Contract
下水道業務委託契約約款
(下水道xx維持管理業務用)
(総則)
第1条 委託者及び受託者は、この約款(契約書を含む。以下同じ。)に基づき、設計図書(業務説明書、指示書、別冊の図面、仕様書をいう。以下同じ。)に従い、日本国の法令を遵守し、この契約(この約款及び設計図書を内容とする役務の業務委託をいう。以下同じ。)を履行しなければならない。
2 受託者は、契約書記載の業務(以下「業務」という。)を契約書記載の履行期間内
(以下「履行期間」という。)に完成し、業務目的物を委託者に引き渡すものとし、委託者は、その委託料を支払うものとす る。
3 仮設、履行方法その他業務目的物を完成するために必要な一切の手段(以下「履行方法等」という。以下同じ。)については、この約款及び設計図書に特別の定めがある場合を除き、受託者がその責任において定める。
4 受託者は、この契約の履行に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
5 この約款に定める指示、催告、請求、通知、報告、申出、承諾及び解除は、書面により行わなければならない。
6 この契約の履行に関して委託者と受託者との間で用いる言語は、日本語とする。
7 この約款に定める金銭の支払に用いる通貨は、日本円とする。
8 この契約の履行に関して委託者と受託者との間で用いる計量単位は、設計図書に特別の定めがある場合を除き、計量法
(平成4年法律第 51 号)に定めるものとする。
9 この約款及び設計図書における期間の定めについては、民法(明治 29 年法律第 89 号)及び商法(明治 32 年法律第 48 号)の定めるところによるものとする。
10 この契約は、日本国の法令に準拠するものとする。
11 この契約に関する訴訟は、日本国の裁判所をもって合意による専属的管轄裁判所とする。
12 受託者が共同企業体を結成している場
合においては、委託者は、この契約に基づくすべての行為を共同企業体の代表者に対して行うものとし、委託者が当該代表者に対して行ったこの契約に基づくすべての行為は、当該企業体のすべての構成員に対して行ったものとみなし、また、受託者は、委託者に対して行うこの契約に基づくすべての行為について当該代表者を通じて行わなければならない。
(関連工事の調整)
第2条 委託者は、受託者の履行する業務及び委託者の発注に係る第三者の施工する他の工事が履行上密接に関連する場合において、必要があるときは、業務の履行及び工事の施工につき、調整を行うものとする。この場合においては、受託者は、委託者の調整に従い、当該第三者の行う工事の円滑な施工に協力しなければならない。
(業務工程表)
第3条 受託者は、着手時に設計図書に基づいて業務工程表を作成し、委託者に提出しなければならない。
2 業務工程表は、委託者及び受託者を拘束するものではない。
(契約の保証)
第4条 受注者は、この契約の締結と同時に、次の各号のいずれかに掲げる保証を付さなければならない。ただし、第3号の場合においては、履行保証保険契約の締結後、直ちにその保険証券を発注者に寄託しなければならない。
⑴ 契約保証金の納付
⑵ 契約保証金に代わる担保となる有価証券等の提供
⑶ この契約による債務の不履行により生ずる損害をてん補する履行保証保険契約の締結
2 前項の保証に係る契約保証金の額は、委託料(総価契約による委託料と単価契約による委託料がある場合は、総価契約による委託料と契約単価に予定数量を乗じていた額の合計額とし、単価契約による委託料のみの場合は、契約単価に予定数量を乗じて得た額の合計額とする。以下、特記のない場合は同じ。)の 100 分の 10 以上としなければならない。
3 受託者が第1項第3号に掲げる保証を
付す場合は、当該保証は第 43 条第3項各号に規定する者による契約の解除の場合についても保証するものでなければならない。
4 第1項の規定により、受注者が同項第
2号に掲げる保証を付したときは、当該保証は契約保証金に代わる担保の提供として行われたものとし、同項第3号に掲げる保証を付したとき又は委託者が札幌市契約規則(平成4年規則第9号)第 25条第3項若しくは第7条の規定に該当すると認めた場合は、契約保証金の納付を免除する。
5 委託料の変更があった場合には、保証の額が変更後の委託代金額の 10 分の1に達するまで、委託者は、保証の額の増額を請求することができ、受託者は、保証の額の減額を請求することができる。
(権利義務の譲渡等)
第5条 受託者は、この契約により生ずる権利又は義務を第三者に譲渡し、又は承継させてはならない。ただし、あらかじめ、委託者の承諾を得た場合は、この限りでない。
2 受託者は、業務目的物並びに使用材料
(工場製品を含む。以下同じ。)のうち第 12 条第2項の規定による検査に合格したものを第三者に譲渡し、貸与し、又は抵当権その他の担保の目的に供してはならない。ただし、あらかじめ、委託者の承諾を得た場合は、この限りでない。
(一括再委託等の禁止)
第6条 受託者は、業務の全部若しくはその主たる部分又は委託者が設計図書において指定した部分を第三者に委任し、又は請け負わせてはならない。
2 受託者は、前項に規定した部分以外の業務の一部を第三者に委任し、又は請け負わせようとするときは、あらかじめ、委託者の承諾を得なければならない。ただし、委託者が設計図書において指定した軽微な部分を委任し、又は請け負わせようとするときは、この限りでない。
3 委託者は、受託者に対して、業務の一部を委任し、又は請け負わせた者の商号又は名称その他必要な事項の通知を請求することができる。
(特許xxの使用)
第7条 受託者は、特許権、実用新案権、意匠権、商標権その他日本国の法令に基づき保護される第三者の権利(以下「特許xx」という。)の対象となっている使用材料、履行方法等を使用するときは、その使用に関する一切の責任を負わなければならない。ただし、委託者がその使用材料、履行方法等を指定した場合において、設計図書に特許xxの対象である旨の明示がなく、かつ、受託者がその存在を知らなかったときは、委託者は、受託者がその使用に関して要した費用を負担しなければならない。
(業務監督員)
第8条 委託者は、業務監督員を置いたときは、その氏名を受託者に通知しなければならない。業務監督員を変更したときも同様とする。
2 業務監督員は、この約款の他の条項に定めるもの及びこの約款に基づく委託者の権限とされる事項のうち委託者が必要と認めて業務監督員に委任したもののほか、設計図書に定めるところにより、次に掲げる権限を有する。
⑴ この契約の履行についての受託者又は受託者の業務代理人に対する指示、承諾又は協議
⑵ 設計図書に基づく業務の履行のための詳細図等の作成及び交付又は受託者が作成した詳細図等の承諾
⑶ 設計図書に基づく工程の管理、立会い、業務の履行状況の検査又は使用材料及び仮設物その他の工作物の試験若しくは検査(確認を含む。)
⑷ 関連する工事に対する工程等の調整
