注)本案件のプロポーザルの提出方法につきましては、「電子データ(PDF)」とさせていただきます。
企画競争説明書
業務名称: カンボジア国シェムリアップにおける都市課題解決 のためのスマートシティアプローチ実装プロジェクト
調達管理番号: 21a00922
【内容構成】
第1章 企画競争の手続き
第2章 プロポーザル作成に係る留意事項第3章 特記仕様書案
第4章 業務実施上の条件
注)本案件のプロポーザルの提出方法につきましては、「電子データ(PDF)」とさせていただきます。
詳細については「第1章 8.プロポーザル等の提出」をご確認ください。
2021年12月8日 独立行政法人国際協力機構
本説明書は、独立行政法人国際協力機構(JICA)が、民間コンサルタント等に実施を委託しようとする業務について、当該業務の内容及び委託先を選定する方法(企画競争)について説明したものです。
企画競争とは、競争参加者が提出する技術提案書(以下「プロポーザル」という。)に基づき、その企画、技術の提案、競争参加者の能力等を総合的に評価することにより、当機構にとって最も有利な契約相手方を選定する方法です。競争参加者には、この説明書及び貸与された資料に基づき、本件業務に係るプロポーザル及び見積書の提出を求めます。
なお、本説明書の第3章「特記仕様書案」、第4章「業務実施上の条件」は、プロポーザルを作成するにあたっての基本的な内容を示したものですので、競争参加者がその一部を補足、改善又は修補し、プロポーザルを提出することを妨げるものではありません。プロポーザルの提案内容については、最終的に契約交渉権者と行う契約交渉において、協議するものとしています。
第1章 企画競争の手続き
1 公示
公示日 2021年12月8日
2 契約担当役
理事 xx xx
3 競争に付する事項
(1)業務名称:カンボジア国シェムリアップにおける都市課題解決のためのスマートシティアプローチ実装プロジェクト
(2)業務内容:「第3章 特記仕様書案」のとおり
(3)適用される契約約款:
( )「調査業務用」契約約款を適用します。これに伴い、消費税課税取引と整理しますので、最終見積書において、消費税を加算して積算してください。
(全費目課税)
(〇)「事業実施・支援業務用」契約約款を適用します。これに伴い、契約で規定される業務(役務)が国外で提供される契約、すなわち国外取引として整理し、消費税不課税取引としますので、最終見積書においても、消費税は加算せずに積算してください。(全費目不課税)
(4)契約履行期間(予定):2022年2月 ~ 2025年3月
新型コロナウイルス感染拡大等による影響により、本企画競争説明書に記載の現地業務時期、契約履行期間、業務内容が変更となる場合も考えられます。これらにつきましては契約交渉時に協議のうえ決定致します。
(5)前金払の制限
本契約については、契約履行期間が12ヶ月を越えますので、前金払の上限額を制限します。
具体的には、前金払については分割して請求を認めることとし、それぞれの上限
を以下のとおりとする予定です。なお、これは、上記(4)の契約履行期間を想定したものであり、契約履行期間が異なる場合等の限度額等につきましては、契約交渉の場で確認させていただきます。
1)第1回(契約締結後):契約金額の12%を限度とする。
2)第2回(契約締結後13ヶ月以降):契約金額の12%を限度とする。
3)第3回(契約締結後25ヶ月以降):契約金額の12%を限度とする。
4 窓口
【選定手続き窓口】
調達・派遣業務部 契約第一課
担当者:xx xx Xxxxxxx.Xxxxx@xxxx.xx.xx
注)持参及び郵送による窓口での受領は廃止となりました。
【事業実施担当部】
社会基盤部 都市・地域開発グループ第2チーム
5 競争参加資格
(1)消極的資格制限
以下のいずれかに該当する者は、当機構の契約事務取扱細則(平成 15 年細則(調)
第 8 号)第 4 条に基づき、競争参加資格を認めません。また、共同企業体の構成員となることや契約の下請負人(業務従事者を提供することを含む。以下同じ。)となることを認めません。プロポーザル提出時に何らかの文書の提出を求めるものではありませんが、必要に応じ、契約交渉の際に確認させて頂きます。
1)破産手続き開始の決定を受けて復権を得ない者
具体的には、会社更生法(平成 14 年法律第 154 号)又は民事再生法(平成 11
年法律第 225 号)の適用の申立てを行い、更生計画又は再生計画が発行していない法人をいいます。
2)独立行政法人国際協力機構反社会的勢力への対応に関する規程(平成 24 年規
程(総)第 25 号)第 2 条第 1 項の各号に掲げる者
具体的には、反社社会勢力、暴力団、暴力団員、暴力団員等、暴力団員準構成員、暴力団関係企業、総会屋等、社会運動等標ぼうゴロ、特殊知能暴力集団等を指します。
3)独立行政法人国際協力機構が行う契約における不正行為等に対する措置規程
(平成 20 年規程(調)第 42 号)に基づく契約競争参加資格停止措置を受けている者
具体的には、以下のとおり取扱います。
① 競争開始日(プロポーザル等の提出締切日)に措置期間中である場合、競争への参加を認めない。
② 競争開始日(プロポーザル等の提出締切日)の翌日以降から、契約相手確定日(契約交渉権者決定日)までに措置が開始される場合、競争から排除する。
③ 契約相手確定日(契約交渉権者決定日)の翌日以降に措置が開始される場合、競争から排除しない。
④ 競争開始日(プロポーザル等の提出締切日)以前に措置が終了している場合、競争への参加を認める。
(2)積極的資格要件
当機構の契約事務取扱細則第 5 条に基づき、以下の資格要件を追加して定めます。
1)全省庁統一資格
令和 01・02・03 年度全省庁統一資格を有すること。
2)日本登記法人
日本国で施行されている法令に基づき登記されている法人であること。
(3)利益相反の排除
利益相反を排除するため、本件業務の TOR(Terms of Reference) を実質的に作成する業務を先に行った者、各種評価・審査業務を行う場合であって当該業務の対象となる業務を行った者、及びその他先に行われた業務等との関連で利益相反が生じると判断される者については、競争への参加を認めません。また、共同企業体の構成員となることや契約の下請負人となることも認めません。
具体的には、以下に掲げる者については、競争への参加を認めません。
特定の排除者はありません。
(4)共同企業体の結成の可否
共同企業体の結成を認めます。ただし、業務xx者は、共同企業体の代表者の者とします。
なお、共同企業体の構成員(代表者を除く。)については、上記(2)に規定する競争参加資格要件を求めません(契約交渉に際して、法人登記等を確認することがあります)。
共同企業体を結成する場合は、共同企業体結成届(様式はありません。)を作成し、プロポーザルに添付してください。結成届には、代表者及び構成員の全ての社の代表者印又は社印は省略可とします。また、共同企業体構成員との再委託契約は認めません。
(5)競争参加資格要件の確認
競争参加資格要件のうち、全省庁統一資格及び法人登記については、提示いただく全省庁統一資格業者コードに基づき確認を行います。その他の競争参加資格要件については、必要に応じ、契約交渉に際し再確認します。
6 資料の配付依頼
資料の配付について希望される方は、当機構ウェブサイトの手順に則り依頼ください。
(URL: xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxx/xxxxxxxxxxxx.xxxx)
・第4章 業務実施上の条件に記載の配付資料
・「独立行政法人国際協力機構情報セキュリティ管理規程(2021年4月1日版)」及び「情報セキュリティ管理細則(2021年3月31日版)」
「独立行政法人国際協力機構情報セキュリティ管理規程(2021年4月1日版)」及び「情報セキュリティ管理細則(2021年3月31日版)」については、プロポーザル提出辞退後もしくは失注後、受注した場合は履行期間終了時に速やかに廃棄することを指示します。
7 説明書に対する質問
(1)質問提出期限:2021年12月20日12時
(2)提出先:上記「4.窓口 【選定手続き窓口】」(電子メール宛先及び担当者)
注1)原則、電子メールによる送付としてください。
注2)電子メール件名に「【質問】調達管理番号_案件名」を記載ください。 注3)xx性・xx性確保の観点から、電話及び口頭でのご質問は、原則として
お断りしています。
(3)回答方法:2021年12月24日までに当機構ウェブサイト上にて行います。
(URL: xxxxx://xxx0.xxxx.xx.xx/xx/xxxxxxxx/xxxxx.xxx?xxxxxxxxx0)
8 プロポーザル等の提出
(1)提出期限:2022年1月7日12時
(2)提出方法:
プロポーザル・見積書及びプレゼンテーション実施に必要な資料(プレゼン テーションを実施する場合のみ)を、電子データ(PDF)での提出とします。上記(1)の提出期限日の4営業日前から1営業日前の正午までに、プロポーザル提出用フォルダ作成依頼メールをe-koji@jica.go.jpへ送付願います。
