Contract
資料６
（仮称）道の駅「くまがや」整備事業事業契約書（案）
令和 5 年 4 月
令和 5 年 6 月 27 日修正xx市
事 業 契 約 書（案）
1 事 業 名 （仮称）道の駅「くまがや」整備事業
2 事業場 所 埼玉県xx市xx地内
3 契約期 間 本事業契約の締結日から令和 25 年 3 月 31 日まで
4 契約代金額 金●円
（うち取引に係る消費税及び地方消費税の額 金●円）
ただし、本事業契約の定めるところに従って金額の変更がなされた場合には、変更後の金額とする。また、契約代金の構成等については、別紙 5 に示すとおりとする。
5 契約保証金 添付契約条項第 11 条に記載のとおり
上記の事業について、発注者であるxx市（以下「市」という。）と受注者である●●【PFI 事業者の商号】（以下「PFI 事業者」という。）とは、各々の対等な立場における合意に基づいて、別添の条項によってxxな事業契約（以下「本事業契約」という。）を締結し、xxに従って誠実にこれを履行しなければならない。
なお、この契約は仮契約として締結されるものであり、「民間資金等の活用による公共施設等 の整備等の促進に関する法律」（平成 11 年法律第 117 号）第 12 条の規定に基づくxx市議会の 議決がなされた場合には、これを本契約とする。ただし、xx市議会の議決を得られないときは、この仮契約は無効となり、市は損害賠償の責めは負わない。また、下記年月日は、仮契約締結年 月日であることを確認する。
本事業契約の証として本書 2 通を作成し、当事者記名押印の上、各自 1 通を保有する。
令和●年●月●日
市：
xxxxxxxxxxx 00 xx 0xx市
xx市長 印
PFI 事業者：住所
名称
代表取締役 印
目次
第 35 条 （本工事開始前及び本工事中の書類の提出） 11
第 42 条 （市による本施設の完成検査及び完成確認通知の交付） 14
第 54 条 （維持管理・運営業務における要求水準の変更） 19
第 71 条 （提案施設事業と PFI 事業者の直接収入） 23
第 73 条 （提案施設事業における立会い、報告、調査等） 24
第 9 章 契約期間及び契約の終了並びに契約の解除及び指定の取消等 26
第 83 条 （契約期間終了後の要求水準書等の不充足に関する責任） 27
第 85 条 （本施設引渡し前の PFI 事業者の責めに帰すべき事由による契約解除等） 28
第 86 条 （本施設引渡し前の市の責めに帰すべき事由による契約解除等） 30
第 87 条 （本施設引渡し前の法令変更による契約解除等） 30
第 88 条 （本施設引渡し前の不可抗力による契約解除等） 31
第 89 条 （本施設引渡し以後の PFI 事業者の責めに帰すべき事由による契約解除等） 31
第 90 条 （本施設引渡し以後の市の責めに帰すべき事由による契約解除等） 33
第 91 条 （本施設引渡し以後の法令変更による契約解除等） 33
第 92 条 （本施設引渡し以後の不可抗力による契約解除等） 33
第 94 条 （PFI 事業者による事実の表明及び保証並びに誓約） 34
第 96 条 （法令変更による増加費用又は損害の取扱い） 35
第 98 条 （不可抗力による増加費用又は損害の取扱い） 35
別紙 6 モニタリング及びサービス対価の改定等の基準と方法 53
別紙 9 （仮称）道の駅「くまがや」整備事業 事業用定期借地権設定契約書（案） 56
（仮称）道の駅「くまがや」整備事業事業契約書（案）
第 1 章 総則
1. 本事業契約は、市及び PFI 事業者が相互に協力し、本事業を円滑に実施するために必要な事項を定めることを目的とする。
2. 本事業契約において使用する用語の意義は、本文中に特に明示されているものを除き、別 紙 1 に定めるとおりとする。
1. PFI 事業者は、本施設が市民等の利用に供される公の施設として高い公共性を有することを十分に理解し、本事業の実施に当たっては、その趣旨を尊重する。
2. 市は、本事業が、民間事業者が有する資金や技術、ノウハウを最大限活用するために民間事業者によって実施されることを十分に理解し、その趣旨を尊重する。
1. 本事業は、次の各号に掲げる業務、これらの業務の実施に係る資金調達並びにこれらに付随し、関連する一切の事業及び業務（以下「本件業務」という。）により構成されるものとし、PFI 事業者は本事業に関連のない事業を行ってはならない。
(1) 設計業務
(2) 建設業務
(3) 工事監理業務
(4) 開業準備業務
(5) 維持管理業務
(6) 運営業務
(7) 提案施設事業
2. PFI 事業者は、本事業契約及び本事業関連書類に従い、本件業務の一部として、自らの提案した提案施設事業を行うものとする。
3. PFI 事業者は、本事業契約及び本事業関連書類に従い、法令等を遵守し、善良なる管理者の注意義務をもって本件業務を遂行しなければならない。
1. PFI 事業者は、別紙 2 の本日程表に定める日程に従って、本件業務を実施する。
2. PFI 事業者は、本日程表に定める各本件業務の開始予定日に各本件業務を開始できないと認めるとき又は本引渡予定日に本施設を市に引き渡すことができないと認めるときは、各本
件業務の開始予定日又は本引渡予定日の 30 日前までに、その理由及び PFI 事業者の対応の計画を書面により市に通知しなければならない。
3. PFI 事業者は、本日程表に定める各本件業務の開始予定日に各本件業務を開始できない場合及び本引渡予定日に本施設を引き渡すことができない場合においては、遅延を回避又は軽減するために必要な措置をとり、損害をできる限り少なくするよう努めなければならない。
1. 本件業務の実施に関する一切の費用は、本事業契約に別段の定めがある場合を除き、全て PFI 事業者が負担する。本件業務に関する PFI 事業者の資金調達は、全て PFI 事業者の責任において行う。
2. PFI 事業者が本件業務を実施するに当たり、国又は地方公共団体等が実施する法制上及び 税制上の措置並びに財政上及び金融上の支援を受けることができる可能性がある場合、市は、合理的に可能な範囲内で、それらの支援を PFI 事業者が受けることができるよう協力する。
3. PFI 事業者は、市の要請に基づき、国庫補助金及び交付金関連資料作成等その他必要な資料作成について協力する。かかる業務に要する費用は PFI 事業者の負担とする。
1. PFI 事業者は、本事業契約及び本事業関連書類に従い、本件業務を、構成企業又は協力企業に直接委託し、又は請け負わせるものとする。
2. PFI 事業者は、前項により構成企業又は協力企業が受託し、又は請け負った業務につき、当該構成企業又は協力企業が第三者に委託し、又は請け負わせないようにしなければならない。ただし、市の事前の承諾を得た場合、本件業務の一部を構成企業又は協力企業以外の第三者に委託し、又は請け負わせることができる。
3. PFI 事業者は、本件業務に係る構成企業又は協力企業を変更又は追加してはならない。ただし、やむを得ない事情が生じた場合であって、市の事前の承諾を得たときはこの限りではない。
4. PFI 事業者は、第 1 項又は第 2 項ただし書によりその業務の実施を構成企業、協力企業又は第三者に委託し、又は請け負わせたときは、速やかに委託又は請負の内容を市に報告しなければならない。
5. 第 1 項又は第 2 項ただし書による構成企業、協力企業又は第三者への業務委託及び請負は、全て PFI 事業者の責任において行うものとし、構成企業、協力企業又は第三者の責めに帰す べき事由は、全て PFI 事業者の責めに帰すべき事由とみなして、PFI 事業者が責任を負う。
6. PFI 事業者は、xx市建設工事等の契約に関する入札参加停止等措置要綱による入札参加停止の措置を受けた者（以下｢入札参加停止者｣という。）を受託者又は請負人としてはならない。ただし、市長が認める場合は、この限りではない。
7. PFI 事業者は、第 2 項ただし書に規定する一部委託先が、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律（平成 3 年法律第 77 号。以下｢暴対法｣という。）第 2 条第 6 号に規定する
暴力団員（以下｢暴力団員｣という。）又はxx市暴力団排除条例（平成 25 年条例第 28 号）
第 3 条第 2 項に規定する暴力団関係者（以下｢暴力団関係者｣という。）でない旨の誓約書を徴収し、その写しを市に提出しなければならない。ただし、市が必要でないと判断した場合は、この限りではない。
1. PFI 事業者は、本事業契約の履行に当たり、暴力団員又は暴力団関係者から、暴対法第 2条第 2 号に規定する暴力団を利することとなるような社会通念上不当な要求又は契約の適正な履行を妨げる行為（以下｢不当介入等｣という。）を受けたときは、直ちに市に報告するとともに、警察に通報しなければならない。
2. PFI 事業者は、第 6 条第 1 項又は第 2 項ただし書の規定により、本件業務を第三者に委託し、又は請け負わせた者（以下｢請負人等｣という。）が暴力団員又は暴力団関係者から不当介入等を受けたときは、直ちに市に報告するとともに、請負人等に対して警察に通報するよう指導しなければならない。
3. PFI 事業者は、前各項に規定する報告及び通報に伴い市が行う調査及び警察が行う捜査に対し、誠実に協力しなければならない。
市は、PFI 事業者が入札参加停止者、暴力団員又は暴力団関係者を受託者又は請負人としている場合は、PFI 事業者に対して、当該委託又は請負契約の解除を求めることができる。これにより当該契約の解除を行った場合における一切の責任及び費用は、PFI 事業者が負うものとする。
1. PFI 事業者による本件業務の実施、その他本事業契約上の義務を履行するために必要な一切の許認可は、PFI 事業者がその責任及び費用負担において、これを取得及び維持しなければならない。本件業務の実施、その他本事業契約上の義務を履行するために必要な一切の届出・各種申請についても同様とし、PFI 事業者がその責任及び費用負担において、これを提出しなければならない。ただし、市が取得・維持すべき許認可及び市が提出すべき届出はこの限りでない。
2. PFI 事業者は、前項の許認可等の申請に際しては、市に事前説明及び事後報告を行う。
3. 市は、PFI 事業者が要請した場合には、PFI 事業者による許認可の取得、届出及びその維持等に必要な資料の提供等その他必要な事項について、合理的に可能な範囲で協力する。
4. PFI 事業者は、市が要請した場合には、市による許認可の取得、届出及びその維持等に必要な資料の提供等その他必要な事項について、合理的に可能な範囲で協力する。
5. PFI 事業者は、PFI 事業者が取得すべき許認可の取得又は届出の遅延により増加費用又は損害が生じた場合、当該増加費用又は当該損害を負担する。ただし、市の責めに帰すべき事
由による場合は、市が当該増加費用又は損害を負担し、法令等の変更又は不可抗力により遅延した場合は、第 11 章又は第 12 章の規定に従う。
1. PFI 事業者が本件業務を履行する過程で、又は履行した結果、第三者に損害が発生したときは、本事業契約に別段の定めがない限り、PFI 事業者がその損害を賠償しなければならない。ただし、当該損害のうち、市の責めに帰すべき事由により生じたものについては、市がこれを負担する。
2. PFI 事業者による本件業務の実施に関し、不可抗力により第三者に損害が発生した場合の取扱いは、第 12 章の規定に従う。
1. PFI 事業者は、本事業契約の本契約の締結と同時に、建設業務期間における本事業契約に基づく義務の履行を保証するため、サービス対価 A（サービス対価の詳細は、別紙 5 記載のとおり。以下、各サービス対価について同じ）の合計金額の 100 分の 10 に相当する額を契約保証金として納付しなければならない。また、維持管理・運営業務期間においては、各事業年度の開始までにサービス対価 B の年間金額の 100 分の 10 に相当する額を契約保証金として納付しなければならない。
2. 前項に規定する契約保証金は、xx市契約規則（平成 17 年規則第 68 号）第 6 条第 1 項各号に該当する場合は、これを減額又は免除することができる。
3. 第 1 項に規定する契約保証金は、xx市契約規則第 5 条の 2 に規定する担保の提供をもって、これに代えることができる。
4. サービス対価に変更があった場合には、第 1 項の保証の額がそれぞれ変更後のサービス対価 A の合計金額の 100 分の 10、及びサービス対価 B の年間金額の 100 分の 10 に相当する額に達するまで、市は、保証の額の増額を請求することができ、PFI 事業者は、保証の額の減額を請求することができる。
5. 市は、第 3 項に基づき第 1 項の契約保証金の納付に代えて担保の提供が行われた場合を除き、建設業務が終了したときは、第 1 項に基づき納付された建設業務期間に係る契約保証金を速やかに PFI 事業者に返還する。
6. 第 3 項に基づき契約保証金の納付に代えて担保の提供が行われた場合を除き、本事業契約 が終了又は解除された場合において、第 17 条その他の本事業契約の規定に基づき、PFI 事業 者が所有し、又は管理する工事材料、建設機械器具、仮設物その他の物件（PFI 事業者の使 用する第三者等が所有し、又は管理するこれらの物件を含む。）の撤去（当該物件の滅失登 記を含む。）、事業用地の原状回復及び当該事業用地の市への引渡しの全てが完了したときは、市は、納付された契約保証金（契約解除等に伴い違約金として契約保証金を充当している場 合、その額を控除した額）を速やかに PFI 事業者に返還する。
7. 前二項の規定により返還する契約保証金には、利息を付さない。
8. 契約保証金又はこれに代わる担保の提供は、損害賠償額の予定又はその一部と解釈しない。
1. 市及び PFI 事業者は、本事業に関し、本事業契約とともに、本事業関連書類に定められた事項が適用されることを確認する。
2. 本事業契約と本事業関連書類との間又は本事業関連書類相互間に矛盾、齟齬がある場合、本事業契約、要求水準書、基本協定書、募集要項等に関する質疑回答、募集要項等、実施方針等に関する質疑回答、実施方針等、提案書類の順にその解釈が優先する。
3. 前項の規定にかかわらず、提案書類と要求水準書の内容に差異があり、提案書類に記載された性能又は水準が、要求水準書に記載された性能又は水準を上回るときは、その限度で提案書類の記載が要求水準書の記載に優先する。
1. PFI 事業者は、本事業契約に別段の定めがある場合を除き、本件業務の履行に関する一切の責任を負う。
2. 本事業契約に別段の定めがある場合を除き、PFI 事業者による本件業務の履行に関する市による請求、勧告、通知、確認、承認、承諾、検査等若しくは立会い又は PFI 事業者から市に対する報告、通知若しくは説明等を理由として、PFI 事業者はいかなる本事業契約上の責任も免れることはできず、当該請求、勧告、通知、確認、承認、承諾、検査等若しくは立会い又は報告、通知若しくは説明等を理由として、市は何ら責任を負担しない。
1. PFI 事業者は、災害防止等のため必要があると認めるときは、臨機の措置をとり、災害等による損害をできる限り少なくするよう努めなければならない。
2. 前項の場合において、PFI 事業者は、当該措置の内容を市に直ちに通知しなければならない。
3. PFI 事業者が第 1 項の規定により臨機の措置をとった場合において、当該措置に要した費用のうち、通常の管理行為を超えるものとして PFI 事業者がサービス対価 B の範囲において負担することが適当でないと認められる部分については、市と PFI 事業者で協議の上、合理的な範囲で市が負担する。
第 2 章 事業用地等
1. PFI 事業者は、事業用地において、本事業契約及び本事業関連書類に従い、本施設の整備を行い、本施設を維持管理・運営する。
2. PFI 事業者は、整備業務期間において、本件業務の履行に必要な限度で、事業用地を使用することができる。
3. PFI 事業者は、第 70 条第 3 項に規定する費用その他の市に対して支払義務を負う費用を除き、前項に基づく事業用地の使用に関して、使用料又は地代等を支払うことを要しない。
4. PFI 事業者は、本事業契約において許容されている場合を除き、第三者に事業用地を使用させ、又は収益を得させてはならない。
市は、現状にて建設業務及び提案施設事業において使用する範囲の事業用地を PFI 事業者 に引き渡す義務を負う他、事業用地に関する一切の責任を負担しない。ただし、埋蔵文化財、地下埋設物、土壌汚染等の瑕疵で募集要項等から合理的に推測し得ないものに起因して発生 した増加費用又は損害の取扱いは、第 28 条の規定に従う。
1. 本事業契約の終了又は本施設若しくはその出来形の市への引渡し等により事業用地の全部又は一部が不用となった場合、PFI 事業者は、市の要望に応じ、市に対し、速やかに当該不用となった事業用地を返還する。
2. 前項による事業用地の返還時において、当該不用となった事業用地に PFI 事業者が所有又は管理する工事材料、建設機械器具、仮設物その他の物件（PFI 事業者の使用する第三者等が所有し、又は管理するこれらの物件を含む。）があるときは、PFI 事業者は、本事業契約に別段の定めがない限り、当該物件を撤去（当該物件の滅失登記を含む。）するとともに、当該事業用地を原状回復し、市に明け渡さなければならない。
第 3 章 統括管理
1. PFI 事業者は、本事業契約及び本事業関連書類に従い、自らの責任及び費用負担において、統括管理を行うものとし、統括管理に関する一切の責任を負担する。
2. PFI 事業者は、統括管理を自ら実施し、又は代表企業若しくは構成企業をして実施させる。
3. 統括管理の実施に関する第三者の使用は、すべて PFI 事業者の責任において行うものとし、統括管理の実施に関して PFI 事業者が使用する一切の第三者の責めに帰すべき事由は、すべ て PFI 事業者の責めに帰すべき事由とみなして、PFI 事業者が責任を負う。
1. PFI 事業者は、本事業契約の締結日後速やかに、本事業関連書類に従い、事業期間中にわたり本件業務全体を統括する統括責任者 1 名を定め、市の承諾を得なければならない。
2. 統括責任者は、各々が担うべき役割を確実に遂行できる限りにおいて、各本件業務の業務責任者を兼務することができる。
