Contract
履行保証保険普通保険約款
第1章 用語の定義条項
用語 | 定義 |
危険 | 損害の発生の可能性をいいます。 |
事故発生時 | 証券記載契約について、 保険契約者の債務不履行が発生した 場合をいいます。 |
失効 | この保険契約の全部または一部の効力を将来に向かって失う ことをいいます。 |
証券記載契約 | 保険契約者である債務者が被保険者である債権者と締結する 保険証券記載の契約をいいます。 |
他の保険契約等 | この保険契約の全部または一部に対して支払責任が同じである他の保険契約または共済契約または保証事業会社その他の保証契約をいいます。 この場合、 支払額についても、 保険金 または共済金または保証金を含みます。 |
被保険者 | この保険契約により補償を受ける者をいいます。 |
保険期間 | 保険証券記載の保険期間をいいます。 |
保険金 | この保険契約により補償される事故が発生した場合に、 当会社が被保険者に支払うべき金銭をいいます。 |
保険金額 | この保険契約により補償される事故が発生した場合に、 当会社が支払うべき保険金の限度額をいいます。 |
無効 | この保険契約のすべての効力が、保険契約締結時から生じなかったもの として取り扱うことをいいます。 |
免責金額 | 支払保険金の算出にあたり、損害の額から控除する自己負担額をいいま す。 |
この普通保険約款およびこの普通保険約款に付帯される特約において使用される用語の定義は、 次のとおりとします。 ただし、 この普通保険約款に付帯される特約において、 別に用語の定義がある場合は、 それによります。
第2章 当会社の支払責任第1 条( 保険金を支払う場合)
当会社は、 この普通保険約款に従い、 保険契約者である債務者が証券記載 契約についてその債務を履行しない場合( 以下「 事故」 といいます。) に おいて、 被保険者である債権者の被る損害に対して、 保険金を支払います。
第2 条( 保険責任の始期および終期)
当会社の保険責任は、 保険料を領収した時に始まり、 次の① から③ までのうち、最も早い保険金支払債務消滅の時に終わります。
① 保険契約者または証券記載契約にかかる保険契約者の保証人が証券記載契約にかかる債務( 以下「主債務」といいます。) を履行したとき。
② 保険契約者または保証人が主債務の不履行に基づく損害賠償債務を履行したとき。
③ 当会社が第1 条( 保険金を支払う場合) に定める保険金を支払ったとき。
第3 条( 保険金を支払わない場合- そのl)
(1) 当会社は、保険契約者( 注 1 ) の故意または重大な過失によって生じた損 害に対して、 損害が生じたことについて被保険者がxxに反せず誠実である場合を除き、保険金を支払いません。
(2) 当会社は、次の①から④までに掲げる事由によって生じた損害に対して、損害が生じたことについて保険契約者の責めに帰すべき事由がある場合を 除き、保険金を支払いません。
① 戦争、外国の武力行使、革命、政権奪取、内乱、武装反乱その他これらに類似の事変または暴動(注2)
② 地震、噴火、津波、洪水、高潮または台風
③ 核燃料物質( 注 3 ) または核燃料物質によって汚染された物( 注 4 ) の放射 性、 爆発性その他の有害な特性の作用またはこれらの特性に起因する事故
④ ③ に規定した以外の放射線照射または放射能汚染
(3) 当会社は、(2) ①から④以外の保険契約者の責めに帰すことのできない客観的事由によって生じた損害に対して保険金を支払いません。
(4) 当会社は、 証券記載契約の目的を達成した後( 建設工事の請負契約である場合は目的物の完成引渡し後) に発見されたその証券記載契約の目的
( 建設工事の請負契約である場合はその請負契約の目的物) の瑕疵または契約不適合(注 5 ) に関して保険契約者が負担する債務について被保険者が被る損害に対しては保険金を支払いません。
(5) 当会社は、 保険契約締結の当時、 被保険者が、 既に第1 条( 保険金を支払う場合) の損害が生じ、 またはその原因が発生していたことを知っていた場合または知り得た場合、その損害に対して保険金を支払いません。
( 注1 ) 保険契約者
保険契約者が法人であるときは、 その理事、 取締役または法人の業務を執行するその他の機関をいいます。
( 注2 ) 暴動
この普通保険約款においては、群衆または多数の者の集団の行動によって全国 または一部の地区において著しく平穏が害され、 治安維持xxxな事態と認められる状態をいいます。
( 注3 ) 核燃料物質
使用済燃料を含みます。以下同様とします。
( 注4 ) 核燃料物質によって汚染された物原子核分裂生成物を含みます。
( 注5 ) 契約不適合
証券記載契約の目的または目的物が種類、 品質又は数量に関して契約の内容に適合しない状態をいいます。
第4 条( 保険金を支払わない場合- その2 )
当会社は、被保険者が第 25条( 保険金の請求) (2)の手続をする前に証券記載契約を解除・解約しなければ保険金を支払いません。
第5 条( 保険金の支払額- その1 )
(1) 証券記載契約が建設工事の請負契約である場合において、 当会社が第1条(保険金を支払う場合)の保険金として支払うべき損害の額は、請負契 約の解除・解約時および工事の目的物の所在地を基準として算定した工事 の未完成部分( 注 ) の再契約代金額と工事の未完成部分に相当する代金額と の差額とします。 ただし、その額が保険金額を超える場合は、保険金額を 限度として支払います。
