になったときは、若しくは当該法令遵守のために追加費用が発生するときは、受注者は、その内容の詳細を記載した書面を以って、直ちにこれを発注者に対して通知するものとする。
２ 発注者及び受注者は、前項の通知がなされた以降において、本業務に基づく自己の義務が適用法令に違反することとなった場合、履行期日における当該自己義務が適用法令に違反する限りにおいて、その履行義務を免れるものとする。ただし、法令変更により相手方に発生する損害を最小限にするよう努力しなければならない。
（法令変更に伴う協議及び追加費用の負担）
第５８条 発注者が受注者から前条第１項に規定する通知を受領した場合、発注者及び受注者は、当該法令変更に対応するため、速やかに契約書の変更並びに追加費用の負担等について、協議しなければならない。
２ 前項の協議にかかわらず、変更された法令の公布日から１２０日以内に契約書の変更並びに追加費用の負担等について合意が成立しないときは、発注者が法令変更に対する対応方法を受注者に対して通知し、受注者はこれに従い業務の実施を継続するものとする。この場合の追加費用は発注者が負担する。
（不可抗力に伴う通知の付与）
第５９条 受注者は、不可抗力により本契約書、要求水準書で提示された条件に従って業務を実施することができなくなったとき、又は著しく困難になったとき、若しくは当該実施のために追加費用が発生するときは、受注者はその内容の詳細を記載した書面を以って、直ちに発注者に通知しなければならない。
２ 発注者及び受注者は、前項の通知がなされたとき以降において、本契約に基づく自己の義務が不可抗力により履行不能となった場合は履行期日における当該義務の履行義務を免れるものとする。ただし、不可抗力により相手方に発生する損害を最小限にとどめるよう努力しなければならない。発注者は、実施することができなくなった又は実施が著しく困難となった業務に関する委託料について、受注者と協議のうえ、委託料を減額することができる。
（不可抗力に伴う協議及び追加費用の負担）
第６０条 発注者が受注者から前条第１項に規定する通知を受領した場合、発注者及び受注者は、当該不可抗力に対応するため、速やかに契約書の変更並びに追加費用の負担等について、協議しなければならない。
２ 前項の協議にかかわらず、不可抗力が生じた日から６０日以内に契約書の変更並びに追加費用の負担等について合意が成立しないときは、発注者が不可抗力に対する対応方法を受注者に対して通知し、受注者はこれに従い業務の実施を継続するものとする。こ
の場合の追加費用は発注者が負担する。
（契約の解除）
第６１条 この契約書に定める不可抗力により、発注者が本業務の継続が困難と判断した場合、又は本業務の履行のために多大な費用を要すると判断した場合には、発注者及び受注者協議の上、この契約を解除することができる。
２ 前項の規定によりこの契約を解除する場合は、発注者は受注者に対して、運営期間の終了日までの委託料のうち、解除により受注者が履行を免れた部分に係る業務に関する未払いの委託料について、一定の減額を行った上で支払うものとする。この場合における委託料の支払の手続きは、第４８条の規定を準用する。
第６章 業務の終了に関する条項
（受注者の債務不履行等による契約の解除）
第６２条 発注者は、次の各号の一つに該当する場合、受注者に対して書面により通知した上で、契約を解除することができる。
（１）受注者の責めに帰すべき事由により、運営開始予定日から３０日が経過しても業務の履行を開始できないとき又はその見込みがないと明らかに認められるとき。
（２）発注者が受注者に対して、第４３条第１項の規定に基づき、委託料の支払い停止措置を講じた後、３０日を経過しても、当該支払停止の理由となったサービス水準の未達が是正されないとき。
（３）受注者の責めに帰する事由により、本業務の履行が不能となったとき。
（４）受注者が破産、会社更生、民事再生若しくは特別清算のいずれかの手続について、取締役会でその申立等を決議したとき又は第三者によってその申立がなされたとき。
（５）受注者が、自らの運営を放棄し、３０日間以上にわたりその状態が継続したとき。
（６）受注者が、この契約に基づく義務に著しく違反したとき。
（７）前号までに規定するもののほか、受注者が、この契約に基づく義務に著しく違反し、その違反により契約の目的を達成することができないと認められるとき。
（８）受注者が次のいずれかに該当するとき。
ア 代表者等（法人にあたっては、その役員(非常勤を含む。)及び経営に事実上参加している者、その他団体にあっては、その代表者及び運営に事実上参加している者をいう。以下、この号において同じ。）が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律（平成3年法律第77号。以下、この号において「暴力団対策法」とい
う。） 第２条第６号に規定する暴力団員（以下、この号において「暴力団員」という。） であると認められるとき。
イ 暴力団（暴力団対策法第２条第２号に規定する暴力団をいう。以下、この号において同じ。）又は暴力団員が経営に実質的に関与していると認められるとき。
ウ 代表者等が自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害
を加える目的をもって、暴力団又は暴力団員を利用するなどしたと認められるとき。