1. 市は、統括責任者がその職務の執行につき著しく不適当と認められるときは、PFI 事業者に対し、その理由を明示した書面により、統括責任者の変更を要請することができる。
2. PFI 事業者は、前項の要請を受けたときは、14 日以内に新たな統括責任者を選出し、市の承諾を得なければならない。
3. PFI 事業者は、事業期間中において、やむを得ない事由により統括責任者を変更する必要が生じたときは、市の承諾を得た上で、統括責任者を変更することができる。ただし、設計・建設期間においては、原則として統括責任者を変更しないものとする。
1. PFI 事業者は、本件業務に関し、本事業契約及び本事業関連書類に従い、市が合理的に満足する様式及び内容の業務計画書を作成して市に提出し、その内容について市の承認を得なければならない。
2. PFI 事業者は、やむを得ない理由により業務計画書の内容を変更しようとする場合は、速やかに変更案を市に提出し、その内容について市の承認を得なければならない。
PFI 事業者は、本件業務に関し、本事業契約及び本事業関連書類に従い、市が合理的に満足する様式及び内容の業務報告書を作成して市に提出し、その内容について市の承認を得なければならない。
第 4 章 整備業務
第 1 節 総則
1. PFI 事業者は、本事業契約及び本事業関連書類に従い、自らの責任及び費用負担において、自ら又は構成企業若しくは協力企業を通じて、施設の設計、建設及び工事監理業務を実施す る。
2. PFI 事業者並びに構成企業及び協力企業が実施する設計、建設及び工事監理業務は、常に、設計、建設及び工事監理業務に関する本事業契約及び本事業関連書類を満たすものでなけれ ばならない。
1. PFI 事業者は、第 6 条に従い、設計業務、建設業務及び工事監理業務を、設計企業、建設企業、工事監理企業にそれぞれ委託し、又は請け負わせる。
2. PFI 事業者は、設計、建設及び工事監理業務に係る構成企業又は協力企業を変更又は追加してはならない。ただし、やむを得ない事情が生じた場合であって、市の事前の承諾を得た場合はこの限りではない。
1. PFI 事業者は、設計、建設及び工事監理業務の区分ごとに総合的に把握し調整を行う業務責任者を定め、当該業務責任者の氏名その他必要な事項について、設計、建設及び工事監理業務の開始前に市に届出を行い、その確認を受けなければならない。なお、建設業務及び工事監理業務の各業務責任者は兼任することができない。
2. PFI 事業者は、設計、建設及び工事監理業務に係る業務責任者を変更した場合は、当該変更について、速やかに市に届出を行い、その確認を受けなければならない。
3. PFI 事業者は、業務責任者が事故又は病気等により長期間不在となる場合は、速やかに新たな業務責任者を配置しなければならない。
PFI 事業者は、設計及び建設期間中、自ら又は建設企業をして、別紙 3 に定める内容の保険に加入し、その保険料を負担する。PFI 事業者は、かかる保険の保険証券又はこれに代わるものとして市が認めたものを、本工事の着手に先立って、直ちに、市に提示しなければならない。
第 2 節 設計業務
1. PFI 事業者は、本事業契約及び本事業関連書類に従い、自らの責任及び費用負担において、設計業務を行うものとし、本事業契約に別途定める場合を除き、設計業務に関する一切の責 任（設計上の誤り及び PFI 事業者の都合による設計変更等から発生する増加費用の負担を含 む。）を負担する。
2. PFI 事業者は、本事業契約の締結後、設計業務に着手する前に、設計業務計画書（設計工程表、組織体制表及び業務代理人等通知（設計経歴書）及びその他の設計業務の実施に必要な書類等）を作成して市に提出し、市の承諾を受けなければならない。これらの書類を変更する場合も同様とする。
3. PFI 事業者は、設計工程表に定めるスケジュールに従い、設計業務を行わなければならない。
4. 設計業務に関して遅延が生じ、市又は PFI 事業者に合理的な増加費用又は損害が発生した場合の措置は、次の各号のとおりとする。
(1) 次に掲げる市の責めに帰すべき事由により、本施設の設計に遅延が生じることが合理的に見込まれる場合、市は、PFI 事業者と協議の上、合理的な期間につき本引渡予定日を延期するとともに、当該増加費用又は損害を負担する。
ア 市の指示又は請求（PFI 事業者の責めに帰すべき事由に起因する場合を除く。）
イ 本事業契約、募集要項等若しくは要求水準書の不備又は市による変更（PFI 事業者の責めに帰すべき事由に起因する変更を除く。）
ウ 市による設計図書の変更（PFI 事業者の責めに帰すべき事由に起因する場合を除く。）
(2) PFI 事業者の責めに帰すべき事由により増加費用又は損害が発生した場合、PFI 事業者は、当該増加費用又は損害を負担する。
(3) 法令等の変更又は不可抗力により増加費用又は損害が発生した場合の取扱いは、第 11章又は第 12 章の規定に従う。
1. PFI 事業者は、既に市が行ったものを除き、本工事に必要な調査を、自らの責任及び費用負担により行う。PFI 事業者は、かかる調査を行う場合、調査の日時及び概要を市に事前に連絡し、かつ、当該調査を終了したときは当該調査に係る報告書を作成し、市に提出してその確認を受けなければならない。
2. PFI 事業者は、前項の調査を実施した結果、市が募集要項等において提供した事業用地に関する参考資料の内容と齟齬を生じる事実を発見したときは、その旨を直ちに市に通知し、その確認を求めなければならない。この場合において、市及び PFI 事業者は、その対応につき協議する。なお、市が提供した事業用地に関する参考資料の誤謬、欠落その他の不備に起因して本工事に遅延が発生することが合理的に見込まれる場合又は PFI 事業者に合理的な増加費用又は損害が発生した場合、市は、PFI 事業者と協議の上、合理的な期間につき本引渡予定日を延期し、当該増加費用又は損害を負担する。
3. PFI 事業者は、事業用地に関し、市が提供した事業用地に関する参考資料から合理的に推測し得ない土質汚染、埋蔵文化財、不発弾、その他の地下埋設物等を発見した場合、その旨を直ちに市に通知するものとし、市及び PFI 事業者は、その対応につき協議する。なお、事業用地の土質汚染（ただし、事業用地に固有の土壌汚染に限る。）、埋蔵文化財、不発弾、その他の地下埋設物等の発見に起因して本工事に遅延が発生することが合理的に見込まれる場合又は PFI 事業者に合理的な増加費用又は損害が発生した場合、PFI 事業者が当該増加費用及び損害の発生及び拡大を阻止・低減する努力を尽くしている場合に限り、市は、PFI 事業者と協議の上、合理的な期間本引渡予定日を延期し、当該増加費用又は損害を負担する。ただし、第1 項に規定する調査及びその結果を記載した報告書に不備、誤謬等がある場合、PFI事業者は、当該不備、誤謬に起因して発生する一切の責任を負担し、かつ、これに起因する一切の増加費用及び損害（再調査費の負担を含む。）を負担する。
4. 市は、必要と認めた場合には、随時、PFI 事業者から本条の調査に係る事項について報告を求めることができる。
1. 市は、本事業関連書類に基づき設計業務が実施されていることを確認するために、本施設の設計状況その他について、PFI 事業者に事前に通知した上で、随時、PFI 事業者に対してその説明を求め、又はその他の書類の提出を求めることができる。
2. PFI 事業者は、前項に定める設計状況その他についての説明及び市による確認の実施につき、市に対して最大限の協力を行わなければならない。
3. 市は、前各項に基づき PFI 事業者から説明、報告等を受けたときは、指摘事項がある場合には適宜これを PFI 事業者に伝え、又は意見を述べることができる。
1. PFI 事業者は、本事業関連書類に従い、基本設計の完了後速やかに、基本設計図書を市に提出し、市の確認を受けなければならない。
2. PFI 事業者は、本事業関連書類に従い、実施設計の完了後速やかに、実施設計図書を市に提出し、市の確認を受けなければならない。
3. 市は、前各項に基づき PFI 事業者より提示された設計図書が本事業関連書類の内容を満たしていないと判断した場合、PFI 事業者の責任及び費用負担において、その修正を求めることができる。PFI 事業者は、市からの指摘により、又は自ら設計図書に不備・不具合等を発見したときは、自らの責任及び費用負担において、直ちに当該設計図書の修正を行い、修正点について市に報告し、その確認を受けなければならない。設計の変更について不備・不具合等が発見された場合も同様とする。
4. PFI 事業者は、前各項の市の確認を受け、設計業務が完了した場合は速やかに、設計業務完了届を市に提出し、その後設計業務報告書及び設計図書を市に提出し、市の承諾を受けなければならない。
市は、設計及び建設期間中において必要があると認めるときは、PFI 事業者に対して、本工事の工期及び費用の変更を伴わず、かつ本事業関連書類の内容を逸脱しない限度で、設計図書の変更を求めることができる。
PFI 事業者は、建築基準法（昭和 25 年法律第 201 号）に基づく建築確認申請等を自ら行う。建築確認申請等にあたっては、PFI 事業者は市に事前説明を行うとともに、建築確認等取得時には市にその旨を報告する。
第 3 節 建設業務
1. PFI 事業者は、本事業契約及び本事業関連書類に従い、自らの責任及び費用負担において、建設業務を行うものとし、建設業務に関する一切の責任を負担する。
2. PFI 事業者は、本引渡予定日までに、本工事を完成の上、第 47 条に基づいて本施設を市に引き渡し、その所有権を市に取得させる。
3. 本施設の建設方法その他本工事のために必要な一切の手段は、本事業関連書類に従い、それ以外のものは PFI 事業者がその責任においてこれを定める。
本工事に関して遅延が生じ、市又は PFI 事業者に合理的な増加費用又は損害が発生した場合の措置は、次の各号のとおりとする。
(1) 次に掲げる市の責めに帰すべき事由により本工事に遅延が発生することが合理的に見込まれる場合、市は、PFI 事業者と協議の上、合理的な期間につき本引渡予定日を延期するとともに、当該増加費用又は損害を負担する。
ア 市の指示又は請求（PFI 事業者の責めに帰すべき事由に起因する場合を除く。）
イ 本事業契約、募集要項等若しくは要求水準書の不備又は市による変更（PFI 事業者の責めに帰すべき事由に起因する変更を除く。）
ウ 市による設計図書の変更（PFI 事業者の責めに帰すべき事由に起因する場合を除く。）
(2) PFI 事業者の責めに帰すべき事由により増加費用又は損害が発生した場合、PFI 事業者は、当該増加費用又は損害を負担する。
(3) 法令等の変更又は不可抗力により増加費用又は損害が発生した場合の取扱いは、第11 章又は第 12 章の規定に従う。
1. PFI 事業者は、建設業務の着手までに、本事業関連書類に従い、施工計画書及び着工届等を作成して市に提出し、市の確認を受けなければならない。これらの書類を変更する場合も同様とする。
2. PFI 事業者は、本工事の実施中、本事業関連書類の定めるところに従い、市と協議の上、市が定める期限までに、月間工程表及び進捗状況報告書その他の工事中に必要な提出図書等を作成し、市に提出しなければならない。
3. PFI 事業者は、本工事の実施中、常に工事記録を整備するとともに、市の監査等に関わる検査等の資料作成に協力しなければならない。
1. PFI 事業者は、本工事の開始に先立って、自らの責任及び費用負担において、近隣住民に対して本事業の日程及び概要（工事工程等を含む。）の説明を行い、近隣住民の理解を得るよう努めなければならない。市は、必要と認める場合には、PFI 事業者が行う説明に協力する。
2. PFI 事業者は、自らの責任及び費用負担において、騒音、振動、地盤沈下、地下水の断絶、大気汚染、水質汚染、臭気その他の本工事が近隣住民の生活環境に与える影響を勘案し、法 令等に基づき合理的に要求される範囲の近隣対策を実施する。かかる近隣対策の実施につい て、PFI 事業者は、市に対して、事前及び事後にその内容及び結果を報告する。
3. PFI 事業者は、市の事前の承諾を得ない限り、前項の近隣対策の不調を理由として本事業 の内容の変更をすることはできない。ただし、さらなる調整によっても近隣住民の理解が得 られず、本工事の実施に支障が生ずるおそれが明らかな場合、市は、PFI 事業者と協議の上、本事業の内容の変更を検討する。
4. 第 2 項の近隣対策の結果、本工事に遅延が発生することが見込まれる場合には、市及び PFI 事業者は、協議の上、本引渡予定日を合理的な期間延期することができる。
5. 第 2 項の近隣対策の結果、PFI 事業者に生じた費用（第 2 項の近隣対策の結果、本引渡予定日が変更されたことによる増加費用も含む）及び損害は、PFI 事業者がこれを負担する。
6. 前項の規定にかかわらず、本事業を実施すること自体に対する住民反対運動又は訴訟等に対する対応は、市がこれを行う。かかる住民反対運動又は訴訟等に起因して本工事に遅延が発生することが見込まれる場合、市は、PFI 事業者と協議の上、本引渡予定日を合理的な期間につき延期することができる。又、かかる住民反対運動又は訴訟等に直接起因する合理的な増加費用及び損害は、市がこれを負担する。
PFI 事業者は、自らの責任及び費用負担において、本事業関連書類に従い、工事現場における安全対策を実施する。本工事の施工に関し、建設機械器具等必要な設備の盗難又は損傷等により追加の費用又は損害が発生した場合、当該追加費用又は損害は、PFI 事業者がこれを負担する。
1. 市は、本工事の進捗状況について、随時、PFI 事業者に対して報告を要請することができ、 PFI 事業者は、市の要請があった場合には、かかる報告を行わなければならない。
2. 市は、本工事開始前及び本工事の施工中、随時、PFI 事業者に対して質問をし、本工事に ついて説明を求めることができる。PFI 事業者は、市からかかる質問を受領した後速やかに、市に対して回答を行わなければならない。市は、PFI 事業者の回答内容が合理的でないと判 断した場合には、PFI 事業者との間でこれを協議することができる。
3. 市は、本施設が設計図書に従い建設されていることを確認するために、随時、本工事に立ち会うことができる。
4. 前三項に規定する報告、説明又は立会いの結果、市が、本施設の建設状況が本事業関連書類又は設計図書の内容を満たしていないと判断した場合、市は、PFI 事業者に対してその是正を求めることができ、PFI 事業者はこれに従わなければならない。
5. PFI 事業者は、工事監理者が求める本施設の検査又は試験の内容を、市に対して事前に通知する。市は、かかる検査又は試験に立ち会うことができる。
6. 市は、本条に基づく協議、説明要求、本工事への立会い等を理由として、本施設の設計及 び建設の全部又は一部について何らの責任も負担せず、PFI 事業者は、これらを理由として、本事業契約上の PFI 事業者の責任を何ら軽減又は免除されるものではない。
1. 市が PFI 事業者に対して本工事に係る工期又は工程の変更を請求した場合、市及び PFI 事業者は、協議により当該変更の当否を定める。
2. PFI 事業者が、PFI 事業者の責めに帰すことのできない事由により工期又は工程を遵守できないことを理由として、工期又は工程の変更を請求した場合、市は、PFI 事業者との協議により、当該変更の当否を定める。ただし、市と PFI 事業者との間の協議が調わない場合、市は、その合理的な裁量に基づき、工期又は工程を定めることができ、PFI 事業者は、これに従わなければならない。
3. 前二項の規定による本工事に係る工期又は工程の変更に伴い、市又は PFI 事業者に合理的な増加費用又は損害が発生した場合の措置は、次の各号のとおりとする。
(1) 市の責めに帰すべき事由により工期又は工程を変更した場合、市は、当該変更に伴い PFI 事業者が負担した増加費用又は損害を負担する。
(2) PFI 事業者の責めに帰すべき事由により工期又は工程を変更した場合、PFI 事業者は、当該変更に伴い市に発生した増加費用又は損害を負担する。
(3) 法令等の変更又は不可抗力により増加費用又は損害が発生した場合の取扱いは、第11 章又は第 12 章の規定に従う。
1. 市は、必要と認めた場合には、PFI 事業者に対して、本工事の全部又は一部の施工を一時的に中止させることができる。この場合、市は、PFI 事業者に対して、中止の内容及び理由を通知しなければならない。
2. 市は、前項により本工事の全部又は一部の施工を中止させた場合において、必要と認めたときには、本引渡予定日を変更することができる。
3. 市は、第 1 項により本工事の全部又は一部の施工を中止させた場合において、本工事の施工の中止又はその続行に起因して PFI 事業者に生じた合理的な増加費用（本工事の続行に備え、工事現場を維持するための費用並びに労働者及び建設機械器具等を保持するための費用を含む。）を負担する。ただし、当該中止の原因又は端緒が PFI 事業者の責めに帰すべき事由に基づく場合には、この限りでない。
4. 前項の規定にかかわらず、本工事の施工の一時中止が法令等の変更又は不可抗力に起因する場合には、第 11 章又は第 12 章に従う。
1. PFI 事業者は、自らの責任及び費用負担において、本施設のそれぞれについて竣工検査並びに機器、器具及び什器備品等の試運転等を行う。
2. PFI 事業者は、市に対して、PFI 事業者が前項の検査及び試運転等を行う 14 日前までに、これらの検査を行う旨及びその予定日を通知する。
3. 市は、第 1 項の検査及び試運転等に立ち会うことができる。ただし、市はかかる立会いの実施を理由として、何らの責任をも負担するものではない。
4. PFI 事業者は、第 1 項の検査及び試運転等の結果を、速やかに当該検査及び試運転等の結果に関する書面の写しを添えて完成届とともに市に報告する。
第 42 条（市による本施設の完成検査及び完成確認通知の交付）
1. 市は、PFI 事業者から前条に基づく完成届（前条第 4 項の規定に基づき、竣工検査及び試 運転等の結果に関する書面の写しを添付することを要する。以下、同じ。）を受領した場合、受領後 14 日以内に速やかに PFI 事業者の費用負担により、本施設のそれぞれについて市が指 定する検査員による完成検査を行う。
2. 完成検査の方法は、次の各号のとおりとする。
