Contract
神戸空港
特定運営事業等
公共施設等運営権実施契約書
神戸空港特定運営事業等 公共施設等運営権実施契約書
1 | 事 業 名 | 神戸空港特定運営事業等 |
2 | 事業の場所 | xxxxxxxxxxxxx 0 x |
0 | 事 業 期 間 | 第 58 条に定めるとおり |
上記の事業について、神戸市と運営権者は、各々対等な立場における合意に基づいて、次の条項によってxxな公共施設等運営権実施契約を締結し、xxに従って誠実にこれを履行するものとする。
また、本契約の締結及びその履行に際し、神戸市及び運営権者は、①本事業が関西国際空港及び大阪国際空港とともに、一体運営に資する方策を講じ、3空港それぞれの空港の能力を適切に活用することにより、関西全体の航空輸送需要の拡大、神戸経済の活性化及び関西経済の活性化に寄与すること、②本事業が本空港における公共施設等運営事業として空港全体での一体的・機動的な経営を実現し、魅力ある空港の実現に寄与する役割を担うことを目的としていることを、それぞれ十分理解し、その趣旨を尊重するものとする。
本契約の証として本書 2 通を作成し、当事者記名押印のうえ、各自 1 通を保有する。
平成 29 年 9 月 26 日
(以下余白)
神戸市
住 所 xxxxxxxxx0xx0x0x神戸市長 xx xx 印
運営権者
住 所 xxxxxxxxxx0x 名 称 関西エアポート神戸株式会社代表取締役社長 xx xx 印
運営権者
住 所 xxxxxxxxxx0x
名 称 関西エアポート神戸株式会社代表取締役副社長 Xxxxxxxx Xxxxxxxxx
目 次
第1条 (目的及び解釈) 10
第2条 (本事業の概要) 10
第5条 (本事業の収入) 10
第10条 (義務的事業の承継等) 12
第11条 (神戸市の瑕疵担保責任) 14
第13条 (その他提出書類) 15
第15条 (神戸市職員の派遣等) 16
第20条 (収益連動負担金) 18
第22条 (本事業の開始条件) 18
第26条 (第三者への委託) 22
第28条 (要求水準の変更) 24
第29条 (本事業中期計画) 25
第32条 (新規投資(空港用施設)及び改修(空港用施設)) 27
第36条 (リスク分担の原則) 29
第38条 (不可抗力の発生等) 30
第39条 (不可抗力による措置-神戸市による事業継続措置) 31
第41条 (損害賠償責任) 32
第42条 (第三者に及ぼした損害) 32
第43条 (半期業務報告書の提出) 32
第44条 (年間業務報告書の提出) 32
第46条 (その他の報告義務) 33
第49条 (緊急事態等対応) 34
第50条 (事業継続計画) 35
第51条 (その他必要な措置) 35
第52条 (子会社、関連会社) 36
第54条 (運営xxの処分) 38
第56条 (本議決権株主の異動等) 39
第57条 (契約の有効期間) 39
第59条 (事業終了日の事業引継) 40
第62条 (事業終了日の空港用地等及び貸付対象施設の取扱い) 43
第 16 章 本契約の解除又は終了及び解除又は終了に伴う措置 44
第66条 (不可抗力等又は特定法令等変更による本契約の終了又は解除) 46
第69条 (事業開始日前の解除又は終了の効果(全事由共通部分)) 47
第70条 (事業開始日以後の解除又は終了の効果(全事由共通部分)) 47
第71条 (運営権取消及び違約金の支払等-運営権者事由) 48
第72条 (運営権取消及び違約金の支払等-神戸市事由及び特定条例変更等) 49
第73条 (運営権取消・放棄及び損失の負担-不可抗力等) 49
第74条 (著作権の帰属等) 50
第75条 (著作権の利用等) 50
第76条 (著作xxの譲渡禁止) 51
第82条 (秘密保持義務) 52
第83条 (金融機関等との協議) 52
第88条 (疑義に関する協議) 54
第 1 章 x x
第 1 条 本契約は、神戸市及び運営権者が相互に協力し、本事業を円滑に実施するために必要な一切の事項を定めることを目的とする。
2 神戸市及び運営権者は、①本事業が関西国際空港及び大阪国際空港とともに、一体運営に資する方策を講じ、3空港それぞれの空港の能力を適切に活用することにより、関西全体の航空輸送需要の拡大、神戸経済の活性化及び関西経済の活性化に寄与すること、
②本事業が本空港における公共施設等運営事業として空港全体での一体的・機動的な経営を実現し、魅力ある空港の実現に寄与する役割を担うことを目的としていることを十分に理解し、本事業を遂行する。
3 本契約において用いられる語句は、本文中において特に明示されているものを除き、別紙 1 において定められた意味を有するものとする。
4 本契約における各条項の見出しは、参照の便宜のためであり、本契約の各条項の解釈に影響を与えるものではない。
第 2 条 本事業は、運営権者が実施する義務的事業及び任意事業から構成される。
2 運営権者は、本契約、募集要項等、要求水準書及び提案書類に従い、神戸市から空港用施設及び空港用地等の引渡し、運営権者承継対象契約の承継、運営権者譲渡対象動産等の譲渡等を受けたうえで、法令等を遵守し、本事業を遂行しなければならない。
第 3 条 本契約は、募集要項等、要求水準書及び提案書類と一体の契約であり、これらはいずれも本契約の一部を構成する。また、本契約の規定に基づき、別途神戸市と運営権者の間で締結される契約は、いずれも本契約の一部を構成する。
2 前項の各書類間に齟齬又は矛盾がある場合には、本契約、募集要項等、要求水準書、提案書類の順で優先的な効力を有する。但し、提案書類の内容が要求水準書に定める水準を超える場合には、その限りにおいて提案書類が要求水準書に優先する。
3 第 1 項の各書類の内容について疑義が生じた場合には、神戸市及び運営権者の間において協議の上、かかる記載内容に関する事項を決定するものとする。
第 4 条 本事業に要する資金調達は、別途定めのない限り、全て運営権者の責任において行うものとする。
第 5 条 本契約に基づく本事業による収入は、別途定めのない限り、全て運営権者の収入とする。
第 6 条 運営権者は、本契約締結後速やかに、本契約の契約保証金として、金 3 億円を神戸市に対して支払う。
2 本契約締結時において、優先交渉権者構成員が神戸市に対して、基本協定書に基づき同協定書に定める契約保証金を支払っており、かつ、これが没収又は返還されていない場合、当該金員をもって運営権者による前項の契約保証金の預託があったものとみなす。
第 7 条 本事業の実施に必要となる一切の許認可等は、運営権者がその責任及び費用負担により取得及び維持するものとする。また、運営権者が本事業を実施するために必要となる一切の届出及び報告は、運営権者がその責任において作成し、提出するものとする。但し、本事業の実施に必要となる許認可等の取得又は届出及び維持を神戸市が行う必要がある場合には、神戸市が必要な措置を講ずるものとし、運営権者は、神戸市による当該許認可等の取得又は届出及び維持にかかる費用を負担するものとし、また、当該措置について神戸市が運営権者の協力を求めた場合には、運営権者はこれに応じるものとする。
2 神戸市は、運営権者が神戸市に対して書面により要請した場合、前項に基づく運営権者による許認可等の取得又は届出及び維持について、法令等の範囲内において必要に応じて協力するものとする。
3 運営権者は、第 1 項に基づき運営権者が取得又は届出及び維持した許認可等に関して書類を作成し、提出した場合、その写しを保存するものとし、事業終了日に神戸市に提出するものとする。
4 運営権者は、第 1 項に基づき運営権者が取得又は届出及び維持した許認可等の原本を保管し、神戸市の要請があった場合には原本を提示し、又は原本証明付き写しを神戸市に提出するものとする。
第 8 条 運営権者は、本契約に別段の定めがある場合を除き、本事業の実施に係る一切の責任を負うものとする。
2 運営権者は、本契約に別段の定めがある場合を除き、運営権者の本事業の実施に関する神戸市による承認、確認若しくは立会又は運営権者からの神戸市に対する報告、通知若しくは説明を理由として、いかなる本契約上の運営権者の責任をも免れず、当該承認、確認若しくは立会又は報告、通知若しくは説明を理由として、神戸市は何ら責任を負担しない。
第 9 条 運営権者は、本契約締結日現在において、神戸市に対して次の各号の事実を表明し、保証する。
(1) 運営権者は、会社法に基づき有効かつ適法に設立され、存続する株式会社である
こと。
(2) 運営権者は、資本金と資本準備金の合計額が 2 億 7 千万円であること。
(3) 運営権者の定款に、運営権者が発行できる株式は、本議決権株式のみであることの定めがあること。
(4) 運営権者の定款に、会社法第 326 条第 2 項に定める取締役会、監査役及び会計監査人を設置する定めがあること。
(5) 運営権者の定款に、各暦年の 4 月 1 日に始まり、翌年の 3 月 31 日に終了する 1年間(運営権者設立日を含む年度にあっては、設立日から次に到来する 3 月 31 日までの期間。)を事業年度とする定めがあること。
(6) 運営権者は、航空運送事業者及び航空運送事業者の関連会社(子会社を含む。)の子会社又は関連会社でないこと。
(7) 運営権者は、本契約を締結し、履行する完全な能力を有し、本契約上の運営権者の義務は、法的に有効かつ拘束力ある義務であり、運営権者に対して強制執行可能であること。
(8) 運営権者が本契約を締結し、これを履行することにつき、日本国の法令及び運営権者の定款、取締役会規則その他の社内規則上要求されている授権その他一切の手続を履践していること。
(9) 本事業を実施するために必要な運営権者の能力又は本契約上の義務を履行するために必要な運営権者の能力に重大な悪影響を及ぼしうる訴訟、請求、仲裁又は調査は、運営権者に対して係属しておらず、運営権者の知る限りにおいてその見込みもないこと。
(10) 運営権者の定款の目的が本事業の遂行に限定されていること。
(11) 本契約の締結及び本契約に基づく義務の履行は、運営権者に対して適用される全ての法令等に違反せず、運営権者が当事者であり若しくは運営権者が拘束される契約その他の合意に違反せず、又は運営権者に適用される判決、決定若しくは命令の条項に違反しないこと。
(12) 運営権者は PFI 法第 29 条第 1 項第 1 号イからトまでのいずれにも該当しないこと。
(13) 前各号の他、提案書類において本契約締結日時点における運営権者の表明保証事項として提案した事項を充足していること。
2 運営権者は、事業開始日において、運営権者の資本金と資本準備金の合計額が 2 億 7千万円以上であり、実行済みの本劣後ローンの金額が 8 億 8 百万円以上であることを表明し、保証するものとする。
第 2 章 義務的事業の承継等及びその他準備
第 10 条 運営権者は、事業開始予定日までに、別紙 2 に記載のとおり、神戸市との間で、次項に定める業務承継計画書に従い義務的事業の実施に必要な①空港用施設及び空港用地等
の引渡し、②運営権者承継対象契約の承継、③運営権者譲渡対象動産等の譲受、及び④許認可等の承継又は取得が、それぞれ事業開始日に効力発生するために必要な手続を完了(但し、上記②については、運営権者承継対象契約の承継に必要な各契約相手方からの承諾の取得の完了を含まない。)しなければならず、神戸市はこれに協力する。なお、運営権者承継対象契約の承継に必要な各契約相手方の承諾については、神戸市及び運営権者は、当該承諾を事業開始予定日までに取得できるよう、互いに協力するものとする。各承継等の方法については、別紙 2 に記載のとおりとし、神戸市及び運営権者は、運営権者譲渡対象動産等の譲渡については別紙 3 の様式に従って物品等譲渡契約を締結する。
2 運営権者は、提案書類に基づき、前項の承継等を円滑かつ確実に実施するため、本契約締結日後 14 日以内に、義務的事業の承継等に関する業務承継計画書を作成し、これを神戸市に提出してその確認を受けなければならない。
3 運営権者は、第 1 項に定める義務的事業の承継等の手続の他、事業開始予定日から確実に本空港の機能が十分発揮されるよう、事業開始予定日までに、自己の責任において必要な準備を行わなければならない。この場合、神戸市は必要かつ可能な範囲で運営権者に対して協力(神戸市から運営権者に対して第 1 項に定める義務的事業の承継及び実施に必要となる文書又はその写しを引き渡すことを含むがこれらに限られない。)するものとする。
4 第 1 項に定める運営権者承継対象契約の承継に必要な各契約相手方の承諾の取得につき、その一部の契約について事業開始予定日までに完了しなかった場合に、神戸市が運営権者に対して、かかる承継未了の契約に基づく神戸市の権利行使又は義務の履行の支援を要請した場合、運営権者はかかる要請に従って必要な支援を行うものとする(なお、かかる支援要請及び支援をもって当該承継未了の契約の承継に必要な手続を完了する義務が免責されるものではない。)。この場合において、当該承継未了の契約の取扱いは以下の各号のとおりとする。
(1) 当該契約の承継未了期間中に発生した契約上の債権債務が事業開始日の前日以前に生じた事由に基づく場合、承継完了までの間、当該契約上受領した支払いについては神戸市に帰属するものとし、また同契約上生じる費用及び責任を神戸市が負担するものとする。
(2) 当該契約の承継未了期間中に発生した契約上の債権債務が事業開始日以後(事業開始日を含む。)に生じた事由に基づく場合には、承継完了までの間、当該契約上の費用及び責任を運営権者が負担する(神戸市はその範囲において運営権者に対して費用等の補償を請求することができる。)。神戸市が同契約上、承継完了までの間に契約相手方から受領した支払いについては、神戸市は、必要に応じて予算措置を講じた上で、当該支払のうち運営権者に対して支払可能な金額について運営権者に通知し、運営権者は、その通知を受けた金額の範囲内において、神戸市に対して支払を請求することができる。この場合(神戸市が予算措置を講じない場合を除く。)、神戸市は当該支払請求から 30 営業日以内に支払いを行う。
5 前項その他本契約で別途定める場合を除き、神戸市は、理由のいかんを問わず、義務
的事業の承継等が事業開始予定日までに完了しなかった場合であっても、これにより運営権者に発生した増加費用又は損害については一切責任を負わない。
6 前 2 項その他本契約で別途定めるほか、本条による義務的事業の承継等に要した人件費等その他の費用は各自の負担とし、互いに求償しないものとする。
第 11 条 前条第 1 項の規定により引き渡された空港用施設につき、事業開始日後 1 年を経過するまでの期間内に、それぞれ瑕疵(事業開始日時点で、当該施設において法令等又は要求水準上求められる基準を満たさないこととなる物理的な瑕疵であって、募集要項等神戸市が優先交渉権者に開示した資料及び本契約締結前に優先交渉権者又は運営権者が知り得た情報から合理的に予測することのできないものに限る。なお、通常の損耗及び経年劣化は瑕疵に該当しない。以下本項、第 2 項及び第 3 項において同じ。)が発見され
た場合、運営権者は、当該発見から 20 営業日以内に当該瑕疵の詳細を記載した書面を神戸市に通知する。神戸市は、当該発見及びその通知が上記の瑕疵担保期間内に行われ、かつ運営権者が当該瑕疵の存在について立証した場合に限り、当該瑕疵を治癒するために直接必要となる合理的な費用(逸失利益等その他の増加費用又は損害を含まない。)について、(i)両者合意の上で第 58 条第 2 項に定める合意延長とする方法又は(ii)事業開
始日後 1 年を経過するまでの期間内に神戸市が運営権者から受領した運営権対価及び収益連動負担金の合計金額を上限(かかる上限額は本条に基づく補償の累計額に対する上限額とする。)として補償金を支払う方法のいずれか又は両方により運営権者に補償するものとする。なお、本項に規定される瑕疵が発見された場合であっても、運営権者は本契約を解除することはできない。
2 前項の規定にかかわらず、神戸市が事業開始日時点で締結済みの施設投資に関する契約(以下本項において「締結済投資契約」という。)を運営権者に承継せず第 34 条第 1項の規定に基づき神戸市が自ら空港用施設の更新投資を行い、事業開始日以降において締結済投資契約に基づき神戸市が第三者から引き渡しを受けた当該投資対象部分(なお、当該部分については運営権が当然に及ぶ。)については、当該部分の瑕疵(神戸市から運営権者への引渡時点における瑕疵をいう。)について神戸市が瑕疵担保責任を負う期間は、締結済投資契約の相手方が同契約上で瑕疵担保を負う期間として定められた期間と同期間とする。なお、運営権者が神戸市から締結済投資契約を承継している場合には、当該契約に係る投資対象部分について、神戸市は瑕疵担保責任を負わない。
3 神戸市は、前 2 項において神戸市が瑕疵担保責任を負う期間経過後に空港用施設について瑕疵が発見又は通知された場合であっても、これらの瑕疵については一切責任を負わない。
4 神戸市は、本契約で別途定める場合を除き、前条第 1 項の定めにより引き渡された空港用地等及び運営権者譲渡対象動産等、その他運営権者が神戸市から承継した権利及び契約等、義務的事業の承継等に当たって優先交渉権者又は運営権者に提供された情報等
(事業開始日後 2 ヶ月以内に神戸市が運営権者に対して提示する確定版の施設リストの情報を含む。)並びに募集要項等神戸市が優先交渉権者に開示した資料の情報等の瑕疵
(情報の齟齬、矛盾又は欠缺その他情報の網羅性及び完全性の有無、契約の効力又は義務不履行等の有無、権利の瑕疵、資産の物理的な瑕疵を含むがこれらに限らない。)については一切責任を負わない。
第 12 条 運営権者は、事業開始予定日までに、民活空港運営法、空港法、航空法及び神戸空港条例等並びに要求水準書に従って、空港供用規程及び空港保安管理規程を作成し、国土交通大臣に届け出、当該届出後速やかに、神戸市にその写しを提出する。これらを変更した場合も同様とする。
2 運営権者は、事業期間中、前項の規定により届出を行った空港供用規程及び空港保安管理規程に従って本事業を実施する。
第 13 条 運営権者は、事業開始予定日までに、神戸市に以下の各書類を提出する。
(1) 運営権者についての以下の各書類(但し、基本協定書に基づいて提出された書類から変更がない場合は、当該書類の再提出を要しない。)
ア 定款の原本証明付きの写しイ 本劣後ローンに係る契約書ウ 商業登記簿謄本の原本
エ 代表印の印鑑証明書の原本
(2) 運営権者についての以下の各書類の原本証明付きの写し
ア 本契約の効力発生のため法令等で必要となる内部手続を適法に履行していることを示す書面(株主総会議事録、取締役会議事録等)
イ 金融機関等との間の融資等に係る契約書
ウ 金融機関等との間の運営権その他運営権者が保有する資産及び運営権者の発行済株式に対する担保権設定に係る契約書
エ 金融機関等との間の、本契約その他神戸市と運営権者の間で締結された契約に基づく運営権者の権利及び契約上の地位に対する担保権設定に係る契約書
第 14 条 神戸市は、本契約締結日において締結している別紙 4 記載の契約等について、本契約締結日以降、事業終了日までの間、これを維持するものとし、当該契約等が本事業に必要とされなくなった場合及び変更が必要となった場合には、運営権者と協議の上対応するものとする。
2 運営権者は、事業開始予定日までに、別紙 5 に記載の内容で、同別紙に記載の相手方との間で契約・協定等を新たに締結し、事業期間中、同別紙に記載の内容で継続するものとする。但し、運営権者は、契約相手方が契約上の重要な義務につき履行しなかった場合その他当該契約・協定等を終了することが適切と神戸市が認めた場合には、事業期間中であっても、当該契約・協定等を終了させることができる。
3 運営権者は、別紙 6 に記載の契約・協定等については、第 10 条第 1 項の定めに従い承継し、事業期間中、同別紙に記載の内容で継続するものとする。但し、運営権者は、契約相手方が契約上の重要な義務につき履行しなかった場合等、当該契約・協定等を終了することが適切と神戸市が認めた場合には、事業期間中であっても、当該契約・協定等を終了させることができる。
第 15 条 運営権者は、神戸市との間で、事業開始予定日の 3 ヶ月前までに、本事業の実施に必要な神戸市職員の派遣に関する取決めを締結するものとする。運営権者が事業期間中に第 3 項に定める範囲で新たな神戸市職員の派遣を要請するときも、派遣の受入れを予定
する日の 3 ヶ月前までに同様の取決めを締結するものとする。
2 前項の取決めが締結されたときは、当該取決めは本契約の一部を構成するものとし、神戸市は、当該取決めに従い、運営権者に対して、本事業の実施に必要な神戸市職員を派遣し、運営権者は当該神戸市職員を受け入れる。
3 前 2 項に定める他、当該神戸市職員に関する派遣の職種、最大派遣人数、最長派遣期間等の詳細その他PFI 法第 22 条第 1 項第 4 号に定める事項については別紙 7 のとおりとする。
4 前 3 項の規定は、神戸市職員が自発的に運営権者への転籍を希望し、運営権者がこれを受け入れることを妨げない。この場合、神戸市及び運営権者は、別紙 7 の内容の変更について協議する。
第 3 章 土地・建物に対する使用権の設定等
第 16 条 神戸市は、事業開始予定日までに、運営権者との間で空港用地等及び空港用施設の貸付に関し、民法第 593 条の定めによる使用貸借として別紙 8 の様式による土地・建物使用貸借契約を締結し、事業開始日に運営権者に空港用地等及び空港用施設を引き渡す。土地・建物使用貸借契約の貸付期間は別紙 8 で定めるとおりとし、本契約が何らかの理由により解除又は終了した場合、土地・建物使用貸借契約も当該解除又は終了時点で終了するものとする。
2 運営権者は、空港用地等及び空港用施設について神戸市から引渡しを受けた後、事業期間を通じて、善良なる管理者の注意義務をもって管理を行う。
3 本空港の機能を維持するために、神戸市が空港用地等又は空港用施設を対象として転使用貸借契約を新たに締結することを望む場合には、運営権者はこれに応じるために積極的に協議する。
第 4 章 公共施設等運営権
第 17 条 神戸市及び運営権者は、基本協定書に基づき運営権者に対して設定された運営権が、第 22 条第 1 項に定める本事業の開始条件(同条第 2 項但書により充足が放棄された条件を除く。)がすべて満たされたことをもって、その効力が発生することを確認する。かかる効力発生により、当該効力発生時点における空港用施設の運営・維持管理に関する権利及び責任は神戸市から運営権者に移転する。
2 前項の規定にかかわらず、事業開始日以降に、神戸市が新たに空港用地内の空港用施設に該当する施設の所有権を取得した場合(第 34 条の規定に基づき神戸市が自ら空港用施設の更新投資を行った場合を含む。)等、運営権が当然に当該空港用施設に及ぶ場合であって特に運営権者に費用負担を求める必要がある場合には、神戸市及び運営権者は、当該空港用施設についての収益及び費用の分担の決定等の必要な措置をとる。
3 運営権の存続期間については第 58 条第 4 項の定めに従う。
第 5 章 運営権者及び神戸市の金銭支払債務
第 18 条 運営権者は、事業開始予定日の前営業日までに、別紙 2 に定める方法及び物品等譲渡契約に基づき合意される契約条件(運営権者譲渡対象動産等譲渡対価の金額を含む。)に従い、神戸市に対して、運営権者譲渡対象動産等譲渡対価を支払う。
2 神戸市は、本契約及び物品等譲渡契約で別途定める場合を除き、前項に基づき支払いを受けた運営権者譲渡対象動産等譲渡対価を返還する義務を負わない。
第 19 条 運営権者は、別紙 9 に定める方法で、神戸市に対して、①事業開始予定日の前営業日までに運営権対価(アップフロントフィー)として金 4 億 5,000 万円、②事業期間中、運
営権対価(アニュアルフィー)として金 4 億 4,500 万円(年額)を、それぞれ支払う。
2 前項の規定にかかわらず、運営権対価(アップフロントフィー)の支払日において残額分の契約保証金はすべて運営権対価(アップフロントフィー)の支払に当然に充当されるものとし、運営権者は、神戸市に対して、前項に定める運営権対価(アップフロントフィー)の額から当該残額分の契約保証金の額を控除した金額を支払うものとする。この場合、運営権者の神戸市に対する残額分の契約保証金返還請求権は消滅する。
3 神戸市は、本契約で別途定める場合を除き、前項に基づき支払いを受けた運営権対価を返還する義務を負わない。
4 第 58 条第 2 項に定める合意延長が実施された場合であっても、第 1 項に定める以外に運営権対価の支払義務は発生しない。
第 20 条 運営権者は、事業期間中、別紙 9 に定める条件及び方法で、神戸市に対して同別紙に定める方法により算出された金額を収益連動負担金として支払う。
2 神戸市は、本契約で別途定める場合を除き、前項に基づき支払いを受けた収益連動負担金を返還する義務を負わない。但し、本項の定めは、本契約又は法令等に基づき、神戸市から運営権者に対する損失補償を行うことを妨げるものではない。
第 21 条 前 3 条その他本契約に基づく支払いがそれぞれに定める支払期日よりも遅延した場
合、神戸市及び運営権者は、当該遅延期間に応じ第 85 条に定める遅延利息を相手方に支払わなければならない。
第 6 章 義務的事業及び任意事業
第 22 条 第 17 条第 1 項に定める運営権の効力発生及び本事業の開始は、以下に定める各条件が充足されることを条件とする。
(1) 運営権者について、第 9 条第 1 項各号及び第 2 項記載の各事項が、事業開始予定日(事業開始日が事業開始予定日から遅延した場合には、神戸市が本事業を開始する予定日として新たに指定した日)においていずれもxxかつ正確であること。
(2) 運営権者が以下に定める各義務を履行したこと(⑤、⑥及び⑦については、神戸市で必要な手続の完了を除く。)。
① 第 7 条に定める本事業の実施に必要となる一切の許認可等の取得