3 委託者は、2名以上の業務監督員を置き、前項の権限を分担させたときにあってはそれぞれの業務監督員の有する権限の内容を、業務監督員にこの約款に基づく委託者の権限の一部を委任したときにあっては当該委任した権限の内容を、受託者に通知しなければならない。分担を変更したときも同様とする。
4 第2項の規定に基づく業務監督員の指示又は承諾は、原則として、書面により行わなければならない。
5 委託者が業務監督員を置いたときは、この約款に定める、催告、請求、通知、
報告、申出、承諾及び解除(第 39 条の催告、第4条第5項、第 32 条第1項、第 44 条第1項、第 44 条第2項の請求、第
23 条第2項、第 25 条第2項、第 30 条第
2項の通知、第 39 条、第 40 条の解除を除く。)については、業務監督員を経由して行うものとする。この場合においては、業務監督員に到達した日をもって委託者に到達したものとみなす。
6 委託者が業務監督員を置かないときは、この約款に定める業務監督員の権限は、 委託者に帰属する。
(業務代理人及びxx技術者等)
第9条 受託者は、次の各号に掲げる者を定めて業務現場に設置し、その氏名その他必要な事項を委託者に通知しなければならない。これらの者を変更したときも同様とする。
⑴ 業務代理人
⑵ xx技術者
⑶ 専門技術
2 業務代理人は、この契約の履行に関し、業務現場に常駐し、その運営、取締りを行うほか、委託料の変更、履行期間の変更、委託料の請求及び受領、第 11 条第1項の請求の受理、同条第3項の決定及び通知、同条第4項の請求、同条第5項の通知の受理並びにこの契約の解除に係る権限を除き、この契約に基づく受託者の一切の権限を行使することができる。
3 委託者は、前項の規定にかかわらず、業務代理人の業務現場における運営、取締り及び権限の行使に支障がなく、かつ、委託者との連絡体制が確保されると認めた場合には、業務代理人について業務現場における常駐を要しないこととすることができる。
4 受託者は、第2項の規定にかかわらず、自己の有する権限のうち業務代理人に委任せず自ら行使しようとするものがあるときは、あらかじめ、当該権限の内容を委託者に通知しなければならない。
5 業務代理人、xx技術者及び専門技術者は、これを兼ねることができる。
(履行報告)
第 10 条 受託者は、設計図書に定めるところにより、この契約の履行について委託者に報告しなければならない。
(業務関係者に関する措置請求)
第 11 条 委託者は、業務代理人がその職務
(xx技術者又は専門技術者と兼任する 業務代理人にあってはそれらの者の職務 を含む。)の執行につき著しく不適当と認 xxxxときは、受託者に対して、その 理由を明示した書面により、必要な措置 を取るべきことを請求することができる。
2 委託者又は業務監督員は、xx技術者、専門技術者(これらの者と業務代理人を 兼任する者を除く。)その他受託者が業務 を履行するために使用している下請負人、労働者等で業務の履行又は管理につき著 しく不適当と認められるものがあるとき は、受託者に対して、その理由を明示し た書面により、必要な措置をとるべきこ とを請求することができる。
3 受託者は、前2項の規定による請求があったときは、当該請求に係る事項について決定し、その結果を請求を受けた日から 10 日以内に委託者に通知しなければならない。
4 受託者は、業務監督員がその職務の執行につき著しく不適当と認められるときは、委託者に対して、その理由を明示した書面により、必要な措置をとるべきことを請求することができる。
5 委託者は、前項の規定による請求があったときは、当該請求に係る事項について決定し、その結果を請求を受けた日から 10 日以内に受託者に通知しなければならない。
(使用材料の品質及び検査等)
第 12 条 使用材料の品質については、設計図書に定めるところによる。設計図書にその品質が明示されていない場合にあっては、中等の品質を有するものとする。
2 受託者は、設計図書において業務監督員の検査(確認を含む。以下この条において同じ。)を受けて使用すべきものと指定された使用材料については、当該検査に合格したものを使用しなければならない。この場合において、当該検査に直接要する費用は、受託者の負担とする。
3 業務監督員は、受託者から前項の検査を請求されたときは、請求を受けた日から7日以内に応じるものとする。ただし、これによりがたい場合は、委託者と受託
者とが協議の上定めるものとする。
4 受託者は、業務現場内に搬入した使用材料を業務監督員の承諾を受けないで業務現場外に搬出してはならない。
5 受託者は、前項の規定にかかわらず、第2項の検査の結果不合格と決定された使用材料については、当該決定を受けた日から7日以内に業務現場外に搬出しなければならない。
(業務監督員の立会い及び業務記録の整備等)
第 13 条 受託者は、設計図書において業務監督員の立会いの上調合し、又は調合について見本検査を受けるものと指定された使用材料については、当該立会いを受けて調合し、又は当該見本検査に合格したものを使用しなければならない。
2 受託者は、設計図書において業務監督員の立会いの上履行するものと指定された業務については、当該立会いを受けて履行しなければならない。
3 受託者は、前2項に規定するほか、委託者が特に必要があると認めて設計図書において見本又は業務写真等の記録を整備すべきものと指定した使用材料の調合又は業務の履行をするときは、設計図書に定めるところにより、当該見本又は業務写真等の記録を整備し、業務監督員の請求があったときは、当該請求を受けた日から7日以内に提出しなければならない。
4 業務監督員は、受託者から第1項又は第2項の立会い又は見本検査を請求されたときは、当該請求を受けた日から7日以内に応じなければならない。
5 前項の場合において、業務監督員が正当な理由なく受託者の請求に7日以内に応じないため、その後の工程に支障をきたすときは、受託者は、業務監督員に通知した上、当該立会い又は見本検査を受けることなく、使用材料を調合して使用し、又は業務を履行することができる。この場合において、受託者は、当該使用材料の調合又は当該業務の履行を適切に行ったことを証する見本又は業務写真等の記録を整備し、業務監督員の請求があったときは、当該請求を受けた日から7日以内に提出しなければならない。
6 第1項、第3項又は前項の場合において、見本検査又は見本若しくは業務写真等の記録の整備に直接要する費用は、受託者の負担とする。
(支給材料及び貸与品)
第 14 条 委託者が受託者に支給する使用材料(以下「支給材料」という。)及び貸与する建設機械器具(以下「貸与品」という。)の品名、数量、品質、規格又は性能、引渡場所及び引渡時期は、設計図書に定めるところによる。
2 業務監督員は、支給材料又は貸与品の 引渡しに当たっては、受託者の立会いの 上、委託者の負担において、当該支給材 料又は貸与品を検査しなければならない。
この場合において、当該検査の結果、その品名、数量、品質又は規格若しくは性能が設計図書の定めと異なり、又は使用に適当でないと認めたときは、受託者は、その旨を直ちに委託者に通知しなければならない。
