令和元年度「無線システム普及支援事業費等補助金(公衆無線 LAN 環境整備支援事業)」
上士幌町公衆無線LAN整備業務業 務 仕 様 書
2019年7月上士幌町
上士幌町公衆無線LAN整備業務仕様書
1.役務の名称
上士幌町公衆無線LAN整備業務
令和元年度「無線システム普及支援事業費等補助金(公衆無線 LAN 環境整備支援事業)」
2.業務概要
上士幌町において、以下に定める整備対象エリアの公衆無線LAN(Wi-Fi)サー ビスを提供することにより、国内外の観光客を含めた施設利用者がスマートフォン、タブ レット端末等を利用して手軽にSNS等で情報発信を行う等の無料でインターネットに 接続できる環境や、ネットワークが輻輳する災害時でも安定したインターネットによる通 信を確保し、避難者による避難情報の取得や安否情報を発信する環境の整備を目的とする。
3.業務の目的
本業務は令和元年度総務省当初予算である無線システム普及支援事業費等補助金「公衆無線 LAN 環境整備支援事業」を活用して、上士幌町内の指定避難所及び観光拠点となっているエリアにおいて(別紙エリア図参照)、国内外の観光客を含んだ避難者が平時と同様に情報を収集でき、且つ行政が各避難所等において情報を迅速に集約・発信できる環境を整備する事を目的とする
4.業務履行期間
契約締結日から令和2年3月31日まで
5.業務内容
下記に定めるとおり対象エリアにおいて、公衆無線LAN環境の整備を行う。 (1)全般
・公衆無線 LAN 環境の接続構成の概略を下図に示す。
共通サーバ
インターネット
インターネット
(認証等)
VPN(光回線等)
【接続構成】
・委託者は認証サーバやセキュリティ装置等の設備を保有しないことが望ましい。 (2)利用環境
・整備対象エリアにおいて、全ての人(国内の通信サービス事業者と契約していない訪日外国人等も含む)が無料で公衆無線LAN(Wi-Fi)を利用してインターネット接続ができること。
(3)サーバ及びインターネット
・サーバ及び利用者がインターネット接続するための環境(回線およびインターネットサービスプロバイダ(以下、「ISP」という。)契約)は、新規に設置または受託者の既存設備を活用し、整備を行うこと。
※サーバ設備については、次回設備更改の費用軽減のため受託者のサービスとして提供され、受託者により長期的に設備の維持運用が可能なことが望ましい。
※サーバ設置場所は受託者にて確保することが望ましい。なお、設置場所の確保に係る費用(設置費用・電気料)は受託者が負担すること。
・公衆無線LANの接続制限時間及び回数は委託者が任意に指定できること。
・有害サイトのフィルタリング機能を設定できること。
・サーバのセキュリティ対策を含む運用業務は受託者が実施すること。
・Wi-Fiクラウドを形成するサーバ等の機器構成は二重化されていること。
・Wi-Fiクラウドの運用実績があれば示すこと。
(4)ポータルサイト
・利用者が本業務により提供する公衆無線LANサービスに接続した場合、最初に独自ポータルサイトの表示を可能とすること。
・ポータル画面は多言語に対応すること。
なお、日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語への対応は必須とする。
・委託者が指定するウェブコンテンツへのリダイレクトを可能とすること。
・利用者が遵守すべく事項や、公衆無線LANサービスの内容・機能を明記した利用規約及びセキュリティに関する規約を策定し、利用開始前に利用規約及びセキュリティに関する規約を標記し、利用者に同意を得ること。
・利用規約及びセキュリティに関する規約の標記は、日本語、英語、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語への対応は必須とする。
(5)認証
・不特定かつ多数の利用を想定する公衆無線LANサービスの犯罪利用・不正利用等を防止するため、利用時の認証は一定程度の本人性が確認できる下記①および②の認証方式を併用すること。
①SNSアカウント(Facebook、Twitter、Yahoo!ID 等)を利用した認証方式
②利用していることの確認を含めたメール(メールリターン)認証方式
→認証画面にて登録したメールアドレスへ送信される本登録用メールに記載された URLをクリックすることで認証完了とすること。
