Contract
モデル契約書案及びタームシート(例)
1. モデル契約書案
モデル契約書案は、基本タイプの契約条項をゴシックで表記し、場面によって選択、あるいは追加すべき条項は別途枠内に表記する形とした。
また本ガイドラインで追加した文言、条項については下線により表示した。
データ・ノウハウ等提供契約
データ提供型契約モデル契約書案
データ・ノウハウ等のデータ提供型契約のタームシートの例(太字は記載上の留意事項を示す)
項目 | 記載内容 | ||
契約の目的 | |||
契約当事者 | 提供者 | ||
受領者 | |||
本契約で関係する他の契約 | 本契約により提供するデータの利用や第三者提供に関して関連 する他契約があれば記載(契約当事者も併せて記載) | ||
提供するデータ(セット)の概要 | |||
提供対象となるデータ | 主なデータ項目 | 提供するデータに含まれる主なデータ項 目等を記載 | |
データの期間 | ○年〇月〇日~○年〇月〇日 | ||
提供方法 | 媒体、ネットワーク経由等などを記載 | ||
提供先の保存場所 | 提供先の保存場所(地域名及び施設名等) を記載 | ||
営業秘密管理の有 無 | |||
提供データの利用等 | 利用目的 | 提供先における提供データの利用目的を 記載 | |
利用期間 | ○年〇月〇日~○年〇月〇日 | ||
利用形態 | 無加工 仮名化利用 匿名加工利用 その他( ) | ||
第三者提供 | 有 無 | ある場合には提供先・範囲 | |
※ 取扱いを異にする複数のデータがある場合には、上記4行 を追加して、それぞれについて記載 |
データ提供 (複数ある場合には、行を追加してそれぞれ記載) | 提供先の所在地 | データ提供先が利用する所在地を記載 | ||
提供先におけるx x方法の概要 | 提供先の管理方法を記載 | |||
想定される派生データ、生成される知的財産に関する事項(派生データ、知的財産ごとに記載) | 【派生データ・知的財産名】A | |||
内容 | 派生データ等の内容の説明を記載 | |||
利用目的 | 派生データ等の利用目的(範囲含む)を記載 | |||
利用関係 | 当事者等における利用関係を記載 | |||
帰属関係等 | 権利の場合には帰属関係、それ以外はライ センシー等に関する権限関係を記載 | |||
【派生データ・知的財産名】B(以下必要に応じて行を追加) | ||||
内容 | ||||
利用目的 | ||||
利用関係 | ||||
帰属関係等 | ||||
提供データにより研究開発が予 定されるAIの概要 | 提供するデータに基づいて研究開発されるAIの概要(機能、 生成方法、製品・サービスへの実装予定等)を記載 | |||
データから得られることが想定 されるノウハウの内容 | 研究開発に際して想定される、提供データから得られるノウハ ウ、あるいはAIにより実装されるノウハウを記載 | |||
データ提供に伴う対価等 | 想定する対価、あるいは事業化した際の利用条件を記載 | |||
秘密保持の期間 | ○年〇月〇日~○年〇月〇日 | |||
契約終了後の削除等 | 【データ名】 | 削除予定の有無 | 削除予定日 | |
データA | 有 | ○年○月○日 | ||
以下必要に応じて行を追加 | ||||
その他特記事項 |
契約書ひな型例
第1条(定義)
本契約において、次に掲げる語は次の定義による。
① 「提供データ等」とは、本契約に基づき、データ提供者がデータ受領者に対して提供するデータ提供者が利用権限を有する情報(ノウハウほか)、データおよび/または画像であって、別紙に詳細に定めるものをいう。
② 「本目的」とは、●をいう。
③ 「加工等」とは、「提供データ等」を加工、分析、編集、統合等することをいい、
「派生データ」とは、「提供データ等」を「加工等」することによって新たに生じたデータまたはデータ群をいう。
④「本件成果物」とは、本契約の目的達成のためにデータ受領者により生成された成 果(プログラム等)のうち、別紙に詳細を定めるものをいう。
⑤ 「売上金額」とは、データ受領者が、派生データを第三者に提供することによって、当該第三者からデータ受領者が受領した金額をいう。
⑥ 「個人情報等」とは、個人情報の保護に関する法律に定める個人情報、個人データおよび匿名加工情報を総称したものをいう。
第2条(提供データ等の提供方法)
データ提供者は、本契約の期間中、データ受領者に対して提供データ等を、別紙に定める提供方法で提供する。ただし、データ提供者は、データ提供の●日前までにデータ受領者に通知することで、別紙に記載の提供方法を変更することができる。
提供データの中に個人情報等が含まれる場合の代替条項 |
第2条(提供データ等の提供方法) 1 データ提供者は、本契約の期間中、データ受領者に対して提供データ等を、別紙に定める提供方法で提供する。ただし、データ提供者は、データ提供の●日前までにデータ受領者に通知することで、別紙に記載の提供方法を変更することができる。 2 データ提供者は、個人情報等を含んだ提供データ等をデータ受領者に提供する場合には、事前にその旨および提供される個人情報等の項目をデータ受領者に明示する。 3 データ提供者が個人情報等を含んだ提供データ等をデータ受領者に提供する場合には、その生成、取得および提供等について、個人情報保護法に定められた手続を履践していることを保証する。 4 データ受領者は、本条第2項にしたがって提供データ等が提供された場合に |
は、個人情報保護法を遵守し、個人情報等の管理に必要な措置を講ずるものとする。 5 データ提供者は、提供データ等の全部または一部を改ざんして、提供データ等をデータ受領者に提供してはならない。なお、「改ざん」とは、事実と異なる改 変を加えることをいう。 |
第3条(提供データ等の利用許諾)
1 データ提供者は、データ受領者に対して、提供データ等を本契約の有効期間中、本目的の範囲内で利用することを許諾する。この利用には、本目的のために、提供データ等を加工等することが含まれる。
2 データ受領者は、本契約で明示的に規定されるものを除き、提供データ等について開示、内容の訂正、追加または削除を行うことのできる権限を有しない。
3 データ受領者は、データ提供者の書面による事前の承諾のない限り、本目的以外の目的で提供データ等を加工等その他の利用をしてはならず、提供データ等および派生データ等、本件成果物を第三者(データ受領者が法人である場合、xxx会 社、関連会社も第三者に含まれる。)に開示、提供、漏えいしてはならない。
4 提供データ等に関してデータ提供者が創出した知的財産権(データベースの著作物に関する権利を含むが、これらに限らない)は、データ提供者に帰属する。ただし、提供データ等のうち、第三者に知的財産権が帰属するものはこの限りではな い。
公的資金等によるAI研究開発の場合の開示、提供先の制限を行う場合の代替条 項(第3項) |
第3条(提供データ等の利用許諾) 1~2(略) 3 データ提供者およびデータ受領者は、相手方当事者の事前の書面による承諾がない限り、本目的以外の目的で提供データ等を加工等その他の利用をしてはならず、提供データ等、派生データ、および本件成果物を第三者(データ提供者またはデータ受領者が法人である場合、それらの子会社、関連会社も第三者に含まれる。)に開示、提供、漏えいさせてはならない。 本項に従い、開示、提供等先となる第三者については、本研究開発における政策 的な目的などの観点から、●●地域内での利活用を行える第三者に限定する。 |
生データの提供先と、派生データ、本件成果物の提供先について、異なる対応をす る場合の代替条項(第3項) |
第3条(提供データ等の利用許諾) 1~2(略) 3 データ受領者は、データ提供者の書面による事前の承諾のない限り、本目的以外の目的で提供データ等を加工等その他の利用をしてはならず、提供データ等を第三者 (データ受領者が法人である場合、その子会社、関連会社も第三者に含まれる。)に開示、提供、漏えいしてはならない。 ただし、派生データを含む本件成果物については、別途定める第三者に限り、開 示、提供できるものとする。 |
データ提供者に、自らが提供した「提供データ等」の提供中止権および利用停止請 求権を認める場合の追加条項(第5項~第7項) |
第3条(提供データ等の利用許諾) 1~4(略) 5 データ提供者は、本条第1項に基づく許諾をした後であっても、何らの理由なくして、いつでも、データ受領者に対して提供データ等の削除、消去または利用停止を求めることができる。ただし、この規定は、データ提供者がデータ受領者に対して提供データ等を有償で許諾した場合には適用がない。 6 前項にもとづき、データ提供者がデータ受領者に対して提供データ等の削除または消去を求めた場合には、データ受領者に対し、削除または消去の対象となった提供データ等が削除または消去されたことを証する書面の提出を求めることができる。 7 データ提供者は、本契約で別段の定めがある場合を除き、データ受領者に対して、派生データおよび派生データ内の提供データ等の削除または利用停止を求 めることはできない。これは本契約が解除された場合でも同様とする。 |
譲渡型の代替条項(第3条全体) |
第3条(提供データ等の譲渡) データ提供者は、データ受領者に対して、提供データ等に関する一切の権限 (当該提供データ等またはデータ群に対して著作物性が認められる場合には、著作xx第27条および同法第28条の権利を含むがこれに限られない。)を譲渡する。 |
第4条(対価・支払条件)
対価・支払条件は以下の中から場面に応じて選択して採用する。
従量料金の場合の第4条 |
第4条(対価・支払条件) 1 データ受領者は、提供データ等の利用許諾に対する対価として、データ提供者に対し、別紙1 の単位あたり月額●円を支払うものとする。 2 データ提供者は、毎月月末にデータ受領者が利用している単位数を集計し、そ の単位数に応じた利用許諾の対価を翌月●日までにデータ受領者に書面(電磁的方法を含む。以下同じ。)で通知する。 3 データ受領者は、本契約期間中、第1項に定める金額に消費税および地方消費税額を加算した金額を、前項の通知を受領した日が属する月の末日までにデータ提供者が指定する銀行口座に振込送金の方法によって支払うものとする。な お、振込手数料はデータ受領者の負担とする。 |
固定料金の場合の第4条 |
第4条(対価・支払条件) 1 データ受領者は、提供データ等の利用許諾に対する対価として、毎月月末までに月額●円をデータ提供者が指定する銀行口座に振込送金の方法によって支払うものとする。なお、振込手数料はデータ受領者の負担とする。 2 前項の提供データ等の利用許諾に対する対価の計算は、月の初日から末日までを1月分として計算し、データ受領者による提供データ等の利用可能な期間が 月の一部であった場合、対価は利用した期間の日割り計算によるものとする。 |
売上の配分の場合の第4条 |
第4条(対価・支払条件) 1 データ受領者は、本契約の有効期間中、各計算期間(4月1日~翌年3月31日とする。)における●●によって生じた売上金額その他データ提供者の指定する事項に関する報告書を作成 し、当該計算期間終了後15日以内にデータ提供者に対して提出しなければならない。 2 データ受領者は、●●によって生じた売上金額の●%を、提供データ等の利用許諾に対する対価として、第1項に定めた報告書を提出した日の翌月末日までに、データ提供者が指定する銀行口座に振込送金の方法によって支払うものとする。なお、振込手数料はデータ受領者の負担とする。 3 データ受領者は、本条第1項の報告書に記載すべき事項に関して適正な帳簿を備えるものとし、これを本契約の有効期間中、保存・保管するものとする。データ提供者またはその代理人は必要に応じて当該帳簿を閲覧および謄写することができる。 4 データ提供者は、前項における帳簿の閲覧および謄写により知り得たデータ受領者 |
の機密事項を第三者に開示・漏えいしてはならない。また、データ提供者は、帳簿の閲覧および検査により知り得たデータ受領者の機密事項を前項以外のいかなる目 的・用途にも利用してはならない。 |
第5条 (提供データ等に関する保証および非保証)
1 データ提供者は、提供データ等が、適法かつ適切な方法によって取得されたものであることを表明し、保証する。
2 提供データ等の中に第三者が有していたデータ(以下「第三者提供データ」という。)がある場合には、データ提供者は、当該第三者から第三者提供データを本契約に基づき利用許諾をする権限を付与されていることを、データ受領者に対して表明し保証する。
3 データ提供者は、提供データ等の正確性、完全性、安全性(提供データ等がウィルスに感染していないことを含む。)、有効性(本目的への適合性を満たしていることを含む。)、提供データ等が第三者の知的財産権および/またはその他の権利を侵害しないこと、提供データ等が本契約期間中継続してデータ受領者に提供されることをいずれも保証しない。また、データ提供者は、本契約において明示的に保証すると記載したものを除き、明示的であるか黙示的であるかを問わず、提供データ等について一切の保証をしない。
4 前項の規定にもかかわらず、以下のいずれかの事由を原因として、データ受領者が損害を被った場合には、データ受領者は、データ提供者に対して損害賠償を請求することができる。
① データ提供者が、提供データ等の全部または一部を改ざんして、データ受領者に提供した場合
② データ提供者が有償で提供データ等をデータ受領者に提供した場合で、提供データ等の正確性、完全性、安全性、有効性のいずれかに問題があること、その他提供データ等が第三者の知的財産権および/またはその他の権利を侵害することを故意により告げずまたは重過失により告げないで、提供データ等をデータ受領者に提供した場合
第6条 (責任の制限等)
1 データ提供者は、データ受領者による提供データ等の利用に関連する、または提供データ等のデータ受領者の利用に基づき生じた発明、考案、創作および営業秘密等に関する知的財産権のデータ受領者による利用に関連する一切の請求、損失、損害または費用(合理的な弁護士費用を含み、特許権侵害、意匠権侵害、その他これらに類する侵害を含むがこれに限らない)に関し責任を負わない。
2 データ受領者は、提供データ等の利用に起因または関連して第三者との間で紛
争、クレームまたは請求(以下「紛争等」という)が生じた場合には、直ちにデータ提供者に対して書面により通知するものとし、かつ、自己の責任および費用負担において、当該紛争等を解決する。データ提供者は、当該紛争等に合理的な範囲で協力するものとする。
3 データ受領者は、前項に定める紛争等に起因または関連してデータ提供者が損
害、損失または費用(合理的な弁護士費用を含み、以下「損害等」という)を被った場合(ただし、当該紛争等がデータ提供者の帰責事由に基づく場合を除く)、データ提供者に対して、当該損害等を補填する。
対応責任をデータ提供者が原則負う場合の代替条項(第1項~第2項) |
第6条(責任の負担) 1 データ受領者による提供データ等の利用(本契約に違反しない態様での利用に限る)に起因または関連して第三者との間で紛争、クレームまたは請求(以下「紛争等」という)が生じた場合、データ提供者の費用と責任で解決するものとする。また、当該紛争等に起因または関連してデータ受領者が損害、損失または費用(合理的な弁護士費用を含み、以下「損害等」という)を被った場合、データ提供者は損害等を負担するものとする。 2 前項の定めにかかわらず、データ受領者は、本契約に違反する態様での提供データ等の利用に起因もしくは関連して生じた紛争等について、データ受領者の費用と責任で解決するものとする。また、当該紛争等に起因または関連してデータ提供者に損害等が発生した場合、データ受領者は当該損害等を負担するものとする。 3 略 |
【データ提供者が損害賠償等の責任を負う範囲を、第3条に基づき受け取った対価を上限とする場合】 ※上記の第 3 項部分を下記の条文とする。 3 本条第1項に基づきデータ提供者が負担すべき損害等の賠償額は、本契約に基づきデータ受領者から受領した金額の総額をもって上限とする。 |
第7条 (利用状況の報告および監査)
1 データ提供者は、データ受領者に対し、データ受領者による提供データ等の利用が本契約の条件に適合している否かを検証するために必要な利用状況の報告を求めることができる。
2 データ受領者は、データ提供者に対し、データ提供者による派生データ等の利用が本契約の条件に適合している否かを検証するために必要な利用状況の報告を求めることができる。
3 データ提供者またはデータ受領者は、第1項または前項に基づく報告が提供データ等または派生データの利用状況を検証するのに十分ではないと判断した場合、●営業日前に相手方に対して書面による事前通知をすることを条件に、1年に1回を限度として、相手方の営業所において、自らおよび/または自らが指定した第三者をして、提供データ等または派生データの利用状況の監査を実施することができるものとする。この場合、監査を実施するデータ提供者またはデータ受領者は、相手方の情報セキュリティに関する規程その他相手方が別途定める規程を遵守するものとする。
4 前項による監査の結果、データ受領者またはデータ提供者が本契約に違反して提供データ等または派生データを利用していたことが発覚した場合、データ提供者またはデータ受領者は相手方に対し監査に要した費用を支払うものとする。
第8条 (提供データ等の管理)
1 データ受領者は、提供データ等および派生データ、本件成果物を他の情報またはデータと明確に区別し、我が国において一般にデータ保管のために用いられるシステムで通常利用されるのと同種同等(かつ、別紙により営業秘密として定めている ものについては、営業秘密としての保護のための要件を満たす水準の)セキュリティおよびバックアップ体制を備えるなど、善良な管理者の注意をもって管理・保管しなければならない。
2 データ提供者は、提供データ等および派生データ、本件成果物の管理状況について、データ受領者に対していつでも書面による報告を求めることができる。この場合において、提供データ等または派生データの漏えいまたは消失のおそれがあるとデータ提供者が判断した場合、データ提供者は、データ受領者に対して提供データ等および派生データの管理方法・保管方法の是正を求めることができる。
3 前項の報告または是正の要求がなされた場合、データ受領者は速やかにこれに応じなければならない。
4 提供データ等の漏えい、消失、データ提供者の許諾を得ない第三者提供、目的外 利用等、本契約に違反するデータ受領者の提供データ等の利用により、データ提供者に損害が生じた場合、データ受領者はデータ提供者に対して違約金として●円を支払う義務を負う。ただし、データ提供者に生じた損害が上記違約金額を上回る場合には、データ提供者は実際に生じた損害額を立証することでデータ受領者に対し当該損害額の賠償を請求することができる。
第9条(データ漏えい等の場合の対応及び責任)
1 データ受領者は、提供データ等の漏えい、喪失、データ提供者の許諾を得ない第三者提供、目的外利用等、本契約に違反する提供データ等の利用(以下これらを総
称して「提供データ等の漏えい等」という。)を発見した場合、または提供データ等の漏えい等が合理的に疑われる場合、直ちにデータ提供者にその旨を通知しなければならない。
2 データ受領者は、派生データの漏えいまたは喪失(以下これらを総称して「派生データの漏えい等」という)を発見した場合、または派生データの漏えい等が合理的に疑われる場合、直ちにデータ提供者にその旨を通知しなければならない。
3 データ受領者から派生データを受領したデータ提供者が、派生データの漏えい等を発見した場合、または派生データの漏えい等が合理的に疑われる場合、直ちにデータ受領者にその旨を通知しなければならない。
4 本条第1項または第2項に該当する場合、データ受領者は、自己の費用と責任において、提供データ等の漏えい等または派生データの漏えい等の事実の有無を確認し、提供データ等の漏えい等または派生データの漏えい等の事実が確認できた場合は、その原因を調査し、再発防止策について検討しその内容をデータ提供者に報告しなければならない。
5 データ提供者が管理する領域で派生データ等の漏えい等が生じた場合または派生データの漏えい等が合理的に疑われる場合には、データ提供者は、自己の費用と責任において、派生データの漏えい等の事実の有無を確認し、派生データの漏えい等の事実が確認できた場合は、その原因を調査し、再発防止策について検討しその内容をデータ受領者に報告しなければならない。
提供データ等に個人情報が含まれている場合の対応の追加条項(第6項) |
6 漏えいまたは喪失(以下これらを総称して「漏えい等」という)が発生し、または漏えい等が発生した可能性のある提供データ等または派生データに個人データが含まれている場合には、漏えい等を生じさせたデータ受領者またはデータ提供者は、 個人情報保護委員会に対してその旨報告し、その指示に従うものとする。 |
提供データ等または派生データの利用が、第三者の知的財産権その他の権利を侵 害した場合の追加条項(第7項) |
7 データ提供者およびデータ受領者は、相手方に提供したデータに、第三者の知的財産権の対象となるデータが含まれる等、相手方の利用につき制限があり得ることが判明した場合には、速やかに相手方に対してその旨を通知した上、相手方と協議および協力して、当該第三者の許諾を得ることまたは問題とされているデータを除去する措置を講じること等により、相手方が提供を受けたデータの利用権限を行使で きるよう努める。 |
システムへの攻撃等により損害が生じた場合で、帰責性の低いデータ受領者に対 して損害賠償義務を負担させない場合の追加条項(第8項) |
8 データ提供者は、データ受領者が管理するシステムの保守・点検、ウィルスの感染、ハッキング、コンピュータのバグ、設備または通信サービスの不備または停止、停電、誤操作、クラウドサービス等の外部サービスの提供の停止または緊急メインテナンス、その他データ受領者のコントロールの及ばない事象により提供データ等または派生データが喪失または毀損され、あるいは意図しない第三者に開示、漏えいされる可能性があることを認識し、それらにより自らまたは第三者に損害が発生した場合であっても、データ受領者に対していかなる損害賠償をも請求しないものとする。ただし、本条項は、データ漏えい等が発生したシステムを管理するデータ受領者が、漏えい等が発覚したまたは漏えい等が合理的に疑われる提供データ等および/または派生データを管理するシステムに関し、我が国において、それと同種同等のシステムで通常利用されるのと同種同等のセキュリティおよびバックアップ体制を備えていたこと(なお、データ受領者が、自らが管理するシステムの全部または一部の運営・管理を第三者に委託していた場合や第三者のサービスを利用していた場合には、当該第三者に対する適切な監督を行っていたことを含む。)を立証し た場合に限り、適用されるものとする。 |
派生データについてはデータ提供者(農業関係者等)側もデータ受領者より提供を 受ける可能性がある場合の追加条項(第9項) |
9 データ受領者は、データ提供者が管理するシステムの保守・点検、ウィルスの感染、ハッキング、コンピュータのバグ、設備または通信サービスの不備または停止、停電、誤操作、クラウドサービス等の外部サービスの提供の停止または緊急メインテナンス、その他データ提供者のコントロールの及ばない事象により派生データが喪失または毀損され、あるいは意図しない第三者に開示、漏えいされる可能性があることを認識し、それらにより自らまたは第三者に損害が発生した場合であっても、 データ提供者に対していかなる損害賠償も請求しないものとする。 |
第10条 (秘密保持義務)
1 データ提供者およびデータ受領者は、本契約を通じて知り得た、相手方(以下
「開示者」という。)が開示にあたり、書面・口頭・その他の方法を問わず、秘密情報であることを表明した上 で開示した情報(以下「秘密情報」という。ただ し、提供データ等および派生データは本条における「秘密情報」には含まれな い。)を、厳に秘密として保持し、開示者の書面による事前の承諾なしに第三者に
開示、提供、漏えいし、また、秘密情報を本契約に基づく権利の行使または義務の
