企 業 名 株式会社中央 所 在 地 愛知県清須市朝日貝塚 45 番地 代 表 者 徳田 守彦 事 業 内 容 樹脂製品射出成形金型の製造、プラスチック製品製造 資 本 金 1,000 万円 設 立 2006 年 11 月 10 日 第三者評価機関 株式会社 格付投資情報センター評価レポート:https://www.r-i.co.jp/rating/esg/index.html
2024 年 5 月 7 日
株式会社中央との
ポジティブ・インパクト・ファイナンスの契約締結について
岐阜信用金庫(理事長 好岡 政宏)は、持続可能な社会への貢献を共に実現するため、株式会社中央(代表取締役 徳田 守彦)と、「ポジティブ・インパクト・ファイナンス」の契約を締結いたしましたのでお知らせします。
岐阜信用金庫は、引き続き、地域金融機関としての責任を果たし、ポジティブ・インパクト・ファイナンスの普及と持続可能な社会を実現するために、お客さまの目標にあわせたサポートを行い、ポジティブな社会的、環境的、経済的なインパクトの実現に積極的に取り組
んでいきます。
記
【契約内容】
実 | 行 | 日 | 2024 年 5 月 7 日 |
融 | 資 金 | 額 | 100 百万円 |
期 | 間 | 5 年 | |
資 | 金 使 | 途 | 事業資金 |
【企業概要】
企 業 名 | 株式会社中央 |
所 在 地 | 愛知県清須市朝日貝塚 45 番地 |
代 表 者 | 徳田 守彦 |
事 業 内 容 | 樹脂製品射出成形金型の製造、プラスチック製品製造 |
資 本 金 | 1,000 万円 |
設 立 | 2006 年 11 月 10 日 |
第三者評価機関 | 株式会社 格付投資情報センター |
以 上
株式会社中央
ポジティブインパクトファイナンス評価書
発行日:2024 年 5 月 7 日
発行者:岐阜信用金庫 ソリューション営業部
岐阜信用金庫は、株式会社中央(以下、「中央」)に対してポジティブインパクトファイナンス(以下、「PIF」)を実施するにあたって、同社の事業活動が環境・社会・経済に及ぼすインパクト(ポジティブインパクトおよびネガティブインパクト)を分析・評価した。この分析・評価は、国連環境計画金融イニシアティブ(UNEP FI)が提唱したPIF 原則および PIF 実施ガイド(モデル・フレームワー ク)、ESG 金融ハイレベル・パネルにおいてポジティブインパクトファイナンスタスクフォースがまとめた「インパクトファイナンスの基本的考え方」に則ったうえで、岐阜信用金庫が開発した評価体系に基づい
ている。
目次
1.企業情報 3
(1)概要 3
(2)経営理念及び組織体制 3
(3)事業内容 5
2.サステナビリティ 7
(1)社会貢献に資する取り組み 7
(2)環境保全に資する取り組み 7
(3)雇用に資する取り組み 9
(4)地域貢献に資する取り組み 9
3.インパクトの特定 10
(1)バリューチェーン分析 10
(2)インパクトレーダーによるマッピング 11
(3)特定したインパクト 19
(4)インパクトニーズの確認 22
4.KPI の設定 25
5.モニタリング 28
(1)中央におけるインパクト管理体制 28
(2)当金庫によるモニタリング 28
(3)モニタリング期間 28
1.企業情報
(1)概要
企業名 | 株式会社中央 |
本社所在地 | 愛知県清須市朝日貝塚 45 番地 |
代表者 | 徳田 守彦 |
資本金 | 1,000 万円 |
売上高 | 627 百万円(2023 年 9 月期) |
設立 | 2006 年 11 月 |
事業内容 | 樹脂製品射出成形金型の製造、プラスチック製品製造 |
従業員数 | 23 名(2024 年 4 月現在) |
(2)経営理念及び組織体制
①経営理念
②組織体制
(3)事業内容
同社は愛知県清須市に本社、工場を構えるプラスチック製品製造業であり、樹脂製品の射出成型
1用金型の設計から製造、メンテナンスに加え、製造した金型を用いた射出成形加工までの一貫対
応体制のもとで玩具、アミューズメント機器、自動車部品、建築材料といった多様な産業を下支えしている。
同社工場内には数多くの
射出成型機が整然とならび、製品の安定供給を支えている。
樹脂素材の射出成形用金型の製造を主力事業として創業した同社は、業容拡大にあわせて射出成形についても対応する体制を整備し、現在では射出成形用金型の製造・メンテンナンスからプラスチック製品の射出成形までの一貫対応により、プラモデルなどの玩具類やアミューズメント機器、自動車部品、建築材料などについて高品質かつ低コスト、短納期での安定提供を実現している。
金型製造、メンテナンスに関しては、創業以来培ってきた独自の技術、ノウハウを活用し、金型内の樹脂素材の流動性、射出成形時の圧力や熱効率、成形後製品のムダや不良の少なさを考慮した金型の設計、製造に対応しており、通常対応が困難となる他社が製造した金型の改良やメンテナンスについても対応可能としている点が同社の強みとなっている。
射出成形については 3 交代制による 24 時間対応にて効率的量産体制を整備しており、成形品質の高さ、安定性に受注先より高い評価を得ている。
同社では射出成形設備について、設備メーカーと連携し同社独自仕様のカスタマイズを施した成形機を導入し、成形や製品取り出し、ランナー切断等の自動化を図るとともに、射出成形時の加工条件についてテスト時に最適条件を導出し、金型の製造、メンテナンスも社内で対応できる技術を活かしながら必要に応じて金型構造面からも改良を施すことで量産対応においても高い品質の安定性と効率的生産を可能としている。
