本連盟が決定し（正式決定がJOCによる場合を含む）、日本を代表して国際競技会に派遣する競技者及びスタッフをいう。

公益財団法人日本陸上競技連盟

日本代表選手等の肖像等に関する規程

（目的）

第１条 本規程は、公益財団法人日本陸上競技連盟（以下「本連盟」という。）が選出した日本代表選手等の肖像の取扱い等について必要な事項を定めるものとする。

２ 本規程は、本連盟の定款第３条に定める目的のもと、以下の精神に則り定める。

（１）日本代表選手等の肖像権を保護する。

（２）本連盟が本連盟のオフィシャルパートナー及びオフィシャルスポンサー等（以下

「協賛社」という。）に付与している権利を保護する。

（用語の定義）

第２条 本規程で用いる次の各用語の定義は、以下のとおりとする。

（１）日本代表選手等

本連盟が決定し（正式決定がJOCによる場合を含む）、日本を代表して国際競技会に派遣する競技者及びスタッフをいう。

（２）肖像

個人を対象とする写真、動画、静止画及びイラスト、似顔絵その他の絵をいう。

（３）氏名等

個人の氏名の全部または一部（通称を含む）をいう。ただし、特定の個人を全く想起しえないものを除く。

（４）サイン

個人が、署名その他の物または電子的媒体に自ら手書きにより氏名等を表示したものをいう。

（５）音声

個人の発声をいう。

（６）肖像等

肖像、氏名等の表示、サイン及び音声をいう。

（７）日本代表選手等の肖像

日本代表選手等の日本代表公式衣類を着用している姿の肖像をいう。

（８）日本代表選手等の氏名等の表示

日本代表選手等の氏名等の表示（音による表示を含む）であって、日本代表を称しているものをいい、サインを含まない。

（９）日本代表選手等のサイン

日本代表選手等のサイン（署名）であって、日本代表を称しているものをいう。

（10）日本代表選手等の音声

日本代表選手等の音声であって、日本代表を称しているものをいう。

（11）日本代表選手等の肖像等

日本代表選手等の肖像、日本代表選手等のサイン、日本代表選手等の氏名等の表示または日本代表選手等の音声であって、日本代表選手等の公式衣類を着用する姿を対象とするものまたは日本代表を称しているものをいう。

（12）営利団体

会社その他の営利を目的とする法人、権利能力なき社団、組合その他の団体をいう。

（13）営利団体等

営利団体及び営利を目的とする個人事業者をいう。

（14）非営利団体

営利団体以外の法人、権利能力なき社団、組合その他の団体をいう。

（15）非営利団体等

営利団体等以外の者をいう。

（16）公益団体

国、地方公共団体、公益法人その他の公益を目的とする法人、権利能力なき社団、組合その他の団体をいう。

（17）公益団体等

公益団体及び公益を目的として活動する場合における個人をいう。

（18）所属先等

日本代表選手等の所属する加入団体及び当該選手等がマネジメント契約を締結している団体または個人その他これに準じる者をいう。

（19）報道活動

事実の報道を主たる目的とする活動（陸上競技の競技会の中継を含む）をいう。

（20）商業的活動

営利団体等が行う全ての活動、公益団体等以外の事業者の事業活動の促進を目的

（主たる目的であると従たる目的であるとを問わない、以下本号において同じ）とする活動（事業活動または事業者自体の宣伝を含むが、これに限られない）、公益団体等または日本代表選手等自身が行う、出資の募集、寄付金の募集その他の資金の調達（調達した資金の返還義務を負うと否とにかかわらない）を目的とする活動であって、報道活動を除いたものをいう。

（肖像等の管理及び使用収益）

第３条 日本代表選手等の肖像等は、本連盟が管理する。

２ 本連盟は、日本代表選手等の肖像等について、本規程の定めるところに従い、使用収益することができる。

３ 次条第１項の使用または第５条第１項第１号の許諾により得られた収益は、本連盟に帰属するものとする。

４ 本連盟は、日本代表選手等が不利益を被ることのないよう、誠意を持って管理・運用に努める。

（本連盟による肖像等の使用）

第４条 本連盟は、日本代表選手等の肖像等を、本連盟の広報及びプロモーション活動並びに有償販売または無償提供するグッズ及びデジタルコンテンツその他これに類するものに永続的に無償で使用することができる。

２ 本連盟が、日本代表選手等に対し、日本代表選手等の肖像等を、本連盟の広報若しくはプロモーション活動または本連盟が販売若しくは無償提供するグッズ若しくはデジタルコンテンツその他これに類するものに使用する目的で、写真撮影、動画撮影、インタビュー録音、サイン記入その他の肖像等の制作に協力を求めたときは、無償でこれに協力しなければならない。ただし、交通費及び宿泊費については、本連盟の旅費規程に基づき別途支給する。

