Ⅴ.e-Rad を利用した応募書類の作成、提出等について 19
-海洋生物ビッグデータ活用技術高度化-
公 募 要 領
令和3年3月
目 次
Ⅰ.事業概要 3
1.目的 3
2.公募課題 3
3.事業内容 7
Ⅱ.応募について 10
1.応募対象者 10
2.契約までのスケジュール 10
3.応募に当たっての注意事項 11
4.応募書類の入手方法、受付期間及び提出方法 12
Ⅲ.審査及び評価等 12
1.審査について 12
2.審査結果の通知 14
3.研究開発課題の進捗管理と評価 15
Ⅳ.委託契約の締結等 16
1.委託契約の締結 16
2.委託費の積算及び支払等 17
3.研究開発成果の取扱い 17
4.取得資産の取扱い 18
5.その他 18
Ⅴ.e-Rad を利用した応募書類の作成、提出等について 19
1.府省共通研究開発管理システム(e-Rad)について 19
2.e-Rad を利用した応募方法 19
3.課題等の情報の取扱 21
4.その他 21
Ⅵ.事業の実施に当たっての留意点について 22
1.委託費の適正な執行について 22
2.研究設備・機器の共用促進について 31
3.博士課程学生の処遇の改善について 32
4.若手研究者の自立的・安定的な研究環境の確保について 33
5.プロジェクトの実施のために雇用される若手研究者の自発的な研究活動等について · 33
6.若手の博士研究員の多様なキャリアパスの支援について 34
7.安全保障貿易管理について(海外への技術漏洩への対処) 35
8.社会との対話・協議の推進について 36
9.バイオサイエンスデータベースセンターからのデータ公開について 36
10.論文謝辞等における体系的番号の記載について 37
11.研究支援サービス・パートナーシップ認定制度について 37
Ⅶ.問合せ先 38
(別紙1)府省共通経費取扱区分表
(別紙2)研究代表者(PI)の人件費の支出について
(別紙3)研究以外の業務の代行に係る経費(バイアウト経費)の支出について
(別紙4)e-Rad を利用した応募の流れ
(別紙5)エフォートの考え方
(別紙6)若手研究者の専従義務緩和について
Ⅰ.事業概要
1.目的
食糧生産や気候調整等で人間社会と密接に関わる海洋生態系は、近年、汚染・温暖化・乱獲等の環境ストレスにさらされており、これらを踏まえた海洋生態系の理解・保全・利用が課題となっています。海洋生態系に対する脅威への対応を含め、国連は、2021 年から 2030 年までを「海洋科学の 10 年」と定め、持続可能な開発目標(SDGs。SDG14「海の豊かさを守る」等)達成に貢献する海洋科学の取組を推進することとしています。
海洋に係るデータ取得技術等は、これまでの技術開発により着実に進展し、環境情報を含め、海洋生態系を取りまく膨大なデータが蓄積されるようになってきました。複雑で多様な海洋生態系を理解し、保全・利用へ展開していくためには、これら既存のデータやデータ取得技術を基に、データ連携や市民科学の活用を含め、ビッグデータから新たな知見を見出していくことが重要です。
このため本事業では、海洋のビックデータを活用して SDG14 の基礎を成す海洋生態系の理解を深め、これにより海洋生物・生態系の保全・利用を促進し、海洋の諸課題を解決することを目的とします。海洋生物・生態系研究と情報科学の融合を図り、海洋生物に関するデータ収集・選別技術及びビッグデータの生成・解析技術の高度化等を行い、「国連海洋科学の 10 年」が掲げるアウトカムの実現に貢献する社会的成果の創出をステークホルダーとの連携により目指します。
2.公募課題
(1)概要及び課題例
上記目的を達成するため、「国連海洋科学の 10 年」のアウトカムに沿った社会実装を前提とした、計測技術・情報科学技術を利用した海洋生物・生態系データの収集・選別技術及びビッグデータ生成・解析技術の開発や高度化に関する研究開発課題について公募を行います。
<課題例> 「国連海洋科学の 10 年」のアウトカムと研究開発課題のイメージ
・(きれいな海×魅力的な海)市民科学による環境汚染や絶滅危惧種等の実態把握
・(安全な海×予測できる海)バイオロギング手法の比較解析、気候予測等への実装
・(健全な海×生産的な海)海洋環境ストレスと水産生産力の関係解明
・(生産的な海×開かれた海)海洋遺伝資源の探索・利用
・(健全な海×開かれた海)AI を活用した海洋生物分布推定
※上記はあくまで例示であり、これらに合致する応募内容である必要はありません。また、本研究開発課題のみをもって各アウトカムの実現を求めるものではありません。xx 究開発課題により得られる直接の結果が、各アウトカムの実現に貢献する見通しにつ
いて、公募提案書に記載ください。
(2)研究課題の公募要件
研究課題は次の4要件を満たすものとします。
①海洋生物・生態系研究と情報科学の融合によるものであること(補足1)
②海洋のビッグデータを生成・活用し、新たな科学的知見を創出する研究開発であること
(補足2)
③ステークホルダー(地域、市民、事業者等)との連携により②で得られた結果を活用することで、海洋生物・生態系の保全・利用、海洋課題の解決など、社会的価値の創出が期待されること(補足3)
④「国連海洋科学の 10 年」のアウトカム実現に貢献するもの(補足4)
(補足1)海洋生物・生態系研究と情報科学の融合について
研究課題を実施するチームには、海洋生物・生態系研究に専門的な知識を有する者、情報科学技術に専門的な知識を有する者の両者の参加又は協力が必要です。事業の実施体制について、3.(4)を参照ください。
(補足2)ビッグデータの生成・活用について
本事業におけるビッグデータの生成・活用には、1)データ収集・選別技術の開発、2)ビッグデータ生成・解析技術の開発の、いずれか又は両方を含むことが必要です。また、本事業で生成されるビッグデータ及び解析により抽出される情報に関するデータマネジメントについては、3.(6)を参照ください。
1)データ収集・選別技術について
○本事業におけるデータ収集・選別技術は、たとえば以下のような技術など、ビッグデータの生成に資する技術を指します。課題の目的等に応じて必要な技術の開発を実施してください。
・既存のデータベースからデータを収集・連携させる技術(API 連携技術、データマイニング技術等)
・既存の海洋プラットフォームからデータを収集・連携させる技術(船舶、ブイ、観測塔、ケーブル、洋上風力発電等でのセンシングとデータ伝送技術等)
・市民科学により取得されたデータを収集・選別する技術(AI 技術、クラウド技術等)
・標準化されている観測技術や自動観測機器によるデータ収集を効率的に行う技術(AI 技術、クラウド技術等)
○既存のデータには、生物分布情報・環境情報(水温等)などを扱う各種データベース、
開発済みの各種モデルの出力、類似の観測手法で蓄積された小規模データの集合体を含みます。小規模データとしては、たとえば、各地のモニタリングデータ・各種バイオロギングデータなどの観測データに加え、論文や書籍、新聞記事等の文字データも含みます。
○なお、既存データベースとしては、たとえば以下のようなものがあります。(データの利用にあたっては、必要に応じて、データポリシー等各機関にお問合せ下さい。)
総合プラットフォーム:
・海洋状況表示システム(愛称:海しる)【海上保安庁】
・海洋情報クリアリングハウス(愛称:Marine Page)【海上保安庁】
・データ統合・解析システム(DIAS)【文部科学省】生物分布情報:
・海洋生物多様性情報システム(OBIS)【国際海洋データ・情報交換システム(IODE)】
・Biological Information System for Marine Life(BISMaL)【海洋研究開発機構(JAMSTEC)】
・沿岸生物データベース(RINKAI)【マリンバイオ共同推進機構(JAMBIO)】
・モニタリングサイト 1000【環境省】
・自然環境 Web-GIS【環境省】環境情報(水温等):
・JODC オンラインデータ提供システム(J-DOSS)【日本海洋データセンター
(JODC)】
・NEAR-GOOS 地域遅延モードデータベース(RDMDB)【日本海洋データセンター(JODC)】、地域リアルタイムデータベース(RRTDB)【気象庁】
・Japan Argo 遅延モードデータベース【海洋研究開発機構(JAMSTEC)】、リアルタイムデータベース【気象庁】
・リアルタイム海洋情報収集解析システム【水産研究・教育機構】
・全国港湾海洋波浪情報網(NOWPHAS)【国土交通省】水産関連:
・「我が国周辺の水産資源の現状を知るために」【水産庁】
・赤潮ネット・リアルタイム急潮予測システム【水産研究・教育機構】アセスメント・汚染関連:
・環境アセスメントデータベース(EADAS)【環境省】
・International Pellet Watch(IPW)【東京農工大学】ゲノム関連:
・DNA Data Bank of Japan(DDBJ)【国立遺伝学研究所】
・Mitochondrial Genome Database of Fish(MitoFish)【東京大学大気海洋
研究所(AORI)】
・XxxxxxxXX.xx【バイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)】地域特化型データベース:
・北極域データアーカイブシステム(ADS)【国立極地研究所】
・TEAMS(東北マリンサイエンス拠点形成事業)データ目録【海洋研究開発機構(JAMSTEC)】
2)ビッグデータ生成・解析技術について
○本事業におけるビックデータ生成技術は、現状で分散している異なる質と精度の海洋データを、時間・空間や対象により紐づけし、精度評価あるいは相互校正を行い、統合的にデータを活用する技術を指します。
○本事業におけるビックデータ解析技術は、データ収集・選別技術等により生成したビッグデータを基に、海洋生物・生態系の理解・保全・利用・課題解決に寄与する情報を抽出する技術を指します。
※本公募にあたり、データの種類や量など、「ビッグデータ」の要件は設けません。研究開発課題でどのようなビッグデータを生成するか具体的に提案ください。
(補足3)社会的価値の創出について
本事業では、社会実装(事業化、民間企業等への技術移転等)により広く研究開発成果の普及が図られ、海洋生物・生態系の理解及びその保全・利用など、海洋課題の解決に貢献することが重要です。上記②の研究開発の段階から、以下の1)~4)に留意した社会実装に向けた取組が必要となります。
1)専門分野にとらわれず、社会的に解決すべき海洋生物・生態系に関する課題を設定し、多様なデータの組合せによりそれを解決する取組。
2)ビッグデータ解析から抽出される情報の社会的価値の創出、他分野での利用等の波及性のある研究開発により事業化や技術移転を促進する取組。
3)開発する技術の社会実装のために必要なステークホルダー(地域、市民、事業者等)との連携(3.(5)参照)。
4)将来の技術進歩などを踏まえ、必要に応じて柔軟に研究開発手法等を変化(ピボット)させることにより社会的価値創出の実現可能性を高める取組
(補足4)「国連海洋科学の 10 年」のアウトカムについて
「国連海洋科学の 10 年」は、海洋科学の推進によって SDGs 達成へ貢献するために、2030年までに実現すべき海洋の望ましい状態を、以下の7つのアウトカムにより示しています。
きれいな海、健全な海、生産的な海、予測できる海、安全な海、開かれた海、魅力的な海
※アウトカムは、邦訳の略語を記載。
(参考)xxxxx://xxx.xxxxxxxxxxx.xxx/
上記③で創出する社会的価値は、これらのアウトカムのうち1つ以上の実現に寄与するものとします。なお、本事業でのビックデータの生成・活用は、特定の専門分野への寄与だけではなく、持続可能な海洋利用と管理のため複数の分野にまたがる貢献や、「海洋基本計画」や「科学技術・イノベーション基本計画」等の政策への貢献も期待します。
3.事業内容
(1)実施期間、事業経費及び採択予定件数
①実施期間
ⅰ)令和 12 年度末までの最長で約 10 年間とします。
ⅱ)令和7年度末までに実施予定の中間評価等によって、各課題について、令和8年度以降の継続実施の可否を決定します。
ⅲ)技術の基礎的な研究開発は、前半期間(以下「基礎的研究開発フェーズ」という。)に集中的に実施してください。基礎的研究開発フェーズは最長約 4.5 年間(中間評価を受けるまで)とします。
ⅳ)基礎的研究開発フェーズで開発された技術の社会実装に向けた取組を、遅くとも後半期間(以下「社会実装フェーズ」という。)に行ってください。社会実装に向けた取組を、基礎的研究開発フェーズからxx着手することを推奨します。
ⅴ)上記を踏まえ、提案内容に応じた実施期間を設定してください。
②事業経費
ⅰ)1課題当たり、最大年間 30 百万円程度(間接経費含む)とします。
ⅱ)応募状況、予算状況に応じて減額を含め、変更する場合があります。
ⅲ)使用できる経費の費目は、原則として「(別紙1)府省共通経費取扱区分表」に示すものとします。
③採択予定件数
3件程度を想定していますが、提案状況や、各課題の事業経費、後述のフィージビリティスタディの件数・事業経費等により増減します。
(2)フィージビリティスタディ
ⅰ)応募された研究提案のうち、研究計画の改善等が期待される場合に、外部評価委員会での審査を踏まえ、採択課題とは別に、フィージビリティスタディを研究提案者に依頼することがあります(Ⅲ.1.(4)参照)。
ⅱ)フィージビリティスタディは、審査を経て、xx課題として採択する場合があ
ります。(Ⅲ.3.(4)参照)。
ⅲ)フィージビリティスタディの事業経費は、1課題当たり、年間2百万円~8百万円程度(間接経費含む)とし、実施期間は令和4年度末までの最長約2年間とします。
ⅳ)フィージビリティスタディに直接応募することも可能です。フィージビリティスタディに直接応募する場合、研究開発の対象とする海洋生物・生態系研究のテーマ・データ、及び情報科学技術について、ボトルネックとなっている課題を解決する一点突破型の研究提案も可能ですが、その課題が解決されることで、本事業が対象とする広い分野での技術開発が促進される必要があります。
(3)事業実施体制
本事業では、外部評価委員会(プログラムディレクター含む)の審議・助言のもと、研究開発課題の募集、選定審査、進捗管理、評価等を実施します(Ⅲ.参照)。本事業に参画する者は、外部評価委員会と連携を図りながら適切に事業を実施する必要があります。
採択された研究開発課題については、研究代表者の所属機関(以下「中核機関」という。)が文部科学省と委託契約を締結します。中核機関が他機関と共同で研究開発課題を実施する場合には、共同で研究開発課題を実施する機関(以下「分担機関」という。)と再委託契約を締結することになります。