(1) 市は、PFI 事業者の立会いのもとで、完成検査を実施する。
(2) 完成検査は、本事業関連書類及び設計図書との照合により、これを実施する。
(3) PFI 事業者は、備品等の取扱いに関する市への説明を実施する。
3. 前二項に規定する完成検査の結果、本施設の状況が本事業関連書類又は設計図書の内容を 満たしていないことが判明した場合、市は PFI 事業者に対してその是正を求めることができ、 PFI 事業者はこれに従わなければならない。PFI 事業者は、かかる是正を行ったときは、当 該是正部分について完成検査と同様の手続による再検査を受けなければならない。
4. 市は、完成検査の結果、本施設が本事業関連書類及び設計図書の内容を満たし、本事業契約に従った維持管理・運営業務を開始することが可能であると判断した場合には、PFI 事業者に対して遅滞なく完成確認通知を交付し、市は第 47 条に従い本施設の引渡しを受ける。
5. 市は、完成確認通知の交付を理由として、本施設の設計又は建設の全部又は一部について何らの責任も負担せず、PFI 事業者は、これを理由として、本事業契約上の PFI 事業者の責任を何ら軽減又は免除されるものではない。PFI 事業者は、完成確認通知の交付を理由として、本施設について契約不適合責任の免責を主張し、又はその履行を拒絶若しくは留保することはできない。
第 4 節 工事監理業務
1. PFI 事業者は、本事業契約及び本事業関連書類に従い、自らの責任及び費用負担において、工事監理業務を行うものとし、工事監理業務に関する一切の責任を負担する。
2. PFI 事業者は、工事着手前に、工事監理企業をして建築基準法及び建築士法に規定される工事監理者として工事監理業務責任者、担当技術者を設置させ、市に対して業務代理人通知書（経歴書を添付する。）及び組織体制を通知し、工事監理企業及び工事監理者をして工事監理業務を行わせる。ただし、工事監理企業及び工事監理者は、建設企業と同一法人又は資本面若しくは人事面において関連がある者であってはならない。
3. PFI 事業者は、工事監理業務開始前に、工事監理業務計画書を市に提出し、市の確認を受けなければならない。
4. PFI 事業者は、工事監理者をして、本事業関連書類に従い、本工事についての工事監理に関する記録簿を作成させた上で、これを毎月市に提出させる。又、市は、必要と認めた場合には、随時、工事監理者に本工事に関する事前説明及び事後報告を求め、又は PFI 事業者に対して工事監理者をして本工事に関する事前説明及び事後報告を行わせるよう求めることができる。
PFI 事業者は、維持管理・運営業務開始に先立ち、開業までに適切な準備期間を確保し、開業後、円滑に業務が開始できるよう、本事業契約及び本事業関連書類に従い、本施設の維持管理及び運営に必要な開業準備（次条に規定する開業設備・什器・備品の設置や、市に対する備品の操作説明等を含む。）を行わなければならない。
1. PFI 事業者は、本事業契約及び本事業関連書類に従った維持管理・運営業務を行うために必要な、空調設備、衛生設備等の建築設備を除く開業に必要となる設備（以下「開業設備」という。）・什器・備品を本施設に設置しなければならない。
2. PFI 事業者は、本引渡日までに、開業設備・什器・備品台帳を作成し市に提出しなければならない。
3. PFI 事業者の負担で準備した開業設備・什器・備品は PFI 事業者が所有する。
1. PFI 事業者は、設計、建設及び工事監理業務並びに維持管理・運営業務開始に必要な一切
の届出・申請・許認可等の手続を、自らの責任及び費用負担で行い、本日程表に定めるスケジュールに支障が生じないようにしなければならない。
2. PFI 事業者は、前項に従って行った届出・申請・許認可等の書類の副本又は写し等を、速やかに市に提出しなければならない。
PFI 事業者は、市から完成確認通知の交付を受け、かつ、PFI 事業者が本事業関連書類、維持管理業務計画書及び運営業務計画書に従って維持管理・運営業務を実施し得る体制にあることを市が確認した後、目的物引渡書を市に交付し、本引渡予定日において本施設（PFI事業者が提案施設事業に関し使用する備品以外の備品を含む。以下、本条において同じ。）を市に引き渡し、本施設の所有権を市に取得させる。PFI 事業者は、本施設について、担保権その他の制限物権等の負担のない、完全な所有権を市に移転しなければならない。
1. 市の責めに帰すべき事由により、本施設の引渡しが、該当する本引渡予定日より遅延した場合、市は、当該遅延に起因して PFI 事業者が負担した合理的な増加費用又は損害を負担する。
2. PFI 事業者の責めに帰すべき事由により、本施設の引渡しが、該当する本引渡予定日より遅延した場合、PFI 事業者は、当該遅延への対応のために市が負担した増加費用を負担するほか、本引渡予定日の翌日（当日を含む。）から本引渡日（当日を含む。）までの期間（両端日を含む。）に応じ、遅延に係る施設のサービス対価 A に本引渡予定日における第 110 条に規定する遅延利息の率を乗じることにより計算した額を違約金として市に支払う。この場合において、市に当該遅延に起因して違約金以上の損害が発生したときは、PFI 事業者は、当該違約金を超える損害額を市に支払わなければならない。
3. 法令の変更又は不可抗力により、本施設の引渡しが、該当する本引渡予定日より遅延した場合、当該引渡し遅延に起因して PFI 事業者に生じた合理的な増加費用及び損害の負担については、第 11 章又は第 12 章に従う。
1. 市は、本施設又は PFI 事業者により本施設内に設置された備品（以下、この条において単に「本施設」という。）が本事業契約、募集要項等及び提案書類の内容に適合しないもの
（以下「契約不適合」という。）である場合、PFI 事業者に対し、その修補又は代替物の引渡しによる履行の追完を請求することができる。ただし、当該契約不適合が重要でない場合において、その履行の追完に過分の費用を要するときは、市は、履行の追完を請求することができない。
2. 前項の場合において、市が相当の期間を定めて履行の追完を催告し、その期間内に履行の
追完がないときは、市は、その契約不適合の程度に応じてサービス対価 A の減額を請求することができる。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、催告することなく、直ちにサービス対価A の減額を請求することができる。
(1) 履行の追完が不能であるとき。
(2) PFI 事業者が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき。
(3) 本施設の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行しなければ契約をした目的を達することができない場合において、PFI 事業者が履行の追完をしないでその時期を経過したとき。
(4) 前各号に掲げる場合の他、市が本項の規定による催告をしても履行の追完を受ける見込みがないことが明らかであるとき。
3. 市は、引き渡された本施設に関し、引渡しを受けた日から 2 年以内でなければ、契約不適合を理由とした履行の追完の請求、損害賠償の請求、代金の減額の請求又は契約の解除（以下、この条において「請求等」という。）をすることができない。ただし、PFI 事業者が当該契約不適合を知っていた場合、その契約不適合が PFI 事業者の故意又は重大な過失により生じた場合、又は構造耐力上主要な部分若しくは雨水の浸入を防止する部分について生じた場合には、当該請求等を行うことのできる期間は、引渡しの日から 10 年間とする。
4. 前項の規定にかかわらず、本施設内に設置された備品の契約不適合については、引渡しの時、市が検査して直ちにその履行の追完を請求しなければ、PFI 事業者は、その責任を負わない。ただし、当該検査において一般的な注意の下で発見できなかった契約不適合については、引渡しを受けた日から 1 年が経過する日まで請求等をすることができる。
5. 前二項の請求等は、具体的な契約不適合の内容、請求する損害額の算定の根拠等当該請求等の根拠を示して、PFI 事業者の契約不適合責任を問う意思を明確に告げることで行う。
6. 市が第 3 項又は第 4 項に規定する契約不適合に係る請求等が可能な期間（以下、この項及び第 8 項において「契約不適合責任期間」という。）の内に契約不適合を知り、その旨を PFI事業者に通知した場合において、市が通知から 1 年が経過する日までに前項に規定する方法による請求等をしたときは、契約不適合責任期間の内に請求等をしたものとみなす。
7. 市は、第 3 項又は第 4 項の請求等を行ったときは、当該請求等の根拠となる契約不適合に関し、民法（明治 29 年法律第 89 号）の消滅時効の範囲で、当該請求等以外に必要と認められる請求等をすることができる。
8. 民法第 637 条第 1 項の規定は、契約不適合責任期間については適用しない。
9. 市は、本施設の引渡しの際に契約不適合があることを知ったときは、第 3 項の規定にかかわらず、その旨を直ちに PFI 事業者に通知しなければ、当該契約不適合に関する請求等をすることはできない。ただし、PFI 事業者がその契約不適合があることを知っていたときは、この限りでない。
10. PFI 事業者から引き渡された本施設の契約不適合が支給材料の性質又は市の指示により生じたものであるときは、市は、当該契約不適合を理由として請求等をすることができない。ただし、PFI 事業者がその材料又は指図の不適当であることを知りながらこれを通知しなか
ったときは、この限りでない。
11. 本施設に契約不適合がある場合、市は、PFI 事業者に対して、当該契約不適合によって生じた損害の賠償を請求することができる。
12. PFI 事業者は、建設企業をして、市に対し、本条による修補又は代替物の引渡しによる履 行の追完及び損害の賠償をなすことについて保証させるべく、本事業契約の締結後速やかに、概ね別紙 4 の様式に従った保証書を差し入れさせる。
第 5 章 維持管理・運営業務
第 50 条（維持管理・運営）
PFI 事業者は、本施設の維持管理及び運営について、法令等、本事業契約及び本事業関連書類に従って誠実かつ適正に執行しなければならない。
1. PFI 事業者は、維持管理・運営業務期間において維持管理・運営業務の全体を総合的に把握し調整を行う運営業務責任者、維持管理業務及び運営業務ごとに各業務の全体を総合的に把握し調整を行う管理責任者（維持管理業務責任者及び運営マネジメント業務担当者）を定め、維持管理・運営業務の開始前に市に届出を行い、その承諾を受けなければならない。運営業務責任者及び管理責任者を変更した場合も同様とする。
2. 前項の管理責任者につき、維持管理業務と運営業務の管理者を兼務することはできないものとする。
1. PFI 事業者は、本事業関連書類に従い、維持管理・運営業務に係る業務計画書【長期計画】を作成し、本施設の施設引渡しの 1 か月前までに、市に提出して市の承諾を受けなければな らない。
2. PFI 事業者は、本事業関連書類に従い、維持管理・運営業務期間における事業年度ごとに維持管理・運営業務に係る業務計画書【年度計画】を作成し、各年度事業開始までに、市に提出して市の承諾を受けなければならない。
3. PFI 事業者は、維持管理業務又は運営業務に係る業務計画書【長期計画】又は業務計画書
【年度計画】を変更した場合は、当該変更について、速やかに市の承諾を受けなければならない。
PFI 事業者は、本事業関連書類に従い、維持管理・運営業務期間にわたり、維持管理・運 営業務に関する業務報告書を作成し、運営業務責任者を通じて市に提出しなければならない。なお、各報告書は、地方自治法第 244 条の 2 第 7 項に規定する事業報告書を兼ねるものとす る。
1. 市は、維持管理・運営業務に関する要求水準書の内容を変更する場合、事前に PFI 事業者に対して通知の上、その対応（サービス対価B の変更を含む。）について協議を行い、PFI 事業者の合意を得る。
2. 前項に基づき維持管理・運営業務に関する要求水準書の内容が変更されたことにより、市又は PFI 事業者に合理的な増加費用又は損害が発生した場合の措置は、次の各号のとおりとする。
(1) 次に掲げる市の責めに帰すべき事由により増加費用又は損害が発生した場合、市は、当該増加費用又は損害を負担する。
ア 市の指示又は請求（PFI 事業者の責めに帰すべき事由に起因する場合を除く。）
イ 本事業契約、募集要項等若しくは要求水準書の不備又は市による変更（PFI 事業者の責めに帰すべき事由に起因する変更を除く。）
(2) PFI 事業者の責めに帰すべき事由により増加費用又は損害が発生した場合、PFI 事業者は、当該増加費用又は損害を負担する。
(3) 法令等の変更又は不可抗力により増加費用又は損害（本施設の損傷を含む。）が発生した場合の取扱いは、第 11 章又は第 12 章の規定に従う。
1. PFI 事業者は、自らの責任及び費用負担において、維持管理・運営業務を実行するに当たって、法令等に基づき合理的に要求される範囲の近隣対策を実施する。かかる近隣対策の実施について、PFI 事業者は、市に対して、事前及び事後にその内容及び結果を報告する。市は、かかる近隣対策の実施について、PFI 事業者に対し協力する。
2. 前項の近隣対策の結果、PFI 事業者に生じた増加費用及び損害は、本事業契約に別段の定めがない限り、PFI 事業者がこれを負担する。
3. 第 1 項の規定にかかわらず、本事業の実施自体に対する住民反対運動又は訴訟等に対する対応は、市がこれを行う。かかる住民反対運動又は訴訟等に直接起因する合理的な増加費用及び損害は、市がこれを負担する。
PFI 事業者は、維持管理・運営業務を実施するために必要な電力、ガス、水道等は自らの責任及び費用負担（市からサービス対価として支払を受ける分を除く。）において調達しなければならない。
1. PFI 事業者は、維持管理・運営業務に関して保有する情報の公開について、法令等を遵守し、維持管理・運営業務に対する市民の理解と信頼を深めるよう努めなければならない。
2. PFI 事業者は、維持管理・運営業務の実施に当たり、本施設の利用者及び市民から意見聴取を行うものとする。この場合、PFI 事業者は、実施時期、内容及び方法等について市と協議する。
1. PFI 事業者は、維持管理・運営業務を行うに当たり作成又は取得した文書（本条において
｢施設文書｣という。）について、目録を作成の上、当該文書を適正に管理するものとし、市が指示する期間（次項において｢保存期間｣という。）当該文書を保存しなければならない。
2. PFI 事業者は、保存期間が満了した施設文書を廃棄しようとするときは、市の事前の承認を得るものとし、市の指示に従って確実に処分するものとする。
3. PFI 事業者は、指定期間の満了時又は指定管理者の指定が取り消されたときは、施設文書を速やかに市に引き渡すものとする。ただし、当該文書の取扱いについて、市が別に指示したときは、当該指示によるものとする。
PFI 事業者は、維持管理・運営業務期間中、自ら又は維持管理企業若しくは運営企業において、別紙 3 に定める内容の保険に加入し、その保険料を負担する。PFI 事業者は、かかる保険の保険証券の写し又はこれに代わるものとして市が認めたものを、維持管理・運営業務の着手に先立って、直ちに、市に提出しなければならない。
1. 市は、PFI 事業者に対し、維持管理・運営業務期間中、維持管理・運営業務について、随時その説明を求め、市が必要とする書類の提出を請求し、又は本施設において運営及び維持管理の状況を自ら立会いの上確認することができる。PFI 事業者は、市の要求に対して最大限の協力を行わなければならない。
2. 前項に規定する説明又は確認の結果、本施設の維持管理及び運営の状況が、本事業関連書類の内容を逸脱していることが判明した場合の措置については、第 79 条に規定するモニタリング及び要求水準を満たしていない場合に関する手続に従う。
3. 市は、必要に応じて、本施設について、本施設の利用者その他の者へのヒアリングを行うことができる。
4. 市は、本条に基づく説明要求、確認、立会いの実施等を理由として、本施設の維持管理・運営業務の全部又は一部について、何らの責任も負担せず、PFI 事業者は、これらを理由として、本事業契約上の PFI 事業者の責任を何ら軽減又は免除されるものではない。
第 61 条（指定管理等）
1. 市は、本条例及び本事業契約に基づき、本指定を受けた PFI 事業者に対し、本施設の維持管理及び運営を行わせる。
2. PFI 事業者は、本施設の維持管理・運営業務の実施に当たっては、関連する法令等並びに本事業契約及び本事業関連書類を遵守するとともに、指定管理者として本施設を常に良好な状態において管理し、その設置目的に応じて最も効果的に運営しなければならない。
3. PFI 事業者は、本指定が維持管理・運営業務期間の開始日までに行われない又はその効力を失った場合には、維持管理・運営業務を開始することはできず、市に対し、当該業務に係る対価の支払を求め、又は費用の求償をすることはできない。なお、PFI 事業者は、本指定が行われない又はその効力を失った場合にも、整備業務を完了して本施設を市に引き渡す義務を負う。
4. 維持管理・運営業務期間の開始日までに本指定が行われない又はその効力を失う見込みとなった場合、市と PFI 事業者はその対応について協議する。維持管理・運営業務期間の開始日までに、本事業契約の変更を含む対応策について合意が成立しなかった場合、市は、本事業契約のうち維持管理・運営業務に係る部分を解除する。この場合、市又は PFI 事業者が維持管理・運営業務の準備に関して支出した費用は各自の負担とし、維持管理・運営業務又はその準備に関して市及び PFI 事業者間に相互に債権債務関係の生じないことを確認する。
5. 市は、前項による本事業契約の一部解除後も本施設の所有権を有するものとし、市は、サービス対価 A の残額を、PFI 事業者との協議を踏まえて市の合理的に定める方法により支払う。
6. 本事業契約の他の規定にかかわらず、第 4 項に基づき本事業契約が解除された場合、前項に規定する支払を除き、PFI 事業者は市に対して一切の請求をすることができない。
本指定に係る地方自治法（昭和 22 年法律第 67 号）第 244 条の 2 第 5 項に規定する期間
（以下｢指定期間｣という。）は、令和 10 年 3 月●日から令和 25 年 3 月 31 日までとする。