② 第 10 条第 1 項に定める義務的事業の承継等の完了(運営権者承継対象契約の承継に必要な各契約相手方からの承諾の取得を除く。)
③ 第 12 条第 1 項に定める空港供用規程及び空港保安管理規程の作成、届出及び写しの提出の完了
④ 第 13 条各号に定める各書類提出の完了
⑤ 第 14 条第 2 項に定める新規契約等の締結
⑥ 第 15 条第 1 項に定める取決めの締結
⑦ 第 16 条第 1 項に定める土地・建物使用貸借契約の締結
⑧ 第 18 条第 1 項に定める運営権者譲渡対象動産等譲渡対価の支払完了
⑨ 第 19 条第 1 項(及び第 2 項)に定める運営権対価(アップフロントフィー)の支払(及び充当)の完了
⑩ 第 26 条第 1 項に定める第三者への委託に関する通知(もし事業開始日から委託するものがあれば)
⑪ 第 27 条第 4 項に定める保険の付保証明の提出
⑫ 第 29 条及び第 30 条に定める当初 5 事業年度の本事業中期計画及び当初事業年度の本事業単年度計画の提出並びに当該計画中の更新投資(空港用施設)の実施
に必要な神戸市の事前承認の取得
⑬ 第 35 条第 2 項及び第 5 項に定める着陸料等の届出及び航空運送事業者やテナント等の施設利用に関する料金の届出の完了
(3) 第 1 号及び第 2 号のほか、運営権者において、本事業の開始までに履行すべき本契約上の義務及び運営権者が当事者となっているその他一切の契約上の義務について、重大な違反がないこと。
(4) 運営権者が、第 1 号乃至第 3 号に定める条件が充足されたことを証する書面を神戸市に交付したこと(神戸市が書面交付なくとも充足を認めた場合を除く。)。
(5) 神戸市が以下に定める各義務を履行したこと(①及び②については運営権者で必要な手続の完了を除き、④については運営権者が第 2 号に定める開始条件を充足しないことにより、④の開始条件が充足されない場合を除く。)。
① 第 15 条第 1 項に定める取決めの締結
② 第 16 条第 1 項に定める土地・建物使用貸借契約の締結及び同契約に基づく土地・建物の引渡
③ 第 47 条第 5 項及び第 48 条第 4 項に定めるモニタリング詳細の決定
④ ビル施設売買契約に基づく、同契約に定める所有権移転の効力発生条件が全て充足されることを停止条件とする神戸空港ターミナルから神戸市への旅客ビル施設、貨物ビル施設及び駐車場施設の所有権移転の効力発生
⑤ 本契約の効力発生のため法令等で必要となる神戸市の内部手続の完了
(6) 運営権者及び神戸市が、第 10 条第 1 項に定める運営権者承継対象契約の承継に必要な各契約相手方からの承諾を取得していること。
2 運営権者は、前項第 1 号乃至第 4 号の開始条件を、神戸市は、前項第 5 号の開始条件を、それぞれ、事業開始予定日までに充足しなければならず、また、神戸市及び運営権者は、前項第 6 号の条件を事業開始予定日までに充足できるよう互いに協力するものとする。但し、当該開始条件のすべてが事業開始予定日までに充足されない場合であっても、神戸市は、前項第 1 号乃至第 4 号及び第 6 号の開始条件の全部又は一部の充足を、運営権者は、前項第 5 号の開始条件のうち①乃至③の全部又は一部の充足を、それぞれその裁量により放棄することができる。なお、この場合でも、放棄された条件の未充足に関し、本契約上の義務の違反がある当事者が責任を免れるものではない。
3 運営権者は、第 1 項に定める条件(前項但書により充足が放棄された条件を除く。)が充足された場合は、事業開始予定日を事業開始日として(但し、当該充足が事業開始予定日より遅延した場合には、当該充足日を事業開始日として)、同日より本事業を実施するものとする。
第 23 条 運営権者は、事由のいかんを問わず、事業開始予定日までに前条第 1 項第 1 号乃至第
4 号及び第 6 号に定める開始条件(第 2 項但書により充足が放棄された条件を除く。以下本条において「本事業開始条件」という。)が充足できないことが見込まれる場合には、速やかにその旨及びその原因並びに対応方針を神戸市に通知しなければならない。
2 運営権者は、前項に定める対応方針において、義務的事業の可及的速やかな開始に向けての対策及び想定される事業開始日までの予定を明らかにしなければならない。
3 運営権者の前条第 2 項に定める義務(前条第 1 項第 1 号乃至第 4 号の条件を充足する義務をいい、同項第 6 号の条件を充足する義務を含まない。)の違反により事業開始予定日までに本事業開始条件が充足できず、神戸市に増加費用又は損害が発生した場合、神戸市は当該未充足及び事業開始日の遅延に直接起因する神戸市が得べかりし逸失利益及びその他神戸市に発生した損害並びに当該遅延期間中に神戸市が支払いを免れることのできなかった合理的な費用を運営権者に請求することができる。なお、その場合の増加費用及び損害の支払方法については以下のとおりとする。
(a) 当該増加費用又は損害の額が契約保証金の額以下である場合契約保証金を当該支払に充当する。
(b) 当該増加費用又は損害の額が契約保証金の額を超過している場合:
契約保証金全額を当該支払に充当の上、超過部分は金額が確定した月の翌月の末日までに運営権者から神戸市に対して支払われる。
4 神戸市の前条第 2 項に定める義務(前条第 1 項第 5 号の条件を充足する義務をいい、同項第 6 号の条件を充足する義務を含まない。)の違反又は特定条例変更によって事業開始予定日までに本事業開始条件が充足できず、運営権者に増加費用又は損害が発生した場合、神戸市は、(i)両者合意の上で第 58 条第 2 項に定める合意延長とする方法又は(ii)当該未充足及び事業開始日の遅延に直接起因する運営権者が得べかりし逸失利益及び運営権者に発生した損害並びに当該遅延期間中に運営権者が支払いを免れることのできなかった合理的な費用の補償金を支払う方法のいずれか又は両方により補償するものとし、さらに、運営権対価の支払期限の延長その他支払スケジュールの変更が必要であると合理的に判断される場合には当該変更を行うものとし、その変更内容については神戸市と運営権者の間で協議の上で決定するものとする。
5 前 2 項の規定にかかわらず、不可抗力又は特定法令等変更により事業開始予定日までに本事業開始条件が充足できなかった場合は、運営権者及び神戸市のいずれにおいても前条第 2 項に定める義務(それぞれ前条第 1 項第 1 号乃至第 4 号及び前条第 1 項第 5 号の条件を充足する義務をいい、同項第 6 号の条件を充足する義務を含まない。)の違反を構成せず、当該不可抗力又は特定法令等変更によって運営権者又は神戸市に増加費用又は損害が発生した場合、運営権者及び神戸市は、当該未充足及び事業開始日の遅延に直接起因する各当事者に発生した逸失利益及び損害並びに当該遅延期間中に各当事者が支払いを免れることのできなかった合理的な費用分についてそれぞれ自ら負担するとともに、不可抗力又は特定法令等変更により本契約の相手方当事者に発生する増加費用又は損害を最小限にするよう努めなければならない。但し、本項の規定は、不可抗力により運営権者に引き渡される前の空港用施設に瑕疵を生じた場合において、運営権者が神戸市に対して第 11 条に定める瑕疵担保責任に基づく補償請求を行うことを妨げるものではない。かかる場合、運営権者は同条に定める期間内に、空港用施設の瑕疵を発見後 20 営業日以内に当該瑕疵の詳細を記載した書面をもって神戸市に通知すれば足りるものとする。
第 24 条 運営権者は、事業期間中、本契約、募集要項等、要求水準書及び提案書類に従い、以下の義務的事業(但し、日本国又は神戸市が実施する事業・業務として要求水準書に定める事業・業務を除く。)を実施するものとする。
(1) 空港基本施設等運営・維持管理業務
(2) 空港航空保安施設運営・維持管理業務
(3) 空港機能施設運営・維持管理業務
(4) 環境対策事業
(5) 附帯業務
2 運営権者は、本契約、募集要項等又は法令等に反しない限りにおいて、神戸市の事前の承認を得た上で、前項に定める義務的事業の内容を変更(一部の休止又は廃止を含む。)することができる。
3 前 2 項のほか、運営権者は、事業期間中、本契約、募集要項等、神戸空港条例等、要求水準書及び提案書類に従い、航空機給油サービス事業を実施するものとする。但し、運営権者が航空機給油関連事業者に対して土地貸付を行い、同事業者が本空港において航空機給油サービス事業を実施している期間は、運営権者は当該事業を実施する義務を負わない。
4 運営権者は、第 1 項各号に掲げる業務(第 2 項による変更後の業務を含む。)及び前項に掲げる業務以外の業務を行うことはできない。但し、運営権者は、空港用地内又は外において、本事業の実施に運営権者が必要と考えるもの(以下「任意事業」という。)を、神戸市の事前の承認を得た上で行うことができる。なお、任意事業の内容は、本契約及び関連法令等を遵守し、空港機能を阻害せず、風俗営業その他これに類するものや暴力団の事務所その他これに類するものに当てはまらず、公序良俗に反しないものに限る。
5 運営権者は、事業期間中において、前項により開始した任意事業の内容を変更する場合、神戸市の事前の承認を得るものとする。但し、任意事業を休止又は廃止する場合においては、神戸市に対する事前通知で足りるものとする。
6 神戸市は、第 2 項、第 4 項及び前項の事前の承認をするにあたっては、承認後実施する義務的事業又は任意事業の内容が空港運営の適正な実施を目指す上で不適切と認められる場合その他合理的な理由がある場合を除き、承認を拒否しない。
第 25 条 運営権者は、前条に定める本事業の各業務の実施として許容される範囲において、事業開始日以降、第三者に対して空港用地等又は空港用施設を転貸することができる。但し、運営権者は、空港用地等又は空港用施設のうち、着陸料等、本空港の航空保安施設使用料金及び旅客取扱施設使用料の収受の前提となる施設を転貸してはならない。
2 前項の場合において、運営権者が第三者との間で空港用地等又は空港用施設の転貸借契約を締結する場合、神戸市に対して転貸承認申請書を提出し、承認を得なければなら
ない。また、当該転貸借契約は以下の条件に従うものとし、運営権者は、当該転貸借契約の締結後(締結後に内容を変更した場合には当該変更後)速やかにその写しを神戸市に提出する。
(1) 当該第三者は、貸付対象用地又は施設において風俗営業その他公序良俗に反する事業を行わないこと。
(2) 当該第三者は、その関係会社又はその取引先(転貸先等)が、暴力団員等及びその他の関係者のいずれかに該当する者その他神戸市が不適切と認める者でないことを表明し、かつ将来にわたっても該当しないこと。
(3) 運営権者と当該第三者との間で締結する土地貸付契約又は建物貸付契約は、①当該貸付に借地借家法の適用がある場合には同法第 23 条に定める事業用定期借地権設定契約若しくは同法第 38 条に定める定期建物賃貸借契約又は使用貸借契約としなければならず、かつ、②当該契約の契約期間は事業期間を超えず、本契約が事業終了日より前に解除又は終了した場合は当該解除又は終了をもって当該契約の契約期間も終了すること。
(4) 当該第三者は、神戸市に対して、運営権者と当該第三者との間で締結する土地貸付契約又は建物貸付契約が終了するにあたって土地明渡し、建物退去等に関する費用あるいは損害賠償など名目のいかんを問わず何らの金員の請求をしないこと。
(5) 運営権者は当該第三者との間で締結する土地貸付契約又は建物貸付契約において、当該第三者が当該土地あるいは建物を第三者に転貸し、賃借権を譲渡し、又は業務等の委託をする場合には神戸市及び運営権者の事前承諾を得ることとすること。
(6) 運営権者は、当該第三者に下記の事由が発生したときは、神戸市に対して届け出るとともに賃貸人として土地あるいは建物の保全をはからなければならないこと。
① 当該第三者以外の者との間に、合併等により会社組織の変動があったとき。
② 解散したとき。
③ 破産、会社更生、民事再生、若しくは特別清算の手続き又はこれらに類似する手続開始の申立てがあったとき。
④ 当該土地上に存する建物等について、差押又は競売開始決定があったとき。
(7) 前各号のいずれか 1 つ以上に違反があった場合又は前号①乃至④いずれかの事由が生じた場合には、運営権者は当該契約を催告することなく通知をもって解除することができること。
3 前項の規定は、事業開始日時点で神戸市が締結済みの空港用地等又は空港用施設の貸付に関する契約であって運営権者が承継した契約(事業期間中に当該契約を変更した場合の変更後の契約を除く。)には適用しない。
第 7 章 その他の事業実施条件
第 26 条 運営権者は、事業期間中、要求水準書に定めるところに従い、本事業にかかる業務(法
令等又は要求水準上、委託が禁止されている業務を除く。以下本条において同じ。)について、神戸市に事前に(事業開始日から委託する場合は事業開始予定日までに)通知した上で、第三者(運営権者子会社等を含む。)に委託することができる。これを変更する場合も同様とする。但し、当該委託にかかる契約の契約金額が 1,000 万円以下(継続的契約の場合には、1 年間で換算した場合の支払総額が 1,000 万円以下)である場合には、第 43 条第 1 項に定める半期業務報告書及び第 44 条第 1 項に定める年間業務報告書の提出と同時に、当該半期業務報告書の対象期間及び当該年間業務報告書の対象期間(提出済みの半期業務報告書の対象期間を除く。)中に締結した各契約の契約書の写し又は契約内容の概要(契約当事者、契約名、契約目的、契約金額、契約期間及び契約日付)を神戸市に提出することで足りる。
2 運営権者から本事業にかかる業務を受託した者(以下本条において「受託者」という。)が再委託する場合、運営権者は、神戸市に事前に通知しなければならない。これを変更する場合も同様とする。但し、当該再委託にかかる契約の契約金額が 1,000 万円以下(継続的契約の場合には、1 年間で換算した場合の支払総額が 1,000 万円以下)である場合には、この限りではない。
3 前 2 項の定めに基づく委託及び再委託は、全て運営権者の責任において行うものとし、受託者その他本事業にかかる業務に関して運営権者又は受託者が使用する一切の第三者の責めに帰すべき事由は、すべて運営権者の責めに帰すべき事由とみなして、運営権者がその責任を負うものとする。
4 運営権者と受託者との間で新たに締結される契約は、以下の条件に従うものとする。また、運営権者は、神戸市から求められた場合には、当該契約の写しを提出するものとする。
(1) 当該契約の契約期間が事業期間を超えないこと。
(2) 本契約が事業終了日前に解除又は終了した場合は、当該解除又は終了とともに当該契約も終了すること。また、この場合であっても、神戸市が請求した場合、当該契約は終了せず、神戸市又は神戸市の指定する第三者が当該契約上の地位を承継し、当該契約を継続させることについてあらかじめ受託者が同意していること。
(3) 受託者の業務に関する各種財務情報が運営権者に提供され、運営権者及び神戸市による業務記録等の閲覧を許容していること。
(4) 当該契約において、本契約と同等の守秘義務が定められていること。
(5) 前 4 号のいずれか 1 つ以上に違反があった場合には、運営権者は当該契約を催告することなく通知をもって解除することができること。
5 運営権者は、本条に基づき本事業にかかる業務を委託する場合、暴力団員等及びその他の関係者のいずれかに該当する者に対しては委託しないものとし、受託者をして、暴力団員等及びその他の関係者のいずれかに該当する者その他神戸市が不適切と認める者に対しては再委託させないものとする。
6 本条の規定は、事業開始日時点で神戸市が締結済みの業務委託に関する契約であって運営権者が承継した運営権者承継対象契約(事業期間中に当該契約を変更した場合の変更後の契約を除く。)には適用しない。
第 27 条 運営権者は、事業期間を通じて、自己の責任及び費用において、別紙 10 に定める時期、種類及び金額の保険(いずれも運営権者及び神戸市を被保険者とする)をxxするものとする。但し、運営権者が、事業開始日より後において、別紙 10 に定める保険に代替する措置を提案し、神戸市が認める場合には、当該提案内容をもって保険のxxに替えることができる。
2 運営権者は、前項の規定によりxxした保険のうち企業財産保険及び土木構造物保険にかかる保険金請求権について、金融機関等との間で当該保険金請求権についての担保設定にかかる契約を締結する場合において、第 38 条第 2 項の規定に基づき神戸市が神戸市による事業継続措置の必要性ありと判断したときは、当該担保設定にもかかわらず保険会社が直接保険金を神戸市に支払うことにつき、金融機関等から同意を得ることを当該担保設定契約の条件とするものとする。
3 運営権者は、第 1 項の規定によりxxした保険については、保険市場の変化によりその保険に係る保険料率が著しく変動する等の合理的な理由があると考える場合には、当該保険のxx範囲を変更することを神戸市に申し出ることができるものとし、神戸市は、当該申出が合理的な理由に基づくものと認められる場合、当該申出に対する承認を不合理に拒絶又は留保してはならないものとする。なお、運営権者は、保険のxx範囲を 1 年超の期間にわたり変更することを申し入れることはできず、1 年超の期間にわたるxx範囲の変更を希望する場合は、1 年毎に変更の申出をしなければならないものとする。
4 運営権者は、第 1 項の定めにより保険契約を締結したときは、事業開始予定日までに、その保険証券の写しその他xxを証明する書面を神戸市に提出しなければならない。以後、当該保険契約の継続、更新、更改、新たな締結があった場合も同様とする。
5 運営権者は、事業期間を通じて、第 1 項の規定によりxxした保険の保険金受取口座を他の口座と別に保有し、保険金を受領した場合には当該保険金を他の金銭と区別して保管するとともに、当該保険の目的に従って空港用施設その他資産の復旧等の用途のみのために使用するものとする。
第 28 条 神戸市は、法令等の変更により要求水準の内容を変更する必要がある場合には、これを運営権者に対して通知する。かかる通知をもって要求水準は変更されるものとし、運営権者は当該変更後の要求水準を遵守するものとする。但し、特定条例変更による場合は、第 37 条第 1 項但書の定めに従うものとする。
2 第 48 条第 2 項に基づき提出された改善計画及び第 59 条第 2 項に基づき提出された返還計画は、神戸市の承認を得た時点で、要求水準の一部を構成するものとする。
3 前 2 項のほか、神戸市及び運営権者は、要求水準の変更について相手方に協議を申し入れることができ、この場合、法令等に反しない限りにおいて、両者で合意した範囲において要求水準の変更を行うことができる。
第 8 章 事業計画
第 29 条 運営権者は、事業期間中、事業開始予定日を含む事業年度から 5 事業年度目まで(当
該事業年度を含む。)の期間についての本事業中期計画を事業開始予定日の 30 日前(事業開始日が事業開始予定日から遅延した場合には神戸市が別途定める日)までに、それ以降の翌 5 事業年度についての本事業中期計画を当該 5 事業年度の最初の事業年度開始
日の 60 日前までに、神戸市に提出する。
2 運営権者は、事業期間中、本事業中期計画に従い、適正に本事業を実施しなければならない。
3 運営権者は、第 1 項の定めに基づき本事業中期計画を作成するにあたって、計画の対象期間中に第 31 条第 1 項に定める更新投資(空港用施設)又は第 33 条第 1 項に定める整備(運営権者所有施設)を実施する予定がある場合には、各規定に従い事前に神戸市の承認を要する場合にはその承認を得た上で、当該本事業中期計画作成時にその概要を含めるものとし、提出後、対象期間中に新たに更新投資(空港用施設)又は整備(運営権者所有施設)を実施する場合には、それに対応して本事業中期計画を変更する。その他の本事業中期計画の様式及び記載事項等については、神戸市が別途指定する。
4 運営権者は、本事業中期計画の内容を変更した場合には、遅滞なく神戸市に変更後の本事業中期計画を提出しなければならない。
5 運営権者は、本事業中期計画(変更した場合には変更後の計画)について神戸市に提出後、速やかにその公表事項を運営権者のホームページ上で公表し、翌 5 事業年度にかかる本事業中期計画が提出されるまでの期間、公表を維持しなければならない。本事業中期計画の公表事項については、神戸市が別途指定する。
第 30 条 運営権者は、事業期間中、事業開始予定日を含む事業年度についての本事業単年度計画を事業開始予定日の 30 日前(事業開始日が事業開始予定日から遅延した場合には神戸市が別途定める日)までに、それ以降の各事業年度についての本事業単年度計画を当該事業年度開始日の 60 日前までに、神戸市に提出する。
2 運営権者は、事業期間中、本事業単年度計画に従い、適正に本事業を実施しなければならない。
3 運営権者は、第 1 項の定めに基づき本事業単年度計画を作成するにあたって、計画の対象期間中に第 31 条第 1 項に定める更新投資(空港用施設)又は第 33 条第 1 項に定める整備(運営権者所有施設)を実施する予定がある場合には、各規定に従い事前に神戸市の承認を要する場合にはその承認を得た上で、当該本事業単年度計画作成時にその概要(既に提出した対象期間を含む本事業中期計画と変わらない場合においては、その旨)を含めるものとし、提出後、対象期間中に新たに更新投資(空港用施設)又は整備(運営権者所有施設)を実施する場合には、それに対応して本事業単年度計画を変更する。その他の本事業単年度計画の様式及び記載事項等については、神戸市が別途指定する。
4 運営権者は、本事業単年度計画の内容を変更した場合には、遅滞なく神戸市に変更後の本事業単年度計画を提出しなければならない。
5 運営権者は、本事業単年度計画(変更した場合には変更後の計画)について神戸市に提出後、速やかにその公表事項を運営権者のホームページ上で公表し、翌 5 事業年度にかかる本事業中期計画が提出されるまでの期間、公表を維持しなければならない。本事業単年度計画の公表事項については、神戸市が別途指定する。
第 9 章 更新投資等
第 31 条 運営権者は、第 24 条第 1 項に定める事業の実施に伴い、空港用施設について、自らの判断で、自らの費用において、更新投資(空港用施設)を実施することができる。なお、運営権者は、運営権者子会社等をして、更新投資(空港用施設)を行わせることはできない。
2 前項の定めにかかわらず、更新投資(空港用施設)のうち「拡張」に該当するものであって、以下のいずれかに該当する場合は、運営権者は事前に神戸市の承認を得るものとする。
(1) 運営権者は、重要変更(空港用施設)に該当する更新投資(空港用施設)を行う場合には、事前にかかる更新投資(空港用施設)につき神戸市の承認を得るものとする。また、重要変更(空港用施設)は、航空法第 43 条に定める「重要な変更」に該当するものとし、運営権者は、航空法第 43 条上の「重要な変更」を行う上で神戸市が実施する必要のある航空法上の手続に協力するものとする。
(2) 運営権者は、前号以外の場合であって、既存の各空港用施設の占有面積を大きく変更することとなる更新投資(空港用施設)を行う場合には、事前にかかる更新投資(空港用施設)につき神戸市の承認を得るものとする。この場合、当該更新投資
(空港用施設)が法令等又は要求水準に違反せず、本空港の安全又は機能を著しく阻害するものでない限り、神戸市は、合理的な理由なくこれに対する承認を拒否しない。
3 第 1 項又は前項に基づき運営権者が実施した更新投資(空港用施設)のうち、以下の各号に定める要件を充足する投資を行おうとする場合、運営権者は、別紙 11 に定める手続により、事業終了日時点で当該投資の結果残存している価値に対応する費用を神戸市が負担すること(以下当該負担部分の費用を「期末残存価値費用」という。)を求めることができる。この場合において、神戸市が、当該投資及び費用負担に関して事前に承認を行った場合、神戸市は別紙 11 で認められる範囲において期末残存価値費用を負担する。なお、かかる期末残存価値費用の支払方法等については第 60 条第 3 項(又は別紙 15により読み替えて適用する第 60 条第 3 項)に定めるとおりとする。
(1) 更新投資(空港用施設)のうち「拡張」に該当する投資である場合、以下のすべての要件を充足すること
① 事業期間内の投資回収が困難である投資と神戸市が認める投資であること
② 事業終了日後も受益が継続することが期待される投資と神戸市が認める投資であること
(2) 更新投資(空港用施設)のうち「維持・補修」に該当する投資である場合、以下のすべての要件を充足すること
① 投資の効果がその投資完了日以降 1 年以上に及ぶものと神戸市が認める投資であること
② 投資の施工開始が平成 62 年 4 月 1 日以降であること
③ 運営権者が更新投資(空港用施設)のうち「維持・補修」に該当する投資に関する期末残存価値費用の負担を新たに神戸市に請求した時点において、神戸市が期末残存価値費用として負担することを既に承認した金額と当該請求にかかる神戸市の負担金額の合計が 23 億 1,000 万円を超えないこと
4 第 1 項又は第 2 項の定めに従い更新投資(空港用施設)を行おうとする場合、運営権者は、第 29 条第 3 項及び第 30 条第 3 項の定めに従い、当該投資を実施する予定の対象期間に係る本事業中期計画及び本事業単年度計画(当該投資が複数事業年度にわたる場合には各事業年度に係る計画全て)に必要な記載を行い、神戸市に提出する。但し、神戸市が、緊急を要すると認める更新投資(空港用施設)を、運営権者をして実施させる必要がある場合には、運営権者は、提出済みの本事業中期計画及び本事業単年度計画に記載がない場合でもあっても、当該更新投資(空港用施設)を実施することができる。この場合、運営権者は当該更新投資(空港用施設)後速やかに本事業中期計画及び本事業単年度計画を変更し、遅滞なく神戸市に変更後の本事業中期計画及び本事業単年度計画を提出しなければならない。
