注)本案件のプロポーザルの提出方法につきましては、「電子データ(PDF)」とさせていただきます。
企画競争説明書
業務名称: カンボジア国地雷対策センター研修所及びアウトリーチ施設整備計画準備調査
調達管理番号: 21a00687
【内容構成】
第1章 企画競争の手続き
第2章 プロポーザル作成に係る留意事項第3章 特記仕様書案
第4章 業務実施上の条件
注)本案件のプロポーザルの提出方法につきましては、「電子データ(PDF)」とさせていただきます。
詳細については「第1章 7.プロポーザル等の提出」をご確認ください。
2021年10月6日 独立行政法人国際協力機構
本説明書は、独立行政法人国際協力機構(JICA)が、民間コンサルタント等に実施を委託しようとする業務について、当該業務の内容及び委託先を選定する方法(企画競争)について説明したものです。
企画競争とは、競争参加者が提出する技術提案書(以下「プロポーザル」という。)に基づき、その企画、技術の提案、競争参加者の能力等を総合的に評価することにより、当機構にとって最も有利な契約相手方を選定する方法です。競争参加者には、この説明書及び貸与された資料に基づき、本件業務に係るプロポーザル及び見積書の提出を求めます。
なお、本説明書の第3「特記仕様書案」、第4「業務実施上の条件」は、プロポーザルを作成するにあたっての基本的な内容を示したものですので、競争参加者がその一部を補足、改善又は修補し、プロポーザルを提出することを妨げるものではありません。プロポーザルの提案内容については、最終的に契約交渉権者と行う契約交渉において、協議するものとしています。
第1章 企画競争の手続き
1 公示
公示日 2021年10月6日
2 契約担当役
理事 xx xx
3 競争に付する事項
(1)業務名称:カンボジア国地雷対策センター研修所及びアウトリーチ施設整備計画準備調査
(2)業務内容:「第3章 特記仕様書案」のとおり
(3)適用される契約約款:
(○)「調査業務用」契約約款を適用します。これに伴い、消費税課税取引と整理しますので、最終見積書において、消費税を加算して積算してください。(全費目課税)
( )「事業実施・支援業務用」契約約款を適用します。これに伴い、契約で規定される業務(役務)が国外で提供される契約、すなわち国外取引として整理し、消費税不課税取引としますので、最終見積書においても、消費税は加算せずに積算してください。(全費目不課税)
(4)契約履行期間(予定):2021年12月 ~ 2022年12月
※履行期間は12か月以内を想定しています
新型コロナウイルス感染拡大等による影響により、本企画競争説明書に記載の現地業務時期、契約履行期間、業務内容が変更となる場合も考えられます。これらにつきましては契約交渉時に協議のうえ決定致します。
【オプション(履行期間が2022年3月末をまたぐ場合)】
(5)部分払の設定
本契約については、以下の時期での部分払を含めて部分払を計画します1。
1)2021年度末(2022年2月頃)
4 窓口
【選定手続き窓口】
調達・派遣業務部 契約第一課
担当者:xxxx Xxxx.Xxxxxx@xxxx.xx.xx
注)持参及び郵送による窓口での受領は廃止となりました。
【事業実施担当部】
ガバナンス・平和構築部 平和構築室
5 競争参加資格
(1)消極的資格制限
以下のいずれかに該当する者は、当機構の契約事務取扱細則(平成 15 年細則
(調)第 8 号)第 4 条に基づき、競争参加資格を認めません。また、共同企業体の構成員となることや契約の下請負人(業務従事者を提供することを含む。以下同じ。)となることを認めません。プロポーザル提出時に何らかの文書の提出を求めるものではありませんが、必要に応じ、契約交渉の際に確認させて頂きます。
1)破産手続き開始の決定を受けて復権を得ない者
具体的には、会社更生法(平成 14 年法律第 154 号)又は民事再生法(平成
11 年法律第 225 号)の適用の申立てを行い、更生計画又は再生計画が発行していない法人をいいます。
2)独立行政法人国際協力機構反社会的勢力への対応に関する規程(平成 24 年
規程(総)第 25 号)第 2 条第 1 項の各号に掲げる者
具体的には、反社社会勢力、暴力団、暴力団員、暴力団員等、暴力団員準構成員、暴力団関係企業、総会屋等、社会運動等標ぼうゴロ、特殊知能暴力集団等を指します。
3)独立行政法人国際協力機構が行う契約における不正行為等に対する措置規程
(平成 20 年規程(調)第 42 号)に基づく契約競争参加資格停止措置を受けている者
具体的には、以下のとおり取扱います。
① 競争開始日(プロポーザル等の提出締切日)に措置期間中である場合、競争への参加を認めない。
② 競争開始日(プロポーザル等の提出締切日)の翌日以降から、契約相手確定日(契約交渉権者決定日)までに措置が開始される場合、競争から排除
1 当機構は中期目標管理法人に分類される独立行政法人であり、中期目標期間内に交付を受けた運営費交付金は当該中期目標期間内に計画、実施及び支出を行うことが原則となっています。そのため、現中期目標期間終了年度である 2021年度末において、実施済み事業分に対する支払を行う必要があります。
する。
③ 契約相手確定日(契約交渉権者決定日)の翌日以降に措置が開始される場合、競争から排除しない。
④ 競争開始日(プロポーザル等の提出締切日)以前に措置が終了している場合、競争への参加を認める。
(2)積極的資格要件
当機構の契約事務取扱細則第 5 条に基づき、以下の資格要件を追加して定めます。
1)全省庁統一資格
令和 01・02・03 年度全省庁統一資格を有すること。
2)日本登記法人
日本国で施行されている法令に基づき登記されている法人であること。
(3)利益相反の排除
利益相反を排除するため、本件業務の TOR(Terms of Reference) を実質的に作成する業務を先に行った者、各種評価・審査業務を行う場合であって当該業務の対象となる業務を行った者、及びその他先に行われた業務等との関連で利益相反が生じると判断される者については、競争への参加を認めません。また、共同企業体の構成員となることや契約の下請負人となることも認めません。
具体的には、以下に掲げる者については、競争への参加を認めません。特定の排除者はありません。
(4)共同企業体の結成の可否
共同企業体の結成を認めます。ただし、業務xx者は、共同企業体の代表者の者とします。
なお、共同企業体の構成員(代表者を除く。)については、上記(2)に規定 する競争参加資格要件を求めません(契約交渉に際して、法人登記等を確認することがあります)。
共同企業体を結成する場合は、共同企業体結成届(様式はありません。)を作成し、プロポーザルに添付してください。結成届には、代表者及び構成員の全ての社の代表者印又は社印は省略可とします。また、共同企業体構成員との再委託契約は認めません。
(5)競争参加資格要件の確認
競争参加資格要件のうち、全省庁統一資格及び法人登記については、提示いただく全省庁統一資格業者コードに基づき確認を行います。その他の競争参加資格要件については、必要に応じ、契約交渉に際し再確認します。
6 説明書に対する質問
(1)質問提出期限:2021年10月15日 12時
(2)提出先:上記「4.窓口 【選定手続き窓口】」(電子メール宛先及び担当者)
注1)原則、電子メールによる送付としてください。
注2)電子メール件名に「【質問】調達管理番号_案件名」を記載ください。
注3)xx性・xx性確保の観点から、電話及び口頭でのご質問は、原則としてお断りしています。
(3)回答方法:2021年10月21日までに当機構ウェブサイト上にて行います。
(URL: xxxxx://xxx0.xxxx.xx.xx/xx/xxxxxxxx/xxxxx.xxx?xxxxxxxxx0)
7 プロポーザル等の提出
(1)提出期限:2021年10月29日 12時
(2)提出方法:
プロポーザル・見積書及びプレゼンテーション実施に必要な資料(プレゼン テーションを実施する場合のみ)を、電子データ(PDF)での提出とします。上記(1)の提出期限日の4営業日前から1営業日前の正午までに、プロポーザル提出用フォルダ作成依頼メールをe-koji@jica.go.jpへ送付願います。
(件名:「提出用フォルダ作成依頼_(調達管理番号)_(法人名)」)なお、具体的な提出方法につきましては、「業務実施契約の公示にかかる説明書等の受領方法及び競争参加資格確認申請書・プロポーザル・見積書等の電子提出方法(2021年5月12日版)」を参照願います。以下にご留意ください。
1) プロポーザル等はパスワードを付けずにGIGAPOD内のフォルダに格 納ください。
2) 本見積書と別見積書は GIGAPOD 内のフォルダに格納せず、PDF に パスワードを設定し、別途メールで x-xxxx@xxxx.xx.xx へ送付ください。なお、xxxxxは、JICA 調達・派遣業務部からの連絡を受けてから送付願います。
(URL: xxxxx://xxx0.xxxx.xx.xx/xx/xxxxxxxx/xxxxx.xxx?xxxxxxxxx0 )
※依頼が1営業日前の正午までになされない場合はプロポーザルの提出ができなくなりますので、ご注意ください。
(3)提出先:
1)プロポーザル及びプレゼンテーション実施に必要な資料(プレゼンテーションを実施する場合のみ)
「当機構調達・派遣業務部より送付された格納先 URL」
2)見積書:
件名:(調達管理番号)_(法人名)_見積書
〔例:20a00123_○○株式会社_見積書〕本文:特段の指定なし
添付ファイル:「20a00123_○○株式会社_見積書」
※見積書のPDFにパスワードを設定してください。なお、xxxxxは、JICA調達・派遣業務部からの連絡を受けてから送付願います。
評価点の差が僅少で価格点を計算する場合、もしくは評価結果順位が第一位になる見込みの場合のみ、パスワード送付を依頼します。
(4)提出書類:
1)プロポーザル・見積書
2)プレゼンテーション実施に必要な資料(プレゼンテーション実施する場合 のみ)
(5)プロポーザルの無効
次の各号のいずれかに該当するプロポーザルは無効とします。
1)提出期限後にプロポーザルが提出されたとき
2)同一提案者から2通以上のプロポーザルが提出されたとき
3)虚偽の内容が記載されているとき
4)前各号に掲げるほか、本説明書又は参照すべきガイドライン等に違反したとき
(6)見積書
本件業務を実施するのに必要な経費の見積書(内訳書を含む。)の作成に当たっては、「コンサルタント等契約における経理処理ガイドライン」(2020 年 4 月)を参照してください。
(URL: xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxx/xxxxxxxxx/xxxxxxxxxx/xxxxxxxxx.xxxx)
1)「3 競争に付する事項」において、契約全体が複数の契約期間に分割されることが想定されている場合は、各期間分及び全体分の見積りをそれぞれに作成して下さい。