(件名:「提出用フォルダ作成依頼_(調達管理番号)_(法人名)」) なお、具体的な提出方法につきましては、「業務実施契約の公示にかかる説明書等の受領方法及び競争参加資格確認申請書・プロポーザル・見積書等の電子提出方法(2021年10月13日版)」を参照願います。以下にご留意ください。
1) プロポーザル等はパスワードを付けずにGIGAPOD内のフォルダに格 納ください。
2) 本見積書と別見積書は GIGAPOD 内のフォルダに格納せず、PDFに パスワードを設定し、別途メールで x-xxxx@xxxx.xx.xx へ送付ください。なお、xxxxxは、JICA 調達・派遣業務部からの連絡を受けてから送付願います。
(URL: xxxxx://xxx0.xxxx.xx.xx/xx/xxxxxxxx/xxxxx.xxx?xxxxxxxxx0 )
※依頼が1営業日前の正午までになされない場合はプロポーザルの提出ができなくなりますので、ご注意ください。
(3)提出先:
1)プロポーザル及びプレゼンテーション実施に必要な資料(プレゼンテーシ ョンを実施する場合のみ)
「当機構調達・派遣業務部より送付された格納先 URL」
2)見積書:
件名:(調達管理番号)_(法人名)_見積書
〔例:20a00123_○○株式会社_見積書〕本文:特段の指定なし
添付ファイル:「20a00123_○○株式会社_見積書」
※見積書のPDFにパスワードを設定してください。なお、xxxxxは、JICA調達・派遣業務部からの連絡を受けてから送付願います。
評価点の差が僅少で価格点を計算する場合、もしくは評価結果順位が第一位になる見込みの場合のみ、パスワード送付を依頼します。
(4)提出書類:
1)プロポーザル・見積書
2)プレゼンテーション実施に必要な資料(プレゼンテーション実施する場合 のみ)
(5)プロポーザルの無効
次の各号のいずれかに該当するプロポーザルは無効とします。
1)提出期限後にプロポーザルが提出されたとき
2)同一提案者から2通以上のプロポーザルが提出されたとき
3)虚偽の内容が記載されているとき
4)前各号に掲げるほか、本説明書又は参照すべきガイドライン等に違反したとき
(6)見積書
本件業務を実施するのに必要な経費の見積書(内訳書を含む。)の作成に当たっては、「コンサルタント等契約における経理処理ガイドライン」(2020 年 4 月)を参照してください。
(URL: xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxx/xxxxxxxxx/xxxxxxxxxx/xxxxxxxxx.xxxx)
1)「3 競争に付する事項」において、契約全体が複数の契約期間に分割されることが想定されている場合は、各期間分及び全体分の見積りをそれぞれに作成して下さい。
2)以下の費目については、別見積りとしてください。 a)旅費(航空賃)
b)旅費(その他:戦争特約保険料)
c)一般業務費のうち安全対策経費に分類されるもの
d)直接経費のうち障害のある業務従事者に係る経費に分類されるもの
3)以下の費目については、以下に示す定額を見積もってください。
a)パイロット事業(一式):30,000千円
※再委託費、機材費等含む。但し、必要な人月は人件費で計上してください。
4)外貨交換レートは以下のレートを使用して見積もってください。 a)KHR1 =0.0282800 円
b)US$1 =113.6030000 円 c)EUR1 =128.1350000 円
5)新型コロナウイルス感染対策に関連する経費
PCR 検査代及び隔離期間中の待機費用等は見積書に計上しないでください。契約交渉の段階で確認致します。
6)その他留意事項
特になし
9 プロポーザル評価と契約交渉権者決定の方法
提出されたプロポーザルは、別紙の「プロポーザル評価配点表」に示す評価項目及びその配点に基づき評価(技術評価)を行います。評価の具体的な基準や評価に当たっての視点については、「コンサルタント等契約におけるプロポーザル作成ガイドライン」の別添資料1「プロポーザル評価の基準」及び別添資料2「コンサルタント等契約におけるプロポーザル評価の視点」を参照してください。
技術評価点が基準点(100点満点中60点)を下回る場合には不合格となります。
(URL: xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxx/xxxxxxxxx/xxxxxxxxxx/xxxxxxxx_000000.xxxx)
(1)評価対象業務従事者について
プロポーザル評価配点表の「3.業務従事予定者の経験・能力」において評価対象となる業務従事者とその想定される業務従事人月数は以下のとおりです。
1)評価対象とする業務従事者の担当専門分野 a)業務xx者/スマート技術/民間連携 b)財政/事業計画
2)評価対象とする業務従事者の予定人月数約 12.00人月
(2)評価配点表以外の加点について
本案件においては、業務管理グループとしてシニア(46 歳以上)と若手(35
~45 歳)が組んで応募する場合(どちらが業務xx者でも可)、一律2点の加点(若手育成加点)を行います。
若手加点制度の詳細については、「コンサルタント等契約におけるプロポーザル作成ガイドライン」の別添資料3「業務管理グループ制度と若手育成加点」を参照ください。
(3)契約交渉権者の決定方法
契約交渉権者は、以下の手順で決定されます。
1)競争参加者の競争参加資格要件を確認。
2)プロポーザルをプロポーザル評価配点表に基づき評価。
3)評価が60点未満であったプロポーザルを失格として排除。
4)若手育成加点の対象契約である場合、要件を満たすプロポーザルに2点を加算。
5)評価点が僅少(最高評価点との点差が2.5%以内)である場合、見積書を開封し、価格評価を加味。
6)上記、1)~5)の結果、評価点が最も高い競争参加者が契約交渉権者に決定。
10 評価結果の通知と公表
評価結果(順位)及び契約交渉権者を2022年1月28日までにプロポーザルに記 載されている電子メールアドレス宛にて各競争参加者に通知します。
なお、この評価結果については、以下の項目を当機構ウェブサイトに公開することと
します。
(1)プロポーザルの提出者名
(2)プロポーザルの提出者の評価点
以下の評価項目別小計及び合計点を公表する。
①コンサルタント等の法人としての経験・能力
②業務の実施方針等
③業務従事予定者の経験・能力
④若手育成加点*
⑤価格点*
*④、⑤は該当する場合のみ
また、評価結果の順位が第 1 位にならなかった競争参加者については、評価結果通
知のメール送付日の翌日を起算日として 7 営業日以内に調達・派遣業務部(e- xxxxx@xxxx.xx.xx)宛に申込み頂ければ、日程を調整の上、プロポーザルの評価内容について面談で説明します。7 営業日を過ぎての申込みはお受けしていません。説明は 30 分程度を予定しています。
注)新型コロナウイルス感染拡大防止のため、電話等による説明とする可能性があ
ります。詳細につきましては、申し込み後にあらためてご連絡いたします。
なお、受注者につきましては、監督職員との打合せ時に、必要に応じてプロポーザルの評価内容についての説明をご依頼ください。
11 契約情報の公表
本企画競争に基づき締結される契約については、機構ウェブサイト上に契約関連情報(契約の相手方、契約金額等)を公表しています。また、一定の関係を有する法人との契約や関連公益法人等については、以下のとおり追加情報を公表します。詳細はウェブサイト「公共調達の適正化に係る契約情報の公表について」を参照願います。
(URL: xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxx/xxxxxxxxx/xxxxxxxxxx/xxxxxxxxx.xxxx)
プロポーザルの提出及び契約の締結をもって、本件公表に同意されたものとみなさせていただきます。
(1)一定の関係を有する法人との契約に関する追加情報の公表
1)公表の対象となる契約相手方取引先
次のいずれにも該当する契約相手方を対象とします。
ア.当該契約の締結日において、当機構の役員経験者が再就職していること、又は当機構の課長相当職以上経験者が役員等として再就職していること
イ.当機構との間の取引高が、総売上又は事業収入の 3 分の 1 以上を占めていること
2)公表する情報
ア.対象となる再就職者の氏名、職名及び当機構における最終職名イ.直近 3 か年の財務諸表における当機構との間の取引高
ウ.総売上高又は事業収入に占める当機構との間の取引高の割合エ.一者応札又は応募である場合はその旨
3)情報の提供方法
契約締結日から1ヶ月以内に、所定の様式にて必要な情報を提供頂きます。
(2)関連公益法人等にかかる情報の公表
契約の相手方が「独立行政法人会計基準」第 13 章第 6 節に規定する関連公益法
人等に該当する場合には、同基準第 13 章第 7 節の規定される情報が、機構の財務諸表の付属明細書に掲載され一般に公表されます。
12 誓約事項
