Contract
別記第3号
工 事 監 理 業 務 委 託 契 約 基 準
この基準は、工事監理業務に関する委託契約の一般的約定事項を定めるものである。
(総則)
第1 発注者及び受注者は、工事監理業務委託契約書(以下「契約書」という。)及びこの基準に基づき、別冊の仕様書、現場説明書及びこれらの図書に係る質問回答書(以下「工事監理仕様書」という。)に従い、日本国の法令を遵守し、この契約(契約書、この基準及び工事監理仕様書を内容とする業務の委託契約をいう。以下同じ。)を履行しなければならない。
2 受注者は、業務(契約書、この基準及び工事監理仕様書を内容とする工事監理業務をいう。以下同じ。)を契約書記載の履行期間(以下「履行期間」という。)内に完了し、発注者は、その業務委託料を受注者に支払う。
3 発注者は、その意図する業務を完了させるため、業務に関する指示を受注者に行うことができる。この場合において、受注者は、当該指示に従い業務を行わなければならない。
4 業務を完了するために必要な一切の手段については、契約書、この基準若しくは工事監理仕様書に特別の定めがある場合又は前項の指示若しくは発注者と受注者との協議がある場合を除き、受注者がその責任において定めなければならない。
5 受注者は、この契約の履行に関して知り得た秘密を第三者に漏らしてはならない。
6 この契約の履行に関して発注者と受注者との間で用いる言語は、日本語とする。
7 契約書及びこの基準若しくは工事監理仕様書に定める金銭の支払に用いる通貨は、日本円とする。
8 この契約の履行に関して発注者と受注者との間で用いる計量単位は、工事監理仕様書に特別の定めがある場合を除き、計量法(平成4年法律第 51 号)に定めるところによるものとする。
9 契約書、この基準及び工事監理仕様書における期間の定めについては、民法(明治 29 年法律第 89 号)及び
商法(明治 32 年法律第 48 号)の定めるところによるものとする。
10 この契約は、日本国の法令に準拠するものとする。
11 この契約に係る訴訟の提起又は調停(第 48 の規定に基づき、発注者と受注者との協議の上選任される調停人が行うものを除く。)の申立てについては、日本国の裁判所をもって合意による専属的管轄裁判所とする。
12 受注者が共同企業体を結成している場合においては、発注者は、この契約に基づくすべての行為を共同企業体の代表者に対して行うものとし、発注者が当該代表者に対して行ったこの契約に基づくすべての行為は、当該企業体のすべての構成員に対して行ったものとみなし、また、受注者は、発注者に対して行うこの契約に基づくすべての行為について当該代表者を通じて行わなければならない。
(指示等及び協議の書面主義)
第2 契約書、この基準及び工事監理仕様書に定める指示、催告、請求、通知、報告、申出、承諾、質問、回答及び解除(以下「指示等」という。)は、書面により行わなければならない。
2 発注者及び受注者は、前項の規定にかかわらず緊急やむを得ない事情がある場合には、指示等を口頭で相手方に行うことができる。この場合において、発注者及び受注者は、既に行った指示等を書面に記載し、指示等を行った日から7日以内にこれを相手方に交付しなければならない。
3 発注者及び受注者は、契約書、この基準及び工事監理仕様書に定めるところにより協議を行う場合は、当該協議の内容を書面に記録しなければならない。
(関連業務との調整)
第3 発注者は、業務と発注者の発注に係る第三者の実施する工事監理業務が実施上密接に関連する場合において、必要があるときは、業務の実施に関して調整を行うことができる。この場合において、受注者は、発注者の調整に従い第三者の行う工事監理業務の円滑な実施に協力しなければならない。
(業務計画書の提出)
第4 受注者は、この契約締結後 14 日以内に工事監理仕様書に基づいて業務計画書を作成し、発注者に提出しなければならない。ただし、発注者が、当該業務計画書の提出を必要としない旨の通知を受注者にした場合には、この限りでない。
2 発注者は、必要があると認める場合は、前項の業務計画書を受理した日から7日以内に、受注者に対してその修正を請求することができる。
3 発注者は、履行期間又は工事監理仕様書が変更された場合において、必要があると認めるときは、受注者に対して業務計画書の再提出を請求することができる。この場合において、第1項中「この契約締結後」とあるのは「当該請求があった日から」と読み替えて、前2項の規定を準用する。
4 業務計画書は、発注者及び受注者を拘束するものではない。
(契約の保証)
第5 受注者は、契約書に定めるところによりこの契約の締結と同時に、次の各号のいずれかに掲げる保証を付さなければならない。ただし、第4号の場合には、履行保証保険契約の締結後、直ちにその保険証券を発注者に寄託しなければならない。
(1) 契約保証金の納付。
(2) この契約による債務の不履行により生ずる損害金の支払を保証する銀行、発注者が確実と認める金融機関又は保証事業会社(公共工事の前払金保証事業に関する法律(昭和 27 年法律第 184 号)第2条第4項に規定する保証事業会社をいう。以下同じ。)の保証。
(3) この契約による債務の履行を保証する公共工事履行保証証券による保証。
(4) この契約による債務の不履行により生ずる損害をてん補する履行保証保険契約の締結。
2 受注者は、前項の規定による保険証券の寄託に代えて、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法(以下「電磁的方法」という。)であって、当該履行保証保険契約の相手方が定め、発注者が認めた措置を講ずることができる。この場合において、受注者は、当該保険証券を寄託したものとみなす。
3 第1項の保証に係る契約保証金の額、保証金額又は保険金額(第4項において「保証の額」という。)は、業務委託料の 10 分の1以上としなければならない。
