Contract
北海道内国管理4空港特定運営事業等公共施設等運営権実施契約書
北海道内国管理4空港特定運営事業等公共施設等運営権実施契約書
1 | 事 業 名 | 北海道内国管理4空港特定運営事業等 |
2 | 事業の場所 | xxx空港(北海道千歳市美々) |
稚内空港(北海道稚内市大字声問村) | ||
釧路空港(北海道釧路市鶴丘) | ||
3 | 事 業 期 間 | 函館空港(北海道函館市xx町) 第 62 条に定めるとおり |
上記の事業について、国と運営権者は、各々対等な立場における合意に基づいて、次の条項によってxxな公共施設等運営権実施契約を締結し、xxに従って誠実にこれを履行するものとする。
また、本契約の締結及びその履行に際し、国は、本事業が民間企業者たる運営権者の創意工夫に基づき実施されることを、運営権者にあっては、本事業が道内国管理4空港における公共施設等運営事業等として空港全体での一体的・機動的な経営を実現し、魅力ある空港の実現に寄与する役割を担うことを期待されていることを、それぞれ十分理解し、その趣旨を尊重するものとする。
本契約の証として本書 2 通を作成し、当事者記名押印のうえ、各自 1 通を保有する。なお、国においては、国土交通省航空局及び国土交通省東京航空局を代表する契約担当官として国土交通省航空局長が記名押印するものとする。
令和元年 10 月 31 日
国
住所 xxxxxxxxxxxxx 0 x 0 x契約担当官 国土交通省航空局
航空局長 xx xx
運営権者
住所 xxxxxxxx000 xx 00
名称 北海道エアポート株式会社代表取締役社長 xx x
目 次
第1条 (目的及び解釈) 1
第2条 (本事業の概要) 1
第5条 (本事業の収入) 1
第10条 (ビル施設等事業の開始) 4
第13条 (ビル施設等事業の内容) 6
第14条 (ビル施設等貸付条件) 7
第15条 (空港運営事業の承継等) 8
第18条 (協定等の締結等) 10
第19条 (国職員の派遣) 10
第22条の2 (収益連動負担金の支払い及び返還) 12
第26条 (空港運営事業等の内容) 15
第27条 (空港用地等貸付条件) 16
第28条 (第三者への委託) 17
第30条 (要求水準の変更) 19
第31条 (マスターxxxの提出) 19
第32条 (本事業中期計画及び重要変更(運営権施設)) 20
第34条 (半期業務報告書の提出) 21
第35条 (年間業務報告書の提出) 21
第38条 (その他の報告義務) 22
第39条の2 (拡張更新投資(運営権施設)) 23
第40条 (新規投資(運営権施設)及び改修(運営権施設)) 23
第41条 (整備(非運営権施設)) 23
第44条 (リスク分担の原則) 26
第45条 (法令等の変更) 26
第46条 (不可抗力の発生) 27
第47条 (不可抗力による措置-国による事業継続措置) 27
第49条 (損害賠償責任) 28
第50条 (第三者に及ぼした損害) 28
第52条 (国によるモニタリング) 29
第53条 (緊急事態等対応) 29
第54条 (事業継続計画) 30
第55条 (その他必要な措置) 30
第56条 (子会社、関連会社) 30
第58条 (運営xxの処分) 33
第60条 (本議決権株主の異動等) 34
第61条 (契約の有効期間) 35
第65条 (瑕疵担保責任) 38
第67条 (「時価」の決定) 39
第 18 章 契約の解除又は終了及び解除又は終了に伴う措置 39
第68条 (運営権者又は運営権者子会社等の事由による本契約の解除) 39
第69条 (ビル施設等事業開始日前のその他事由による解除) 41
第70条 (国の任意による解除) 41
第74条の2 (道内地方管理3空港運営事業における解除による本契約の終了又は解除) 42
第75条 (ビル施設等事業開始日前の解除又は終了の効果) 43
第76条 (ビル施設等事業開始日後、xxx空港についての空港運営事業開始日前の解除又は終了の効果) 43
第77条 (xxx空港についての空港運営事業開始日後の解除又は終了の効果) 43
第80条 (運営権取消等-国事由及び特定法令等変更解除) 46
第82条 (著作権の帰属等) 47
第83条 (著作権の利用等) 47
第84条 (著作xxの譲渡禁止) 48
第88条 (協議会の設置) 49
第90条 (秘密保持義務) 49
第91条 (金融機関等との協議) 49
第96条 (疑義に関する協議) 51
別紙 7-1 国有財産無償貸付契約書(空港用地)(案) 80
別紙 7-2 国有財産無償貸付契約書(建物・工作物)(案) 86
別紙 9 「運営権対価分割金」の支払スケジュール 98
別紙 10 「収益連動負担金」の算出方法 99
別紙 11 転貸義務を生じる相手方(国以外)とその内容 100
別紙 12 保険 101
別紙 13 マスタープランの項目 102
別紙 14 更新投資(運営権施設)の国有財産台帳への反映 103
別紙 15 期末残存収益投資費用 104
別紙 16 国の実施する事業 106
別紙 17 モニタリングの方法等 107
別紙 18 「時価」の算定方法 110
別表 ビル施設等 112
第 1 章 x x
第 1 条 本契約は、国及び運営権者が相互に協力し、本事業を円滑に実施するために必要な一切の事項を定めることを目的とする。
2 運営権者は、本事業において、道内7空港について、各空港のマーケティング力の底上げ・航空ネットワークの充実等を図り、地域と連携した広域観光の振興を含め地域経済の活性化につなげること、また、本事業が、公共施設等運営事業等として空港全体での一体的・機動的な経営を実現し、各空港の本来の役割を最大限発揮する役割を担うものであること、さらに、本事業の遂行にあたっては、関係地方公共団体や地域と協働しつつ、ゲートウェイとなる各空港の有効活用や戦略的な空港間の連携を進めることで北海道全体の地域活性化につなげることを十分に理解し、本事業を遂行する。
3 本契約において用いられる語句は、本文中において特に明示されているものを除き、別紙 1 において定められた意味を有するものとする。
4 本契約における各条項の見出しは、参照の便宜のためであり、本契約の各条項の解釈に影響を与えるものではない。
第 2 条 本事業は、空港運営事業及びビル施設等事業から構成される。
2 運営権者は、本契約、募集要項等、要求水準書及び提案書類に従い、法令等を遵守し、本事業を自ら遂行し又はビル施設等事業者をして遂行させなければならない。
第 3 条 本契約は、募集要項等、要求水準書及び提案書類と一体の契約であり、これらはいずれも本契約の一部を構成する。また、本契約の規定に基づき、別途国と運営権者の間で締結される契約は、いずれも本契約の一部を構成する。
2 前項の各書類間に齟齬又は矛盾がある場合には、本契約、募集要項等、要求水準書及び提案書類の順で優先的な効力を有する。ただし、提案書類の内容が要求水準書に定める水準を超える場合には、その限りにおいて提案書類が要求水準書に優先する。
3 第 1 項の各書類の内容に疑義が生じた場合は、国及び運営権者の間において協議のうえ、かかる記載内容に関する事項を決定するものとする。
第 4 条 本事業に要する資金調達は、別途定めのない限り、すべて運営権者の責任において行うものとする。
第 5 条 本契約に基づく本事業による収入は、別途定めのない限り、すべて運営権者又はビル施設等事業者の収入とする。
第 6 条 本事業の実施に必要となる一切の許認可等は、運営権者が自ら又はビル施設等事業者をして、その責任及び費用負担により取得するものとする。また、運営権者及びビル施設等事業者が本事業を実施するために必要となる一切の届出及び報告は、運営権者が自ら又はビル施設等事業者がその責任において作成し、提出するものとする。ただし、国が許認可等の取得又は届出をする必要がある場合には、国が必要な措置を講ずるものとし、当該措置について国が運営権者又はビル施設等事業者の協力を求めた場合には、運営権者又はビル施設等事業者はこれに応じるものとする。なお、国は別紙 2 に記載の許認可等について、空港運営事業期間中これを維持するものとし、当該許認可等が空港運営事業に必要とされなくなった場合及び変更が必要となった場合には、運営権者と協議の上対応するものとする。
2 運営権者は、前項但書及びなお書に定める場合を除き、本契約に基づく義務の履行に必要な許認可等の取得及び維持に関する責任、費用及び損害を負担するものとする。
3 国は、運営権者又はビル施設等事業者が国に対して書面により要請した場合、運営権者又はビル施設等事業者による許認可等の取得及び維持について、法令等の範囲内において必要に応じて協力するものとする。
4 運営権者は、自ら又はビル施設等事業者をして、本事業の実施に必要な許認可等の取得及び維持に関する書類を作成し、提出したものについては、その写しを保存するものとし、事業期間終了時に国に提出するものとする。
5 運営権者は、自ら又はビル施設等事業者をして、本契約に基づく義務の履行に必要な許認可等の原本を保管し、国の要請があった場合には原本を提示し、又は原本証明付写しを国に提出するものとする。
第 7 条 運営権者は、本契約に別段の規定がある場合を除き、本事業の実施にかかる一切の責任を負うものとする。
2 運営権者は、本契約において別段の規定のある場合を除き、運営権者及びビル施設等事業者の本事業の実施に関する国による承諾、確認若しくは立会又は運営権者からの国に対する報告、通知若しくは説明を理由として、いかなる本契約上の運営権者の責任をも免れず、当該承諾、確認若しくは立会又は報告、通知若しくは説明を理由として、国は何ら責任を負担しない。
3 本契約においてビル施設等事業者の責任とされている事項については、すべて運営権者も連帯してかかる責任を負担するものとみなす。
4 運営権者子会社等が国又は第三者に対して与えた損害に関して負担する損害賠償責任については、すべて運営権者も連帯して自らの責任でこれを負担するものとする。
第 8 条 運営権者は、本契約締結日現在において、国に対して次の各号の事実を表明し、保
証する。
(1) 運営権者は、会社法に基づき適式、有効かつ適法に設立され、存続する株式会社であること。
(2) 運営権者の定款に、運営権者が発行できる株式は、本議決権株式及び本完全無議決権株式のみであるとの規定があること。
(3) 運営権者の定款に、会社法第 326 条第 2 項に基づき取締役会、監査役会及び会計監査人を置く規定、会社法第 2 条第 11 号の 2 に定める監査等委員会を置く規定、又は、会社法第 2 条第 12 号に定める指名委員会等を置く規定のいずれかの規定があること。
(4) 運営権者は、航空運送事業者等の子会社又は関連会社でないこと。また、運営権者は、(i)航空運送事業者等及び(ii)航空運送事業者等が合計で議決権を行使することができる株式の 3 分の 1 超を保有する会社から、合計で本議決権株式の 3 分の 1超を保有される会社でないこと。
(5) 本議決権株式が、地方公共団体によって保有されていないこと。
(6) 運営権者は、本契約を締結し、履行する完全な能力を有し、本契約上の運営権者の義務は、法的に有効かつ拘束力ある義務であり、運営権者に対して強制執行可能であること。
(7) 運営権者が本契約を締結し、これを履行することにつき、日本国の法令及び運営権者の定款、取締役会規則その他の社内規則上要求されている授権その他一切の手続を履践していること。
(8) 運営権者の知る限りにおいて、本事業を実施するために必要な運営権者の能力又は本契約上の義務を履行するために必要な運営権者の能力に重大な悪影響を及ぼしうる訴訟、請求、仲裁又は調査は、運営権者に対して係属しておらず、その見込みもないこと。
(9) 運営権者の定款の目的が本事業及び道内地方管理3空港運営事業の遂行に限定されていること。
(10) 本契約の締結及び本契約に基づく義務の履行は、運営権者に対して適用されるすべての法令に違反せず、運営権者が当事者であり若しくは運営権者が拘束される契約その他の合意に違反せず、又は運営権者に適用される判決、決定若しくは命令の条項に違反しないこと。
(11) 運営権者は PFI 法第 29 条第 1 項第 1 号イ、ロ、ニ及びトのいずれにも該当しないこと。
(12) 前各号のほか、提案書類において本契約締結日時点における運営権者の表明保証事項として提案した事項を充足していること。
2 運営権者は、(i)ビル施設等事業開始予定日において運営権者の資本金と資本準備金の合計額が、37,514,000,000 円及び本議決権追加株主による運営権者への出資額(もしあれば。)の合計額以上であること、(ii)xxx空港についての空港運営事業開始予定日において運営権者の資本金と資本準備金の合計額が、74,200,000,000 円及び本議決権追加株主による運営権者への出資額(もしあれば。)の合計額以上であることを表明し、保証す
るものとする。
第 2 章 ビル施設等事業の引継及び準備
第 9 条 運営権者は、ビル施設等事業開始予定日までに、以下の手続を完了させるものとする。
(1) 募集要項等に従って、国から、道内国管理4空港のそれぞれの各ビル施設等事業者株式譲渡予約契約(千歳空港給油施設株式譲渡予約契約を除く。以下本条において同じ。)に基づく各ビル施設等事業者株式(千歳空港給油施設株式を除く。以下本条において同じ。)の譲渡の予約完結権を含む同契約上の国の地位の譲渡を受けること。
(2) 前号に基づき国から譲り受けた予約完結権を行使し、道内国管理4空港のそれぞれのビル施設等事業者株主(千歳空港給油施設株主を除く。)から、すべてのビル施設等事業者株式を取得すること。
(3) 前号で取得したすべてのビル施設等事業者株式につき、ビル施設等事業者(千歳空港給油施設を除く。以下本条において同じ。)による株式譲渡承認及び株主名簿書換を完了し、直ちに当該株主名簿書換を反映したビル施設等事業者の株主名簿の写し(原本証明付)を国に提出すること。
(4) 前三号のほか、自ら又はビル施設等事業者をして、募集要項等に従い、必要な契約等の承継、許認可等の取得及び維持を含むビル施設等事業の引継を行うこと。
なお、国は、運営権者及びビル施設等事業者によるビル施設等事業の引継に協力するが、ビル施設等事業者株式譲渡予約契約の各関係者による同契約の履行について、何ら責任を負わない。
2 運営権者は、提案書類に基づき、前項の引継等を円滑かつ確実に実施するため、本契約締結後 10 日以内に、ビル施設等事業の引継等に関する事業承継計画書を作成し、これを国に提出してその確認を受けなければならない。
3 国は、ビル施設等事業その他同事業の引継に当たって必要となる運営権者に提供された情報等について、何らの保証も行わない。運営権者は、ビル施設等事業について、募集要項等及び募集要項に基づく手続において開示された資料から合理的に予測できない事実(ビル施設等の瑕疵、ビル施設等事業に関する偶発債務を含むがこれらに限られない。)が存在した場合であっても、国に対する補償その他の請求を行ってはならない。
第 10 条 運営権者は、前条第 1 項各号の手続を完了した上で、ビル施設等事業開始予定日に、各ビル施設等事業者(千歳空港給油施設を除く。以下本条において同じ。)をして、運営権者と連帯して本契約に基づく義務(運営権者のみが履行可能である義務を除く。)の履行について責任を負う旨の別紙 3 の様式による誓約書を、運営権者と連名で国に対して提出させるものとする。
2 運営権者は、基本協定書第 5 条第 1 項に従った基本協定書別紙 1 に規定するビル施設
等事業開始予定日時点における出資の受入れが完了し、前条第 1 項に定めるすべての各ビル施設等事業者株式(千歳空港給油施設株式を除く。)の取得並びに各ビル施設等事業者による株式譲渡承認及び株主名簿書換が完了し、かつ、前項に定める誓約書の提出がいずれも完了したことを条件として、ビル施設等事業開始予定日をビル施設等事業開始日として、各ビル施設等事業者をして、同日よりビル施設等事業を実施させる。
3 理由のいかんを問わず、ビル施設等事業開始日がビル施設等事業開始予定日より遅延した場合であっても、事業期間の終了日は変更されない。
第 11 条 運営権者は、ビル施設等事業開始日後遅滞なく、各ビル施設等事業者(ビル施設を保有するビル施設等事業者に限る。以下本条第 1 項ないし第 4 項において同じ。)をして、国との間で、各ビル施設等事業者の保有するビル施設につき国を予約完結権者とする売買の一方の予約契約を締結させるものとする。かかる売買の一方の予約契約におけるビル施設の売買価格は時価とする。
2 運営権者は、各ビル施設等事業者をして、国と協働して、各ビル施設等事業者の費用負担において、前項に基づき締結された売買の一方の予約契約に基づき、ビル施設の権利部(甲区)に所有権移転請求権仮登記を設定するものとし、かかる仮登記は、他のいかなる権利設定(担保設定を含むがこれに限られない。)より優先する順位保全効を有するものとする。ただし、国が別途の方法によることを指示した場合には当該指示に従う。
3 第 1 項及び前項の規定にかかわらず、本契約締結日においてxxx空港ターミナルビルディング株式会社が保有する旅客ビル施設について、ビル施設等事業開始日までに国際線旅客ターミナルビル再整備事業(ビル会社所有部分)の対象となる部分(以下「増築部分旅客ビル施設」という。)が完成していない場合には、運営権者は、xxx空港ターミナルビルディング株式会社をして、同社の費用負担において、国と協働して、①ビル施設等事業開始日時点で存在する部分の旅客ビル施設(以下「既存部分旅客ビル施設」という。)につき、ビル施設等事業開始日後遅滞なく、第 1 項の規定による売買の一方の予約契約の締結及び前項の規定による仮登記の設定を行い、②国際線旅客ターミナルビル再整備事業(ビル会社所有部分)が完了次第速やかに、増築部分旅客ビル施設について、第 1 項の規定に準じた売買の一方の予約契約(以下「増築部分予約契約」という。)の締結を行い、③増築部分予約契約の締結後、既存部分旅客ビル施設及び増築部分旅客ビル施設の全体についての仮登記の設定に必要となる建物区分登記及び建物合併登記等(以下「増築関連登記等」という。)の登記申請の直前に既存部分旅客ビル施設の仮登記を抹消し、④当該増築関連登記等の完了後、仮登記の申請に必要な手続が完了次第速やかに、当該既存部分旅客ビル施設及び増築部分旅客ビル施設の全体につき、前項の規定に準じた仮登記の設定を行うものとする。疑義を避けるために付言すると、本契約締結日においてxxx空港ターミナルビルディング株式会社が保有する旅客ビル施設以外のビル施設については、第 1 項及び前項の規定が適用される。
4 国が第 1 項又は前項に基づき締結された売買の一方の予約契約に基づく予約完結権を
行使した場合には、ビル施設の売買契約が成立するものとし、当該ビル施設の所有権は直ちに国に移転するものとする。また、運営権者は、ビル施設等事業者をして、国と協働して、国がビル施設の所有権を取得した後直ちに、当該ビル施設につき、ビル施設等事業者の費用負担において、第 2 項又は前項の規定による仮登記に基づく所有権移転本登記を行うものとする。国は、当該本登記の完了後、国が合理的に定める期限までに(なお、国は複数年度にわたる分割払いの期限を定めることができるものとする。)、当該ビル施設の売買代金を支払うものとする。
5 運営権者は、給油施設事業(xxx空港)の開始後遅滞なく、給油施設(xxx空港)を保有するビル施設等事業者をして、国との間で、当該ビル施設等事業者の保有する給油施設(xxx空港)につき国を予約完結権者とする売買の一方の予約契約を締結させるものとする。かかる売買の一方の予約契約における給油施設(xxx空港)の売買価格は時価とする。
6 国が前項に基づき締結された売買の一方の予約契約に基づく予約完結権を行使した場合には、給油施設(xxx空港)の売買契約が成立するものとし、当該給油施設(xxx空港)の所有権は直ちに国に移転するものとする。国は、当該売買契約の成立後、国が合理的に定める期限までに(なお、国は複数年度にわたる分割払いの期限を定めることができるものとする。)、当該給油施設(xxx空港)の売買代金を支払うものとする。
第 3 章 ビル施設等用地の使用許可
第 12 条 国及び運営権者は、国のビル施設等事業者に対するビル施設等の用地等についての使用許可に付した条件をビル施設等事業者が遵守している限り、ビル施設等事業開始日から各ビル施設等の用地等の所在する空港の空港運営事業開始予定日の前日までの期間中当該使用許可を継続することを確認する。ただし、各空港運営事業開始日が当該空港の空港運営事業開始予定日から遅延した場合には、国は、自ら定める期限まで当該使用許可の期間を変更することができる。
第 4 章 ビル施設等事業の実施
第 13 条 運営権者は、事業期間中(ただし、給油施設事業(xxx空港)については、千歳空港給油施設株式の取得時以降に限る。以下本条において同じ。)、ビル施設等事業者をして、本契約に従い、空港用地内において、要求水準を満たすよう、ビル施設等事業として次の各号の事業を実施させる。
(1) 旅客ビル施設事業
(2) 貨物ビル施設事業
(3) 給油施設事業(新千歳空港)
2 運営権者は、事業期間中、ビル施設等事業者をして、前項各号に掲げる業務のほか、空港用地内において、任意事業を実施させることができる。なお、各空港運営事業開始日の前日までにビル施設等以外においてかかる任意事業を実施する場合、運営権者は、当該任意事業の実施に必要な範囲において、第 20 条第 1 項に定める国有財産無償貸付契約に先んじて空港用地の使用許可等を受けなければならない。
3 運営権者は、事業期間中、ビル施設等事業者をして、ビル施設等事業の実施に必要な空港機能施設事業者としての指定を受け、これを維持させるものとする。ビル施設等事業者は、ビル施設等事業期間中、同指定に基づく空港法、空港管理規則その他法令等の規制に従うものとする(なお、空港管理規則については、各空港運営事業開始日以降の本事業には適用されない。)。
第 14 条 運営権者は、事業期間中、ビル施設等事業者(ビル施設等を保有するビル施設等事業者に限る。以下本条において同じ。)をして、各ビル施設等の全部を第三者に貸し付けてはならない。
2 運営権者は、事業期間中、ビル施設等事業者をして、ビル施設等を第三者に新たに貸し付ける場合又はビル施設等事業者と第三者との間のビル施設等の貸付に関する契約を更新・再締結等する場合において、当該第三者との間で締結する建物貸付契約は、①当該貸付に借地借家法(平成 3 年法律第 90 号)の適用がある場合には同法第 38 条に定める定期建物賃貸借契約又は民法第 593 条の規定に定める使用貸借契約としなければならず、かつ、②国の事前の承認がある場合を除き、当該契約の契約期間が事業期間を超えない(本契約が途中で解除又は終了した場合は当該解除又は終了をもって当該契約の契約期間も終了する。)ものとしなければならない。
3 前項の規定は、ビル施設等事業開始日時点でビル施設等事業者が締結済みのビル施設等の貸付に関する契約の同一条件での更新又はこれと同視できる程度の軽微な賃料、共益費、管理費若しくは借家面積の変更若しくは当事者の商号・屋号の変更等には適用しない。ただし、運営権者は、ビル施設等事業期間中、当該契約について更新・再締結等が行われる場合には、ビル施設等事業者をして、当該契約についても、前項に規定された条件を満たす内容の契約へ変更するよう努力するものとする。
4 運営権者は、ビル施設等の一部を第三者に新たに貸し付ける場合又はビル施設等事業者と第三者との間のビル施設等の貸付に関する契約を更新・再締結等する場合においては、ビル施設等事業者をして、当該貸付に関する契約に以下の各号に定める条件を含めさせるものとし、これに反する条件で貸付を行うことはできない。運営権者は、運営権者又はビル施設等事業者が当該第三者につき第 1 号又は第 2 号の違反があったことを知ったときは、速やかに国に報告するとともに、ビル施設等事業者をして、当該第三者とのビル施設等の貸付に関する契約を解除せしめなければならない。
(1) 当該第三者は、ビル施設等において風俗営業その他公序良俗に反する事業を行わないこと。
(2) 当該第三者は、その関係会社及びその取引先(転貸先等)が、暴力団員等及びそ
の他の関係者のいずれかに該当せず、かつ将来にわたっても該当しないこと。
(3) 第 1 号又は第 2 号の違反があったときは、ビル施設等事業者は催告を要することなく直ちにビル施設等の貸付に関する契約を解除できること。
5 その他ビル施設等事業者がビル施設等事業を実施するにあたって必要となる第三者への委託方法、保険、各種計画・報告の提出、整備(非運営権施設)の取扱い、第 43 条に記載の各種利用料金の設定及び収受、その他運営にあたって必要な事項については、第 9 章ないし第 12 章の規定に従う。
第 5 章 空港運営事業の承継等及びその他準備
第 15 条 運営権者は、それぞれの空港における各空港運営事業開始予定日までに、別紙 4-1 に記載のとおり、国から、①当該空港の運営権設定対象施設の引渡、②当該空港の運営権者承継対象契約の承継(契約相手方の承諾の取得を含む。)、③当該空港の運営権者譲渡対象資産の譲渡及び④当該空港の空港運営事業の実施に必要な許認可等の承継、また
⑤新千歳空港についてはその空港運営事業開始予定日までに、(i)千歳観光連盟から駐車場事業(新千歳空港A・C駐車場)の事業譲受及び駐車場施設(新千歳空港A・C駐車場)の国への無償譲渡並びに(ii)千歳空港給油施設株式譲渡予約契約の契約上の国の地位の譲受及び同契約に基づく千歳空港給油施設株主からのすべての千歳空港給油施設株式の取得、その株式譲渡承認及び株主名簿書換、国への株主名簿の写し(原本証明付)の提出並びに必要な契約等の承継、許認可等の取得及び維持を含む給油施設事業(新千歳空港)の承継を完了しなければならない。各承継等の方法については、別紙 4-1 に記載のとおりとし、運営権者譲渡対象資産の譲渡については別紙 4-2 の様式に従って物品譲渡契約を締結する。運営権者は、承継した許認可・協定等について、空港運営事業期間中、別紙 4-1 に記載の条件・期間で継続するものとする。その他、承継等においては以下の各号に定める条件に従う。
(1) 駐車場事業(新千歳空港A・C駐車場)の事業譲受については、運営権者は、上記国への無償譲渡に先だって、事業譲渡予約契約に基づく事業譲渡の予約完結権を含む同契約上の国の地位の譲渡を受けた上で、新千歳空港についての空港運営事業開始予定日の前日に、当該契約に定める予約完結権を行使して事業を譲り受けるものとする。
(2) 運営権者は、千歳空港給油施設株式の取得時から速やかに、千歳空港給油施設をして、運営権者と連帯して本契約に基づく義務(運営権者のみが履行可能である義務を除く。)の履行について責任を負う旨の別紙 3 の様式による誓約書を、運営権者と連名で国に対して提出させるものとする。
(3) 千歳空港給油施設株式の取得及び事業承継については、第 9 条第 3 項が準用されるものとする。
2 運営権者は、提案書類に基づき、前項の承継等を円滑かつ確実に実施するため、本契約締結後 10 日以内に、空港運営事業の承継等に関する事業承継計画書を作成し、これを
国に提出してその確認を受けなければならない。
3 運営権者は、第 1 項に規定する空港運営事業の承継等のほか、それぞれの空港における各空港運営事業開始予定日から確実に当該空港の機能が十分発揮されるよう、各空港運営事業開始予定日までに、自己の責任において当該空港における空港運営事業の実施に必要な準備を行わなければならない。この場合、国は必要かつ可能な範囲で運営権者に対して協力(国から運営権者に対して第 1 項に定める業務の承継及び実施に必要となる行政文書を閲覧させ、貸与し、若しくはその写しを提供すること又は運営権者承継対象契約の承継の完了に協力することを含むがこれに限られない。)するものとする。
4 本条による空港運営事業の承継等に要した人件費等その他の費用は各自の負担とし、互いに求償しないものとする。
