この契約は、民間資金等の活用による公共施設等の整備等に関する法律（平成 11 年 7 月 30 日法律第 117 号、以下、「PFI 法」という。）及び民間資金等の活用による公共施設等の整備等に関する事業の実施に関する基本方針（平成 12 年 3 月 13 日総理府告示第 11 号、以下、「PFI 基本方針」という。）に基づき、松田町及び選定事業者が相互に協力し、本事業を円滑に実施するために必要な一切の事項を定めることを目的とする。
別添資料５
松田町住宅整備事業事業契約書（案）
≪再公募版≫
平成 年 月 日
松 田 町
目 次
第 1 章 総則
第１条（総則） 2
第２条（事業日程） 2
第３条（事業の概要） 2
第４条（事業の実施） 2
第５条（規定の適用関係） 3
第６条（契約の保証） 3
第６条の２ 3
第７条（権利義務の処分等） 4
第８条（資金調達） 4
第９条（許認可等の手続） 4
第 10 条（事業用地等の引渡） 4
第 11 条（土地の調査） 4
第 12 条（条件変更等） 4
第 13 条（管理者等からの要求水準書の変更） 5
第 14 条（選定事業者からの要求水準書の変更） 5
第 15 条（近隣住民に対する説明及び環境対策） 5
第 2 章 施設の設計
第 16 条（施設の設計） 6
第 17 条（設計に関する第三者の使用） 6
第 3 章 施設の建設・引渡し
第 18 条（本施設の建設） 6
第 19 条（工事に関する第三者の使用） 6
第 20 条（工事監理者の設置） 7
第 21 条（中間確認、報告等） 7
第 22 条（工事の中止） 7
第 23 条（事業用地等が不用となった場合の措置） 8
第 24 条（引渡予定日の変更） 8
第 25 条（引渡予定日の変更等に係る協議） 8
第 26 条（臨機の措置） 8
第 27 条（工事の施工について第三者に及ぼした損害） 9
第 28 条（事業用地等の確保ができないこと等による損害） 9
第 29 条（建設期間中の不可抗力による損害） 9
第 30 条（選定事業者が行う完工検査） 9
第 31 条（管理者等が行う完工検査） 10
第 32 条（施設の引渡し） 10
第 33 条（瑕疵担保） 10
第 4 章 施設の維持管理・運営
第 34 条（維持管理・運営業務体制の整備等） 10
第 35 条（維持管理・運営業務の実施） 11
第 36 条（維持管理・運営に関する第三者の使用） 11
第 37 条（業務報告） 11
第 38 条（維持管理・運営業務について第三者に及ぼした損害） 11
第 39 条（維持管理・運営期間中の不可抗力） 12
第 40 条（維持管理・運営期間中の不可抗力による損害） 12
第 41 条（第三者の責に帰すべき事由による施設の損害） 12
第 5 章 法令変更
第 42 条（法令変更） 13
第 43 条（法令変更等による増加費用） 13
第 44 条（法令変更等による減少費用） 13
第 6 章 対価の支払
第 45 条（施設整備に係るサービス対価の支払） 13
第 46 条（維持管理・運営に係るサービス対価の支払） 13
第 47 条（虚偽報告等の場合のサービス対価の返還） 14
第 48 条（物価の変動に基づくサービス対価の変更） 14
第 49 条（物価の変動に基づく施設整備に係るサービス対価の変更） 14
第 50 条（金利の変動に伴うサービス対価の変更） 14
第 51 条（技術の進歩によるサービス対価の変更） 15
第 52 条（サービス対価の変更方法） 15
第 53 条（サービス対価変更等に代える要求水準書の変更） 15
第 7 章 敷地内の民間収益事業
第 54 条（敷地内の民間収益事業） 15
第 8 章 契約の解除、契約の終了
第 55 条（選定事業者の債務不履行等による契約解除） 16
第 56 条（管理者等の任意解除権） 16
第 57 条（選定事業者の解除権） 16
第 58 条（不可抗力又は法令変更等による解除権） 17
第 59 条（完工前の解除の効力） 17
第 60 条（選定事業者の帰責事由による解除の場合の特例） 17
第 61 条（完工後の解除の効力） 17
第 62 条（契約期間終了前の検査） 18
第 63 条（契約終了後の措置） 18
第 9 章 その他
第 64 条（選定事業者が第三者と締結する損害賠償額の予定等） 18
第 65 条（遅延損害金） 19
第 66 条（建設工事保険額） 19
第 67 条（関係者協議会等） 19
第 68 条（経営状況の報告） 19
第 69 条（守秘義務） 20
第 70 条（著作権の利用） 20
第 71 条（直接協定） 21
第 72 条（情報通信の技術を利用する方法） 21
事 業 仮 契 約 書
１ 事業名 松田町住宅整備事業
２ 事業場所 町屋地区住宅
松田町松田惣領字観音道下３２９番１ほか１筆籠場地区住宅
松田町松田惣領字籠場７４１番地ほか
３ | 事業期間 | 自 町議会の議決を得た日 至 平成 60 年 3 月 31 日 |
４ | 契約代金額 | 金 ○○○,○○○,○○○ 円 （うち取引に係る消費税及び地方消費税の額 金○○,○○○,○○○円） |
５ | 契約保証金額 | 金 ○○○○○○○円 |
６ 上記の事業（以下、「本事業」という。）について、管理者 松田町長 本山 博幸 と選定事業者
○○○○○○○ 代表取締役 ○○○○ は、各々の対等の立場に基づいて、別添の条項によって公正な事業契約を締結し、信義に従って誠実にこれを履行するものとする。
この契約は、民間資金等の活用による公共施設等の整備等に関する法律（平成 11 年 7 月 30 日法律第 117 号、以下、「PFI 法」という。）及び民間資金等の活用による公共施設等の整備等に関する事業の実施に関する基本方針（平成 12 年 3 月 13 日総理府告示第 11 号、以下、「PFI 基本方針」という。）に基づき、松田町及び選定事業者が相互に協力し、本事業を円滑に実施するために必要な一切の事項を定めることを目的とする。
また、この契約の締結及びその履行に際し、管理者等は、本事業が民間事業者の創意工夫に基づき実施されることを、選定事業者は、本事業が子育て支援住宅（町屋地区住宅）、公的賃貸住宅（籠場地区住宅）としての公共性を有することについて、それぞれ十分理解し、その趣旨を尊重するものとする。
７ この契約の証として、本書２通を作成し、管理者等と選定事業者とが記名押印の上、それぞれ１通を保有する。
平成 年 月 日
管理者
住 所 神奈川県足柄上郡松田町松田惣領 2037 番地氏 名 松田町長 本 山 博 幸 印
選定事業者住 所
氏 名 印
本書は仮契約であって、PFI 法第 12 条の規定に基づき、松田町議会の議決を得た日に本契約として成立する。
第1章 総則
（総則）
第１条 管理者等及び選定事業者は、この契約に基づき、次に掲げる図書（以下「関係図書」と総称する。）に従い、日本国の法令を遵守し、この契約を履行しなければならない。
(1) 募集要項、要求水準書及びこれらに対する質問回答書（以下「募集要項等」と総称する。）
(2) 選定事業者が応募手続において、管理者等に提出した事業者提案書、その他選定事業者がこの契約の締結までに管理者等に提出した一切の書類（以下「事業者提案書等」と総称する。）
２ 選定事業者は、第４条の業務を第２条の事業日程に従って行うものとし、管理者等は、この契約に定めるところによりサービス対価を第２条の事業日程に従って支払うものとする。
３ この契約に定める請求、通知、報告、催告、承諾、要請及び解除は、書面により行わなければならない。
４ この契約の履行に関して、管理者等及び選定事業者の間で用いる言語は、日本語とする。
５ この契約に定める金銭の支払に用いる通貨は、日本円とする。
６ この契約の履行に関して、管理者等及び選定事業者の間で用いる軽量単位は、関係図書に特別の定めがある場合を除き、計量法（平成４年 5 月 20 日法律第 51 号）に定めるところによるものとする。
７ この契約及び関係図書における期間の定めについては、民法（明治 29 年 4 月 27 日法律第 89 号）
及び商法（明治 32 年 3 月 9 日法律第 48 号）の定めるところによるものとする。
８ この契約は、日本国の法令に準拠するものとする。
９ この契約に係る訴訟については、横浜地方裁判所をもって合意による第一審の専属的管轄裁判所とする。
（事業日程）
第２条 事業日程は、次のとおりとする。
ア イウ | 本施設の引渡日 維持管理・運営開始日維持管理・運営終了日 | 平成３１年 平成３１年平成６０年 | ２月２８日 ３月 １日 ３月３１日 |
) 松田町町営住宅（籠場地区住宅） ア 本施設の引渡日 平成３０年１１月３０日 | |||
イ | 維持管理・運営開始日 | 平成３０年１２月 １日 | |
ウ | 維持管理・運営終了日 | 平成６０年 ３月３１日 | |
(1) 松田町地域優良賃貸住宅（町屋地区住宅）
(2
（事業の概要）
第３条 この事業は、松田町地域優良賃貸住宅（町屋地区住宅）及び松田町町営住宅（籠場地区住宅）の設計業務、建設業務及び維持管理・運営業務に関する関連整備業務、これらに関するその他業務並びにこれらの業務の実施のための資金調達により構成されるものとする。
２ 選定事業者は、関係図書に基づき、次に掲げる事項を記載した書類（以下「事業概要書」という。）を作成し、管理者等に提出しなければならない。これを変更したときも、同様とする。
(1) 第 1 条に定める関係図書に示す業務
(2) 業務の実施体制
(3) 事業詳細工程表
(4) 事業費内訳書
(5) その他管理者等が必要と認める書類
３ 事業費内訳書及び事業詳細工程表は、管理者等及び選定事業者を拘束するものではない。
（事業の実施）
第４条 選定事業者は、この契約に定める業務の全部又は一部を本事業に関して、平成○○年○○月
○○日付で管理者等と選定事業者の代表企業及び各構成員との間で締結された基本協定書第 5 条に定める設計企業、建設企業、工事監理企業及び維持管理・運営企業（以下「設計企業等」という。）
に委託し、又は請負わせるものとする。
２ 選定事業者は、第 1 項により、当該業務を設計企業等に委託し、又は請負わせようとするときは、事前に管理者等に対し、その者の商号、名称等必要な事項を書面により通知し、管理者等の承諾を得なければならない。また、当該設計企業等を変更しようとする場合も同様とする。
