Contract
xx県工事請負契約約款運用基準
第1 全般的事項
1 この約款は、xx県財務規則(以下「規則」という。)第105条第3項の規定に基づくものであるから、工事請負の契約は、これを基準として約定しなければならないこと。
2 従来どおり契約書と約款とを分離するが、契約ごとに契約書に約款を添付しなければならないこと。
3 この約款は、一般的な規定であるので、具体的な契約の締結に当たっては、規則に違反しない限りにおいて適宜変改を加えることは差し支えないが、その場合は、予算
(工事)執行伺いに約款との相違点を明示し、変改の理由を付記すること。
4 契約の締結に当たっては、特に支障のない限り次のとおりとすること。
(1) 当初契約
工事請負契約書(別記様式第1号)によること。
(2) 変更契約
工事請負変更契約書(別記様式第1号の2)によること。
5 別記様式について必要に応じ、加除等を行った場合には、その旨を予算(工事)執行伺いにおいて明らかにすること。
第2 各条項について
1 第1条関係
(1) 第3項において、施工方法等については、原則として受注者の責任において定めることとしているので、設計図書において特別の定めをする場合は、その必要性を十分検討し、必要最小限のものとすること。
(2) 第4項の守秘義務は、公共の施設の設計・施工情報が外部に漏れた場合の安全上、警備上等の重大性を勘案の上、入札執行前の説明において趣旨の徹底を図ること。
(3) 第5項において、受注者が個人情報を取り扱う場合にあっては、別添の個人情報取扱特記事項を遵守すること。
(4) 第13項において、受注者が共同企業体を結成している場合には、契約担当者と受注者との間で行うすべての行為は共同企業体の代表者を通じて行うこととなったこと。
2 第3条関係
(1) 第1項の工程表の提出は、工程表(別記様式第2号)による。ただし、共通仕様書に定める施工計画書を契約締結後14日以内に提出した場合、工程表の提出は、共通仕様書に定める施工計画書の提出をもって代えるものとすること。
(2) 第1項の請負代金内訳書の提出は、請負代金内訳書(別記様式第2号の2)による。
なお、請負代金内訳書については、承認を要せず、発注者及び受注者を拘束するものではないので、第24条の規定による請負代金額の変更、第29条の規定による天災その他の不可抗力による損害の負担、第37条の規定による部分払等を行う場合の額の確認等に当たって受注者と協議する額の算定は、工程表を参考にして設計図書の内訳により行うものとすること。
3 第4条関係
工事完成保証人制度を廃止したことにより、原則として、契約保証金その他の金銭的保証を求めることとしたこととする。なお、具体的な取扱いについては別に定める。
4 第5条関係
工事請負代金に係る債権譲渡の具体的な取扱いについては、別に定める。
5 第7条関係
下請契約に係る具体的な取扱いについては、別に定める。
6 第7条の2関係
(1) 建設資材の購入の通知は、建設資材購入通知書(別記様式第3号)によること。
(2) 「契約」とは、口頭による売買契約を含むものであること。
(3) 「その他必要な事項」とは、契約の相手方(購入先)の住所、購入資材名、購入金額及び県内に営業所を有しない者から購入した理由等を含むものであること。
7 第7条の3関係
(1) 発注者は、受注者に対して、社会保険等未加入建設業者が第1項各号に掲げる届出を行うよう指導することを指示するものとする。
(2) 第2項の「特別の事情」が認められる場合は、災害等で緊急に応急工事を行う必要がある場合並びに特殊な技術、機器及び設備等を有することを必要とし、その技術等を有する者と下請契約をしなければ契約の目的を達成することができない場合をいい、「特別の事情」に該当するか否かの判断については、個別具体的に判断するものとする。
(3) 第2項の「発注者の指定する期間内」とは、指示した日から起算して概ね30日以内とする。
8 第9条関係
(1) 監督員の選任(変更)の通知は、監督員選任(変更)通知書(別記様式第4号)によること。
(2) 第2項における監督員の権限は、次のとおりである。ア 約款の他の条項に定めるもの
(ア) 受注者の工事関係者に関する措置請求(第12条第2項) (イ) 工事材料の検査(第13条第3項)