1 射出成形とは、プラスチック樹脂を加熱溶融し、金型に射出することで成形品を形作る成形法である。射出成形では複雑な形状を含めて多様な形の部品を連続して素早く大量に製造することを得意とし、日用品をはじめとして幅広い分野の製品で利用されている。
同社では射出成形機についてメーカーと連携し独自仕様でのカスタマイズを施した機種で統一し、成形機ごとの仕様の相違に起因する不具合やブレを回避することでも品質の安定化、生産の効率化を追求している。
射出成型用金型の設計、構造面からのアプロ―チ、射出成形条件からのアプローチの両面から高品質なプラスチック製品製造に対応できる点が同社の強みとなり、ムダ・ムリ・ムラのない製品製造を追求することで、社内に営業部門を保有していないにも関わらず口コミにて玩具メーカーやアミューズメント機器メーカー、自動車部品製造事業者や建築材料メーカーなど多様な受注先を開拓し、信任を得てきている。
また、近年では射出成形原料となる樹脂素材メーカーと連携しながらエコプラスチックや再生材を活用した射出成形にも取り組み、受注先とも連携しながら新たな技術を常に追求し続けている。
2.サステナビリティ
(1)社会貢献に資する取り組み
同社ではプラスチック成形企業として高精度の加工技術を活用し、多様なものづくり産業を支えている。
具体的な取り組み内容は下記の通りである。
○金型製造・メンテナンスから射出成形までの高品質一貫対応
・設計から部品加工、組付け、メンテナンスの一貫対応により、高品質かつ低コスト、短納期での射出成形金型を提供している。
・射出成形金型への一貫対応技術を活用し、通常対応が困難となる他社製金型の改良、メンテナンス対応を実現し、射出成形品の品質安定化に貢献している。さらに、メーカーと連携した独自仕様の射出成形機の開発、活用による安定したプラスチック製品射出成形を通じて安定した製品提供を実現している。
○安定供給を実現する生産体制の構築
・創業以来の経験、ノウハウに基づく再現性の高い成形条件の導出により 24 時間体制での安定した射出成形を実現し、製品の安定提供に貢献している。
・金型部門、射出成形部門、品質管理部門、生産管理部門の連携による高品質プラスチック製品製造におけるムダ・ムリ・ムラを排除した生産体制を構築している。
・金型製造と射出成形を一貫対応できる体制を活用し、受注先への更なる品質安定化、低コスト化、短納期化を実現する VE 提案2を積極的に実施している。
(2)環境保全に資する取り組み
同社では地球環境へ配慮した事業活動を通じて環境への負荷低減に努め、地球環境の保護に積極的に取り組んでいる。
具体的な取り組み内容は下記の通りである。
○中小企業版 SBT 認定水準に準ずる CO2 排出量削減への取り組み
・同社では中小企業版 SBT 認定の水準と同レベルのCO2 排出量削減目標を設定し、環境負荷低減への取り組みを実施している。事業活動で排出される CO2 は電気使用量が中心であり、日次単位で使用量推移を把握できる環境を整備し、使用実績に基づく電力量削減に向けた改善活動に取り組んでいる。
・生産設備の定期的な省エネ設備への更新、効率的な加工プログラムの開発、利用、射出成形条件の導出等により、生産過程における過剰なエネルギー使用の抑制に取り組んでいる。
2 VE とは、Value Engineering(バリューエンジニアリング)の頭文字を取ったものであり、受注者が機能・コスト・品質を意識した工夫や提案を発注者におこなうことで製品やサービスなどの商品の機能・コスト・品質面などの価値を総合的に高めていこうとする考え方である。
・そのほか、社内照明 LED 化推進を通じて、事務所、工場のエネルギー使用量の削減や CO2 フリー電力の購入など環境負荷低減に取り組んでいる。
○廃棄物の削減と環境配慮素材使用への取り組み
・金型製造、メンテナンスにおいては定期的な社内での金型メンテナンスを可能とし、拠点間の金型移動を削減するとともに金型の⾧寿命化を実現し、廃棄物の発生を抑制している。
また、金型加工に伴い発生する切粉等の廃棄物については適正に分別し、リサイクル業者へ引き渡すことで廃棄物発生を抑制している。
・射出成形においてはランナーなどの端材について収集し、リサイクル処理することで廃棄物を抑制しているほか、原料メーカーと連携しエコプラスチック、再生材の射出成形に対応することで製品製造に伴う環境負荷を抑制している。
・射出成形に使用する原料については品質管理を徹底し、製造工程管理を通じた不純物の混入防止を通じて製造工程における汚染を回避する体制を整備している。
(3)雇用に資する取り組み
同社では一人ひとりの従業員がやりがいを持ち、いつまでも安心して働くことのできる職場づくりに取り組んでいる。
具体的な取り組み内容は下記の通りである。
○従業員のスキルアップ支援
・社内各業務、工程別の標準化、チェックシート作成を推進し、習得が必要となるスキルを把握できる環境を整備している。また、作業標準化を通じて対応可能要員の拡大、作業負荷の分散につなげている。
・業務上必要となるスキルの習得環境としては OJT を中心としながら必要に応じて社外研修も活用し、また業務上必要となる資格取得については会社負担にて取得を支援している。
○多様な人材が働き続けやすい職場環境の形成