エ 代表者等が、暴力団又は暴力団員に対して資金等を供給し、又は便宜を供与するなど直接的あるいは積極的に暴力団の維持、運営に協力し、若しくは関与していると認められるとき。
オ 代表者等が暴力団又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有していると認められるとき。
カ 再委託契約その他の契約にあたり、その相手方がアからオまでのいずれかに該当することを知りながら、当該者と契約を締結したと認められるとき。
キ 受注者が、アからオまでのいずれかに該当する者を再委託契約その他の契約の相手方としていた場合（カに該当する場合を除く。）に、発注者が受注者に対して当該契約の解除を求め、受注者がこれに従わなかったとき。
２ 前項により本契約が解除された場合においては、受注者は、委託料の総額の１０分の
１に相当する額を違約金として発注者の指定する期間内に支払わなければならない。
３ 第１項の契約の解除に起因して発注者に損害が発生した場合は、発注者はその損害の賠償を受注者に請求することができる。
４ この契約が解除されたことによって生じた受注者の損害については、その賠償を町に請求することができない。
（発注者の債務不履行等による契約の解除）
第６３条 受注者は、次の各号の一つに該当する場合、発注者に対して書面により通知した上で、契約を解除することができる。
（１）発注者が本契約書に基づいて履行すべき委託料の支払いについて、第４８条第２項に定める支払期限を経過してから６０日を経過しても委託料の支払を行わなかったとき。
（２）発注者が、本契約書に基づく重要な義務に違反し、かつ、そのことを受注者が発注者に対して通知した後、３０日を経過しても当該違反を是正しないとき。
（３）発注者の責めに帰する事由により、本業務の履行が不能となったとき。
２ 前項の規定によりこの業務が終了する場合は、発注者は受注者に対して、運営期間の終了日までの委託料のうち未払いの委託料について、発注者は受注者との協議に基づき一定の減額を行った上で支払うものとする。
（業務期間終了時の施設の確認）
第６４条 業務が終了するときは、発注者及び受注者の双方が立ち会いの上、既存施設等について、第２１条第１項に基づき確認した既存施設等の内容との相違がないことを確認する。
２ 受注者は、前項の確認の結果、既存施設等の内容との相違があるときは、自己の責任と費用により必要な修繕・取替え又はこれに代わる金銭の支払いなど必要な措置をとらなければならない。ただし、その相違が通常の使用による損耗の場合、又は発注者の特
段の指示に基づくものである場合は、この限りではない。
（契約終了に伴う措置）
第６５条 受注者は、運営期間の終了又は第６１条若しくは第６２条により契約が解除されたときは、自己の責任と費用により、発注者の指定する者に業務に関する研修・指導等（以下、本条において「受注者による研修等」という。）を行うものとする。このとき、受注者は、発注者の指定する者が問題なく業務の履行を開始できるよう誠実に対応すること。
２ 次の各号のいずれかに該当するときは、前項に規定する受注者による研修等を行わないことができる。
（１）発注者が指定する者が受注者であるとき
（２）発注者が指定する者が、受注者による研修等の必要がない明らかなる事由を記載した書面を発注者に提出し、発注者がこれを承諾したとき。
（３）前２号の他、発注者が受注者による研修等が必要ないと認めたとき。
（保証期間）
第６６条 発注者は、運営期間終了日から１年間が経過するまでの間に、本件施設について、受注者の責めに帰すべき事由による損害が認められた場合、発注者は受注者に対して、損害の復旧を請求することができる。
（所有権の移転）
第６７条 契約書、要求水準書及びその他の条項において、受注者の所有権を発注者に移転する定めがあるものについては、運営期間の終了において、受注者の所有権は発注者に委譲される。
２ 受注者は、第６３条により契約が解除され、第２６条において、受注者が設置した設備の譲渡を発注者が要求した場合においては、受注者は発注者に対して精算金を求めることができる。
第７章 補則条項
（契約の変更）
第６８条 発注者と受注者の両者が書面により合意した場合にのみ契約内容の変更が行えるものとする。
（公租公課の負担）
第６９条 本業務の実施に関連して生じる公租公課は、すべて受注者の負担とする。発注者は、委託料およびこれに対する消費税額を支払うほか、契約に関連するすべての公租公課について、別途負担しないものとする。
（要求水準書）
第７０条 契約書に関し附する条項については、要求水準書に定める。
（本契約に定めのない事項及び解釈の疑義）
第７１条 本契約若しくは要求水準書等に定めのない事項について定める必要が生じたとき、又はその解釈について疑義が生じた場合、その都度、発注者及び受注者が誠実に協議のうえ、これを定めるものとする。
別紙１ 業務委託料の支払額（契約書第４６条関係）
１ 委託料の支払月額
発注者が受注者に運営期間を通じて支払月額の委託料は次表に示すとおりである。
表 契約金額に対する支払月額
区分 | 項目 | 委託料(円) | 消費税等額(円) | 支払額(円) |
水道事業 | 収益的支出 | |||
資本的支出 | ||||
下水道事業 | 収益的支出 | |||
資本的支出 | ||||
合 計 | ||||