4 受注者が第1項第2号から第4号までのいずれかに掲げる保証を付す場合は、当該保証は第 43 第3項各号に規定する者による契約の解除の場合についても保証するものでなければならない。
5 業務委託料の変更があった場合は、保証の額が変更後の業務委託料の 10 分の1に達するまで、発注者は保証の額の増額を受注者に、受注者は保証の額の減額を発注者に請求することができる。
6 受注者が、第1項第2号に掲げる保証を付した場合は、当該保証は契約保証金に代わる担保の提供として行われたものとし、同項第3号又は第4号に掲げる保証を付した場合は、契約保証金の納付を免除する。
7 第1項の保証に係る契約保証金、保証金又は保険金は、受注者が契約事項を履行しなかった場合は、国立大学法人鹿児島大学に帰属する。
(権利義務の譲渡等)
第6 受注者は、契約により生ずる権利又は義務を第三者に譲渡し、又は承継させてはならない。ただし、あらかじめ、発注者の承諾を得た場合には、この限りでない。
2 受注者は、この契約を履行する上で得られた工事監理仕様書等(業務を行う上で得られた記録等を含む。)を第三者に譲渡し、貸与し、閲覧させ、複写させ、又は質権その他の担保の目的に供してはならない。ただし、あらかじめ、発注者の承諾を得た場合には、この限りでない。
3 受注者が部分払等によってもなおこの契約の履行に必要な資金が不足することを疎明した場合は、発注者は、特段の理由があるときを除き、受注者の業務委託料債権の譲渡について、第1項ただし書の承諾をしなければならない。
4 受注者は、前項の規定により、第1項ただし書の承諾を受けた場合は、業務委託量債権の譲渡により得た資金をこの契約の履行以外に使用してはならず、またその使途を疎明する書類を発注者に提出しなければならない。
(一括再委託等の禁止)
第7 受注者は、業務の全部を一括して、又は工事監理仕様書において指定した部分を第三者に委任してはならない。
2 受注者は、業務の一部を第三者に委任しようとする場合は、あらかじめ、発注者の承諾を得なければならない。ただし、発注者が工事監理仕様書において指定した軽微な部分を第三者に委任しようとする場合には、この限りでない。
(委託等の通知)
第8 発注者は、受注者に対して、業務の一部を委任した者の商号又は名称その他必要な事項の通知を請求することができる。
(調査職員)
第9 発注者は、調査職員を置いた場合は、その氏名を受注者に通知しなければならない。調査職員を変更した場合も、同様とする。
2 調査職員は、この基準に基づく発注者の権限とされる事項のうち発注者が必要と認めて調査職員に委任したもののほか、工事監理仕様書に定めるところにより次に掲げる権限を有する。
(1) 発注者の意図する業務を完了させるための受注者に対する指示。
(2) この基準及び工事監理仕様書等(工事監理仕様書、発注者の指示及び発注者と受注者との協議をいう。以下同じ。)の記載内容に関する受注者の確認の申出又は質問に対する承諾又は回答。
(3) この契約の履行に関する受注者との協議。
(4) 業務の進捗状況の確認、工事監理仕様書等の記載内容と履行内容との照合その他この契約の履行状況の調査。
3 発注者は、調査職員にこの基準に基づく発注者の権限の一部を委任した場合は当該権限の内容を、2名以上
の調査職員を置き前項の権限を分担させた場合はそれぞれの調査職員の有する権限の内容を受注者に通知しなければならない。
4 第2項の規定に基づく調査職員の指示又は承諾は、原則として、書面により行わなければならない。
5 調査職員を置いた場合は、この基準又は工事監理仕様書に定める指示等については、工事監理仕様書に定めるものを除き、調査職員を経由して行うものとする。この場合においては、調査職員に到達した日をもって発注者に到達したものとみなす。
(管理技術者)
第 10 受注者は、業務の技術上の管理を行う管理技術者を定め、その氏名その他必要な事項を発注者に通知しなければならない。管理技術者を変更した場合も、同様とする。
2 管理技術者は、設計業務の技術上の管理技術者と同一の者であってはならない。
3 管理技術者は、この契約の履行に関し、業務の管理及び統轄を行うほか、第 12 第1項の請求の受理、第 12
第2項の決定及び通知、第 12 第3項の請求、第 12 第4項の通知の受理、工事監理仕様書の訂正又は変更、履
行期間の変更、業務委託料の変更、第 27 第3項の業務報告書の引渡しの申出及び引渡し、第 27 第4項の引渡し、業務委託料の請求及び受領、賠償金等(賠償金、損害金及び違約金をいう。以下同じ。)の請求及び受領並びにこの契約の解除に係る権限を除き、この契約に基づく受注者の一切の権限を行使することができる。
4 受注者は、前項の規定にかかわらず、自己の有する権限のうちこれを管理技術者に委任せず自ら行使しようとするものがある場合には、あらかじめ、当該権限の内容を発注者に通知しなければならない。
(履行報告)
第 11 受注者は、工事監理仕様書に定めるところにより、この契約の履行について発注者に報告しなければならない。
(管理技術者等に対する措置請求)
第 12 発注者は、管理技術者又は受注者の使用人若しくは第7第2項の規定により受注者から業務の一部を委任された第三者がその業務の実施につき著しく不適当と認められる場合は、受注者に対してその理由を明示した書面により必要な措置をとるべきことを請求することができる。
2 受注者は、前項の規定による請求があった場合は、当該請求に係る事項について決定し、その結果を請求を受けた日から 10 日以内に発注者に通知しなければならない。
3 受注者は、調査職員がその職務の執行につき著しく不適当と認められる場合は、発注者に対してその理由を明示した書面により必要な措置をとるべきことを請求することができる。
4 発注者は、前項の規定による請求があった場合は、当該請求に係る事項について決定し、その結果を請求を受けた日から 10 日以内に受注者に通知しなければならない。