①中核機関
研究開発課題の全て又はその一部を実施するとともに、運営管理、財産管理等の事務的管理、分担機関との調整等を行う機関であり、文部科学省からの直接の受託者として、一切の契約責任を有する研究機関。
②分担機関
研究開発課題の一部を実施する機関であり、中核機関と再委託契約を締結する研究機関。
③研究代表者
中核機関に所属する研究開発課題における代表者。
④業務参加者
中核機関又は分担機関に所属し、研究開発に直接携わる者。業務参加者には研究代表者を含みます。
⑤業務協力者
研究運営委員会(Ⅲ.3.(3)参照)における外部有識者など、研究開発に関して協力・助言を行う者。
(4)海洋生物・生態系研究と情報科学の融合
海洋生物・生態系研究と情報科学の分野融合を図り、技術開発の実効性を高めるために、事業の実施に当たっては、以下の点に留意してください。
①業務参加者又は業務協力者に海洋生物・生態系研究に専門的な知識を有する者を含めること。
②業務参加者又は業務協力者に情報科学技術に専門的な知識を有する者を含めること。
③上記の海洋生物・生態系研究及び情報科学技術に専門的知識を有する者は、別の者である必要はありません。また、研究代表者である必要もありません。
④海洋生物・生態系研究と情報科学の分野融合を進める人材を育成する観点から、業務参加者又は業務協力者として若手研究者(※)の参画を奨励します。
(※本事業で雇用される 40 歳未満の者には、自発的な研究活動等(専従義務緩和)が認められる場合があります。詳しくはⅥ.5.及び別紙6を参照ください。)
(5)ステークホルダーとの連携
本事業で開発する技術の社会実装に向けて、その実効性を高めるために、研究開発課題の実施に当たっては、以下の点に留意してください。
①業務参加者又は業務協力者に、研究開発課題で開発する技術の社会実装のために連携が必要なステークホルダーを含めること。
②社会実装フェーズにおいて研究開発課題に参加・協力するステークホルダーを想定して、研究計画を提案すること。
(6)データマネジメントプラン及びデータマネジメントの方向性
本事業では、各研究開発課題(フィージビリティスタディ含む)を遂行する上で効果的な研究データの管理・運営を行うため、採択された研究開発課題については、毎年度の委託契約に先立ち、研究代表者が「データマネジメントプラン」を業務計画書の一部として作成することとします。
本事業の応募時には、データマネジメントプランそのものの提出は求めませんが、データマネジメントの方向性を提案書(様式2)に記載してください。なお、得られたデータは特段の理由がない限り公開を基本とし、データの公共利用を促進します。
Ⅱ.応募について
1.応募対象者
本事業に応募できるのは、自ら研究開発を実施する以下に示す国内の大学、研究開発機 関、企業等に所属する職員、又はこれらの機関に所属する職員で構成するチームとします。
・大学及び大学共同利用機関法人
・国公立試験研究機関
・独立行政法人、特殊法人及び認可法人
・特例民法法人又は一般社団・財団法人若しくは公益社団・財団法人
・民間企業(法人格を有する者)
・特定非営利活動促進法第十条第一項の規定による特定非営利活動法人
なお、応募から研究開発終了に至るまでの間に資格の喪失、長期外国出張その他の理由により、研究代表者としての責任を果たせなくなることが見込まれる者は、研究代表者となることを避けてください。また、委託契約の履行能力を確認するため、審査時に、機関の営む主な事業内容、資産及び負債等財務に関する資料等の提出を求めることがあります。
2.契約までのスケジュール
本事業における募集から契約までのスケジュールの概略を以下に示します。
募集受付
(3月29日~6月30日)
書類審査
(7月上旬頃)
ヒアリング審査
(7月中旬頃)
課題採択
(7月下旬頃)
契約及び事業開始
(8月下旬頃)
※1
※2
※1 ヒアリング審査対象課題に対し、事務連絡担当者(3.(2)参照)を通じて、ヒアリング審査の実施について連絡します。
※2 すべての提案に対し、事務連絡担当者を通じて、採否結果を通知します。
3.応募に当たっての注意事項
(1)研究代表者の指定
本事業に応募するに当たっては、研究代表者を指定してください。なお、研究代表者は、中核機関に所属する者とします。
(2)事務連絡担当者の指定
本事業に応募するに当たっては、文部科学省との事務連絡を速やかに行うことができ、かつ常に研究代表者と連絡をとることができる、研究代表者と同じ機関に所属する担当者(以下「事務連絡担当者」という。)を指定してください。なお、研究代表者が事務連絡担当者を兼ねることはできません。
(3)応募に対する機関の承認
採択された研究開発課題(フィージビリティスタディ含む)については、委託契約の締結を実施しますので、応募しようとする研究代表者は、所属機関から中核機関になることの了承を得た上で応募書類を提出してください。また、分担機関がある場合には、全ての分担機関の了承も得た上で提出してください。
(4)対象外となる応募について
以下に示す研究開発課題の応募は本事業の対象外となります。
ⅰ)単に既製の設備備品の購入を目的とする応募(単に試験設備の製作・試運転を目的とするもの)
ⅱ)他の経費で処置されるのがふさわしい設備備品等の調達に必要な経費を、本事業の直接経費により賄うことを想定している応募
(5)競争的研究費改革について
現在、政府において、「統合イノベーション戦略 2019」や「研究力強化・若手研究 者支援総合パッケージ」を受け、更なる研究費の効果的・効率的な活用を可能とする よう、競争的研究費に関する制度改善について議論されているところ、公募期間内に、これらの制度の改善及びその運用について他の競争的研究費事業にも共通する方針 等が示された場合、その方針について、本事業の公募及び運用において適用する際に は、改めてお知らせします。
4.応募書類の入手方法、受付期間及び提出方法
応募書類の入手方法、受付期間及び提出方法は以下のとおりです。応募書類の提出は、原則として府省共通研究開発管理システム(以下「e-Rad」という。)による方法とし、応募書類は受付期間内に提出してください。
(1)応募書類の入手方法
公募提案書等、応募に必要な資料の入手については、文部科学省ホームページの公募情報(https://www.mext.go.jp/b_menu/boshu/index.htm)、又は e-Rad ポータルサイト(https://www.e-rad.go.jp/、以下「ポータルサイト」という。)からダウンロードしてください。
(2)応募書類の受付期間(公募期間)
令和3年3月 29 日(月) ~ 令和3年6月 30 日(水) 16:00(厳守)
(3)応募書類の提出方法
応募書類の提出は e-Rad を通じて行っていただきます。e-Rad を利用した応募書類の提出方法についてはⅤ.を御覧ください。なお、必要な応募書類は以下のとおりです。
・海洋生物ビッグデータ活用技術高度化公募提案書一式(様式1~様式3)
・審査基準にある「ワーク・ライフ・バランス等の推進に関する評価」の認定等を受けている場合はその写し(Ⅲ.1.(2)③関連)
Ⅲ.審査及び評価等
1.審査について
(1)審査方法
文部科学省は、外部評価委員会を設置し、書類審査及びヒアリング審査を非公開により実施し、全体議論を通じた総合的な評価により採択課題(フィージビリティスタディ対象課題を含む)を選定します。なお、ヒアリング審査は、書類審査を通過した課題を対象に実施します。また、審査の過程で、必要に応じて、提案内容の見直しや追加資料の提出を求めることがあります。
(2)評価項目
評価項目は以下のとおりとします。
〔評価項目①〕実施計画の妥当性
(審査の観点)
・研究開発のテーマ、海洋データ(種類、質、量)及び情報科学技術の組合せは適切か。
・10 年後の社会的成果創出に向け、ビッグデータ解析から抽出される情報の社会的価値(政策等ㇸの貢献を含む)が考えられているか。
・データマネジメントの方向性は妥当か。
・情報科学分野での将来の技術革新など、技術的・社会的な不確実性を踏まえ、必要に応じて研究開発手法を転換するなどの柔軟性があるか。
・社会的成果創出までの進め方(目標、手順、方法、スケジュール等)は適切か。
・他分野での利用等の波及性が考えられているか。
・実施内容に対して資金計画が明確かつ適当か。
・新しい概念を確立するなど、今後の学術研究に貢献できる新規性があるか。
〔評価項目②〕実施体制の妥当性
(審査の観点)
・研究代表者が、事業全体の研究開発計画を着実に推進し、統一的な成果を取りまとめるために必要な能力や指導力を有しているか。
・業務参加者及び業務協力者の役割分担や連携体制が、事業全体の研究開発計画を着実に推進し、統一的な成果を取りまとめるために適切なものとなっているか。
・業務参加者のエフォートと能力は十分であるか。
・既存のデータやデータ取得技術を活用するための連携が図れているか。
・社会実装に向けて、適切なステークホルダーとの連携が図れているか(予定を含む)。
〔評価項目③〕ワーク・ライフ・バランス等の推進に関する評価
・ワーク・ライフ・バランス等の推進に関する認定等又は内閣府男女共同参画局長の認定等相当確認を有している場合、加点要素となります。
(3)評価基準
評価項目の①及び②について、以下の評点区分により5段階評価を行います。
・優れている=5点
・十分である=4点
・一部十分である(内容や対象領域等に見直しが必要)=3点
・あまり十分でない(内容や対象領域等に大幅な見直しが必要)=2点
・不十分である=1点
評価項目③については、以下の認定等の中で該当する最も配点の高い区分により評価を行います。なお、内閣府男女共同参画局長の認定等相当確認を受けている外国法人については、相当する各認定等に評価を行います。
○えるぼし認定等(女性活躍推進法)
・認定段階1(労働時間等の働き方に係る基準は満たすこと。)=0.2点
・認定段階2(労働時間等の働き方に係る基準は満たすこと。)=0.3点
・認定段階3=0.4点
・プラチナえるぼし認定=0.5点
・行動計画策定済(女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の策定義務がない事業主(常時雇用する労働者の数が 300 人以下のもの)に限る(計画期間が満了していない行動計画を策定している場合のみ)=0.1点
○くるみん認定企業・プラチナ認定企業(次世代育成支援対策推進法(次世代法))
・旧くるみん認定(次世代法施行規則等の一部を改正する省令(平成 29 年厚生労
働省令第 31 号)による改正前の認定基準又は同附則第2条第3項の規定による経過措置により認定)=0.2点
・新くるみん認定(次世代法施行規則等の一部を改正する省令(平成 29 年厚生労
働省令第 31 号)による改正後の認定基準により認定)=0.2点
・プラチナくるみん認定=0.3点
○ユースエール認定(若者雇用促進法)
・ユースエール認定=1.2点
○上記以外=0点
(4)フィージビリティスタディの実施
応募された研究提案のうち、研究計画の改善等が期待される場合に、外部評価委員会での審査を踏まえ、採択課題とは別に、フィージビリティスタディを研究提案者に依頼することがあります。
フィージビリティスタディは、以下の観点を踏まえ審査を行い、該当する研究提案がある場合に実施を依頼するものとします。
・研究開発の対象とする海洋生物・生態系研究のテーマや海洋データ、情報科学技術について、研究提案に新たな要素を補足することで、成果の創出が期待されるか。
・他の研究提案との連携により、成果の創出が期待されるか。
・より適切なステークホルダーと連携することで、成果の創出が期待されるか。
2.審査結果の通知
審査終了後、すべての提案に対し、事務連絡担当者を通じて採択又は不採択の結果を通
知します。なお、審査の途中経過等に関する問合せは受け付けません。
また、採択に当たっては、事業実施計画や実施体制等に関して、審査結果を踏まえ、他課題との連携等の条件を付したり、修正を求めたりすることがあります。
3.研究開発課題の進捗管理と評価
目的に沿って事業を適切に運営するため、文部科学省に外部評価委員会(プログラムディレクター含む)を設置するほか、中核機関においても研究運営委員会を設置していただきます。本事業に参画する者はこれらと連携する必要があります。また、毎年度、中核機関は文部科学省に委託業務成果報告書等を提出する必要があります。
(1)外部評価委員会
外部評価委員会は、研究開発課題の審査及び評価(進捗評価、中間評価及び事後評価)を実施します。また、関連する報告を求めるとともに、予算執行面の確認や研究開発の実施場所において実際の研究開発状況の確認を行うことがあります。
(2)プログラムディレクター
本事業を効率的・効果的に運営するために、外部評価委員会にプログラムディレクターを配置します。プログラムディレクターは以下の役割を担います。
○研究開発課題の進捗状況の管理
○研究開発課題への資金の配分に関する検討
(3)研究運営委員会
中核機関は、研究代表者のイニシアティブの下、研究開発課題の円滑な推進、運営管理に必要な連絡調整を行うために、研究運営委員会を開催していただきます。研究運営委員会は、各分担機関の責任者、外部の有識者等で構成することとし、プログラムディレクター、文部科学省担当官が必要に応じて参画します。
(4)事業の評価
3年目(令和5年度)及び7年目(令和9年度)に進捗評価を実施し、これを踏まえた計画の変更を促すなど研究開発のより効果的な展開を図ります。
5年目(令和7年度)に中間評価を実施します。中間評価においては、それまでの活動実績を踏まえ、目標を達成しうるかについて確認した上で、計画の変更等を求めることがあります。また、評価結果によっては、後半の研究を実施しない可能性もあります。
事業実施期間終了後、事後評価を実施します。
また、フィージビリティスタディを実施する場合は、1年目(令和3年度)終了時及び2年目(令和4年度)終了時に進捗評価を実施し、正規課題への採択の可否を決定し
ます。
Ⅳ.委託契約の締結等
1.委託契約の締結
(1)契約条件等
採択された研究開発課題については、予算の成立を前提に、文部科学省と中核機関との間において、国の会計年度独立の原則に従い単年度ごとに委託契約を締結し、中核機関が文部科学省に代わって研究開発を実施することになります。契約を締結するに当たっては、その内容(経費の積算を含む。)が双方の合意に至らない場合は、採択された研究開発課題であっても取消しとなることがあります。
契約締結後においても、予算の都合によりやむを得ない事情が生じた場合には、研究開発計画の見直し又は中止を求めることがあります。
