Contract
xx市緊急通報システム事業業務委託仕様書
１ 業務名
柳川市緊急通報システム事業業務委託
２ 業務目的
ひとり暮らし高齢者等の急病時に通報連絡できる装置を設置し、日常生活の安全を確保すると共に、安否確認と異常の早期発見に努める。また、健康相談を実施し、高齢者の不安及び孤独感の解消を図る。
３ 契約期間
平成２７年６月１日から平成２８年３月３１日まで
４ 設定変更期間
平成２７年６月１日から平成２７年８月１４日まで
５ 契約方法
単価契約
６ 業務履行場所
(1) xx市内の発注者が指定する場所（一般宅）
(2) xx市消防本部（設定変更期間のみ）
７ 使用機器
(1) 使用する機器は、高齢者及び障害者が緊急時に簡単な操作で受信センターへ通報することが可能な機能を有する専用端末で、固定型機器及びペンダント型無線機の一式とし、次の要件を備えていること。
ア 利用者が契約している電話・通信会社との回線を利用し、既設の電話機との併用使用ができるようにすること。また、電話が使用中（通話中）でも、緊急通報が優先発信できること。
イ ハンズフリー機能を有し、利用者と委託業者との双方向の会話ができること。また、通報取消ボタンを有すること。
ウ 電池の容量低下、停電、故障等機器の異常を委託業者が即時に把握でき、充電電池等の使用等により、少なくとも４時間は緊急時に対応できること。
エ 耐用年数が５年以上であること。
オ ペンダント型無線機は、屋内で十分な到達距離（本体から２０メートル以上）を有し、通報を発することができること。
カ ペンダント型無線機は、日常的な使用に耐えうる防水性能を有するものであること。
キ ペンダント型無線機は、心臓ペースメーカーに対して悪影響を与えないものであること。
(2) xx市消防本部設置の緊急通報センター装置一式は次のとおりとする。ただし、使用するのは設定変更期間中のみとする。
８ 業務内容
委託業者はxx市指定の場所に緊急通報に必要な機器設置を行い、２４時間体制で利用者からの緊急通報に対応すること。
（1） 緊急時の対応
ア 受信センターで利用者からの緊急通報を受信した場合、利用者の状況を的確に把握し、迅速かつ適切な措置を講じること。
イ 利用者への確認で応答があった場合は、利用者の状況を聞き取り、必要に応じて消防本部へ連絡をし、救急車の出勤要請をすること。
ウ 利用者への確認で応答が取れない場合は、登録している緊急連絡先又は協力員へ連絡し、その者の到着まで利用者を支援すること。なお、状況に応じて消防本部、警察、その他関係機関に連絡を行うなど適切な措置をとること。
エ 委託業者は、協力員と連携を図り、緊急時の対応ができるようにしておくこと。救急車要請等の判断は協力員に任せることなく委託業者の責任において行うものとし、委託業者は協力員に対し、多大な負担や責任をかけてはならない。
オ 対応内容及び結果を確認し、速やかに市に報告すること。
（2） 安否確認業務
ア 委託業者は、月１回以上の利用者への電話連絡により、身体状況及び生活状況の把握をし、利用者の安否を確認するとともに、利用者データの更新を行うこと。なお、利用者本人と連絡がとれない場合は、利用者が登録している緊急連絡先又は協力員へ連絡し安否確認をすること。ただし、利用者から電話確認等は不要との申し出があった場合はこの限りではない。
イ アで不要との申し出があった者についても、市が必要と認め決定した者については、定期的に電話連絡による安否確認をすること。
（3） 受信センター業務
ア ２４時間３６５日体制で利用者からの通報及び相談に丁寧に対応すること。イ 受信センターには、看護師、保健師、管理栄養士、介護支援専門員等の医療・福祉関係の有資格者を配備し、利用者からの通報や健康・医療相談に適切に対
応し、緊急事態に迅速かつ的確な対応ができる体制を整えていること。また、救急車が到着するまでの応急措置を指示できる者を配置すること。
ウ 通報が健康相談等の内容であった場合、用件が長くなると判断されるときは、一旦電話を切り、受信センターから折り返し電話をかけることとし、その対応 については親切丁寧に行うこと。
エ 高齢者福祉事業であることを十分に認識し、受信に際しては利用者の精神状態にまで配慮できる者が対応を行うこと。
オ 複数の緊急通報を同時に受信することが可能な電話回線数を確保し、同時着信に対しても迅速で適切な対応がとれる体制であること。また、通報装置からの着信記録が可能なシステムを有していること。
カ 市が提供する利用者、協力員等の情報について、緊急時に速やかに対応できるように管理すること。