(貸与品等)
第 13 発注者が受注者に貸与する図面その他業務に必要な物品等(以下「貸与品等」という。)の品名、数量等、引渡場所又は引渡時期は、工事監理仕様書に定めるところによる。
2 受注者は、貸与品等の引渡しを受けた場合は、引渡しの日から7日以内に受領書又は借用書を発注者に提出
しなければならない。
3 受注者は、貸与品等を善良な管理者の注意をもって管理しなければならない。
4 受注者は、貸与品等が汚損し、若しくは毀損した場合又はその返還が不可能となった場合は、直ちにその旨を発注者に通知しなければならない。
5 受注者は、業務の完了、工事監理仕様書の変更等により不必要となった貸与品等を直ちに発注者に返還しなければならない。
6 受注者は、故意若しくは過失により貸与品等が汚損し、若しくは毀損した場合又はその返還が不可能となった場合は、発注者に対して、発注者の指定した期間内に代品を納め、若しくは原状に復して返還し、又は返還に代えて損害を賠償しなければならない。
(工事監理仕様書と業務内容が一致しない場合の履行責任)
第 14 受注者は、受注者の業務の内容が工事監理仕様書等に適合しない場合において、発注者がその履行を請求したときは、当該請求に従わなければならない。発注者は、この場合において、当該不適合が発注者の指示によるときその他発注者の責めに帰すべき事由により、必要があると認められるときは、履行期間若しくは業務委託料を変更し、又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(条件変更等)
策 15 受注者は、業務を行うに当たり次の各号のいずれかに該当する事実を発見した場合は、その旨を直ちに発注者に通知し、その確認を請求しなければならない。
(1) 工事監理仕様書が一致しないこと(これらの優先順位が定められている場合を除く。)。
(2) 工事監理仕様書に誤謬又は脱漏があること。
(3) 工事監理仕様書の表示が明確でないこと。
(4) 工事監理仕様書に示された自然的又は人為的な履行条件が実際と相違すること。
(5) 工事監理仕様書に明示されていない履行条件について予期することのできない特別な状態が生じたこと。
2 発注者は、前項の規定による確認を請求された場合又は自ら同項各号に掲げる事実を発見した場合は、受注者の立会いの上、直ちに調査を行わなければならない。ただし、受注者が立会いに応じない場合には、受注者の立会いを得ずに行うことができる。
3 発注者は、受注者の意見を聴いて、調査の結果(これに対してとるべき措置を指示する必要がある場合は、当該指示を含む。)をとりまとめ、調査の終了後 14 日以内にその結果を受注者に通知しなければならない。ただし、その期間内に通知できないやむを得ない理由がある場合は、あらかじめ、受注者の意見を聴いた上、当該期間を延長することができる。
4 発注者は、前項の調査の結果、第1項各号の事実が確認された場合において、必要があると認められるときは、工事監理仕様書若しくは発注者の指示を訂正若しくは変更し、又は発注者と受注者とが協議を行わなければならない。
5 発注者は、前項の規定により工事監理仕様書若しくは発注者の指示を訂正若しくは変更し、又は発注者と受注者との協議が行われた場合において、必要があると認められるときは、履行期間若しくは業務委託料を変更し、又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(工事監理仕様書等の変更)
第 16 発注者は、必要があると認める場合は、工事監理仕様書又は発注者の指示を変更することができる。この場合において、発注者は、必要があると認められるときは、履行期間若しくは業務委託料を変更し、又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(業務の中止)
第 17 発注者は、必要があると認める場合は、業務の中止内容を受注者に通知して、業務の全部又は一部を一時中止させることができる。
2 発注者は、前項の規定により業務を一時中止した場合において、必要があると認められるときは、履行期間若しくは業務委託料を変更し、又は受注者が業務の続行に備えるための費用その他業務の一時中止に伴う増加費用を必要としたとき若しくは受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(業務に係る受注者の提案)
第 18 受注者は、工事監理仕様書等について、技術的若しくは経済的に優れた代替方法その他改良事項を発見し、又は発案した場合は、発注者に対して、当該発見又は発案に基づき工事監理仕様書等の変更を提案することが
できる。
2 発注者は、前項に規定する提案を受けた場合において、必要があると認めるときは、工事監理仕様書等の変更内容を受注者に通知して工事監理仕様書等を変更することができる。
3 発注者は、前項の規定により工事監理仕様書等が変更された場合において、必要があると認められるときは、
履行期間又は業務委託料を変更しなければならない。
(適正な履行期間の設定)
第 19 発注者は、履行期間の延長又は短縮を行う場合は、この業務に従事する者の労働時間その他の労働条件が適正に確保されるよう考慮しなければならない。
(受注者の請求による履行期間の延長)
第 20 受注者は、第3に規定する関連工事監理業務の調整への協力その他その責めに帰すことができない事由により履行期間内に業務を完了することができない場合は、発注者に対して、工事監理仕様書に定めるところにより履行期間の延長を請求することができる。
2 発注者は、前項の規定による請求があった場合において、必要があると認められるときは、履行期間を延長しなければならない。発注者は、その履行期間の延長が発注者の責めに帰すべき事由による場合においては、業務委託料について必要と認められる変更を行い、又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(発注者の請求による履行期間の短縮等)