また、研究開発の進捗状況等に関するプログラムディレクター等の評価を踏まえ、年度途中での研究開発計画の見直し等による契約変更を行うことがあります。
(2)再委託契約について
中核機関が研究開発課題を実施するに当たって、分担機関に本委託契約の一部を委託する場合は、中核機関においては、分担機関との間において再委託契約を締結していただくとともに、再委託先における研究開発の進捗状況及び研究開発に要する経費について管理していただきます。
(3)契約の準備について
研究開発課題の採択後、速やかに契約作業が進められるよう、中核機関及び分担機関は、①業務計画書の作成、②業務計画に必要な経費の見積書の徴取、③会計規程及び職務発明規程等の整備を行う必要があります。
(4)契約に関する事務処理
「科学技術・学術政策局、研究振興局及び研究開発局委託契約事務処理要領(令和3年3月改正)」に基づき、必要となる事務処理を行ってください。(分担機関についても同様です。)
(5)委託費の額の確定等について
当該年度の委託契約期間終了後、委託契約書に基づいて提出していただく委託業務実績報告書を受けて行う委託費の額の確定等において、研究開発に要する経費の不正使用又は当該委託業務として認められない経費の執行等が判明した場合は、経費の一部又は全部が支払われないことがあります(Ⅵ.1.参照)。
なお、本委託契約の中核機関には、当該年度の委託契約期間終了までに分担機関からの委託業務実績報告書を受けて再委託契約の額の確定等を行っていただきます。
2.委託費の積算及び支払等
(1)委託費の積算
研究開発に必要な経費を研究開発項目ごとに算出し、総額を計上してください。その内容は提案書(様式2)に記載してください。
(2)府省共通経費取扱区分表について
本事業では、競争的資金において共通して使用することになっている府省共通経費取扱区分表に基づき、費目構成を設定していますので、経費の取扱については別紙1の府省共通経費取扱区分表を参照してください。
現在、「統合イノベーション戦略 2019」や「研究力強化・若手研究者支援総合パッケージ」を受け、競争的研究費に関する制度改善が進められています。これを踏まえ、本事業において、直接経費から研究代表者の人件費、研究以外の業務の代行に係る経費
(バイアウト経費)を支出することを可能としています。研究代表者の人件費及び研究以外の業務の代行に係る経費(バイアウト経費)を支出する場合には、別紙2及び別紙
3においても必要な要件や手続の方法を定めていますので、ご確認ください。
(3)委託費の支払
委託費は、原則として当該年度の委託契約期間終了後に文部科学省が支払うものとします。ただし、文部科学省が必要と認める場合には、委託費の全部又は一部を概算払いすることができます。
3.研究開発成果の取扱い
(1)委託業務成果報告書の提出
中核機関には、毎年度の研究開発成果をとりまとめた委託業務成果報告書(要約版を含む。)を、PDF 形式の電子媒体で提出していただきます。なお、委託業務成果報告書は、公開されます。
(2)研究開発成果の帰属
研究開発を実施することにより取得した特許権や著作権等の知的財産権については、産業技術力強化法(平成 12 年法律第 44 号)における日本版バイ・ドール規定に基づく 一定の要件の下で中核機関に帰属させることができます。その詳細については契約時 に定める契約条項によることとします。
なお、分担機関がある場合には、各分担機関への特許権等の知的財産権の帰属については、あらかじめ中核機関と分担機関の間で取り決めておいてください。
(3)研究開発成果の利用
研究開発成果を利用(成果によって生じた著作物及びその二次的著作物の公表等)できるのは、中核機関及び分担機関に所属する職員であり、国内外にかかわらず請負先は利用できません。
4.取得資産の取扱い
(1)所有権
委託費により取得した資産計上対象物品(設備備品及び文部科学省が指定する試作品。以下「設備備品等」という。)の所有権は、「額の確定」後、文部科学省に移転していただきます。次年度以降も継続して当該委託業務に使用を希望する場合は、別途、物品無償貸付申請書により、文部科学省の承認を得る必要があります。
なお、設備備品等については中核機関が文部科学省との契約条項に従って善良な管理を行ってください。
(2)事業実施期間終了後の設備備品等の取扱い
事業実施期間終了後における設備備品等の取扱いについては、別途、文部科学省との協議となります。
(3)放射性廃棄物等の処分
汚染資産等及び委託業務の実施により発生した放射性廃棄物は、中核機関の責任において処分してください。
5.その他
(1)繰越について
事業の進捗に伴い、試験研究に際しての事前の調査又は研究方式の決定の困難、計画 又は設計に関する諸条件、気象の関係、資材の入手難その他のやむを得ない事由により、年度内に支出を完了することが期し難い場合には、財務大臣の承認を経て、最長翌年度 末までの繰越を認める場合があります。
(2)費目間流用について
費目間流用については、文部科学省の承認を経ずに流用可能な範囲を、直接経費総額の 50%以内としています。
(3)年度末までの研究期間の確保について
文部科学省においては、研究者が年度末一杯まで研究を実施することができるよう、全ての競争的資金において以下のとおり対応しています。
①研究機関及び研究者は、事業完了後、速やかに成果物として事業完了届を提出することとし、文部科学省においては、事業の完了と研究成果の検収等を行います。
②会計実績報告書の提出期限を5月31日とします。
③研究成果報告書の提出期限を5月31日とします。
各研究機関は、これらの対応が、年度末までの研究期間の確保を図ることを目的としていることを踏まえ、機関内において必要な体制の整備に努めてください。
Ⅴ.e-Rad を用いた応募書類の作成、提出等について
1.府省共通研究開発管理システム(e-Rad)について
府省共通研究開発管理システム(e-Rad)とは、各府省が所管する公募型研究資金制度の管理に係る一連のプロセス(応募受付→採択→採択課題の管理→研究成果・会計実績の登録受付等)をオンライン化する府省横断的なシステムです。
※「e-Rad」とは、府省共通研究開発管理システムの略称で、Research and Development
(科学技術のための研究開発)の頭文字に、Electronic(電子)の頭文字を冠したものです。
2.e-Rad を利用した応募方法
本事業への応募は e-Rad を通じて行っていただきます。応募の流れについては、「(別紙4)e-Rad を利用した応募の流れ」を参照してください。また、応募の際は、特に以下の点に注意してください。
(ⅰ)e-Rad 使用にあたる事前登録
e-Rad の使用に当たっては、研究機関及び研究者の事前登録が必要となります。
①研究機関の登録
応募時までに e-Rad に研究機関が登録されていることが必要となります。研究機関
で1名、e-Rad に関する事務代表者を決めていただき、e-Rad ポータルサイトから研究機関登録申請の様式をダウンロードして、郵送で申請を行ってください。登録まで日数を要する場合がありますので、2週間以上の余裕をもって登録手続きをしてください。なお、一度登録が完了すれば、他省庁等が所管する制度・事業の応募の際に再度登録する必要はありません。また、既に他省庁等が所管する制度・事業で登録済みの場合は再度登録する必要はありません。
②研究者情報の登録
研究機関は研究代表者の研究者情報を登録し、ログイン ID、パスワードを取得することが必要となります。研究者情報の登録方法は、ポータルサイトに掲載されている研究機関事務代表者及び事務分担者用マニュアルを参照してください。
(ⅱ)e-Rad での応募申請
研究者による e-Rad での応募に当たっては、ポータルサイトに掲載されている研究者用マニュアルを参照してください。
<注意事項>
① 応募申請に当たっては、応募情報の Web 入力と申請様式の添付が必要です。アップロードできる申請様式の電子媒体は1ファイルで、最大容量は 30MB です。ファイル中に画像データを使用する場合はファイルサイズに注意してください。やむを得ず上限値を超える場合は、アップロードする前に文部科学省研究開発局海洋地球課に問い合わせてください。
② 作成した申請様式ファイルは、PDF 形式でのみアップロード可能となっています。(e- Rad には、WORD や一太郎ファイルの PDF 変換機能があります。PDF 変換に当たって、これらの機能・ソフトの使用は必須ではありませんが、使用する場合は、使用方法や注意事項について、必ず研究者用マニュアルを参照してください。
提出締切日時までに、応募のステータスが、「配分機関処理中」又は「受理済」となっていない申請は無効となります。応募ステータスは、「課題一覧」画面で確認してください。
提出締切日時までに研究者による応募申請の提出が行われたにもかかわらず、これらのステータスにならなかった場合は、文部科学省研究開発局海洋地球課まで連絡してください。
(ⅲ)その他
応募書類に不備等がある場合は、審査対象とはなりませんので、公募要領及び応募書類作成要領(様式のコメント機能により記載)を熟読のうえ、注意して記入してください。
(応募書類のフォーマットは変更しないでください。)応募書類の差替えは固くお断りいたします。また、応募書類の返却は致しません。
3.課題等の情報の取扱
(1)e-Rad 上の課題等の情報の取扱いについて
採択された個々の課題に関する e-Rad 上の情報(制度名、研究課題名、所属研究機関名、研究代表者名、予算額及び実施期間)については、「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」(平成 11 年法律第 42 号)第5条第1号イに定める「公にすることが予定されている情報」であるものとして取扱います。これらの情報については、採択後適宜本制度のウェブサイトにおいて公開します。
(2)e-Rad からの内閣府への情報提供等について
第5期科学技術基本計画(平成 28 年1月閣議決定)においては、客観的根拠に基づく科学技術イノベーション政策を推進するため、公募型資金について、e-Rad への登録の徹底を図って評価・分析を行うこととされており、e-Rad に登録された情報は、国の資金による研究開発の適切な評価や、効果的・効率的な総合戦略、資源配分方針等の企画立案等に活用されます。これを受けて、CSTI 及び関係府省では、公募型研究資金制度のインプットに対するアウトプット、アウトカム情報を紐付けるため、論文・特許等の成果情報や会計実績のe-Rad での登録を徹底することとしています。
このため、採択された課題に係る各年度の研究成果情報・会計実績情報について、e-
Rad での入力をお願いします。
研究成果情報・会計実績情報を含め、マクロ分析に必要な情報が内閣府に提供されることになります。
(3)研究者情報の researchmap への登録について researchmap(https://researchmap.jp/)は日本の研究者総覧として国内最大級の研
究者情報データベースで、登録した業績情報は、インターネットを通して公開することもできます。また、researchmap は、e-Rad や多くの大学の教員データベースとも連携しており、登録した情報を他のシステムでも利用することができるため、研究者の方が様々な申請書やデータベースに何度も同じ業績を登録する必要がなくなります。
researchmap で登録された情報は、国等の学術・科学技術政策立案の調査や統計利用目的でも有効活用されておりますので、本事業実施者は、researchmap に登録くださるよう、御協力をお願いします。
4.その他
(ⅰ)e-Rad の操作方法
e-Rad の操作方法に関するマニュアルは、ポータルサイト(https://www.e-rad.go.jp/)から参照又はダウンロードすることができます。利用規約に同意の上、応募してください。
(ⅱ)府省共通研究開発管理システム(e-Rad)の操作方法に関する問い合わせ先
事業そのものに関する問い合わせは、文部科学省研究開発局海洋地球課にて受け付けます。e-Rad の操作方法に関する問合せは、e-Rad ヘルプデスクにて受け付けます。本事業のウェブサイト及びポータルサイトをよく確認の上、問い合わせてください。なお、審査状況、採否に関する問い合わせには一切回答できません。
制度・事業に関する問い合わせ及び応募書類の作成・提出に関する 手続き等に関する問合せ | 文部科学省研究開発局 海洋地球課 | 03-5253-4111(内線 4458) |
e-Rad の操作方法に関する問合せ | e-Rad ヘルプデスク | 0570-066-877(ナビダイヤル)午前 9:00~18:00 ※土曜日、日曜日、祝日、年末年始を除く。 |
○ 海洋生物ビッグデータ活用技術高度化の公募について:
https://www.mext.go.jp/a_menu/kaihatu/kaiyou/gaiyou/1419245_00003.htm
○ e-Rad ポータルサイト:https://www.e-rad.go.jp/
原則として 24 時間 365 日稼働していますが、システムメンテナンスのため、サービス停止を行うことがあります。サービス停止を行う場合は、ポータルサイトにてあらかじめお知らせします
Ⅵ.事業の実施に当たっての留意点について
1.委託費の適切な執行について
(1)不合理な重複・過度の集中に対する措置
○不合理な重複に対する措置
同一の研究者による同一の研究課題(競争的資金及び提案公募型研究資金(以下「競争的資金等」という。)が配分される研究の名称及びその内容をいう。)に対して、国又は独立行政法人(国立研究開発法人含む。以下同じ。)の複数の競争的資金等が不必要に重ねて配分される状態であって次のいずれかに該当する場合、本事業において審査対象からの除外、採択の決定の取消し、又は経費の削減(以下、「採択の決定の取消し等」
という。)を行うことがあります。
・実質的に同一(相当程度重なる場合を含む。以下同じ)の研究課題について、複数の競争的資金に対して同時に応募があり、重複して採択された場合
・既に採択され、配分済の競争的資金等と実質的に同一の研究課題について、重ねて応募があった場合
・複数の研究課題の間で、研究費の用途について重複がある場合
・その他これに準ずる場合
なお、本事業への応募段階において、他の競争的資金制度等への応募を制限するものではありませんが、他の競争的資金制度等に採択された場合には速やかに本事業の事務担当に報告してください。この報告に漏れがあった場合、本事業において、採択の決定の取消し等を行う可能性があります。
○過度の集中に対する措置