5 本契約で別途定める場合を除き、国は、理由のいかんを問わず、空港運営事業の承継等がそれぞれの空港における各空港運営事業開始予定日までに完了しなかった場合であっても、これにより運営権者に発生した増加費用又は損害については一切責任を負わない。
第 16 条 前条第 1 項の規定により引渡された各運営権設定対象施設(駐車場施設(新千歳空港 A・C駐車場)を除く。以下本条において同じ。)について、当該運営権設定対象施設の存在する空港の各空港運営事業開始日以後 1 年を経過するまでの期間(以下本条において「瑕疵担保期間」という。)に瑕疵(当該空港運営事業開始日時点で、当該施設において法令上又は要求水準上求められる基準を満たさないこととなる物理的な瑕疵であって、募集要項等国が優先交渉権者に開示した資料及び本契約締結前に優先交渉権者又は運営権者が知り得た情報から合理的に予測することのできないものに限る。なお、経年劣化は瑕疵に該当しない。以下本項、第 2 項及び第 3 項において同じ。)が発見された場合、運営権者は速やかに国に通知する。この場合、国は、瑕疵担保期間内に運営権者から当該通知があった場合であって当該瑕疵から運営権者に生じた損害の額が 1 件につ
き 1,000 万円を超えた場合に限り、両者合意の上で第 62 条第 2 項第 2 号に定める合意延長とする方法又はすべての施設についての瑕疵担保期間終了時までに国が受領した運営権対価を上限として補償する方法のいずれかにより、当該瑕疵から運営権者に生じた損害について補償するものとし、かかる上限額は本条に基づく補償の累計額に対する上限額とする。なお、運営権設定日以後当該空港の各空港運営事業開始日までの期間に瑕疵が発見された場合も同様とする。
2 前項の規定にかかわらず、国が第 42 条第 1 項又は第 4 項に基づき自ら更新投資(運営権施設)を行い(各空港運営事業開始日時点で既に開始済みの国による更新投資(運営権施設)を含む。)、当該空港の各空港運営事業開始日以降に国から運営権者に引渡される部分については、①当該部分の瑕疵(国から運営権者への引渡時点における瑕疵をいう。以下同じ。)にかかる瑕疵担保期間は、国が更新投資(運営権施設)に関して締結した工事請負契約(以下「瑕疵担保対象工事請負契約」という。)上定められた瑕疵担保期間が満了するまでの期間とし、また②当該部分の瑕疵にかかる瑕疵担保金額の上限
は、瑕疵担保対象工事請負契約に定める瑕疵担保規定に基づき国が契約相手方から実際に受領した金額を上限とする。
3 国は、前二項に定める瑕疵担保期間経過後に運営権設定対象施設について瑕疵が発見又は通知された場合であっても、これらの瑕疵については一切責任を負わない。
4 国は、前条第 1 項の規定により運営権者が国から譲渡を受けた運営権者譲渡対象資産、千歳空港給油施設株式、その他運営権者が国から承継した権利、契約等及びその他、空港運営事業の承継等に当たって運営権者に提供された情報等並びに募集要項等国が優先交渉権者に開示した資料の情報等に瑕疵(情報の齟齬、矛盾、欠缺、権利の瑕疵及び物理的な瑕疵を含むがこれらに限らない。)が発見された場合、瑕疵担保期間の前後を問わず、これらの瑕疵については一切責任を負わない。
5 前項の規定に加え、募集要項等のうち関連資料集の運営権設定対象資産リスト又はその付属資料が不完全なものであったとしても、これについて国は一切責任を負わない。
第 17 条 運営権者は、それぞれの空港における各空港運営事業開始予定日までに、民活空港運営法、空港法及び航空法の規定並びに要求水準書に従って、当該空港の空港供用規程及び空港保安管理規程を作成し、国に届け出なければならない。
2 運営権者は、空港運営事業期間中、前項の規定により届出を行った空港供用規程及び空港保安管理規程に従って本事業を実施する。
第 18 条 国は、それぞれの空港における各空港運営事業開始日において締結している別紙 5-1に記載の協定等について、各空港運営事業期間中、これを維持するものとし、当該協定等が当該空港の空港運営事業に必要とされなくなった場合及び変更が必要となった場合には、運営権者と協議の上対応するものとする。
2 運営権者は、それぞれの空港における各空港運営事業開始予定日までに、別紙 5-2 に記載の協定等を締結するものとする。
第 19 条 運営権者は、それぞれの空港における各空港運営事業の実施に必要な国職員の任命権者との間でそれぞれ、各空港運営事業開始予定日の 1 ヶ月前までに、当該国職員の派遣
に関する取決めを締結するものとする。運営権者が各空港運営事業期間中に第 3 項に定
める範囲で新たな国職員の派遣を要請するときも、派遣の受入れを予定する日の 1 ヶ月前までに同様の取決めを締結するものとする。
2 前項の取決めが締結されたときは、当該取決めは本契約の一部を構成するものとし、国は、自ら又は任命権者をして、当該取決めに従い、運営権者に対して、空港運営事業の実施に必要な国職員を派遣し、運営権者は当該国職員を受け入れる。
3 前二項に定めるほか、当該国職員に関する派遣の職種、最大派遣人数、最長派遣期間等の詳細その他 PFI 法第 22 条第 1 項第 4 号に定める事項については別紙 6 のとおりとす
る。
4 前三項の規定は、国職員が自発的に運営権者への転籍を希望し、運営権者がこれを受け入れることを妨げない。この場合、国及び運営権者は、別紙 6 の内容の変更について協議する。
第 6 章 空港用地等に対する使用権の設定
第 20 条 国は、それぞれの空港における各空港運営事業開始予定日までに、運営権者との間で当該空港の空港用地等の貸付に関し、民法第 593 条の規定に定める使用貸借として別紙
7-1 及び別紙 7-2 の様式による国有財産無償貸付契約を各別紙の別紙 1 に記載の貸付物件についてそれぞれ締結し、各空港運営事業開始日に運営権者に対して当該空港の空港用地等を引渡す。国有財産無償貸付契約の貸付期間(国有財産無償貸付契約の規定に基づく更新後の期間を含む。)はそれぞれの空港における空港運営事業期間と同じとし、本契約が何らかの理由により解除又は終了した場合、国有財産無償貸付契約も終了するものとする。
2 運営権者は、当該空港の空港用地等について国から引渡を受けた後、国有財産無償貸付契約に定める貸付期間を通じて、善良なる管理者の注意義務をもって当該空港の空港用地等の管理を行う。
3 国及び運営権者は、第 1 項に定める国有財産無償貸付契約の締結と同時に、当該空港の空港用地等のうち国が引き続き使用する部分として別紙 8-1 に記載された用地について、別紙 8-2 の様式による転使用貸借契約を締結し、国は当該契約の対象部分を無償で引き続き使用する。道内国管理4空港の各空港の機能を維持するために、国が当該空港の空港用地内の他の土地を対象として転使用貸借契約を締結することを望む場合には、運営権者はこれに応じるために積極的に協議する。
第 7 章 公共施設等運営権
第 21 条 国及び運営権者は、基本協定書に基づき運営権者に対して設定された運営権が、第 24
条第 1 項及び第 2 項に定めるそれぞれの空港における空港運営事業の開始条件(同条第
3 項但書により国が充足しないことを認めた条件を除く。)がすべて満たされたことをもって、当該空港の空港運営事業についてその効力が発生することを確認する。かかる効力発生により、当該効力発生時点における当該空港の運営権設定対象施設等の運営等に関する権利及び責任は、本契約で別途定める場合を除き、国から運営権者に移転する。
2 運営権の存続期間については第 62 条第 4 項の定めに従う。
第 22 条 運営権者は、ビル施設等事業開始日後、新千歳空港についての空港運営事業開始予定
日までの間の国が指定した期日に、国に対して、国が指定する方法により、運営権対価一時金を一括で支払う。
2 運営権者は、別紙 9 に定めるスケジュールに従って、国に対して、国が指定する方法により、運営権対価分割金として総額 720 億円(1 事業半期あたり 12 億円、60 事業半期分)を支払う。
3 運営権者は、法令上支払が必要とされる時期を勘案して国が指定した期日までに、国に対して、国が指定する方法により、運営権対価に対する消費税の額及び地方消費税の額を支払う。
4 国は、本契約で別途定める場合を除き、前三項の運営権対価並びにこれに対する消費税の額及び地方消費税を返還する義務を負わない。ただし、本項の規定は、本契約又は法令等に基づき、国から運営権者に対する損失補償等を行うことを妨げるものではない。
5 第 62 条第 2 項各号に定める公共延長オプション及び合意延長が実施された場合であっても、第 1 項及び第 2 項に定める以外に運営権対価の支払義務は発生しない。
第 22 条の 2 運営権者は、空港運営事業期間中、別紙 10 に定める方法で、国に対して同別紙に定める方法により算出された金額を収益連動負担金として支払う。
2 運営権者は、法令上支払が必要とされる時期を勘案して国が指定した期日までに、国に対して、国が指定する方法により、収益連動負担金に対する消費税の額及び地方消費税の額を支払う。
3 国は、本契約で別途定める場合を除き、前二項に基づき支払いを受けた収益連動負担金並びにこれに対する消費税の額及び地方消費税を返還する義務を負わない。ただし、本項の規定は、本契約又は法令等に基づき、国から運営権者に対する損失補償等を行うことを妨げるものではない。
第 23 条 運営権対価等の支払いが前二条に定める期日よりも遅延した場合、運営権者は、当該遅延期間に応じ第 93 条に規定される遅延利息を国に支払わなければならない。
第 8 章 空港運営事業
第 24 条 運営権者は、道内国管理4空港のそれぞれの各空港運営事業開始予定日までに、以下の当該空港についての空港運営事業の開始条件を充足しなければならない(ただし、第 1 号ないし第 8 号の開始条件については、新千歳空港についての空港運営事業開始予定日において充足されていれば、以降の各空港運営事業開始予定日において再度充足することを要しない。)。
【道内国管理4空港に共通の開始条件】
(1) 運営権者及び運営権者子会社等の①原本証明付定款の写し、②履歴事項全部証明
書及び③代表印の印鑑証明書の国への提出(ただし、基本協定書に基づいて提出された書類から変更がない場合は、当該書類の再提出を要しない。)
(2) 運営権者の本契約の効力発生のため法令等で必要となる内部手続を適法に履行していることを示す書面(株主総会議事録、取締役会議事録等)の原本証明付写しの国への提出
(3) 運営権者及び運営権者子会社等と金融機関等との間の①融資に関する契約書の写し、②運営権その他運営権者及び運営権者子会社等が保有する資産並びに運営権者及び運営権者子会社等の発行済株式に対する担保設定にかかる契約書の写し、③本契約その他運営権者又は運営権者子会社等と国との間で締結された契約に基づく運営権者又は運営権者子会社等の権利及び契約上の地位に対する担保権設定にかかる契約書の写しの国への提出
(4) 第 10 条第 2 項に規定するビル施設等事業開始日の到来
(5) 第 22 条第 1 項に規定する運営権対価一時金の支払いの完了
(6) 第 31 条に規定するマスタープランの提出
(7) 第 32 条及び第 33 条に規定する当初 5 事業年度の本事業中期計画及び当初年度の本事業単年度計画の提出(同計画中に第 32 条第 6 項に定める重要変更(運営権施設)に該当する整備又は第 32 条第 7 項に定める整備が含まれる場合にはこれらに対する国の事前承認の取得)
(8) 基本協定書第 5 条第 1 項に従った基本協定書別紙 1 に規定する新千歳空港についての空港運営事業開始予定日時点の出資完了
【道内国管理4空港に個別の開始条件】
(9) 運営権者による第 6 条に規定する本事業の実施に必要となる一切の許認可等のうち当該空港において必要となる許認可等の取得及び維持
(10) 当該空港のビル施設について、第 11 条第 1 項及び第 2 項に規定する売買の一方の予約契約の締結及び仮登記の設定(ただし、第 11 条第 3 項の対象となる旅客ビル施設については、同項の①に記載の手続の完了)
(11) 当該空港について、第 15 条に規定する空港運営事業の承継等の完了
(12) 当該空港における運営権者譲渡対象資産について、第 15 条第 1 項に規定する物品譲渡契約に基づく譲渡対価の支払いの完了
(13) 当該空港について、第 17 条に規定する空港供用規程及び空港保安管理規程の作成及び届出の完了
(14) 当該空港について、第 18 条第 2 項に規定する協定等の締結
(15) 当該空港への国職員の派遣について、第 19 条第 1 項に規定する国職員の任命権者との取決めの締結
(16) 当該空港の空港用地等について、第 20 条第 3 項前段に規定する転使用貸借契約の締結
(17) 当該空港の空港用地等について、第 27 条第 2 号及び第 4 号に規定する賃貸借契約又は使用貸借契約の締結及び国による転貸承認の取得
(18) 当該空港における第三者への委託について、第 28 条第 1 項に規定する契約の写
しの提出
(19) 当該空港について第 29 条第 1 項に基づき付保する保険について、第 29 条第 4 項に規定する保険の保険証券の写しその他付保を証明する書面の提出
(20) 当該空港における利用料金について、第 43 条第 2 項に規定する着陸料等の届出の完了その他、空港運営事業の実施に必要な許認可等の取得及び維持
(21) 当該空港について、第 54 条に規定する事業継続計画の作成及び国による承諾の取得
(22) 前各号のほか、運営権者において、各空港運営事業開始予定日までに履行すべき本契約上の義務について不履行がないこと
2 国は、道内国管理4空港の各空港運営事業開始予定日までに、以下の空港運営事業の開始条件を充足しなければならない。
(1) 当該空港のビル施設について、第 11 条第 1 項に規定する売買の一方の予約契約の締結(ただし、第 11 条第 3 項の対象となる旅客ビル施設については、同項の①に記載の手続のうち、売買の一方の予約契約の締結)
(2) 当該空港への国職員の派遣について、第 19 条第 1 項に定める任命権者による同項に規定する取決めの締結
(3) 当該空港の空港用地等について、第 20 条第 1 項に規定する空港用地等について国有財産無償貸付契約の締結及び引渡
(4) 当該空港の駐車場施設にかかる所有権取得の完了(稚内空港を除く。)及び運営権者への引渡(新千歳空港については、第 15 条第 1 項に基づき、運営権者から駐車場施設(新千歳空港A・C駐車場)無償譲渡を受けたうえで運営権者への引渡をすることを含む。)
3 運営権者は、前二項に定める開始条件のうち当該空港に必要とされる開始条件がいずれか 1 つでも充足されない場合には、当該空港についての空港運営事業を開始することができないものとする。ただし、当該開始条件のすべてが充足されない場合であっても、国が認めた場合(前項に定める開始条件のうち当該空港に必要とされる開始条件が充足されない場合においては、運営権者が要請し、国が認めた場合に限る。)には、運営権者は、当該空港についての空港運営事業を開始することができる。
4 運営権者は、運営権者に本契約上の義務の不履行がない場合であって、第 1 項及び第 2 項に定める開始条件のうち当該空港に必要とされる開始条件(第 3 項但書により国が充足しないことを認めた条件を除く。)がすべて充足された時点を当該空港についての空港運営事業開始日として、同日より当該空港についての空港運営事業を実施する。ただし、各条件が各空港運営事業開始予定日以前に充足された場合には、各空港運営事業開始予定日をもって各空港運営事業開始日とする。
第 25 条 運営権者は、前条第 3 項に定める当該空港についての空港運営事業を開始することができない場合を除き、国が PFI 法第 21 条第 1 項に基づき指定する当該空港についての各空港運営事業開始予定日までに、前条第 1 項に定める開始条件のうち当該空港に必要と
される開始条件(同条第 3 項但書により国が充足しないことを認めた条件を除く。)をすべて充足させ、各空港についての空港運営事業を開始しなければならない。
2 運営権者は、各空港の空港運営事業開始日が当該空港運営事業開始予定日よりも遅延することが見込まれる場合には、速やかに当該遅延の原因及びその対応方針を国に通知し、各空港運営事業開始予定日の延長を申請しなければならない。この場合、国は、正当な理由があると認めるときは、PFI 法第 21 条第 2 項に基づき各空港運営事業開始予定日を延長することができる。
3 運営権者は、前項に規定する対応方針において、当該空港の空港運営事業の可及的速やかな開始に向けての対策及び想定される各空港運営事業開始日までの予定(当該空港の空港運営事業開始日までの予定のほか、他の空港の空港運営事業開始日が当該空港の空港運営事業開始予定日よりも遅延することが見込まれる場合には、当該他の空港の想定される空港運営事業開始日までの予定も含む。)を明らかにしなければならない。
4 運営権者の責めに帰すべき事由により各空港運営事業開始日が当該空港の当初の空港運営事業開始予定日よりも遅延し、国に増加費用又は損害が発生した場合、国はその増加費用及び損害額の支払いを運営権者に請求することができる。
5 国の責めに帰すべき事由によって各空港運営事業開始日が当該空港の当初の空港運営事業開始予定日よりも遅延し、運営権者に増加費用又は損害が発生した場合、国は、両者合意の上で第 62 条第 2 項第 2 号に定める合意延長とする方法又は国が補償する方法のいずれかにより、当該増加費用又は損害について補償するものとする。
6 法令等の変更又は不可抗力により、各空港運営事業開始日が当該空港の当初の空港運営事業開始予定日よりも遅延した場合の措置については、第 45 条ないし第 48 条の規定に従う。
第 26 条 運営権者は、空港運営事業期間中、本契約、募集要項等、要求水準書及び提案書類に従い、以下の空港運営事業を実施するものとする。
(1) 空港運営等事業
(2) 空港航空保安施設運営等事業
(3) 環境対策事業
(4) その他附帯する事業
2 運営権者は、空港運営事業期間中、前項各号に掲げる業務のほか、空港用地内において任意事業を実施することができる。
3 前二項のほか、運営権者は、空港運営事業期間中、本契約、募集要項等、要求水準書及び提案書類に従い、自ら又は運営権者子会社等をして、ビル施設等事業のうち航空機給油サービス事業を実施するものとする。ただし、運営権者が航空機給油関連事業者に対して土地貸付を行い、同事業者又は同事業者から受託した者をして道内国管理4空港において航空機給油サービス事業を実施させている期間は、運営権者は当該空港において当該事業を自ら実施する義務を負わない。
4 前各項に定める場合(第 1 項第 4 号に該当する事業で、国により承認が必要と指定さ
れたものを除く。)を除き、運営権者は、自ら又は運営権者子会社等をして、空港用地外で第三者から収入等を得る事業活動(道内地方管理3空港運営事業のうちすべての道内7空港の空港用地外で実施する事業及びその他空港運営事業を自ら実施する場合を含む。)を行う場合は、国と事前に協議の上、国の承認を得なければならない。ただし、道内地方管理3空港運営事業のうち道内地方管理3空港のいずれかの空港用地内で実施する事業については、運営権者は、当該事業に定める条件に従う限りにおいて、国との事前の協議及び承認なく、当該事業を実施することができる。
第 27 条 本事業を実施するにあたって、空港用地等を貸し付ける場合には、運営権者は以下の条件に従う。
(1) 運営権者は、各空港の空港用地等の全部を第三者に転貸してはならない。
(2) 運営権者は、それぞれの空港における各空港運営事業開始予定日までに、別紙 11に記載の相手方との間で、同別紙に記載の内容で賃貸借契約又は民法第 593 条の規定に定める使用貸借契約を締結し、当該契約の写しを国に提出しなければならない。
(3) 運営権者は、別紙 11 に記載の各期間中、前項の各契約の変更又は解除を行わない。ただし、各賃貸借契約又は使用貸借契約の契約相手方から同意を得た場合には、当該契約の変更又は解除をすることができる。
(4) 前二号のほか、運営権者がそれぞれの空港における各空港運営事業開始日以降、第三者との間で新たに当該空港の空港用地等の貸付契約を締結する場合(前号但書の規定により変更契約を締結する場合を含む。)には、国に対して転貸承認申請書並びに転借人の誓約書及び役員名簿の写しを提出し、承認を得なければならない。各空港運営事業開始予定日から転貸を行う場合は、各空港運営事業開始予定日までに、かかる手続を完了するものとする。
(5) 運営権者は、前号に基づき第三者に対して空港用地等を貸し付ける場合、以下の
①及び②に定める条件に従わなければならず、これに反する条件で貸付を行うことはできない。運営権者は、当該第三者につき②(ア)、(イ)又は(ウ)の違反があったことを知ったときは、速やかに国に報告するとともに、当該第三者との間で締結する土地貸付契約(以下本号において「転貸契約」という。)を解除しなければならない。
① 転貸契約は、(i)当該貸付に借地借家法の適用がある場合には同法第 23 条に定める事業用定期借地権設定契約又は民法第 593 条の規定に定める使用貸借契約としなければならず、かつ、(ii)当該契約の契約期間が空港運営事業期間を超えない(本契約が途中で解除又は終了した場合は当該解除又は終了をもって当該契約の契約期間も終了する)ものとしなければならない。
② 転貸契約には、下記(ア)ないし(エ)すべての事項を規定しなければならない。
(ア)当該第三者は、貸付対象用地において風俗営業その他公序良俗に反する事業を行わないこと。
(イ)当該第三者は、その関係会社又はその取引先(転貸先等)が、暴力団員等及びその他の関係者のいずれかに該当する者その他国が不適切と認める者でないことを表明し、かつ将来にわたっても該当しないことを誓約すること。
(ウ)当該第三者は、運営権者が貸付対象用地の所在する空港の空港供用規程に基づき建物等の撤去を命じ又は協力を要請した場合は、これに応じること。
(エ)上記(ア)、(イ)又は(ウ)の違反があったときは、運営権者は催告を要することなく直ちに転貸契約を解除できること。
第 9 章 その他の事業実施条件
第 28 条 運営権者又はビル施設等事業者は、それぞれの空港における各空港運営事業期間中(ビル施設等事業にかかる業務については事業期間中)、自ら又はビル施設等事業者をして、要求水準書に定めるところに従い、本事業にかかる業務(委託禁止業務を除く。以下本条において同じ。)について、国に事前に通知した上で、第三者(運営権者子会社等を含む。)に委託し又は請け負わせることができる。この場合、運営権者又はビル施設等事業者は当該第三者と締結した契約書の写しを、契約締結時から遅滞なく国に提出しなければならない。ただし、当該契約の契約金額が 1,000 万円以下(継続的契約の場合に
は、1 年間で換算した場合の支払総額が 1,000 万円以下)である場合には、第 34 条第 1
項に定める半期業務報告書及び第 35 条第 1 項に定める年間業務報告書の提出と同時に、当該半期業務報告書の対象期間及び当該年間業務報告書の対象期間(提出済みの半期業務報告書の対象期間を除く。)中に締結した各契約の契約書の写し又は契約内容の概要
(契約当事者、契約名、契約目的、契約金額、契約期間及び契約日付)を国に提出することで足りる。
2 運営権者又はビル施設等事業者から本事業にかかる業務を受託した者(以下「受託者」という。)、又は請け負った者(以下「請負者」という。)が再委託し、又は下請負を使用する場合、運営権者は自ら又はビル施設等事業者をして、国に事前に通知しなければならない。ただし、運営権者若しくはビル施設等事業者と受託者若しくは請負者又は受託者若しくは請負者と再受託者若しくは下請負者との契約の契約金額が 1,000 万円以下
(継続的契約の場合には、1 年間で換算した場合の支払総額が 1,000 万円以下)である場合には、この限りでない。
3 前二項の規定に基づく委託、再委託、請負及び下請負の使用は、すべて運営権者の責任において行うものとし、受託者、請負者その他本事業にかかる業務に関して運営権者若しくはビル施設等事業者又は受託者、請負者若しくはこれらの者が使用する一切の第三者の責めに帰すべき事由は、すべて運営権者の責めに帰すべき事由とみなして、運営
権者がその責任を負うものとする。運営権者及びビル施設等事業者は、受託者、再受託者、請負者又は下請負者を変更する場合、前二項の規定に従うものとする。
4 運営権者又はビル施設等事業者と受託者又は請負者との間で新たに締結される契約は、以下の条件に従うものとし、これらのうちいずれか 1 つ以上に反する契約は、効力を有しないものと規定しなければならない。
(1) 当該契約の期間が事業期間を超えない(本契約が途中で解除又は終了した場合は当該解除又は終了をもって当該契約の契約期間も終了する)こと。
(2) 前号の規定にかかわらず、事業期間満了前に本契約が終了した場合であって、国が請求した場合、国又は国の指定する者が当該契約上の地位を承継し、当該契約を継続させることについてあらかじめ受託者又は請負者が同意していること。
(3) 受託者又は請負者の業務に関する各種財務情報が運営権者に提供され、運営権者及びビル施設等事業者並びに国による業務記録等の閲覧を許容していること。
(4) 当該契約において、本契約と同等の守秘義務が定められていること。
5 運営権者又はビル施設等事業者は、本条に基づき本事業にかかる業務を委託し又は請け負わせる場合、暴力団員等及びその他の関係者のいずれかに該当する者その他国が不適切と認める者に対しては委託し又は請け負わせないものとし、受託者又は請負者をして、暴力団員等及びその他の関係者のいずれかに該当する者その他国が不適切と認める者に対しては再委託又は下請負させないものとする。
第 29 条 運営権者は、自ら又はビル施設等事業者をして、それぞれの空港における各空港運営事業期間中(給油施設事業(新千歳空港)以外のビル施設等事業に関するものについては事業期間中)を通じて、自己の責任及び費用において、別紙 12 に定める種類及び金額の保険を付保するものとする。
2 運営権者は、自ら又はビル施設等事業者をして、前項の規定により付保した保険のうち、別紙 12 の 1.①及び②に記載の保険にかかる保険金請求権について、金融機関等との間で当該保険金請求権についての担保設定にかかる契約を締結する場合、第 46 条第 2 項の規定により国によって事業継続措置の必要性ありと認定されたときは、当該担保設定にもかかわらず保険会社が直接保険金を国に支払うことにつき、金融機関等から同意を得ることを当該担保設定契約の条件とするものとする。
3 第 1 項の規定により付保した保険のうち、別紙 12 の 1.②に記載の土木構造物保険・地震危険担保特約については、保険市場全体においてその保険料率が大きく変動するような改訂が行われる場合には、運営権者は、国と協議の上、その承諾を得て当該特約の付保範囲を変更することができるものとする。
4 運営権者は、自ら又はビル施設等事業者をして、第 1 項の規定により保険契約を締結
(又は従来の契約を継続)したときは、当該保険契約の対象となる空港における空港運営事業開始予定日までに(給油施設事業(新千歳空港)以外のビル施設等事業に関するものについてはビル施設等事業開始日後遅滞なく)、その保険証券の写しその他付保を証明する書面を国に提出しなければならない。以後、当該保険契約の継続、更新、更改、
新たな締結があった場合も同様とする。
第 30 条 国は、法令等の変更により要求水準の内容を変更する必要がある場合には、これを運営権者に対して通知する。かかる通知をもって要求水準は変更されるものとし、運営権者はこれを遵守するものとする。ただし、特定法令等変更による場合は、第 45 条及び第
73 条の規定に従うものとする。
2 前項の規定にかかわらず、法令等の変更による要求水準の内容変更が、運営権者に著しい増加費用又は損害を生じさせる内容であり、かつ、当該増加費用又は損害を運営権者に負担させることが不適当である場合、運営権者は本契約の変更について協議を申し入れることができ、この場合、国は必要と認める範囲で本契約の変更を行うことができる。