3 受託者は、支給材料又は貸与品の引渡しを受けたときは、引渡しの日から7日以内に、委託者に受領書又は借用書を提出しなければならない。
4 受託者は、支給材料又は貸与品の引渡しを受けた後、当該支給材料又は貸与品に種類、品質又は数量に関しこの契約の内容に適合しないこと(第2項の検査により発見することが困難であったものに限る。)などがあり使用に適当でないと認めたときは、その旨を直ちに委託者に通知しなければならない。
5 委託者は、受託者から第2項後段又は 前項の規定による通知を受けた場合にお いて、必要があると認められるときは、 当該支給材料若しくは貸与品に代えて他 の支給材料若しくは貸与品を引き渡し、 支給材料若しくは貸与品の品名、数量、 品質若しくは規格若しくは性能を変更し、又は理由を明示した書面により、当該支 給材料若しくは貸与品の使用を受託者に 請求しなければならない。
6 委託者は、前項に規定するほか、必要があると認めるときは、支給材料又は貸与品の品名、数量、品質、規格若しくは性能、引渡場所又は引渡時期を変更することができる。
7 委託者は、前2項の場合において、必要があると認められるときは履行期間若しくは委託料を変更し、又は受託者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
8 受託者は、支給材料及び貸与品を善良な管理者の注意をもって管理しなければならない。
9 受託者は、設計図書に定めるところにより、業務の完了、設計図書の変更等によって不用となった支給材料又は貸与品を委託者に返還しなければならない。
10 受託者は、故意又は過失により支給材料又は貸与品が滅失若しくはき損し、又はその返還が不可能となったときは、委託者の指定した期間内に代品を納め、若しくは原状に復して返還し、又は返還に代えて損害を賠償しなければならない。
11 受託者は、支給材料又は貸与品の使用方法が設計図書に明示されていないときは、業務監督員の指示に従わなければならない。
(業務用地の確保等)
第 15 条 委託者は、業務用地その他設計図書において定められた業務の履行上必要な用地(以下「業務用地等」という。)を受託者が業務の履行上必要とする日(設計図書に特別の定めがあるときは、その定められた日)までに確保しなければならない。
2 受託者は、確保された業務用地等を善良な管理者の注意をもって管理しなければならない。
3 業務の完了、設計図書の変更等によって業務用地等が不用となった場合において、当該業務用地等に受託者が所有又は管理する使用材料、建設機械器具、仮設物その他の物件があるときは、受託者は、当該物件を撤去するとともに、当該業務用地等を修復し、取り片付けて、委託者に明け渡さなければならない。
4 前項の場合において、受託者が正当な理由なく、相当の期間内に当該物件を撤去せず、又は業務用地等の修復若しくは取片付けを行わないときは、委託者は、受託者に代わって当該物件を処分し、業務用地等の修復若しくは取片付けを行うことができる。この場合においては、受
託者は、委託者の処分又は修復若しくは取片付けについて異議を申し出ることができず、また、委託者の処分又は修復若しくは取片付けに要した費用を負担しなければならない。
5 第3項に規定する受託者のとるべき措置の期限、方法等については、委託者が受託者の意見を聴いて定める。
(設計図書不適合の場合の改造義務及び破壊検査等)
第 16 条 受託者は、業務の履行部分が設計図書に適合しない場合において、業務監督員がその改造を請求したときは、当該請求に従わなければならない。この場合において、当該不適合が業務監督員の指示によるときその他委託者の責めに帰すべき事由によるときは、委託者は、必要があると認められるときは履行期間若しくは委託料を変更し、又は受託者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
2 業務監督員は、受託者が第 12 条第2項又は第 13 条第1項から第3項までの規定に違反した場合において、必要があると認められるときは、業務の履行部分を破壊して検査することができる。
3 前項に規定するほか、業務監督員は、業務の履行部分が設計図書に適合しないと認められる相当の理由がある場合において、必要があると認められるときは、当該相当の理由を受託者に通知して、業務の履行部分を最小限度破壊して検査することができる。
4 前2項の場合において、検査及び復旧 に直接要する費用は受託者の負担とする。
(条件変更等)
第 17 条 受託者は、業務の履行に当たり、次の各号のいずれかに該当する事実を発見したときは、その旨を直ちに業務監督員に通知し、その確認を請求しなければならない。
⑴ 図面、仕様書、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書が一致しないこと(これらの優先順位が定められている場合を除く。)。
⑵ 設計図書に誤謬又は脱漏があること。
⑶ 設計図書の表示が明確でないこと。
⑷ 業務現場の形状、地質、湧水等の状
態、履行上の制約等設計図書に示された自然的又は人為的な履行条件と実際の業務現場が一致しないこと。
⑸ 設計図書で明示されていない履行条件について予期することのできない特別な状態が生じたこと。
2 業務監督員は、前項の規定による確認を請求されたとき又は自ら同項各号に掲げる事実を発見したときは、受託者の立会いの上、直ちに調査を行わなければならない。ただし、受託者が立会いに応じない場合には、受託者の立会いを得ずに行うことができる。
3 委託者は、受託者の意見を聴いて、調査の結果(これに対してとるべき措置を指示する必要があるときは、当該指示を含む。)をとりまとめ、調査の終了後 14日以内に、その結果を受託者に通知しなければならない。ただし、その期間内に通知できないやむを得ない理由があるときは、あらかじめ受託者の意見を聴いた上、当該期間を延長することができる。
4 委託者は、前項の調査の結果において 第1項の事実が確認された場合において、必要があると認められるときは、設計図 書の訂正又は変更を行わなければならな い。
5 前項の規定により設計図書の訂正又は変更が行われた場合において、委託者は、必要があると認められるときは履行期間若しくは委託料を変更し、又は受託者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(設計図書の変更)
第 18 条 委託者は、必要があると認めるときは、設計図書の変更内容を受託者に通知して、設計図書を変更することができる。この場合において、委託者は、必要があると認められるときは履行期間若しくは委託料を変更し、又は受託者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(業務の中止)