３ 選定事業者は、第 2 項に定めるところにより管理者等の承諾を受けた設計企業等の使用に関する一切の責任を負うものとし、設計企業等の責に帰すべき事由は、その原因及び結果の如何を問わず、選定事業者の責に帰すべき事由とみなす。
４ 選定事業者は、第 3 項に定める場合のほか、設計事業者等をその当事者又は関係者とする紛争、訴訟等に起因して、この契約に定める業務が遅延した場合の増加費用の一切を負担しなければならない。
５ 管理者等は、第 2 項の承諾後、選定事業者に対して、必要と認める場合には随時、設計企業等が実施する業務の状況等について報告を求めることができるものとする。
（規定の適用関係）
第５条 この契約書、募集要項等及び事業者提案書等の内容に矛盾がある場合は、この契約書、募集要項等及び事業者提案書等の順に優先して適用する。
（契約の保証）
第６条 選定事業者は、この契約の締結と同時に、次の各号のいずれかに掲げる保証を付さなければならない。ただし、第 4 号の場合においては、履行保証保険契約の締結後、直ちにその保険証券を管理者等に寄託しなければならない。
(1) 契約保証金の納付
(2) 契約保証金に代わる担保となる有価証券等の提供
(3) この契約による債務の不履行により生ずる損害金の支払を保証する銀行又は管理者等が確実と認める金融機関等若しくは保証事業会社（公共工事の前払金保証事業に関する法律（昭和 28 年法律第 184 号）第 2 条第 4 項に規定する保証事業会社をいう。）の保証
(4) この契約による債務の不履行により生ずる被害をてん補する履行保証保険契約の締結
２ 第 1 項の保証に係る契約保証金の額、保証金額又は保険金額（第４項において「保証の額」という。）は施設の整備期間中は本施設整備対価の 10 分の 1 以上としなければならない。
３ 第 1 項の規定により選定事業者が第 1 項第 2 号又は第 3 号に掲げる保証を付したときには、当該
保証は契約保証金に代わる担保の提供として行われたものとし、第 1 項第 4 号に掲げる保証を付したときは、契約保証金の納付を免除する。
４ 施設整備対価額の変更があった場合には、保証の額が変更後の施設整備対価総額の 10 分の 1 に達するまで、管理者等は、保証の額の増額を請求することができ、選定事業者は、保証の額の減額を請求することができる。
５ 第 1 項の保証に係る契約保証金の額は、施設の維持管理・運営期間中は、維持管理・運営サービス対価の１年分の 100 分の 5 以上としなければならない。
６ 維持管理・運営サービス対価額の変更があった場合には、保証の額が変更後のサービス対価額の 100 分の 5 に達するまで、管理者等は、保証の額の増額を請求することができ、選定事業者は、保証の額の減額を請求することができる。
第６条の２ 管理者等は、選定事業者と建設企業との工事請負契約について、当該契約の締結と同時に、当該契約の不履行により生ずる損害をてん補する履行保証保険契約を締結することを条件として、契約保証金の納付を免除することができる。この場合において、第 6 条第 1 項の規定は適用しない。
２ 選定事業者は、第 1 項の場合において、履行保証保険契約締結後、直ちにその保険証券の写しを管理者等に提出しなければならない。
３ 第 1 項に掲げる保険金額は、工事請負金額の 10 分の 1 以上としなければならない。
４ 工事請負金額の変更があった場合には、保険金額が変更後の工事請負金額（金利手数料を除く）の 10 分の 1 に達するまで、管理者等は、保険金額の増額を請求することができ、選定事業者は、保険金額の減額を請求することができる。
５ 選定事業者は、第 1 項の履行保証保険に係る保険金請求権について、第 55 条第 2 項の規定による
違約金支払請求権を被担保債権とする質権を管理者等のために設定するものとする。
（権利義務の処分等）
第７条 選定事業者は、次に掲げる行為をしようとするときは、あらかじめ、管理者等の承諾を得なければならない。
(1) この契約上の権利又は義務を第三者に対して譲渡し、担保に供し、又はその他の処分を行うこと。
(2) 選定事業者の株式、新株予約権又は新株予約権付社債を発行すること。
(3) 選定事業者の持株会社への組織変更又は合併、会社分割、株式交換若しくは株式移転を行うこと。
（資金調達）
第８条 選定事業者は、その責任及び費用負担において、この事業の実施に必要な資金調達を行うものとする。
２ 管理者等は、選定事業者がこの事業の実施に必要な資金調達を行うことを目的として、金融機関等から融資を受け、又は選定事業者の株式若しくはサービス対価請求権その他のこの契約に基づき選定事業者が管理者等に対して有する債権に担保権を設定する場合においては、選定事業者に対して、当該融資契約書又は担保権設定契約書の写しの提出及び融資又は担保に係る事項についての報告を求めることができる。
３ 管理者等は、選定事業者が本事業を実施するにあたり、財政上及び金融上の支援を受けることができる可能性があり、選定事業者から管理者等に対して支援の要請があった場合には、その支援を選定事業者が受けることができるよう、可能な限りその協力を行うものとする。
（許認可等の手続）
第９条 選定事業者は、その責任及び費用負担において、この契約に基づく義務を履行するために必要となる許認可の取得、届出その他の法令に定める手続を行わなければならない。
２ 管理者等は、第 1 項に定める選定事業者が行うべき手続について選定事業者から協力を要請されたときは、必要に応じて、協力するものとする。
（事業用地等の引渡）
第 10 条 管理者等は、事業用地その他説明書等において定められた事業の実施上必要な土地（以下「事業用地等」という。）を平成 年 月 日までに、選定事業者に引き渡さなければならない。
２ 選定事業者、引き渡された事業用地等を善良な管理者の注意をもって管理しなければならない。
（土地の調査）
第 11 条 選定事業者は、その責任及び費用負担において、事業用地等における測量、地質調査それ他の要求水準書で定める調査を実施しなければならない。
２ 選定事業者は、第 1 項の調査を行う場合においては、調査の概要を、あらかじめ、管理者等に通
知しなければならない。
（条件変更等）
第 12 条 選定事業者は、事業を実施するにあたり、次の各号のいずれかに該当する事実を発見したときには、その旨を直ちに管理者等に通知しなければならない。
(1) 要求水準書の誤謬があること。
(2) 事業用地等の条件（形状、地質、湧水等の条件をいうものとし、埋蔵文化財及び地中障害物に係る条件を含む。第 3 号において同じ。）について募集要項に示された自然的又は人為的な条件と実際の現場が一致しないこと。
(3) 募集要項で明示されていない事業用地等の条件について、予期することができない特別の状態が生じたこと。
２ 管理者等は、第 1 項各号に掲げる事実が確認された場合において、必要があると認められるときは、要求水準書の変更案の内容を選定事業者に通知して、要求水準書の変更の協議を請求しなければならない。
（管理者等からの要求水準書の変更）
第 13 条 管理者等は、必要があると認めるときは、要求水準書の変更案の内容及び変更の理由を選定事業者に通知して、要求水準書の変更の協議を請求することができる。
２ 選定事業者は、第 1 項又は第 12 条第 2 項の通知を受けたときは、7 日以内に、管理者等に対して次に掲げる事項を通知して、管理者等と協議を行わなければならない。
(1) 要求水準書の変更に関する意見
(2) 要求水準書の変更に伴う事業工程、事業日程の変更の有無
(3) 要求水準書の変更に伴うサービス対価の変更の有無
３ 第１項又は前条第２項の通知の日から 30 日を経過しても第 2 項の協議が整わない場合において、管理者等は、必要があると認めるときは、要求水準書、事業工程、事業日程又はサービス対価を変更し、選定事業者に通知することができる。この場合において、選定事業者に増加費用又は損害が発生した場合は、管理者等は必要な費用を負担しなければならない。ただし、選定事業者が増加費用又は損害の発生を防止する努力を怠った場合においては、この限りでない。
４ 要求水準書の変更が行われた場合において、管理者等は、必要があると認めるときは、理由を示して設計図書又は第 34 条第 1 項の維持管理・運営業務の体制書若しくは計画書の変更を求める旨を選定事業者に通知することができる。
（選定事業者からの要求水準書の変更）
第 14 条 選定事業者は、必要があると認めるときは、次に掲げる事項を管理者等に通知して、要求水準書の変更の協議を請求することができる。
(1) 要求水準書の変更の内容
(2) 要求水準書の変更の理由
(3) 選定事業者が求める要求水準書の変更に伴う事業工程、事業日程の変更の有無
(4) 選定事業者が求める要求水準書の変更に伴うサービス対価の変更の有無
(5) 選定事業者が求める要求水準書の変更に伴い設計図書又は第 33 条第 1 項の維持管理・運営業務の体制書若しくは計画書の変更が必要となる場合にあっては、当該計画内容の概要
２ 管理者等は、第 1 項の通知を受けたときは、30 日以内に、選定事業者に対して要求水準書の変更に対する意見を通知し、選定事業者と協議を行わなければならない。
３ 第 1 項の通知の日から 30 日を経過しても第 2 項の協議が整わない場合には、管理者等は、要求水準書、事業工程、事業日程又はサービス対価の変更について定め、選定事業者に通知する。
４ 要求水準書の変更が行われた場合において、管理者等は、必要があると認めるときは、理由を示して設計図書又は第 34 条第 1 項の維持管理・運営業務の体制書若しくは計画書の変更を求める旨を選定事業者に通知することができる。
（近隣住民に対する説明及び環境対策）
第 15 条 選定事業者は、その責任及び費用負担において、近隣住民・近隣商業施設（以下、「近隣住民」という。）に対して、本施設に係る工事に関する説明を行わなければならない。
２ 選定事業者、その責任及び費用負担において、騒音、振動、地盤置換、地下水の断絶その他の本施設に係る工事が近隣住民の生活環境に与える影響を調査し、合理的な範囲で必要な対策を行わなければならない。
３ 第１項の場合において、要求水準書で定めた選定事業の内容及び本施設の規模に係る事項に関する説明は、管理者等の責任とする。
４ 選定事業者は、第 1 項の説明又は第 2 項の対策を行おうとするときは、あらかじめ、その概要を管理者等に報告しなければならない。