(ウ) 工事材料の調合又は工事施工の立会い及び見本検査(第14条第4項)
(エ) 支給材料等の検査(第15条第2項)及び支給材料又は貸与品の使用方法が明示されていない場合の指示(第15条第11項)
(オ) 工事の施工部分が設計図書に適合しない場合の改造請求及び破壊検査(第17条)
(カ) 条件変更に係る施工条件等の調査(第18条第2項)
(キ) 臨機の措置に係る受注者に対する意見及び措置請求(第26条第1項及び第3項)
イ 約款に基づく契約担当者の権限とされる事項のうち、契約担当者が必要と認めて監督員に委任したもの
ウ 第2項各号に掲げるもの
(ア) 設計図書に定めるところにより、契約の履行についての受注者又は現場代理人に対する指示、xx又は協議
(イ) 設計図書に基づく工事の施工のための詳細図等の作成及び交付又は受注者が作成した詳細図等の承諾
(ウ) 設計図書に基づく工程の管理、立会い、工事の施工状況の検査又は工事材料の試験若しくは検査(確認を含む。)
(3) 第3項において、「2名以上の監督員を置き、前項の権限を分担させたとき」とは、同一の監督業務について工種ごとに監督員を任命して、権限を分担させた場合をいい、この場合には、それぞれの職務内容を監督員選任(変更)通知書に明示す
ること。
9 第10条関係
(1) 第1項の[ ]の部分には、工事が建設業法第26条第3項に該当する場合に「専任の」の字句を記入するものとする。ただし、当該工事が同条第4項の工事に該当する場合には、監理技術者の[ ]の部分に「監理技術者資格証の交付を受けた特例の」の字句を、同条第5項の工事に該当する場合には、監理技術者の[ ]の部分に「監理技術者資格証の交付を受けた専任の」の字句を記入する。
(2) 工事が建設業法第26条第2項に該当する場合には、「xx技術者」に代え「監理技術者」を適用するものであること。
(3) 現場代理人、専任の監理技術者等(監理技術者、監理技術者補佐又はxx技術者をいう。 )は、建設業法第7条第2号又は第15条第2号に規定する、営業所ごとに置く専任の技術者でないこと。
(4) 現場代理人等の通知は、現場代理人等通知書(別記様式第5号)(現場代理人等を変更する場合は現場代理人等変更通知書(別記様式第5号の2))によること。
(5) 第3項における現場代理人の「常駐を要しないこととすること」が可能であって、工事現場を兼務することができる場合の具体的取扱いについては、別に定める。
10 第11条関係
契約の履行についての報告とは、過去の履行状況についての報告のみでなく、施工計画書等の履行計画についての報告も含むものであること。
11 第16条関係
(1) 第1項は契約担当者の工事用地の確保義務を規定したものであるが、「乙が工事の施工上必要とする日」とは、受注者の工事の進捗状況を勘案して現実に受注者が工事を施工するため、用地を必要とする日をいう。
(2) 第3項の「撤去」には、支給材料又は貸与品を契約担当者に返還することが含まれること。
(3) 第4項の「処分」には、支給材料又は貸与品を回収することが含まれること。
12 第20条関係
(1) 第1項において、「工事用地等の確保ができないため工事の全部又は一部の施工を中止させなければならない場合」とは、現実に受注者が工事を施工できないと認められるときをいう。
(2) 第3項の「増加費用」とは、中止期間中、工事現場を維持し又は工事の続行に備えるため労働者、建設機械器具等を保持するために必要とされる費用、中止に伴い不要となった労働者、建設機械器具等の配置転換に要する費用、工事を再開するための労働者、建設機械器具等を工事現場に搬入する費用等をいう。
(3) 工事中止及び工事再開の通知は、工事中止(再開)通知書(別記様式第6号)によること。
13 第23条関係
(1) 第1項の「工期の変更」とは、第15条第7項、第17条第1項、第18条第5項、第 19条、第20条第3項、第21条第1項、第22条第1項及び第2項並びに第43条第2項の規定に基づくものをいう。
(2) 工期変更の協議は、工期変更協議書(別記様式第7号)によること。
(3) 第2項の「工期の変更事由が生じた日」とは、第15条第7項においては、支給材料等に代えて他の支給材料等を引き渡した日、支給材料等の品名等を変更した日又は支給材料等の使用を請求した日、第17条第1項においては、監督員が改造の請求を行った日、第18条第5項においては、設計図書の訂正又は変更が行われた日、第