(2) (1)の再契約代金額は、その請負契約と同一内容の建設工事の未完成部分を完成するために要すべき一般に妥当と認められる金額とし、 次の① および② の金額は含まないものとします。
① 第3条(保険金を支払わない場合-そのl) (2 ) および(3 ) の事由ま たは被保険者の責めに帰すべき事由によって建設工事の目的物および建設工事材料に生じた損害の回復に要する金額
② 第3条(保険金を支払わない場合-その1) (2 ) および(3 ) の事由等 その請負契約の締結時において一般に予知することのできない事由に基づく経済事情の著しい変動による増加額
( 注) 工事の未完成部分
完成部分について解除・ 解約時以後修補を要する状態となった場合のその部分を含みます。 ただし、 被保険者が善良な管理者の注意を怠らなかった場合にかぎります。以下同様とします。
第6 条( 保険金の支払額- その2 )
(1) 証券記載契約において保険契約者が売主である売買契約の場合または建設工事以外の請負契約である場合において、 当会社が第1 条( 保険金を支払う場合) の保険金として支払うべき損害の額は、 被保険者が証券記載契約を解除した場合にあっては、 再契約代金額と証券記載契約の代金額との差額とし、 被保険者が証券記載契約を解約した場合にあっては、 証券記載契約の不履行部分( 注 ) の再契約代金額と不履行部分に相当する代金額との差額とします。 ただし、 その額が保険金額を超える場合は、 保険金額を限度として支払います。
(2) (1)の再契約代金額は、証券記載契約の解除・解約時および履行地を基準として算定した証券記載契約と同一内容の目的を達成するために要すべき一般に妥当と認められる金額とし、 次の① および② の金額は含まないものとします。
① 第3条(保険金を支払わない場合-その1) (2 ) および(3 ) の事由ま たは被保険者の責めに帰すべき事由によって証券記載契約の目的物および被保険者が支給した材料に生じた損害の回復に要する金額
② 第3条(保険金を支払わない場合-その1) (2 ) および(3 ) の事由等 証券記載契約の締結時において一般に予知することのできない事由に基づく経済事情の著しい変動による増加額
( 注) 不履行部分
履行部分について解約時以後不履行と同様の状態となった場合のその部分を含みます。 ただし、 被保険者が善良な管理者の注意を怠らなかった場合にかぎります。以下同様とします。
第7 条( 保険金の支払額- その3 )
証券記載契約が第5 条( 保険金の支払額- そのl ) または第6 条( 保険 金の支払額- その2 ) の規定に該当しない契約である場合において、 当会 社が第1 条( 保険金を支払う場合) の保険金として支払うべき損害の額は、保険契約者がその債務を履行しないことにより被保険者が被った一般に妥 当と認められる損害の額とします。 ただし、 その額が保険金額を超える場 合は、保険金額を限度として支払います。
第3章 告知義務・通知義務等
第8 条( 告知義務)
(1) 保険契約者または被保険者( 注 1 ) になる者は、保険契約締結の際、保険 契約申込書( 付属する明細書等の書類がある場合は、 これらの書類を含みます。 以下「 保険契約申込書等」 といいます。) の記載事項について、 当会社に事実を正確に告げなければなりません。
(2) 保険契約締結の際、 保険契約者または被保険者が、 保険契約申込書等の記載事項について、 故意または重大な過失によって事実を告げなかった場合または事実と異なることを告げた場合は、 当会社は、 保険契約者に対する書面による通知をもって、この保険契約を解除することができます。
(3) (2)の規定は、次の① から⑥ までのいずれかに該当する場合は適用しません。
① (2)に規定する事実がなくなった場合
② 当会社が保険契約締結の際、(2 ) に規定する事実を知っていた場合ま たは過失によってこれを知らなかった場合(注2)
③ 被保険者がxxに反せず誠実である場合
④ 保険契約者または被保険者が、 当会社が第1 条( 保険金を支払う場 合) の事故による損害が発生する前に、 保険契約申込書等の記載事項 につき、 書面をもって訂正を申し出て、 当会社がこれを承認した場合。なお、 訂正の申出を受けた場合において、 その訂正を申し出た事実が、保険契約締結の際に当会社に告げられていたとしても、 当会社が保険 契約を締結していたと認めるときにかぎり、 これを承認するものとし ます。
⑤ 当会社が、(2) の規定による解除の原因があることを知った時の翌日 から起算して1 か月を経過した場合または保険契約締結の時の翌日から起算して5 年を経過した場合
⑥ (2) に規定する事実が、当会社が保険契約締結時に交付する書面にお いて定めた危険に関する重要な事項に関係のないものであった場合
(4) (2)の規定による解除が第1 条( 保険金を支払う場合) の事故による損害が発生した後になされた場合であっても、 第 17条( 保険契約解除の効力)の規定にかかわらず、 当会社は、 保険金を支払いません。 この場合において、 既に保険金を支払っていたときは、 当会社は、 その返還を請求することができます。