5 第 1 項又は第 2 項の定めに従い更新投資(空港用施設)を行った場合、別紙 12 の定めるところに従い、投資完了日の属する月の翌月の 10 営業日を経過した日までに、当該投資に関する情報(投資の内容・投資額等)を神戸市に対して通知する。神戸市は、必要と認める場合は、これらの情報及び資料に加え、運営権者に対して追加的に情報を開示するよう求めることができ、運営権者はこれに従わなければならない。
6 第 1 項又は第 2 項の定めに従い更新投資(空港用施設)を行った場合、その対象部分は、投資対象の施設完成後、当然に神戸市の所有対象となり、当該対象部分は空港用施設に含まれ運営権の効果が及ぶものとする。
第 32 条 運営権者及び運営権者子会社等は、新規投資(空港用施設)及び改修(空港用施設)を行ってはならない。
第 33 条 運営権者は、要求水準に従い、自らの判断で、自らの費用において、空港用地内において整備(運営権者所有施設)を実施することができる。但し、運営権者は、神戸市の事前承認を得た場合を除き、自ら又は運営権者子会社等をして、運営権者子会社等が所有する施設について又は運営権者子会社等が所有権を取得することとなる整備(運営権
者所有施設)に該当する投資(事業開始日時点で運営権者子会社等が所有している施設についての「維持管理」(PFI 法上の維持管理と同義。)を除く。)を行い又は行わせてはならない。
2 前項の定めに従い運営権者が整備(運営権者所有施設)を行った結果、当該整備の対象部分が既存の運営権者所有施設から独立した所有権の対象となる場合には、運営権者は、当該整備完了後速やかに、当該整備に関する情報(整備の内容・整備額等)を神戸市に対して通知する。
第 34 条 神戸市は、公益上の理由を検討した上で必要と判断した場合には、神戸市が実施主体となり、空港法の規定に基づく費用負担により更新投資(空港用施設)を行うことができ、運営権者はかかる更新投資(空港用施設)に最大限協力しなければならない。なお、当該更新投資(空港用施設)部分は、当然に空港用施設に含まれるものとして運営権の効果が及ぶものとする。
2 前項の規定に基づき空港用施設に含まれることとなった投資対象部分の瑕疵担保責任については、神戸市から運営権者に対して当該投資対象部分の占有が移転された時点から 1 年を経過するまでの期間において、当該投資対象部分に瑕疵(占有移転時点で、当該投資対象部分において法令等又は要求水準上求められる基準を満たさないこととなる物理的な瑕疵に限る。)が発見された場合、運営権者は、当該発見から 20 営業日以内に当該瑕疵の詳細を記載した書面により神戸市に通知する。神戸市は、当該発見及びその通知が上記の瑕疵担保期間内に行われ、かつ運営権者が当該瑕疵の存在について立証した場合に限り、当該瑕疵を治癒するために直接必要となる合理的な費用(逸失利益等その他の増加費用又は損害を含まない。)について、神戸市が前項の更新投資(空港用施設)の施工業者等の第三者から当該瑕疵にかかる補償等として受領済みの金額の範囲内で補償するものとする。
第 10 章 利用料金の設定及び収受等
第 35 条 運営権者は、本契約、募集要項、要求水準書及び提案書類並びに関連する法令等(神戸空港条例等を含む。)に従い、自らの判断において、本事業対象施設の利用者から以下に掲げる利用料金を設定し収受することができる。但し、本契約で別途定める場合又は設定及び収受の根拠となる法令等が変更された場合にはこの限りではない。
(1) 着陸料等
(2) 空港航空保安施設使用料金
(3) 旅客取扱施設利用料
(4) 航空運送事業者やテナント等の施設利用に関する料金その他第 25 条に定める、第三者に対する空港用地等又は空港用施設の転貸にかかる賃料
(5) 駐車場施設の利用料金
(6) その他本事業に係る料金であって、法令等上、料金を設定し収受することが禁止されていないもの
2 運営権者は、民活空港運営法第 13 条及び空港法第 13 条に従い、事業開始予定日までに、設定する着陸料等をあらかじめ国土交通大臣に届け出るとともに、神戸市に対してもこれを事前に通知する。事業期間中に設定した着陸料等を変更しようとするときも同様とする。
3 運営権者は、事業期間中に、空港航空保安施設使用料金を設定する場合には、民活空港運営法第 12 条第 2 項及び航空法第 54 条に従い、設定する使用料金をあらかじめ国土交通大臣に届け出るとともに、神戸市に対してもこれを事前に通知する。事業期間中に設定した空港航空保安施設使用料金を変更しようとするときも同様とする。
4 運営権者は、事業期間中に、旅客取扱施設利用料を設定する場合には、神戸空港条例等に従い、あらかじめ設定する利用料を神戸市に申請し、上限の認可を受けた上で、認可を受けた上限の範囲内で旅客取扱施設利用料を届出する。事業期間中に設定した旅客取扱施設利用料又はその上限を変更しようとするときも同様とする。
5 運営権者は、PFI 法第 23 条第 2 項に従い、事業開始予定日までに、航空運送事業者やテナント等の施設利用に関する料金を神戸市に対して事前に届け出る。事業期間中に、当該料金を変更しようとするときも同様とする。
6 第 2 項乃至前項に定めるほか、運営権者は、その他の本事業対象施設の利用に関する料金及びその他の事業に係る料金については、本契約、要求水準書及び提案書類並びに関連する法令等に従い、自由に設定及び収受することができる。
第 11 章 リスク分担
第 36 条 神戸市は、本契約で別途定める場合を除き、運営権者による本事業の実施に対して、何らの支払義務を負わない。
2 次項及び第 4 項の場合その他本契約で別途定める場合を除き、運営権者はその責任で本事業を実施するものとし、本事業において運営権者に生じた収入の減少、費用の増加、その他損害・損失の発生については、全て運営権者が負担し、神戸市はこれについて何らの責任を負担しない。
3 要求水準書において事業期間中に想定される本空港の空港用地の沈下に対応するために運営権者が行うこととされている業務については、運営権者は自己の責任で当該業務を実施するものとする。この場合、当該業務にかかる費用負担として要求水準書において示す範囲内は運営権者の負担とし、当該要求水準書において示す範囲を上回る対応が必要となった場合には、神戸市は、(i)両者合意の上で第 58 条第 2 項に定める合意延長とする方法又は(ii)当該上回る対応の実施に直接必要となる費用分の補償金を支払う方法のいずれか又は両方により運営権者に補償するものとする。
4 本契約締結時点において通常予見し得ない事由(空港用地の地盤の空洞化等)により本空港の空港用地に要求水準書において示す範囲の想定事業では対応が不可能な沈下
(但し、当該沈下が運営権者の責めに帰すべき事由により生じた場合を除く。)が発生し、それにより運営権者に増加費用又は損害が発生した場合又は収益が減少した場合、神戸市は、(i)両者合意の上で第 58 条第 2 項に定める合意延長とする方法又は(ii)①運営権者が当該沈下に対応するための本事業の実施方法の変更に直接必要となった費用の増加分(但し、当該変更に起因して費用が減少した場合には減少分を控除する。)及び②当該沈下に直接起因して発生した運営権者の収益の減少額の補償金を支払う方法のいずれか又は両方により運営権者に補償するものとする。また、神戸市は、当該沈下により運営権者の本契約上の重要な義務が履行困難になったと認めた場合、当該履行困難となった運営権者の本契約上の義務について必要な範囲及び期間で免責するものとし、さらに、神戸市は、運営権対価の支払期限の延長その他支払スケジュールの変更が必要であると合理的に判断される場合には当該変更を行うものとし、その変更内容については神戸市と運営権者の間で協議の上で決定するものとする。なお、この場合、当該沈下が不可抗力に起因するものであっても、第 38 条乃至第 40 条の規定は適用しない。
第 37 条 本契約締結日以降、法令等の変更又は政策変更により運営権者に増加費用及び損害が生じるときは、運営権者が当該増加費用及び損害を負担するものとする。但し、法令等の変更のうち特定条例変更(運営権者の責めに帰すべき事由により当該特定条例変更が行われた場合を除く。)により、運営権者に増加費用又は損害が発生した場合又は収益が減少した場合、神戸市は(i)両者合意の上で第 58 条第 2 項に定める合意延長とする方法又は(ii)①運営権者が当該特定条例変更に対応するための本事業の実施方法の変更に直接必要となった費用の増加分(但し、当該変更に起因して費用が減少した場合には減少分を控除する。)及び②当該特定条例変更に直接起因して発生した運営権者の収益の減少額の合計額の補償金を支払う方法のいずれか又は両方により運営権者に補償するものとする。
2 本契約締結日以降、法令等の変更により本事業の遂行が困難となった場合又はそれが見込まれる場合、運営権者は、その内容の詳細を記載した書面をもって、直ちに神戸市に対し通知し、かかる法令等の変更に対する対応方針を報告しなければならない。
第 38 条 事業開始日以降、不可抗力により本事業の全部又は一部の遂行が困難となった場合(不可抗力事由が事業開始日前に発生した場合も含む。)、運営権者は、その内容の詳細を記載した書面をもって、直ちに神戸市に対し通知しなければならない。
2 前項の通知があった場合又は神戸市が自ら不可抗力が発生していると認識した場合、神戸市は、運営権者とその対応方針について協議するとともに、当該協議開始から速やかに、運営権者が本事業を継続するにあたって神戸市による事業継続措置の必要性があるか否かを判断し、これを運営権者に対して通知する。
3 前項の判断にあたっては、不可抗力によって空港用施設に物理的な損傷が生じていることから、これを復旧(施設が損害前に有していた主たる機能を回復することをいう。
以下同じ。)して本空港の主たる機能を回復させる必要性があり、運営権者が第 27 条第
1 項により付保した保険によってもその損傷の全部又は大部分を復旧することができないと認められる場合は、神戸市は、事業継続措置の必要性があるものと判断する。
4 神戸市及び運営権者は、不可抗力により本契約の相手方当事者に発生する損害を最小限にするよう努めなければならない。
5 第 1 項の通知があった場合又は神戸市が自ら不可抗力が発生していると認識した場合であって、神戸市が、当該不可抗力に起因して緊急事態等が発生したと判断(不可抗力の発生の有無についての判断を含まない。)した場合には、不可抗力に関する第 38 条乃至第 40 条の定めが適用されるとともに、第 49 条の定めも重畳的に適用されるものとする。
第 39 条 前条第 2 項の規定に基づき、神戸市が事業継続措置の必要性があると判断し、その旨の通知を運営権者に対して行った場合、神戸市は、事業継続措置を実施する。なお、神戸市が事業継続措置を実施したときは、運営権者は、第 27 条第 2 項に基づき、運営権者が付保した保険契約に係る保険金等を、神戸市が受領することができるよう必要な措置をとらなければならない。
2 前項の場合、神戸市は、運営権者と協議の上、前項に定める事業継続措置の通知から遅滞なく、不可抗力からの本事業の復旧スケジュール(次条第 2 項第 2 号に基づき本契約上の履行義務が免責される場合には、当該履行義務を再開する日を含む。)を決定する。
第 40 条 前条に定める場合以外の場合であって、事業開始日以降に不可抗力により運営権者に増加費用又は損害が発生した場合(第 23 条第 5 項の場合を含まない。)、神戸市は、当該増加費用又は損害を負担せず、運営権者は、自らの費用及び責任において本事業を継続しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、不可抗力により本事業について増加費用若しくは損害が発生し、又は本事業の全部若しくは一部の停止が発生した場合(以下本条において「不可抗力による障害」という。)には、前条に定める事業継続措置が実施されているか否かに関わらず、運営権者は、以下の事項のいずれか又は両方につき神戸市に協議を申し入れることができ(第 1 号については、当該不可抗力による障害によって発生した増加費用又は損害を回復するため必要がある場合に限る。)、神戸市は必要な範囲でこれを認めるものとし、さらに、神戸市は、運営権対価の支払期限の延長その他支払スケジュールの変更が必要であると合理的に判断される場合には当該変更を行うものとし、その変更内容については神戸市と運営権者の間で協議の上で決定するものとする。
(1) 第 58 条第 2 項に定める合意延長
(2) 神戸市は、不可抗力による障害により、履行困難となった本契約上の義務について、当該不可抗力による障害が排除されるまで又は本契約解除までの期間につい
て、運営権者の履行義務を必要な範囲で免責する。
3 前項の場合において、不可抗力による障害が 3 ヶ月以上継続し又は継続することが見込まれるときは、運営権者は本契約の見直しの協議を神戸市に申し入れることができる。この場合において、不可抗力による障害によって本事業の前提となる環境に重大な変化が生じていると神戸市が認めたときは、神戸市と運営権者は協議の上、必要な範囲で本契約の見直しを行う。
第 41 条 本契約に別段の定めがある場合を除き、神戸市又は運営権者が本契約に定める義務に違反したことにより相手方当事者に損害が発生したときは、相手方当事者は当該当事者に対し損害賠償を請求することができる。
第 42 条 運営権者は、運営権者が本事業実施に際し、第三者に損害を及ぼした場合は、直ちにその状況を神戸市に報告しなければならない。
2 前項の損害が運営権者の責めに帰すべき事由により生じたものである場合は、運営権者が当該第三者に対し当該損害を賠償しなければならない。
3 第 1 項の損害が神戸市の責めに帰すべき事由により生じたものである場合は、神戸市が当該第三者に対し当該損害を賠償しなければならない。但し、本契約において別途の定めがある場合には当該定めに従うものとする。
4 本事業の実施に関し第三者との間に紛争を生じた場合においては、神戸市及び運営権者が協力してその処理解決にあたるものとする。
第 12 章 報告及び適正な業務の確保
第 43 条 運営権者は、事業期間中、各半期終了後 90 日以内に、本事業の業務及び財務に関する半期業務報告書を作成し、神戸市に提出しなければならない。
2 半期業務報告書の様式、記載事項及び公表事項等については、神戸市が別途指定する。
3 運営権者は、半期業務報告書について神戸市に提出後、速やかにその公表事項を運営権者のホームページ上で公表し、公表日を含む事業年度から 5 事業年度目(当該事業年度を含む。)までの期間、公表を維持しなければならない。
第 44 条 運営権者は、事業期間中、各事業年度末の終了日後 3 ヶ月以内に、本事業の業務及び財務に関する年間業務報告書を作成し、神戸市に提出しなければならない。
2 年間業務報告書の様式、記載事項及び公表事項等については、神戸市が別途指定する。
3 運営権者は、年間業務報告書について神戸市に提出後、速やかにその公表事項を運営権者のホームページ上で公表し、公表日を含む事業年度から 5 事業年度目(当該事業年
度を含む。)までの期間、公表を維持しなければならない。
第 45 条 運営権者は、事業期間中、運営権者及び運営権者子会社等について別紙 13 で報告事項として定める情報を、同別紙の定めに従い神戸市に報告するものとする。なお、運営権者及び運営権子会社等の事業年度の期間及び決算日は同一としなければならず、各財務書類については、運営権者及び運営権者子会社等の会社ごとに義務的事業と任意事業の区分経理を行うものとする。
2 運営権者は、前項に基づき報告した内容のうち、別紙 13 で公表事項として定める情報を、同別紙の定めに従い運営権者のホームページ上で公表し、公表日を含む事業年度から 5 事業年度目(当該事業年度を含む。)までの期間、公表を維持しなければならない。
3 運営権者は、第 1 項の報告事項のほか、神戸市から統計情報の作成等のための情報提供を求められた場合には、本事業に関する必要な情報を神戸市に対して提供する。
第 46 条 運営権者は、事業期間中、前 3 条のほか、本事業に関し神戸市が必要と認めて(市有財産台帳の整理等のため必要があるときを含む。)報告を求めた事項について、遅滞なく神戸市に報告しなければならない。
第 47 条 運営権者は、事業期間中、法令等及び要求水準によって実施が義務付けられている事項並びに提案書類において運営権者が提案したサービスに関する事項その他提案事項について、民活空港運営法、航空法、空港法、神戸空港条例等その他の適用法令等及び要求水準並びに提案書類において提案したセルフモニタリング基準に基づき点検等を行い、その結果を適切に保存するとともに、神戸市からの提出要請があった場合には速やかに提出する。
2 運営権者は、前項に定めるセルフモニタリングを実施するにあたっては、対象となる事業年度の前事業年度末(初事業年度については事業開始予定日)までにセルフモニタリングの実施計画及び報告様式を企画立案及び提出し、神戸市の事前承認を得るものとする。神戸市は、承認にあたり、必要と判断する場合には、モニタリング項目の追加、モニタリング方法の指定、報告様式の変更等の合理的な指示を行うことができるものとし、運営権者はかかる指示に従う。
3 運営権者は、前項により承認を受けた実施計画及び報告様式に従い、定期的にモニタリング結果を報告するとともに、神戸市の求めに応じて随時、報告書を作成してこれを提出する。また、運営権者は、セルフモニタリングを通じて重大な要求水準違反が生じたと認識した場合、速やかに神戸市に対して通知する。
4 運営権者は、前項のセルフモニタリング結果のうち、自らが提案書類において提案した公表事項については、運営権者のホームページ上で公表し、事業期間中、公表を維持しなければならない。
5 本条に関するその他の詳細については、別紙 14 として添付するモニタリングの方法等に従い、提案書類を踏まえ事業開始予定日までに神戸市が定めるものとする。
第 48 条 神戸市は、事業期間中、運営権者が PFI 法、民活空港運営法、航空法、空港法、神戸空港条例等その他の適用法令等並びに要求水準によって実施が義務付けられている事項を適切に実施しているか否かについて、前条に定めるセルフモニタリングの報告を求める他、随時各施設又は各業務を直接監査して、セルフモニタリングの適切性、要求水準の達成度等を自ら確認するモニタリングを実施することができる。
2 前項のモニタリング等により運営権者による事業実施が要求水準を満たしていないと判断された場合、神戸市は、運営権者に対して、神戸市が指定する内容の改善計画の提出を命じることができる。
3 運営権者は、前項に基づき改善計画の提出を命じられてから、60 日以内に改善計画を神戸市に提出し、その承認を得る。神戸市が、提出された改善計画では十分に改善がなされていないと認定した場合、運営権者は認定日から 30 日以内に改善計画を神戸市に再提出する。
4 本条に関するその他の詳細については、別紙 14 として添付するモニタリングの方法等に従い、提案書類を踏まえ事業開始予定日までに神戸市が定めるものとする。
第 49 条 神戸市又は運営権者は、緊急事態が発生したと判断する事態が生じた場合又は運営権者が本契約の義務の重大な違反を行った場合(緊急事態と合わせて、「緊急事態等」という。)には、直ちに相手方当事者に対し通知するものとする。神戸市及び運営権者は、かかる通知を受けた場合、当該状況を可及的速やかに解消すべく可能な限り努力するものとする。
2 神戸市は、前項の通知を受け取り又は自己で該当する事態の発生を認識し、緊急事態等が発生したと判断した場合には、神戸市の判断で、PFI 法第 29 条第 2 項に基づく聴聞を行った上で、同条第 1 項に基づき、必要な期間、必要な範囲において運営権の行使の停止を命ずることができる。この場合、神戸市は、当該停止した運営権に基づく義務的事業を自ら行うことができ、また、運営権者に対して神戸市による当該義務的事業の実施について協力(運営権者が所有する資産についての神戸市による一時的使用、締結している契約についての神戸市による一時的承継その他の協力を含むがこれらに限られない。)を要請することができ、運営権者はこれに協力しなければならない。
3 前項に基づき運営権の行使が停止された場合、神戸市は、PFI 法第 27 条第 1 項に基づきこれを登録するとともに、当該停止が同法第 29 条第 1 項第 2 号に規定する事由による場合であって運営権者に増加費用又は損害が発生した場合又は収益が減少した場合は、運営権者に対して、同法第 30 条に基づいて、神戸市は(i)両者合意の上で第 58 条第 2 項に定める合意延長とする方法又は(ii)①運営権者が当該停止に対応するための本事業の実施方法の変更に直接必要となった費用の増加分(但し、当該停止に起因して費用が減
少した場合には減少分を控除する。)及び②当該停止に直接起因して発生した運営権者の収益の減少額の合計額(いずれも当該運営権の行使の停止期間中に発生したものに限る。)分の補償金を支払う方法のいずれか又は両方により運営権者に補償するものとする。また、第 38 条第 5 項の定めに従い第 38 条乃至第 40 条と本条が重畳的に適用される場合、上記②「当該停止に直接起因して発生した運営権者の収益の減少額」の算定に当たっては、当該不可抗力を原因とする収益の減少額は含まないこととする。なお、当該停止が同法第 29 条第 1 項第 2 号に規定する以外の事由によるとき(緊急事態の発生が運営権者の責めに帰すべき事由による場合を含むがこれに限られない。)は、神戸市は、本項に定める補償額について補償する責任を負わない。
4 第 2 項に定める場合において、神戸市は、運営権の行使の停止を命じない場合であっても、運営権の行使の停止に至らない範囲において、緊急事態等の解消に必要な期間及び必要な範囲において、自ら必要な措置を行うことができる。この場合、神戸市は、運営権者に対して神戸市による当該措置の実施について協力(運営権者が所有する資産についての神戸市による一時的使用、締結している契約についての神戸市による一時的承継又は契約上の権利義務の代替行使及び代替履行その他の協力を含むがこれらに限られない。)を要請することができ、運営権者はこれに協力しなければならない。
第 50 条 運営権者は、要求水準書、募集要項等及び提案書類に基づき、事業継続計画を事業開始予定日までに作成した上で、神戸市の承認を得なければならない。神戸市は合理的な理由なくこれに対する承認を拒否しない。
2 前項に定める事業継続計画の様式、記載事項等については、神戸市が別途指定する。
3 運営権者が、事業期間中、事業継続計画の内容を変更しようとする場合は、神戸市と協議し、あらかじめ神戸市の承認を受けなければならない。神戸市は合理的な理由なくこれに対する承認を拒否しない。
第 51 条 神戸市は、PFI 法第 28 条に基づき、運営権者による本事業の適正を期するため、運営権者に対して、本事業の業務若しくは経理の状況に関し報告を求め、実施について調査し、若しくは必要な指示をすることができる。
2 前項の神戸市の調査又は指示に従うことにより運営権者に費用が発生する場合、かかる費用は運営権者の負担とする。
3 本契約締結日以降に本契約の基礎たる事情に著しい変更が生じ、かかる変更が本契約締結日時点で予見不可能かつ神戸市及び運営権者のいずれの責めに帰することのできない事由により生じたものであって、当事者間の公平を著しく欠くことになる事態が生じた場合には、神戸市及び運営権者は、本契約の見直しの協議を相手方に申し入れることができる。この場合、神戸市と運営権者は協議の上、必要な範囲で神戸市と運営権者の合意により本契約の見直しを行うことができる。
第 13 章 子会社等
第 52 条 運営権者は、本契約締結日以降事業終了日まで、神戸市の事前の承認なく、自らの子会社又は関連会社を設立し又はその株式若しくは持分を保有してはならない。また、運営権者は、本契約締結日以降事業終了日まで、運営権者子会社等について設立又は取得時に神戸市から承認を得た株式保有割合の発行済株式を、それぞれ直接又は間接に保有していなければならず、神戸市の事前の承認がない限り、自ら第三者に株式を譲渡すること又は運営権者子会社等をして第三者に対する新規発行株式の割当てその他本条の定めに反することとなる行為をさせてはならない。
2 運営権者は、本契約締結日以降事業終了日まで、神戸市の事前の承認なく、運営権者子会社等をして設立又は取得時に神戸市から承認を得た事業以外の事業を実施させてはならず、また、当該事業について変更又は休止若しくは廃止させてはならない。
3 運営権者は、本契約締結日以降事業終了日まで、運営権者子会社等をして、本契約の内容を遵守せしめ、運営権者が運営権者子会社等に対して空港用地等を貸し付ける場合又は業務を委託する場合には、当該運営権者子会社等を第三者として、それぞれ第 25 条及び第 26 条の定めに従う。
4 運営権者は、本契約締結日以降事業終了日まで、運営権者子会社等をして、神戸市の事前の承認なく、定款の事業目的の変更、会社法に定める解散、合併、株式交換・移転、会社分割、事業譲渡、組織変更その他会社の基礎を変更する行為を行わせてはならない。
5 神戸市は、前 4 項の各事前承認について、運営権者の計画する運営権者子会社等の新設、組織再編を含む事業体制の変更等が本空港の適正な運営を目指す上で不適切と認められる場合その他合理的な理由がある場合を除き、承認を拒否しない。
第 14 章 誓約事項
第 53 条 運営権者は、事業期間中、運営権者及び運営権者子会社等についての次の各号の書面の記載内容が変更された場合、変更後の書面を神戸市に対して提出する。
(1) 運営権者及び運営権者子会社等についての以下の各書類ア 定款の原本証明付きの写し
イ 本劣後ローンに係る契約書ウ 商業登記簿謄本の原本
エ 代表印の印鑑証明書の原本
(2) 運営権者についての以下の各書類の原本証明付きの写しア 金融機関等との間の融資等に係る契約書
イ 金融機関等との間の運営権その他運営権者及び運営権者子会社等が保有する資産並びに運営権者の発行済株式に対する担保権設定に係る契約書