・再雇用制度の活用による高齢者就業機会の創出、産休・育休制度の制定、活用による従業員のワーク・ライフ・バランス確保に努めている。また、労働条件については従業員 1 名 1 名と面談のうえ個々の状況を勘案して決定し、フレックス勤務制度等も活用しながら多様な人材が柔軟に働き続けられる環境整備に努めている。
・受注スケジュールに基づく繁閑見込みについて社内全体で共有し、案件納期を遵守しながらも各従業員が有給休暇を取得しやすい環境を整備しており、また従業員の子どもの授業参観には必ず休暇が取得できるよう勤務シフトを調整する「授業参観休暇」など、独自の休暇制度の設定、活用により従業員の子育て支援に取り組んでいる結果、女性従業員が多く活躍する職場環境を実現している。
・作業着の支給、安全関連備品の支給など、従業員が健やかに働き続けられる職場環境整備に努めている。また、家賃補助や昼食補助のほか、ペット同伴出勤可能など独自の制度の活用によっても安心して働き続けられる職場環境の形成に努めている。
(4)地域貢献に資する取り組み
同社ではよき企業市民として地域とともに発展し社会の繁栄を目指すため、自治体への寄付活動や地元人材の積極採用など、地域貢献への取り組みを積極的に実施している。
3.インパクトの特定
(1)バリューチェーン分析
インパクトの特定のため、同社主力事業についてバリューチェーン分析を実施した。
射出成形用金型製造においては、顧客図面をもとに金型設計から部品加工、金型組付け、メンテナンスまでを一貫対応しており、製造した金型は玩具メーカー、アミューズメント機器メーカー、自動車部品製造事業者、建築資材販売業等に納品し、同社を含むプラスチック製品射出成形事業者によって成形加工が実施されている。また、金型製造に関しては他社が製作した金型の改良、メンテナンスへも対応可能であることが同社の特徴となっている。
プラスチック製品射出成形においては、24 時間対応での射出成形を可能としており、成形設備メーカーと連携し同社独自仕様でカスタマイズした成形設備の活用、製品ごとの最適な射出成形条件の導出により、製品品質の安定化、低コスト、短納期を同時に実現しており、金型製造同様に玩具メーカー、アミューズメント機器メーカー、自動車部品製造事業者、建築材料販売業等へ製品を納品している。
また、射出成形後の二次組付けに関しても同社監督のもと、一部外注を利用しながら一貫対応し迅速かつ高品質な製品供給を可能としている。
同社のバリューチェーン図(図は同社提供資料をもとに岐阜信用金庫にて作成)
(2)インパクトレーダーによるマッピング
先述のバリューチェーン分析の結果をもとに、インパクトマッピングを実施する。
同社の事業および川上・川下の事業を国際産業標準分類(ISIC)上の業種カテゴリに適用させた上、UNEP FI が提供するインパクトレーダーを用いて「ポジティブインパクト」(以下 PI)と「ネガティブインパクト」(以下 NI)を想定する。
① 金型製造事業
同社の事業については「金属の処理・塗装・機械加工業(ISIC:2592)」を、川上の事業については
「第一次鉄鋼製造業(ISIC:2410)」を、川下の事業については「プラスチック製品製造業
(ISIC:2220)」をそれぞれ適用し、発生するインパクトの検証を行った。
◎:主要カテゴリ ○:関連カテゴリ
川上の事業 | 同社の事業 | 川下の事業 | ||||
① | ① | ① | ||||
国際産業標準分類 インパクトカテゴリ | 【2410】 第一次鉄鋼製造業 | 【2592】 金属の処理・塗装・機械加工業 | 【2220】 プラスチック製品製造業 | |||
PI | NI | PI | NI | PI | NI | |
水 | ||||||
食糧 | ||||||
住居 | ○ | |||||
健康・衛生 | ○ | ○ | ||||
教育 | ||||||
雇用 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
エネルギー | ||||||
移動手段 | ||||||
情報 | ||||||
文化・伝統 | ||||||
人格と人の安全保障 | ||||||
正義・公正 | ||||||
強固な制度・平和・安定 | ||||||
水(質) | ○ | ○ | ◎ | |||
大気 | ○ | ○ | ○ | |||
土壌 | ◎ | ◎ | ||||
生物多様性と生態系サービス | ||||||
資源効❹・安全性 | ◎ | ○ | ○ | |||
気候 | ○ | ○ | ○ | |||
廃棄物 | ○ | ○ | ◎ | |||
包括的で健全な経済 | ○ | ○ | ○ | |||
経済収束 |
上表のうち、川上の事業、川下の事業は同社事業活動が与える影響については軽微なものとなるため、分析を省略している。
同社の事業① 金属の処理・塗装・機械加工業(ISIC:2592)
PI | 「雇用」「包括的で健全な経済」 |
NI | 「雇用」「水(質)」「大気」「資源効率・安全性」「気候」「廃棄物」 |
【社会面】
◆「雇用」
従業員の雇用の創出というPI と、労働形態によっては労働者の健康状態が脅かされるという NIが発現する。
同社では再雇用制度の活用による高齢者就業機会の創出や仕事と育児の両立支援体制の充実を通じた女性従業員の積極雇用を図ることでPI を拡大しており、作業マニュアルの策定や推奨資格の取得支援を通じた従業員のスキルアップ環境の整備によっても PI を拡大している。また作業時の安全確保体制の整備やペット同伴での出勤を可能とするなど独自の制度の運用を通じ、従業員が安心して働き続けられる職場環境形成に努めることで NI を緩和している。