第 21 発注者は、特別の理由により履行期間を短縮する必要がある場合は、受注者に対して、工事監理仕様書に定めるところにより履行期間の短縮を請求することができる。
2 発注者は、前項の場合において、必要があると認められるときは、業務委託料を変更し、又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(履行期間の変更方法)
第 22 履行期間の変更については、発注者と受注者とが協議して定める。ただし、協議開始の日から 14 日以内に協議が整わない場合には、発注者が定め、受注者に通知することができる。
2 前項の協議開始の日については、発注者が受注者の意見を聴いて定め、受注者に通知する。ただし、受注者は、発注者が履行期間の変更事由が生じた日(第 20 の場合にあっては、発注者が履行期間の変更の請求を受け
た日、第 21 の場合にあっては、受注者が履行期間の変更の請求を受けた日とする。)から7日以内に協議開始の日を通知しない場合には、協議開始の日を定め、発注者に通知することができる。
(業務委託料の変更方法等)
第 23 業務委託料の変更については、発注者と受注者とが協議して定める。ただし、協議開始の日から 14 日以内に協議が整わない場合には、発注者が定め、受注者に通知することができる。
2 前項の協議開始の日については、発注者が受注者の意見を聴いて定め、受注者に通知する。ただし、受注者は、発注者が業務委託料の変更事由が生じた日から7日以内に協議開始の日を通知しない場合には、協議開始の日を定め、発注者に通知することができる。
3 この基準の定めにより受注者が増加費用を必要とした場合又は損害を受けた場合に発注者が負担する必要な費用の額については、発注者と受注者とが協議して定める。
(一般的損害)
第 24 業務の完了の前に、業務を行うにつき生じた損害(第 25 第1項又は第2項に規定する損害を除く。)については、受注者がその費用を負担しなければならない。ただし、その損害(契約書に定めるところにより付された保険によりてん補された部分を除く。)のうち発注者の責めに帰すべき事由により生じたものについては、発注者が負担しなければならない。
(第三者に及ぼした損害)
第 25 この契約の履行により第三者に損害を及ぼした場合は、受注者がその損害を負担しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず同項に規定する損害(契約書に定めるところにより付された保険によりてん補された部分を除く。)のうち、発注者の責めに帰すべき事由により生じたものについては、発注者が負担しなければならない。ただし、受注者が、工事監理仕様書等が不適当であること等発注者の責めに帰すべき事由があることを知りながらこれを通知しなかった場合には、この限りでない。
3 発注者及び受注者は、前2項の場合その他業務を行うにつき第三者との間に紛争を生じた場合には、協力し
てその処理解決に当たるものとする。
(業務委託料の変更に代える工事監理仕様書の変更)
第 26 発注者は、第 14 から第 18 まで、第 20、第 21、第 24 又は第 30 の規定により業務委託料を増額すべき場合又は費用を負担すべき場合において、特別の理由があるときは、業務委託料の増額又は負担額の全部又は一部に代えて工事監理仕様書を変更することができる。この場合において、工事監理仕様書の変更内容は、発注者と受注者とが協議して定める。ただし、協議開始の日から 14 日以内に協議が整わない場合には、発注者が定め、受注者に通知することができる。
2 前項の協議開始の日については、発注者が受注者の意見を聴いて定め、受注者に通知する。ただし、受注者は、発注者が業務委託料を増額すべき事由又は費用を負担すべき事由が生じた日から7日以内に協議開始の日を通知しない場合には、協議開始の日を定め、発注者に通知することができる。
(検査及び引渡し)
第 27 受注者は、業務を完了した場合は、その旨を発注者に通知しなければならない。
2 発注者は、前項の規定による通知を受けた場合は、通知を受けた日から 10 日以内に受注者の立会いの上、工事監理仕様書に定めるところにより業務の完了を確認するための検査を完了し、当該検査の結果を受注者に通知しなければならない。
3 発注者は、前項の検査によって業務の完了を確認した後、受注者が引渡しを発注者に申し出た場合は、直ちに当該業務報告書の引渡しを受けなければならない。
4 発注者は、受注者が前項の申出を行わない場合には、受注者に対して、当該業務報告書を引渡すことを業務委託料の支払の完了と同時に請求することができる。この場合においては、受注者は、当該請求に応じなければならない。
5 受注者は、業務が第2項の検査に合格しない場合は、直ちに履行して発注者の検査を受けなければならない。この場合においては、履行の完了を業務の完了とみなして前各項の規定を準用する。
(業務委託料の支払)
第 28 受注者は、第 27 第2項(第 27 第5項において準用する場合を含む。以下第3項において同じ。)の検査に合格した場合は、発注者に対して、業務委託料の支払を請求することができる。
2 発注者は、前項の規定により請求があった場合は、請求を受けた日から別に定める期間内に業務委託料を支払わなければならない。
3 発注者がその責めに帰すべき事由により第 27 第2項の期間内に検査を完了しない場合は、その期間を経過した日から検査を完了した日までの期間の日数は、前項の期間(以下「約定期間」という。)の日数から差し引くものとする。この場合において、その遅延日数が約定期間の日数を超えるときは、約定期間は、遅延日数が約定期間の日数を超えた日において満了したものとみなす。
(部分払)
第 29 受注者は、業務の完了の前に、履行完了部分に相応する業務委託料相当額の 10 分の9以内の額について、次項から第7項までに定めるところにより部分払を請求することができる。
