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(8)ナ ソフトピアジャパンビル運営支援システム保守管理業務仕様書
ソフトピアジャパンビル運営支援システム保守管理業務仕様書(以下「仕様書」という。)は、ソフトピアジャパンビル運営支援システム保守管理業務(以下「業務」という。)の基準を示すものであり、その基準は次のとおりである。
指定管理者は、仕様書に基づき、同システムの安定した運用を図り、県有施設の運営管理業務を円滑に行うこと。
第1 委託業務の範囲
1.背景と目的
入居施設管理、貸出施設管理、請求収納管理、徴収事務委託に係る業務などの業務を「ソフトピアジャパン運営支援システム」が担っている。同システムの安定した運用を図り、県有施設の運営管理業務が円滑に行われることを目的とする。
2.対象システム
本業務で対象となるシステムは、「ソフトピアジャパンビル運営支援システム」とし、サーバをソフトピアジャパンセンター内に設置し、ネットワークに接続された業務用パソコンで、同システムを利用している。
本仕様書に定めるアプリケーション、機器類、ソフトウェア、電源及び配線、機器類の設置施工に使用したケーブル、コネクタ類のすべてを対象とする。
3.作業内容
本仕様書に定めた業務遂行上の条件を遵守しつつ、以下の作業を行う。
(1)システム運用管理
業務管理(連絡体制の整備、定期的な業務報告)、インシデント管理(インシデントの受付、発生個所の切り分け、県等への通報、回復の確認と報告等)、問題管理(問題の切り分け、対応状況の把握と変更要求)、変更管理(変更方針・手順の立案、変更要求の分析と実施可否の検討)、リリース管理(リリース方針・手順の立案、スケジュールの調整と実施判断)、構成管理(構成情報の識別・収集、構成情報の維持管理、構成情報の提供)、情報セキュリティ管理(情報セキュリティ事故への対応、リスク評価・分析)、ビル運営支援システムの運用に対する助言、及び県等の指示に基づく設定変更等の作業を行う。
(2)業務アプリケーション管理
改修要件の整理(法改正・制度改正等への影響調査と改修要件調査、その他改修要件調査)、プログラム改修に係る設計・開発(改修に係る基本設計、詳細設計、改修に係るプログラム設計・製造、改修に係るテスト、設計・運用に係る文書の維持管理)、リリース対応(リリース作業計画、本番環境のバックアップ取得、本番環境へのリリース)、業務アプリケーション・プログラム等の管理(プログラム等の払い出し、プログラム等の登録、プログラム等の世代管理)、パッケージソフトウェア保守(パッケージソフトウェアに係る情報提供、パッケージソフトウェアのバージョンアップ)、ビル運営管理システムの円滑な運用に対するユーザ支援等の作業を行う。
(3)関連機器等保守管理
ハードウェア管理(定期保守、臨時保守、利用状況・稼働状況監視、障害対応)、ソフトウェア管理(利用状況・稼働状況監視、マイナーバージョンアップ等の対応)、ネットワーク管理等の作業を行う。
(4)システム運用支援業務
業務データ等のバックアップ、バックアップ媒体等管理(媒体管理、バックアップ媒体世代管理、媒体の外部保管管理、媒体管理及びハンドリング、テープ装置クリーニング)セキュリティ運用(ユーザID・パスワード管理、アクセス状況監視及び管理、ウィルス対策管理)の作業を行う。
第3章 委託業務の詳細
1.システム運営管理
業務アプリケーション、関連機器等で構成される対象システム全体が適切に運用され、インシデントに適切に対応できるように管理を行う。ここでは対象システム全体の運営管理について示し、業務アプリケーションについては別項に示す。
(1)業務管理
ア 連絡体制の整備
業務を再委託する場合には、円滑な業務遂行を維持するため、再委託先の連絡体制一覧、緊急時連絡体制一覧を作製する。
イ 定期的な業務報告
業務を再委託する場合は、再委託先に対し、指定管理者に対して対象システムに係る定期的な業務報告を求めること。
定期的な業務報告の運営ルールについては、「第4章 業務の実施条件 1.定期的な業務報告の運営ルール等 (1)定期的な業務報告のルール」を参照のこと。
(2)インシデント管理