プロポーザルの提出に際し、競争参加者は以下の事項について誓約していただきます。誓約は、プロポーザル提出頭紙への記載により行っていただきます。
(1)反社会的勢力の排除
以下のいずれにも該当せず、将来においても該当することがないこと。
ア.競争参加者の役員等が、暴力団、暴力団員、暴力団関係企業、総会屋、社会運動等標榜ゴロ、特殊知能暴力集団等(各用語の意義は、独立行政法人国際協力機構反社会的勢力への対応に関する規程(平成 24 年規程(総)第 25 号)に規定するところにより、これらに準ずるもの又はその構成員を含む。以下、
「反社会的勢力」という。)である。
イ.役員等が暴力団員でなくなった日から 5 年を経過しないものである。ウ.反社会的勢力が競争参加者の経営に実質的に関与している。
エ.競争参加者又は競争参加者の役員等が自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもって、反社会的勢力を利用するなどしている。
オ.競争参加者又は競争参加者の役員等が、反社会的勢力に対して、資金等を供給し、又は便宜を供与するなど直接的若しくは積極的に反社会的勢力の維持、運営に協力し、若しくは関与している。
カ.競争参加者又は競争参加者の役員等が、反社会的勢力であることを知りながらこれを不当に利用するなどしている。
キ.競争参加者又は競争参加者の役員等が、反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有している。
ク.その他、競争参加者がxxx暴力団排除条例(平成 23 年東京都条例第 54 号)又はこれに相当する他の地方公共団体の条例に定める禁止行為を行っている。
(2)個人情報及び特定個人情報等の保護
法人として「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」及び「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)(平成 26 年 12 月 11 日特定個人情報保護委員会)」に基づき、個人情報及び特定個人情報等を適切に管理できる体制を整えていること。
本契約において、「個人番号関係事務」を委託することは想定していませんが、業務に関連して競争参加者が謝金等を支払う可能性も想定されるため、そのような場合において、法令に基づく適切な管理ができる体制にあるのかを確認させていただくことが趣旨です。
13 その他留意事項
(1)配付・貸与資料
当機構が配付・貸与した資料は、本件業務のプロポーザルを作成するためのみに使用することとし、複写又は他の目的のために転用等使用しないでください。
(2)プロポーザルの報酬
プロポーザル及び見積書の作成、提出に対しては、報酬を支払いません。
(3)プロポーザルの目的外不使用
プロポーザル及び見積書は、本件業務の契約交渉権者を決定し、また、契約交渉及び契約管理を行う目的以外に使用しません。ただし、行政機関から依頼があった場合、法令で定められている範囲内において、プロポーザルに記載された情報を提供することがあります。
(4)プロポーザルの電子データについて
不採用となったプロポーザルの電子データは、当機構にて責任をもって削除します。また、不採用となったプロポーザルで提案された計画、手法は無断で使用しません。
(5)虚偽のプロポーザル
プロポーザルに虚偽の記載をした場合には、プロポーザルを無効とするとともに、虚偽の記載をしたプロポーザル提出者に対して資格停止措置を行うことがあります。
(6)プロポーザル作成に当たっての資料
プロポーザルの作成にあたっては、必ず以下のページを参照してください。
1)調達ガイドライン(コンサルタント等の調達):
当機構ウェブサイト「調達情報」>「調達ガイドライン、様式」>「コンサルタント等契約 関連ガイドライン/個別制度の解説」
(URL: https://www.jica.go.jp/announce/manual/guideline/consultant/index.html)
2)業務実施契約に係る様式:
同上ウェブサイト「調達情報」>「調達ガイドライン、様式」>「様式 業務実施契約」
(URL: https://www.jica.go.jp/announce/manual/form/consul_g/index_since_201404.html)
第2章 プロポーザル作成に係る留意事項
1 プロポーザルに記載されるべき事項
プロポーザルの作成に当たっては、「コンサルタント等契約におけるプロポーザル作成ガイドライン」の内容を十分確認の上、指定された様式を用いて作成して下さい。
(URL: https://www.jica.go.jp/announce/manual/guideline/consultant/proposal_201211.html)
(1)コンサルタント等の法人としての経験、能力
1)類似業務の経験
注)類似業務:市民参加型都市開発、都市再開発、民間企業連携等を活用した都市開発に関連する ODA 事業もしくは同等の官民連携事業の経験
2)業務実施上のバックアップ体制等
3)その他参考となる情報
(2)業務の実施方針等
1)業務実施の基本方針
プロポーザル及び見積書は本説明書の記載内容に基づき作成いただきます。一方で、コロナ禍の影響が長引き現地渡航できない状況が継続する可能性もありえます。現地調査について、本説明書あるいはプロポーザルの計画から延期せざるを得ない場合を想定し、現地調査開始前に実施できる国内業務について提案があればプロポーザルに追加で記載してください。こちらの提案につきましては、制限ページ数外、見積不要とします。
2)業務実施の方法
1)及び2)を併せた記載分量は、20ページ以下としてください。
3)作業計画
4)要員計画
5)業務従事予定者ごとの分担業務内容
6)現地業務に必要な資機材
7)実施設計・施工監理体制(無償資金協力を想定した協力準備調査の場合のみ)
8)その他
(3)業務従事予定者の経験、能力
1)業務管理体制の選択
本案件では、業務管理グループ(副業務主任者1名の配置)の適用を認めます。業務管理グループの詳細については、上記プロポーザル作成ガイドラインの別添資料3「業務管理グループ制度と若手育成加点」を参照ください。
業務管理グループを採用するか否かを明示の上、業務管理グループを提案する場合、その配置、役割分担等の考え方について記載願います。
2)評価対象業務従事者の経歴
評価対象となる業務従事者の担当専門分野は以下のとおりです。評価対象業務従事者にかかる履歴書と類似業務の経験を記載願います。
⮚ 業務主任者/スマート技術/民間連携
⮚ 財政/事業計画
各評価対象業務従事者を評価するに当たっての類似業務経験分野、業務経験地域、及び語学の種類は以下のとおりです。
⮚ 【業務主任者(業務主任者/スマート技術/民間連携)】
a)類似業務経験の分野:スマートシティ、民間連携における開発調査、技術
協力
b)対象国・地域又は類似地域:アジア地域及び全途上国 c)語学能力:英語
d)業務主任者等としての経験
⮚ 財政/事業計画
a)類似業務経験の分野:都市開発(再開発含む)、民間企業連携事業等における財政、事業計画に関連する業務経験
b)対象国・地域又は類似地域:アジア地域及び全途上国 c)語学能力:英語
2 プロポーザル作成上の条件
(1)自社と雇用関係のない業務従事者の配置
自社の経営者または自社と雇用関係にある(原則、当該技術者の雇用保険や健康保険の事業主負担を行っている法人と当該技術者との関係をいう。複数の法人と雇用関係にある技術者の場合、主たる賃金を受ける雇用関係があるものをいう。また、雇用予定者を除く。なお、雇用関係にあるか否かが明確ではない場合は、契約書等関連資料を審査の上、JICA にて判断します。)技術者を「専任の技術者」と称します。また、専任の技術者以外の業務従事者を「補強」と称します。
補強については、全業務従事者の 4 分の 3 までを目途として、配置を認めます。ただし、受注者が共同企業体である場合、共同企業体の代表者及び構成員ごとの業務従事者数の 2 分の 1 までを目途とします。
なお、業務主任者については、自社(共同企業体の場合は代表者)の「専任の技術者」を指名してください。また、業務管理グループが認められている場合、副業務主任者についても自社(共同企業体の場合は、代表者又は構成員)の「専任の技術者」を指名してください。
注1)共同企業体を結成する場合、その代表者または構成員となる社は、当該共同企業体以外が提出するプロポーザルにおいて、補強として業務従事者を提供することを認めません。
注2)複数の競争参加者が同一の者を補強することは、これを妨げません。注3)評価対象業務従事者を補強により配置する場合は、当該業務従事予定者の所属する社又は団体(個人の場合は本人の同意書)から同意書(様式 はありません。)を取り付け、プロポーザルに添付してください。同意書 への、補強を行う者の代表社印又は社印(個人の場合は個人の印)押印は
省略可となります。
注4)評価対象外業務従事予定者を補強により配置する場合、契約交渉時に同意書を提出してください。契約時点で確定していない場合、同業務従事者を確定する際に提出してください。