2 受注者は、部分払を請求しようとするときは、あらかじめ、当該請求に係る履行完了部分の確認を発注者に請求しなければならない。
3 発注者は、前項の場合において、当該請求を受けた日から 10 日以内に、受注者の立会いの上、工事監理仕様書に定めるところにより、同項の確認をするための検査を行い、当該確認の結果を受注者に通知しなければならない。
4 前項の場合において、検査に直接要する費用は、受注者の負担とする。
5 部分払金の額は、次の式により算定する。この場合において、第1項の業務委託料相当額は、発注者と受注者とが協議して定める。ただし、発注者が第3項の通知にあわせて第1項の業務委託料相当額の協議を申し出た日から 10 日以内に協議が整わない場合には、発注者が定め、受注者に通知する。
部分払金の額≦第1項の業務委託料相当額×(9/10)
6 受注者は、第3項の規定による確認があった場合は、前項の規定により算定された額の部分払を請求することができる。この場合においては、発注者は、当該請求を受けた日から別に定める期間内に部分払金を支払わなければならない。
7 前項の規定により部分払金の支払があった後、再度部分払の請求をする場合においては、第1項及び第5項中「業務委託料相当額」とあるのは「業務委託料相当額から既に部分払の対象となった業務委託料相当額を控
除した額」とするものとする。
(部分払金の不払いに対する受注者の業務中止)
第 30 受注者は、発注者が第 29 の規定に基づく支払を遅延し、相当の期間を定めてその支払を請求したにもかかわらず支払をしない場合は、業務の全部又は一部を一時中止することができる。この場合においては、受注者は、その理由を明示した書面により、直ちにその旨を発注者に通知しなければならない。
2 発注者は、前項の規定により受注者が業務を一時中止した場合において、必要があると認められるときは、
履行期間若しくは業務委託料を変更し、又は受注者が増加費用を必要とし、若しくは受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(国庫債務負担行為に係る契約の特則)
第 31 国庫債務負担行為に係る契約において、発注者は、予算上の都合その他の必要がある場合は、各会計年度における業務委託料の支払の限度額(以下「支払限度額」という。)及び支払限度額に対応する各会計年度の履行高予定額を変更することができる。
(国庫債務負担行為に係る契約の部分払の特則)
第 32 国庫債務負担行為に係る契約において、前会計年度末に おける業務委託料相当額が前会計年度までの履行高予定額 を超えた場合においては、受注者は、当該会計年度の当初 に当該超過額について部分払を請求することができる。 た だし、契約会計年度以外の会計年度においては、受注者は、 予算の執行が可能となる時期以前に部分払の支払を請求す ることはできない。
(債務不履行に対する受注者の責任)
第 33 受注者がこの契約に違反した場合、その効果がこの契約に定められているもののほか、発注者は、受注者に対して相当の期間を定めて履行を請求し、又は履行の請求とともに損害の賠償を請求することができる。ただし、損害賠償については、当該債務の不履行がこの契約及び取引上の社会通念に照らして受注者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りではない。
2 前項において受注者が負うべき責任は、第 27 第2項又は第 29 第3項の規定による検査に合格したことをもって免れるものではない。
3 第1項の規定による履行又は損害賠償の請求は、第 27 第3項又は第4項の規定により業務が完了した日から本件建築物の工事完成後2年以内に行わなければならない。ただし、その違反が受注者の故意又は重大な過失により生じた場合は、当該請求をできる期間は、業務完了の日から 10 年とする。
4 発注者は、業務の完了の際に受注者のこの契約に関して違反があることを知った場合は、第1項の規定にかかわらず、その旨を直ちに受注者に通知しなければ、当該履行の請求又は損害賠償の請求をすることはできない。ただし、受注者がその違反があることを知っていた場合には、この限りでない。
5 第1項の規定は、受注者の契約違反が工事監理仕様書の記載内容、発注者の指示又は貸与品等の性状により
生じたものである場合は適用しない。ただし、受注者がその記載内容、指示又は貸与品等が不適当であることを知りながらこれを通知しなかった場合には、この限りでない。
(発注者の任意解除権)
第 34 発注者は、業務が完了するまでの間は、第 35 又は第 36 の規定によるほか、必要がある場合は、この契約を解除することができる。
2 発注者は、前項の規定によりこの契約を解除したことにより受注者に損害を及ぼした場合は、その損害を受注者に賠償しなければならない。
(発注者の催告による解除権)
第 35 発注者は、受注者が次の各号のいずれかに該当する場合は相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときはこの契約を解除することができる。ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がこの契約及び取引上の社会通念に照らして軽微である場合は、この限りでない。
(1) 第6第4項に規定する書類を提出せず、又は虚偽の記載をしてこれを提出したとき。
(2) 正当な理由なく、業務に着手すべき期日を過ぎても業務に着手しないとき。
(3) 履行期間内に完了しないとき又は履行期間経過後相当の期間内に業務を完了する見込みがないと認められるとき。
(4) 管理技術者を配置しなかったとき。
(5) 正当な理由なく、第 33 第1項の履行がなされないとき。
(6) 前各号に掲げる場合のほか、この契約に違反したとき。
(発注者の催告によらない解除権)