(5) (4 ) の規定は、(2)に規定する事実に基づかずに発生した第1 条( 保険金を支払う場合) の事故による損害については適用しません。
( 注1 ) 保険契約者または被保険者
保険契約者または被保険者が法人である場合は、 その理事、 取締役または法人の業務を執行するその他の機関をいいます。 以下同様とします。
( 注2 ) 事実を知っていた場合または過失によってこれを知らなかった場合
当会社のために保険契約の締結の代理を行う者が、 事実を告げることを妨げた場合または事実を告げないこともしくは事実と異なることを告げることを勧めた場合を含みます。
第9 条( 通知義務)
(1) 保険契約締結の後、 次の① から④ までのいずれかに該当する事実が発生した場合は、 保険契約者または被保険者は、 事実の発生がその責めに帰すべき事由によるときはあらかじめ、 責めに帰すことのできない事由によるときはその発生を知った後、 遅滞なく、 その旨を当会社に申し出て、 承認を請求しなければなりません。 ただし、 その事実がなくなった場合は、 当会社に申し出る必要はありません。
① 保険契約者または被保険者の合併、 清算、 解散もしくは整理または 破産手続開始、 民事再生手続開始、 会社更生手続開始もしくは特別清算の開始の申立
② 証券記載契約の内容の変更
③ ① および② のほか、 当会社の保険金支払義務の発生に重大な影響を及ぼすような事実が生じたこと。
④ ① から③ までのほか、 保険契約申込書等の記載事項の内容に変更を生じさせる事実(注)
(2) (1) の 事 実 が あ る 場 合 ( (4) た だ し 書 の 規 定 に 該 当 す る 場 合 を 除 き ます。) は、 当会社は、 その事実について承認請求書を受領したと否とを問わず、 被保険者がxxに反せず誠実である場合を除き、 第1 条( 保険金を支払う場合) の事故による損害に対して、 保険金を支払わないことがあります。
(3) (2 ) の規定は、 当会社が、(2)の規定による保険金を支払わない原因があることを知った時の翌日から起算して1 か月を経過して生じた事故による損害の場合または(1)の事実が生じた時の翌日から起算して5 年を経過して生じた事故による損害の場合は適用しません。
(4) 被保険者に正当な理由がなく(1) に規定する手続がなされなかった場合
は、 当会社は、 次の① または② に規定する時から当会社が承認請求書を受領するまでの間に発生した第1 条( 保険金を支払う場合) の事故による損害に対しては、 保険金を支払いません。 この場合において、 既に保険金を支払っていたときは、 当会社はその返還を請求することができます。 ただし、(1)④ に規定する事実が発生した場合において、変更後の保険料が変更前の保険料より高くならなかったときは除きます。
① (1)の事実の発生が保険契約者または被保険者の責めに帰すべき事由による場合は、その事実が発生した時
② (1)の事実の発生が保険契約者または被保険者の責めに帰すことができない事由による場合は、 保険契約者または被保険者がその事実の発生を知った時
(5) (4 ) の規定は、(1)の事実に基づかずに発生した第1 条( 保険金を支払う場合) の事故による損害については適用しません。
( 注) 保険契約申込書等の記載事項の内容に変更を生じさせる事実
保険契約申込書等の記載事項のうち、保険契約締結の際に当会社が交付する書面等においてこの条の適用がある事項として定めたものに関する事実にかぎります。
第10条( 保険契約内容の変更)
(1) 保険契約者は、 第8 条( 告知義務) および第9 条( 通知義務) に規定する内容以外の保険契約内容の変更をしようとする場合は、 書面をもってその旨を当会社に通知し、承認の請求を行わなければなりません。
(2) (1) の場合において、当会社が書面を受領するまでの間に生じた第1 条
( 保険金を支払う場合) の事故による損害に対しては、 当会社は、 保険契約内容の変更の承認の請求がなかったものとして、 保険金を支払うことがあります。
第11条( 関係書類および履行状況に関する調査)
(1) 当会社は、 いつでも、 証券記載契約に関する書類または証券記載契約の履行状況を調査し、 またはこれらについて保険契約者または被保険者に対し必要な説明または証明を求めることができます。
(2) 被保険者が、 正当な理由がなく、(1) に規定する当会社の権利を妨害したときは、当会社は、保険金を支払わないことがあります。
第12条( 保険契約の無効)
被保険者またはその代理人が、 保険金を不法に取得する目的または第三者に保険金を不法に取得させる目的をもって締結させた保険契約は無効とします。
第13条( 保険契約の失効)
保険契約締結の後、第9 条( 通知義務) (1 )の規定による当会社の承認が ある場合を除き、 次の① または② のいずれかに該当する場合は、 その事実 が発生した時に保険契約はその効力を失ったものとみなすことができます。
① 被保険者に変更があった場合
② 証券記載契約が保険契約者の債務不履行以外の事由により消滅した場合
第14条( 保険契約の取消し)
保険契約者または被保険者の詐欺または強迫によって当会社が保険契約を締結した場合は、 当会社は、 保険契約者に対する書面による通知をもって、この保険契約を取り消すことができます。
第15条( 保険契約者による保険契約の解除)