５ 管理者等は、第 4 項の報告で第１項の説明に係るものを受けた場合において必要があると認めるときは、選定事業者が行う説明に協力するものとする。
６ 選定事業者は、第 1 項の説明又は第 2 項の対策を行ったときは、その結果を管理者等に報告しなければならない。
第2章 施設の設計
（施設の設計）
第 16 条 選定事業者は、法令、この契約及び関係図書に従い、選定事業者の責任及び費用負担において、本施設の基本設計及び実施設計を行うものとする。
２ 選定事業者は、基本設計業務完了後、基本設計図書その他の関係資料（以下「基本設計図書等」という。）を提出して、管理者等の確認を受けなければならない。
３ 管理者等は、第 2 項の書類の提出を受けた場合においては、その提出を受けた日から 30 日以内に、基本設計図書等の内容が関係図書に適合するかどうかを審査し、審査の結果に基づいて関係図書に適合することを確認したときは、その旨を選定事業者に通知する。
４ 管理者等は、第 3 項の場合において、基本設計図書等の内容が関係図書に適合しないことを認めたとき、又は基本設計図書等の記載によっては関係図書に適合するかどうかを確認することができない正当な理由があるときは、その旨及び理由並びに是正期間を示して選定事業者に通知しなければならない。
５ 選定事業者は、第 4 項、第 13 条第 4 項又は第 14 条第 4 項の通知を受けた場合においては、その
責任において、基本設計図書等の変更その他の必要な措置を行い、第 2 項の管理者等の確認を受け
るものとする。ただし、第 4 項、第 13 条第 4 項又は第 14 条第 4 項の通知に対して選定事業者が設計図書を修正する必要がない旨の意見を述べた場合において、基本設計図書等を修正しないことが適切であると管理者等が認めたときは、この限りでない。この場合において、管理者等は、要求水準書の修正その他の必要な措置を講ずるものとする。
６ 第 5 項の規定に基づく基本設計図書等の変更その他必要な措置に要する費用は、第 4 項の通知を
受けた場合においては選定事業者の負担とし、第 13 条第 4 項又は第 14 条第 4 項の通知を受けた場合においては管理者等の負担とする。
７ 選定事業者は、第 3 項の確認を受けた基本設計図書等を変更しようとする場合においては、あらかじめ、管理者等の承諾を得なければならない。
８ 第 2 項から第 7 項までの規定は、実施設計の設計図書の管理者等による確認について準用する。この場合において、「関係図書」とあるのは「関係図書及び基本設計図書等」と読み替えるものとする。
９ 第 2 項から第 8 項までに規定する手続は、選定事業者の本施設の設計に関する責任を軽減又は免除するものではない。
（設計に関する第三者の使用）
第 17 条 選定事業者は、管理者等の承諾を受けた場合に限り、設計の全部又は一部を構成企業等その他第三者に委託し、又は請負わせることができる。
２ 設計に関する発注は、選定事業者の責任及び費用負担において行うものとし、設計に関して選定事業者が使用する構成企業その他の第三者の責に帰すべき事由は、選定事業者の責に帰すべき事由とみなす。
第3章 施設の建設・引渡し
（本施設の建設）
第 18 条 本施設の建設は、この契約、関係図書及び第 16 条第 3 項の確認を受けた設計図書に従い、選定事業者の責任及び費用負担において行う。
２ 選定事業者は、施工方法を定め、要求水準書の定めるところにより、建設工事着手前に施工計画書その他必要な書類を管理者等に提出しなければならない。
３ 選定事業者は、要求水準書の定めるところにより、工事記録を整備しなければならない。
（工事に関する第三者の使用）
第 19 条 選定事業者は、管理者等の承諾を受けた場合に限り、工事の全部又は一部を構成企業等その他第三者に委託し、又は請負わせることができる。
２ 管理者等は、選定事業者に対して、施工体制台帳及び選定事業者と工事を実施する者との業務委
託契約書又は業務請負契約書の写しの提出並びに施工体制に係る事項についての報告を求めることができる。
３ 工事に関する発注は、選定事業者の責任及び費用負担において行うものとし、工事に関して選定事業者が使用する構成企業その他の第三者の責に帰すべき事由は、選定事業者の責に帰すべき事由とみなす。
４ 選定事業者は、工事に関して選定事業者が使用する構成企業等が工事を一括して第三者に委託し、又は請負わせることの承諾を求めた場合においては、これを承諾してはならない。
（工事監理者の設置）
第 20 条 選定事業者は、その責任及び費用負担において、工事の工事監理者を定め、その名称その他必要な事項を管理者等に対して通知しなければならない。工事監理者を変更したときも同様とする。
２ 管理者等は、必要と認める場合においては、施工の状況に関し、工事監理者からの報告を求めることができる。
（中間確認、報告等）
第 21 条 管理者等は、選定事業者と協議して、時期及び工程の段階を定め、管理者等の立会の上で、工事の施工状況について中間確認を行うことができる。この場合において、管理者等は 7 日前までに、選定事業者に対して、中間確認を実施する旨を通知するものとする。
２ 管理者等は、選定事業者に対して、工事の施工状況について報告を求めることができる。
３ 管理者等は、あらかじめ選定事業者に通知することなく、工事現場に立会い、選定事業者又は工事施工者に対して、工事の施工状況について質問し、又は説明を求めることができる。
４ 管理者等は、工事の施工部分がこの契約、設計図書又は関係図書に適合しないと認める場合においては、選定事業者に対して、適合しない事項及び理由並びに是正期間を明示して、その是正を請求することができる。ただし、当該請求に対して選定事業者が施工部分を是正する必要がない旨の意見を述べた場合において、施工部分を是正しないことが適切であると管理者等が認めたときは、この限りでない。この場合において、管理者等は、要求水準書の修正その他の必要な措置を講ずるものとする。
５ 管理者等は、工事の施工部分がこの契約、設計図書又は関係図書に適合しないと認められる相当の理由がある場合において、必要と認められるときは、当該相当の理由を選定事業者に通知して、工事の施工部分を最小限破壊して検査することができる。
６ 第４項の場合における是正に要する費用並びに第 5 項の場合における検査及び復旧に直接要する費用は、選定事業者の負担とする。
７ 選定事業者は、管理者等が第１項から第 6 項までに規定する手続を行ったことをもって、その責任が軽減され、又は免除されるものではない。
（工事の中止）
第 22 条 事業用地等の確保ができない等のため又は暴風、洪水、高潮、地震、地滑り、落盤、火災、騒乱、暴動その他自然又は人為的な事象（以下、「天災等」という。）により工事目的物等に損害を生じ若しくは工事現場の状態が変動したため、選定事業者が工事を施工できないと認められるときは、選定事業者は、直ちに工事の中止内容及びその理由を管理者等に通知しなければならない。
２ 選定事業者は、履行不能の理由が選定事業者の責に帰すべき事由による場合を除き、第１項の通知を行った日以降、履行不能の状況が継続する期間中、履行不能となった業務に係る履行の義務を免れる。
３ 管理者等は、必要があると認めるときは、工事の中止内容及びその理由を選定事業者に通知して、工事の全部又は一部の施工の一時中止を求めることができる。
４ 管理者等又は選定事業者は、第 1 項又は第 3 項の通知を受けたときは、速やかに事業の継続に関
する協議を行わなければならない。当該協議において工事を施工できない事由が発生した日から 30日を経過しても協議が整わないときは、管理者等は事業の継続についての対応を定め、選定事業者に通知する。
５ 管理者等は、第１項又は第３項の規定により工事の施工が一時中止された場合（工事の施工の中止が選定事業者の責に帰すべき事由による場合を除く。）において、必要があると認められるときは、選定事業者と協議し、引渡予定日若しくは本施設整備対価を変更し、又は選定事業者が工事の続行
に備え工事現場を維持し若しくは労働者、建設機械器具等を保持するための費用その他の工事の施工の一時中止に伴う増加費用若しくは選定事業者の損害を負担するものとする。
（事業用地等が不用となった場合の措置）
第 23 条 工事の完成、要求水準書の変更等によって事業用地等が不用となった場合において、当該事業用地等に選定事業者が所有し若しくは管理する工事材料、建設機械器具、仮設物その他の物件（選定事業者が使用する構成企業等その他の第三者の所有又は管理するこれらの物件を含む。以下本条において同じ。）があるときは、選定事業者は、当該物件を撤去するとともに、事業用地等を修復し、取り片付けて、管理者等に明け渡さなければならない。
２ 第 1 項の場合において、選定事業者が正当な理由なく、相当の期間内に当該物件を撤去せず、又は事業用地等の修復若しくは取り片付けを行わないときは、管理者等は、選定事業者に代わって当該物件の処分又は事業用地等の修復若しくは取り片付けを行うことができる。この場合においては、選定事業者は、管理者等の処分又は修復若しくは取り片付けについて異議を申し出ることができず、また、管理者等の処分又は修復若しくは取り片付けに要した費用を負担しなければならない。
３ 第１項に規定する選定事業者のとるべき処置の期限、方法等については、管理者等が選定事業者の意見を聴いて定める。
（引渡予定日の変更）
第 24 条 選定事業者は、第 22 条第 1 項に規定する場合を除き、選定事業者の責に帰すことができない事由により引渡予定日に本施設を管理者等に引渡すことができないと認めるときは、その理由を明示した書面により、管理者等に引渡予定日の変更を請求することができる。
２ 選定事業者は選定事業者の責に帰すべき事由により引渡予定日に本施設を管理者等に引渡すことができないと認めるときは、引渡予定日の 30 日前までに、その理由及び選定事業者の対応の計画を書面により管理者等に通知しなければならない。
３ 選定事業者は、引渡予定日に本施設を管理者等に引渡すことができない場合においては、遅延を回避又は軽減するため必要な措置をとり、引渡しの遅延による損害をできる限り少なくするよう努めなければならない。
４ 管理者等は、特別の理由により引渡予定日を変更する必要があるときは、引渡予定日の変更を選定事業者に請求することができる。
