Contract
運送約款
2005 年 4 月 1 日制定
2019 年 4 月 1 日改正
プリンス海運株式会社
プリンス海運株式会社 運送約款
目 次
第xx | 総則 | (第一条 ・ 第二条) |
第二章 | 運送の引受け | (第三条 ~ 第十五条) |
第三章 | (第十六条 ・ 第十七条) | |
第四章 | 責任 | (第十八条 ~ 第二十一条) |
第五章 | 雑則 | (第二十二条 ~ 第二十七条) |
第xx 総則 | ||
(適用範囲) | ||
第一条 | この約款は、当社が経営する航路において、ロールオン・ロールオフ船(以 下「使用船舶」という。)により行うxx運送に適用する。 | |
2 | この約款に定めのない事項については、法令の規定又は一般の慣習による。 | |
3 | 前二項の規定にかかわらず、当社が、法令の規定に反しない範囲内で特約の申込みに応じたときは、その特約による。 | |
(定義) | ||
第二条 | この約款において「荷主」とは、貨物について当社と運送契約を締結する者 をいう。 | |
2 | この約款において「荷送人」とは、荷主、または荷主により貨物を引き渡さ れるべき者として指定される者である。 | |
3 | この約款において「荷受人」とは、荷主、または荷主により貨物を受け取る べき者として指定されるものであって、次に掲げるものをいう。 | |
① | 船荷証券又は複合運送証券が発行されている場合においては、当該有 価 証券上適当な指図を受け、かつ、これを所持する者 | |
② | 前号の有価証券が発行されていない場合においては、書面又は口頭の如何を問わず、荷主が当社に対して引渡しを指示する者 | |
第二章 運送の引受け | ||
(運送の引受け) | ||
第三条 | 当社は、使用船舶の輸送能力の範囲内において、貨物の運送契約の申込みに 応じる。 | |
2 | 当社は、当社が指定する場所及び時間内に荷送人又は荷送人が指示する者 (以下「荷送人等」という。)から貨物を受け取り、当社が指定する場所及び時間内に荷受人に対し当該貨物を引き渡す。ただし、当社と荷主との間で特に合意がある場合においては、当社は、当該合意に従う。 | |
3 | 荷送人等が当社の指定する場所及び時間内に当社への貨物の引渡しを行わない場合においては、当社は、当該貨物を船積みすることなく、使用船舶を 運航開始予定時刻に出航させることができる。 | |
4 | 当社は、第一項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する場合に |
おいては、運送契約の申込みを拒否し、又は既に締結した運送契約を解除す ることができる。 | |||
① | 当社が第十二条の規定による措置をとった場合 | ||
② | 貨物が次のいずれかに該当する物である場合 | ||
イ | 臭気を発するもの、不潔なものその他船員その他の使用人(下請人及び荷役業者を含む。以下同じ。)又は荷主の指示により使用船舶に乗船する者(以下「便乗者」という。)に迷惑を及ぼすお それのあるもの | ||
ロ | 白金、金その他の貴金属、貨幣、銀行券、有価証券、印紙類、宝 石類、美術品、骨とう品その他の高価品 | ||
ハ | 銃砲、刀剣その他使用することにより、船員又はその他の使用人 (以下「船員等」という)若しくは便乗者又は他の物品若しくは使用船舶に危害をおよぼすおそれのあるもの | ||
ニ | 銃砲、刀剣その他使用することにより、船員等、便乗者、その他 物品又は使用船舶に対して危害を及ぼすおそれのあるもの | ||
ホ | 生動物 | ||
ヘ | その他運送に不適当と認められるもの | ||
③ | 荷送人等又は荷受人が法令若しくはこの約款の規定に違反する行為を 行い、又は行うおそれがある場合 | ||
④ | 運送契約の申込みがこの約款と異なる運送条件によるものである場合 | ||
⑤ | 当該運送に関し、荷主から特別な負担を求められた場合 | ||
⑥ | ロールオン・ロールオフ船において、自動車が次のいずれかに該当する ものである場合 | ||