保険契約者は、 あらかじめ被保険者の同意を得た上で、 当会社に対する書面による通知をもって、 この保険契約を解除することができます。 ただ し、 保険金請求権の上に質権または譲渡担保権が設定されている場合は、この解除権は、 質権者または譲渡担保権者の書面による同意を得た後でなければ行使できません。
第16条( 重大事由による解除)
(1) 当会社は、 次の① から③ までのいずれかに該当する事由がある場合は、保険契約者に対する書面による通知をもって、 この保険契約を解除することができます。
① 被保険者が、当会社にこの保険契約に基づく保険金を支払わせることを目的として損害を生じさせ、または生じさせようとしたこと。
② 被保険者が、この保険契約に基づく保険金の請求について、 詐欺を行い、または行おうとしたこと。
③ ① および② に掲げるもののほか、被保険者が、① および② の事由がある場合と同程度に当会社のこれらの者に対する信頼を損ない、 この保険契約の存続を困難とする重大な事由を生じさせたこと。
(2) (1)の規定による解除が第1 条( 保険金を支払う場合) の事故による損害 が発生した後になされた場合であっても、 第 17条( 保険契約解除の効力) の規定にかかわらず、(1 )① から③ までの事由が生じた時から解除がなされ た時までに発生した第1 条( 保険金を支払う場合) の事故による損害に対 しては、 当会社は、 保険金を支払いません。 この場合において、 既に保険 金を支払っていたときは、 当会社は、 その返還を請求することができます。
第17条( 保険契約解除の効力)
保険契約の解除は、将来に向かってのみその効力を生じます。
第18条( 保険料の取扱い- 保険契約内容の変更の承認等の場合)
区 分 | 保険料の請求 |
第8 条( 告知義 | 訂正後の保険料が訂正前の保険料よりも高くなる場合 |
務) (1)により告 | は、訂正前の保険料と訂正後の保険料の差額を請求しま |
げられた内容が | す。 |
事実と異なる場 | |
合 | |
② 第9 条( 通知 | 変更後の保険料が変更前の保険料よりも高くなる場合 |
義務) (1)の通知 | は、変更前の保険料と変更後の保険料の差額を請求しま |
に基づいて保険 | す。 |
契約の内容を変 | |
更する場合 | |
③ 第 10 条 ( 保 険 | |
契 約 x x の 変 | |
更 ) (1) の承認を | |
する場合 |
(1) 当会社は、 次の① から③ までの場合は、 保険料を変更することができます。 次の① から③ までの場合において、 保険料を変更する必要があるときは、下表の規定に従い、算出した額を請求します。
(2) 当会社が(1) ①の規定による追加保険料を請求する場合において、当会社の請求に対して、 保険契約者が追加保険料の支払を怠った場合(注) は、 当会社は、 保険期間の初日から、 追加保険料領収までの間に生じた第1 条
( 保険金を支払う場合) の事故による損害に対しては、 保険金を支払いません。 この場合において、 既に保険金を支払っていたときは、 当会社は、その返還を請求することができます。
(3) (1)② または③ の規定による追加保険料を請求する場合において、当会社の請求に対して、 保険契約者が追加保険料の支払を怠った場合は、 当会社は、 追加保険料領収前に生じた第1 条( 保険金を支払う場合) の事故による損害に対しては、 保険契約内容の変更の承認の請求がなかったものとし
て、 この保険契約に適用される普通保険約款および特約に従い、 保険金を支払います。
(4) (1)の規定にかかわらず、当会社が別に定める条件を満たすときの保険料の取扱いは、当会社の定める方法によります。
( 注) 追加保険料の支払を怠った場合
当会社が、 保険契約者に対し追加保険料の請求をしたにもかかわらず、相当の期間内にその支払がなかった場合にかぎります。
第19条( 保険料の取扱い- 無効または失効の場合)
区 分 | 保険料の返還 |
① 第 12 条 ( 保 険 契 約 の無 効 ) の 規 定 に よ り 、こ の 保 険 契 約 が 無 効 と なる場合 | 既に払い込まれた保険料を返還しません。 |
② 第 13 条 ( 保 険 契 約 の失 効 ) の 規 定 に よ り 、こ の 保 険 契 約 が 失 効 と なる場合 |
(1) この保険契約が無効または失効となる場合について、 当会社は、 この保 険契約に適用される特約に別の定めがないかぎり、 下表の規定に従います。
(2) 当会社は、 当会社の責めに帰すべき事由によって、 この保険契約が無効となったときは保険料の全額を、 失効となったときは未経過期間に対し月割をもって計算した保険料を返還します。
第20条( 保険料の取扱い- 取消しの場合)
第 14 条( 保険契約の取消し) の規定により、 当会社がこの保険契約を取り消した場合は、当会社は、既に払い込まれた保険料を返還しません。
第21条( 保険料の取扱い- 解除の場合)
(1) 当会社が、 この保険契約を解除した場合は、 この保険契約に適用される特約に別の定めがないかぎり、既に領収した保険料を返還しません。
(2) 第 15条( 保険契約者による保険契約の解除) の規定により、 保険契約者がこの保険契約を解除した場合は、 この保険契約に適用される特約に別の定めがないかぎり、既に領収した保険料を返還しません。
