IBM Digital Commerce
サービス記述書
IBM Digital Commerce
本「サービス記述書」はIBM がお客様に提供する「クラウド・サービス」について規定するものです。お客様とは、契約を結ぶ当事者、その許可ユーザーおよび「クラウド・サービス」の受領者を意味します。適用される
「見積書」および「証書(PoE)」は、別途「取引文書」として提供されます。
1. クラウド・サービス
IBM Digital Commerce は、企業消費者間(B2C) 向けのデジタル販売を可能にする、e-コマース・クラウド・サービスです。IBM はインフラストラクチャー(ネットワーク、ストレージおよび計算リソース) を管理し、アプリケーションにフィックスを適用し、インフラストラクチャーならびに適用されるセキュリティー管理およびプライバシー管理を維持します。
「クラウド・サービス」は、お客様が「拡張機能」を実装してお客様の固有のビジネス要件を満たせるように設計されています。IBM Digital Commerce – Standard Edition では、以下の機能が利用可能です。主要機能には以下が含まれます。
a. 複数ストアフロントの作成
「クラウド・サービス」は、お客様が、地理的領域、お客様の複数のブランド、マーケット・セグメント、お客様の個別のxx顧客またはビジネス・モデルなどに基づいて、異なるオーディエンスを対象とした多数のストアを運営できるようにします。マーチャンダイジング・データやマーケ ティング・データなどの資産を共有するために、拡張サイト機能を使用することができます。
b. カートおよびチェックアウト
各ストアフロントでは、買い物客は購入する品目をカートに入れることができます。その後、
チェックアウト・プロセスでカートの処理が行われ、その間に顧客の情報、住所および支払い方法が取り込まれます。チェックアウトが終了する時点で、xxxの中身は注文に変換されます。
c. ビジネス・ユーザー向けのツール
「クラウド・サービス」には、ストアの管理、マーチャンダイジング、およびマーケティングの作業をサポートするビジネス・ユーザー向けのツールが含まれています。これらのタスクには、カタログ、プロモーション、キャンペーン、価格、ページ・レイアウト、およびストアの管理が含まれます。
d. ナビゲーションと検索
「クラウド・サービス」は、自動的な検索項目提案、スペル修正、検索ベースのマーチャンダイジング・ルール、検索項目アソシエーションの管理などのフィーチャーをサポートする、拡張可能な検索機能を提供します。
e. お客様サービス
「クラウド・サービス」では、お客様サービス担当員(CSR) は、ゲストのお客様および登録済みのお客様の代わりに行動できます。CSR はお客様のアカウントを管理したり、注文の取り消しや追加オーダーを行ったり、顧客として買い物をしたりできます。
f. 開発者向けのツール
「クラウド・サービス」には、ソフトウェア開発キットを提供するIBM Digital Commerce SDK が含まれています。このソフトウェア開発キットを使用することで、お客様は、独自のビジネス要件を満たすためにビジネス・ロジックを拡張したり、お客様のサイトの外観を変更したりするためのものを含む「拡張機能」を構築してテストすることができます。
1.1 IBM Digital Commerce – Standard Edition
IBM Digital Commerce – Standard Edition には以下のリソースおよびサービスが含まれます。詳細については、「追加条件」の項を参照してください。
● 2 つの非実稼働環境
● 実稼働環境: 1
● 最大 3 か月のセットアップおよび実稼働準備態勢
● IBM Digital Commerce Software Development Kit (ダウンロード可能)
● IBM Watson Content Hub – Essentials Edition (下記の制限あり)
● IBM Watson Campaign Automation – IBM Watson Campaign Automation Transact (下記の制限あり)
1.2 オプションのクラウド・サービスのアドオン