1. 本指定に係る本条例に規定する管理業務の範囲は、次の各号のとおりとする。
(1) 本施設の使用許可に関する業務
(2) 本施設及び備品の維持管理に関する業務
(3) 利用料金収受施設の使用に係る利用料金の徴収に関する業務
(4) 前各号に掲げるものの他、市が必要と認める業務
2. 前項各号に掲げる業務の細目は、要求水準書に定める。
市が自らの責任及び費用負担において実施する業務の範囲は、次の各号のとおりとする。
(1) 本施設を利用する権利に関する処分についての不服申立てに関する業務
(2) 前号に掲げるものの他、前条に規定した PFI 事業者による管理業務の範囲外の業務
1. 利用料金収受施設の利用料金（券種、期間利用券等の提案を含む。）は、本条例及び本事業関連書類の定める範囲内で、市の承認を受けた上で、PFI 事業者が定める。
2. PFI 事業者は、本条例及び本事業関連書類の定める範囲内で、市の承認を受けた上で、利用料金収受施設の利用料金を変更することができる。
3. PFI 事業者は、本条例に従い、維持管理・運営期間において、指定管理者として、利用料金収受施設の利用者から前項の利用料金を徴収し、自らの収入とする。なお、利用料金の収納に関する業務については、その全てを PFI 事業者の責任で行い、利用料金の未収納についても市はその責任を負担せず、PFI 事業者の負担とする。
4. 市は、本事業契約に別段の定めがある場合を除き、利用者数の増減による費用の増減及び収入の増減を理由とする本事業契約の変更は行わない。
市は、本事業関連書類に基づき、維持管理・運営業務期間の開始日までに、熊谷市議会の議決を経て、本条例を制定する。
第 3 節 維持管理業務
1. PFI 事業者は、本事業契約及び本事業関連書類に従い、自らの責任及び費用負担において、維持管理業務を行う。
2. PFI 事業者が実施する維持管理業務は、常に、本事業契約及び本事業関連書類並びに維持管理業務計画書の内容を満たすものでなければならない。
1. 本施設の利用等に起因して本施設が損傷等した場合、市の責めに帰すべき事由による場合及び不可抗力による場合（疑義を避けるために付言すると、本施設利用者の通常使用の範囲による損傷等、本施設利用者の故意、重過失若しくは過失による損傷等、本施設利用者以外の第三者による損傷等、又は帰責者不明の人為的な損傷等については、不可抗力に含まれな
い。）を除き、PFI 事業者が自らの責任及び費用負担において、必要な修繕等を行わなければならない。ただし、PFI 事業者において帰責事由のある者に求償することを妨げない。
2. PFI 事業者は、本施設に関し、維持管理業務計画書に定めのない修繕又は本施設に重大な 影響を及ぼす修繕を行う場合、市に対して、事前にその内容及びその他の必要事項を通知し、かつ、市の事前の承諾を得なければならない。
3. PFI 事業者は、本施設の修繕を行った場合、当該修繕について報告を行い、市が必要とする場合市の立会いによる確認を受けなければならない。当該確認後、PFI 事業者は、その内容を履歴として記録に残し、以後の維持管理業務を適切に実施すること。また、修繕内容を台帳等の電子媒体及び完成図書等に反映させ、常に最新の設備等の状態がわかるよう電子情報及び図面等を整備し、使用した設計図、完成図等の書面を市に提出する。
4. 法令等の変更又は不可抗力により、本施設の修繕を行った場合の取扱いは、第 11 章又は第 12 章の規定に従う。
PFI 事業者は、第 45 条第 2 項により PFI 事業者が市に提出した開業設備・什器・備品台帳により市の所有に係る開業設備・什器・備品の管理を行う。なお、当該台帳に記載する事項には、年月日、品名、規格、金額（単価）及び数量を含める。
第 4 節 運営業務
1. PFI 事業者は、本事業契約及び本事業関連書類に従い、自らの責任及び費用負担において、運営業務を行う。
2. PFI 事業者が実施する運営業務は、常に、本事業契約及び本事業関連書類並びに運営業務計画書の内容を満たすものでなければならない。
3. PFI 事業者は、本事業契約及び本事業関連書類に従い、市に対し、納付金その他の市に対して支払義務を負う費用を支払わなければならない。
第 6 章 提案施設事業
1. PFI 事業者は、本事業契約及び本事業関連書類に従い、自らの責任及び費用負担において、提案施設事業を行う。提案施設事業は、PFI 事業者から委託を受けた上で、構成企業若しく は協力企業又は PFI 事業者が第 6 条 2 項ただし書に基づき委託した第三者が実施する。
2. 市は、PFI 事業者の所有する提案施設に係る敷地の使用権原として、PFI 事業者との間で、概ね別紙 9 の様式に定める事業用定期借地権設定契約書（以下「本件事業用定期借地権設定
契約書」という。）を締結する。当該敷地に係る賃料等の詳細については、本件事業用定期借地権設定契約書に定めるとおりとする。
3. PFI 事業者は、提案施設事業の内容を変更するときは、事前に市の承諾を得なければならない。
4. 提案施設事業から得られた収入は、PFI 事業者の収入とする。なお、PFI 事業者は、本事業契約及び本事業関連書類に従い、市に対し、納付金その他の市に対して支払義務を負う費用を支払わなければならない。
5. PFI 事業者は、提案施設事業に係る事業計画書について、事前に市の確認を受けなければならない。
6. PFI 事業者は、提案施設事業を実施するにあたり、本施設に係る第 36 条及び第 55 条の規定に準じた近隣対策を実施しなければならない。
7. PFI 事業者は、提案施設事業を実施するにあたり、本施設に係る第 41 条の規定に準じた竣工検査を実施しなければならない。
1. PFI 事業者は、本施設に係る維持管理・運営業務と提案施設に係る提案施設事業を区分し、各々の収支を別に把握するものとする。
2. 提案施設事業の実施において、PFI 事業者に損失が生じた場合であっても、市は一切補填しない。
1. 市は、必要があると認めるときは、提案施設事業の実施に立ち会うことができる。
2. PFI 事業者は、次の各号のいずれかに該当したときは、速やかに市に報告しなければならない。
(1) 提案施設事業の実施に当たって、事故又は災害等の緊急事態が発生したとき。
(2) 提案施設事業の実施に関し、争訟が提起されたとき、又は提起されるおそれがあるとき。
(3) その他 PFI 事業者において提案施設事業の適正な実施に重大な影響を及ぼすと認められる事態になったとき。
3. 市は、提案施設事業を本事業契約及び本事業関連書類に従って適正に実施するため必要があると認めるときは、PFI 事業者に対し報告を求め、PFI 事業者の帳簿、書類等の検査を行い、収支状況等について説明を求め、又は提案施設事業の実施について実地に調査することができる。
4. PFI 事業者は、市から前項の求めを受けた場合は、合理的な理由がある場合を除いてその求めに応じなければならない。
1. PFI 事業者は、提案施設事業の全部又は一部の採算が悪化し、これを継続することにより本施設の維持管理及び運営が困難となることが見込まれる場合、当該事実及びその根拠等につき書面により市に通知する。
2. 前項の通知を受けた場合、市は、提案施設事業の継続について PFI 事業者と協議を行った上、市の判断により、業務の停止を命令した上で、市の定める条件の下、PFI 事業者による提案施設事業の全部又は一部を終了させることができる。
3. 前項の規定は、市が、PFI 事業者による提案施設事業について、本事業関連書類に定められた水準を満たしていないと判断した場合に準用する。
4. 提案施設事業の全部が終了した場合の提案施設の取扱い等については、本件事業用定期借地権設定契約書に定めるとおりとする。
第 7 章 サービス対価の支払
1. 市は、本事業契約の定めるところに従い、PFI 事業者に対し、本件業務の対価として、別 紙 5 に定めるサービス対価を支払う。
2. サービス対価の支払方法等については、別紙 5 に定めるところによる。
1. 市及び PFI 事業者は、サービス対価について、別紙 5 に定めるところにより、物価変動に基づく金額の改定について協議を行うことができる。
2. PFI 事業者からの事業報告により、提案書類に含まれる事業収支計画を大幅に上回る利益が PFI 事業者に生じていると市が判断したときは、市は PFI 事業者に対してサービス対価の見直しに関する協議の場を設けさせることができるものとする。
市によるモニタリングの結果、PFI 事業者の業務内容が本事業契約及び本事業関連書類の内容を満たしていないと市が判断した場合には別紙 6 の規定に基づきサービス対価を減額する。
市が業務報告書に虚偽の記載を発見し、これを PFI 事業者に対して通知した場合、PFI 事 業者は、市に対して、当該虚偽記載に係る事象が発生していることが判明していれば市にお いて別紙 6 の記載に従い減額し得たサービス対価の金額を速やかに返還しなければならない。
第 8 章 モニタリング
1. 市は、本事業契約及び本事業関連書類の内容に適合した本事業の遂行を確保するため、 PFI 事業者が実施するセルフモニタリングの結果を踏まえ、別紙 6 の規定に基づき、本件業務につきモニタリングを行う。
2. モニタリングの結果、PFI 事業者による本件業務の実施が本事業契約及び本事業関連書類の内容を満たさないと市が判断した場合には、市は、別紙 6 に従って、本件業務につき必要な措置を行う。
3. セルフモニタリングに係る費用は PFI 事業者が負担し、市が実施するモニタリングに係る費用は市が負担する。なお、モニタリングにおいて、市が状況の確認をする場合等にて PFI事業者に発生する費用は、PFI 事業者の負担とする。
4. PFI 事業者は、本件業務について、本事業契約及び本事業関連書類の内容を満たさない状況が生じ、かつ、これを PFI 事業者自らが認識した場合、その理由及び状況並びに対応方針等を直ちに市に対して報告及び説明しなければならない。
第 9 章 契約期間及び契約の終了並びに契約の解除及び指定の取消等
第 1 節 契約期間等
本事業契約は、本事業契約の締結日から効力を生じ、維持管理・運営業務期間の終了日をもって終了する。
PFI 事業者は、本事業契約の終了に際し、本事業契約及び本事業関連書類の内容に従って当該終了に係る一連の手続を行うものとする。当該手続に伴い発生する諸費用及び PFI 事業者の清算に伴う評価損益等については、PFI 事業者がこれを負担する。
第 2 節 契約期間終了時の措置等（本施設）
1. PFI 事業者は、本事業契約が終了する 1 年前までに、本施設及び備品（以下、本条において単に「本施設」という。）の修繕の必要性等を検討し、本事業契約終了時の本施設の状態並びに市に対する明渡しまでの日程及び方法等から構成される明渡し計画書を作成し、市に提出してその確認を受けなければならない。
2. PFI 事業者は、前項の明渡し計画に基づき、本事業契約が終了するまでに、本施設に係る必要な修繕を完了し、市に対して完了届を提出する。
3. 市は、前項の完了届を受領した場合、本施設が要求水準書及び提案書類に記載された全ての事項を満たしているかを確認するための検査を実施する。当該検査の過程で本施設に修繕をすべき点が存在することが判明した場合、市は、PFI 事業者にその旨を通知し、PFI 事業者は速やかに自らの責任及び費用負担において修繕を行う。ただし、市が修繕を要すると判断した箇所について、不可抗力に起因して修繕が必要とされることを PFI 事業者が証明した場合には、別紙 8 で PFI 事業者の費用負担とされる範囲を超える費用は市が負担する。
4. PFI 事業者は、本事業契約の終了に当たって、市の指定する期日までに、市又は市の指定する第三者に対し、市又は市の指定する第三者が要求水準書に記載する業務その他これに付随する業務の遂行のために本施設を継続して使用できるよう、維持管理・運営業務に関して必要な事項を説明し、かつ、維持管理・運営業務に関して PFI 事業者が用いた操作要領、申し送り事項その他の資料を提供するほか、業務の引継ぎに必要な協力を行う。
5. 市は、必要と認める場合には、前項の引継ぎに先立ち、PFI 事業者に対して市又は市の指 定する者による本施設の視察を申し出ることができるものとする。PFI 事業者は、市から当 該申出を受けた場合は、合理的な理由のある場合を除いてその申出に応じなければならない。
6. PFI 事業者は、本事業契約が終了した場合において、本施設内（PFI 事業者のために設けられた控室等を含む。）に PFI 事業者が所有又は管理する工事材料、建設業務機械器具、仮設物その他の物件（PFI 事業者が使用する第三者の所有又は管理に係る物件を含む。以下、本条において同じ。）があるときは、当該物件の処置につき市の指示に従わなければならない。
7. 前項の場合において、PFI 事業者が正当な理由なく、相当期間内に当該物件の処置につき市の指示に従わないときは、市は、PFI 事業者に代わって当該物件を処分、修復、片付けその他の適当な処置を行うことができる。PFI 事業者は、かかる市の処置について異議を申し出ることができず、かつ、市が当該処置に要した費用を負担する。
8. 本事業契約終了後の本施設の維持管理業務及び運営業務について、市が継続して PFI 事業者に行わせることを希望する場合、又は PFI 事業者が継続して行うことを希望する場合は、市と PFI 事業者との間で協議を行う。なお、協議スケジュールについては、別途、市と PFI事業者で検討する。
第 83 条（契約期間終了後の要求水準書等の不充足に関する責任）
1. 市は、前条の規定により明け渡された本施設が要求水準書及び提案書類に記載された事項 の全部又は一部を満たしていなかった場合、本事業契約の契約期間終了日から 1 年以内に限 り、PFI 事業者に対し、要求水準書及び提案書類に記載された事項の充足させるために必要 な措置を求めることができる。ただし、当該要求水準書等の不充足が重要でない場合におい て、その充足の措置に過分の費用を要するときは、市は、当該措置を求めることができない。
2. 市は、前項の措置に代えて、PFI 事業者に対し、要求水準書及び提案書類に記載された事
項の全部又は一部の不充足に起因して市に生じた損害の賠償を請求することができる。
第 3 節 契約期間終了時の措置等（提案施設）
本事業契約が終了した場合の提案施設の取扱いについては、本件事業用定期借地権設定契約書に定めるところに従う。
第 4 節 本施設引渡し前の契約解除等
第 85 条（本施設引渡し前の PFI 事業者の責めに帰すべき事由による契約解除等）
1. 本事業契約の締結日以後、本引渡日までの間において、次の各号に掲げるいずれかの事由が生じた場合、市は、PFI 事業者に対して書面で通知することにより、本事業契約の全部を解除することができる。
(1) PFI 事業者が本件業務の全部又は一部の履行を怠り（PFI 事業者による本件業務の内容が本事業関連書類の内容を満たしていない場合を含む。）、その状態が 30 日間以上にわたり継続したとき。
(2) PFI 事業者が、PFI 事業者の責めに帰すべき事由により、本日程表に記載された工事開始日を過ぎても本工事を開始せず、市が相当の期間を定めて PFI 事業者に対して催告したにもかかわらず、PFI 事業者から市に対して市が満足すべき合理的説明がなされないとき。
(3) PFI 事業者の責めに帰すべき事由により、本引渡予定日までに本施設を市に引き渡すことができないとき。
(4) PFI 事業者の責めに帰すべき事由により、本指定が取り消されたとき。
(5) PFI 事業者に係る破産手続開始、会社更生手続開始、民事再生手続開始、特別清算手続開始その他の倒産法制上の手続について、PFI 事業者の取締役会でその申立てを決議したとき又はその他の第三者（PFI 事業者の役員、従業員を含む。）によりその申立てがなされたとき。
(6) 構成企業又は協力企業が本事業の応募に関して重大な法令等の違反をしたとき。
(7) PFI 事業者が、正当な理由なくして、市の指示又は改善勧告等に従わないとき。
(8) PFI 事業者が市に対し虚偽の報告をし、又は正当な理由なく報告等を拒んだとき。
(9) PFI 事業者の責めに帰すべき事由により、PFI 事業者からこの契約の解除の申出があったとき。
(10)PFI 事業者が、差押え、仮差押え、仮処分若しくは競売の申立て又は租税滞納処分その他公権力の処分を受けたとき。
(11)法人税、消費税、地方消費税又は市税その他の税を滞納したとき。
(12)PFI 事業者が次のいずれかに該当したとき。
ア 役員等（非常勤を含む役員及び支配人並びに支店又は営業所の代表者をいう。以下同じ。）が暴力団員であると認められるとき。
イ 暴力団（暴対法第 2 条第 2 号に規定する暴力団をいう。以下同じ。）又は暴力団員が経営に実質的に関与していると認められるとき。
ウ 役員等が、自社、自己若しくは第三者の不正な利益を図り、又は第三者に損害を加える目的をもって、暴力団又は暴力団員を利用していると認められるとき。
エ 役員等が、暴力団又は暴力団員に対して資金等を提供し、又は便宜を供与するなど直接的若しくは積極的に暴力団の維持、運営に協力し、又は関与していると認められるとき。
オ 役員等が、暴力団又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有していると認められるとき。
カ 本事業契約に係る委託契約、下請契約又は資材、原材料の購入契約等の契約（以下
「委託契約等」という。）の締結に当たって、その相手方がアからオまでのいずれ かに該当することを知りながら、当該者と委託契約等を締結したと認められるとき。
キ 本事業契約に係る委託契約等の締結に当たって、アからオまでのいずれかに該当する者をその相手方としていた場合（カに該当する場合を除く。）において、市が PFI事業者に対して当該契約の解除を求めたにもかかわらず、PFI 事業者がこれに従わなかったとき。
ク 本事業契約の履行に当たって、暴力団又は暴力団員から不当介入等を受けたにもかかわらず、遅滞なくその旨を市に報告せず、又は警察に届出なかったとき。
(13)前各号に規定する場合の他、PFI 事業者が適用のある法令等、本事業契約に違反し、又は PFI 事業者による本事業契約における表明及び保証が真実でなく、その違反又は不実により本事業契約の目的を達することができない又は本指定を継続することが適当でないと市が認めたとき。