第 19 条 業務用地等の確保ができない等のため又は暴風、豪雨、洪水、高潮、地震、地すべり、落盤、火災、騒乱、暴動その他の自然的又は人為的な事象(以下
「天災等」という。)であって受託者の責
めに帰すことができないものにより業務目的物等に損害を生じ若しくは業務現場の状態が変動したため、受託者が業務を履行できないと認められるときは、委託者は、業務の中止内容を直ちに受託者に通知して、業務の全部又は一部の履行を一時中止させなければならない。
2 委託者は、前項の規定によるほか、必要があると認めるときは、業務の中止内容を受託者に通知して、業務の全部又は一部の履行を一時中止させることができる。
3 委託者は、前2項の規定により業務の履行を一時中止させた場合において、必要があると認められるときは履行期間若しくは委託料を変更し、又は受託者が業務の続行に備え業務現場を維持し若しくは労働者、建設機械器具等を保持するための費用その他の業務の履行の一時中止に伴う増加費用を必要とし若しくは受託者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(適正な履行期間の設定)
第 20 条 委託者は、履行期間の延長又は短縮を行うときは、この業務に従事する者の労働時間その他の労働条件が適正に確保されるよう、やむを得ない事由により業務の実施が困難であると見込まれる日数等を考慮しなければならない。
(受託者の請求による履行期間の延長)
第 21 条 受託者は、天候の不良、第2条の規定に基づく関連工事の調整への協力その他受託者の責めに帰すことができない事由により履行期間内に業務を完了することができないときは、その理由を明示した書面により、委託者に履行期間の延長変更を請求することができる。
2 委託者は、前項の規定による請求があった場合において、必要があると認められるときは、履行期間を延長しなければならない。委託者は、その履行期間の延長が委託者の責めに帰すべき事由による場合においては、委託料について必要と認められる変更を行い、又は受託者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(委託者の請求による履行期間の短縮等)
第 22 条 委託者は、特別の理由により履行
期間を短縮する必要があるときは、履行期間の短縮変更を受託者に請求することができる。
2 委託者は、前項の場合において、必要があると認められるときは委託料を変更し、又は受託者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(履行期間の変更方法)
第 23 条 履行期間の変更については、委託者と受託者とが協議して定める。ただし、協議開始の日から 14 日以内に協議が整わない場合には、委託者が定め、受託者に通知する。
2 前項の協議開始の日については、委託者が受託者の意見を聴いて定め、受託者に通知するものとする。ただし、委託者が履行期間の変更事由が生じた日(第 21条の場合にあっては、委託者が履行期間変更の請求を受けた日、前条の場合にあっては、受託者が履行期間変更の請求を受けた日)から7日以内に協議開始の日を通知しない場合には、受託者は、協議開始の日を定め、委託者に通知することができる。
第 24 条(欠)
(委託料の変更方法)
第 25 条 委託者は、総価契約による委託料
(以下「総価委託料」という。)を変更す るときは、xx価委託料から消費税及び 地方消費税相当額(1円未満の端数が生 じたときは、その端数を切り捨てた額) を控除した額に新設計金額から消費税及 び地方消費税相当額を控除した額を乗じ 原設計金額から消費税及び地方消費税相 当額を控除した額で除して得た額(1,000 円未満の端数が生じたときは、その端数 を切り捨てることができる。)に、消費税 及び地方消費税相当額を加算して得た額 をxx価委託料として受託者に通知する。ただし、特にこれによりがたい場合は、 総価委託料の変更については、委託者と 受託者とが協議して定めるものとし、協 議開始の日から 14 日以内に協議が整わ ない場合には、委託者が定め、受託者に 通知する。
2 前項ただし書の協議開始の日については、委託者が受託者の意見を聴いて定め、受託者に通知するものとする。ただし、
総価委託料の変更事由が生じた日から7日以内に協議開始の日を通知しない場合には、受託者は、協議開始の日を定め、委託者に通知することができる。
3 第 18 条、第 19 条、第 23 条及びこの条第1項の規定により変更が行われる場合において、受託者は委託者の指定する期間内に請書を提出しなければならない。
4 この約款の規定により、受託者が増加費用を必要とした場合又は損害を受けた場合に委託者が負担する必要な費用の額については、委託者と受託者とが協議して定める。
(臨機の措置)
第 26 条 受託者は、災害防止等のため必要があると認めるときは、臨機の措置をとらなければならない。この場合において、必要があると認めるときは、受託者は、あらかじめ業務監督員の意見を聴かなければならない。ただし、緊急やむを得ない事情があるときは、この限りでない。
2 前項の場合においては、受託者は、そのとった措置の内容を業務監督員に直ちに通知しなければならない。
3 業務監督員は、災害防止その他業務の履行上特に必要があると認めるときは、受託者に対して臨機の措置をとることを請求することができる。
4 受託者が第1項又は前項の規定により臨機の措置をとった場合において、当該措置に要した費用のうち、受託者が委託料の範囲において負担することが適当でないと認められる部分については、委託者が負担する。
(一般的損害)
第 27 条 業務目的物の引渡し前に、業務目的物又は使用材料について生じた損害その他業務の履行に関して生じた損害(次条第1項若しくは第2項又は第 29 条第
1項に規定する損害を除く。)については、受託者がその費用を負担する。ただし、 その損害(第 40 条第1項の規定により付 された保険等によりてん補された部分を 除く。)のうち委託者の責めに帰すべき事 由により生じたものについては、委託者 が負担する。
(第三者に及ぼした損害)
第 28 条 業務の履行について第三者に損
害を及ぼしたときは、受託者がその損害を賠償しなければならない。ただし、その損害(第 48 条第1項の規定により付された保険等によりてん補された部分を除く。以下この条において同じ。)のうち委託者の責めに帰すべき事由により生じたものについては、委託者が負担する。
2 前項の規定にかかわらず、業務の履行に伴い通常避けることができない騒音、振動、地盤沈下、地下水の断絶等の理由により第三者に損害を及ぼしたときは、委託者がその損害を負担しなければならない。ただし、その損害のうち業務の履行につき受託者が善良な管理者の注意義務を怠ったことにより生じたものについては、受託者が負担する。
3 前2項の場合その他業務の履行について第三者との間に紛争を生じた場合においては、委託者及び受託者は協力してその処理解決に当たるものとする。
(不可抗力による損害)
第 29 条 業務目的物の引渡し前に、天災等