2)以下の費目については、別見積りとしてください。 a)旅費(航空賃) b)旅費(その他:戦争特約保険料) c)一般業務費のうち安全対策経費に分類されるもの
d)直接経費のうち障害のある業務従事者に係る経費に分類されるもの e)その他(以下に記載の経費)
特になし
3)以下の費目については、以下に示す定額を見積もってください。特になし
4)外貨交換レートは以下のレートを使用して見積もってください。 a)現地通貨(KHR1)=0.02743 円
b)US$1 =109.862 円 c)EUR1 =129.628 円
5)新型コロナウイルス感染対策に関連する経費
PCR 検査代及び隔離期間中の待機費用等は見積書に計上しないでください。契約交渉の段階で確認致します。
6)その他留意事項
a)特になし
8 プロポーザル評価と契約交渉権者決定の方法
提出されたプロポーザルは、別紙の「プロポーザル評価配点表」に示す評価項目及びその配点に基づき評価(技術評価)を行います。評価の具体的な基準や評価に当たっての視点については、「コンサルタント等契約におけるプロポーザル作成ガイドライン」の別添資料1「プロポーザル評価の基準」及び別添資料2「コンサルタント等契約におけるプロポーザル評価の視点」を参照してください。
技術評価点が基準点(100点満点中60点)を下回る場合には不合格となります。
(URL: xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxx/xxxxxxxxx/xxxxxxxxxx/xxxxxxxx_000000.xxxx)
(1)評価対象業務従事者について
プロポーザル評価配点表の「3.業務従事予定者の経験・能力」において評価対象となる業務従事者とその想定される業務従事人月数は以下のとおりです。
1)評価対象とする業務従事者の担当専門分野 a)業務xx者/建築計画/運営・維持管理計画 b)建築設計
2)評価対象とする業務従事者の予定人月数約 6.67 人月
(2)評価配点表以外の加点について
評価で60点以上の評価を得たプロポーザルを対象に、以下の2点について、加点・斟酌されます。
1)若手育成加点
本案件においては、業務管理グループとしてシニア(46 歳以上)と若手(35
~45 歳)が組んで応募する場合(どちらが業務xx者でも可)、一律2点の加点(若手育成加点)を行います。
若手加点制度の詳細については、「コンサルタント等契約におけるプロポーザル作成ガイドライン」の別添資料3「業務管理グループ制度と若手育成加点」を参照ください。
2)価格点
若手育成加点の結果、各プロポーザル提出者の評価点について第1位と第2位以下との差が僅少である場合に限り、提出された見積価格を加味して契約交渉権者を決定します。
評価点及び若手育成加点の合計の差が第1位の者の点数の2.5%以内であれば、見積価格が最も低い者に価格点として2.5点を加点し、その他の者に最低見積価格との差に応じた価格点を加点します。
具体的には以下の計算式により、下表のとおり価格点を加算します。
最低見積価格との差に係る計算式:
(当該者の見積価格-最低見積価格)/最低見積価格×100(%)
最低見積価格との差(%)に応じた価格点
最低価格との差(%) | 価格点 |
3%未満 | 2.25点 |
3%以上 5%未満 | 2.00点 |
5%以上 10%未満 | 1.75点 |
10%以上 15%未満 | 1.50点 |
15%以上 20%未満 | 1.25点 |
20%以上 30%未満 | 1.00点 |
30%以上 40%未満 | 0.75点 |
40%以上 50%未満 | 0.50点 |
50%以上 100%未満 | 0.25点 |
100%以上 | 0点 |
(3)契約交渉権者の決定方法
契約交渉権者は、以下の手順で決定されます。
1)競争参加者の競争参加資格要件を確認。
2)プロポーザルをプロポーザル評価配点表に基づき評価。
3)評価が60点未満であったプロポーザルを失格として排除。
4)若手育成加点の対象契約である場合、要件を満たすプロポーザルに2点を加算。
5)評価点が僅少(最高評価点との点差が2.5%以内)である場合、見積書を開封し、価格評価を加味。
6)上記、1)~5)の結果、評価点が最も高い競争参加者が契約交渉権者に決定。
9 評価結果の通知と公表
評価結果(順位)及び契約交渉権者を2021年11月22日までにプロポーザル に記載されている電子メールアドレス宛にて各競争参加者に通知します。
なお、この評価結果については、以下の項目を当機構ウェブサイトに公開することとします。
(1)プロポーザルの提出者名
(2)プロポーザルの提出者の評価点
以下の評価項目別小計及び合計点を公表する。
①コンサルタント等の法人としての経験・能力
②業務の実施方針等
③業務従事予定者の経験・能力
④若手育成加点*
⑤価格点*
*④、⑤は該当する場合のみ
また、評価結果の順位が第 1 位にならなかった競争参加者については、評価結果
通知のメール送付日の翌日を起算日として 7 営業日以内に調達・派遣業務部(e- xxxxx@xxxx.xx.xx)宛に申込み頂ければ、日程を調整の上、プロポーザルの評価内容
について面談で説明します。7 営業日を過ぎての申込みはお受けしていません。説明は 30 分程度を予定しています。
注)新型コロナウイルス感染拡大防止のため、電話等による説明とする可能性があります。詳細につきましては、申し込み後にあらためてご連絡いたしま す。
なお、受注者につきましては、監督職員との打合せ時に、必要に応じてプロポーザルの評価内容についての説明をご依頼ください。
10 契約情報の公表
本企画競争に基づき締結される契約については、機構ウェブサイト上に契約関連情報(契約の相手方、契約金額等)を公表しています。また、一定の関係を有する法人との契約や関連公益法人等については、以下のとおり追加情報を公表します。詳細はウェブサイト「公共調達の適正化に係る契約情報の公表について」を参照願います。
(URL: xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxx/xxxxxxxxx/xxxxxxxxxx/xxxxxxxxx.xxxx)
プロポーザルの提出及び契約の締結をもって、本件公表に同意されたものとみなさせていただきます。
(1)一定の関係を有する法人との契約に関する追加情報の公表
1)公表の対象となる契約相手方取引先
次のいずれにも該当する契約相手方を対象とします。
ア.当該契約の締結日において、当機構の役員経験者が再就職していること、又は当機構の課長相当職以上経験者が役員等として再就職していること
イ.当機構との間の取引高が、総売上又は事業収入の 3 分の 1 以上を占めていること
2)公表する情報
ア.対象となる再就職者の氏名、職名及び当機構における最終職名イ.直近 3 か年の財務諸表における当機構との間の取引高
ウ.総売上高又は事業収入に占める当機構との間の取引高の割合エ.一者応札又は応募である場合はその旨
3)情報の提供方法
契約締結日から1ヶ月以内に、所定の様式にて必要な情報を提供頂きます。
(2)関連公益法人等にかかる情報の公表
契約の相手方が「独立行政法人会計基準」第 13 章第 6 節に規定する関連公益法
人等に該当する場合には、同基準第 13 章第 7 節の規定される情報が、機構の財務諸表の付属明細書に掲載され一般に公表されます。
11 誓約事項
プロポーザルの提出に際し、競争参加者は以下の事項について誓約していただきます。誓約は、プロポーザル提出頭紙への記載により行っていただきます。
(1)反社会的勢力の排除
以下のいずれにも該当せず、将来においても該当することがないこと。
ア.競争参加者の役員等が、暴力団、暴力団員、暴力団関係企業、総会屋、社会運動等標榜ゴロ、特殊知能暴力集団等(各用語の意義は、独立行政法人国際協力機構反社会的勢力への対応に関する規程(平成 24 年規程(総)第 25 号)
に規定するところにより、これらに準ずるもの又はその構成員を含む。以下、
「反社会的勢力」という。)である。
イ.役員等が暴力団員でなくなった日から 5 年を経過しないものである。ウ.反社会的勢力が競争参加者の経営に実質的に関与している。
エ.競争参加者又は競争参加者の役員等が自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもって、反社会的勢力を利用するなどしている。
オ.競争参加者又は競争参加者の役員等が、反社会的勢力に対して、資金等を供給し、又は便宜を供与するなど直接的若しくは積極的に反社会的勢力の維持、運営に協力し、若しくは関与している。
カ.競争参加者又は競争参加者の役員等が、反社会的勢力であることを知りながらこれを不当に利用するなどしている。
キ.競争参加者又は競争参加者の役員等が、反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有している。
ク.その他、競争参加者がxxx暴力団排除条例(平成 23 年東京都条例第 54 号)又はこれに相当する他の地方公共団体の条例に定める禁止行為を行っている。
(2)個人情報及び特定個人情報等の保護
法人として「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」及び「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)
(平成 26 年 12 月 11 日特定個人情報保護委員会)」に基づき、個人情報及び特定個人情報等を適切に管理できる体制を整えていること。
本契約において、「個人番号関係事務」を委託することは想定していませんが、業務に関連して競争参加者が謝金等を支払う可能性も想定されるため、そのような場合において、法令に基づく適切な管理ができる体制にあるのかを確認させていただくことが趣旨です。
12 資金協力本体事業への推薦・排除
本件業務に基づき実施される資金協力本体事業等については、利益相反の排除を目的として、本体事業等への参加が制限されます。また、無償資金協力を想定した協力準備調査については、本体事業の設計・施工監理(調達監理を含む。)コンサルタントとして、当機構が先方政府実施機関に推薦することとしています。
(以下、各項目の( )に◯を付したものが、指示内容です。)
(○)本件業務は、無償資金協力事業を想定した協力準備調査に当たります。したがって、本件事業実施に際して、以下のとおり取扱われます。
1.本件業務の受注者は、本業務の結果に基づき当機構による無償資金協力が実施される場合は、設計・施工監理(調達補助を含む。)コンサルタントとして、当機構が先方政府実施機関に推薦します。ただし、受注者が無償資金協力を実施する交換公文(E/N)に規定する日本法人であることを条件とします。
本件業務の競争に参加するものは、「コンサルタント等契約におけるプロポーザル作成ガイドライン」に示されている様式5(日本法人確認調書)をプロポーザルに添付して提出してください。ただし、同調書は本体事業の契
約条件の有無を確認するもので、本件業務に対する競争参加の資格要件ではありません。