第 10 章 計画及び報告
第 31 条 運営権者は、新千歳空港についての空港運営事業開始予定日の 30 日前までに、要求水準書、募集要項等及び提案書類に基づき、別紙 13 に定める項目を含む、新千歳空港についての空港運営事業開始予定日から運営権設定日の 30 年後の応当日の前日までの期間についての本事業及び道内地方管理3空港運営事業全体についてのマスタープランを作成し、国に提出する。運営権者は、マスタープランを作成するに当たっては、基本的に別紙 13 に定める項目の範囲で運営権者が提案書類において本事業及び道内地方管理3空港運営事業の実施に関して提案した内容に準拠するものとする。
2 運営権者が、空港運営事業期間中、マスタープランの内容を変更しようとする場合は、あらかじめ国の承諾を得るものとする。
3 運営権者は、自ら又は運営権者子会社等をして、空港運営事業期間中、マスタープランに記載された内容に従い本事業及び道内地方管理3空港運営事業を実施するよう最大限努力するものとする。
4 運営権者は、マスタープランを国に提出(又は空港運営事業期間中に変更の承諾を得た)後、新千歳空港についての空港運営事業開始日において若しくは同日後速やかに(又は変更の承諾を得た場合には、当該承諾後速やかに)その公表事項を運営権者のホームページ上で公表し、空港運営事業期間中、公表を維持しなければならない。
5 事業期間が、第 1 項で提出したマスタープランの対象期間を超える場合、運営権者は、当該対象期間の最終日を含む事業年度の開始日の 30 日前までに、別紙 13 に定める項目を含む、同日から事業期間終了時までの期間についての本事業及び道内地方管理3空港運営事業全体についてのマスタープランを作成し、あらかじめ国の承諾を得た上で、国に提出する。この場合、当該マスタープランの変更、事業実施及び公表については、前三項の規定に準ずるものとする。
第 32 条 運営権者は、空港運営事業期間中、新千歳空港についての空港運営事業開始予定日を含む事業年度から 5 事業年度目まで(当該事業年度を含む。)の期間についての本事業
中期計画を新千歳空港についての空港運営事業開始予定日の 30 日前までに、それ以降の
翌 5 事業年度についての本事業中期計画を、当該事業年度開始日の 30 日前までに、運営権者子会社等と共同で作成の上、国に提出する。
2 運営権者は、自ら又は運営権者子会社等をして、空港運営事業期間中、本事業中期計画に従い、適正に本事業及び道内地方管理3空港運営事業を実施しなければならない。
3 運営権者は、本事業中期計画の作成にあたっては、対象となる期間における更新投資
(運営権施設)及び整備(非運営権施設)の概要を含めるものとする。その他の本事業中期計画書の様式、記載事項及び公表事項等については、国が別途指定する。
4 運営権者は、本事業中期計画の内容を変更した場合には、遅滞なく国に変更後の本事業中期計画を提出しなければならない。
5 運営権者は、本事業中期計画(変更した場合には変更後の計画)について国に提出後、速やかに(ただし、新千歳空港についての空港運営事業開始予定日を含む事業年度から 5 事業年度目までの期間についての本事業中期計画については、新千歳空港についての空港運営事業開始日において又は同日後速やかに)その公表事項を運営権者のホームページ上で公表し、翌 5 事業年度にかかる本事業中期計画が提出されるまでの期間、公表を維持しなければならない。
6 前各項の規定にかかわらず、運営権者は、重要変更(運営権施設)に該当する整備を行う場合には、事前にかかる整備につき国の承認を得るものとする。また、重要変更(運営権施設)は、航空法第 43 条に定める「重要な変更」に該当するものとし、運営権者は、航空法第 43 条上の「重要な変更」を行う上で国が実施する必要のある航空法上の手続に協力するものとする。
7 運営権者が、自ら又はビル施設等事業者をして、CIQ 施設の再配置や新設を必要とするビル施設等の整備(非運営権施設)を実施する場合、かかる整備については、事前に国の承認を得るものとする。
8 前二項に定める各整備について国の事前承認を得た場合、運営権者は、承認後速やかに、これに対応する形で本事業中期計画を変更し国に提出するとともに、その公表事項を運営権者のホームページ上で公表しなければならない。
第 33 条 運営権者は、空港運営事業期間中、新千歳空港についての空港運営事業開始予定日を含む事業年度についての本事業単年度計画を新千歳空港についての空港運営事業開始予定日の 30 日前までに、それ以降の各事業年度についての本事業単年度計画を、当該事業
年度開始日の 30 日前までに、運営権者子会社等と共同で作成の上、国に提出する。なお、
前条第 6 項及び第 7 項に定める各整備が当該計画に含まれる場合は、各同項に定める国の承認を事前に得るものとする。
2 運営権者は、自ら又は運営権者子会社等をして、空港運営事業期間中、本事業単年度
計画に従い、適正に本事業及び道内地方管理3空港運営事業を実施しなければならない。
3 運営権者は、本事業単年度計画の作成にあたっては、対象となる期間における更新投資(運営権施設)及び整備(非運営権施設)の概要(既に提出した対象期間を含む本事業中期計画と変わらない場合においてはその旨)を含めるものとする。その他の本事業単年度計画書の様式、記載事項及び公表事項等については、国が別途指定する。
4 運営権者は、本事業単年度計画の内容を変更した場合には、遅滞なく国に変更後の本事業単年度計画を提出しなければならない。
5 運営権者は、本事業単年度計画(変更した場合には変更後の計画)について国に提出後、速やかに(ただし、新千歳空港についての空港運営事業開始予定日を含む事業年度についての本事業単年度計画については、新千歳空港についての空港運営事業開始日において又は同日後速やかに)その公表事項を運営権者のホームページ上で公表し、公表日を含む事業年度から 5 事業年度目(当該事業年度を含む。)までの期間、公表を維持しなければならない。
第 34 条 運営権者は、空港運営事業期間中、各半期終了後 45 日以内に、本事業及び道内地方管理3空港運営事業の業務及び財務に関する半期業務報告書を作成し、国に提出しなければならない。
2 半期業務報告書の様式、記載事項及び公表事項等については、国が別途指定する。
3 運営権者は、半期業務報告書について国に提出後、速やかにその公表事項を運営権者のホームページ上で公表し、公表日を含む事業年度から 5 事業年度目(当該事業年度を含む。)までの期間、公表を維持しなければならない。
第 35 条 運営権者は、空港運営事業期間中、各事業年度の終了日後 3 ヶ月以内に、本事業及び道内地方管理3空港運営事業の業務及び財務に関する年間業務報告書を作成し、国に提出しなければならない。
2 年間業務報告書の様式、記載事項及び公表事項等については、国が別途指定する。
3 運営権者は、年間業務報告書について国に提出後、速やかにその公表事項を運営権者のホームページ上で公表し、公表日を含む事業年度から 5 事業年度目(当該事業年度を含む。)までの期間、公表を維持しなければならない。
第 36 条 運営権者は、前二条に定める半期業務報告書及び年間業務報告書の作成にあたっては、運営権者及び運営権者子会社等につき、各事業年度の本事業及び道内地方管理3空港運営事業について、(i)半期業務報告書では、①各会社ごと、②各管理者ごと及び③各空港ごとに、(ii)年間業務報告書では、①各会社ごと、②各管理者ごと、③各空港ごと及び④各事業ごとに、それぞれ区分経理を行う。
2 前項に規定する区分経理の様式、記載事項等については、国が別途指定する。
第 37 条 運営権者は、空港運営事業期間中、年間業務報告書等の提出(各事業年度の終了日後 3 ヶ月以内)と同時に、運営権者及び運営権者子会社等の下記情報を国に報告するものとする。なお、運営権者及び運営権者子会社等の事業年度の期間及び決算日は同一としなければならない。
(1) 会社法第 435 条第 2 項及び同法第 444 条第 1 項に定める計算書類(①運営権者の単体の計算書類並びに②各運営権者子会社等それぞれの単体の計算書類)及び連結計算書類(いずれも会計監査人による監査済のもの)
(2) 会社法第 435 条第 2 項に定める事業報告
(3) 運営権者又は運営権者子会社等が会社法第 2 条第 5 号に定める公開会社でない場合で、かつ事業報告に会社法施行規則第 119 条から第 124 条にかかる事項を記載していない場合には、会社法施行規則第 119 条から第 124 条にかかる事項
(4) 計算書類にかかる附属明細書(会計監査人による監査済のもの)及び事業報告にかかる附属明細書
(5) 連結ベースのセグメント情報(セグメント情報等の開示に関する会計基準(企業会計基準第 17 号)及びセグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針(企業会計基準適用指針第 20 号)に準拠して作成したもの)
(6) 連結キャッシュ・フロー計算書(連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準(企業会計審議会)及び連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針(会計制度委員会報告第 8 号)に準拠して作成したもの)
(7) 各事業年度末現在における株主名簿の写し(原本証明付)
(8) その他、運営権者が自ら又は運営権者子会社等について報告又は公表すべきと判断した情報
2 運営権者は、前項に基づき報告した内容のうち、前項第 1 号ないし第 3 号及び第 8 号について、運営権者のホームページ上で公表し、公表日を含む事業年度から 5 事業年度目(当該事業年度を含む。)までの期間、公表を維持しなければならない。
3 運営権者は、第 1 項の報告事項のほか、国から統計情報の作成のための情報提供を求められた場合には、本事業及び道内地方管理3空港運営事業に関する必要な情報を国に対して提供する。
第 38 条 運営権者は、事業期間中、第 31 条ないし第 37 条のほか、本事業に関し国が必要と認めて(国有財産台帳の整理等のため必要があるときを含む。)報告を求めた事項について、遅滞なく国に報告しなければならない。
第 11 章 更新投資等
第 39 条 運営権者は、更新投資(運営権施設)を行った場合、別紙 14 の定めるところに従い、投資完了から 1 ヶ月以内(当該更新投資が 3 月中に完了した場合には同年 4 月第 1 週まで)に、当該投資に関する情報を国に対して通知する。
2 前項の投資の結果、更新投資(運営権施設)の対象部分は、投資対象の施設完成後、当然に国の所有対象となり、運営権設定対象施設に含まれるものとして運営権の効果が及ぶものとする。
3 国は、必要と認める場合は、運営権者に対して、第 1 項の通知に加え国有財産台帳等に記載するために必要な情報を追加的に開示するよう求めることができ、運営権者はこれに従わなければならない。
4 運営権者は、国と別途合意した場合を除き、運営権者子会社等をして、更新投資(運営権施設)を行わせてはならない。
第 39 条の 2 前条に基づき運営権者が実施した更新投資(運営権施設)のうち拡張更新投資(運営権施設)であって、提案書類に基づき運営権者が実施する義務を負う拡張更新投資(運営権施設)に該当せず、かつ、以下の各号に定める要件をすべて充足する投資を行おうとする場合、運営権者は、別紙 15 に定める手続により、空港運営事業終了日時点で当該投資の結果残存している価値に対応する費用を国が負担すること(以下当該負担部分の費用を「期末残存収益投資費用」という。)を求めることができる。この場合において、国が、別紙 15 で定める内容に従い、当該投資及び費用負担に関して事前に承認を行った場合、国は別紙 15 で認められる範囲において期末残存収益投資費用を負担する。なお、かかる期末残存収益投資費用の支払方法等については第 64 条第 3 項に定めるとおりとする。
(1) 事業期間内の投資回収が困難である投資と国が認める投資であること
(2) 空港運営事業終了日後も空港運営事業終了時における残存価値を上回る受益が継続することが見込まれる投資であると国が認める投資であること
第 40 条 運営権者及び運営権者子会社等は、新規投資(運営権施設)及び改修(運営権施設)を行ってはならない。
第 41 条 運営権者は、第 5 項に定めるもののほか、要求水準に従い、自ら又はビル施設等事業者をして、整備(非運営権施設)を行うことができる。当該整備(非運営権施設)を行った結果、整備の対象部分が既存の非運営権施設から独立した所有権の対象となる場合には、施設の完成前までに、当該整備に関する情報(整備の内容・整備額等)を国に対して通知する。また、運営権者は、整備(非運営権施設)を行うにあたって、当該整備が第 64 条第 4 項に基づく空港運営事業終了日又はそれ以降の国が指定する日における買取り
又は売却の対象範囲となるかについて、意見聴取の機会を設けるよう国に申し入れることができる。
2 前項の場合において国が請求した場合、運営権者は、自ら又はビル施設等事業者をして、当該施設の完成前までに、当該施設について国を予約完結権者とする売買の一方の予約契約を締結するものとする(同契約における当該施設の売買価格は時価とする。)。ただし、整備(非運営権施設)の対象部分が空港法第 15 条第 1 項に規定する空港機能施設に該当するときは、国の請求の有無にかかわらず、運営権者は、自ら又はビル施設等事業者をして、当該施設の完成前までに国を予約完結権者とする売買の一方の予約契約を締結しなければならない(同契約における当該施設の売買価格は時価とする。)。
3 前項に基づき売買の一方の予約契約を締結した施設が建物である場合、国及び運営権者又はビル施設等事業者は、当該建物の完成後、運営権者又はビル施設等事業者の費用負担において、かかる売買の一方の予約契約に基づき当該施設の権利部(甲区)に所有権移転請求権仮登記を設定するものとし、かかる仮登記は、他のいかなる権利設定(担保設定を含むがこれに限られない。)より優先する順位保全効を有するものとする。
4 国が第 2 項に基づき締結された売買の一方の予約契約に基づく予約完結権を行使した場合には、当該契約の対象である施設の売買契約が成立するものとし、当該施設の所有権は直ちに国に移転するものとする。また、当該施設が建物である場合、国及びビル施設事業者は、国が当該施設の所有権を取得した後直ちに、当該施設につき、運営権者の費用負担において、前項の規定による仮登記に基づく所有権移転本登記を行うものとする。国は、売買契約の成立後(ただし、当該施設が建物である場合は当該本登記の完了後)、国が合理的に定める期限までに(なお、国は複数年度にわたる分割払いの期限を定めることができるものとする。)、当該施設の売買代金を支払うものとする。
5 運営権者は、国際線旅客ターミナルビル再整備事業(ビル会社所有部分)の実施に最大限協力しなければならない。
第 42 条 国は、第 4 項に定めるもののほか、公益上の理由を検討した上で必要と判断した場合には、国が実施主体となり、空港法の規定に基づく費用負担により更新投資(運営権施設)を行うことができ、運営権者はかかる更新投資(運営権施設)に最大限協力しなければならない。なお、当該更新投資(運営権施設)部分は、当然に運営権設定対象施設に含まれるものとして運営権の効果が及ぶものとする。
2 国は、前項に定める更新投資(運営権施設)を行う場合は、事前に運営権者に対して通知を行う。この場合において、運営権者は、当該更新投資(運営権施設)の内容、期間及び実施方法について意見聴取の機会を設けるよう国に申し入れることができる。
3 第 1 項に基づき行われる更新投資(運営権施設)の内容が、運営権者に著しい増加費用若しくは業務の増加又は損害が発生する場合には、事前に国と運営権者が協議し、合意した上で実施する。この際、国は、必要と認める場合には、協議により本契約の変更を行うことができる。
4 前三項の規定にかかわらず、国は、国が実施主体となり、空港法の規定に基づく費用
負担により、別紙 16 に記載の事業を行うことができ、運営権者は当該事業に最大限協力しなければならない。なお、別紙 16 に記載の事業にかかる部分は、当然に運営権設定対象施設等に含まれ、当該部分(ただし、CIQ 施設その他法令等の上で日本国が実施義務を負う業務(管制業務、航空保安無線施設及び付随する回線・システム等の運用・保守に関する業務を含むがこれらに限られない。)に供する施設等は除く。)には当然に運営権の効果が及ぶものとする。
第 12 章 利用料金の設定及び収受等
第 43 条 運営権者は、本契約、募集要項、要求水準書及び提案書類並びに関連する法令等に従い、自ら又はビル施設等事業者をして、本事業対象施設の利用者から以下に掲げる利用料金を設定し収受することができる。ただし、本契約で別途定める場合又は設定及び収受の根拠となる法令等が変更された場合にはこれらに従う。
(1) 着陸料等
ただし、以下の場合には運営権者は着陸料等を収受することはできない。
ア 外交上の目的又は公用のために使用される航空機が使用する場合(なお、「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定」(昭和 35
年条約第 7 号)の適用を受ける航空機が使用する場合は外交上の目的に含まれる。)の着陸料等
イ 試験飛行の場合、道内国管理4空港のいずれかの空港を離陸後やむを得ない事情のため他の空港等に着陸することなしに同空港に着陸する場合、やむを得ない事情による不時着の場合、又は航空交通管制その他の行政上の必要から着陸を命ぜられた場合の着陸料
ウ その他国土交通大臣が設置し、及び管理する空港の使用料に関する国土交通省告示(昭和 45 年運輸省告示第 76 号)において、着陸料等を徴収しない場合として定められた場合の着陸料等
(2) 空港航空保安施設使用料金
(3) 旅客取扱施設利用料
(4) 航空運送事業者やビル施設等のテナント等の施設利用に関する料金
(5) 駐車場施設の利用料金
(6) 給油施設利用料
(7) その他本事業にかかる料金であって、法令等上、料金を設定し収受することが禁止されていないもの
2 運営権者は、民活空港運営法第 8 条第 2 項及び空港法第 13 条に従い、それぞれの空港における各空港運営事業開始予定日までに、当該空港で設定する着陸料等をあらかじめ国土交通大臣に届け出る。設定した着陸料等を変更しようとするときも同様とする。
3 運営権者は、空港運営事業期間中に、空港航空保安施設使用料金を設定する場合には、
民活空港運営法第 7 条第 3 項及び航空法第 54 条に従い、設定する使用料金をあらかじめ国土交通大臣に届け出る。設定した空港航空保安施設使用料金を変更しようとするときも同様とする。
4 運営権者は、事業期間中に、ビル施設等事業者をして、旅客ビル施設事業について旅客取扱施設利用料を設定させる場合には、空港法第 16 条に従い、あらかじめ設定する利用料の上限を国土交通大臣に申請し、認可を受けさせた上で、認可を受けた上限の範囲内で、旅客取扱施設利用料を届け出させる。設定した旅客取扱施設利用料又はその上限を変更しようとするときも同様とする。
5 運営権者及びビル施設等事業者は、航空運送事業者やビル施設等のテナント等の施設利用に関する料金、駐車場施設の利用料金等その他本事業対象施設の利用に関する料金及びその他の事業にかかる料金については、適用ある法令等、本契約、要求水準書及び提案書類に従い、自由に設定及び収受することができる。
第 13 章 リスク分担
第 44 条 国は、本契約で別途定める場合を除き、運営権者及びビル施設等事業者による本事業の実施に対して、何らの対価を支払う義務も負わない。
2 次項の場合及び本契約で別途定める場合を除き、運営権者及びビル施設等事業者はその責任で本事業を実施するものとし、本事業において運営権者及びビル施設等事業者に生じた収入の減少、費用の増加、その他損害・損失の発生については、すべて運営権者が負担し、国はこれについて何らの責任も負担しない。
3 法令等の上で日本国が実施義務を負う業務(管制業務、航空保安無線施設及び付随する回線・システム等の運用・保守に関する業務を含むがこれらに限られない。)に関して国の故意又は重大な過失(なお、法令等の変更自体はこれに該当しない。)により運営権者又はビル施設等事業者に増加費用又は損害が発生した場合、国は、両者合意の上で第 62 条第 2 項第 2 号に定める合意延長とする方法又は国による補償金の支払いのいずれかにより、当該増加費用又は損害について補償するものとする。
第 45 条 法令等の変更により運営権者又は運営権者子会社等に増加費用又は損害が生じるときは、運営権者又は運営権者子会社等が当該増加費用又は損害を負担するものとする。ただし、法令等の変更のうち特定法令等変更(運営権者又は運営権者子会社等の責めに帰すべき事由により当該特定法令等変更が行われた場合を除く。)により、運営権者又は運営権者子会社等(第 56 条第 1 項に基づき国の事前の承諾を得て設立された運営権者の子会社又は関連会社を除く。)に増加費用又は損害が発生した場合、国は、両者合意の上で第 62 条第 2 項第 2 号に定める合意延長とする方法又は国による補償金の支払いのいずれかにより、当該増加費用又は損害について補償するものとする。
2 本契約締結日以降、法令等の変更により本事業の遂行が困難となった場合又はそれが
見込まれる場合、運営権者は、その内容の詳細を記載した書面をもって、直ちに国に対し通知し、かかる法令等の変更に対する対応方針を報告しなければならない。
第 46 条 本契約締結日以降、不可抗力により本事業の全部又は一部の遂行が困難となった場合、運営権者は、その内容の詳細を記載した書面をもって、直ちに国に対し通知しなければならない。
2 前項の通知があった場合又は国が自ら不可抗力が発生していると認識した場合、国 は、運営権者とその対応方針について協議するとともに、当該協議開始から速やかに、運営権者が本事業を継続するにあたって国による事業継続措置の必要性があるか否かを判断し、これを運営権者に対して通知する。ただし、不可抗力滅失の場合はこの限りでない。
3 前項の判断にあたっては、不可抗力によって運営権設定対象施設に物理的な損傷が生じていることから、これを復旧して当該運営権設定対象施設の存在する空港の機能を回復させる必要性があり、運営権者が第 29 条第 1 項により付保した保険によってもその損傷の全部又は大部分を復旧することができないと認められる場合は、国は、事業継続措置の必要性があるものと認定する。
第 47 条 前条第 2 項の規定に基づき、国が事業継続措置の必要性を認め、その旨の通知を運営
権者に対して行った場合、国は、自らの費用及び責任において、前条第 3 項に定める物理的な損傷が生じた運営権設定対象施設の存在する空港において事業継続措置を実施する。なお、国が事業継続措置を実施したときは、運営権者は、第 29 条第 2 項に基づき、運営権者が付保した保険契約にかかる保険金等を、国が受領することができるよう必要な措置を取らなければならない。
2 前項の場合、国は、前項の通知から遅滞なく、運営権者と協議のうえ、不可抗力からの本事業の復旧スケジュール(次条第 2 項第 2 号に基づき本契約上の履行義務が免責される場合には、当該履行義務を再開する日を含む。)を決定する。
第 48 条 前二条の場合を除き、国は、不可抗力により運営権者及びビル施設等事業者に発生した増加費用又は損害を負担せず、この場合、運営権者は、自ら又はビル施設等事業者をして、その費用及び責任において本事業を継続しなければならない。なお、国並びに運営権者及びビル施設等事業者は、当該不可抗力により本契約の相手方当事者に発生する損失を最小限にするよう努めなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、不可抗力により本事業について増加費用若しくは損害が発生し、又は本事業の全部又は一部の停止が発生した場合(以下「不可抗力による障害」という。)には、前条に定める事業継続措置が実施されているか否かにかかわらず、運営権者は、以下の事項のいずれか又は両方につき国に協議を申し入れることができ(第
1 号については、当該不可抗力による障害によって発生した増加費用又は損害を回復するため必要がある場合に限る。)、国は必要な範囲でこれを認めることができる。
(1) 第 62 条第 2 項第 2 号に定める合意延長
(2) 国は、不可抗力による障害により、履行困難となった本契約上の義務について、当該不可抗力による障害が排除されるまで又は本契約解除までの期間について、運営権者又はビル施設等事業者の履行義務を必要な範囲で免責する。
3 前項の場合において、不可抗力による障害が 3 ヶ月以上継続し又は継続することが見込まれるときは、運営権者は本契約の見直しの協議を国に申し入れることができる。この場合において、不可抗力による障害によって本事業の前提となる環境に重大な変化が生じていると国が認めたときは、国と運営権者は協議の上、必要な範囲で本契約の見直しを行う。
4 国が、不可抗力に起因して緊急事態が発生したと判断した場合には、第 53 条の規定に従う。
第 49 条 本契約に別段の定めがある場合を除き、国又は運営権者若しくはビル施設等事業者が本契約に定める義務に違反したことにより相手方当事者に損害が発生したときは、相手方当事者は当該当事者に対し損害賠償を請求することができる。
第 50 条 運営権者は、運営権者又はビル施設等事業者が本事業実施に際し、第三者に損害を及ぼした場合は、直ちにその状況を国に報告しなければならない。
2 前項の損害が運営権者又はビル施設等事業者の責めに帰すべき事由により生じたものである場合は、運営権者は、自ら又はビル施設等事業者をして、当該第三者に対し賠償すべき損害を賠償しなければならない。
3 第 1 項の損害が国の責めに帰すべき事由により生じたものである場合は、国がその損害を賠償しなければならない。
4 本事業実施に関し第三者との間に紛争を生じた場合においては、国並びに運営権者及びビル施設等事業者が協力してその処理解決にあたるものとする。
第 14 章 適正な業務の確保
第 51 条 運営権者は、事業期間中、法令等及び要求水準によって実施が義務付けられている事項について民活空港運営法、航空法、空港法その他の適用法令等及び要求水準並びに提案書類において提案したセルフモニタリング方法に基づき点検等を行い、その結果を適切に保存するとともに、国からの提出要請があった場合には速やかに提出する。
2 運営権者は、事業期間中、提案書類において提案した道内国管理4空港の航空ネットワークの充実強化に関する事業・業務、道内航空ネットワークの充実強化に関する事業・
業務、北海道の広域観光の振興に関する事業・業務及び地域との共生に関する事業・業務並びにその他提案書類において提案した事項についてセルフモニタリングを実施し、その方法及び結果について、国に対して、自らが提案書類において提案した方法又は国の求めに応じて随時、報告書を作成してこれを提出する。
3 運営権者は、前二項のセルフモニタリングの方法及び結果のうち、自らが提案書類において提案した公表事項については、運営権者のホームページ上で公表し、事業期間中、公表を維持しなければならない。
4 本条に関するその他の詳細については、別紙 17 として添付するモニタリングの方法等に従い、提案書類を踏まえビル施設等事業開始予定日までに国が定めるものとする。
第 52 条 国は、事業期間中、運営権者及びビル施設等事業者が PFI 法、民活空港運営法、航空法、空港法その他の適用法令等並びに要求水準を満たす方法により本事業を実施しているか否かについて、モニタリングを実施する。
2 前項のモニタリングにより本事業が要求水準を満たしていないと判断された場合、国は、運営権者及びビル施設等事業者に対して改善計画の提出を命じることができる。