注5)補強として業務従事者を提供している社との再委託契約は認めません。
注6)通訳団員については、補強を認めます。
(2)外国籍人材の活用
途上国における類似業務の経験・実績を持つ外国籍人材の活用が可能です。ただ し、委託される業務は我が国ODAの実施業務であることに鑑み、外国籍人材の活
用上限は、当該業務全体の業務従事人月の2分の1及び業務従事者数の2分の1を 目途としてください。
なお、業務主任者を含む評価対象業務従事者に外国籍人材を活用する場合で、当該業務従事者が日本語を母国語としない場合は、日本語のコミュニケーション能力について、記述してください。日本語の資格を取得している場合、証書の写しを添付してください。
3 プレゼンテーションの実施
プロポーザルを評価する上で、より効果的かつ適切な評価を行うために、別添の実施要領で業務主任者等から業務の実施方針等についてプレゼンテーションを求めます。
別紙:プロポーザル評価表
別添:プレゼンテーション実施要領
プロポーザル評価配点表
評 価 項 目 | 配 点 | |
1.コンサルタント等の法人としての経験・能力 | (10) | |
(1)類似業務の経験 | 6 | |
(2)業務実施上のバックアップ体制等 | 4 | |
2.業務の実施方針等 | (40) | |
(1)業務実施の基本方針の的確性 | 18 | |
(2)業務実施の方法の具体性、現実性等 | 18 | |
(3)要員計画等の妥当性 | 4 | |
(4)その他(実施設計・施工監理体制) | ― | |
3.業務従事予定者の経験・能力 | (50) | |
(1)業務主任者の経験・能力/業務管理グループの評価 | (34) | |
業務主任 者のみ | 業務管理 グループ | |
① 業務主任者の経験・能力:業務主任者/スマート技術 /民間連携 | (27) | (11) |
ア)類似業務の経験 | 10 | 4 |
イ)対象国・地域での業務経験 | 3 | 1 |
ウ)語学力 | 5 | 2 |
エ)業務主任者等としての経験 | 5 | 2 |
オ)その他学位、資格等 | 4 | 2 |
② 副業務主任者の経験・能力:副業務主任者/○○○○ | (-) | (11) |
ア)類似業務の経験 | - | 4 |
イ)対象国・地域での業務経験 | - | 1 |
ウ)語学力 | - | 2 |
エ)業務主任者等としての経験 | - | 2 |
オ)その他学位、資格等 | - | 2 |
③ 業務管理体制、プレゼンテーション | (7) | (12) |
ア)業務主任者等によるプレゼンテーション | 7 | 7 |
イ)業務管理体制 | - | 5 |
(2)業務従事者の経験・能力: 財政/事業計画 | (16) | |
ア)類似業務の経験 | 8 | |
イ)対象国・地域での業務経験 | 2 | |
ウ)語学力 | 3 | |
エ)その他学位、資格等 | 3 |
プレゼンテーション実施要領
プレゼンテーションは業務主任者が行ってください。なお、業務主任者以外に1名の出席を認めます。また、実施時の資料についてはプロポーザル提出時に併せて ご提出ください。
1.実施時期: 2022年1月13日(木) 15:30~17:30
(各社の時間は、プロポーザル提出後、別途指示します。)
2.実施方法:新型コロナウイルス感染拡大防止のため、Microsoft-Teams による実施を基本とします。詳細につきましては、プロポーザルをご提出いただいた後にあらためてご連絡いたします。その際に、接続に不具合が生じる可能性がある場合は、電話会議などに方法の調整をいたしますので申し出てください。
(1)一社あたり最大、プレゼンテーション10分、質疑応答15分とします。
(2)使用言語は、プレゼンテーション、質疑応答とも日本語とします。 a)Microsoft-Teams を使用する会議
競争参加者が、自らが用意するインターネット環境・端末を用いての Microsoft-Teams の音声機能によるプレゼンテーションです。(Microsoft-Teamsによる一切の資料の共有・表示は、プロポーザル提出時に提出された資料を含めて、(システムが不安定になる可能性があることから)認めません。)指定した時間に Teams の会議室へ接続いただきましたら、入室を承認します。インターネット接続のトラブルや費用については、競争参加者の責任・負担とします。
b)電話会議
通常の電話のスピーカー機能による音声のみのプレゼンテーションです。プレゼンテーション参加者から当機構が指定する電話番号に指定した時間に電話をいただき、接続します。電話にかかる費用は、競争参加者の負担とします。
注)当機構在外事務所及び国内機関の JICA-Net の使用は認めません。
以 上
第3章 特記仕様書案
本特記仕様書案に記述されている「脚注」については、競争参加者がプロポーザルを作成する際の参考情報として注意書きしたものであり、契約に当たって、契約書附属書Ⅱとして添付される特記仕様書からは削除されます。
また、契約締結に際しては、契約交渉相手方のプロポーザルの内容を適切に反映するため、契約交渉に基づき、必要な修正等が施された上で、最終的な「特記仕様書」となります。
第1条 総則
この仕様書は、独立行政法人国際協力機構(以下「発注者」という)と受注者名(以下「受注者」という)との業務実施契約により実施する「カンボジア国シェムリアップにおける都市課題解決のためのスマートシティアプローチ実装プロジェクト」(以下、本プロジェクトという)に係る業務の仕様を示すものである。
第2条 業務の背景
カンボジアは、2012年にGDP成長率7.3%を記録して以降、新型コロナウイルス
(COVID-19)の影響を受ける前の2019年までは年率7%を超える順調な経済成長を遂げており、2016年7月には低中所得国入りを果たした。2020年以降の新型コロナウイルス(COVID-19)の影響によりカンボジア経済は大きな打撃を受けているものの、2030年までの高中所得国入り実現に向け、より高いレベルでのインフラ整備や次世代の人材育成等に取り組んでいる。
シェムリアップ州の州都であるシェムリアップ市は、世界文化遺産であるアンコール遺跡群を擁する観光産業を中心とした都市である。シェムリアップ市の人口は約19万人(2021年)であるのに対し、観光客数は2010年時点で約286万人、2019年実績は約426万人であり、カンボジア全体の外国人観光客の7割がシェムリアップ市を訪れている。他方で、インフラや社会サービス等の整備が観光客の増加に対応しきれておらず、自動車の急増による交通渋滞の深刻化、廃棄物や汚水排出の増加による環境悪化、犯罪の増加などが顕在化しており、市民や観光客にとっての都市生活や都市環境の劣悪化が課題となっていた。COVID-19の影響により、2020年のカンボジア全体の観光実績は、人数で80.2%減(約661万人から130万人)、観光収入ベースで前年比79.4%減
(49億米ドルから10億米ドル)となっており、経済面、雇用面でも非常に大きな影響が生じている。他方、シェムリアップ州の観光客数は、2035年には約1,100万人に増加すると予測されており(シェムリアップ州観光開発マスタープラン(2020-2035))、ポストCOVID-19における将来的な観光客の多様な需要に対応するために、既存課題と COVID-19による課題を分析し、都市の環境を整備する必要性に迫られている。
シェムリアップ州におけるスマートシティの動きは、2018年、ASEAN首脳会議にて ASEANスマートシティ・ネットワーク(以下、ASCNという)の枠組み文書が採択さ れ、ASEAN加盟各国の都市が協力するためのプラットフォームが立ち上げられたこと に付随し、シェムリアップ市がカンボジアのスマートシティ実証都市として選出され たことが端緒である。2019年には、州政府の下、スマートシティコミッティが設立さ れ、2021年には、中央政府にカンボジアの各省庁の長官により構成されるスマートシ ティ調整委員会が首相承認の上、設立された。しかしながら、それぞれ役割や責務等が 規定されているものの、両組織の具体的な活動はほぼ無く、スマートシティ推進に当た って協力すべきアクターである民間企業やアカデミアとの連携なども始まっていない。
かかる状況の下、シェムリアップ州政府からスマートシティの名の下に都市課題の
解決に取り組む技術協力が日本政府に要請された。それを受け、2020年2月から2022年 2月までJICAが実施している「シェムリアップ市の都市環境改善にかかる情報収集・確認調査(以下、情報収集・確認調査という)」では、スマートシティ推進に係るカンボジア政府および官民連携の体制構築やスマート技術整備等の支援を通じた関係機関の能力向上を重要課題としており、あわせてシェムリアップ州におけるスマートシティ実装を目指すロードマップを提案している。