2.本件業務の受注者(JV構成員及び補強として業務従事者を提供している社の他、業務従事者個人を含む。)及びその親会社/子会社等は、本業務(協力準備調査)の結果に基づき当機構による無償資金協力が実施される場合は、設計・施工監理(調達補助を含む。)以外の役務及び材の調達から排除されます。
13 その他留意事項
(1)配布・貸与資料
当機構が配布・貸与した資料は、本件業務のプロポーザルを作成するためのみに使用することとし、複写又は他の目的のために転用等使用しないでください。
(2)プロポーザルの報酬
プロポーザル及び見積書の作成、提出に対しては、報酬を支払いません。
(3)プロポーザルの目的外不使用
プロポーザル及び見積書は、本件業務の契約交渉権者を決定し、また、契約交渉及び契約管理を行う目的以外に使用しません。ただし、行政機関から依頼があった場合、法令で定められている範囲内において、プロポーザルに記載された情報を提供することがあります。
(4)プロポーザルの電子データについて
不採用となったプロポーザルの電子データは、当機構にて責任をもって削除します。また、不採用となったプロポーザルで提案された計画、手法は無断で使用しません。
(5)虚偽のプロポーザル
プロポーザルに虚偽の記載をした場合には、プロポーザルを無効とするとともに、虚偽の記載をしたプロポーザル提出者に対して資格停止措置を行うことがあります。
(6)プロポーザル作成に当たっての資料
プロポーザルの作成にあたっては、必ず以下のページを参照してください。
1)調達ガイドライン(コンサルタント等の調達):
当機構ウェブサイト「調達情報」>「調達ガイドライン、様式」>「コンサルタント等契約 関連ガイドライン/個別制度の解説」
(URL: https://www.jica.go.jp/announce/manual/guideline/consultant/index.html)
2)業務実施契約に係る様式:
同上ウェブサイト「調達情報」>「調達ガイドライン、様式」>「様式 業務実施契約」
(URL: https://www.jica.go.jp/announce/manual/form/consul_g/index_since_201404.html)
第2章 プロポーザル作成に係る留意事項
1 プロポーザルに記載されるべき事項
プロポーザルの作成に当たっては、「コンサルタント等契約におけるプロポーザル 作成ガイドライン」の内容を十分確認の上、指定された様式を用いて作成して下さい。
(URL: https://www.jica.go.jp/announce/manual/guideline/consultant/proposal_201211.html)
(1)コンサルタント等の法人としての経験、能力
1)類似業務の経験
注)類似業務:開発途上国における施設建設に関する O/D(概略設計)、B/D
(基本設計)、D/D(詳細設計)、S/V(調達監理)
2)業務実施上のバックアップ体制等
3)その他参考となる情報
(2)業務の実施方針等
1)業務実施の基本方針
プロポーザル及び見積書は本説明書の記載内容に基づき作成いただきます。一方で、コロナ禍の影響が長引き現地渡航できない状況が継続する可能性もありえます。現地調査について、本説明書あるいはプロポーザルの計画から延期せざるを得ない場合を想定し、現地調査開始前に実施できる国内業務について提案があればプロポーザルに追加で記載してください。こちらの提案につきましては、制限ページ数外、見積不要とします。
2)業務実施の方法
1)及び2)を併せた記載分量は、25ページ以下としてください。
3)作業計画
4)要員計画
5)業務従事予定者ごとの分担業務内容
6)現地業務に必要な資機材
7)実施設計・施工監理体制(無償資金協力を想定した協力準備調査の場合のみ)
8)その他
(3)業務従事予定者の経験、能力
1)業務管理体制の選択
本案件では、業務管理グループ(副業務主任者1名の配置)の適用を認めます。業務管理グループの詳細については、上記プロポーザル作成ガイドラインの別添資料3「業務管理グループ制度と若手育成加点」を参照ください。
業務管理グループを採用するか否かを明示の上、業務管理グループを提案する場合、その配置、役割分担等の考え方について記載願います。
2)評価対象業務従事者の経歴
評価対象となる業務従事者の担当専門分野は以下のとおりです。評価対象業務従事者にかかる履歴書と類似業務の経験を記載願います。
⮚ 業務主任者/建築計画/運営・維持管理計画
⮚ 建築設計
各評価対象業務従事者を評価するに当たっての類似業務経験分野、業務経験地域、及び語学の種類は以下のとおりです。
【業務主任者(業務主任者/建築計画/運営・維持管理計画】
a)類似業務経験の分野:海外における施設建設に関する O/D(概略設計)、 B/D(基本設計)、D/D(詳細設計)、S/V(施工・調達監理)
b)対象国・地域又は同類似地域:カンボジア及び全途上国 c)語学能力:英語
d)業務主任者等としての経験
【業務従事者:担当分野 建築設計】
a)類似業務経験の分野:海外における建築設計に関する O/D、B/D、D/D、S/V b)対象国・地域又は同類似地域:カンボジア及び全途上国
c)語学能力:英語
2 プロポーザル作成上の条件
(1)自社と雇用関係のない業務従事者の配置
自社の経営者または自社と雇用関係にある(原則、当該技術者の雇用保険や健康保険の事業主負担を行っている法人と当該技術者との関係をいう。複数の法人と雇用関係にある技術者の場合、主たる賃金を受ける雇用関係があるものをいう。また、雇用予定者を除く。なお、雇用関係にあるか否かが明確ではない場合は、契約書等関連資料を審査の上、JICA にて判断します。)技術者を「専任の技術者」と称します。また、専任の技術者以外の業務従事者を「補強」と称します。
補強については、全業務従事者の 4 分の 3 までを目途として、配置を認めます。ただし、受注者が共同企業体である場合、共同企業体の代表者及び構成員ごとの業務従事者数の 2 分の 1 までを目途とします。
なお、業務主任者については、自社(共同企業体の場合は代表者)の「専任の技術者」を指名してください。また、業務管理グループが認められている場合、副業務主任者についても自社(共同企業体の場合は、代表者又は構成員)の「専任の技術者」を指名してください。
注1)共同企業体を結成する場合、その代表者または構成員となる社は、当該共同企業体以外が提出するプロポーザルにおいて、補強として業務従事者を提供することを認めません。
注2)複数の競争参加者が同一の者を補強することは、これを妨げません。注3)評価対象業務従事者を補強により配置する場合は、当該業務従事予定者の所属する社又は団体(個人の場合は本人の同意書)から同意書(様式 はありません。)を取り付け、プロポーザルに添付してください。同意書 への、補強を行う者の代表社印又は社印(個人の場合は個人の印)押印は
省略可となります。
注4)評価対象外業務従事予定者を補強により配置する場合、契約交渉時に同意書を提出してください。契約時点で確定していない場合、同業務従事者を確定する際に提出してください。
注5)補強として業務従事者を提供している社との再委託契約は認めません。
注6)通訳団員については、補強を認めます。
(2)外国籍人材の活用
途上国における類似業務の経験・実績を持つ外国籍人材の活用が可能です。ただし、委託される業務は我が国ODAの実施業務であることに鑑み、外国籍人材の活 用上限は、当該業務全体の業務従事人月の2分の1及び業務従事者数の2分の1を目途としてください。
なお、業務主任者を含む評価対象業務従事者に外国籍人材を活用する場合で、当該業務従事者が日本語を母国語としない場合は、日本語のコミュニケーション能力について、記述してください。日本語の資格を取得している場合、証書の写しを添付してください。
3 プレゼンテーションの実施
本案件については、プレゼンテーションを実施しません。
別紙:プロポーザル評価表
プロポーザル評価配点表
評 価 項 目 | 配 点 | |
1.コンサルタント等の法人としての経験・能力 | (10) | |
(1)類似業務の経験 | 6 | |
(2)業務実施上のバックアップ体制等 | 4 | |
2.業務の実施方針等 | (40) | |
(1)業務実施の基本方針の的確性 | 15 | |
(2)業務実施の方法の具体性、現実性等 | 16 | |
(3)要員計画等の妥当性 | 4 | |
(4)その他(実施設計・施工監理体制) | 5 | |
3.業務従事予定者の経験・能力 | (50) | |
(1)業務主任者の経験・能力/業務管理グループの評価 | (34) | |
業務主任 者のみ | 業務管理 グループ | |
① 業務主任者の経験・能力:業務主任者/建築計画/運 営・維持管理計画 | (34) | (13) |
ア)類似業務の経験 | 14 | 6 |
イ)対象国又は同類似地域での業務経験 | 4 | 1 |
ウ)語学力 | 5 | 2 |
エ)業務主任者等としての経験 | 7 | 3 |
オ)その他学位、資格等 | 4 | 1 |
② 副業務主任者の経験・能力:副業務主任者/○○○○ | (-) | (13) |
ア)類似業務の経験 | - | 6 |
イ)対象国又は同類似地域での業務経験 | - | 1 |
ウ)語学力 | - | 2 |
エ)業務主任者等としての経験 | - | 3 |
オ)その他学位、資格等 | - | 1 |
③ 業務管理体制、プレゼンテーション | (-) | (8) |
ア)業務主任者等によるプレゼンテーション | - | - |
イ)業務管理体制 | - | 8 |
(2)業務従事者の経験・能力:建築設計 | (16) | |
ア)類似業務の経験 | 8 | |
イ)対象国又は同類似地域での業務経験 | 3 | |
ウ)語学力 | 3 | |
エ)その他学位、資格等 | 2 |
第3章 特記仕様書案
本特記仕様書案に記述されている「脚注」については、競争参加者がプロポーザルを作成する際の参考情報として注意書きしたものであり、契約に当たって、契約書附属書Ⅱとして添付される特記仕様書からは削除されます。
また、契約締結に際しては、契約交渉相手方のプロポーザルの内容を適切に反映するため、契約交渉に基づき、必要な修正等が施された上で、最終的な「特記仕様書」となります。
第1条 総則
この仕様書は、独立行政法人国際協力機構(以下「発注者」という)と受注者名(以下「受注者」という)との業務実施契約により実施する「カンボジア国地雷対策センター研修所及びアウトリーチ施設整備計画準備調査」に係る業務の仕様を示すものである。
第2条 業務の背景
カンボジア政府は、第四次四辺形戦略において地雷除去に取り組むことを表明している。また、カンボジアはオタワ条約(対人地雷禁止条約)の締約国として、2025年までに国内の対人地雷の除去を完了する義務を負っているが、同条約に規定されていない不発弾や対戦車地雷は期限後も残存するとみられ、2025年以降もこれらの除去活動を行っていくことが求められている。さらには、National Mine Action Strategy 2018-2025では地雷対策分野における国際協力推進を謳っており、2025年以降も地雷・不発弾が残存する可能性の高い地雷汚染国が多数あるなかで、復興を遂げたカンボジアの地雷・不発弾対策の知見を他の紛争影響国に提供する方針が示されている。