2. 本施設の引渡し前に前項により本事業契約が解除された場合、PFI 事業者は、市に対して、市が支払うべきサービス対価 A の 100 分の 10 に相当する金員を違約金として市が指定する 期間内に支払う。さらに、市が被った合理的損害の額が上記違約金の額を超過する場合、市 は、かかる超過額について、PFI 事業者に損害賠償請求を行うことができる。
3. 市が第 1 項により本事業契約を解除した場合において、本施設の出来形部分が存在する場合、市は、これを検査の上、その全部又は一部を、当該出来形部分に相応する工事費相当額
（解除前の支払スケジュールにより既に支払った分を除く。以下、本条において同じ。）を支払うことにより買い取ることができる。
4. 前項に基づき市が当該出来形部分を買い取る場合、その買取代金と第 2 項の違約金及び損害賠償請求に係る金額とを、対当額で相殺することができる。この場合、市は、当該相殺後の買取代金の残額を PFI 事業者との協議を踏まえて市の合理的に定める方法により支払う。
5. 第 3 項の場合において、市が本施設の出来形部分の全部又は一部を買い取らない場合、
PFI 事業者は、市と協議の上、自らの費用と責任により、本施設の買い取られない部分に係 る事業用地を原状（更地）に回復した上で、速やかにこれを市に明け渡さなければならない。
6. 前各項の規定にかかわらず、市は、第 1 項各号に掲げるいずれかの事由が生じた場合、本事業契約の全部の解除に代えて、次の各号に掲げる措置を取ることができる。
(1) 市が、本事業を継続することが合理的と判断した場合、PFI 事業者の株主をして、PFI事業者の全株式を、法令等に基づき、市が認める条件で、市が承認する第三者へ譲渡させることができる。
(2) 市が、本事業を継続することが合理的と判断した場合、PFI 事業者をして、PFI 事業者の本事業契約上の地位を、法令等に基づき、市が認める条件で、市が選定した第三者へ譲渡させることができる。
第 86 条（本施設引渡し前の市の責めに帰すべき事由による契約解除等）
1. 本事業契約の締結日以後、本引渡日までの間において、市が本事業契約上の重要な義務に違反した場合、PFI 事業者は、市に対し、書面で通知することにより、当該違反の是正を求めることができる。PFI 事業者は、当該通知が市に到達した日から 30 日以内に市が当該違反を是正しない場合には、市に対して、さらに書面で通知をすることにより、本事業契約の全部を解除することができる。
2. 前項により本事業契約が解除された場合、市は、本施設の出来形部分を検査の上、当該検査に合格した部分の所有権を全て取得する。
3. 市は、前項により本施設の出来形部分の所有権を取得する場合には、PFI 事業者に対し、当該出来形部分に相応する工事費相当額（解除前の支払スケジュールにより既に支払った分を除く。）を、PFI 事業者との協議を踏まえて市の合理的に定める方法により支払う。
4. 第 1 項に基づき本事業契約が解除された場合、市は、PFI 事業者に対し、当該解除に伴う合理的な増加費用及び損害を負担する。
1. 本事業契約の締結日以後、本引渡日までの間において、第 95 条に基づく協議にもかかわらず、本事業契約の締結後における法令等の変更により、市が、PFI 事業者による本事業の継続が困難であると判断した場合又は本事業契約の履行のために過大な費用を要すると判断した場合、市は、PFI 事業者に対して書面で通知することにより、本事業契約の全部を解除することができる。
2. 前項により本事業契約が解除された場合、市は、本施設の出来形部分を検査の上、当該検査に合格した部分の所有権を全て取得する。
3. 市は、前項により本施設の出来形部分の所有権を取得する場合には、当該出来形部分に相応する工事費相当額（解除前の支払スケジュールにより既に支払った分を除く。）を、PFI 事業者との協議を踏まえて市の合理的に定める方法により支払う。
1. 本事業契約の締結日以後、本引渡日までの間において、第 97 条に基づく協議にもかかわらず、不可抗力にかかる事由が生じた日から 60 日以内に本事業契約の変更及び増加費用の負担について合意が成立しない場合、市は、同条項にかかわらず、PFI 事業者に対して書面で通知することにより、本事業契約の全部を解除することができる。
2. 前項により本事業契約が解除された場合、市は、本施設の出来形部分を検査の上、当該検査に合格した部分の所有権を全て取得する。
3. 市は、前項により本施設の出来形部分の所有権を取得する場合には、当該出来形部分に相応する工事費相当額（解除前の支払スケジュールにより既に支払った分を除く。）を、PFI 事業者との協議を踏まえて市の合理的に定める方法により支払う。
第 5 節 本施設引渡し以後の契約解除等
第 89 条（本施設引渡し以後の PFI 事業者の責めに帰すべき事由による契約解除等）
1. 本引渡日以後において、次の各号に掲げるいずれかの事由が生じた場合、市は、PFI 事業者に対して書面で通知することにより、本指定を取り消し、本事業契約の全部を解除することができる。
(1) PFI 事業者が本事業の全部又は一部の履行を怠り、その状態が 30 日間以上にわたり継続したとき。
(2) PFI 事業者が、その責めに帰すべき事由により、本施設について、連続して 30 日以上又は 1 年間において合計60 日以上にわたり、本事業関連書類、基本事業計画書及び年度事業計画書に従った維持管理業務又は運営業務を行わないとき。
(3) PFI 事業者の責めに帰すべき事由により、第 74 条の規定に基づき市が PFI 事業者による提案施設事業の全部又は一部を終了させることができるとき。
(4) PFI 事業者の責めに帰すべき事由により、本事業契約の履行が困難となったとき。
(5) PFI 事業者の責めに帰すべき事由により、本指定が取り消されたとき。
(6) PFI 事業者にかかる破産手続開始、会社更生手続開始、民事再生手続開始、特別清算手続開始その他の倒産法制上の手続について、PFI 事業者の取締役会でその申立てを決議したとき又はその他の第三者（PFI 事業者の役員、従業員を含む。）によりその申立てがなされたとき。
(7) PFI 事業者が、市に対し虚偽の報告をし、又は正当な理由なく報告等を拒んだとき。
(8) 構成企業又は協力企業が本事業の応募に関して重大な法令等の違反をしたとき。
(9) PFI 事業者が、正当な理由なくして、市の指示又は改善勧告等に従わないとき。 (10)PFI 事業者の責めに帰すべき事由により、PFI 事業者からこの契約の解除の申出があっ
たとき。
(11)PFI 事業者が、差押え、仮差押え、仮処分若しくは競売の申立て又は租税滞納処分その
他公権力の処分を受けたとき。
(12)法人税、消費税、地方消費税又は市税その他の税を滞納したとき。 (13)PFI 事業者が次のいずれかに該当したとき。
ア 役員等が暴力団員であると認められるとき。
イ 暴力団又は暴力団員が経営に実質的に関与していると認められるとき。
ウ 役員等が、自社、自己若しくは第三者の不正な利益を図り、又は第三者に損害を加える目的をもって、暴力団又は暴力団員を利用していると認められるとき。
エ 役員等が、暴力団又は暴力団員に対して資金等を提供し、又は便宜を供与するなど直接的若しくは積極的に暴力団の維持、運営に協力し、又は関与していると認められるとき。
オ 役員等が、暴力団又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有していると認められるとき。
カ 本事業契約に係る委託契約等の締結に当たって、その相手方がアからオまでのいずれかに該当することを知りながら、当該者と委託契約等を締結したと認められるとき。
キ 本事業契約に係る委託契約等の締結に当たって、アからオまでのいずれかに該当する者をその相手方としていた場合（カに該当する場合を除く。）において、市が PFI事業者に対して当該契約の解除を求めたにもかかわらず、PFI 事業者がこれに従わなかったとき。
ク 本事業契約の履行に当たって、暴力団又は暴力団員から不当介入等を受けたにもかかわらず、遅滞なくその旨を市に報告せず、又は警察に届出なかったとき。
(14)別紙 6 の定めるところにより本事業契約を解除できるとき。
(15)前各号に規定する場合の他、PFI 事業者が適用のある法令等、本事業契約に違反し、又は PFI 事業者による本事業契約における表明及び保証が真実でなく、その違反、不実若しくは不正により本事業契約の目的を達することができない又は本指定を継続することが適当でないと市が認めたとき。
2. 市は、前項による本事業契約の解除後も、本施設の所有権を有する。
3. 第 1 項により市により本事業契約が解除された場合、PFI 事業者は、市が支払うべき当該事業年度のサービス対価B の 100 分の 10 に相当する違約金を、市の指定する期間内に、市に対して支払わなければならない。さらに、市が被った損害の額が上記違約金の額を超過する場合、市は、かかる超過額について、PFI 事業者に損害賠償請求を行うことができる。
4. 前各項の規定にかかわらず、市は、第 1 項各号に掲げるいずれかの事由が生じた場合、本事業契約の全部の解除に代えて、次の各号に掲げる措置を取ることができる。
(1) 市が、本事業を継続することが合理的と判断した場合、PFI 事業者の株主をして、PFI 事業者の全株式を、法令等に基づき、市が認める条件で、市が承認する第三者へ譲渡させることができる。
(2) 市が、本事業を継続することが合理的と判断した場合、PFI 事業者をして、PFI 事業者
の本事業契約上の地位を、法令等に基づき、市が認める条件で、市が選定した第三者へ譲渡させることができる。
第 90 条（本施設引渡し以後の市の責めに帰すべき事由による契約解除等）
1. 本引渡日以後において、市が本事業契約上の重要な義務に違反した場合、PFI 事業者は、市に対し、書面で通知することにより、当該違反の是正を求めることができる。PFI 事業者は、かかる通知が市に到達した日から 30 日以内に市が当該違反を是正しない場合には、市に対して、さらに書面で通知することにより、本事業契約の全部を解除することができる。
2. 市は、前項に基づき本事業契約が解除された場合には、本指定を取り消す。
3. 市は、第 1 項の規定による本事業契約の解除後も、本施設の所有権を有する。
4. 第 1 項に基づき本事業契約が解除された場合、市は、PFI 事業者に対し、当該解除に伴う合理的な増加費用及び損害を負担する。
1. 本引渡日以後において、第 95 条に基づく協議にもかかわらず、本事業契約の締結後における法令等の変更により、市が、PFI 事業者による本事業の継続が困難であると判断した場合又は本事業契約の履行のために過大な費用を要すると判断した場合、市は、PFI 事業者と協議の上、さらに書面で通知することにより、本事業契約の全部を解除し、本指定を取り消すことができる。
2. 市は、前項による本事業契約の解除後も、本施設の所有権を有する。
3. 市は、PFI 事業者が維持管理業務又は運営業務を終了させるために要する費用があればその費用を PFI 事業者に支払う。その支払方法については市及び PFI 事業者が協議により決定するものとする。
1. 本引渡日以後において、第 97 条に基づく協議にもかかわらず、不可抗力に係る事由が生じた日から 60 日以内に本事業契約の変更及び増加費用の負担について合意が成立しない場合、市は、同条項にかかわらず、PFI 事業者に対して書面で通知することにより、本事業契約の全部を解除し、本指定を取り消すことができる。
2. 市は、前項による本事業契約の解除後も、本施設の所有権を有する。
3. 市は、PFI 事業者が維持管理業務又は運営業務を終了させるために要する費用があればその費用を PFI 事業者に支払う。その支払方法については市及び PFI 事業者が協議により決定するものとする。
本施設引渡し以後において、本事業契約の全部が解除された場合における本施設及び提案施設に係る取扱いについては、第 82 条から第 84 条までの規定の趣旨に従い、当該各規定を
適宜読み替えて適用するものとし、PFI 事業者は、当該適用に基づく市の指示に従う。
第 10 章 表明及び保証並びに誓約
第 94 条（PFI 事業者による事実の表明及び保証並びに誓約）
1. PFI 事業者は、市に対して、本事業契約の締結日現在において、次の各号に掲げる事項が真実かつ正確であり、誤解を避けるために必要な市に対する説明が欠けていないことを表明し、保証する。
(1) PFI 事業者は、日本国の法律に基づき適法に設立され、有効に存続する法人であり、かつ、自己の財産を所有し、本事業契約を締結し、及び本事業契約の規定に基づき義務を履行する権限及び権利を有している。
(2) PFI 事業者による本事業契約の締結及び履行は、PFI 事業者の目的の範囲内の行為であり、PFI 事業者は、本事業契約を締結し、履行することにつき、法令等上及び PFI 事業者の社内規則上要求されている一切の手続を履践している。
(3) 本事業契約の締結及び本事業契約に基づく義務の履行は、PFI 事業者に適用のある法令 等に違反せず、PFI 事業者が当事者であり、PFI 事業者が拘束される契約その他の合意 に違反せず、又は PFI 事業者に適用される判決、決定若しくは命令の条項に違反しない。
(4) 本事業契約は、その締結により適法、有効かつ拘束力ある PFI 事業者の債務を構成し、本事業契約の規定に従い、PFI 事業者に対して執行可能である。
2. PFI 事業者は、本事業契約に基づく全ての債権債務が消滅するに至るまで、次の各号に掲げる事項を市に対して誓約する。
(1) 本事業契約を遵守すること。
(2) 市の事前の承諾なしに、本事業契約上の地位又は本事業契約に基づく権利若しくは義務を、第三者に譲渡、担保提供その他の処分をしないこと。
(3) 前号に定めるほか、市の事前の承諾なしに、本事業に関連して PFI 事業者が市との間で締結したその他の契約に基づく契約上の地位又はそれらの契約に基づく権利若しくは義務を、第三者に譲渡、担保提供その他の処分をしないこと。
(4) 市の事前の承諾なしに、PFI 事業者の定款の変更、重要な資産の譲渡、解散、合併、事業譲渡、会社分割、株式交換、株式移転その他の組織再編行為、又は組織変更を行わないこと。
(5) PFI 事業者の代表者、役員又は商号に変更があった場合、直ちに市に通知すること。
第 11 章 法令変更
1. PFI 事業者は、本事業契約の締結日以降に法令等が変更されたことにより、本事業関連
書類に従って本業務を履行することが不可能又は著しく困難となった場合、その内容の詳 細を直ちに市に対して通知しなければならない。市及び PFI 事業者は、当該通知以降、本 事業契約に基づく自己の義務が、適用のある法令等に違反することとなったときは、当該 法令等に違反する限りにおいて、履行期日における当該義務の履行義務を免れる。ただし、市及び PFI 事業者は、法令等の変更に伴う増加費用及び変更により相手方に発生する損害 を最小限にするよう努力しなければならない。
2. 市が PFI 事業者から前項の通知を受領した場合、市及び PFI 事業者は、当該法令等の変更に対応するために、速やかに本業務の内容、本引渡予定日及び本事業契約の変更等について協議する。かかる協議にもかかわらず、変更された法令等の公布日から 60 日以内に本事業契約の変更について合意が成立しない場合、市は、当該法令等の変更に対する対応方法を PFI 事業者に対して通知し、PFI 事業者はこれに従い本事業を継続する。
法令等の変更により、本業務につき PFI 事業者に合理的な増加費用又は損害が発生した場合、当該増加費用又は損害の負担は、別紙 7 の定めに従う。
第 12 章 不可抗力
1. PFI 事業者は、不可抗力により、本施設について、本事業関連書類に従って本業務を履行することが不可能又は著しく困難となった場合、市に対し、その内容の詳細を直ちに通知しなければならない。この場合において、市及び PFI 事業者は、当該通知以降、当該不可抗力により履行することが不可能又は著しく困難となった本業務について、本事業契約に基づく履行期日における履行義務を免れる。ただし、市及び PFI 事業者は、当該不可抗力の影響を早期に除去すべく、適切と考える対応手順に則り、早急に対応措置をとり、不可抗力に伴う増加費用及び不可抗力により相手方に発生する損害を最小限にするよう努力しなければならない。
2. 市が PFI 事業者から前項の通知を受領した場合、市及び PFI 事業者は、当該不可抗力に対応するために速やかに本施設の設計及び建設、本引渡予定日、並びに本事業契約の変更について協議する。かかる協議にもかかわらず、不可抗力が発生した日から 60 日以内に本事業契約の変更について合意が成立しない場合、市は、かかる不可抗力に対する対応方法を PFI事業者に対して通知し、PFI 事業者はこれに従い本事業を継続する。
不可抗力により、本業務につき PFI 事業者に合理的な増加費用又は損害が発生した場合、当該増加費用又は損害の負担は、別紙 8 の定めに従う。
第 13 章 その他
本事業契約及びこれに基づき締結される合意に関連して生じる公租公課は、全て、PFI 事業者の負担とする。市は、PFI 事業者に対してサービス対価（消費税相当額（消費税及び地方消費税をいう。）を含む。）を支払うほか、本事業契約に別段の定めがある場合を除き、本事業契約に関連する公租公課については、一切これを負担しない。
市は、本事業に関し、PFI 事業者に融資する融資団との間で、一定の重要事項（市が本事 業契約に基づき PFI 事業者に損害賠償を請求する場合、本事業契約を終了する場合を含む。）についての融資団への通知及び協議並びに担保権の設定及び実行に関する取扱いについて協 議し、その合意内容を、本事業契約とは別途定めることができる。
1. PFI 事業者は、本事業契約締結後直ちに、PFI 事業者の株主をして、基本協定書に定める様式及び内容の株主誓約書を市に対して提出させる。
2. PFI 事業者は、PFI 事業者の株主以外の第三者に対して株式又は新株予約権を割り当てるときは、事前に市の承諾を得なければならず、かつ、かかる場合、PFI 事業者は、当該株式又は新株予約権の割当てを受ける者をして、市に対して、速やかに基本協定書に定める様式及び内容の株主誓約書を提出させる。