これを受けて本プロジェクトでは、都市域において実際にスマート技術を用いて個別課題の解決を試行し、併せて行政側の体制や民間企業との関係づくりを行い、関係機関が経験を蓄積することで、スマートシティを実現していくことを目的としている。既成市街地であるシェムリアップ市において、市民、行政、民間企業、アカデミアなど様々なステークホルダーを巻き込みながら、スマート技術を適切に利用して、既往の課題の解決やより良い都市マネジメントを実現するプロセスをスマートシティアプローチと称し、これを実装させていくことに重点を置くものである。
第3条 業務の概要
(1) プロジェクト名
• カンボジア国シェムリアップにおける都市課題解決のためのスマートシティアプローチ実装プロジェクト
(2) 上位目標
• スマートシティアプローチが機能することにより、都市環境が改善される
(3) プロジェクト目標:
• シェムリアップの都市課題を解決するためのスマートシティアプローチが実装される
(4) 期待される成果
• 成果1:(シェムリアップ市における)スマートシティアプローチが策定され、関係機関の協力体制が構築される
• 成果2:都市課題解決策の試行により、スマートシティアプローチの実施プロセスが確立される
• 成果3:スマートシティアプローチのモニタリング・評価システムが構築される
(5) プロジェクトサイト/対象地域
• シェムリアップ市街地及び周辺エリア
(6) 本プロジェクトの受益者(ターゲットグループ)
• 直接受益者:シェムリアップ州政府関係者、中央省庁関係者
• 最終受益者:シェムリアップ市民及び観光客
(7) 事業実施期間
• 2022年3月~2025年3月を予定(計36カ月)
• ※本契約に先行して直営専門家の派遣を実施。本契約による活動開始は、2022年
4月を予定
(8) 協力相手機関(Counterpart:C/P)
1) 実施機関
⮚ シェムリアップ州政府
2) 関係機関
⮚ 内務省(Ministry of Interior)
⮚ 公共事業運輸局(Department of Public Works and Transport)
⮚ 環境局(Department of Environment)
⮚ 郵便電気通信局(Department of Post and Telecommunications)
⮚ 国土管理・都市計画・建設局(Department of Land Management, Urban Planning and Construction)
⮚ 観光局(Department of Tourism)
⮚ 計画局(Department of Planning)
⮚ 文化芸術局(Department of Culture and Fine Arts)
⮚ アプサラ機構
⮚ アンコール・オーソリティ
⮚ シェムリアップ州警察
⮚ シェムリアップ軍警察
⮚ シェムリアップ市
第4条 業務の目的
本業務は、発注者が2021年12月にカンボジア王国のシェムリアップ州と締結予定の討議議事録(以下、R/Dという)に基づいて業務を実施する。本契約による業務の実施を通じ、期待される成果を発現し、プロジェクト目標を達成することを目指す。
第5条 業務の範囲
本業務は、R/Dに基づき実施される「カンボジア国シェムリアップにおける都市課題解決のためのスマートシティアプローチ実装プロジェクト」の枠内で、「第4条 業務の目的」を達成するため、「第6条 実施方針及び留意事項」を踏まえつつ、「第7条業務の内容」に示す事項の業務を行うものである。
第6条 実施方針及び留意事項
(1) 段階的計画策定(二段階計画策定) による計画策定
段階的計画策定(二段階計画策定)とは、基本計画(討議議事録[R/D]及びその添付書類であるProject Design Matrix[PDM]及びPlan of Operation[PO]を含む)を相手国と合意した段階で迅速に協力を開始し、1年間を期限とする詳細計画策定フェーズにおいて基本計画の項目の更新、R/D等の改訂を行い、詳細計画を策定し、本格活動実施フェーズに移行する計画策定方式である。
本プロジェクトは、この二段階計画策定を適応する。受注者は、詳細計画策定フェーズにおいて以下に示す基本計画の主な項目をC/P及び関係者と協働して適切に見直し、更新内容を発注者に提案する。発注者は、提案内容を基に先方と議論を行い、詳細計画の最終化を図り、合意された項目をR/D及び添付PDM・POに反映させる。
• プロジェクトサイト
• 事業実施スケジュール
• 相手国側実施機関
• 上位目標の指標(基準値・目標値)
• プロジェクト目標の指標(基準値・目標値)
• 成果指標(基準値・目標値)
• 活動
• 前提条件・外部条件(リスクコントロール)
基本計画策定 R/D + PDM・ PO
本業務 | |
詳細計画策定フェーズ R/D + PDM・PO(改訂) (12か月以内) | 本格活動実施フェーズ |
なお、本件はフェーズに関わる期分け等は行わず一契約での実施を想定している1。但し、詳細計画策定フェーズで改訂したR/Dの内容により、業務内容に大きな変更があった場合は契約を変更して対応することとする。
⇒
図1.二段階計画策定の概念図
(2) C/P機関のオーナーシップ尊重及び能力強化の方針
本業務は技術協力プロジェクトであり、C/Pの主体性が重要となる。受注者は、C/Pの主体性を尊重し、オーナーシップを引き出しながら、共同作業を通じて彼らが必要な能力を向上させ、自らそれらを活用していくことができるようにしていくプロセスについて十分意識・工夫するものとする。
(3) 各活動の実施範囲とプロジェクトの柔軟性の確保
本プロジェクトはスマートシティの実装を目指すものであるため、詳細計画策定フェーズで目指すべきビジョン、ならびにそれを実現するためのロードマップを協議の上確定し、実施に向けた様々な方策を中長期的な視点で取り組むことが重要となる。現在設定されているプロジェクトにおける各活動については、プロジェクト開始後、C/Pと協議の上、詳細計画策定フェーズで合意すべきこと、プロジェクト期間終了までに実施するべきこと、プロジェクト期間終了後も継続してC/Pが実施すべきこと等を協議して相互の理解を図ることが重要である。
技術移転を目的とする技術協力プロジェクトでは、C/Pの体制や能力開発状況、プロジェクトを取り巻く環境の変化によって、プロジェクトの活動を柔軟に変更していくことが必要となる。この趣旨を踏まえ、受注者は、プロジェクト全体の進捗、成果の発現状況を把握し、必要に応じプロジェクトの方向性について、適宜発注者に提言を行うことが求められる。また、2021年12月に先方と取り交わす予定のR/Dに記載されたPDMおよびPOには主要な活動の記載に留まるため、プロジェクトの実施にあたっては詳細な活動計画を立案する。
(4) 長期専門家との連携(ハイブリッド型による業務実施)
本プロジェクトでは、直営の長期専門家(シェムリアップ市駐在)を2名、別途派遣予定である。長期専門家は、それぞれプロジェクトの全体調整を担当する「チーフアドバイザー/プロジェクトマネジメント」と、「スマートシティ/都市マネジメント/業
1 一貫した契約を想定していることから、本業務のプロポーザルは、全業務期間を対象とする。
務調整」を予定している(以下、長期専門家チームとする)。受注者は、長期専門家チームと連携して業務に当たることとし、受注者から発注者への報告、情報共有等は長期専門家チームに事前に共有し、要すれば長期専門家チームからの助言や承認を得る
(「第8条 報告書等」に記載の報告書等を含む)。それぞれの活動の主担当は以下を想定する2が、各成果、活動は連関しているため、連携して業務に当たる。
受注者 | 長期専門家 | |
主に担当する活動(案) | ⚫ 都市課題の調査・分析 ⚫ パイロット事業 ⚫ 民間事業の呼び込み ⚫ 財政施策を踏まえた事業計画の立案 ⚫ 法・制度に係る改善案の提案 | ⚫ 全体調整・マネジメント ⚫ ロードマップの最終化 ⚫ 組織間調整支援 ⚫ キャパシティアセスメントの実施および能力開発プログラムの実施 ⚫ 州に開設予定のスマートシティ部局設立支援 |
関連活動※ | 1-1,1-5 2-1,2-2,2-3,2-4 | 1-2,1-3,1-4 3-1,3-2,3-4,3-5 |
特に協力して実施する活動 | ⚫ ワンストップサービス (3-3,3-6) ⚫ 広報およびナレッジ共有(3-4) |
※数字は「第7条 業務の内容」に記載のプロジェクトの活動を指す。
(5) 実施体制
1)既存の体制
2019年、シェムリアップ州政府下に州知事を委員長としたスマートシティコミッティが設立された。コミッティをサポートする事務局は、スマートシティ推進に向けた主要部局、すなわち計画局、公共事業運輸局、環境局、郵便電気通信局は含まれているが、観光推進を担う観光局及び、治安確保やデータ管理を担う警察機関は含まれていない。また、アンコール遺跡を管理するアプサラ機構(アンコール地域遺跡保護管理機構)やアンコール・オーソリティも含まれていない。
2)プロジェクト実施体制
本プロジェクトでは、直接のC/Pであるシェムリアップ州のみならず、州を管轄する内務省や、他省庁の地方事務局、シェムリアップ市、アンコール遺跡群を管理するアプサラ機構といった他の機関との連携が必須となる。そのため、プロジェクトの主要な活動においては、活動の計画段階から、関係機関を巻き込み内容を検討していくとともに、個々の活動にテクニカル・ワーキンググループを設立して対応する等、各関係機関との連携・意思疎通を促進しながら事業を実施していく必要がある。