(3) 当会社は、 当会社の責めに帰すべき事由によって、 この保険契約が解除されたときは、 未経過期間に対し月割をもって計算した保険料を返還します。
(4) (1 ) から(3)までの規定にかかわらず、 当会社が別に定める条件を満たすときの保険料の取扱いは、 当会社の定める方法によります。
第22条( 保険契約者の変更)
(1) 保険契約締結の後、保険契約者は、あらかじめ被保険者および当会社の承認を得た場合、 この保険契約に適用される普通保険約款および特約に関する権利および義務を第三者に移転させることができます。
(2) (1)の規定による移転を行う場合は、保険契約者はあらかじめ書面をもってその旨を当会社に申し出て、承認の請求を行わなければなりません。
第23条( 保険契約者、被保険者が複数の場合の取扱い)
(1) この保険契約について、保険契約者または被保険者が2 名以上である場合は、当会社は、代表者1 名を定めることを求めることができます。この場合において、代表者は他の保険契約者または被保険者を代理するものとします。
(2) (1)の代表者が定まらない場合またはその所在が明らかでない場合は、保険契約者または被保険者の中の1 名に対して行う当会社の行為は、他の保険契約者または被保険者に対しても効力を有するものとします。
(3) 保険契約者が2 名以上である場合は、 各保険契約者は連帯してこの保険契約に適用される普通保険約款および特約に関する義務を負うものとします。
第4 章 損害の発生第24条( 事故発生時の義務)
事故発生時の義務 | 差引金額 |
① 損 害 の 発 生 お よ び 拡 大の防止につとめること。 | 発生および拡大を防止することができたと認められる損害の額 |
② 第 1 条 ( 保 険 金 を 支払う場合) の損害が生じたことを知った場合 はこれを直ちに当会社 | ② の義務が履行されない場合に当会社が被った損害の額 |
保険契約者または被保険者は、 事故が発生したことを知った場合は、 下表① から⑤ までの「 事故発生時の義務」 を履行しなければなりません。 被保険者が、 正当な理由がなくこれらの規定に違反した場合は、 当会社は、下表① から⑤ までの「差引金額」を差し引いて保険金を支払います。
に通知すること。 | |
③ 被 保 険 者 が 保 険 契 約者 また は他人 ( 注 1 ) に対して有する損害賠償請 求権 ( 注 2 ) そ の 他 の 債権について、 その権利の保全および行使に必 要 な 手 続 を す る こ と。 | 保険契約者または他人(注 1 ) から損害の賠償を受けることによって取得することができたと認められる額 |
④ 保 険 契 約 者 と 示 談 する場合は、 事前に当会社の書面による承認を 得ること。 | ④ または⑤ の義務が履行されない場合に当会社が被った損害の額 |
⑤ 他 の 保 険 契 約 等 の 有無 およ び内容 ( 注 3 ) について遅滞なく当会社 に通知すること。 |
( 注1 ) 他人
保証人を含みます。
( 注2 ) 損害賠償請求権
共同不法行為等の場合における連帯債務者相互間の求償を含みます。
( 注3 ) 他の保険契約等の有無および内容
既に他の保険契約等から保険金または共済金または保証金の支払を受けた場合には、その事実を含みます。
第25条( 保険金の請求)
(1) 当会社に対する保険金請求権は、 第1 条( 保険金を支払う場合) の事故による損害が生じた時から発生し、 これを行使することができるものとします。
保険金請求に必要な書類または証拠 |
① 保険金の請求書 |
② 保険証券 |
③ 請求金額の計算書 |
④ 事故の発生を確認する資料 |
⑤ 証券記載契約の内容を確認する資料 |
⑥ 証券記載契約を解除・解約したことを確認する書類 |
⑦ 証券記載契約が、 建設工事の請負契約である場合においては、 工事の未完成 部分の再契約代金額および工事の未完成部分に相当する代金額を確認できる書類 |
(2) 被保険者が保険金の支払を請求する場合は、 次表の書類または証拠のうち、当会社が求めるものを当会社に提出しなければなりません。
⑧ 証券記載契約が、 保険契約者が売主である売買契約の場合または建設工事以 外の請負契約である場合においては、証券記載契約の不履行部分の再契約代金額および不履行部分に相当する代金額を確認できる書類 |
⑨ 証券記載契約が第5 条( 保険金の支払額- その1 ) または第6 条( 保険金の支払額- その2 ) の規定に該当しない契約である場合においては、 保険契約 者が債務を履行しないことによって被保険者が被った損害が確認できる書類 |
⑩ 他の保険契約等を確認する書類 |
⑪ その他当会社が第 27条( 保険金の支払時期) (1)に定める必要な確認を行うために欠くことのできない書類または証拠として保険契約締結の際に当会社が 交付する書面等において定めたもの |
(3) 当会社は、 事故の内容または損害の額等に応じ、 保険契約者または被保険者に対して、(2)および(4)に掲げるもの以外の書類もしくは証拠の提出または当会社が行う確認への協力を求めることがあります。 この場合は、当会社が求めた書類または証拠を速やかに提出し、 必要な協力をしなければなりません。
(4) 自然人である被保険者に保険金を請求できない事情がある場合で、かつ、保険金の支払を受けるべき被保険者の代理人がいないときは、 次の① から