（本連盟による第三者への使用許諾）

第５条 本連盟は、日本代表選手等の肖像等の使用を次の各号に掲げる者に対し、当該各号に定める場合に許諾することができる。

⑴ 協賛社

イ) 同一平面上に同一サイズ（動画の場合には同じ長さ）にて表示される３名以上の日本代表選手等に係る日本代表選手等の肖像等を使用する場合

ロ) 本号イの使用に付随して日本代表選手等の肖像等を使用する場合

ハ) 協賛社の販売する商品または有償提供するサービスを示さず、かつ、日本代表の活動の広報を主たる効果として別紙２記載１の活動を行う場合

⑵ 非営利団体

イ) 商業的な活動に該当しない活動のため、かつ、当該非営利団体を除く第三者の事業活動の促進の効果を有しない形式で使用する場合

⑶ テレビ局、ラジオ局、インターネット放送局の運営主体

イ) 陸上競技または陸上日本代表の広報の効果を有すると本連盟が認める態様により使用する場合

⑷ 出版社

イ) 学校教育で使用する教科書に使用する場合

２ 本連盟が前項第１号イの許諾をする場合には、本連盟は日本代表選手等に対し、別紙１記載１の使用料を支払うものとする。ただし、前項第１号ロの使用に対する許諾の場合には、前号イの使用に対する使用料とは別に使用料は支払わないものとする。

３ 本連盟が第１項第１号ハ、第２号、第３号または第４号の許諾をする場合には、日本代表選手等に対し、使用料を支払わないものとする。

４ 第１項第１号の規定により本連盟が協賛社に日本代表選手等の肖像等の使用を許諾した場合において、本連盟が、日本代表選手等に、当該使用の目的のために、写真撮影、動画撮影、インタビュー録音、サイン記入その他の肖像等の制作に協力を求

めたときは、日本代表選手等は、これに協力しなければならない。ただし、謝礼金、交通費及び宿泊費については、別紙１のとおり別途支給する。

５ 本連盟は、第１項第１号の規定により日本代表選手等の肖像等の使用の許諾を行う場合には、第４項の規定に基づく協力を求めるか否かにかかわらず、当該日本代表選手等（日本代表選手等が指定する場合にはその所属先等）に対し、許諾の相手 方、使用の内容及び使用時期を通知するものとする。第１項第２号、第３号または第４号の規定により許諾を行う場合には、同様の内容の通知を許諾の相手方に依頼する。

（協賛社である所属先等による使用）

第６条 所属先等または日本代表選手等が個人スポンサー契約を締結している団体が協賛社である場合には、当該所属先等または当該団体は、本連盟との契約及び当該選手等との契約に定める範囲内において当該選手等の日本代表選手等の肖像等を自由に使用することができるものとし、この場合においては、当該選手等に対し、使用料及び謝礼金等を支払わないものとする。

２ 前項の場合には、前条第１項第１号、第２項及び第４項ただし書の規定は適用されないものとする。

（日本代表選手等による使用等）

第７条 日本代表選手等は、本規程に定める場合を除き、本連盟の個別の同意がない限り、第三者に対し、自己を対象とする日本代表選手等の肖像等の使用を許諾することができないものとする。

２ 日本代表選手等は、所属先等に対し、所属先等若しくは所属先等自体またはその販売する商品若しくは有償で提供するサービスの宣伝（所属先等が資本関係または取引関係に基づいて第三者のために行う宣伝を含む）にわたらない範囲内の活動として行う別紙２記載２の活動のために、日本代表選手等の氏名等の表示の使用を許諾することができるものとする。

３ 日本代表選手等は、個人スポンサー契約を締結している団体に対し、選手紹介ページにおける選手のプロフィールで他の大会の経歴も同様に並列して記載してある場合に限り、日本代表選手等の氏名等の表示の使用を許諾することができるものとする。

４ 日本代表選手等は、商業的活動以外の目的のために、自己のみを対象とする日本代表選手等の肖像等を自由に使用（自己による使用に限る）することができるものとする。ただし、第三者の事業活動の促進の効果を有する形式での使用はできない。

（JOCとの関係）

第８条 オリンピックその他の公益財団法人日本オリンピック委員会（本契約において「JO C」という）の派遣の対象である競技会に係る日本代表選手等の肖像等について、本規程と当該選手等が派遣されるために遵守しなければならないJOCの定めが抵触する場合には、JOCの定めが優先するものとする。