上記は SDG5「ジェンダー平等を実現しよう」、SDG8「働きがいも経済成⾧も」に該当する。
□「8.5:2030 年までに、若者や障害者を含むすべての女性と男性にとって、完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい仕事を実現し、同一労働同一賃金を達成する。」
□「8.8:移住労働者、特に女性の移住労働者や不安定な雇用状態にある人々を含め、すべての労働者を対象に、労働基本権を保護し安全・安心な労働環境を促進する。」
【環境面】
◆「水(質)」「大気」「資源効率・安全性」
金型製造に伴い環境汚染や過剰なエネルギー利用など環境負荷が発生し、NI が発現する。また、非効率な製造過程や不良品の発生により資源効率が悪化するという NI が発現する。
同社では金型設計、製造・メンテンナンス、射出成形までの一貫対応体制により、製品供給に関わる物理的な移動を最小限にすることができ過剰なエネルギーの使用を抑制し環境負荷低減を図っている。また、金型メンテナンスができる体制は不良品の発生を抑制し環境負荷低減を図ることで NI を緩和している。
上記は、SDG12「つくる責任つかう責任」に該当する。
□「12.4:2020 年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクル全体を通じて化学物資や廃棄物の環境に配慮した管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小限に抑えるため、大気、水、土壌への化学物質や廃棄物の放出を大幅に減らす。」
◆「気候」
過剰なエネルギーの使用は温室効果ガスの発生をもたらし気候に悪影響を与えるという NI が発現する。
同社では中小企業版 SBT 認定の水準と同レベルのCO2 排出量削減目標を設定し、環境負荷低減への取り組みを実施し気候変動対策を推進している。具体的には、生産設備の定期的な省エネ設備への更新や効率的な加工プログラムの開発、利用など、製造工程における省エネルギー化の推進に加え、照明設備のLED 化など付帯設備に関しても省エネルギー化を推進しているほか、金型メンテナンスを社内で実施することで金型の過度の移動を抑制し、NI を緩和している。
上記は SDG7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」、SDG13「気候変動に具体的な対策を」に該当する。
□「7.3:2030 年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。」
◆「廃棄物」
製造過程で発生する廃棄物や老朽化した機械の適正な処分がおこなわれないことに起因する産業廃棄物の増加という NI が発現する。
同社では金型加工、メンテナンスにおいて発生する切粉などの廃棄物について適正に分別し、リサイクル業者へ引き渡すことでNI を緩和している。
上記は SDG12「つくる責任つかう責任」に該当する。
□「12.5:2030 年までに、廃棄物の発生を、予防、削減(リデュース)、再生利用(リサイクル)や再利用(リユース)により大幅に減らす。」
【経済面】
◆「包括的で健全な経済」
事業活動により川下の事業者の製造環境整備に貢献するというPI が発現する。
同社では射出成型用金型の製造により樹脂製品の製造環境整備に貢献している。さらに、自社製金型に加え、他社製造の金型についても改良、メンテナンスを実現し、玩具類や自動車部品、建材など多様な産業へのプラスチック部品の安定提供を支え、PI を拡大している。
上記は SDG9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に該当する。
② プラスチック製品製造事業
同社の事業については「プラスチック製品製造業(ISIC:2220)」を、川上の事業については「プラスチック及び合成ゴム素材製造業(ISIC:2013)」を、川下の事業については「ゲーム及び玩具製造業
(ISIC:3240)」、「自動車部品及び付属品製造業(ISIC:2930)」、「建築資材、金物類及び配管・暖房設備器具卸売業(ISIC:4663)」、「ギャンブル及び賭け事事業(ISIC:9200)」をそれぞれ適用し、発生するインパクトの検証を行った。
◎:主要カテゴリ ○:関連カテゴリ
川上の事業 | 同社の事業 | |||
② | ② | |||
国際産業標準分類 インパクトカテゴリ | 【2013】 プラスチック及び 合成ゴム素材製造業 | 【2220】 プラスチック製品製造業 | ||
PI | NI | PI | NI | |
水 | ||||
食糧 | ||||
住居 | ||||
健康・衛生 | ○ | |||
教育 | ||||
雇用 | ○ | ○ | ○ | ○ |
エネルギー | ||||
移動手段 | ||||
情報 | ||||
文化・伝統 | ||||
人格と人の安全保障 | ||||
正義・公正 | ||||
強固な制度・平和・安定 | ||||
水(質) | ◎ | ◎ | ||
大気 | ○ | ○ | ||
土壌 | ◎ | ◎ | ||
生物多様性と生態系サービス | ||||
資源効❹・安全性 | ○ | ○ | ||
気候 | ○ | ○ | ||
廃棄物 | ◎ | ◎ | ||