イ | 法令の規定に違反して運行されるもの | ||
ロ | その積載貨物の積載方法が運送に不適当と認められるもの | ||
ハ | 車高が低い等取扱い上不適切な構造を有すると認められるもの | ||
ニ | xxx縛するのに不適切な構造を有すると認められるもの | ||
ホ | イからニまでに掲げるもののほか、船員等、便乗者、他の物品若しくは使用船舶に危害を及ぼし、又は船員等若しくは便乗者に迷 惑を及ぼすおそれがあるもの | ||
⑦ | その他正当な事由がある場合 | ||
(貨物の内容の申告等) | |||
第四条 | 荷主は、貨物の種類、重量、状態、価格、電源接続等特別な取扱いその他の貨物の明細に関する事項、荷送人及び荷受人の氏名又は名称、船積港及び陸 揚港を契約締結前に当社に書面により通知しなければならない。ただし、荷 |
主は、当社の承諾を得た場合は、書面に記載すべき事項を電磁的方法により 提供することができる。この場合において、当該荷主は当該書面を通知したものとみなす。 | |
2 | 荷送人は、貨物が前条第四項第二号のいずれかに該当する物であるときは、あらかじめその旨(同号ハ若しくはニに掲げる物(以下「危険品等」という)であるときは、その旨及び当該危険品等の品名、性質その他の当該危険品等 の安全な運送に必要な情報)を通知しなくてはならない。 |
3 | 荷送人は、前二項の規定により通知した事項が事実と異ならないことを保証することとする。荷主は、荷送人が当該事項を通知しなかったこと又は通知した事項が事実と異なることから当社に発生する費用、罰金及び賠償の 責めに任ずることとする。 |
4 | 当社は、荷送人が第一項及び第二項の規定に反し、荷送人が当該事項を通知 しなかったこと又は通知した当該事項が事実と異なることから発生する貨物の損害について、賠償の責めに任じない。 |
5 | 当社は、第一項及び第二項の規定により荷主が通知した事項について、内容 を調査する義務を負わない。 |
6 | 当社は、貨物が前条第四項第二号のいずれかに該当する貨物の運送の申込みに応じる場合においては、荷主に対し、その負担において、当該貨物につき便乗者の添乗、損害保険のxxその他の必要な措置をとることを求める ことができる。 |
7 | 当社は、貨物が前条第四項第二号のいずれかに該当する疑いがある場合においては、荷主又は第三者の立会いのもとに、当該貨物の内容を点検するこ とができる。 |
8 | 荷送人は、当社の書面による承諾を得なければ、危険品等を積載することが できない。 |
9 | 荷送人が当社の書面による承諾を得ずに、危険品等の船積みが行われた場合において、当社が危険品等を発見したときは、直ちに当該危険品等を荷揚げし、破棄、投棄その他の適切な処分を行うことができる。この場合においては、第十八条第二項の規定にかかわらず、貨物に対する当社の責任は当該 危険品等の処分によって終了する。 |
10 | 当社の承諾を得て船積みした危険品等であっても、船員等、便乗者、他の物品若しくは使用船舶に危害を及ぼした場合又はそのおそれがある場合においては、当社は、前項の規定に準じてこれを処分することができる。 |
(車両及びコンテナの重量) | |
第五条 | ロールオン・ロールオフ船において、自動車の車両総重量は、道路運送車両 |
法(昭和二十六年法律第百xxx号)第四十条第三号に規定する車両総重量 を超えてはならない。 | |
2 | 貨物が積載されたコンテナの重量は、船舶安全法施行規則(昭和三十八年運輸省令第四十一号)第五十六条の四第一項の規定に基づき指定された最大 総質量を超えてはならない。 |
3 | 荷主は、前二項の規定に違反したことによって生じる人的損害並びに使用船舶、貨物及び荷役資機材の滅失、損傷又は延着による損害について、賠償の責めに任じることとする。 |
(貨物の甲板積み) | |
第六条 | 当社は、コンテナに積載された貨物については、荷主が特段の指示をしない 限り、荷主に通告することなく、甲板積みすることができる。 |