3. PFI 事業者は、本事業契約が終了するまでの間、構成企業が PFI 事業者の発行済株式総数及び議決権の過半数を保持するようにする。
1. PFI 事業者は、本事業契約の締結日以降、本事業契約の終了に至るまで、各事業年度の 最終日から 3 か月以内に、会社法（平成 17 年法律第 86 号）の大会社に準じた公認会計士 又は監査法人の監査済財務書類（会社法第 435 条第 2 項に規定される計算書類及び事業報 告並びにこれらの附属明細書をいう。）を市に提出し、かつ、市に対して監査報告を行う。市は当該監査済財務書類を公表することができる。
2. PFI 事業者は、本事業契約の締結日以降、本事業契約の終了に至るまで、各事業年度における半期に係る財務書類を作成し、作成後速やかに、市に提出しなければならない。
3. 市は、前二項の提出書類の内容等について、疑義がある場合、PFI 事業者に対し説明を求めることができる。この場合において、PFI 事業者は、合理的な理由がある場合を除いてその求めに応じなければならない。
PFI 事業者は、地方自治法第 199 条第 7 項、第 252 条の 37 第 4 項又は第 252 条の 42 第 1項に基づき、監査委員、包括外部監査人又は個別外部監査人による監査が行われる場合、又は同法第 98 条第 2 項の規定に基づき議会から監査委員に対し市の事務に関する監査の求めがあって監査委員による監査が行われる場合には、出頭、調査、帳簿書類その他記録の提出等の請求に応じなければならない。
1. 市は、設計図書等及び本施設について、市の裁量により、これを無償利用する権利及び権限を有する。かかる利用の権利及び権限は、本事業契約の終了後も存続する。
2. 設計図書等又は本施設が著作権法（昭和 45 年法律第 48 号）第 2 条第 1 項第 1 号に規定す る著作物に該当する場合には、著作権法第 2 章及び第 3 章に規定する著作者の権利の帰属は、著作権法の定めるところによる。
3. PFI 事業者は、市が設計図書等及び本施設を次の各号に掲げるところにより利用すること ができるようにしなければならず、自ら又は著作者（市を除く。以下、本条において同じ。）をして、著作権法第 19 条第 1 項又は第 20 条第 1 項に規定する権利を行使し、又は行使させ てはならない。
(1) 設計図書等及び本施設の内容を公表すること。
(2) 本施設の完成、増築、改築、修繕等のために必要な範囲で、市及び市が委託する第三者をして、複製、頒布、展示、改変、翻案その他の修正をすること。
(3) 本施設を写真、模型、絵画その他の媒体により表現すること。
(4) 本施設を増築し、改築し、修繕若しくは模様替えにより改変し、又は取り壊すこと。
4. PFI 事業者は、自ら又は著作者をして、次の各号に掲げる行為をし、又は行使させてはならない。ただし、あらかじめ市の承諾を得た場合は、この限りでない。
(1) 第 2 項の著作物に係る著作権を第三者に譲渡し、又は承継させること。
(2) 設計図書等又は本施設の内容を公表すること。
(3) 本施設に PFI 事業者の実名又は変名を表示すること。
1. PFI 事業者は、その作成する成果物及び関係書類（設計図書等及び本施設を含む。以下同じ。）が、第三者の有する著作権を侵害するものではないことを市に対して保証する。
2. PFI 事業者は、その作成する成果物及び関係書類が第三者の有する著作権等を侵害したときは、これにより第三者に発生した損害を賠償し、又はその他の必要な措置を講ずる。かかる著作権等の侵害に関して、市が損害の賠償を行い又は費用を負担した場合には、PFI 事業者は、市に対し、かかる損害及び費用の全額を補償する。
PFI 事業者は、第三者の特許権等の工業所有権の対象となっている技術等を使用するときは、その使用に関する一切の責任（ライセンスの取得、ライセンス料の支払及びこれらに関して発生する費用の負担を含む。）を負わなければならない。ただし、市が指定した工事材料、施工法等で、募集要項等に特許権等の対象であることが明記されておらず、PFI 事業者が特許権等の対象であることを知らなかった場合には、市が責任を負担する。
1. 本事業契約の各当事者は、本事業又は本事業契約に関して知り得た全ての情報のうち、次の各号に掲げるもの以外のもの（以下「秘密情報」という。）について守秘義務を負い、当該情報を第三者に開示又は漏洩してはならず、本事業契約の目的以外には使用しないことを確認する。
(1) 開示の時に公知であるか、又は開示を受けた後被開示者の責めによらず公知となった情報
(2) 開示者から開示を受ける以前に既に被開示者が自ら保有していた情報
(3) 開示者が本事業契約に基づく守秘義務の対象としないことを承諾した情報
(4) 開示者から開示を受けた後正当な権利を有する第三者から何らの守秘義務を課されることなく取得した情報
2. 本事業契約の各当事者は、相手方に本条と同等の守秘義務を負わせることを条件として、委託先や請負発注先等への見積依頼や契約の締結、弁護士や公認会計士等への相談依頼等の際に、本事業の実施に必要な限りで第三者に秘密情報を開示することができる。この場合において、本事業契約の各当事者は、秘密情報の開示を受けた第三者が当該秘密情報を目的外で使用することのないよう適切な配慮をしなければならない。
3. 第 1 項の規定にかかわらず、本事業契約の各当事者は、裁判所等により開示が命ぜられた場合又は市が法令若しくは情報公開条例等に基づき開示することが必要となる場合、その対象となる秘密情報を開示することができる。
1. PFI 事業者は、維持管理・運営業務の遂行上知り得た個人に関する情報の取扱いに当たっては、個人情報の保護に関する法律（平成 15 年法律第 57 号）その他の関連する法令等を遵守しなければならない。
2. PFI 事業者の役員及び使用人並びに第 6 条第 1 項又は第 2 項ただし書による委託先又は請負先の役員及び使用人は、維持管理・運営業務の遂行上知り得た秘密を外部へ漏らし、又は不当な目的に使用してはならない。事業期間が満了し若しくは本事業契約が解除され、又はその職を退いた後も同様とする。
第 14 章 雑則
1. 本事業契約並びにこれに基づき締結される一切の合意に定める請求、通知、報告、説明、回答、申出、承諾、承認、同意、確認、勧告、催告、要請、契約終了通知及び解除は、書面により行わなければならない。なお、市及び PFI 事業者は、かかる請求等の宛先を各々相手方に対して別途通知する。
2. 本事業契約の履行に関して市と PFI 事業者の間で用いる計量単位は、設計図書に特別の定めがある場合を除き、計量法（平成 4 年法律第 51 号）の定めに従う。
3. 本事業契約における期間の定めについては、本事業契約に別段の定めがある場合を除き、民法及び商法（明治 32 年法律第 48 号）の定めるところによる。
4. 本事業契約に定める金銭の支払に用いる通貨は、日本円とする。
市又は PFI 事業者が、本事業契約に基づき行うべき支払が遅延した場合、未払い額につき遅延日数に応じ政府契約の支払遅延に対する遅延利息の率を定める告示（昭和 24 年大蔵省
告示第 991 号）に定める履行期日時点における遅延利息の率で計算した額の遅延利息を相手方に支払わなければならない。
PFI 事業者は、維持管理・運営業務期間中、本施設の周辺にて実施される公共工事等について市が合理的に必要な協力を求めた場合、市と協議の上、これに協力する。
1. 本事業契約に定めのない事項について定める必要が生じた場合、又は本事業契約の解釈に関して疑義が生じた場合、市と PFI 事業者は、その都度、誠意をもって協議し、これを定める。
2. 本事業契約において、当事者による協議が予定されている事由が発生した場合、市及び PFI 事業者は、速やかに協議の開催に応じなければならない。
3. 市及び PFI 事業者は、本事業に関する協議を行うことを目的として、関係者協議会を設置することができる。
4. 関係者協議会の協議事項、出席者、開催手続その他の事項に関する詳細は、市と PFI 事業者が協議して定める。
本事業契約は、日本国の法令等に準拠し、日本国の法令等に従って解釈する。
本事業契約に関する紛争については、さいたま地方裁判所熊谷支部を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
（以下余白）
別紙 1 用語の定義
本事業契約において使用する用語の定義は、本事業契約に定義されているものの他、次のとおりとする。なお、その他本事業契約に定義されていない用語は、文脈上別意に解すべき場合を除き、募集要項等において定められた意味を有するものとする。
⮚ 事業関連
(1) 本事業
民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律に基づき、市が特定事業として選定した（仮称）道の駅「くまがや」整備事業をいう。
(2) 優先交渉権者
本事業の実施に関して公募型プロポーザルにより優先交渉権者として選定された複数の企業からなる共同企業体をいう。
(3) 代表企業
優先交渉権者を代表する企業として提案書類において定められた構成企業である●●をいう。
(4) 構成企業
優先交渉権者を構成する企業のうち、PFI 事業者に株主として出資する者であって、本事業に係る業務の一部を PFI 事業者から直接受託し、又は請け負う者をいう。
(5) 協力企業
優先交渉権者を構成する企業のうち、PFI 事業者に株主として出資せず、本事業に係る業務の一部を PFI 事業者から直接受託し、又は請け負う者をいう。
(6) 設計企業
PFI 事業者から直接設計業務を受託し、又は請け負う者である●●をいう。
(7) 建設企業
PFI 事業者から直接建設業務を受託し、又は請け負う者である●●をいう。
(8) 工事監理企業
PFI 事業者から直接工事監理業務を受託し、又は請け負う者である●●をいう。
(9) 維持管理企業
PFI 事業者から直接維持管理業務を受託し、又は請け負う者である●●をいう。
(10)運営企業
PFI 事業者から直接運営業務を受託し、又は請け負う者である●●をいう。
⮚ 業務関連
(11)本件業務
本事業のうち、以下の業務を個別又は総称していい、詳細は要求水準書及び提案書類による。ア 設計業務
イ 建設業務
ウ 工事監理業務エ 開業準備業務オ 維持管理業務カ 運営業務
キ 提案施設事業
(12)設計業務
本件業務のうち本施設に係る設計業務をいい、詳細は要求水準書及び提案書類による。
(13)建設業務
本件業務のうち本施設に係る建設業務をいい、詳細は要求水準書及び提案書類による。
(14)工事監理業務
本件業務のうち本施設に係る工事監理業務をいい、詳細は要求水準書及び提案書類による。
(15)開業準備業務
本件業務のうち本施設に係る開業準備業務をいい、詳細は要求水準書及び提案書類による。
(16)維持管理業務
本件業務のうち本施設に係る維持管理業務をいい、詳細は要求水準書及び提案書類による。
(17)運営業務
本件業務のうち本施設に係る運営業務をいい、詳細は要求水準書及び提案書類による。 (18)整備業務
設計業務、建設業務、工事監理業務及びその他の関連業務の総称をいい、各業務の詳細は要求水準書及び提案書類による。
(19)維持管理・運営業務
維持管理業務及び運営業務の総称をいい、各業務の詳細は要求水準書及び提案書類による。
(20)提案施設事業
本事業のうち、PFI 事業者の提案により行う、独立採算方式による提案施設の整備、維持管理・運営に係る事業をいい、詳細は要求水準書及び提案書類による。
(21)統括管理
SPC の運営管理等に係る業務をいい、詳細は要求水準書及び提案書類による。
(22)本工事
建設業務に係る工事をいう。
⮚ 施設関連
(23)本施設
PFI 事業者が本事業契約に従いその整備業務及び維持管理・運営業務を行う屋内施設及び屋外施設をいい、詳細は本事業関連書類に定める。
(24)利用料金収受施設
本施設のうち、PFI 事業者が指定管理者として利用料金を収受する施設をいう。
(25)提案施設
PFI 事業者の提案に基づき、PFI 事業者が自ら整備する公共公益機能を有する施設をいい、詳細は要求水準書及び提案書類による。
(26)事業用地
本事業の用に供される土地をいい、詳細は要求水準書において特定される。
(27)提案施設用地
提案施設事業の用に供される土地をいい、詳細は PFI 事業者からの提案を踏まえて特定される。
⮚ 期間関連
(28)事業期間
本事業契約の締結日を開始日とし、令和 25 年 3 月 31 日まで（ただし、本事業契約が解除等により同日以前に終了した場合には、当該終了の日）までの期間をいう。
(29)整備業務期間
本事業契約の締結日から本引渡予定日までの期間をいう。ただし、PFI 事業者が本引渡予定日までに全ての本施設を市に引渡せなかった場合には、市が全ての本施設の引渡を受けた日までの期間をいう。
(30)維持管理・運営業務期間
維持管理・運営業務を実施する期間をいい、令和 10 年 3 月●日から令和 25 年 3 月 31 日まで（ただし、本事業契約が解除等によりそれ以前に終了した場合には、当該終了の日）までの期間をいう。
(31)提案施設事業期間
本事業関連書類に従い、PFI 事業者が提案施設事業を実施する期間をいう。
(32)本日程表
別紙 2 記載の本事業に係る日程表をいう。
(33)本事業契約の締結日
本事業契約の仮契約が熊谷市議会の議決を経て本契約となった日をいう。
(34)本引渡日
本施設の全部が実際に市に引き渡された日をいう。
(35)本引渡予定日
令和●年●月●日又は本事業契約に従い変更されたその他の日をいう。
(36)供用開始予定日
本施設の供用開始予定日（維持管理・運営業務期間の開始予定日）である令和 10 年 3 月●日をいう。
(37)事業年度
毎年 4 月 1 日から始まる 1 年間をいう。ただし、最初の事業年度は、本事業契約の締結日か
ら当該事業年度の 3 月 31 日までをいい、最終の事業年度は事業期間の終了日の属する年度
の 4 月 1 日から事業期間の終了日までをいう。
⮚ 書類関連
(38)本事業関連書類
要求水準書、基本協定書、募集要項等、募集要項等に関する質疑回答、実施方針等、実施方針等に関する質疑回答、提案書類の総称をいう。
(39)要求水準書
本事業に関し令和 5 年 4 月 17 日に募集要項とともに公表された要求水準書及びその別紙（その後の変更を含む。）をいう。
(40)基本協定書
本事業に関し、市と代表企業、構成企業及び協力企業との間で令和●年●月●日に締結された基本協定書（その後の変更を含む。）をいう。
(41)募集要項等
令和 5 年 4 月 17 日付で公表された、本事業に係る募集要項、資料 1（要求水準書）、資料 2
（サービス対価の算定方法及び支払い方法）、資料 3（審査基準）、資料 4（モニタリング及びサービス対価の改定等）、資料 5（基本協定書（案））、資料 6（事業契約書（案））及び様式集並びにその他の本事業を実施する PFI 事業者の公募手続に関して市が公表した資料（いずれも別添・別冊・別紙関連資料その他一切の附属書類を含み、その後事業提案までに公表されたそれらの変更及び修正を含む。）並びにその他本事業を実施する PFI 事業者の公募手続に関して市が公表し又は優先交渉権者に提示した資料（その後の変更を含む。）をいう。
(42)募集要項等に関する質疑回答
募集要項等に関する質問に対する市の回答書の総称をいう。
(43)実施方針等
令和 4 年 11 月公表の（仮称）道の駅「くまがや」整備事業実施方針及びその付属資料（その後の変更を含む。）をいう。
(44)実施方針等に関する質疑回答
実施方針、要求水準書（案）に関する質問に対する市の回答書の総称をいう。 (45)提案書類
優先交渉権者が公募手続において市に提出した本事業の実施に係る提出書類一式（募集要項 等に関する提出書類、参加資格審査に関する提出書類、事業提案に関する提出書類）、提案 書類に関する市からの質問書に対する回答書その他提案書類の説明又は補足として優先交渉 権者又は PFI 事業者が本協定締結日までに市に提出して受理されたその他一切の資料をいう。
(46)設計図書等
設計図書、完成図書及びその他本事業契約の整備業務に関連して市の要求に基づき作成される一切の書類をいう。
(47)設計図書
基本設計図書、実施設計図書及び本施設についてのその他の設計に関する図書（本事業契約 に定める条件に従い設計図書が変更された場合には、当該変更部分を含む。）の総称をいう。
(48)基本設計図書
要求水準書に規定される仕様の基本設計業務報告書をいう。
(49)実施設計図書
要求水準書に規定される仕様の実施設計業務報告書をいう。
(50)完成図書
要求水準書において、PFI 事業者から市に提出することとされている、本施設に係る竣工図書及びその電子データをいう。
⮚ 指定管理関連
(51)指定管理者
地方自治法第 244 条の 2 第 3 項に定義される指定管理者であって、本条例に基づき、本施設の管理に当たる者をいう。
(52)本指定
PFI 事業者を、本施設に係る指定管理者として指定することをいう。
(53)本条例
本施設の設置及びその管理に関する事項並びに指定管理者に関する事項について市が定める条例（同条例施行規則を含む。）をいう。
⮚ その他
(54)サービス対価
本事業契約に基づく PFI 事業者の本件業務の履行に対して市が支払う対価をいう。なお、サービス対価の詳細は、別紙 5 に記載のとおりである。
(55)セルフモニタリング
業務計画書にて作成するモニタリング計画に基づき、PFI 事業者が自ら実施するモニタリングをいう。
(56)モニタリング
本事業関連書類に適合した本事業の遂行を確保するため、別紙 6 の規定に基づき、本件業務につき行われる各種の調査及び確認をいう。
(57)不可抗力
暴風、豪雨、洪水、高潮、津波、地滑り、落盤、地震、疫病若しくは公衆衛生上の事態その他の自然災害等又は火災、騒擾、騒乱若しくは暴動その他の人為的な現象のうち、通常の予見可能な範囲外のもの（本事業関連書類で水準が定められている場合には、その水準を超えるものに限る。）であって、市又は PFI 事業者のいずれの責めにも帰さないものをいう。
(58)法令等
法律、政令、規則、命令、条例、通達、行政指導若しくはガイドライン、又は裁判所の確定判決、決定若しくは命令、仲裁判断、又はその他の公的機関の定める一切の規定、判断若しくはその他の措置の総称をいう。