履行以外の目的で利用してはならない。ただし、法令上の強制力を伴う開示請求が公的機関よりなされた場合または個人情報保護委員会に対して漏えい等を報告するにあたって個人情報保護委員会から開示を求められた秘密情報については、秘密情報の開示を受けた当事者(以下「被開示者」という。)は、その請求に応じる限りにおいて、開示者への速やかな通知を行うことを条件として開示することができ る。
2 前項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する情報は、秘密情報にあたらないものとする。
① 開示の時点で既に被開示者が保有していた情報
② 秘密情報によらず被開示者が独自に生成した情報
③ 開示の時点で公知の情報
④ 開示後に被開示者の責に帰すべき事由によらずに公知となった情報
⑤ 正当な権利を有する第三者から秘密保持義務を負うことなく開示された情報
3 被開示者は、本契約の履行のために必要な範囲内に限り、本条第1項に基づく秘密保持義務を遵守させることを前提に、自らの役職員または法律上守秘義務を負った自らの弁護士、会計士、税理士等に対して秘密情報を開示することができる。
4 本条に基づく義務は、本契約が終了した後も●年間存続する。
データ提供者から、提供データ等に「秘密」と明示されて提供された場合の代替条 項(第1項) |
1 データ提供者およびデータ受領者は、本契約を通じて知り得た、相手方(以下「開示者」という。)が開示にあたり、書面・口頭・その他の方法を問わず、秘密情報であることを表明した上 で開示した情報(以下「秘密情報」という。提供データ等および派生データは、原則として秘密情報に該当しないものとするが、データ提供者から提供当時に秘密情報であることが明示されて提供された提供データ等は、秘密情報とする。)を、厳に秘密として保持し、相手方の書面による事前の承諾なしに第三者に開示、提供、漏えいし、また、秘密情報を本契約に基づく権利の行使または義務の履行以外の目的で利用してはならない。ただし、法令上の強制力を伴う開示請求が公的機関よりなされた場合または個人情報保護委員会に対して漏えい等を報告するにあたって個人情報保護委員会から開示を求められた秘密情報については、秘密情報の開示を受けた当事者(以下「被開示者」という。)は、その請求に応じる限りにおいて、開示者への速やかな通知を行うことを条件として開示することができ る。 |
第11条(派生データ等の取扱)
派生データ等の取扱は以下の中から場面に応じて選択して採用する。
派生データの利用方法について生成した知的財産も含めて共有とする場合の条項 (第11条)※本件成果物以外の著作権は、データ受領者に帰属 |
第11条(派生データの取扱) 1 データ提供者およびデータ受領者は、本目的のために自ら派生データ等(本件成果 物含む)を利用することができる。 この利用の中には、本目的のために、派生データを加工等することが含まれる。 2 前項の場合、データ提供者およびデータ受領者は、相手方当事者の事前の書面による承諾がない限り、派生データを第三者(データ提供者またはデータ受領者が法人である場合、それらの子会社、関連会社も第三者に含まれる。)に開示、提供、漏えいさせてはならない。 3 データ提供者が、派生データの利用を望む場合には、別途両当事者で定める申込書式に必要事項を記入の上、データ受領者に申請をするものとする。データ受領者は、その利用が利用権限を逸脱しているなど特段の事情がない限り、データ提供者に対して、申請された派生データを提供しなければならない。ただし、データ提供者に対する派生データの提供に費用を要する場合には、データ受領者は別途定める手数料をデータ提供者に請求することができる。 4 提供データ等または派生データの利用に基づき生じた知的財産権は、本契約で別段の規定がある場合および当事者間で別途合意をした場合を除き、データ提供者とデータ受領者の共有とする。ただし本件成果物で示した以外の著作権に ついては、受領者の帰属とする。 この場合において、当該知的財産権の創出に出願作業が必要な場合には、データ提供者とデータ受領者が共同で当該出願作業を行うか、相手方当事者の同意を得て、一方の当事者が単独で行うものとする。 5 本契約で別段の規定がある場合または当事者間で別途合意をした結果、派生データの利用権限をデータ受領者のみに帰属させる場合には、派生データの利用に基づき生じた知的財産権は、データ受領者のみに帰属する。 6 前2項の規定は、提供データ等または派生データに関する知的財産権が第三者に帰属する場合には、適用がないものとする。 7 データ受領者が、派生データを利用して行った事業またはサービスによって売上げを得たときは、受領データが得た売上金額の●%をデータ提供者に対して支払う。その支払条件については、データ提供者とデータ受領者が協議の上決定する。 8 データ受領者は、派生データの正確性、完全性、安全性(派生データ等がウィルスに感染していないことを含む。)、有効性(本目的への適合性を満たしてい ることを含む。)、派生データが第三者の知的財産権その他の権利を侵害しない |
こと、派生データが本契約期間中継続してデータ提供者に提供されることをいずれも保証しない。また、データ受領者は、本契約において明示的に保証すると記載したものを除き、明示的であるか黙示的であるかを問わず、派生データ等について一切の保証をしない。 9 前項の規定は、以下のいずれかの場合には適用がないものとする。 ① データ受領者が、派生データ等の全部または一部を改ざんして、データ提供者に提供した場合 ② データ受領者が有償で派生データ等をデータ提供者に提供した場合で、派生データの正確性、完全性、安全性、有効性のいずれかに問題があること、または派生データが第三者の知的財産権および/またはその他の権利を侵害することを故意により告げずまたは重過失により告げ ないで、派生データ等をデータ提供者に提供した場合 ③ データ受領者が、派生データ等をデータ提供者に対して提供する権限がないことを知りながらまたはこれを重過失により知らないで、派生データ等をデータ提供者に提供した場合 10 データ受領者が、第13条第1項から第4項のいずれかに基づき本契約を解除した場合には、データ提供者は、データ受領者の求めにより、派生データの利用を停止し、かつデータ受領者より提供を受けた派生データを削除または消去しなければならない。 11 派生データ等の漏えい、消失、データ提供者の許諾を得ない第三者提供、目的外利用等、本契約に違反するデータ受領者の派生データ等の利用により、データ提供者に損害が生じた場合、データ受領者はデータ提供者に対して違約金として●円を支払う義務を負う。ただし、データ提供者に生じた損害が上記違約金額を上回る場合には、データ提供者は実際に生じた損害額を立証することでデー タ受領者に対し当該損害額の賠償を請求することができる。 |
派生データの利用権限をデータ受領者のみに保持させる場合 |
第11条(派生データの取扱) 1 本契約で別段の規定がある場合および当事者間で別途合意をした場合を除き、派生データの利用権限は、データ受領者のみが有する。 2 データ受領者は、データ提供者に対し、本契約期間中、[有償/無償で]当該派生データを本目的の範囲で利用することを許諾する。この場合、データ提供者は、本契約で明示的に規定されるものを除き、データ受領者の事前の書面による承諾なくして、派生データの内容の訂正、追加、削除し、加工等し、第三者に開示、提供する権限を有しない。 3 データ提供者が、派生データの利用を望む場合には、別途両当事者で定める申込書 |
式に必要事項を記入の上、データ受領者に申請をするものとする。データ受領者は、その利用が利用権限を逸脱しているなど特段の事情がない限り、データ提供者に対して、申請された派生データを提供しなければならない。ただし、データ提供者に対する派生データの提供に費用を要する場合には、データ受領者は別途定める手数料をデータ提供者に請求することができる。 4 提供データ等または派生データの利用に基づき生じた知的財産権は、本契約で別段の規定がある場合および当事者間で別途合意をした場合を除き、データ受領者に帰属するものとする。 5 前各項の規定にもかかわらず、当事者間で別途書面による合意をすることにより、派生データの利用に基づき生じた知的財産権を、データ提供者とデータ受領者の共有とすることができる。 6 前2項の規定は、提供データ等または派生データに関する知的財産権が第三者に帰属する場合には、適用がないものとする。 7 データ受領者が、派生データを利用して行った事業またはサービスによって売上げを得たときは、受領データが得た売上金額の●%をデータ提供者に対して支払う。その支払条件については、データ提供者とデータ受領者が協議の上決定する。 8 データ受領者は、派生データの正確性、完全性、安全性(派生データ等がウィルスに感染していないことを含む。)、有効性(本目的への適合性を満たしていることを含む。)、派生データが第三者の知的財産権その他の権利を侵害しないこと、派生データが本契約期間中継続してデータ提供者に提供されることをいずれも保証しない。また、データ受領者は、本契約において明示的に保証すると記載したものを除き、明示的であるか黙示的であるかを問わず、派生データ等について一切の保証をしない。 9 前項の規定は、以下のいずれかの場合には適用がないものとする。 ① データ受領者が、派生データ等の全部または一部を改ざんして、データ提供者に提供した場合 ② データ受領者が有償で派生データ等をデータ提供者に提供した場合で、派生データの正確性、完全性、安全性、有効性のいずれかに問題があること、または派生データが第三者の知的財産権その他の権利を侵害することを故意により告げずまたは重過失により告げないで、派生データ等をデータ提供者に提供した場合 ③ データ受領者が、派生データ等をデータ提供者に対して提供する権限がないことを知りながらまたはこれを重過失により知らないで、派生データ等をデータ提供者に提供した場合 10 データ受領者が、第13条第1項から第4項のいずれかに基づき本契約を解除した場合には、データ提供者は、データ受領者の求めにより、派生データの利用を停 止し、かつデータ受領者より提供を受けた派生データを削除または消去しなければ |
ならない。 |
国の事業等で提供先が特定地域の第三者に限定する場合の代替条項(第3項) |
3 データ提供者およびデータ受領者は、相手方当事者の事前の書面による承諾がない限り、本目的以外の目的で提供データ等を加工等その他の利用をしてはならず、 提供データ等、派生データ、および本件成果物を第三者(データ提供者またはデータ受領者が法人である場合、それらの子会社、関連会社も第三者に含まれる。)に開示、提供、漏えいさせてはならない。 本項に従い、開示、提供等先となる第三者については、本研究開発における政策 的な目的などの観点から、●●地域内での利活用を行える第三者に限定する。 |
第12条(有効期間)
本契約の有効期間は、本締結日から●年間とする。ただし、本契約の有効期間満了の●ヶ月前までにデータ提供者またはデータ受領者から相手方に対して書面による契約終了の申し出がないときは、本契約と同一の条件でさらに●年間継続するものと し、以降も同様とする。
第13条(契約の解除)
1 本契約のいずれか一方の当事者(以下「本件当事者」という。)は、本契約の他方当事者(以下「相手方」という。)に以下のいずれかに該当する事由が発生した場合には、何ら催告なくして、本契約を解除することができる。
① 本契約の一に違反し、相当の期間を定めて催告したにもかかわらず、その違反が是正されなかった場合
② 破産、民事再生、特別清算、会社更生手続の開始が申立てられ、あるいはこれに類する手続が申立てられた場合。ただし、これらの申立が債権者によりなされた場合には、裁判所がその手続開始決定をした場合(特別清算の場合には手続開始命令をした場合)とする。
2 本件当事者は、自らが、反社会的勢力(暴力団、暴力団員、暴力団員でなくなった時から5年を経過しない者、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋等、社会運動等標ぼうゴロまたは特殊知能暴力集団、その他これらに準ずる者をいう。以下同じ)に該当しないこと、および反社会的勢力と以下の各号の一にでも該当する関係を有しないことを相手方に表明保証する。本件当事者は、相手方が反社会的勢力に該当し、または以下の各号の一にでも該当することが判明した場合には、何らの催告を要せず、本契約を解除することができる。
① 反社会的勢力が経営を支配していると認められるとき
② 反社会的勢力が経営に実質的に関与していると認められるとき
③ 自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的または第三者に損害を加える目的をもってするなど、不当に反社会的勢力を利用したと認められるとき
④ 反社会的勢力に対して資金等を提供し、または便宜を供与するなどの関与をしていると認められるとき
⑤ その他役員等または経営に実質的に関与している者が、反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有しているとき
3 本件当事者は、相手方が自らまたは第三者を利用して以下の各号の一にでも該当する行為をした場合には、何らの催告を要せず、本契約を解除することができる。
① 暴力的な要求行為
② 法的な責任を超えた不当な要求行為
③ 取引に関して、脅迫的な言動をし、または暴力を用いる行為
④ 風説を流布し、偽計または威力を用いて本件当事者の信用を棄損し、または当本件事者の業務を妨害する行為
⑤ その他前各号に準ずる行為
4 データ提供者は、データ受領者が提供データ等または派生データの漏えいまたは喪失をした場合には、何ら催告なくして、本契約を解約することができる。
5 本件当事者は、本契約に別途定める場合のほか、相手方との間で書面による合意をすることにより、本契約を解約することができる。
6 第3条第5項ただし書の規定にもかかわらず、本条第1項から第4項のいずれかに基づき本契約が解除された場合には、データ受領者は、データ提供者の求めに従い、自らのシステムから、提供データ等の全部または一部を削除しなければならない。ただし、この規定は、派生データ内の提供データ等に対しては適用がないものとする。第3条第6項は、本項の場合にも準用する。
7 本条第1項から第3項各号のいずれかを理由として本契約を解除した本件当事者は、本条第 1 項から第3項各号に該当する相手方に対して、本契約違反または解除に基づいて被った損害の賠償を請求することができる。本条第4項を理由として本契約を解除したデータ提供者の損害賠償請求権の行使は、第9条第8項に規定したとおりとする。
第14条(不可抗力免責)
1 本契約の契約期間中において、天災地変、戦争、暴動、内乱、自然災害、法令の制定改廃その他データ提供者およびデータ受領者の責に帰すことができない事由による本契約の全部または一部の履行遅滞もしくは履行不能については、データ提供者およびデータ受領者は責任を負わない。
2 前項の規定にもかかわらず、第9条第8項ただし書に基づきデータ受領者に対する免責が認められない場合には、その限りで、前項の適用は排除されるものとする。
第15条(契約の地位の譲渡)
データ提供者またはデータ受領者は、相手方の事前の書面による承諾を得なければ、本契約上の地位または本契約に基づく権利義務を第三者に譲渡することができな い。ただし、以下の場合にはこの限りではない。
① データ提供者またはデータ受領者が第三者と合併する場合など、その地位が第三者に包括的に承継される場合
② データ提供者またはデータ受領者が、本契約上のまたは本契約に基づく権利義務を親会社、子会社または関連会社に譲渡する場合
第16条(通知)
1 データ提供者およびデータ受領者は 1 名以上のxx担当者を指定し、そのxx担当者の氏名、電話番号および/または電子メールアドレスを相手方に対して通知をするものとする。個人データ管理責任者を設置することとした場合には、データ受領者のxx担当者は、個人データ管理責任者を兼ねるものとする。データ提供者およびデータ受領者は、自らのxx担当者を変更する場合には、事前にその旨および新しいxx担当者の氏名、電話番号および/または電子メールアドレスを相手方に通知するものとする。
2 本契約に基づきデータ提供者またはデータ受領者が、相手方に対して通知が必要な場合には、相手方から別途書面で指定を受けた場合を除き、データ提供者またはデータ受領者のxx担当者から相手方のxx担当者の電子メールアドレス宛に電子メールを送付することにより通知すれば足りるものとする。ただし、本契約の解除通知は、書面により行うものとする。
3 本契約に基づきデータ提供者またはデータ受領者が相手方に対して同意または許諾を求める必要があるときにも、別途両当事者で合意がある場合を除き、データ受領者またはデータ提供者のxx担当者から相手方のxx担当者に対して、電子メールまたは書面で同意または許諾を求めるものとする。
第17条(存続条項)
本契約に特段の規定がない限り、本契約終了後も、第3条第4項および第7項(提供データ等の利用許諾)、第4条第4項(対価・支払条件)、第5条第2項(提供データ等の非保証)、第6条(責任の制限等)、第9条(データ漏えい等の場合の対応及び責任)、第11条(派生データ等の取扱)、第13条第6項および第7項(解除)、第
14条(不可抗力免責)、本条、第18条(完全条項)、第19条(準拠法)、第20条(紛争解決)の各規定は有効に存続する。
第18条(完全条項)
本契約は、提供データ等および派生データのデータ受領者またはデータ提供者に対する提供、利用およびそれに伴う責任範囲に関するデータ提供者およびデータ受領者間の完全なる合意を意味 し、本契約成立以前になされたこれに関する協議および合意のすべてにとって代わられるものとする。
第19条(準拠法)
本契約は、日本法を準拠法とし、日本法に基づいて解釈されるものとする。
第20条(紛争解決)
1 本契約に関し、データ提供者およびデータ受領者の間で意見または認識の食い違いその他の紛争が発生した場合には、データ提供者およびデータ受領者は、相手方のxx担当者に通知した上で、誠実に協議し、その解決に務めるものとする。
2 前項の規定にもかかわらず、協議により紛争を解決することができない場合に
は、データ提供者とデータ受領者は、東京地方裁判所を第xxの専属的管轄裁判所とすることに合意する。
仲裁の場合の代替条項(第2項) |
2 前項の規定にもかかわらず、協議により紛争を解決することができない場合には、データ提供者とデータ受領者は、この契約からもしくはこの契約に関連して、当事者の間に生ずることがあるすべての紛争、論争もしくは意見の相違を、日本商事仲裁協会の商事仲裁手続きにしたがって、日本国xxxを仲裁地として、仲裁により 最終的に解決することに合意する。仲裁人は3名とし、仲裁言語は日本語とする。 |
別紙 提供データ等の詳細(第 1 条、第 2 条関係)
1. 提供データ等の詳細(第 1 条、第 2 条関係)
提供対象となるデータ等 | データ等の種類 | 数値、テキスト、画像等、ノウハウについ て記載 |
主なデータ項目 | 提供するデータに含まれる主なデータ項目等を記載(画像、ノウハウの場合には概 要) | |
データの期間 | ○年〇月〇日~○年〇月〇日 | |
提供方法 | 媒体、ネットワーク経由等などを記載 | |
知的財産権の有無 | 著作権、特許xx | |
営業秘密管理の有無 |
※複数種類の提供データ等がある場合には、それぞれについて上記の内容を記載する。
2. 本件成果物(第 1 条関係)
成果物種類 | 成果物の概要 | 成果物の形式 |
成果物の種類(~プログラム等)を記載する | 成果物の概要を記載する | 成果物の形式(プログラム、テキスト等)を記載す る。 |
本データ等提供契約に基づいて、データ受領者により生成することが予定される本件成果物(プログラム等)は以下の通り。
別紙1 対価の取決め
データの種類 | 支払方式 | 支払単価 |
従量課金方式/固定料金方式など支払方 式を記載する | 支払う際の単価等を記載する。 (月額●●円、●●円/●●件、売り上げの●●%、等) |
データ創出型契約モデル契約書案
データ・ノウハウ等のデータ創出型契約のタームシートの例(太字は記載上の留意事項を示す)
項目 | 記載内容 | ||
契約の目的 | |||
契約当事者 | |||
本契約で関係する他の契約 | 本契約により提供あるいは創出するデータの利用や第三者提供に関して関連する他契約があれば記載(契約当事者も併せて 記載) | ||
提供する当初データおよび創出さ れるデータの概要 | |||
提供対象となる当初データ | 主な項目 | 提供するデータに含まれる主なデータ項目等 を記載 | |
期間 | ○年〇月〇日~○年〇月〇日 | ||
提供方法 | 媒体、ネットワーク経由等などを記載 | ||
提供先の保存 場所 | 提供先の保存場所(地域名及び施設名等)を 記載 | ||
営業秘密管理 の有無 | |||
創出データ | 主な項目 | 創出するデータに含まれる主なデータ項目等 を記載 | |
期間 | ○年〇月〇日~○年〇月〇日 | ||
収集方法 | 媒体、ネットワーク経由等などを記載 | ||
提供先の保存 場所 | 創出データの保存場所(地域名及び施設名等) を記載 | ||
営業秘密管理 の有無 | |||
データの利用等 | 利用目的 | 当初データ・創出データの利用目的を記載 | |
利用期間 | ○年〇月〇日~○年〇月〇日 | ||
利用形態 | 無加工 仮名化利用 匿名加工利用 その他( ) | ||
第三者提供 | 有 無 | ある場合には提供先または範囲 | |
※ 取扱いを異にする複数のデータがある場合には、上記4行 を追加して、それぞれについて記載 | |||
データ提供 | 提供先の所在地 | データ提供先が利用する所在地を記載 |
(複数ある場合には、行を追加してそれぞれ記載) | 提供先における 管理方法の概要 | 提供先の管理方法を記載 | |||
【派生データ・知的財産名】A | |||||
想定される派生データ、生成される知的財産に関する事項(派生データ、知的財産ごとに記載) | 内容 | 派生データ等の内容の説明を記載 | |||
利用目的 | 派生データ等の利用目的(範囲含む)を記載 | ||||
利用関係 | 当事者等における利用関係を記載 | ||||
帰属関係等 | 権利の場合には帰属関係、それ以外はライセ ンシー等に関する権限関係を記載 | ||||
【派生データ・知的財産名】B(以下必要に応じて行を追加) | |||||
内容 | |||||
利用目的 | |||||
利用関係 | |||||
帰属関係等 | |||||
提供データにより研究開発が予定 されるAIの概要 | 提供するデータに基づいて研究開発されるAIの概要(機能、 生成方法、製品・サービスへの実装予定等)を記載 | ||||
データから得られることが想定さ れるノウハウの内容 | 研究開発に際して想定される、提供データから得られるノウハ ウ、あるいはAIにより実装されるノウハウを記載 | ||||
当初データの提供またはデータ創 出の協力に伴う対価等 | 想定する対価、あるいは事業化した際の利用条件を記載 | ||||
秘密保持の期間 | ○年〇月〇日~○年〇月〇日 | ||||
契約終了後の削除等 | 【データ名】 | 削除予定の有無 | 削除予定日 | ||
データA | 有 | ○年○月○日 | |||
以下必要に応じて行を追加 | |||||
その他特記事項 |
契約書ひな型例
第1条(定義)
本契約において、次に掲げる語は次の定義による。
① 「本件事業」とは、「データ受領者」と「データ提供者」の間で行われる事業をいい、その概略は別紙1に記載のとおりとする。
② 「当初データ等」とは、「本件事業」に基づいて、「データ受領者」が「データ提供者」から受領する情報(ノウハウほか)、データおよび/または画像で別紙
2に特定されたものをいう。
③ 「本目的」とは、●をいう。
④ 「加工等」とは、「当初データ等」を加工、分析、編集、統合等することをい い、「派生データ」とは、「当初データ等」を「加工等」することによって新たに生じたデータまたはデータ群をいう。