包括的で健全な経済 | ○ | ○ | ||
経済収束 |
◎:主要カテゴリ ○:関連カテゴリ
川下の事業 | ||||||||
② | ③ | ➃ | ⑤ | |||||
国際産業標準分 インパクトカテゴリ | 【3240】ゲーム及び玩具製造業 | 【2930】 自動車部品 及び付属品製造業 | 【4663】 建築材料、金物類及び配管・暖房設備器具卸売業 | 【9200】 ギャンブル及び 賭け事事業 | ||||
PI | NI | PI | NI | PI | NI | PI | NI | |
水 | ||||||||
食糧 | ||||||||
住居 | ○ | |||||||
健康・衛生 | ○ | ○ | ○ | |||||
教育 | ||||||||
雇用 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
エネルギー | ○ | |||||||
移動手段 | ○ | ○ | ||||||
情報 | ||||||||
文化・伝統 | ||||||||
人格と人の安全保障 | ||||||||
正義・公正 | ||||||||
強固な制度・平和・安定 | ||||||||
水(質) | ○ | ○ | ○ | |||||
大気 | ○ | ○ | ○ | |||||
土壌 | ○ | ○ | ||||||
生物多様性と生態系サービス | ○ | |||||||
資源効❹・安全性 | ○ | ◎ | ||||||
気候 | ○ | ◎ | ○ | |||||
廃棄物 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
包括的で健全な経済 | ○ | ○ | ||||||
経済収束 | ○ |
また、川上の事業は同社事業活動が与える影響については軽微なものとなるため、分析を省略しており、川下の事業については、同社事業活動が与える影響が大きいと判断される川下の事業②の「健康・衛生」、川下の事業③の「移動手段」、川下の事業➃の「住居」、川下の事業⑤の「健康・衛生」のみを分析対象としている。
同社の事業② プラスチック製品製造業(ISIC:2220)
PI | 「雇用」「包括的で健全な経済」 |
NI | 「雇用」「健康・衛生」「水(質)」「大気」「土壌」「資源効率・安全性」「気候」 「廃棄物」 |
「雇用」については同社の事業①と重複するため記載を省略する。
【社会面】
◆「健康・衛生」
プラスチック製品の製造過程での汚染により健康・衛生が脅かされるという NI が発現する。
同社では射出成形によるプラスチック製品製造において、徹底した原材料品質管理、製造工程管理を通じた不純物の混入防止、製造工程における汚染の回避により、NI を緩和している。上記は SDG12「つくる責任つかう責任」に該当する。
□「12.4:2020 年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクル全体を通して化学物質や廃棄物の環境に配慮した管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小限に抑えるため、大気、水、土壌への化学物質や廃棄物の放出を大幅に減らす。」
【環境面】
◆「水(質)」「大気」「土壌」
プラスチック製品の製造時に水質汚染、大気汚染、土壌汚染が発生する可能性があるというNIが発現する。
同社では金型設計、射出成形条件の両面からのアプローチにより安定生産を実現し、不良の発生を低減することを通じての環境負荷抑制に努めている。さらに、原料メーカーと連携しながらのエコプラスチックや再生材を活用した射出成形技術の確立に取り組むことでNI を緩和している。 上記は SDG12「つくる責任つかう責任」に該当する。
□「12.4:2020 年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクル全体を通して化学物質や廃棄物の環境に配慮した管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小限に抑えるため、大気、水、土壌への化学物質や廃棄物の放出を大幅に減らす。」
◆「資源効率・安全性」「気候」
非効率な製造プロセスはエネルギーや、水、油といった資源を過剰に使用し、温室効果ガスの増加要因となり気候に悪影響を及ぼすという NI が発現する。
同社では製品ごとの最適な射出成形条件の導出を通じて不良の発生を低減しながら効率的生産を実現し、資源の過剰使用を抑制することでNI を緩和している。
上記は SDG12「つくる責任つかう責任」、SDG13「気候変動に具体的な対策を」に該当する。
□「12.4:2020 年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクル全体を通して化学物質や廃棄物の環境に配慮した管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小限に抑えるため、大気、水、土壌への化学物質や廃棄物の放出を大幅に減らす。」
◆「廃棄物」
製造過程で発生する廃棄物や老朽化した機械の適正な処分がおこなわれないことに起因する産業廃棄物の増加という NI が発現する。
同社では射出成形時に発生するプラスチックランナーのリサイクル活用により製造時廃棄物の削減に取り組むなど、NI を緩和している。