現時点での本プロジェクトの実施体制は以下を想定するが、関係機関との議論の上、必要に応じて変更する。
• プロジェクトダイレクター:シェムリアップ州知事
• プロジェクトマネージャー:シェムリアップ州副知事
• 合同調整委員会(JCC: Joint Coordination Committee):
円滑なプロジェクト運営のために、JCCを設立する。JCCメンバーは、シェムリ
2 専門性に応じて業務内容の仕分けの提案があればプロポーザルに記載すること。
アップ州のスマートシティコミッティのメンバー、その他関連機関のDirector 級、 JICA本部等、JICAカンボジア事務所、受注者、長期専門家チームを想定する。 JCC会議は半年に1度を目途に開催する。JCCは、プロジェクトダイレクターで ある州知事を議長として、以下の役割を担う。
⮚ プロジェクトの定期的な活動計画の承認
⮚ プロジェクト進捗のレビュー
⮚ プロジェクトの監督と評価・承認
⮚ JCCメンバーの任命
⮚ 主要課題の意見交換
• テクニカル・ワーキンググループ:
活動を弾力的に実施するため、テクニカル・ワーキンググループを必要に応じて形成する。テクニカル・ワーキンググループのメンバーはテーマ、活動に応じて柔軟に選定する。組成にあたり、受注者、長期専門家チームはメンバーに含まれる。想定される活動は以下のとおり。
⮚ プロジェクトの活動計画の作成・実施
⮚ 情報交換を目的としたJICA本部・JICAカンボジア事務所との定期的な会合の実施
⮚ スマートシティコミッティメンバーとの調整
⮚ タスクフォースを必要に応じて設立し、実施、監督する
• プロジェクト事務局:
プロジェクト事務局は、シェムリアップ州政府(Siem Reap Provincial Hall)から選出されたメンバーから構成され、プロジェクトの日常的なマネジメントを行う。必要に応じて、プロジェクト運営にかかるサポート作業を行う。
(6) 他プロジェクトとの連携
関連する他プロジェクトと本プロジェクトの連携の可能性やその方策を検討する。現在想定されているプロジェクトは以下のとおり。
1) カンボジア政府によるプロジェクト
⮚ シェムリアップ州ではカンボジア政府による多様なプロジェクトが進んでいるなか、本プロジェクトに関し、シェムリアップ州からは2020年11月から始まっている38道路プロジェクトとの連携が求められている。当該プロジェクトにおいては、道路改良および路上駐車区画の新設、LED街路灯の導入、新規信号機の導入が行われる予定である。
2) JICAプロジェクト
⮚ 「シェムリアップ市の都市環境改善にかかる情報収集・確認調査(2020年~ 2022年2月)」では、シェムリアップ市及び周辺エリアにおける都市課題の現状把握、ビジョンの提案、カンボジア側が想定する優先セクター(観光・交通・環境・セキュリティ・データマネジメント)におけるスマートシティ実装のためのロードマップの起案、ビジネスコンテストを活用した実証事業が実施されている。また、観光都市であるシェムリアップ市街地及び周辺エリアに社会経済面で多大な影響を与えているCOVID-19からの復興のためのロードマップが作成されている。
⮚ 「土地管理及びインフラ開発のための電子基準点整備プロジェクト(2021年 8月~2023年12月)」では、シェムリアップ州を含むカンボジア国内の電子基準点配備を実施する。電子基準点により実現するより精密な位置情報を活用した技術の適用が期待される。
3) 国交省によるSmart JAMP
⮚ 国土交通省(日本)は2020年12月の第2回日ASCNハイレベル会合において、日ASEAN相互協力による海外スマートシティ支援策(Smart JAMP)を打ち出し、ASEANにおけるスマートシティの具体的案件形成を進めている。シェムリアップ州においてもSmart JAMP調査が実施されており、「スマートシティデータ収集・分析」「道路監視CCTVシステム導入」に係るプレFS調査が実施されている(2021年6月~2022年3月予定)。
4) その他ドナー
⮚ シェムリアップ州を事業範囲に含む現在実施中の他ドナーのプロジェクトにおいてスマートシティに特化したプロジェクトは現状計画されていない。一方、廃棄物処理能力の向上(世界銀行)や電気バスの導入のプレF/S(グローバル・グリーン・成長機構)など、スマート技術に関連する可能性のあるプロジェクトが実施、計画されている。
(7) スマートシティアプローチの試行・実践
既成市街地であるシェムリアップ市においてスマートシティを実装するためには、市民、行政、民間企業、アカデミアなど様々なステークホルダーを巻き込んだスマートシティに関する合意形成、組織間連携の強化、ビジネスモデルの創出、行政の能力強化など多岐に亘る施策を実施し、それらを有機的に連動させつつ、スマート技術を活用して都市課題を解決していくプロセスの積み重ねが重要になる。本プロジェクトにおいては、これらの一連のプロセスをスマートシティアプローチと定義付け、プロジェクト期間を通じてシェムリアップ市街地及び周辺エリアに特化したスマートシティアプローチを精緻化する。3
(8) スマートシティロードマップの更新
既述のJICA情報収集・確認調査において、シェムリアップ州におけるスマートシティロードマップが策定され、州政府から承認を受ける予定である(2021年12月末を予定)。一方、スマートシティアプローチを推進する本業務においては、スマートシティロードマップを基に、引き続き体制構築や州政府関係機関の理解、関係機関との連携と調整をすることが不可欠である。そのため、シェムリアップ州における都市課題、実施体制の課題、連携の可能性や想定されるリソースを更に分析する。必要に応じてスマートシティロードマップを弾力的に更新し、ロードマップの最終化を行うこと。特に、ロードマップにおいて示されている優先プロジェクトについては、内容を精査の上、事業計画を策定する。
更に、情報収集・確認調査では、COVID-19にかかる復興のためのロードマップが作成されているため、同内容と本プロジェクトの連携の在り方ついても本プロジェクトの中で整理・検討する。
(9) 民間連携
民間連携については、シェムリアップ市街地及び周辺エリアの都市課題解決に資する国内外の企業との連携を、体制も含めて検討する。特に、シェムリアップ州に新設される予定のスマートシティに関連する部局やスマートシティコミッティ等を活用するなど、プロジェクト終了後も民間連携の持続性が高い方法を検討し、プロジェクト内で
3 プロポーザルでは、シェムリアップに相応しいスマートシティアプローチの考え方の提案(例えば様々なスマートシティ関する合意形成・連携強化・実施手順の方策等)について提案すること。
民間連携に関する施策を実施する4。
(10) パイロット事業
本プロジェクトでは、成果2の活動の中で複数のパイロット事業を検討し、先方と協議のうえ実施する。事業の選定に当たってはスマートシティアプロ―チが目指す、多様なアクターの参画と連携を通じた都市課題の解決を念頭に、都市課題の優先順位、スマートシティロードマップに関連するよう工夫する。更に、実施後は的確なフォローアップ・レビューを行い、スマートシティアプローチへの提言として纏める。
対象とするセクター・内容等は、詳細計画策定フェーズでカンボジア側と協議して決定する5。本契約における現時点での扱いとしては、現地再委託として整理する。本業務開始後、対象事業が確定した段階で再委託先、実施予算等を検討の上、契約変更する。
(11) 財政及び事業計画
スマートシティに関連する組織の財政、パイロット事業や能力強化、その他施策に関して、持続性を勘案した財政計画、事業計画の検討を行う。民間連携とも協働し、シェムリアップスマートシティに適したビジネスモデルを纏め提案する6。
(12) 気候変動対策にかかる検討
スマートシティに関連する施策は、脱炭素化や防災の要素も含む。そのため、気候変動緩和策及び適応策に資する可能性があり、本プロジェクトにおいては、気候変動対策をスマートシティ構想及びそれに係る能力強化に組み込む可能性があるか、詳細計画策定フェーズにおいて検討する。当該検討は長期専門家が主として実施するが、データ取得支援等、適宜支援を行う。
(13) ジェンダー視点の検討
本プロジェクトは、都市課題に基づくアプローチの策定、実施を行っていくことから、都市課題に関する異なるニーズを把握の上、ジェンダー視点に立った取り組みを予定するため、GI(S)(ジェンダー活動統合案件)と設定する。具体的な取り組みとしては、能力開発の対象者の選定時等にジェンダーバランスに考慮する。データ収集時は、男女別で収集し分析するなど留意し、年齢や社会的属性の情報を加え、情報の精緻化を図る。
(14) 広報活動
本プロジェクトにおいて活動の効果を最大化するため、効果的な広報について検討する。スマートシティアプローチの体制構築のための本邦・海外企業へのシェムリアップ市街地及び周辺エリアへの誘致や、市民や行政官によるスマートシティへの理解促進等、多岐に亘る目的を設定し、戦略的に実施する7。