５ 管理者等は、第 3 項の場合において、必要があると認められるときはサービス対価額を変更し、又は選定事業者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
（引渡予定日の変更等に係る協議）
第 25 条 第 13 条第 2 項、第 14 条第 1 項、第 22 条第 5 項、第 24 条第 1 項又は第 2 項若しくは第 4項に規定する設計着手予定日、工事着手予定日又は引渡予定日の変更については、管理者等と選定事業者が協議して定める。ただし、協議開始の日から 30 日以内に協議が整わない場合には、管理者等が定め、選定事業者に通知する。
２ 第 1 項の協議開始の日については、管理者等が選定事業者の意見を聴いて定め、選定事業者に通知しなければならない。ただし、管理者等が設計着手予定日、工事着手予定日又は引渡予定日の変更事由が生じた日（第 24 条第 1 項又は第 2 項の場合にあっては、管理者等が設計着手予定日、工事
着手予定日又は引渡予定日変更の請求又は通知を受けた日、第 22 条第 5 項又は第 24 条第 4 項の場
合にあっては、選定事業者が引渡予定日の変更請求を受けた日）から 7 日以内に協議開始の日を通知しない場合には、選定事業者は、協議開始の日を定め、管理者等に通知することができる。
（臨機の措置）
第 26 条 選定事業者は、災害防止等のため必要があると認めるときは、臨機の措置をとり、災害等による損害をできる限り少なくするよう努めなければならない。
２ 第 1 項の場合において、選定事業者は、そのとった措置の内容を管理者等に直ちに通知しなければならない。
３ 選定事業者が第 1 項の規定により臨機の措置をとった場合において、当該措置に要した費用のうち、通常の管理行為を超えるものとして選定事業者が本施設整備対価の範囲において負担することが適当でないと認められる部分については、管理者等が負担する。
（工事の施工について第三者に及ぼした損害）
第 27 条 工事の施工について、第三者に損害を及ぼしたとき（工事の施工に伴い通常避けることができない騒音、振動、地盤沈下、地下水の断絶等の理由により第三者に損害を及ぼしたときを含む。）は、選定事業者がその損害賠償額を負担しなければならない。ただし、その損害賠償額のうち管理者等の責に帰すべき事由により生じたものについては、管理者等が負担する。
２ 第 1 項の場合その他工事の施工について第三者との間に紛争を生じた場合においては、管理者等と選定事業者が協力してその解決に当たるものとする。
（事業用地等の確保ができないこと等による損害）
第 28 条 事業用地等の確保ができないこと又は第 12 条第 1 項第 2 号若しくは第 3 号に該当する事実があることによる損害は、管理者等が負担する。ただし、その損害のうち工事の施工につき選定事業者が善良な管理者の注意義務を怠ったことにより生じたものについては、選定事業者が負担する。
（建設期間中の不可抗力による損害）
第 29 条 第 31 条第 5 項に規定する完工確認書の交付前に、天災等（要求水準書で基準を定めたものにあっては、当該基準を超えるものに限る。）で管理者等及び選定事業者双方の責に帰すことができないもの（以下、「不可抗力」という。）により、工事目的物、仮設物又は工事現場に搬入済みの工事材料若しくは建設機械器具に損害が生じたときは、選定事業者は、その事実の発生後直ちにその状況を管理者等に通知しなければならない。
２ 管理者等は、第 1 項の規定による通知を受けたときは、直ちに調査を行い、第 1 項の損害の状況
を確認し、その結果を選定事業者に通知しなければならない。
３ 選定事業者は、第 2 項の規定により損害の状況が確認されたときは、損害の費用（選定事業者が善良な管理者の注意義務を怠ったことに基づくもの及び第 66 条第1 項の規定により付された保険等によりてん捕された部分を除く。）の負担を管理者等に請求することができる。
４ 管理者等は、第 3 項の規定により選定事業者から損害による費用の負担の請求があったときは、当該損害の額（工事目的物、仮設物又は工事現場に搬入済みの工事材料若しくは建設機械器具であって、選定事業者の工事に関する記録等により確認することができるものに係る額に限る。）及び当該損害の取片付けに要する費用の額の合計額（以下、本条において「損害合計額」という。）のうち本施設整備に係るサービス対価（本施設整備に係る資金調達に伴う利息相当額を除く。）の 100 分の
1 を超える額を負担しなければならない。
５ 損害の額は、次の各号に掲げる損害につき、それぞれ当該各号に定めるところにより算定する。
(1) 工事目的物に関する損害 損害を受けた工事目的物に相応する額とし、残存価値がある場合にはその評価額を差し引いた額とする。
(2) 工事材料に関する損害 損害を受けた工事材料で通常妥当と認められるものに相応する額とし、残存価値がある場合にはその評価額を差し引いた額とする。
(3) 仮設物又は建設機械器具に関する損害 損害を受けた仮設物又は建設機械器具で通常妥当と認められるものについて、当該工事で償却することとしている償却費の額から損害を受けた時点における工事目的物に相応する償却費の額を差し引いた額とする。
６ 数次にわたる不可抗力により損害合計額が累積した場合における第二次以降の不可抗力による損害合計額の負担については、第 4 項中「当該損害の額」とあるのは「損害の額の累計」と、「当該損害の取片付けに要する費用の額」とあるのは「損害の取片付けに要する費用の額の累計」と、「100分の 1 を超える額」とあるのは「100 分の 1 を超える額から既に管理者等が負担した額を差し引い
た額」として第 4 項を適用する。
（選定事業者が行う完工検査）
第 30 条 選定事業者は、その責任及び費用負担において、本施設の工事の完成を確認するための検査
（以下、「完工検査」という。）を行うものとする。
２ 選定事業者は、第 1 項の完工検査を行おうとする場合においては、その 7 日前までに、完工検査を行う旨を管理者等に対して通知しなければならない。
３ 管理者等は、第１項の完工検査に立会うことができる。ただし、選定事業者、管理者等が立会を行ったことをもって、その責任が軽減され、又は免除されるものではない。
４ 選定事業者は、第１項の完工検査を行った場合においては、その結果を管理者等に対して報告しなければならない。
（管理者等が行う完工検査）
第 31 条 管理者等は、前条第 4 項の工事の完成が確認された旨の報告を受けた日から 14 日以内に、選定事業者の立会いの上、要求水準書の定めるところにより完工検査を完了し、その検査結果を選定事業者に対して通知しなければならない。
２ 管理者等は、本施設がこの契約、設計図書又は関係図書に適合しないと認められる相当の理由がある場合において、必要があると認められるときは、当該相当の理由を選定事業者に通知して、工事目的物を最小限度破壊して検査することができる。この場合において、検査及び復旧に直接要する費用は、選定事業者の負担とする。
３ 管理者等は、本施設がこの契約、設計図書又は関係図書に適合しないと認める場合においては、選定事業者に対して、適合しない事項及び理由並びに是正期間を明示して、その是正を請求することができる。
４ 選定事業者は、第 3 項の請求を受けた場合においては、その責任及び費用負担において必要な措置を行い、第１項の検査を受けるものとする。ただし、第 3 項の請求に対して選定事業者が本施設を是正する必要がない旨の意見を述べた場合において、本施設を是正しないことが適切であると管理者等が認めたときは、この限りでない。この場合において、管理者等は、要求水準書の修正その他の必要な措置を講ずるものとする。
５ 管理者等は、第１項の検査を行った場合において、本施設がこの契約、設計図書及び関係図書適合し、かつ、要求水準書で定める書類が提出されたと認められるときは、選定事業者に対して、完工確認書を交付しなければならない。
６ 選定事業者は、管理者等が第１項から第 5 項までに規定する手続を行ったことをもって、その責任が軽減され、又は免除されるものではない。
（施設の引渡し）
第 32 条 選定事業者は、前条第 5 項の完工確認書の交付を受けた上で、引渡予定日に本施設を管理者等に引渡すものとする。
２ 管理者等は、第 1 項の引渡しにより、本施設の所有権を取得する。
（瑕疵担保）
第 33 条 管理者等は、本施設に瑕疵があるときは、選定事業者に対して相当の期間を定めてその瑕疵の補修を請求し、又は補修に代え若しくは補修とともに損害賠償の請求をすることができる。ただし、瑕疵が重要ではなく、かつ、その補修に過分の費用を要するときは、管理者等は、補修を請求することができない。
２ 第 1 項の規定による瑕疵の補修又は損害賠償の請求は、第 32 条の規定による引渡しを受けた日か
ら 10 年以内に行わなければならない。ただし、その瑕疵が選定事業者の故意又は重大な過失により
生じた場合には、請求を行うことのできる期間は 30 年とする。
３ 管理者等は、本施設の引渡しの際に瑕疵があることを知ったときは、第１項の規定にかかわらず、その旨を直ちに選定事業者に通知しなければ、当該瑕疵の補修又は損害賠償の請求をすることができない。ただし、選定事業者がその瑕疵があることを知っていたときは、この限りでない。
４ 管理者等は、本施設が第１項の瑕疵により滅失又は毀損したときは、第２項の定める範囲で、かつ、その滅失又は毀損の日から 6 月以内に第１項の権利を行使しなければならない。
第4章 施設の維持管理・運営
（維持管理・運営業務体制の整備等）
第 34 条 選定事業者は、要求水準書の定めるところにより、維持管理・運営業務の体制書及び計画書を作成し、これらの書類がこの規約及び関係図書に適合するものであることについて、管理者等の確認を受けなければならない。
２ 選定事業者は、第 1 項の維持管理・運営業務の体制書及び計画書を、本施設の引渡予定日の 90 日
前までに、管理者等に提出しなければならない。
３ 管理者等は、第１項の書類の提出を受けた場合においては、その提出を受けた日から 60 日以内に、維持管理・運営業務の体制書及び計画書の内容がこの契約及び関係図書に適合するかどうかを審査し、審査の結果に基づいてこの契約及び関係図書に適合することを確認したときは、その旨を選定事業者に通知しなければならない。