ウ 金融機関等との間の、本契約その他神戸市と運営権者の間で締結された契約に
基づく運営権者の権利及び契約上の地位に対する担保権設定に係る契約書
2 運営権者は、事業期間中、法令等及び本契約の定めを遵守する他、次の各号の事項を遵守しなければならない。
(1) 運営権者は、会社法に基づき適式、有効かつ適法に設立され、存続する株式会社であること。
(2) 運営権者は、株主総会又は取締役会の決議により本議決権株式、当該株式に転換若しくは交換され得る有価証券又は当該株式を受領する権利を表象する有価証券を新規発行(但し、①基本協定書で認められる範囲での本議決権株式の新規発行及び②本議決権株主の出資比率に応じた本議決権株式の株主割当による新規発行を除く。)しようとする場合には、会社法の定めに従うほか、その内容について神戸市の事前の承認を受ける必要があること。なお、運営権者が、(i)当該新規発行の割当先が公募時の参加希望者及び応募者の参加資格要件に準じた資格要件を満たしていること及び(ii)当該新規発行によっても提案書類において提案された事業実施方針及び事業計画の継続、事業遂行能力の維持により運営権者の事業実施の継続を阻害しないことをいずれも証明した場合には、神戸市は、原則として当該新規発行を承認する。
(3) 運営権者は、第 56 条第 1 項の定めに従い、本議決権株主の異動等について神戸市に報告すること。
(4) 運営権者の定款に、運営権者が発行できる株式は、本議決権株式のみ又は本議決権株式及び本完全無議決権株式のみであることの定めがあること。
(5) 運営権者の定款に、会社法第 326 条第 2 項に定める取締役会、監査役及び会計監査人を設置する定めがあること。
(6) 運営権者の定款に、各暦年の 4 月 1 日に始まり、翌年の 3 月 31 日に終了する 1年間(運営権者設立日を含む年度にあっては、設立日から次に到来する 3 月 31 日までの期間。)を事業年度とする定めがあること。
(7) 運営権者の定款の事業目的が本事業の遂行に限定されていること。
(8) 運営権者は、航空運送事業者及び航空運送事業者の関連会社(その子会社を含む。)の子会社又は関連会社とならないこと。
(9) 運営権者は、本事業の実施に当たって、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和 35 年条約第 7 号)の誠実な履行を妨げることがないよう留意し、同協定第 5 条に規定する航空機による日本の飛行場への出入りを確保するため誠実に対応すること。
(10) 運営権者は、事業期間を通じて、本事業の規模、内容等に照らして不適切な人員規模、雇用体制とならないような人事運用を行うべく、最大限努力すること。
(11) 前各号のほか、提案書類において運営権者の誓約事項として提案した事項を充足していること。
3 運営権者は、事業期間中(但し、第 1 号については、事業終了日から 15 ヶ月を経過するまでの期間中)、神戸市の事前の承認を得ることなく、以下の各号の行為を行っては
ならない。
(1) 会社法に定める合併、株式交換、株式移転、会社分割、事業譲渡、組織変更、解散その他会社の基礎の変更。
(2) 前項第 4 号乃至第 7 号に定める定款記載事項の変更、並びに運営権者の意思決定及びガバナンス構造に関して、公募時の参加希望者及び応募者の参加資格要件に準じた資格要件並びに提案書類において提案された内容の事項と矛盾する規定を本劣後ローンに係る契約の内容とする変更。
(3) 次条に定める運営権その他本契約に基づく権利義務の譲渡、質権設定その他の担保設定、その他の方法による処分。
第 54 条 運営権者は、神戸市の事前の承認を得ることなく、運営権その他本契約上の地位及び本事業について神戸市との間で締結した契約に基づく契約上の地位、これらの契約に基づく運営権者の権利及び義務について、譲渡(信託譲渡を含む。)、質権設定その他の担保設定、その他の方法による処分(自己信託を含み、「処分」という。以下本条において同じ。)を行ってはならない。
2 前項の定めにかかわらず、運営権者は、PFI 法第 26 条第 2 項に基づく神戸市の許可をあらかじめ得た場合には、運営権を移転することができる。この場合、神戸市は、以下の内容を含む許可の条件を附すことができる。
(1) 譲受人が、本事業における運営権者の本契約上の地位を承継し、本契約に拘束されることについて、神戸市に対して承諾書を提出すること。
(2) 譲受人が、運営権者が所有し、本事業の実施に必要な一切の資産及び契約上の地位の譲渡を受けること。
(3) 譲受人のすべての株主(持分会社の場合には社員)が、神戸市に対して株主誓約書と同様の内容の誓約書を提出すること。
3 第 1 項の定めにかかわらず、運営権者が本事業の実施に要する資金を調達するために金融機関等から借入を行う場合であって、当該借入のために運営権に対して担保権を設定する場合、神戸市は合理的な理由なくこれに対する承認を拒否しない。但し、当該借入及び担保権設定に関する契約書の写しが神戸市に提出されること、及び第 83 条に基づく協定書が神戸市と金融機関等の間で神戸市の合理的に満足する内容で締結されていることを承認の条件とする。
4 第 1 項の定めにかかわらず、運営権者が本事業の実施に要する資金を調達するために金融機関等から借入を行う場合であって、当該借入のために本契約その他神戸市と運営権者の間の契約に基づく運営権者の権利又は契約上の地位に対して担保権を設定する場合、神戸市は合理的な理由なくこれに対する承認を拒否しない。但し、当該借入及び担保権設定に関する契約書の写しが神戸市に提出されること、及び第 83 条に基づく協定書が神戸市と金融機関等の間で神戸市の合理的に満足する内容で締結されていること(相殺を含む神戸市の抗弁権が当該担保権の設定及び実行の前後とを問わず、担保権者に対抗できることを含む。)を承認の条件とする。
第 55 条 運営権者は、運営権者譲渡対象動産等については、自らの裁量で処分(運営権者子会社等への譲渡等を含む。以下本条において同じ。)をすることができる。
2 運営権者は、整備(運営権者所有施設)により取得する場合その他本契約又は要求水準書で認める場合を除き、事業期間中に不動産を新たに所有することはできない。また、運営権者は、整備(運営権者所有施設)により取得した不動産については、神戸市の承認のない限り、処分をすることができない。
3 運営権者は、事業期間中に動産等を新たに所有又は処分することができる。但し、株式の所有又は処分については第 52 条の定めに従う。
第 56 条 運営権者は、本議決権株主に異動等があり、株主名簿の記載内容が変更された場合、直ちに神戸市に対して最新の株主名簿の写し(原本証明付)を提出し、神戸市の求めに応じて株主に関するその他情報を提供する。
2 運営権者は、前項の本議決権株主の異動等により、自らが第 53 条第 2 項第 8 号の要件を遵守できていない状態にあることが判明したときは、その旨を神戸市に対して速やかに通知しなければならない。この場合において、運営権者は、本議決権株主の出資構成を変更させる等して、速やかにかかる状態を解消しなければならない。
3 運営権者は、本議決権株主が以下の各号のいずれか 1 つ以上に定める事由に該当することが判明したときは、その旨を神戸市に対して速やかに通知しなければならない。この場合において、運営権者は、当該本議決権株主にかかる当該事由を解消させ又は当該事由に該当しない他の議決権株主に対しその保有株式を処分させる等して、速やかにかかる状態を解消しなければならない。
(1) PFI 法第 9 条に定めのある、特定事業を実施する民間事業者の欠格事由に該当すること。
(2) 会社更生法(平成 14 年法律第 154 号)に基づく更生手続の開始の申立てがされていること又は民事再生法(平成 11 年法律第 225 号)に基づく再生手続の開始の申立てがされていること。
(3) 株主誓約書に違反して、神戸市の承認を得ることなく本議決権株式について譲渡(信託譲渡を含む。)、質権設定その他の担保設定、その他の方法による処分(自己信託を含む。)を行ったこと。
第 15 章 契約の期間及び期間満了に伴う措置
第 1 節 本契約の期間
第 57 条 本契約は、本契約に別段の定めがある場合を除き、本契約締結日を始期とし、事業終
了日又は本契約が解除若しくは終了した時点まで効力を有する。
第 58 条 運営権者は、事業開始日を始期とし、事業終了日を終期とする期間中、本事業を実施する。但し、事業終了日より前に本契約が解除又は終了した場合には、第 69 条乃至第 73条の定めに従う。
2 前項の規定にかかわらず、第 11 条第 1 項、第 23 条第 4 項、第 36 条第 3 項及び第 4項、第 37 条第 1 項但書、第 40 条第 2 項第 1 号並びに第 49 条第 3 項に定める場合、運営権者は事業期間の延長を申し出ることができる。このとき、神戸市が各事由において運営権者に生じた損害又は増加費用等を回収する必要があると認めた場合には、神戸市と運営権者が協議により次項の規定の範囲内で両者が合意した日まで事業期間を延長することができる(かかる期間延長を「合意延長」という。なお、合意延長の実施回数は 1 回に限られない。)。この場合には事業期間を延長し、当該延長後の事業期間の終期をもって事業終了日とする。
3 事業期間(前項により期間延長された場合を含む。)は、いかなる理由によっても平成 82 年 3 月 31 日を超えることはできない。
4 事業終了日をもって運営権の存続期間の終期となり、運営権は消滅するものとし、事業開始日が事業開始予定日から遅れた場合にあっても、運営権の存続期間は延長しない。但し、事業終了日より前に本契約が解除又は終了した場合には、第 69 条乃至第 73 条の定めに従う。
第 2 節 期間満了時の事業引継等
第 59 条 運営権者は、自ら又は運営権者子会社等をして、本契約で別途の定めのない限り自らの費用及び責任により、神戸市又は神戸市の指定する第三者に対して、運営権者及び(第 60 条第 4 項の規定により運営権者子会社等の資産等を買い取る場合において)運営権者子会社等が事業終了日時点において雇用又は保有する人員、契約、その他資産等の承継又は返還その他本事業が円滑に引き継がれるために必要な事業引継を実施しなければならない。
2 運営権者は、前項の引継が円滑に実施できるよう、事業終了日の 4 年 6 ヶ月前の応当日までに要求水準書の定めに従い返還計画を作成し、神戸市に提出しその承認を得たうえで、事業終了日の 4 年前の応当日から事業終了日までの間、同計画に従い、以下の内容を含む事業引継をしなければならない。
(1) 運営権者は、運営権者の従業員について神戸市又は神戸市の指定する第三者が転籍での受け入れを希望する場合には、神戸市の指定する日までの間に、従業員の意向確認等について必要かつ可能な協力をし、転籍を希望する全従業員の記録を神戸市又は神戸市の指定する第三者に送付しなければならない。
(2) 運営権者は、運営権者が締結している契約及び保有している許認可等について
神戸市又は神戸市の指定する第三者が承継又は取得を希望する場合には、神戸市の指定する日までの間に、契約相手方の意向確認又は許認可等の承継・取得等について必要かつ可能な協力をし、承継又は取得を希望する契約又は許認可等に関する資料を神戸市又は神戸市の指定する第三者に送付しなければならない。
(3) 運営権者は、神戸市又は神戸市の指定する第三者に運営が引き継がれるまでの間に、神戸市又は神戸市の指定する第三者によって行われる事業や本事業対象施設が要求水準を満たしていることの確認等の評価(空港用地への立ち入り調査や聞き取り調査も含む。)に協力しなければならない。
(4) 運営権者は、神戸市の指定する日までの間に、本空港に関して運営権者が有する財務、運営及び技術(知的財産を含む第三者の使用許可が不要なライセンスや空港運営に必要なマニュアル等を含む。)に関する全ての最新文書を神戸市又は神戸市の指定する第三者に電子媒体(神戸市又は神戸市の指定する第三者が必要とする場合にはハードコピーも含む。)で送付しなければならない。
(5) 運営権者は、次条に定めに従い、資産の引渡及び譲渡等を実施しなければならない。
3 第 60 条第 4 項の規定により運営権者子会社等の資産等を買い取る場合においては、前項各号の定めにおいて「運営権者」とあるのは、「運営権者及び運営権者子会社等」と読み替えて適用する。
4 神戸市は、第 2 項の返還計画を承認するにあたっては、運営権者及び運営権者子会社等の人事運用が本事業の規模、内容等に照らして不適切な人員規模、雇用体制とならないよう最大限努力していると評価されること、その他事業終了日後の本空港の運営・維持管理にとって必要と判断する人員、契約、その他資産等が事業終了日において適切に承継又は返還される内容であるかを勘案したうえで、これを承認するものとする。
第 60 条 運営権者は、前条の返還計画に従い、事業終了日又はそれ以降の神戸市が指定する日に、空港用施設及び空港用地等を神戸市又は神戸市の指定する第三者に引き渡さなければならない。当該引渡にあたっては、運営権者は、事業終了日に空港用施設が適切な状態にあること及び空港運営の円滑な移行を確保することを目的として、要求水準書に定める返還要件(以下「返還要件」という。)を充足させるため、必要に応じて更新投資
(空港用施設)を実施するものとする。神戸市は、当該返還要件の充足を確認するため検査を実施し、検査に合格しない施設については運営権者に対して充足するために必要な工事等を実施させる又は当該充足に必要となる金額の補償を求めることができる。
2 神戸市は、前項の引渡に際し、何らの支払義務も負わない。
3 前項にかかわらず、神戸市は、第 31 条第 3 項に基づき神戸市が承認した期末残存価値費用の対象となる施設が、神戸市の実施する検査に合格した上で神戸市又は神戸市の指定する第三者に引き渡された場合には、施設の引渡日から 30 日以内に、運営権者に対して、別紙 11 により算出される期末残存価値費用を支払う債務を負う。但し、期末残存価値費用の対象となる施設について、第 1 項に定める神戸市による検査の結果、返還要件
を充足していないと神戸市が判断した場合であって、神戸市が第 1 項の定めに基づき当該充足に必要となる金額の補償を求める場合には、当該期末残存価値費用から当該補償金相当額を控除するものとする。
4 神戸市は、事業終了日又はそれ以降の神戸市が指定する日において、運営権者又は運営権者子会社等が事業終了日時点で所有する各資産のうち、事業終了日後の本空港の運営・維持管理にとって必要と判断する資産について、自ら又は神戸市の指定する第三者をして、予算の範囲内で、時価で買い取るものとする。また、神戸市は、上記で買い取りを行わない資産についても、事業終了日後の本空港の運営を阻害すると判断するもの以外の資産については、第 62 条第 1 項に定める撤去義務を免除した上で、自ら又は神戸市の指定する第三者をして、無償で引き取ることができるものとする。なお、神戸市が上記により買取又は引取の判断をした場合であって本事業の実施者を新たに公募により選定した場合、神戸市は当該実施者をして、本項第一文に基づき時価にて買い取る資産及び本項第二文に基づき無償で引き取る資産の全部又は一部を、それぞれ時価にて運営権者から買い取らせる又は無償で引き取らせることを公募の条件とするものとする。
5 前項において、①神戸市又は神戸市の指定する第三者が資産を買い取り又は引き取る場合、運営権者及び(前項の規定により運営権者子会社等の資産等を買い取る場合において。以下本項及び次項において同じ。)運営権者子会社等は、当該資産を引き渡すまで、善良な管理者の注意義務をもって保管するものとし、②神戸市又は神戸市の指定する第三者が資産を買い取らず又は引き取らない場合には、運営権者及び運営権者子会社等は当該資産を自らの責任及び費用により処分する。①の場合に当該買取又は引取者が必要と認めた場合には、運営権者及び運営権者子会社等は、当該資産に関連して自らが締結している契約を当該買取又は引取者に承継するために必要な措置を取るものとする。
6 第 4 項に基づき資産の買取が行われる場合において、神戸市又は神戸市の指定する第三者による運営権者及び運営権者子会社等への各買取対価の支払いは、神戸市又は神戸市の指定する第三者が空港用施設の引き渡しを受けた日又は第 4 項に基づき買い取った資産の引き渡しを受けた日のいずれか遅い日から 1 年経過後速やかに行うものとする。但し、当該支払日の到来より前に、神戸市又は神戸市の指定する第三者が次条に定める瑕疵担保責任に基づき損害賠償請求を行った場合、神戸市又は神戸市の指定する第三者は、各買取対価の支払いにかかる債務と当該債権を法令等の範囲内において対当額で相殺することができる。この場合、神戸市又は神戸市の指定する第三者は、当該相殺が実行される又は当該損害賠償請求にかかる債権が弁済されるまでの間、各買取対価の支払いを拒むことができる。
第 61 条 前条第 1 項の定めにより空港用施設が引き渡されてから 1 年を経過するまでの期間において、空港用施設に瑕疵(事業終了日時点で、当該施設において法令等又は要求水準上求められる基準を満たさないこととなる物理的な瑕疵に限る。なお、通常の損耗及び経年劣化は瑕疵に該当しない。)が発見された場合、当該引き渡しを受けた神戸市又は
神戸市の指定する第三者は、当該発見から 30 日以内に当該瑕疵の詳細を記載した書面により運営権者に通知する。運営権者は、当該発見及びその通知が上記の瑕疵担保期間内に行われ、かつ神戸市又は神戸市の指定する第三者が当該瑕疵の存在について立証した場合に限り、当該瑕疵を治癒するために直接必要となる合理的な費用(逸失利益等その他の増加費用又は損害を含まない。)について、補償するものとする。但し、本項に基づいて運営権者が神戸市又は神戸市の指定する第三者に対して支払う補償の額の累計額の上限については、神戸市と運営権者の間で協議の上で、空港用施設の引渡しまでに決定するものとする。
2 前項に定める場合のほか、神戸市又は神戸市の指定する第三者が前条第 4 項の定めにより運営権者及び運営権者子会社等から各種資産を買い取った場合において、神戸市又は神戸市の指定する第三者は、運営権者及び運営権者子会社等に対して、当該資産の瑕疵につき、神戸市又は神戸市の指定する第三者が当該資産の所有権を取得した日から 1年以内に限り、各資産ごとに神戸市又は神戸市の指定する第三者が当該瑕疵の生じた各資産について運営権者及び運営権者子会社等に支払う買取価格を上限として、損害の賠償を請求することができる。
第 62 条 空港用地等及び空港用施設にかかる土地・建物使用貸借契約は、事業終了日に当然に終了する。この場合、運営権者は、事業終了日から速やかに、空港用地等及び空港用施設を原状に復すため同土地上に存在する不動産又は動産等並びに同施設内に存する動産等を撤去して、神戸市又は神戸市の指定する第三者に引き渡さなければならない。但し、以下に掲げる不動産又は動産等がこれらの土地及び建物上に存在する場合には、運営権者は、当該不動産又は動産等は撤去せず、神戸市又は神戸市の指定する第三者に引き渡す。
(1) 空港用施設
(2) 第 60 条第 4 項に従い神戸市又は神戸市の指定する第三者が買い取った又は引き取った資産
(3) 運営権者又は運営権者子会社等以外の者が所有する不動産又は動産等であって、当該所有者と神戸市又は神戸市の指定する第三者との間で撤去しないことについて合意されている不動産又は動産等
(4) 前各号のほか、神戸市が所有する不動産及び動産並びに神戸市が別途指示した不動産及び動産等
2 前項の場合において、運営権者が正当な理由なく、事業終了日から相当の期間内に前項に定める撤去及び引渡義務を履行しないときは、神戸市は、運営権者に代わり当該措置を行うことができ、これに要した費用を運営権者に求償することができる。この場合、運営権者は、神戸市の処分について異議を申し出ることができない。
第 16 章 本契約の解除又は終了及び解除又は終了に伴う措置
第 1 節 解除又は終了事由
第 63 条 神戸市は、次の各号のいずれかの事由が発生したときは、催告することなく運営権者への通知をもって本契約を解除することができる。
(1) 運営権者の責めに帰すべき事由により本契約の履行が不能となったとき。
(2) 運営権者が、破産、会社更生、民事再生、若しくは特別清算の手続又はこれらに類似する手続について運営権者の株主総会又は取締役会でその申立てを決議したとき又は第三者(運営権者の取締役を含む。)によってその申立てがなされ、当該決議又は申立ての日から 30 日以内に当該決議又は申立てが取り消され又は取り下げられなかったとき。
(3) 運営権者について手形取引停止処分又は株式会社全銀電子債権ネットワークによる取引停止処分若しくは他の電子債権記録機関によるこれと同等の措置がなされたとき。
(4) 運営権者が第 22 条第 1 項第 1 号乃至第 4 号の開始条件を充足できず、事業開始予定日から 6 ヶ月以内に本事業が開始できないことが明らかとなったとき(不可抗力若しくは特定法令等変更又は特定条例変更に起因する場合を除く。)。
(5) 正当な理由なく、運営権者が本事業を放棄したと認められるとき。
(6) 運営権者が、第 43 条及び第 44 条に定める各種業務報告書等又は第 45 条に定める財務情報等に虚偽の記載を行ったとき。
(7) 運営権者について、本事業の実施に必要となる許認可等が終了又は取り消され、かつ、相当期間内にこれを復させることが困難であって、その結果、本事業の継続が困難となったとき。
(8) 運営権者が、PFI 法第 29 条第 1 項第 1 号イからトまでのいずれかに該当する場合であって、行政手続法(平成 5 年法律第 88 号)第 13 条第 2 項に該当し又は同条第 1 項第 1 号に基づく聴聞手続を執った上で、運営権が取り消されたとき。
(9) 第 56 条第 2 項及び第 3 項第 3 号に定める状態が解消されなかったとき
(10) 運営権者の役員のうちに暴力団員等及びその他の関係者に該当する者に該当する者があることが判明したとき。運営権者の親会社等(PFI 法第 9 条第 4 号に定める親会社等をいう。)の役員についても同様とする。
2 神戸市は、次の各号のいずれかの事由が発生したときは、運営権者に対して当該不履行又は状態を是正するのに必要な合理的期間を設けて催告し、当該期間(又は延長が必要として神戸市が認めた場合には当該延長後の期間)内に当該不履行又は状態が是正されない場合、解除事由を記載した書面を送付して通知することにより、直ちに本契約を解除することができる。
(1) 運営権者が本契約上の重要な誓約事項又は表明保証事項に違反したとき。
(2) 運営権者が本契約上の重要な義務を履行しないとき。
(3) 運営権者が法令等に違反したとき。
(4) 運営権者が本契約に基づき神戸市に対して負う支払債務について、支払うべき各期日を途過したとき。
(5) 株主誓約書違反の状態が解消されなかったとき。
(6) 運営権者の役員のうちに次のいずれかに該当する者があることが判明したとき。運営権者の親会社等(PFI 法第 9 条第 4 号に定める親会社等をいう。)の役員についても同様とする。
① 成年被後見人若しくは被保佐人又は外国の法令上これらと同様に取り扱われている者
② 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者又は外国の法令上これと同様に取り扱われている者
③ 禁錮以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して 5 年を経過しない者
④ 法人が運営権を取り消された場合において、その取消しの日前日以内に当該法人の役員であった者で、その取消しの日から 5 年を経過しない者
⑤ 事業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が上記のいずれかに該当する者
3 神戸市は、第 47 条及び第 48 条に定める手続を経てもなお運営権者が実施する本事業の水準が要求水準を満たさない状態が継続する等、要求水準違反により本事業の遂行に重大な支障を及ぼす事態が発生しその状態が要求水準違反の発生から 120 日間改善されない場合、催告することなく運営権者への通知をもって本契約を解除することができる。
4 運営権者の事由により神戸市がすべての空港用施設の所有権を有しなくなった場合は、PFI 法第 29 条第 4 項に基づき、運営権は消滅し、本契約は当然に終了する。
第 64 条 神戸市は、本契約を継続する必要がなくなった場合又はその他神戸市が必要と認める場合には、6 ヶ月以上前に運営権者に対して通知することにより、本契約を解除することができる。
2 前項に基づく通知以降、神戸市は、新たに本事業の実施者の選定を開始することができる。
第 65 条 運営権者は、次の各号の事由が発生したときは、神戸市に対し、解除事由を記載した書面を送付することにより、本契約を解除することができる。
(1) 神戸市が本契約上の神戸市の重大な義務に違反し、運営権者から当該不履行を是正するのに必要な合理的期間を設けて催告を受けたにかかわらず、当該期間内に当該不履行が是正されないとき。
(2) 神戸市が第 22 条第 1 項第 5 号の開始条件を充足できず、事業開始予定日から 6
ヶ月以内に本事業が開始できないことが明らかとなったとき(不可抗力若しくは特定法令等変更又は特定条例変更に起因する場合を除く。)。
2 神戸市の事由により神戸市がすべての空港用施設の所有権を有しなくなった場合は、
PFI 法第 29 条第 4 項に基づき、運営権は消滅し、本契約は当然に終了する。
第 66 条 第 38 条第 2 項に基づき事業継続措置の必要性がある旨の神戸市の判断につき運営権者が神戸市から通知(以下本条において「事業継続措置の通知」という。)を受けた場合において、当該通知後に以下のいずれかの事由が生じた場合には、神戸市は、相手方に対し解除事由を記載した書面を送付して通知することにより、本契約を解除する。