⑤「本件成果物」とは、本契約の目的達成のためにデータ受領者により生成された 成果(プログラム等)のうち、別紙2に詳細を定めるものをいう。
⑥ 「売上金額」とは、データ受領者が、「派生データ」を第三者に提供することによって、当該第三者からデータ受領者が受領した金額をいう。
⑦ 「個人情報等」とは、個人情報の保護に関する法律に定める個人情報、個人データおよび匿名加工情報を総称したものをいう。
第2条(当初データ等の取得)
1 データ受領者は、別紙3に記載の手法、その他データ提供者との間で合意した方法により、当初データ等を取得するものとし、偽りその他不正の手段により当初データ等を取得してはならない。
2 データ受領者は、個人情報等を含んだ当初データ等をデータ提供者から取得する場合および個人情報等を含んだ派生データをデータ提供者に対して提供する場合には、その旨および取得または提供する個人情報の項目について、予めデータ提供者に通知する。なおデータ受領者は、データ提供者から取得した個人情報等を含んだ当初データ等については、個人情報保護法を遵守した取扱をし、かつ個人情報等の管理に必要な措置を講ずるものとする。
3 前項に基づき、データ受領者から個人情報等を含んだ派生データの提供を受ける旨の通知を受けたデータ提供者は、派生データの取得に際し、個人情報保護法を遵守し、個人情報等の管理に必要な措置を講ずるものとする。
4 当初データ等の中に第三者の知見、実験、発見、農作業その他の活動によって取得されたデータ(以下「第三者提供データ」という。)がある場合には、データ提
供者は、当該第三者から第三者提供データを本契約に基づき処分をする権限を付与されていることを、データ受領者に対して表明し、保証する。
第3条(当初データ等の利用権限等)
1 当初データ等に関する各自の利用権限は、別紙4に定めるとおりとする。
2 データ提供者が、当初データ等の利用を望む場合には、別途両当事者で定める申込書式に必要事項を記入の上、データ受領者に申請をするものとする。データ受領者は、その利用が利用権限を逸脱しているなど特段の事情がない限り、データ提供者に対して、申請された当初データ等を提供しなければならない。ただし、データ提供者に対する当初データ等の提供に費用を要する場合には、データ受領者は別途定める手数料をデータ提供者に請求することができる。
3 データ提供者およびデータ受領者は、別紙4に定める利用権限を超えて、当初データ等を利用および/または処分してはならない。
4 データ受領者は、データ提供者の書面による承諾がない限り、当初データ等を第三者(データ受領者が法人である場合、その子会社、関連会社も第三者に含まれる。)に開示、提供、利用許諾または漏えいしてはならない。
5 当初データ等に関してデータ提供者が創出した知的財産権(データベースの著作物に関する権利を含むが、これらに限らない)がある場合には、当該知的財産権はデータ提供者に帰属する。
ただし、当初データ等のうち、第三者に知的財産権が帰属するものはこの限りではない。
公的資金等によりAI研究開発の場合の開示、提供先の制限する場合の代替条項 (第4項) |
4 データ受領者は、相手方当事者の事前の書面による承諾がない限り、当初データ等を第三者(データ提供者またはデータ受領者が法人である場合、それらの子会社、関連会社も第三者に含まれる。)に開示、提供、漏えいさせてはならない。なお開 示、提供等先となる第三者については、本研究開発における政策的な目的などの観 点から、●●地域内での利活用を行える第三者に限定する。 |
第4条(派生データの利用権限等)
1 本契約で別段の規定がある場合および当事者間で別途合意をした場合を除き、派生データ等(本件成果物含む)に関する各自の利用権限は、別紙5に定めるとおりとする。
2 データ提供者が、派生データの利用を望む場合には、別途両当事者で定める申込書式に必要事項を記入の上、データ受領者に申請をするものとする。データ受領者
は、その利用が利用権限を逸脱しているなど特段の事情がない限り、データ提供者に対して、申請された派生データを提供しなければならない。ただし、データ提供者に対する派生データの提供に費用を要する場合には、データ受領者は別途定める手数料をデータ提供者に請求することができる。
3 データ提供者およびデータ受領者は、別紙5に定める利用権限を超えて、派生データを利用、開示、譲渡、利用許諾および/または処分してはならない。
4 データ提供者は、本契約で明示的に規定されるものを除き、派生データについ
て、データ受領者の承諾なく、その内容の訂正、追加または削除を行うことのできる権限を有しない。
5 派生データの作成または利用に基づき生じた知的財産権(本件成果物を対象とす る。以下本条において同じ。)は、本契約で別段の規定がある場合および当事者間で別途合意をした場合を除き、データ提供者とデータ受領者の共有とする。この場合において、当該知的財産権の創出に出願作業が必要な場合には、データ提供者とデータ受領者が共同で当該出願作業を行うか、相手方当事者の同意を得て、一方当事者が単独で行うものとする。
6 本契約で別段の規定がある場合および当事者間で別途合意をした結果、派生データの利用権限をデータ受領者のみに帰属させる場合には、派生データの作成または利用に基づき生じた知的財産権は、データ受領者のみに帰属する。
7 前2項の規定は、派生データに関する知的財産権が第三者に帰属する場合には、適用がないものとする。
派生データの作成または利用により生じた知的財産権をデータ受領者の帰属とす る場合の代替条項(第5項) |
5 派生データの作成または利用に基づき生じた知的財産権(本件成果物を対象とす る。以下本条において同じ。)は、本契約で別段の規定がある場合および当事者間 で別途合意をした場合を除き、データ受領者に帰属するものとする。 |
第5条 (当初データ等および派生データの非保証)
1 データ提供者およびデータ受領者は、それぞれ相手方に対し、相手方に対して提供する当初データ等または派生データ(以下「相手方提供データ」という。)の正確性、完全性、安全性、有効性(各利用目的への適合性)および相手方提供データが第三者の知的財産権その他の権利を侵害しないことをいずれも保証しない。
2 データ提供者およびデータ受領者は、それぞれ相手方に対し、創出または提供を予定していた相手方提供データが必ず創出または提供されること、相手方提供データがそれぞれ相手方に継続的に提供されることをいずれも保証するものではない。
第6条(利用権限の配分に対する対価)
データ提供者およびデータ受領者は、第3条および第4条により、相手方に当初データ等および派生データの利用権限を配分することにつき、相手方に対して、譲渡費用、利用許諾に対する対価その他の対価を請求する権利を有しない。
第7条(収益の分配)
データ受領者が、派生データを利用して行った事業またはサービスによって売上げを得たときは、データ受領者が得た売上金額の●%をデータ提供者に対して支払う。その支払条件については、本契約に定めのあるものの他は、データ提供者とデータ受領者が協議の上決定する。
第8条 (分担金の支払い)
データ受領者は、データ提供者に対して、【データ保管費用】の分担金として、データ受領者およびデータ提供者が別途協議の上定める金員の支払を求めることができる。
第9条(報告等)【売上の配分の場合】
1 データ受領者は、本契約の有効期間中、各計算期間(4月1日~翌年3月31日とする。)における派生データの利用によって生じた売上金額その他データ提供者の指定する事項が記載された報告書を作成し、当該計算期間終了後15日以内にデータ提供者に対して提出しなければならない。
2 データ受領者は、第7条に基づき計算される金額(以下「本分配金」という。) を、本条第1 項に定めた報告書を提出した日の翌月末日までに、データ提供者が指定する銀行口座に振込送金の方法によって支払うものとする。なお、振込手数料はデータ受領者の負担とする。
3 データ受領者は、本条第1項の報告書に記載すべき事項に関して適正な帳簿を備えるものとし、これを本契約の有効期間中、保存・保管するものとする。データ提供者またはその代理人は必要に応じて当該帳簿を閲覧および閲覧することができ る。
4 データ提供者は、前項における帳簿の閲覧および閲覧により知り得たデータ受領者の機密事項を第三者に開示・漏えいしてはならない。また、データ提供者は、帳簿の閲覧および検査により
知り得たデータ受領者の機密事項を前項以外のいかなる目的・用途にも利用してはならない。
第10条 (利用状況の報告および監査)
1 データ提供者は、データ受領者に対し、データ受領者による当初データ等の利用が本契約の条件に適合している否かを検証するために必要な利用状況の報告を求めることができる。
2 データ受領者は、データ提供者に対し、データ提供者による派生データの利用が本契約の条件に適合している否かを検証するために必要な利用状況の報告を求めることができる。
3 データ提供者またはデータ受領者は、第1項または前項に基づく報告が当初データ等または派生データの利用状況を検証するのに十分ではないと判断した場合、●営業日前に相手方に対して書面による事前通知をすることを条件に、1年に1回を限度として、相手方の営業所において、自らおよび/または自らが指定した第三者をして、当初データ等または派生データの利用状況の監査を実施することができるものとする。この場合、監査を実施するデータ提供者またはデータ受領者は、相手方の情報セキュリティに関する規程その他相手方が別途定める規程を遵守するものとする。
4 前項による監査の結果、データ受領者またはデータ提供者が本契約に違反して当初データ等または派生データを利用していたことが発覚した場合、データ提供者またはデータ受領者は相手方に対し監査に要した費用を支払うものとする。
第11条 (相手方受領データの管理)
1 データ提供者およびデータ受領者は、相手方から受領するデータ、情報(ノウハ ウ含む)(以下「相手方受領データ等」という。)を他の情報またはデータと明確に区別し、自己のものを管理するのと同一の注意義務をもって管理・保管しなければならない。なお相手方受領データ等のうち、別紙により営業秘密として定めているものについては、営業秘密としての保護のための要件を満たす水準の管理を行う。
2 データ提供者およびデータ受領者は、相手方受領データの管理状況について合理的な疑義が生じた場合には、データ受領者に対していつでも書面による報告を求めることができる。この場合において、相手方受領データの漏えいまたは喪失のおそれがあると相手方が判断した場合、データ提供者またはデータ受領者は、相手方に対して当初データ等および派生データの管理方法・保管方法の是正を求めることができる。
3 前項の報告または是正の要求がなされた場合、その要求を受けたデータ提供者またはデータ受領者は速やかにこれに応じなければならない。
4 データ提供者およびデータ受領者は、相手方受領データを第三者に提供または開示する場合には、当該第三者との間で適切な秘密保持契約を締結するなどして、当
該第三者に対し、適切な相手方受領データに関する秘密保持と保管を履行させなければならない。
5 当初データ等の漏えい、消失、データ提供者の許諾を得ない第三者提供、目的外 利用等、本契約に違反するデータ受領者の当初データ等の利用により、データ提供者に損害が生じた場合、データ受領者はデータ提供者に対して違約金として●円を支払う義務を負う。ただし、データ提供者に生じた損害が上記違約金額を上回る場合には、データ提供者は実際に生じた損害額を立証することでデータ受領者に対し当該損害額の賠償を請求することができる。
第12条 (データ漏えい等の場合の対応及び責任)
1 データ受領者は、当初データ等の漏えい、喪失、データ提供者の許諾を得ない第三者提供、目的外利用等、本契約に違反する当初データ等の利用(以下「当初データ等の漏えい等」という)を発見した場合、または当初データ等の漏えい等が合理的に疑われる場合、直ちにデータ提供者にその旨を通知しなければならない。
2 データ受領者は、派生データの漏えいまたは喪失(以下「派生データの漏えい
等」という)を発見した場合、または派生データの漏えい等が合理的に疑われる場合、直ちにデータ提供者にその旨を通知しなければならない。
3 データ受領者から派生データを受領したデータ提供者が、派生データの漏えい等を発見した場合、または派生データの漏えい等が合理的に疑われる場合、直ちにデータ受領者にその旨を通知しなければならない。
4 本条第1項または第2項に該当する場合、データ受領者は、自己の費用と責任において、当初データ等の漏えい等または派生データの漏えい等の事実の有無を確認し、当初データ等の漏えい等または派生データの漏えい等の事実が確認できた場合は、その原因を調査し、再発防止策について検討しその内容をデータ提供者に報告しなければならない。
5 データ提供者が管理する領域で派生データ等の漏えい等が生じ、または派生データの漏えい等が合理的に疑われる場合には、データ提供者は、自己の費用と責任において、派生データの漏えい等の事実の有無を確認し、派生データの漏えい等の事実が確認できた場合は、その原因を調査し、再発防止策について検討しその内容をデータ受領者に報告しなければならない。
6 漏えいまたは喪失(以下これらを総称して「漏えい等」という)が発生し、または漏えい等が発生した可能性のある当初データ等または派生データに個人データが含まれている場合には、漏えい等を生じさせたデータ受領者またはデータ提供者 は、個人情報保護委員会に対してその旨報告し、その指示に従うものとする。
7 データ提供者およびデータ受領者は、相手方提供データに、第三者の知的財産権の対象となるデータが含まれる等、相手方の利用につき制限があり得ることが判明
した場合には、速やかに相手方に対してその旨を通知した上、相手方と協議および協力して、当該第三者の許諾を得ることまたは問題とされているデータを除去する措置を講じること等により、相手方が相手方提供データの利用権限を行使できるよう努める。
8 データ提供者は、データ受領者が管理するシステムの保守・点検、ウィルスの感染、ハッキング、コンピュータのバグ、設備または通信サービスの不備または停 止、停電、誤操作、クラウドサービス等の外部サービスの提供の停止または緊急メインテナンス、その他データ受領者のコントロールの及ばない事象により当初データ等または派生データが喪失または毀損され、あるいは意図しない第三者に開示、漏えいされる可能性があることを認識し、それらにより自らまたは第三者に損害が発生した場合であっても、データ受領者に対していかなる損害賠償をも請求しないものとする。ただし、本条項は、データ漏えい等が発生したシステムを管理するデータ受領者が、漏えい等が発覚したまたは漏えい等が合理的に疑われる当初データ等および/または派生データを管理するシステムに関し、我が国において、それと同種同等のシステムで通常利用されるのと同種同等のセキュリティおよびバックアップ体制を備えていたこと(なお、データ受領者が、自らが管理するシステムの全部または一部の運営・管理を第三者に委託していた場合や第三者のサービスを利用していた場合には、当該第三者に対する適切な監督を行っていたことを含む。)を立証した場合に限り、適用されるものとする。
9 データ受領者は、データ提供者が管理するシステムの保守・点検、ウィルスの感染、ハッキング、コンピュータのバグ、設備または通信サービスの不備または停 止、停電、誤操作、クラウドサービス等の外部サービスの提供の停止または緊急メインテナンス、その他データ提供者のコントロールの及ばない事象により派生データが喪失または毀損され、あるいは意図しない第三者に開示、漏えいされる可能性があることを認識し、それらにより自らまたは第三者に損害が発生した場合であっても、データ提供者に対していかなる損害賠償をも請求しないものとする。
第三者の権利により利用が制限される場合の代替条項(第5項) |
5 データ受領者は、当初データ等または派生データの創出に本契約当事者以外の第三者が関与する場合や、第三者の知的財産権の対象となるデータが含まれる場合等、その利用につき制限があり得ることが判明した場合には、速やかにデータ提供者に対してその旨を通知した上、データ提供者と協議して、当該第三者の許諾を得ることまたは当該データを除去する措置を講じること等により当該データの利用権限を 行使できるよう努める。 |
第13条 (責任の制限等)
1 データ提供者は、データ受領者による当初データ等の利用に関連する、または当初データ等のデータ受領者の利用に基づき生じた発明、考案、創作および営業秘密等に関する知的財産権のデータ受領者による利用に関連する一切の請求、損失、損害または費用(合理的な弁護士費用を含み、特許権侵害、意匠権侵害、その他これらに類する侵害を含むがこれに限らない)に関し責任を負わない。
2 データ受領者は、当初データ等の利用に起因または関連して第三者との間で紛
争、クレームまたは請求(以下「紛争等」という)が生じた場合には、直ちにデータ提供者に対して書面により通知するものとし、かつ、自己の責任および費用負担において、当該紛争等を解決する。データ提供者は、当該紛争等に合理的な範囲で協力するものとする。
3 データ受領者は、前項に定める紛争等に起因または関連してデータ提供者が損
害、損失または費用(合理的な弁護士費用を含み、以下「損害等」という)を被った場合(ただし、当該紛争等がデータ提供者の帰責事由に基づく場合を除く)、データ提供者に対して、当該損害等を補填する。
第14条 (秘密保持義務)
1 データ提供者およびデータ受領者は、本契約を通じて知り得た、相手方(以下
「開示者」という。)が開示にあたり、書面・口頭・その他の方法を問わず、秘密情報であることを表明した上 で開示した情報(以下「秘密情報」という。ただ し、相手方受領データは本条における「秘密情報」には含まれない。)を、厳に秘
密として保持し、開示者の書面による事前の承諾なしに第三者に開示、提供、漏えいし、また、秘密情報を本契約に基づく権利の行使または義務の履行以外の目的で利用してはならない。ただし、法令上の強制力を伴う開示請求が公的機関よりなされた場合または個人情報保護委員会に対して漏えい等を報告するにあたって個人情報保護委員会から開示を求められた秘密情報については、秘密情報の開示を受けた当事者(以下「被開示者」という。)は、その請求に応じる限りにおいて、開示者への速やかな通知を行うことを条件として開示することができる。
2 前項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する情報は、秘密情報にあたらないものとする。
① 開示の時点で既に被開示者が保有していた情報
② 秘密情報によらず被開示者が独自に生成した情報
③ 開示の時点で公知の情報
④ 開示後に被開示者の責に帰すべき事由によらずに公知となった情報
⑤ 正当な権利を有する第三者から秘密保持義務を負うことなく開示された情報
3 被開示者は、本契約の履行のために必要な範囲内に限り、本条第1項に基づく秘密保持義務を遵守させることを前提に、自らの役職員または法律上守秘義務を負った自らの弁護士、会計士、税理士等に対して秘密情報を開示することができる。
4 本条に基づく義務は、本契約が終了した後も●年間存続する。
第15条 (当初データ等の範囲の変更)
1 データ提供者およびデータ受領者は、本契約締結時にはその創出、取得または収集を想定し得なかった新たなデータを創出、取得または収集することができることを知り、そのデータの利活用を求めるときは、相手方に対してその旨通知し、当初データ等の範囲を変更することを求めることができる。
2 データ提供者およびデータ受領者は、前項により通知を受けたときは、当初データ等の範囲の変更が必要であるか否かを別途協議の上、必要があると決定したときはデータ提供者およびデータ受領者が合意した手続に従って、当初データ等の範囲の変更および当該当初データ等に対する利用権限の配分を決定する。
第16条(有効期間)
本契約の有効期間は、本締結日から●年間とする。ただし、本契約の有効期間満了の●ヶ月前までにデータ提供者またはデータ受領者から相手方に対して書面による契約終了の申し出がないときは、本契約と同一の条件でさらに●年間継続するものと し、以降も同様とする。
第17条(契約の解除)
1 本契約のいずれか一方の当事者(以下「本件当事者」という。)は、本契約の他方当事者(以下「相手方」という。)に以下のいずれかに該当する事由が発生した場合には、何ら催告なくして、本契約を解除することができる。
① 本契約の一に違反し、相当の期間を定めて催告したにもかかわらず、その違反が是正されなかった場合
② 破産、民事再生、特別清算、会社更生手続の開始が申立てられ、あるいはこれに類する手続が申立てられた場合。ただし、これらの申立が債権者によりなされた場合には、裁判所がその手続開始決定をした場合(特別清算の場合には手続開始命令をした場合)とする。
2 本件当事者は、自らが、反社会的勢力(暴力団、暴力団員、暴力団員でなくなった時から5年を経過しない者、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋等、社会運動等標ぼうゴロまたは特殊知能暴力集団、その他これらに準ずる者をいう。以下同じ)に該当しないこと、および反社会的勢力と以下の各号の一にでも該当する関係を有しないことを相手方に表明保証する。本件当事者は、相手方が反社会的勢力
に該当し、または反社会的勢力と以下の各号の一にでも該当する関係を有することが判明した場合には、何らの催告を要せず、本契約を解除することができる。
① 反社会的勢力が経営を支配していると認められるとき
② 反社会的勢力が経営に実質的に関与していると認められるとき
③ 自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的または第三者に損害を加える目的をもってするなど、不当に反社会的勢力を利用したと認められるとき
④ 反社会的勢力に対して資金等を提供し、または便宜を供与するなどの関与をしていると認められるとき
⑤ その他役員等または経営に実質的に関与している者が、反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有しているとき
3 本件当事者は、相手方が自らまたは第三者を利用して以下の各号の一にでも該当する行為をした場合には、何らの催告を要せず、本契約を解除することができる。
① 暴力的な要求行為
② 法的な責任を超えた不当な要求行為
③ 取引に関して、脅迫的な言動をし、または暴力を用いる行為
④ 風説を流布し、偽計または威力を用いて本件当事者の信用を棄損し、または当本件事者の業務を妨害する行為
⑤ その他前各号に準ずる行為
4 データ提供者は、データ受領者が当初データ等または派生データの漏えいまたは喪失をした場合には、何ら催告なくして、本契約を解約することができる。
5 本件当事者は、本契約に別途定める場合のほか、相手方との間で書面による合意をすることにより、本契約を解約することができる。
6 本条第1項から第4項のいずかに基づき本件当事者により本契約が解除された場合には、相手方は、本件当事者の求めにより、自らのシステムから、相手方受領データの全部または一部を削除しなければならない。ただし、この規定は、派生データおよび派生データ内の当初データ等に
ついては適用がないものとする。
7 前項の場合、相手方受領データの全部または一部の削除を求められた本件当事者は、削除の対象となった相手方受領データが削除されたことを証する書面を相手方に提出しなければならない。
8 本条第1項から第3項各号のいずれかを理由として本契約を解除した本件当事者は、本条第 1 項から第3項各号に該当する相手方に対して、本契約違反または解除に基づいて被った損害の賠償を請求することができる。本条第4項を理由として本契約を解除したデータ提供者の損害賠償請求権の行使は、第12条第8項に規定したとおりとする。
第18条(不可抗力免責)