カンボジア政府の人道的地雷対策機関である「カンボジア地雷対策センター
(Cambodian Mine Action Centre、以下「CMAC」という。)」において研修及び開発機能を担う地雷対策技術研究所(Technical Institute of Mine Action、以下「TIMA」という。)は、同国コンポンチュナン州に所在し、CMACのスタッフの育成のみならず、国内で地雷対策に関わる国軍、警察、NGO等に対しても研修を行うと共に、他の地雷・不発弾汚染国に対する技術訓練等の場としても広く活用され、これまでにコロンビア、ラオス、アンゴラ、イラクの地雷・不発弾対策関係者をカンボジアに招き技術指導を行ってきた。TIMAの有する地雷・不発弾処理の技術レベルの高さは地雷汚染当事国の組織としては世界的に比類なく、その国内外での重要性は高い。しかし現状では施設の深刻な老朽化が進んでおり、国内外からの参加者に実地及びオンライン双方にて適切な訓練を提供できる施設・設備が不足している。
また、CMACはカンボジアにおける内戦から復興・開発までの歴史や、その中での地雷除去が果たした役割等を発信するアウトリーチ施設を同国シェムリアップ州に有している。同施設は、国内外の一般の訪問者や学生等に対して地雷問題に対する理解促進・啓発活動を行うために重要であるだけではなく、国内外の地雷除去関係者がカンボジアの内戦から復興・地雷除去の歴史等への理解を深める場としても期待されているが、現状は地方事務所の一部スペースを間借りした展示場に資機材が陳列されるにとどまっており、訪問者や関係者に対して上記の目的を果たすための機能を有していない。
カンボジア地雷対策センター研修所及びアウトリーチ施設整備計画(以下、「本事業」という。)では、老朽化した TIMA 施設及びアウトリーチ施設の整備を通じて、他の地雷・不発弾汚染国に対する技術指導を促進し、かつカンボジアの地雷・不発弾対策の歴史・実績を広く国内外に発信することを可能にする。日本政府は 1998 年以
降、7 次にわたる無償資金協力を通じて CMAC に対する機材整備を実施し、技術協力については 1999 年以降継続的に CMAC の能力強化を実施してきた。これらの 20 年以上にわたる日本からの地雷対策支援を受けて CMAC は世界有数の技術を持つ組織に成長した。本事業は、これまでの日本政府からの支援を踏まえて、CMAC がカンボジア国内の地雷除去や他の地雷・不発弾汚染国への南南協力の質をより高めるための重要なステップの一つと位置付けられる。
「カンボジア国地雷対策センター研修所及びアウトリーチ施設整備計画準備調査」
(以下、「本業務」という。)は、本事業の必要性、妥当性を確認のうえ、無償資金協力案件としての適切な事業計画を策定し、概略設計及び概略事業費の積算を行うことを目的とする。
第3条 本事業の概要
(1)事業の目的:
本事業は、カンボジア地雷対策センターの研修機能を担う地雷対策技術研究所の施設及びアウトリーチ施設の整備を行い、国内で地雷対策に従事する職員及び他国関係者に対する教育訓練環境の改善及び国内外訪問者への地雷問題の理解促進・啓発を図り、もってカンボジア国内及び国外の地雷除去・不発弾対策の推進に寄与するもの。
(2)期待される効果
・CMAC がカンボジア国内における地雷対策実施機関の中で最も除去に関する費用対効果の高い組織として維持される。
・他国からの研修員がCMACでの研修で培われた知見・技術を活用し、カンボジア以外の地雷・不発弾汚染国において除去活動が推進される。
・国内外からのアウトリーチ施設訪問者が、カンボジアの地雷汚染の歴史、及びそこからの復興・開発推進過程で地雷対策が果たした役割に対する理解を深める。
(3)我が国への要請内容
【施設】
・TIMA(コンポンチュナン州):教室、地雷探知犬研修所等を含む研修施設、研修員用宿舎、食堂等
・アウトリーチ施設(シェムリアップ州):本体施設、職員用宿舎、食堂等
【機材】
・TIMA:座学研修及び実地研修に係る必要機材(昨今の新型コロナウイルスの蔓延を踏まえ、遠隔でも必要な研修が実施できるよう電子機材等の導入を含む(サーバー、 LAN等を含むWi-Fi環境の整備、PC、カメラ、モニター、電子黒板等))
・アウトリーチ施設:ディスプレイ・看板・展示棚等の展示に必要な機材
(※上記はCMACからの聞き取りの結果に基づいて作成したもの。先方政府より要請書未受領のため、詳細は要確認。建設予定地はCMAC敷地内に確保済(コンポンチュナン州及びシェムリアップ州内のCMACが所有権を有する国有地、現状空き地で既存建物なしとしているが、コンポンチュナン州(TIMA)については配置計画により一部既存の構造物に干渉する可能性があるため調査で確認する)とのこと。なお、既存施設の改修及び取壊しは本事業に含まない想定。)
(4)対象地域(サイト):
コンポンチュナン州及びシェムリアップ州の2サイト
(5)本事業の実施体制
主管官庁/実施機関:カンボジア地雷対策センター(CMAC)
(6)本事業に関連する我が国の主な援助活動・他ドナー等の援助活動
1)我が国の主な援助活動ア)無償資金協力
・一般プロジェクト無償資金協力
「地雷除去活動機材整備計画」(1998年度)
「第二次地雷除去活動機材整備計画」(2000年度)
「第三次地雷除去活動機材整備計画」(2002年度)
「第四次地雷除去活動機材整備計画」(2004年度)
「第五次地雷除去活動機材整備計画」(2008年度)
「第六次地雷除去活動機材整備計画」(2010年度)
「第七次地雷除去活動機材整備計画」(2015年度)
・紛争予防・平和構築無償
「地雷除去活動強化計画」(2009年度)
「第二次地雷除去活動強化計画」(2013年度)
「第三次地雷除去活動強化計画」(2016年度)
・研究支援無償
「地雷除去活動支援機材開発研究計画」(2005年度)
「第二次地雷除去活動支援機材開発研究計画」(2007年度)
・草の根・人間の安全保障無償(対人地雷草の根無償)(1999-2006年度)イ)UNDP信託基金への拠出(1999-2005年)
ウ)ASEAN統合基金への供出(2006年度)エ)技術協力
・短期専門家
「情報通信システム上級技術アドバイザー」(1999年)
・長期専門家
「情報通信システム上級技術アドバイザー」(2000-2005年)
「車輌維持輸送技術アドバイザー」(2000-2002、2002-2006年)
「組織運営主席アドバイザー」(2006-2008年)
・機材供与
フォローアップ協力(2004年度、2006年度)
・技術協力プロジェクト
「人間の安全保障実現化のためのCMAC機能強化プロジェクト」(2008-2010年)
「カンボジア地雷対策センター組織強化プロジェクト」(2020-2024年)
2)他ドナー等の援助活動
日本、米国、中国等の二国間協力に加え、国際機関(UNDP等)、国際NGO(Norwegian People's Aid 、APOPO、Golden West等)が援助を実施している。米国が東部地域、中国が北東部地域における地雷・不発弾対策をそれぞれ支援しており棲み分けがなされている。なお、TIMAについては、1990年代に独及び豪がTIMA本庁舎の一部建物の整備を支援、2015年にノルウェーが同施設における地雷探知犬センター施設の一部の整備を支援した実績があるが、現在は同施設に特化した支援は実施されていない。
第4条 業務の目的
施設・機材等調達方式無償資金協力の活用を前提として、本事業の背景、目的及び内容を把握し、効果、技術的・経済的妥当性を検討のうえ、協力の成果を得るために必要かつ最適な事業内容・規模につき概略設計を行い、概略事業費を積算するとともに、本事業の成果・目標を達成するために必要な相手国側負担事項の内容、実施計画、運営・維持管理等の留意事項、事業効果測定指標等を提案することを目的とする。
第5条 業務の範囲
本業務は、「カンボジア地雷対策センター研修所及びアウトリーチ施設整備計画」について、「第4条 業務の目的」を達成するため、「第6条 実施方針及び留意事項」を踏まえつつ、「第7条 業務の内容」に示す事項の調査を実施し、「第8条 報告書等」に示す報告書等を作成するものであり、原則、現地調査において、発注者がカンボジア側と合意する協議議事録に基づいて実施するものとする。
第6条 実施方針及び留意事項
(1)現地調査の実施方法、調査項目
本業務においては、①概略設計の実施、準備調査報告書(案)の作成等に必要な調査、協議、情報収集を行うための現地調査(1回目)、②準備調査報告書(案)を先方関係者に説明・協議し、基本的了解を得るための現地調査(2回目)を予定している。それぞれの現地調査に際しては、発注者からの調査団員参加を想定している。なお、新型コロナウイルスの感染拡大状況等により、渡航が困難となった場合、発注者と受注者で対応を協議する。
(2)プロポーザルの記載事項
本企画競争説明書は、これまでに判明した事実及び現地から入手した情報を基に作 成したものである。新型コロナウイルスの感染拡大による渡航制限の状況を踏まえて、遠隔による調査を取り入れる等、受注者は、より効率的かつ効果的な調査手法等を検 討の上、プロポーザルに記載すること。また、契約開始後に渡航制限措置の厳格化に よりカンボジア国への入国が制限されることも想定して、現地業務を国内業務に振替 えて実施する際の具体的な方法(業務の継続性確保に寄与する工夫(遠隔で従事しう る業務体制、遠隔を補完する現地側サポート体制等)についても提案すること。なお、 本企画競争説明書に記載している事項以外に受注者が必要と判断する調査項目につ いても、プロポーザルに記載して提案すること。
(3)計画内容の確認プロセス
本業務は、我が国が無償資金協力事業として実施するにあたり適切な計画を策定することを主目的としているため、計画内容の策定に当たっては、調査の過程で随時十分に機構と協議する。
なお、特に以下の段階においては、発注者が出席する会議を開催し、内容を確認する。
1)現地調査(1回目)派遣前
「インセプション・レポート」を取りまとめ、これらを基に基本的な計画・設計
の方向性を協議、確認する。
2)現地調査(1回目)帰国時
現地調査結果を記述した「現地調査結果概要」を取りまとめ、これを基に、基本的な計画・設計の方向性を協議、確認する。
3)現地調査(1回目)帰国後
本事業内容等の概略設計方針について関係者を含めた設計・積算方針会議を行う。
4)現地調査(2回目)派遣前
計画の内容を取りまとめた「準備調査報告書(案)」に基づき、計画内容を確認する。
5)現地調査(2回目)帰国時
先方政府との「準備調査報告書(案)」の協議の結果を報告する。
(4)調査実施方針
以下の1)~15)の観点から調査を実施する。
1)妥当性の確認