2 | 当社は、コンテナに積載されていない貨物については、荷主の同意がある場合又は甲板積みで運送することが一般の慣習である場合においては、甲板 積みすることができる。 |
3 | 前二項の場合において、甲板積みされた貨物の滅失又は損傷による損害については、当社に悪意若しくは過失又は船員等に悪意若しくは重大な過失がない限り、当社は賠償の責めに任じない。 |
(生動物) | |
第七条 | 当社は、生動物の運送を引き受けた場合においては、生動物の管理・保管に関して生じた損害について、当社に悪意若しくは過失又は船員等に悪意若しくは重大な過失がない限り、賠償の責めに任じない。生動物の死傷に関しても、同様とする。 |
(違法船積品等) | |
第八条 | 当社は、禁制品、輸移出若しくは輸移入を禁止されている物品又は契約によらないで船積みされた貨物を発見した場合においては、直ちに当該貨物を 荷揚げすることができる。 |
2 | 荷主は、危険品等が船員等、便乗者、他の物品及び使用船舶に危害を及ぼさないことを保証することとする。荷主は、危険品等が当社又は船員等に損害 を与えた場合においては、賠償の責めに任じることとする。 |
3 | 荷送人等は、ロールオン・ロールオフ船において自動車がxxx縛するに当たって適切な構造を有するものであり、かつ、船員等、便乗者、他の物品及び使用船舶に危害を及ぼさないことを保証することとする。自動車がxx x縛するに当たって不適切な構造を有していたために当社又は船員等に損 |
害を与えた場合においては、荷主は、賠償の責めに任ずることとする。 | |
(輸送機器) | |
第九条 | 輸送機器(トレーラー、コンテナ等貨物を使用船舶に積み込むために使用す る一切の機器をいう。以下同じ。)は貨物の一部とみなす。 |
2 | 当社が所有又は使用する輸送機器を荷送人等又は荷受人に貸し出す場合において、当社と荷送人等が立ち会って当該輸送機器の点検を行った結果異状が認められないときは、当社は、当該輸送機器によって貨物に発生した損害について、賠償の責めに任じない。荷送人等、荷受人又は第三者の悪意又は過失により、荷送人等又は荷受人に貸し出された輸送機器に損害が生じた場合においては、荷送人等又は荷受人は、当社に対し、当該損害の賠償の 責めに任じることとする。 |
3 | 荷受人は、貨物の受領後あらかじめ定められた期間内に当社の指定する場所に当社から貸し出された輸送機器を返却することとする。荷受人が当該期間内に当該輸送機器の返却ができない場合においては、当社は、荷主に対 し、期間超過分に対する費用を請求することができる。 |
4 | 荷送人等が自ら所有し、又は当社以外の者から借り入れた輸送機器を使用 する場合においては、当社は、当該輸送機器の瑕疵によって生じた貨物の損害について、賠償の責めに任じない。 |
5 | 前項の場合において、輸送機器の操作等に特別な取扱いを伴うときは、荷送人は、当社に対し、あらかじめ取扱方法を通知しなければならないこととする。この場合において、当社は、当該取扱方法によっては、運送契約の申込みを拒否することができる。 |
(冷凍機器) | |
第十条 | 当社は、荷主の要求がある場合において冷凍機器(貨物を冷却する一切の機器をいう。以下同じ。)の接続を行うときを除き、冷凍機器について特別な取扱いをしない。冷凍機器に保管される貨物の滅失又は損傷による損害については、当社に悪意若しくは過失又は船員等に悪意若しくは重大な過失がないことを証明できない場合は、当社は、賠償の責めに任じる。 |
(荷造等) | |
第十一条 | 荷送人等は、貨物の荷造、固縛又は梱包(以下「荷造等」という。)の不備により、船員等、便乗者、他の物品及び使用船舶に危害を及ぼさないことを保証することとする。貨物の荷造等の不備により当社又は船員等に損害を 与えた場合においては、当該荷送人等は、賠償の責めに任じることとする。 |
2 | 当社は、いつでも、荷造等の点検をすることができる。当社が必要と認める 場合においては、荷送人又は荷受人の承諾を得て、貨物の荷造等を補修又は改装することができる。この場合において、荷送人等又は荷受人が補修又は改装に同意しないときは、当社は、当該貨物の運送引受けを拒否することができる。 |