インシデント(システム障害等によるサービスの中断、品質低下を引き起こす又は引き起こす可能性がある全てのイベント)が発生した場合には、利用者の実業務への影響を最小限におさえることを目的に、インシデント対応の管理を行う。具体的には、インシデントの発生連絡を受理後に発生箇所の切り分けを行う。
ア インシデントの受付
業務を再委託する場合は、再委託先等からインシデントの報告を受理し、インシデント状況の把握を行う。
イ 発生箇所の切り分け
発生したインシデントに対し、迅速に障害箇所(サーバ、ネットワーク、パソコン及び業務アプリケーション等)の一次切り分けを行う。
ウ 県への通報
施設利用者に影響を与える障害については、速やかに県へ通知する。あわせて、県の求めに応じた情報収集と対応状況の報告を行う。
エ 回復の確認と報告
県へ通報したインシデントについては、機能の正常性を確認し、県へ障害等が回復した旨
と障害回復時間を報告する。オ インシデントの記録と報告
県へ通報したインシデントについては、発生から回復までの経過措置を時系列に記録するとともに、県へ提出する。
(3)問題管理
対象システムで発生したインシデントの根本原因の究明と根本原因解決策の立案及び実施が確実に行われることを目的に、以下に示す対策を実施する、また業務を再委託する場合は、インシデントの影響範囲の調査、再発防止策の実施及び実施状況の把握や指示を行う。
ア 問題の切り分け
インシデントの発生箇所の切り分けを行い、インシデントの根本原因の調査及び分析を行う。また、指定管理者が対処できない問題については、県に調査状況を報告する。
イ 対応状況の把握と変更要求
インシデントの根本原因と解決策が判明した場合は、その内容を記録し、必要に応じて、後述する「(4)変更管理」の手順に従い、システムの変更要求を行う。
(4)変更管理
業務アプケーションの改修や基本ソフト等のバージョンアップ等の変更が必要となる場合に は、変更に起因するインシデントを防止し、対象システムへの変更を確実かつ効率的に行うために、変更に関する基本的な考え方と手順を整備し、これにより変更に起因するインシデントが業務に与える影響を最小限にとどめる。
ア 変更方針・手順の立案
対象システムに関する変更について、県と調整した上で基本的な方針と手順を整備するイ 変更内容の分析と実施可否の検討
変更内容に関して、影響度、緊急度に基づいて優先度を割り当てる。また、変更が業務に与える影響、変更を達成するために必要なリソース等の観点から、変更内容を評価して分類し、アプリケーションの改修機能量、技術的な制約及び業務上の制約等を考慮して、変更の実施可否について検討する。また、必要に応じて県に報告する。
(5)リリース管理
対象システムに係るアプリケーション・プログラム等のリリースを確実かつ効率的に行うために、リリース対応に関する基本的な考え方と手順を整備し、これによりリリース対応に起因するインシデントが業務に与える影響を最小限にとどめる。
ア リリース方針・手順の立案
リリースの単位、頻度(定期リリース日等)についての基本的な方針と手順を整備する。また、障害対応時等のために、緊急リリースの手続きを別途定め、緊急の本番環境へのリリースを実施する。
イ スケジュールの調整と実施判断
定期的なリリース及び緊急リリースについて、リリース日、リリース時間、業務への影響等について協議検討し、その実施の可否について決定する。作業完了後、異常がないことを確認報告する。
(6)構成管理
対象システムに関するハードウェア、基本ソフト、ミドルウェア、パッケージソフトウェア、業務アプリケーション及びネットワーク等の物理的・論理的構成情報を最新の状態で維持管理する。
ア 構成情報の識別・収集
調達、設置設定した対象システム全体の構成情報(ハードウェア、基本ソフト、ミドルウェア、パッケージソフトウェア、業務アプリケーション及びネットワーク等の仕様、構成、設置場所、設定等)を収集する。
イ 構成情報の維持管理
上記で収集した対象システムに関する構成情報について、変更履歴も含めて、最新の状態で維持管理する。
ウ 構成情報の提供
上記で収集した対象システムに関する構成情報について、県の要求に応じて必要十分な形で提供する。
(7)情報セキュリティ管理