1 本契約の契約期間中において、天災地変、戦争、暴動、内乱、自然災害、法令の制定改廃その他データ提供者およびデータ受領者の責に帰すことができない事由による本契約の全部または一部の履行遅滞もしくは履行不能については、データ提供者およびデータ受領者は責任を負わない。
2 前項の規定にもかかわらず、第12条第8項ただし書に基づきデータ受領者に対する免責が認められない場合には、その限りで、前項の適用は排除されるものとする。
第19条(契約の地位の譲渡)
データ提供者またはデータ受領者は、相手方の事前の書面による承諾を得なけれ ば、本契約上の地位または本契約に基づく権利義務を第三者に譲渡することができない。ただし、以下の場合にはこの限りではない。
① データ提供者またはデータ受領者が第三者と合併する場合など、その地位が第三者に包括的に承継される場合。
② データ提供者またはデータ受領者が、本契約上のまたは本契約に基づく権利義務を親会社、子会社または関連会社に譲渡する場合。
第20条(通知)
1 データ提供者およびデータ受領者は 1 名以上のxx担当者を指定し、そのxx担当者の氏名、電話番号および/または電子メールアドレスを相手方に対して通知をするものとする。個人データ管理責任者を設置することとした場合には、データ受領者のxx担当者は、個人データ管理責任者を兼ねるものとする。データ提供者およびデータ受領者は、自らのxx担当者を変更する場合には、事前にその旨および新しいxx担当者の氏名、電話番号および/または電子メールアドレスを相手方に通知するものとする。
2 本契約に基づきデータ提供者またはデータ受領者が、相手方に対して通知が必要な場合には、相手方から別途書面で指定を受けた場合を除き、データ提供者またはデータ受領者のxx担当者から相手方のxx担当者の電子メールアドレス宛に電子メールを送付することにより通知すれば足りるものとする。ただし、本契約の解除通知は、書面により行うものとする。
3 本契約に基づきデータ提供者またはデータ受領者が相手方に対して同意または許諾を求める必要があるときにも、別途両当事者で合意がある場合を除き、データ受領者またはデータ提供者のxx担当者から相手方のxx担当者に対して、電子メールまたは書面で同意または許諾を求めるものとする。
第21条(存続条項)
本契約に特段の規定がない限り、本契約終了後も、第3条第3項から第5項(当初データ等の利用権限等)、第4条第3項から第7項(派生データの利用権限等)、第5条(当初データ等および派生データの非保証)、第9条第4項(報告等)、第12条
(データ漏えいの場合の対応及び責任)、第13条 (責任の制限等)、第17条第6項、第7項および第8項(契約の解除)、第18条(不可抗力免責)、本条、第22条
(完全条項)、第23条(準拠法)、第24条(紛争解決)の各規定は有効に存続する。
第22条(完全条項)
本契約は、当初データ等および派生データのデータ受領者またはデータ提供者に対する提供、利用およびそれに伴う責任範囲に関するデータ提供者およびデータ受領者間の完全なる合意を意味 し、本契約成立以前になされたこれらに関する協議および合意のすべてにとって代わられるものとする。
第23条(準拠法)
本契約は、日本法を準拠法とし、日本法に基づいて解釈されるものとする。
第24条(紛争解決)
1 本契約に関し、データ提供者およびデータ受領者の間で意見または認識の食い違いその他の紛争が発生した場合には、データ提供者およびデータ受領者は、相手方のxx担当者に通知した上で、誠実に協議し、その解決に務めるものとする。
2 前項の規定にもかかわらず、協議により紛争を解決することができない場合に
は、データ提供者とデータ受領者は、東京地方裁判所を第xxの専属的管轄裁判所とすることに合意する。
仲裁の場合の代替条項(第2項) |
2 前項の規定にもかかわらず、協議により紛争を解決することができない場合には、データ提供者とデータ受領者は、この契約からもしくはこの契約に関連して、当事者の間に生ずることがあるすべての紛争、論争もしくは意見の相違を、日本商事仲裁協会の商事仲裁手続きにしたがって、日本国xxxを仲裁地として、仲裁により 最終的に解決することに合意する。仲裁人は3名とし、仲裁言語は日本語とする。 |
別紙1 本件事業
本件事業の概要は以下の通り
事業概要 | 事業概要を記載する(最大 400 字程度) |
内容 | 備考 | |
契約当事者以外の事業関係者 | データ等提供契約の当事者以外の関係者(資金提供関係や開発関係) を記載する。 | |
事業期間 | 事業期間を記載する。 |
別紙2 当初データ等の詳細(第 1 条、第 2 条関係)
提供対象となるデータ等 | データ等の種類 | 数値、テキスト、画像等、ノウハウについ て記載 |
主なデータ項目 | 提供するデータに含まれる主なデータ項 目等を記載(画像、ノウハウの場合には概要) | |
データの期間 | ○年〇月〇日~○年〇月〇日 | |
提供方法 | 媒体、ネットワーク経由等などを記載 | |
知的財産権の有無 | 著作権、特許xx | |
営業秘密管理の有無 |
※複数種類の提供データ等がある場合には、それぞれについて上記の内容を記載する。
本件成果物(第 1 条、第3条関係)
成果物種類 | 成果物の概要 | 成果物の形式 |
成果物の種類(~プログラム等)を記載する | 成果物の概要を記載する | 成果物の形式(プログラム、テキスト等)を記載す る。 |
本データ等提供契約に基づいて、データ受領者により生成することが予定される本件成果物(プログラム等)は以下の通り。
別紙3 当初データの取得方法
データ種類 | 取得方法 | 備考 |
データ等の種類を記載する | データの取得方法(媒体種類、通信、その他)を記載する | 例えば個人情報を含むか、営業秘密を含むか等を記 載する。 |
※複数種類の提供データ等がある場合には、それぞれについて上記の内容を記載する。
別紙4 当初データの利用権限
データの概要 | データ受領者がデータ提供者に提供される別紙1に定める各機器を 通じて、取得または撮影され、データ受領者に自動的に送信される全てのデータおよび画像 |
データ項目 | 機器名を特定した上で、当該機器で取得できるデータおよび情報の項 目を記載する。 |
取得対象期間 | [本契約の有効期間中]に取得されたもの |
データ提供者の利用権限 | 自己利用することに限る(ただし、本目的の制限はなし)。データ受 領者による事前の書面による承諾なく、当初データ等を第三者に譲渡または利用許諾してはならない。 |
データ受領者の利用権限 | 自己利用することに限る(加工等を含む。)。データ提供者に よる事前の書面による承諾なく、当初データ等を第三者に譲渡または利用許諾してはならない。 |
別紙5 派生データの利用権限等
データの概要 | データ受領者が当初データ等を加工等して新たに創出させたデータ |
データ項目 | ①加工等のいずれをして創出させたデータなのか(例、統計データ、分析データ) ②データ項目等について特定する。 |
取得対象期間 | [本契約の有効期間中]に取得されたもの |
データ提供者の利用権限 | 自己利用することに限る(ただし、派生データの無断改変等は認めない。)。データ受領者による事前の書面による承諾なく、派生データを第三者に譲 渡または利用許諾してはならない。 |
データ受領者の利 | 自己利用することに限る。データ提供者による事前の書面による承諾な |
用権限 | く、派生データを第三者に譲渡または利用許諾してはならない。データ提 供者は、データ受領者への同意提供を不合理に留保しない。 |
「データ共用型」規約のモデル契約書案
第1条(定義)
本規約において、次に掲げる語は次の定義による。
① 「提供データ」とは、本規約に基づき、「データ提供者」が「プラットフォー ム」に対して提供するデータまたはデータ群をいう。「データ提供者」とは、「提供データ」を「プラットフォーム」に対して、または「プラットフォーム」を通じて「データ利用者」に対して提供する者をいう。
② 「本目的」とは、●をいう。
③ 「加工等」とは、「提供データ」を加工、分析、編集、統合等することをいい、
「派生データ」とは、「提供データ」を「加工等」することによって新たに生じたデータまたはデータ群をいう。
④ 「個人情報等」とは、個人情報の保護に関する法律に定める個人情報、個人データおよび匿名加工情報を総称したものをいう。
⑤ 「プラットフォーム」とは、異なる企業グループまたは団体に属する複数の事業者(以下これらを総称して「複数の事業者等」という。)から提供される大量のデータを集約、保管および/または連携させ、「提供データ」を提供した複数の事業者等および/またはこれと異なる複数の事業者等が当該データを共用または活用することを可能にするための場所または基盤をいう。
⑥ 「プラットフォーム事業者」とは、「プラットフォーム」を運営する事業者をいう。また、「プラットフォーム事業者」がプラットフォームを通じて行う事業を
「プラットフォーム事業」という。
⑦ 「データ利用者」とは、「データ提供者」または「プラットフォーム事業者」から「提供データ」および/または「派生データ」の利用許諾を受けて、当該データの利活用をする者をいう。「データ提供者」が、他の「データ提供者」または
「プラットフォーム事業者」から「提供データ」および/または「派生データ」の利用許諾を受けて、当該データの利活用をする場合には、当該データを利活用する「データ提供者」は「データ利用者」と読み替えることとする。
⑧ 「利用データ」とは、「プラットフォーム」を通じて「データ利用者」が利用するデータをいう。
⑨ 「利用サービス」とは、「プラットフォーム事業者」が「提供データ」および/または「派生データ」を共用または活用することにより、「プラットフォーム」を通じて「データ利用者」に対して提供されるサービスをいう。
⑩ 「参加者」とは、「プラットフォーム事業」に参加する当事者(これには、「プラットフォーム事業者」、「データ提供者」および「データ利用者」が含まれ
る。)を総称していう。
➃ 「アクセス・キー」とは、「データ利用者」に対して「プラットフォーム」が自動的に発行する、パスワードその他の「提供データ」または「派生データ」へのアクセスを認証するための電子的な鍵をいう。
⑫ 「プライベート・データ」とは、「データ提供者」または「プラットフォーム事業者」が「プラットフォーム」を通じて「データ利用者」に提供するデータのうち、「データ提供者」または「プラットフォーム事業者」が「プラットフォー
ム」上でその利用に制限をかけるよう設定するデータをいう。なお、「プライベート・データ」を「加工等」して作成された「派生データ」についても、「プライベート・データ」とするが、「統計データ」については、「パブリック・データ」とする。ただし、「プライベート・データ」の「データ提供者」が異議を述べた場合にはこの限りではない。
⑬ 「パブリック・データ」とは、「データ提供者」または「プラットフォーム事業者」が「データ利用者」に提供するデータのうち、「プライベート・データ」に該当するデータ以外のデータであり、何ら制限なく「本プラットフォーム」上で
「データ利用者」の利用に供されるものをいう。
⑭ 「統計データ」とは、「プラットフォーム事業者」が個々の「提供データ」を加工等して作成する「提供データ」の集合体であって、そのデータの集合体がもつ集団的現象を数値で表し、かつ当該数値から特定の個人、法人または団体を識別することができないものをいう。
⑮ 「関連会社等」とは、会社法で定義されている親会社および子会社ならびに会社法計算規則で定義されている関連会社を総称した会社をいう。
⑯ 「産業財産権」とは、特許権、商標権、実用新案権、意匠権を総称したものをいう。
第2条(プラットフォームの利用許諾)
1 プラットフォーム事業者は、別途指定する申込フォームに必要事項の記入をし、本規約に同意をした参加者が、本規約に規定する各条件にしたがってプラットフォームを利用することを許諾する。
2 プラットフォーム事業者は、以下の一に該当する者の参加を拒絶することができる。
① 以前プラットフォームに参加していた参加者で、本規約第14条第1項、第3項、第4項または第5項の規定に基づき本規約を解除されたことがある者。
② 反社会的勢力(第14条第2項に定義されている。)に該当し、または第14条第2項各号に該当すると認められる者
③ 第14条第3項各号の行為を行ったと認められる者
第3条(提供データの提供方法)
1 データ提供者は、本規約に定める義務の履行と責任に関する内容を承諾した上、プラットフォームに対して提供データを、別紙1に定める提供方法で提供する。ただし、データ提供者は、データ提供の●日前までにプラットフォーム事業者に通知することで、別紙1に記載の提供方法を変更することができる。
2 データ提供者は、個人情報等を含んだ提供データをプラットフォームに提供する場合には、事前にその旨および提供される個人情報等の項目をプラットフォーム事業者に明示する。
3 データ提供者が個人情報等を含んだ提供データをプラットフォームに提供する場合には、その生成、取得および提供等について、個人情報保護法に定められた手続を履践していることを保証する。
4 プラットフォーム事業者は、本条第2項にしたがって提供データが提供された場合には、個人情報保護法を遵守し、個人情報等の管理に必要な措置を講ずるものとする。
5 データ提供者は、提供データの全部または一部を改ざんして、提供データをプラットフォームに提供してはならない。なお、「改ざん」とは、事実と異なる改変を加えることをいう。
プラットフォーム事業者には、一切の「プライベート・データ」に対するアクセス 権限が付与されない場合の代替条項(第3条) |
1 データ提供者は、本規約に定める義務の履行と責任に関する内容を承諾した上、プラットフォームに対して提供データを、別紙1に定める提供方法で提供する。ただし、データ提供者は、データ提供の●日前までにプラットフォームに通知することで、別紙1に記載の提供方法を変更することができる。 2 データ提供者は、提供データの全部または一部を改ざんして、提供データをプラットフォームに提供してはならない。なお、「改ざん」とは、事実と異なる改変を加えることをいう。 3 データ提供者が個人情報等を含んだ提供データをプラットフォームに提供する場合には、その生成、取得および提供等について、個人情報保護法に定められた手続を履践していることを保証する。 4 データ提供者は、提供データの全部または一部を改ざんして、提供データをプラットフォームに提供してはならない。なお、「改ざん」とは、事実と異なる改変を加え ることをいう。 |
第4条(提供データに関する適切な取得および保証/非保証)
1 データ提供者は、適法かつ適切な方法によって提供データが取得されたものであることを表明し、保証する。
2 提供データの中に第三者(以下「当初取得者」という。)が有していたデータ(以下「当初データ」という。)がある場合には、データ提供者は、当初取得者から当初データを本規約に基づき利用し、かつ利用許諾をする権限を付与されていることを、プラットフォーム事業者およびデータ利用者に対して表明し、保証する。な お、データ提供者は、当初データをプラットフォーム上に提供するに先立ち、当初取得者に対して、本規約の内容を提供し、本規約にしたがって、当初データが提供されかつ利用される旨の同意を当初取得者から得るものとする。その同意書のフォームは、別紙2に記載のとおりとする。
3 データ提供者は、提供データの正確性、完全性(提供データに瑕疵またはバグがないことを含む。)、安全性(提供データがウィルスに感染していないことを含
む。)、有効性(本目的への適合性を満たしていることを含む。)、提供データが第三者の知的財産権および/またはその他の権利を侵害しないこと、提供データが継続してデータ利用者に提供されることをいずれも保証しない。また、データ提供者 は、本規約において明示的に保証すると記載したものを除き、明示的であるか黙示的であるかを問わず、提供データに関するいかなる保証もしない。
4 前項の規定にもかかわらず、以下のいずれかの事由を原因として、データ利用者が損害を被った場合には、データ利用者は、データ提供者に対して損害賠償を請求することができる。
① データ提供者が提供データの全部または一部を改ざんして、データ利用者に提供した場合。
② データ提供者が有償で提供データをデータ利用者に提供した場合で、提供データの正確性、完全性、安全性、有効性のいずれかに問題があること、その他提供データが第三者の知的財産権および/またはその他の権利を侵害していることを故意により告げずまたは重過失により告げないで、提供データをデータ利用者に提供した場合。
第5条(データ提供者による提供データのデータ利用者への提供)
1 データ提供者は、管理画面上の設定により、プラットフォームが発行するアクセス・キーを特定のデータ利用者に通知することによって、プライベート・データを当該特定のデータ利用者の利用に供することができる。アクセス・キーの通知を受けたデータ利用者は、当該アクセス・キーを利用して、データ提供者がプラットフォーム上で管理するデータ・サーバにアクセスし、当該サーバに格納されている提供データを利用することができる。データ提供者は、プラットフォーム上の管理画面の設定(提供データのプライベート・データおよびパブリック・データの区別の
設定を含むがこれに限られない。)を自らの意思と責任のみにより行うものとする。
2 データ提供者は、①当初取得者から提供を受けた当初データ及び②プラットフォームが自動作成し、データ提供者に提供したアクセス・キーを善良なる管理者の注意義務をもって管理・保管する。
3 データ提供者は、管理画面を自ら操作し、自らの責任において、プライベート・データをパブリック・データに変更することができる。ただし、プライベート・データの中に当初データが含まれている場合には、データ提供者は、その変更につき当初取得者の承諾を得なければならない。
データ提供者は、パブリック・データと指定した提供データを後にプライベート・データと設定変更をすることはできない。
4 データ提供者は、本規約が拘束力を有している間であっても、何らの理由なくして、いつでもプラットフォーム事業者に対して、プライベート・データの削除、消去または利用停止を求めることができる。本条項に基づくデータ提供者によるプライベート・データの削除、消去、または利用停止請求に基づきプラットフォーム事業者および/またはデータ利用者に損害が発生した場合であっても、プラットフォーム事業者および/またはデータ利用者は、データ提供者に対して何らの損害賠償請求その他のクレームをすることができない。ただし、データ利用者が、有償でプライベート・データの提供を受けていた場合にはこの限りではない。
5 前項にもとづき、プライベート・データの削除、消去または利用停止を求められたプラットフォーム事業者は、対象となったプライベート・データを削除、消去 し、または利用停止措置をとらなければならない。またデータ提供者が、プライベート・データの削除、消去を求めた場合には、データ提供者は、プラットフォーム事業者に対して、対象となったプライベート・データが削除または消去されたことを証する書面の提出を求めることができる。この場合、プラットフォーム事業者 は、かかる請求に応じなければならない。
6 前2項の規定は、①データ提供者が、第14条第1項から第5項のいずれかに基づき本規約を解除された場合、および②本規約に基づきデータ提供者から提供されたプライベート・データに基づき派生データが作成され、データ利用者が当該派生データの利用をしている場合における当該派生データについては適用がないものとする。
7 データ提供者に代わり、プラットフォーム事業者が提供データをデータ利用者に提供する場合には、プラットフォーム事業者は、管理画面を通じたデータ提供者の指示にしたがい、適切に提供データをデータ提供者が指示したデータ利用者に提供するものとする。
8 提供データに関してデータ提供者が創出した著作権、品種登録を受ける権利および産業財産権を受ける権利(データベースの著作物に関する権利を含むが、これらに限らない。以下同じ。)は、データ提供者に帰属する。ただし、提供データのうち、第三者に知的財産権が帰属するものはこの限りではない。
9 提供データに関してデータ提供者が創作した著作物がプラットフォーム事業者に提供されている場合には、データ提供者とプラットフォーム事業者との間で特段の合意がない限り、当該著作物は、データ提供者からプラットフォーム事業者およびデータ利用者に対して本規約に基づき利用許諾されているものとみなす。
プラットフォーム事業者とデータ利用者がデータのやり取りの主体となる場合の 代替条項(第1項、第7項)(第1項を代替し、第7項を削除) |
1 プラットフォーム事業者は、データ提供者の指示に基づき、プラットフォームが発行するアクセス・キーを特定のデータ利用者に通知することによって、プライベート・データを当該特定のデータ利用者の利用に供することができる。アクセス・キーの通知を受けたデータ利用者は、当該アクセス・キーを利用して、プラットフォーム上で管理されるデータ・サーバにアクセスし、当該サーバに格納されている提 供データを利用することができる。 |
第6条(データ利用者による提供データの利用)
1 データ利用者は、本規約に定める義務の履行と責任に関する内容を承諾した上、本目的およびデータ提供者から別途指定を受けた内容の範囲内で、提供データを利用することができる。
2 データ利用者は、データ提供者から提供された提供データ及びアクセス・キーを善良なる管理者の注意をもって管理するとともに、秘密として保持し、第三者に開示し、その利用に供してはならない。
3 前項の規定にもかかわらず、データ利用者は、提供データを自らの関連会社等に利用させ、アクセス・キーを、提供データを利用させる自らの関連会社等に限り開示することができる。この場合、データ利用者は、データを利用させる当該子会社または関連会社をして、事前に本規約に同意させるとともに、提供データの利用に関して、データ利用者と同等の責任を負担させなければならない。データ利用者の関連会社等による本規約の違反は、データ利用者の違反とみなされる。この規定 は、プラットフォーム事業者がデータ利用者に対して派生データの利用を許諾した場合も同様とする。
4 前項の関連会社等が企業再編等によりデータ利用者の関連会社等ではなくなった場合、関連企業等ではなくなった会社は、利用データの利用権限を喪失する。この場合、データ利用者は、データ利用者の関連会社等ではなくなった会社名を直ちに
データ提供者に通知するとともに、自らの費用と責任で、関連会社等ではなくなった会社に対して、利用データの利用を中止させなければならない。
5 前項の規定は、プラットフォーム事業者がデータ利用者に対して派生データの利用を許諾した場合には適用がないものとする。
6 データ利用者が提供データを利用して新たな成果物を作成したり、新たなサービスを構築しようとするときには、第1項に基づき、かかる成果物の作成や新たなサービスの構築が利用範囲として設定されている場合を除き、事前にデータ提供者に通知し、その承諾を得なければならない。
その際、データ提供者とデータ利用者は、新たな成果物および/または新たなサービスに関して生ずる著作権、品種登録を受ける権利および/または産業財産権を受ける権利の帰属について誠実に協議し、決定するものとする。なお、新たな成果物および/または新たなサービスに関して生ずる著作権、品種登録を受ける権利および/または産業財産権を受ける権利の帰属について協議が整わない場合には、当該権利はデータ提供者とデータ利用者との間の共有とする。
第7条 (提供データの管理)
1 データ利用者は、提供データおよび派生データを他の情報またはデータと明確に区別し、我が国において一般にデータ保管のために用いられるシステムで通常利用されるのと同種同等のセキュリティおよびバックアップ体制を備えるなど、善良な管理者の注意をもって管理・保管しなければならない。
2 データ提供者は、提供データおよび派生データの管理状況について、データ利用者に対していつでも書面による報告を求めることができる。この場合において、提供データまたは派生データの漏えいまたは喪失のおそれがあるとデータ提供者が判断した場合、データ提供者は、データ利用者に対して提供データおよび派生データの管理方法・保管方法の是正を求めることができる。