上記は SDG12「つくる責任つかう責任」に該当する。
□「12.5:2030 年までに、廃棄物の発生を、予防、削減(リデュース)、再生利用(リサイクル)や再利用(リユース)により大幅に減らす。」
【経済面】
◆「包括的で健全な経済」
事業活動により製品の安定供給を実現し、サプライチェーンの安定化に貢献するという PI が発現する。
同社では 24 時間体制での製品製造によって玩具類や自動車部品、建設材料など多様な製品を安定供給し、受注先各産業のサプライチェーン安定化に貢献することでPI を拡大している。ま た、金型製造・メンテナンスから射出成形まで一貫対応により、射出成型用金型の設計、構造面からのアプロ―チ、射出成形条件からのアプローチの両面から高品質なプラスチック製品製造を実現しPI を拡大している。さらに、新たな樹脂への対応など、新技術への取り組みも実践し、各産業の技術改良に貢献しPI を拡大している。
PI | 「健康・衛生」 |
上記は SDG9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に該当する。川下の事業② ゲーム及び玩具製造業(ISIC:3240)
【社会面】
◆「健康・衛生」
玩具を通じた生活の充実や特に子どもが指を使用し脳の発達が促されることで知育向上といった PI が発現する。
同社ではプラモデルをはじめとする玩具部品について高品質な成形技術を提供し、製品品質の向上に貢献することでPI を拡大している。
上記は SDG9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に該当する。
川下の事業③ 自動車部品及び付属品製造業(ISIC:2930)
PI | 「移動手段」 |
NI | 「移動手段」 |
【社会面】
◆「移動手段」
自動車製造において、安全、安心な移動手段の普及を促進させるという PI が発現し、製造方法によっては安全、安心な移動手段普及の阻害要因となるという NI が発現する。
同社では生産計画に則った生産体制を構築し、自動車部品の安定供給に貢献することでPI を拡大している。
上記は SDG9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に該当する。
川下の事業➃ 建築材料、金物類及び配管・暖房設備器具卸売業(ISIC:4663)
PI | 「住居」 |
【社会面】
◆「住居」
建物の建設により、都市空間が創出されるという PI が発現する。
同社ではトイレ部品の製造など、住宅設備の製造に貢献することでPI を拡大している。上記は SDG9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に該当する。
川下の事業⑤ ギャンブル及び賭け事事業(ISIC:9200)
NI | 「健康・衛生」 |
【社会面】
◆「健康・衛生」
ギャンブルなどを通じて、ギャンブル依存症等の健康面での NI が発現する。
同社では部品製造を手掛ける事業者として、今後はギャンブル依存症の回復支援団体等への寄付活動を通じて NI を緩和していく。
上記は SDG3「すべての人に健康と福祉を」に該当する。
(3)特定したインパクト
下図は「バリューチェーン分析」「インパクトマッピング」の結果を踏まえて、同社のバリューチェーンが与えるインパクトを可視化したものである。
以上を踏まえて同社のインパクトを下記の 4 つに特定した。
【重要なインパクト】
「高品質と効率性が両立したプラスチック製品製造技術の追求」
「省エネルギー化への取り組み推進」
「女性活躍の推進」
「社会貢献活動への取り組み」
① 高品質と効率性が両立したプラスチック製品製造技術の追求:SDG9
同社はプラスチック製品製造事業者として金型設計、製造から射出成形までの一貫対応体制を強みとし、玩具類や自動車部品、建築資材といった多様な産業へ製品を提供し各サプライチェーンを支えている。
金型の設計、製造と射出成形について一貫対応が可能であり、また製品製造において金型面からのアプローチ、射出成形条件面からのアプローチの両面より改善に取り組むことのできる体制が強みとなっており、製造する製品品質に加えて品質安定化や低コスト化、短納期化に資する受注先への改善提案についても受注先より評価を得るに至っている。
同社の主力受注先となる各産業に関しては、玩具類や建設資材に関してはより高精度化、高機能化が求められており、自動車部品に関してもEV 化の進展を視野に高精度化はもちろんのこと試作品作成から量産化までの早期立ち上げ対応が求められている。
また、各産業においてサプライチェーン全体での生産性向上に向けてジャスト・イン・タイムでの納入ニーズが強まっていることも近年の特徴であり、同社主要取引先からもこれらのニーズが強く寄せられているほか、軽量化と強度の両立に向けた製品設計の高度化、環境配慮素材への切り替えなども今後受注先からのニーズが高まってくる要素となっている。
今後においても、主要受注先のニーズを確認しながら継続的な改善活動のもとでの製品精度の更なる向上、効率化の追求を通じた生産性向上を図っていくとともに、金型設計、製造から射出成形での量産対応までを一貫対応できる体制を活用した試作品から量産までの早期対応の強化を図ることで高度化する受注先のニーズに応え、同社の高度なプラスチック製品製造一貫生産体制の適用分野の拡大を図っていく方針である。