19条においては、設計図書の変更が行われた日、第20条第3項においては、契約担当者が工事の施工の一時中止を通知した日、第43条第2項においては、受注者が工事の施工の一部中止を通知した日をいうものであること。
14 第24条関係
(1) 第1項の「請負代金額の変更」とは、第15条第7項、第17条第1項、第18条第5項、第19条、第20条第3項、第21条第2項、第22条第3項及び第43条第2項の規定に基づくものをいう。
(2) 第2項の「請負代金額の変更事由が生じた日」とは、第15条第7項においては、支給材料等に代えて他の支給材料等を引き渡した日、支給材料等の品名等を変更した日又は支給材料等の使用を請求した日、第17条第1項においては、監督員が改造の請求を行った日、第18条第5項においては、設計図書の訂正又は変更が行われた日、第19条においては、設計図書の変更が行われた日、第20条第3項においては、契約担当者が工事の施工の一時中止を通知した日、第21条第2項においては、受注者が同条第1項の請求を行った日、第22条第3項においては、契約担当者が同条第
1項又は第2項の請求を行った日、第43条第2項においては、受注者が工事の施工の一部中止を通知した日をいうものであること。
(3) 第3項の「受注者が増加費用を必要とした場合又は損害を受けた場合」とは、第 15条第7項、第17条第1項、第19条、第20条第3項、第21条第2項、第22条第3項及び第43条第2項の規定に基づくものをいう。
15 第25条関係
(1) 第1項の請求は、残工事の工期が2か月以上ある場合に行うことができること。
(2) 第2項の「変動前残工事代金額」の算定の基礎となる「当該請求時の出来形部分」の確認については、第1項の請求があった日から起算して14日以内で契約担当者が受注者と協議して定める日において、監督員に確認させるものとする。この場合において、受注者の責めにより遅延していると認められる工事量は、当該請求時の出来形部分に含めるものとする。
(3) 第4項に規定する再スライドを行う場合は、(1)及び(2)を準用すること。
(4) 契約担当者は、入札執行前の説明において(1)及び(2)の事項を承知させること。
(5) 第5項の「特別な要因」とは、主要な建設資材の価格を著しく変動させるおそれのある原油価格の引上げのような特別な要因をいう。
16 第29条関係
(1) 第4項の「請負代金額」とは、被害を負担する時点における請負代金額をいうものであること。
(2) 1回の損害額が当初の請負代金額の1,000分の5の額(この額が20万円を超えるときは20万円)に満たない場合は、第4項の「当該損害の額」は0円として取り扱うこと。
(3) 第4項の「当該損害の取片付けに要する費用」とは、第2項により確認された損害の取片付けに直接必要とする費用とする。
(4) 契約担当者は、入札執行前の説明において(1)及び(2)の事項を承知させること。
17 第31条関係
(1) 工事完成の通知は、完成届(別記様式第8号)によること。
(2) 前項の通知は、工期の最終日までに発注者に到達しなければならないこと。ただし、工期の最終日が「xx県の休日を定める条例(xxx年xx県条例第22号)」第2条第1項に規定する県の休日である場合は、直後の開庁日までとする。
(3) 工事完成検査の結果通知は、工事完成(既済部分)検査書(別記様式第9号)に
よること。
(4) 工事目的物の引渡の申出は、引渡申出書(別記様式第10号)によること。
18 第32条関係
(1) 請負代金の支払請求は、請求書(別記様式第11号)によること。ただし、請負代金の債権譲渡を承諾した場合の支払請求は、請求書[債権譲渡](別記様式第11号の2)により、請負代金の受領委任を承諾した場合の支払請求は、請求書[代理受領](別記様式第11号の3)によること。
(2) 前項ただし書に規定する場合においては、口座振替の方法による支払の申出は、口座振替申出表示の欄に必要事項を記入すること。
19 第33条関係
工事目的物の部分使用の協議は、工事の部分使用について(別記様式第12号)によること。
20 第34条関係