カンボジア国における地雷・不発弾セクターの状況(一般概況(地雷・不発弾の残存状況、除去が必要な地域とそれぞれの面積、除去の将来計画を含む)、行政、人材育成制度)、開発計画、SDGsへの取り組み方針、地雷・不発弾対策についての方針、政策及び計画(所管省庁、権限、調整・連携機能、予算配分、人員配置等)に加え、 CMACにおける研修ニーズ、今後の研修計画等を確認し、本事業の無償資金協力としての妥当性を検討する。また、2025年のオタワ条約履行期限前及び後にTIMA及びアウトリーチ施設に求められる役割やその現状とのギャップを確認する。その他、施設及び機材の適切な運用・維持管理のための技術面におけるTIMA及びアウトリーチ施設の現状確認を行い、計画に反映させる。
2)協力内容の確認と施設整備及び調達機材の検討
TIMA及びアウトリーチ施設の施設及び機材の整備が想定されているが、カンボジア側要請の優先順位を踏まえて、既存施設や既往機材の活用・稼働状況、今後の施設及び機材の活用計画、CMACの維持管理能力等を確認し、想定事業費の範囲内で施設・設備計画、機材計画を検討する。
計画策定に際しての留意点は以下のとおり。 ア.ジェンダー、ユニバーサルデザインへの配慮
カンボジア及びCMACにおけるジェンダー主流化方針等を確認し、TIMAにおける研修施設、研修員の宿泊施設、アウトリーチ施設における女性のニーズを踏まえた設計(例えば、女性用休憩室、乳幼児用スペース等に使える多目的トイレの設置、ジェンダーに基づく暴力を予防するための取組(死角をなくす、十分な照明の設置等))を考慮する。また、各施設においては、障害者がアクセス・利用しやすいユニバーサルデザインを適用の上、施設・設備、機材の計画を取りまとめる。
イ.日本らしい協力
障害者や女性がアクセス・利用しやすいユニバーサルデザイン、省エネ技術適用による環境負荷軽減、新型コロナウイルスの世界的流行を踏まえた感染症対策等に配慮した計画とする。可能な範囲で日本らしさやカンボジア国民の親しみやすさをデザインに反映するとともに、二国間の友好関係を象徴する要素(例えば銘板や植樹等)を検討する。また、日本らしさの発現や両国の友好関係促進につながる施設の活用方法を可能な範囲で提案する。
3)カンボジア側の実施体制の確認
本事業実施に係る先方実施体制(組織、人員、予算、技術水準、モニタリング・評価体制、施設・機材の運営維持管理体制等)等を確認し、開発効果の持続性が担保されるよう適切に計画に反映させる。
4)他ドナー等による支援内容の確認
CMACに対する他ドナー等による協力状況と今後の支援方針を調査し、本プロジェクトとの関係を確認し、重複の有無を確認する。特に、本事業の対象となるTIMA及びアウトリーチ施設に対する他ドナー等による支援(施設・機材整備、技術支援)の実績、今後の計画の有無及びその内容についても調査し、協力内容の重複等がないように協力内容を検討する。
5)事業実施スケジュールの確認
工期を含む本事業の適切な実施スケジュールを検討し、機構及びCMACに説明の上、合意する。
6)効果指標
本事業を通じた開発効果を適切に計測するため、定量、定性指標の十分な検討を行い、プロジェクト完成後約3年を目処とした目標年の目標値を設定する。また、事業実施にかかる課題、提言についても取りまとめる。
7)ソフトコンポーネント計画
TIMA及びアウトリーチ施設及び機材の維持・運営管理、収支計画組織体制の整備、 施設使用規則の整備、研修計画、広報戦略の策定、職員への研修実施等については、基本的に、現在実施中の技術協力プロジェクトにおいて支援することを想定している。また、アウトリーチ施設での集客改善、効果的な展示・案内についても、同技術協力 プロジェクトや他の機構の支援形態にて手当てすることが想定されており、本事業で のソフトコンポーネントは基本的に想定していない。ただし、先方のニーズと上記の 機構の支援計画とを照らし合わせ、更に本事業での支援の必要性が認められた場合は、発注者とも相談の上、ソフトコンポーネント計画を作成する。ソフトコンポーネント 計画の内容は、概略設計時に先方と概ね合意を得て議事録に記載する。
8)他の機構の事業との連携
機構は、技術協力案件「カンボジア地雷対策センター組織強化プロジェクト」を通じてCMAC が2026年以降も世界の地雷・不発弾対策機関の能力強化に資するリソース機関としての能力を維持・強化できるよう、ソフト面からの必要な支援を行なっている。同プロジェクトの活動でも、TIMA及びアウトリーチ施設の職員等に対する能力強化を行っていることから、同プロジェクト関係者からも情報収集した上で、活用しやすい施設計画を検討し、相乗効果の発現を目指す。
9)CMACの運営体制、財務状況の確認
CMAC の運営体制及び財務状況について、既存資料を分析するとともに、現状を把 握する。特に、CMAC の運営経費の大部分がドナー資金によって賄われている現況を 踏まえ、カンボジア政府内における CMAC への予算配賦方針に加えて、主要他ドナ ーの当面の支援方針についての情報収集を行い、情報共有を含めた必要な連携を行う。
さらに、本事業後の CMAC の活動計画を確認した上で、向こう5年間程度の必要運営経費について分析、予測する。その上で、対象施設及び機材の維持管理を含め CMACの運営維持管理における自律性を高めるために必要な提言を行う。
10)税金情報の収集整理
無償資金協力事業では免税が原則であるため、免税措置がどの役所によって、どのような手続きで行われるか等について詳しく調査する。国内においても、過去に案件を実施した経験のある本邦企業に対して、(一社)海外建設協会(OCAJI)等を通じてヒアリングを行い、免税情報を収集する。
免税情報は現地機構事務所にて蓄積していくことが望ましいため、調査開始時点で機構事務所と協議し、機構事務所が有する情報を入手し、免税情報シートのアップデートを行い電子データで機構事務所及び本部主管部へ提出する。
11)コスト縮減の検討
本事業について、先行の類似例(他ドナーが建設・供与したものも含む)があれば、その内容について調査を行い、設計・構造・仕様・工法・使用資材、施設内容、規模を踏まえ本事業による費用とコスト比較を行う。また、当該国で類似の施設建設や機材調達を行う建設業者、設計・施工監理コンサルタント、調達業者等からもヒアリング、関連情報収集を行い、その結果もコスト比較に反映させ、縮減の可能性も検討する。検討にあたっては、他ドナーによる類似案件とのコスト比較の結果を十分に活用し、代替案の比較等を行う。
12)本邦企業・現地企業調査
本体事業の受注に関心を示す可能性のある本邦企業について情報収集、ヒアリングを行い、受注可能性のある本邦企業の情報をリストに整理する。また、本邦企業の応札を促進する方策を提案する。
さらに、現地企業に関する情報収集も行い、本体事業の下請けになり得る能力を有する現地企業の情報をリストに整理する。
13)施工計画(TIMA及びアウトリーチ施設の利用制限)
工事期間中は、TIMA及びアウトリーチ施設の制限が生じる可能性が想定される。利用制限の範囲、時期について、カンボジア側に説明し、十分理解を得たうえで施工計画を策定する。
14)第2回現地調査(概略設計)と設計・積算審査
第2回現地調査(概略設計)を積算審査終了前に実施することを想定している。積算審査は、第2回現地調査後、概要資料提出前に完了予定であり、積算審査の結果、事業費が変動する可能性も想定される。そのため、第2回現地調査で先方政府と合意する概略設計(案)では、事業費の調整ができるよう機材などの優先順位を明示すること。
15)施工時の工事安全対策に関する検討
「ODA建設工事等安全管理ガイダンス」(2014年9月)(以下、「安全管理ガイダンス」)の趣旨を踏まえて業務を行う。具体的には、カンボジア国での最近の既往調査報告書等や機構カンボジア事務所からカンボジア国での安全対策にかかる情報収集を行い、相手国政府から入手(あるいは相手国政府に確認)すべき工事安全及び労
働安全衛生に関する法律・基準を特定した上で現地調査を実施し、調査にて入手・確認した内容を報告書に記載する(もしくは別添資料として調査報告書の添付資料としてまとめる)。
施工計画の策定に際して、工事中の安全確保について、安全管理ガイダンスの安全施工技術指針及び収集したカンボジア国の工事安全、労働安全衛生に関する法律・基準に留意するとともに、最近の既往調査報告書等によりカンボジア国の他案件の事例も踏まえた上で必要な安全対策を概略設計に反映するものとする。また、必要に応じてカンボジア国で施工経験のある施工業者からのヒアリングも実施する。
なお、施工時の工事安全対策に関する情報は機構事務所にて蓄積していくことが望ましいため、現地調査開始時点で機構事務所と協議し、相手国政府から入手(あるいは相手国政府に確認)が必要な情報について機構事務所に確認・合意する。また、現地調査終了時には必ず機構事務所に報告を行う。
第7条 業務の内容
上記「第6条 実施方針及び留意事項」を踏まえつつ、以下の調査を実施する。
(1)インセプション・レポートの作成
関連資料の分析・検討を行い、本事業の全体像を把握する。併せて、調査全体の方針・方法を検討した上で、現地調査項目を整理し、調査計画を策定する。上記の作業を踏まえて、インセプション・レポート、質問票を作成する。
(2)インセプション・レポートの説明・協議
機構が派遣する調査団員と協力し、インセプション・レポート(調査方針、調査計画、便宜供与依頼事項、我が国無償資金協力制度等)を先方政府関係者に説明し、内容を協議・確認する。
(3)本事業の背景・経緯の確認
本事業に関連する政策、ニーズ等状況を確認し、本事業の必要性・妥当性を整理する。
1)カンボジア国の地雷・不発弾セクター上位計画の概要と本事業の位置付け
地雷・不発弾対策にかかる政策、開発計画、中長期計画(開発方針、開発課題、重点分野等)の概要
2)ニーズ・状況調査
① TIMA及びアウトリーチ施設の利用状況(研修の全体像、実績数(カンボジア国内向け及び国外向け別)、利用者数(可能であれば男女別))、維持管理状況等
② TIMA及びアウトリーチ施設の今後の利用計画やニーズ等(TIMAについてはカンボジア国内のみならず、国外からの研修ニーズ含む)
3)地雷・不発弾セクターに対する我が国の援助方針、動向
①地雷・不発弾対策に関する我が国の援助動向等
②地雷・不発弾セクターに対する他国・民間企業/団体の援助・支援動向
(4)本事業の実施体制の確認
本事業に関する以下の状況及び実施体制を確認し、関係機関が本事業の実施に必要な人的能力、財務力、技術力を備えているかを精査する。
1)CMAC及び他関連省庁の関係性と本事業実施にかかる役割分担
2)CMAC全体、特にTIMA及びアウトリーチ施設管理部門、組織・権限・人員構成、近年の財政・予算状況
3)TIMA及びアウトリーチ施設の施設及び機材の利用状況
4)人材の雇用・配置・育成の状況
5)維持管理体制(人員配置・予算確保の状況、修理や消耗品等の追加的購入が必要になった際の対応フロー、予防メンテナンスの状況、維持管理実施の現状と維持管理の技術水準、機材の廃棄状況及び手続き等)
(5)自然条件調査(サイト状況全般)
要請施設の建設予定地の状況、自然環境・気候等について調査する。本業務にて行う設計、施工計画、積算について必要な精度を確保するため、建設予定サイトにおいて、自然条件調査等(気象条件調査、現況調査、地形測量、地質・地盤調査、地中埋設物調査、給電状況調査、給排水・水質調査)を行う。同調査の仕様は別紙に示すとおり。