3 前項の報告または是正の要求がなされた場合、データ利用者は速やかにこれに応じなければならない。
4 データ利用者は、自らの情報管理に第三者のシステムを利用し、当該システムの運営または管理を当該第三者またはその他の第三者に委託している場合には、当該システムの運営・管理会社に対して適切な監督を行わなければならない。
5 データ提供者は、自らが提供データを提供したデータ利用者が、本規約に違反する利用をしていることを発見した場合には、プラットフォーム事業者に通知するとともに、データ利用者に対してその違反の是正を求め、その違反が是正されない場合には、本規約に従って利用停止その他の適切な措置を講ずることを求めることができる。データ利用者は、データ提供者からの指示に従わなくてはならない。
6 前項の場合において、提供データのデータ利用者に対する提供者がプラットフォーム事業者である場合には、データ提供者は、プラットフォーム事業者に対して、プラットフォーム事業者がデータ利用者に違反の是正を求め、データ利用者がその違反を是正しない場合には、プラットフォーム事業者自らの責任により、データ利用者に対して、利用停止その他の適切な措置を講ずるよう求めることができる。プラットフォーム事業者は、かかる指示をデータ提供者から受領した場合には、その指示に従わなくてはならず、またデータ利用者もプラットフォーム事業者の指示に従わなくてはならない。
第8条(プラットフォーム事業者の運営責任等)
1 プラットフォーム事業者は、我が国において、同種同等のプラットフォームで利用されるのと同種同等のセキュリティを備えることにより、プラットフォームを適切に管理するものとする。
2 プラットフォーム事業者は、プラットフォームの運営に関して、前項及び第14条第2項に記載の事項を除き、明示または黙示の別を問わず、データ提供者およびデータ利用者に対して何らの保証をせず、その中には、プラットフォームのセキュリティが完全なものであること、プラットフォームにバグがないこと、プラットフォームの利用によりウィルスに感染しないこと、プラットフォームの運営が中断しないこと、プラットフォームが第三者の知的財産権を侵害しないことのいずれも含まれるがこれらに限られない。データ提供者およびデータ利用者は、プラットフォームのセキュリティが不完全であったこと、その他本項で保証対象外とされた事項を理由として、プラットフォーム事業者に対して損害賠償請求その他のクレームをすることはできない。
3 データ提供者およびデータ利用者は、プラットフォーム(これを構成するデータベースやクラウドシステムを含む。)の保守・点検等を理由として、プラットフォームの運営が中断されることがあり得ることを承諾する。ただし、プラットフォーム事業者は、当該保守を実施する前に、データ提供者およびデータ利用者に対して保守期間等について通知をするものとする。
プラットフォームで提供されるデータについての原則的な非保証の規定を設ける 場合の対応 |
データ提供者における原則的な非保証に関する代替条項(第4条第4項) |
第4条(提供データに関する適切な取得および保証/非保証) 1~3 (略) 4 前項の規定にもかかわらず、以下のいずれかの事由を原因として、プラットフォー ム事業者が損害を被った場合には、プラットフォーム事業者は、データ提供者に対 |
して損害賠償を請求することができる。 ① データ提供者が、提供データの全部または一部を改ざんして、プラットフォーム事業者に提供した場合 ② データ提供者が有償で提供データをデータ利用者に提供した場合で、提供データの正確性、完全性、安全性、有効性のいずれかに問題があること、その他提供データが第三者の知的財産権および/またはその他の権利を侵害することをプラッ トフォーム事業者またはデータ利用者に対して、故意により告げずまたは重過失 により告げないで、提供データをデータ利用者に提供した場合。 |
プラットフォーム事業者におけるデータの原則的非保証に関する追加条項(第8条第 4項・第5項) |
第8条(プラットフォーム事業者の運営責任等) 1~3 (略) 4 プラットフォーム事業者は、提供データの正確性、完全性(提供データに瑕疵またはバグがないことを含む。)、安全性(提供データがウィルスに感染していないことを含む。)、有効性(本目的への適合性を満たしていることを含む。)、提供データが第三者の知的財産権および/またはその他の権利を侵害しないこと、提供データが継続してデータ利用者に提供されることをいずれも保証しない。また、プラットフォーム事業者は、本規約において明示的に保証すると記載したものを除き、明示的であるか黙示的であるかを問わず、提供データに関するいかなる保証もしない。 5 前項の規定にもかかわらず、以下のいずれかの事由を原因として、データ利用者が損害を被った場合には、データ利用者は、プラットフォーム事業者に対して損害賠償を請求することができる。 ① プラットフォーム事業者が、提供データの全部または一部を改ざんして、データ利用者に提供した場合 ② プラットフォーム事業者が有償で提供データをデータ利用者に提供した場合で、提供データの正確性、完全性、安全性、有効性のいずれかに問題があること、その他提供データが第三者の知的財産権および/またはその他の権利を侵害していることを故意により告げずまたは重過失により告げないで、提供データをデータ 利用者に提供した場合。 |
第9条(プラットフォーム事業者による利用サービスの提供)
1 プラットフォーム事業者は、データ提供者からプライベート・データのアクセス権限及び利用権限を付与されている場合には、プライベート・データを分析した結果を利用し、または当該分析結果を他の提供データを分析したものと統合した結果を利用した利用サービスを、データ提供者およびデータ利用者に提供することができる。本規約に基づきプラットフォーム事業者が提供可能な利用サービスは、別途
プラットフォーム事業者からデータ提供者およびデータ利用者に通知しまたは公表するものとする。
2 プラットフォーム事業者は、データ提供者から提供データへのアクセス権限及び利用権限を付与されている場合には、当該提供データを利用して、統計データを作成し、これを利用サービスの一環としてデータ提供者およびデータ利用者に提供することができる。
3 プラットフォーム事業者は、本規約で明示的に規定されるものを除き、プライベート・データについて開示、提供、内容の訂正、追加または削除を行うことのできる権限を有しない。
4 利用サービスに関してプラットフォーム事業者が創出した著作権および産業財産権を受ける権利(統計データに関する権利を含むが、この限りではない。)は、プラットフォーム事業者に帰属する。ただし、(1)利用サービスの用に供された提供データに関する権利、並びに(2)派生データまたは利用サービスに関して第三者に知的財産権が帰属するものはこの限りではない。
第10条 (責任の制限等)
1 データ提供者およびプラットフォーム事業者は、データ利用者による提供データ、派生データ
または利用サービスの利用に関連する、または提供データ、派生データまたは利用サービスの利用に基づき生じた発明、考案、創作および営業秘密等に関する知的財産権のデータ利用者による利用に関連する一切の請求、損失、損害または費用
(合理的な弁護士費用を含み、特許権侵害、意匠権侵害、その他これらに類する侵害を含むがこれに限らない)に関し責任を負わない。
2 データ利用者は、提供データ、派生データまたは利用サービスの利用に起因または関連して第三者との間で紛争、クレームまたは請求(以下「紛争等」という)が生じた場合には、直ちにデータ提供者[またはプラットフォーム事業者]に対して書面により通知するものとし、かつ、自己の責任および費用負担において、当該紛争等を解決する。データ提供者[またはプラットフォーム事業者]は、当該紛争等に合理的な範囲で協力するものとする。
3 データ利用者は、前項に定める紛争等に起因または関連してデータ提供者[またはプラットフォーム事業者]が損害、損失または費用(合理的な弁護士費用を含み、以下「損害等」という)を被った場合(ただし、当該紛争等がデータ利用者の帰責事由に基づく場合を除く)、データ提供者[またはプラットフォーム事業者]に対して、当該損害等を補填する。
4 本条第1項から第3項の規定は、第三者の権利侵害または知的財産権侵害の事実について、データ提供者[またはプラットフォーム事業者]が知りながらデータ利用
者に告げず、または重過失でこれを告げなかった場合には、適用がないものとする。
第11条(派生データ等の取扱)
1 プラットフォーム事業者は、データ提供者から提供データに対するアクセス権限および利用権限を付与されている場合には、本目的のために提供データを加工等して、派生データを作成することができる。
2 前項の場合、プラットフォーム事業者は、データ提供者から別段の意思表示がない限り、派生データをデータ提供者およびデータ利用者に提供することができる。なお、プラットフォーム事業者は、プライベート・データを加工等したものについては、統計データを除き、プライベート・データと設定しなければならない。
3 プラットフォーム事業者は、派生データを作成したときは、速やかに当該派生データの作成に利用した提供データのデータ提供者に対してその旨通知するものとする。
4 データ提供者およびデータ利用者は、プラットフォーム事業者に対して申込みをすることにより、派生データの利用をすることができる。なお、データ提供者およびデータ利用者に対する派生データの提供に費用を要する場合には、プラットフォーム事業者は別途定める手数料をデータ提供者およびデータ利用者に請求することができる。プラットフォーム事業者は、データ提供者およびデータ利用者に対し て、アクセス・キーを付与することによって、プライベート・データである派生データの利用を許諾するものとする。
5 データ提供者およびデータ利用者は、プラットフォーム事業者から付与されたアクセス・キーを善良なる管理者の注意義務をもって管理するとともに、秘密として保持し、第三者に開示し、その利用に供してはならない。ただし、第6条第3項 は、本条において準用されるものとする。
6 派生データの作成または利用に関し新たにプラットフォーム事業者が創出した著作権および産業財産権を受ける権利は、本規約で別段の規定がある場合および当事者間で別途合意をした場合を除き、プラットフォーム事業者に帰属する。ただし、派生データに関する知的財産権が第三者に帰属する場合には、この限りではない。
7 プラットフォーム事業者は、明示または黙示のいずれかを問わず、派生データに関するいかなる保証もしないものとし、その中には派生データの正確性、完全性、安全性(派生データ等がウィルスに感染していないことを含む。)、有効性(本目的への適合性を満たしていることを含む。)、派生データが第三者の知的財産権その他の権利を侵害しないこと、派生データが継続してデータ提供者およびデータ利用者に提供されることをいずれも保証しない。
8 前項の規定にもかかわらず、以下のいずれかの事由を原因として、データ提供者および/またはデータ利用者が損害を被った場合には、損害を被ったデータ提供者および/またはデータ利用者は、プラットフォーム事業者に対して損害賠償を請求することができる。
① プラットフォーム事業者が、派生データの全部または一部を改ざんして、データ提供者および/またはデータ利用者に提供した場合。
② プラットフォーム事業者が有償で派生データをデータ提供者および/またはデータ利用者に提供した場合で、派生データの正確性、完全性、安全性、有効性のいずれかに問題があること、または派生データが第三者の知的財産権および/またはその他の権利を侵害しないことを故意により告げずまたは重過失により告げないで、派生データをデータ提供者および/またはデータ利用者に提供した場合
③ プラットフォーム事業者が、派生データをデータ提供者に対して提供する権限がないことを知りながらまたはこれを重過失により知らないで、派生データをデータ提供者および/またはデータ利用者に提供した場合
9 データ提供者またはデータ利用者が派生データまたは利用サービスを利用して新たな成果物を作成し、および/または新たなサービスを構築したときは、プラットフォーム事業者に通知しなければならない。派生データまたは利用サービスを利用した結果生じた新たな成果物および/または新たなサービスに関して生ずる著作 権、品種登録を受ける権利および/または産業財産権を受ける権利は、新たな成果物を作成し、および/または新たなサービスを構築したデータ提供者またはデータ利用者とプラットフォーム事業者との共有とする。ただし、これらの参加者間で特段の合意がある場合には、この限りではない。
第12条 (データ漏えい等の場合の対応及び責任)
1 参加者は、提供データの漏えい、喪失、データ提供者の許諾を得ない第三者提供、目的外利用等、本規約に違反する提供データの利用(以下これらを総称して
「提供データの漏えい等」という。)を発見した場合、または提供データの漏えい等が合理的に疑われる場合、直ちにプラットフォーム事業者にその旨を通知しなければならない。
2 参加者は、派生データの漏えいまたは喪失(以下これらを総称して「派生データの漏えい等」という)を発見した場合、または派生データの漏えい等が合理的に疑われる場合、プラットフォーム事業者にその旨を通知しなければならない。
3 本条第1項または前項に該当する場合、参加者は相互に協力して、提供データの漏えい等または派生データの漏えい等の事実の有無を確認し、提供データの漏えい等または派生データの漏えい等の事実が確認できた場合は、その原因を調査し、再発防止策について検討しその内容を共有しなければならない。
4 漏えいまたは喪失(以下これらを総称して「漏えい等」という)が発生し、または漏えい等が発生した可能性のある提供データまたは派生データに個人データが含まれている場合には、参加者は、個人情報保護委員会に対してその旨報告し、個人情報保護委員会の指示に従うものとする。
5 データ提供者はデータ利用者に提供した提供データに第三者の知的財産権その他の権利の対象となるデータが含まれる等、データ利用者の利用につき制限があり得ることが判明した場合には、速やかにデータ利用者に対してその旨を通知した上、データ利用者と協議および協力して、当該第三者の許諾を得ることまたは問題とされているデータを除去する措置を講じること等により、データ利用者が提供を受けたデータの利用権限を行使できるよう努める。ただし、かかる協議および協力に関してデータ提供者が費用を支出した場合には、当該費用はデータ利用者の負担とする。
6 データ提供者は、データ利用者が管理するシステムの保守・点検、ウィルスの感染、ハッキング、コンピュータのバグ、設備または通信サービスの不備または停 止、停電、誤操作、クラウドサービス等の外部サービスの提供の停止または緊急メインテナンス、その他データ利用者のコントロールの及ばない事象により提供データまたは派生データが喪失または毀損され、あるいは意図しない第三者に開示、漏えいされる可能性があることを認識し、それらにより自らまたは第三者に損害が発生した場合であっても、データ利用者に対していかなる損害賠償をも請求しないものとする。ただし、本条項は、データ利用者が本規約で求められている適切なデータの管理義務を果たしていたことを立証した場合に限り適用されるものとする。
7 データ提供者およびデータ利用者は、プラットフォーム事業者が管理するシステムの保守・点検、ウィルスの感染、ハッキング、コンピュータのバグ、設備または通信サービスの不備または停止、停電、誤操作、クラウドサービス等の外部サービスの提供の停止または緊急メインテナンス、その他データ提供者のコントロールの及ばない事象により派生データが喪失または毀損され、あるいは意図しない第三者に開示、漏えいされる可能性があることを認識し、それらにより自らまたは第三者に損害が発生した場合であっても、プラットフォーム事業者に対していかなる損害賠償も請求しないものとする。
第13条 (秘密保持義務)
1 プラットフォーム事業者、データ提供者およびデータ利用者は、本規約を通じて知り得た、他の参加者(以下「開示者」という。)が開示にあたり、書面・口頭・その他の方法を問わず、秘密情報であることを表明した上で開示した情報(以下
「秘密情報」という。ただし、提供データおよび派生データは本条における「秘密情報」には含まれない。)を、厳に秘密として保持し、開示者の書面による事前の
承諾なしに第三者に開示、提供、漏えいし、また、秘密情報を本規約に基づく権利の行使または義務の履行以外の目的で利用してはならない。ただし、法令上の強制力を伴う開示請求が公的機関よりなされた場合または個人情報保護委員会に対して漏えい等を報告するにあたって個人情報保護委員会から開示を求められた秘密情報については、秘密情報の開示を受けた当事者(以下「被開示者」という。)は、その請求に応じる限りにおいて、開示者への速やかな通知を行うことを条件として開示することができる。
2 前項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する情報は、秘密情報にあたらないものとする。
① 開示の時点で既に被開示者が保有していた情報
② 秘密情報によらず被開示者が独自に生成した情報
③ 開示の時点で公知の情報
④ 開示後に被開示者の責に帰すべき事由によらずに公知となった情報
⑤ 正当な権利を有する第三者から秘密保持義務を負うことなく開示された情報
3 被開示者は、本規約の履行のために必要な範囲内に限り、本条第1項に基づく秘密保持義務を遵守させることを前提に、自らの役職員または法律上守秘義務を負った自らの弁護士、会計士、税理士等に対して秘密情報を開示することができる。
4 本条に基づく義務は、本規約が終了した後も●年間存続する。
第14条(規約の解除)
1 本規約のいずれかの参加者(以下「本件当事者」という。)は、本規約の他の参加者(以下「相手方」という。)に以下のいずれかに該当する事由が発生した場合には、何ら催告なくして、本規約を解除することができる。
① 本規約の一に違反し、相当の期間を定めて催告したにもかかわらず、その違反が是正されなかった場合
② 破産、民事再生、特別清算、会社更生手続の開始が申立てられ、あるいはこれに類する手続が申立てられた場合。ただし、これらの申立が債権者によりなされた場合には、裁判所がその手続開始決定をした場合(特別清算の場合には手続開始命令をした場合)とする。
2 本件当事者は、自らが、反社会的勢力(暴力団、暴力団員、暴力団員でなくなった時から5年を経過しない者、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋等、社会運動等標ぼうゴロまたは特殊知能暴力集団、その他これらに準ずる者をいう。以下同じ)に該当しないこと、および反社会的勢力と以下の各号の一にでも該当する関係を有しないことを相手方に表明保証する。本件当事者は、相手方が反社会的勢力
に該当し、または以下の各号の一にでも該当することが判明した場合には、何らの催告を要せず、本規約を解除することができる。
① 反社会的勢力が経営を支配していると認められるとき
② 反社会的勢力が経営に実質的に関与していると認められるとき
③ 自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的または第三者に損害を加える目的をもってするなど、不当に反社会的勢力を利用したと認められるとき
④ 反社会的勢力に対して資金等を提供し、または便宜を供与するなどの関与をしていると認められるとき
⑤ その他役員等または経営に実質的に関与している者が、反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有しているとき
3 本件当事者は、相手方が自らまたは第三者を利用して以下の各号の一にでも該当する行為をした場合には、何らの催告を要せず、本規約を解除することができる。
① 暴力的な要求行為
② 法的な責任を超えた不当な要求行為
③ 取引に関して、脅迫的な言動をし、または暴力を用いる行為
④ 風説を流布し、偽計または威力を用いて本件当事者の信用を棄損し、または当本件事者の業務を妨害する行為
⑤ その他前各号に準ずる行為
4 本条第1項第1号の規定にかかわらず、データ提供者またはプラットフォーム事業者は、提供データまたは派生データの漏えいまたは喪失をした相手方に対し、何ら催告なくして、本規約を解約することができる。
5 プラットフォーム事業者は、相手方が申込フォームに虚偽の記載をした場合には、本規約を解除し、以後プラットフォームの利用を拒否することができる。
6 プラットフォーム事業者は、データ提供者および/またはデータ利用者に、本条第1項1号、第4項または第5項のいずれかに該当する事項が生じたときには、本規約の解除に代えて、相当と認める期間、かかるデータ提供者および/またはデータ利用者のプラットフォームへのアクセスを停止し、提供データ、派生データおよび利用サービスの提供停止をすることができる。
7 第5条第4項ただし書の規定にかかわらず、本条に基づきプラットフォーム事業者から本規約を解除されたデータ提供者および/またはデータ利用者は、プラットフォーム事業者の求めに従い、プラットフォームを通じて受領した提供データおよび/または派生データを自己のシステムから削除または消去し、かつかかる削除または消去を証明する書類をプラットフォーム事業者が求める形式で、プラットフォーム事業者に対して提出しなければならない。
8 本条第1項から第5項のいずれかを理由として本規約を解除した本件当事者は、本条第 1 項から第5項のいずれかに該当する相手方に対して、本規約違反または解
除に基づいて被った損害の賠償を請求することができる。ただし、本条第4項を理由としたデータ提供者からのプラットフォーム事業者に対する損害賠償請求権の行使は、第12条第7項に規定したとおりとする。
9 本条第1項から第5項のいずれかを理由として本規約を解除し、または本規約を解除された一方当事者がプラットフォーム事業者である場合には、原則として本規約の解除は、本規約を解除した本件当事者とプラットフォーム事業者との間でのみで効力を有し、当該解除の効力は他の参加者には及ばないものとする。ただし、この場合において、他の参加者全員が別途合意した場合には、プラットフォーム事業者はその合意に従うものとする。
10 提供データ、派生データおよび/または利用サービスの作成、構築または利用に関して生じた権利(第6条第6項、第9条第4項、第11条第9項に規定される権利を含むが、この限りではない。)が、本規約を解除されたプラットフォームへの参加者と、他のプラットフォームへの参加者またはプラットフォーム事業者との間で共有となる場合には、本規約解除時に、本規約を解除されたプラットフォームへの参加者は、他の共有者(他のプラットフォームへの参加者またはプラットフォーム事業者を意味する。以下同じ。)に対して当該権利の持分の全部を無償で譲渡するものとし、他の共有者は当該権利を譲り受けるものとする。なお、かかる譲渡に伴い、品種登録を受ける権利および/または産業財産権を受ける権利の出願に別途書類の作成が必要である場合には、他の共有者の求めに応じて、本規約を解除されたプラットフォームへの参加者は、当該書類の作成に適切な協力をしなければならない。
11 データ提供者が本規約を解除された場合には、データ提供者とプラットフォーム事業者との間で別段の合意がない限り、データ提供者はプラットフォーム事業者を含む他の参加者(後にプラットフォームに参加する参加者を含む。)に対して、解除時までにプラットフォームに提供していた提供データの継続的利用を異議なく承諾し、かつ提供データに関してデータ提供者が創作した著作物(データベースの著作物を含むが、これらに限らない。)で解除時までにプラットフォームに提供していた著作物を無償で継続的に利用することを許諾するものとする。
第15条(プラットフォームからの脱退)
1 データ提供者およびデータ利用者は、プラットフォーム事業者に対して通知をすることにより、プラットフォームから脱退をすることができる。プラットフォームから脱退したデータ提供者および/またはデータ利用者は、脱退後直ちにプラットフォームを通じて提供を受けた提供データ、派生データおよび利用サービスの利用を中止しなければならない。プラットフォーム事業者は、プラットフォームから脱