発生した情報セキュリティ事故、システム障害及び災害等による被害の拡大を最小限におさえることを目的に、情報セキュリティ管理及びその対応を行う。また、情報セキュリティ事故、システム障害及び災害等の緊急事態が発生した場合のリスクを評価・分析し、必要となる事前対策を講じることによって、システム機能とサービス提供を速やかに復旧ができるように努め、業務に与える影響を最小限にとどめる。
ア 情報セキュリティ事故への対応
情報セキュリティ事故(不正アクセス、人為的なミス、コンピュータウィルス・ワーム及びサイバーテロ等に起因する情報システムのサービス停止、機密情報の漏えい及びデータ改ざん等)が発生した場合は、速やかに県等に状況を報告し、被害拡大防止や復旧のための対策を行うこととする。
イ リスク評価・分析
情報セキュリティ事故、システム障害及び災害等の緊急事態が発生した場合の対象システムに係るリスクを評価・分析し、リスクの低減手段等を、県に提案する。
2.業務アプリケーション管理
業務アプケーションの機能追加や変更などが生じた場合、業務アプリケーションの一部を改修する。改修規模としては、毎月0.1人月(5年で6人月)と想定し、改修案件については協議して決めるものとする。
また、業務アプリケーションは、将来のハードウェアの入替えやネットワーク構成の変更の後も使用することを想定し、改修する場合は、既存の設計書や報告書からの変更等を明確にし、継続的に管理ができるよう資料や記録を整理すること。
(1)改修要件の整理
県からのアプリケーションの改修(新規機能の追加を含む)要望に伴う影響調査、改修要件の整理・精査を行う。
ア 法改正・制度改正等への影響調査と改修要件調査
法改正や制度改正等があった場合、システム面及び業務運営面における対応方針及び対応策を検討し、システム面の対応を実施した場合の対象システムに係る影響を調査し、改善項目、改善内容、改修規模(画面・帳票数、ステップ数、作業工数など)及びスケジュール等を作成する。
イ その他改修要件調査
パソコンの基本ソフト及び各種ソフトウェア(Webブラウザなど)のバージョンアップに伴う業務アプリケーションの改修や、対象システムに係るサーバ機器の更新に伴う業務アプリケーションの改修等についても、本業務の対象とする。
(2)プログラム改修に係る設計・開発
業務アプリケーションの改修要件をもとに、改修する機能の設計・開発・テストを行う。ア 改修に係る基本設計
業務アプリケーションの改修要件をもとに、ユーザ要求事項を分析し、システム画面や外部インターフェース等のシステム方式を設計する。
具体的には、以下に掲げる項目が網羅されたシステム基本設計書を作成する。ただし、既存機能の改修を行う場合は、既存の設計書の改版でもよいものとする。
・システム方式設計(処理方式、連携方式、機能構成等)
・画面・帳票等の設計
・データベース設計
・テスト計画・テスト仕様書
・作業工数見積書 イ 改修に係る詳細設計
受託者は、「ア 改修に係る基本設計」で作成したシステム基本設計をもとに、業務をより詳細に定義し、開発を進める上でのシステムの内部構造・仕組みを設計する。
具体的には、以下に掲げる項目が網羅されたシステム詳細設計書を作成する。ただし、既存機能の改修を行う場合は、既存の設計書の改版でもよいものとする。
・システム詳細設計
・モジュール構成
・実現ロジック等
ウ 改修に係るプログラム設計・製造
プログラム設計及びコーティングを行い、作成されたプログラムの単体テストを行う。エ 改修に係るテスト
モジュールを結合する結合テスト、システム全体を結合するシステムテスト及び実際の業務を想定した運用テストを行う。
オ 設計・運用に係る文書の維持管理
既存の設計書、運用マニュアル及び利用者マニュアル等について、必要に応じて追加・修正し、常に最新の状態に維持管理する。
(3)リリース対応
プログラム等の本番環境へのリリースに関して、定期的なリリース日を計画し、本番環境へリリースを行う。また、障害対応時等のために、緊急リリースの手続きを別途定め、緊急の本番環
境へのリリースを実施する。ア リリース作業計画
リリース作業を行う前に以下を確認し、当日の作業計画を立てる。
・リリース作業対象システム
・リリース作業日時
・リリース作業者
・リリース作業後の検証日時
・バックアップ取得日時
イ 本番環境のバックアップ取得
本番リリースにおいて、本番環境へのリリース作業を行う前に前世代のリリース対象物のバックアップを取得し、保管する。