3 運営権者及びビル施設等事業者は、改善計画の提出を命じられてから、60 日以内に改善計画を国に提出し、その承認を得る。国が提出された改善計画では十分に改善がなされていないと認定した場合、運営権者及びビル施設等事業者は認定日から 30 日以内に改善計画を国に再提出する。
4 前二項の規定にかかわらず、第 2 項の規定に従い改善計画の提出を命じられてから 120日以内に改善が見られないと国が合理的に判断する場合、国は、本契約を解除することができる。
5 本条に関するその他の詳細については、別紙 17 として添付するモニタリングの方法等に従い、提案書類を踏まえビル施設等事業開始予定日までに国が定めるものとする。
第 53 条 国又は運営権者は、緊急事態が発生したと判断する事態が生じた場合には、直ちに相手方当事者に対し通知するものとする。国及び運営権者は、かかる通知を受けた場合、当該状況を可及的速やかに解消すべく可能な限り努力するものとする。
2 国は、前項の通知を受け取り又は自己で該当する事態の発生を認識した場合その他 PFI法第 29 条第 1 項に定める事由が生じたと判断したときは、同法第 29 条第 2 項に基づく聴聞を行った上で、同条第 1 項に基づき、国の判断で、必要な期間、必要な範囲において運営権の行使の停止を命ずることができる。この場合、国は、当該停止した空港運営事業を自ら行うことができ、また、運営権者及びビル施設等事業者に対して国による当該空港運営事業の実施について協力(運営権者又はビル施設等事業者が所有する資産についての国による一時的使用、締結している契約についての国による一時的承継その他の協力を含むがこれらに限られない。)を要請することができ、運営権者及びビル施設等事業者はこれに協力しなければならない。なお、運営権の行使が停止された場合であ
っても、別途合意のない限り、運営権対価及び収益連動負担金の支払債務は減免されず、運営権者は、運営権対価及び収益連動負担金を第 22 条及び第 22 条の 2 に従い支払うものとし、国は支払い済みの運営権対価及び収益連動負担金を返還しない。
3 前項に基づき運営権の行使が停止された場合、国は、PFI 法第 27 条第 1 項に基づきこれを登録するとともに、当該停止が同法第 29 条第 1 項第 2 号に規定する事由によるときは、運営権者に対して、同法第 30 条第 1 項に基づいて通常生ずべき損失(運営権者又はビル施設等事業者の責めに帰すべき事由によって発生した損失等を除く。)を補償する責任を負う。
4 第 2 項に定める場合において、国は、運営権の行使の停止を命じない場合であっても、運営権の行使の停止に至らない範囲において、緊急事態等の解消に必要な期間及び必要な範囲において、自ら必要な措置を行うことができる。この場合、国は、運営権者に対して国による当該措置の実施について協力(運営権者が所有する資産についての国による一時的使用、締結している契約についての国による一時的承継又は契約上の権利義務の代替行使及び代替履行その他の協力を含むがこれらに限られない。)を要請することができ、運営権者はこれに協力しなければならない。
第 54 条 運営権者は、それぞれの空港における各空港運営事業開始予定日までに、要求水準書、募集要項等及び提案書類に基づき、当該空港における事業継続計画を作成し、国の承諾を得なければならない。
2 前項に規定する事業継続計画の様式、記載事項等については、国が別途指定する。
3 運営権者が、事業期間中、事業継続計画の内容を変更しようとする場合は、国と協議し、あらかじめ国の承諾を受けなければならない。
第 55 条 国は、PFI 法第 28 条に基づき、運営権者及びビル施設等事業者による本事業の適正を期するため、運営権者及びビル施設等事業者に対して、本事業の業務若しくは経理の状況に関し報告を求め、実施について調査し、又は必要な指示をすることができる。
2 前項の国の調査又は指示に従うことにより運営権者又はビル施設等事業者に費用が発生する場合、かかる費用は運営権者又はビル施設等事業者の負担とする。
3 事業期間中、運営権者が 3 事業年度連続して赤字を計上した場合、運営権者は、本契約の見直しの協議を国に申し入れることができる。この場合、国が認めた場合には、国と運営権者は協議の上、必要な範囲で本契約の見直しを行うことができる。
第 15 章 子会社等
第 56 条 運営権者は、事業期間中、国の事前の承諾なく、運営権者子会社等のほか、自らの子会社又は関連会社を設立し、又はその株式若しくは持分を保有してはならない。また、
運営権者は、事業期間中、国の事前の承諾がない限り、運営権者子会社等の発行済株式の総数又は設立若しくは取得時に国から承認を得た株式保有割合の発行済株式を、直接又は間接に保有していなければならず、運営権者子会社等をして、運営権者又は他の運営権者子会社等以外の第三者に対する新規株式発行その他本条の定めに反する行為をさせてはならない。
2 運営権者は、運営権者子会社等をして、国の事前の承諾なく、第 13 条若しくは第 26
条に規定する以外の業務又は更新投資(運営権施設)を行わせてはならない。
3 運営権者は、運営権者子会社等をして、本契約の内容を遵守せしめ、運営権者が運営権者子会社等に対して空港用地等を貸し付ける場合又は業務を委託する場合には、当該運営権者子会社等を第三者として、それぞれ第 27 条又は第 28 条の定めに従う。
4 運営権者は、運営権者子会社等をして、国の事前の承諾なく、合併、株式交換・移転、会社分割、事業譲渡、組織変更その他会社の基礎を変更する行為を行わせてはならない。また、ビル施設等事業者が合併又は分割を行うときは、本項の承諾とは別に、空港法第 17 条に基づく国土交通大臣の認可を受けなければならない。
第 16 章 誓約事項
第 57 条 運営権者は、運営権者及び運営権者子会社等についての次の各号の書面の記載内容が変更された場合、変更後の書面を国に対して提出する。
(1) 原本証明付の定款の写し
(2) 履歴事項全部証明書
(3) 代表印の印鑑証明書
(4) 運営権者及び運営権者子会社等と金融機関等との間の①融資に関する契約書、
②運営権その他運営権者及び運営権者子会社等が保有する資産並びに運営権者及び運営権者子会社等の発行済株式に対する担保設定にかかる契約書、③本契約その他運営権者又は運営権者子会社等と国との間で締結された契約に基づく運営権者又は運営権者子会社等の権利及び契約上の地位に対する担保権設定にかかる契約書の各写し
2 運営権者は、本契約締結日以降、空港運営事業終了日までの期間中、法令等及び本契約の各規定を遵守するほか、次の各号の事項を遵守しなければならない。
(1) 運営権者は、会社法に基づき適式、有効かつ適法に設立され、存続する株式会社であること。
(2) 運営権者は、新たに本議決権株式、当該株式に転換若しくは交換され得る有価証券又は当該株式を受領する権利を表章する有価証券(以下、本号において「本議決権株式等」という。)を株主総会又は取締役会の決議により発行しようとする場合には、会社法の規定に従うほか、その内容について国の事前の承認を受ける必要があること。ただし、本議決権株式等を本議決権株主のみに対して割り当てて新規発行する場合は、国の事前の承認を要しない。
(3) 運営権者は、前号の規定に従い本議決権株主以外の第三者に対して新たに本議決権株式を発行しようとする場合、当該本議決権株式の引受先をして、株主誓約書と同様の内容の誓約書をあらかじめ国に提出せしめること。
(4) 運営権者は、第 60 条第 1 項の規定に従い、本議決権株主の異動等について国に報告すること。
(5) 運営権者の定款に、運営権者が発行できる株式は、本完全無議決権株式及び本議決権株式のみである旨の規定があること。
(6) 運営権者の定款に、会社法第 326 条第 2 項に基づき取締役会、監査役会及び会計監査人を置く規定、会社法第 2 条第 11 号の 2 に定める監査等委員会を置く規定、又は、会社法第 2 条第 12 号に定める指名委員会等を置く規定のいずれかの規定があること。
(7) 運営権者の定款の目的が本事業及び道内地方管理3空港運営事業の遂行に限定されていること。
(8) 運営権者は、航空運送事業者等の子会社又は関連会社とならないこと。また、運営権者は、(i)航空運送事業者等及び(ii)航空運送事業者等が合計で議決権を行使することができる株式の 3 分の 1 超を保有する会社から、合計で本議決権株式の 3 分の 1 超を保有される会社とならないこと。
(9) 本実施契約締結日から新千歳空港についての空港運営事業開始日までの間、本議決権株式が、地方公共団体によって保有されていないこと。
(10) 本議決権追加株主による本議決権株式の保有比率が追加株主許容保有比率に該当すること。
(11) 運営権者は、本事業の実施に当たって、千歳基地における自衛隊等の活動に支障を及ぼす場合又は支障を及ぼすことが見込まれる場合には、予め国及び航空自衛隊千歳基地と協議・調整等を行い、必要な処置を行うとともに、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和 35 年条約第 7 号)の誠実な履行を妨げることがないよう留意し、同協定第 5 条に規定する航空機による日本の飛行場への出入りを確保するため誠実に対応すること。
(12) 運営権者は、事業期間を通じて、本事業の規模、内容等に照らして不適切な人員規模、雇用体制とならないような人事運用を行うべく、最大限努力すること。
(13) 運営権者は、自ら又はビル施設事業者をして、特定の航空運送事業者に対し、不当な差別的取扱い(民活空港運営法第 8 条第 2 項及び空港法第 13 条第 2 項第 1 号に定める着陸料等、施設利用に関する料金、カウンター及び搭乗口の割当てその他施設利用の態様に関するものを含むがこれらに限られない。)を行わないこと。
(14) 前各号のほか、提案書類において運営権者の義務事項として提案した事項を充足していること。
3 運営権者は、事業期間中、国の事前の承諾を得ることなく、合併、株式交換・移転、会社分割、事業譲渡、組織変更その他会社の基礎の変更及び前項第 5 号ないし第 7 号に定める定款記載事項の変更を行ってはならない。ただし、運営権者と各ビル施設等事業者
の合併については、当該合併に伴う本契約の変更内容について国の満足する合意がなされており、各ビル施設等事業者が空港法第 17 条に基づく国土交通大臣の認可を受けている場合には、国は不合理に承諾を拒否しない。
第 58 条 運営権者は、国の事前の承諾を得ることなく、運営権、その他本契約上の地位及び本事業について国との間で締結した契約に基づく契約上の地位、これらの契約に基づく運営権者の権利及び義務について、譲渡、担保提供その他の方法による処分(以下本条及び次条において「処分」という。)を行ってはならない。
2 前項の定めにかかわらず、運営権者は、PFI 法第 26 条第 2 項に基づく国の許可をあらかじめ得た場合には、運営権を移転することができる。この場合、国は、以下の内容を含む許可の条件を附すことができる。
(1) 譲受人が、本事業における運営権者の本契約上の地位を承継し、本契約に拘束されることについて、国に対して承諾書を提出すること。
(2) 譲受人が、運営権者が所有し、本事業の実施に必要な一切の資産及び契約上の地位の譲渡を受けること。
(3) 譲受人のすべての株主(持分会社の場合には社員)が、国に対して株主誓約書と同様の内容の誓約書を提出すること。
(4) 運営権の譲渡先が道内地方管理3空港運営事業を実施している(又はすることが見込まれる)と国が認めること(運営権者が道内地方管理3空港運営事業も実施している場合に限る。)。
3 第 1 項の定めにかかわらず、運営権者及びビル施設等事業者が本事業の実施に要する資金を調達するために金融機関等から借入を行う場合であって、当該借入のために運営権に対して担保権を設定する場合、国は合理的な理由なくこれに対する承諾を拒否しない。ただし、当該借入及び担保権設定に関する契約書の写しが国に提出されること、及び第 91 条に基づく協定書が国と金融機関等の間で国の合理的に満足する内容で締結されていることを、承諾の条件とする。
4 第 1 項の定めにかかわらず、運営権者及びビル施設等事業者が本事業の実施に要する資金を調達するために金融機関等から借入を行う場合であって、当該借入のために本契約その他国と運営権者又はビル施設等事業者の間の契約に基づく運営権者及びビル施設等事業者の債権又は契約上の地位に対して担保権を設定する場合、国は合理的な理由なくこれに対する承認を拒否しない。ただし、当該借入及び担保権設定に関する契約書の写しが国に提出されること、及び第 91 条に基づく協定書が国と金融機関等の間で国の合理的に満足する内容で締結されていること(相殺を含む国の抗弁権が当該担保権の設定及び実行の前後とを問わず、担保権者に対抗できることを含む。)を承認の条件とする。
第 59 条 運営権者は、本事業に関して運営権者又は運営権者子会社等が所有権を有する各資産については、本契約の規定に従う限り、自由に処分することができる。ただし、以下の
各号に記載されている資産については、各号の規定に従う。
(1) ビル施設
運営権者は、ビル施設等事業者をして、国の事前の承諾を得ることなく、ビル施設の処分(運営権者又は運営権者子会社等への譲渡等を含む。)を行わせてはならない。
(2) 本契約に基づき、国との間で売買の一方の予約契約を締結した不動産
運営権者及びビル施設等事業者は、本契約に基づき、国との間で売買の一方の予約契約を締結した施設等について、処分(運営権者又は運営権者子会社等への譲渡等を含む。)並びに国が行うべき所有権移転請求権保全仮登記に優先する担保権又は賃借権等の設定を行ってはならない。
(3) 運営権者子会社等の株式
運営権者は、自ら又は運営権者子会社等をして、運営権者子会社等の発行済株式について、国の事前の承諾を得ることなく、処分(運営権者子会社等への譲渡等を含む。)を行わせてはならない(第 56 条第 4 項に定める国の事前の承諾がある場合を除く。)。
第 60 条 運営権者は、本議決権株主に異動等があり、株主名簿の記載内容が変更された場合、直ちに国に対して最新の株主名簿の写し(原本証明付)を提出し、国の求めに応じてその他株主に関する情報を提供する。
2 運営権者は、前項の本議決権株主の異動等により、自らが第 57 条第 2 項第 8 号又は第 10 号の要件を遵守できていない状態にあることが判明したときは、その旨を国に対して速やかに通知しなければならない。この場合において、運営権者は、本議決権株主の出資構成を変更させる等して、速やかにかかる状態を解消しなければならない。
3 運営権者は、本議決権株主が以下の各号に定める事由に該当することが判明したときは、その旨を国に対して速やかに通知しなければならない。この場合において、運営権者は、当該本議決権株主にかかる当該事由を解消させ又は当該事由に該当しない他の本議決権株主に対しその保有株式を処分させる等して、速やかにかかる状態を解消しなければならない。
(1) PFI 法第 9 条に定めのある、特定事業を実施する民間事業者の欠格事由に該当すること。
(2) 会社更生法(平成 14 年法律第 154 号)に基づく更生手続の開始の申立てがされていること又は民事再生法(平成 11 年法律第 225 号)に基づく再生手続の開始の申立てがされていること。
(3) 株主誓約書に違反して、国の承認を得ることなく本議決権株式について譲渡(信託譲渡を含む。)、質権設定その他の担保設定、その他の方法による処分(自己信託を含む。)を行ったこと。
第 17 章 契約の期間及び期間満了に伴う措置
第 1 節 本契約の期間
第 61 条 本契約は、本契約に別段の定めがある場合を除き、本契約締結日を始期とし、次条に定める空港運営事業終了日まで効力を有する。
第 62 条 運営権者は、本契約に別段の定めがある場合を除き、道内国管理4空港のそれぞれ各ビル施設等事業期間中(ただし、給油施設事業(新千歳空港)については、千歳空港給油施設株式の取得時以降に限る。)、自ら又はビル施設等事業者をしてビル施設等事業を実施させる。
2 運営権者は、道内国管理4空港のそれぞれ各空港運営事業開始日を始期とし、運営権設定日の 30 年後の応当日の前日(又は本契約に基づき期間が変更された場合は当該変更後の日)を空港運営事業終了日とする期間中、空港運営事業を実施する。ただし、以下の場合には当該期間を延長し、当該期間の終期をもって空港運営事業終了日とする。
(1) 道内地方管理3空港運営事業において次号に定める内容と同様の合意延長がなされたことにより道内地方管理3空港運営事業の空港運営事業終了日が本事業の空港運営事業終了日の翌日以降となる場合、国は、運営権者に対して、本事業の空港運営事業終了日の 4 年前の応当日の前日までに通知することにより、次項の規定の範囲内で最も遅く到来する道内地方管理3空港運営事業の空港運営事業終了日まで空港運営事業期間及びビル施設等事業期間を延長することができる(かかる期間延長を「公共延長オプション」という。)。なお、公共延長オプションの実施回数は 1 回に限られる。
(2) 第 16 条第 1 項、第 25 条第 5 項、第 44 条第 3 項、第 45 条第 1 項但書、第 48 条第 2 項第 1 号に定める場合、運営権者は空港運営事業期間及びビル施設等事業期間の延長を申し出ることができる。この場合、国が期間延長の必要があると認めた場合には、国と運営権者が協議により次項の規定の範囲内で両者が合意した日まで空港運営事業期間及びビル施設等事業期間を延長することができる(以下かかる期間延長を「合意延長」という。)。なお、合意延長の実施回数は 1 回に限られない。
3 空港運営事業期間(前項各号により期間延長された場合を含む。)は、いかなる理由によっても令和 36 年 10 月 30 日を超えることはできない。
4 空港運営事業終了日をもってビル施設等事業期間も終了するものとし、当該時点をもって運営権の存続期間の終期となり、運営権は消滅する。ただし、空港運営事業終了日より前に本契約が解除又は終了した場合には、第 74 条ないし第 81 条の定めに従う。
第 2 節 期間満了による本事業終了手続
第 63 条 空港運営事業期間終了日の 4 年前の応当日から空港運営事業終了日までの間、運営権者は、自ら又は運営権者子会社等をして、国又は国の指定する第三者に本事業が円滑に引き継がれるよう、以下の内容を含む事業引継をしなければならない。
(1) 運営権者は、運営権者の従業員について国又は国の指定する第三者が転籍での受け入れを希望する場合には、国の指定する日までに、従業員の意向確認等について必要かつ可能な協力をし、転籍を希望する全従業員の記録を国又は国の指定する第三者に送付しなければならない。
(2) 運営権者は、運営権者が締結している契約及び維持している許認可等について国又は国の指定する第三者が承継を希望する場合には、国の指定する日までに、契約相手方の意向確認又は許認可等の継続等について必要かつ可能な協力をし、承継を希望する契約又は許認可等に関する資料を国又は国の指定する第三者に送付しなければならない。
(3) 運営権者及び運営権者子会社等は、国又は国の指定する第三者に運営が引き継がれるまでに、国又は国の指定する第三者によって行われる事業や施設が要求水準を満たしていることの確認等の評価(空港用地への立ち入り調査や聞き取り調査も含む。)に協力しなければならない。
(4) 運営権者及び運営権者子会社等は、国の指定する日までに、道内国管理4空港に関して運営権者が有する財務及び運営、技術(知的財産を含む第三者の使用許可が不要なライセンスや空港運営に必要なマニュアル等を含む。)に関するすべての最新文書を国又は国の指定する第三者に電子媒体(国又は国の指定する第三者が必要とする場合にはハードコピーも含む。)で送付しなければならない。
(5) 運営権者は、次条の定めに従い、資産の引渡及び譲渡等を実施しなければならない。
第 64 条 運営権者は、空港運営事業終了日又はそれ以降の国が指定する日に、運営権設定対象施設を国又は国の指定する第三者に引渡さなければならない。当該引渡にあたっては、運営権者は、空港運営事業終了日に運営権設定対象施設が適切な状態にあること及び空港運営の円滑な移行を確保することを目的として、引渡時点において要求水準を充足させるため、必要に応じて更新投資(運営権施設)を実施するものとする。
2 国は、前項の引渡に際し、何らの支払義務も負わない。
3 前項にかかわらず、第 39 条の 2 に基づき国が承認した期末残存収益投資費用の対象となる施設(完工後の施設に限る。)が、国又は国の指定する第三者に引き渡された場合には、国又は国の指定する第三者は、国又は国の指定する第三者が当該施設の引渡を受けた日又は第 4 項各号に基づき買い取った資産の引渡を受けた日のいずれか遅い日から 1 年を経過した日以降速やかに(運営権者が自らの負担する瑕疵担保責任の履行を担保するために合理的な保全措置が採られていることを示して国又は国の指定する第三者に対して期末残存収益投資費用の支払いを求めた場合において、当該支払いを行う者がこ
れを適切と認めた場合には、国又は国の指定する第三者が当該施設の引渡を受けた日から速やかに)、運営権者に対して、別紙 15 により算出される期末残存収益投資費用を支払う債務を負う。
4 空港運営事業終了日又はそれ以降の国が指定する日において、運営権者及び運営権者子会社等の所有する各資産については以下のように取り扱う。なお、いずれの場合においても、国又は国の指定する第三者が資産を買い取る場合、運営権者は、当該資産を引渡すまで、善良な管理者の注意義務をもって保管するものとする。また、いずれの場合においても、運営権者は、空港運営事業終了日又はそれ以降の国が指定する日までに、以下に定める買取り又は売却の対象範囲について意見聴取の機会を設けるよう国に申し入れることができる。
(1) 運営権者及び運営権者子会社等が所有する不動産
国又は国の指定する第三者は、時価にて、運営権者又は運営権者子会社等からその所有する不動産の全部又は一部を買い取ることができ、運営権者はこれに応じるものとする。なお、国が本事業の実施者を新たに公募により選定する場合、国は当該実施者をして、当該不動産の全部又は一部を時価にて運営権者又は運営権者子会社等から買い取らせることを公募の条件とするものとする。
(2) 運営権者子会社等の発行済株式
国又は国の指定する第三者は、時価にて、運営権者又は運営権者子会社等からその所有する運営権者子会社等の発行済株式の全部又は一部を買い取ることができ、運営権者はこれに応じるものとする。なお、国が本事業の実施者を新たに公募により選定する場合、国は当該実施者をして、当該株式の全部又は一部を時価にて運営権者又は運営権者子会社等から買い取らせることを公募の条件とするものとする。
(3) 前二号の資産以外の資産
本事業の実施のために運営権者及び運営権者子会社等が保有する資産(前二号により買取りの対象となった資産を除く。)は、すべて運営権者及び運営権者子会社等の責任において処分しなければならない。ただし、国又は国の指定する第三者が必要と認めた場合には、運営権者及び運営権者子会社等は、当該資産を時価で国又は国の指定する第三者に売却しなければならない。
5 前項各号に基づき資産の買取りが行われる場合において、当該買取者が必要と認めた場合には、運営権者又は運営権者子会社等は、当該資産に関連して自らが締結している契約を当該買取者に承継するために必要な措置を取るものとする。ただし、当該承継に関して承継対象となる契約の相手方の承諾の取得が必要となる場合には、運営権者又は運営権者子会社等は、当該承諾を取得することについては実務上可能な限り努力することで足りる。
6 第 4 項各号に基づき資産の買取りが行われる場合において、国又は国の指定する第三者による運営権者への各買取対価の支払いは、国又は国の指定する第三者が運営権設定対象施設の引渡を受けた日又は第 4 項各号に基づき買い取った資産の引渡を受けた日のいずれか遅い日から 1 年を経過した日以降速やかに(運営権者が自らの負担する瑕疵担保責任の履行を担保するために合理的な保全措置が採られていることを示して国又は国
の指定する第三者に対して各買取対価の支払いを求めた場合において、当該支払いを行う者がこれを適切と認めた場合には、当該支払いを行う者が買い取った資産の引渡を受けた日から速やかに)行うものとする。ただし、当該支払日の到来より前に、国又は国の指定する第三者が次条に定める瑕疵担保責任に基づき損害賠償請求を行った場合、国又は国の指定する第三者は、各買取対価の支払いにかかる債務と当該損害賠償請求にかかる債権を法令等の範囲内において対当額で相殺することができる。この場合、国又は国の指定する第三者は、当該相殺が実行され、又は当該損害賠償請求にかかる債権が弁済されるまでの間、各買取対価の支払いを拒むことができる。
第 65 条 国又は国の指定する第三者は、前条第 1 項の規定により引渡された運営権設定対象施設に瑕疵(なお、経年劣化は瑕疵に該当しない。以下本項において同じ。)が発見された場合、速やかに運営権者に通知する。この場合、国又は国の指定する第三者は、当該施設の引渡を受けた日から 1 年以内に当該通知を行った場合に限り、相当の期間を定めて、当該瑕疵の修補を請求し、又は修補に代えて若しくは修補とともに損害の賠償を請求することができる。
2 国又は国の指定する第三者は、前条第 4 項各号の規定により運営権者から各種資産を買い取った場合、当該資産に瑕疵(隠れた瑕疵に限る。なお、経年劣化は瑕疵に該当しない。以下本項において同じ。)が発見された場合、速やかに運営権者に通知する。この場合、国又は国の指定する第三者は、当該資産の所有権を取得した日から 1 年以内に当該通知を行った場合に限り、相当の期間を定めて、当該瑕疵の修補を請求し、又は修補に代えて若しくは修補とともに損害の賠償を請求することができる。ただし、瑕疵が重要でなく、かつ、その修補に過分の費用を要するときは、国又は国の指定する第三者は、修補を求めることができず、損害の賠償のみ請求することができる。
3 国又は国の指定する第三者は、前二項の資産が同項に規定する瑕疵により滅失又は毀損したときは、前二項に規定する期間内であっても国又は国の指定する第三者がその滅失又は毀損を知ったときから 60 日以内に前二項の権利を行使しなければならない。
第 66 条 空港用地等にかかる国有財産無償貸付契約は、空港運営事業期間終了日に当然に終了する。この場合、運営権者は、空港用地上に存在する不動産又は動産及び貸付物件たる建物内に存する動産を自らの費用で撤去した上で、空港用地を更地として国又は国の指定する第三者に引渡さなければならない。ただし、以下に掲げる不動産又は動産が空港用地上に存在する場合には、当該不動産又は動産は撤去せず、現状有姿で国又は国の指定する第三者に引渡す。
(1) 運営権設定対象施設
(2) 第 64 条第 4 項各号に従い国又は国の指定する第三者が買い取った資産
(3) 運営権者又は運営権者子会社等以外の者が所有する不動産又は動産であって、国又は国の指定する第三者が、当該不動産又は動産が引き続き空港用地上で当該
所有者による所有が継続されることが必要と認め、当該所有者との間で土地の使用の継続等について合意が形成されている不動産又は動産
(4) 前各号のほか、国が所有する不動産及び動産並びに国が別途指示した不動産及び動産
2 前項の場合において、運営権者が正当な理由なく、空港運営事業期間終了日から相当の期間内に空港用地を更地で返還するための措置を行わないときは、国は、運営権者に代わり当該措置を行うことができ、これに要した費用を運営権者に求償することができる。この場合、運営権者は、国の処分について異議を申し出ることができない。
第 67 条 本契約において、各種資産について「時価」を定める必要がある場合、当該「時価」の算定方法については別紙 18 に定めるとおりとする。なお、事業期間終了後に本事業を実施する者を新たに公募する場合には、当該公募の手続のために、空港運営事業終了日の 4 年前の応当日以降の日において、評価時点の到来前であっても別紙 18 に定める方法により時価を算定することができる。この場合、時価の算定時点と評価時点との間で資産の価額について差額が生じたときの調整方法をあらかじめ定めることができる。