退したデータ提供者および/またはデータ利用者に対して、速やかに適切なアクセス制限措置を講ずるものとする。
2 プラットフォームから脱退したデータ提供者および/またはデータ利用者は、プラットフォーム事業者から求めがあった場合には、プラットフォームを通じて受領した提供データおよび派生データを自己のシステムから削除または消去し、かつかかる削除または消去を証明する書類をプラットフォーム事業者が求める形式で、プラットフォーム事業者に対して提出しなければならない。
3 データ提供者がプラットフォームから脱退した場合のプラットフォーム事業者に対する提供データの削除要求等については、第5条第4項を準用する。
4 提供データ、派生データおよび/または利用サービスの作成、構築または利用に関して生じた権利(第6条第6項、第9条第4項、第11条第9項に規定される権利を含むが、この限りではない。)が、プラットフォームを脱退した参加者と、他のプラットフォームへの参加者またはプラットフォーム事業者との間で共有となる場合には、プラットフォームを脱退した参加者と他の共有者は、相互に他の共有者およびプラットフォームを脱退した参加者に対して、当該権利を無償かつ永久に利用許諾する権利を付与する。この場合、プラットフォーム事業者が当該権利の共有者である場合には、プラットフォームを脱退した参加者のプラットフォーム事業者に対する利用許諾権の中には、プラットフォームへの参加者に対する再利用許諾権を含むものとする。なお、共有にかかる権利が、品種登録を受ける権利および/または産業財産権を受ける権利である場合で、一方当事者が他方当事者に対してその権利化(出願)の意向を示した場合には、共有者間で当該権利化(出願)に関して誠実に協議するものとする。
5 前項の規定は、プラットフォームへの参加者が本規約を解除した場合で、当該参加者と他のプラットフォームへの参加者またはプラットフォーム事業者との間で共有となる権利がある場合にも準用するものとする。
6 データ提供者がプラットフォームから脱退をした場合または本規約を解除した場合には、データ提供者は、データ利用者に対し、提供データに関してデータ提供者が創作した著作物(データベースの著作物を含むが、これらに限らない。)で脱退または解除時までにプラットフォームに提供していた著作物を無償で継続的に利用することを許諾するものとする。
第16条(不可抗力免責)
1 天災地変、戦争、暴動、内乱、自然災害、法令の制定改廃その他参加者の責に帰すことができない事由(以下総称して「不可抗力事由」という。)による本規約の
全部または一部の履行遅滞もしくは履行不能については、当該不可抗力事由が生じた参加者は責任を負わない。
2 前項の規定にもかかわらず、第12条第6項ただし書に基づきデータ利用者に対する免責が認められない場合には、その限りで、前項の適用は排除されるものとする。
第17条(規約上の地位の譲渡)
1 データ提供者またはデータ利用者は、相手方の事前の書面による同意を得なければ、本規約上の地位または本規約に基づく権利義務を第三者に譲渡することができない。ただし、以下の場合にはこの限りではない。
① データ提供者またはデータ利用者が第三者と合併する場合など、その地位が第三者に包括的に承継される場合。
② データ提供者またはデータ利用者が、本規約上の地位または本規約に基づく権利義務をその関連会社等に譲渡する場合。
2 プラットフォーム事業者は、プラットフォームに参加しているすべてのデータ提供者およびデータ利用者の同意を得なければ、本規約上の地位または本規約に基づく権利義務を第三者に譲渡することはできない。ただし、以下の場合にはこの限りではない。
① プラットフォーム事業者が第三者と合併する場合など、その地位が第三者に包括的に承継される場合。
② プラットフォーム事業者が、本規約上の地位または本規約に基づく権利義務その関連会社等に譲渡する場合。
③ プラットフォーム事業者が国、地方自治体あるいはそれらの関連団体(以下
「政府関連団体」という。)によって設立された場合で、それらの運営または持分が、他の政府関連団体に移管される場合。
④ プラットフォーム事業者が原始的な規約において予め第三者への規約上の地位の譲渡を規定している場合。
プラットフォーム事業者を通じてデータ提供する際の、データ提供者およびデー タ利用者が行う同意に関する代替条項(第1項) |
第17条(規約上の地位の譲渡) 1 データ提供者およびデータ利用者は、プラットフォーム事業者の事前の書面による同意を得なければ、本規約上の地位または本規約に基づく権利義務を第三者に譲渡することができない。ただし、以下の場合にはこの限りではない。 ① データ提供者またはデータ利用者が第三者と合併する場合など、その地位が第三 者に包括的に承継される場合。 |
② データ提供者またはデータ利用者が、本規約上のまたは本規約に基づく権利義務を関連会社等に譲渡する場合。 2 略。 |
第18条(通知)
1 データ提供者、データ利用者および/またはプラットフォーム事業者は 1 名以上のxx担当者を指定し、そのxx担当者の氏名、電話番号および/または電子メールアドレスを他の当事者に対して通知をするか、またはプラットフォーム上で公表するものとする。データ提供者、データ利用者および/またはプラットフォーム事業者が個人データ管理責任者を設置することとした場合には、それらの者から特段の指示がない限り、データ提供者、データ利用者および/またはプラットフォーム事業者のxx担当者は、個人データ管理責任者を兼ねるものとする。データ提供 者、データ利用者および/またはプラットフォーム事業者は、自らのxx担当者を変更する場合には、事前にその旨および新しいxx担当者の氏名、電話番号および
/または電子メールアドレスを他の当事者に予め通知するか、またはプラットフォーム上で予め公表するものとする。
2 本規約に基づきデータ提供者、データ利用者および/またはプラットフォーム事業者が、他の当事者に対して通知が必要な場合には、他の当事者から別途書面で指定を受けた場合を除き、データ提供者、データ利用者および/またはプラットフォーム事業者のxx担当者から他の当事者のxx担当者の電子メールアドレス宛に電子メールを送付することにより通知すれば足りるものとする。ただし、本規約の解除通知は、書面により行うものとする。
3 本規約に基づきデータ提供者、データ利用者および/またはプラットフォーム事業者が他の当事者に対して同意または承諾を求める必要があるときにも、別途両当事者で合意がある場合を除き、データ提供者、データ利用者および/またはプラットフォーム事業者のxx担当者から他の当事者のxx担当者に対して、電子メールまたは書面で同意または承諾を求めるものとする。
第19条(存続条項)
本規約に特段の規定がない限り、本規約終了後も、第4条第3項および第4項(提供データに関する適切な取得および保証/非保証)、第5条第4項、第6項および第
8項(データ提供者による提供データのデータ利用者の提供)、第6条第6項(データ利用者による利用)、第8条第2項および第3項(プラットフォーム事業者の運営責任等)、第9条第4項および第5項(プラットフォーム事業者による利用サービスの提供)、第10条(責任の制限等)、第11条第6項、第7項、第8項および第9項
(派生データの取扱)、第12条(データ漏えい等の場合の対応及び責任)、第14条
第5項、第7項、第8項、第9項、第10項および第11項(解除)、第15条第2項、第3項、第4項、第5項および第6項(プラットフォームからの脱退)、第16条(不可抗力免責)、本条、第20条(完全条項)、第21条(準拠法)、第22条
(紛争解決)の各規定は有効に存続する。
第20条(完全条項)
本規約は、提供データ、派生データおよび利用サービスのデータ利用者またはデータ提供者に対する提供、利用、管理、プラットフォームの運営およびそれらに伴う各参加者の責任範囲に関するデータ提供者、データ利用者およびプラットフォーム事業者間の完全なる合意を意味し、本規約成立以前になされたこれに関する協議および合意のすべてにとって代わられるものとする。
第21条(準拠法)
本規約は、日本法を準拠法とし、日本法に基づいて解釈されるものとする。
第22条(紛争解決)
1 本規約に関し、データ提供者、データ利用者および/またはプラットフォーム事業者の間で意見または認識の食い違いその他の紛争が発生した場合には、データ提供者、データ利用者および/またはプラットフォーム事業者は、他の当事者のxx担当者に通知した上で、誠実に協議し、その解決に務めるものとする。
2 前項の規定にもかかわらず、協議により紛争を解決することができない場合に
は、データ提供者、データ利用者および/またはプラットフォーム事業者は、東京地方裁判所を第xxの専属的管轄裁判所とすることに合意する。
仲裁の場合の代替条項(第2項) |
2 前項の規定にもかかわらず、協議により紛争を解決することができない場合には、データ提供者とデータ受領者は、この契約からもしくはこの契約に関連して、当事者の間に生ずることがあるすべての紛争、論争もしくは意見の相違を、日本商事仲裁協会の商事仲裁手続きにしたがって、日本国xxxを仲裁地として、仲裁により 最終的に解決することに合意する。仲裁人は3名とし、仲裁言語は日本語とする。 |
別紙1 (第3条に定めるデータ提供者が示すデータの提供方法等)
○○※1 に対する提供データの提供方法は、別途○○が定めるところに従い、デー タ提供者が○○所定のページにアクセスし、所定の項目を入力の上、ファイルのアップロードを行う※2ことにより提供するものとする。
※1 ○○の部分にはプラットフォーム名を入れる
※2 本プラットフォームにおいてデータ提供者がデータをプラットフォームに提供する方法を示す。
別紙2(第4条に定める同意書フォーム)
同 意 書
[私/弊社/弊団体]は【データ提供者が利用するプラットフォームに係るデータ共有型規約の正式名称を入力】(以下「本規約」といいます。)を読み、理解した上で、以下の事項について同意します(以下この書面を「本同意書」といいます)。なお、本同意書で使われている用語は、本同意書で特段の定義がなされていない限り、本規約で定義されている意味と同じ意味を有するものとして使用します。
(1)[私/弊社/弊団体]が取得した別紙データ一覧記載のデータ(以下「本件デー タ」といいます。)を[私/弊社/弊団体]が許諾した範囲で○○運営者に対して提供し、その利用に供すること。
(2)[データ提供者名](以下「データ提供者」といいます。)が、本件データを○○運営者に提供し、[私/弊社/弊団体]が許容した範囲で、データ提供者およびデータ提供者が指定した第三者の利用に供すること。
(3)本件データのうち、[私/弊社/弊団体]が本件○○上の管理画面上で、その利用に制限をかけない設定とすることに同意したデータ(以下「パブリック・データ」といいます。)については、パブリック・ドメインとし、パブリック・データについては○○の傘下にどのように利用されようとも、異議をとどめないこと。
(4)○○運営者またはデータ利用者が本件データの加工等を行った派生データ(以下
「本件派生データ」といいます。)を作成または開発し、これを○○の他の参加者に提供すること。
(5)派生データおよび/または本件サービスの作成または利用に関し○○の参加者によって新たに創出された知的財産権(データベースの著作物に関する権利を含むが、これらに限らない。以下本条において同じ。)は当該参加者に帰属すること。
(6)本件データが、本目的で利用されること。
(7)本件データに個人情報が含まれている場合には、データ提供者に対してその旨を明示すること。
(8)本件データに何ら事実と異なる改変を加えることなく、そのままデータ提供者に提供すること。
年 月 日
住所:
氏名/会社名/団体名:
別紙 (別紙2(1)に定める別紙)
データ一覧
提供対象となるデータ※ | データセット名 | 提供するデータセットの名称 |
データ等の種類 | 数値、テキスト、画像等の別について記載 | |
主なデータ項目 | 提供するデータに含まれる主なデータ項目等を記載 (画像、ノウハウの場合には概要) | |
データの期間 | ○年〇月〇日~○年〇月〇日 | |
知的財産権の有無 | 著作権、特許xx | |
個人情報の有無 | 有/無 |
※複数種類の提供データがある場合には、それぞれについて上記の内容を記載する。
AI研究開発モデル契約
AI研究開発委託モデル契約におけるタームシートの例(太字は記載上の留意事項を示す)
項目 | 記載内容 | ||
契約の目的 | |||
契約当事者 | |||
本契約で関係する他の契約 | 本契約により提供あるいは創出するデータの利用や第三者提供に関して関連する他契約があれば記載(契約当事者も併せて 記載) | ||
本研究開発において提供するデー タ等の概要 | |||
提供対象となるデータ | 主な項目 | 提供するデータに含まれる主なデータ項目等 を記載 | |
利用目的 | 提供を受けたデータに基づいて研究開発する 目的・対象等について記載 | ||
期間 | ○年〇月〇日~○年〇月〇日 | ||
提供方法 | 媒体、ネットワーク経由等などを記載 | ||
利用期間 | ○年〇月〇日~○年〇月〇日 | ||
利用形態 | 無加工 仮名化利用 匿名加工利用 その他( ) | ||
第三者提供 | 有 無 | ある場合には提供先または範囲 | |
営業秘密管理の有無 | 提供されるデータについての営業秘密として の管理の有無について記載 | ||
本研究開発において提供されるノウハウ、知的財産の概要 | 主な項目 | 研究開発のために提供されるノウハウ、知的財 産の内容(項目)や概要を記載 | |
営業秘密管理 の有無 | 提供されるノウハウ、知的財産についての営業 秘密としての管理の有無について記載 | ||
データ提供先の所在地 | データ提供先が利用する所在地を記載 | ||
提供先における管理方法の概要 | 提供先において、受領したデータ等の管理方法の概要を記載 | ||
研究開発により生成が想定される派生データ、学習済みモデル、知的 財産の概要(それぞれについて記 | 内容 | 研究開発の過程で生成する派生データ、学習済みモデル、知的財産権について、その概要を記 載。 |
載) | 利用目的 | 研究開発で得られた生成物等の利用目的を記 載。 | |
利用関係 | 生成された知的財産の利用権限等が誰に認め られているか等の利用関係について記載 | ||
帰属関係 | 生成された知的財産権(著作権、特許等)につ いての帰属先について記載。 | ||
第三者提供 | 有 無 | ある場合には提供先または範囲 | |
利用期間 | ○年〇月〇日~○年〇月〇日 | ||
営業秘密管理 の有無 | 生成された知的財産についての営業秘密とし ての管理の有無について記載 | ||
研究開発が予定されるAIの概要 | 研究開発により生成されるAI(学習済みモデルなど)により 果たされる機能や、実装目的等についての概要を記載 | ||
競業避止義務に関する取決め | ある場合には記載 | ||
秘密保持の期間 | ○年〇月〇日~○年〇月〇日 | ||
契約終了後の削除等 | 有 無 | ||
その他特記事項 |
AI研究開発モデル契約書案
ソフトウェア研究開発契約書
●●(以下「本AI研究開発委託者」という。)と●●(以下「本AI研究開発 者」という。)は、AI研究開発の研究開発に関して、●●●●年●●月●●日に、本契約を締結する。
第1条(目的)
本契約は、別紙「研究開発業務内容の詳細」記載の「研究開発対象」とされているコンピュータソフトウェアの研究開発(以下「本研究開発」という。)のための、本 AI研究開発委託者と本AI研究開発者の権利・義務関係を定めることを目的とす る。
第2条(定義)
1 データ
電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の方法で作成される記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)をいう。
2 本データ
別紙「研究開発業務内容の詳細」の「本データの明細」に記載のデータをいう。
3 学習用データセット
本データを本研究開発のために整形または加工したデータをいう。
4 学習用プログラム
学習用データセットを利用して、学習済みモデルを生成するためのプログラムをいう。
5 学習済みモデル
特定の機能を実現するために学習済みパラメータを組み込んだプログラムをいう。
6 本学習済みモデル
本研究開発の対象となる学習済みモデルをいう。
7 再利用モデル
本学習済みモデルを利用して生成された新たな学習済みモデルをいう。
8 学習済みパラメータ
学習用プログラムに学習用データセットを入力した結果生成されたパラメータ(係数)をいう。
9 知的財産
発明、考案、意匠、著作物その他の人間の創造的活動により生み出されるもの(発見または解明がされた自然の法則または現象であって、産業上の利用可能性があるものを含む。)および営業秘密その他の事業活動に有用な技術上または営業上の情報をいう。
10 知的財産権
特許権、実用新案権、意匠権、著作権その他の知的財産に関して法令により定められた権利(特許を受ける権利、実用新案登録を受ける権利、意匠登録を受ける権利を含む。)をいう。
11 本件成果物
別紙「研究開発業務内容の詳細」の本AI研究開発者が本AI研究開発委託者の委託に基づき開発支援を行う成果物の明細」に記載された成果物をいう。
第3条(研究開発業務内容)
本AI研究開発委託者は本AI研究開発者に対し、別紙「研究開発業務内容の詳 細」の「具体的作業内容」に記載された業務(ただし、本AI研究開発委託者の担当業務を除く。以下「本件業務」という。)の提供を依頼し、本AI研究開発者はこれを引き受ける。
第4条(委託料およびその支払時期・方法)
1 本件研究開発業務の対価は別紙「研究開発業務内容の詳細」の「委託料」で定めた金額とする。
2 本AI研究開発委託者は本AI研究開発者に対し、本件業務の対価を、別紙「研究開発業務内容の詳細」の「委託料の支払時期・方法」で定めた時期および方法により支払う。
第5条(作業期間)
本研究開発の作業期間は、別紙「研究開発業務内容の詳細」の「作業期間」に定めたとおりとする。
第6条(協力と各自の作業分担)
1 本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、本契約の履行においてはお互いに協力しなければならない。
2 本AI研究開発委託者と本AI研究開発者の作業分担は、別紙「研究開発業務内容の詳細」の「作業体制」および「具体的作業内容」においてその詳細を定める。
第7条(本AI研究開発者の義務)
1 本AI研究開発者は、情報処理技術に関する業界の一般的な専門知識、およびA Iに関連する一般的な専門知識に基づき、善良な管理者の注意をもって、本件業務を行う義務を負う。
2 本AI研究開発者は、本件成果物について完成義務を負わず、本件成果物等が本 AI研究開発委託者の業務課題の解決、業績の改善・向上その他の成果や特定の結果等を保証しない。ただし本AI研究開発委託者における業務課題解決等、本契約 の目的が達せられない場合には、本AI研究開発委託者からの求めに応じて、本A I研究開発者は、合理的な範囲での説明を行うこととする。
第8条(責任者の選任および連絡協議会)
1 本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、本研究開発を円滑に遂行するため、本契約締結後速やかに、本研究開発に関する責任者を選任し、それぞれ相手方に書面(電磁的方法を含む。以下同じ)で通知するものとする。また、責任者を変更した場合、速やかに相手方に書面で通知するものとする。
2 本AI研究開発委託者および本AI研究開発者間における本研究開発の遂行にかかる、要請、指示等の受理および相手方への依頼等は、責任者を通じて行うものとする。
3 責任者は、本研究開発の円滑な遂行のため、進捗状況の把握、問題点の協議および解決等必要事項を協議する連絡協議会を定期的に開催する。なお、開催頻度等の詳細については、別紙「研究開発業務内容の詳細」の「連絡協議会」に定めるとおりとする。ただし、本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、必要がある場合、理由を明らかにした上で、随時、連絡協議会の開催を相手方に求めることができるものとする。
第9条(再委託)
1 本AI研究開発者は、本AI研究開発委託者が書面によって事前に承認した場合、本件業務の一部を第三者(以下「委託先」という。)に再委託することができるものとする。
2 前項の定めに従い委託先に本検証の遂行を委託する場合、本AI研究開発者は、本契約における自己の義務と同等の義務を、委託先に課すものとする。
3 本AI研究開発者は、委託先による業務の遂行について、本AI研究開発委託者に帰責事由がある場合を除き、自ら業務を遂行した場合と同様の責任を負うものとする。ただし、本AI研究開発委託者の指定した委託先による業務の遂行については、本AI研究開発者に故意または重過失がある場合を除き、責任を負わない。
第10条(本契約の変更)
1 本契約の変更は、当該変更内容につき事前に本AI研究開発委託者および本AI研究開発者が協議の上、別途、書面により変更契約を締結することによってのみこれを行うことができる。
2 本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、本研究開発においては、両当事者が一旦合意した事項(対象、期間、費用等を含むが、これらに限られない。)が、事後的に変更される場合があることに鑑み、一方当事者より本契約の内容について、変更の協議の要請があったときは、速やかに協議に応じなければならない。
3 変更協議においては、変更の対象、変更の可否、変更による委託料・納期に対する影響等を検討し、変更を行うかについて両当事者とも誠実に協議する。
第11条(本件成果物の提供および業務終了の確認)
1 本AI研究開発者は、別紙「研究開発業務内容の詳細」の「研究開発業務の完 了」に記載した成果物提供期限までに、本AI研究開発委託者に本件成果物を提供する。
2 本AI研究開発委託者は、別紙「研究開発業務内容の詳細」の「研究開発業務の完了」に記載した確認期間(以下「確認期間」という。)内に、本件成果物の提供を受けたことを確認し、本AI研究開発者所定の確認書に記名押印または署名の 上、本AI研究開発者に交付するものとする。
3 前項の定めに従い、本AI研究開発委託者が本AI研究開発者に確認書を交付した時に、本AI研究開発委託者の確認が完了したものとする。ただし、確認期間内に、本AI研究開発委託者から書面で具体的な理由を明示して異議を述べないときは、確認書の交付がなくとも、当該期間の満了時に確認が完了したものとする。
第12条(本AI研究開発委託者が本AI研究開発者に提供するデータ・資料等)
1 本AI研究開発委託者は、本AI研究開発者に対し、別紙「研究開発業務内容の詳細」の「本データの明細」のうち「本AI研究開発委託者が提供するデータの明細」に記載されているデータ(以下「本AI研究開発委託者提供データ」とい
う。)を同別紙の条件に従い、提供するものとする。
2 本AI研究開発委託者は、本AI研究開発者に対し、本研究開発に合理的に必要なものとして本AI研究開発者が要求し、本AI研究開発委託者が合意した資料、機器、設備等(以下「資料等」という。)の提供、開示、貸与等(以下「提供等」という。)を行うものとする。
3 本AI研究開発委託者は、本AI研究開発者に対し、本AI研究開発委託者提供データおよび資料等(以下まとめて「本AI研究開発委託者提供データ等」とい う。)を本AI研究開発者に提供等することについて、正当な権限があることおよびかかる提供等が法令に違反するものではないことを保証する。
4 本AI研究開発委託者は、本AI研究開発委託者提供データ等の正確性、完全 性、有効性、有用性、安全性等について保証しない。ただし、本契約に別段の定めがある場合はその限りでない。