1.2.1 IBM Digital Commerce – Standard Edition AddOn – Non Production Environment
本アドオン・サブスクリプション・サービスでは、お客様に、IBM Digital Commerce Standard Edition の追加の「非実稼働環境インスタンス」が提供されます。
1.2.2 IBM Digital Commerce – Standard Edition AddOn – Production Readiness Extension
以下の第 7.3 条 [セットアップおよび実稼働準備態勢] の記載に従い、IBM の支配の及ばない理由により、
「セットアップサービス」が該当するセットアップ期間を超える期間を要する場合、サービスを必要とする追加の各月に対して追加の Production Readiness Extension アドオン料金がお客様に請求されます。
2. セキュリティーの内容
本「クラウド・サービス」は、IBM の「クラウド・サービス」に関する「Data Security and Privacy Principles」(xxxx://xxx.xxx.xxx/xxxxx/xxxx-xxxxxxxx で入手可能) および本セクションの追加条件に従うものとします。IBM の「Data Security and Privacy Principles」が変更される場合であっても、それにより「クラウド・サービス」のセキュリティーのレベルが低下することはありません。
保護対象のデータの処理およびデータの特性により提示されるリスクに対して技術的および組織上のセキュリティー対策が適切であると、お客様がデータ管理者として判断する場合には、本「クラウド・ サービス」を使用して、個人データが含まれるコンテンツを処理することができます。お客様は、本
「クラウド・サービス」がセンシティブ個人データや追加の規制要件の対象となるデータを保護するためのフィーチャーを提供するものではないことを認識しています。お客様は、IBM がコンテンツに含まれているデータのタイプを把握していないこと、および「クラウド・サービス」の適合性や適用中のセキュリティー保護に関して評価を行えないことに同意します。
2.1 セキュリティー機能および責任
「クラウド・サービス」には、以下のセキュリティー機能が実装されています。
「クラウド・サービス」では、IBM ネットワークとエンドポイントのネットワークまたはマシンとの間のデータ伝送中、使用されるプロトコルに応じてコンテンツが暗号化されます。本「クラウド・サービス」では、保存時にファイル・レベルの暗号化によりデータの暗号化を行います。お客様は、データの伝送時に、コンテンツの転送にはセキュア・プロトコル (SFTP など) を用いるように徹底する責任を負います。
2.2 Payment Card Industry (PCI) アカウント・データ
「クラウド・サービス」は、「PCI アカウント・データ」の保存または処理を目的としていません。
「PCI アカウント・データ」のエクスポージャーの危険を制限するために、iFrame を使用して、またはお客様のブラウザーから PCI に準拠した決済プロバイダーに「PCI アカウント・データ」を直接転送するその他のテクノロジーを使用して、「PCI アカウント・データ」を転送することが推奨されます。
この「クラウド・サービス」では、「PCI アカウント・データ」がネットワークを通過し、DMZ およびアプリケーション層内のサーバー・イメージで処理されることを許可します。「PCI アカウント・データ」は、メモリー内で処理し、お客様の決済プロバイダーに転送することができますが、データベースに転送すること、および「クラウド・サービス」が格納されている装置のファイル・システムに書き込むことは許可されません。
3. サービス・レベル・アグリーメント
IBM は、「PoE」に記載するとおり、「クラウド・サービス」に関して、以下の可用性のサービス・レベル・アグリーメント(以下「SLA」といいます。) を提供します。「SLA」は保証ではありません。
「SLA」はお客様にのみ提供され、実稼働環境における使用に対してのみ適用されます。
3.1 可用性クレジット