(1) 前払金の支払請求は、請求書によるものとし、支払は、口座振替の方法に限ること。
(2) 中間前金払の認定にあたっては、次の要件を満たすことを確認すること。ア 工期の二分の一を経過していること。
イ 工程表により工期の二分の一を経過するまでに実施すべきものとされている当該工事に係る作業が行われていること。
ウ 既に行われた当該工事に係る作業に要する経費が請負代金の額の二分の一以上の額に相当するものであること。
(3) 中間前金払の認定の請求は、工事の履行報告とともに、認定請求書(別記様式第 12号の2)により行うものとし、認定した場合の結果の通知は、認定調書(別記様式第12号の3)によること。
(4) 中間前金払の支払請求は、請求書によるものとし、支払は、口座振替の方法に限ること。
(5) 第8項に規定する政府契約の支払遅延防止等に関する法律(昭和24年法律第 25 6号)第8条第1項本文に規定する財務大臣が決定する率は、昭和24年12月12日大蔵省告示第 991号で定める率とする。
(6) 前払金及び中間前払金の具体的な取扱いについては、別に定める。
21 第35条関係
第2項において、前払金超過額を返還する場合における前払金の保証契約の変更は、その超過額を返還した後に行うものとし、その変更後の保証金額は、減額後の前払金額を下らないこと。
22 第37条関係
(1) 第1項ただし書きの規定により、部分払は工期中3回(中間前払金を請求する場合にあっては2回)を限度として行うことができるとしているが、請負代金額に応じて次に定める回数を超えることができないものとすること。なお、当該回数は、契約書の「出来形部分払の回数」の欄に記載すること。
ア 請負代金額 100万円以上1,000万円未満
2回(中間前払金を請求する場合は1回)イ 請負代金額 1,000万円以上
3回(中間前払金を請求する場合は2回)
(2) 出来型部分又は工事現場に搬入済みの工事材料(以下「既済部分」という。)の確認は、請負工事既済部分検査請求書(別記様式第13号)によること。
(3) 既済部分の結果の通知は、工事完成(既済部分)検査書(別記様式第9号)によること。
(4) 部分払の支払請求は、請求書によること。ただし、請負代金の代理受領を承諾した場合の支払請求は、部分払請求書[代理受領](別記様式第13号の3)によること。
(5) 口座振替の方法による支払の申出は、口座振替申出表示の欄に必要事項を記入すること。
(6) 中間前払金の請求は、部分払金の請求後はこれを行うことができないものとする。
23 第38条関係
指定部分に係る工事完成の通知は、指定部分完成届(別記様式第8号の2)によること。
24 第39条関係
(1) 契約担当者は、入札執行前の説明において次に掲げる事項を承知させること。 ア 各会計年度における請負代金額の支払限度額(○年度○%と割合で明示するこ
と。)
イ 各会計年度における請負代金額の支払限度額及び出来高予定額は、受注者決定後契約書を作成するまでに落札者又は随意契約の場合における契約の相手方に通知すること。
25 第40条関係
第2項は、いわゆるゼロ国債、ゼロ県債を対象とした規定であること。
26 第41条関係
(1) 第2項における部分払金の額の算出に当たっては、 付録を参考とすること。
(2) 第3項の部分払金の回数の設定に当たっては、22中「請負代金額」を「支払限度額」と読み替えて準用する。
27 第42条関係
工事請負代金の第三者による代理受領の具体的な取扱いについては、別に定める。
28 第46条及び第47条関係
発注者の解除権の具体的な取扱いについては、別に定める。
29 第52条関係
(1) 第6項の「撤去」には、支給材料又は貸与品を契約担当者に返還することが含まれること。
(2) 第7項の「処分」には、支給材料又は貸与品を回収することが含まれること。
30 第53条関係
(1) 第1項第1号による履行遅滞による損害賠償又は第3号に規定する第46条第2号に基づく契約解除による損害賠償の遅延日数については、検査期間を算入しないこと。
(2) 工期内に工事が完成し、検査の結果不合格の場合には、完成した日から契約に定めた工事完了の日までの日数は、修補日数から差し引いて遅延日数を算定すること。
(3) 受注者の履行遅滞の場合における損害金の具体的な取扱いについては、別に定める。