※なお、国内通信サービス事業者と契約していない訪日外国人等は、本登録用メールの受信が困難なため、手続きに必要な一定時間(10 分程度)は一時的にインターネット接続を可能とすること。
・登録された利用者情報を一定期間保持し、一度認証登録した利用者が再度アクセスする際は、エントリ画面が簡易(認証手順の省略等)となるようにすること。
(6)災害時の対応
・災害時には利用者登録の有無に関わらず、認証等を省略して利用者にインターネット接続を開放する機能を有すること。
・接続後は平時と異なる委託者が指定するURLへ画面遷移させることができること。
※災害時には災害用ポータル画面へ遷移させ、災害用ポータル画面に災害情報等を表示する機能を有することが望ましい。
・他の自治体で実際の災害時における対応実績があれば示すこと。
(7)認証連携
・整備するアクセスポイントは、日本人および外国人の利用が多い日本全国主要駅・空港をはじめ、コンビニエンスストアや百貨店などの商業施設、道内外の他自治体が整備した観光スポット・公共施設等においても、手軽にフリーWi-Fiに接続できるアプリケーション等により認証連携可能であることが望ましい。
※認証連携とは日本人、外国人を問わず、Wi-Fi接続アプリに認証用情報(メールアドレス等)を一度入力することで、複数のサービスの認証が行える仕組みをいう。
・登録された利用者情報をクラウド側で一定期間保持し、一度認証登録した利用者が再度アクセスする際は、エントリ画面が簡易順の省略等)となる(認証手順の省略等)ようにすること。
(8)アクセス回線
・整備エリアのアクセス回線は最大1Gbpsの通信が可能な光回線を使用することとし、委託者が設置(通信事業者により設置)するものを利用すること。但し、光回線が未提 供なエリアは他のアクセス回線(LTE や ADSL 及び無線装置等)を使用すること。
・アクセス回線のインターネット接続サービス(ISP契約)は委託者が用意するものを利用すること。
(9)アクセスポイント
・アクセスポイントは以下の機能を満たすこと。
項目 | 機能 | |
使用可能周波数 | 2.4GHz 帯、5GHz 帯の両方に対応可能 | |
無線LAN規格 | IEEE802.11a/g/n/ac | |
SSID | 8 個以上 | |
動作環境 | 屋内用AP | 温度:0~+40℃ 湿度:10~90%(非結露) |
屋外用AP | 温度:-40~+60℃ 湿度:10~90%(非結露) |
・委託者が指定する固有のSSIDを利用できること。
・SSID接続後、スマートフォンのブラウザ等を起動後、無料インターネット接続機能等を案内するポータル画面が表示されること。
・アクセスポイントを設置する場所の詳細は委託者と協議のうえ決定するものとするが、各設置場所における公衆無線LAN利用エリアの範囲が最大となるよう、現場調査等を実施し、その根拠となる資料を提出すること。
・アクセスポイントの設置場所については、安全性の確保や電波調査等の実施による最適な設置場所の検討を実施し委託者と協議のうえ決定すること。
・屋外に設置するものについては、台風等の荒天時や冬期間にも対応可能であること。設置にあたっては、安全かつ安定した設置場所を確保するとともに、景観を損なわないように留意すること。
また、ワイヤ設置等のアクセスポイント落下未然防止策を講じること。
・整備エリアの環境や特性に応じ、有効伝送距離、電波干渉への対応等を考慮すること。
・遠隔監視に対応可能であること。
・各拠点のアクセスポイント設置に際し、公衆無線LAN環境整備に必要となるスイッチ機器等については、本業務の範囲として必要機器の準備等を含めて受注者にて環境整備を行うこと。
・調査、設計、施設管理者との調整、諸手続き、設置工事等、機器整備に必要となる全ての事項については、受託者の業務範囲とする。
(10)セキュリティ対策
・ウィルス対策や不正アクセス防止、改ざん防止等のセキュリティ対策を講じること。
・悪意ある第三者からの攻撃への対策として、端末同士の通信を拒否する設定をネットワーク上で行うこと。
・アクセスログやMACアドレス等をサーバ等に保持すること。
・アクセスポイント側のルータからデータセンタまでのネットワークをVPN網等によりグループ化し、グループ外の回線からの接続を拒否すること。
(11)整備対象エリア
・整備対象エリアは下記のとおり。