本事業に提案された研究内容と、他の競争的資金制度等を活用して実施している研究内容が異なる場合においても、当該研究者又は研究グループ(以下「研究者等」という。)に当該年度に配分される研究費全体が効果的・効率的に使用できる限度を超え、その研究期間内で使い切れない程の状態であって、次のいずれかに該当する場合には、本事業において、採択の決定の取消し等を行うことがあります。
・研究者等の能力や研究方法等に照らして、過大な研究費が配分されている場合
・当該研究課題に配分されるエフォート(研究者の全仕事時間(※)100%に対する当該研究の実施に必要とする時間の配分割合(%))に比べ過大な研究費が配分されている場合
・不必要に高額な研究設備の購入等を行う場合
・その他これらに準ずる場合
このため、本事業への応募書類の提出後に、他の競争的資金制度等に応募し採択された場合等、記載内容に変更が生じた場合は、速やかに本事業の事務担当に報告してください。この報告に漏れがあった場合、本事業において、採択の決定の取消し等を行う可能性があります。
(※)研究者の全仕事時間とは、研究活動の時間のみを指すのではなく、教育活動中や管理業務等を含めた実質的な全仕事時間を指します。(別紙5)
○不合理な重複・過度の集中排除のための、応募内容に関する情報提供
不合理な重複・過度の集中を排除するために、必要な範囲内で、応募(又は採択課題・事業)内容の一部に関する情報を、府省共通研究開発管理システム(e-Rad)などを通 じて、他府省を含む他の競争的資金制度等の担当に情報提供する場合があります。また、他の競争的資金制度等におけるこれらの確認を行うため求められた際に、同様に情報
提供を行う場合があります。
(2)他府省を含む他の競争的資金等の応募受入状況
提案書(様式2)における研究費の応募・受入等の状況・エフォート等について、事実と異なる記載をした場合は、研究課題の不採択、採択取消し又は減額配分とすることがあります。
(3)不正使用及び不正受給への対応
実施課題に関する研究費の不正な使用及び不正な受給(以下、「不正使用等」という。)については以下のとおり厳格に対応します。
○研究費の不正使用等が認められた場合の措置
(ⅰ)契約の解除等の措置
不正使用等が認められた課題について、委託契約の解除・変更を行い、委託費の全部又は一部の返還を求めます。また、次年度以降の契約についても締結しないことがあります。
(ⅱ)申請及び参加※1資格の制限等の措置
本事業の研究費の不正使用等を行った研究者(共謀した研究者も含む。(以下、
「不正使用等を行った研究者」という。))や、不正使用等に関与したとまでは認定されなかったものの善管注意義務に違反した研究者※2に対し、不正の程度に応じて下表のとおり、本事業への申請及び参加資格の制限措置、もしくは厳重注意措置をとります。
また、他府省及び他府省所管の独立行政法人を含む他の競争的資金等の担当に当該不正使用等の概要(不正使用等をした研究者名、制度名、所属機関、研究課題、予算額、研究年度、不正等の内容、講じられた措置の内容等)を提供する場合があります。
(※1)「申請及び参加」とは、新規課題の提案、応募、申請を行うこと、共同研究者等として新たに研究に参加すること、進行中の研究課題(継続課題)への研究代表者又は共同研究者等として参加することを指す。
不正使用及び不正受給に係る応募制 限の対象者 | 不正使用の程度 | 応募制限期間※3(原則、補助金等を返還し た年度の翌年度から) |
1.不正使用を行 | (1)個人の利益を得るための私的流用 | 10年 |
(※2)「善管注意義務に違反した研究者」とは、不正使用等に関与したとまでは認定されなかったものの、善良な管理者の注意をもって事業を行うべき義務に違反した研究者のことを指す。
った研究者及びそれに共謀した研究者 | (2) (1)以外 | ① 社会への影響が大きく、行為の悪質性も高いと 判断されるもの | 5年 |
② ①及び③以外のもの | 2~4年 | ||
③ 社会への影響が小さく、行為の悪質性も低いと判断されるもの | 1年 | ||
2.偽りその他不正な手段により競争的資金を受給した研究者及びそれに共謀した研究者 | 5年 | ||
3.不正使用に直接関与していないが善管注意義務に違反して使用を行 った研究者 | 善管注意義務を有する研究者の義務違反の程度に応じ、上限2年、下限1年 |
(※3)以下の場合は申請及び参加資格を制限せず、厳重注意を通知する。
・1.において、社会への影響が小さく、行為の悪質性も低いと判断され、かつ不正使用額が少額な場合
・3.において、社会への影響が小さく、行為の悪質性も低いと判断された場合
(ⅲ)不正事案の公表について
本事業において、研究費の不正使用等を行った研究者や、善管注意義務に違反した研究者のうち、本事業への申請及び参加資格が制限された研究者については、当該不正事案の概要(制度名、所属機関、研究年度、不正の内容、講じられた措置の内容)について、文部科学省において原則公表することとします。
また、「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)」においては、調査の結果、不正を認定した場合、研究機関は速やかに調査結果を公表することとされていますので、各機関においては同ガイドラインを踏まえて適切に対応してください。
※現在文部科学省のウェブサイトにおいて公表している不正事案の概要については、以下のURLを御参照ください。
【URL】https://www.mext.go.jp/a_menu/kansa/houkoku/1364929.htm
(4)他の競争的資金制度で申請及び参加資格の制限が行われた研究者に対する措置
国又は独立行政法人が所管している他の競争的資金制度等(※)において、研究費の不正使用等により制限が行われた研究者については、他の競争的資金制度等において応募資格が制限されている期間中、本事業への申請及び参加資格を制限します。
「他の競争的資金制度」について、令和3年度以降に新たに公募を開始する制度も含みます。なお、令和2年度以前に終了した制度においても対象となります。
(※)現在、具体的に対象となる制度については、以下の URL を御覧ください。
【URL】https://www8.cao.go.jp/cstp/compefund/
(5)関係法令等に違反した場合の処置
関係法令・指針等に違反し、研究を実施した場合には、当該法令等に基づく処分・罰則の対象となるほか、研究費の配分の停止や、研究費の配分決定を取り消すことがあります。
(6)「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)」に基づく体制整備について
本事業の応募、研究実施等に当たり、研究機関は、「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)」(平成26年2月18日改正)※1の内容について遵守する必要があります。
研究機関においては、標記ガイドラインに基づいて、研究機関の責任の下、研究費の管理・監査体制の整備を行い、研究費の適切な執行に努めていただきますようお願いします。ガイドラインに基づく体制整備状況の調査の結果、文部科学省が機関の体制整備等の状況について不備を認める場合、当該機関に対し、文部科学省及び文部科学省が所管する独立行政法人から配分される全ての競争的資金の間接経費削減等の措置を行うことがあります。
(※1)「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)」については、以下のウェブサイトを御参照ください。
【URL】https://www.mext.go.jp/a_menu/kansa/houkoku/1343904.htm
(7)「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)」に基づく「体制整備等自己評価チェックリスト」の提出について
本事業の契約に当たり、中核機関及び分担機関では標記ガイドラインに基づく研究費の管理・監査体制を整備すること、及びその状況等についての報告書である「体制整備等自己評価チェックリスト」(以下「チェックリスト」という。)を提出することが必要です。(チェックリストの提出がない場合の事業実施は認められません。)
このため、以下のウェブサイトの様式に基づいて、契約(令和3年8月下旬を予定)
までに、研究機関から文部科学省研究振興局振興企画課競争的資金調整室に、府省共通研究開発管理システム(e-Rad)を利用して、チェックリストが提出されていることが必要です。ただし、令和3年4月以降、別途の機会でチェックリストを提出している場合は、今回新たに提出する必要はありません。また、文部科学省及び文部科学省が所管する独立行政法人から競争的資金等の配分を受けない機関についても、提出は不要です。
チェックリストの提出方法の詳細については、以下の文部科学省ウェブサイトを御覧ください。
【URL】https://www.mext.go.jp/a_menu/kansa/houkoku/1301688.htm
※注意:なお、提出には、e-Rad の利用可能な環境が整っていることが必須となります。e-Rad への研究機関登録には通常2週間程度を要しますので、十分に御注意ください。e-Rad 利用に係る手続きの詳細については、下記ウェブサイトを御覧ください。)
【URL】https://www.e-rad.go.jp/organ/index.html
なお、標記ガイドラインにおいて「情報発信・共有化の推進」の観点を盛り込んでいるため、本チェックリストについても研究機関のウェブサイト等に掲載し、積極的な情報発信を行っていただくようお願いいたします。
(8)「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」に基づく体制整備について
研究機関は、本制度への応募及び研究活動の実施に当たり、「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」(平成 26 年8月 26 日文部科学大臣決定)※1を遵守することが求められます。
標記ガイドラインに基づく体制整備状況の調査の結果、文部科学省が機関の体制整備等の状況について不備を認める場合、当該機関に対し、文部科学省及び文部科学省が所管する独立行政法人から配分される全ての競争的資金の間接経費削減等の措置を行うことがあります。
(※1)「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」については、以下のウェブサイトを御参照ください。
【URL】https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/26/08/1351568.htm
(9)「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」に基づく取組状況に係るチェックリストの提出について
本事業の契約に当たり、中核機関及び分担機関は、「「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」に基づく取組状況に係るチェックリスト」(以下「研究不正行為チェックリスト」という。)を提出することが必要です。(研究不正行為チェッ
クリストの提出がない場合の事業実施は認められません。)
このため、以下のウェブサイトの様式に基づいて、契約(令和3年8月下旬を予定) までに、研究機関から文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課研究公正推進室に、 府省共通研究開発管理システム(e-Rad)を利用して、研究不正行為チェックリストが 提出されていることが必要です。ただし、令和3年4月以降、別途の機会で研究不正行 為チェックリストを提出している場合は、今回新たに提出する必要はありません。また、研究活動を行わない機関及び研究活動は行うが、文部科学省及び文部科学省が所管す る独立行政法人から予算の配分又は措置を受けない機関についても、提出は不要です。
研究不正行為チェックリストの提出方法の詳細については、下記文部科学省ウェブサイトを御覧ください。
【URL】https://www.mext.go.jp/a_menu/jinzai/fusei/1374697.htm
※注意:なお、提出には、e-Rad の利用可能な環境が整っていることが必須となります。e-Rad への研究機関登録には通常2週間程度を要しますので、十分に御注意ください。e-Rad 利用に係る手続きの詳細については、下記ウェブサイトを御覧ください。)
【URL】https://www.e-rad.go.jp/organ/index.html
(10)「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」に基づく研究活動における不正行為に対する措置について
本事業において、研究活動における不正行為があった場合、以下のとおり厳格に対応します。
(ⅰ)契約の解除等の措置
本事業の研究課題において、特定不正行為(捏造,改ざん,盗用)が認められた場合、事案に応じて、委託契約の解除・変更を行い、委託費の全部又は一部の返還を求めます。また、次年度以降の契約についても締結しないことがあります。
(ⅱ)申請及び参加資格制限の措置
本事業による研究論文・報告書等において、特定不正行為に関与した者や、関与したとまでは認定されなかったものの当該論文・報告書等の責任者としての注意義務を怠ったこと等により、一定の責任があると認定された者に対し、特定不正行為の悪質性等や責任の程度により、下記の表のとおり、本事業への申請及び参加資格の制限措置を講じます。
また、申請及び参加資格の制限措置を講じた場合、文部科学省及び文部科学省所管の独立行政法人が配分する競争的資金制度等(以下「文部科学省関連の競争的資金制度等」という。)の担当、他府省及び他府省所管の独立行政法人が配分する競争的資金制度(以下「他府省関連の競争的資金制度」という。)の担当に情報提供すること
により、文部科学省関連の競争的資金制度等及び他府省関連の競争的資金制度において、同様に、申請及び参加資格が制限される場合があります。
特定不正行為に係る応募制限の対象者 | 特定不正行為の程度 | 応募制限期間(不正が認定された年度の翌年度から) | ||
特定不正行為に関与した者 | 1.研究の当初から特定不正行為を行うことを意図していた場合など、特に悪質な者 | 10年 | ||
2.特定不正行為があった研究に係る論文等の著者 | 当該論文等の責任を負う著者(監修責任者、代表執筆者又はこれらのものと同等の責任を負うと認定されたもの) | 当該分野の研究の進展への影響や社会的影響が大きく、又は行為の悪質性が高いと判断されるもの | 5~7年 | |