４ 管理者等は、第 3 項の場合において、維持管理・運営業務の体制書若しくは計画書の内容がこの契約若しくは関係図書の規定に適合しないことを認めたとき、又は維持管理・運営業務の体制書若しくは計画書の記載によってはこの契約及び関係図書に適合するかどうかを確認することができない正当な理由があるときは、その旨及び理由並びに是正期間を提示して選定事業者に通知しなければならない。
５ 選定事業者は、第 4 項、第 13 条第 4 項又は第 14 条第 4 項の通知を受けた場合においては、その責任において、維持管理・運営業務の体制書及び計画書の修正その他の必要な措置を行い、第３項の管理者等の確認を受けるものとする。ただし、第 4 項、第 13 条第 4 項又は第 14 条第 4 項の通知に対して選定事業者が維持管理・運営業務の体制書及び計画書を修正する必要がない旨の意見を述べた場合において、維持管理・運営業務の体制書及び計画書を修正しないことが適切であると管理者等が認めたときは、この限りでない。この場合において、管理者等は、要求水準書の修正その他の必要な措置を講ずるものとする。
６ 第 5 項の規定に基づく維持管理・運営業務の体制書及び計画書の修正その他の必要な措置に要する費用は、第 4 項の通知を受けた場合においては選定事業者の負担とし、第 13 条第 4 項又は第 14
条第 4 項の通知を受けた場合においては管理者等の負担とする。
７ 選定事業者は、第３項の確認を受けた維持管理・運営業務の体制書及び計画書を変更しようとする場合においては、あらかじめ、管理者等の承諾を得なければならない。
８ 本条に規定する手続は、選定事業者の本施設の維持管理・運営に関する責任を軽減又は免除するものではない。
（維持管理・運営業務の実施）
第 35 条 本施設の維持管理・運営は、町から指定管理者の指定を受けた選定事業者が、この契約、指定管理者業務仕様書及び関係図書に従い、選定事業者の責任及び費用負担において行う。
（維持管理・運営に関する第三者の使用）
第 36 条 選定事業者は、管理者等の承諾を受けた場合に限り、維持管理・運営業務の全部又は一部を構成企業以外の第三者に委託し、又は請負わせることができる。
２ 管理者等は、選定事業者に対して、選定事業者と維持管理・運営業務を実施する者との業務委託契約書又は業務請負契約書の写しの提出及び維持管理・運営体制に係る事項についての報告を求めることができる。
３ 維持管理・運営に関する発注は、選定事業者の責任及び費用負担において行うものとし、維持管理・運営業務に関して選定事業者が使用する構成企業等その他の第三者の責に帰すべき事由は、選定事業者の責に帰すべき事由とみなす。
（業務報告）
第 37 条 選定事業者は、維持管理・運営業務に関する業務日誌を作成し、管理者等の閲覧に供しなければならない。
２ 選定事業者は、要求水準書の定めるところにより、3 月ごとに業務報告書を作成し、管理者等に提出しなければならない。
３ 管理者等は、第 2 項の書類の提出を受けた場合においては、その提出を受けた日から 14 日以内に、業務報告書の内容を確認し、その結果を選定事業者に通知しなければならない。
４ 管理者等は、第 2 項に定めるもののほか、選定事業者に対して、維持管理・運営業務の実施状況について報告を求めることができる。
（維持管理・運営業務について第三者に及ぼした損害）
第 38 条 選定事業者が維持管理・運営業務について、第三者に損害を及ぼしたときは、選定事業者がその損害賠償額を負担しなければならない。ただし、その損害賠償額のうち管理者等の責に帰すべ
き事由により生じたものについては、管理者等が負担する。
（維持管理・運営期間中の不可抗力）
第 39 条 第 31 条第 5 項に規定する完工確認書の交付後に、不可抗力により、この契約に従った維持管理・運営業務の全部若しくは一部の履行ができなくなったとき又は損害が生じがときは、選定事業者は、その事実の発生後直ちに履行不能の内容及び理由並びに損害の状況を管理者等に通知しなければならない。
２ 選定事業者は、第１項の通知を行った日以降、履行不能の状況が継続する期間中、履行不能となった業務に係る履行義務を免れる。
３ 管理者等は、第 2 項に基づき履行義務を免れた期間に対応するサービス対価の支払いにおいて、選定事業者が履行義務を免れたことにより支出又は負担を免れた費用を控除することができる。
４ 管理者等は、選定事業者から第１項の通知を受けたときは、速やかに選定事業と事業の継続に関する協議を行わなければならない。当該協議において不可抗力事由発生の日から 60 日を経過しても協議が整わないときは、管理者等は事業の継続についての対応を定め、選定事業者に通知する。
（維持管理・運営期間中の不可抗力による損害）
第 40 条 管理者等は、選定事業者から第 39 条第 1 項の通知を受けたときは、直ちに調査を行い、同
項の損害（選定事業者が善良な管理者の注意義務を怠ったことに基づくもの及び第 66 条第 2 項の規定により付された保険等によりてん補された部分を除く）の状況を確認し、その結果を選定事業者に通知しなければならない。
２ 選定事業者は第 1 項の規定により損害の状況が確認されたときは、損害による費用の負担を管理者等に請求することができる。
３ 管理者等は、第 2 項の規定により選定事業者から損害による費用の負担の請求があったときは、当該損害の額（維持管理・運営業務を実施するため選定事業者が本施設で使用していた機械器具その他の物件であって、維持管理・運営業務の計画書等により確認することができるものに係る額に限る。）及び当該損害の取片付けに要する費用の額の合計額のうち、維持管理・運営に係るサービス対価の 1 年分の 100 分の 1 を超える額を負担しなければならない。
４ 第 3 項の本施設で使用していた機械器具その他の物件に関する損害の額は、損害を受けた物件で通常妥当と認められるものに相応する額とし、残存価値がある場合にはその評価額を差し引いた額とする。
（第三者の責に帰すべき事由による施設の損害）
第 41 条 第 31 条第 5 項に規定する完工確認書の交付後に、第三者の責に帰すべき事由により本施設に損害が生じた場合においては、当該第三者に対する損害賠償の請求は、選定事業者の責任及び費用負担において行う。
２ 第 1 項に定める場合において、選定事業者が過失なくして第 1 項の第三者を知ることができないときその他やむを得ない事由があるときは、選定事業者は、本施設の損害の状況、当該損害の修復の方法及び当該第三者に損害の負担を求めることができない理由（以下、この条において「本施設の損害の状況等」という。）を管理者等に通知しなければならない。
３ 管理者等は、第 2 項の規定による通知を受けたときは、直ちに調査を行い、第 2 項の本施設の損害の状況等を確認し、その結果を選定事業者に通知しなければならない。
４ 選定事業者は、第 3 項の規定により本施設の損害の状況等が確認されたときは、当該損害が生じた本施設を関係図書に適合させるために要する費用（第三者から損害賠償を受けた部分及び第 66 条
第 2 項の規定により付された保険等によりてん補された部分を除く。）の負担を管理者等に請求することができる。
５ 管理者等は、第 4 項の規定により選定事業者から費用の負担の請求があったときは、当該費用の額（当該費用のうち通常生ずべきものに限る額に限る。）のうち、維持管理・運営に係るサービス対価の 1 年分の 100 分の 1 を超える額を負担しなければならない。
６ 同一の事業年度における数次にわたる不可抗力又は第三者の責に帰すべき事由による本施設の損害により損害及び費用の合計額が累積した場合における第二次以降の第 40 条第 3 項又は第 5 項に規定する管理者等の負担については、当該事業年度の損害及び費用の額の累計のうち、維持管理・運営に係るサービス対価の 1 年分の 100 分の 1 を超える額から当該年度において既に管理者等が負担
した額を差し引いた額とする。
第5章 法令変更
（法令変更）
第 42 条 法令変更（次に掲げるものをいう。以下同じ。）により、この契約に従った業務の全部若しくは一部の履行ができなくなったとき若しくは履行ができなくなると予想されるとき又は費用が増加したとき若しくは費用が増加すると予想されるときは、選定事業者は、速やかに、その内容及び理由を管理者等に通知しなければならない。
(1) 法律、法令（告示を含む。）。条例又は規則（規程を含む。）の制定又は改廃
(2) 行政機関が定める審査基準、処分基準又は行政指導指針の制定又は改廃
(3) 都市計画その他の計画の決定、変更又は廃止
２ 選定事業者は、この契約に基づく義務の履行が法令に違反することとなったときは、当該法令に違反する限りにおいて、この契約に基づく義務の履行を免れる。
３ 管理者等は、第 2 項に基づき履行義務を免れた期間に対応するサービス対価額の支払において、選定事業者が履行義務を免れたことにより支出又は負担を免れた費用を控除することができる。
４ 選定事業者は、法令変更等による増加費用を軽減するため必要な措置をとり、増加費用をできる限り少なくするよう努めなければならない。
５ 管理者等は、選定事業者から第 1 項の通知を受けたときは、速やかに選定事業者と事業の継続に
関する協議を行わなければならない。当該協議において、第 1 項の通知の日から 60 日を経過しても協議が整わないときは、管理者等は事業の継続についての対応を定め、選定事業者に通知する。
（法令変更等による増加費用）
第 43 条 選定事業者は、第 42 条条第 1 項の通知を行ったときは、次に掲げる法令変更等による増加費用の負担を管理者に請求することができる。
(1) 建築物の敷地、構造又は建築設備に関する法令変更等（建築物の維持管理に関する法令変更等を含む。）による増加費用
(2) 消費税及び地方消費税の税率及び課税対象の変更による増加費用
(3) PFI 法に基づき実施される公共施設等の整備等に係る税制上の措置の変更による増加費用
(4) 法令変更等による増加費用で資本的支出に係るもの
２ 管理者等は、第 1 項の規定による請求があったときは、当該増加費用の額のうち通常生ずべきものについて、サービス対価を変更し、又は増加費用を負担しなければならない。
（法令変更等による減少費用）
第 44 条 管理者等は、第 43 条第 1 項各号に掲げる法令変更等による減少費用があると認めるときは、サービス対価の変更を請求できる。
