新規抗うつ薬 SAGE-217 の導入に関する Sage 社とのライセンス契約締結について
2018 年 6 月 14 日
会 社 名 | x x x 製 薬 株 式 会 社 | |
代表者名 | 代表取締役社長 | 手 代 x x |
(コード番号 4507 東証第一部) | ||
問合せ先 | 広 報 部 長 | x x x x |
TEL (06)6209-7885 |
新規抗うつ薬 SAGE-217 の導入に関する Sage 社とのライセンス契約締結について
-日本、台湾、韓国での開発および販売に関する契約の締結-
xxxxx株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:xxx x、以下「xxx製薬」または「当社」)は、この度、Sage Therapeutics, Inc.(本社:米国マサチューセッツ州、CEO: Xxxx Xxxxx, M.D.、以下「Sage 社」)との間で、新規抗うつ薬 SAGE-217 の日本、台湾、韓国での開発および販売に関する契約を締結しましたので、お知らせいたします。なお、本件は 2018
年 5 月 9 日に発表した戦略的事業投資の一環です。
うつ病は、脳の働きに何らかの問題が起きることで、生活の質(Quality of Life:QOL)の低下をきたす疾患です。これまでさまざまな抗うつ薬が発売され使われることで QOL を改善してきましたが、より安全かつ効果発現が早い治療薬が求められています。
SAGE-217 は、既存の抗うつ薬とは異なる新規の作用機序を有する 1 日 1 回投与の経口剤であり、シナプスおよびシナプス外の GABAA受容体に対する選択的ポジティブアロステリックモ ジュレーターです。SAGE-217 は、抑制系神経細胞に直接作用すると考えられており、効果発現が早いことが期待されています。現在、大うつ病性障害、産後うつ病、睡眠障害、その他の気分障害および運動障害の適応で Sage 社が開発を進めております。SAGE-217 は、大うつ病性障害の適応症では 2018 年 2 月にFDA よりブレークスルー・セラピー(画期的治療薬)に指定されており、既に第Ⅱ相臨床試験は完了しております。FDA との合意の下、今年米国で第Ⅲ相臨床試験が開始される予定です。
この度の契約締結により、当社は SAGE-217 のうつ病・うつ状態を含む全ての疾患において、日本、台湾、韓国での独占的開発・販売権を獲得いたします。また、当社は、契約締結に伴う一時金として 90 百万ドル、今後の開発進展や製品上市後の販売額に応じたマイルストンを最大で合計485 百万ドル、並びに販売額に応じて平均20%台のロイヤリティーをSage 社に支払います。
xxxxxは「創薬型製薬企業として社会とともに成長し続ける」ことを経営目標として掲げた中期経営計画 SGS2020 の中で、「個人が生き生きとした社会創り」を当社が取り組むべき社会課題の一つにあげております。当社は、Sage 社との提携を通じて、人々の健康を守るために必要なうつ病を含む精神・神経系疾患の治療薬を、世界中の患者さまにいち早くお届けできるよう、引き続き努力してまいります。
なお、本件が 2019 年(平成 31 年)3 月期の業績に与える影響はありません。
以 上
参考:
● Sage Therapeutics について
⚫ Sage 社は中枢神経領域の疾患に対し、患者さまの人生をより良い方向に導くような新薬の開発に取り組んでいる製薬企業です。
⚫ 中枢神経系における GABAA 受容体 NMDA 受容体を標的とした新薬候補品群を有しています。
⚫ 最も開発が進んでいるプログラムが SAGE-547(一般名:brexanolone)であり、これは静注製剤で産後うつ病を適応症として第Ⅲ相臨床試験が完了し、FDA が承認に向け審査中です。Sage 社は SAGE-217 や SAGE-718 などの新規化合物の開発も現在推進しております。より詳細はウェブページをご覧ください。xxx.xxxxxx.xxx.
● SAGE-217 の第Ⅱ相臨床試験結果について
⚫ 米国で実施された第Ⅱ相臨床試験では、18 歳~65 歳の中等度から重度の大うつ病性障害患者 89 名を対象にプラセボ群を対照とした比較試験を実施しました。
⚫ 本試験において、SAGE-217 は主要評価項目を達成しました。
⮚ プラセボ群と比較して、SAGE-217 群では、投薬 14 日目の HAM-D(ハミルトンうつ病評価尺度)17 項目の総スコアがベースラインと比較して統計学的に有意に減少しました。
⮚ プラセボ群と比較して、SAGE-217 群では、初回の投薬の翌朝から 4 週目までの HAM-D スコアが統計学的に有意に減少し、その効果はフォローアップの 6 週目まで持続し、プラセボ群との差はさらに大きくなりました。
⮚ SAGE-217 の忍容性は良好でした。
⮚ SAGE-217 群で比較的よく見られた有害事象は、頭痛、めまい、吐き気、傾眠でした。