ウ 本番環境へのリリース
リリース作業計画にもとづき、計画された日時に本番環境へのリリース作業を行い、本番環境へのプログラムリリース後、安定稼働していることを確認し、県等へ報告する。
(4)業務アプリケーション・プログラム等の構成管理
業務アプリケーション・プログラム(ソース、オブジェクト、ロードモジュール、シェル、ジョブネット、その他定義体等)を世代別に管理する。
ア プログラム等の払い出し
プログラムソース等に修正が必要な場合、必要プログラムソース等の払い出しを行う。イ プログラム等の登録
修正されたプログラムソース等を確認後、開発プログラムソース、コードモジュール及びテーブル等の本番環境に登録する。
ウ プログラム等の世代管理
業務アプリケーション・プログラムを一元的に管理し、改修の実施等による変更が発生した場合に、その変更情報を世代別に管理する。
(5)パッケージソフトウェア保守
業務アプリケーションの一部としてパッケージソフトウェアを導入した場合は、これの保守業務を行う。パッケージソフトウェアの保守に係る全ての費用(パッケージソフトウェアの製造元に支払う保守料等)については、指定管理料に含まれる。
ア パッケージソフトウェアに係る情報提供
アプリケーションの一部として導入されたパッケージソフトウェアに係る各種情報提供
(障害及びバージョンアップ情報等)を行う。イ パッケージソフトウェアのバージョンアップ
アプリケーションの一部として導入されたパッケージソフトウェアについて、必要に応じてバージョンアップ等を行う。バージョンアップを行う前には、試験環境等でのテストを実施し、システムへの影響調査を行い、導入の可否を判断すること。
3.関連機器等保守管理
(1)ハードウェア管理
別添「ビル運営支援システム システム構成及びネットワーク図」に記載された本システムを構成する各ハードウェアについて、以下の保守管理を行う。
ア 定期保守
原則として年1回4月に実施し、各機器の稼働状況確認、ログ内容の確認、ディスク容量の確認、機器の清掃等を行う。なお、定期保守時には必ず無停電電源装置の稼働確認を行い、契約期間に1回はバッテリー交換(調達を含む)を行うこと。
また、定期保守の実施月は県との協議により変更することができるが、必ず年1回実施すること。
イ 臨時保守
県が特に必要と認めた場合等に臨時に指示するものである。作業内容は原則として定期保守と同じとするが、特に重点的に行う作業を指示する場合がある。
ウ 利用状況・稼働状況監視
各機器の障害発生防止・障害検知・障害発生時の原因究明のため、CPU・メモリ利用率、ディスク使用状況、バックアップ取得の成否などの機器稼働状況監視に必要な情報を常時管理できるようにすること。
エ 障害対応
機器等に障害が発生したときは、障害対応とその記録、障害対策等を行う。
なお、賃貸借機器等の部品交換、代替機器リースなどに費用を要する場合、指定管理者は自己の負担において必要な機器・部品の調達、交換及び修理等を行わなければならない。
ただし、メーカー保守期間が満了した機器にあっては、予備機への交換等の対応を実施し、それでもなお復旧が困難な場合は、県に報告のうえ、対応を検討すること。
障害の原因が県の取り扱い方法、その他県の責に帰すべき理由から生じたときはこの限りでない。また賃貸借機器等に県及び県が指定する業者が導入した追加機器等もこの限りでない。
(2)ソフトウェア管理
別添3「機器調達仕様書明細書」に記載されたソフトウェアについて、以下の保守管理を行う。ア 利用状況・稼働状況監視
ソフトウェアのログ等を取得し報告すること。
また、監査等のため必要なログについては、外部記録媒体に保存すること。イ マイナーバージョンアップ・バグ等の対応
使用しているソフトウェアに制作者による改変が行われた場合(マイナーバージョンアップ、バグ対応、サービスパックの提供等)には、その適用によって予想される影響(システム稼働の安定性、セキュリティ等)について検討した上で、適用作業を行う。
なお、契約期間内におけるソフトウェアのマイナーバージョンアップ等に要するライセンス料、媒体の入手、その他作業に要する費用については、すべて指定管理料に含まれる。
(3)ネットワーク管理