第 18 章 契約の解除又は終了及び解除又は終了に伴う措置
第 1 節 解除又は終了事由
第 68 条 国は、次の各号の事由が発生したときは、運営権者に対し解除事由を記載した書面を送付して通知することにより、催告することなく本契約を解除することができる。
(1) 運営権者又は運営権者子会社等の責めに帰すべき事由により本契約の履行が不能となったとき。
(2) 運営権者又はビル施設等事業者が、破産、会社更生、民事再生、若しくは特別清算の手続又はこれらに類似する手続について運営権者又はビル施設等事業者の株主総会又は取締役会でその申立てを決議したとき又は第三者(運営権者又はビル施設等事業者の取締役を含む。)によってその申立てがなされたとき。
(3) 運営権者又はビル施設等事業者について手形取引停止処分又は株式会社全銀電子債権ネットワークによる取引停止処分若しくは他の電子債権記録機関によるこれと同等の措置がなされたとき。
(4) 運営権者又は運営権者子会社等の責めに帰すべき事由により、ビル施設等事業開始日がビル施設等事業開始予定日より 1 ヶ月以上遅延することが明らかとなったとき。
(5) 運営権者又は運営権者子会社等の責めに帰すべき事由により、各空港運営事業開始日が当該空港の空港運営事業開始予定日より 1 ヶ月以上遅延することが明らかとなったとき。
(6) 正当な理由なく、運営権者又はビル施設等事業者が本事業を放棄したと認められるとき。
(7) 運営権者又は運営権者子会社等が、第 34 条及び第 35 条に定める各種業務報告書等又は第 37 条に定める財務情報等に虚偽の記載を行ったとき。
(8) 運営権者について、本事業の実施に必要となる許認可等が終了又は取り消され、かつ、相当期間内にこれを復させることが困難であって、その結果、本事業の継続が困難となったとき。
(9) 運営権者が、PFI 法第 29 条第 1 項第 1 号イないしトのいずれかに該当する場合であって、行政手続法第 13 条第 2 項に該当し又は同条第 1 項第 1 号に基づく聴聞手続を執った上で、運営権が取り消されたとき。
(10) ビル施設等事業者の空港機能施設事業者としての指定、第 12 条に定めるビル施設等の用地にかかる使用許可、その他ビル施設等事業の実施に必要となる許認可等が終了又は取り消され、かつ、相当期間内にこれを復させることが困難であって、その結果、ビル施設等事業の継続が困難となったとき。
(11) 第 52 条第 4 項に定める場合。
(12) 第 60 条第 2 項又は同条第 3 項に定める状態が解消されなかったとき。
(13) 運営権者又はビル施設等事業者の役員のうちに次のいずれかに該当する者があることが判明したとき。運営権者の親会社等(PFI 法第 9 条第 4 号に規定する親会社等をいう。)の役員についても同様とする。
① 成年被後見人若しくは被保佐人又は外国の法令上これらと同様に取り扱われている者
② 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者又は外国の法令上これと同様に取り扱われている者
③ 禁錮以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して 5 年を経過しない者
④ 暴力団員等及びその他の関係者に該当する者
⑤ 運営権者が運営権を取り消された場合において、その取消しの日前 30 日以内に当該運営権者の役員であった者で、その取消しの日から 5 年を経過しない者
⑥ 事業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が上記のいずれかに該当する者
2 国は、次の各号の事由が発生したときは、運営権者又はビル施設等事業者に対して当該不履行を是正するのに必要な合理的期間を設けて催告し、当該期間内に当該不履行が是正されない場合、解除事由を記載した書面を送付することにより、直ちに本契約を解除することができる。
(1) 運営権者又はビル施設等事業者が本契約上の誓約事項又は表明保証事項に違反したとき。
(2) 運営権者又はビル施設等事業者がその責めに帰すべき事由により本契約上の義
務を履行しないとき。
(3) 運営権者又はビル施設等事業者が法令等に違反したとき。
(4) 運営権者が運営権対価等又は物品譲渡契約に基づく運営権者譲渡対象資産の譲渡対価を支払うべき期日を過ぎても支払わないとき。
第 69 条 国又は運営権者は、国又は運営権者のいずれの責めにも帰すべきでない事由(不可抗力の場合を除く。)により、ビル施設等事業開始日がビル施設等事業開始予定日より 1 ヶ月以上遅延することが明らかとなった場合、催告することなく本契約を解除することができる。
第 70 条 国は、本契約を継続する必要がなくなった場合又はその他国が必要と認める場合には、
6 ヶ月以上前に運営権者に対して通知することにより、本契約を解除することができる。
2 前項に基づく通知以降、国は、新たに本事業の実施者の選定を開始することができる。
第 71 条 国の責めに帰すべき事由により、国が本契約上の国の重大な義務に違反し、運営権者から 60 日以上の当該不履行を是正するのに必要な合理的期間を設けて催告を受けたにかかわらず、当該期間内に当該不履行が是正されない場合、又は国の責めに帰すべき事由により本契約に基づく運営権者の重要な義務の履行が不能になった場合は、運営権者は、国に対し、解除事由を記載した書面を送付することにより、本契約を解除することができる。
2 国がすべての運営権設定対象施設の所有権を有しなくなった場合(不可抗力滅失の場合を除く。)は、PFI 法第 29 条第 4 項に基づき、運営権は消滅し、本契約は当然に終了する。
第 72 条 不可抗力滅失の場合、本契約は当然に終了する。
2 第 47 条第 1 項に定める不可抗力により国による事業継続措置が行われる場合であって、第 47 条第 2 項に定める本事業の復旧スケジュールを決定できない場合、又は、決定されたスケジュールによること(若しくは、第 48 条第 2 項第 2 号で履行義務が免責された場合は、当該義務を再開すること)が不可能又は著しく困難であることが判明した場合、国は本契約を解除する。
第 73 条 特定法令等変更(運営権者又は運営権者子会社等の責めに帰すべき事由により当該特定法令等変更が行われた場合を除く。)により、本契約に基づく義務のうち全部又は重要な部分の履行が不可能となったときは、国又は運営権者は、相手方に対し解除事由を
記載した書面を送付して通知することにより、本契約を解除することができる。ただし、運営権者が本条に基づき解除する場合、運営権者は、国に対して、「運営権者が本条に基づき本契約を解除した場合に、道内地方管理3空港管理者が道内地方管理3空港運営事業実施契約を同契約第 74 条の 2(道内他6空港運営事業における解除による本契約の終了又は解除)第 1 項第 3 号に基づき解除するか否か」についての事前通知を求めることができる。国は、当該通知を受けた場合には速やかに当該事項につき道内地方管理3空港管理者と協議し、その結果を運営権者に対し通知する。
第 74 条 国及び運営権者は、合意により本契約を終了させることができる。この場合、本契約に別途定めるほか、解除の効果については国及び運営権者の合意により決定する。
(道内地方管理3空港運営事業における解除による本契約の終了又は解除)
第 74 条の 2 国は、以下の各号のいずれかの事由が発生した場合、道内地方管理3空港運営事業
実施契約の解除又は終了日から 6 か月以内に限り、本契約を解除することができる。
(1) 道内地方管理3空港管理者のいずれかが、道内地方管理3空港運営事業実施契約第 68 条(運営権者又は運営権者子会社等の事由による本契約の解除)により、同契約を解除した場合
(2) 道内地方管理3空港管理者のいずれかが、道内地方管理3空港運営事業実施契約第 72 条(不可抗力による本契約の終了又は解除)第 2 項により、同契約を解除した場合
(3) 道内地方管理3空港管理者のいずれか又は運営権者が、道内地方管理3空港運営事業実施契約第 70 条(市/道の任意による解除)又は第 73 条(特定条例変更による本契約の解除)により、同契約を解除した場合
(4) 道内地方管理3空港運営事業実施契約第 69 条(ビル施設等事業開始日前のその他事由による解除)又は第 72 条(不可抗力による本契約の終了又は解除)第 1 項に基づき、同契約が終了した場合
2 国は、前項の場合において本契約を解除しない旨を決定した場合には、運営権者に対してその旨を速やかに通知する。
3 運営権者は、以下の各号のいずれかの事由が発生した場合、6 か月以内に限り、本契約を解除することができる。
(1) 第 1 項第 2 号ないし第 4 号のいずれかに該当する場合であって、道内地方管理
3空港運営事業実施契約の解除又は終了日から 6 か月以内に国が本契約を解除しなかった場合又は前項に基づく通知を受けた場合
(2) 運営権者が、道内地方管理3空港運営事業実施契約第 71 条(市/道の事由による本契約の解除又は終了)に基づき、同契約を解除した場合
4 本条に基づき本契約を解除した場合、国及び運営権者は、第 78 条ないし第 81 条に基づき相手方に対して違約金の支払い又は損害賠償を行った場合であっても、道内地方管理3空港管理者のいずれに対してもその補償等を求めることはできない。
5 運営権者は、第 3 項第 1 号に掲げる事由が発生した場合、当該事由の発生から 6 か月以内に限り、本契約の見直しの協議を国に申し入れることができる。この場合、国が認めた場合には、国と運営権者は協議の上、必要な範囲で本契約の見直しを行う。
第 2 節 解除又は終了の効果(全事由共通)
第 75 条 ビル施設等事業開始日前に、第 68 条ないし第 74 条の 2 に基づき本契約が解除又は終
了した場合、第 63 条ないし第 66 条の規定は適用しない。ただし、当該解除又は終了時
点までに第 9 条第 1 項に基づきビル施設等事業の引継を実施していた場合には、引継に際して交付された資料の返還等の必要な措置を行うものとする。この場合、当該引継及び措置に要した費用は各自これを負担する。
2 前項の場合において、運営権者が、当該解除又は終了時点でいずれかのビル施設等事業者株式を取得していた場合、国は、自ら又は国が指定する第三者をして、国が指定する期間内に、運営権者と国又は国が指定する第三者が別途合意する価格で運営権者から当該株式を買い取ることができる。
(ビル施設等事業開始日後、新千歳空港についての空港運営事業開始日前の解除又は終了の効果)第 76 条 ビル施設等事業開始日後、新千歳空港についての空港運営事業開始日前に、第 68 条な
いし第 74 条の 2 に基づき本契約が解除又は終了した場合、運営権者は、ビル施設等事業
者株式を当該解除又は終了後も保有することができ、かかる場合、第 63 条ないし第 66
条の規定は適用しない。ただし、当該解除又は終了時点までに第 15 条第 1 項に基づき空港運営事業の承継等を実施していた場合には、承継等に際して交付された資産又は資料の返還等の必要な措置を行うものとする。この場合、当該承継等及び措置に要した費用は各自これを負担する。
2 前項の場合において、運営権者が、ビル施設等事業者株式を当該解除又は終了後も保有し、道内国管理4空港におけるビル施設等事業を継続する場合、土地使用権及び許認可等の継続を含めたその実施条件について改めて国と協議の上、合意するものとする。かかる合意に至らない場合、国は、自ら又は国が指定する第三者をして、国が指定する期間内に、両者が別途合意する価格で運営権者から当該株式を買い取ることができる。
(新千歳空港についての空港運営事業開始日後の解除又は終了の効果)
第 77 条 新千歳空港についての空港運営事業開始日後に、第 68 条ないし第 74 条の 2 に基づき
本契約が解除又は終了した場合、第 63 条ないし第 66 条の規定につき、「空港運営事業期間終了日」を「本契約の解除又は終了日」に適宜読み替えて適用する。ただし、以下の各号に記載されている規定については、各号の規定に従う。
(1) 第 63 条柱書については、以下のように読み替える。
「本契約が第 68 条ないし第 74 条の 2 の規定により終了又は解除された場合、運営権者及び運営権者子会社等は、国又は国の指定する第三者に本事業が円滑に引
き継がれるよう、以下の各号の引継を含む事業引継をしなければならず、事業期間終了後合理的に必要な期間、引継に協力する義務を負うものとする。」
(2) 第 64 条第 3 項中「国又は国の指定する第三者が当該施設の引渡を受けた日又は第 4 項各号に基づき買い取った資産の引渡を受けた日のいずれか遅い日から 1 年を経過した日以降速やかに(運営権者が自らの負担する瑕疵担保責任の履行を担保するために合理的な保全措置が採られていることを示して国又は国の指定する第三者に対して期末残存収益投資費用の支払いを求めた場合において、当該支払いを行う者がこれを適切と認めた場合には、国又は国の指定する第三者が当該施設の引渡を受けた日から速やかに)」とあるのは、「国が合理的に定める期限までに(なお、国は複数年度にわたる分割払いの期限を定めることができるものとする。)」と読み替える。
(3) 第 65 条第 2 項中「瑕疵(隠れた瑕疵に限る。なお、経年劣化は瑕疵に該当しない。以下本項において同じ。)」とあるのは、「瑕疵(なお、経年劣化は瑕疵に該当しない。以下本項において同じ。)」と読み替える。
2 前項にかかわらず、第 68 条ないし第 74 条の 2 に基づき本契約が解除又は終了した場合において当該時点で空港運営事業が開始していない空港がある場合には、当該空港については、前条の規定に従う。
3 前二項の場合において、運営権者及びビル施設等事業者は、国又は国の指定する第三者による本事業の実施に協力するため、本契約が解除又は終了した後合理的に必要な期間、国又は国の指定する第三者から本事業にかかる業務の委託を受ける等の協力義務を負うものとし、国又は国の指定する第三者は、運営権者に対して当該委託について相当な対価(ただし、第 68 条に基づく解除又は終了の場合には、当該委託期間において国又は国の指定する第三者に帰属する本事業から生じる利益の額を上限とし、運営権者が支出した合理的な実費のみを支払うものとする。)を、別途合意した日に支払うものとする。
第 77 条の 2 本契約を解除又は終了する場合、道内国管理4空港にかかる事業全体を一体として解除又は終了するものとし、いかなる場合であっても道内国管理4空港のいずれかの空港のみとの関係で解除又は終了しない。
第 3 節 解除の効果(運営権者の事由による解除)
第 78 条 第 68 条各項、第 71 条第 2 項(運営権者又は運営権者子会社等の責めに帰すべき事由
による場合に限る。)、第 74 条の 2 第 1 項第 1 号又は第 74 条の 2 第 3 項の規定により本契約が解除され、又は終了した場合、運営権者は、国に対して国の指定する期限までに次項に定める違約金その他の金員を一括で支払わなければならない。ただし、両者の間で協議の上、両者合意した場合には、分割払いとすることを妨げない。また、運営権
者は、第 10 条第 1 項の規定に基づきビル施設等事業者に提出させる誓約書において当該支払いについて連帯の責任を負わせるものとする。
2 前項に定める違約金の額は、①運営権対価一時金の 10 分の 1、②運営権対価分割金の 3 年度分に該当する金額(金 72 億円。なお、弁済期が到来しているかを問わない。)及び③金 3 億円の合計額とし、運営権者は、解除に起因して国が被った損害額が違約金の額を上回るときは、その差額を、国の請求に基づき支払わなければならない。
3 第 1 項の場合において、国は、第 64 条第 3 項の規定に基づき期末残存収益投資費用を支払う債務を負う場合及び第 64 条第 4 項の規定に基づき同項各号に定める内容で各資産を買い取る場合、当該期末残存収益投資費用の支払債務及び資産の売買代金債務と違約金等請求権を相殺することができる。
第 79 条 第 68 条各項、第 74 条の 2 第 1 項第 1 号又は第 74 条の 2 第 3 項の規定により本契約が
解除された場合、PFI 法第 29 条第 1 項第 1 号ホに定める重大な違反があったものとし
て、行政手続法第 13 条第 1 項第 1 号に基づく聴聞手続を執った上で(同条第 2 項に該当
するときは直ちに)、国は PFI 法第 29 条第 1 項第 1 号に基づいて運営権を取り消し、国及び運営権者は、遅滞なく運営権の抹消登録を行う。
2 第 68 条各項、第 74 条の 2 第 1 項第 1 号又は第 74 条の 2 第 3 項の規定による本契約の解除がビル施設等事業開始日後である場合、国は、ビル施設等事業者の空港機能施設事業者としての指定を取り消すことができる。ただし、第 76 条第 2 項の規定に基づき、運営権者がビル施設等事業を継続することにつき国との間で合意した場合はこの限りではない。
3 前条第 1 項の場合、運営権者は、当該終了又は終了時点以降に支払期日が到来する運営権対価分割金の支払義務を負わず、また、この場合において、運営権者が前条第 1 項の規定に基づく違約金その他の金員の支払いを完了したときは、国は、運営権者に対して、以下の各場合の金額又は計算式により算出される金額を、国が合理的に定める期限までに(なお、国は複数年度にわたる分割払いの期限を定めることができるものとする。)支払う。
(1) 運営権者が運営権対価一時金を支払った日以降、新千歳空港についての空港運営事業開始日前に解除又は終了した場合:
支払済みの運営権対価一時金の全額に相当する額
(2) 新千歳空港についての空港運営事業開始日以降に解除又は終了した場合:
以下の①及び②の合計額に相当する額。なお、この場合、運営権者は、本契約解除事由発生後に合意延長の実施はできないものとする。
① 「支払済みの運営権対価一時金」に、「契約解除時点から空港運営事業終了日までの月数(1 ヶ月に満たない月数は切り上げる。)」を乗じ、「当該時点において契約解除がなかった場合の新千歳空港についての空港運営事業開始日から空港運営事業終了日までの月数(1 ヶ月に満たない月数は切り上げる。)」で除した金額
② 「支払済みの運営権対価分割金」に、「契約解除時点から当該時点が属する事業半期の最終月までの月数(1 ヶ月に満たない月数は切り上げる。)」を乗じ、「新千歳空港についての空港運営事業開始日から契約解除時点が属する事業半期の最終月までの月数(1 ヶ月に満たない月数は切り上げる。)」で除した金額
第 4 節 解除又は終了の効果(国の事由及び特定法令等変更による解除又は終了)
第 80 条 第 69 条、第 70 条、第 71 条第 1 項、第 73 条又は第 74 条の 2 第 1 項第 3 号若しくは第
4 号により本契約が解除された場合、国は、行政手続法第 13 条第 1 項第 1 号に基づく聴
聞手続を執った上で(同条第 2 項に該当するときは直ちに)、PFI 法第 29 条第 1 項第 2号に基づいて運営権を取り消し、国及び運営権者は、遅滞なく運営権の抹消登録を行う。また、第 71 条第 2 項により本契約が終了した場合には、国及び運営権者は、遅滞なく運営権の抹消登録を行う。
2 前項の場合(第 71 条第 2 項による本契約の終了については、国の責めに帰すべき事由がある場合に限る。)、運営権者は、当該終了時点以降に支払期日が到来する運営権対価分割金の支払義務を負わず、また、国は、運営権者に対して、前条第 3 項に定める金額を、国が合理的に定める期限までに(なお、国は複数年度にわたる分割払いの期限を定めることができるものとする。)支払う。なお、国は、前条第 3 項に定める金額以上の増加費用又は損害が運営権者に発生していると認める場合には、超過分を支払うものとし、また、運営権者又は運営権者子会社等の責めに帰すべき事由によって発生した損失等がある場合にはこれを除くものとする。
第 5 節 解除又は終了の効果(不可抗力による解除又は終了)
第 81 条 第 72 条第 1 項又は第 74 条の 2 第 1 項第 2 号により本契約が終了した場合には、国及
び運営権者は、遅滞なく運営権の抹消登録を行う。また、第 72 条第 2 項により本契約が解除された場合、国は自らの判断により、運営権者に対して、運営権を放棄させる又は国の指定する第三者に無償で譲渡させることができ、運営権者は国の指示に従うものとする。
2 国、運営権者及びビル施設等事業者のいずれも、第 72 条又は第 74 条の 2 第 1 項第 2号による本契約の解除又は終了によって発生した損害については、自ら負担するものとする。ただし、この場合、運営権者は、当該解除又は終了時点以降に支払期日が到来する運営権対価分割金の支払義務を負わず、また、国は、運営権者に対して、第 79 条第 3項に定める金額を、国が合理的に定める期限までに(なお、国は複数年度にわたる分割払いの期限を定めることができるものとする。)支払う。
第 19 章 知的財産権
第 82 条 国が、本事業の募集段階又は本契約に基づき、運営権者に対して提供した情報、書類及び図面等(国が著作権を有しないものを除く。)の著作権等は、国に帰属する。
第 83 条 国は、成果物について、国の裁量により無償で利用する権利及び権限を有するものとし、その利用の権利及び権限は、本契約の終了後も存続するものとする。
2 国の指定する第三者に対して道内国管理4空港について新たに運営権が設定される場合及び国の指定する第三者が運営権者又は運営権者子会社等の所有する資産を買い取る場合、前項の利用の権利及び権限は、本契約終了後、国の指定する第三者も有するものとする。
3 成果物及び本事業対象施設のうち著作権法(昭和 45 年法律第 48 号)第 2 条第 1 項第 1 号に規定する著作物に該当するものにかかる同法第 2 章及び第 3 章に規定する著作者の権利(次条において「著作者の権利」という。)の帰属は、同法の定めるところによる。
4 運営権者は、自ら又はビル施設等事業者をして、国(第 2 項における国が指定する第三者を含む。)が成果物及び本事業対象施設を次の各号に掲げるところにより利用することができるようにしなければならず、自ら又は著作者(運営権者を除く。)をして、著作権法第 19 条第 1 項又は第 20 条第 1 項に定める権利を行使し、又はさせてはならない。
(1) 著作者名を表示することなく成果物の全部若しくは一部又は本事業対象施設の内容を自ら公表し、若しくは広報に使用し、又は国が認めた公的機関をして公表させ、若しくは広報に利用させること。
(2) 成果物を他人に閲覧させ、複写させ、又は譲渡すること。
(3) 必要な範囲で、国又は国が委託する第三者をして、成果物について、複製、頒布、展示、改変、翻案その他の修正をすること。
(4) 本事業対象施設を写真、模型、絵画その他の方法により表現すること。
(5) 本契約終了後、本事業対象施設を増築、改築、修繕若しくは模様替えにより改変し、又は取り壊すこと。
5 運営権者は、自ら若しくはビル施設等事業者又は著作者若しくは著作権者をして、次の各号に掲げる行為をし、又はさせてはならない。ただし、本契約で別途定める場合及びあらかじめ国の承諾を得た場合は、この限りではない。
(1) 成果物及び本事業対象施設の内容を公表すること。
(2) 本事業対象施設に著作者の実名又は変名を表示すること。
(3) 成果物を他人に閲覧させ、複写させ、又は譲渡すること。
第 84 条 運営権者は、自ら若しくはビル施設等事業者又は著作権者をして、成果物及び本事業対象施設にかかる著作者の権利を第三者に譲渡し、若しくは承継し、又は譲渡させ、若しくは承継させてはならない。ただし、事前に国の書面による承諾を得た場合は、この限りではない。
第 85 条 運営権者及びビル施設等事業者は、成果物及び本事業対象施設(運営権者又はビル施設等事業者が整備を行った部分に限る。以下本条において同じ。)が、第三者の有する著作権を侵害するものでないことを国に対して保証する。
2 運営権者は、成果物又は本事業対象施設が第三者の有する著作権を侵害した場合において、当該第三者に対して損害の賠償を行い、又は必要な措置を講じなければならないときは、運営権者がその賠償額を負担し、又は必要な措置を講ずるものとする。なお、本項は本契約の終了後も存続するものとする。
第 86 条 運営権者及びビル施設等事業者は、本契約の履行にあたり、前条のほか、第三者の有する特許権、実用新案権、意匠権、商標権及びその他の知的財産権(本条において「知的財産権等」という。)を侵害しないこと並びに運営権者及びビル施設等事業者が国に対して提供する成果物の利用が第三者の有する知的財産権等を侵害していないことを国に対して保証する。
2 運営権者及びビル施設等事業者が本契約の履行にあたり第三者の有する知的財産権等を侵害し、又は運営権者及びビル施設等事業者が国に対して提供するいずれかの成果物の利用が第三者の有する知的財産権等を侵害する場合には、運営権者及びビル施設等事業者は、運営権者及びビル施設等事業者の責めに帰すべき事由の有無の如何にかかわらず、当該侵害に起因して国又は国の指定する第三者に直接又は間接に生じたすべての損失、損害及び費用につき、国又は国の指定する第三者に対して補償及び賠償し、又はこれらの者が指示する必要な措置を行う。ただし、運営権者及びビル施設等事業者の当該侵害が、国の特に指定する方法等を使用したことに起因する場合には、この限りではない。なお、本項は、本契約の終了後も存続するものとする。
第 87 条 運営権者は、自ら又はビル施設等事業者が特許権等の知的財産権の対象となっている技術等を使用するときは、その使用に関する一切の責任を負わなければならない。ただし、国が当該技術等の使用を指定した場合であって運営権者及びビル施設等事業者が当該知的財産権の存在を知らなかったときは、国は、運営権者及びビル施設等事業者がその使用に関して要した費用を負担しなければならない。
第 20 章 その他
第 88 条 国及び運営権者は、必要と認める場合は、本事業の実施に関する協議を目的として、各種協議会を設置することができる。
2 国及び運営権者は、相手方当事者から協議会の設置を求められた場合、合理的な理由なくこれを拒んではならない。
第 89 条 本契約に関連して生じる公租公課は、すべて運営権者の負担とする。
第 90 条 国並びに運営権者及びビル施設等事業者は、相手方当事者の事前の承諾がない限り、本契約に関する情報(本事業を実施するうえで知り得た秘密を含む。)を他の者に開示してはならない。
2 前項の規定にかかわらず、国並びに運営権者及びビル施設等事業者は、以下の場合に限り、本契約に関する情報を開示することができる。ただし、開示の方法について国が指示した場合には、当該指示に従い開示する。
(1) 特定の第三者に対して開示することが予定されている情報を当該第三者に対して開示する場合
(2) ①当該情報を知る必要のある国、道内地方管理3空港管理者若しくは運営権者及びビル施設等事業者の従業員等(国若しくは道内地方管理3空港管理者の職員又は運営権者及びビル施設等事業者の役員を含む。)若しくは国若しくは道内地方管理3空港管理者又は運営権者及びビル施設等事業者の弁護士、公認会計士、税理士等の専門家、又は②当該情報を知る必要のある運営権者の親会社、子会社、関連会社その他関係会社としてあらかじめ国との間で合意された会社等若しくはそれらの従業員等若しくはそれら会社等の弁護士、公認会計士、税理士等の専門家に対して、国、運営権者及びビル施設等事業者と同一の秘密保持義務を負うことを条件として開示する場合
(3) 本条の規定に違反することなく第三者に既に知られている情報を、当該第三者に対して開示する場合
(4) 既に公知の事実となっている情報を、第三者に対して開示する場合
(5) 法令等又は裁判所の命令により開示を求められた情報を開示する場合
(6) 国が本契約(各別紙を含む。)の締結版を公表する場合