第 36 発注者は、受注者が次の各号のいずれかに該当する場合は、直ちにこの契約を解除することができる。
(1) 第6第1項の規定に違反して業務委託料債権を譲渡したとき。
(2) 第6第4項の規定に違反して譲渡により得た資金を当該業務の履行以外に使用したとき。
(3) この契約の業務を完了させることができないことが明らかであるとき。
(4) 受注者がこの契約の業務の完了の債務の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
(5) 受注者の債務の一部の履行が不能である場合又は受注者がその債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示した場合において、残存する部分のみでは契約をした目的を達することができないとき。
(6) 契約の性質や当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行しなければ契約をした目的を達することができない場合において、受注者が履行をしないでその時期を経過したとき。
(7) 前各号に掲げる場合のほか、受注者がその債務の履行をせず、発注者が第 35 の催告をしても契約をした目的を達するのに足りる履行がされる見込みがないことが明らかであるとき。
(8) 暴力団(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第 77 号)第2条第2号に規定する暴力団をいう。以下この条において同じ。)又は暴力団員(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員をいう。以下この条において同じ。)が経営に実質的に関与してい
ると認められる者に業務委託料債権を譲渡したとき。
(9) 第 38 又は第 39 の規定によらないでこの契約の解除を申し出たとき。
(10) 受注者(受注者が共同企業体である場合は、その構成員のいずれかの者。以下この号において同じ。)が次のいずれかに該当するとき。
イ 役員等(受注者が個人である場合にはその者その他経営に実質的に関与している者を、受注者が法人である場合にはその役員、その支店又は常時工事監理業務の委託契約を締結する事務所の代表者その他経営に実質的に関与している者をいう。以下この号において同じ。)が、暴力団又は暴力団員であると認められるとき。
ロ 役員等が、自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもって、暴力団又は暴力団員を利用するなどしていると認められるとき。
ハ 役員等が、暴力団又は暴力団員に対して資金等を供給し、又は便宜を供与するなど直接的あるいは積極的に暴力団の維持、運営に協力し、若しくは関与していると認められるとき。
ニ 役員等が、暴力団又は暴力団員であることを知りながらこれを不当に利用するなどしていると認められるとき。
ホ 役員等が、暴力団又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有していると認められるとき。
ヘ 再委託契約その他の契約にあたり、その相手方がイからホまでのいずれかに該当することを知りながら、当該者と契約を締結したと認められるとき。
ト 受注者が、イからホまでのいずれかに該当する者を再委託契約その他の契約の相手方としていた場合(ヘに該当する場合を除く。)に、発注者が受注者に対して当該契約の解除を求め、受注者がこれに従わなか
ったとき。
(発注者の責めに帰すべき事由による場合の解除の制限)
第 37 第 35 各号又は第 36 各号に定める場合が発注者の責めに帰すべき事由によるものである場合は、発注者は、前2条の規定による契約の解除をすることができない。
(受注者の催告による解除権)
第 38 受注者は、発注者がこの契約に違反した場合は、相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、この契約を解除することができる。ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がこの契約及び取引上の社会通念に照らして軽微である場合は、この限りでない。
(受注者の催告によらない解除権)
第 39 受注者は、次の各号のいずれかに該当する場合は、直ちにこの契約を解除することができる。
(1) 第 16 の規定により工事監理仕様書を変更したため業務委託料が3分の2以上減少したとき。
(2) 第 17 の規定による業務の中止期間が履行期間の 10 分の5(当該期間の 10 分の5が6月を超える場合は、
6月)を超えたとき。ただし、中止が業務の一部のみの場合は、その一部を除いた他の部分の業務が完了した後3月を経過しても、なおその中止が解除されないとき。
(受注者の責めに帰すべき事由による場合の解除の制限)
第 40 第 38 又は第 39 各号に定める場合が受注者の責めに帰すべき事由によるものである場合は、受注者は、前
2条の規定による契約の解除をすることができない。
(解除の効果)
第 41 第1第2項に規定する発注者及び受注者の義務は、この契約が解除された場合は、消滅する。
2 前項の規定にかかわらず、出来形部分がある場合において、発注者は、出来形部分に係る確認後、出来形部分に相応する業務委託料相当額から既に部分払の対象となった業務委託料相当額に対して支払った額を控除した額を受注者に支払わなければならない。なお、出来形部分に相応する業務委託料相当額は、発注者と受注者とが協議して定めるものとし、協議開始の日から 14 日以内に協議が整わない場合には、発注者が定め、受注者に通知する。
(解除に伴う措置)