(6)施設・設備・機材計画調査
1)施設・設備及び機材の整備の範囲について、妥当性、効率性、持続性を十分に確認し、想定される総事業費の範囲内で適切な規模を設定する。
2)調達事情調査
・建設資機材/建設機械、協力対象機材の調達先(現地、第三国、本邦)、調達方法、調達期間、調達価格、輸送方法、輸送費、物価上昇率等を確認する。
・現地業者の施工能力(受注・施工実績、業者登録制度・カテゴリーの有無、施工能力・技術力、技術者数、財務力、建設機械保有状況、価格等)等について確認する
(本事業の受注可能な現地企業を含む)。
・協力対象近郊都市における建設資機材の品質、価格、生産・流通状況等について確認する。
・協力対象機材について、現地代理店、スペアパーツの調達方法、メンテナンス、アフターサービス体制等について確認する。
3)施工計画調査(関連法規等)
・カンボジア国での設計・建設行為等にかかる法律・許認可等を確認する。
・建設用地についてはCMACの所有地(公有地)であり、不法利用者等の財産もなく、建設に際して土地に関する問題はない旨CMAC側から説明を受けているが建設用地の状況を確認する。
・施工条件、制約条件(時間、場所、法規)等を確認する。
・労務状況、労務関連法規を確認する。
4)運営・維持管理体制調査
・既存施設・機材の現況、活用状況、維持管理状況及び体制を確認する。
(7)展示計画
アウトリーチ施設について、CMACの活動計画(運営体制・展示・教育・普及活動等)を確認し、アウトリーチ施設のコンセプト・役割・位置付けを踏まえた展示計画を立案する。展示計画には、展示コンセプト、展示室の構成・面積配分・環境(天井高・床、照明・外光、空調等)、各展示室の動線、展示のテーマ構成、展示物の配置計画(屋内外を含む)、展示部分の仕様の立案等を含む。なお、展示計画の策定に当たっては、技術協力プロジェクトで同時期に別途派遣予定の調査団の意見も踏まえることとする。
(8)本事業内容の計画策定
現地調査(1回目)の結果を踏まえ、帰国後15営業日以内に現地調査結果概要を作成し、帰国報告会にてこれを説明する。
さらに帰国後30日以内を目途に設計・積算方針会議を開催し、本事業のコンポーネント等の概略設計方針について関係者と協議を行う。
上記調査及び発注者との協議を踏まえ、協力対象事業の計画策定(概略設計、機材仕様書(案))を行う。設計精度に関し、施設及び機材について入札に対応できる精度を確保する。計画策定には最低限以下の項目を含めるものとする。なお、設計に当たっては、「協力準備調査設計・積算マニュアル(試行版)」(2009年3月)を参照して設計・積算総括表を作成し、機構に対しその内容を説明し、確認を取ることとする。
1)計画・設計の基本方針
自然環境条件や現地建設事情、施工後の維持管理等についての対応(設計)方針を整理し、併せて設計基準を設定する。
2)基本計画(施設の基本的仕様、設計)
上記を踏まえ、本事業として計画・設計される事業内容の基本計画(施設計画、設備計画、機材計画)を検討する。
3)概略設計図
4)施工・調達計画
・施工・調達方針
・施工上の留意事項(地中埋設物の確認を含む)
・施工区分(先方負担工事との区分)
・施工監理計画
・品質管理計画
・資機材等調達計画
・仮設計画
・実施工程
5)機材調達計画
・機材計画(内容、仕様、数量、使用部門、優先順位等)
・調達上の留意事項
・調達・据付方針、据付区分(先方負担との区分)
・品質管理計画(消耗品、スペアパーツ等の入手手段等含)
・人員及び機材の配置計画場所
・機材の輸送経路、通関手続き、保険
・保守管理契約(対象機材、契約内容、期間、費用、現地代理店)
・初期操作指導・運用指導等計画
・資機材調達計画
・実施工程
(9)技術支援の必要性の有無と内容
施設及び機材の維持管理等に関するソフトコンポーネントの必要性について確認し、必要と判断された場合、その内容を検討する。ソフトコンポーネントについては
「第6条 実施方針及び留意事項」の「(4)調査実施方針」の「7)ソフトコンポーネント計画」、及び「ソフトコンポーネントガイドライン(2020年11月)」を参照のこと。
(10)相手国負担事項の確認
相手国側負担事項(土地整備、用地確保、既存施設の解体、維持管理費の確保、便宜供与、各種建設許可の取得、道路ユーティリティ(支障物件)の移設、交通規制、環境社会配慮に係る手続き、給排水、電気供給等)のプロセス、実施のタイミング、各手続きにおける関係省庁を明確にし、その着実な実施を相手国政府に要請し、個別に書面にて確約を取り付ける。これら調査の結果は無償資金協力として事業を実施する際の相手国負担事項としてミニッツに記載され、実施のタイミングや予算の概算と共に事業実施時の相手国負担事項の根拠となる。
(11)税金情報の収集整理
無償資金協力事業では免税が原則であるため、免税措置がどの役所によって、どのような手続きで行われるか等について詳しく調査する。具体的には、①法人の利益・所得に課される税金(法人税等)、②個人の所得に課される税金(個人所得税等)、
③付加価値税(VAT等)、④資機材の輸入に課される税金や諸費用、⑤その他、当該事業実施において関係する主要税目を対象に、それぞれ当該国における名称、税率、計算方法、根拠法等をまとめた上で、各税目について、受注企業が免税(事前免税、事後還付、実施機関負担等)を確保するために必要な手続き(申請先、手順、所要期間等)について調査する。過去に免税措置に関する問題があった場合は、その理由を詳しく調査する。また国内においても、過去に案件を実施した経験のある本邦企業に対して、(一社)海外建設協会(OCAJI)等を通じてヒアリングを行い、免税情報を収集する。
免税情報は現地機構事務所にて蓄積していくことが望ましいため、調査開始時点で機構事務所と協議し、機構事務所が有する情報を入手し、情報アップデートを行う。設計・積算前の現地調査終了時には必ず機構事務所へ報告する。その際、更新した情報と併せて、先方政府と協議した際の情報(協議相手、内容、連絡先等)も提出する。なお、調査結果については所定の様式(免税情報シート)にまとめ、OD現地調査終
了時までに、機構事務所へ電子データで提出する。
(12)本事業の維持管理計画
TIMA及びアウトリーチ施設が行う施設・機材の維持管理について、毎年必要な点検・維持管理業務と数年単位で必要な維持管理業務に分類して整理する。その際には、人件費だけでなく、スペアパーツや消耗品類の入手方法についても確認する。また確実な維持管理のための費用を先方政府と確認し、収支計画を確認したうえで維持管理費等の先方負担部分の事業費を算出する。
(13)事業及び協力対象事業の概略事業費
事業及びその中で我が国無償資金協力の対象として計画する「協力対象事業」の概略事業費を積算する。積算にあたっては、同積算の結果が無償資金協力の事業費算定の根拠となることを踏まえて、調査・設計の妥当性をよく検討し、資料の欠落や過誤・違算を防止するとともに、過不足のない適正なものになるよう留意する。
積算にあたっては、設計・積算マニュアルを参照し、積算総括表を作成のうえで機構に対しその内容を説明し、確認を得ることとする。なお、機材については入札に対応出来る精度を確保する。
1)準拠ガイドライン
具体的積算に当たっては、下記リンクのマニュアルの「補完編」及び「機材編」
(2019年10月)を参照して積算を行う。同マニュアルは以下のURLを参照のこと。
http://www.jica.go.jp/activities/schemes/grant_aid/guideline/sekisan_01.html
2)概略事業費に係るコスト縮減の検討
概略事業費の算出に当たっては、コスト縮減の可能性を十分に検討し、コスト縮減にかかる検討結果を「無償資金協力にかかる報告書作成のためのガイドライン
(2020年11月改訂版)」に記載する様式にとりまとめ、概略事業費積算内訳書に綴じ込み提出する。
3)事業費等のドナー比較
事業費については、その妥当性を確認するため、他ドナー等が実施した類似案件についての以下を含む情報を入手し、比較表及び参考となる写真を添付して「事業費等のドナー比較資料」(様式の指定なし)を作成し、概略事業費積算内訳書に綴じ込み提出する。
ア 実施時期
イ 事業費(総事業費及び内訳)ウ 概略の仕様
エ 入札方法(PQ(事前資格審査)基準、国際入札/国内入札等)
オ 契約条件(総価方式/BQ方式、支払い条件(履行保証の有無等)等)カ 施工監理方法(品質管理、工程管理、安全管理等)
4)機材の保守契約
積算にあたっては、保守契約を含めた場合の積算も検討する。
5)予備的経費
本計画に関する予備的経費の計上について、現地調査等を通じ以下のリスク情報を収集・分析し、これを機構に提供する。機構が算定した予備的経費率を概略事業費に反映させる。
ア.経済状況、市場変化にかかるリスク(インフレ率等)イ.工事量変動にかかるリスク
ウ.自然条件にかかるリスク(洪水、降雪等)エ.現地政府のガバナンスにかかるリスク
オ.治安状況にかかるリスク
(14)本事業の評価
本事業の評価を妥当性と有効性に分類して整理する。有効性については、①定量的効果、②定性的効果に分類して評価をし、定量的効果については、定量的指標を設定し、本事業完成後約3年をめどとした目標年の目標値を合理的な根拠とともに設定する。指標の設定に際しては、第1回現地調査時点で適切な指標を整理し、帰国報告会にて機構へ説明すること。
① 定量的効果:「TIMAにおいて良好な環境にある研修室数の増加」、「TIMAにおいて良好な環境にある研修室での最大受け入れ可能研修者数」、「TIMAにおいてオンライン研修設備を有する研修室数の増加」、「TIMAにおける宿泊施設で宿泊可能な研修者数の増加」、「TIMAにおける年間研修者数の増加」、「アウトリーチ施設の年間訪問者数の増加」が想定されるが、施設にかかる指標も含め複数の指標を検討の上、基準値(2020年度実績値)と目標値(2028年、事業完成3年後)については本業務にて確認する。
② 定性的効果:「CMACがカンボジア国内における地雷対策実施機関の中で最も除去に関する費用対効果の高い組織として維持される」、「他国からの研修員
がCMACでの研修で培われた知見・技術を活用し、カンボジア以外の地雷・不発弾汚染国において除去活動が推進される」、「国内外からのアウトリーチ施設訪問者が、カンボジアの地雷汚染の歴史、及びそこからの復興・開発推進過程で地雷対策が果たした役割に対する理解を深める」ことが想定されるが、詳細について本業務にて確認する。
(15)ジェンダー課題及び障害者のアクセシビリティに関する調査、配慮事項の提案
設計、工事、運用にかかるジェンダーの視点の検討を行う。女性のニーズに留意した施設や設備(例:女性用休憩室、乳幼児用スペース等に使える多目的トイレの設置、ジェンダーに基づく暴力を予防するための取組等(死角をなくす、十分な照明の設置等)、女性の安全性や利便性にかかる課題やニーズを確認のうえ、反映する)、利用者の立場からの検討に加えて、施工段階についても、例えば男女間の同一労働同一賃金の確保や女性労働者向けのトイレ等労働環境整備等の検討を積極的に行い、必要な対策の導入に努める。施設及び機材計画に対する具体的なジェンダー配慮事項を提案する。また、障害者のアクセシビリティ配慮事項についても上記同様、利用者及び施工段階における労働者の観点から併せて提案する。