システムを構成する機器類のネットワークの利用状況の監視、アクセスコントロール(ユーザ定義、セキュリティ設定等)、資源(IPアドレス等)管理、設定変更等を行う。
また、ネットワーク構成の変更、機器等の更新について改善案があれば、県に提案を行う。
4.システム運用支援業務
対象システムの利用に必要な運営支援を行う。
(1)業務データ等のバックアップ
業務データ等のバックアップについては、指定管理業務に支障が生じない程度の周期(日次・週次・月次)や範囲(差分・全部)を設定し、実施すること。なお、バックアップ媒体の廃棄にあたっては、物理的に破壊又は破砕する等、セキュリティ対策を講ずることとし、廃棄方法については、基本協定書別記「情報セキュリティに関する特記事項」第8条(6)に基づき、あらかじめ県の承認を得ること。
(2)バックアップ媒体等管理
「(1)業務データ等のバックアップ」で必要となる媒体(LTO、CD-R等)の管理を行う。
ア 媒体管理
岐阜県のセキュリティポリシーに従い、各種媒体の管理を適切に行う。イ バックアップ媒体世代管理
サーバ機器毎にバックアップスケジュール及び媒体交換スケジュールを作成し、それに基づき媒体の世代管理を行う。
ウ 媒体の外部保管管理
バックアップ媒体に保管されているデータの内容を把握し、県等の要請に応じ、適切に入出庫管理を行う。
エ 媒体準備及びハンドリング
サーバ機器毎に定められたスケジュールに基づき、バックアップ媒体を交換する。準備した媒体は、装置毎に作成した手順に基づき適切な位置へセットする。
オ テープ装置クリーニング
クリーニング対象装置毎に定められたクリーニング周期に従い、テープ装置のクリーニングを行う。また、受託者は装置よりクリーニング要求が発生した際にも随時クリーニングを実施する。
(3)セキュリティ運用
岐阜県のセキュリティポリシー及び各種標準等に従って情報資産へのアクセス管理、アクセス権限付与、ウィルス対策等、必要となるセキュリティ対策を行う。この項目に係る業務のうち、受託者が行う業務の詳細を以下に示す
ア ユーザーID・パスワード管理
岐阜県が策定したセキュリティポリシー及び各種標準等に基づき、対象システムに対し、利用者登録・変更・削除を行う。ユーザーID・パスワードは、定期的な変更等の一元的な管理を行い、県から要請のあった場合には、必要な情報を県に提出する。
イ アクセス状況監視及び管理
対象システムに関するアクセスログを取得・保管する。また、取得したアクセスログを定期的に分析し、異常が発見された場合は対象システムへの影響を確認の上、速やかに異常事象と対応策を県へ報告する。県からの作業依頼を受けた場合は、その依頼内容に基づき対策
を実施する。
ウ ウィルス対策管理
対象システムに対し、県からの監視結果の確認を定期的に行い、対象システム内でウィルス等が検知され被害が出た場合には、速やかにウィルスによる被害状況と対応策案を県へ報告する。また、県からの作業依頼を受けた場合は、その依頼内容に基づき対策を実施する。
第4章 業務の実施条件
1.業務実施体制等
(1)業務実施体制
業務担当者のうち常に最低1名と連絡を取れる体制を構築する。業務を再委託する場合は、再委託先業務担当者のうち常に最低1名と指定管理者が連絡を取れる体制を構築する。
(2)定期的な業務報告の運営ルール
業務を再委託する場合は、再委託先に対して定期的に業務報告を行う求めることとする。
業務報告の実施回数は原則として毎月1回とし、日々のサービスの状況報告や評価を行い、問題がある場合には必要に応じて会議を行うこと。具体的には対応策の提案、討議、選定と優先順位付け、対応結果評価等を行う。業務報告の提出方法については、「2 提出資料等 (3)報告書の作成 a 定期報告書」を参照のこと。
また、再委託先から県に共有すべき内容(指定管理者で対応不可能な改修提案等)の報告があった場合には速やかに県に報告すること。
(3)非定期報告の実施
業務を再委託する場合は、再委託先に対して、保守対象機器に何らかの操作、変更作業を行う前、及び作業完了後に指定管理者に報告をさせること。また、システムの改良に必要と思われる事項(例:ハードディスク使用量増加に伴う容量拡大)についても、適宜報告させること。特に、システムの運用に重大な支障をきたす恐れのあるセキュリティに関する情報等については、速やかに報告させるとともに、再委託先から報告を受けた場合には、速やかに県に報告しなければならない。