5 本AI研究開発委託者が本AI研究開発者に対し提供等を行った本AI研究開発委託者提供データ等の内容に誤りがあった場合、またはかかる提供等を遅延した場合、これらの誤りまたは遅延によって生じた完成時期の遅延、瑕疵(法律上の瑕疵を含む。)等の結果について、本AI研究開発者は責任を負わない。
6 本AI研究開発者は、本AI研究開発委託者提供データ等の正確性、完全性、有効性、有用性、安全性等について、確認、検証の義務その他の責任を負うものではない。
第13条(本AI研究開発委託者提供データの利用・管理)
1 本AI研究開発者は、本AI研究開発委託者提供データを、善良な管理者の注意をもって管理、保管するものとし、本AI研究開発委託者の事前の書面による承諾を得ずに、第三者(第 9 条に基づく委託先を除く。)に開示、提供または漏えいしてはならないものとする。
2 本AI研究開発者は、事前に本AI研究開発委託者から書面による承諾を得ず に、本AI研究開発委託者提供データについて本研究開発遂行の目的以外の目的で使用、複製および改変してはならず、本研究開発遂行の目的に合理的に必要となる範囲でのみ、使用、複製および改変できるものとする。ただし、別紙に別段の定めがある場合はこの限りではない。
3 本AI研究開発者は、本AI研究開発委託者提供データを、本研究開発遂行のために知る必要のある自己の役員および従業員に限り開示するものとし、この場合、本条に基づき本AI研究開発者が負担する義務と同等の義務を、開示を受けた当該役員および従業員に退職後も含め課すものとする。
4 本AI研究開発者は、本AI研究開発委託者提供データのうち、法令の定めに基づき開示すべき情報を、可能な限り事前に本AI研究開発委託者に通知した上で、当該法令の定めに基づく開示先に対し開示することができるものとする。
5 本件業務が完了し、もしくは本契約が終了した場合または本AI研究開発委託者の指示があった場合、本AI研究開発者は、本AI研究開発委託者の指示に従っ て、本AI研究開発委託者提供データ(複製物および改変物を含む。)が記録された媒体を破棄もしくは本AI研究開発委託者に返還し、また、本AI研究開発者が管理する一切の電磁的記録媒体から削除するものとする。ただし、本条第 2 項での利用に必要な範囲では、本AI研究開発者は本AI研究開発委託者提供データ(複製物および改変物を含む。)を保存することができる。なお、本AI研究開発委託
者は本AI研究開発者に対し、本AI研究開発委託者提供データの破棄または削除について、証明する文書の提出を求めることができる。
6 本AI研究開発者は、本契約に別段の定めがある場合を除き、本AI研究開発委託者によるデータの提供等により、本AI研究開発委託者の知的財産権を譲渡、移転、利用許諾するものでないことを確認する。
7 本条の規定は、前項を除き、本契約が終了した日より●年間有効に存続するものとする。
第14条(秘密情報の取扱い)
1 本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、本研究開発遂行のため、相手方より提供を受けた技術上または営業上その他業務上の情報(ただし、本AI研究開発委託者提供データを除く。)のうち、次のいずれかに該当する情報(以下「秘密情報」という。)を秘密として保持し、秘密情報の開示者の事前の書面による承諾を得ずに、第三者(本契約第 9 条に基づく委託先を除く。) に開示、提供または漏えいしてはならないものとする。
① 開示者が書面により秘密である旨指定して開示した情報
② 開示者が口頭により秘密である旨を示して開示した情報で開示後●日以内に書面により内容を特定した情報。なお、口頭により秘密である旨を示した開示した日から●日が経過する日または開示者が秘密情報として取り扱わない旨を書面で通知した日のいずれか早い日までは当該情報を秘密情報として取り扱う。
〔③ 学習用データセット〕
〔④ 本学習済みモデル〕
〔⑤ 再利用モデル〕
2 前項の定めにかかわらず、次の各号のいずれか一つに該当する情報については、秘密情報に該当しない。
① 開示者から開示された時点で既に公知となっていたもの
② 開示者から開示された後で、受領者の帰責事由によらずに公知となったもの
③ 正当な権限を有する第三者から秘密保持義務を負わずに適法に開示されたもの
④ 開示者から開示された時点で、既に適法に保有していたもの
⑤ 開示者から開示された情報を使用することなく独自に研究開発したもの
3 本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、秘密情報について、本契約に別段の定めがある場合を除き、事前に開示者から書面による承諾を得ずに、本研究開発遂行の目的以外の目的で使用、複製および改変してはならず、本研究開発遂行の目的に合理的に必要となる範囲でのみ、使用、複製および改変できるものとす る。
4 秘密情報の取扱いについては、前条第 3 項から第 6 項の規定を準用する。この場合、同条項中の「本AI研究開発委託者提供データ」は「秘密情報」と、「本AI研究開発者」は「秘密情報の受領者」と、「本AI研究開発委託者」は「開示者」と読み替えるものとする。
5 本条の規定は本契約が終了した日より●年間有効に存続するものとする。
第15条(個人情報の取り扱い)1
1 本AI研究開発委託者は、本研究開発の遂行に際して、個人情報の保護に関する法律(本条において、以下「法」という。)に定める個人情報または匿名加工情報
(以下、総称して「個人情報等」という。)を含んだデータを本AI研究開発者に提供する場合には、事前にその旨を明示する。
2 本研究開発の遂行に際して本AI研究開発委託者が個人情報等を含んだデータを本AI研究開発者に提供する場合には、法に定められている手続を履践していることを保証するものとする。
3 本AI研究開発者は、第 1 項に従って個人情報等が提供される場合には、法を遵守し、個人情報等の管理に必要な措置を講ずるものとする。
AI研究開発委託者、AI研究開発者が国や地方公共団体等、国立研究開発法人、 独立行政法人等の場合の代替条項(第1項) |
1 本AI研究開発委託者は、本研究開発の遂行に際して、個人情報の保護に関する法律および独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(本条において、以下「法」という。)に定める個人情報または匿名加工情報(以下、総称して「個人情報等」という。)を含んだデータを本AI研究開発者に提供する場合には、事前に その旨を明示する。 |
第16条(本件成果物等の著作権)
本件成果物等の著作権は以下の中から場面に応じて選択して採用する。
【A案】本AI研究開発者に著作権を帰属させる場合 |
1 本件成果物および本研究開発遂行に伴い生じた知的財産(以下「本件成果物等」という。)に関する著作権(著作xx第 27 条および第 28 条の権利を含む。)は、本AI研究開発委託者または第三者が従前から保有していた著作物の著作権を除き、本AI研究開発者に帰属する。 2 本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、本契約に従った本件成果物等 |
1 本ひな型では、農業関係者等からAI研究開発委託者がデータ等の提供を受けた場合を想定している。
の利用について、他の当事者および正当に権利を取得または承継した第三者に対し て、著作者人格権を行使しないものとする。 |
【B案】本AI研究開発委託者に著作権を帰属させる場合 |
1 本件成果物および本研究開発遂行に伴い生じた知的財産(以下「本件成果物等」という。)に関する著作権(著作xx第 27 条および第 28 条の権利を含む。)は、本AI研究開発委託者の本AI研究開発者に対する委託料の支払いが完了した時点で、本AI研究開発者または第三者が従前から保有していた著作物の著作権を除き、本AI研究開発委託者に帰属する。なお、かかる本AI研究開発者から本AI研究開発委託者への著作権移転の対価は、委託料に含まれるものとする。 2 本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、本契約に従った本件成果物等の利用について、他の当事者および正当に権利を取得または承継した第三者に対し て、著作者人格権を行使しないものとする。 |
【C1案】本AI研究開発委託者・本AI研究開発者の共有とする場合 |
1 本件成果物および本研究開発遂行に伴い生じた知的財産(以下「本件成果物等」という。)に関する著作権(著作xx第 27 条および第 28 条の権利を含む。)は、本AI研究開発委託者の本AI研究開発者に対する委託料の支払いが完了した時点で、本AI研究開発委託者、本AI研究開発者または第三者が従前から保有していた著作物の著作権を除き、本AI研究開発者および本AI研究開発委託者の共有(持分均等)とする。なお、本AI研究開発者から本AI研究開発委託者への著作権移転の対価は、委託料に含まれるものとする。 2 前項の場合、本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、共有にかかる著作権につき、本契約に別に定めるところに従い、前項の共有にかかる著作権の行使についての法律上必要とされる共有者の合意を、あらかじめこの契約により与えられるものとし、相手方の同意なしに、かつ、相手方に対する対価の支払いの義務を負うことなく、第三者への利用許諾を含め、かかる共有著作権を行使することができるものとする。 3 本AI研究開発委託者及び本AI研究開発者は、相手方の同意を得なければ、第 1 項所定の著作権の共有持分を処分することはできないものとする。 4 本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、本契約に従った本件成果物等 の利用について、他の当事者および正当に権利を取得または承継した第三者に対して、著作者人格権を行使しないものとする。 |
【第三者への利用許諾を含む場合】(第三者を共有者とはしない) ※上記の第2項を下記のものとする。 |
2 前項の場合、AI研究開発委託者およびAI研究開発者は、共有にかかる著作権につき、本契約に別に定めるところに従い、前項の共有にかかる著作権の行使についての法律上必要とされる共有者の合意を、あらかじめこの契約により与えられるものとし、相手方の同意なしに、かつ、相手方に対する対価の支払いの義務を負うことなく、第三者への利用許諾を含め、かかる共有著作権を行使することができる ものとする。 |
【C2案】本AI研究開発委託者・本AI研究開発者、農業関係者等のノウハウ等を有 する第三者との共有とする場合 |
1 本件成果物および本研究開発遂行に伴い生じた知的財産(以下「本件成果物等」 という。)に関する著作権(著作xx第 27 条および第 28 条の権利を含む。)は、本AI研究開発委託者の本AI研究開発者に対する委託料の支払いが完了した時点で、本AI研究開発委託者、本AI研究開発者または第三者が従前から保有していた著作物の著作権を除き、本AI研究開発者、本AI研究開発委託者、別紙「研究開発業務内容の詳細」に示す「ノウハウ等提供者」との共有(持分均等)とする。なお、本AI研究開発者から本AI研究開発委託者、ノウハウ等提供者への著作権移転の対価は、委託料に含まれるものとする。 2 前項の場合、本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、共有にかかる著 作権につき、本契約に別に定めるところに従い、前項の共有にかかる著作権の行使についての法律上必要とされる共有者の合意を、あらかじめこの契約により与えられるものとし、相手方の同意なしに、かつ、相手方に対する対価の支払いの義務を負うことなく、自ら利用することができるものとする。 3 本AI研究開発委託者、本AI研究開発者、およびノウハウ等提供者は、他の共 有者の同意を得なければ、第 1 項所定の著作権の共有持分を処分することはできないものとする。 4 本AI研究開発委託者、本AI研究開発者およびノウハウ等提供者は、本契約に 従った本件成果物等の利用について、他の当事者および正当に権利を取得または承 継した第三者に対して、著作者人格権を行使しないものとする。 |
本AI研究開発による成果物(著作権)の譲渡先、利用許諾先を制限する場合の追加条項 (別紙「研究開発業務内容の詳細」に示す「知的財産の譲渡・利用許諾先の範囲」を設 けることが想定される) |
● 本件成果物および本研究開発遂行に伴い生じた知的財産(以下「本件成果物等」という。)に関する著作権については、別紙「研究開発業務内容の詳細」に示す 「知的財産の譲渡・利用許諾先の範囲」に定める内容でのみ、譲渡、あるいは利用 許諾を行う。 |
第17条(本件成果物等の特許xx)
1 本件成果物等にかかる特許権その他の知的財産権(ただし、著作権は除く。以下
「特許xx」という。)は、本件成果物等を創出した者が属する当事者に帰属するものとする。
2 本AI研究開発委託者および本AI研究開発者が共同で発明した本件成果物等に関する特許xxについては、本AI研究開発委託者および本AI研究開発者の共有
(持分は貢献度に応じて定める。)とする。この場合、本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、共有にかかる特許xxにつき、本契約に定めるところに従い、それぞれ相手方の同意なしに、かつ、相手方に対する対価の支払いの義務を負うことなく、自ら実施することができるものとする。
3 本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、前項に基づき相手方と共有する特許xxについて、必要となる職務発明の取得手続(職務発明規定の整備等の職務発明制度の適切な運用、譲渡手続等)を履践するものとする。
ノウハウを提供した農業関係者等も含めて共有とする場合の代替条項(第 2 項) |
2 本AI研究開発委託者および本AI研究開発者および別紙「研究開発業務内容の 詳細」に示す「ノウハウ等提供者」が共同で発明した本件成果物等に関する特許xxについては、本AI研究開発委託者、本AI研究開発者、および「ノウハウ等提供者」との共有(持分は貢献度に応じて定める。)とする。この場合、本AI研究開発委託者、本AI研究開発者、および「ノウハウ等提供者」は、共有にかかる特許xxにつき、本契約に定めるところに従い、それぞれ相手方の同意なしに、かつ、相手方に対する対価の支払いの義務を負うことなく、自ら実施することができるものと する。 |
産業技術力強化法第 17 条の適用対象となる場合の追加条項(第 4 項) |
4 本件成果物が産業技術力強化法第 17 条の適用対象となる場合には、同条に定める 手続きを行ったうえで、特許xxの帰属を決定するものとする。 |
特許xxの譲渡先について制限が設けられる場合の追加条項 |
● 本件成果物および本研究開発遂行に伴い生じた知的財産(以下「本件成果物等」 という。)に関する特許xxについては、別紙「研究開発業務内容の詳細」に示す 「知的財産の譲渡・利用許諾先の範囲」に定める内容でのみ、譲渡、あるいは利用許 諾を行う。 |
第18条(本件成果物等の利用条件)
本件成果物等の利用条件は以下の中から場面に応じて選択して採用する。
【A 案】原則型 |
本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、本件成果物等について、別紙 「利用条件一覧表」記載のとおりの条件で利用できるものとする。同別紙の内容と本契約の内容との間に矛盾がある場合には同別紙の内容が優先するものとする。 |
【B 案】本AI研究開発委託者著作権帰属型(16 条B 案)の場合のシンプルな規定 |
本AI研究開発委託者は、本件成果物等を利用でき、本AI研究開発者は、本件成 果物等を本研究開発遂行のためにのみ利用できる。 |
【C 案】本AI研究開発者著作権帰属型(16 条A 案)の場合のシンプルな規定 |
本AIモデル研究開発者は、本件成果物等を利用でき、本AIモデル研究開発委託者は、本件成果物を別紙「利用条件一覧表」に示す利用条件の範囲で、本AIモデル 研究開発委託者自身の業務のためにのみ利用できる。 |
第19条(リバースエンジニアリングおよび再利用等の生成の禁止)
【本AI研究開発委託者/本AI研究開発者】は、本契約に別段の定めがある場合を除き、本件成果物について、次の各号の行為を行ってはならない。
① リバースエンジニアリング、逆コンパイル、逆アセンブルその他の方法でソースコードを抽出する行為
[② 再利用モデルを生成する行為]
[③ 学習済みモデルへの入力データと、学習済みモデルから出力されたデータを組み合わせて学習済みモデルを生成する行為]
[④ その他前各号に準じる行為]
第20条(本件成果物等の使用等に関する責任)
本AI研究開発委託者による本件成果物等の使用、複製および改変、並びに当該、複製および改変等により生じた生成物の使用(以下「本件成果物等の使用等」とい
う。)は、本AI研究開発委託者の負担と責任により行われるものとする。本AI研究開発者は本AI研究開発委託者に対して、本契約で別段の定めがある場合または本 AI研究開発者の責に帰すべき事由がある場合を除いて、本AI研究開発委託者による本件成果物等の使用等により本AI研究開発委託者に生じた損害を賠償する責任を負わない。
第21条(知的財産権侵害の責任)
知的財産権侵害の責任は以下の中から場面に応じて選択して採用する。
【A-1 案】本AI研究開発者が知的財産権非侵害の保証を行う場合(本AI研究開発委 託者主導) |
1 本件成果物等の使用等によって、本AI研究開発委託者が第三者の知的財産権を侵害したときは、本AI研究開発者は本AI研究開発委託者に対し、第 22 条(損害賠償)第 2 項所定の金額を限度として、かかる侵害により本AI研究開発委託者に生じた損害(侵害回避のための代替プログラムへの移行を行う場合の費用を含む。)を賠償する。ただし、知的財産権の侵害が本AI研究開発委託者の責に帰する場合はこの限りではなく、本AI研究開発者は責任を負わないものとする。 2 本AI研究開発委託者は、本件成果物等の使用等に関して、第三者から知的財産権の侵害の申立を受けた場合には、直ちにその旨を本AI研究開発者に通知するものとし、本AI研究開発者は、本AI研究開発委託者の要請に応じて本AI研究開 発委託者の防御のために必要な援助を行うもあのとする。 |
【AI研究開発者が知的財産権非侵害の保証を行う場合】 ※上記の第 1 項を下記のものとする。 1 AI研究開発者は、AI研究開発委託者に対し、AI研究開発者の知る限りにおいて、本件成果物等が第三者の知的財産権を侵害しないことを保証する。当該保証に違反して、AI研究開発委託者による本件成果物等の使用等によって、AI研究開発委託者が第三者の知的財産権を侵害したときは、AI研究開発者はAI研究開発委託者に対し、第 22 条(損害賠償)第 2 項所定の金額を限度として、かかる侵害によりAI研究開発委託者に生じた損害(侵害回避のための代替プログラムへの移行を行う場合の費用を含む。)を賠償する。ただし、知的財産権の侵害がAI研究開発委託者の責に帰する場合はこの限りではなく、AI研究開発者は責任を負わないものとする。 |
【A-2 案】本AI研究開発者が知的財産権非侵害の保証を行う場合(本AI研究開発者 主導) |
1 本AI研究開発委託者が本件成果物等の使用等に関し第三者から知的財産権の侵害の申立を受けた場合、次の各号所定のすべての要件が充たされる場合に限り、第 22 条(損害賠償)の規定にかかわらず本AI研究開発者はかかる申立によって本A I研究開発委託者が支払うべきとされた損害賠償額及び合理的な弁護士費用を負担するものとする。ただし、第三者からの申立が本AI研究開発委託者の帰責事由による場合にはこの限りではなく、本AI研究開発者は一切責任を負わないものとする。 ① 本AI研究開発委託者が第三者から申立を受けた日から●日以内に、本AI研究開発者に対し申立の事実及び内容を通知すること ② 本AI研究開発委託者が第三者との交渉または訴訟の遂行に関し、本AI研究開発者に対して実質的な参加の機会およびすべてについての決定権限を与え、ならびに必要な援助をすること ③ 本AI研究開発委託者の敗訴判決が確定することまたは本AI研究開発者が訴訟遂行以外の決定を行ったときは和解などにより確定的に解決すること 2 本AI研究開発者の責に帰すべき事由による知的財産権の侵害を理由として本件成果物等の将来に向けての使用が不可能となるおそれがある場合、本AI研究開発者は、本AI研究開発者の判断及び費用負担により、(ⅰ)権利侵害のないものとの交換、(ⅱ)権利侵害している部分の変更、(ⅲ)継続使用のための権利取得のいずれかの措置を講じることができるものとする。 3 第 1 項に基づき本AI研究開発者が負担することとなる損害以外の本AI研究開 発委託者に生じた損害については、第 22 条(損害賠償)の規定によるものとする。 |
【B 案】本AI研究開発者が知的財産権非侵害(著作権を除く)の保証を行わない場 合) |
1 本件成果物等の使用等によって、本AI研究開発委託者が第三者の著作権を侵害したときは、本AI研究開発者は本AI研究開発委託者に対し、第 22 条(損害賠 償)第 2 項所定の金額を限度として、かかる侵害により本AI研究開発委託者に生じた損害(侵害回避のための代替プログラムへの移行を行う場合の費用を含む。)を賠償する。ただし、著作権の侵害が本AI研究開発委託者の責に帰する場合はこの限りではなく、本AI研究開発者は責任を負わないものとする。 2 本AIモデル研究開発者は本AIモデル研究開発委託者に対して、本件成果物等の使用等が第三者の知的財産権(ただし、著作権およびAIモデル研究開発者が直 接、第三者から知的財産の提供を受けた場合を除く)を侵害しない旨の保証を行わ |
ない。 3 本AI研究開発委託者は、本件成果物等の使用等に関して、第三者から知的財産権の侵害の申立を受けた場合には、直ちにその旨を本AI研究開発者に通知するものとし、本AI研究開発者は、本AI研究開発委託者の要請に応じて本AI研究開発委託者の防御のために必要な援助を行うものとする。 |
第22条(損害賠償)
1 本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、本契約の履行に関し、相手方の責めに帰すべき事由により損害を被った場合、相手方に対して、損害賠償(ただし直接かつ現実に生じた通常の損害に限る。)を請求することができる。ただし、この請求は、業務の終了確認日から●か月が経過した後は行うことができない。
2 本AI研究開発者が本AI研究開発委託者に対して負担する損害賠償は、債務不履行、契約不適合責任2、不当利得、不法行為その他請求原因の如何にかかわら
ず、本契約の委託料を限度とする。
3 前項は、以下の場合には適用しない。
(1) 損害が損害賠償義務者の故意または重大な過失に基づくものである場合。 (2) 第 14 条(秘密情報の取扱い)および第 15 条(個人情報の取扱い)に違反する
場合
第23条(OSS の利用)
1 本AI研究開発者は、本研究開発遂行の過程において、本件成果物を構成する一部としてオープン・ソース・ソフトウェア(以下「OSS」という。)を利用しようとするときは、OSS の利用許諾条項、機能、脆弱性等に関して適切な情報を提供し、本AI研究開発委託者に OSS の利用を提案するものとする。
2 本AI研究開発委託者は、前項所定の本AI研究開発者の提案を自らの責任で検討・評価し、OSS の採否を決定する。
3 本契約の他の条項にかかわらず、本AI研究開発者は、OSS に関して、著作権その他の権利の侵害がないことおよび瑕疵のないことを保証するものではなく、本A I研究開発者は、第 1 項所定の OSS 利用の提案時に権利侵害または瑕疵の存在を知りながら、もしくは重大な過失により知らずに告げなかった場合を除き、何らの責任を負わないものとする。
第24条(権利義務譲渡の禁止)
2 経済産業省ガイドラインでは法律上の瑕疵担保責任とするが、令和 2 年 4 月に施行される改正民法(債権法)では、瑕疵担保責任に関する規定に代わり、契約不適合責任の規定が設けられたため、こちらを採用した。