これらのインパクトは UNEP FI のインパクトレーダーでは「住居」「移動手段」「包括的で健全な経済」のカテゴリに該当し、社会的側面、経済的側面のPI を拡大すると考えられる。
② 省エネルギー化への取り組み推進:SDG7、13
同社では中小企業向けSBT 認証のもとでの目標設定支援事業を通じて策定した計画に基づ き、継続的な事業活動内での廃棄物削減、省エネ活動、再生エネルギー利用推進に取り組み、 CO2 排出削減を目指している。
今後においても設定した削減目標の達成に向けて継続的に廃棄物削減、省エネ推進に取り組み、事業の発展と環境保護の両立を目指していく。
これらのインパクトは UNEP FI のインパクトレーダーでは「気候」のカテゴリに該当し、環境的側面の NI を緩和すると考えられる。
③ 女性活躍の推進:SDG5、8
同社では再雇用制度の制定、活用による高齢者就業機会の創出、仕事と育児の両立支援体制の充実を通じた女性従業員の積極雇用を通じて地域における多様な人材の雇用創出に貢献している。
また、従業員個々の状況を勘案した労働条件の設定や、ペット同伴での出勤を可能とするなど独自の制度の運用、福利厚生制度の充実を通じて、一人一人の従業員がワーク・ライフ・バランスを確保しながら働き続けやすい職場環境の形成に努めている。
今後においても、従業員の意見を取り入れながら多様な人材が働ける環境の整備、改善に継続的に取り組み、就業規則等についても整備を進めるとともに、従業員が安心して働き続けられる職場環境を構築していくことで多様な人材の確保、育成に努め、持続可能な地域経済への貢献を強化していく。また、女性管理職登用のためにキャリアプランを整理し、多様な人材が活躍できる場を提供していく方針である。
これらのインパクトは UNEP FI のインパクトレーダーでは「雇用」のカテゴリに該当し、社会的側面の PI を拡大し、社会的側面の NI を緩和すると考えられる。
➃ 社会貢献活動への取り組み:SDG3
同社ではアミューズメント機器メーカーへの部品供給をしており、同業界のサプライチェーンに貢献している。反面、依存症等への健康面に対する悪影響が想定されることから、今後はギャンブル依存症の支援団体への寄付活動等を定期的に実施することで、NI の緩和に努めていく方針である。なお、今後関連事業の拡大は想定されていない。
これらのインパクトは UNEP FI のインパクトレーダーでは「健康・衛生」のカテゴリに該当し、社会的側面の NI を緩和すると考えられる。
(4)インパクトニーズの確認
① 日本におけるインパクトニーズ
同社売上の大半は日本国内におけるものであり、国内における SDG インデックス&ダッシュボードを参照し、そのインパクトニーズと同社のインパクトとの関係性を確認した。
本 PIF において特定したインパクトに対応する SDGs のゴールは、以下の 6 点である。
「 3:すべての人に健康と福祉を」
「 5:ジェンダー平等を実現しよう」
「 7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに」
「 8:働きがいも経済成⾧も」
「 9:産業と技術革新の基盤をつくろう」
「13:気候変動に具体的な対策を」
国内における SDG ダッシュボード上では、「9」に関しては「達成に近づいている」とされているものの、
「5」、「13」に関しては「大きな課題が残る」、「7」、「8」に関しては「重要な課題が残る」、「3」に関しては「課題が残る」とされており、同社の高品質と効率性が両立したプラスチック製品製造技術の追求への取り組み、女性従業員の活躍への取り組み、省エネルギー化への取り組み、寄付活動への取り組みなどが、日本国内におけるインパクトニーズと一定の関係性があることを確認した。
(出典:SDSN)
② 愛知県におけるインパクトニーズ
同社の事業活動は立地する愛知県を中心に行われていることから、「愛知県 SDGs 未来都市計画」を参照し、愛知県内における SDGs 達成に向けての課題を確認した。
下記の通り、愛知県では「<経済面>あらゆる産業において、イノベーションを巻き起こす力強い産 業づくりの推進」、「<社会面>すべての人が参画し、生涯にわたって活躍できる社会を築いていく、企業等で女性が活躍できる環境を作っていく」、「<環境面>多様な主体が連携して生態系を守っていく、企業等と連携しながらカーボンニュートラルの実現にも取り組んでいく」といった課題をSDGs達成に向け設定しており、同社の高品質と効率性が両立したプラスチック製品製造技術の追求への取り組み、女性従業員の活躍への取り組み、省エネルギー化への取り組み、寄付活動への取り組 みなどが、愛知県におけるインパクトニーズと一定の関係性があることを確認した。
(出典:愛知県第 2 期 SDGs 未来都市計画の概要)
③ 岐阜信用金庫との親和性
◆「ぎふしんSDGs 宣言」
以下の 3 項目をSDGs 達成に向けた重点課題としている。
(1)持続可能な地域の経済成⾧のための活動
(2)持続可能な地域産業の基盤構築のための活動
(3)持続可能なまちづくりのための活動
◆親和性の確認
本件 PIF の取り組みに際し特定した当社のインパクトである「高品質と効率性が両立したプラスチック製品製造技術の追求」については、「ぎふしんSDGs 宣言」の(1)、(2)、(3)と、「省エネルギー化への取り組み推進」については「ぎふしんSDGs 宣言」の (2)、(3)と、「女性活躍の推進」については「ぎふしんSDGs 宣言」の (3)と、「社会貢献活動への取り組み」については「ぎふしんSDGs 宣言」の (3)と親和性があり、相互に協力しあうことで、「経済」「社会」「環境」の 3 つの側面に渡り、持続可能な開発に関する枠組みとして、良質な効果が発生するものと思われる。