お客様は、「クラウド・サービス」が利用できず、業務に重大な影響が及んだことを最初に知り得たときから 24 時間以内に、IBM テクニカル・サポート・ヘルプデスクに対して「重要度 1」のサポート・チケットを記録するものとします。お客様は、あらゆる問題診断および解決に関して IBM を合理的な範囲で支援するものとします。
「SLA」の未達を申告するサポート・チケットは、契約月の末日から 3 営業日以内に提出するものとします。有効な「SLA」の申告に対する補償は、「クラウド・サービス」の実稼働システム処理が利用できない時間(以下「ダウンタイム」といいます。) に基づいた「クラウド・サービス」の将来の請求に対するクレジットになります。「ダウンタイム」は、お客様が当該事象を報告した時点から「クラウド・サービス」が復元される時点までの間で計測され、次のものに関連する時間は含まれません。保守のための計画停止または発表された停止、IBM の支配の及ばない原因、お客様または第三者のコンテンツもしくはテクノロジーの問題または設計もしくは指示、サポート対象外のシステム構成およびプラット フォームまたはその他お客様による誤り、お客様に起因するセキュリティーに関する事故もしくはお客様によるセキュリティー・テスト、拡張機能、または「クラウド・サービス」の適切な API もしくは
「ユーザー出口」を使用または呼び出すための、もしくはそれに対して適切に拡張するための機能拡張を行わないこと。IBM は、下表のとおり、各契約月における「クラウド・サービス」の累積的な可用性に基づき、適用しうる最大の補償を適用します。各契約月の補償の合計額は、「クラウド・サービス」に対する年額料金の 12 分の 1 の 10% を超えないものとします。
バンドルされた「クラウド・サービス」の場合(個別の「クラウド・サービス」オファリングをパッケージ化し、単一オファリングとして、単一の合算料金で販売しているもの)、補償は、バンドルされた「クラウド・サービス」に対する 1 つにまとめられた月額料金に基づいて計算されるものであり、各個別
「クラウド・サービス」に対する月額サブスクリプション料金に基づいて計算されるものではありません。お客様は、1 つの個別「クラウド・サービス」に関する請求のみ、一度にまとめて提出することができます。
3.2 サービス・レベル
「契約月」における「クラウド・サービス」の可用性
「契約月」における可用性 | 補償 (申告の対象である「契約月」における 「月額サブスクリプション料金」* の割合) |
< 99.9% | 2% |
< 98% | 5% |
< 97% | 10% |
*「クラウド・サービス」が IBM ビジネス・パートナーから取得されたものである場合、月額サブスクリプション料金は、申告の対象である「契約月」に対して有効な「クラウド・サービス」のその時点での最新の表示価格に基づいて計算され、それを 50% 割引した額となります。IBM は、直接お客様に払い戻します。
「可用性」は、以下のとおり算出されます。契約月における分単位の総時間数から、契約月における
「ダウンタイム」の分単位の総時間数を差し引き、それを契約月における分単位の総時間数で除することにより算出され、結果はパーセントで表します。
例:「契約月」における「ダウンタイム」が合計 500 分である場合
30 日の「契約月」における合計 43,200 分 - 予定外の「ダウンタイム」500 分 = 42,700 分 合計 43,200 分 | =「契約月」における 98.8% の可用性につき 2% の「可用性クレジット」 |
4. テクニカル・サポート
「クラウド・サービス」のテクニカル・サポートは、電子メール、電話、およびオンライン問題報告システムを介して提供されます。IBM は、テクニカル・サポートの連絡先情報ならびにその他情報およびプロセスを規定するIBM Software as a Service Support Handbook (xxxxx://xxx- 00.xxx.xxx/xxxxxxxx/xxxxxxx/xxxxxxxx.xxxx にオンライン掲載) を提供します。テクニカル・サポートは
「クラウド・サービス」と共に提供されるものであり、別個のオファリングとして提供されるものではありません。
5. エンタイトルメントおよび課金情報
5.1 課金単位
「クラウド・サービス」は、「取引文書」に記載された課金単位に基づいて提供されます。