第6章 対価の支払
（施設整備に係るサービス対価の支払）
第 45 条 選定事業者は、第 31 条第 5 項の完工確認書を受けたときは、本施設整備に係るサービス対価の支払を請求することができる。
２ 管理者等は、第 31 条第 1 項の規定による請求があったときは、別に定めるところにより、本施設整備に係るサービス対価を支払わなければならない。
（維持管理・運営に係るサービス対価の支払）
第 46 条 管理者等は、要求水準書の定めるところにより、12 月ごとに、選定事業者により提供されるサービスの水準の測定及び評価（以下、「モニタリング」という。）を行い、その結果を選定事業者に対して通知しなければならない。
２ 管理者等は、モニタリング対象期間の選定事業者による維持管理・運営業務が関係図書に適合しないと認める場合（選定事業者が第 39 条第 1 項又は第 41 条第 2 項の通知を行った場合を除く。）に
おいては、適合しない事項及び理由並びに是正期間を明示して、その是正を求めることができる。
３ 選定事業者は、第１項の通知を受けたときは、翌月から、別に定めるところ（当該通知に記載するところ）により、維持管理・運営に係るサービス対価の支払を請求することができる。
４ 管理者等は、第 3 項の規定による請求があったときは、別に定めるところにより、維持管理・運営に係るサービス対価を支払わなければならない。この場合において、管理者等は、第 1 項に規定するモニタリングの結果、モニタリング対象期間の選定事業者による維持管理・運営業務が関係図書に適合しないと認めるときは、別に定めるところにより、維持管理・運営サービス対価を減額することができる。
（虚偽報告等の場合のサービス対価の返還）
第 47 条 第 37 条第 1 項の業務日誌又は同条第 2 項の業務報告に虚偽の記載があることが判明した場
合には、選定事業者は、当該虚偽記載がなければ管理者等が第 46 条第 4 項の規定により維持管理・運営に係るサービス対価を減額することができた額について、管理者等に返還しなければならない。
（物価の変動に基づくサービス対価の変更）
第 48 条 管理者等又は選定事業者は、3 年ごとに、［総務省が公表する消費者物価指数］がこの契約の締結時若しくは契約締結後 3 年を経過している場合は 1 年前の同日の指標（サービス対価の変更が
既に行われた場合にあっては、前回の改定の際に基準とした指標）から 100 分の 1 変動した場合においては、別に定めるところにより年間の維持管理・運営費を、100 分の 1 を超える部分を乗じて維持管理・運営に係るサービス対価の変更を請求することができる。
２ 管理者又は選定事業者は、第 1 項の規定により請求があったときは、これに応じなければならない。
（物価の変動に基づく施設整備に係るサービス対価の変更）
第 49 条 特別な要因により、この契約の締結時以降に主要な工事材料の日本国内における価格に著しい変動を生じ、本施設整備に係るサービス対価が不適当となったときは、管理者等又は選定事業者は、本施設整備に係るサービス対価の変更を請求することができる。
２ 予期することのできない特別の事情により、この契約の締結時以降に日本国内において急激なインフレーション又はデフレーションを生じ、本施設整備に係るサービス対価が著しく不適当となったときは、管理者又は選定事業者は、第 1 項の規定によるほか、本施設整備に係るサービス対価の変更を請求することができる。
３ 選定事業者は、この契約の締結時以降に物価の変動に基づき本施設整備費が増加すると予想される場合においては、増加費用を軽減するため必要な措置をとり、増加費用をできる限り少なくするよう努めなければならない。
（金利の変動に伴うサービス対価の変更）
第 50 条 応募時に使用する基準金利と本施設の引渡日の 2 銀行営業日前における基準金利に差が生じた場合においては、管理者等又は選定事業者は、本施設整備に係る資金調達に伴う利息相当額のサービス対価の変更を請求することができる。
２ 第 1 項の改定後の基準金利は本施設の引渡日の 2 銀行営業日前の午前 10 時に公表される東京スワ
ップ・レファレンスレート（T.S.R.）としてテレレート 17143 ページに表示されている 6 ヶ月 LIBOR
ベース 10 年物（円/円）金利スワップレートとする。この場合において、上乗せ金利（スプレッド）については、応募時に提案された利率とし、改定の対象としないものとする。
３ 基準金利は、本施設の引渡し日の 10 年後及び 20 年後に改定を行うものとし、改定日の 2 銀行営
業日前の午前 10 時に公表される東京スワップ・レファレンスレート（T.S.R.）としてテレレート
17143 ページに表示されている 6 ヶ月 LIBOR ベース 10 年物（円/円）金利スワップレートとする。この場合において、上乗せ金利（スプレッド）については、応募時に提案された利率とし、改定の対象としないものとする。
４ 第 2 項及び第 3 項の基準金利（東京スワップ・レファレンスレート（T.S.R.）としてテレレート
17143 ページに表示されている 6 ヶ月 LIBOR ベース 10 年物（円/円）金利スワップレート）がマイナスとなった場合は、ゼロとする。
５ 管理者等又は選定事業者は、第１項の規定による請求があったときは、これに応じなければなら
ない。
（技術の進歩によるサービス対価の変更）
第 51 条 この契約の締結の日から 5 年を経過した場合において、相当の技術の進歩により市場の実勢価格を勘案して維持管理・運営に係るサービス対価が著しく不適当となったときは、管理者等又は選定事業者は、維持管理・運営に係るサービス対価の変更を請求することができる。
２ 第 1 項の規定による請求は、本条の規定によりサービス対価の変更を行った後再度行うことができる。この場合においては、第 1 項中「この契約の締結の日」とあるのは「直前の本条に基づくサービス対価変更の基準とした日」とする。
（サービス対価の変更方法）
第 52 条 第 22 条第 5 項、第 24 条第 5 項、第 43 条第 2 項、第 44 条及び第 47 条から第 51 条までに規定するサービス対価の変更又は返還については、管理者等と選定事業者が協議して定める。ただし、協議開始の日から 60 日以内に協議が整わない場合には、管理者等が定め、選定事業者に通知する。
２ 第 1 項の協議開始日については、管理者等が選定事業者の意見を聴いて定め、選定事業者に通知するものとする。ただし、サービス対価の変更事由が生じた日から 14 日以内に協議開始の日を通知しない場合には、選定事業者は、協議開始の日を定め、管理者等に通知することができる。
３ 第 22 条第 5 項、第 24 条第 5 項、第 26 条第 3 項、第 29 条第 4 項、第 40 条第 3 項、第 41 条第 5
項及び 43 条第2 項の規定により選定事業者が増加費用を必要とした場合又は損害を受けた場合に管理者等が負担する必要な費用の額については、管理者等と選定事業者が協議して定める。
（サービス対価変更等に代える要求水準書の変更）
第 53 条 管理者等は、第 13 条第 3 項、第 14 条第 3 項、第 22 条第 5 項、第 24 条第 5 項、第 26 条第
3 項、第 29 条第 4 項、第 40 条第 3 項、第 41 条第 5 項、第 43 条第 2 項及び第 48 条から第 51 条までの規定によりサービス対価を増額すべき場合又は費用を負担すべき場合において、特別の理由があるときは、サービス対価の増額又は負担額の全部若しくは一部に代えて要求水準書を変更することができる。
２ 選定事業者は、第 13 条第 3 項、第 14 条第 3 項、第 44 条及び第 48 条から第 51 条までの規定により、サービス対価を減額すべき場合又は費用を負担すべき場合において、サービス対価の減額又は負担額の全額若しくは一部に代えて要求水準書の変更その他の選定事業者によるサービス内容の向上を提案することができる。
３ 第 1 項又は第 2 項の場合において、要求水準書の変更内容は、管理者等と選定事業者が協議して
定める。ただし、協議開始から 60 日以内に協議が整わない場合には、管理者等が定め、選定事業者に通知する。
４ 第 3 項の協議開始の日については、管理者等が選定事業者の意見を聴いて定め、選定事業者に通知しなければならない。ただし、管理者等がサービス対価を増額すべき事由又は費用を負担すべき事由が生じた日から 14 日以内に協議開始の日を通知しない場合には、選定事業者は、協議開始の日を定め、管理者等に通知することができる。
第7章 敷地内の民間収益事業
（敷地内の民間収益事業）
第 54 条 選定事業者は、第 1 条に規定する関係図書に基づき、町屋地区住宅の敷地内若しくは施設内において民間収益事業を実施することができる。
２ 第 1 項の事業を実施するための土地の定期借地にかかる地代若しくは部屋の賃貸料は、事業者提案書で提案された地代若しくは賃借料を下限として、事業の公共性や収益性に鑑みて、管理者等と選定事業者で協議して決定することができる。
３ 選定事業者は、第 1 項により管理者等から提供された土地の定期借地にかかる地代若しくは部屋の賃借料を、管理者等の定めた日までに支払わなければならない。
第8章 契約の解除、契約の終了
（選定事業者の債務不履行等による契約解除）
第 55 条 管理者等は、選定事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、この契約の全部又は一部を解除することができる。
(1) 管理者等が相当の期間を定めて催告したにもかかわらず、正当な理由なく、設計又は工事に着手すべき期日を過ぎても設計又は工事に着手しないとき。
(2) 管理者等が相当の期間を定めて催告したにもかかわらず、選定事業者の責に帰すべき事由により本施設の引渡が行われないとき又は引渡予定日経過後相当の期間内に本施設を引渡す見込みが明らかにないと認められるとき。
(3) 管理者等が相当の期間を定めて催告したにもかかわらず、選定事業者の責に帰すべき事由により本施設が工期内に完成しないとき又は工期経過後相当の期間内に本施設の工事を完成する見込みが明らかにないと認められるとき。