(1) 神戸市が、不可抗力の発生時点から空港用施設の復旧による本空港の主たる機能の回復まで 1 年以上を要すると判断した場合
(2) 神戸市が、第 39 条第 2 項に定める本事業の復旧スケジュール(以下本条において「復旧スケジュール」という。)を、事業継続措置の通知から遅滞なく決定できない場合
(3) 神戸市が、復旧スケジュールにより事業継続措置を開始した後に、当該復旧スケジュールによることが不可能又は著しく困難であると判断した場合
2 運営権者が神戸市から事業継続措置の通知を受けた場合であって、当該通知後に、運営権者が、不可抗力の発生時点から空港用施設の復旧による本空港の主たる機能の回復まで 1 年以上を要する旨の証拠を提出し、神戸市がこれを承認(神戸市は合理的な理由なくこれに対する承認を拒否しない。)した場合、運営権者は本契約を解除することができる。
3 第 39 条第 1 項に基づき神戸市による事業継続措置が開始された場合であって、空港用施設の復旧による本空港の主たる機能の回復まで不可抗力の発生時点から 1 年以上を要した場合又は要することが明らかになった場合、神戸市及び運営権者は、相手方に対し解除事由を記載した書面を送付して通知することにより、本契約を解除することができる。
4 第 36 条第 4 項に基づき運営権者の本契約上の義務が免責された場合であって、本空港の空港用地の沈下時点から 1 年以内に当該免責された義務(但し、重要な義務に限る。)が履行可能とならなかった又はならないことが明らかになった場合、神戸市及び運営権者は、相手方に対し解除事由を記載した書面を送付して通知することにより、本契約を解除することができる。
5 事業期間中に発生した特定法令等変更(運営権者の責めに帰すべき事由により当該特定法令等変更が行われた場合を除く。)により、本契約に基づく義務のうち全部又は重要な部分の履行が不可能となったときは、神戸市及び運営権者は、本事業を継続して実施する上で必要な措置(運営権者に新たな費用負担が生じる場合は当該負担が合理的に可能な範囲で最小化できるような措置を含む。)を講ずるべく本事業の継続に向けて誠実に協議する。かかる協議にかかわらず上記の事象が解決されない場合は、神戸市及び運営権者は、相手方に対し解除事由を記載した書面を送付して通知することにより、本
契約を解除することができる。
6 不可抗力又は特定法令等変更により、事業開始予定日から 6 ヶ月以内に本事業が開始できないことが明らかになった場合、神戸市及び運営権者は、相手方に対し解除事由を記載した書面を送付して通知することにより、本契約を解除することができる。
7 不可抗力により、神戸市がすべての空港用施設の所有権を有しなくなった場合は、PFI法第 29 条第 4 項に基づき、運営権は消滅し、本契約は当然に終了する。
第 67 条 特定条例変更(運営権者の責めに帰すべき事由により当該特定条例変更が行われた場合を除く。)により、本契約に基づく義務のうち全部又は重要な部分の履行が不可能となったときは、神戸市及び運営権者は、相手方に対し解除事由を記載した書面を送付して通知することにより、本契約を解除することができる。
第 68 条 前 5 条に定める場合のほか、神戸市及び運営権者は、双方の合意により本契約を解約することができる。この場合、本契約に別途定めるほか解約の効果については神戸市及び運営権者の合意により決定する。
第 2 節 解除又は終了の効果(全事由共通)
第 69 条 事業開始日前に、第 63 条乃至第 68 条に基づき本契約が解除又は終了した場合であっ
て、当該解除又は終了時点までに第 10 条第 1 項に基づき義務的事業承継等の手続の全部又は一部を実施していた場合には、運営権者は、当該手続に際して交付された資産又は資料の返還等、神戸市による本空港の運営継続に必要な一切の措置を行うものとする。
第 70 条 事業開始日以後、事業終了日前に第 63 条乃至第 68 条に基づき本契約が解除又は終了
した場合、第 59 条乃至第 62 条の定めについては、別紙 15 に定めるところに従う。
2 前項の場合において、運営権者は、神戸市又は神戸市の指定する第三者による本事業の実施に協力するため、本契約が解除又は終了した後で神戸市が必要と認める期間(当該解除又は終了時から 12 ヶ月を限度とする。)、神戸市又は神戸市の指定する第三者から本事業にかかる業務の委託を受ける等の協力義務を負うものとし、神戸市は、運営権者に対して当該委託について相当な対価(但し、第 63 条に基づく解除又は終了の場合には実費のみを負担するものとする。)を、別途合意した日に支払うものとする。
3 前項に基づいて締結された委託契約に関し、運営権者の業務不履行があった場合、運営権者は当該業務不履行に起因して神戸市又は神戸市の指定する第三者に発生した増加費用又は損害を賠償しなければならない。
4 第 1 項の場合において、事業終了日前の解除若しくは終了を原因として又はこれに伴
って神戸市又は運営権者から相手方に対して発生する支払債務については、すべて精算し、対当額の債権債務についてはそれぞれすべて相殺した上で、神戸市又は運営権者のうち当該相殺後の残余債務を有する者は、相手方に対して残余額分を当該解除又は終了から 12 ヶ月経過後速やかに支払うものとする。
第 3 節 解除の効果(運営権者事由による解除)
第 71 条 第 63 条第 1 項、第 2 項又は第 3 項に基づき本契約が解除された場合、神戸市は、PFI
法第 29 条第 1 項第 1 号に定める重大な違反があったものとして、行政手続法第 13 条第
1 項第 1 号に基づく聴聞手続を執った上で(同条第 2 項に該当するときは直ちに)、PFI
法第 29 条第 1 項第 1 号に基づいて運営権を取り消し、神戸市及び運営権者は、遅滞なく
運営権の抹消登録を行う。また、第 63 条第 4 項により本契約が終了した場合には、神戸市及び運営権者は、遅滞なく運営権の抹消登録を行う。
2 前項の場合であって、運営権対価(アップフロントフィー)を支払った日以降平成 72年 3 月 31 日までに解除又は終了した場合、神戸市は、運営権者に対して、以下の計算式により算出される金額(但し、本契約が事業開始日前に解除又は終了した場合は、「支払済みの運営権対価(アップフロントフィー)」の全額とする。)分の損失の補償を行う。なお、この場合における運営権対価(アニュアルフィー)の支払いについては、別 紙 9 に定めるところに従うものとし、運営権者は、契約解除又は終了時点以降の期間に対応する運営権対価(アニュアルフィー)を支払うことを要しない。
「支払済みの運営権対価(アップフロントフィー)」に、「契約解除又は終了時点から平成 72 年 3 月 31 日までの月数(1 ヶ月に満たない月数は切り上げる。)」を乗じ、
「事業開始日から平成 72 年 3 月 31 日までの月数(1 ヶ月に満たない月数は切り上げる。)」で除した金額
3 第 1 項の場合であって、事業開始日前に解除又は終了した場合、契約保証金は一切返還されず、神戸市の運営権者に対する返還債務はすべて消滅する。また、運営権者は、この場合において解除に直接起因して神戸市が被った増加費用又は損害額が契約保証金の額を上回るときは、その差額を、本契約の解除又は終了から速やかに支払わなければならない。
4 第 1 項の場合であって、事業開始日以後に解除又は終了した場合、運営権者は、神戸市に対して、違約金 3 億円を本契約の解除又は終了から 12 ヶ月経過後速やかに支払わなければならない。また、運営権者は、この場合において解除に直接起因して神戸市が被った増加費用又は損害額が違約金の額を上回るときは、違約金に加えてその差額を、本契約の解除又は終了から 12 ヶ月経過後速やかに支払わなければならない。なお、運営権者は、神戸市に対してこれらの金額以外に解除に起因して神戸市が被った増加費用又は損害を賠償する義務を負わない。
第 4 節 解除又は終了の効果(神戸市事由及び特定条例変更等による解除又は終了)
(運営権取消及び違約金の支払等-神戸市事由及び特定条例変更等)
第 72 条 第 64 条第 1 項、第 65 条第 1 項又は第 67 条により本契約が解除された場合、神戸市
は、行政手続法第 13 条第 1 項第 1 号に基づく聴聞手続を執った上で(同条第 2 項に該当
するときは直ちに)、PFI 法第 29 条第 1 項第 2 号に基づいて運営権を取り消し、神戸市
及び運営権者は、遅滞なく運営権の抹消登録を行う。また、第 65 条第 2 項により本契約が終了した場合には、神戸市及び運営権者は、遅滞なく運営権の抹消登録を行う。
2 前項の場合であって、運営権対価(アップフロントフィー)を支払った日以降平成 72
年 3 月 31 日までに解除又は終了した場合、前条第 2 項の規定に従う。
3 第 1 項の場合であって、事業開始日前に解除又は終了した場合、神戸市は、本契約の解除又は終了から速やかに、運営権者に対して契約保証金(利息等は付さない。)を全額返還することに加え、運営権者に対して、違約金 3 億円を本契約の解除又は終了から速やかに支払わなければならない。また、神戸市は、この場合において解除に直接起因して運営権者が被った増加費用又は損害額が違約金の額を上回るときは、違約金に加えてその差額を、本契約の解除又は終了から速やかに支払わなければならない。
4 第 1 項の場合であって、事業開始日以後に解除又は終了した場合、神戸市は、運営権者に対して、違約金 3 億円を本契約の解除又は終了から 12 ヶ月経過後速やかに支払わなければならない。また、神戸市は、この場合において解除に直接起因して運営権者が被った増加費用又は損害額が違約金の額を上回るときは、違約金に加えてその差額を、本契約の解除又は終了から 12 ヶ月経過後速やかに支払わなければならない。なお、神戸市は、運営権者に対してこれらの金額以外に解除に起因して運営権者が被った増加費用又は損害を賠償する義務を負わない。
第 5 節 解除又は終了の効果(不可抗力等による解除又は終了)
第 73 条 第 66 条第 1 項乃至第 6 項により本契約が解除された場合、神戸市は自らの判断により、運営権者に対して、運営権を放棄させる又は神戸市の指定する第三者に無償で譲渡させることができ、運営権者は神戸市の指示に従うものとする。また、第 66 条第 7 項により本契約が終了した場合には、神戸市及び運営権者は、神戸市がすべての空港用施設の所有権を有しなくなったときから遅滞なく運営権の抹消登録を行う。
2 前項の場合であって、運営権対価(アップフロントフィー)を支払った日以降平成 72
年 3 月 31 日までに解除又は終了した場合、第 71 条第 2 項の規定に従う。
3 第 1 項の場合であって、事業開始日前に解除又は終了した場合、神戸市は、本契約の解除又は終了から速やかに、運営権者に対して契約保証金(利息等は付さない。)を全額返還する。この場合において、神戸市及び運営権者は、契約保証金の支払のほか、双方に本契約の解除又は終了によって発生した損害については、それぞれ自ら負担するものとする。
4 第 1 項の場合であって、事業開始日以後に解除又は終了した場合、神戸市及び運営権者は、本契約で別途定めるほか、双方に本契約の解除又は終了によって発生した損害については、それぞれ自ら負担するものとする。
第 17 章 知的財産権
第 74 条 神戸市が、本事業の民間事業者選定手続又は本契約に基づき、運営権者に対して提供した情報、書類及び図面等(神戸市が著作権を有しないものを除く。)の著作権等は、神戸市に帰属する。
第 75 条 神戸市は、成果物について、神戸市の裁量により無償で利用する権利及び権限を有するものとし、その利用の権利及び権限は、本契約の終了後も存続するものとする。
2 神戸市の指定する第三者に対して本空港について新たに公共施設等運営権が設定される場合及び神戸市の指定する第三者が運営権者の所有する資産を買い取る場合、前項の利用の権利及び権限は、本契約終了後、神戸市の指定する第三者も有するものとする。
3 成果物及び本事業対象施設のうち著作権法(昭和 45 年法律第 48 号)第 2 条第 1 項第
1 号に定める著作物に該当するものに係る同法第 2 章及び第 3 章に定める著作者の権利
(次条において「著作者の権利」という。)の帰属は、同法の定めるところによる。
4 運営権者は、神戸市(第 2 項における神戸市が指定する第三者も含む。)が成果物及び本事業対象施設を次の各号に掲げるところにより利用することができるようにしなければならず、自ら又は著作者(運営権者を除く。)をして、著作権法第 19 条第 1 項又は第 20 条第 1 項に定める権利を行使し、又はさせてはならない。
(1) 著作者名を表示することなく成果物の全部若しくは一部又は本事業対象施設の内容を自ら公表し、若しくは広報に使用し、又は神戸市が認めた公的機関をして公表させ、若しくは広報に利用させること。
(2) 成果物を他人に閲覧させ、複写させ、又は譲渡すること。
(3) 必要な範囲で、神戸市又は神戸市が委託する第三者をして成果物について、複製、頒布、展示、改変、翻案その他の修正をすること。
(4) 本事業対象施設を写真、模型、絵画その他の方法により表現すること。
(5) 本契約終了後、本事業対象施設を増築、改築、修繕若しくは模様替えにより改変し、又は取り壊すこと。
5 運営権者は、自ら又は著作者若しくは著作権者をして、次の各号に掲げる行為をし、又はさせてはならない。但し、本契約で別途定める場合及びあらかじめ神戸市の承認を得た場合は、この限りではない。
(1) 成果物及び本事業対象施設の内容を公表すること。
(2) 本事業対象施設に著作者の実名又は変名その他運営権者が決定した名称を表示すること。
(3) 成果物を他人に閲覧させ、複写させ、又は譲渡すること。
第 76 条 運営権者は、自ら又は著作権者をして、成果物及び本事業対象施設に係る著作者の権利を第三者に譲渡し、若しくは継承し、又は譲渡させ、若しくは継承させてはならない。但し、事前に神戸市の書面による承認を得た場合は、この限りではない。
第 77 条 運営権者は、成果物及び本事業対象施設(運営権者が更新投資(空港用施設)及び整備(運営権者所有施設)を行った部分に限る。以下本条において同じ。)が、第三者の有する著作権を侵害するものでないことを神戸市に対して保証する。
2 運営権者は、成果物又は本事業対象施設が第三者の有する著作権を侵害した場合において、当該第三者に対して損害の賠償を行い、又は必要な措置を講じなければならないときは、運営権者がその賠償額を負担し、又は必要な措置を講ずるものとする。なお、本項は本契約の終了後も存続するものとする。
第 78 条 運営権者は、本契約の履行にあたり、前条のほか、第三者の有する特許権、実用新案権、意匠権、商標権及びその他の知的財産権(本条において「知的財産権等」という。)を侵害しないこと並びに運営権者が神戸市に対して提供する成果物の利用が第三者の有する知的財産権等を侵害していないことを神戸市に対して保証する。
2 運営権者が本契約の履行にあたり第三者の有する知的財産権等を侵害し、又は運営権者が神戸市に対して提供するいずれかの成果物の利用が第三者の有する知的財産権等を侵害する場合には、運営権者は、運営権者の責めに帰すべき事由の有無のいかんにかかわらず、当該侵害に起因して神戸市又は神戸市の指定する第三者に直接又は間接に生じた全ての損失、損害及び費用につき、神戸市又は神戸市の指定する第三者に対して補償及び賠償し、又はこれらの者が指示する必要な措置を行う。なお、本項は、本契約の終了後も存続するものとする。
第 79 条 運営権者は、自らが特許権等の知的財産権の対象となっている技術等を使用するときは、その使用に関する一切の責任を負わなければならない。
第 18 章 その他
第 80 条 運営権者は、要求水準書等に定める神戸空港利用推進協議会に出席するものとする。
2 前項のほか、神戸市及び運営権者は、必要と認める場合は、本事業の実施に関する協議を目的として、各種協議会を設置することができる。神戸市及び運営権者は、相手方
当事者から協議会の設置を求められた場合、合理的な理由なくこれを拒んではならない。
第 81 条 本契約に関連して生じる公租公課は、本契約及び本契約別紙の様式により締結される各契約において別途定めのある場合を除き、全て運営権者の負担とする。
第 82 条 神戸市及び運営権者は、相手方当事者の事前の承認がない限り、本契約に関する情報
(本事業を実施するうえで知り得た秘密を含む。)を他の者に開示してはならない。
2 前項の定めにかかわらず、神戸市及び運営権者は、以下の場合に限り、本契約に関する情報を開示することができる。但し、開示の方法について神戸市が指示した場合には、当該指示に従い開示する。
(1) 特定の第三者に対して開示することが予定されている情報を当該第三者に対して開示する場合
(2) ①当該情報を知る必要のある神戸市の職員若しくは運営権者の従業員等若しくは弁護士、公認会計士、税理士等の専門家、又は②当該情報を知る必要のある運営権者の親会社、子会社、関連会社その他関係会社(運営権者子会社等を含む。)としてあらかじめ神戸市との間で合意された会社等又はそれらの従業員等若しくは又は弁護士、公認会計士、税理士等の専門家に対して、神戸市、運営権者と同一の秘密保持義務を負うことを条件として開示する場合
(3) 本条の定めに違反することなく第三者に既に知られている情報を、当該第三者に対して開示する場合
(4) 既に公知の事実となっている情報を、第三者に対して開示する場合
(5) 法令等又は裁判所の命令により開示を求められた情報を開示する場合
3 前 2 項の定めは、神戸市及び運営権者による本契約の完全な履行又は本契約の終了にかかわらず、有効に存続する。
第 83 条 神戸市は、必要と認めた場合には、本事業に関して、金融機関等との間で協定書を締結する。神戸市がかかる協定書を締結する場合には、次の各号に掲げる事項を定める。
(1) 神戸市が本契約に関して運営権者に損害賠償を請求し、又は本契約を終了させる際の金融機関等への事前通知及び金融機関等との協議に関する事項。
(2) 本議決権株式の全部又は一部を、株主から第三者に対して譲渡させるに際しての金融機関等との間で行う事前協議に関する事項。
(3) 金融機関等が運営権者への融資について期限の利益を喪失させ、又は担保権を実行するに際しての神戸市との間で行う事前協議及び神戸市に対する通知に関する事項。
(4) 神戸市による本契約の解除に伴う措置に関する事項。
(5) 運営権者及び運営権者子会社等が保有する権利及び資産に金融機関等が担保を
設定し、又は行使する際の神戸市との間で行う事前協議に関する事項(第 2 号で定める事項を除く。)。
(6) その他前各号に関連する事項。
2 運営権者は、第 27 条第 2 項に定める保険についての担保設定にかかる契約を金融機関等との間で締結する場合、同項に定める同意を得ることを協定書締結の条件とするものとする。
第 84 条 運営権者及び運営権者子会社等は、本事業に係る業務以外の業務を行ってはならない。
第 85 条 神戸市又は運営権者が、本契約及び本契約別紙の様式により締結される各契約に基づく支払を遅延した場合には、未払額につき履行すべき日(本条において「履行期日」という。)の翌日(同日を含む。)から当該金銭債務の支払が完了した日(同日を含む。)までの期間の日数に応じ、神戸市については、政府契約の支払遅延に対する遅延利息の率(昭和 24 年大蔵省告示第 991 号)に定める履行期日時点における率を乗じて計算した
額、運営権者については、神戸市債権の管理に関する条例(平成 28 年 3 月条例第 29 号)
第 7 条第 2 項で準用する神戸市市税条例(昭和 25 年 8 月条例第 199 号)第 13 条第 1 項に定める履行期日時点における率を乗じて計算した額の遅延利息をそれぞれ相手方に支払わなければならない。これらの場合の遅延利息の計算方法は、年 365 日の日割計算とする。
2 神戸市は、本契約及び本契約別紙の様式により締結される各契約に基づいて生じた運営権者に対する債権及び債務を、法令等の範囲内において対当額で相殺することができる。
第 86 条 本契約に関連して発生したすべての紛争は、神戸地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
第 87 条 本契約に定める請求、通知、報告、勧告、承認及び契約終了告知並びに解除は、相手方に対する書面をもって行われなければならない。なお、神戸市及び運営権者は、当該請求等のあて先をそれぞれ相手方に対して別途通知するものとする。
2 本契約の履行に関して神戸市と運営権者の間で用いる言語は、日本語とする。
3 本契約に定める金銭の支払に用いる通貨は、日本円とする。
4 本契約の履行に関して神戸市と運営権者の間で用いる計算単位は、本契約、募集要項等、要求水準書又は提案書類に特別の定めがある場合を除き、計量法(平成 4 年法律第 51 号)に定めるところによるものとする。
5 本契約の履行に関する期間の定めについては、本契約、募集要項等、要求水準書又は
提案書類に特別の定めがある場合を除き、民法及び会社法の定めるところによるものとする。
6 本契約は、日本国の法令に準拠し、日本国の法令に従って解釈するものとする。
7 本契約は、日本語を正とするものとし、英訳が作成された場合であっても当該英訳は参考として取り扱うものとして、日本語により解釈されるものとする。
第 88 条 本契約に定めのない事項について定める必要が生じた場合、又は本契約の解釈に関して疑義が生じた場合は、その都度、神戸市及び運営権者が誠実に協議して、これを定めるものとする。
別紙 1 定義集
(1) 「運営権」とは、空港用施設について運営権設定日に設定された公共施設等運営権をいう。
(2) 「運営権者」とは、関西エアポート神戸株式会社をいう。
(3) 「運営権者子会社等」とは、第 52 条第 1 項に基づき事業期間中に神戸市の事前の承認を得て運営権者により新たに設立又は取得された運営権者の子会社又は関連会社をいう。
(4) 「運営権者承継対象契約」とは、別紙 2 に記載の運営権者への承継対象となる契約をいう。
(5) 「運営権者譲渡対象動産等」とは、別紙 2 に記載の運営権者への譲渡(使用許諾等を含む。)対象となる動産及びその他資産をいう。
(6) 「運営権者譲渡対象動産等譲渡対価」とは、第 18 条第 1 項に基づき、運営権者が神戸市に対して支払う運営権者譲渡対象動産等の対価をいう。
(7) 「運営権者所有施設」とは、本事業に関し、運営権者又は運営権者子会社等が所有する施設をいう。
(8) 「運営権設定日」とは、平成 29 年 9 月 5 日をいう。
(9) 「運営権対価」とは、運営権対価(アップフロントフィー)と運営権対価(アニュアルフィー)を総称していう。
(10) 「運営権対価(アップフロントフィー)」とは、第 19 条第 1 項に基づき、事業開始日の前日までに運営権者が神戸市に対して支払う運営権の対価部分をいう。
(11) 「運営権対価(アニュアルフィー)」とは、第 19 条第 1 項に基づき、事業期間中、運営権者が神戸市に対して支払う運営権の対価部分をいう。
(12) 「運営権対価等」とは、運営権対価、運営権者譲渡対象動産等譲渡対価及び収益連動負担金を総称していう。
(13) 「営業日」とは、日本国の法令等により銀行の休日とされる日以外の日をいう。
(14) 「親会社」とは、会社法第 2 条第 4 号に定める親会社をいう。
(15) 「会社法」とは、会社法(平成 17 年法律第 86 号)をいう。
(16) 「改修(空港用施設)」とは、空港用施設の改修(PFI 法上の「改修」と同義)であり、滑走路等を全面除却及び再整備することをいう。
(17) 「株主誓約書」とは、基本協定書に定める様式に従い、本議決権株主が神戸市に対して差し入れた株主誓約書をいう。
(18) 「貨物ビル施設」とは、施設リストに定める、本空港においてその機能を確保するために必要な航空貨物の取扱施設(空港法第 15 条第 1 項)(これらについて本契約に基づき運営権の対象となる空港用施設が変更された場合の当該施設を含む。)の総称をいう。
(19) 「環境対策事業」とは、要求水準書に定める環境対策事業をいう。
(20) 「関連会社」とは、会社法施行規則(平成 18 年法務省令第 12 号)第 2 条第 3 項第 20
号に定める関連会社をいう。
(21) 「関連資料集」とは、募集要項等のうち、関連資料集として特定された文書をいう。
(22) 「基本協定書」とは、神戸市と優先交渉権者構成員との間で平成 29 年 8 月 7 日に締結された神戸空港特定運営事業等基本協定書をいう。
(23) 「義務的事業」とは、第 24 条第 1 項各号で定める各事業の総称をいう。
(24) 「許認可等」とは、許可、認可、指定及びその他の形式の行政行為をいう。
(25) 「緊急事態」とは、①本空港の運営権者による安全な運営が著しく阻害されるおそれのある事態、②日本国の安全保障又は空港の安全が脅かされる事態若しくは③本空港内での人の身体・生命又は財産に損害が発生するおそれのある事態のいずれか、又はこれら①乃至③に類する事態をいう。
(26) 「金融機関等」とは、本事業に関して、運営権者に融資等を行う金融機関等をいう。
(27) 「空港機能施設」とは、空港法第 15 条第 1 項に定める空港機能施設であって、施設リストに定める、旅客ビル施設、貨物ビル施設及び駐車場施設(これらについて本契約に基づき運営権の対象となる空港用施設が変更された場合の当該施設を含む。)の総称をいう。
(28) 「空港機能施設運営・維持管理業務」とは、空港機能施設の運営及び維持管理に係る業務として、要求水準書で定める業務をいう。
(29) 「空港基本施設等」とは、施設リストに定める、空港基本施設(本空港の滑走路、着陸帯、エプロン等)及びこれと不可分一体をなす附帯施設(排水施設等)(これらについて本契約に基づき運営権の対象となる空港用施設が変更された場合の当該施設を含む。)の総称をいう。