3 | 前項の補修又は改装に係る費用は荷主の負担とする。 |
(運航の中止等) | |
第十二条 | 当社は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、予定した船便の発航の中止、使用船舶、発着日時、航路、寄港地、船積港若しくは陸揚港の変更又は貨物の種類等の制限の措置をとることができる。 |
1 | 気象又は海象が使用船舶の航行に危険を及ぼす場合 |
2 | 天災、火災、海難、使用船舶の故障その他のやむを得ない事由が発生した場 合 |
3 | 災害時における円滑な非難、緊急輸送その他これらに類する旅客又は貨物 の輸送を行う場合 |
4 | 船員その他運送に携わる者の同盟罷業その他の争議行為が発生した場合 |
5 | 船員又は便乗者の疾病が発生した場合、生命が危険にさらされ、又は健康が 著く損なわれるおそれのある場合 |
6 | 使用船舶の奪取又は破壊等の不法行為が発生した場合 |
7 | 官公署の命令又は要求があった場合 |
8 | 海上における人命又は財産の救助行為を行った場合 |
9 | 円滑な非難又は緊急輸送を確保するため、災害時における旅客又は貨物の 輸送を行う場合 |
10 | 前各号に掲げる事由のおそれがある場合 |
11 | その他正当な事由がある場合 |
(陸揚港以外の場所における荷揚げ又は積戻し) | |
第十三条 | 当社は、天災等の正当な事由がある場合においては、貨物を最寄港その他の 港若しくは場所に荷揚げし、又は船積港に積み戻すことができる。 |
2 | 当社は、陸揚港以外の場所において荷揚げした貨物については、荷主の指図を待つ時間がない場合、当社の定めた期間内に荷主の指図がない場合その他の正当な事由がある場合においては、荷主の利益のために、当社が選定する運送方法及び条件により、陸揚港への転送又は船積港への積戻しその他 の適切な措置をとることができる。 |
(代替輸送) | |
第十四条 | 予定していた船舶が使用できない場合であって、荷主の指図を待つ時間がないとき又は当社の定めた期間内に荷主の指図がないときその他の正当な事由があるときにおいては、当社は、荷主の利益のために、当社が選定する運送方法及び条件により、適切な措置をとることができる。 |
(荷渡しの特例) | |
第十五条 | 荷受人が遅滞なく貨物を引き取らない場合において生じた費用は、荷主の 負担とする。 |
2 | 当社は、第三条第二項の規定にかかわらず、天災等の正当な事由がある場合においては、当社の判断により、あらかじめ当社が引渡しについて指定した 場所又は時間以外の場所又は時間において、貨物を引き渡すことができる。 |
3 | 前項の場合において生じた費用は、荷主の負担とする。 |
第三章 運賃等 | |
(運賃等) | |
第十六条 | 荷主は、貨物に係る輸送機器、種類、重量、電源接続等特別な取扱いの有無等の区別に従って、所定の運賃及び付随の費用を当社に支払うこととする。運賃には特約がない限り、船積み及び陸揚げに要する費用を含み、自動車へ の積卸しに要する費用を含まない。 |
2 | 埠頭、オープンヤード、上屋又はコンテナヤード等(以下「埠頭等」とい う。)における貨物の仕分・荷造等に要する費用は、荷主の負担とする。 |
3 | 荷主は、当社が貨物を荷受人に引き渡すまでに、運賃、付随の費用、立替金、滞船料及び貨物の価格に応じ共同海損又は救助のために負担すべき金額 (以下「運賃等」という。)を支払わなければならない。 |
4 | 荷主は、あらかじめ合意した日までに、運賃等の全額を当社に支払わなけれ ばならない。 |
5 | 当社は、貨物の全部又は一部が不可抗力により滅失し、若しくは相当程度の損害を生じたとき又は当社の悪意若しくは過失又は船員等の悪意若しくは重大な過失によって滅失した場合は、荷主に当該滅失し又は損傷を生じた貨物に係る運賃を請求しない。当社が既に当該貨物に係る運賃の全部又は 一部を収受している場合においては、荷主に当該運賃を返還する。 |
6 | 当社は、貨物の全部又は一部がその性質若しくは瑕疵又は荷送人等若しく |