当該分野の研究の進展への影響や社会的影響が小さく、又は行為の悪質性が低いと判断されるもの | 3~5年 | |||
上記以外の著者 | 2~3年 | |||
3.1.及び2.を除く特定不正行為に関与した者 | 2~3年 | |||
特定不正行為に関与していないものの、特定不正行為のあった研究に係る論文等の責任を負う著者 (監修責任者、代表執筆者又はこれらの者と同等の責任を負うと認定された者) | 当該分野の研究の進展への影響や社会的影響が大きく、又は行為の悪質性が高いと判断されるもの | 2~3年 | ||
当該分野の研究の進展への影響や社会的影響が小さく、又は行為の悪質性が低いと判断されるもの | 1~2年 |
(ⅲ)競争的資金制度等及び基盤的経費で申請及び参加資格の制限が行われた研究者に対する措置
文部科学省関連の競争的資金制度等や国立大学法人、大学共同利用機関法人及び文部科学省所管の独立行政法人に対する運営費交付金、私学助成金等の基盤的経費、他府省関連の競争的資金制度による研究活動の特定不正行為により申請及び参加資格の制限が行われた研究者については、その期間中、本事業への申請及び参加資格を制限します。
(ⅳ)不正事案の公表について
本事業において、研究活動における不正行為があった場合、当該事案の内容(不正事案名、不正行為の種別、不正事案の研究分野、不正行為が行われた経費名称、不正事案の概要、研究機関が行った措置、配分機関が行った措置等)について、文部科学省において原則公表します。
また、標記ガイドラインにおいては、不正を認定した場合、研究機関は速やかに調査結果を公表することとされていますので、各機関において適切に対応してください。
【URL】https://www.mext.go.jp/a_menu/jinzai/fusei/1360483.htm
(11)研究倫理教育コンプライアンス教育の履修義務について
本事業への研究課題に参画する研究者等は、「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」にて求められている研究活動における不正行為を未然に防止するための研究倫理教育及び「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン」にて求められているコンプライアンス教育を受講することになります。
提案した研究課題が採択された後、契約手続きの中で、研究代表者は、本事業への研究課題に参画する研究者等全員が研究倫理教育及びコンプライアンス教育を受講し、内容を理解したことを確認したとする文書を提出することが必要です。
以下を参考に確認書等を作成すること。
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文部科学省
研究開発局長 殿
令和〇年〇月〇日
(研究代表者所属機関)
(研究代表者氏名)
研究倫理教育及びコンプライアンス教育の履修確認について
本研究課題に参画する研究者等全員が、「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」にて求められている研究活動における不正行為を未然に防止するための研究倫理教育及び「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン」にて求められているコンプライアンス教育を受講し、内容を理解したことを確認しました。
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2.研究設備・機器の共用促進について
「研究成果の持続的創出に向けた競争的研究費改革について(中間取りまとめ)」(平成 27 年6月 24 日競争的研究費改革に関する検討会)においては、そもそもの研究目的を十全に達成することを前提としつつ、汎用性が高く比較的大型の設備・機器は共用を原則とすることが適当であるとされています。
また、「研究組織のマネジメントと一体となった新たな研究設備・機器共用システムの導入について」(平成 27 年 11 月科学技術・学術審議会先端研究基盤部会)にて、大学及び国立研究開発法人等において「研究組織単位の研究設備・機器の共用システム」(以下、
「機器共用システム」という。)を運用することが求められています。
加えて、「研究力向上改革 2019」(平成 31 年4月 23 日文部科学省)や「研究力強化・
若手研究者支援総合パッケージ」(令和2年1月 23 日総合科学技術・イノベーション会議)においても、研究機器・設備の整備・共用化促進が求められています。
これらを踏まえ、本事業により購入する研究設備・機器について、特に大型で汎用性のあるものについては、他の研究費における管理条件の範囲内において、所属機関・組織における機器共用システムに従って、当該研究課題の推進に支障ない範囲での共用、他の研究費等により購入された研究設備・機器の活用などに積極的に取り組んで下さい。なお、共用機器・設備としての管理と当該研究課題の研究目的の達成に向けた機器等の使用とのバランスを取る必要に留意してください。
また、上述の機器共用システム以外にも、大学共同利用機関法人自然科学研究機構分子 科学研究所において全国的な設備の相互利用を目的として実施している「大学連携研究 設備ネットワーク事業」、各大学等において「設備サポートセンター整備事業」や「新た な共用システム導入支援プログラム」等により構築している共用システムとも積極的に 連携を図り、研究組織や研究機関の枠を越えた研究設備・機器の共用を促進してください。
○「研究組織のマネジメントと一体となった新たな研究設備・機器共用システムの導入について」
[科学技術・学術審議会先端研究基盤部会(H27.11.25)] https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/ icsFiles/afieldfi le/2016/01/21/1366216_01_1.pdf
○「研究成果の持続的創出に向けた競争的研究費改革について(中間取りまとめ)」 [競争的研究費改革に関する検討会(H27.6.24)] https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shinkou/039/gaiyou/1359306.htm
○「競争的資金における使用ルール等の統一について」
[競争的研究費に関する関係府省連絡会申し合わせ(H29.4.20改正)] https://www8.cao.go.jp/cstp/compefund/shishin3_siyouruuru.pdf
○「大学連携研究設備ネットワーク事業」
https://chem-eqnet.ims.ac.jp/
○「新たな共用システム導入支援プログラム」 https://www.jst.go.jp/shincho/program/pdf/sinkyoyo_brochure2019.pdf
3.博士課程学生の処遇の改善について
第5期科学技術基本計画においては、優秀な学生、社会人を国内外から引き付けるため、大学院生、特に博士後期課程学生に対する経済的支援を充実すべく、「博士課程(後期) 在籍者の2割程度が生活費相当額程度を受給できることを目指す」ことが数値目標とし て掲げられており、各大学や研究開発法人における RA(リサーチ・アシスタント)等と しての博士後期課程学生の雇用の拡大と処遇の改善が求められています。また、「研究力 強化・若手研究者支援総合パッケージ」(令和2年1月 23 日総合科学技術・イノベーシ ョン会議)においては、「将来的に希望する博士後期課程学生が生活費相当額程度を受給 できる」ことを目標とし、具体的施策の一つとして「競争的研究費や共同研究費における RA 等の適切な給与水準の確保の推進」が掲げられています。
さらに、「ポストドクター等の雇用・育成に関するガイドライン」(令和2年 12 月3日科学技術・学術審議会人材委員会)においては、博士後期課程学生について、「学生であると同時に、研究者としての側面も有しており、研究活動を行うための環境の整備や処遇の確保は、研究者を育成する大学としての重要な責務」であり、「業務の性質や内容に見合った対価を設定し、適切な勤務管理の下、業務に従事した時間に応じた給与を支払うなど、その貢献を適切に評価した処遇とすることが特に重要」、「大学等においては、競争的研究費等への申請の際に、RA を雇用する場合に必要な経費を直接経費として計上することや、RA に適切な水準の対価を支払うことができるよう、学内規程の見直し等を行うことが必要」とされています。
これらを踏まえ、本事業において、研究の遂行に必要な博士課程学生を積極的に RA 等として雇用するとともに、業務の性質や内容に見合った単価を設定し、適切な勤務管理の下、業務に従事した時間に応じた給与を支払うこととしてください。また、本事業へ応募する際には、上記の博士課程学生への給与額も考慮した資金計画の下、申請を行ってください。
(留意点)
・生活費相当額の給与水準(年額 180~240 万円程度)について、第5期科学技術基本計画では生活費相当額として年額 180 万円が想定されていることと、優秀な博士後期課程学生に対して経済的不安を感じることなく研究に専念できるよう研究奨励金を支給する特別研究員(DC)の支給額を参考とし、生活に必要となる額の範囲の目安として年額 180 万~240 万円としています。
・「ポストドクター等の雇用・育成に関するガイドライン」では、研究プロジェクトの
遂行のために博士後期課程学生を雇用する場合の処遇について、「競争的研究費等で雇用される特任助教等の平均的な給与の額等を勘案すると、2,000 円から 2,500 円程度※の時間給の支払いが標準的となるものと考えられる。」と示しています。
(※)競争的研究費等で雇用される特任助教等の平均的な給与の額等を勘案すると、博士後期課程の場合 2,000 円から 2,500 円程度の時間給の支払いが標準的となるものと考えられる。(令和
2年8月に公表された「研究大学の教員の雇用状況に関する調査(速報版)」において、特任助教の給料月額の中央値が存在する区分(40 万円以上 45 万円未満)の額について、休日等を除いた実労働日(19 日~20 日)の勤務時間(7時間 45 分~8時間)で除した上で、博士後期課程学生の身分であることを考慮して 0.8 を乗じることにより算定。)
・具体的な支給額・支給期間等については、研究機関にてご判断いただきます。上記の
水準以上又は水準以下での支給を制限するものではありません。
・学生を RA 等として雇用する際には、過度な労働時間とならないよう配慮するとともに、博士課程学生自身の研究・学習時間とのバランスを考慮してください。
4.若手研究者の自立的・安定的な研究環境の確保について
「研究力向上改革 2019」(平成 31 年4月 23 日文部科学省)や「知識集約型の価値創
造に向けた科学技術イノベーション政策の展開―Society 5.0 の実現で世界をリードす
る国へ―最終取りまとめ」(令和2年3月 26 日科学技術・学術審議会総合政策特別委員会)において、特任教員やポストドクター等の任期付きのポストに関し、短期間の任期についてはキャリア形成の阻害要因となり得ることから、5年程度以上の任期を確保することの重要性が指摘されています。
また、国立大学法人及び大学共同利用機関法人については、「国立大学法人等人事給与マネジメント改革に関するガイドライン~教育研究力の向上に資する魅力ある人事給与マネジメントの構築に向けて~」(平成 31 年2月 25 日文部科学省)において、「若手教員の育成と雇用安定という二つの観点を実現するためには、任期付きであっても、間接経費や寄附金等、使途の自由度の高い経費を活用することで、5~10 年程度の一定の雇用期間を確保するなど、流動性を保ちつつも研究者育成の観点を取り入れた制度設計を推進することが望まれる」と記載されているところです。
これらを踏まえ、本事業により、特任教員やポストドクター等の若手研究者を雇用する場合には、部局等の人事担当や経理担当等にも確認の上、基礎的研究開発フェーズを任期の長さとして確保するよう努めるとともに、他の外部資金の間接経費や基盤的経費、寄附金等を活用すること等によって可能な限り一定期間(5年程度以上)の任期を確保するよう努めてください。
5.プロジェクトの実施のために雇用される若手研究者の自発的な研究活動等
について
「競争的研究費においてプロジェクトの実施のために雇用される若手研究者の自発的な研究活動等に関する実施方針」(令和2年2月 12 日競争的研究費に関する関係府省連絡会申し合わせ)に基づき、本事業において雇用する若手研究者について、研究代表者等がプロジェクトの推進に支障がなく、かつ推進に資すると判断し、所属研究機関からの承認が得られた場合には、本事業から人件費を支出しつつ、本事業に従事するエフォートの一部を、自発的な研究活動や研究・マネジメント能力向上に資する活動に充当することが可能です。詳しくは別紙6を参照ください。
6.若手研究者の多様なキャリアパスの支援について
「文部科学省の公的研究費により雇用される若手博士研究員の多様なキャリアパス支援に関する基本方針」(平成 23 年 12 月 20 日科学技術・学術審議会人材委員会)において、「公的研究費により若手の博士研究員を雇用する公的研究機関および研究代表者に対して、若手の博士研究員を対象に、国内外の多様なキャリアパスの確保に向けた支援に積極的に取り組む」ことが求められています。これを踏まえ、本公募に採択され、公的研究費(競争的資金その他のプロジェクト研究資金や、大学向けの公募型教育研究資金)により、特任教員やポストドクター等の若手研究者を雇用する場合には、当該研究者の多様なキャリアパスの確保に向けた支援への積極的な取組をお願いいたします。
また、当該取組への間接経費の活用も検討してください。
・申請書に、公的研究費により雇用する若手研究者に対する多様なキャリアパスを支援 する活動計画(以下「キャリア支援活動計画」という。)(例:機関が行う企業等と 協働して行う講義、長期インターンシップ、企業交流会、カウンセリング等への参加 の推奨、異分野を含めた研究活動への主体的な参加の推奨など)を記載してください。キャリア支援活動計画は審査の際に確認します。
・若手研究者の能力開発に要する経費は、研究活動を支える基盤的な経費であるとの考え方に基づき、上記の申請書に記載したキャリア支援活動計画に基づく若手研究者の活動の一部を、研究エフォートの中に含めることができます。
・中間評価や事後評価においては、上記のキャリア支援活動計画に基づく取組状況や若手研究者の任期終了後の進路状況を報告して頂きます。その内容はプラスの評価の対象とします。