２ 日本代表選手等がJOCとの間で肖像等について本規程と抵触する個別の合意（前項の「定め」に該当しないものに限る）をするには、本連盟の承諾を要するものとする。

３ 前２項の定めは、代表として派遣される競技会の主催者の定め及び主催者との個別の合意について準用する。この場合、「当該選手等が派遣されるために」とあるのは、「当該選手等が出場するために」と読み替えるものとする。

（違反時の措置）

第９条 日本代表選手等が本規程に違反した場合、本連盟は、理事会決議により、派遣費用の自己負担その他の相当な措置を取ることができる。

（本規程の適用範囲）

第10条 本規程は、当該日本代表選手等が最後に日本代表選手等に選出された国際競技会終了から10年を経過した後においては、当該日本代表選手等の氏名等の表示、サイン及び音声には適用されないものとし、当該日本代表選手等がその後に日本代表選手等に選出された場合においても、当該選出時までに適用対象外となった日本代表選手等の氏名等の表示、サイン及び音声（当該選出時前の国際競技会に係るものに限る）について再び適用対象とはならないものとする。

２ 本規程は、報道活動による日本代表選手等の肖像等の使用には適用しないものとする。

（契約書の提出）

第11条 日本代表選手等は、派遣に先立ち、本規程を遵守する旨の契約書を提出するものとする。

（改廃）

第12条 この規程は、理事会の決議により変更することができる。

附則

１ 本規程は、2023年3月27日から施行する。

別紙１

１. 協賛社による日本代表選手等の肖像等使用時の使用料

第５条第１項第１号イにより、本連盟が協賛社に対して日本代表選手等の肖像等の使用を許諾した場合における同条第２項本文に定める、肖像等の主体である選手等に対して支払う使用料は、１企画１選手毎に以下の金額とする。

使用対象	肖像	肖像	肖像	肖像	氏名等サイン音声
使用態様	TVCM	販売商品パッケージ	動画 （TVCMを除く）	写真静止画	態様を 問わないが、肖像の使用を伴わない場合に限る
金額	100万円	販売価格 （単価×製造数）の５％ （※１）	10万円	５万円	１万円

※１：当該金額が５万円未満の場合は５万円を、100万円を超える場合は100万円を、使用料とする。なお、１円未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨てるものとする。

２. 肖像等の制作協力時に支給する謝礼金、交通費及び宿泊費

xxx	10,000円／日（源泉後の金額）
交通費	実費（自家用車使用でも下記を適用）
宿泊費	実費

※交通費について

・自宅の最寄駅（もしくはバス停）から目的地までの陸路往復とし、最速陸路５時間以上の場合、空路により旅費を支給することができる。

・普通急行列車を運行する線路による旅行で片道50km 以上の場合は指定席急行料金 を、特別急行列車を運行する線路による旅行で片道60km 以上の場合は指定席特急料金を、新幹線を運行する線路による旅行にあっては片道100km 以上の場合は新幹線指定席特急料金（東海道・山陽新幹線はxxxを適用）を支給する。

・空路利用時の旅費は、領収証の提出によって金額を確定する。ただし、運賃の等級を２階級以上に区分する航空路による移動の場合は、最下級の運賃による。

・空路利用時の領収証は、協力時もしくは後日、持参、郵送、E－mail 添付によって、本連盟へ提出する。

別紙２

１. 日本代表の活動の広報を主たる効果とする活動

第５条第１項第１号ハに定める協賛社による日本代表の活動の広報を主たる効果として行う活動は、以下のとおりとする。

① 対象となる国際競技会への出場その他の対象となる国際競技会における日本代表選手等としての活動が行われたこと（予定を含む）に関するSNS投稿

② 日本代表内定選手会見、日本代表合宿その他の本連盟が主催する日本代表選手等としての活動が行われることまたは行われたことに関するSNS投稿

③ 日本代表選手等への応援メッセージに関するSNS投稿

２. 宣伝にわたらない活動

第７条第２項に定める所属先等による宣伝にわたらない範囲内の活動の範囲は、以下のとおりとする。いずれの場合も、肖像を伴って記述または掲出を行う場合は、所属先等の ウェアを着用している肖像のみ使用することができるものとする。

① 所属先等のオウンドメディアまたは所属先等が主催する壮行会において日本代表に内定したことや日本代表として出場した競技会の結果に関わる事実のみを発信すること

② 日本代表に内定したことや日本代表として出場した競技会の結果に関わる事実のみを表示した横断幕その他これに類するものの掲出