(16)環境社会配慮
本事業の環境社会配慮カテゴリーはCとされているが、その他配慮事項があるか確認する。
(17)協力対象事業実施に当たっての留意事項
「協力対象事業」の円滑な実施に直接的な影響を与えると考えられる留意事項を整理する。概略設計を踏まえ、概要説明を実施するにあたり懸案となる事項、積み残し事項等、留意点をまとめ、本体実施時に確実に引き継がれるよう配慮する。具体的には、概略設計段階と概要説明段階のアウトプットを具体的に示し、その差を明らかにする。
(18)想定される事業リスクの検討
事業実施中、事業実施後に想定される各種リスクを特定し、対応策(リスクの管理や軽減策)を検討する。特に事業実施中のリスクについて、それらをコントロールする手法について検討する。事業実施後に想定されるリスクの軽減については、詳細設計やソフトコンポーネントでの対応によるリスク軽減策等、ハード面、ソフト面の双方について検討する。
(19)準備調査報告書(案)の作成
上記調査結果を準備調査報告書(案)として取り纏め、その内容について機構と協議する。
(20)準備調査報告書(案)及び施設・機材仕様書(案)の説明・協議
上記準備調査報告書(案)及び施設・機材仕様書(案)をカンボジア政府関係者等に説明し、内容を協議・確認する(概略事業費を含む)。特に、本事業実施における運営・維持管理体制の整備など、相手国側による本事業の技術的・財務的自立発展性確保のための条件、具体的対応策について十分説明・協議する。協議の結果、準備調
査報告書(案)及び設計・機材仕様書(案)の内容について相手国側からコメントがなされた場合は、これを十分検討のうえ、必要に応じ本事業全体及び無償資金協力事業の基本構想を変えない範囲で修正を加え、準備調査報告書に反映させる。
(21)準備調査報告書等の作成
カンボジア政府関係者等への準備調査報告書(案)及び設計・機材仕様書(案)の説明・協議を踏まえ、以下の成果品を作成する。
1)概略事業費(無償)積算内訳書
2)コスト縮減検討資料、ドナー比較資料
3)機材仕様書(案)
4)概要資料
5)準備調査報告書(完成予想図を含む)
6)デジタル画像集
第8条 報告書等
調査の各段階において作成・提出する報告書等は以下のとおり。このうち(5)から(9)を成果品とする。報告書等は2022年11月下旬までに提出する。その他の報告書等は現地渡航スケジュールおよび機構との関連会議(対処方針会議・帰国報告会・設計積算方針会議等)の日程を踏まえ余裕をもって提出することとするが、(1)(2)は現地調査(第1回)の1週間程度前、(3)は各現地調査帰国後2週間以内、等を目安に第一ドラフトを機構に提出し内容の調整を行う。
なお、以下に示す部数は機構へ提出する部数であり、先方実施機関との協議、国内の会議等に必要な部数は別途用意すること。
(1) 業務計画書 | :和文1部及び電子データ提出 |
(2) インセプション・レポート | :英文1部及び電子データ提出 和文1部及び電子データ提出 |
(3) 現地調査結果概要 | :和文1部及び電子データ提出 |
(4) 準備調査報告書(案) | :英文1部及び電子データ提出 :和文1部及び電子データ提出 |
(5) 概略事業費(無償)積算内訳書 | :和文2部 |
(6) 概要資料 | :和文2部及びCD-R 1枚 |
(7) 準備調査報告書 (※完成予想図を含む) | :和文(製本版)6部及びCD-R 2枚 :英文(製本版)6部及びCD-R 2枚 :和文(簡易版)3部及びCD-R 2枚 |
(8) 機材仕様書 | :和文2部 :英文2部 |
(9) デジタル画像集 | :CD-R 2枚(デジタル画像40枚程度) |
(10)進捗報告書(Project Monitoring Report)の初版 | :電子データ提出 |
注1)(1)業務計画書については、共通仕様書第6条に規定する計画書を意味しており、同条に規定する事項を記載するものとする。
注2)(2)インセプション・レポートについては、円滑に現地調査を開始するために予め日本出発前に英文を作成し、機構に提出する。(4)準備調査報告書(案)、
及び(7)準備調査報告書(案を含む)及び(8)機材仕様書については、英文を作成し、先方政府に提出することとする。
注3)(5)概略事業費(無償)積算内訳書については「協力準備調査の設計・積算マニュアル(試行版)」の補完編及び機材編(2019年10月)を、その他については「無償資金協力に係る報告書等作成のためのガイドライン(2019年4月)」に準拠することとする。
注4)(7)準備調査報告書(和文:製本版)には概略事業費の記載があるため、施工・調達業者契約認証まで公開制限を行っている。このため、本業務完了後直ちに調査内容を公開するために概略事業費を記載しない報告書として準備調査報告書(和文:簡易版)を作成する。
注5)報告書類の印刷、電子化(CD-R)については、「コンサルタント等契約における報告書の印刷・電子媒体に関するガイドライン(2020年1月)」を参照する。
注6)特に記載のないものはすべて簡易製本(ホッチキス止め可)とする。簡易製本の様式については、上記ガイドラインを参照する。
注7)報告書等全体を通じて、固有名詞、用語、単位、記号等の統一性と整合性を確保すること。また、英文報告書等の作成にあたっては、その表現ぶりに十分注意を払い、必ず当該分野の経験・知識ともに豊富なネイティブスピーカーの校閲を受けること。
第9条 その他提出物
(1)議事録等
現地調査時に、相手国政府関係者との間で重要な協議、事実の確認等を行う場合には、相手国政府との間で認識の不一致が生じないよう記録しておくべきと考えられる協議結果の概要について議事録等に取りまとめ、機構に対しても速やかに提出すること。
(2)相手国政府への提出文書
相手国政府に文書を提出する場合には、内容により事前に機構に確認を行うとともに、その写しを速やかに機構に提出する。
(3)その他
事前勉強会、対処方針会議、帰国報告会の他、本業務のために機構が必要と判断する会議について、議題、出席者、議事概要等を、議事録案(発注者が指定する様式によりA4版4〜5枚以内)にとりまとめ、会議開催日を含め3営業日以内に機構に提出すること。上記提出物の他、機構が必要と認め、書面により報告を求める場合には、速やかに提出すること。
第4章 業務実施上の条件
(1)業務工程
2022年1月上旬より第1回現地調査を行い(※現時点では入国後14日の隔離が必要)、その後積算等の国内解析(積算審査に要する期間含む)を行い、2022年8月頃の第2回 現地調査(概略設計)実施を想定する。
時期項目 | 2021 年 12月 | 2022 年 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||
(概略設計調査) | |||||||||||||||
事前準備 | |||||||||||||||
現地調査(OD) | |||||||||||||||
国内解析 | |||||||||||||||
概略設計ドラフト説明 | |||||||||||||||
(DOD) (第2回現地調査) | |||||||||||||||
国内整理 | |||||||||||||||
概略設計 | |||||||||||||||
概要資料提出 | △ | ||||||||||||||
最終報告書提出 | ▲ |
(2)業務量目途と業務従事者構成案
1)業務量の目途
約 20.33 人月(現地:10.33人月、国内10.00人月)
渡航前後の隔離期間が必要になった場合は、隔離期間に即して人月及び必要経費を別途調整するため、契約段階では想定に入れない。
2)業務従事者の構成案
業務従事者の構成(及び格付案)は以下を想定していますが、競争参加者は、業務内容等を考慮の上、最適だと考える業務従事者の構成(及び格付)を提案してください。
① 業務主任者/建築計画/運営・維持管理計画(2 号)
② 建築設計(3 号)
③ 展示計画
④ 施工計画/積算
⑤ サイト状況調査/環境社会配慮
⑥ 設備計画
⑦ 機材計画/積算
注)業務従事者の構成は上記を想定しているが、業務内容及び業務工程を考慮の上、より適切な構成がある場合、プロポーザルに含めて提案すること。また、上記の格付けは目安であり、これを超える格付けを提案する場合には、その理由及び人件費を含めた事業費全体の経費節減の工夫をプロポーザルに明記すること。
(3)現地再委託
以下の業務については、業務対象国・地域の現地法人(ローカルコンサルタント等)への再委託を認めます(経費は本見積りとして計上)。
⮚ 自然条件調査(サイト状況調査)
(4)配布資料/公開資料等
1)配布資料
以下は業務指示書配布時に、併せて配布予定です。
⮚ TIMA 及びアウトリーチ施設の図面
2)公開資料
公開資料として以下の事業に関する報告書、関連情報が機構図書館及び機構ホームページで閲覧可能です。
⮚ カンボジア国第七次地雷除去活動機材整備計画準備調査報告書 https://libopac.jica.go.jp/images/report/12250957.pdf
⮚ カンボジア国第六次地雷除去活動機材整備計画準備調査報告書 https://libopac.jica.go.jp/images/report/12026555.pdf
⮚ カンボジア国第六次地雷除去活動機材整備計画外部事後評価報告書 https://www2.jica.go.jp/ja/evaluation/pdf/2015_1060920_4_f.pdf
(5)当機構等からの参加団員の構成と現地調査行程(案)
1)現地調査I(OD)ア.団員構成:
⮚ 総括(JICA)
⮚ 実施管理(JICA)
⮚ 計画管理(JICA)イ.調査行程:約 9 日間
ウ.調査目的:相手国関係機関との協議及び現地調査を通じて、本プロジェクトの内容を検討し、討議議事録(ミニッツ)を取りまとめる。
2)現地調査 II(DOD)ア.団員構成:
⮚ 総括(JICA)
⮚ 実施管理(JICA)
⮚ 計画管理(JICA)イ.調査行程:約 7 日間
ウ.調査目的:準備調査報告書(案)について、相手国関係機関に説明・協議を行い、双方の確認事項などに関するミニッツを取りまとめる。
(6)その他の留意事項
1)無償資金協力事業の実施体制
本事業の実施が我が国の施設・機材等調達方式の無償資金協力として実施される場合、機構は本業務を実施した本邦コンサルタントを実施設計及び施工監理を実施するコンサルタントとして、先方政府に推薦することを想定している。
実施設計・施工監理体制に関する提案は、プロポーザル作成の時点で想定される業務内容、作業計画および要員計画をプロポーザルに記載する。その際、「コンサルタント等契約におけるプロポーザル作成ガイドライン(2019年4月)の様式―2および様式―3(2018年11月)を準用した表を添付する。
2)業務主任の総括団員への同行