また、評価に当たっては、研究活動の妨げにならないよう、若手研究者が公的研究機関(雇用主である機関以外の公的研究機関を含む)の取組(例:企業等と協働して行う講義、長期インターンシップ、企業交流会、カウンセリング等)に参加する場合には、その取組を研究代表者が直接行うキャリア支援に代わる取組として、プラスの評価の対象とします。
7.安全保障貿易管理について(海外への技術漏洩への対処)
研究機関では多くの最先端技術が研究されており、特に大学では国際化によって留学生や外国人研究者が増加する等により、先端技術や研究用資材・機材等が流出し、大量破壊兵器等の開発・製造等に悪用される危険性が高まってきています。そのため、研究機関が当該委託研究を含む各種研究活動を行うにあたっては、軍事的に転用されるおそれのある研究成果等が、大量破壊兵器の開発者やテロリスト集団など、懸念活動を行うおそれのある者に渡らないよう、研究機関による組織的な対応が求められます。
日本では、外国為替及び外国貿易法(昭和 24 年法律第 228 号)(以下「外為法」という。)に基づき輸出規制(※)が行われています。したがって、外為法で規制されている貨物や技術を輸出(提供)しようとする場合は、原則として、経済産業大臣の許可を受ける必要があります。外為法をはじめ、国の法令・指針・通達等を遵守してください。関係法令・指針等に違反し、研究を実施した場合には、法令上の処分・罰則に加えて、研究費の配分の停止や、研究費の配分決定を取り消すことがあります。
※ 現在、我が国の安全保障輸出管理制度は、国際合意等に基づき、主に①炭素繊維や数値制御工作機械などある一定以上のスペック・機能を持つ貨物(技術)を輸出(提供)しようとする場合に、原則として、経済産業大臣の許可が必要となる制度(リスト規制)と②リスト規制に該当しない貨物
(技術)を輸出(提供)しようとする場合で、一定の要件(用途要件・需要者要件又はインフォーム要件)を満たした場合に、経済産業大臣の許可を必要とする制度(キャッチオール規制)の 2 つから成り立っています。
物の輸出だけではなく技術提供も外為法の規制対象となります。リスト規制技術を非居住者に提供する場合や、外国において提供する場合には、その提供に際して事前の許可が必要です。技術提供には、設計図・仕様書・マニュアル・試料・試作品などの技術情報を、紙・メールや CD・DVD・USB メモリなどの記憶媒体で提供することはもちろんのこと、技術指導や技能訓練などを通じた作業知識の提供やセミナーでの技術支援なども含まれます。外国からの留学生の受入れや、共同研究等の活動の中にも、外為法の規制対象となり得る技術のやりとりが多く含まれる場合があります。
経済産業省等のウェブサイトで、安全保障貿易管理の詳細が公開されています。詳しくは下記を参照ください。
○ 経済産業省:安全保障貿易管理(全般) https://www.meti.go.jp/policy/anpo/
○ 経済産業省:安全保障貿易ハンドブック https://www.meti.go.jp/policy/anpo/seminer/shiryo/handbook.pdf
○ 一般財団法人安全保障貿易情報センター
https://www.cistec.or.jp/index.html
○ 安全保障貿易に係る機微技術管理ガイダンス(大学・研究機関用) https://www.meti.go.jp/policy/anpo/law_document/tutatu/t07sonota/t07sonota_ jishukanri03.pdf
8.社会との対話・協働の推進について
「国民との科学・技術対話」の推進について(基本的取組方針)(平成 22 年6月 19 日科学技術政策担当大臣及び有識者議員決定)においては、本公募に採択され、1件当たり年間 3000 万円以上の公的研究費(競争的資金またはプロジェクト研究資金)の配分を受ける場合には、「国民との科学・技術対話」により、科学技術の優れた成果を絶え間なく創出し、我が国の科学技術をより一層発展させるためには、科学技術の成果を国民に還元するとともに、国民の理解と支持を得て、共に科学技術を推進していく姿勢が不可欠であるとされています。また、これに加えて、第5期科学技術基本計画(平成 28 年1月 22 日閣議決定)においては、科学技術と社会とを相対するものとして位置付ける従来型の関係を、研究者、国民、メディア、産業界、政策形成者といった様々なステークホルダーによる対話・協働、すなわち「共創」を推進するための関係に深化させることが求められています。これらの観点から、研究活動の内容や成果を社会・国民に対して分かりやすく説明する取組み多様なステークホルダー間の対話・協働を推進するための取組みが求められています。このことを踏まえ、研究成果に関しての市民講座、シンポジウム及びインターネット上での研究成果の継続的配信、多様なステークホルダーを巻き込んだ円卓会議等の本活動について、積極的に取り組むようお願いします。
(参考)「国民との科学・技術対話」の推進について(基本的取組方針) https://www8.cao.go.jp/cstp/stsonota/taiwa/taiwa_honbun.pdf
(参考)「第5期科学技術基本計画」 https://www8.cao.go.jp/cstp/kihonkeikaku/5honbun.pdf
9.バイオサイエンスデータベースセンターからのデータ公開について
バイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)(https://biosciencedbc.jp/)は、様々な研究機関等によって作成されたライフサイエンス分野データベースの統合的な利 用を推進するために、平成 23 年4月に国立研究開発法人科学技術振興機構に設置された ものです。「ライフサイエンスデータベース統合推進事業の進捗と今後の方向性について」
(平成 25 年1月 17 日)では、同センターが中心となってデータ及びデータベースの提供を受ける対象事業の拡大を行うこととされています。
これらを踏まえ、本事業により得られる次の種類のデータ及びデータベースについて、同センターからの公開にご協力をお願いします。
No. | データの種類 | 公開先 | 公開先 URL |
1 | 構築した公開用データベースの概 要 | Integbio データ ベースカタログ | https://integbio.j p/dbcatalog/ |
2 | 論文発表等で公表した成果に関わるデータの複製物、又は構築した 公開用データベースの複製物 | 生命科学データベース アーカイ ブ | https://dbarchive. biosciencedbc.jp/ |
3 | 2 のうち、ヒトに関するもの | NBDC ヒトデータ ベース | https://humandbs.b iosciencedbc.jp/ |
<問い合わせ先>
国立研究開発法人科学技術振興機構バイオサイエンスデータベースセンター電話:03-5214-8491
10.論文謝辞等における体系的番号の記載について
本事業により得た研究成果を発表する場合は、本事業により助成を受けたことを表示してください。
論文の Acknowledgment(謝辞)に、本事業により助成を受けた旨を記載する場合には
「MEXT “Advancement of Technologies for Utilizing Big Data of Marine Life” Grant Number 15 桁の体系的番号」を含めてください。論文投稿時も同様です。本事業の 15 桁の体系的番号は、JPMXD15 に e-Rad 課題ID(8桁)を加えたものです。
論文中の謝辞(Acknowledgment)の記載例は以下のとおりです。
(体系的番号:「JPMXD15」+「nnnnnnnn(e-Rad 課題ID)」)
【英文】
This work was supported by MEXT “Advancement of Technologies for Utilizing Big Data of Marine Life” Grant Number JPMXD15nnnnnnnn.
【和文】
本研究は、文部科学省「海洋生物ビッグデータ活用技術高度化」JPMXD15nnnnnnnn の助成を受けたものです。
11.研究支援サービス・パートナーシップ認定制度について
「知識集約型の価値創造に向けた科学技術イノベーション政策の展開―Society 5.0
の実現で世界をリードする国へ―最終取りまとめ」(令和2年3月 26 日科学技術・学術審議会総合政策特別委員会)においては、「行政が公的な事業として実施していた研究支援や研究成果の社会への還元等について、強い思いと情熱を持ちビジネスとして実施するスタートアップが出現し始めていることを踏まえて、新たな官民連携の仕組みの形成
が求められる。」としています。
そのような中、文部科学省は、令和元年度に「研究支援サービス・パートナーシップ認定制度」を創設しました。本制度は民間事業者が行う研究支援サービスのうち、一定の要件を満たすサービスを「研究支援サービス・パートナーシップ」として文部科学大臣が認定することを通じ、研究者の研究環境を向上させ、我が国における科学技術の推進及びイノベーションの創出を加速するとともに、研究支援サービスに関する多様な取組の発展を支援することを目的としています。
認定された各サービスの詳細は以下の文部科学省ウェブページよりご覧いただけます。ぜひご活用ください。
【URL】https://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/kihon/1422215_00001.htm
(参考)「知識集約型の価値創造に向けた科学技術イノベーション政策の展開―Society 5.0の実現で世界をリードする国へ―最終取りまとめ」
【URL】
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu22/houkoku/1422095_0 0001.htm
Ⅶ.問合せ先
本公募に関する問合せ先等は以下のとおりです。
制度・事業に関する問い合わせ及び応募書類の作成・提出に関する手続き等に関する問合せ | 文部科学省研究開発局海洋地球課 | 03-5253-4111(内線 4458) |
e-Rad の操作方法に関する問合せ | e-Rad ヘルプデスク | 0570-066-877(ナビダイヤル)午前 9:00~18:00 ※土曜日、日曜日、祝日、年末年始を除く。 |
府省共通経費取扱区分表の取扱について
平成 22 年 12 月 16 日
1.総論
(1) 府省共通経費取扱区分表(以下、「区分表」という。)は、各競争的資金制度において共通して使用するものであり、以下にその解釈及び運用について確認する。
(2) 各制度は、区分表及び本取扱に基づきあらかじめ費目構成を設定し、経費の取扱を明確に示す。
(3) 区分表は、「競争的資金の間接経費の執行に係る共通指針」(競争的研究費に関する関係府省連絡会申し合わせ、令和元年7月 18 日改定)で定められている「直接経費」の定義(※)を変更するものではない。
※「直接経費」…競争的資金により行われる研究を実施するために、研究に直接的に必要なものに対し、競争的資金を獲得した研究機関又は研究者が使用する経費。
2.費目の設定について
(1) 各制度は、区分表に記載された費目の名称を用いるものとする。
(2) 経費の種類は、「直接経費」「間接経費」「再委託費・共同実施費」の3種類とする。
(3) 「直接経費」には、「大項目」を設け、大項目にはさらに「中項目」を設ける。
(4) 「直接経費」の大項目は、「物品費」「人件費・謝金」「旅費」「その他」の4項目に統一する。
(5) 中項目は、以下に統一する。
・大項目「物品費」の中項目に「設備備品費」「消耗品費」を設定する。
・大項目「人件費・謝金」の中項目に「人件費」「謝金」を設定する。
・大項目「旅費」には中項目に「旅費」を設定する。
・大項目「その他」の中項目に「外注費」「印刷製本費」「会議費」「通信運搬費」「光熱水料」「その他(諸経費)」「消費税相当額」を設定する。
(6) 実績報告等は大項目単位によることを原則とし、必要に応じて中項目のうち額の報告を求めるものについては、配分機関は当該区分表の「中項目の設定・取扱等」欄に明記する。また、中項目自体を設定しない場合は、同様に「中項目の設定・取扱等」欄に明記することとする。
3.費目の解釈について
(1) 直接経費の各費目、間接経費及び再委託費・共同実施費の解釈を統一するために、区分表に解説(太字下線部分)を記載した。
(2) 直接経費の各費目については、研究者等が混乱なく研究費を使用できるように、各制度において共通的なものとして、具体的な支出の例示を区分表に記載した。
4.各制度における区分表の運用について
(1) 各制度における事業の性質等により、「中項目の具体的な支出の例示」欄で示した経費のうち、当該中項目の経費とすることが適当でない場合、また、支出にあたり一定の条件を付す場合などには、区分表の「特記事項」欄で明示することとする。
(2) 中項目の「設備備品費」「消耗品費」「消費税相当額」は、制度の種類により適用を異にするものであるので、各制度においては、これらの取扱について、区分表の「特記事項」欄で記述することとする。なお委託費における「設備備品費」「消耗品費」の定義は、「中項目の具体的な支出の例示」欄に明瞭に記載することとする。
(3) 上記(1)及び(2)により制度としての調整を施された区分表は、例えば各制度のホームページに掲載することなどにより、公開を進めることとする。
(4) 区分表は各制度共通に使用するものではあるが、主に企業への資金配分を行っている制度であって、運用上現行の取扱を行った方が配分機関・企業側双方にとって効率的と判断される場合には、当面現行の運用も可能とする。
府省共通経費取扱区分表
(別紙1-参考1)第1版 平成22年12月16
事業名:海洋生物ビッグデータ活用技術高度化
大項 目 | 中項 目 | 中項目の具体的な支出の例示 | 中項目の設定・取扱等 | 特記事項 | |
物品費 | 設備備品費 | 配分機関側で、取得価格及び耐用年数で規定 | 有( 実績報告等について は、中項目の設定により実施すること) | 取得価格が10万円以上かつ耐用年数が1年以上の機械装 置、工具器具備品の購入、製造又は改良に要する費用。 ※資産計上するものの経費。設備備品費については取得資産一覧表により報告(付帯経費除く)。 ※試作品(試作する装置に要する費用で甲の指示で資産計上する可能性があるもの)については試作品一覧により報 告。 | |