3 前二項の規定は、国並びに運営権者及びビル施設等事業者による本契約の完全な履行又は本契約の終了にかかわらず、有効に存続する。
第 91 条 国は、必要と認めた場合には、本事業に関して、運営権者及び運営権者子会社等に融
資等を行う金融機関等との間で協定書を締結する。国がかかる協定書を締結する場合には、次の各号に掲げる事項を定める。
(1) 国が本契約に関して運営権者及び運営権者子会社等に損害賠償を請求し、又は本契約を終了させる際の金融機関等への事前通知及び金融機関等との協議に関する事項。
(2) 本議決権株式の全部又は一部を、株主から第三者に対して譲渡させるに際しての金融機関等との間で行う事前協議に関する事項。
(3) 金融機関等が運営権者及び運営権者子会社等への融資について期限の利益を喪失させ、又は担保権を実行するに際しての国との間で行う事前協議及び国に対する通知に関する事項。
(4) 国による本契約の解除に伴う措置に関する事項。
(5) 運営権者及び運営権者子会社等が保有する権利及び資産に金融機関等が担保を設定し、又は行使する際の国との間で行う事前協議に関する事項(第 2 号で定める事項を除く。)。
(6) 運営権者が道内地方管理3空港運営事業について融資等を受ける場合には本事業と同一の金融機関等であること及び金融機関等が担保権を実行した場合の譲渡先が本事業にかかる資産等と道内地方管理3空港運営事業にかかる資産等について同一であることに関する事項。
2 運営権者は、第 29 条第 2 項に定める担保設定にかかる契約を金融機関等との間で締結する場合、同項に定める同意を得ることを協定書締結の条件とする。
第 92 条 運営権者及び運営権者子会社等は、本事業及び道内地方管理3空港運営事業にかかる業務以外の業務を行ってはならない。ただし、あらかじめ国の承諾を得た場合は、この限りでない。
第 93 条 国、運営権者又はビル施設等事業者が、本契約に基づく支払いを遅延した場合には、未払額につき履行すべき日(以下本条において「履行期日」という。)の翌日(同日を含む。)から当該金銭債務の支払いが完了した日(同日を含む。)までの期間の日数に応じ、国については、政府契約の支払遅延に対する遅延利息の率(昭和 24 年大蔵省告示第
991 号)に定める履行期日時点における率を乗じて計算した額の遅延利息を、運営権者及
びビル施設等事業者については、国の債権に関する遅延利息の率(昭和 32 年大蔵省告示
第 8 号)に定める履行期日時点における率を乗じて計算した額の遅延利息をそれぞれ相
手方に支払わなければならない。これらの場合の遅延利息の計算方法は、年 365 日の日割計算とする。
2 国は、本契約に基づいて生じた運営権者及びビル施設等事業者に対する債権及び債務を、法令等の範囲内において対当額で相殺することができる。
第 94 条 本契約に関連して発生したすべての紛争は、東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
第 95 条 本契約に定める請求、通知、報告、勧告、承諾及び契約終了告知並びに解除は、相手方に対する書面をもって行われなければならない。なお、国及び運営権者は、当該請求等のあて先をそれぞれ相手方に対して別途通知するものとする。
2 本契約の履行に関して国と運営権者の間で用いる言語は、日本語とする。
3 本契約に定める金銭の支払いに用いる通貨は、日本円とする。
4 本契約の履行に関して国と運営権者の間で用いる計算単位は、本契約、募集要項等、要求水準書又は提案書類に特別の定めがある場合を除き、計量法(平成 4 年法律第 51 号)に定めるところによるものとする。
5 本契約の履行に関する期間の規定については、本契約、募集要項等、要求水準書又は提案書類に特別の規定がある場合を除き、民法及び会社法の定めるところによるものとする。
6 本契約は、日本国の法令に準拠し、日本国の法令に従って解釈するものとする。
7 本契約は、日本語を正とするものとし、英訳が作成された場合であっても当該英訳は参考として取り扱うものとして、日本語により解釈されるものとする。
第 96 条 本契約に規定のない事項について定める必要が生じた場合、又は本契約の解釈に関して疑義が生じた場合は、その都度、国及び運営権者が誠実に協議して、これを定めるものとする。
別紙 1 定義集
(1) 「赤字」とは、第 37 条第 1 項第 6 号の規定により、運営権者が作成する連結キャッシュ・フロー計算書において、営業活動によるキャッシュ・フローが負の値となることをいう。
(2) 「旭川空港」とは、空港法第 4 条第 1 項第 6 号、空港法施行令第 1 条第 2 項において特定された旭川空港をいう。
(3) 「委託禁止業務」とは、法令上又は要求水準書上委託が禁止されている業務をいう。
(4) 「運営権」とは、運営権設定対象施設について、運営権設定日付で運営権者に設定されたPFI 法第 2 条第 7 項に定義される公共施設等運営権をいう。
(5) 「運営権者」とは、北海道エアポート株式会社をいう。
(6) 「運営権者子会社等」とは、ビル施設等事業者及びビル施設等事業者(道内地方管理
3空港)並びに第 56 条第 1 項に基づき国の事前の承諾を得て設立された運営権者の子会社又は関連会社をいう。
(7) 「運営権者承継対象契約」とは、別紙 4-1 第 2 項に記載の運営権者への承継対象となる契約等をいう。
(8) 「運営権者譲渡対象資産」とは、別紙 4-1 第 3 項に記載の手続きにおいて運営権者への譲渡対象となる動産をいう。
(9) 「運営権設定対象施設」とは、道内国管理4空港の①空港基本施設等、②空港航空保安施設、③道路(函館市道志海苔瀬戸川線、函館市道中野中央線、釧路市道桜田 8 線
(大楽毛駒牧通り)を除く。)、④駐車場施設、⑤空港用地及び⑥上記各施設に附帯する施設(土木施設、建築物(消防車車庫及び除雪車庫を含む。)、機械施設、電気施設(電源局舎を含む。)等)(これらについて本契約に基づき国又は運営権者により更新投資(運営権施設)が行われたものを含む。)の総称をいい、空港運営事業開始日においては、関連資料集の運営権設定対象施設リスト(本契約締結時において更新されたリストをいい、さらに、国は、各空港の空港運営事業開始日までの間、国が行った投資に基づくリストの更新を行うものとする。国は、各空港の空港運営事業開始日までの間、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ投資を行うものとし、当該投資を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行い、投資の結果リストが更新された場合にはこれを速やかに運営権者に通知するものとする。)記載の上記施設及び空港運営事業開始日時点においてこれ以外の国が所有する上記施設の総称をいう。
(10) 「運営権設定日」とは、令和元年 10 月 31 日をいう。
(11) 「運営権対価」とは、運営権対価一時金及び運営権対価分割金の総称をいう。
(12) 「運営権対価一時金」とは第 22 条第 1 項の規定により運営権者から国に対して支払われる、総額 220,000,000,000 円(消費税の額及び地方消費税の額を含まない金額)の金員をいう。
(13) 「運営権対価等」とは、運営権対価及び収益連動負担金を総称していう。
(14) 「運営権対価分割金」とは第 22 条第 2 項の規定により運営権者から国に対して支払
われる、総額 720 億円(1 事業半期あたり 12 億円、60 事業半期分)(消費税の額及び地方消費税の額を含まない金額)の金員をいう。
(15) 「帯広空港」とは、空港法第 4 条第 1 項第 6 号、空港法施行令第 1 条第 2 項において特定された帯広空港をいう。
(16) 「親会社」とは、会社法第 2 条第 4 号に定める親会社をいう。
(17) 「会社法」とは、会社法(平成 17 年法律第 86 号)をいう。
(18) 「会社法施行規則」とは、会社法施行規則(平成 18 年法務省令第 12 号)をいう。
(19) 「改修(運営権施設)」とは、運営権設定対象施設の改修(PFI 法上の「改修」と同義であり、本事業においては、道内国管理4空港の各空港において、すべての滑走路の全面除却及び再整備又はそれに伴う着陸帯、誘導路、エプロン、飛行場灯火、制御装置若しくは電源設備の全面除却及び再整備をいう。)をいう。
(20) 「拡張更新投資(運営権施設)」とは、更新投資(運営権施設)のうち、①道内国管理4空港の滑走路の延長、着陸帯、誘導路の延長及びエプロンの増設並びに②駐車場施設の増設にかかる投資をいう。
(21) 「株主誓約書」とは、基本協定書に定める様式に従い、本議決権株主が国に対して差し入れた株主誓約書をいう。
(22) 「貨物ビル施設」とは、道内国管理4空港の各空港においてその機能を確保するために必要な航空貨物の取扱施設(空港法第 15 条第 1 項)として別表に記載される施設
(空港運営事業開始日までに拡張、更新又は新築された施設を含む。)をいい、これと同種の施設であって本契約に基づき整備(非運営権施設)が行われたものを含む。なお、本契約締結日現在において、稚内空港には貨物ビル施設に該当する施設は存在せず、また、CIQ 施設は新千歳空港の貨物ビル施設にのみ存在する。
(23) 「貨物ビル施設事業」とは、貨物ビル施設に関して実施される事業(稚内空港においては旅客ビル施設において実施されている同空港内で航空貨物の取扱いに関して実施される事業)として、要求水準書に定める事業をいう。
(24) 「環境対策事業」とは、要求水準書に定める環境対策事業をいう。
(25) 「関連会社」とは、会社法施行規則第 2 条第 3 項第 20 号に定める関連会社をいう。
(26) 「関連資料集」とは、募集要項等のうち、関連資料集として特定された文書をいう。
(27) 「基本協定書」とは、国と優先交渉権者構成員との間で令和元年 8 月 9 日に締結された北海道内国管理4空港特定運営事業等基本協定書をいう。
(28) 「期末残存収益投資費用」とは、第 39 条の 2 に定める期末残存収益投資費用をいう。
(29) 「給油施設(新千歳空港)」とは、新千歳空港においてその機能を確保するために必要な航空機給油施設(空港法第 15 条第 1 項)(空港運営事業開始日までに更新されたものを含む。)として別表に記載される施設の総称をいい、これと同種の施設であって本契約に基づき整備(非運営権施設)が行われたものを含む。
(30) 「給油施設事業(新千歳空港)」とは、新千歳空港において給油施設(新千歳空港)に関して実施される事業として、要求水準書に定める事業をいう。
(31) 「給油施設利用料」とは、給油施設事業(新千歳空港)に関してビル施設等事業者が収受する給油施設(新千歳空港)の利用料をいう。
(32) 「許認可等」とは、許可、認可、指定及びその他の形式の行政行為をいう。
(33) 「行政手続法」とは、行政手続法(平成 5 年法律第 88 号)をいう。
(34) 「緊急事態」とは、①道内国管理4空港のいずれかの空港の運営権者による安全な運営が著しく阻害されるおそれのある事態、②国の安全保障又は空港の安全が脅かされる事態、③道内国管理4空港のいずれかの空港内での人の身体・生命又は財産に損害が発生するおそれのある事態のいずれか、又はこれらに類する事態をいう(疑義を避けるために付言すると、不可抗力に該当した場合においても必ずしも緊急事態に該当するものではなく、国は第 48 条第 4 項による判断を行うことができる。)。
(35) 「空港運営事業」とは、第 26 条第 1 項各号に定める各事業の総称をいう。
(36) 「空港運営事業開始日」とは、道内国管理4空港それぞれについて、第 24 条に定める開始条件が充足され、運営権者による空港運営事業が開始された日を個別に又は総称していう。
(37) 「空港運営事業開始予定日」とは、国が PFI 法第 21 条第 1 項に基づき道内国管理4空港ごとに指定する空港運営事業の開始予定日である以下の各日又は本契約の規定に従って延期された日を個別に又は総称していう。
(i) 新千歳空港:令和 2 年 6 月 1 日
(ii) 稚内空港、釧路空港及び函館空港:令和 3 年 3 月 1 日
(38) 「空港運営事業期間」とは、道内国管理4空港それぞれについての各空港運営事業開始日から空港運営事業終了日までの期間を個別に又は総称していう。
(39) 「空港運営事業終了日」とは、第 62 条の規定により決定される(同条第 2 項各号の規定により延長された場合は当該延長後の)空港運営事業期間の終了日をいう。
(40) 「空港運営等事業」とは、空港基本施設等事業及び空港用地等管理業務の総称をいう。
(41) 「空港管理規則」とは、空港管理規則(昭和 27 年運輸省令第 44 号)をいう。
(42) 「空港機能施設事業者としての指定」とは、空港法第 15 条第 1 項の規定による、同項に定める空港機能施設事業を行う者としての指定をいう。
(43) 「空港基本施設」とは、道内国管理4空港の滑走路、着陸帯、誘導路及びエプロン(これらについて本契約に基づき国又は運営権者により更新投資(運営権施設)が行われたものを含む。)をいう。
(44) 「空港基本施設等」とは、空港基本施設及びこれに附帯する施設(これらについて本契約に基づき国又は運営権者により更新投資(運営権施設)が行われたものを含む。)の総称をいう。
(45) 「空港基本施設等事業」とは、空港基本施設等の維持管理業務、空港基本施設等の運営業務、着陸料等の設定及び国土交通大臣への届出(民活空港運営法第 8 条第 2 項、空港法第 13 条)並びにその収受の総称をいう。
(46) 「空港基本施設等の維持管理業務」とは、滑走路、着陸帯、誘導路、エプロン等の維持管理(補修、更新、改良、保守等)業務、及び、構内道路、上下水道施設、雨水排水施設等の維持管理(補修、更新、改良、保守等)業務、並びに、建築物及び建築附帯設備の維持管理(補修、更新、改良、保守等)業務として、要求水準書に定める業務の総称をいう。
(47) 「空港基本施設等の運営業務」とは、滑走路、着陸帯、誘導路、エプロン等の運用、構内道路、上下水道施設、雨水排水施設等の運用、雪氷調査及び滑走路、誘導路、エプロン等の除雪業務、飛行場面の管理・点検業務(スポットの運用業務、滑走路点検等)、制限区域の安全管理業務、障害物管理業務(制限表面の管理、空港周辺における新たな開発の監視等)、空港警備業務(巡回点検、機器による監視業務等)、鳥獣駆除業務、空港消防業務、空港救急医療業務として、要求水準書に定める業務の総称をいう。
(48) 「空港航空保安施設」とは、道内国管理4空港の航空灯火並びに付随する電気施設及び機械施設(これらについて本契約に基づき国又は運営権者により更新投資(運営権施設)が行われたものを含む。)の総称をいう。
(49) 「空港航空保安施設運営等事業」とは、空港航空保安施設の維持管理業務、空港航空保安施設の運営業務、空港航空保安施設の使用料金の設定及び国土交通大臣への届出
(民活空港運営法第 7 条第 3 項)並びにその収受の総称をいう。
(50) 「空港航空保安施設使用料金」とは、民活空港運営法第 6 条に定める、航空法第 54 条第 1 項に定義する空港航空保安施設の使用料金をいう。
(51) 「空港航空保安施設の維持管理業務」とは、空港航空保安施設の補修、更新・改良・保守等業務として、要求水準書に定める業務をいう。
(52) 「空港航空保安施設の運営業務」とは、空港航空保安施設の運営業務として、要求水準書に定める業務をいう。
(53) 「空港法」とは、空港法(昭和 31 年法律第 80 号)をいう。
(54) 「空港法施行令」とは、空港法施行令(昭和 31 年 7 月 10 日政令第 232 号)をいう。
(55) 「空港用地」とは、航空法第 55 条の 2 第 3 項において準用する同法第 46 条に基づき告示された道内国管理4空港の空港用地を個別に又は総称していう。
(56) 「空港用地等」とは、空港用地並びにこれに附帯する建物及び工作物をいう。
(57) 「空港用地等管理業務」とは、空港用地等の維持管理業務として、要求水準書に定める業務をいう。
(58) 「釧路空港」とは、空港法第 4 条第 1 項第 6 号、空港法施行令第 1 条第 2 項において特定された釧路空港をいう。
(59) 「国」とは、国土交通省航空局及び国土交通省東京航空局をいう。
(60) 「国職員」とは、国土交通省の職員をいう。
(61) 「航空運送事業者等」とは、航空法第 2 条第 19 項及び第 20 項に規定する国際航空運送事業及び国内定期航空運送事業を営む者、その親会社及びそれらの子会社、並びにそれらの関連会社及びその子会社をいう。
(62) 「航空機給油サービス事業」とは、航空機用燃料、自動車用燃料の販売及び給油業務並びに石油製品等販売業務をいう。
(63) 「航空機騒音障害防止法」とは、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律(昭和 42 年法律第 110 号)をいう。
(64) 「航空法」とは、航空法(昭和 27 年法律第 231 号)をいう。
(65) 「航空法施行規則」とは、航空法施行規則(昭和 27 年運輸省令第 56 号)をいう。
(66) 「更新投資(運営権施設)」とは、運営権設定対象施設の維持管理(PFI 法上の「維持管理」と同義であり、本事業においては、道内国管理4空港の滑走路、誘導路、エプロン等の局部的破損等の原状回復、航空灯火の部分的補修等、及び滑走路の延長、誘導路の延長、エプロンの増設等を含む。)にかかる投資(施設の一部廃止を含む。)をいう。
(67) 「子会社」とは、会社法第 2 条第 3 号に定める子会社をいう。
(68) 「国際線旅客ターミナルビル再整備事業(ビル会社所有部分)」とは、新千歳空港において、国際線の旅客ビル施設の拡張を実施する事業として、本契約締結時点において新千歳空港ターミナルビルディング株式会社が締結している①平成 29 年 10 月 31日付工事請負契約(契約相手方:大林・戸田・萩原・伊藤・田中・菱中特定建設工事共同体)、②平成 29 年 10 月 31 日付工事請負契約(契約相手方:岩田地崎・JALファシリティーズ・阿部特定建設工事共同体)及び③平成 29 年 10 月 31 日付工事請負契約(契約相手方:大成・宮坂・山﨑特定建設工事共同体)に基づき実施されている事業をいう。
(69) 「国有財産無償貸付契約」とは、国と運営権者の間で各空港の空港用地等の貸付に関して締結される別紙 7-1 及び別紙 7-2 の様式による契約を個別に又は総称していう。
(70) 「CIQ 施設」とは、道内国管理4空港における、関税法(昭和 29 年法律第 61 号)その他の関税法規による関税の賦課徴収並びに輸出入貨物、航空機及び旅客の取締り、検疫法(昭和 26 年法律第 201 号)の規定による検疫、出入国管理及び難民認定法(昭和 26 年政令第 319 号)の規定による出入国の管理、並びに植物防疫法(昭和 25 年法律第 151 号)、狂犬病予防法(昭和 25 年法律第 247 号)又は家畜伝染病予防法(昭和 26 年法律第 166 号)の規定による検疫並びに水産資源保護法(昭和 26 年法律第 313号)の規定による水産動物の輸入防疫のために使用する必要がある施設をいう。
(71) 「事業期間」とは、各空港についての各空港運営事業期間及びビル施設等事業期間の総称をいう。
(72) 「事業継続計画」とは、第 54 条の規定により運営権者が作成し、国の承諾を得た本事業の事業継続のための計画をいう。
(73) 「事業継続措置」とは、第 46 条第 2 項により国が必要性を認定した場合に、不可抗力の発生した空港における運営権者による事業継続のために、国が空港法の規定に基づく費用負担により、運営権設定対象施設を復旧するために実施する措置をいう。
(74) 「事業譲渡予約契約」とは、国が千歳観光連盟との間で平成 30 年 3 月 23 日付で締結した、駐車場事業(新千歳空港A・C駐車場)にかかる事業譲渡予約契約をいう。
(75) 「事業年度」とは、運営権者及び運営権者子会社等に共通の事業年度として定められる、各暦年の 4 月 1 日に始まり、翌年の 3 月 31 日に終了する 1 年間(本契約締結年度にあっては、契約締結日から次に到来する 3 月 31 日までの期間。)をいう。
(76) 「事業半期」とは、各暦年の 4 月 1 日に始まり、当年の 9 月 30 日に終了する 6 ヶ月間及び各暦年の 10 月 1 日に始まり、翌年の 3 月 31 日に終了する 6 ヶ月間(本契約締結年度にあっては、契約締結日から次に到来する 3 月 31 日までの期間。)をいう。
(77) 「収益連動負担金」とは、第 22 条の 2 第 1 項に基づき運営権者から国に対して支払
われる、別紙 10 で定義される収益連動負担金をいう。
(78) 「重要変更(運営権施設)」とは、運営権設定対象施設についての以下の各号のいずれかの 1 つ以上に該当する変更をいう。
(i) 航空法施行規則第 85 条第 1 号ロに定める「着陸帯、誘導路又はエプロンの新設」に該当する変更(ただし、新規投資(運営権施設)又は改修(運営権施設)に該当するものを除く。)
(ii) 航空法施行規則第 85 条第 1 号ハに定める「滑走路又は着陸帯の長さ、幅又は強度の変更」に該当する変更
(iii) 航空法施行規則第 85 条第 1 号ニに定める「誘導路の幅又は強度の変更」に該当する変更
(iv) 航空法施行規則第 85 条第 1 号ホに定める「エプロンの拡張又は強度の変更」及びエプロンの縮小に該当する変更(ここでいう「エプロンの拡張」にはエプロンの増設を含む。)
(v) 航空灯火についての、航空法施行規則第 120 条第 1 号に定める「灯質、光度又は光柱の範囲の変更」に該当する変更
(vi) 航空灯火についての、航空法施行規則第 120 条第 2 号に定める「灯火の配置及び組合せの変更」に該当する変更
(vii) 航空灯火についての、航空法施行規則第 120 条第 3 号に定める「制御装置の構造若しくは回路又は定電流回路の変更(灯質、光度その他灯火の光学的特性に影響を与える場合に限る。)」に該当する変更
(viii) 航空灯火についての、航空法施行規則第 120 条第 4 号に定める「制御装置」の「増設又は電源装置の増設」に該当する変更
(79) 「新規投資(運営権施設)」とは、運営権設定対象施設の建設(PFI 法上の「建設」と同義であり、本事業においては、道内国管理4空港の滑走路の新設並びにそれに伴う着陸帯、誘導路、エプロン、飛行場灯火、制御装置及び電源設備の新設をいう。)をいう。
(80) 「新千歳空港」とは、空港法第 4 条第 1 項第 6 号、空港法施行令第 1 条第 2 項において特定された新千歳空港をいう。
(81) 「成果物」とは、各種計画書、報告書、図面及びその他運営権者又はビル施設等事業者が本契約又は国の請求により国に提出した一切の書類、図面、写真、映像等の総称をいう。
(82) 「整備(非運営権施設)」とは、非運営権施設の「建設」、「改修」及び「維持管理」
(いずれも PFI 法上の「建設」、「改修」及び「維持管理」と同義とする。)の総称をいう。
(83) 「その他空港運営事業」とは、道内7空港以外の北海道内の空港について、PFI 法第 2条第 7 項に定義される公共施設等運営権に基づき実施される特定運営事業等の総称をいう。
(84) 「その他附帯する事業」とは、要求水準書に定めるその他附帯する事業をいう。
(85) 「千歳観光連盟」とは、一般社団法人千歳観光連盟をいう。
(86) 「千歳空港給油施設」とは、千歳空港給油施設株式会社をいう。
(87) 「千歳空港給油施設株式」とは、千歳空港給油施設の発行済株式を個別に又は総称していう。
(88) 「千歳空港給油施設株式譲渡予約契約」とは、国が千歳空港給油施設株主との間で、それぞれ平成 30 年 2 月 9 日付及び平成 30 年 2 月 16 日付で締結した、千歳空港給油施設株式にかかる株式譲渡予約契約を個別に又は総称していう。
(89) 「千歳空港給油施設株主」とは、千歳空港給油施設の株主をいう。
(90) 「地方公共団体」とは、地方自治法(昭和 22 年法律第 67 号)第 1 条の 3 に定める地方公共団体をいう。
(91) 「着陸料等」とは、民活空港運営法第 2 条第 5 項第 1 号に定める、空港法第 13 条第 1
項に定義される着陸料等をいう。
(92) 「駐車場施設」とは、各道内国管理4空港の空港用地内の空港利用者用駐車場及び従業員用駐車場並びにこれに附帯する施設を構成する施設(駐車場施設(新千歳空港A・ C駐車場)を含む。)(これらについて本契約に基づき国又は運営権者により更新投資(運営権施設)が行われたものを含む。)の総称をいう。
(93) 「駐車場施設(新千歳空港A・C駐車場)」とは、駐車場事業(新千歳空港A・C駐車場)のうち国に譲渡される施設として、事業譲渡予約契約で特定された施設をいう。
(94) 「駐車場事業(新千歳空港A・C駐車場)」とは、駐車場施設(新千歳空港A・C駐車場)に関する事業として、事業譲渡予約契約で特定された事業をいう。
(95) 「追加株主許容保有比率」とは、本議決権追加株主による本議決権株式の保有割合であって、以下の①及び②の条件を充足するものをいう。
① すべての本議決権追加株主の保有する本議決権株式の合計数が、発行済みの本議決権株式の 10%を超えないこと
② 本議決権追加株主のうち、運営権者選定手続における他の応募企業又はコンソーシアム構成員であった者(それらの親会社、子会社、関連会社、及び当該者が他の会社等の関連会社である場合における当該他の会社等(以下本号において「関係会社」と総称する。)並びに関係会社の親会社、子会社及び関連会社、及び関係会社が他の会社等の関連会社である場合における当該他の会社等を含む。)(以下本号において「本議決権追加株主(他の応募企業等)」と総称する。)については、個々の本議決権追加株主(他の応募企業等)の保有する本議決権株式の数が、いずれの優先交渉権者構成員の保有する本議決権株式の数も上回らないこと
(96) 「提案書類」とは、優先交渉権者が令和元年 5 月 3 日付で提出した第二次審査書類、及び第二次審査書類の提出日以降における本事業の実施にかかるその他の提案書類一式(第二次審査書類についての確認事項回答文書、その他提案書類一式に関して国が優先交渉権者構成員に対して確認した事項に対する優先交渉権者の回答(書面による回答(国に提出された書類を含む。)を含む。)を含み、道内地方管理3空港運営事業のみにかかる部分を除く。)をいう。
(97) 「道内国管理4空港」とは、新千歳空港、稚内空港、釧路空港及び函館空港を個別に
又は総称していう。
(98) 「道内7空港」とは、道内国管理4空港と道内地方管理3空港を個別に又は総称していう。
(99) 「道内地方管理3空港」とは、旭川空港、帯広空港及び女満別空港を個別に又は総称していう。
(100) 「道内地方管理3空港運営事業」とは、道内地方管理3空港について、PFI 法第 2 条第 7 項に定義される公共施設等運営権又は民活空港運営法附則第 14 条に定義される特定地方管理空港運営者の指定等に基づき実施される特定運営事業等の総称をいう。
(101) 「道内地方管理3空港運営事業実施契約」とは、道内地方管理3空港運営事業に関して、各道内地方管理3空港管理者が運営権者との間でそれぞれ令和元年 10 月 31 日付で締結した、旭川空港運営事業等実施契約、帯広空港運営事業等実施契約及び女満別空港特定運営事業等公共施設等運営権実施契約を個別に又は総称していう。
(102) 「道内地方管理3空港管理者」とは、旭川市、帯広市及び北海道を個別に又は総称していう。
(103) 「特定法令等変更」とは、①運営権者又は運営権者子会社等(第 56 条第 1 項に基づき国の事前の承諾を得て設立された運営権者の子会社又は関連会社を除く。)にのみ適用され、他の者に適用されない法令等の変更、②民活空港運営法に基づく公共施設等運営権の主体にのみ適用され、その他の者に適用されない法令等の変更、又は③道内