現地調査に関し、業務主任は総括団員滞在期間中原則として総括団員の調査に同行することとするが、その他の団員は業務の効率を考慮し、別行動での調査実施を妨げない。
3)関係者への連絡・報告について
先方関係機関、機構事務所及び機構本部との連絡を緊密に行い、調査進捗状況の報告に当たっては、資料を用いて効果的・効率的な報告となるよう配慮すること。
4)調査用機材の調達
コンサルタントは、業務遂行上必要な機材があればプロポーザルにて提案し、見積もりに含めること。本邦から携行するコンサルタント所有機材のうち、コンサルタントが本邦に持ち帰らない機材であって、かつ輸出許可の取得を要するものについては、コンサルタントが必要な手続きを行うものとする。
5)複数年度契約
本業務については、年度を跨る契約(複数年度契約)を締結することとし、年度を跨る現地作業及び国内作業を継続して実施することができる。経費の支出についても年度末に切れ目なく行えることとし、会計年度毎の精算は必要ない。
6)安全管理
現地業務に先立ち「JICA安全対策概要」を確認し、渡航前に必要な事前準備を行う。外務省「たびレジ」に渡航予定の業務従事者全員を登録する。渡航計画を機構に提出するとともに現地作業期間中は安全管理に十分留意する。現地の治安状況については、機構カンボジア事務所、在カンボジア日本大使館等において十分な情報収集を行うとともに、現地作業の安全確保のための関係諸機関に対する協力依頼及び調整作業を十分に行う。同事務所と常時連絡が取れる体制とし、(特に地方にて活動を行う場合は、複数の連絡手段の確保に留意し)現地の最新の治安状況、移動手段等について同事務所と緊密に連絡をとり、安全対策について了解を取るように留意する。また、現地作業中における安全管理体制をプロポーザ
ルに記載する。
7)不正腐敗の防止
本業務の実施にあたっては、「JICA不正腐敗防止ガイダンス(2014年10月)」の趣旨を念頭に業務を行うこと。なお、疑義事項が生じた場合は、不正腐敗情報相談窓口または機構担当者に速やかに相談するものとする。
8)現地医療事情
新型コロナウイルス感染症対策を含む感染予防を徹底し、行動規範を遵守すること。万一、感染等が判明した場合には機構担当者にすみやかに報告し、療養に努めること。
9)航空券について
現地渡航の際の航空券の手配にあたり受注者は、緊急時および業務実施上、経路、予約便の変更が必要となる場合の対応も考慮しつつ、航空会社が設定する正規割引運賃による航空券またはこれに類する航空券の利用を行うなど、より効率的であるとともに経済的な航空券とすることを奨励する。海外に居住する業務従事者の現地渡航については本邦以外での発券として差し支えない。
以上
(別紙)
「カンボジア地雷対策センター研修所及びアウトリーチ施設整備計画」準備調査にかかる自然条件調査(サイト状況調査)仕様書
1. 目的
本業務にて行う設計、施工計画、積算等について必要な精度を確保するため、対象施設の建設予定サイト(コンポンチュナン及びシェムリアップ)において、サイト状況調査(気象条件調査、現況調査、地形測量、地質・地盤調査、給電状況調査、給排水・水質調査)を行う。また、本事業により新設される施設・設備が環境に及ぼす影響を適切に予測し、本計画の妥当性の判断に資すると共に、環境への影響の少ない設計・施工を検討するために行うものである。
以下に一般的な調査内容、方法を記すので、先方要請内容を勘案の上、事業実施に求められる精度を確保するために必要な調査の細目及び再委託を含めた実施方法をコンサルタントは検討し、プロポーザルにて提案するものとする。
2. 文献・資料・聞き取り調査
◆ 気象条件調査
対象施設の設計に反映させるため、当該サイトの気象データ等を収集する。
⚫ 月別最高・最低平均気温、年間降水量、月別相対湿度、月別降水量、月別風向、最大風速、落雷頻度、(最低過去 年程度)
⚫ 台風やサイクロンが予想される地域では、過去に被害をもたらした台風・サイクロンについて年・時期、経路、最大風速等について確認すると共 に、当該国における最新の耐風設計の基準や法令についても確認する。
⚫ 地震の発生が予想される地域にあっては、過去の域内での発生事例について、年代、規模、震源地(地図上に明示)、被害状況等について調査する
と共に、当該国における最新の耐震設計の基準や法令についても確認する。
◆ サイト現況調査
当該サイトの履歴について、関係者への聞き取りや文献・資料調査を通じ、サイトでの調査時に留意すべき事項を事前に明らかにする。聞き取り等で注意すべき事例としては、以下のようなものが考えられる。
⚫ 過去に地滑り・地盤沈下があった
⚫ 以前は水田であったが、埋め立てられた。
⚫ 降雨後、水はけが悪く冠水し、なかなか水が引かない。
⚫ 湧水がある。
⚫ 例年近傍の河川の氾濫により冠水する。
⚫ 以前は建物があった。地下室があった。撤去作業が行われた際に、地下構造物がどこまで撤去されたか。
⚫ 以前はゴミ捨て場/土捨て場として利用されていた。
⚫ 塩害の影響が予測される(海岸からの距離)。
⚫ 季節風及び砂嵐・砂塵の発生頻度、
3. サイト内既存建物調査(存在する場合)
サイト内にある建物について、形状、規模、図面・設計仕様、基礎形式、構造上の不具合の有無やその原因、使用状況等について現況調査を行う。
4. サイト内排水調査
サイト内及び隣接する境界部分にある、排水管、排水溝、接続桝等について、その種類、大きさ、レベル、流水方向、勾配等の現況調査を行うと同時に、対象施設からの雨水、汚水及び雑排水の放流先を確認する。
5. サイト内工作物調査
サイト内にある、塀、門扉、擁壁、石垣、井戸、舗装等について、位置、形状、大きさ等の現況調査を行う。
6. サイト内樹木調査
サイト内にある主な樹木について、樹種、高さ、幹回り、枝ぶり、数量について現況調査を行う。
7. 電気・通信設備調査
サイト内及び周囲(隣接道路を含む)にある電気設備について調査を行う。配電線路:電柱の位置・高さ・番号、及び相数・電圧
通信線路:電柱の位置・高さ・番号、引き込み点、地中線の敷設状況、深さ、管径、管材質、経路、状態
インターネット及び携帯電話の接続状況
マンホール・ハンドホール:位置、形状、大きさ受変電設備:種類・位置、寸法・容量
非常用発電機:種類、位置、出力、タンク容量、補助タンク容量、製造年月、運転時間
自動電圧調整器(AVR)、無停電電源装置(UPS):容量、許容入力電圧
なお、想定される配電網から供給される電力については、電圧・周波数変動、停電頻度、電圧降下について配電所等からの聞き取り並びに現場測定による調査を行う。位相のずれが機器の性能や故障に影響する機材が含まれる場合には、位相も測定する。また、通年変化、年変化も併せて調査する。
8. 給水設備調査
サイト内及び周囲(隣接道路を含む)にある給水設備について調査を行う。配水管:種類・管路・管径・管材質・深度・弁室の位置/大きさ
水源 :種類(井戸、河川)
なお、上水道から水供給が想定される場合は、水圧、水質、断水頻度等について聞き取り並びに測定による調査を行う。また、通年変化、年変化も併せて調査する。
上水道以外の水源(井水・河川水等)が想定される場合は、季節変動も考慮し、計画建物に必要な給水量の確保に係る検討、及び水源の水質調査を実施する。水質調査に際しては、本事業で整備される各機材の仕様に合致しているかを確認するための項目を網羅する。
以上 2~8 については敷地測量図に位置を明示した資料を作成する。
9. 測量調査
平面測量、水準測量等
10. 地盤調査
目的:①地下の地盤情報の把握、②計画建物の支持層想定のため、地盤強度に関する情報を得る。
方法:
⚫ ボーリング
地盤情報(土質分類、地層構成、地下水位など)を把握することを目的とし、支持層とみなすことができる地層に到達後更に5mまで行う。なお、実際の深さ、本数などは建築学会の「建築基礎設計のための地盤調査計画指針」などを参照しつつ判断すること。
⚫ サウンディング:
基礎設計のための地盤強度に関する情報を得ることを目的とし、標準貫入試験(深度1m毎)による。なお、標準貫入試験以外の方法を採用する場合には事前に JICA に説明すること。
⚫ サンプリング:
標準貫入試験時にサンプラーに得られる乱されたサンプルを採取し、カラー 写真に記録すると共に、含水率ができるだけ変化しないようフタ付き透明密 閉容器に入れラベリングし(案件名、採取日、調査孔番号、標本番号、採取深 度、土質名、N 値等)、調査孔毎に深度順に標本箱に並べて整理し、少なくと も本工事の掘削工事が完了するまでコンサルタントの責任で保管する(標本)。粘土層等の軟弱層で、基礎設計のため、より詳細な土質の把握が必要な場合、 乱さないサンプルを採取し(試料)、必要なラボ試験を実施する(必要な試験 項目についてはコンサルタントが判断)。
⚫ 立ち合い・確認
地盤調査中においてはコンサルタント団員による立ち合い確認を適宜行い、コンサルタントは責任を持って成果品の確認を行う。
⚫ 成果品:
柱状図
標準貫入試験結果(N値)標本及び写真
試料及び土質試験結果一覧
11. 地中埋設物・障害物調査
対象施設の工事に当たり、撤去や移設が必要となる地中埋設物や障害物に係る調査を行う。ここで想定する埋設物・障害物は、過去の構造物の基礎、機能していない残存する地中埋設配線・配管やそれに関連する設備等(桝、ハンドホール等)を指す。以下の方法により実施する。
⚫ 文献・資料・聞き取り調査:当該サイトの履歴について、関係者への聞き取りや設計図などの資料調査を通じ、その有無の可能性や位置を把握する。
⚫ 試掘調査:地中に埋設物あるいは障害物が想定される場合、位置、箇所ならびに掘削深度をコンサルタントが判断の上、試掘を行う。
⚫ 試掘により埋設物・障害物の存在が確認された場合は慎重に確認作業を行
い、埋蔵文化財あるいはケーブル、配管などに損傷を与えないように留意し、施主に報告の上、所轄官庁の指示を仰ぐこと。その後、範囲、厚さ、深さ等、その全容を把握する。
⚫ 試掘時の状況は写真撮影すると同時に、平面測量図に試掘箇所を明示した試掘結果報告を作成する。
12. UXO 探査(該当する国・地域のみ)
地雷・不発弾(UXO)の探査、クリアランスは先方負担事項である。着工前にクリアランスが完了していることが求められるため、それを念頭に探査およびクリアランス開始までのプロセス及び所要期間、実施方法、実施時期について確認する。
13. 実施時期
なお、必要なサイト状況の確認は本調査の中で行うことを原則とする。ただし、本調査の中でやむを得ない事情が発生しそうな場合、本調査で決定した設計を基本的に変えないことを条件に、無償資金協力の実施決定以降に行う詳細設計等にて必要最小限の調査を実施することは差し支えないが、その場合はプロポーザルにその旨記述するものとする。
14. 宗教・文化遺産の対象物
サイト予定地内に移設・撤去が困難な信仰の対象物等(樹木、岩等)、文化遺産がある場合は、対象物の概要(種別、位置、大きさ等)について調査し、敷地測量図に位置を明示する。
15.留意事項
また、再委託を行う場合には、コンサルタント団員による立会を適宜行うことにより、調査実施方法及び調査結果が適切な内容となっていることをコンサルタントが確認することとする。
以上