③ までのいずれかに該当する者がその事情を示す書類をもってその旨を当会社に申し出て、 当会社の承認を得た上で、 被保険者の代理人として保険金を請求することができます。
① 被保険者と同居または生計を共にする配偶者(注)
② ① に規定する者がいない場合または① に規定する者に保険金を請求できない事情がある場合は、 被保険者と同居または生計を共にする3 親等内の親族
③ ① および② に規定する者がいない場合または① および② に規定する者に保険金を請求できない事情がある場合は、 ① 以外の配偶者または②以外の3 親等内の親族
(5) (4)の規定による被保険者の代理人からの保険金の請求に対して、当会社 が保険金を支払った後に、 重複して保険金の請求を受けた場合であっても、当会社は、 保険金を支払いません。 この場合において、 既に保険金を支払 っていたときは、当会社はその返還を請求することができます。
(6) 被保険者が、 正当な理由がなく(3)の規定に違反した場合または(2)もし くは(3)の書類に事実と異なる記載をし、もしくはその書類もしくは証拠を偽造もしくは変造した場合は、当会社は、保険金を支払いません。
( 注) 配偶者
法律上の配偶者にかぎります。
第26条( 他の保険契約等がある場合の保険金の支払額)
第1 条( 保険金を支払う場合) の損害に対して保険金を支払うべき他の保険契約等がある場合において、 総保険金額等が損害額(注) を超える場合は、当会社は、次の算式によって算出した額を保険金として支払います。損害額× この保険契約の保険金額/ この保険契約を含むそれぞれの保険契約等の保険金額等の合計額 = 保険金の額
( 注) 損害額
これらの保険契約等によって支払うべき被保険者の損害額にかぎります。
この保険契約に適用される特約に別の定めがないかぎり、それぞれの保険契約または共済契約または保証契約に免責金額の適用がある場合は、そのうち最も低い免責金額を差し引いた額とし、それぞれの保険契約または共済契約に縮小支払割合の適用がある場合は、そのうち最も高い縮小支払割合をその額に乗じた額とします。
第27条( 保険金の支払時期)
(1) 当会社は、請求完了日( 注 1 ) からその日を含めて 30 日以内に、当会社が 保険金を支払うために必要な次の① から⑤ までの事項の確認を終え、 保険金を支払います。
① 保険金の支払事由発生の有無の確認に必要な事項として、事故の原因、事故発生の状況、損害発生の有無および被保険者に該当する事実
② 保険金が支払われない事由の有無の確認に必要な事項として、 保険金が支払われない事由としてこの保険契約において定める事由に該当する事実の有無
③ 保険金を算出するための確認に必要な事項として、損害額および事故と損害との関係
④ 保険契約の効力の有無の確認に必要な事項として、この保険契約において定める解除、 無効、失効または取消しの事由に該当する事実の有無
⑤ ① から④ までのほか、 他の保険契約等の有無および内容、 損害について被保険者が有する損害賠償請求権その他の債権および既に取得したものの有無および内容等、 当会社が支払うべき保険金の額を確定するために確認が必要な事項
(2) (1)の確認をするため、下表の① から⑤ までに掲げる特別な照会または調査が不可欠な場合は、(1 )の規定にかかわらず、当会社は、請求完了日から
特別な照会または調査 | 日数 |
① (1) ① から④ までの事項を確認するための、 公の機関によ る捜査・調査結果の照会(注3) | 180日 |
② (1) ① から④ までの事項を確認するための、 専門機関によ る鑑定等の結果の照会 | 90日 |
③ 災害救助法( 昭和 22 年法律第 118 号) が適用された災害の 被災地域における(1)① から⑤ までの事項の確認のための調査 | 60日 |
④ (1) ① から⑤ までの事項の確認を日本国内において行うた めの代替的な手段がない場合の日本国外における調査 | 180日 |
⑤ 損害の範囲等について保険契約者と被保険者との間で争いがある場合、被保険者が債権の保全のために担保もしくは保証を徴している等証券記載契約に特殊な取引条件がある場合または証券記載契約に基づいて保険契約者が負う債務が多数である場合等において、(1)① から④ までの事項を確認するための、専門機関による鑑定等の結果の照会あるいは、第5条( 保険金の支払額- その1 ) に規定する未完成部分に相当する金額または第6 条( 保険金の支払額- その2 ) に規定する再契約代金額の算定にあたって多数の確認が必要となる場合等において(1)① から④ までの事項の照会または調査等の 結果を確認するために特に日数を要する照会または調査 | 180日 |
その日を含めて下表の① から⑤ までに掲げる日数( 注 2 ) を経過する日までに、 保険金を支払います。 この場合において、 当会社は、 確認が必要な事項およびその確認を終えるべき時期を被保険者に対して通知するものとします。
(3) (2 ) ① から⑤ までに掲げる特別な照会または調査を開始した後、(2)①か ら⑤ までに掲げる期間中に保険金を支払う見込みがないことが明らかになった場合は、当会社は、(2)① から⑤ までに掲げる期間内に被保険者との協議による合意に基づき、その期間を延長することができます。