(設計図書で基準を定めたものにあっては、当該基準を超えるものに限る。)で委託者と受託者のいずれの責めにも帰すことができないもの(以下この条において
「不可抗力」という。)により、業務目的物、仮設物又は業務現場に搬入済みの使用材料若しくは建設機械器具に損害が生じたときは、受託者は、その事実の発生後直ちにその状況を委託者に通知しなければならない。
2 委託者は、前項の規定による通知を受けたときは、直ちに調査を行い、同項の損害(受託者が善良な管理者の注意義務を怠ったことに基づくもの及び第 48 条第1項の規定により付された保険等によりてん補された部分を除く。以下この条において「損害」という。)の状況を確認し、その結果を受託者に通知しなければならない。
3 受託者は、前項の規定により損害の状 況が確認されたときは、損害による費用 の負担を委託者に請求することができる。
4 委託者は、前項の規定により受託者から損害による費用の負担の請求があったときは、当該損害の額(業務目的物、仮設物又は使用現場に搬入済みの使用材料
若しくは建設機械器具であって第 12 条第2項、第 13 条第1項若しくは第2項の規定による検査、立会いその他受託者の業務に関する記録等により確認することができるものに係る額に限る。)及び当該損害の取片付けに要する費用の額の合計額(以下「損害合計額」という。)のうち委託料の 100 分の1を超える額を負担しなければならない。
5 損害の額は、次の各号に掲げる損害につき、それぞれ当該各号に定めるところにより、算定する。
⑴ 業務目的物に関する損害
損害を受けた業務目的物に相応する委託料とし、残存価値がある場合にはその評価額を差し引いた額とする。
⑵ 使用材料に関する損害
損害を受けた使用材料で通常妥当と 認められるものに相応する委託料とし、残存価値がある場合にはその評価額を 差し引いた額とする。
⑶ 仮設物又は建設機械器具に関する損害
損害を受けた仮設物又は建設機械器具で通常妥当と認められるものについて、当該業務で償却することとしている償却費の額から損害を受けた時点における業務目的物に相応する償却費の額を差し引いた額とする。ただし、修繕によりその機能を回復することができ、かつ、修繕費の額が上記の額より少額であるものについては、その修繕費の額とする。
6 数次にわたる不可抗力により損害合計額が累積した場合における第2次以降の不可抗力による損害合計額の負担については、第4項中「当該損害の額」とあるのは「損害の額の累計」と、「当該損害の取片付けに要する費用の額」とあるのは、
「損害の取片付けに要する費用の額の累計」と、「委託料の 100 分の1を超える額」とあるのは「委託料の 100 分の1を超える額から既に負担した額を差し引いた額」として同項を適用する。
(委託料の変更に代える設計図書の変更)第 30 条 委託者は、第7条、第 14 条、第 16 条から第 19 条まで、第 21 条、第 22 条、第 26 条、第 27 条又は前条の規定に
より委託料を増額すべき場合又は費用を負担すべき場合において、特別の理由があるときは、委託料の増額又は負担額の全部又は一部に代えて設計図書を変更することができる。この場合において、設計図書の変更内容は、委託者と受託者とが協議して定める。ただし、協議開始の日から 14 日以内に協議が整わない場合には、委託者が定め、受託者に通知する。
2 前項の協議開始の日については、委託 者が受託者の意見を聴いて定め、受託者 に通知しなければならない。ただし、委 託者が委託料の増額すべき事由又は費用 の負担すべき事由が生じた日から7日以 内に協議開始の日を通知しない場合には、受託者は、協議開始の日を定め、委託者 に通知することができる。
(検査及び引渡し)
第 31 条 受託者は、業務の一部若しくは全部が完了したときは、その旨を委託者に通知しなければならない。
2 委託者は、前項の規定による通知を受けたときは、通知を受けた日から 10 日以内に受託者の立会いの上、設計図書に定めるところにより、業務の完了又は終了を確認するための検査を実施しなければならない。この場合において、委託者は、必要があると認められるときは、その理由を受託者に通知して、業務目的物を最小限度破壊して検査することができる。
3 前項の場合において、検査又は復旧に直接要する費用は、受託者の負担とする。
4 委託者は、第2項の検査によって業務の完了又は終了を確認した後、直ちに当該業務目的物の引渡しを受けなければならない。
5 受託者は、業務が第2項の検査に合格しないときは、直ちに修補して委託者の検査を受けなければならない。この場合においては、修補の完了を業務の完了とみなして前各項の規定を適用する。
(委託料の支払)
第 32 条 受託者は、前条第2項の検査を受け、その結果当該検査に合格したときは、出来高に応じた委託料の支払を請求することができる。
2 委託者は、前項の規定による請求があったときは、請求を受けた日から 30 日以
内に委託料を支払わなければならない。
3 委託者がその責めに帰すべき事由により前条第2項の期間内に検査をしないときは、その期限を経過した日から検査をした日までの期間の日数は、前項の期間
(以下この項において「約定期間」という。)の日数から差し引くものとする。この場合において、その遅延日数が約定期間の日数を超えるときは、約定期間は、遅延日数が約定期間の日数を超えた日において満了したものとみなす。
4 委託者は、受託者が委託者に損害を与えたときには、委託者と受託者とが協議成立までの間、第2項の委託料の支払を保留することができる。
(第三者による代理受領)
第 33 条 受託者は、委託者の承諾を得て委託料の全部又は一部の受領につき、第三者を代理人とすることができる。
2 委託者は、前項の規定により受託者が第三者を代理人とした場合において、受託者の提出する支払請求書に当該第三者が受託者の代理人である旨の明記がなされているときは、当該第三者に対して第 32 条の規定に基づく支払をしなければならない。
(契約不適合責任)
第 34 条 委託者は、引き渡された業務目的物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しないもの(以下「契約不適合」という。)であるときは、受託者に対し、目的物の修補又は代替物の引渡しによる履行の追完を請求することができる。ただし、その履行の追完に過分の費用を要するときは、委託者は履行の追完を請求することができない。
2 前項の場合において、受託者は、委託 者に不相当な負担を課するものでないと きは、委託者が請求した方法と異なる方 法による履行の追完をすることができる。
3 第1項の場合において、委託者が相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、その期間内に履行の追完がないときは、委託者は、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求することができる。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、催告をすることなく、直ちに代金の減額を請求することができる。