第 42 受注者は、この契約が業務の完了前に解除された場合において、貸与品等があるときは、当該貸与品等を発注者に返還しなければならない。受注者は、この場合において、当該貸与品等が受注者の故意又は過失により汚損し、毀損し、又はその返還が不可能となったときは、代品を納め、若しくは原状に復して返還し、又は返還に代えてその損害を賠償しなければならない。
2 前項前段に規定する受注者のとるべき措置の期限、方法等については、この契約の解除が第 35、第 36 又は第 43 第3項による場合は、発注者が定め、第 34、第 38 又は第 39 の規定による場合は、受注者が発注者の意見を聴いて定めるものとし、前項後段に規定する受注者のとるべき措置の期限、方法等については、発注者が受注者の意見を聴いて定める。
3 業務の完了後にこの契約が解除された場合は、解除に伴い生じる事項の処理については発注者及び受注者が民法の規定に従って協議して決める。
(発注者の損害賠償請求等)
第 43 発注者は、受注者が次の各号のいずれかに該当する場合は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。
(1) 履行期間内に業務を完成することができないとき。
(2) 債務不履行があるとき。
(3) 第 35 各号又は第 36 各号の規定により、業務の完了後にこの契約が解除されたとき。
(4) 前3号に掲げる場合のほか、債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるとき。
2 次の各号のいずれかに該当する場合は、前項の損害賠償に代えて、受注者は、業務委託料の 10 分の1に相当する額を違約金として発注者の指定する期間内に支払わなければならない。
(1) 第 35 又は第 36 の規定により、業務の完了前にこの契約解除されたとき。
(2) 業務の完了前に、受注者がその債務の履行を拒否し、又は受注者の責めに帰すべき事由によって受注者の債務について履行不能となったとき。
3 次の各号に掲げる者がこの契約を解除した場合は、前項第2号に該当する場合とみなす。
(1) 受注者について破産手続開始の決定があった場合において、破産法(平成 16 年法律第 75 号)の規定により選任された破産管財人
(2) 受注者について更生手続開始の決定があった場合において、会社更生法(平成 14 年法律第 154 号)の規定により選任された管財人
(3) 受注者について再生手続開始の決定があった場合において、民事再生法(平成 11 年法律第 225 号)の規定により選任された再生債務者等
4 第1項各号又は第2項各号に定める場合(前項の規定により第2項第2号に該当する場合とみなされる場合を除く。)がこの契約及び取引上の社会通念に照らして受注者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、第1項及び第2項の規定は適用しない。
5 第1項第1号に該当し、発注者が損害の賠償を請求する場合の請求額は、業務委託料から第 29 の規定による部分払に係る業務委託料を控除した額につき、遅延日数に応じ、年3パーセントの割合で計算した額とする。
6 第2項の場合(第 36 第8号又は第 10 号の規定により、この契約が解除された場合を除く。)において、第
5の規定により契約保証金の納付又はこれに代わる担保の提供が行われているときは、発注者は、当該契約保証金又は担保をもって同項の違約金に充当することができる。
(受注者の損害賠償請求等)
第 44 受注者は、発注者が次の各号のいずれかに該当する場合はこれによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし、当該各号に定める場合がこの契約及び取引上の社会通念に照らして発注者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。
(1) 第 38 又は第 39 の規定によりこの契約が解除されたとき。
(2) 前号に掲げる場合のほか、債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるとき。
2 第 28 第2項若しくは第 29 第5項の規定による請負代金の支払が遅れた場合においては、受注者は、未受領金額につき、遅延日数に応じ、遅延利息率を乗じて計算した額の遅延利息の支払を発注者に請求することができる。
(談合等不正行為があった場合の違約金等)
第 45 受注者(共同企業体にあっては、その構成員)が、次の各号のいずれかに該当する場合は、発注者が契約を解除するか否かを問わず、受注者は、発注者の請求に基づき、業務委託料(業務委託料の変更があった場合には、変更後の業務委託料。次項において同じ。)の 10 分の1に相当する額を違約金(損害賠償額の予定)として発注者の指定する期間内に支払わなければならない。
(1) この契約に関し、受注者が私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和 22 年法律第 54 号。以下「独占禁止法」という。)第3条の規定に違反し、又は受注者が構成事業者である事業者団体が独占禁止法第8条第1号の規定に違反したことにより、公正取引委員会が受注者に対し、独占禁止法第7条の2第1項(独占禁止法第8条の3において準用する場合を含む。)の規定に基づく課徴金の納付命令(以下「納付命令」という。)を行い、当該納付命令が確定したとき(確定した当該納付命令が独占禁止法第 63 条第2項の規定により取り消された場合を含む。)。
(2) 納付命令又は独占禁止法第7条若しくは第8条の2の規定に基づく排除措置命令(これらの命令が受注者又は受注者が構成事業者である事業団体(以下、「受注者等」という。)に対して行われた場合は、受注者等に対する命令で確定したものをいい、受注者等に対して行われていないときは、各名宛人に対する命令すべてが確定した場合における当該命令をいう。)において、この契約に関し、独占禁止法第3条又は第8条第1号の規定に違反する行為の実行としての事業活動があったとされたとき。