31 第56条関係
工事請負契約が、住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成11年法律第81号)第 94条第1項に規定する住宅新築請負契約の場合には、次の条項を特約事項として締結すること。
「工事目的物のうち住宅の品質確保の促進等に関する法律施行令(平成12年政令第 64号)第5条に定める部分の瑕疵(構造耐力又は雨水の浸入に影響のないものを除く。
)について請求等を行うことのできる期間は、10年とする。この場合において、第5 6条第1項から第8項までの規定は適用しない。 」
32 第60条関係
仲裁合意書は、仲裁合意書(別記様式第14号)によること。
33 第61条関係
「契約の締結に要する費用」とは、契約書類の印刷代、浄書料、印紙代等の費用をいう。
付録(約款第41条関係)
債務負担行為に係る契約の部分払金額等の計算事例
[前提条件]
・請負代金額 400百万円
・支払限度額 | 初年度 | 198百xx | x年度 | 202百万円 |
・出来高予定額 | 初年度 | 220百xx | x年度 | 180百万円 |
・前払率 | 40% | |||
・中間前金率 | 20% | |||
・部分払の回数 | 初年度2回、次年度2回 | |||
・部分払の留保率 | 10%(9分金払) | |||
・部分払時の出来高 | 初年度第1回請求時の出来高 | 150百万円 | ||
〃 第2回 〃 | 220百万円 |
[計算方法]
◎ 初年度
※ 通常、年度の最終回の部分払請求は年度末に行われるので、第2回目の請求は年度末に行われるものとする。
翌年度第1回請求時の出来高 280百万円
〃 第2回 〃 360百万円
○ 初年度の前払金額
=初年度の出来高予定額×4/10
=220×4/10
=88百万円
○ 初年度の中間前払金額
=初年度の出来高予定額×2/10
=220×2/10
=44百万円
○ 初年度第1回の部分払金額
=請求時の出来高の請負代金相当額×9/10
-(前会計年度までの支払金額+当該会計年度の部分払金額)
-{請求時の出来高の請負代金相当額
-(前会計年度までの出来高予定額+出来高超過額)}
×{(当該会計年度前払金額+当該会計年度中間前払金額)
/当該会計年度出来高予定額}
=150×9/10-(0+0)-{000-(0x0)}x{(00x00)/000}
=45百万円
○ 初年度第2回(年度末)の部分払金額
=220×9/10-(0+45)-{220-(0+0)}×{(88+44)/220}
=21百万円・・・・支払うべき部分払金額
ただし、支払限度額を超えると支払ができなくなるので、支払限度額の余裕額の確認が必要となる。
支払限度額の余裕額
=支払限度額-前払金額-中間前払金額-第1回部分払金額
=198-88-44-45
=21百万円
第2回目に支払うべき部分払金額(21百万円)は、支払限度額に収まっているので、そのまま支払われることとなる。
なお、仮に支払限度額が 190百万円であった場合には、支払限度額の余裕額は13百万円となり、第2回目の部分払については、13百万円しか支払うことができなくなるので、このようなことがないように、あらかじめ支払が可能な範囲内で年度末の出来高予定額を決める必要がある。
◎ 次年度
○ 次年度の前払金額
=次年度の出来高予定額×4/10
=180×4/10
=72百万円
○ 次年度の中間前払金額
=次年度の出来高予定額×2/10
=180×2/10
=36百万円
○ 次年度第1回の部分払金額
=請求時の出来高の請負代金相当額×9/10
-(前会計年度までの支払金額+当該会計年度の部分払金額)
-{請求時の出来高の請負代金相当額
-(前会計年度までの出来高予定額+出来高超過額)}
×{(当該会計年度前払金額+当該会計年度中間前払金額)
/当該会計年度出来高予定額}
=280×9/10-(198+0)-{280-(220+0)}×{(72+36)/180}
=18百万円
○ 次年度第2回の部分払金額
=360×9/10-(198+18)-{360-(220+0)}×{(72+36)/180}
=24百万円
○ 工事完成時の支払金額
=請負代金額-既支払額
=400-88-44-45-21-72-36-18-24
=52百万円