(30) 「空港基本施設等運営・維持管理業務」とは、空港基本施設等の運営及び維持管理に係る業務として、要求水準書で定める業務をいう。
(31) 「空港航空保安施設」とは、施設リストに定める、本空港の航空灯火施設及びこれに附帯する施設(これらについて本契約に基づき運営権の対象となる空港用施設が変更された場合の当該施設を含む。)の総称をいう。
(32) 「空港航空保安施設運営・維持管理事業」とは、空港航空保安施設の運営及び維持管理に係る業務として要求水準書で定める業務をいう。
(33) 「空港航空保安施設使用料金」とは、航空法第 54 条第 1 項に定義する空港航空保安施設の使用料金をいう。
(34) 「空港法」とは、空港法(昭和 31 年法律第 80 号)をいう。
(35) 「空港法施行令」とは、空港法施行令(昭和 31 年政令第 232 号)をいう。
(36) 「空港用施設」とは、空港用地及びその近傍に所在する、空港基本施設等、空港航空保安施設、空港機能施設、及び附帯業務施設(護岸、進入灯橋梁、構内道路を除き、これらについて本契約に基づき運営権の対象となる空港用施設が変更された場合の当該施設を含む。)をいい、事業開始日においては、施設リスト記載の上記施設の総称をいう。
(37) 「空港用地」とは、航空法第 46 条に基づき告示された本空港の用地のうち、別紙 16で示された神戸市の保有する土地をいう。
(38) 「空港用地等」とは、空港用地及びこれに附帯する工作物等をいう。
(39) 「契約保証金」とは、運営権者が、第 6 条に基づき、神戸市に対して支払う金員をいう。
(40) 「公共施設等運営権」とは、PFI 法第 2 条第 7 項に定義される公共施設等運営権をいう。
(41) 「航空運送事業者」とは、航空法第 2 条第 18 項に定める航空運送事業を経営する者、その親会社及びそれらの子会社をいう。
(42) 「航空機給油サービス事業」とは、航空機用燃料、自動車用燃料の販売及び給油業務並びに石油製品等販売業務をいう。
(43) 「航空法」とは、航空法(昭和 27 年法律第 231 号)をいう。
(44) 「航空法施行規則」とは、航空法施行規則(昭和 27 年運輸省令第 56 号)をいう。
(45) 「更新投資(空港用施設)」とは、空港用施設の維持・補修及び拡張(PFI 法上の「維持管理」と同義であり、本事業においては、「維持・補修」とは、①本空港の滑走路、誘導路、エプロン、旅客ビル施設(事務所、店舗等を含む。)、貨物ビル施設(事務所等を含む。)、駐車場施設の局部的破損等の原状回復及び②本空港の航空灯火の部分的補修等を含み、「拡張」とは、③本空港の滑走路の延長、誘導路の延長、エプロンの増設及びこれらに必要な範囲の附帯施設の増設並びに④本空港の旅客ビル施設
(事務所、店舗等を含む。)、貨物ビル施設(事務所等を含む。)等の拡張等を含む。)に係る投資(施設の一部廃止を含む。)であって、新規投資(空港用施設)及び改修
(空港用施設)を除いたものをいう。
(46) 「神戸空港ターミナル」とは、神戸空港ターミナル株式会社をいう。
(47) 「神戸空港条例等」とは、神戸空港条例(平成 17 年神戸市条例第 1 号)、神戸空港条例施行規則(平成 17 年神戸市規則第 47 号)及びその他の神戸空港の運営に関する条例として募集要項に記載された条例をいう。
(48) 「子会社」とは、会社法第 2 条第 3 号に定める子会社をいう。
(49) 「時価」とは、各資産の価値として当該資産の譲渡時等において公認会計士等の専門家による評価等の客観的方法により定められた価格(なお、運営権者子会社株式については純資産価額、動産については簿価をもって時価と評価することを原則とする。)をいう。
(50) 「事業開始日」とは、第 22 条第 1 項に定める本事業の開始条件(同条第 2 項但書により充足が放棄された条件を除く。)が充足され、運営権者により本事業が開始された日をいう。
(51) 「事業開始予定日」とは、神戸市が PFI 法第 21 条第 1 項に基づき指定する義務的事業の開始予定日である平成 30 年 4 月 1 日をいう。
(52) 「事業期間」とは、事業開始日から事業終了日までの期間をいう。
(53) 「事業継続計画」とは、第 50 条第 1 項の定めにより運営権者が作成し、神戸市の承認を得た本事業の事業継続のための計画をいう。
(54) 「事業継続措置」とは、第 39 条第 1 項により神戸市が必要性あると判断した場合に、運営権者による事業継続のために、神戸市が空港法の規定に基づき、空港用施設を復旧するために実施する措置をいう。
(55) 「事業終了日」とは、平成 72 年 3 月 31 日又は第 58 条の規定により変更された日をいう。
(56) 「事業年度」とは、運営権者及び運営権者子会社等に共通の事業年度として定められる、各暦年の 4 月 1 日に始まり、翌年の 3 月 31 日に終了する 1 年間(運営権者設立日を含む年度にあっては、設立日から次に到来する 3 月 31 日までの期間。)をいう。
(57) 「施設リスト」とは、関連資料集に含まれ、本契約締結時において更新された施設リストをいう。神戸市は、事業開始日までの間、神戸市が行った施設の内容変更に基づくリストの更新を行うものとする。神戸市は、事業開始日までの間、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ施設の内容変更を行うものとし、当該変更を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行い、変更の結果リストが更新された場合にはこれを速やかに運営権者に通知するものとする。
(58) 「借地借家法」とは、借地借家法(平成 3 年法律第 90 号)をいう。
(59) 「収益連動負担金」とは、第 20 条第 1 項に基づき運営権者から神戸市に対して支払われる収益連動負担金をいう。
(60) 「重要変更(空港用施設)」とは、空港用施設についての以下の各号のいずれかの 1
つ以上に該当する変更をいう。
(i) 航空法施行規則第 85 条第 1 号ハに定める「滑走路、着陸帯の長さ、幅又は強度の変更」に該当する変更
(ii) 航空法施行規則第 85 条第 1 号ニに定める「誘導路の幅又は強度の変更」に該当する変更
(iii) 航空法施行規則第 85 条第 1 号ホに定める「エプロンの拡張又は強度の変更」及びエプロンの縮小に該当する変更(ここでいう「エプロンの拡張」にはエプロンの増設を含む。)
(iv) 航空灯火についての、航空法施行規則第 120 条第 1 号に定める「灯質、光度又は光柱の範囲の変更」に該当する変更
(v) 航空灯火についての、航空法施行規則第 120 条第 2 号に定める「灯火の配置及び組合せの変更」に該当する変更
(vi) 航空灯火についての、航空法施行規則第 120 条第 3 号に定める「制御装置の構造若しくは回路又は定電流回路の変更(灯質、光度その他灯火の光学的特性に影響を与える場合に限る。)」に該当する変更
(vii) 航空灯火についての、航空法施行規則第 120 条第 4 号に定める「制御装置」の「増設又は電源装置の増設」に該当する変更
(61) 「新規投資(空港用施設)」とは、空港用施設の建設(PFI 法上の「建設」と同義であり、本事業においては、本空港の滑走路の新設並びにそれに伴う着陸帯、誘導路及びエプロンの新設並びにそれらに伴う飛行場灯火、制御装置及び電源設備の新設をいう。)をいう。
(62) 「成果物」とは、各種計画書、報告書、図面及びその他運営権者が本契約又は神戸市の請求により神戸市に提出した一切の書類、図面、写真、映像等の総称をいう。
(63) 「整備(運営権者所有施設)」とは、運営権者所有施設の「建設」、「改修」及び「維
持管理」(いずれも PFI 法上の「建設」、「改修」及び「維持管理」と同義とする。)の整備をいう。
(64) 「着陸料等」とは、空港法第 13 条第 1 項に定義される着陸料等をいう。
(65) 「駐車場施設」とは、施設リストに定める、本空港の空港利用者用駐車場及びこれに附帯する施設(これらについて本契約に基づき運営権の対象となる空港用施設が変更された場合の当該施設を含む。)の総称をいう。
(66) 「提案書類」とは、優先交渉権者が平成 29 年 6 月 30 日付で提出した提案審査書類及び本事業の実施に係るその他の提案書類一式(提案審査書類についての確認事項回答文書、その他提案書類一式に関して神戸市が優先交渉権者構成員に対して確認した事項に対する優先交渉権者の書面による回答その他神戸市に提出された書類を含む。)をいう。
(67) 「物品等譲渡契約」とは、第 10 条第 1 項の定めに基づき、神戸市と運営権者の間で運営権者譲渡対象動産等の譲渡に関して別紙 3 の様式により締結される契約をいう。
(68) 「特定条例変更」とは、本契約締結日後に神戸市が行う神戸市の条例の変更であって、
①運営権者にのみ適用され、その他の者に適用されない条例の変更、②神戸市における公共施設等運営権の主体にのみ適用され、その他の者に適用されない条例の変更、
③本空港にのみ適用される条例の変更又は④①乃至③以外の条例の変更であって、かつ当該変更後の条例の適用対象が運営権者、神戸市における公共施設等運営権の主体若しくは本空港のみに事実上限定される状態が一定期間以上にわたり継続することとなる条例の変更のうちいずれかであって、運営権者に不当な影響を及ぼすものをいう。
(69) 「特定法令等変更」とは、本契約締結日後に日本国(地方自治体を含まない。)が行う法令等の変更であって、①運営権者にのみ適用され、他の者に適用されない法令等の変更、②空港における公共施設等運営権の主体にのみ適用され、その他の者に適用されない法令等の変更(その他の空港管理者にあっても当該法令以外の方法により同様の対応が行われる場合を除く。)、③本空港にのみ適用され日本における他の空港には適用されない法令等の変更又は④①乃至③以外の法令等の変更であって、かつ当該変更後の法令等の適用対象が運営権者、空港における公共施設等運営権の主体若しくは本空港のみに事実上限定される状態が一定期間以上にわたり継続することとなる法令等の変更のうちいずれかであって、運営権者に不当な影響を及ぼすものをいう。
(70) 「土地・建物使用貸借契約」とは、第 16 条第 1 項の定めに従い、神戸市と運営権者の間で空港用地等及び空港用施設の貸付に関して別紙 8 の様式により締結される神戸空港特定運営事業等土地・建物使用貸借契約をいう。
(71) 「任意事業」とは、第 24 条第 4 項に基づき運営権者が任意で実施する事業をいう。
(72) 「ビル施設売買契約」とは、神戸市と神戸空港ターミナルとの間で平成 29 年 8 月 14
日付で締結されたビル施設売買契約をいう。
(73) 「PFI 法」とは、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成 11 年法律第 117 号)をいう。
(74) 「風営法」とは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和 23 年法律第 122 号)をいう。
(75) 「風俗営業」とは、風営法第 2 条第 1 項各号及び同条第 5 項に定めるいずれかに該当する営業をいう。
(76) 「不可抗力」とは、本契約の義務の履行に直接かつ不利な影響を与えるものであって以下のいずれか 1 つ以上に該当する事象(要求水準書に基準があるものについては、当該基準を超えたものに限る。)のうち、神戸市及び運営権者のいずれの責めにも帰すことのできないもので、神戸市又は運営権者によっても予見し得ず、若しくは予見できてもその損失、損害又は障害発生の防止手段を合理的に期待できないものをいう。
(i) 異常気象(暴風、落雷、豪雨、強風、ハリケーン、台風、サイクロン、異常熱波又は異常寒波であって、これらが本空港又は周辺において通常また定期的に発生するものよりも過酷であるものをいう。)
(ii) 自然災害(洪水、高潮、地滑り、落盤、地震、火災、津波又はその他不可避かつ予見不能な自然災害であって、本空港に重大かつ不可避の損害を生じさせるものをいう。)
(iii) 内戦又は敵対行為(暴動、騒擾、反乱、テロ行為又は戦争行為をいう。これらの場合における神戸市等による本空港使用を含む。)
(iv) 疫病(法的に隔離が強制される場合を含む。)
(v) 放射能汚染
(77) 「附帯業務」とは、要求水準書に定める附帯業務の総称をいう。
(78) 「附帯業務施設」とは、施設リストに定める、空港管理事務所(これらについて本契約に基づき運営権の対象となる空港用施設が変更された場合の当該施設を含む。)をいう。
(79) 「暴力団」とは、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成 3 年法律第 77 号)第 2 条第 6 号に定める暴力団員が構成する団体で、その団体の構成員(その団体の構成団体の構成員を含む。)が集団的に又は常習的に暴力的不法行為等を行うことを助長するおそれがある団体をいう。
(80) 「暴力団員等及びその他の関係者」とは、以下のいずれかの 1 つ以上に該当する者をいう。
(i) 暴力団員等
(a) 暴力団
(b) 暴力団員(暴力団の構成員をいう。以下同じ)
(c) 暴力団員でなくなった時から 5 年を経過しない者
(d) 暴力団準構成員(暴力団員以外の暴力団と関係を有する者であって、暴力団の威力を背景に暴力的不法行為等を行うおそれがある者、又は暴力団若しくは暴力団員に対し資金、武器等の供給を行う等暴力団の維持若しくは運営に協力し、若しくは関与する者をいう。以下同じ)
(e) 暴力団関係企業(暴力団員が実質的にその経営に関与している企業、暴力団準
構成員若しくは元暴力団員が経営する企業で暴力団に資金提供を行う等暴力団の維持若しくは運営に積極的に協力し若しくは関与する企業又は業務の遂行等において積極的に暴力団を利用し暴力団の維持若しくは運営に協力している企業をいう)
(f) 総会屋等(総会屋、会社ゴロ等企業等を対象に不正な利益を求めて暴力的不法行為等を行うおそれがあり、市民生活の安全に脅威を与える者をいう)
(g) 社会運動等標ぼうゴロ(社会運動若しくは政治活動を仮装し、又は標ぼうして、不正な利益を求めて暴力的不法行為等を行うおそれがあり、市民生活の安全に脅威を与える者をいう)
(h) 特殊知能暴力集団等(上記(a)乃至(g)に掲げる者以外の、暴力団との関係を背景に、その威力を用い、又は暴力団と資金的なつながりを有し、構造的な不正の中核となっている集団又は個人をいう)
(i) その他上記(a)乃至(h)に準ずる者(神戸市契約事務等からの暴力団等の排除に関する要綱(平成 22 年市長決定)第 5 条各号に定める事項に該当する者を含むがこれに限られない。)
(ii) その他の関係者
(a) (i)(a)乃至(i)に該当する者(以下「暴力団員等」という。)が経営を支配していると認められる関係を有する者
(b) 暴力団員等が経営に実質的に関与していると認められる関係を有する者
(c) 自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもってする等、不当に暴力団員等を利用していると認められる関係を有する者
(d) 暴力団員等に対して資金等を提供し、又は便宜を供与する等の関与をしていると認められる関係を有する者
(e) 役員又は経営に実質的に関与している者が暴力団員等と社会的に非難されるべき関係を有する者
(f) その他上記(a)乃至(e)に準ずる者(神戸市契約事務等からの暴力団等の排除に関する要綱(平成 22 年市長決定)第 5 条各号に定める事項に該当する者を含むがこれに限られない。)
(81) 「法令等」とは、条約、法律、政令、省令、条例及び規則並びにこれらに基づく命令、行政指導及びガイドライン、裁判所の判決、決定、命令及び仲裁判断、並びにその他の公的機関の定めるすべての規定、判断、措置等(国際民間航空機関(ICAO)の規準を含むがこれに限られない。)をいう。
(82) 「募集要項」とは、神戸市が平成 28 年 10 月 11 日付で公表した神戸空港特定運営事業等募集要項をいう。
(83) 「募集要項等」とは、募集要項及びその添付書類(基本協定書(案)、実施契約書(案)、その他各契約案並びに要求水準書(案)及び参考資料集を除く。)並びにこれらの補足資料及び神戸市による公表、ホームページへの掲載、その他の方法により示した質問回答書、その他これらに関して神戸市が示した書類を加えたもの(いずれも修正が
あった場合は、修正後の記述による。)を総称していう。
(84) 「本完全無議決権株式」とは、運営権者の発行する株式で、運営権者の株主総会におけるいかなる決議についても議決権を有しない種類の株式(会社法第 108 条第 1 項第 3 号)をいう。
(85) 「本議決権株式」とは、運営権者の発行する株式で、運営権者の株主総会におけるすべての決議について議決権を有する普通株式をいう。
(86) 「本議決権株主」とは、本議決権株式の株主をいう。
(87) 「本空港」とは、空港法第 5 条第 1 項、空港法施行令第 1 条第 3 項において特定された神戸空港をいう。
(88) 「本事業」とは、神戸空港特定運営事業等として、本契約に基づき本空港において要求水準書に従って実施される事業であって第 2 条第 1 項に定める各事業の総称をいう。
(89) 「本事業対象施設」とは、空港用施設及び運営権者所有施設を総称していう。
(90) 「本事業単年度計画」とは、第 30 条の定めに従い作成される、事業開始日以降、各事業年度の本事業対象施設に関する設備投資計画及びこれを反映した事業収支計画をいう。
(91) 「本事業中期計画」とは、第 29 条の定めに従い作成される、事業開始日以降、各 5 事業年度の本事業対象施設に関する設備投資計画及びこれを反映した事業収支計画をいう。
(91)-2 「本劣後ローン」とは、本議決権株主を貸付人とし運営権者を借入人として実行される金銭の貸付をいう。
(92) 「民法」とは、民法(明治 29 年法律第 89 号)をいう。
(93) 「民活空港運営法」とは、民間の能力を活用した国管理空港等の運営等に関する法律
(平成 25 年法律第 67 号)をいう。
(94) 「優先交渉権者」とは、神戸市が、運営権者を設立し運営権者をして本事業を実施せしめる者を選ぶために実施する優先交渉権者選定手続で選定された ORIX・VINCI Airports・関西エアポートコンソーシアムをいう。
(95) 「優先交渉権者構成員」とは、優先交渉権者を構成する者をいう。
(96) 「要求水準」とは、本契約、募集要項等、要求水準書及び提案書類に基づき定められている、本事業実施において運営権者が充足すべき水準をいう。
(97) 「要求水準書」とは、神戸空港特定運営事業等要求水準書(要求水準書が追加又は変更された場合は、当該追加又は変更を含む。)をいう。
(98) 「利用料金」とは、第 35 条第 1 項に記載の本空港の各種利用料金をいう。
(99) 「旅客取扱施設利用料」とは、運営権者が収受する空港法第 16 条第 1 項に定める旅客取扱施設利用料を総称していう。
(100) 「旅客ビル施設」とは、施設リストに定める、本空港においてその機能を確保するために必要な旅客の取扱施設(空港法第 15 条第 1 項)及び団体待合室(これらについて本契約に基づき運営権の対象となる空港用施設が変更された場合の当該施設を含む。)の総称をいう。
別紙 2 義務的事業の承継等の対象・方法
1.空港用施設及び空港用地等
空港用施設については運営権が設定されるとともに別途定める土地・建物使用貸借契約が締結され、空港用地等については別途定める土地・建物使用貸借契約が締結されたうえで、それぞれ事業開始日に現状有姿で運営権者に引き渡されるものとする。
2.運営権者承継対象契約等
募集要項の補足資料として開示した神戸空港特定運営事業等に関連する契約・協定等整理表の 1.協定・覚書・申し合わせ等(1)運営権者承継対象に示す契約文書(「運営権者承継対象契約」)及び神戸空港特定運営事業等に関連する神戸空港ターミナル株式会社の契約整理表 1.運営権者承継対象に示す契約文書について、各整理表の取扱方針欄記載の内容に従って承継するものとする
(当該各整理表は当該資料の日付現在の契約文書を示したものであり、神戸市は、事業開始日までに契約文書の新規締結、終了又は内容変更に基づく当該整理表の更新を行うものとする。神戸市は、事業開始日までの間、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ契約文書の新規締結、終了又は内容変更を行うものとし、当該契約文書の新規締結、終了又は内容変更を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行い、当該契約文書の新規締結、終了又は内容変更の結果、当該各整理表が更新された場合にはこれを速やかに運営権者に通知するものとする。)。
3.運営権者譲渡対象動産等
運営権者譲渡対象動産等は、募集要項の補足資料として開示した神戸市が所有する運営権者譲渡対象資産リストに示す動産等をいう。当該リストの内容は当該資料の日付現在の内容であり、事業開始日時点における運営権者譲渡対象動産等については、更新を行って運営権者に示すものとする。なお、神戸市は、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ運営権者譲渡対象動産等の内容変更を行うものとし、灯火予備品・医療資器材・消耗品を除く運営権者譲渡対象動産等の内容変更を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行う。
運営権者譲渡対象動産等の譲渡手続は、神戸市契約規則(平成 26 年 8 月規則第 16 号)に基づき神戸市の契約担当課(行財政局財政部契約監理課)で行うものとする。具体的には、実施契約締結日以降、事業開始予定日の前営業日までに、同規則第 10 条の規定に基づき神戸市が作成した予定価格に対し、運営権者が見積書を提出する方法で行う。運営権者が予定価格以上で有効な見積書を提出した場合、神戸市と運営権者は、別紙 3 の様式による物品等譲渡契約を締結し、運営権者は、当該契約の定めに従って神戸市が指定する期日まで一括払いで対価を支払い、運営権者譲渡対象動産等を取得するものとする。
4.許認可等
募集要項の補足資料として開示した神戸空港特定運営事業等に関連する契約・協定等整理表の 2.許認可等【受】(2)免許(事業者へ承継)に示す許認可等について、同整理表の取扱方針欄記載の内容に従って承継するものとする(当該整理表は、当該資料の日付現在の許認可等を示した
ものであり、神戸市は、事業開始日までに許認可等の新規取得、終了又は内容変更に基づく当該整理表の更新を行うものとする。神戸市は、事業開始日までの間、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ許認可等の新規取得、終了又は内容変更を行うものとし、当該許認可等の新規取得、終了又は内容変更を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行い、当該許認可等の新規取得、終了又は内容変更の結果、当該整理表が更新された場合にはこれを速やかに運営権者に通知するものとする。)。
別紙 3 物品等譲渡契約書
件 名:神戸空港特定運営事業等に係る●(以下「譲渡物品」という。)の譲渡品名・規格・数量:別紙のとおり
引 渡 場 所:神戸空港用地内
但し、引渡時において、神戸空港用地内に存しない譲渡物品については、当該物品の存する場所
譲 渡 代 金 額:¥●-
(うち消費税及び地方消費税相当額 ¥●-)
契 約 保 証 金:譲受人は、本契約の締結にあたり譲渡代金額の 100 分の 3 以上の契約保証金を譲渡人に納入しなければならない。但し、譲渡人においてその必要がないと認めた場合は、この限りではない。
神戸空港特定運営事業等の実施にあたって、上記の物品を譲渡するため、平成 29 年 9 月 26 日
付神戸空港特定運営事業等公共施設等運営権実施契約(以下「実施契約」という。)第 10 条第 1
項に基づき、神戸市(以下「譲渡人」という。)と運営権者である関西エアポート神戸株式会社
(以下「譲受人」という。)とは、各々の対等な立場における合意に基づいて、次の条項により公正な物品等譲渡契約(頭書を含み、以下「本契約」という。)を締結し、信義に従い誠実にこれを履行するものとする。なお、実施契約において定義されている用語は、本契約において別段の規定がない限り、本契約においても同じ意味を有するものとする。
(総則)
第 1 条 譲渡人及び譲受人は、本契約に基づき、日本国の法令及び神戸市の条例等を遵守し、本契約を履行しなければならない。
2 実施契約と本契約の間に齟齬がある場合、本契約が実施契約に優先して適用される。
(契約の成立)
第 2 条 本契約は、譲渡人及び譲受人双方の権限ある代表者による本契約への記名押印又は署名が完了したときをもって成立する。
(権利義務の譲渡等)
第 3 条 譲受人は、本契約により生ずる権利又は義務を第三者に譲渡し又は承継させ若しくは担保に供してはならない。但し、あらかじめ、譲渡人の承諾を得た場合は、この限りでない。
(代金の支払い)
第 4 条 譲受人は、譲渡代金を譲渡人の発行する納入通知書により、定められた期限までに譲渡人に支払わなければならない。
2 譲受人は、前項に規定する期限までに譲渡代金を支払わないときは、その翌日から起算して支払日までの日数(検査その他譲渡人の都合によって経過した日数は、遅延日数に算入しない。)に応じ、延滞 1 日につき譲渡代金額の 1,000 分の 1 に相当する金額を延滞違約金として支払わなければならない。かかる延滞違約金は、譲渡代金又は契約保証金から控除し、徴収することができる。
3 天災、地変その他不可抗力事象であって、譲渡人又は譲受人のいずれの責めにも帰す事ができない事由により支払いが遅延した場合には、その事由の継続する期間は前項の延滞違約金を支払う日数に算入しないものとする。