a. 「10 万オーダー・ライン」は、「クラウド・サービス」を取得する際の課金単位です。「注文」と は、「クラウド・サービス」で定義される文書タイプです。「オーダー・ライン」は、「注文」の 行項目です。お客様の「PoE」または「取引文書」に定める課金期間中に、「クラウド・サービス」によって管理または処理される「オーダー・ライン」の総数(「10 万」単位で切り上げ) をカバー
するのに十分なエンタイトルメントを取得しなければならないものとします。
b. 「インスタンス」は、「クラウド・サービス」を取得する際の課金単位です。「インスタンス」とは、「クラウド・サービス」の特定の構成へのアクセスを意味します。お客様の「PoE」または
「取引文書」に定める課金期間中にアクセスおよび利用が可能な「クラウド・サービス」の「インスタンス」ごとに十分なエンタイトルメントを取得しなければならないものとします。
5.2 セットアップ料金
オンデマンドセットアップ料金は、発注された場合、サービスに対して「取引文書」に記載された料金で請求されます。
5.3 超過料金
課金期間中の「クラウド・サービス」の実際の利用が、「PoE」に記載されたエンタイトルメントを超える場合には、かかる超過が生じた月の翌月に、「取引文書」に記載された料金で超過料金が請求されます。
6. 期間および更新オプション
「クラウド・サービス」の期間は、「サービス記述書」に記載されるとおりに「実稼働準備態勢」がなされたときに開始し、「PoE」に明記されている「終了日」まで継続します。「PoE」には、「クラウド・サービス」が自動的に更新されるか、継続利用ベースで続行されるか、期間満了時に終了するかが記載されます。
自動更新の場合には、お客様が期間満了日の少なくとも 90 日前までに書面により更新しないことを通知する場合を除き、「クラウド・サービス」は、「PoE」に定める期間につき自動更新されます。「クラウド・サービス」の営業活動終了の通知後に自動的に「クラウド・サービス」が更新された場合、当該更新期間は、発表された営業活動終了日までに終了します。
継続利用の場合は、「クラウド・サービス」は、お客様が 90 日前までに書面により終了を通知するまで、
月単位で継続利用することができます。「クラウド・サービス」は、かかる 90 日の期間後の暦月末日まで引き続き利用することができます。
7. 追加条件
7.1 共通事項
お客様は、IBM が広報活動またはマーケティングのコミュニケーションにおいて、お客様を「クラウド・サービス」の利用者として公に言及できることに同意します。
7.2 拡張機能
拡張機能により、お客様は「クラウド・サービス」を構成し、「クラウド・サービス・アプリケーション」に対してソフトウェア拡張機能を作成してお客様のビジネス要件を満たすことができます。拡張機
能は「クラウド・サービス」の使用において提供されるコンテンツであり、「クラウド・サービス」の一部ではありません。お客様は、すべての「拡張機能」の開発、管理、保守およびサポートの責任を負います。お客様は、「拡張機能」を作成するために、IBM か、IBM が書面で特別に権限を与えた第三者の請負業者と、別途契約を結ぶことができます。お客様は、かかる第三者の請負業者にこれらの条件を守らせる責任を負います。
a. 「拡張機能」には以下の追加的な条件が適用されます。
(1) IBM は、本契約の条件を遵守するために「機能拡張」に関する設計文書、テスト計画、テス
ト結果およびオブジェクト・コードを精査した上で承認または拒否する権利を有しています。
(2) IBM はお客様に、IBM が指定した性能テストを実行するよう要求できます。お客様は、「クラウド・サービス」の導入前に十分な時間を設けて、かかる設計文書、テスト計画および結果、ならびにオブジェクト・コードを精査用にIBM に提供するものとし、またIBM が特定した問題の解決においてIBM に協力するものとします。
(3) お客様は、ウィルス、トロイの木馬、サービス妨害およびその他の破壊的な技術や隠れ技術を含む、マルウェアが「拡張機能」に含まれるのを防ぐためのプログラムを実装して維持することに同意します。
(4) IBM は、セキュリティーの脆弱性もしくはマルウェア、またはその両方を見つけるために
「拡張機能」を監視およびスキャンできるものとします。IBM は、「クラウド・サービス」環境から「拡張機能」を削除したり、当該のセキュリティーの脆弱性またはマルウェアの問題が解決するまで「クラウド・サービス」を停止したりできます。