消耗品費 | 配分機関側で、取得価格及び耐用年数で規定 | 有( 実績報告等について は、中項目の設定により実 施すること) | (研究用等)消耗品費 | ||
人件費 ・謝金 | 人件費 | 業務・事業に直接従事した者の人件費で主体的に研究 を担当する研究者の経費 ・研究採択者本人の人件費(有給休暇等を含む)及び法定福利費、通勤費、住宅手当、扶養手当、勤務地手当、委託試験に係る退職手当等 ・ポスドク等、機関で直接雇用する研究員の人件費 (有給休暇等を含む)及び法定福利費、通勤費、住宅手当、扶養手当、勤務地手当、委託試験に係る退職手当等 ・特殊機器操作、派遣業者からの派遣研究員の費用 ・他機関からの出向研究員の経費等 業務・事業に直接従事した者の人件費で補助作業的に 研究等を担当する者の経費 ・リサーチアドミニストレーター、リサーチアシスタント ・研究補助作業を行うアルバイト、パート、派遣社員 ・技術補佐員、教務補佐員、事務補佐員、秘書等 *人件費の算定にあたっては、研究機関の給与規程等によるものとする。 | 有( 実績報告等について は、中項目の設定により実施すること) | 独立行政法人、特殊法人、国立大学法人及び学校法人については、人件費対象者が運営費交付金、私学助成の補助対象者ではないこと。 ※「研究採択者本人の人件 費」の支出に当たっては、必要な要件や手続きがありま す。詳しくは別紙2をご確認ください。 ※他の経費からの人件費支出との重複について特に注意すること。 | |
謝金 | 業務・事業の実施に必要な知識、情報、技術の提供に 対する経費 ・研究運営委員会等の外部委員に対する委員会出席謝金 ・講演会等の謝金 ・個人の専門的技術による役務の提供への謝金(講 義・技術指導・原稿の執筆・査読・校正(外国語等)等) ・データ・資料整理等の役務の提供への謝金 ・通訳、翻訳の謝金(個人に対する委嘱) ・学生等への労務による作業代 ・被験者の謝金等 *謝金の算定にあたっては、研究機関の謝金支給規程等によるものとする。 | 有( 実績報告等について は、中項目の設定により実施すること) | 諸謝金 |
直接経費 | 旅費 | 旅費 | 旅費に関わる以下の経費 ①業務・事業を実施するにあたり研究者及び補助員(学部学生・大学院生を含む)の外国・国内への出張又は移動にかかる経費(交通費、宿泊費、日当、旅行雑費)。学会へ参加するための交通費、宿泊費、日当、旅行雑費を含む。 ②上記①以外の業務・事業への協力者に支払う、業務・事業の実施に必要な知識、情報、意見等の収集のための外国・国内への出張又は移動にかかる経費(交通費、宿泊費、日当、旅行雑費) ③外国からの研究者等(大学院生を含む)の招へい経費 (交通費、宿泊費、日当、滞在費、旅行雑費) ④研究者等が赴帰任する際にかかる経費(交通費、宿泊費、日当、移転費、扶養親族移転費、旅行雑費) 等 *旅費の算定にあたっては、研究機関の旅費規程等によるものとする。 *旅費のキャンセル料(やむを得ない事情からキャンセル料が認められる場合のみ)を含む。 *「旅行雑費」とは、「空港使用料」「旅券の交付手数料」「査証手数料」「予防注射料」「出入国税の実費額」 「燃油サーチャージ」「航空保険料」「航空券取扱手数料」等をいう。 | 国内旅費、外国旅費、外国人等招へい旅費 ※公共交通機関を利用して移動する際の交通費について、切符購入など又はICカードによる乗車で二重運賃が発生する場合は、その取扱いについて定めること。 | |
外注費 | 外注に関わる以下の経費 業務・事業に直接必要な装置のメンテナンス、データの分析等の外注にかかる経費 ・機械装置、備品の操作・保守・修理(原則として当事業で購入した備品の法定点検、定期点検及び日常のメンテナンスによる機能の維持管理、原状の回復等を行うことを含む)等の業務請負 ・実験動物等の飼育、設計(仕様を指示して設計されるもの)、試験、解析・検査、鑑定、部材の加工等の業務請負 ・通訳、翻訳、校正(校閲)、アンケート、調査等の業務請負(業者請負) 等 *「再委託費・共同実施費」に該当するものを除く | 有( 実績報告等について は、中項目の設定により実施すること) | 雑役務費(委託業務に専用されている設備備品で委託業務使用中に故障したものを補修する場合を含む)、電子計算機諸費(プログラム作成費を含む) | ||
業務・事業にかかる資料等の印刷、製本に要した経費 ・チラシ、ポスター、写真、図面コピー等研究活動に必要な書類作成のための印刷代 等 | 有( 実績報告等について は、中項目の設定により実施すること) | ||||
会議費 | 業務・事業の実施に直接必要な会議・シンポジウム・セミ ナー等の開催に要した経費 ・研究運営委員会等の委員会開催費 ・会場借料 ・国際会議の通訳料 ・会議等に伴う飲食代・レセプション代(アルコール類は除く) 等 | 有( 実績報告等について は、中項目の設定により実施すること) | 会議開催費 | ||
通信運搬費 | 業務・事業の実施に直接必要な物品の運搬、データの 送受信等の通信・電話料 ・電話料、ファクシミリ料 ・インターネット使用料 ・宅配便代 ・郵便料等 | 有( 実績報告等について は、中項目の設定により実施すること) | 通信運搬費 | ||
光熱水料 | 業務・事業の実施に使用する機械装置等の運転等に 要した電気、ガス及び水道等の経費 | 有( 実績報告等について は、中項目の設定により実 施すること) | 間接経費及び一般管理費からの支出では見合わない試験等による多量の使用の場合の み、かつ、原則個別メーター があること。 |
その他 | その他 諸経費 | 上記の各項目以外に、業務・事業の実施に直接必要な 経費 ・物品等の借損(賃借、リース、レンタル)及び使用にかかる経費、倉庫料、土地・建物借上料、圃場借料 ・研究機関内の施設・設備使用料 ・学会参加費(学会参加費と不可分なランチ代・バンケット代を含む。学会に参加するための旅費は『旅費』に計上) ・学会参加費等のキャンセル料(やむを得ない事情からキャンセル料が認められる場合のみ) ・研究成果発表費(論文審査料・論文投稿料(論文掲載料)・論文別刷り代、成果報告書作成・製本費、テキスト作成・出版費、ホームページ作成費等) ・広報費(ホームページ・ニュースレター等)、広告宣伝費、求人費 ・保険料(業務・事業に必要なもの) ・振込手数料 ・データ・権利等使用料(特許使用料、ライセンス料(ソフトウェアのライセンス使用料を含む)、データベース使用料等) ・特許関連経費 ・薬事相談費 ・薬品・廃材等処理代 ・書籍等のマイクロフィルム化・データ化 ・レンタカー代、タクシー代(旅費規程により『旅費』に計上するものを除く) ・研究以外の業務の代行に係る経費(バイアウト経費)等 | 有( 実績報告等について は、中項目の設定により実施すること) | 借損料、保険料(業務・事業に必要なもの)、学会参加費等 ※「研究以外の業務の代行に係る経費(バイアウト経 費)」の支出に当たっては、必要な要件や手続きがあります。詳しくは別紙3をご確認ください。 | |
消費税相当額 | 「人件費のうち通勤手当を除いた額」、「外国旅費・外 国人等招へい旅費のうち支度料や国内分の旅費を除いた額」、「諸謝金」及び「保険料」の10%に相当する額等、消費税に関して非(不)課税取引となる経費 | 有( 実績報告等について は、中項目の設定により実施すること) | 消費税相当額(「人件費(通勤手当除く)」、「外国旅 費・外国人等招へい旅費のうち支度料や国内分の旅費を除いた額」、「諸謝金」及び 「保険料」の10%に相当する額等、消費税に関して非 (不)課税取引となる経費並びに、軽減税率対象品目が計上される場合に当該品目の消費税抜価格に標準税率を乗じて算出した額と当該品目の消費税込価格との差額分に係る経費)等を記載する。なお、消費税相当額については、消費税の免税事業者等については計上しないこと。また、課税仕入分について還付を予定している経費については、見合い分を差し引いて計上すること。 ※消費税相当額の算出に当た り、一円未満の端数があるときは切捨てること。 |
直接経費に対して一定比率で手当され、競争的資金に よる研究の実施に伴う研究機関の管理等に必要な経費として、被配分機関が使用する経費。
間接経費
再委託 費・共同実施費 | 委託先が委託業務の一部をさらに第三者に委託又は第 三者と共同で実施するための経費(間接経費相当分を含む) | 本事業においては、この項目で区分しない。 |
(
)
*本区分表については、「府省共通経費取扱区分表の取扱について」も併せて参照すること。
研究代表者(PI)の人件費の支出について
研究代表者(以下「PI」という。)の人件費の支出に当たっては、「競争的研究費の直接経費から研究代表者(PI)の人件費の支出について」(令和2年 10 月9日競争的研究費に関する関係府省連絡会申し合わせ)(以下「申し合わせ」という。)を踏まえ、下記に従い手続き等を行ってください。
1.対象者
PI として研究計画の遂行に関して全ての責任を持つ者とする。
2.支出額
PI の年間給与額に、年間を通じて研究活動に従事するエフォート(研究者の全仕事時間 100%に対する当該研究の実施に必要とする時間の配分割合)を乗じた額とすることを原則として、研究課題の実施に支障のないよう、上記額の範囲内でPI が設定する。
3.支出の条件
申し合わせに定める条件どおり、次の全ての条件を満たすこととする。
(1)直接経費に PI の人件費(の一部)を計上することについて、PI 本人が希望していること
(2)PI が所属する研究機関において、確保した財源を研究力向上のために適切に執行する体制が整備されていること【申し合わせ別紙参照】
(3)PI が所属する研究機関において、研究の業績評価が処遇へ反映されるなどの人事給与マネジメントを実施していること
4.申請に係る手続き
(1)研究機関は、PI 人件費を計上する研究費の申請までに、体制整備状況(申し合わせ別添様式1)及び活用方針(申し合わせ別添様式2)を文部科学省研究振興局振興企画課競争的資金調整室に提出する(提出先メールアドレスは6.を参照)。
(2)PI 及び研究機関は、応募書類を作成し、配分機関に提出する。
(3)採択後、PI 及び研究機関は、研究計画書等に PI 人件費を計上する。
5.執行後の手続き
(1)PI 及び研究機関は、執行年度の翌年度5月末までに、会計実績報告書を配分機関に提出する。
(2)研究機関は、執行年度の翌年度6月末までに、確保した財源の活用実績の報告書
(申し合わせ別添様式3)を文部科学省研究振興局振興企画課競争的資金調整室に提出する(提出先メールアドレスは6.を参照)。
6.その他
(1)研究代表者(PI)の人件費の支出に当たっては、上記とともに、申し合わせも参照すること。4.(1)及び5.(2)で提出が必要な様式は、下記の文科省 HPからダウンロードが可能。
「競争的研究費の直接経費から研究代表者(PI)の人件費の支出について」(令和
2年 10 月9日競争的研究費に関する関係府省連絡会申し合わせ)
【URL】https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/torikumi/1385716_00002.htm
文部科学省研究振興局振興企画課競争的資金調整室
e-mail:kenkyuhi@mext.go.jp 電話:03-6734-4014
(2)本制度の利用にあたり疑義が生じた場合や、研究機関から直接経費による人件費支出を強制されるなど本制度の趣旨に反する取扱い等があった場合の連絡・相談については、下記の窓口において対応を行う。
(別紙3)研究以外の業務の代行に係る経費(バイアウト経費)の支出について
バイアウト経費の支出に当たっては、「競争的研究費の直接経費から研究以外の業務の代行に係る経費を支出可能とする見直し(バイアウト制度の導入)について」(令和2年 10 月
9日競争的研究費に関する関係府省連絡会申し合わせ)(以下「申し合わせ」という。)(ht tps://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/torikumi/1385716_00003.htm)を踏まえ、下記に従い手続き等を行ってください。
1.支出可能となる経費
研究プロジェクトに専念できる時間を拡充するために、研究代表者(以下「PI」という。)本人の希望により、その者が所属研究機関において担っている業務のうち、研究以外の業務
(※)の代行に係る経費(以下「バイアウト経費」という。)を支出することが可能。
(※)所属研究機関の研究者が行う業務として位置付けられた、①研究活動、②組織の管理運営事務を除く、研究者が行う必要がある教育活動等及びそれに付随する事務等の業務が対象となる(例:教育活動(授業等の実施・準備、学生への指導等)、社会貢献活動(診療活動、研究成果普及活動等) 等)。営利目的で実施する業務は対象外となる。
その際、研究機関は、業務の代行に関する仕組みを構築し、代行要員を確保する等により業務の代行を実施すること。
PI は所属研究機関が構築するバイアウト制度に関する仕組みに則り、代行させる業務内容と必要な経費等について研究機関と合意することにより、直接経費に計上できるものとする。
なお、当該 PI が研究費の直接経費により PI 人件費も支出する場合においては、エフォート管理を適切に行うこと。
2.所属研究機関において実施すべき事項等
(1)バイアウト制度に関する仕組みの構築
研究機関は、以下の内容を含む規程を整備するなどバイアウト制度に関する仕組みを構築すること。
なお、研究機関における管理事務の合理化等、研究時間の確保を含む研究環境の整備は、一義的には研究機関の責任で行われるべきものであるため、バイアウト経費の支出が可 能な対象は、研究者が本来行う必要がある教育活動等及びそれに付随する事務等の業務
(1.を参照)に限ることとし、営利目的で実施する業務は対象外とする。
・講義等の教育活動等やそれに付随する各種事務等のうち代行出来る業務の範囲
・年間に代行出来る上限等
・代行にかかる経費(料金)や算定基準
・その他、代行のために必要な事務手続き等
(2)PI との合意
研究機関は、PI が希望する業務の代行に関し、その内容や費用等の必要な事項について、各研究機関のバイアウト制度の仕組みに則った上で当該 PI との合意に基づき、代行要員を確保する等により代行を実施すること。
(3)経費の適正な執行
研究機関は、研究者の研究時間の確保のための制度改善であるバイアウト制度の趣旨を踏まえた適正な仕組みを構築し、運用すること。また、複数の研究費を合算して代行を実施する場合は、経費分担の根拠を明確にし、各経費間で重複がないよう、適切な経費配分を行うこと。