は荷受人の過失による事由によって滅失した場合においては、運賃の全額 を収受する。 | |
7 | 当社は、運賃等の支払いを受けるため、貨物を競売することができる。この場合において、不足額があるときは、当社は、荷主に対してこれを請求する ことができる。 |
8 | 前項の競売に要する費用は、荷主の負担とする。 |
(留置権) | |
第十七条 | 当社は、運賃等の支払日が経過したにもかかわらず、当該運賃等が支払われない場合においては、当該運賃等を全額収受するまでの間、当該運賃等に係る貨物を荷主の費用により留置することができる。 |
第四章 責任 | |
(当社の責任) | |
第十八条 | 当社の貨物の滅失、毀損又は延着に対する責任は、第三条第二項の規定によ り当社が貨物を受け取ったときに始まる。 |
2 | 当社の責任は、荷受人が異議をとどめないで貨物を受け取ったときに消滅する。ただし、貨物に直ちに発見することができない一部滅失又は損傷がある場合において荷受人が引き渡し日より二週間以内に当社に対してその通 知を発したときは、この限りでない。 |
3 | 前項の規定は、貨物の引渡しの当時、当社又は船員等が貨物に損傷又は一部 滅失があることを知っていたときは、適用しない。 |
4 | 荷送人が第三者から委託を受けた貨物の運送を当社が行う場合において、当該貨物の運送に係る荷受人への貨物の引渡しの日から二週間以内に、荷送人が第二項ただし書の通知を受けたときは、荷送人に対する当社の責任に係る第二項但し書きの期間は、荷送人が当該通知を受けた日から二週間 を経過する日まで延長されたものとみなす。 |
5 | 他に既定のある場合を除き、当社は、貨物の滅失、損傷又は延着の損害について当社又は船員等に悪意又は過失がないことを証明できない場合は、賠償の責めに任ずる。ただし、発航後における航行又は使用船舶の取扱いにより生じた損害については、当社に悪意若しくは過失又は船員等に悪意若し くは重大な過失がないことを証明できない場合は、賠償の攻めに任ずる。 |
6 | 前項の規定にかかわらず、当社は、第三条第四項第二号ロに掲げる貨物(次 項において「高価品」という)の滅失、損傷又は延着の損害については、第 |
四条第二項に基づく通知がない ときは、賠償の責めに任じない。 | ||
7 | 前項の規定は、次に掲げる場合については適用しない。 | |
① | 運送契約の締結の当時、貨物が高価品であることを当社が知っていた とき。 | |
② | 当社の故意又は重大な過失によって高価品の滅失、損傷又は延着が生 じたとき。 | |
8 | 貨物の滅失又は損傷の損害について当社が賠償責任を負う場合においては、 当該賠償額は、あらかじめ当社が当該貨物の引渡しについて指定した 場所及び時間における価格によってこれを定める。 | |
9 | 前項において、あらかじめ当社が当該貨物の引渡しについて指定した場所及び時間における価格が明確でない場合においては、当該価格は、第四条第 一項において荷送人が通知した価格であるものと推定する。 | |
10 | 貨物の滅失又は損傷のため荷主が支払うことを要しない運賃等は、前二項 の賠償額から控除する。 | |
11 | 貨物の延着の損害について当社が賠償責任を負う場合においては、当該賠 償額は、運賃等の総額を限度とする。 | |
12 | 当社は、前四項の規定にかかわらず当社又は船員等の故意又は重大な過失によって貨物が滅失、損傷又は延着した場合においては、一切の賠償の責めに任ずる。 | |
(荷主等の賠償責任) | ||
第十九条 | この約款に規定するもののほか、荷主、荷送人等又は荷受人が、その悪意若しくは過失により、又は法令若しくはこの約款を守らなかったことにより当社又は船員等に損害を与えた場合においては、荷主、荷送人等又は荷受人は、当社に対し、当該損害の賠償の責めに任ずることとする。 | |
(免責) | ||
第二十条 | 当社は、内乱、テロ、暴動、xxxxx、荒天遭遇その他の不可抗力によって生じた損害については、賠償の責めに任じない。 | |
(除斥期間) | ||