(4) 維持管理・運営業務について要求水準書に従った業務の履行を行わない場合であって、別に定めるところにより管理者等がこの契約を解除する権利を取得するに至ったとき。
(5) 破産、会社更生、民事再生若しくは特別清算の手続の開始その他これらに類似する倒産手続の開始の申立てを取締役会において決議したとき又は第三者の申立てによって当該手続が開始されたとき。
(6) この事業の遂行を放棄し、当該状態が 30 日以上継続したとき。
(7) 第 37 条第 1 項の業務日誌又は同条第 2 項の業務報告書に重要な事項についての虚偽の記載をしたとき。
(8) 第 56 条又は第 58 条第 3 項の規定によらないでこの契約の解除を申し出たとき。
(9) 前各号に掲げる場合のほか、管理者等が相当の期間を定めて催告したにもかかわらず、この契約上の業務に違反し、かつ、その違反によりこの契約の目的を達することができないと認められるとき。
２ 第 1 項の規定によりこの契約が解除された場合には、選定事業者は、次の各号に掲げる区分に従い、次の各号に掲げる額を違約金として管理者等の指定する期間内に支払わなければならない。
(1) 第 31 条第 5 項に規定する完工確認書の交付前に解除された場合
本施設整備業務に係る対価（本施設整備に係る資金調達に伴う利息相当額のサービス対価を除き、消費税及び地方消費税相当額を含む）の 10 分の 1 に相当する額
(2) 第 31 条第 5 項に規定する完工確認書の交付後に解除された場合
1 年間の維持管理・運営費に相当する額のサービス対価（消費税及び地方消費税相当額を含む）
の 100 分の 5 に相当する額
３ 第 2 項の場合において、第 6 条の規定により契約保証金の納付若しくはこれに代わる担保の提供又は履行保証保険契約の締結が行われているときは、管理者等は、当該契約保証金若しくは担保又は履行保証保険契約の保険金をもって違約金に充当する。
（管理者等の任意解除権）
第 56 条 管理者等は、事業を継続する必要がなくなった場合その他の事由により必要があると認めるときは、この契約の全部又は一部を解除することができる。
２ 管理者等は、第1 項の規定により契約を解除したことにより選定事業者に損害を及ぼしたときは、その損害を賠償しなければならない。
（選定事業者の解除権）
第 57 条 選定事業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、この契約の全部又は一部を解除することができる。
(1) 管理者等がサービス対価の支払を遅延し、選定事業者が相当の期間を定めて催告したにもかかわらず、当該義務を履行しないとき。
(2) 選定事業者が相当の期間を定めて催告したにもかかわらず、管理者等が契約上の義務に違反し、かつ、その違反によりこの契約の履行が困難となったとき。
(3) 第 13 条の規定により要求水準書を変更したため、次のいずれかに該当するに至ったとき。
ア．サービス対価の総額がこの契約の締結時の額から 100 分の 5 以上減少したとき。
イ．本施設の整備に係るサービス対価がこの契約の締結時の額から 100 分の 5 以上減少したとき。
ウ．維持管理・運営に係るサービス対価がこの契約の締結時の額から 100 分の 5 以上減少したとき。
エ．選定事業者による要求水準書に従った業務の遂行が著しく困難となったと認められるとき。
(4) 第 22 条の規定による工事の施工の中止期間が 1 月を超えたとき。ただし、中止が工事の一部のみの場合は、その一部を除いた他の部分の工事が完成した後 1 月を経過しても、なおその中止が解除されないとき。
２ 選定事業者は、第 1 項の規定によりこの契約を解除した場合において、損害があるときは、その損害の賠償を管理者等に請求することができる。
（不可抗力又は法令変更等による解除権）
第 58 条 不可抗力又は法令変更等により、選定事業者による事業の継続が不可能となった場合又は事業の継続に過分の費用を要する場合において、不可抗力事由等の発生の日から 60 日を経過しても第
22 条第 4 項若しくは第 39 条第 4 項の協議が整わないとき又は第 42 条第 1 項の通知の日から 60 日
を経過しても同条第 5 項の協議が整わないときは、管理者等は、この契約の全部又は一部を解除することができる。
２ 管理者等は、第 1 項の規定によりこの契約を解除したことにより選定事業者に損害を及ぼしたときは、その損害を賠償しなければならない。この場合において、建設期間中の不可抗力による工事目的物、仮設物又は工事現場に搬入済みの工事材料若しくは建設機械器具の損害に係る管理者等の負担については、第 29 条に定めるところによる。
３ 不可抗力又は法令変更等により、維持管理・運営業務の中止期間が 1 月を超えた場合においては、選定事業者は、この契約の全部又は一部を解除することができる。ただし、中止が維持管理・運営業務の一部のみの場合には、その一部を除いた他の維持管理・運営業務については、この限りでない。
（完工前の解除の効力）
第 59 条 管理者等は第 31 条第 5 項に規定する完工確認書の交付前にこの契約が解除された場合においては、出来形部分を検査の上、当該検査に合格した部分の引渡しを受けるものとする。
２ 管理者等は、第 1 項の検査を行う場合において、本施設がこの契約、設計図書又は関係図書に適合しないと認める相当の理由があり、必要があると認められるときは、当該相当の理由を選定事業者に通知して、工事目的物を最小限度破壊して検査することができる。この場合において、検査及び復旧に直接要する費用は、選定事業者の負担とする。
３ 管理者等は、第 1 項に規定する引渡しを受けたときは、別に定めるところにより、当該引渡しを受けた出来形部分に相応する本施設整備に係るサービス対価を選定事業者に支払わなければならない。この場合において、契約の解除が第 55 条第 1 項の規定に基づくものであるときは、管理者等は、
支払うべき本施設整備に係るサービス対価と同条第 2 項違約金を相殺することができる。
（選定事業者の帰責事由による解除の場合の特例）
第 60 条 第 31 条第 5 項に規定する完工確認書の交付前にこの契約が第 55 条第 1 項の規定に基づき解
除された場合には、次のいずれかに該当するときを除き、第 59 条第 1 項の規定にかかわらず、管理者等は、選定事業者に対して、本施設を取り壊して事業用地等を現状回復するように求めることができる。この場合において、当該現状回復の費用は、選定事業者の負担とする。
(1) 管理者等が本施設の出来形部分を利用して工事を継続することが妥当と判断するとき。
(2) 本施設の工事の進捗状況から判断して出来形部分の買受が社会通念上合理的であると認められるとき。
（完工後の解除の効力）
第 61 条 管理者等は、第 31 条第 5 項に規定する完工確認書の交付後にこの契約が解除された場合に
おいては、選定事業者にあらかじめ通知を行い、当該解除の日から 30 日以内に本施設の現況を確認するための検査を行うものとする。この場合において、管理者等は、本施設がこの契約又は関係図
書に適合しないと認めるときは、適合しない事項及び理由並びに是正期間を明示して、その修補を請求することができる。
２ 第 1 項の補修に要する費用の負担は、次の各号に掲げる修補の発生の原因に応じて、それぞれ次のとおりとする。
(1) 不可抗力により生じた損害又は長期間の使用に伴い生ずる劣化で要求水準書に定める維持管理の方法によってもその発生がやむを得ないと認められるものは管理者等の負担
(2) 第三者の責に帰すべき事由により生じた損害で第 41 条第 2 項に規定するやむを得ない事由があるものは維持管理・運営に係るサービス対価の 1 年分の 100 分の 1 を超える額について、管理者等の負担
(3) 前 2 号に掲げるもの以外のものは選定事業者の負担
３ 管理者等は、第 1 項の検査を行った場合において、本施設がこの契約及び関係図書に適合すると認めるときは、選定事業者に対して、その旨を通知しなければならない。
４ 選定事業者は、第 3 項の通知を受けたときは、本施設整備に係るサービス対価の残額の支払を請求することができる。
５ 管理者等は、第 4 項の規定による請求があったときは、請求があった日から 30 日以内に、本施設整備にかかるサービス対価の残額を支払わなければならない。この場合において、契約の解除が第 55 条第 1 項の規定に基づくものであるときは、管理者等は、支払うべき本施設整備に係るサービス
対価と第 55 条第 2 項の違約金を相殺することができる。
（契約期間終了前の検査）
第 62 条 管理者等は、維持管理・運営期間満了の 90 日前までに、選定事業者に通知を行い、本施設の現況を確認するための検査を行うことができる。この場合において、管理者等は、本施設がこの契約又は関係図書に適合しないと認めるときは、適合しない事項及び理由並びに是正期間を明示して、その修補を請求することができる。
２ 第 1 項の修補に要する費用の負担は、第 61 条第 2 項に定めるところによる。
（契約終了後の措置）
第 63 条 選定事業者は、この契約が終了した場合において、事業用地に第 59 条の規定に基づき取り壊すべき施設があるとき又は事業用地等若しくは本施設に選定事業者が所有し若しくは管理する工事材料、仮設物、機械器具その他の物件（選定事業者が使用する構成企業等その他の第三者が所有し又は管理するこれらの物件を含む。以下本条において同じ。）があるときは、選定事業者は、当該物件を撤去するとともに、事業用地等又は本施設を修復し、取片付けて、管理者等に明け渡さなければならない。
２ 第 1 項の場合において、選定事業者が正当な理由なく、相当の期間内に当該物件を撤去せず、又は事業用地等若しくは本施設の修復若しくは取片付けを行わないときは、管理者等は、選定事業者に代わって当該物件を処分し、事業用地等若しくは本施設を修復し、若しくは取片付けを行うことができる。この場合においては、選定事業者は、管理者等の処分又は修復若しくは取片付けについて異議を申し出ることができず、また、管理者等の処分又は修復若しくは取片付けに要した費用を負担しなければならない。
３ 第１項に規定する選定事業者のとるべき措置の期限、方法等については、管理者等が選定事業者の意見を聴いて定めるものとする。
４ 選定事業者は、この契約が終了した場合においては、管理者等に対し、この本施設を維持管理するために必要なすべての書類を引渡さなければならない。