(別紙4)府省共通研究開発管理システム(以下「e-Rad」という)を利用した応募の流れ
e-Rad への登録
研究機関で1名、事務代表者を決め、ポータルサイトにより研究機関登録申請書(様式 1-1)をダウンロードして、登録申請を行います。登録手続きに日数を要する場合がありますので、2週間以上の余裕をもって登録手続きをしてください。
参照URL:https://www.e-rad.go.jp/organ/index.htm
研究機関が行います
事務代表者のログイン
e-Rad システム運用担当から研究機関事務代表者情報の登録通知(事務代表者の e-Radログイン ID)がメールにて届きます。通知に記載されたログイン ID と研究機関登録申請書(様式 1-1)に記載した初期パスワードを入力してログインします。
参照URL:https://www.e-rad.go.jp/manual/00.pdf
研究機関が行います
部局情報、事務分担者情報、職情報、研究者情報の登録
e-Rad 上で、部局情報、事務分担者(設ける場合)、職情報、研究者を登録し、事務分担者用及び研究者用の ID、パスワードを発行します。
参照URL:https://www.e-rad.go.jp/manual/for_organ.html
参考マニュアル:研究機関事務代表者用マニュアル「1.研究機関手続き編」
「2.研究者手続き編」「3.研究機関事務分担者手続き編」
研究機関が行います
公募要領・申請様式の取得
e-Rad で受付中の公募の一覧を確認して、公募要領と申請様式をダウンロードします。もしくは、文部科学省ホームページの公募情報から当該ファイルをダウンロードします。
参照URL:https://www.e-rad.go.jp/manual/for_researcher.html
参考マニュアル:研究者用マニュアル「はじめに」「1. 応募編」
研究者が行います
応募情報の入力と提出
e-Rad に必要事項を入力及び申請書をアップロードします。
e-Rad で提出する応募情報には、①e-Rad 上で直接入力が必要な内容、②電子媒体で添付する内容があります。
参照URL:https://www.e-rad.go.jp/manual/for_researcher.html
参考マニュアル:研究者用マニュアル「1. 応募編」
研究者が行います
文部科学省にて応募情報を受理
※ 応募の各段階におけるシステムの操作方法は、利用者毎の操作マニュアルを参照してください。
エフォートの考え方
エフォートの定義について
○ 第3期科学技術基本計画によれば、エフォートは「研究に携わる個人が研究、教育、管理業務等の各業務に従事する時間配分」と定義されています。
○ 研究者の皆様が課題を申請する際には、当該研究者の「全仕事時間に対する当該研究の実施に必要とする時間の配分割合」1を記載していただくことになります。
○ なお、この「全仕事時間」には、研究活動にかかる時間のみならず、教育活動や管理業務等にかかる時間が含まれることに注意が必要です。
○ したがって、エフォートの値は、研究計画の見直し・査定等に応じて、変更し得ることになります。
例:年度途中にプロジェクトαが打ち切られ、プロジェクトβに採択された場合の全仕 事時間の配分状況(この他、プロジェクトγを一年間にわたって実施)
プロジェクトβ【新規】
50%
プロジェクトγ
20%
管理業務
10%
終了
プロジェクトα
40%
プロジェクトγ
30%
管理業務
10%
教育活動 20%
教育活動, 20%
【変更後】
10月~
【変更前】
4月~9月
0% 20% 40% 60% 80% 100%
プロジェクトα プロジェクトβ プロジェクトγ 教育活動 管理業務
○ このケースでは、9月末でプロジェクトαが終了(配分率40%)するとともに、10月から新たにプロジェクトβが開始(配分率50%)されたことにより、プロジェクト γのエフォート値が30%から20%に変化することになります。
1 「競争的資金の適正な執行に関する指針」(競争的研究費に関する関係府省連絡会申し合わせ、平成 29 年6月 22 日改正)
「競争的研究費においてプロジェクトの実施のために雇用される若手研究者の自発的な研究活動等に関する実施方針」(専従義務緩和)について
「競争的研究費においてプロジェクトの実施のために雇用される若手研究者の自発的な 研究活動等に関する実施方針」(令和2年2月 12 日競争的研究費に関する関係府省連絡会 申し合わせ)(https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/torikumi/1385716_00001.htm)に 基づき、本事業において雇用する若手研究者について、研究代表者等がプロジェクトの推進 に支障がなく、かつ推進に資すると判断し、所属研究機関からの承認が得られた場合には、 本事業から人件費を支出しつつ、本事業に従事するエフォートの一部を、自発的な研究活動 や研究・マネジメント能力向上に資する活動に充当することが可能です。希望する場合には、下記に従い手続き等を行ってください。
1.対象者
本実施方針の対象者は、原則として以下の全てを満たす者とする。
(1)民間企業を除く研究機関において、競争的研究費においてプロジェクトの実施のために雇用される者(ただし、プロジェクトの研究代表者(以下「PI」という。)等が自らの人件費をプロジェクトから支出し雇用される場合を除く)
(2)40 歳未満の者
(3)研究活動を行うことを職務に含む者
2.実施条件
本実施方針の実施条件は、原則として以下の全ての条件を満たすこととする。
(1)若手研究者本人が自発的な研究活動等の実施を希望すること
(2)PI 等が、当該プロジェクトの推進に資する自発的な研究活動等であると判断し、所属研究機関が認めること
(3)PI 等が、当該プロジェクトの推進に支障がない範囲であると判断し、所属研究機関が認めること(当該プロジェクトに従事するエフォートの 20%を上限とする)
3.従事できる業務内容
上記2の全ての条件を満たす自発的な研究活動等(他の研究資金を獲得して実施する研究活動及び研究・マネジメント能力向上に資する活動を含む。)
4.実施方法
(1)若手研究者の募集
プロジェクトの実施のために PI 等の所属研究機関が若手研究者を募集する際に、自発的な研究活動等が可能であることや当該プロジェクトの遂行に支障がないと判断するエフォートの目安を示す。
(2)申請方法
申請に関する標準的な手続は、後掲の「自発的な研究活動等の承認申請手続」及び「自発的な研究活動等の変更承認申請手続」のとおりとする。
所属研究機関において、自発的な研究活動等の実施が認められる場合は、実施の有無に関わらず、「科学技術・学術政策局、研究振興局及び研究開発局委託契約事務処理要領」第9第2項の規定に基づき、以下のとおり業務計画書の変更承認手続きを行うこととする。
(業務計画書の変更内容)
「自発的な研究活動等」と項目を立て、「自発的な研究活動等に関する実施方針に基づき、所属機関が認めた範囲で自発的な研究活動等を推進する。」と記載する。
(3)活動報告
活動報告に関する標準的な手続は、後掲の「自発的な研究活動等の活動報告手続」のとおりとする。
なお、活動報告書の写しの提出等、配分機関に当該自発的な研究活動等の状況報告を適切に行うこと。
(4)活動の支援、承認取消
PI 等は、若手研究者の自発的な研究活動等について、必要に応じて、実施状況を把握し当該研究活動等を支援するとともに承認された当該研究活動等が適切に実施されるよう助言を行う。
なお、当該研究活動等が2.の実施条件に違反していることが確認された場合には、所属研究機関は、PI 等と相談の上、年度途中でも当該研究活動等の承認を取り消すことができる。
※ 上記(1)~(4)等の各研究機関における具体的な実施方法については、各研究機関の実情等に応じて、各研究機関においてあらかじめ規程等を定めた上で実施するものとする。各研究機関における手続等を定めるに当たっては、研究者等の負担にも留意しつつ、雇用元の研究遂行に支障がないよう、また、若手研究者の自発的な研究活動等が円滑に実施されるよう、適切なエフォート管理等を行うこと。また、申請内容や活動報告内容等については、各研究機関において適切に保管すること。
5.様式例
4.実施方法の(2)及び(3)に係る様式例については、下記の文部科学省 HP に掲載しているため、適宜活用いただきたい。
【URL】https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/torikumi/1385716_00001.htm
自発的な研究活動等の承認申請手続 (研究代表者と同一の研究機関に所属する若手研究者の場合) ①若手研究者は、「自発的な研究活 若手研究者 動等」を希望する際は、研究代表者 ④研究代表者は、若手研究者に承 に活動内容等を相談 ④報告 ①相談 認又は不承認を報告 研究代表者 ②研究代表者は、若手研究者が希望す る活動内容等について実施条件に照ら ③承認・不承認 ②申請 し認められると判断した場合は、所属 研究機関に承認申請書を提出 ③所属研究機関は、承認又は不承 (様式例_承認申請書)認を研究代表者へ通知 所属研究機関 (様式例_承認通知書、様式例_不 ④配分機関の求めに応じ、所属研究機承認通知書) ④報告 関は、承認申請書及び承認通知書の写 しを配分機関に提出 配分機関 |
自発的な研究活動等の変更承認申請手続 (研究代表者と同一の研究機関に所属する若手研究者の場合) 若手研究者 ①若手研究者は、「自発的な研究活動等」の変更を希望する際は、研究 ④研究代表者は、若手研究者に変 代表者に変更内容を相談 ④報告 ①相談 更の承認または不承認を報告 研究代表者 ②研究代表者は、若手研究者が希望す る変更内容について実施条件に照らし ③承認・不承認 ②申請 認められると判断した場合は、所属研 究機関に変更承認申請書を提出 ③所属研究機関は、承認又は不承 認を研究代表者へ通知 所属研究機関 (様式例_変更承認申請書) (様式例_変更承認通知書、様式 ④配分機関の求めに応じ、所属研究機例_変更不承認通知書) ④報告 関は、承認申請書及び承認通知書の写 しを配分機関に提出 配分機関 |
自発的な研究活動等の活動報告手続 (研究代表者と同一の研究機関に所属する若手研究者の場合) ①若手研究者は、研究代表者に活 若手研究者 動内容等を報告 なお、報告時期は、自発的な研究 ①報告 活動等における活動期間中の毎年度終了時、及び活動期間終了時とする。 研究代表者 なお、他の研究費を獲得する活動については、当該制度の実績報告 ②研究代表者は、所属研究機関に活動内 等をもって本報告の活動内容・成 ②報告 容等を報告(様式例_活動報告書) 果に代えられるとともに、当該制 度の実績報告等の提出期限までに 所属研究機関 報告することとする。 ③所属研究機関は、活動報告書の ③報告 写しの提出や、研究代表者が提出 するプロジェクトの実績報告に自 配分機関 発的な研究活動等を含める等、配分機関の求めに応じ報告する。 |
自発的な研究活動等の承認申請手続 (研究分担者と同一の研究機関に所属する若手研究者の場合) ⑤研究分担者は、若手研究者に承 若手研究者 ①若手研究者は、「自発的な研究活認又は不承認を報告 動等」を希望する際は、研究分担者 ⑤報告 ①相談 に活動内容等を相談 研究代表者 研究分担者 ③研究分担者は、若手研究者が希望し ②⑤報告 た活動内容等について実施条件に照ら ②研究代表者の求めに応じ、研究 ④承認・不承認 ③申請 し認められると判断した場合は、所属分担者は、研究代表者に申請する 研究機関Aに承認申請書を提出 ことを報告 所属研究機関A (様式例_承認申請書) ⑤研究代表者の求めに応じ、研究 ※若手研究者及び研究分担者が所属する研究機関 分担者は、研究代表者に承認又は ⑥報告 ⑥所属研究機関Bの求めに応じ所属研究不承認を報告 機関Aは、承認申請書及び承認通知書の 所属研究機関B 写しを所属研究機関Bに提出 ④所属研究機関Aは、承認又は不 ※研究代表者が所属する研究機関 承認を研究分担者へ通知 ⑦報告 ⑦配分機関の求めに応じ、所属研究機 (様式例_承認通知書、様式例_不 関Bは、承認申請書及び承認通知書の写承認通知書) 配分機関 しを配分機関に提出 |
自発的な研究活動等の変更承認申請手続 (研究分担者と同一の研究機関に所属する若手研究者の場合) ⑤研究分担者は、若手研究者に変 若手研究者 ①若手研究者は、「自発的な研究活更の承認又は不承認を報告 動等」の変更を希望する際は、研究 ⑤報告 ①相談 分担者に変更内容を相談 研究代表者 研究分担者 ③研究分担者は、若手研究者が希望す ②⑤報告 る変更内容について認められると判断 ②研究代表者の求めに応じ、研究 ④承認・不承認 ③申請 した場合は、所属研究機関Aに変更承分担者は、研究代表者に変更申請 認申請書を提出 することを報告 所属研究機関A (様式例_変更承認申請書) ⑤研究代表者の求めに応じ、研究 ※若手研究者及び研究分担者が所属する研究機関 分担者は、研究代表者に変更の承 ⑥報告 ⑥所属研究機関Bの求めに応じ、所属研認又は不承認を報告 究機関Aは、変更承認申請書及び変更承 所属研究機関B ④所属研究機関Aは、変更の承認 認通知書の写しを所属研究機関Bに提出 ※研究代表者が所属する研究機関 又は不承認を研究分担者へ通知 ⑦報告 ⑦配分機関の求めに応じ、所属研究機 (様式例_変更承認通知書、様式 例_変更不承認通知書) 配分機関 関Bは、変更承認申請書及び変更承認通知書の写しを配分機関に提出 |
自発的な研究活動等の活動報告手続 (研究分担者と同一の所属研究機関に所属する若手研究者の場合) ①若手研究者は、研究分担者に活動内 ②研究代表者の求めに応じ、研究分担者 若手研究者 容等を報告 は、研究代表者に活動内容等を報告 ①報告 なお、報告時期は、自発的な研究活動 等における活動期間中の毎年度終了時、 ②報告 研究代表者 研究分担者 及び活動期間終了時とする。 なお、他の研究費を獲得する活動につ ③報告 いては、当該制度の実績報告等をもっ ③研究分担者は、所属研究機関Aに活動 て本報告の活動内容・成果に代えられ 内容等を報告(様式例_活動報告書) るとともに、当該制度の実績報告等の 所属研究機関A 提出期限までに報告することとする。 ※若手研究者及び研究分担者が所属する研究機関 ④報告 ④所属研究機関Bの求めに応じ、所属研究機関Aは、所属研究機関Bに活動報告書の 所属研究機関B 写しを提出 ※研究代表者が所属する研究機関 ⑤報告 ⑤所属研究機関Bは、活動報告書の写しの提出や、研究代表者が提出するプロジェ 配分機関 クトの実績報告等に自発的な研究活動等 を含める等、配分機関の求めに応じ報告する。 |