(4) (1 ) から(3)までに掲げる必要な事項の確認に際し、 保険契約者または被保険者が正当な理由なくその確認を妨げ、 またはこれに応じなかった場合
(注4) は、 これにより確認が遅延した期間については、(1) から(3) までの期間に算入しないものとします。
(5) (1 ) から(4)までの規定による保険金の支払は、 保険契約者または被保険者と当会社とがあらかじめ合意した場合を除き、 日本国内において、 日本国通貨をもって行うものとします。
( 注1 ) 請求完了日
被保険者が第25条(保険金の請求) (2 )の規定による手続を完了した日をいいます。
( 注2 ) 下表の① から⑤ までに掲げる日数
① から⑤ までの複数に該当する場合は、そのうち最長の日数とします。
( 注3 ) 照会
弁護士法(昭和24年法律第205号)に基づく照会その他法令に基づく照会を含みます。
( 注4 ) これに応じなかった場合
必要な協力を行わなかった場合を含みます。
第28条( 時効)
保険金請求権は、第 25条(保険金の請求) (1)に定める時の翌日から起算して3 年を経過した場合は、時効によって消滅します。
第29条( 代位)
(1) 当会社は、 第1 条( 保険金を支払う場合) の損害に対して保険金を支払ったときは、 その支払った保険金を限度として、 かつ、 被保険者の権利を害しない範囲内で被保険者が保険契約者に対して有する権利を代位取得します。
(2) 被保険者は、 保険金を領収したときは、 被保険者の権利を害しない範囲内において当会社が取得する(1)の権利を保全しまたは行使するため必要な書類を当会社に交付しなければなりません。 このために必要な費用は、 当会社の負担とします。
(3) 被保険者は、 第1 条( 保険金を支払う場合) の損害が発生した場合において、被保険者の権利を害しない範囲内において、当会社が取得する(1)の権利の保全および行使ならびにそのために当会社が必要とする証拠および書類の入手に協力しなければなりません。
(4) 当会社は、 被保険者が正当な理由がなく(2)または(3)の規定に違反したときは、当会社が(1)の規定による権利の行使によって取得する金額のうちその違反によって取得できなかった金額を被保険者に対し請求することができます。
(5) 当会社は、 当会社が取得した権利を被保険者の権利と優劣なく行使することができます。
第5章 その他
第30条( 訴訟の提起)
この保険契約に関する訴訟については、 当会社の本店所在地を管轄する裁判所をもって合意による管轄裁判所とします。
第31条( 準拠法)
この普通保険約款に規定のない事項については、 日本国の法令に準拠します。
保険責任の始期および終期に関する特約条項
当会社の保険責任は、この特約に従い、履行保証保険普通保険約款第2条(保険責任の始期および終期)の規定にかかわらず、保険料を領収した時に始まり、保険証券記載の保険期間の末日に終わります。
履行保証保険定額てん補特約条項
第1条(保険金の支払額)
この特約に従い、履行保証保険普通保険約款(以下「普通保険約款」といいます。)第5条(保険金の支払額-その1)から第7条(保険金の支払額-その
3)の規定にかかわらず、保険証券記載の契約について保険契約者である債務者がその債務を履行しない場合において、損害賠償の額を予定した場合は、当会社が保険金として支払うべき損害の額は、その予定額とします。
第2条(準用規定)
この特約に定めのない事項については、この特約の趣旨に反しないかぎり、普通保険約款および付帯される他の特約の規定を準用します。
瑕疵または契約不適合責任保証特約条項
第1条(保険金を支払う場合)
当会社は、この特約に従い、履行保証保険普通保険約款(以下「普通保険約 款」といいます。)第3条(保険金を支払わない場合-その1)(4)の規定にかかわらず、保険契約者である債務者が保険証券記載の契約(以下「証券記載契約」といいます。)に定められている瑕疵担保責任条項に基づく債務または契約不適合(注)責任について規定した条項(以下「契約不適合責任条項」といいま
す。)に基づく債務を履行しない場合において、被保険者である債権者の被る損害に対して保険金を支払います。
(注)契約不適合
証券記載契約の目的または目的物(以下「目的物」といいます。)が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しない状態をいいます。
第2条(保険責任の始期および終期)
当会社の保険責任は、目的物(以下「目的物」といいます。)の引渡し(目的物の引渡しを要しない場合は、証券記載契約の目的の達成)の時に始まり、証券記載契約に定められたこの特約の責任期間を終了した時に終わります。
第3条(保険金の支払額-その1)
(1)証券記載契約が建設工事の請負契約である場合において、当会社が第1条
(保険金を支払う場合)の保険金として支払うべき損害の額は、次のとおりとします。
① 目的物の瑕疵または瑕疵によって生じた目的物の滅失もしくはき損(以下
「瑕疵」といいます。)を修補するために必要な金額(瑕疵の修補ができない
場合もしくは瑕疵が重要でなく、かつ、その修補に過分の費用を要する場合は、修補に代わる妥当な金額)とします。ただし、いかなる場合にも証券記載契約
に定められたこの特約の責任期間中、通算して保険証券記載のこの特約の保険金額を超えないものとします。