⑴ 履行の追完が不能であるとき。
⑵ 受託者が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき。
⑶ 業務目的物の性質又は当事者の意思 表示により、特定の日時又は一定の期 間内に履行しなければ契約をした目的 を達することができない場合において、受託者が履行の追完をしないでその時 期を経過したとき。
⑷ 前3号に掲げる場合のほか、委託者がこの項の規定による催告をしても履行の追完を受ける見込みがないことが明らかであるとき。
(委託者の任意解除権)
第 35 条 委託者は、業務が完成するまでの 間は、次条又は第 37 条の規定によるほか、必要があるときは、この契約を解除する ことができる。
2 委託者は、前項の規定によりこの契約を解除した場合において、受託者に損害を及ぼしたときは、その損害を賠償しなければならない。
(委託者の催告による解除権)
第 36 条 委託者は、受託者が次の各号のいずれかに該当するときは相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときはこの契約を解除することができる。ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がこの契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、この限りでない。
⑴ 正当な理由なく、業務に着手すべき期日を過ぎても着手しないとき。
⑵ 履行期間内に完了しないとき又は履 行期間経過後相当の期間内に業務を完 了する見込みがないと認められるとき。
⑶ 第9条第1項各号に掲げる者を配置しなかったとき。
⑷ 正当な理由なく、第 34 条第1項の履行の追完がなされないとき。
⑸ 前各号に掲げる場合のほか、この契約に違反したとき。
(委託者の催告によらない解除権)
第 37 条 委託者は、受託者が次の各号のいずれかに該当するときは、直ちにこの契約を解除することができる。
⑴ 第5条第1項の規定に違反して委託料債権を譲渡したとき。
⑵ この契約の目的物を完成させることができないことが明らかであるとき。
⑶ 引き渡された業務目的物に契約不適合がある場合において、その不適合が目的物を除却した上で再び建設しなければ、契約の目的を達成することができないものであるとき。
⑷ 受託者がこの契約の目的物の完成の債務の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
⑸ 受託者の債務の一部の履行が不能である場合又は受託者がその債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示した場合において、残存する部分のみでは契約をした目的を達することができないとき。
⑹ 契約の目的物の性質や当事者の意思 表示により、特定の日時又は一定の期 間内に履行しなければ契約をした目的 を達することができない場合において、受託者が履行をしないでその時期を経 過したとき。
⑺ 前各号に掲げる場合のほか、受託者がその債務の履行をせず、委託者が前条の催告をしても契約をした目的を達するのに足りる履行がされる見込みがないことが明らかであるとき。
⑻ 暴力団(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第 77 号)第2条第2号に規定する暴力団をいう。以下この条において同じ。)又は暴力団員(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員をいう。以下この条において同じ。)が経営に実質的に関与していると認められる者に委託料債権を譲渡したとき。
⑼ 第 39 条又は第 40 条の規定によらないでこの契約の解除を申し出たとき。
⑽ 受託者(受託者が共同企業体であるときは、その構成員のいずれかの者。以下この号において同じ。)が次のいずれかに該当するとき。
イ 役員等(受託者が個人である場合にはその者その他経営に実質的に関与している者を、受託者が法人である場合にはその役員、その支店又は営業所(常時契約を締結する事務所
をいう。)の代表者その他経営に実質的に関与している者を、受託者が団体である場合は代表者、理事その他経営に実質的に関与している者をいう。以下この号において同じ。)が、暴力団又は暴力団員であると認められるとき。
ロ 役員等が、自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもって、暴力団又は暴力団員を利用するなどしていると認められるとき。
ハ 役員等が、暴力団又は暴力団員に対して資金等を供給し、又は便宜を供与するなど直接的あるいは積極的に暴力団の維持、運営に協力し、若しくは関与していると認められるとき。
ニ 役員等が、暴力団又は暴力団員であることを知りながらこれを不当に利用するなどしていると認められるとき。
ホ 役員等が、暴力団又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有していると認められるとき。
へ 再委託契約又は資材、原材料の購 入契約その他の契約に当たり、その 相手方がイからホまでのいずれかに 該当することを知りながら、当該者 と契約を締結したと認められるとき。
ト 受託者が、イからホまでのいずれ かに該当する者を再委託契約又は材、原材料の購入契約その他の契約の相 手方としていた場合(へに該当する 場合を除く。)に、委託者が受託者に 対して当該契約の解除を求め、受託 者がこれに従わなかったとき。
(委託者の責めに帰すべき事由による場合の解除の制限)
第 38 条 第 36 条各号又は前条各号(第8 号及び第 10 号を除く。)に定める場合が 委託者の責めに帰すべき事由によるもの であるときは、委託者は、前2条の規定 による契約の解除をすることができない。
(受託者の催告による解除権)
第 39 条 受託者は、委託者がこの契約に違反したときは、相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がな
いときは、この契約を解除することができる。ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がこの契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、この限りでない。
(受託者の催告によらない解除権)
第 40 条 受託者は、次の各号のいずれかに該当するときは、直ちにこの契約を解除することができる。
⑴ 第 18 条の規定により設計図書を変更したため委託料が3分の2以上減少したとき。