第9章 その他
（選定事業者が第三者と締結する損害賠償額の予定等）
第 64 条 第 22 条第 5 項、第 24 条第 5 項、第 26 条第 3 項、第 43 条第 2 項、第 55 条第 2 項、第 56
条第 2 項及び第 57 条第 2 項の規定により管理者等が増加費用又は損害を負担し、又は賠償する場合において、当該増加費用又は損害が選定事業を行うため選定事業者が第三者（選定事業者に融資した金融機関を除く。）と締結した契約により支払うべき損害賠償額の予定その他の契約終了又は変更
時に支払うべき金銭債務に基づくものであるときは、管理者等が負担し、又は賠償する増加費用又は損害の額は、当該第三者に現に生じた損害であって、通常生ずべきものの額に限る。
（遅延損害金）
第 65 条 この契約に基づいて履行すべきサービス対価の支払が遅れた場合においては、選定事業者は、未受領金額につき、遅延日数に応じ、政府契約の支払遅延防止等に関する法律（昭和 24 年法律第
256 号）第 8 条第 1 項の規定に基づき、財務大臣が銀行の一般貸付利率を勘案して決定する率を乗じて計算した額の遅延利息の支払を管理者等に請求することができる。
２ 選定事業者の責に帰すべき事由により選定事業者がこの契約に基づいて履行すべき支払が遅れた場合においては、管理者等は、未受領金額につき、遅延日数に応じ、国の債権の管理等に関する法律施行令（昭和 31 年 11 月 10 日政令 357 号）第 29 条第 1 項の規定に基づき財務大臣が一般金融市場における金利を勘案して定める率を乗じて計算した額の延納利息の支払を選定事業者に請求することができる。
３ 選定事業者の責に帰すべき事由により引渡予定日に本施設を管理者等に引渡すことができない場合においては、管理者等は、損害金の支払を選定事業者に請求することができる。
４ 第 3 項の損害金の額は、本施設の整備に係るサービス対価（本施設の整備に係る資金調達に伴う利息相当額を除く。）につき、遅延日数に応じ、0.01%を乗じて計算した額とする。
（建設工事保険額）
第 66 条 選定事業者は、工事目的物、工事材料等を要求水準書の定めるところにより、建設工事保険その他の保険（これに準ずるものを含む。以下本条において同じ。）に付さなければならない。
２ 選定事業者は、要求水準書の定めるところにより、第三者賠償責任保険その他の保険に加入しなければならない。
３ 選定事業者は第 1 項又は第 2 項の規定により保険契約を締結したときは、直ちにその保険証券又はその写しを管理者等に提出しなければならない。
４ 選定事業者は、選定事業を実施するため第 1 項又は第 2 項の規定による保険以外の保険に加入したときは、直ちにその旨を管理者等に通知しなければならない。
（関係者協議会等）
第 67 条 第 13 条第 1 項、第 14 条第 1 項、第 22 項第 4 項、第 25 条第 1 項、第 39 条第 4 項、第 42
条第 5 項、第 52 条第 1 項又は第 53 条第 3 項の規定に基づく協議は、関係者協議会により行う。
２ 関係者協議会の構成及び運営に関して必要な事項は、別に定めるところによる。
３ 管理者等又は選定事業者は、第 1 項に定めるところによるほか、この契約の解釈又はこの契約に定めのない事項について疑義が生じた場合その他紛争の予防又は解決を図るため必要があると認めるときは、理由を示して関係者協議会の開催を請求することができる。
４ 管理者等又は選定事業者は、第 3 項の規定による請求があったときは、これに応じなければならない。
５ この契約の各条項において管理者等と選定事業者が協議して定めるものにつき協議が整わなかった場合に管理者等が定めたものに選定事業者に不服があるときその他関係者協議会の協議が整わなかったときは、別に定めるところにより選任される調停人の調停により紛争の解決を図ることができる。
（経営状況の報告）
第 68 条 選定事業者の事業年度は毎年 4 月 1 日に始まり、翌年 3 月 31 日に終わる。
２ 選定事業者は、毎事業年度、事業計画及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に、管理者等に提出しなければならない。
３ 選定事業者は監査役又は会計監査人を置き、事業年度の末日から 3 月以内に、監査役又は会計監
査人による監査を受けた計算書類等（会社法（平成 17 年 7 月 26 日法律第 86 号）第 442 条第 1 項に規定する計算書類等をいう。）及び年度事業報告を管理者等に提出しなければならない。
４ 会計監査人を置く場合は、公認会計士又は監査法人でなければならない。
５ 管理者等は、第 2 項又は第 3 項の規定に基づき提出された書類に記録された情報について、松田
町情報公開条例（平成 13 年 9 月 27 日松田町条例第 13 号）その他の法令の規定の定めるところに
より開示することができる。
６ 管理者等は、この事業の健全かつ適切な運営を確保するため必要があると認めるときは、その費用負担において、その指名する公認会計士又は監査法人に選定事業者の財務状況を調査させることができる。
（守秘義務）
第 69 条 管理者等は、選定事業の実施に関して知り得た選定事業者の秘密を漏らし、又は盗用してはならない。ただし、松田町情報公開条例第 5 条に規定する非公開情報以外の情報については、この限りでない。
２ 選定事業者は、選定事業の実施に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
３ 選定事業者は、選定事業を実施するため必要なものとして管理者等の承諾を受けた場合に限り、第三者に対して選定事業の実施に関して知り得た秘密を開示することができる。ただし、選定事業に関して弁護士、公認会計士、税理士、又は金融機関、金融機関の弁護士に業務委託する場合においては、管理者等の承諾を要しない。
４ 第 3 項に基づき選定事業者が秘密を開示する場合においては、選定事業者は、当該第三者に対して守秘義務を負わせ、その秘密を保持するため必要な措置を講ずるものとする。
（著作権の利用）
第 70 条 成果物（設計図書その他選定事業者がこの契約又は管理者等の請求により管理者等に提出した一切の書面、写真、映像等をいう。本条において同じ。）又は本施設が著作権法（昭和 45 年 5 月
6 日法律第 48 号）第 2 条第 1 項第 1 号に規定する著作物（「著作物」という。第 2 項において同じ。）
又は同項第 15 号ロに規定する建築の著作物（「建築の著作物」という。第 2 項において同じ。）に該
当する場合においては、著作権法第 2 章及び第 3 章に規定する著作者の権利は、著作権法の定めるところに従うものとする。
２ 管理者等は、成果物又は本施設が著作物又は建築の著作物に該当する場合においては、管理者等の裁量により利用する権利を有するものとする。
３ 選定事業者は、管理者等に対し、本施設の増築、改築、修繕、模様替え、維持管理・運営、工法等に必要な範囲において、成果物を管理者等が自ら複製し、若しくは翻案、変形、改変その他の修正を行うこと又は管理者等の委託した第三者に複製させ、若しくは翻案、変形、改変その他の修正を行わせることを許諾する。
４ 選定事業者は管理者等に対し、次に掲げる本施設の利用を許諾する。
(1) 本施設を写真、模型、絵画その他の媒体により表現すること。
(2) 本施設を増築し、改築し、修繕し、模様替えにより改変し、又は取り壊すこと。
５ 選定事業者は、管理者等に対し、成果物又は本施設の内容を自由に公表することを許諾する。
６ 選定事業者は、次の行為をしてはならない。ただし、あらかじめ、管理者等の承諾を得た場合は、この限りでない。
(1) 成果物又は本施設の内容を公表すること。
(2) 本施設に選定事業者の実名又は変名を表示すること。
７ 選定事業者は、第 3 項又は第 4 項の場合において、著作権法第 19 条及び第 20 条第 1 項の権利を行使せず、又は行使させないものとする。
８ 選定事業者は、成果物又は本施設に係る著作権法第 2 章及び第 3 章に規定する選定事業者の権利を譲渡し、又は承継させてはならない。ただし、あらかじめ、管理者等の承諾を得た場合は、この限りでない。
９ 選定事業者は、この契約の履行にあたり、第三者の有する知的財産権（知的財産基本法（平成 14
年 2 月 4 日法律第 122 号）第 2 条第 2 項に規定する知的財産権をいう。第 10 項において同じ。）を侵害するものでないことを、管理者等に対して保証する。
10 成果物又は本施設が第三者の有する知的財産権を侵害した場合において、当該第三者にたいして損害の賠償を行い、又は必要な措置を講じなければならいときは、選定事業者がその賠償額を負担し、又は必要な措置を講ずるものとする。ただし、当該知的財産権の侵害が、管理者等が特に指定した工事材料、施工方法、維持管理方法等を使用したことによる場合においては、この限りでない。
11 本条の規定は、この契約の終了後もなお効力を有するものとする。
（直接協定）
第 71 条 管理者等は、選定事業者に融資する融資金融機関等と協議を行い、次に掲げる事項を含む直接協定を締結できるものとし、その場合選定事業者は、当該直接協定を締結した融資金融機関等から融資を受けるものとする。
(1) この契約に基づく選定事業者の権利又は選定事業者の発行する株式に対する融資金融機関等による担保権設定についての管理者等の承諾に関する事項
(2) 融資金融機関等が選定事業者の融資について期限の利益を喪失させ、又は担保権を実行するに際しての融資金融機関等から管理者等に対する通知及び融資金融機関等と管理者等との協議に関する事項
(3) 管理者等がこの契約に関して選定事業者に損害賠償を請求し、又はこの契約を解除するに際しての管理者等から融資金融機関等に対する通知及び管理者等と融資金融機関等との協議に関する事項
(4) 融資金融機関等による選定事業者の財務状況に関する管理者等に対する報告に関する事項
（情報通信の技術を利用する方法）
第 72 条 この契約において書面により行わなければならないこととされている請求、通知、報告、催告、承諾、要請及び解除は、法令に違反しない限りにおいて、電子情報処理組織を使用する方法その他情報通信の技術を利用する方法を用いて行うことができる。ただし、当該方法は書面の交付に準ずるものでなければならない。