(5) 「拡張機能」は、「クラウド・サービス」とは無関係に動作する第三者の市販ソフトウェア製品やパッケージ・ソフトウェア製品を含んだり、加えたりすることはありません。また、かかる第三者の市販ソフトウェアやパッケージ・ソフトウェアの追加は禁止されています。
(6) お客様は、スタッフの研修を行い、サブスクリプションの期間中に「クラウド・サービス」と「拡張機能」を使って作業を行うのにふさわしい知識とスキル・レベルを備えたスタッフを維持する責任を負います。必要な研修や教育支援は、お客様が費用を負担します。お客様には相応の支援を受けて自らの必要な業務を遂行する能力がないとIBM が判断した場合、 IBM は自らの判断で、IBM の専門サービス担当員が行う実地の知識移転活動に参加することをお客様に要求することができます。かかる知識移転活動は、IBM と IBM の関連会社間のものである場合を除き、お客様が費用を負担します。IBM は、お客様の要求を受けてお客様にかかる研修を追加料金で提供します。
(7) お客様、またはお客様のライセンサーは、「クラウド・サービス」でホストするためにIBMに提供される「拡張機能」のあらゆる権利、権原、および権益またはライセンスを保持します。お客様は、「クラウド・サービス」でホストするためにお客様が「お客様の拡張機能」
を IBM に提供するために必要なすべての権利を有していること、さらに「お客様の拡張機能」および「クラウド・サービス」を用いたIBM によるホスティングのいずれも、第三者の特許
もしくは著作権を侵害していないことを、IBM に対して表明し保証します。
(8) お客様は、全世界にわたる無償で支払い済みの取り消し可能かつ再使用許諾可能なベースで、
「機能拡張」に対するすべての権利およびライセンスを IBM に付与し、またIBM や IBM の従契約者が「拡張機能」をホストし、その他の方法で自らの義務を遂行するために必要な、すべての「拡張機能」に対する「必要な同意」を速やかに取得し、有効な状態に維持するこ
とに同意します。要求に応じて、お客様は、かかる権利、ライセンス、または「必要な同意」の証拠をIBM に提供するものとします。お客様がかかる権利、ライセンス、または「必要な 同意」を速やかに取得しIBM に提供できないことにより、IBM の義務遂行に影響を及ぼす限 りにおいて、IBM はかかる義務から免責されるものとします。本項において、「必要な同意」とは、「拡張機能」のプロバイダー、ライセンサーまたは所有者の所有権または知的財産権
を侵害することなく、本「サービス記述書」の遂行上必要な範囲でのみ「拡張機能」に電子的その他の形式で、アクセスし、これを使用し、改変(二次的著作物の作成を含みます。) するための権利または使用許諾をIBM およびその従契約者に付与するために必要な同意、使用許諾または承認を意味します。
(9) お客様は、「拡張機能」を通じてお客様により導入されるコード、データおよびその他の作成物がセキュリティー・リスクを高めたりしないことや、本「サービス記述書」に対する修正や補足を通じてIBM が明確に同意する場合を除き、追加的な認定要件を必要としないことを保証します。 上記のいずれも制限することなく、お客様は以下を行うものとします。(a) す
べての「拡張機能」について Web アプリケーションや静的コードの脆弱性スキャンを実行し、さらに(b)「拡張機能」に含まれる、または「拡張機能」に関連して提供される脆弱性スキャ ンによって特定されたエクスポージャーの存在を書面によりIBM に開示するものとします。
b. お客様は、すべての「環境」で「拡張機能」のすべてのテストを展開して実行する責任を負います。
c. 「拡張機能」の作成やその他の統合されたコンポーネントの起動など、「拡張機能」を支援するた めに IBM が実行する追加的な作業は、IBM とお客様の間の別途作業指示書に記載することができ、またかかる作業指示書に記載された条件および料金に従って請求される別途料金が適用されます。
7.3 セットアップおよび実稼働準備態勢
IBM は、「クラウド・サービス」の「実稼働準備態勢」を整えるために、3 か月間、本条に記載された
「セットアップ・サービス」を提供します。