以上
別紙 2 本日程表
（第 4 条関係）
1．本事業契約の締結日 熊谷市議会の議決の日
2．施設整備（設計・建設） 本事業契約の締結日～令和 9 年 12 月 31 日
3．本工事開始日 本事業契約の締結日
4．本引渡予定日 令和 10 年●月●日
5．維持管理・運営業務期間 令和 10 年 3 月●日～令和 25 年 3 月 31 日
6．本事業契約終了日 令和 25 年 3 月 31 日
別紙 3 PFI 事業者等が付保する保険
（第 26 条、第 59 条関係）
1. 建設業務期間中の保険
①建設工事保険
2. 開業準備期間中の保険
①第三者賠償責任保険
3. 維持管理・運営期間中の保険
①第三者賠償責任保険
以上
別紙 4 保証書の様式（案）
（第 49 条関係）
【建設企業】（以下「保証人」という。）は、（仮称）道の駅「くまがや」整備事業（以下
「本事業」という。）に関連して、PFI 事業者が熊谷市（以下「市」という。）との間で締結した令和●年●月●日付「（仮称）道の駅「くまがや」整備事業 事業契約書」（以下「本事業契約」という。）に基づいて、PFI 事業者が市に対して負担する本保証書第 1 条の債務につき、本書（以下「本保証書」という。）をもって PFI 事業者と連帯して保証する。
なお、本保証書において用いられる用語は、本保証書において別途定義された場合を除き、本事業契約において定められる用語と同様の意味を有する。
第 1 条 （保証）
保証人は、本事業契約第 49 条に基づく契約不適合責任に基づき PFI 事業者が市に対して負う債務（以下「主債務」という。）を、PFI 事業者と連帯して保証する。
第 2 条 （通知義務）
市は、本保証書の差入日以降において、本事業契約又は主債務の内容に変更が生じたことを知った場合には、遅滞なく当該事由を保証人に対して通知しなければならない。保証書の内容は、市による通知の内容に従って、当然に変更されるものとする。
第 3 条 （保証債務の履行の請求）
1. 市は、保証債務の履行を請求しようとするときは、保証人に対して、市が定めた様式による保証債務履行請求書を送付しなければならない。
2. 保証人は、保証債務履行請求書を受領した日から 7 日以内に当該請求に係る保証債務の履行を開始しなければならない。市及び保証人は、本項に規定する保証債務の履行期限を、別途協議のうえ、決定するものとする。
3. 前項の定めにかかわらず、保証人は、主債務が金銭の支払を内容とする債務である場合には、保証債務履行請求書を受領した日から 30 日以内に当該請求に係る保証債務全額の履行を完了しなければならない。
第 4 条 （求償権の行使）
保証人は、本事業契約に基づく PFI 事業者の市に対する債務が全て履行されるまで、保証人が本保証書に基づく保証債務を履行したことにより、代位によって取得した権利を行使することができない。
第 5 条 （終了及び解約）
1. 保証人は、本保証書を解約及び撤回することができない。
2. 本保証書に基づく保証人の義務は、本事業契約に基づく PFI 事業者の市に対する債務が全て履行されるか又は消滅した場合、終了するものとする。
第 6 条 （準拠法）
本保証書は、日本国の法令に準拠し、日本国の法令に従って解釈されるものとする。
第 7 条 （管轄裁判所）
本保証書に関する全ての紛争は、さいたま地方裁判所熊谷支部を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
令和●年●月●日
保証人： 代表取締役
別紙 5 サービス対価の構成及び支払方法
（第 11 条、第 75 条、第 76 条関係）
「募集要項」資料２ サービス対価の算定方法及び支払い方法 参照。
別紙 6 モニタリング及びサービス対価の改定等の基準と方法
（第 77 条、第 78 条、第 79 条、第 89 条関係）
「募集要項」資料４ モニタリング及びサービス対価の改定等 参照。
別紙 7 法令変更による増加費用又は損害の負担割合
（第 96 条関係）
1. 本事業
市負担割合 | PFI 事業者負担割合 | |
① 本事業（提案施設事業を除く）に類型的又は特別に影響を及ぼす法令の制定・改正の場合 | 100％ | 0％ |
② 消費税に関する変更 | 100％ | 0％ |
③ ①及び②以外の法令の制定・改正の場合 | 0％ | 100％ |
2. 提案施設事業
市負担割合 | PFI 事業者負担割合 | |
① 提案施設事業に類型的又は特別に影響を及ぼす法令の制定・改正の場合 | 0％ | 100％ |
② 消費税に関する変更 | 0％ | 100％ |
③ ①及び②以外の法令の制 定・改正の場合 | 0％ | 100％ |
なお、上記 1．及び 2．の「（各事業に）類型的又は特別に影響を及ぼす法令」とは、各事業及び各事業類似のサービスを提供する事業に関する事項を直接的に規定することを目的とした法令を意味するものとし、これに該当しない法人税その他の税制変更及び PFI 事業者若しくは各事業に対して一般的に適用される法律の変更は含まれないものとする。また、上記の損害等には PFI 事業者の逸失利益は含まない。
以上
別紙 8 不可抗力による増加費用又は損害の負担割合
（第 82 条、第 98 条関係）
1. 本事業（提案施設事業を除く。以下本項において同じ。）
(1) 整備業務期間
整備業務期間中に不可抗力が生じ、本事業に関して PFI 事業者に増加費用又は損害が発生した場合、当該損害、損失及び費用の額が、整備業務期間中における累計で、サービス対価 A の合計金額相当額の 1 パーセントに至るまでは PFI 事業者が負担するものとし、これを超える額については市が負担する。ただし、当該不可抗力事由により保険金が支払われる場合、PFI 事業者の負担額を超えた当該保険金額相当額は、市の負担部分から控除する。
(2) 維持管理・運営業務期間（開業準備期間を含む。）
維持管理・運営業務期間中に不可抗力が生じ、本事業に関して PFI 事業者に損害、損失及び費用が発生した場合、当該損害、損失及び費用の額が一事業年度につき累計で不可抗力が生じた日が属する事業年度において支払われるべきサービス対価 B の 1 パーセントに至るまでは PFI 事業者が負担するものとし、これを超える額については市が負担する。ただし、当該不可抗力事由により保険金が支払われる場合、PFI 事業者の負担額を超えた当該保険金額相当額は、市の負担部分から控除する。
2. 提案施設事業
不可抗力が生じ、提案施設事業に関して PFI 事業者に損害、損失及び費用が発生した場合であっても、当該損害、損失及び費用は全て PFI 事業者が負担する。
なお、上記の損害等には PFI 事業者の逸失利益は含まない。
以上
別紙 9 （仮称）道の駅「くまがや」整備事業 事業用定期借地権設定契約書（案）1
（第 71 条関係）
貸付人である熊谷市（以下「市」という。）と、借受人である●●（以下「PFI 事業者」という。）は、市と PFI 事業者が令和●年●月●日付で締結した「（仮称）道の駅「くまがや」整備事業 事業契約書」（以下「事業契約」という。）に基づき、市の所有する別紙 1 の土地（以下「提案施設用地」という。）を PFI 事業者が借り受けて行う提案事業について、次のとおり、事業用定期借地権設定契約書（以下「本契約」という。）を締結する。なお、事業契約において定義された用語は、本契約においても同様の意義を有する。
第 1 条 （目的）
1. 市は、PFI 事業者が別紙 2「事業条件」に基づき設計及び建設された建物（以下「提案施設」という。）を所有することを目的として、提案施設用地に、PFI 事業者のために借地借家法（平成 3 年法律第 90 号。以下「法」という。）第 23 条第 2 項に規定する事業用定期借地権を設定する。
2. 本契約により、市が PFI 事業者のために設定する定期借地権（以下「本件借地権」という。）は、賃借権とする。
3. 本件借地権については、法第 3 条から第 8 条まで、第 13 条及び第 18 条並びに民法（明治 29 年法律第 89 号）第 619 条の規定は、適用しない。
第 2 条 （建物の建築等）
1. PFI 事業者は、提案施設の設計図書等の作成にあたっては、市と十分に協議を行い、完成 前に市の確認を受けなければならない。また、PFI 事業者は、提案施設の建設にあたっても 市と十分に協議を行い、着工前、工事期間中及び竣工時に市の確認を受けなければならない。
2. PFI 事業者は、提案施設用地に提案施設と異なる建物又は建物以外の構造物を建築してはならない。ただし、法令上の制約その他の事情により提案施設と異なる建物又は建物以外の構造物を建築しようとする場合には、PFI 事業者は、あらかじめ、市に図面を添えて報告の上、市の書面による承認を得なければならない。この場合、市の承認を得た建物又は建物以外の構造物をもって提案施設とする。
3. PFI 事業者は、提案施設の増改築（再築を含む。）、大規模の修繕（建築基準法（昭和 25 年 法律第201 号）第2 条第14 号）又は大規模の模様替（同条第15 号）をしようとするときは、 あらかじめ、市に増改築、大規模の修繕又は大規模の模様替に関する図面を添えて報告の上、市の書面による承認を得なければならない。
1 借地借家法第 23 条第 2 項（借地期間 10 年以上～30 年未満）及び、同条第 3 項が適用されることにより、公正証書を作成する想定です。
4. 市が第 2 項ただし書又は前項の規定による承認を与えた場合でも、本件借地権の存続期間
（以下「存続期間」という。）は延長されず、本契約は、第 3 条第 1 項に規定する存続期間の満了により当然に終了するものとする。
5. PFI 事業者は、存続期間中、提案施設を、下記用途（以下「指定用途」という。）に供しなければならない。また、PFI 事業者は、市の書面による事前の承諾がない限り、提案施設の全部又は一部を指定用途以外の用途に供してはならない。
記
【PFI 事業者の提案内容及び計画協議での合意に基づき記載する】
6. PFI 事業者は、存続期間中、自らの責任及び費用負担で、別紙 2「事業条件」に記載する条件にて提案施設の維持管理・運営を含む指定用途の提供（必要な許認可等の取得・維持を含む。以下同じ。）を継続しなければならない。
7. 前各項に規定するほか、PFI 事業者は、提案施設の設計及び建築並びに維持管理・運営を含む指定用途の提供を行うにあたっては、本契約、事業契約及び本事業関連書類に定める内容及び条件に従ってこれを実施するものとする。
第 3 条 （存続期間）
1. 本契約に基づく本件借地権の存続期間は、令和●年●月●日から令和 25 年 3 月 31 日までとする。
2. 市は、存続期間の開始日に、PFI 事業者に提案施設用地を引き渡すものとする。
3. 第 1 項に規定される存続期間には、提案施設の建築に要する期間及びこれらの撤去等原状回復に要する期間を含むものとする。
4. PFI 事業者は、提案施設用地において、令和 10 年 3 月 1 日（以下「開業期限」という。）までに、提案施設を完成させ、同日から指定用途の提供を開始しなければならない。
5. 第 2 項に規定される存続期間の開始日及び前項に規定される開業期限は、市及び PFI 事業者の合意により、変更することができる。
第 4 条 （借地料）
1. PFI 事業者は市に対し、提案施設用地の使用に関して、借地料として別紙 3「借地料」により算定した金額を支払う。
2. 借地料は、存続期間の開始日から算定するものとする。この場合において、1 月に満たない期間の借地料は日割計算（1 月は 30 日とする）によるものとし、1 円未満の端数は切り捨てるものとする。
3. PFI 事業者は、第 1 項に規定する借地料を、半期毎に、市の発行する納入通知書により市に支払わなければならない。
4. PFI 事業者は、借地料につき、当年 4 月分～9 月分を当年 9 月末日、当年 10 月分～翌年 3 月分を翌年 3 月末日までに支払うものとする。この場合において、納入期限が休日（日曜日、土曜日及び国民の祝日に関する法律（昭和 23 年法律第 178 号）に規定する休日をいう。以
下同じ。）にあたるときは、納入期限直後の休日でない日を納入期限とする。
第 5 条 （保証金）
1. PFI 事業者は、借地料、次条に規定する延滞金、第 24 条第 1 項に規定する違約金及びその他本契約に基づいて生ずる一切の PFI 事業者の債務を担保するため、存続期間の開始日までに、市に対し、保証金として前条第 1 項に規定する借地料の第 3 条第 1 項に規定する存続期間に係る総額の 100 分の 10 に相当する金●円（以下「保証金額」という。）を預託しなければならない。
2. 前項の保証金は、損害賠償額の予定又は第 24 条第 1 項に規定する違約金の全部若しくはその一部と解釈せず、また解約手付としての効力を有しないものとする。
3. PFI 事業者に借地料の不払いその他本契約に関して発生する債務（違約金を含む。）の支払遅延が生じたときは、市は、催告なしに保証金をこれらの債務の弁済に充当することができる。この場合において、市は、弁済充当日、弁済充当額及び費目を PFI 事業者に書面で通知するものとし、PFI 事業者は、市から充当の通知を受けたときは、通知を受けた日から 30 日以内に市に対し充当による保証金の不足額を追加して預託しなければならない。
4. 本契約の終了に伴い、PFI 事業者が提案施設用地を第 16 条の規定により原状に復して市に返還し、かつ、第 17 条第 1 項に規定する定期借地権設定登記をした場合はその抹消及び提案施設の滅失登記がなされた場合において、市は、本契約に基づいて生じた PFI 事業者の債務で未払いのものがあるときは保証金の額から当該未払債務の額を差し引いた額を、未払債務がないときは保証金の額を、それぞれ遅滞無く PFI 事業者に返還しなければならない。この場合において、返還すべき金員には利息を付さないものとする。
5. 前項の場合において、PFI 事業者の未払債務の金額を差し引いて保証金を返還するときは、市は、保証金から差し引く金額の内訳を PFI 事業者に明示しなければならない。
6. 第 4 項の場合において、PFI 事業者の未払債務の金額が保証金の額を超えるときは、市は PFI 事業者に対し、当該保証金の額を超える金額を請求することができる。
7. PFI 事業者は、第 16 条の規定に基づく PFI 事業者の義務及び第 17 条第 2 項の規定に基づく定期借地権設定登記の抹消義務の履行を完了するまでの間、保証金返還請求権をもって市に対する借地料その他の債務と相殺することはできない。
8. PFI 事業者は、保証金返還請求権を第三者に譲渡し、又は担保その他権利の用に供してはならない。
第 6 条 （延滞金）
PFI 事業者は、借地料の支払その他の債務をそれぞれの期限までに履行しないときは、当該債務の額に対して、市に対しそれぞれの期限の翌日から履行の日までの日数に応じ、契約締結の日において適用される政府契約の支払遅延防止等に関する法律（昭和 24 年法律第 256
号）第 8 条第 1 項の規定に基づき政府契約の支払遅延に対する遅延利息の率を定める件（昭
和 24 年 12 月大蔵省告示第 991 号）に定める割合で計算した額の延滞金を支払わなければな
らない。
第 7 条 （建物の賃貸）
PFI 事業者は、指定用途の範囲内及び別紙 2「事業条件」に従う限りにおいて、提案施設の全部又は一部を第三者へ賃貸しようとする場合、次に定める条件に従う。
(1) PFI 事業者はあらかじめ書面により当該第三者と締結する賃貸借契約（以下「建物賃貸借契約」という。）の内容（賃貸料を含む。）について明らかにして、市の書面による承認を得なければならない。
(2) 建物賃貸借契約は、本件借地権の存続期間及び提案施設の撤去等原状回復に要する期間を勘案し、適切な時期に終了するものとしなければならない。
(3) 建物賃貸借契約は、定期建物賃貸借とし、法第 38 条第 1 項の規定に従い、契約の更新がない旨を定めなければならない。
(4) 建物賃貸借契約の締結に先立ち、提案施設の賃借人に対し、法第 38 条第 3 項の規定による説明を行わなければならない。
(5) 建物賃貸借契約の期間が 1 年以上である場合は、法第 38 条第 6 項の通知期間内に、提案施設の賃借人である第三者に対し、期間の満了により建物賃貸借契約が終了する旨を通知しなければならない。
(6) 暴力団（熊谷市暴力団排除条例（平成 25 年熊谷市条例第 28 号）第 2 条第 1 号に規定する暴力団をいう。以下同じ。）又は暴力団員（同条第 2 号に規定する暴力団員をいう。以下同じ。）若しくは暴力団の構成員でなくなった日から 5 年を経過していない者若しくは役員に前記要件に該当する者を含む法人に対して賃貸してはならない。
(7) 建物賃貸借契約において、次に掲げる定めを含む市の指定する規定を置かなければならない。
ア 賃貸する提案施設の用途についての定め
イ 転貸する場合（転貸先の変更を含む。）には市の書面による事前の承諾を得る旨の定め
ウ 建物賃貸借に関する権利譲渡禁止の定め
エ 上記各規定に反した場合に建物賃貸借契約を無催告解除できる旨の定め
第 8 条 （借地権の譲渡の禁止等）
1. PFI 事業者は、本件借地権を第三者に譲渡し、又は担保その他権利の用に供してはならず、提案施設用地を第三者に転貸してはならない。ただし、あらかじめ市の承諾を得たときは、 この限りでない。
2. PFI 事業者は、前項の規定に基づく市の承諾を得て、本件借地権を第三者に譲渡又は転貸する場合には、本契約における PFI 事業者の地位及び本契約において PFI 事業者が市に対して負う全ての義務を当該第三者に承継させなければならない。
3. 市は、第 1 項の規定に基づく承諾をするにあたっては、前項の規定に基づく条件の他、必
要と認める条件を付すことができる。
第 9 条 （土地の譲渡）
1. 市は、提案施設用地を第三者に譲渡しようとする場合は、あらかじめ、その旨を PFI 事業者に通知しなければならない。
2. 市は、提案施設用地を第三者に譲渡した場合には、PFI 事業者に対する保証金返還債務を含め、本契約における市の地位を当該第三者に承継させなければならない。
第 10 条（承諾事項）
1. 本契約に規定する場合のほか、PFI 事業者は、次の各号に掲げる行為を行おうとする場合には、あらかじめ、市の書面による承諾を得なければならない。