(所有権の移転)
第 5 条 譲渡物品の所有権は、譲受人が前条第 1 項に定める譲渡代金(前条第 2 項に定める延滞違約金を支払う義務がある場合は、これに加えて延滞違約金)を支払ったことを譲渡人が確認したことを条件として、実施契約に定める事業開始日をもって、譲渡人から譲受人に移転する。
(譲渡物品の引渡及び引取等)
第 6 条 譲渡人は、前条の譲渡人による支払確認がなされたことを条件として、事業開始日に当該譲渡物品を譲渡人から譲受人に引き渡すものとし、譲受人はこれを速やかに引き取る義務を負うものとする。
2 譲渡人は、譲渡物品の引渡にあたり、適正な履行を確認するため自らの職員を立ち会わせるものとする。
3 譲受人は前項の引渡を受けたときは、受領書を譲渡人に提出するものとする。
(危険負担)
第 7 条 譲受人は、本契約締結時から譲渡物品の引渡時までにおいて、当該物品が譲渡人の責めに帰すべき事由により滅失、毀損した場合を除き、譲渡人に対し譲渡代金の減免を請求することができない。
(瑕疵担保)
第 8 条 譲渡物品の引渡は現状有姿で行うものとし、譲受人は、本契約締結後、譲渡物品に数量の不足、その他隠れた瑕疵等のあることを発見しても、譲渡代金の減免若しくは損害賠償の請求又は契約の解除をすることができない。
(契約の解除)
第 9 条 譲渡人及び譲受人は、相手方が本契約に定める義務を履行しないとき又はその見込みがないときは、本契約を解除することができる。
2 譲渡人は、実施契約が解除その他の理由で事業開始日前に終了した場合、本契約を解除することができる。事業開始日以降は、いかなる理由によっても本契約を解除することはできないものとし、その場合の譲渡物品の取扱いは実施契約の定めに従うものとする。
3 ①第 1 項の規定により譲渡人が本契約を解除した場合、又は②前項の規定により本契約が解除された場合において、本契約又は実施契約の終了が譲受人の責めによる場合は、譲受人は、契約保証金を納付している場合は違約金としてこれを没収し、契約保証金の納付を免除している場合には譲渡代金額の 100 分の 3 に相当する額を違約金として譲渡人の指定する期間内に支払わなければならない。
(返還金等)
第 10 条 譲渡人は、譲渡人又は譲受人が前条に定める契約解除権を行使したときには、譲受人が支払った譲渡代金を返還しなければならない。但し、当該返還金には遅延利息は付さない。
2 譲渡人は、解除権を行使したときは、譲受人の負担した本契約の費用は返還しない。
3 譲渡人は、解除権を行使したときは、譲受人が譲渡物品に支出した必要費、有益費その他一切の費用は償還しない。
(損害賠償)
第 11 条 譲渡人及び譲受人は、第 9 条に定める契約解除権を行使したとき及び相手方が本契約に定める義務を履行しないことにより損害を受けたときは、相手方に対して損害賠償を請求することができる。
(返還金の相殺)
第 12 条 譲渡人は、第 10 条第 1 項の規定により譲渡代金を返還する場合において、譲受人が前条に定める損害賠償金を譲渡人に支払うべき義務があるときは、返還する代金の全部又は一部と相殺することができる。
(契約の費用)
第 13 条 本契約の締結及び履行等に関して必要な費用は、すべて譲受人の負担とする。
(準拠法及び裁判管轄)
第 14 条 本契約の成立及び効力についての準拠法は日本法とし、神戸地方裁判所を第一審の専属管轄裁判所とする。
(補則)
第 15 条 本契約に定めのない事項については、神戸市契約規則(平成 26 年 8 月規則第 16 号)及び実施契約の定めに従うほか、必要に応じて譲渡人と譲受人とが協議して定める。
本契約の証として本書 2 通を作成し、譲渡人及び譲受人が記名押印のうえ、各自 1 通を保有する。
平成●年●月●日
譲渡人 神戸市
神戸市中央区加納町6丁目5番1号神戸市長 ●
譲受人 関西エアポート神戸株式会社
神戸市中央区神戸空港1番代表取締役社長 ●
別紙 4 神戸市が維持する契約・協定等
相手方 | 文書名 | 締結日 又は許可を受けた日 |
明石市 | 行政財産使用許可書※ | 平成 29 年 4 月 1 日 |
株式会社キャトルセゾン松帆 | 航空機騒音常時監視局の設置に関する覚書 | 平成 17 年 12 月 1 日締結 平成 26 年 4 月 1 日一部改正 |
神戸市教育委員会 | 航空機騒音監視常時観測局敷地協定書 | 平成 29 年 4 月 1 日 |
神戸市 | 港湾施設専(占)用使用許可書 | 平成 29 年 4 月 1 日 |
港島自治会連合協議会 | 神戸ヘリポート及び神戸空港に係る環境保全に関する協定書 | 平成 18 年 3 月 3 日 |
※ 許可については神戸市としてこれを事業期間中維持するよう最大限努力するが、許可の性質上、明石市の判断により許可が事業終了日よりも前に終了する可能性がある。この場合、神戸市と運営権者は当該対象土地の取り扱いについて協議するものとする。
※ 上記表は、実施契約締結日現在において神戸市が維持することを想定している契約・協定等を示したものであり、神戸市は、事業開始日までに現在の契約・協定等の新規締結、終了又は内容変更に基づく上記表の更新を必要に応じて行うものとする。神戸市は、事業開始日までの間、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ当該契約・協定等の新規締結、終了又は内容変更を行うものとし、当該契約・協定等の新規締結、終了又は内容変更を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行い、当該契約・協定等の新規締結、終了又は内容変更の結果、上記表が更新された場合にはこれを速やかに運営権者に通知するものとする。
別紙 5 運営権者が新規締結し維持する契約・協定等
相手方 | 契約 | 条件・期間 | 用途 | 対象範囲 |
国土交通省大阪航空局 | 土地賃貸借契約 | ⬝ 賃料:現行水準※ ⬝ 事業終了日迄 | 庁舎及び航空保安施設設置の用に供するため | 神戸市中央区神戸空港 1 番 土地 15,705.00 ㎡ |
大阪管区気象台 | 土地賃貸借契約 | ⬝ 賃料:現行水準※ ⬝ 事業終了日迄 | 航空気象観測業務のため | 神戸市中央区神戸空港 1 番 土地 127.78 ㎡ |
※いずれも事業期間中にわたり、現在の使用許可の内容を維持することを運営権者の義務とするが、相手方と合意した場合はこの限りでない。
※上記表は、実施契約締結日現在において運営権者が新規締結し維持することを想定している契約・協定等の内容を示したものであり、神戸市は、事業開始日までに現在の使用許可の新規締結、終了又は内容変更に基づく上記表の更新を必要に応じて行うものとする。神戸市は、事業開始日までの間、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ当該使用許可の新規締結、終了又は内容変更を行うものとし、当該使用許可の新規締結、終了又は内容変更を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行い、当該使用許可の新規締結、終了又は内容変更の結果、上記表が更新された場合にはこれを速やかに運営権者に通知するものとする。
別紙 6 運営権者が承継し維持する契約・協定等
相手方 | 文書名 | 締結日 | 条件・期間 |
神戸空港の管理及び運用に関する協定書 | 平成 23 年 11 月 16 日 | ||
神戸空港の管理及び運用に関する覚書 | 平成 27 年 3 月 30 日 | ||
国土交通省 | 神戸空港緊急直通電話の運用に関する申し合せ | 平成 18 年 2 月 8 日 | |
大阪航空局 | 神戸空港における飛行場灯火の管理に関する協定書 | 平成 18 年 2 月 8 日 | |
神戸空港飛行場灯火の運用方法に係る同意書 | 平成 23 年 1 月 21 日 | ||
神戸空港におけるILS施設制限区域の運用に関する覚書 | 平成 26 年 11 月 21 日 | ||
国土交通省大阪航空局 及び 気象庁関西航空地方気象台(三者の覚書) | 神戸空港における基地局及び陸上移動局の運用に関する覚書 | 平成 26 年 3 月 27 日 | ※現行水準事業終了日迄 |
神戸空港における電気通信施設の工事及び維持管理に関する覚書 | 平成 26 年 3 月 27 日 | ||
国土交通省大阪 | |||
航空局及び兵庫 | 神戸空港への不法侵入事案等発生時にお | ||
県神戸水上警察 | ける警察官等の制限区域立入り等緊急対 | 平成 18 年 2 月 14 日 | |
署(三者の協定 | 処に係る協定書 | ||
書) | |||
気象庁関西航空地方気象台 | 関西航空地方気象台と神戸市みなと総局神戸空港管理事務所との気象情報等の相互交換に関する申し合わせ | 平成 26 年 3 月 27 日 | |
加盟空港 | 地方管理空港における補用品協定書 | 平成 28 年 3 月 31 日 | |
兵庫県 | 災害等発生時の広域医療搬送拠点臨時医療施設(SCU)の運用に関する協定書 | 平成 28 年 1 月 13 日 | |
神戸市(危機管 | 神戸空港における場内監視 ITV 映像信号 | 平成 19 年 3 月 29 日 | |
理室・消防局) | 分岐に関する覚書 | 平成 25 年 4 月 1 日 | |
兵庫県神戸水上警察署 | 神戸空港における場内監視 ITV 映像信号分岐に関する覚書 | 平成 18 年 2 月 15 日 |
相手方 | 文書名 | 締結日 | 条件・期間 |
兵庫県神戸水上警察署 | 賃貸借契約書 | 平成 18 年 1 月 23 日 | ※現行水準 事業終了日迄 |
※いずれも事業期間中にわたり、現行の契約・協定等を維持することを運営権者の義務とするが、相手方と合意した場合はこの限りでない。
※上記以外に、神戸市消防局と新たに消火救難活動に関する協定を締結する必要がある。
※上記表は、実施契約締結日現在の運営権者が承継し維持することを想定している契約・協定等の内容を示したものであり、神戸市は、事業開始日までに現行の契約・協定等の新規締結、終了又は内容変更に基づく上記表の更新を必要に応じて行うものとする。神戸市は、事業開始日までの間、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ現行の契約・協定等の新規締結、終了又は内容変更を行うものとし、当該契約・協定等の新規締結、終了又は内容変更を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行い、当該契約・協定等の新規締結、終了又は内容変更の結 果、上記表が更新された場合にはこれを速やかに運営権者に通知するものとする。
別紙 7 神戸市職員の派遣内容
神戸市派遣職員の職種、主な業務、最大派遣人数、最長派遣期間は次のとおりとする。
職種 | 主な業務 | 最大派遣人数 | 最長派遣期間 | |
1 | 土木・事務 (保安担当) | ・保安規程及び緊急計画に関すること ・神戸空港の保安・警備・消防に関する業務(消防庁舎の管理も含む)、制限区域内立入許可、車両運転許可に関すること ・各種規程の改定に関すること | 3 名 | 3 年 |
2 | 土木 (施設担当) | ・神戸空港基本施設等(滑走路・着陸帯・エプロン等)の工事・維持管理すること ・神戸空港基本施設等の工事・維持管理に係る国との協議及び関連手続きに関すること ・鳥獣対策に関すること ・スポット調整に関すること | 5 名 | 3 年 |
3 | 電気 (設備担当) | ・空港航空保安施設(航空灯火、電源局舎等)の工事、維持に関すること ・空港航空保安施設の工事・維持管理に係る国等との協議及び関連手続き に関すること | 5 名 | 3 年 |
*上記表中「2.土木(施設担当)」に記載の職員 5 名のうち 1 名については、上記表の最長派遣期間にかかわらず、事業期間中、派遣する。
・上記表中「職種」欄の( )内は、現在の神戸空港管理事務所の担当を指す。
・上記表に記載の各職員については、事業開始日から派遣する。なお、当該派遣職員に係る人件費については、神戸市の水準を基本とし、運営権者の負担とする。
・上記表及び注記に記載以外の必要な事項は、第 15 条第 1 項に規定する取決めにおいて定める。
別紙 8 土地・建物使用貸借契約
貸付人神戸市(以下「神戸市」という。)と借受人関西エアポート神戸株式会社(以下「運営権者」という。)は、神戸空港特定運営事業等(以下「本事業」という。)の実施にあたって、平成 29 年 9 月 26 日付神戸空港特定運営事業等公共施設等運営権実施契約(以下「実施契約」という。)
第 16 条第 1 項に基づき、ここに民法(明治 29 年法律第 89 号)第 593 条に基づく使用貸借契約として神戸空港特定運営事業等土地・建物使用貸借契約(以下「本契約」という。)を締結する。
(定義)
第 1 条 実施契約において定義されている用語は、本契約に別段の定めがある場合を除き、本契約においても同じ意味を有するものとする。
2 実施契約と本契約の間に齟齬がある場合、実施契約が本契約に優先して適用される。
3 本契約における各条項の見出しは参照の便宜のためのものであり、本契約の条項の解釈に影響を与えないものとする。
(貸付物件)
第 2 条 神戸市は、本契約に従い、運営権者に対し、実施契約に定める空港用施設(以下「貸付物件」という。)を無償で使用することを許諾する。
(使用目的)
第 3 条 運営権者は、実施契約に基づき、貸付物件を義務的事業若しくは神戸市が承認した任意事業の実施又はその他神戸市が事前に承認した用途以外の用途に使用してはならない。
(貸付期間)
第 4 条 貸付期間は、実施契約に定める事業開始日から事業終了日までとする。
(貸付物件の引渡し)
第 5 条 神戸市は、運営権者に対し、前条に定める貸付期間の初日に、同日時点における貸付物件を運営権者に引き渡すものとし、その日より後に実施契約の定めに従い貸付物件が変更された場合には、当該変更があったことをもって運営権者への引渡があったものとみなす。
(瑕疵担保)
第 6 条 神戸市は、実施契約に定める場合を除き、貸付物件について瑕疵担保責任を一切負担しない。
(権利譲渡等の禁止)
第 7 条 運営権者は、貸付物件の使用権その他の権利について、第三者に譲渡若しくは転貸し、
又は抵当権、質権その他の担保物権を設定することはできない。但し、実施契約において認められる場合及びあらかじめ神戸市の書面による承認を受けた場合は、この限りではない。
(貸付物件の変更)
第 8 条 運営権者は、貸付物件について現状を変更(軽微な変更を除く。)しようとするときは、実施契約に定めるところに従って、必要な神戸市の承認等を得なければならない。
(物件保全義務及び調査協力義務)
第 9 条 運営権者は、善良な管理者としての注意をもって貸付物件の維持保全(貸付物件の使用に伴う第三者との紛争等への対応を含む。)に努めなければならない。
2 神戸市は、随時、貸付物件について、その使用状況を質問し実地に調査し、又は参考となるべき資料その他の報告を求めることができ、この場合、運営権者はかかる調査、報告に協力しなければならないものとする。
3 運営権者は、第 1 項の注意義務を果たさないことに起因して貸付物件が毀損し、第三者に損害を与えた場合には、その賠償の責任を負うものとする。
4 前項の場合において、神戸市が運営権者に代わって当該賠償の責任を果たした場合には、運営権者に求償することができるものとする。
(本契約の解除)
第 10 条 神戸市は、実施契約が解除その他の理由で事業終了日前に終了した場合に限り、本契約を解除することができる。
(本契約終了時の処理)
第 11 条 前条に基づき本契約が終了した場合の貸付物件上の施設の取扱いその他の処理については、実施契約の定めに従う。
(損害賠償等)
第 12 条 運営権者又は神戸市は、本契約に定める義務を履行しないため相手方に損害を与えたときは、その損害を賠償しなければならない。
2 前項に基づき神戸市が損害を賠償する場合、神戸市は、①運営権者が神戸市の当該行為に対応するための事業の実施方法の変更に直接必要となった費用の増加分(但し、当該変更に起因して費用が減少した場合には減少分を控除する。)及び②神戸市の当該行為に直接起因して発生した運営権者の収益の減少額の合計額に限り、これを運営権者に補償するものとする。
(有益費等の放棄)
第 13 条 運営権者は、本契約が終了した場合において貸付物件を返還するときは、運営権者が支出した必要費及び有益費等については、実施契約に定めるものを除き、神戸市に対しその償還等の請求をすることができない。
(契約の費用)
第 14 条 本契約の締結に関して必要な費用は、運営権者の負担とする。
(貸付物件の譲渡の禁止)
第 15 条 神戸市は、運営権者の事前の書面による承認なくして、貸付物件を第三者に対して譲渡し、又はその他の処分を行ってはならない。
(秘密保持義務)
第 16 条 本契約に関する情報の守秘及び第三者への開示については、実施契約に定めるところに従う。
(管轄)
第 17 条 本契約に関連して発生したすべての紛争は、神戸地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
(信義誠実等の義務)
第 18 条 神戸市及び運営権者は、信義を重んじ、誠実に本契約を履行しなければならない。
(疑義についての協議)
第 19 条 本契約について各条項及び条件の解釈について疑義を生じたとき又は本契約に定めのない事項については、神戸市及び運営権者が協議のうえこれを定めるものとする。
上記の契約の締結を証するため本契約 2 通を作成し、両者記名押印のうえ、各自その 1 通を保有する。
平成●年●月●日
神戸市
住所 神戸市中央区加納町6丁目5番1号
神戸市長 ●
運営権者: 関西エアポート神戸株式会社住所 神戸市中央区神戸空港1番 代表取締役社長 ●
別紙 9 運営権者の金銭支払債務
1. 運営権対価等の支払項目の一覧
本事業における運営権対価等に関する支払債務は、以下に掲げる項目により構成される。
表-1 支払項目の一覧
運営権者から神戸市への支払項目 | 支払方法*1 | 支払時期*1 | |
運営権者譲渡対象動産等譲渡対価 (第 18 条) | 運営権者譲渡対象動産等譲渡対価 | 一括払い | 事業開始予定日の前営業日まで |
運営権対価 (第 19 条) | ①運営権対価(アップフロントフィー) ②運営権対価(アニュアルフィー) | ①一括払い ②四半期ごとに支払い | ①事業開始予定日の前営業日まで ②各事業年度の 3 月、6月、9 月、12 月の各 月末日 |
収益連動負担金 (第 20 条) | 収益連動負担金 | 事業年度ごとに支払い | 翌事業年度の 5 月末日 |
*1)事業開始日を含む事業年度の場合及び本契約が事業終了日より前に解除又は終了した場合に支払方法及び支払時期について別途定めがある支払項目については、後述する。
2. 支払債務の支払の方法
2-1.運営権者譲渡対象動産等譲渡対価
(1) 運営権者譲渡対象動産等譲渡対価
① 支払額
物品等譲渡契約に基づく金額とする。
② 支払方法
物品等譲渡契約に基づく支払方法とする。
③ 支払手続
物品等譲渡契約に基づく支払手続とする。
2-2.運営権対価
(1) 運営権対価(アップフロントフィー)
① 支払額
提案書類により運営権者から提案された金額を支払額とする。
② 支払方法
運営権対価(アップフロントフィー)の支払日において残額分の契約保証金はすべて運営権対価(アップフロントフィー)の支払に当然に充当されるものとし、運営権者は、神戸市に対して、①に定める運営権対価(アップフロントフィー)の額から当
該残額分の契約保証金の額を控除した金額を支払うものとする。
③ 支払手続
神戸市は、事業開始予定日の前営業日までに、運営権者に対して請求書を送付する。運営権者は請求内容が適切なものであることを確認後、事業開始予定日の前営業日までに、神戸市が指定する銀行口座に一括して支払う。
(2) 運営権対価(アニュアルフィー)
① 支払額
提案書類により運営権者から提案された金額を年間支払額とする。運営権者は、事業期間に亘り、年間支払額を 4 で除した金額を四半期ごとに支払うものとする。
なお、4 で除した金額に 1 円未満の端数が生じた場合は、各事業年度の最初に到来する支払月に加算するものとする。
また、事業開始日が各四半期末日の翌日でない場合、第 1 回目の支払額については、事業開始日から最初に到来する四半期末日までを日数按分して算定する。算定された運営権対価に 1 円未満の端数が生じた場合、これを切り捨てるものとする。
支払額には、支払日直前の運営権対価に関する支払債務残額に契約利率(年率 0.5%)を乗じて計算した利息相当額が含まれるものとする。
支払にあたっては、運営権対価相当額に関して、消費税及び地方消費税を別途支払うものとする。なお、消費税率の改正があったときは改正後の税率による(経過措置を含む。)。なお、本契約第 49 条の規定によって運営権が停止された場合であっても、別途合意のない限り、当該停止期間に対応する期間の運営権対価の支払債務は消滅しない。
② 支払方法
運営権者は、神戸市に対して、事業期間に亘り四半期ごとに運営権対価を支払う。平成 30 年 6 月(事業開始日が事業開始予定日から遅延した場合には神戸市が別途定める月)を第 1 回目として平成 72 年 3 月を最終回とし、各年 6 月、9 月、12 月、3 月の各当月末(但し、当該末日が営業日でない場合には、その直前の営業日。)に、神戸市に対して運営権対価を支払う。
③ 支払手続
神戸市は、上記支払月の前月末までに、運営権者に対して請求書を送付する。運営権者は請求内容が適切なものであることを確認後、上記支払方法に従い、神戸市に対して運営権対価を支払うものとする。
事業開始日以降、事業終了日より前に本契約が解除又は終了した場合、運営権者は神戸市に対して、直前四半期末の翌日以降、当該解除又は終了した日までを日数按分して算出された金額を支払う。かかる支払いについては、本契約第 70 条第 4 項の定めに従うものとする。
2-3.収益連動負担金
(1) 算定額
(1)-1 本契約が継続している場合及び事業終了日において終了した場合の算定額
運営権者は、毎事業年度における、会社法第 435 条第 2 項に定める計算書類(運営権
者子会社がある場合には同法第 444 条第 1 項に定める連結計算書類)上の営業収益の額
が 20 億円を超過した場合には、性能維持のための更新投資(空港用施設)を除く更新投
資(空港用施設)の貸借対照表の簿価残高が 26 億円以下であることを条件に、以下①と
②により算出される額のいずれか低い方の金額に相当する金員を、当該事業年度の収益連動負担金として神戸市に支払うものとする。但し、特定法令等変更により、運営権者が増加費用又は損害を負担する結果となった場合、それ以降の事業年度について算定される収益連動負担金の累計金額が当該特定法令等変更に起因する増加費用又は損害額に達する額まで、運営権者は収益連動負担金の支払いを免れるものとする。なお、性能維持のための更新投資(空港用施設)とは、要求水準書第 2 編第 1 章第 2 節「1 保守管理業務の基本事項」において、「保守管理方針」に記載された「対象施設の性能を維持させること等を目的とした大規模修繕や更新」に該当するものを意味する。運営権者は、毎事業年度の本事業単年度計画を作成するにあたって、性能維持のための更新投資(空港用施設)以外の更新投資を実施する予定がある場合には、当該更新投資が性能維持のための更新投資(空港用施設)以外の更新投資に該当するかを事前に神戸市と協議し、合意する。なお、神戸市は合理的な理由なく合意を拒絶することはしないものとする。
① 当該事業年度における営業収益のうち 20 億円を超過した部分の金額の 3%
② 当該事業年度の「株主に帰属するキャッシュ・フロー」(以下に定義する。)の金額の 6%
「株主に帰属するキャッシュ・フロー」とは、各事業年度について、(A)「営業活動キャッシュ・フロー」、(B)「投資活動キャッシュ・フロー」及び(C)「財務活動キャッシュ・フロー」の合計額をいうものとする。(A)「営業活動キャッシュ・フロー」、
(B)「投資活動キャッシュ・フロー」及び(C)「財務活動キャッシュ・フロー」は、それぞれ、以下の各計算式により求められる額をいうものとする。
(A) 営業活動キャッシュ・フローは、当該事業年度中に発生した以下①から⑧を加算又は減算した額とする。
① + 税金等調整前当期純利益の額
② ± 減価償却費等非資金損益項目の額
③ + 更新投資に係る償却費の額
④ + 運営権償却費の額
⑤ ± 法人税等の支払又は還付額(支払した場合は減算、還付された場合は加
算)
⑥ ± 運転資本増減額(増加した場合は減算、減少した場合は加算)
⑦ ± 特別修繕引当金の増減額
⑧ + 借入金利及び借入関連手数料の額(運営権対価にかかる支払利息を除く)
(B) 投資活動キャッシュ・フローは、当該事業年度中に発生した以下⑨から⑬を加算又は減算した額とする。
⑨ - 航空系事業設備投資の額
⑩ - 非航空系事業設備投資の額
⑪ - その他設備投資の額
⑫ - 長期未払金(運営権)の減少額
⑬ + 実施契約第 31 条第 3 項に基づき、更新投資(空港用施設)に係る資産の買取額として神戸市が支払った額
(C) 財務活動キャッシュ・フローは、当該事業年度中に発生した以下⑭及び⑮を加算又は減算した額とする。
⑭ + 借入による調達の額(株主劣後性負債を除く)
⑮ - 元利返済額(株主劣後性負債を除く)
(1)-2 本契約が事業終了日より前に解除又は終了した場合の算定額