キ 緊急通報及び相談の内容を記入した対象者の個別データを整備すること。ク 市との連絡用電話及び電子メール、ＦＡＸを備えること。
ケ 災害時及び故障、事故、停電等により受信センター機能が停止する場合に備え、これを補完する体制を整えていること。
コ 受信センター職員は、資質向上のため随時研修を行うこと。
サ 職員の変更又は異動があった場合は、必ず報告すること。有資格者については、有資格者証の写し等資料を提出すること。
シ 受信センターで対応又は解決が可能な軽度のケースについては、協力員、xx委員、市、救急隊等の負担をかけずに処理できるよう努めること
ス 誤報に対しても、それを１つの情報として受け入れ、個人データに追加し、適切に対応すること。
（4） 報告業務
ア 委託業者は当月分の受信記録及びこれに対する処理経過記録、その他特記すべき報告事項を翌月１０日までに事業報告書として市に提出すること。
イ 緊急通報を受信した場合、内容及び対応結果について日報による報告を行う
こと。
ウ 安否確認内容及び対応結果について月報による報告を行うこと。
エ 本人及び緊急連絡先、協力員等の登録事項の変更を把握した場合は、速やかに市に報告すること。
オ 市から通報内容等について照会がある場合は、速やかに回答すること。
（5） 緊急通報装置の設置、移設又は撤去工事業務
ア 市から機器の設置、移設又は撤去依頼があった場合、工事日時を利用者等と調整し、速やかに設置、移設又は撤去すること。設置については、利用者と協議の上で最適な場所に設置すること。
イ 設置する機器は、委託業者から利用者へのレンタルとする。
ウ 利用者宅において準備するものは、電話機、電話回線及びコンセントのみとすること。
エ 設置時に利用者へ機器の操作方法を十分に説明し、送信テスト等を行い、当該業務に支障を生じないことを確認すること。
オ 業務担当者は、設置場所に立入る場合、事前に利用者又はその親族、家主等の者に立入り用件を示し、了承を得ること。また、立入りにあたっては、利用者に不安を与えぬよう留意し、身分証明書を携帯（掲示）して、所属連絡先等を周知すること。なお、この際に知り得た情報を第三者に漏らしてはならない。
カ その他問題の生じた場合及び不明な点が生じた場合は、直ちに市と協議し、市の指示に従うこと。
キ 本工事で生じた故意又は過失による一切の損害は、委託業者の負担とする。
（6） 保守点検業務
ア 機器が正常に機能するように、定期的（１年に１回以上）に保守点検を行うこと。
イ 電池交換は、電池寿命に応じて定期的に確認すること。
ウ 利用者や市からの要請を受けた場合及び機器からの停電発生や回線異常、電池交換等の信号を受信した場合等不具合が生じたときは、直ちに点検、修理又は交換を行うこと。
エ 機器の修理及び交換費用は、老朽化や不可抗力に起因するものについては、委託業者が負担し、利用者に過失がある場合は、利用者負担とすること。
(7) 通報先変更工事業務
ア 平成２７年６月１日から平成２７年８月１４日までを本業務の設定変更期間とし、全ての既設の機器の通報先を受信センターに変更すること。なお、利用者の諸事情等により、やむを得ず設定変更期間中に設定変更ができない場合は、事前に市に報告し、指示を受けること。
イ 既設の機器は、通報先を変更することにより受信センターにつながるようにし、そのまま使用するものとする。ただし、老朽化や破損等により修理が必要な場合は、委託業者が提供する機器のレンタルとする。
ウ 通報先設定変更の際は、必ず２名以上（技術者及び聞き取り調査員）で訪問し、現地で事業説明及び利用者からの聞き取り調査を行い、利用者の緊急通報時及び相談時に迅速かつ的確に対応するための利用者データを作成すること。なお、聞き取り調査の内容は、市と委託業者が協議の上決定する。
エ 通報先変更を行った機器については、機器からの通報及びその他の相談等に対し、適切に対応を行うこと。なお、通報先設定変更工事にかかる費用は、委託業者の負担とする。
オ 設定変更期間終了後に通報先設定変更工事完了報告書を提出すること。
カ 既設の機器は、ＥＲ２０、３０、５０及びＥＲ５０Ａｅタイプを使用している。
(8) 利用者負担額の受領業務
委託業者は、市の利用決定に基づく利用者が負担すべき費用については、利用者から口座振替等の確実な方法で支払いを受けるものとする。なお、受領後は直ちに領収書を発行すること。
(9) その他
委託料の範囲内で、その他の機能及びサービスを付加することは可能である。
９ 契約について