なお、別添3「機器調達仕様書明細書」の機器等及びソフトウェア以外で、指定管理者が必要と判断するものについては、再委託先にその導入による影響を速やかに調査させ、結果を報告させること。
(4)連絡体制
業務を再委託する場合は、本件業務を円滑に遂行するために、常に指定管理者が再委託先との間で連絡をとれる体制を整備すること。(ただし、別途定めがある場合はそれを優先する)
連絡方法等については、以下のとおりとする。ア 電話による緊急連絡体制
本件業務に係る連絡・調整、あるいは障害対応を必要とする場合、その連絡方法については、原則として電話によることとする。
イ 現地対応
本件業務を円滑に遂行するために、現地に担当者を派遣する必要があると判断した場合は、再委託先に本件業務の担当者又は業務内容を把握した代理者を必要箇所(ソフトピアジャパ
ンセンター及びサーバ機器の設置場所に限る)に派遣させなければならない。ウ 電子メール等による連絡体制
本件業務に係る連絡・調整について、特に迅速であることを要しない場合、電子メール等によってこれを行うことができることとする。
エ 業務時間外の対応
再委託先と緊急時の連絡方法について設定し、再委託先担当者が不在の場合であってもは、指定管理者からの連絡を受信した後、再委託先担当者最低1名との間で15分以内に障害に 関する情報交換が可能な体制を構築すること。
オ 初動体制
再委託先担当者との間で障害に関する最初の情報交換を終えた後、1時間以内に現地へ到着し、対処作業を開始できる体制を構築すること。
障害対応を開始してから1時間以内に、障害の内容、対応策及び予想される作業時間について指定管理者に報告が可能な体制を構築すること。
また、指定管理者は再委託先から報告を受けた内容について、適宜県へ情報共有すること。
(5)障害復旧条件
ア 復旧に係る作業時間
原則として、障害に関する詳細の初期報告を行ってから4時間以内に復旧させること。なお、修理により障害復旧が不可能な場合は、同等の機能、性能を有する別の機器に交換することも可能とする。
イ 代替機によるシステム稼働確保
4時間以内の復旧が困難な場合には、県の合意を得て、代替機等によってシステムの機能を確保しなければならない。使用する代替機等については、機能及び容量が同等である必要があるが、性能は必ずしも同等である必要はない。また、代替機等の動作環境は必ずしも本番機と同じでなくてもよい。
ウ 障害復旧に4時間以上を要する場合
代替機等によるシステムの機能確保を行いつつ障害復旧を図る場合には、障害に関する初期報告を行った日の翌開庁日の午後5時15分までに、障害復旧計画を作成し、県の承認を得なければならない。
(6)業務遂行上の条件 ア 保守のための停止
保守のために必要な最低限のシステム停止については、事前に県の承諾を得た上で実施することができる。
イ 停止時間
システムの停止は、原則としてソフトピアジャパンの開館日であれば午後9時30分以降、若しくは閉館日に行うこと。
ただし、停止時間が短時間の場合等については、県の許可を得てこれ以外の時間に停止することができる。
3.提出資料等
業務を再委託する場合は、下記の事項について再委託契約で規定するとともに、再委託先に遵守させること。
(1)資料等の提出に係る責務
本仕様書中で作成、提出及び報告を義務づけられた資料に関し、それぞれの定めに応じた頻度で再委託先に提出させること。
(2)業務実施計画書の作成
再委託契約期間の全体に係る保守管理業務実施計画書(以下、「業務実施計画書」という。)について、提出させること。業務実施計画書に記述する事項の例は以下のとおり。
・業務別の全体計画
・業務実施体制表及び体制図
・業務スケジュール
・特記事項(業務アプリケーション改修計画等)
・事務処理フロー
・各種資料の様式、報告事項等の項目
・連絡体制一覧及び緊急時連絡体制一覧
・従事する担当者(資格、経験年数等)
(3)報告書の作成
業務の実施状況について、月次報告として定期報告書を提出させるとともに、年度ごとの業務完了時にサービスレベルと改善提案も含めた事業実施報告書を提出させること。
ア 定期報告書(月次報告書)