「セットアップ・サービス」には以下が含まれます。
a. 「クラウド・サービス環境」のプロビジョニング
b. お客様が、お客様の「拡張機能」の最初の導入を完了できるように「実稼働環境」を整えること。
「セットアップ・サービス」はリモートで提供されます。
IBM の支配の及ばない理由により、「セットアップ・サービス」が該当するセットアップ期間を超える期間を要する場合、追加の各月についてProduction Readiness Extension の料金がお客様に請求されます。
「セットアップ・サービス」には、実装サービス(例: お客様の事業または技術に関する特定のニーズ(容量に関する要件、ルック・アンド・フィールのほか、その他の要件およびインターフェース要件ならびに「拡張機能」の構築など) を満たすための、「クラウド・サービス」その他によってサポートされるお客様の e-コマース・ソリューションのカスタマイズ、構成および実装) は含まれません。これらのサービスは別途サービス契約に基づいて取り扱われます。
「実稼働準備態勢」は、以下の基準が満たされたときに、達成されたものとみなされます。(1)「セットアップ・サービス」が完了したとき、および(2) お客様が、「実稼働環境」への「拡張機能」の最初の導入を完了したとき。
「取引文書」に明記された「クラウド・サービス」のサブスクリプション料金は、「実稼働準備態勢」の時点で開始します。
7.4 IBM Watson Content Hub
IBM Digital Commerce には、IBM Watson Content Hub – Essentials Edition の機能が含まれます。
IBM Watson Content Hub – Essentials Edition は「クラウド・サービス」を支援するものとしてのみ使用することができ、さらにIBM Digital Commerce Cloud Service の一部として提供されるストアフロントで表示される静的コンテンツのストレージと管理、またはそのチェックアウト API を使用するものに制限されます。お客様がその他のチャネル(たとえば、IBM Marketing Cloud または第三者ソリューションで提供されるマーケティング電子メール) でこのコンテンツを使用すること、またはビデオをロードすることを希望する場合には、IBM Watson Content Hub のサブスクリプションを購入しなければなりません。
「クラウド・サービス」をサポートするためのIBM Watson Content Hub – Essentials Edition の使用には、無制限の「資産ストレージ」および「データ転送」が含まれます。
7.5 IBM Watson Campaign Automation
IBM Digital Commerce には、IBM Watson Campaign Automation – IBM Watson Campaign Automation Transact
の機能が含まれます。
IBM Watson Campaign Automation – IBM Watson Campaign Automation Transact は「クラウド・サービス」を支援するものとしてのみ使用することができ、さらに IBM Digital Commerce Cloud Service で生成される、カスタムの商標が付いた 1 対 1 の取引メッセージに制限されます (アカウントのアクティブ化、パスワード・リセット、ほしいものリストの送信、注文の受信)。お客様がその他のチャネル(たとえば、第
三者ソリューション) でこの機能を使用することを希望する場合には、IBM Watson Campaign Automationのサブスクリプションを購入しなければなりません。「クラウド・サービス」をサポートするための IBM Watson Campaign Automation – IBM Watson Campaign Automation Transact の使用には、無制限の「デジタル・メッセージ」が含まれます。
7.6 イネーブリング・ソフトウェア
本「クラウド・サービス」には、「クラウド・サービス」期間にわたって、「クラウド・サービス」のお客様による使用に関連してのみ使用することのできる以下のイネーブリング・ソフトウェアが含まれます。