以上から、本件PIF の取組みは追加性のある PI 創出支援を行うものであり、その本源的目的との合致を確認したうえで SDGs 達成に向けた資金需要と資金供給とのギャップを埋めることを目指すものである。
4.KPI の設定
特定したインパクトの発現状況を今後も継続的に測定可能なものとするため、先に特定したインパクトに対し、インパクトの種類、インパクトカテゴリ、関連する SDGs、内容・対応方針および目標と KPI を整理、設定する。
■高品質と効率性が両立したプラスチック製品製造技術の追求
項目 | 内容 |
インパクトの種類 | 社会的側面においてポジティブインパクトを拡大 経済的側面においてポジティブインパクトを拡大 |
インパクトカテゴリ | 「住居」「移動手段」「包括的で健全な経済」 |
関連する SDGs | |
内容・対応方針 | ・継続的な改善活動を通じた高品質、短納期、低コスト一貫生産体制のブラッシュアップを推進する。 ・新規重点開拓分野と設定するEV関連分野、建築材料関連分野への対応力強化に向けた主要取引先とのニーズ確認、技術向上目標の設定を通じた追加受注の確保への取り組み推進。 ・受注量拡大にあわせた生産量拡大に向けた社内体制見直しの推 進。 |
目標とKPI | ・2028 年 9 月期までに、全社売上高 8 億円以上を達成する。 ・2028 年 9 月期までに、重点開拓分野としていく自動車関連部品、建築材料関連部品売上高を全体売上の 50%以上とする。 (2023 年 9 月期実績:約 40%) |
■省エネルギー化への取り組み推進
項目 | 内容 |
インパクトの種類 | 環境的側面においてネガティブインパクトを緩和 |
インパクトカテゴリ | 「気候」 |
関連する SDGs |
|
内容・対応方針 | ・中小企業向けSBT 認証のもとでの目標設定に基づく省エネ活動の推 進、継続的な改善活動の実施 |
目標とKPI | ・2028 年 9 月期において、20 年実績対比で事業活動に伴うCO2 排出量を 33.6%削減する。 |
■女性活躍の推進
項目 | 内容 |
インパクトの種類 | 社会的側面においてポジティブインパクトを拡大 社会的側面においてネガティブインパクトを緩和 |
インパクトカテゴリ | 「雇用」 |
関連する SDGs |
|
内容・対応方針 | ・従業員の意見を取り入れながら多様な人材が働き続けられる労働環境の整備、改善を継続的に推進し、就業規則に関しても労働環境改善の成果を反映し更新する。 ・女性従業員の管理職登用を視野に入れたキャリアプランの整理、社 内体制の見直しを推進する。 |
目標とKPI | ・2028 年 9 月期までに新たに女性従業員を 2 名採用する。 (2024 年 2 月末女性従業員数:16 名) ・2028 年 9 月期までに、女性管理職比率を 45%以上とする。 (2024 年 2 月末実績:40%) |
■社会貢献活動への取り組み
項目 | 内容 |
インパクトの種類 | 社会的側面においてネガティブインパクトを緩和 |
インパクトカテゴリ | 「健康・衛生」 |
関連する SDGs | |
内容・対応方針 | ・遊技機事業から生じる依存症の抑制に貢献する活動を新たに始め、 今後継続的に実施する。 |
目標とKPI | ・ギャンブル依存症支援団体への寄付活動を新たに始め、継続的に実 施するとともに、毎年の「寄付先」と「寄付額」を開示する。 |
5.モニタリング
(1)中央におけるインパクト管理体制
同社では、徳田社⾧を中心に自社業務の棚卸を行い、本 PIF におけるインパクトの特定、並びに KPI の設定を行った。
今後については、以下の体制を中心とした同社プロジェクトチームが柱となって SDGs の推進、本 PIF で設定したKPI の進捗管理を行っていく方針である。
【モニタリング体制】
徳田 守彦
代表取締役
統括責任者
(2)当金庫によるモニタリング
本 PIF で設定したKPI および進捗状況については、同社と岐阜信用金庫の担当者が定期的な場を設けて情報共有する。情報共有については、少なくとも年に 1 回実施することに加え、日々の情報交換や営業活動を通じて実施していく。
(3)モニタリング期間
下記の通り融資返済期限と同一期間にて定める。
5 年間
(2029 年 4 月 20 日)
モニタリング期間
(返済期限)
【留意事項】
1.本評価書の内容は、岐阜信用金庫が現時点で入手可能な公開情報、株式会社中央から提供された情報や同社へのインタビューなどで収集した情報に基づいて、現時点での状況を評価したものであり、将来における実現可能性、ポジティブな成果等を保証するものではありません。
2.岐阜信用金庫が本評価に際して用いた情報は、岐阜信用金庫がその裁量により信頼できると判断したものではあるものの、これらの情報の正確性等について独自に検証しているわけではありません。岐阜信用金庫は、これらの情報の正確性、適時性、網羅性、完全性、および特定目的への適合性その他一切の事項について、明示・黙示を問わず、何ら表明または保証をするものではありません。
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