② 目的物の契約不適合または契約不適合によって生じた目的物の滅失もしくはき損(以下「契約不適合」といいます。)について履行の追完をするために必要な金額(被保険者が請求した方法による履行の追完ができない場合もしくは契約不適合が重要でなく、かつ、被保険者が請求した方法による履行の追完に過分の費用を要する場合は、被保険者が請求した方法と異なる方法による履行の追完のための妥当な金額)とします。なお、契約不適合責任条項に基づき被保険者が代金減額請求を行い、かつ、保険契約者である債務者が減額請求にか
かる代金の全部または一部の減額に合意した場合は、その合意された金額を差し引いた金額を保険金として支払うべき損害の額とします。減額後の金額を超過して代金を支払っている場合は、合意した金額のうち、現実に返還された金額を差し引いた金額を保険金として支払うべき損害の額とします。ただし、いかなる場合にも証券記載契約に定められたこの特約の責任期間中、通算して保険証券記載のこの特約の保険金額を超えないものとします。
(2)(1)の損害の額には、次の①および②の金額を含まないものとします。
① 普通保険約款第3条(保険金を支払わない場合- その1)(2)および
(3)の事由または被保険者の責めに帰すべき事由によって目的物に生じた損害の額
② 普通保険約款第3条(保険金を支払わない場合-その1)(2)および
(3)の事由等証券記載契約の締結時において一般に予知することのできない事由に基づく経済事情の著しい変動による増加額
第4条(保険金の支払額-その2)
(1)証券記載契約において保険契約者が売主である売買契約の場合または建設工事以外の請負契約である場合において、当会社が第1条(保険金を支払う場 合)の保険金として支払うべき損害の額は、次のとおりとします。
① 証券記載契約の瑕疵担保責任条項に基づく瑕疵により被保険者が被った一般に妥当と認められる損害の額とします。ただし、いかなる場合にも、証券記載契約に定められたこの特約の責任期間中、通算して保険証券記載のこの特約の保険金額を超えないものとします。
② 証券記載契約の契約不適合責任条項に基づく契約不適合により被保険者が被った一般に妥当と認められる損害の額とします。なお、契約不適合責任条項に基づき被保険者が代金減額請求を行い、かつ、保険契約者である債務者が減額請求にかかる代金の全部または一部の減額に合意した場合は、その合意された金額を差し引いた金額を保険金として支払うべき損害の額とします。減額後の金額を超過して代金を支払っている場合は、合意した金額のうち、現実に返還された金額を差し引いた金額を保険金として支払うべき損害の額とします。ただし、いかなる場合にも、証券記載契約に定められたこの特約の責任期間中、通算して保険証券記載のこの特約の保険金額を超えないものとします。
(2)(1)の損害の額には、次の①および②の金額を含まないものとします。
① 普通保険約款第3条(保険金を支払わない場合-その1)(2)および
(3)の事由または被保険者の責めに帰すべき事由によって目的物に生じた損害の額
② 普通保険約款第3条(保険金を支払わない場合-その1)(2)および
(3)の事由等、証券記載契約の締結時において一般に予知することのできない事由に基づく経済事情の著しい変動による増加額
第5条(準用規定)
この特約に定めのない事項については、この特約の趣旨に反しないかぎり、普通保険約款および付帯される他の特約の規定を準用します。
刑務作業に関する特約条項
第1条(保険金を支払う場合)
当会社は、この特約に従い、履行保証保険普通保険約款(以下「普通保険約 款」といいます。)第1条(保険金を支払う場合)の規定にかかわらず、保険契約者である債務者が保険証券記載の刑務作業契約(以下「刑務作業契約」といいます。)について保険期間中に発生した債務(以下「債務」といいます。)を履
行しない場合に、被保険者である債権者の被る損害に対して保険金を支払います。
第2条(刑務作業契約の特則)
(1)保険契約者の倒産または経営不振等により債務の不履行が発生した場合において、被保険者は所定の督促の手続を行うものとします。
(2)(1)の督促にもかかわらず、保険契約者が債務を履行しない場合は、被保険者は保険金を請求するものとします。
第3条(保険金を支払わない場合)
刑務作業契約が、「国の債権の管理等に関する法律」その他の国の債権の管理に関する法令の適用を受けない場合において、被保険者が保険金の請求をしようとする場合は、普通保険約款第25条(保険金の請求)の手続をする以前に刑務作業契約を解除・解約しなければ保険金を支払いません。
第4条(保険金の支払額)
当会社が第1条(保険金を支払う場合)の保険金として支払うべき損害の額は、普通保険約款第5条(保険金の支払額-その1)から第7条(保険金の支払額-
その3)の規定にかかわらず、被保険者が保険契約者に売り渡すべき製品の代金の未収額および延滞金の合計額または被保険者が保険契約者に提供した労務の賃金の未収額および延滞金の合計額とします。ただし、その額が保険金額を超える場合は、保険金額を限度として支払います。
第5条(準用規定)
この特約に定めのない事項については、この特約の趣旨に反しないかぎり、普通保険約款および付帯される他の特約の規定を準用します。
求償権特約条項
当会社は、保険金を支払った場合は、保険契約者に対し、保険金相当額ならびに約
定の利息および遅延損害金その他必要な費用を求償する権利を有するものとします。