事業開始日以降、事業終了日より前に本契約が解除又は終了した場合においては、解除又は終了した日を含む事業年度の直前の事業年度に関して支払う収益連動負担金(もしあれば)の額に対して「(当該解除又は終了日を含む事業年度の開始日から当該解除又は終了日までの日数)/(解除又は終了がなかった場合の当該事業年度の日数(365 又は 366))」を乗じた金額を、神戸市に対して当該事業年度の収益連動負担金として支払うものとする。なお、疑義を避けるために付言すると、本契約が最初の事業年度の末日又はそれ以前に解除又は終了した場合においては、収益連動負担金は支払われないものとする。
(1)-1 及び(1)-2 に記載のいずれの金額の支払にあたっても、消費税及び地方消費税を別途支払うものとする。なお、消費税率の改正があったときは改正後の税率による(経過措置を含む。)。
(2) 支払方法
運営権者は、神戸市に対して、事業年度開始日から事業年度末日までの期間にかかる収益連動負担金を、翌事業年度の 5 月末に支払う。平成 31 年 5 月(事業開始日が事業開始予
定日から遅延した場合には神戸市が別途定める月)を第 1 回とし、各年 5 月末(但し、当該末日が営業日でない場合には、その直前の営業日。)に神戸市に対して収益連動負担金を支払う(なお、第 58 条第 2 項に定める合意延長が実施された場合は、延長期間中も収益
連動負担金を負担することとし、最終回の支払いは、当該延長後の事業終了日が属する月の翌々月末とする。)。
(3) 支払手続
神戸市は、上記支払月の直前の事業年度における収益連動負担金を算定の上、運営権者に対して通知する。また、当該通知した金額について、上記支払月までに、運営権者に対して請求書を送付する。運営権者は請求内容が適切なものであることを確認後、上記支払方法に従い、神戸市に対して収益連動負担金を支払うものとする。
なお、上記支払月までに収益連動負担金の算定が間に合わない場合、神戸市が算定した概算額を運営権者に対して通知の上請求し、計算確定時点の翌月末までに精算を行うものとする。当該精算は本契約が事業終了日前に解除又は終了した場合にも同様に計算確定時点の翌月末までに行うものとする。
また、運営権者は算定に必要となる財務情報の提出等、神戸市の要請に対して誠実に協力する義務を負う。
事業開始日以降、事業終了日より前に本契約が解除又は終了した場合、運営権者は神戸市に対して、(1)で算出された額を支払うこととする。かかる支払債務については、本契約第 70 条第 4 項の定めに従うものとする。
3. 支払債務の支払いの猶予の取扱い
本契約第 23 条第 4 項、第 36 条第 4 項及び第 40 条第 2 項に定める場合、各項の規定に従い、神戸市は、運営権対価の支払期限の延長その他支払スケジュールの変更が必要であると合理的に判断される場合には当該変更を行うものとし、その変更内容については神戸市と運営権者の間で協議の上で決定するものとする。
別紙 10 保険
本契約第 27 条第 1 項に基づき、運営権者の責任と費用負担により付す保険の付保の種類及び金額は以下のとおりとする。但し、以下に列挙する保険は、最小限度加入すべき保険であり、運営権者の判断に基づきその他の保険契約を締結することを妨げるものではない。
保険種別 | 保険の種類 | 保険の目的 | 保険金額 | 担保危険及び保険金受取限度額 | 免責 | 保険契約者 |
空港用施設について付保することを義務付ける保険 | ||||||
企業財産保険 | 企業財産包括保険により構成することを原則とする が、本表に定める補償内容が満たされることを条件に他の契約構成も認める。 | 神戸市が保有する以下の施設及 び、義務的事業に供する運営権者所有の動産 ・空港基本施設及び不可分一体をなす付帯施設 ・空港航空保安施設 ・空港機能施設 | 再調達価額にて設定 | 火災、落雷、破裂・爆発 40 億円/一事故 風災、雹災、雪災 40 億円/一事故 水災 10 億円/一事故 その他突発的な事故 10 億円/一事故 テロ行為 10 億円/一事故 | 任意に設定可能 | 運営権者 |
地震・津波・噴火によって生じた損害 7.6 億円/一事故及び期間中 | 1 億円 | |||||
土木構造物保険 | 土木構造物保険 | 同上 | 同上 | 火災、落雷、破裂・爆発、風災、雹災、雪災、水災、その他突発的な事故、テロ行為等 10 億円/一事故及び期間中 | 1 億円 | 運営権者 |
地震・津波・噴火によって生じた損害 10 億円/一事故及び期間中 |
空港運営に係る賠償責任リスクに備える保険 | ||||||
空港管理者賠償責任保険 | 空港管理者賠償責任保険 | - | - | - | なし | 運営権者 |
上記以外の保険 | ||||||
レジャー・サービス施設費用保険 | レジャー・サービス施設費用保険 | - | - | - | なし | 運営権者 |
別紙 11 期末残存価値費用
本契約第 31 条第 3 項に定める期末残存価値費用は、以下の算定及び手続によって定められるものとする。
1. 更新投資(空港用施設)のうち「拡張」に該当する投資である場合
(1) 運営権者は、本契約第 31 条第 1 項及び第 2 項に定められる更新投資(空港用施設)のうち、「拡張」に該当するものであって、本契約第 31 条第 3 項第 1 号のすべての要件を充足する投資について、当該投資の施工開始日を含む事業年度開始日の 150 日前までに、設備投資計画及び当該設備投資計画に基づく投下資金の回収モデル(当該投資にかかる期末残存価値費用の算出方法とそれに基づく具体的な金額の記載を含む。)を神戸市に提出する。なお、期末残存価値費用は、対象となる更新投資につき、一般に公正妥当と認められる適正な経理により耐用年数で減価償却した場合の事業終了日時点の簿価計上額を上限とする。
(2) 神戸市は、運営権者が提出した設備投資計画及び当該設備投資計画に基づく投下資金の回収モデルに基づき、当該投資にかかる期末残存価値費用が合理的な投資及び費用であるか否かを判断し、これを承認する場合には運営権者に対して速やかにこれを通知する。
2. 更新投資(空港用施設)のうち「維持・補修」に該当する投資である場合
(1) 運営権者は、本契約第 31 条第 3 項第 2 号のすべての要件を充足する投資について、当該投資の施工開始日を含む事業年度開始日の 60 日前までに、設備投資計画(当該投資にかかる期末残存価値費用の算出方法とそれに基づく具体的な金額の記載を含む。)を神戸市に提出する。
(2) この場合期末残存価値費用は、対象となる更新投資につき、一般に公正妥当と認められる適正な経理により耐用年数で減価償却した場合の事業終了日時点の簿価計上額とする。
(3) 神戸市は、運営権者が提出した設備投資計画に基づき、当該投資にかかる期末残存価値費用が合理的な投資及び費用であるか否かを判断し、これを承認する場合には運営権者に対して速やかにこれを通知する。
3. 上記により神戸市が承認した期末残存価値費用は、本契約第 60 条第 3 項に基づき、施設の引渡日から 30 日以内に運営権者に対して支払われることとする。
4. また、当該投資を行う事業年度開始以降事業終了日までの間に本契約が解除又は終了される場合、別紙 15 により読み替えて適用する第 60 条第 3 項に基づき、神戸市は運営権者に対して期末残存価値費用を支払うこととする。
別紙 12 更新投資(空港用施設)の神戸市への通知
1. 通知対象となる取引
本契約第 31 条第 5 項に基づき、運営権者が神戸市に対して通知する更新投資(空港用施設)は以下のとおりとする。
増加取引:空港用施設の能率若しくは能力を高めることにより財産価値又は耐用年数を増加させる取引
減少取引:空港用施設の一部若しくは全部を撤去することにより財産価値を減少させる取引
2. 通知の際に提出が必要となる書類
運営権者は、前項の神戸市に対する通知に際して、以下の書類を提出しなければならない。なお、各書類の様式、記載事項等については、神戸市が別途指定する。
① 引継証書
② 物件内訳書
③ 引渡物件価格内訳書
④ 財産価格算出調書
⑤ 財産減価額算出調書
⑥ 積算内訳書
⑦ 仕様書(設計図)
⑧ 完成図面
⑨ 検査調書(建築工事完了引渡証明書)
⑩ その他神戸市が必要と認めた書類
別紙 13 報告又は公表するべき財務情報
1. 報告事項
本契約第 45 条第 1 項に基づき、運営権者から神戸市に対して報告する財務情報は以下のとおりとする。運営権者は、事業年度ごとに提出が求められるものについては年間業務報告書等の提出と同時に、四半期ごとに提出が求められるものは当該四半期終了後 45 日以内に、運営権者及び運営権者子会社等の下記情報を神戸市に報告するものとする。運営権者は、これらの他神戸市から要求された場合にはその求めに応じて財務情報を提出するものとする。
(1) 事業年度ごとに提出(運営権者及び運営権者子会社等の両方について提出する。)
① 会社法第 435 条第 2 項に定める計算書類(運営権者子会社がある場合には同法第 444
条第 1 項に定める連結計算書類)(いずれも会計監査人による監査済のもの)
② 会社法第 435 条第 2 項に定める事業報告
③ 運営権者又は運営権者子会社等が会社法第 2 条第 5 号に定める公開会社でない場合
で、かつ事業報告に会社法施行規則第 119 条乃至第 124 条に係る事項を記載してい
ない場合には、会社法施行規則第 119 条乃至第 124 条に係る事項
④ 計算書類に係る附属明細書(会計監査人による監査済のもの)及び事業報告に係る附属明細書
⑤ セグメント情報(連結計算書類を作成する場合には連結ベース)(セグメント情報等の開示に関する会計基準(企業会計基準第 17 号)及びセグメント情報等の開示に
関する会計基準の適用指針(企業会計基準適用指針第 20 号)に準拠して作成したもの)
⑥ キャッシュ・フロー計算書(連結計算書類を作成する場合には連結ベース)(連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準(企業会計審議会)及び連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針(会計制度委員会報告第 8 号)に準拠して作成したもの)
⑦ 各事業年度末現在における株主名簿の写し(原本証明付)
⑧ その他、運営権者自ら又は運営権者子会社等について報告又は公表すべきと判断した情報
(2) 事業年度ごとに提出(いずれも運営権者のみについて、連結計算書類を作成する場合には連結ベースで提出する。)
① (1)①に含まれる財務諸表における主要勘定科目の明細及び増減要因
② 設備投資実績の明細
③ 航空系収入の内訳
④ 非航空系収入の内訳
⑤ 非航空系事業の事業別営業損益
⑥ 直営事業収入の明細
⑦ 資金調達先別の調達額、返済額の推移、期末残高、平均調達金利等
(3) 四半期ごとに提出(①は運営権者のみについて提出し、②は運営権者及び運営権者子会社等の両方について、③は運営権者(及び必要となる場合には運営権者子会社等の両方)について、それぞれ提出する。)
① 運営権者の月別資金繰り表
② 運営権者及び運営権者子会社等の残高試算表
③ 運営権者がみずほ銀行大阪法人支店に開設する予定の銀行口座(以下本号において
「プロジェクト口座」という。)の残高証明書。なお、プロジェクト口座の残高が、直近の四半期末時点の運営権者の貸借対照表(連結計算書類を作成する場合には連結ベース)上の現金預金の金額の 90%相当額(以下本号において「対象金額」という。)を下回る場合には、残高証明書に記載の合計金額が対象金額に到達する為に必要な限度で、プロジェクト口座の残高証明書に加えて、運営権者のプロジェクト口座以外の預金口座又は運営権者子会社等の全部若しくは一部の預金口座の残高証明書を提出する。
2. 公表事項
本契約第 45 条第 2 項に基づき、運営権者が公表する運営権者及び運営権者子会社等の財務情報は以下のとおりとし、運営権者は事業年度ごとにこれらの情報を公表するものとする。運営権者は、事業年度ごとに財務情報について年間業務報告書等の公表と同時に、下記情報を公表するものとする。
① 会社法第 435 条第 2 項に定める計算書類(運営権者子会社がある場合には同法第 444
条第 1 項に定める連結計算書類)(いずれも会計監査人による監査済のもの)
② 会社法第 435 条第 2 項に定める事業報告
③ 運営権者又は運営権者子会社等が会社法第 2 条第 5 項に定める公開会社でない場合
で、かつ事業報告に会社法施行規則第 119 条から第 124 条に係る事項を記載してい
ない場合には、会社法施行規則第 119 条乃至第 124 条に係る事項(会社法施行規則
第 120 条第 1 項各号に掲げる事項については、企業集団の現況に関する事項とする。)
④ その他、運営権者が自ら又は運営権者子会社等について報告又は公表すべきと判断した情報
別紙 14 モニタリングの方法等
1. セルフモニタリング
<基本的な考え方>
① 本事業においてモニタリングは、独立採算事業であるという特性に鑑み、運営権者の主体的かつ自律的な事業遂行を促すため、本契約上の運営権者の義務履行の確認、とりわけ運営権者が行った業務の内容が要求水準で定める義務内容を満たしているか、その他空港運営全体として運営権者により安定的かつ継続的な業務運営が確保されているかについて、運営権者が自ら評価するセルフモニタリングを中心とする。
② 運営権者は、本事業の実施状況について、運営権者自身に課された本契約上の義務(要求水準上の義務を含む。)の履行を確認する観点から、提案書類で提案した方法で点検し、その結果を適切に保存するとともに、神戸市からの提出要請があった場合には速やかに提出す る。
③ 運営権者は、セルフモニタリングを実施し、その方法及び結果について、神戸市に対して、年間業務報告書に記載して報告する(提案書類においてこれ以上の頻度での報告を提案した場合にはその内容に基づいて報告する)とともに、神戸市の求めに応じて随時、報告書を作成してこれを提出する。また、提案書類において公表する事項として提案した内容については、運営権者のホームページ上で公表する。
<セルフモニタリングの方法>
① 運営権者は、提案書類の「要求水準の充足」、「提案事項の履行を確保するための適切な PDCA サイクル」及び「安全・保安に関するセルフチェックに関する施策」において提案したセルフモニタリングの方法により、これを実施するものとする。
② 運営権者は、対象となる事業年度の前事業年度末(初事業年度については事業開始予定日)までに、要求水準書に示されたモニタリング項目に必ず含めるべき内容、方法、報告頻度の下限を踏まえつつ、安定的かつ継続的な事業運営の確保するためのセルフモニタリングの実施計画を企画立案し、神戸市の事前承認を得た上で、当該計画に基づきセルフモニタリングを実施するものとする。
2. 神戸市によるモニタリング
<基本的な考え方>
① 神戸市は、運営権者に課された本契約上の義務(要求水準上の義務を含む。)の履行を確認するためにモニタリングを実施する。
② 神戸市は、運営権者によるセルフモニタリングの結果についての各報告書を参考にしてモニタリングを行うと共に、運営権者に対する資料請求や現地調査等を含む神戸市が必要と認める調査をモニタリングのために実施することができる。
<概ね 5 年ごとに行うモニタリング>
① 神戸市は、概ね 5 年ごとに網羅的な要求水準充足状況の把握するためのモニタリングを実施
する。具体的な方法については、要求水準書に記載する。
② 神戸市は、当該モニタリングにあわせ過去 5 年間の更新投資(空港用施設)の実績と今後 5
年間の計画の適切性の検証を実施する。
別紙 15 事業終了日前の解除又は終了時の事業引継等
事業開始日以後、事業終了日より前に、本契約第 63 条乃至第 68 条に基づき本契約が解除又は終
了した場合、本契約第 59 条乃至第 62 条の規定については、以下に置き換えて適用するものとす
る。なお、本別紙中で定められる債権債務の精算及び支払については、本契約第 70 条第 4 項の定
めに従い、当該解除又は終了から 12 ヶ月経過後速やかに行うものとする。
(事業終了日前の解除又は終了時の事業引継)
第 59 条 第 63 条乃至第 68 条に基づき本契約が解除又は終了した場合、運営権者は、自ら又は運営権者子会社等をして、本契約で別途の定めのない限り自らの費用及び責任により、神戸市又は神戸市の指定する第三者に対して、運営権者及び(第 60 条第 4 項の規定により運営権者子会社等の資産等を買い取る場合において)運営権者子会社等が当該解除又は終了日時点において雇用又は保有する人員、契約、その他資産等の承継又は返還その他本事業が円滑に引き継がれるために必要な事業引継を実施しなければならない。
2 運営権者は、前項の引継が円滑に実施できるよう、解除又は終了後遅滞なく、要求水準書の定めに従い返還計画を作成し、神戸市に提出しその承認を得たうえで、同計画に従い、以下の内容を含む事業引継をしなければならず、本契約が終了したか否かにかかわらず当該引継が完了したと神戸市が認めるまでの間、引継に協力する義務を負うものとする。
(1) 運営権者は、運営権者の従業員について神戸市又は神戸市の指定する第三者が転籍での受け入れを希望する場合には、神戸市の指定する日までの間に、従業員の意向確認等について必要かつ可能な協力をし、転籍を希望する全従業員の記録を神戸市又は神戸市の指定する第三者に送付しなければならない。
(2) 運営権者は、運営権者が締結している契約及び保有している許認可等について神戸市又は神戸市の指定する第三者が承継又は取得を希望する場合には、神戸市の指定する日までの間に、契約相手方の意向確認又は許認可等の承継・取得等について必要かつ可能な協力をし、承継又は取得を希望する契約又は許認可等に関する資料を神戸市又は神戸市の指定する第三者に送付しなければならない。
(3) 運営権者は、神戸市又は神戸市の指定する第三者に運営が引き継がれるまでの間に、神戸市又は神戸市の指定する第三者によって行われる事業や本事業対象施設が要求水準を満たしていることの確認等の評価(空港用地への立ち入り調査や聞き取り調査も含む。)に協力しなければならない。
(4) 運営権者は、神戸市の指定する日までの間に、本空港に関して運営権者が有する財務、運営及び技術(知的財産を含む第三者の使用許可が不要なライセンスや空港運営に必要なマニュアル等を含む。)に関する全ての最新文書を神戸市又は神戸市の指定する第三者に電子媒体(神戸市又は神戸市の指定する第三者が必要とする場合にはハードコピーも含む。)で送付しなければならない。
(5) 運営権者は、次条に定めに従い、資産の引渡及び譲渡等を実施しなければならない。
3 第 60 条第 4 項の規定により運営権者子会社等の資産等を買い取る場合においては、前項各号の定めにおいて「運営権者」とあるのは、「運営権者及び運営権者子会社等」と読み替えて適用する。
(事業終了日前の解除又は終了時の空港用施設等の取扱い)
第 60 条 第 63 条乃至第 68 条に基づき本契約が解除又は終了した場合、運営権者は、前条の返還計画に従い、神戸市が指定する日に、空港用施設及び空港用地等を神戸市又は神戸市の指定する第三者に引き渡さなければならない。神戸市は、返還計画において定めた返還時の要件の充足を確認するため検査を実施し、検査に合格しない施設については運営権者に対して充足するために必要な工事等を実施させる又は当該充足に必要となる金額の補償を求めることができる。
2 神戸市は、前項の引渡に際し、第 69 条乃至第 73 条に定めるほか、何らの支払義務も負わない。
3 前項にかかわらず、神戸市は、第 63 条乃至第 68 条に基づき本契約が解除又は終了した場合であって、第 31 条第 3 項に基づき神戸市が承認した期末残存価値費用の対象となる施設が、神戸市の実施する検査に合格した上で神戸市又は神戸市の指定する第三者に引き渡された場合には、運営権者に対して、別紙 11 により算出される期末残存価値費用を支払う債務を負う(当該期末残存価値費用の支払いは、当該解除又は終了から 12 ヶ月経過後速やかに行うものとする。)。但し、期末残存価値費用の対象となる施設について、第 1 項に定める神戸市による検査の結果、返還計画において定めた返還時の要件を充足していないと神戸市が判断した場合であって、神戸市が第 1 項の定めに基づき当該充足に必要となる金額の補償を求める場合には、当該期末残存価値費用から当該補償金相当額を控除するものとする。
4 神戸市は、神戸市が指定する日において、運営権者又は運営権者子会社等が解除又は終了日時点で所有する各資産のうち、当該解除又は終了日後の本空港の運営・維持管理にとって必要と判断する資産について、自ら又は神戸市の指定する第三者をして、予算の範囲内で、時価で買い取るものとする。また、神戸市は、上記で買い取りを行わない資産についても、当該解除又は終了日後の本空港の運営を阻害すると判断するもの以外の資産については、第 62 条第 1 項に定める撤去義務を免除した上で、自ら又は神戸市の指定する第三者をして、無償で引き取ることができるものとする。なお、神戸市が上記により買取又は引取の判断をした場合であって本事業の実施者を新たに公募により選定した場合、神戸市は当該実施者をして、本項第一文に基づき時価にて買い取る資産及び本項第二文に基づき無償で引き取る資産の全部又は一部を、それぞれ時価にて運営権者から買い取らせる又は無償で引き取らせることを公募の条件とするものとする。
5 前項において、①神戸市又は神戸市の指定する第三者が資産を買い取り又は引き取る場合、運営権者及び(前項の規定により運営権者子会社等の資産等を買い取る場合において。以下本項及び次項において同じ。)運営権者子会社等は、当該資産を引き渡すまで、善良な管理者の注意義務をもって保管するものとし、②神戸市又は神戸市の指定する第三者が資産を買い取らず又は引き取らない場合には、運営権者及び運営権者子会社
等は当該資産を自らの責任及び費用により処分する。①の場合に当該買取又は引取者が必要と認めた場合には、運営権者及び運営権者子会社等は、当該資産に関連して自らが締結している契約を当該買取又は引取者に承継するために必要な措置を取るものとする。
6 第 4 項に基づき資産の買取が行われる場合において、神戸市又は神戸市の指定する第三者による運営権者及び運営権者子会社等への各買取対価の支払いは、神戸市又は神戸市の指定する第三者が空港用施設の引き渡しを受けた日又は第 4 項に基づき買い取った資産の引き渡しを受けた日のいずれか遅い日から 1 年経過後速やかに行うものとする。但し、当該支払日の到来より前に、神戸市又は神戸市の指定する第三者が次条に定める瑕疵担保責任に基づき損害賠償請求を行った場合、神戸市又は神戸市の指定する第三者は、各買取対価の支払いにかかる債務と当該債権を法令等の範囲内において対当額で相殺することができる。この場合、神戸市又は神戸市の指定する第三者は、当該相殺が実行される又は当該損害賠償請求にかかる債権が弁済されるまでの間、各買取対価の支払いを拒むことができる。
(事業終了日前の解除又は終了時の運営権者の瑕疵担保責任)
第 61 条 前条第 1 項の定めにより空港用施設が引き渡されてから 1 年を経過するまでの期間において、空港用施設に瑕疵(引渡日時点で、当該施設において法令等又は要求水準上求められる基準を満たさないこととなる物理的な瑕疵に限る。なお、通常の損耗及び経年劣化は瑕疵に該当しない。)が発見された場合、当該引き渡しを受けた神戸市又は神戸市の指定する第三者は、当該発見から 30 日以内に当該瑕疵の詳細を記載した書面により運営権者に通知する。運営権者は、当該発見及びその通知が上記の瑕疵担保期間内に行われ、かつ神戸市又は神戸市の指定する第三者が当該瑕疵の存在について立証した場合に限り、当該瑕疵を治癒するために直接必要となる合理的な費用(逸失利益等その他の増加費用又は損害を含まない。)について補償するものとする。但し、本項に基づいて運営権者が神戸市又は神戸市の指定する第三者に対して支払う補償の額の累計額の上限については、神戸市と運営権者の間で協議の上で、空港用施設の引渡しまでに決定するものとする。
2 前項に定める場合のほか、神戸市又は神戸市の指定する第三者が前条第 4 項の定めにより運営権者及び運営権者子会社等から各種資産を買い取った場合において、神戸市又は神戸市の指定する第三者は、運営権者及び運営権者子会社等に対して、当該資産の瑕疵につき、神戸市又は神戸市の指定する第三者が当該資産の所有権を取得した日から 1年以内に限り、各資産ごとに神戸市又は神戸市の指定する第三者が当該瑕疵の生じた各資産について運営権者及び運営権者子会社等に支払う買取価格を上限として、損害の賠償を請求することができる。
(事業終了日前の解除又は終了時の空港用地等及び貸付対象施設の取扱い)
第 62 条 第 63 条乃至第 68 条に基づき本契約が解除又は終了した場合、空港用地等及び空港用施設にかかる土地・建物使用貸借契約は、当該解除又は終了日に当然に終了する。この
場合、運営権者は、当該解除又は終了日から速やかに、空港用地等及び空港用施設を原状に復すため同土地上に存在する不動産又は動産等並びに同施設内に存する動産等を撤去して、神戸市又は神戸市の指定する第三者に引き渡さなければならない。但し、以下に掲げる不動産又は動産等がこれらの土地及び建物上に存在する場合には、運営権者は、当該不動産又は動産等は撤去せず、神戸市又は神戸市の指定する第三者に引き渡す。
(1) 空港用施設
(2) 第 60 条第 4 項に従い神戸市又は神戸市の指定する第三者が買い取った又は引き取った資産
(3) 運営権者又は運営権者子会社等以外の者が所有する不動産又は動産等であって、当該所有者と神戸市又は神戸市の指定する第三者との間で撤去しないことについて合意されている不動産又は動産等
(4) 前各号のほか、神戸市が所有する不動産及び動産並びに神戸市が別途指示した不動産及び動産等
2 前項の場合において、運営権者が正当な理由なく、解除又は終了日から相当の期間内に前項に定める撤去及び引渡義務を履行しないときは、神戸市は、運営権者に代わり当該措置を行うことができ、これに要した費用を運営権者に求償することができる。この場合、運営権者は、神戸市の処分について異議を申し出ることができない。
別紙 16 空港用地