4 本プロジェクト内で想定される民間連携の具体的な方策、相手先、セクター等をプロポーザルで提案すること。
5 想定されるパイロット事業の予算については、1章に記載の通り定額計上とする。プロポーザルにおいて、想定されるパイロット事業の案を、対応する課題、効果、工期、機材、内容等を含めできる限り具体的に記載すること。予算とリソースの範囲内で複数のパイロット事業の実施することを想定している。
6 現時点での想定をプロポーザルに記載する
7 市民やステークホルダーへの効果的な広報の施策がある場合にはプロポーザルに記載すること。
(15) 研修計画及び活動への助言と支援
本邦/第三国研修計画は、長期専門家が中心となり立案、実施することを想定している。発注者は、それぞれの専門分野の観点から必要に応じて助言、支援を行う。
第7条 業務の内容
全体計画
(1) ワークプラン及びMonitoring Sheet Ver.1の作成・協議
ア) 要請書や既存関連資料・情報等を整理した上で、プロジェクト実施の基本方針・方法、業務工程計画等を検討し、業務計画書(案)(和文)/ワークプラン(案)
(英文)を作成する。
イ) 本業務のモニタリングに必要な指標の基準値・目標値の設定に向け、具体的な基準値・目標値(案)及びその測定手法を予備的に検討する。また、ベースラインとなるデータの収集方法を検討し、Monitoring Sheet I & II Ver.1(案)(英文)を作成する。
ウ) 業務計画書(案)/ワークプラン(案)(英文)及びMonitoring Sheet I & II Ver.1
(案)(英文)について長期専門家チームと事前調整の上JICA社会基盤部に提出し、JICA社会基盤部及びカンボジア事務所との擦り合わせを行う。
エ) ワークプラン(案)及びMonitoring Sheet I & II Ver.1(案)の内容を先方実施機関に説明・協議し、必要に応じて修正を行い、ワークプラン及びMonitoring Sheet I & II Ver.1(英文)として確定する。
(2) モニタリングの実施
ア) 本プロジェクト実施にあたっては、定期的に報告・協議すべき共通のモニタリング項目を定めたMonitoring Sheet(JICA指定様式)を基に、日常的な事業モニタリングを行うこととする。
イ) 具体的な項目としては、活動報告のほか、成果発現状況、解決すべき実施上の課題・懸案事項、プロジェクトの進捗及び成果に正または負の影響を及ぼす外部要素がある。
ウ) 受注者は、6ヵ月に1度を目途に、JCC等での議論も踏まえながら長期専門家チーム及びC/P機関と共同でMonitoring Sheetを作成し、承認を得た上で、JICAカンボジア事務所に提出すること。
エ) また、モニタリング実施にあたっては、プロジェクト終了時に作成されるプロジェクト業務完了報告書やその後の事後評価も見据えて、必要と判断される場合にはPDMの変更について発注者に事前に提案・協議を行い、先方実施機関と協議すること。
(3) 定期的な報告の実施(Progress Report)
ア) 本プロジェクト実施にあたっては、各種調査、能力強化施策、ロードマップ最終化等多岐に亘る業務を実施することから、Monitoring Sheet と合わせて、業務内容の進捗をProgress Reportとして取り纏め、6か月に一度を目途に、発注者及びカンボジア側に定期的に提出する。
イ) Progress Report の内容は、各活動の成果や成果物を取り纏めるものとし、長期専門家チームと事前に調整して提出する。
(4) 指標の基準値・目標値(案)の検討及び設定及び評価
ワークプラン及びMonitoring Sheet Ver.1の作成において予備的に検討した、モニタ
リングに必要な指標の基準値・目標値についてレビューを行い、C/Pと共同でベースライン調査を実施し、指標の基準値・目標値を設定する。提出の目安はプロジェクト開始後6か月を想定している。
(5) 合同調整委員会(JCC)の開催
プロジェクト実施中には、第6条(5)2)に記載の役割を実施するため、年2回を目安にJCCを開催する。
(6) C/P及び関係機関との協議議事録(M/M: Minutes of Meetings)の作成
関係機関との調整会議、各報告書説明・協議については、実施後、議事録(M/M)を策定し、発注者に速やかに提出する。特に JCC 等の協議開催に際しては、協議内容を M/M に取りまとめ、要すればカンボジア側関係機関の確認を求め、署名を得たうえで提出すること。
(7) プロジェクト業務完了報告書の作成
本プロジェクト終了3カ月前に、先方実施機関及び長期専門家チームと協同で業務完了報告書(案)の英文、和文、クメール語版を作成し、JICA 社会基盤部に提出する。受注者は、JICA 社会基盤部及びカンボジア事務所による確認を経て修正を行い、報告書を修正し、業務完了報告書(和文・英文・クメール語)を発注者に提出する。
(8) 詳細計画策定フェーズ及び本格活動実施フェーズでの活動
詳細計画策定フェーズにおいては、様々なアクターを巻き込んだうえで、シェムリアップの目指す都市としての在り方やビジョンを整理し、具体的な都市課題の解決策の検討およびロードマップの最終化を行う。更に、検討には気候変動対策の適応性及びジェンダー視点も組み込み、成果、活動、指標等に反映する。なお、情報収集・確認調査で実施したビジョン・ロードマップの議論を再度行うのではなく、先に進めるための準備という意図を明確にする。
詳細計画策定フェーズにおいては、主に本格活動フェーズの具体的な詳細計画を策定するための活動を実施する。その上で、本格活動実施フェーズにおいては、詳細計画策定フェーズで定めたビジョン、スマートシティロードマップを実践する。
プロジェクトの成果・活動
(9) 成果1:スマートシティアプローチが策定され、関係機関の協力体制が構築
される
(詳細計画策定フェーズ)
• 活動1-1 スマートシティ関連機関のレビュー・課題分析
• 活動1-2 ロードマップの最終化
• 活動1-3 ロードマップの実施に必要な調整・協力体制の検討
(本格活動実施フェーズ)
• 活動1-4 調整・協力メカニズムの構築・運用
• 活動1-5 スマートシティ推進のための法・制度に関する改善案の提案
⮚ スマートシティアプローチの準備段階を成果1に位置付ける。詳細計画策定フェーズにおいては、詳細計画を策定するために活動1-1から活動1-3を実施する。
⮚ 受注者は、長期専門家チームと連携して成果実現に当たり、特に活動1-1, 1-
5を実施する想定である8。1-1は、スマートシティロードマップの最終化やスマートシティアプローチの策定にあたり必要な情報の整理・を実施する。また、1-3においては、検討体制に必要な情報収集を行う。
⮚ 活動1-5は本格活動実施フェーズにおける活動であるものの情報収集は、1-1の内容に含まれる。
⮚ ロードマップの最終化に当たっては、シェムリアップ州におけるスマートシティアプローチの素案を組み込むこと。
⮚ 詳細計画策定フェーズにおいては、ロードマップの最終化を目指し、各関連機関と協議をそれぞれが実施する役割やタイムライン等を確定させ、ロードマップ文書に纏め承認を得る。
(10) 成果2:都市課題解決策の試行により、スマートシティアプローチの実施プロセスが確立される
(詳細計画策定フェーズ)
• 活動2-1 実施するパイロット事業の特定
• 活動2-2 情報収集・確認調査で実施した実証事業から得られる教訓の整理・検討
• 活動2-3 課題・解決策・当事者とそれらの関係性に係る分析
(本格活動実施フェーズ)
• 活動2-4 ロードマップに基づいたパイロット事業の実施
⮚ スマートシティアプローチの実施・試行の段階に位置付ける。詳細計画策定フェーズにおいては、詳細計画を策定するために活動2-1から活動2-3を実施する。
⮚ 活動2-2に記載の「情報収集・確認調査で実施した実証事業」は、2021年12月に実施予定である。実施内容は、スマートパーキングシステム、スマートスクーター・シェアリングサービスである。
⮚ 活動2-3に関して、シェムリアップ市街地及び周辺エリアの都市課題と解決策の案、それに関連するステークホルダー等の関係性を分析し、パイロット事業の実施に繋げる検討段階を想定している。
⮚ 本成果は、長期専門家と連携のもと、受注者が主として実施することを想定している。詳細計画策定フェーズにおいて、本格活動実施フェーズで実施するパイロット事業を確定し、関連組織の役割を確定させ合意の上、詳細計画にまとめる。
⮚ パイロット事業の想定が当初と異なる場合は必要に応じて、契約変更を実施する。
(11) 成果3:スマートシティアプローチのモニタリング・評価システムが構築される
(詳細計画策定フェーズ)
• 活動3-1 キャパシティアセスメント(組織、個人、インフラ)の実施および能力強化プログラムの作成
• 活動3-2 シェムリアップ州政府に開設予定のスマートシティ課の使命と役割、所掌内容業務のドラフト作成
• 活動3-3 民間連携強化等のためのワンストップ窓口の設置