● Digital Commerce Software Development Kit
7.7 IBM による「お客様データ」の使用
IBM は、お客様による「クラウド・サービス」の利用に関する匿名のデータおよび総計のデータを蓄積して分析し、さらに、報告書、研究論文、分析、およびこれらの蓄積および分析から生じるその他の作
業の結果 (以下、総称して「蓄積データ」といいます。) を作成することができるものとします。IBM は、
「蓄積データ」に対するすべての権利を保持するものとします。IBM は、「クラウド・サービス」の更新をテストおよび検証することを唯一の目的として、IBM 製品のテストおよび品質向上を目的とする場合に限り、追加の「非実稼働環境」にお客様のデータをコピーすることができます。かかる追加の「非実稼働環境」のプロビジョニングを追加料金で行います。ただし、「非実稼働環境」がその他の目的で使用できないことを条件とします。
7.8 終了時の義務
本契約に定める終了後の義務に加えて、本契約または本「サービス記述書」の満了時または理由を問わない終了時に、以下のとおりとします。
● IBM は、追加料金を課すことなく、満了または終了後 30 日以内に提出されたお客様の書面による要求に応じて、お客様の最新の取引データの完全なコピーを「アプリケーション」内で元から入手可能なフォーマットで、お客様に提供します。かかるデータを提供した後、保存していたデータを削除します。
● お客様が正式な終了計画を要求する場合、IBM 以外のデータセンターへの「環境」の移行を支援するためにIBM が負担する取り組みまたは費用については、両当事者が合意する料金および条件にて、別途契約に定めるものとします。
7.9 お客様の補償
本契約中の「クラウド・サービス」に関して、お客様は、以下のいずれかに起因または関連する第三者請求につき、IBM を補償、防御および免責することに同意するものとします。1) お客様もしくはお客様の代理人を務める第三者が「環境」内に作成したコンテンツ、またはお客様もしくはお客様の代理人を務める第三者が「環境」内に提供、アップロードもしくは移転したコンテンツ (IBM が提供した、または IBM のために提供されたコンテンツは除きます)、2) お客様によりもしくはお客様のために「クラウド・サービス」内で作成されるデータ、またはお客様により「環境」内に提供、アップロードもしくは移転
されたデータ、または 3) お客様もしくはお客様のユーザーによる本契約に定める「クラウド・サービス」の使用に関する禁止事項への違反。ただし、(i) IBM は、当該請求に関し速やかに書面でお客様に通知し、
(ii) お客様は当該請求の抗弁および和解につき単独の決定権を有するものとし、また (iii) IBM はお客様の費用負担で、お客様が合理的に要求するすべての情報および援助を提供するものとします。
7.10 第三者のサービス
「クラウド・サービス」には、「第三者のサービス」との統合、それらへのリンクを含むか、それらにアクセスするために使用することができます。「第三者のサービス」へのアクセスは特定物として「現状有姿」で提供され、権原の保証、第三者権利の非侵害または非抵触の保証、ならびに商品性および特定目的適合性に関する黙示の保証を含む、明示または黙示のいかなる保証もされません。
お客様は、「第三者のサービス」にアクセスし、またはこれを使用するために、第三者と別途契約を締結し、これを遵守する責任を負います。IBM は、「クラウド・サービス」においてこのオファリングに基づきかかる「第三者のサービス」を提供しません。お客様が別途取引において IBM からかかる「第三者のサービス」を別途取得することができる範囲を除き、IBM は、かかる別途契約の当事者ではありま
せん。本契約の明示的な条件として、お客様は、「クラウド・サービス」と併せてかかるサービスを使用することを希望する範囲で、かかる別途契約の条件を遵守することに同意するものとします。お客様自ら、「クラウド・サービス」ユーザーまたはエンド・ユーザーが、「クラウド・サービス」にリンクされた、または「クラウド・サービス」からアクセス可能なかかる「第三者のサービス」への「コンテンツ」の伝送に同意する場合、お客様、「クラウド・サービス」ユーザーおよびエンド・ユーザーは、