第二十一条 | 貨物の滅失、損傷又は延着に対する当社の責任は、荷受人が貨物を受け取った日(貨物の全部が滅失した場合にあっては、あらかじめ当社が引渡しについて指定した日をいう。)から一年以内に裁判上の請求がされないときは、 消滅する。 | |
2 | 前項の期間は、貨物の運送品の滅失、損傷等による損害が発生した後に限 |
り、合意により、延長することができる。 | ||
3 | 荷送人が第三者から委託を受けた貨物の運送を当社が行う場合において、荷送人が第一項の期間内に損害を賠償し又は裁判上の請求をされていたときは、荷送人に対する当社の責任に係る同項の期間は、荷送人が損害を賠償し又は裁判上の請求をされた日からxxを経過する日まで延長されたものとみなす。 | |
第五章 雑則 | ||
(保管) | ||
第二十二条 | 荷主は、当社が指定した埠頭等に貨物を保管する場合は、当社の承諾を得な ければならない。 | |
2 | 船積み前又は荷揚げ後における貨物の保管については、当該保管に係る契約によることとする。 | |
(便乗者) | ||
第二十三条 | 当社は、使用船舶の輸送能力の範囲内において便乗者の乗船申込みに応じ ることとし、便乗者は、荷送人の費用において乗船することとする。 | |
2 | 便乗者は、次に掲げる行為をしてはならない。 | |
① | 使用船舶の操舵装置その他の運航のための設備又は作動装置を操作す ること | |
② | 使用船舶内の立入りを禁止された場所に立ち入ること | |
③ | 使用船舶内の喫煙を禁止された場所において喫煙すること | |
④ | 運送に係る銃砲、刀剣、爆発物、劇物等を船室に持ち込むこと | |
⑤ | 消火器、非常用警報装置、救命胴衣その他の非常の際に使用すべき装置 又は器具を平常時に操作又は移動すること | |
⑥ | 輸送機器を操作又は移動すること | |
⑦ | ギャングウェイ若しくは遮断機又は便乗者若しくは自動車の乗下船若 しくは転落防止のための設備を操作又は移動すること | |
⑧ | 便乗者又は自動車の乗下船の方法を示す標識その他の安全のために掲 げられた標識又は掲示物を損傷又は移動すること | |
⑨ | 石、ガラスびん、金属片その他の使用船舶、船員等、便乗者又は積載物を損傷するおそれのある物品を使用船舶に向かって投げ、又は発射す ること | |
⑩ | 海中投棄を禁止された物品を使用船舶から海中に投棄すること |
⑪ | 船員等又は他の便乗者に不快感を与え、又は迷惑をかけること | |
⑫ | 船内の秩序若しくは風紀を乱し、又は衛生に害のある行為をすること | |
3 | 便乗者は、乗下船その他の船内における行動に関し、船長又は船員等が輸送の安全確保と船内秩序の維持のために行う職務上の指示に従わなければな らない。 | |
4 | 船長は、前項の指示に従わない便乗者に対し、下船を命じることができる。 | |
5 | 便乗者の悪意若しくは過失により、又はこの約款を守らなかったことにより、当社又は船員等に損害を与えた場合においては、便乗者又は荷主は当社に対し、当該損害の賠償の責めに任ずることとする。 | |
(共同海損) | ||
第二十四条 | 共同海損は千九百九十四年のヨーク・アントワープ規則の規定に従って処理する。 | |
(免責の援用) | ||
第二十五条 | 当社の船員等は、荷主に対し、この約款における当社の免責を援用することができる。 | |
(不法行為責任) | ||
第二十六条 | 当社は、荷主に対する不法行為による損害賠償の責任について、この約款の規定を適用できる。 | |
(仲裁等) | ||
第二十七条 | 当社及び荷主は、この約款に基づく争いについて仲裁に付する旨の合意がある場合においては、当社が指定する公益法人又は一般社団法人等に仲裁を付し、仲裁人の判断に従うこととする。仲裁人の選任、仲裁手続その他仲裁に関する一切の事項は、当該公益法人又は当該一般社団法人等の定める ところによる。 | |
2 | 前項の合意がない場合において訴訟が生じたときは、第xxの裁判権は、当 社の主たる営業所を管轄する裁判所に属することとする。 |