• 活動3-4 様々なステークホルダーとのナレッジ共有
8 現時点で想定される方法論、具体的な想定等がある場合はプロポーザルに記載すること。
(本格活動実施フェーズ)
• 活動3-5 能力強化プログラムの実施
• 活動3-6 ワンストップ窓口運営の体系化
⮚ 様々なアクターが参画するスマートシティアプローチの実施体制の定着化を企図している。詳細計画策定フェーズにおいては、本格活動実施フェーズの詳細計画を策定するために活動3-1から活動3-4を実施する。
⮚ 受注者は、民間連携、事業計画の検討・策定段階から長期専門家と適宜連携を図る。
⮚ 3-3のワンストップ窓口にかかる活動は、3-2のスマートシティ課と連携または一体での活動が想定される。
第8条 報告書等
作成・提出する報告書等は以下のとおり。本契約における最終成果品は「プロジェクト業務完了報告書」とし、提出期限は2025年2月下旬とする。
(1) 報告書
業務の各段階において作成・提出する報告書等は以下のとおりとする。プロジェクト業務完了報告書には、(2)の技術協力作成資料を添付するものとする。
なお、以下に示す部数は報告書として発注者へ提出する部数であり、先方実施機関との協議、国内の会議等に必要な部数は別途用意する。
レポート名 | 提出時期 | 部数 |
業務計画書 (共通仕様書の規定に基づく) | 契約締結後 10営業日以内 | 和文:2部 |
Monitoring Sheet I & II “Ver. | 業務開始後 | ●英文:5部(JICA 2部・ |
1” (フォーマットに基づく) | 3ヶ月以内 | カンボジア側 3部) ●クメール語:3部(JICA 1 |
部・カンボジア側 2部) | ||
ワークプラン | 業務開始後 3ヶ月以内 | ●和文要約版:2部 ●英文:5部(JICA 2部・カンボジア側 3部) ●クメール語: 3部(JICA 1 部・カンボジア側 2部) |
Monitoring Sheet Summary、I & II (フォーマットに基づく) | 業務開始後約6か月毎 | ●英文:3部 ●クメール語:3部(JICA 1 部・カンボジア側 2部) |
Progress Report | 業務開始後約6か月毎 | ●英文:5部(JICA 2部・カンボジア側 3部) ●クメール語:3部(JICA 1 部・カンボジア側 2部) |
詳細計画策定調査報告書(シ ェムリアップにおけるスマートシティアプローチの素案を | 詳細計画策定フェーズの終了時 | ●英文:3部 ●クメール語:3部(JICA 1 部・カンボジア側 2部) |
含む) |
プロジェクト業務完了報告書 | 2025年2月下旬 ( プロジェクト終了3か月前に案を提出) | ●和文:2部 ●英文:5部(JICA 2部・カンボジア側 3部) ●クメール語:3部(JICA 1 部・カンボジア側 2部) ●CD-R:2枚(JICA 1枚・カンボジア側 1枚) |
プロジェクト業務完了報告書については製本することとし、その他の報告書等は簡易製本とする。報告書等の印刷、電子化(CD-R)の仕様については、「コンサルタント等契約における報告書の印刷・電子媒体に関するガイドライン」を参照する。
なお、各報告書の記載項目(案)は発注者と受注者で協議、確認する。
(2) 技術協力作成資料
受注者が直接もしくは受注者がC/Pを支援して作成する以下の資料を提出する。提出にあたっては、それぞれの完成年次のプロジェクト業務進捗報告書に添付して提出することとする。また、プロジェクト業務完了報告書提出時には、その時点で使用している最新の資料一式を別冊として提出することとする。
ア) パイロット事業実施レポート(英語、クメール語)
(3) 業務従事月報
受注者は、国内・海外における業務従事期間中の業務に関し、以下の内容を含む業務月報を作成し、共通仕様書第7条に規定されている業務従事月報に以下の内容を添付して発注者に提出する。なお、先方と文書にて合意したものについても、適宜添付の上、発注者に報告するものとする。
ア) 今月の進捗、来月の計画、当面の課題イ) 活動に関する写真
ウ) 打合簿管理エ) WBS
オ) 業務フローチャート
また、ア)については毎月の業務進捗をC/Pと共有するため、クメール語でも作成すること。
(4) 議事録
受注者は、C/Pおよび関連機関との協議議事録(M/M)を作成すること。必要に応じ、発注者及びコンサルタントが主催する関連会議・検討会における議題、出席者、質疑内容等についても開催後5日営業日程度のうちに議事録を作成し発注者に提出する。JICAカンボジア事務所における打合せについても、同様とする。
(5) その他
その他、発注者が必要と認め報告を求めたものについて提出する。
(6) 報告書等の仕様及び作成にあたっての留意事項
ア) 各報告書は、固有名詞、用語、単位、記号等の統一性と整合性を確保し、その内容を的確に簡潔に記述すること。また、外国文についても当該分野の経験・知識ともに豊富なネイティブスピーカーの校閲を行い、読み易いものとすること。
イ) 各報告書の先方政府への説明・協議に際しては、事前に発注者に提出し承諾を得ること。
ウ) 各報告書の表紙の裏面には、業務実施時に用いた通貨換算率を記載すること。エ) 略語対照表を報告書に添付し、略語の使い方について統一を図ること。
オ) 報告書が分冊形式になる場合は、本編と例えばデータの根拠との照合が容易に行えるように工夫を施すこと。
カ) 発注者が開催する各種会議における提出物については、開催日の5日前には発注者に提出し、事前説明を行うこと。
キ) 報告書の作成にあたっては、結果のみでなく、根拠となる基準等、検討過程に関する記述を十分に行い、C/Pへの広範囲な技術移転、技術蓄積を図るよう留意すること。
第4章 業務実施上の条件
(1)業務工程
本業務は、2022年2月の業務開始から2025年3月までの37ヶ月間を複数年度業務実施契約にて実施する。2022年4~5月を目途にMonitoring Sheet Ver.1を提出する。その後、6か月おきにMonitoring Sheetを提出し、2025年3月までに業務完了報告書を提出する。
(2)業務量目途と業務従事者構成案
1)業務量の目途
約18.00人月(現地:16.50人月、国内1.50人月)
2)業務従事者の構成案
業務従事者の構成(及び格付案)は以下を想定していますが、競争参加者は、業務内容等を考慮の上、最適だと考える業務従事者の構成(及び格付)を提案してください。
① 業務主任者/スマート技術/民間連携(2号)
② 財政/事業計画(3号)
③ パイロット事業計画・実施支援
(3)現地再委託
以下の業務については、業務対象国・地域の現地法人(ローカルコンサルタント等)への再委託を認めます。
⮚ パイロット事業
(4)配付資料/公開資料等
1)配付資料
⮚ シェムリアップ市の都市環境改善にかかる情報収集・確認調査:ドラフトファイナルレポート(和文)
⮚ 署名済み協議議事録(M/M)
⮚ 要請書
2)公開資料
⮚ シェムリアップ/アンコール地域持続的振興総合計画調査(2006)
https://openjicareport.jica.go.jp/340/340/340_109_11825825.html
(5)対象国の便宜供与
先方政府による便宜供与は M/M(配布資料)に従い、以下に記載のとおりとする。インターネット設備(Wifi ルーター・通信費)は見積もりに含めること。
⮚ カウンターパートの配置及び交通費及び日当
⮚ JICA 専門家チームのためのオフィススペース(電気、水道、空調機)
⮚ 既存データ及び情報の提供
⮚ プロジェクトの実施のための公文書の発行
⮚ 医療サービスへのアクセスに係る情報提供及び支援
(6)その他留意事項
1)コンプライアンスの確保
本業務を実施するにあたり、不正行為の防止のためのコンプライアンス確保の体制について、提案があればプロポーザルにて記載すること。
2)安全管理
現地業務期間中は安全管理に十分留意する。外務省海外安全ホームページ
(http://www.anzen.mofa.go.jp/)などにより最新の関連情報の入手に努め、渡航の際には外務省の「たびレジ」への登録を行うこと。また同国の治安状況及び COVID- 19の影響については、JICA カンボジア事務所及び在カンボジア日本大使館などにおいて、十分な情報収集を行うとともに、現地作業時の安全確保のための関係諸機関に対する協力依頼及び調整作業を十分に行う。同事務所と常時連絡が取れる体制とし、当地の治安状況及び COVID-19の影響を受けた隔離措置等、移動手段や安全対策措置(移動時間の制限含む)等について同事務所と緊密に連絡をとるよう留意する。現地業務中における安全管理体制をプロポーザルに記載すること。
3)不正腐敗の防止
本業務の実施にあたっては、「JICA 不正腐敗防止ガイダンス(2014年10月)」
(http://www2.jica.go.jp/ja/odainfo/pdf/guidance.pdf)の趣旨を念頭に業務を行うこと。なお、疑義事項が生じた場合は、不正腐敗情報相談窓口または JICA 担当者に速やかに相談するものとする。