市は、選考により最高得点者を委託先候補とし、詳細な業務の内容及び契約条件について協議及び合意したのちに平成２７年度委託契約の締結を行う。 契約期間は、平成２７年６月１日から平成２８年３月３１日までとする。
10 委託料について
(1) 契約は緊急通報装置設置一式当たりの単価契約とする。なお、契約金額には、使用機器、緊急通報受信、対応業務、相談業務、安否確認、機器の設置及び撤去、移設（市内転居も含む。）、維持及び保守点検（既設の機器を含む。）、事業報告、その他（台帳整備・災害時の対応等）、本業務の実施に係る全ての経費を含むものとする。
(2) 委託料単価は、１か月当たり２，３００円（消費税相当を除く。）を上限に本市が別に定める予定価格の範囲内とし、内訳をサービス料及び機器レンタル料とする。
予算割合は、サービス料を６割５分、機器レンタル料を３割５分程度としている。
(3) 委託料に係る支払額は、サービス料の額から利用者の自己負担額を差し引いた金額及び機器レンタル料（機器がレンタルの場合）の合計額とする。
利用者の自己負担額は、月額４００円とする。ただし、生活保護法（昭和２５年法律第１４４号）による被保護世帯の利用者負担金は市が負担する。
(4) 委託業者は、市からの通知により新たに緊急通報装置の設置を行った場合、設置工事実施月から請求できる。
(5) 委託業者は、市からの通知により緊急通報装置の撤去を行った場合、撤去依頼の前月分まで請求できる。
(6) 設置と撤去が同一の月でなされた場合は、１月分の支払いとする。
(7) 委託業者は当該月の事業報告時に市に請求書を提出し、市は、その内容が適正と認められたときは、請求書を受領した後３０日以内に委託料を委託業者に支払う。
11 損害賠償
当該委託業務の実施に関し、委託業者は市又は第三者に与えた損害（天変地異、その他委託業者の責に帰することのできない事由によるものを除く）を賠償しなければならない。
12 個人情報保護
(1) 委託業者は、プライバシーマークの認証を取得し、個人情報保護に関する社内規定も整備されていなければならない。
(2) 委託業者は、個人情報の保護に関する法律（平成１５年法律第５７号）及びxx市個人情報保護条例（平成２２年xx市条例第７号）の規定に従い、本業務の実施に関して知り得た個人情報の漏えい、滅失又はき損を防止し、盗用を禁
止しその他個人情報の適正な管理のために必要な措置を講じなければならない。
(3) 委託業者又は委託業者に従事する使用人その他の従業者（以下「従事者」という。）は、本業務により知り得た個人情報を他に知らせ、又は他の目的に使用してはならない。契約期間が満了し、取り消され、又は従事者の職務を退いた後においても同様とする。
(4) 委託業者は、この契約期間の満了又は契約解除後は、それまでに収集した利用者情報について、新委託業者へ引き継ぐとともに、直ちに市に返還し、コンピューター等に記録された一切の個人情報を消去しなければならない。
13 その他特記事項
（1）業務内容については、本仕様書に基づく内容とするとともに、業者選定時に提案した内容を遵守し実施すること。
（2）受信センターの運用状況を確認するために、市が必要と判断した書類及びデータについては、全て開示すること。
(3) 受信センターが行うべき受発信業務は、本業務の主たる部分であるため、他社に業務の一部または全部を再委託しないこと。その他の通報装置の設置及び点検等の業務についても、他社に業務の一部または全部を再委託しないこと。
(4) 市は、必要があると認めたときは、本業務の実施状況について随時実地調査を行い、又は委託業者に対して所要の報告若しくは資料の提出を求め、若しくは必要な指示をすることができる。
(5) 委託業者は、本業務の実施に伴う事故が発生した場合は、適切な対応をとるとともに、直ちに市に書面により報告しなければならない。
(6) 契約期間満了以降の次期委託業者が変更になった場合、市、委託業者及び新委託業者と協議の上、本契約期間に機器入れ替え及び引き継ぎのための切替え期間を定めるものとする。切替え期間の切替え作業に係る費用は、新委託業者
の負担とする。また、切替え作業が完了した分の事業実施に係る委託料については、当月分から新委託業者に対し支払うものとする。切替え作業は、市及び新委託業者と協力の上、誠意をもって行うものとする。なお、契約期間満了に伴う機器（レンタル分）の撤去費用は、委託業者の負担とする。
（7）委託業者は、業務上知り得た事項について守秘義務を負うこと。
（8）この仕様書に定めない事項については必要に応じて協議すること。