(3) 前号に規定する納付命令又は排除措置命令により、受注者等に独占禁止法第3条又は第8条第1号の規定に違反する行為があったとされた期間及び当該違反する行為の対象となった取引分野が示された場合において、この契約が、当該期間(これらの命令に係る事件について、公正取引委員会が受注者に対し納付命令を行い、これが確定したときは、当該納付命令における課徴金の計算の基礎である当該違反する行為の実行期間を除く。)に入札(見積書の提出を含む。)が行われたものであり、かつ、当該取引分野に該当するものであるとき。
(4) この契約に関し、受注者(法人にあっては、その役員又は使用人を含む。)の刑法(明治 40 年法律第 45号)第 96 条の6又は独占禁止法第 89 条第1項若しくは第 95 条第1項第1号に規定する刑が確定したとき。
2 この契約に関し、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当したときは、受注者は、発注者の請求に基づき、業務委託料の 10 分の1に相当する額のほか、業務委託料の 100 分の5に相当する額を違約金として発注者の指定する期間内に支払わなければならない。
(1) 前項第1号に規定する確定した納付命令における課徴金について、独占禁止法第7条の3第2項又は第3項の規定の適用があるとき。
(2) 前項第2号に規定する納付命令若しくは排除措置命令又は同項第4号に規定する刑に係る確定判決において、受注者が違反行為の首謀者であることが明らかになったとき。
(3) 政府調達に関する協定(平成7年 12 月8日条約第 23 号)の適用を受ける契約で前項第4号に該当する場合であって、前項第1号に規定する確定した納付命令における課徴金について、独占禁止法第7条の2第7項の規定の適用があるとき。
(4) 政府調達に関する協定(平成7年 12 月8日条約第 23 号)の適用を受ける契約で前項第4号に該当する場合であって、受注者が発注者に鹿児島大学の競争加入者心得第 12 の規定に抵触する行為を行っていない旨の誓約書を提出しているとき。
3 受注者は、契約の履行を理由として、第1項及び第2項の違約金を免れることができない。
4 第1項及び第2項の規定は、発注者に生じた実際の損害の額が違約金の額を超過する場合において、発注者がその超過分の損害につき賠償を請求することを妨げない。
(保険)
第 46 受注者は、契約書に定めるところにより保険を付した場合又は任意に保険を付している場合は、当該保険に係る証券又はこれに代わるものを直ちに発注者に提示しなければならない。
2 受注者は、契約書に定めるところにより保険を付した場合に、履行期間の延長又は業務委託料の増額がされ
たときは、保険期間又は保険金額を変更し、変更後の保険に係る証券又はこれに代わるものを直ちに発注者に提示しなければならない。
3 受注者は、契約書に定めるところにより保険を付した場合に、履行期間の繰上げ又は業務委託料の減額がさ
れたときにおいて、保険期間又は保険金額を変更したときは、変更後の保険に係る証券又はこれに代わるものを直ちに発注者に提示しなければならない。
(賠償金等の徴収)
第 47 受注者がこの基準に定める賠償金、損害金又は違約金を発注者の指定する期間内に支払わない場合は、発注者は、その支払わない額に発注者の指定する期間を経過した日から業務委託料支払の日まで年3パーセントの割合で計算した利息を付した額と、発注者の支払うべき業務委託料とを相殺し、なお不足があるときは追徴する。
2 前項の追徴をする場合には、発注者は、受注者から遅延日数につき年3パーセントの割合で計算した額の延滞金を徴収する。
(紛争の解決)
第 48 発注者及び受注者は、契約書、この基準又は工事監理仕様書の定めにより発注者と受注者とが協議して定めるものにつき協議が整わなかった場合に発注者が定めたものに受注者が不服があるときその他この契約に関して発注者と受注者との間に紛争を生じたときは、協議の上調停人1名を選任し、当該調停人のあっせん又は調停によりその解決を図らなければならない。この場合において、紛争の処理に要する費用については、発注者と受注者とが協議して定めたものを除き、調停人の選任に係るものは発注者と受注者とが折半し、その他のものは発注者と受注者とがそれぞれ負担しなければならない。
2 発注者又は受注者は、前項の規定にかかわらず必要があると認める場合は、同項に規定する紛争解決の手続前又は手続中であっても同項の発注者と受注者との間の紛争について民事訴訟法(平成8年法律第 109 号)に
基づく訴えの提起又は民事調停法(昭和 26 年法律第 222 号)に基づく調停の申立てを行うことができる。
3 発注者又は受注者は、前項の規定にかかわらず、管理技術者の業務の実施に関する紛争、受注者の使用人若しくは第7第2項の規定により受注者から業務の一部を委任され、若しくは請け負った者の業務の実施に関する紛争又は調査職員の職務の執行に関する紛争については、第 12 第2項の規定により受注者が決定を行った後
若しくは第 12 第4項の規定により発注者が決定を行った後又は発注者若しくは受注者が決定を行わずに第 12第2項若しくは第4項に規定する期間が経過した後でなければ、第1項に規定するあっせん若しくは調停の手続又は前項に規定する訴えの提起若しくは調停の申立てを請求することができない。
(情報通信の技術を利用する方法)
第 49 契約書、この基準及び工事監理仕様書において書面により行わなければならないこととされている指示等は、法令に違反しない限りにおいて、電磁的方法を用いて行うことができる。ただし、当該方法は書面の交付に準ずるものでなければならない。
(補則)
第 50 この基準に定めのない事項は、必要に応じて発注者と受注者とが協議して定める。
(その他)
第 51 この基準の実施に必要な事項については、別記の工事監理業務委託現場説明書によるものとする。