(1) 第 2 条第 3 項に規定する場合のほか、提案施設に係る物件表示に記載する事項の変更
（市があらかじめ軽微と認めるものを除く。）又は追加
(2) 提案施設の第三者への譲渡
(3) 提案施設を担保その他権利の用に供すること
(4) 提案施設用地の区画形質の変更
2. 市は、第 1 項の規定に基づき承諾をするに当たっては、必要と認める条件を付すことができる。
第 11 条（通知義務）
PFI 事業者は、次の各号に該当することとなった場合は、直ちに、その旨を市に書面により通知しなければならない。
(1) 商号、代表者又は主たる事務所の所在地を変更したとき。
(2) 合併、分割、解散その他これらに類する変動（株主の変更を含む。）があったとき。
第 12 条（土地の適正な使用等）
1. PFI 事業者は、提案書類に従い、善良な管理者の注意をもって提案施設用地を使用し、土壌の汚染等により原状回復が困難となるような使用をしてはならない。
2. PFI 事業者は、騒音、振動、悪臭、有毒ガス又は汚水の排出等によって近隣に迷惑となるような行為を行ってはならない。
3. PFI 事業者は、自らの負担により、提案施設用地の保守及び防災について、充分配慮しなければならない。
4. PFI 事業者は、天災その他の事由により、提案施設用地に異常が生じたときは、直ちに書面により市に報告しなければならない。
5. PFI 事業者は、提案施設用地又は提案施設が天災その他の事由によって損壊し、当該損壊により第三者に損害を与えた場合には、その賠償の責めを負うものとする。なお、PFI 事業
者は、提案施設に関して、自らの費用負担により、市が適切と認める内容の火災保険と施設所有管理者賠償責任保険を付さなければならない。
第 13 条（実地調査等）
PFI 事業者について次のいずれかに該当する事由が生じたときは、市は、PFI 事業者に対し、提案施設用地及び提案施設を実地に調査し、又は参考となるべき資料の提出その他の報告を求めることができる。この場合において、PFI 事業者は、調査を拒み、若しくは妨げ、又は報告を怠ってはならない。
(1) 第 4 条第 1 項に規定する借地料の支払を遅滞したとき。
(2) 第 2 条第 2 項、同条第 3 項、同条第 5 項又は第 10 条第 1 項の規定により市に承諾を求めたとき。
(3) 第 2 条、第 7 条、第 8 条又は前条の規定に違反したと認められるとき。
(4) その他 PFI 事業者の提案施設用地及び提案施設の使用状況に照らし、市が調査を必要と認めたとき。
第 14 条（契約の解除）
1. 次の各号に掲げる事由のいずれかが PFI 事業者に存する場合において、市が相当の期間を定めて当該事由に係る義務の履行を PFI 事業者に対し催告したにもかかわらず、PFI 事業者がその期間内に当該義務を履行しないときは、市は、本契約を解除することができる。
(1) 第 2 条第 2 項の規定に違反して、提案施設用地に提案施設と異なる建物又は建物以外の構造物を建築したとき。
(2) 第 2 条第 3 項の規定に違反して、提案施設の増改築（再築を含む）、大規模の修繕又は大規模の模様替をしたとき。
(3) 第 2 条第 5 項の規定に違反して、提案施設を指定用途以外の用途に供したとき。
(4) 第 2 条第 6 項の規定に違反して、別紙 2「事業条件」に記載する条件以外の条件で、指定用途の提供をしたとき（提供を中止したときを含む）、又は同条第 7 項の規定に違反したとき。
(5) 第 3 条第 7 項の規定に違反して、開業期限までに別紙 2「事業条件」に記載された内容に基づく事業を開業させなかったとき。
(6) 第 4 条第 1 項に規定する借地料の支払を履行期限から 3 か月以上遅延したとき。
(7) 第 5 条第 8 項の規定に違反して、保証金返還請求権を譲渡し、又は担保その他権利の用に供したとき。
(8) 第 7 条の規定に違反して、提案施設の全部又は一部を第三者に賃貸したとき。
(9) 第 8 条の規定に違反して、本件借地権を第三者に譲渡等し、又は提案施設用地を第三者に転貸したとき。
(10)第 10 条第 1 項に規定する承諾を得ないで、同項に掲げる行為を行ったとき。
(11)第 12 条第 1 項ないし同条第 5 項の規定に違反する提案施設用地の使用を行ったとき。 (12)市の信用を著しく失墜させる行為があったとき。
(13)その他本契約又は法令等の規定に違反する行為があったとき。
2. 次の各号に掲げる事由のいずれかが存する場合においては、市は、何らの催告なく本契約を解除することができる。
(1) 本事業の優先交渉権者の決定手続に関して基本協定第 6 条第 6 項各号のいずれかの事由が生じていたことが判明したとき。
(2) 市と PFI 事業者の間で締結された令和●年●月●日付（仮称）道の駅「くまがや」整備事業 事業契約書が、PFI 事業者の責めに帰すべき事由により解除されたとき。
(3) PFI 事業者において手形・小切手が不渡りとなったとき、又は銀行取引の停止処分があったとき。
(4) PFI 事業者において破産手続、会社更生手続又は民事再生手続の開始その他の法的整理手続の開始の申立てがあったとき。
(5) PFI 事業者が差押、仮処分競売・保全滞納等の強制執行申立を受けたとき。
(6) PFI 事業者が次に掲げるいずれかに該当するとき、又は暴力団若しくは暴力団員が提案施設用地若しくは提案施設を使用していることが判明したとき。
ア PFI 事業者の役員等（（非常勤の者を含む。）、支配人及び支店又は営業所の代表者）が暴力団員であると認められるとき。
イ 暴力団又は暴力団員が PFI 事業者の経営に実質的に関与していると認められるとき。ウ PFI 事業者の役員等が、その属する法人、自己若しくは第三者の不正な利益を図る
目的で、暴力団又は暴力団員を利用していると認められるとき。
エ PFI 事業者の役員等が、暴力団又は暴力団員に対して資金等を提供し、又は便宜を供与する等直接的若しくは積極的に暴力団の維持及び運営に協力し、又は関与していると認められるとき。
オ ウ及びエに掲げる場合のほか、役員等が、暴力団又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有していると認められるとき。
カ 本契約に係る下請契約又は資材及び原材料の購入契約等の契約（以下「下請契約等」という。）に当たって、その相手方がアからオまでのいずれかに該当することを知 りながら、当該者と契約を締結したと認められるとき。
キ 本契約に係る下請契約等に当たって、アからオまでのいずれかに該当する者をその相手方としていた場合（カに該当する場合を除く）において、市が当該下請契約等の解除を求めたにもかかわらず、それに従わなかったとき。
ク この契約の履行に当たって、暴力団又は暴力団員から不当の介入を受けたにもかかわらず、遅滞なくその旨を市に報告せず、又は警察に届けなかったとき。
(7) その他本契約を継続し難い重大な背信行為が PFI 事業者にあったと市が認めるとき。
3. 市は、提案施設用地を公用又は公共用に供するため必要を生じたときは、地方自治法（昭和 22 年法律第 67 号）第 238 条の 4 第 5 項の準用する第 238 条の 5 第 4 項の規定により、本契約を解除することができる。この場合において、第 16 条の規定に基づく原状回復をなすべき期限及び方法は、市及び PFI 事業者が協議して定める。
4. 市は、前項の規定による本契約の解除日を PFI 事業者に書面で通知する。
第 15 条（不可抗力時の解約）
1. 天災その他市及び PFI 事業者のいずれの責めにも帰すべからざる不可抗力により、提案施設用地又は提案施設が滅失又は著しく損傷したことによって提案施設を指定用途に供することができなくなったときその他指定用途を実施することが著しく困難となったとき、市及び PFI 事業者は、相手方に対し、本契約の解約の協議を求めることができる。
2. 前項の規定により本契約を解約するときは、市及び PFI 事業者の間で協議の上、解約の日を決定するものとする。この協議に当たっては、次条の規定により、PFI 事業者が提案施設用地を原状に復す等して市に返還するために必要な期間を考慮するものとする。この場合において、提案施設全体を収去する必要があると市が認めた場合には、PFI 事業者は提案施設全体を収去するものとし、この場合の費用負担については市及び PFI 事業者の間で協議して合理的に決定するものとする。
第 16 条（原状回復義務）
1. PFI 事業者は、存続期間の満了、第 14 条第 1 項ないし同条第 3 項その他の事由による解除又は前条第 1 項の規定による解約により本契約が終了するときは、自己の費用をもって提案施設、提案施設用地に存する建物その他 PFI 事業者が提案施設用地に附属させた物（以下
「提案施設等」という。）を収去及びこれらについての滅失登記を行い、存続期間の満了日
（第 14 条第 1 項ないし同条第 3 項その他の事由による解除又は前条第 1 項の規定による解約の場合にあっては市の指定する期日又は市及び PFI 事業者が協議して定める期日）までに提案施設用地につき必要な埋戻し又は土壌汚染その他必要な検査を行い、原状に復して、更地で市に返還しなければならない。この場合、PFI 事業者は、市に対して、提案施設等の買い取りを請求することはできない。ただし、提案施設用地の返還方法については、本契約の終了前に市及び PFI 事業者で協議し、本項に規定する方法と異なる方法を定めることができる。
2. 本件借地権が存続期間の満了によって消滅する場合には、PFI 事業者は、期間満了 1 年前までに提案施設の取壊し及び提案施設の賃借人の退去等、提案施設用地の返還に必要な事項を書面により市に報告しなければならない。
3. 本契約が第 14 条第 1 項ないし同条第 3 項その他の事由により解除される場合又は前条第 1項の規定により解約される場合には、PFI 事業者は、解除又は解約の合意時から速やかに提案施設の取壊し及び提案施設の賃借人の退去等の提案施設用地の返還に必要な事項を書面により市に報告しなければならない。
4. PFI 事業者は、第 2 項又は前項に規定する提案施設の取壊し及び提案施設の賃借人の退去等の提案施設用地の返還が完了したときは、その結果について書面により市に報告しなければならない。市は、当該報告を受けた場合には完了検査を行い、原状回復していると認められる場合には、PFI 事業者にその旨を通知する。当該通知をもって、第 1 項に規定する返還が完了したものとする。
5. 第 1 項ないし第 4 項の規定にかかわらず、PFI 事業者が正当な理由なく本条の規定による原状回復を行わず、提案施設用地の返還が遅延することが認められる場合、市は、PFI 事業者に代わって原状回復を行うことができる。この場合、PFI 事業者は市が行う原状回復に異議を申し出ることができず、また市の措置に要した費用及び市に生じた損害を負担しなければならない。
6. 第 1 項の規定による提案施設用地の返還が遅延した場合には、PFI 事業者は、遅延期間に応じ、日割計算により算出した第 4 条第 1 項に規定する借地料相当額に第 6 条に規定する延滞金を加えた額を市に支払わなければならない。
第 17 条（登記）
1. 市及び PFI 事業者は、本契約を締結した後、提案施設用地について定期借地権設定登記をすることができるものとする。当該登記を行った場合において、登記事項に変更を生じた場合、市及び PFI 事業者は当該変更登記に必要な手続を行うものとする。
2. 前項の登記を行った場合において、本契約が終了したときは、市及び PFI 事業者は、定期借地権設定登記を抹消するものとする。
3. 定期借地権設定登記並びにその変更及び抹消に要する費用は PFI 事業者の負担とする。
第 18 条（契約不適合責任）
1. 提案施設用地は現状有姿で PFI 事業者に貸し渡されるものであり、提案施設用地が本契約又は募集要項等で明示されている条件を満たしていない場合を除き、市は提案施設用地に関する契約不適合責任を何ら負担せず、PFI 事業者は借地料の減免若しくは損害賠償請求又は本契約の解除をすることができない。
2. 前項の規定にかかわらず、提案施設用地の地中から埋蔵文化財、地中埋設物、土壌汚染等の瑕疵で募集要項等から合理的に推測し得ないものが発見された場合は、PFI 事業者は速やかに市に報告を行うものとし、この場合、市は自らの負担により、その掘削除去を行うものとし、また必要と認める場合、次条の規定に従い借地料を減額することができる。この場合において、当該埋蔵文化財等の撤去に伴い工事期間の延長及びそれに伴う工事費の増額、費用に係る借入金利の発生等の PFI 事業者に発生した合理的な増加費用又は損害は市がこれを負担する。
第 19 条（借地料の減額）
市は、提案施設用地が PFI 事業者の責めに帰することができない事由により滅失し、又は
毀損した場合には、PFI 事業者の請求に基づき、滅失し、又は毀損した部分に係る借地料として市が認める金額を減額することができる。
第 20 条（損害賠償）
PFI 事業者が本契約の規定に違反したことにより市に損害を与えたときは、PFI 事業者は、市に対しその損害を賠償しなければならない。
第 21 条（補償）
第 14 条第 3 項の規定により本契約が解約された場合において、PFI 事業者に損失が生じた
ときは、PFI 事業者は、地方自治法第 238 条の 5 第 5 項の規定により、市に対し、その補償を請求することができる。
第 22 条（苦情その他の紛争処理）
PFI 事業者は、提案施設用地及び提案施設の使用等に伴い、近隣住民等の第三者からの苦情その他の紛争が生じたときは、PFI 事業者の責任において処理し、及び解決しなければならない。ただし、市の責に帰すべき事由による場合は、市の責任により処理解決するものとする。
第 23 条（費用補償請求権等の放棄）
1. PFI 事業者は、存続期間における提案施設用地の使用に必要な一切の費用を負担する。
2. PFI 事業者は、本契約の終了に伴う提案施設用地の明渡しに際し、市に対し、第 5 条に規定する保証金の返還以外には、有益費の償還、移転料、立退料等の名目のいかんを問わず、一切の財産上の請求をすることができない。
第 24 条（違約金）
1. 第 14 条第 1 項又は同条第 2 項の規定により、市が本契約を解除した場合、PFI 事業者は、市に対し、保証金額に相当する金額を、市が本契約を解除した日から 1 か月以内に違約金として支払わなければならない。なお、本項の規定は、市に実際に生じた損害の額が本項の違約金の額を超える場合において、その超過分につき市が損害賠償を請求することを妨げるものではない。
2. 次の各号に掲げる者が本契約を解除した場合は、前項の場合に該当するとみなす。
(1) PFI 事業者について破産手続開始の決定があった場合において、破産法（平成 16 年法律第 75 号）の規定により選任された破産管財人
(2) PFI 事業者について更生手続開始の決定があった場合において、会社更生法（平成 14 年法律第 154 号）の規定により選任された管財人
(3) PFI 事業者について再生手続開始の決定があった場合において、民事再生法（平成 11 年
法律第 225 号）の規定により選任された再生債務者等
3. PFI 事業者は、第 1 項又は前項の規定により本契約が解除されたときは、市に対して補償を請求することはできない。
第 25 条（秘密保持）
1. 市及び PFI 事業者は、本事業又は本契約に関して知り得たすべての情報のうち次の各号に掲げる以外のもの（以下「秘密情報」という。）について守秘義務を負い、当該秘密情報を第三者に開示又は漏えいしてはならず、本事業の目的以外に使用してはならない。
(1) 開示の時に公知であるか、又は開示を受けた後被開示者の責めによらずに公知となった情報
(2) 開示者から開示を受ける前に既に被開示者が自ら保有していた情報
(3) 開示者が本契約に基づく守秘義務の対象としないことを承諾した情報
(4) 開示者から開示を受けた後、正当な権利を有する第三者から何らの守秘義務を課されることなく取得した情報
(5) 裁判所等により開示が命じられた情報
(6) 市が法令等に基づき開示する情報
2. 市及び PFI 事業者は、弁護士や公認会計士等への相談依頼等の際に、当該業務に必要な限りで第三者に秘密情報を開示することができる。
3. 前項の場合において、市及び PFI 事業者は、秘密情報の開示を受けた第三者に第 1 項と同等の守秘義務を負わせるとともに、当該秘密情報を目的外で使用することのないよう適切な配慮をしなければならない。
第 26 条（契約の費用）
本契約の締結に要する費用は、全て PFI 事業者の負担とする。
第 27 条（管轄裁判所）
市及び PFI 事業者は、本契約から生じる一切の法律関係に基づく訴えについては、さいたま地方裁判所熊谷支部を第一審とする専属管轄に服することに合意する。
第 28 条（疑義の決定）
本契約に定めのない事項及び本契約に関し疑義があるときは、市と PFI 事業者の間において誠実に協議の上決定するものとする。
第 29 条（強制執行認諾）
市及び PFI 事業者は、本契約書記載の金銭債務を履行しないときは、直ちに強制執行に服
するものとする。
（以下余白）
以上を証するため、本契約書 2 通を作成し、市及び PFI 事業者は、それぞれ記名押印の上、各 1 通を保有する。
令和●年●月●日
市：埼玉県熊谷市宮町二丁目 47 番地 1熊谷市
熊谷市長 印
PFI 事業者：
別紙 1 物件表示
【PFI 事業者の提案内容及び計画協議での合意に基づき記載する】
別紙 2 事業条件
（第 1 条、第 2 条、第 7 条、第 14 条関係）
以下の事業条件を満たすこと。 1．用地面積と位置
【PFI 事業者の提案内容及び計画協議での合意に基づき記載する】
2．提案施設に関する条件
提案施設は、以下に記載する事項に沿った建築物とする。
【PFI 事業者の提案内容及び計画協議での合意に基づき記載する】
3．その他、PFI 事業者の提案事項等
【PFI 事業者の提案内容及び計画協議での合意に基づき記載する】
別紙 3 借地料
（第 4 条関係）
1．借地料の額
●円／月
2．借地料の改定
市が、社会経済情勢及びその他の理由により、その額が実情にそぐわなくなったと判断したときには、原則として 5 年ごとに改定することができる。