⑵ 第 19 条の規定による業務の中止期間が履行期間の 10 分の5(履行期間の 10 分の5が6月を超えるときは、6月)を超えたとき。ただし、中止が業務の一部のみの場合は、その一部を除いた他の部分の業務が完了した後3月を経過しても、なおその中止が解除されないとき。
(受託者の責めに帰すべき事由による場合の解除の制限)
第 41 条 第 39 条又は前条各号に定める場合が受託者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、受託者は、前2条の規定による契約の解除をすることができない。
(解除に伴う措置)
第 42 条 委託者は、業務の完了前にこの契約が解除された場合においては、既履行部分を検査の上、当該検査に合格した部分の対象となった使用材料の引渡しを受けるものとする。当該引渡しを受けたときは、引渡しを受けた部分については委託者の所有とするとともに、委託者は、その引渡しを受けた既履行部分に相応する委託料を受託者に支払わなければならない。この場合において、委託者は、必要があると認められるときは、その理由を受託者に通知して、既履行部分を最小限度破壊して検査することができる。
2 前項の場合において、検査又は復旧に直接要する費用は、受託者の負担とする。
3 受託者は、この契約が業務の完了前に解除された場合において、支給材料があるときは、第1項の既履行部分の検査に合格した部分に使用されているものを除き、委託者に返還しなければならない。
この場合において、当該支給材料が受託者の故意若しくは過失により滅失若しくはき損したとき、又は既履行部分の検査に合格しなかった部分に使用されているときは、代品を納め、若しくは原状に復して返還し、又は返還に代えてその損害を賠償しなければならない。
4 受託者は、この契約が業務の完了前に解除された場合において、貸与品があるときは、当該貸与品を委託者に返還しなければならない。この場合において、当該貸与品が受託者の故意又は過失により滅失又はき損したときは、代品を納め、若しくは原状に復して返還し、又は返還に代えてその損害を賠償しなければならない。
5 受託者は、この契約が業務の完了前に解除された場合において、業務用地等に受託者が所有又は管理する使用材料、建設機械器具、仮設物その他の物件があるときは、受託者は、当該物件を撤去するとともに、業務用地等を修復し、取り片付けて、委託者に明け渡さなければならない。
6 前項の場合において、受託者が正当な理由なく、相当の期間内に当該物件を撤去せず、又は業務用地等の修復若しくは取片付けを行わないときは、委託者は、受託者に代わって当該物件を処分し、業務用地等の修復若しくは取片付けを行うことができる。この場合においては、受託者は、委託者の処分又は修復若しくは取片付けについて異議を申し出ることができず、また、委託者の処分又は修復若しくは取片付けに要した費用を負担しなければならない。
7 第3項前段及び第4項前段に規定する受託者のとるべき措置の期限、方法等については、この契約の解除が第 36 条又は 37 条の規定によるときは委託者が定め、第 35 条、第 39 条及び第 40 条の規定によるときは、受託者が委託者の意見を聴いて定めるものとし、第3項後段、第4項後段及び第5項に規定する受託者のとるべき措置の期限、方法等については、委託者が受託者の意見を聴いて定めるものとする。
8 業務の完了後にこの契約が解除された
場合は、解除に伴い生じる事項の処理については委託者及び受託者が民法の規定に従って協議して決める。
(委託者の損害賠償請求等)
第 43 条 委託者は、受託者が次の各号のいずれかに該当するときは、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。
⑴ 履行期間内に業務を完了することができないとき。
⑵ この業務目的物に契約不適合があるとき。
⑶ 第 36 条又は第 37 条の規定により、業務目的物の完成後にこの契約が解除されたとき。
⑷ 前3号に掲げる場合のほか、債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるとき。
2 次の各号のいずれかに該当するときは、前項の損害賠償に代えて、受託者は、委 託料の 10 分の1に相当する額を違約金 として委託者の指定する期間内に支払わ なければならない。
⑴ 第 36 条又は第 37 条の規定により業務目的物の完成前にこの契約が解除されたとき。
⑵ 業務目的物の完成前に、受託者がその債務の履行を拒否し、又は受託者の責めに帰すべき事由によって受託者の債務について履行不能となったとき。
3 次の各号に掲げる者がこの契約を解除した場合は、前項第2号に該当する場合とみなす。
⑴ 受託者について破産手続開始の決定があった場合において、破産法(平成 16 年法律第 75 号)の規定により選任された破産管財人
⑵ 受託者について更生手続開始の決定があった場合において、会社更生法(平成 14 年法律第 154 号)の規定により選任された管財人
⑶ 受託者について再生手続開始の決定があった場合において、民事再生法(平成 11 年法律第 225 号)の規定により選任された再生債務者等
4 第1項各号又は第2項各号に定める場合(前項の規定により第2項第2号に該当する場合とみなされる場合並びに第
37 条第8号及び第 10 号の規定によりこの契約が解除された場合を除く。)がこの契約及び取引上の社会通念に照らして受託者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、第1項及び第
2項の規定は適用しない。
5 第1項第1号に該当し、委託者が損害の賠償を請求する場合の請求額は、委託料から既履行部分に相応する委託料を控除した額につき、遅延日数に応じ、契約締結の日において適用される政府契約の支払遅延防止等に関する法律(昭和 24年法律第 256 号)第8条第1項の規定に基づき政府契約の支払遅延に対する遅延利息の率を定める件(昭和 24 年 12 月大蔵省告示第 991 号)に定める割合で計算した額とする。
6 第2項の場合(第 37 条第8号及び第 10 号の規定により、この契約が解除され た場合を除く。)において、第4条の規定 により契約保証金の納付又はこれに代わ る担保の提供が行われているときは、発 注者は、当該契約保証金又は担保をもっ て同項の違約金に充当することができる。
(受託者の損害賠償請求等)
第 44 条 受託者は、委託者が次の各号のい ずれかに該当する場合はこれによって生 じた損害の賠償を請求することができる。ただし、当該各号に定める場合がこの契 約及び取引上の社会通念に照らして委託 者の責めに帰することができない事由に よるものであるときは、この限りでない。
⑴ 第 39 条又は第 40 条の規定によりこの契約が解除されたとき。
⑵ 前号に掲げる場合のほか、債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるとき。