7空港の全て又はいずれかにのみ適用され日本における他の空港には適用されない法令等の変更のうちいずれかであって、運営権者に不当な影響を及ぼす日本国が行う法令等の変更をいう。ただし、航空機騒音障害防止法第 2 条に定める特定飛行場として道内7空港のいずれか(本契約締結日現在既に指定されている函館空港を除く。)が指定されることは、特定法令等変更には該当せず、第 45 条第 1 項本文の規定が適用されるものとする。
(104) 「任意事業」とは、本契約及び関連法令等を遵守し、空港機能を阻害せず、風俗営業その他これに類するものや暴力団の事務所その他これに類するものに当てはまらず、公序良俗に反しない範囲の事業の総称をいう。
(105) 「函館空港」とは、空港法第 4 条第 1 項第 6 号、空港法施行令第 1 条第 2 項において特定された函館空港をいう。
(106) 「非運営権施設」とは、運営権設定対象施設以外の、①旅客ビル施設、②貨物ビル施設、③給油施設(新千歳空港)及び④その他の運営権者又はビル施設等事業者が所有する施設をいう。
(107) 「PFI 法」とは、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成 11 年法律第 117 号)をいう。
(108) 「ビル施設」とは、旅客ビル施設及び貨物ビル施設の総称をいう。
(109) 「ビル施設等」とは、ビル施設及び給油施設(新千歳空港)の総称をいう。
(110) 「ビル施設等事業」とは、道内国管理4空港についての、旅客ビル施設事業、貨物ビル施設事業、給油施設事業(新千歳空港)、航空機給油サービス事業及び任意事業(旅客ビル施設事業及び貨物ビル施設事業に含まれるものを除く。)の総称をいう。
(111) 「ビル施設等事業開始日」とは、道内国管理4空港について、第 10 条第 2 項に定める開始条件がすべて充足された日をいう。
(112) 「ビル施設等事業開始予定日」とは、令和 2 年 1 月 15 日又は本契約の規定に従って延期された日をいう。
(113) 「ビル施設等事業期間」とは、道内国管理4空港についてのビル施設等事業開始日から空港運営事業終了日までを個別に又は総称していう。
(114) 「ビル施設等事業者」とは、新千歳空港ターミナルビルディング株式会社、札幌国際エアカーゴターミナル株式会社、千歳空港給油施設、稚内空港ビル株式会社、釧路空港ビル株式会社及び函館空港ビルデング株式会社を個別に又は総称していう。
(115) 「ビル施設等事業者(道内地方管理3空港)」とは、旭川空港ビル株式会社、帯広空港ターミナルビル株式会社及び女満別空港ビル株式会社を個別に又は総称していう。
(116) 「ビル施設等事業者株式」とは、ビル施設等事業者の発行済株式を個別に又は総称していう。
(117) 「ビル施設等事業者株式譲渡予約契約」とは、国が各ビル施設等事業者株主との間で、それぞれ平成 30 年 1 月 26 日から平成 30 年 3 月 27 日の期間に締結した、ビル施設等事業者株式にかかる株式譲渡予約契約を個別に又は総称していう。
(118) 「ビル施設等事業者株主」とは、ビル施設等事業者の株主をいう。
(119) 「風営法」とは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和 23 年法律第 122 号)をいう。
(120) 「風俗営業」とは、風営法第 2 条第 1 項各号及び同条第 5 項に定めるいずれかに該当する営業をいう。
(121) 「不可抗力」とは、本契約の義務の履行に直接かつ不利に影響を与えるものであって、以下の 1 つ以上に該当する事象(あらかじめ国と運営権者の間で合意した基準の定めがあるものについては、当該基準を超えたものに限る。)のうち、国及び運営権者のいずれの責めにも帰すことのできないもので、国又は運営権者によっても予見し得ず、若しくは予見できてもその損失、損害又は障害発生の防止手段を合理的に期待できないものをいう。
(i) 異常気象(暴風、落雷、豪雨、豪雪、強風、ハリケーン、台風、サイクロン、異常熱波又は異常寒波であって、これらが道内国管理4空港又は周辺において通常また定期的に発生するものよりも過酷であるものをいう。)
(ii) 自然災害(洪水、高潮、地滑り、落盤、地震、火災、津波又はその他不可避かつ予見不能な自然災害であって、道内国管理4空港に重大かつ不可避の損害を生じさせるものをいう。)
(iii) 内戦又は敵対行為(暴動、騒擾、騒乱、テロ行為又は戦争行為をいう。これらの場合における国による道内国管理4空港使用を含む。)
(iv) 疫病(法的に隔離が強制される場合を含む。)
(122) 「不可抗力滅失」とは、道内国管理4空港の全ての空港について、不可抗力によって空港基本施設等及び空港航空保安施設に生じた物理的な損害により、空港の機能を回復させるために必要となる施設すべてを復旧させるための費用がこれら施設を新た
に建設するよりも高額となることが明らかである場合等、空港の機能を一定期間内に回復させることが経済的に不合理かつ物理的に不可能又は著しく困難な場合をいう。
(123) 「物品譲渡契約」とは、第 15 条第 1 項の規定に基づき、国と運営権者の間で運営権者譲渡対象資産の譲渡に関して締結される別紙 4-2 の様式による契約をいう。
(124) 「暴力団」とは、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成 3 年法律第 77 号)第 2 条第 6 号に規定する暴力団員が構成する団体で、その団体の構成員(その団体の構成団体の構成員を含む。)が集団的に又は常習的に暴力的不法行為等を行うことを助長するおそれがある団体をいう。
(125) 「暴力団員等及びその他の関係者」とは、以下のいずれかの 1 つ以上に該当する者をいう。
(i) 暴力団員等
(a) 暴力団
(b) 暴力団員(暴力団の構成員をいう。以下同じ。)
(c) 暴力団員でなくなった時から 5 年を経過しない者
(d) 暴力団準構成員(暴力団員以外の暴力団と関係を有する者であって、暴力団の威力を背景に暴力的不法行為等を行うおそれがある者、又は暴力団若しくは暴力団員に対し資金、武器等の供給を行う等暴力団の維持若しくは運営に協力し、若しくは関与する者をいう。以下同じ。)
(e) 暴力団関係企業(暴力団員が実質的にその経営に関与している企業、暴力団準構成員若しくは元暴力団員が経営する企業で暴力団に資金提供を行う等暴力団の維持若しくは運営に積極的に協力し若しくは関与する企業又は業務の遂行等において積極的に暴力団を利用し暴力団の維持若しくは運営に協力している企業をいう。)
(f) 総会屋等(総会屋、会社ゴロ等企業等を対象に不正な利益を求めて暴力的不法行為等を行うおそれがあり、市民生活の安全に脅威を与える者をいう。)
(g) 社会運動等標ぼうゴロ(社会運動若しくは政治活動を仮装し、又は標ぼうして、不正な利益を求めて暴力的不法行為等を行うおそれがあり、市民生活の安全に脅威を与える者をいう。)
(h) 特殊知能暴力集団等(上記(a)ないし(g)に掲げる者以外の、暴力団との関係を背景に、その威力を用い、又は暴力団と資金的なつながりを有し、構造的な不正の中核となっている集団又は個人をいう。)
(i) その他上記(a)ないし(h)に準ずる者
(ii) その他の関係者
(a) (i)(a)ないし(i)に該当する者(以下「暴力団員等」という。)が経営を支配していると認められる関係を有する者
(b) 暴力団員等が経営に実質的に関与していると認められる関係を有する者
(c) 自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもってする等、不当に暴力団員等を利用していると認められる関係を有する者
(d) 暴力団員等に対して資金等を提供し、又は便宜を供与する等の関与をしていると認められる関係を有する者
(e) 役員又は経営に実質的に関与している者が暴力団員等と社会的に非難されるべき関係を有する者
(126) 「法令等」とは、条約、法律、政令、省令、条例及び規則並びにこれらに基づく命令、行政指導及びガイドライン、裁判所の判決、決定、命令及び仲裁判断、並びにその他の公的機関の定めるすべての規定、判断、措置等(国際民間航空機関(ICAO)の規準を含むがこれに限られない。)をいう。
(127) 「募集要項」とは、国が平成 30 年 4 月 25 日付で公表した、北海道内7空港特定運営事業等募集要項(道内地方管理3空港運営事業のみにかかる部分を除く。)をいう。
(128) 「募集要項等」とは、募集要項並びにその添付書類及び補足資料(参考資料集を除く。)
(いずれも修正があった場合は、修正後の記述による。)並びに国土交通省航空局のホームページへの掲載、バーチャルデータルームでの開示その他適宜の方法により公表した質問回答その他これらに関して国が発出した書類(基本協定書(案)、実施契約書(案)及び要求水準書(案)を除く。)(道内地方管理3空港運営事業のみにかかる部分を除く。)をいう。
(129) 「本完全無議決権株式」とは、運営権者の発行する株式で、運営権者の株主総会におけるいかなる決議についても議決権を有しない種類の株式(会社法第 108 条第 1 項第 3 号)をいう。
(130) 「本議決権株式」とは、運営権者の発行する株式で、運営権者の株主総会におけるすべての決議について議決権を有する普通株式をいう。
(131) 「本議決権株主」とは、本議決権株式の株主をいう。
(132) 「本議決権追加株主」とは、本契約締結後、新千歳空港についての空港運営事業開始日までの間に、優先交渉権者構成員の参加資格要件に抵触せず、かつ、本議決権株式の新規発行が本事業実施を阻害しないと認められる場合に国が承認した本議決権株式の新規発行を引き受けた本議決権株主をいう。
(133) 「本事業」とは、国管理空港特定運営事業等として、本契約に基づき道内国管理4空港において要求水準書に従って実施される事業として第 2 条第 1 項に定める各事業の総称をいう。
(134) 「本事業対象施設」とは、運営権設定対象施設及び非運営権施設をいう。
(135) 「本事業単年度計画」とは、第 33 条の規定に従い作成される、新千歳空港についての空港運営事業開始日以降、各事業年度の本事業及び道内地方管理3空港運営事業に関する設備投資計画、これを反映した事業収支計画その他国が指定するものをいう。
(136) 「本事業中期計画」とは、第 32 条の規定に従い作成される、本事業及び道内地方管理
3空港運営事業について、新千歳空港についての空港運営事業開始日以降、各 5 事業年度の本事業及び道内地方管理3空港運営事業に関する設備投資計画、これを反映した事業収支計画その他国が指定するものをいう。
(137) 「マスタープラン」とは、第 31 条第 1 項に従って運営権者が作成し、国に提出する、本事業及び道内地方管理3空港運営事業全体に関する事業計画をいう。
(138) 「民活空港運営法」とは、民間の能力を活用した国管理空港等の運営等に関する法律
(平成 25 年法律第 67 号)をいう。
(139) 「民法」とは、民法(明治 29 年法律第 89 号)をいう。
(140) 「優先交渉権者」とは、国が運営権者を設立する者を選ぶために実施する運営権者選定手続で選定された北海道エアポートグループをいう。
(141) 「優先交渉権者構成員」とは、優先交渉権者を構成する法人であって、本議決権株主である北海道空港株式会社、三菱地所株式会社、東急株式会社(旧商号:東京急行電鉄株式会社)、株式会社日本政策投資銀行、株式会社北洋銀行、株式会社北海道銀行、北海道電力株式会社、株式会社サンケイビル、日本航空株式会社、ANAホールディングス株式会社、三井不動産株式会社、三菱商事株式会社、岩田地崎建設株式会社、株式会社道新サービスセンター、株式会社電通、大成コンセッション株式会社及び損害保険ジャパン日本興亜株式会社をいう。
(142) 「要求水準」とは、本契約、募集要項等、要求水準書及び提案書類に基づき定められている、本事業実施において運営権者が充足すべき水準をいう。
(143) 「要求水準書」とは、北海道内国管理4空港特定運営事業等要求水準書(要求水準書が追加又は変更された場合は、当該追加又は変更を含む。)をいう。
(144) 「利用料金」とは、第 43 条に記載の道内国管理4空港の各種利用料金をいう。
(145) 「旅客取扱施設利用料」とは、旅客ビル施設事業に関してビル施設等事業者が収受する空港法第 16 条第 1 項に定める旅客取扱施設利用料をいう。
(146) 「旅客ビル施設」とは、①道内国管理4空港の各空港においてその機能を確保するために必要な航空旅客の取扱施設(空港法第 15 条第 1 項)(CIQ 施設のうち CIQ 施設にかかる官庁が区分所有する部分を除く。)並びに②事務所及び店舗並びにこれらの施設に類する施設及び休憩施設、送迎施設、見学施設等(国際線旅客ターミナルビル再整備事業(ビル会社所有部分)により更新された旅客の取扱施設のほか、空港運営事業開始日までに拡張、更新又は新築されたものを含む。)施設として別表に記載される施設の総称をいい、これと同種の施設であって本契約に基づき整備(非運営権施設)が行われたものを含む。
(147) 「旅客ビル施設事業」とは、旅客ビル施設に関して実施される事業(稚内空港における貨物ビル施設事業を除く。)として、要求水準書に定める事業をいう。
(148) 「稚内空港」とは、空港法第 4 条第 1 項第 6 号、空港法施行令第 1 条第 2 項において特定された稚内空港をいう。
別紙 2 国が維持する許認可等
本契約第 6 条第 1 項に定める「別紙 2 に記載の許認可等」は、許認可・協定等整理表の「2.許認可等【受】」の「(2)運営権者承継対象外(国が継続して使用許可等を取得するもの)」
(以下、本別紙において「本資料」という。)に示す許認可等とする。
※本資料は、本契約締結日現在で国が維持することを想定している許認可等を示したものであり、国は、空港運営事業開始日までに国が行った許認可等の新規取得、終了又は内容変更に基づく本資料の更新を行うものとする。国は、空港運営事業開始日までの間、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ許認可等の新規取得、終了又は内容変更を行うものとし、当該許認可等の新規取得、終了又は内容変更を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行い、現状の許認可等の新規取得、終了又は内容変更の結果、本資料が更新された場合にはこれを速やかに運営権者に通知するものとする。
別紙 3 誓約書の様式
誓 約 書
令和 年 月 日
国土交通省航空局長 【 】 殿
(運営権者)住所
氏名
代表取締役 ●
(ビル施設等事業者)住所
氏名
代表取締役 ●
北海道エアポート株式会社(以下「運営権者」といいます。)、【 】(以下「ビル施設等事業者」といい、運営権者とあわせて「当社ら」といいます。)は、本日付けをもって、連帯して、国に対して下記の事項を誓約し、かつ表明及び保証いたします。なお、特に明示のない限り、本誓約書において用いられる用語の定義は、国及び運営権者の間で締結された北海道内国管理4空港特定運営事業等公共施設等運営権実施契約(以下「実施契約」といいます。)に定めるとおりとします。また、本誓約書は日本国の法令に従い解釈されるものとし、本誓約書に関する一切の裁判の第一審の専属的合意管轄裁判所は東京地方裁判所とします。
記
1. ビル施設等事業者は、実施契約においてビル施設等事業者が実施すべきとされている事項について、これらを自ら履行すること。
2. ビル施設等事業者は、実施契約において運営権者の義務とされている義務の履行について、運営権者と連帯してその責任を負担(法令等の上で運営権者のみが履行可能な義務について、ビル施設等事業者がこれを自ら履行することを含まない。)すること。
3. 運営権者は、前二号の規定によっても、実施契約において自らの義務とされている義務が減免されないことを認めること。
4. 本誓約書に関する事項につき、裁判所により開示が命ぜられた場合、当社らが本事業に関する資金調達に必要な範囲で金融機関等に対して、当社らと同一の秘密保持義務を負うことを条件として開示する場合、又は①当該情報を知る必要のある当社らの従業員等(役員を含む。)若しくは当社らの弁護士、公認会計士、税理士等の専門家、若しくは②当該情報を知る必要のある運営権者の親会社、子会社、関連会社その他関係会社としてあらかじめ国との間で合意された会社等若しくはそれらの従業員等若しくはそれら会社等の弁護士、公認会計士、税理士等の専門家に対して、当社らと同一の秘密保持義務を負うことを条件として開示する場合を除き、国の同意を得ずして第三者に開示しないこと及び本誓約書の目的以外には使用しないこと。
別紙 4-1 空港運営事業の承継等の対象・方法
1. 運営権設定対象施設
運営権設定対象施設に対して、運営権が設定され、運営権者に引渡されるものとする。
2. 運営権者承継対象契約
関連資料集の北海道内国管理4空港特定運営事業等に関連する許認可・協定等整理表の1.協定・覚書・申し合わせの(1)運営権者承継対象に示す契約文書について、同整理表の取扱方針欄記載の内容に従って承継するものとする(当該整理表は、本契約締結日現在の契約文書を示したものであり、国は、各空港運営事業開始日までに契約文書の新規締結、終了又は内容変更に基づく当該整理表の更新を行うものとする。国は、各空港運営事業開始日までの間、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ契約文書の新規締結、終了又は内容変更を行うものとし、当該契約文書の新規締結、終了又は内容変更を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行い、当該契約文書の新規締結、終了又は内容変更の結果、当該整理表が更新された場合にはこれを速やかに運営権者に通知するものとする。)。
3. 運営権者譲渡対象資産
運営権者譲渡対象資産の譲渡手続は、本契約締結日以降に国が予算決算及び会計令(昭和 22
年勅令第 165 号)第 79 条の規定に基づいて作成した予定価格に対し、運営権者が見積書を提出する方法で行う。運営権者が予定価格以上で有効な見積書を提出した場合、国と運営権者は運営権者譲渡対象資産に関する物品譲渡契約を締結し、運営権者は、当該契約の定めに従って国が指定する期日まで一括払いで対価を支払い、運営権者譲渡対象資産を取得するものとする。
なお、物品譲渡契約には、本契約締結日現在において駐車場施設事業者(一般財団法人空港環境整備協会)が所有している運営権者譲渡対象資産を含むものとする。国は、各空港運営事業開始日に当該駐車場施設事業者から当該資産を譲り受け、運営権者に譲渡することとする。
運営権者譲渡対象資産のリストについては、国が譲渡手続の開始前までに、運営権者に対して提示するものとする。
4. 許認可等
関連資料集の北海道内国管理4空港特定運営事業等に関連する許認可・協定等整理表の2.許認可等【受】の(1)運営権者承継対象に示す許認可等について、同整理表の取扱方針欄記載の内容に従って承継するものとする(当該整理表は、本契約締結日現在の許認可等を示したものであり、国は、各空港運営事業開始日までに許認可等の新規取得、終了又は内容変更に基づく当該整理表の更新を行うものとする。国は、各空港運営事業開始日までの間、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ許認可等の新規取得、終了又は内容変更を行うものとし、当該許認可等の新規取得、終了又は内容変更を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行い、当該許認可等の新規取得、終了又は内容変更の結果、当該整理表が更新された場合にはこれを速やかに運営権者に通知するものとする。)。
5. 駐車場事業(新千歳空港A・C駐車場)
駐車場事業(新千歳空港A・C駐車場)の譲渡手続は、運営権者が、国が千歳観光連盟との間で締結した事業譲渡予約契約上の地位を国から譲り受け、当該予約完結権を行使することで駐車場施設(新千歳空港A・C駐車場)の所有権を含む駐車場事業(新千歳空港A・C駐車場)を譲り受ける方法で行われる。
駐車場施設(新千歳空港A・C駐車場)は、運営権者が国に対して新千歳空港についての空港運営事業開始日に同施設を無償で譲渡することで、同日付で運営権設定対象施設に含まれることとなる。
6. 千歳空港給油施設株式の取得等
千歳空港給油施設株式の取得手続は、運営権者が、国が千歳空港給油施設株主との間で締結した千歳空港給油施設株式譲渡予約契約上の地位を譲り受け、当該予約完結権を行使することですべての千歳空港給油施設株式を取得する方法で行われる。
運営権者は、上記に加え、新千歳空港についての空港運営事業開始予定日までに以下の手続を行う。
(1) 取得したすべての千歳給油施設株式につき、千歳空港給油施設による株式譲渡承認及び株主名簿書換を完了し、直ちに当該株主名簿書換を反映した千歳空港給油施設の株主名簿の写し(原本証明付)を国に提出すること。
(2) 前号のほか、自ら又は千歳空港給油施設をして、募集要項等に従い、必要な契約等の承継、許認可等の取得及び維持を含む給油施設事業(新千歳空港)の承継を行うこと。
別紙 4-2 物品譲渡契約書
件 名:北海道内国管理4空港特定運営事業等にかかる●(以下「譲渡物品」という。)の譲渡
品名・規格・数量:別紙のとおり
引 渡 場 所:●空港用地内
ただし、引渡時において、●空港用地内に存しない譲渡物品については、当該物品の存する場所
譲 渡 代 金 額 :¥●-
(うち消費税及び地方消費税相当額 ¥●-)契 約 保 証 金 :免除
北海道内国管理4空港特定運営事業等の実施にあたって、上記の物品を譲渡するため、令和元年 10 月 31 日付北海道内国管理4空港特定運営事業等公共施設等運営権実施契約(以下「実施契
約」という。)第 15 条第 1 項に基づき、契約担当官東京航空局長(以下「譲渡人」という。)と運営権者である北海道エアポート株式会社(以下「譲受人」という。)とは、各々の対等な立場における合意に基づいて、次の条項により公正な物品譲渡契約(頭書を含み、以下「本契約」という。)を締結し、信義に従い誠実にこれを履行するものとする。なお、実施契約において定義されている用語は、本契約において別段の規定がない限り、本契約においても同じ意味を有するものとする。
(総則)
第 1 条 譲渡人及び譲受人は、本契約に基づき、日本国の法令を遵守し、本契約を履行しなければならない。
2 実施契約と本契約の間に齟齬がある場合、本契約が実施契約に優先して適用される。
(契約の成立)
第 2 条 本契約は、譲渡人及び譲受人双方の権限ある代表者による本契約への記名押印又は署名が完了したときをもって成立する。
(権利義務の譲渡等)
第 3 条 譲受人は、本契約により生ずる権利又は義務を第三者に譲渡し又は承継させ若しくは
担保に供してはならない。ただし、あらかじめ、譲渡人の承諾を得た場合は、この限りでない。
(代金の支払い)
第 4 条 譲受人は、譲渡代金を歳入徴収官国土交通省航空局長の発行する納入告知書により、定められた期限までに譲渡人に支払わなければならない。
2 譲受人は、前項に規定する期限までに譲渡代金を支払わないときは、その翌日から起算して支払日までの日数に応じ、年 5.00%の割合で計算した金額を延滞金として支払わなければならない。ただし、延滞金の総額が 100 円未満の場合には、その金額は支払わないものとする。
3 天災、地変その他不可抗力事象であって、譲渡人又は譲受人のいずれの責めに帰す事ができない事由により支払いが遅延した場合には、その事由の継続する期間は延滞金を支払う日数に算入しないものとする。
(所有権の移転)
第 5 条 譲渡物品の所有権は、譲受人が前条第 1 項に定める譲渡代金(前条第 2 項に定める延滞金を支払う義務がある場合は、これに加えて延滞金)を支払ったことを譲渡人が確認したことを条件として、実施契約に定める●空港の空港運営事業開始日をもって、譲渡人から譲受人に移転する。
(譲渡物品の引渡及び引取等)
第 6 条 譲渡人は、前条の譲渡人による支払確認がなされたことを条件として、●空港の空港運営事業開始日に当該譲渡物品を譲渡人から譲受人に引渡すものとし、譲受人はこれを速やかに引き取る義務を負うものとする。
2 譲渡人は、譲渡物品の引渡にあたり、適正な履行を確認するため国の職員を立ち会わせるものとする。
3 譲受人は前項の引渡を受けたときは、受領書を譲渡人に提出するものとする。
(危険負担)
第 7 条 譲受人は、本契約締結時から譲渡物品の引渡時までにおいて、当該物品が譲渡人の責めに帰すべき事由により滅失、毀損した場合を除き、譲渡人に対し譲渡代金の減免を請求することができない。
(瑕疵担保)
第 8 条 譲渡物品の引渡は現状有姿で行うものとし、譲受人は、本契約締結後、譲渡物品に数量の不足、その他隠れた瑕疵等のあることを発見しても、譲渡代金の減免若しくは損害賠償の請求又は契約の解除をすることができない。
(契約の解除)
第 9 条 譲渡人及び譲受人は、相手方が本契約に定める義務を履行しないときは、本契約を解除することができる。
2 譲渡人は、実施契約が解除その他の理由で●空港の空港運営事業開始日前に終了した場合、本契約を解除することができる。●空港の空港運営事業開始日以降は、いかなる理由によっても本契約を解除することはできないものとし、その場合の譲渡物品の取扱いは実施契約の定めに従うものとする。
3 譲渡人は、譲受人の役員又はその支店若しくは常時契約を締結する事務所の代表者が暴力団員等及びその他の関係者であると認められるときは、本契約を解除することができる。
4 前二項の規定により本契約が解除された場合において、実施契約の終了が譲受人の責めによる場合は、譲受人は、譲渡代金額の 10 分の 1 に相当する額を違約金として譲渡人の指定する期間内に支払わなければならない。
(返還金等)
第 10 条 譲渡人は、譲渡人又は譲受人が前条に定める契約解除権を行使したときには、譲受人が支払った譲渡代金を返還しなければならない。ただし、当該返還金には遅延利息は付さない。
2 譲渡人は、解除権を行使したときは、譲受人の負担した本契約の費用は返還しない。
3 譲渡人は、解除権を行使したときは、譲受人が譲渡物品に支出した必要費、有益費その他一切の費用は償還しない。
(損害賠償)
第 11 条 譲渡人及び譲受人は、第 9 条に定める契約解除権を行使したとき及び相手方が本契約に定める義務を履行しないことにより損害を受けたときは、損害賠償を請求することができる。
(返還金の相殺)
第 12 条 譲渡人は、第 10 条第 1 項の規定により譲渡代金を返還する場合において、譲受人が前条に定める損害賠償金を譲渡人に支払うべき義務があるときは、返還する代金の全部又は一部と相殺することができる。
(契約の費用)
第 13 条 本契約の締結及び履行等に関して必要な費用は、すべて譲受人の負担とする。
(紛争の解決)
第 14 条 本契約の各条項において譲渡人と譲受人とが協議して定めるものにつき協議が整わなかったときに譲渡人が定めたものに譲受人が不服がある場合その他本契約に関して譲渡人と譲受人との間に紛争を生じた場合には、譲渡人及び譲受人は、調停によりその解決を図る。この場合において、紛争の処理に要する費用については、譲渡人と譲受人とが
協議して特別の定めをしたものを除き、譲渡人と譲受人とがそれぞれ負担する。
2 前項の規定にかかわらず、譲渡人又は譲受人は、必要があると認めるときは、同項に規定する手続前又は手続中であっても同項の譲渡人と譲受人との間の紛争について民事訴訟法(明治 23 年法律第 29 号)に基づく訴えの提起又は民事調停法(昭和 26 年法律第 222 号)に基づく調停の申立てを行うことができる。
(準拠法及び裁判管轄)
第 15 条 本契約の成立及び効力についての準拠法は日本法とし、東京地方裁判所を第一審の専属管轄裁判所とする。
(補則)
第 16 条 本契約に定めのない事項については、実施契約の定めに従うほか、必要に応じて譲渡人と譲受人とが協議して定める。