業務の開始日から毎月、定期報告書を提出させること。定期報告書の内容の例は以下のとおりとする。
・インシデント管理の実施状況(月次)
・問題管理の実施状況・計画(月次)
・変更管理の実施状況・計画(月次)
・リリース管理の実施状況・計画(月次)
・構成管理の実施状況・計画(月次)
・セキュリティ管理の実施状況(月次)
・システム管理支援業務の実施状況(月次)
・業務アプリケーション管理業務の実施状況・計画(月次)
・課題一覧等
イ 業務実施報告書(年次報告書)
業務の年度ごとの報告として業務実施報告書を提出させること。定期報告書の内容の例は以下のとおりとする。
・インシデント管理の実施状況(年次)
・問題管理の実施状況・計画(年次)
・変更管理の実施状況・計画(年次)
・リリース管理の実施状況・計画(年次)
・構成管理の実施状況・計画(年次)
・セキュリティ管理の実施状況(年次)
・システム管理支援業務の実施状況(年次)
・業務アプリケーション管理業務の実施状況・計画(年次)
・課題一覧等
第5章 計画期間終了時の業務引継ぎ
指定管理期間の満了、業務内容の変更等に伴い、本件業務が終了する場合は、県の求めるところに従い、本件業務終了日までに本件業務を県または次期指定管理者(以下、「県等」という。)が継続して遂行できるよう必要な措置を講じるものとする。
具体的な業務の内容については、以下のとおりとする。
1.業務引継ぎ
本件業務の終了まで指定管理者が実施している業務の内容について、県等の担当者又は県等が指定する第三者(以下、「被引継者」という。)に対し、引継ぎ業務を行うこととする。業務引継ぎの作業については、業務引継作業計画書の作成から業務引継ぎの完了までとし、原則として本件業務の終了日までに全て完了すること。本件業務の終了日までに完了しない恐れがある場合には、速やかに引継ぎ終了までの作業計画の変更部分を県等に提出し、その計画について県等の承認を得ることとする。業務引継ぎの具体的内容は以下のとおりとする。
ア 業務引継作業計画書の作成
業務引継ぎの作業前に作業計画書を県等に提出すること。記録すべき内容は以下のとおりとする。
・移行計画
・業務実施方針
・移行体制
イ 業務引継書の作成
引継ぐべき業務の内容について詳細に記録し、被引継者に引き渡すこと。記録すべき内容は以下のとおりとする。
・業務内容の詳細と業務フロー
・業務の運営状況
・関連する資産、資料等の一覧と保管場所
・その他円滑な業務遂行確保のために必要な情報ウ 業務引継ぎ
上記の業務引継書に基づき、被引継者に対し内容の説明を行うこと。県等以外の被引継者に業務引継ぎを行う場合、引継ぎ事務には県等の担当者1名以上の立ち会いを必要とする。
2.資料等の整理
本件業務の終了に伴い、業務引継ぎを行う際には、関連資料等が最新の状態で全て揃えていること、更新履歴が全て網羅されていることを再度確認し、それら全てを引継ぎ終了までに被引継者に引き渡さなければならない。
関連資料等については、A4サイズの用紙両面印刷による印刷物1部、及び電子ファイルを格納し
た電子媒体1つを引き渡すものとする。
引き渡すべき資料等の内容については、以下のとおりとする。
・業務実施計画書
・定期報告書
・業務実績報告書
・設計書・報告書
・その他資料等(各種計画書、各種台帳、各種手順書、各種記録、議事録等)
第6章 その他
1.作業用機器等の持ち込み
保守管理業務を実施するため機器等(端末機、外部記録媒体など)を作業場所に持ち込み、ネットワークや機器等に接続する場合は、ウイルス対策を万全にし、作業を行うこと。再委託先が行う場合は、必ず指定管理者への確認を求めること。一度接続した機器等を持ち出し、再度接続する場合も同様とする。
ビル運営支援システムシステム構成及びネットワーク図(センタービル)
※現在(令和6年5月時点)での構成図は下記のとおりです。
2F事務室
インターネット
スイッチングHUB
BA-LAN
Web予約システム
LAN
ビルシステムサーバ
(DBサーバ)
保守端末
LTO装置
施設予約変換PC
(対象外)
UPS
ビルシステムサーバ
(APサーバ)
ルータ
(対象外)
M/C
M/C
B1機械室
M/C
M/C
ルータ
1Fインフォメーション
モノクロプリンタ
業務端末
1F BSN室
スイッチングHUB
業務端末
LANケーブル光ケーブル