2 第 32 条第2項の規定による委託料の支払いが遅れた場合においては、受託者は、未受領金額につき、遅延日数に応じ、契約締結の日において適用される政府契約の支払遅延防止等に関する法律(昭和 24年法律第 256 号)第8条第1項の規定に基づき政府契約の支払遅延に対する遅延利息の率を定める件(昭和 24 年 12 月大蔵省告示第 991 号)に定める割合で計算した額の遅延利息の支払いを委託者に請求することができる。
(談合行為に対する措置)
第 45 条 受託者は、この契約に係る入札に関して、次の各号のいずれかに該当したときは、契約金額(この契約締結後、契約金額の変更があった場合には、変更後の契約金額)の 10 分の2に相当する額を委託者に支払わなければならない。
この契約による業務が完了した後においても、同様とする。
⑴ xx取引委員会が、受託者に違反行為があったとして私的独占の禁止及びxx取引の確保に関する法律(昭和22
年法律第 54 号。以下「独占禁止法」という。)第 49 条に規定する排除措置命令(排除措置命令がされなかった場合にあっては、同法第 62 条第1項に規定する納付命令)が確定したとき。
⑵ 受託者又は受託者の役員若しくは受託者の使用人が刑法(明治 40 年法律第 45 号)第 96 条の6の規定に該当し、刑が確定(執行猶予の場合を含む。)したとき。
⑶ 前2号に規定するもののほか、受託者又は受託者の役員若しくは受託者の使用人が独占禁止法又は刑法第 96 条の6の規定に該当する違法な行為をしたことが明らかになったとき。
2 受託者が共同企業体である場合において、受託者が解散されているときは、委託者は、受託者の代表者であった者又は構成員であった者に前項の規定による支払いを請求することができる。この場合においては、受託者の代表者であった者及び構成員であった者は、共同連帯して前項の額を支払わなければならない。
3 第1項に規定する場合においては、委託者は、この契約を直ちに解除することができる。
4 前3項の規定は、委託者の受託者に対 する損害賠償請求を妨げるものではない。
(契約不適合責任期間等)
第 46 条 委託者は、引き渡された業務目的物に関し、第 31 条第4項の規定による引渡し(以下この条において単に「引渡し」という。)を受けた日から2年以内でなければ、契約不適合を理由とした履行の追完の請求、損害賠償の請求、代金の減額の請求又は契約の解除(以下この条にお
いて「請求等」という。)をすることができない。
2 前項の規定にかかわらず、設備機器本体等の契約不適合については、引渡しの時、委託者が検査して直ちにその履行の追完を請求しなければ、受託者は、その責任を負わない。ただし、当該検査において一般的な注意の下で発見できなかった契約不適合については、引渡しを受けた日から1年が経過する日まで請求等をすることができる。
3 前2項の請求等は、具体的な契約不適合の内容、請求する損害額の算定の根拠等当該請求等の根拠を示して、受託者の契約不適合責任を問う意思を明確に告げることで行う。
4 委託者が第1項又は第2項に規定する契約不適合に係る請求等が可能な期間
(以下この項及び第7項において「契約 不適合責任期間」という。)の内に契約不 適合を知り、その旨を受託者に通知した 場合において、委託者が通知から1年が 経過する日までに前項に規定する方法に よる請求等をしたときは、契約不適合責 任期間の内に請求等をしたものとみなす。
5 委託者は、第1項又は第2項の請求等を行ったときは、当該請求等の根拠となる契約不適合に関し、民法の消滅時効の範囲で、当該請求等以外に必要と認められる請求等をすることができる。
6 前各項の規定は、契約不適合が受託者の故意又は重過失により生じたものであるときには適用せず、契約不適合に関する受託者の責任については、民法の定めるところによる。
7 民法第 637 条第1項の規定は、契約不適合責任期間については適用しない。
8 委託者は、業務目的物の引渡しの際に契約不適合があることを知ったときは、第1項の規定にかかわらず、その旨を直ちに受託者に通知しなければ、当該契約不適合に関する請求等をすることはできない。ただし、受託者がその契約不適合があることを知っていたときは、この限りでない。
9 この契約が、住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成 11 年法律第 81 号)第 94 条第1項に規定する住宅新築請負
契約である場合には、業務目的物のうち住宅の品質確保の促進等に関する法律施行令(平成 12 年政令第 64 号)第5条に定める部分の瑕疵(構造耐力又は雨水の浸入に影響のないものを除く。)について請求等を行うことのできる期間は、10 年とする。この場合において、前各項の規定は適用しない。
10 引き渡された業務目的物の契約不適合が支給材料の性質又は委託者若しくは監督員の指図により生じたものであるときは、委託者は当該契約不適合を理由として、請求等をすることができない。ただし、受託者がその材料又は指図の不適当であることを知りながらこれを通知しなかったときは、この限りでない。
(契約保証金の返還等)
第 47 条 委託者は、業務の全部が完了し、第 31 条4項の規定による引渡し受けたときは、契約保証金又は契約保証金に代わる担保となる有価証券等を返還しなければならない。
2 委託者は、この契約が解除された場合は、契約保証金又は契約保証金に代わる担保となる有価証券等を返還しなければならない。ただし、第 36 条又は第 37 条の規定により委託者がこの契約を解除した場合は、この限りでない。
(火災保険等)
第 48 条 受託者は、業務目的物及び使用材料(支給材料を含む。以下この条において同じ。)等を設計図書に定めるところにより火災保険、建設工事保険その他の保険(これに準ずるものを含む。以下この条において同じ。)に付さなければならない。
2 受託者は、前項の規定により保険契約を締結したときは、その証券又はこれに代わるものを直ちに委託者に提示しなければならない。
3 受託者は、業務目的物及び使用材料等を第1項の規定による保険以外の保険に付したときは、直ちにその旨を委託者に通知しなければならない。
第 49 条(欠)第 50 条(欠)
(情報通信の技術を利用する方法)
第 51 条 この約款において書面により行わ
なければならないこととされている催告、請求、通知、報告、申出、承諾、解除及 び指示は、建設業法、その他の法令に違 反しない限りにおいて、電子情報処理組 織を使用する方法その他の情報通信の技 術を利用する方法を用いて行うことがで きる。ただし、当該方法は書面の交付に 準ずるものでなければならない。
(その他)
第 52 条 受託者は、この約款に定めるもののほか、札幌市契約規則及び建設業法、労働基準法、労働組合法、労働関係調整法、最低賃金法その他関係法令を遵守するものとする。
2 この契約約款に定めのない事項及びこ の契約に疑義が生じたときは、委託者と 受託者とが協議のうえ定めるものとする。