本AI研究開発委託者および本AI研究開発者は、互いに相手方の事前の書面による同意なくして、本契約上の地位を第三者に承継させ、または本契約から生じる権利義務の全部もしくは一部を第三者に譲渡し、引き受けさせもしくは担保に供してはならない。
第25条(解除)
1 本AI研究開発委託者または本AI研究開発者は、相手方に次の各号のいずれかに該当する事由が生じた場合には、何らの催告なしに直ちに本契約の全部または一部を解除することができる。
① 重大な過失または背信行為があった場合
② 支払いの停止があった場合、または仮差押、差押、競売、破産手続開始、民事再生手続開始、会社更生手続開始、特別清算開始の申立てがあった場合
③ 手形交換所の取引停止処分を受けた場合
④ 公租公課の滞納処分を受けた場合
⑤ その他前各号に準ずるような本契約を継続し難い重大な事由が発生した場合
2 本AI研究開発委託者または本AI研究開発者は、相手方が本契約のいずれかの条項に違反し、相当期間を定めてなした催告後も、相手方の債務不履行が是正されない場合は、本契約の全部または一部を解除することができる。
3 本AI研究開発委託者または本AI研究開発者は、第 1 項各号のいずれかに該当する場合または前項に定める解除がなされた場合、相手方に対し負担する一切の金銭債務につき相手方から通知催告がなくとも当然に期限の利益を喪失し、直ちに弁済しなければならない。
第26条(有効期間)
本契約は、本契約の締結日から第 4 条の委託料の支払いおよび第 11 条に定める確認が完了する日のいずれか遅い日まで効力を有するものとする。
第27条(存続条項)
本契約第 7 条(本AI研究開発者の義務)、第 12 条(本AI研究開発委託者が本A I研究開発者に提供するデータ・資料等)第 3 項から第 6 項、第 13 条(本AI研究開発委託者提供データの利用・管理)、第 14 条(秘密情報の取扱い)から第 23 条
(OSS の利用)、本条および第 28 条(管轄裁判所)は、本契約終了後も有効に存続するものとする。
第28条(管轄裁判所)
本契約に関する一切の紛争については、●地方裁判所を第xxの専属的合意管轄裁判所として処理するものとする。
仲裁の場合の代替条項(第28条) |
第28条(仲裁) 本契約に関する紛争について、協議により解決することができない場合には、本A I研究開発委託者と本AI研究開発者は、この契約からもしくはこの契約に関連して、当事者の間に生ずることがあるすべての紛争、論争もしくは意見の相違を、日本商事仲裁協会の商事仲裁手続きにしたがって、日本国xxxを仲裁地として、仲裁により最終的に解決することに合意する。仲裁人は3名とし、仲裁言語は日本語とする。 |
第29条(協議)
本契約に定めのない事項または疑義が生じた事項については、xxxxx原則に従い本AI研究開発委託者および本AI研究開発者が協議し、円満な解決を図る努力をするものとする。
本契約締結の証として、本書 2 通を作成し、本AI研究開発委託者、本AI研究
開発者記名押印の上、各 1 通を保有する。年 月 日
本AI研究開発委託者本AI研究開発者
【別紙】研究開発業務の内容の詳細
1 本開発の対象
(例)次の機能を有するソフトウェア(名称「●」)
⑴ 機能
・・・・
⑵ 使用環境
・・・・
⑶ 前提条件
・・・・
2 本データの明細
⑴ AI研究開発委託者が提供するデータの明細
(例)別紙データ目録に記載するデータ
[⑵ AI研究開発者が提供するデータの明細]
3 ユーザが提供する資料等
⑴・・・
⑵・・・
その他、本開発遂行のために必要な資料等が生じた場合は別途協議する。
4 作業体制
【AI研究開発者およびAI研究開発委託者の責任者および必要に応じてメンバそれぞれの役割、所属、氏名の記載とソフトウェア開発の実施場所等を記載】
⑴ AI研究開発者の作業体制
・AI研究開発者側責任者氏名: ●● ●● AI研究開発者側責任者は次の役割を担当する。
① ・・・・・
② ・・・・・
[・メンバ]
メンバは次の役割を担当する。
【※組織図/氏名/役割を記載】
⑵ AI研究開発委託者の作業体制
・AI研究開発委託者側責任者氏名: ●● ●● AI研究開発委託者側責任者は次の役割を担当する。
① ・・・・・
② ・・・・・
[・メンバ]
メンバは次の役割を担当する。
① ・・・・・
② ・・・・・
【※体制図/氏名/役割を記載】
⑶ 研究開発実施場所
【研究開発の作業等の実施場所を記載】
5 具体的作業内容(範囲、仕様等)
⑴ AI研究開発者の担当作業:
⑵ AI研究開発委託者の担当作業:
(注)共同担当作業がある場合には両方に入れる
6 連絡協議会(設置する場合)
⑴ 開催予定頻度:
⑵ 場所:
7 作業期間、スケジュール
8 AI研究開発者がAI研究開発委託者の委託に基づき開発支援を行う成果物の明細
(例)(該当するものに○をつける)
該当 | 対象物 | 納品有無 | 納品形態(※) |
学習用データセット | |||
学習用プログラム | |||
学習済みモデル |
※ データの場合はデータ形式、プログラムの場合はソースコード・バイナリコード等)
9 ノウハウ等提供者(本研究開発において使用されるノウハウを提供する第三者)
⑴ ノウハウ等提供者の氏名:
⑵ 提供されるノウハウの概要:
10 業務の完了
⑴ AI研究開発者からの成果物提供期限:●年●月●日
⑵ ユーザによる確認期間:成果物提供日から●日間
11 委託料
12 委託料の支払時期・方法
(例)AI研究開発委託者が本件業務の確認を完了してから●日以内にAI研究開発委託者は委託料をAI研究開発者指定の銀行口座に振り込み送金の方法により支払う。振込手数料はAI研究開発委託者の負担とする。
【別紙】AI研究開発委託者提供データの利用条件(第 13 条第2項ただし書関係)
[*以下の記載は参考例であり、実際に利用する際は修正されることを前提としている。また、以下は、AI研究開発委託者提供データに個人情報等を含まない場合を想定した記載である。個人情報等を含むデータの取扱いについては、個人情報保護規制の遵守が必要となる。]
利用の範囲 | 利用の可否・条件 |
① 本開発目的以外の目的での利用 | • 不可/可 • 可の場合の条件 【条件の記載例】 例① AI研究開発委託者の製品・サービス開発や改善目的での利用。 例② 研究目的のための利用。 例③ 第三者に提供しないことを条件に、学習済みモデルの生成および当該学習済みモデルの利用。 例④ 令和●年●月●日から●か月間は、●●業の分野で利用できる学習済みモデルの生成のためには 利用できないものとする。 |
② 第三者への提供 | • 不可/可 • 可の場合の条件 【条件の記載例】 例① ノウハウ等提供者(農業関係者等)を特定できない形に加工したデータに限り提供可能とする。なお、ノウハウ等提供者はデータの有用性や正確性について責任を負わないものとする。 例② AI研究開発委託者が別途指定するデータを除 外したデータに限り提供可能とする。なお、AI研究開発委託者はデータの有用性や正確性について責任を負わないものとする。 例③ 受託契約管理団体における規程・契約の範囲で 提供可能とする。 |
【別紙】利用条件一覧表(第 18 条関係)
利用条件一覧表
[*以下の記載は参考例であり、実際に利用する際は修正されることを前提としている。]
本一覧表の対象 | 本学習用データセット |
【AI研究開発委託者】
利用の範囲 | 利用の可否・条件 |
① 自己の業務遂行に必要な範 囲での利用(ただし、②に記載の利用を除く。) | |
② 再利用モデルの生成 | |
③ 第三者への開示、利用許 諾、提供等(以下「第三者 提供等」という。) |
【AI研究開発者】
利用の範囲 | 利用の可否・条件 |
① 本研究開発目的以外の目的 のための利用(再利用モデルの生成等) | |
② 第三者提供等 |
<ケース1>
公的資金を活用した事業により、AIの研究開発を行う場合で、AI研究開発者に知的財産が帰属3し、AI研究開発委託者に成果物として学習済みデータセットと学習済みモデルを提供するケース(ケース1)
【状況】
1 AI研究開発委託者は公的資金によるAI研究開発に係る元契約を受託契約管理団 体と締結。同契約において、研究開発対象となるAIおよび当該研究開発に際して生成された派生データ等の利用目的および提供先等の制限が設けられている。
2 上記受託契約管理団体との契約では、知的財産の帰属についてはAI研究開発者に 帰属することが認められているものの、所定の範囲での利用については許諾を得られるようにする条件が示されている。
3 農業関係者等が提供した生データのみ利用。生データを提供した農業関係者等に対 しては、生データから派生する知的財産の帰属は認めないものの、利用については許諾している。
4 本学習用データセットは専らAI研究開発者のノウハウを利用してAI研究開発者が生成し、AI研究開発委託者は特に寄与なし。
5 学習用プログラムはAI研究開発者が OSS を利用して研究開発したものを利用。
6 本学習済みモデルの生成は専らAI研究開発者のノウハウを利用してAI研究開発者が生成し、AI研究開発委託者は特に寄与なし。
7 本学習済みモデルは、汎用的に利用できる可能性が高いものであり、AI研究開発者は研究開発した本学習済みモデルを第三者に提供することを予定している。
8 AI研究開発委託者は、本学習済みモデルをAI研究開発者が第三者提供することは認めているが、提供先についてはAI研究開発委託者が限定している。
9 AI研究開発委託者は、本学習済みモデルについて追加でデータを学習させ、本学習済みモデルの精度を上げることを予定している。
10 AI研究開発委託者に提供される成果物は、本学習用データセットと本学習済みモデル。
【前提とする権利帰属および利用条件】
1 本学習用データセットと本学習済みモデルの知的財産はAI研究開発者に帰属する。
3 知的財産にはデータなども含まれており、権利性がないことから帰属という概念が該当しないが、ここでは管理・処分する権限があるという趣旨で、便宜的に「帰属」の語を用いている(なおエラー! 参照元が見つかりません。】参照)。
2 本学習用データセットは、成果物としてAI研究開発委託者に提供され、AI研究開発委託者が利用できる。AI研究開発委託者は、本学習用データセットを利用して再利用モデルを生成することができるが、AI研究開発者が認める場合を除き、当該再利用モデルを第三者に提供してはならない。AI研究開発委託者は本学習用データセットそのものを第三者に開示、利用許諾、提供してはならない。AI研究開発者 は、本学習用データセットを利用して再利用モデルを生成できるが、それを第三者へ提供することについては本学習済みモデルの第三者提供と同様の条件に服する。ま た、AI研究開発者は本学習用データセットそのものを第三者に開示、利用許諾、提供してはならない。
3 本学習済みモデルは、成果物としてAI研究開発委託者に提供され、AI研究開発委託者が利用できる。AI研究開発委託者は、本学習済みモデルの自社利用とそれを使った再利用モデルの生成ができるが、本学習済みモデルとその再利用モデルを第三者に提供してはならない。AI研究開発者は、本学習済みモデルを、本研究開発目的のための自己利用の他、AI研究開発委託者が提供を認める第三者のための再利用モデルのために生成可能。AI研究開発者はAI研究開発委託者が提供を認める第三者
4には、本学習済みモデルそのものを利用許諾可能。
4 第三者には、データ提供を行った農業関係者等や、資金提供を行う際に受託契約管理団体から条件として示された開示先などが含まれる。
<ケース1>
利用条件一覧表
[*以下の記載は参考例であり、実際に利用する際は修正されることを前提としている。]
本一覧表の対象 | 本学習用データセット |
【AI研究開発委託者】
利用の範囲 | 利用の可否・条件 |
① 自己の業務遂行に必要な範 囲での利用(ただし、②に記載の利用を除く。) | 可。 |
② 再利用モデルの生成 | 可。ただし、生成した再利用モデルを第三者提供等 はならないする場合には、事前に取り決めた範囲とす |
る。 | |
③ 第三者への開示、利用許 諾、提供等(以下「第三者 提供等」という。) |
|
提供先: 提供先利用目的: |
【AI研究開発者】
利用の範囲 | 利用の可否・条件 |
① 本研究開発目的以外の目的 のための利用(再利用モデルの生成等) | 可。ただし、本学習用データセットを用いて生成した再利用モデルの第三者提供等については、別紙記載の本学習済みモデルの利用条件に従うものとする。 |
② 第三者提供等 | 不可。 |
5 取消線は、経済産業省ガイドラインで規定されている内容を削除したことを示す。
6 例えば予め事業目的から開示先が決まっている場合には、その対象を、また農業関係者等の協力得て研究開発した場合で、その農業関係者等に利用を認める場合には、その旨を取決めておくことになる。
<ケース1>
利用条件一覧表
[*以下の記載は参考例であり、実際に利用する際は修正されることを前提としている。]
本一覧表の対象 | 本学習済みモデル |
【AI研究開発委託者】
利用の範囲 | 利用の可否・条件 | ||
① 自己の業務遂行に必要な範 囲での利用(②に記載の利用を除く) | 可。 | ||
② 再利用モデルの生成 | 可。ただし、生成した再利用モデルを第三者提供等する 場合には、事前に取り決めた範囲とする。 | ||
③ 第三者への開示、利用許 諾、提供等(以下「第三者提供等」という。) | 学習済みモデルおよび再利用モデルの第三者提供等は不 | ||
可。ただし以下に示す範囲に限定する。7提供先: 提供先利用目的: |
【AI研究開発者】
利用の範囲 | 利用の可否・条件 |
① 本研究開発目的以外の目的のための利用(再利用モデ ルの生成等) | 可。ただし、生成した再利用モデルの第三者提供等については②にしたがう。 |
7 第三者には、データ提供を行った農業関係者等や、資金提供を行う際に受託契約管理団体から条件として示された開示先などが含まれる。
② 第三者提供等 | 可。 の分野を事業領域とする事業者には第三者提供等しない |
ものとする。本学習済みモデルの第三者提供等について | |
は、別紙記載の本学習済みモデルの利用条件に従うものとする。 |
<ケース 2>
公的資金を活用した事業により、AIの研究開発を行う場合で、AI研究開発委託者に知的財産が帰属し、AI研究開発委託者に成果物として学習済みデータセットと学習済みモデルを提供するケース(ケース2)
【状況】
1 AI研究開発委託者は公的資金によるAI研究開発に係る元契約を受託契約管理団体と締結。同契約において、研究開発対象となるAIおよび当該研究開発に際して生 成された派生データ等の利用目的および提供先等の制限が設けられている。
2 上記受託契約管理団体との契約では、知的財産の帰属についてはAI研究開発委託 者に帰属することが認められているものの、所定の範囲での利用については許諾するようにする条件が示されている。
3 農業関係者等が提供した生データのみ利用。生データを提供した農業関係者等に対 しては、生データから派生する知的財産のうち、学習済みモデルに関する著作権の共有を行うほか、学習用データセットの利用を認めることとする。
4 本学習用データセットはAI研究開発委託者とAI研究開発者のノウハウを利用してAI研究開発者が生成。
5 学習用プログラムはAI研究開発者が OSS を利用して研究開発したものを利用。
6 本学習済みモデルの生成はAI研究開発委託者とAI研究開発者のノウハウを利用してAI研究開発者が生成。
7 AI研究開発委託者は、本学習済みモデルをAI研究開発者が第三者提供することは認めているが、AI研究開発委託者が付する条件に該当する者8に対して提供することは認めていない。
8 AI研究開発者は、本学習済みモデルについて追加でデータを学習させ、本学習済みモデルの精度を上げることを予定している。
9 AI研究開発委託者に提供される成果物は、本学習用データセットと本学習済みモデル。
【前提とする権利帰属および利用条件】
1 本学習用データセットと本学習済みモデルの知的財産はAI研究開発委託者に帰属する。
2 本学習用データセットは、成果物としてAI研究開発委託者に提供され、AI研究開発委託者が利用できる。AI研究開発委託者は、本学習用データセットを利用して
8 例えば受託契約管理団体との契約において、提供先の制限が付されている場合や、データ・ノウハウの提供者から提供制限が付されている第三者などが想定される。
再利用モデルを生成することができる。AI研究開発委託者は本学習用データセットそのものを第三者に開示、利用許諾、提供してはならない。AI研究開発者は、本学習用データセットを利用して再利用モデルを生成できるが、それを第三者へ提供することについては本学習済みモデルの第三者提供と同様の条件に服する。また、AI研究開発者は本学習用データセットそのものを第三者に開示、利用許諾、提供してはならない。
3 本学習済みモデルは、成果物としてAI研究開発委託者に提供され、AI研究開発委託者が利用できる。AI研究開発委託者は、本学習済みモデルの利用とそれを使った再利用モデルの生成ができ、また、本学習済みモデルとその再利用モデルを第三者に提供することができる。AI研究開発者は、本学習済みモデルを、本研究開発目的のための自己利用の他、AI研究開発委託者が提供を認めない第三者のための再利用モデルの生成のために利用はできない。また、AI研究開発者はAI研究開発委託者と競合する事業領域に属さない会社には本学習済みモデルそのものを利用許諾可能。
<ケース2>
利用条件一覧表
[*以下の記載は参考例であり、実際に利用する際は修正されることを前提としている。]
本一覧表の対象 | 本学習用データセット |
【AI研究開発委託者】
利用の範囲 | 利用の可否・条件 | |
① 自己の業務遂行に必要な範 囲での利用(ただし、②に記載の利用を除く。) | 可。 | |
② 再利用モデルの生成 | 可。 る。ただし、生成した再利用モデルを第三者提供等する | |
場合には、ただし以下に示す範囲に限定する。 提供先: | ||
③ 第三者への開示、利用許 諾、提供等(以下「第三者提供等」という。) | 不可。 | |
【AI研究開発者】
利用の範囲 | 利用の可否・条件 |
① 本研究開発目的以外の目的のための利用(再利用モデ ルの生成等) | 可。ただし、本学習用データセットを用いて生成した再利用モデルの第三者提供等については、別紙記載の本学習済みモデルの利用条件に従うものとする。 |
② 第三者提供等 | 不可。 |
<ケース2>
利用条件一覧表
[*以下の記載は参考例であり、実際に利用する際は修正されることを前提としている。]
本一覧表の対象 | 本学習済みモデル |
【AI研究開発委託者】
利用の範囲 | 利用の可否・条件 |
① 自己の業務遂行に必要な範 囲での利用(②に記載の利用を除く) | 可。 |
② 再利用モデルの生成 | 可。 |
③ 第三者への開示、利用許 諾、提供等(以下「第三者 提供等」という。) | 可。 |
【AI研究開発者】
利用の範囲 | 利用の可否・条件 |
① 本研究開発目的以外の目的のための利用(再利用モデ ルの生成等) | 可。ただし、生成した再利用モデルの第三者提供等については②にしたがう。 |
② 第三者提供等 | 可。 の分野を事業領域とする事業者には第三者提供等しない |
ものとする。本学習済みモデルの第三者提供等について | |
は、別紙記載の本学習済みモデルの利用条件9に従うものとする。 |
9 利用条件の設定は、共有者である農業関係者等の同意を踏まえて行うことになる。
<ケース3>
公的資金を活用した事業により、AIの研究開発を行う場合で、AI研究開発者とAI研究開発委託者に知的財産が帰属し、利用できるケース(ケース 3)
【状況】
1 AI研究開発委託者は公的資金によるAI研究開発に係る元契約を受託契約管理団 体と締結。同契約において、研究開発対象となるAIおよび当該研究開発に際して生成された派生データ等の利用目的および提供先等の制限が設けられている。
2 上記受託契約管理団体との契約では、知的財産の帰属についてはAI研究開発者に 帰属することが認められているものの、所定の範囲での利用については許諾を得られるようにする条件が示されている。
3 農業関係者等が提供した生データのみ利用。生データを提供した農業関係者等に対 しては、生データから派生する知的財産の帰属は認めないものの、利用については許諾している。
4 本学習用データセットはAI研究開発委託者とAI研究開発者のノウハウを利用して生成。
5 本学習用プログラムはAI研究開発者が OSS を利用して研究開発したものを利用。
6 本学習済みモデルの生成は専らAI研究開発者のノウハウを利用してAI研究開発者が生成し、AI研究開発委託者についても一定の寄与がある。
7 AI研究開発委託者とAI研究開発者は特許xxについて共同出願し、共有して帰属することを想定。
8 本学習済みモデルについては、AI研究開発委託者とAI研究開発者は利用を希望し、再利用を予定していない。
9 AI研究開発委託者とAI研究開発者は本学習済みモデルの第三者への提供と再利用を希望。ただしAI研究開発委託者は、AI研究開発者が本学習済みモデルや再利用モデルを自己の競合事業者へ提供することは拒否。それ以外の第三者に対する提供については承諾。
【前提とする権利帰属および利用条件】
1 本学習用データセットと本学習済みモデルの知的財産はAI研究開発委託者とAI研究開発者に帰属する。
2 AI研究開発委託者は、本学習用データセットを利用でき、本学習用データセットを利用して再利用モデルを生成できる。その第三者への提供については本学習済みモデルの第三者提供と同様の条件に服する。なおAI研究開発者はAI研究開発委託者と競合する事業領域に属さない会社には本学習済みモデルそのものを利用許諾可能。
また、AI研究開発者は本学習用データセットそのものを第三者に開示、利用許諾、提供してはならない。
2 AI研究開発委託者についても 2 と同様の条件に服する。
<ケース3>
利用条件一覧表
[*以下の記載は参考例であり、実際に利用する際は修正されることを前提としている。]
本一覧表の対象 | 本学習用データセット |
【AI研究開発委託者】
利用の範囲 | 利用の可否・条件 |
① 自己の業務遂行に必要な範 囲での利用(②に記載の利用を除く) | 可。ただし、学習用データセットを用いて生成した再利用モデルの第三者提供等については、別紙記載の本学習 済みモデルの利用条件に従うものとする。 |
② 再利用モデルの生成 | 可。 |
③ 第三者への開示、利用許 諾、提供等(以下「第三者 提供等」という。) | 不可。 |
【AI研究開発者】
利用の範囲 | 利用の可否・条件 |
① 本研究開発目的以外の目的のための利用(再利用モデ ルの生成等) | 可。ただし、学習用データセットを用いて生成した再利 用モデルの第三者提供等については、別紙記載の本学習済みモデルの利用条件に従うものとする。 |
② 再利用モデルの生成 | 可。 |
③ 第三者への開示、利用許 諾、提供等 | 不可。 |
<ケース3>
利用条件一覧表
[*以下の記載は参考例であり、実際に利用する際は修正されることを前提としている。]
本一覧表の対象 | 本学習済みモデル |
【AI研究開発委託者】
利用の範囲 | 利用の可否・条件 |
① 自己の業務遂行に必要な範 囲での利用(②に記載の利用を除く) | 可。 |
② 再利用モデルの生成 | 可。 |
③ 第三者への開示、利用許 諾、提供等(以下「第三者 提供等」という。) | 不可。以下に示す範囲に限定する。 |
提供先: 提供先利用目的: |
【AI研究開発者】
利用の範囲 | 利用の可否・条件 | |
① 本研究開発目的以外の目的のための利用(再利用モデ ルの生成等) | 可。ただし、生成した再利用モデルの第三者提供等については③にしたがう。 | |
② 再利用モデルの生成 | 可。 | |
③ 第三者提供等 | 可。 の分野を事業領域とする事業者には第三者提供等しない | |
ものとする。本学習済みモデルの第三者提供等について | ||
は、別紙記載の本学習済みモデルの利用条件に従うものとする。 |