なお、各エリアのアクセスポイントは同時接続端末数を考慮して設計を行うこと。
街区 | 対象エリア | 同時接続端末数 | |
上士幌町役場 | 屋内 | 1Fロビー | 概ね30台以上 |
屋外 | 駐車場 | 概ね100台以上 | |
xx開発センター | 屋内 | 集会所 | 概ね30台以上 |
スポーツセンター | 屋内 | アリーナ | 概ね30台以上 |
屋外 | スケートリンク/駐車場 | 概ね100台以上 | |
上士幌中学校 | 屋内 | 体育館 | 概ね30台以上 |
屋外 | グラウンド/駐車場 | 概ね100台以上 | |
旧上士幌高校グラウンド | 屋外 | 広場/駐車場 | 概ね100台以上 |
上士幌小学校 | 屋内 | 体育館 | 概ね30台以上 |
屋外 | グラウンド/駐車場 | 概ね100台以上 | |
上士幌高等学校 | 屋内 | 体育館 | 概ね30台以上 |
屋外 | グラウンド/駐車場 | 概ね100台以上 | |
健康増進センター | 屋内 | ロビー | 概ね30台以上 |
認定こども園ほろん | 屋内 | ロビー | 概ね30台以上 |
糠平温泉文化ホール | 屋内 | ロビー | 概ね30台以上 |
屋内 | 集会室 | 概ね30台以上 | |
ぬかびら源泉郷地区中央園地 | 屋外 | 屋外広場 | 概ね100台以上 |
・対象エリアで利用者が可能な限り広い範囲で利用できるよう、アクセスポイントを適切に設置すること。
(12)運用方法
・安定的な公衆無線LANサービスを継続的に提供できるよう、拠点側設備からクラウドネットワークまで、xx的に運営管理を実施することができる体制を有すること。
・保守対応等に伴う停止を行う場合は、委託者へ事前に通知すること。
・アクセスログ、MACアドレス、利用者情報等の利用履歴を適切に蓄積・管理し、6ヵ月以上保持すること。
・事件、事故等により警察からxxの提出等を求められた場合には、委託者の指示に基づき迅速かつ適切に対応すること。
・無線LANアクセスポイントは、動作状態の確認のため、PING等により死活監視を
行うこと。
・障害発生時は、速やかに復旧作業を行うこと。
(13)問い合わせ対応
・障害発生時において、委託者からの連絡を受け付ける窓口を設けること。
(14)周知
・サービスの周知及び利用促進のためのロゴ等について委託者に提案を行うこと。
(15)月次レポート
・公衆無線LANサービスの利用動向について、日別、月別でのインターネット認証数、月別での利用時間帯・デバイス・言語別の利用数等の統計データを毎月報告すること。
・利用者数については、利用言語、利用時間帯、デバイス種別等により集計し、集計結果をグラフ等で可視化すること。
(16)業務報告
・整備業務完了後、整備箇所におけるアクセスポイント及びケーブル等の写真及び図面、利用可能範囲を示した図面を提出すること。(冊子2部及び電子データ)
(17)民間事業者と連携した公衆無線LANサービスの拡大(官民連携)
・総務省が支援を行う対象拠点の考え方に則り、本事業による整備業務完了後に、民間を含む他の商業施設等において、本業務と統一性のとれた公衆無線LANサービスを整備できること。
(18)実施体制及びスケジュール
・本業務の業務遂行に向けた具体的な対応方法及びスケジュールを提示すること。
(19)追加提案
・本業務の目的に資する追加提案がある場合はこれを妨げない。
・本町の観光促進、若しくは観光客おもてなしの施策について提案を行うこと。尚、本施策の提案については、本業務の費用に含めなくてよい。
6.見積もり
(1)イニシャル費用
・「5.業務内容」を実現するために必要なイニシャルコストを全て含むこと。見積は下記項目に分計すること。
- サーバ(セキュリティ対策や運用のための機能を含む)
- アクセスポイント(事前・事後の電波環境調査を含む)
- アクセス回線およびインターネット接続サービス
・追加で提案する機能に関する見積もりについては上記とは別に提出すること。
(2)ランニング費用
・「5.業務内容」を実現するために必要なランニングコストを全て含むこと見積もりは下記項目に分計すること。
- 運用保守費用(公衆無線 LAN の監視・運用・保守に関する費用)
- アクセス回線およびインターネット接続サービス
・追加で提案する機能に関する見積もりについては上記とは別に提出すること。