「コンテンツ」の当該伝送を可能にする同意をIBM に提供するものとします。ただし、かかる対話は、お客様と「第三者のサービス」を提供する第三者の間でのみ行われるとみなされるものとします。
7.11 定義
「アプリケーション」とは、次のものの原本ならびにそのすべての複製物または部分的複製物を含め、
「クラウド・サービス」の基本機能を提供するIBM のソフトウェア製品をいいます。IBM が提供し、お客様が「クラウド・サービス」を通じてアクセス可能な、1) 機械可読形式の命令およびデータ、2) コン
ポーネント、3) オーディオ・ビジュアル・コンテンツ (画像、テキスト、録音、またはピクチャーなど)、
4) 関連するライセンス資料、ならびに 5) ライセンス・ユース・ドキュメントまたはキー、および付属文書。
「アセット・ストレージ」は、「クラウド・サービス」をサポートするために IBM Watson Content Hubで管理される、すべてのコンテンツおよびアセットのために必要な合計ストレージ (GB 単位) と定義します。
「データ転送」は、「クラウド・サービス」をサポートするためにIBm Watson Content Hub からのコンテンツまたはアセットのパブリッシュを要求するアプリケーションで消費される、データ転送合計容量 (GB 単位) と定義します。
「デジタル・メッセージ」は、IBM Watson Campaign Automation で管理または処理される電子的なコミュニケーションと定義します。
「環境」とは、「アプリケーション」の展開可能なインスタンスをいい、意図された用途にかかる「ア
プリケーション」をサポートするために必要なインフラストラクチャーを含みます。また文脈に応じて、
「非実稼働環境」、「実稼働環境」をいいます。
「拡張機能」とは、お客様の事業要件を支援して、お客様のビジネス・プロセス・フローを実装することで「クラウド・サービス」を拡張し、特定のデータ必要量を管理し、お客様に特定のブランディングを提供するため、お客様、またはその許可された第三者が提供するソフトウェア作成物および構成をいいます。これには、お客様による「クラウド・サービス」の利用をカスタマイズするために作成されるソフトウェア・コード、ストアフロント・カスタマイズ・パッケージ、検索拡張パッケージ、xC ユー
ザー出口拡張パッケージ、構成設定パッケージ (「第三者のサービス」またはデータ・ソースへの「統合」を含みます。) を含みますが、これらに限られません。「拡張機能」は、お客様の責任です。
「非実稼働環境」とは、お客様の買い物客からのトラフィックや注文を処理するためではなく、「拡張機能」のテスト目的で提供される「環境」をいいます。「非実稼働」環境は、実稼働の機能的に同等のインスタントであり、「クラウド・サービス」に関する統合や機能テスト、品質保証、ユーザー受け入れテストのために一般的に使用されるサポート・インフラストラクチャーです。これには、「アプリ ケーション」および「拡張機能」が含まれます。
「Payment Card Industry (PCI) のアカウント・データ」とは、クレジット・カードに含まれる、また
はクレジット・カード取引に関する、カード所有者のアカウント情報をいい、主要なデビット・カード、クレジット・カード、プリペイド・カード、e-purse、ATM、POS カード(カードフォルダー・データ (CHD) およびセンシティブ・アカウント・データ(SAD) を含みます。) のうち、Payment Card Industry
Data Security Standard (PCI DSS) に定めるセキュリティーおよび取扱ガイドラインの対象となるものを含みます。
「実稼働環境」は、「クラウド・サービス」のライフサイクル管理においてすべての「実行されている」ソフトウェアの最終的な結果として生じるポイントです。「実稼働環境」は、「アプリケーション」、
システム、およびサポート・システム・インフラストラクチャーで構成されており、エンド・ユーザーや組織のお客様は、運用ベースでアクセスしたり、使用したりすることで自らのビジネス・プロセスや取引を実行できます。
「第三者のサービス」とは、「クラウド・サービス」を通じてアクセスする第三者のデータ・サービス、データベース、Web サービス、ソフトウェア、またはその他の第三者のコンテンツをいいます。