本契約の証として本書 2 通を作成し、譲渡人及び譲受人が記名押印のうえ、各自 1 通を保有する。
令和●年●月●日
譲渡人 ●
契約担当官
東京航空局長 ●
譲受人 北海道エアポート株式会社
●
代表取締役 ●
別紙 5-1 国が維持する協定等
本契約第 18 条第 1 項に定める「別紙 5-1 に記載の協定等」は、許認可・協定等整理表の「1.協定・覚書・申し合わせ」の「(3)運営権者承継対象外(国が継続して協定を維持するもの)」
(以下、本別紙において「本資料」という。)に示す契約文書とする。
※本資料は、本契約締結日現在で国が維持することを想定している協定等を示したものであり、国は、空港運営事業開始日までに国が行った協定等の新規締結、終了又は内容変更に基づく本資料の更新を行うものとする。国は、空港運営事業開始日までの間、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ協定等の新規締結、終了又は内容変更を行うものとし、当該協定等の新規締結、終了又は内容変更を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行い、協定等の新規締結、終了又は内容変更の結果、本資料が更新された場合にはこれを速やかに運営権者に通知するものとする。
別紙 5-2 協定等
本契約第 18 条第 2 項に定める「別紙 5-2 に記載の協定等」は、許認可・協定等整理表の「1.協定・覚書・申し合わせ」の「(2)運営権者締結対象(運営権者と相手先の間で新たに締結するもの)」(以下、本別紙において「本資料」という。)に示す契約文書とする。
※本資料は、本契約締結日現在の協定等を示したものであり、国は、空港運営事業開始日までに協定等の新規締結、終了又は内容変更に基づく本資料の更新を行うものとする。国は、空港運営事業開始日までの間、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ協定等の新規締結、終了又は内容変更を行うものとし、当該協定等の新規締結、終了又は内容変更を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行い、協定等の新規締結、終了又は内容変更の結果、本資料が更新された場合にはこれを速やかに運営権者に通知するものとする。
別紙 6 国職員の派遣内容
各空港ごとの国派遣職員の職種、主な業務、最大派遣人数、最長派遣期間は次のとおりとする。
【新千歳空港】
職 種 | 主な業務 | 最大派遣人数 | 最長派遣期間 | |
1 | 土木 (施設運用管理官) | ・土木施設に関する工事及び保守に関すること | 2 名 | 5 年 |
2 | 機械 (施設運用管理官) | ・機械施設に関する工事並びに機械施設及び車両の保守に関すること | 1 名 | 5 年 |
3 | 電気 (航空灯火・電気技術官) | ・航空灯火その他の電気施設に関する工事、運用及び保守に関すること | 2 名 | 5 年 |
4 | 保安防災 (航空保安防災課) | ・空港等内の秩序の維持に関すること ・空港等及びその周辺における航空機に関する事故その他空港等における事故及び空港等における災害に関すること ・空港等における航空に関する危機管理に関する事務のうち航空機の強取、破壊その他の航空に関する 犯罪の防止に関すること | 6 名 | 5 年 |
5 | 運用 (航空管制運航情報官) | ・着陸帯、誘導路、エプロン及びランプの運用に関すること ・空港等の保安に関すること | 9 名 | 5 年 |
【稚内空港】
職 種 | 主な業務 | 最大派遣人数 | 最長派遣期間 | |
1 | 土木 (施設運用管理官) | ・土木施設に関する工事及び保守に関すること | 1 名 | 3 年 |
2 | 電気 (航空灯火・電気技術官) | ・航空灯火その他の電気施設に関する工事、運用及び保守に関すること | 1 名 | 3 年 |
3 | 保安防災 (総務課) | ・空港等内の秩序の維持に関すること ・空港等及びその周辺における航空機に関する事故その他空港等における事故及び空港等における災害に関すること ・空港等における航空に関する危機管理に関する事務のうち航空機の強取、破壊その他の航空に関する 犯罪の防止に関すること | 3 名 | 3 年 |
4 | 運用 (航空管制運航情報官) | ・着陸帯、誘導路、エプロン及びランプの運用に関すること ・空港等の保安に関すること | 3 名 | 5 年 |
【釧路空港】
職 種 | 主な業務 | 最大派遣人数 | 最長派遣期間 | |
1 | 土木 (施設運用管理官) | ・土木施設に関する工事及び保守に関すること | 1 名 | 3 年 |
2 | 電気 (航空灯火・電気技術官) | ・航空灯火その他の電気施設に関する工事、運用及び保守に関すること | 2 名 | 3 年 |
3 | 保安防災 (総務課) | ・空港等内の秩序の維持に関すること ・空港等及びその周辺における航空機に関する事故その他空港等における事故及び空港等における災害に関すること ・空港等における航空に関する危機管理に関する事務のうち航空機の強取、破壊その他の航空に関する 犯罪の防止に関すること | 4 名 | 3 年 |
4 | 運用 (航空管制運航情報官) | ・着陸帯、誘導路、エプロン及びランプの運用に関すること ・空港等の保安に関すること | 4 名 | 5 年 |
【函館空港】
職 種 | 主な業務 | 最大派遣人数 | 最長派遣期間 | |
1 | 土木 (施設運用管理官) | ・土木施設に関する工事及び保守に関すること | 1 名 | 3 年 |
2 | 環境対策 (環境・地域振興課) | ・航空機騒音にかかる調査、対策に関すること ・住宅、学校等の騒音防止工事の助成に関すること ・移転補償に関すること | 1 名 | 3 年 |
3 | 電気 (航空灯火・電気技術官) | ・航空灯火その他の電気施設に関する工事、運用及び保守に関すること | 1 名 | 3 年 |
4 | 保安防災 (総務課) | ・空港等内の秩序の維持に関すること ・空港等及びその周辺における航空機に関する事故その他空港等における事故及び空港等における災害に関すること ・空港等における航空に関する危機管理に関する事務のうち航空機の強取、破壊その他の航空に関する 犯罪の防止に関すること | 4 名 | 3 年 |
5 | 運用 (航空管制運航情報官) | ・着陸帯、誘導路、エプロン及びランプの運用に関すること ・空港等の保安に関すること | 4 名 | 5 年 |
・上記各表中「職種」欄の( )内は、現在の各空港事務所の担当部署を指す。
・上記各表記載以外の必要な事項は、第 19 条第 1 項に規定する取決めにおいて定める。
別紙 7-1 国有財産無償貸付契約書(空港用地)
貸付人国土交通省東京航空局(以下「国」という。)と借受人北海道エアポート株式会社(以下
「運営権者」という。)は、北海道内国管理4空港特定運営事業等(以下「本事業」という。)の実施にあたって、北海道内国管理4空港の空港用地を無償で使用することを許諾するため、令和元年 10 月 31 日付北海道内国管理4空港特定運営事業等公共施設等運営権実施契約書(以下「実
施契約」という。)第 20 条第 1 項に基づき、ここに国有財産について無償貸付契約(以下「本契約」という。)を締結する。
(定義)
第 1 条 実施契約において定義されている用語は、本契約において別段の規定がない限り、本契約においても同じ意味を有するものとする。
2 実施契約と本契約の間に齟齬がある場合、本契約が実施契約に優先して適用される。
3 本契約における各条項の見出しは参照の便宜のためのものであり、本契約の条項の解釈に影響を与えないものとする。
(貸付物件)
第 2 条 国は、PFI 法第 71 条第 1 項及び本契約に従い、運営権者に対し、別紙 1 の貸付物件を無償で使用することを許諾する。
2 別紙 1 記載の貸付物件については、本契約締結時においては国有財産台帳の記載をもって特定するものとし、本契約締結後、本空港の空港用地の見直し、境界確定、RESA の整備等によって、国が本空港の空港用地の告示を変更したときは、当該変更後の空港用地をもって、当然に貸付物件が変更されたものとみなす。
(使用目的)
第 3 条 運営権者は、実施契約に基づき、貸付物件を本事業の実施以外の用途に使用してはならない。
(貸付期間)
第 4 条 貸付期間は、各空港の空港運営事業開始日から空港運営事業終了日までとする。ただし、当該期間が国有財産法その他の法令上の貸付期間の上限(以下「法定貸付期間」という。)を超えることとなる場合には、貸付期間は法定貸付期間の満了をもって終了するものとするが、当該満了日の 1 年前までに国から何ら申し出がないときは、貸付期間は、当該満了日からさらに法定貸付期間にわたって自動的に更新されるものとし、以後同様とする。ただし、本条による更新後の貸付期間の満了前に空港運営事業終了日が到来するときは、貸付期間は空港運営事業終了日までとする。
(貸付物件の引渡)
第 5 条 国は、運営権者に対し、第 4 条に定める貸付期間の初日に、貸付物件を運営権者に引
渡すものとする。
(瑕疵担保等)
第 6 条 国は、実施契約に定める場合を除き、貸付物件について瑕疵担保責任を一切負担しない。
2 第 2 条第 2 項に定める境界確定に関する隣地所有者との紛争その他本空港の空港用地の所有に関する第三者との紛争が発生した場合、国は自らの責任においてかかる紛争の解決に必要な対応を行う。
(権利譲渡等の禁止)
第 7 条 運営権者は、貸付物件の使用権その他の権利について、第三者に譲渡若しくは転貸し、又は抵当権、質権その他の担保物権を設定することはできない。ただし、ビル施設等事業者によるビル施設等の所有に必要な範囲で運営権者が貸付物件の一部をビル施設等事業者に貸し付ける場合(有償又は無償のいずれかを問わない。)、実施契約第 27 条に基
づき貸付物件の一部の貸付けを行う場合及び実施契約第 58 条第 4 項に基づき国が事前に承認した場合は、この限りではない。
(貸付物件の変更)
第 8 条 運営権者は、貸付物件について現状を変更(軽微な変更を除く。)しようとするときは、実施契約に定めるところに従って、必要な国の承認等を得なければならない。
(物件保全義務及び調査協力義務)
第 9 条 運営権者は、善良な管理者としての注意をもって貸付物件の維持保全に努めなければならない。
2 国は、随時、貸付物件について、その使用状況を実地に調査することができ、この場合、運営権者はかかる調査に協力しなければならないものとする。
3 運営権者は、第 1 項の注意義務を果たさないことに起因して貸付物件が毀損し、第三者に損害を与えた場合には、その賠償の責任を負うものとする。
4 前項の場合において、国が運営権者に代わって当該賠償の責任を果たした場合には、運営権者に求償することができるものとする。
(本契約の解除)
第 10 条 国は、実施契約が解除その他の理由で空港運営事業終了日前に終了した場合に限り、本契約を解除することができる。
2 前項の規定にかかわらず、国は、第 4 条に定める貸付期間中に貸付物件を国又は公共団体において、公共用、公用又は公益事業の用に供するため必要を生じたときは、国有財産法(昭和 23 年法律第 73 号)第 19 条が準用する同法第 24 条第 1 項の規定に基づき、本契約を解除することができる。
(本契約終了時の処理)
第 11 条 前条に基づき本契約が終了した場合の貸付物件上の施設の取扱いその他の処理については、実施契約の規定に従う。
(損害賠償等)
第 12 条 運営権者は、本契約に定める義務を履行しないため国に損害を与えたときは、その損害を賠償しなければならない。
2 運営権者は、運営権者に帰すべき事由により、第 10 条第 1 項の規定に基づき本契約が解除されたときは、国の受けた損害を賠償しなければならない。
3 運営権者は、第 10 条第 2 項の規定に基づき本契約が解除された場合において損失が生じたときは、国に対し、国有財産法第 19 条が準用する同法第 24 条第 2 項の規定に基づきその補償を請求することができる。
(有益費等の放棄)
第 13 条 運営権者は、本契約が終了した場合において貸付物件を返還するときは、運営権者が支出した必要費及び有益費等については、実施契約に規定するものを除き、国に対しその償還等の請求をすることができない。
(契約の費用)
第 14 条 本契約の締結に関して必要な費用は、運営権者の負担とする。
(権利義務の譲渡の禁止)
第 15 条 国は、運営権者の事前の書面による承諾なくして、貸付物件を第三者に対して譲渡し、又はその他の処分を行ってはならない。
(秘密保持義務)
第 16 条 国及び運営権者は、相手方当事者の事前の書面による承諾がない限り、本契約に関する情報(本事業を実施するうえで知り得た秘密を含む。)を他の者に開示してはならない。
2 前項の規定にかかわらず、国及び運営権者は、以下の場合に限り、本契約に関する情報を開示することができる。
(1) 特定の第三者に対して開示することが予定されている情報を当該第三者に対して開示する場合
(2) ①当該情報を知る必要のある国若しくは道内地方管理3空港管理者又は運営権者の従業員等(国若しくは道内地方管理3空港管理者の職員又は運営権者の役員を含む。)若しくは国若しくは道内地方管理3空港管理者又は運営権者の弁護士、公認会計士、税理士等の専門家、又は②当該情報を知る必要のある運営権者の親会社、子会社、関連会社その他関係会社としてあらかじめ国との間で合意された会社等若しくはそれらの従業員等若しくはそれら会社等の弁護士、公認会計士、税理士
等の専門家に対して、国及び運営権者と同一の秘密保持義務を負うことを条件として開示する場合
(3) 本条の規定に違反することなく第三者に既に知られている情報を、当該第三者に対して開示する場合
(4) 既に公知の事実となっている情報を、第三者に対して開示する場合
(5) 法令又は裁判所の命令により開示を求められた情報を開示する場合
(6) 国が本契約の締結版を公表する場合
3 前二項の規定は、国及び運営権者による本契約の完全な履行又は本契約の終了にかかわらず、有効に存続する。
(裁判管轄)
第 17 条 本契約に関する紛争又は訴訟については、東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
(信義誠実等の義務)
第 18 条 国及び運営権者は、信義を重んじ、誠実に本契約を履行しなければならない。
2 運営権者は、貸付物件が国有財産であることを常に考慮し、適正に使用するよう留意しなければならない。
(疑義についての協議)
第 19 条 本契約について各条項及び条件の解釈について疑義を生じたとき又は本契約に規定のない事項については、国及び運営権者が協議のうえこれを定めるものとする。
上記の契約の締結を証するため本契約 2 通を作成し、両者記名押印のうえ、各自その 1 通を保有する。
令和●年●月●日
貸付人:住所
国(国土交通省東京航空局)
契約担当官 東京航空局長 ●
借受人:住所
運営権者 北海道エアポート株式会社代表者
(国有財産無償貸付契約書(空港用地))別紙1 貸付物件
本契約第 20 条第 1 項に定める「別紙 7-1 の様式の別紙 1 に記載の貸付物件」は、関連資料集の
「国有財産無償貸付契約書(空港用地)に係る貸付物件」に示す物件とする。
※上記表及び本別紙の別添図面は、実施契約締結日【注:実施契約締結日から国有財産等無償貸付契約(空港用地)締結日までの間に国が当該表及び図面の更新を行った場合には、「実施契約締結日」に代えて当該更新を行った日を記載する。】現在の貸付物件を示したものであり、国は、各空港運営事業開始日までに上記表及び当該図面の更新を行うものとする。国は、各空港運営事業開始日までの間、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ貸付物件の変更を行うものとし、当該貸付物件の変更を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行い、貸付物件変更の結果上記表又は当該図面が更新された場合にはこれを速やかに運営権者に通知するものとする。
別紙 7-2 国有財産無償貸付契約書(建物・工作物)
貸付人国土交通省東京航空局(以下「国」という。)と借受人北海道エアポート株式会社(以下
「運営権者」という。)は、北海道内国管理4空港特定運営事業等(以下「本事業」という。)の実施にあたって、北海道内国管理4空港の空港用地に附帯する建物及び工作物を無償で使用することを許諾するため、令和元年 10 月 31 日付北海道内国管理4空港特定運営事業等公共施設等運
営権実施契約書(以下「実施契約」という。)第 20 条第 1 項に基づき、ここに国有財産について無償貸付契約(以下「本契約」という。)を締結する。
(定義)
第 1 条 実施契約において定義されている用語は、本契約において別段の規定がない限り、本契約においても同じ意味を有するものとする。
2 実施契約と本契約の間に齟齬がある場合、本契約が実施契約に優先して適用される。
3 本契約における各条項の見出しは参照の便宜のためのものであり、本契約の条項の解釈に影響を与えないものとする。
(貸付物件)
第 2 条 国は、PFI 法第 71 条第 1 項及び本契約に従い、運営権者に対し、別紙 1 の貸付物件を無償で使用することを許諾する。
(使用目的)
第 3 条 運営権者は、実施契約に基づき、貸付物件を本事業の実施以外の用途に使用してはならない。
(貸付期間)
第 4 条 貸付期間は、各空港の空港運営事業開始日から空港運営事業終了日までとする。ただし、当該期間が国有財産法その他の法令上の貸付期間の上限(以下「法定貸付期間」という。)を超えることとなる場合には、貸付期間は法定貸付期間の満了をもって終了するものとするが、当該満了日の 1 年前までに国から何ら申し出がないときは、貸付期間は、当該満了日からさらに法定貸付期間にわたって自動的に更新されるものとし、以後同様とする。ただし、本条による更新後の貸付期間の満了前に空港運営事業終了日が到来するときは、貸付期間は空港運営事業終了日までとする。
(貸付物件の引渡し)
第 5 条 国は、運営権者に対し、第 4 条に定める貸付期間の初日に、貸付物件を運営権者に引渡すものとする。
(瑕疵担保等)
第 6 条 国は、実施契約に定める場合を除き、貸付物件について瑕疵担保責任を一切負担しな
い。
(権利譲渡等の禁止)
第 7 条 運営権者は、貸付物件の使用権その他の権利について、第三者に譲渡若しくは転貸し、又は抵当権、質権その他の担保物権を設定することはできない。ただし、ビル施設等事業者によるビル施設等の所有に必要な範囲で運営権者が貸付物件の一部をビル施設等事業者に貸し付ける場合(有償又は無償のいずれかを問わない。)、実施契約第 27 条に基
づき貸付物件の一部の貸付けを行う場合及び実施契約第 58 条第 4 項に基づき国が事前に承認した場合は、この限りではない。
(貸付物件の変更)
第 8 条 運営権者は、貸付物件について現状を変更(軽微な変更を除く。)しようとするときは、実施契約に定めるところに従って、必要な国の承認等を得なければならない。
(物件保全義務及び調査協力義務)
第 9 条 運営権者は、善良な管理者としての注意をもって貸付物件の維持保全に努めなければならない。
2 国は、随時、貸付物件について、その使用状況を実地に調査することができ、この場合、運営権者はかかる調査に協力しなければならないものとする。
3 運営権者は、第 1 項の注意義務を果たさないことに起因して貸付物件が毀損し、第三者に損害を与えた場合には、その賠償の責任を負うものとする。
4 前項の場合において、国が運営権者に代わって当該賠償の責任を果たした場合には、運営権者に求償することができるものとする。
(本契約の解除)
第 10 条 国は、実施契約が解除その他の理由で空港運営事業終了日前に終了した場合に限り、本契約を解除することができる。
2 前項の規定に関わらず、国は、第 4 条に定める貸付期間中に貸付物件を国又は公共団体において、公共用、公用又は公益事業の用に供するため必要を生じたときは、国有財産法(昭和 23 年法律第 73 号)第 19 条が準用する同法第 24 条第 1 項の規定に基づき、本契約を解除することができる。
(本契約終了時の処理)
第 11 条 前条に基づき本契約が終了した場合の貸付物件上の施設の取扱いその他の処理については、実施契約の規定に従う。
(損害賠償等)
第 12 条 運営権者は、本契約に定める義務を履行しないため国に損害を与えたときは、その損害を賠償しなければならない。
2 運営権者は、運営権者に帰すべき事由により、第 10 条第 1 項の規定に基づき本契約が解除されたときは、国の受けた損害を賠償しなければならない。
3 運営権者は、第 10 条第 2 項の規定に基づき本契約が解除された場合において損失が生じたときは、国に対し、国有財産法第 19 条が準用する同法第 24 条第 2 項の規定に基づきその補償を請求することができる。
(有益費等の放棄)
第 13 条 運営権者は、本契約が終了した場合において貸付物件を返還するときは、運営権者が支出した必要費及び有益費等については、実施契約に規定するものを除き、国に対しその償還等の請求をすることができない。
(契約の費用)
第 14 条 本契約の締結に関して必要な費用は、運営権者の負担とする。
(権利義務の譲渡の禁止)
第 15 条 国は、運営権者の事前の書面による承諾なくして、貸付物件を第三者に対して譲渡し、又はその他の処分を行ってはならない。
(秘密保持義務)
第 16 条 国及び運営権者は、相手方当事者の事前の書面による承諾がない限り、本契約に関する情報(本事業を実施するうえで知り得た秘密を含む。)を他の者に開示してはならない。
2 前項の規定にかかわらず、国及び運営権者は、以下の場合に限り、本契約に関する情報を開示することができる。
(1) 特定の第三者に対して開示することが予定されている情報を当該第三者に対して開示する場合
(2) ①当該情報を知る必要のある国若しくは道内地方管理3空港管理者又は運営権者の従業員等(国若しくは道内地方管理3空港管理者の職員又は運営権者の役員を含む。)若しくは国若しくは道内地方管理3空港管理者又は運営権者の弁護士、公認会計士、税理士等の専門家、又は②当該情報を知る必要のある運営権者の親会社、子会社、関連会社その他関係会社としてあらかじめ国との間で合意された会社等若しくはそれらの従業員等若しくはそれら会社等の弁護士、公認会計士、税理士等の専門家に対して、国及び運営権者と同一の秘密保持義務を負うことを条件として開示する場合
(3) 本条の規定に違反することなく第三者に既に知られている情報を、当該第三者に対して開示する場合
(4) 既に公知の事実となっている情報を、第三者に対して開示する場合
(5) 法令又は裁判所の命令により開示を求められた情報を開示する場合
(6) 国が本契約の締結版を公表する場合
3 前二項の規定は、国及び運営権者による本契約の完全な履行又は本契約の終了にかかわらず、有効に存続する。
(裁判管轄)
第 17 条 本契約に関する紛争又は訴訟については、東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
(信義誠実等の義務)
第 18 条 国及び運営権者は、信義を重んじ、誠実に本契約を履行しなければならない。
2 運営権者は、貸付物件が国有財産であることを常に考慮し、適正に使用するよう留意しなければならない。
(疑義についての協議)
第 19 条 本契約について各条項及び条件の解釈について疑義を生じたとき又は本契約に規定のない事項については、国及び運営権者が協議のうえこれを定めるものとする。
上記の契約の締結を証するため本契約 2 通を作成し、両者記名押印のうえ、各自その 1 通を保有する。
令和●年●月●日
貸付人:住所
国(国土交通省東京航空局)
契約担当官 東京航空局長 ●
借受人:住所
運営権者 北海道エアポート株式会社代表者
(国有財産無償貸付契約書(建物・工作物))別紙1 貸付物件
本契約第 20 条第 1 項に定める「別紙 7-2 の様式の別紙 1 に記載の貸付物件」は、関連資料集の
「国有財産無償貸付契約書(建物・工作物)に係る貸付物件」に示す物件とする。
※上記表は、実施契約締結日【注:実施契約締結日から国有財産無償貸付契約(建物・工作物)締結日までの間に国が当該表の更新を行った場合には、「実施契約締結日」に代えて当該更新を行った日を記載する。】現在の貸付物件を示したものであり、国は、各空港運営事業開始日までに上記表の更新を行うものとする。国は、各空港運営事業開始日までの間、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ貸付物件の変更を行うものとし、当該貸付物件の変更を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行い、貸付物件変更の結果上記表が更新された場合にはこれを速やかに運営権者に通知するものとする。
別紙 8-1 転使用貸借対象用地(国使用部分)
本契約第 20 条第 3 項に定める「別紙 8-1 に記載された用地」は、関連資料集の「転使用貸借対象用地(国使用部分)」(以下、本別紙において「本資料」という。)に示す用地とする。
※本資料は、本契約締結日現在の転使用貸借対象用地(国使用部分)を示したものであり、国は、各空港運営事業開始日までに本資料の更新を行うものとする。国は、各空港運営事業開始日までの間、本事業の実施に合理的に必要となる範囲でのみ転使用貸借対象用地(国使用部分)の変更を行うものとし、当該転使用貸借対象用地(国使用部分)の変更を行おうとする場合には事前に運営権者に対してこれを通知し説明を行い、転使用貸借対象用地(国使用部分)変更の結果本資料が更新された場合にはこれを速やかに運営権者に通知するものとする。
別紙 8-2 転使用貸借契約書
貸付人北海道エアポート株式会社(以下「運営権者」という。)と借受人国土交通省東京航空局(以下「国」という。)は、別紙 1 の貸付物件を無償で使用することを許諾するため、令和元
年 10 月 31 日付北海道内国管理4空港特定運営事業等公共施設等運営権実施契約書(以下「実施
契約」という。)第 20 条第 3 項に基づき、ここに民法第 593 条の規定に定める使用貸借契約(以下「本契約」という。)を締結する。
(定義)
第 1 条 実施契約において定義されている用語は、本契約において別段の規定がない限り、本契約においても同じ意味を有するものとする。
2 実施契約と本契約の間に齟齬がある場合、本契約が実施契約に優先して適用される。
3 本契約における各条項の見出しは参照の便宜のためのものであり、本契約の条項の解釈に影響を与えないものとする。
(貸付物件)
第 2 条 運営権者は、国に対し、別紙 1 の貸付物件を無償で使用することを許諾する。
2 別紙 1 記載の貸付物件については、本契約締結時においては国有財産台帳の記載をもって特定するものとし、本契約締結後、道内国管理4空港の空港用地の見直し、境界確定、RESA の整備等によって、国が空港用地の告示を変更したときは、当該変更後の空港用地をもって、当然に貸付物件が変更又は終了されたものとみなす。
(用途)
第 3 条 国は、貸付物件を別紙 1 に記載した用途以外の用途に使用してはならない。
(貸付期間)
第 4 条 貸付期間は、貸付物件の所在する空港ごとの空港運営事業開始日から空港運営事業終了日までとする。
(貸付物件の引渡)
第 5 条 運営権者は、国に対し、第 4 条に定める貸付期間の初日に、国から空港用地等の貸付を受けたのと同時に、貸付物件を国に引渡すものとする。
(瑕疵担保)
第 6 条 運営権者は、実施契約に定める場合を除き、貸付物件について瑕疵担保責任を一切負担しない。
(権利譲渡等の禁止)
第 7 条 国は、貸付物件の使用権その他の権利について、第三者に譲渡若しくは転貸し、又は