社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター（以下「甲」という）と、株式会社日本レジストリサービス（以下「乙」という）は、乙が管理するJPドメイン名登録 管理業務にかかわるレジストリ・データ（以下「レジストリ・データ」という）の預託（以下「エスクロー」という）を甲に対して行うことについて、日本のインターネット・ コミュニティに対する責務の一環として、次のとおり契約を締結する。

データエスクロー契約（案）

2002/3/20 理事会資料2-3

社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター（以下「甲」という）と、株式会社日本レジストリサービス（以下「乙」という）は、乙が管理するJPドメイン名登録管理業務にかかわるレジストリ・データ（以下「レジストリ・データ」という）の預託（以下「エスクロー」という）を甲に対して行うことについて、日本のインターネット・コミュニティに対する責務の一環として、次のとおり契約を締結する。

第1条 （目的）

1. 甲および乙は、この契約に基づくレジストリ・データの乙の甲に対するエスクローがJPドメインおよびその利用者全体の利益のための業務であることを相互に認識し、相互に協力して預託されたレジストリ・データ（以下「エスクロー・データ」という）の完全性、安全性を確保する。

2. xは、エスクロ－に関し、日本のインターネット・コミュニティに対して最終的な責任を担うことを確認する。

第2条 （運用規定）

エスクロー・データの内容・仕様、エスクロー・データの乙から甲への伝送方法、甲の保管方法、検査の結果異状が発見された場合の通知および処置方法その他のエスクローに関する事項・方法、エスクローの監査（以下「監査業務」という）に関する事項・方法、第4条第3項に定めるエスクロー・データの引渡しなど、この契約に基づくレジストリ・データのエスクロー実施に必要な事項は、甲乙協議の上、別に定めるJPレジストリ・データエスクロー運用規定（以下「運用規定」という）をもって定める。ただし、この契約に定めがある事項についてはこの限りでない。

第3条 （運用規定の変更・公開）

1. 甲および乙は、協議の上、運用規定を変更することができる。

2. 甲は、乙に通知して、自らの責任および費用により運用規定の全部または一部を公開することができる。ただし、甲は、公開に先立って乙にその旨通知し、乙の明示的不同意がある場合には、甲乙協議してその解決にあたる。

第4条 （各当事者の義務）

1. 乙は、運用規定にしたがって、エスクロー・データを作成し、甲に伝送する等にあたっては、エスクロー・データの完全性・安全性について商業上最善の努力を払うものとする。

2. 甲は、運用規定にしたがって、乙から伝送されたエスクロー・データの完全性および安全性について検査を行い、その結果を乙に通知する。この通知が運用規定に

定める期間内に行われない場合、乙から甲へのエスクロー・データの伝送は正常に完了したものとみなす。

3. 甲は、運用規定にしたがって、善良な管理者としての注意義務をもってエスクロー・データを保管し、乙とICANNとの間のccTLDスポンサ契約所定の事項が生じた場合、同契約その他の関連合意にしたがって、再移管先と合意した方法により、レジストリ・データを再移管先に引き渡す。

4. 甲は、運用規定にしたがって、レジストリ・データの完全性・安全性を確保するため、監査業務を実施する。

5. 甲および乙は、レジストリ・データが公益的な情報であることを相互に認識し、甲は、この契約またはこの契約の履行によって、レジストリ・データの第三者への引渡しの支障となる権利については自らこれを取得せず、かつ、これを取得した場合でも放棄することに合意する。

第5条 （第三者に対する移管・再委託）

1. 甲は、この契約に基づいて行う業務の全部または一部を第三者に移管することはできない。

2. 甲は、この契約に基づいて行う業務の一部を第三者に委託することができる。ただし、甲は、監査業務については、第三者に委託することができない。

3. 前項の場合、甲は、当該の第三者に対してこの契約に定める甲の義務（ただし、監査業務に関する義務を除く）を遵守・承継させなければならない。

4. 第2項の委託を行う場合、甲乙は、その詳細について別途協議を行う。ただし、いかなる場合であっても第4条第5項に反する合意をすることはできない。

第6条 （秘密の保持）

1. 甲は、エスクロー・データを機密情報として取り扱い、この契約に定めがある場合

（運用規定に定めがある場合を含む）、法令により開示義務を負う場合、甲乙間の協議により開示に関する書面合意がある場合を除き、第三者に対して開示、漏洩せず、自己または第三者のために使用しないことを確認する。

2. 甲は、エスクロー・データを、甲の役職員又は前条第2項の委託を受けた者若しくはその役職員であって、この契約に基づく業務を遂行する上で機密情報を取り扱う必要があるものに対してのみ取り扱いを許容する措置をとる。この場合、xは、当該の者に対し、前項の守秘義務を遵守させる。

第7条 （費用負担）

この契約に基づいて甲および乙が行う業務の費用は、別途協議の上定める。第8条 （契約の発効）

甲および乙は、この契約が甲乙間で別途締結したJPドメイン名登録管理業務移管契約

が発効することを条件として発効することに合意する。第9条 （有効期間）

この契約の有効期間は、JPドメイン名登録管理業務移管契約の発効日から、2004年3月31日又はccTLDスポンサ契約所定の事項が生じた場合にレジストリ・データが再移管先に引き渡されるときのいずれか遅くない方までとする。

第10条 （準拠法）

甲および乙は、この契約が日本法に準拠し、支配・解釈されることに合意する。第11条 （協議事項）

この契約に定めのない事項またはこの契約に関する疑義が生じた場合、甲および乙は誠意をもって協議しその解決にあたる。

第12条 （合意管轄）

甲および乙は、この契約に関する全ての紛争について訴訟を提起する場合、東京地方裁判所をもって第xxの専属的合意管轄裁判所とすることに合意する。

本件契約の締結を証するため本書2通を作成し、甲乙双方が記名押印のうえ、各1通ずつ保有するものとする。

年 月 日

甲 xxxxxxxxxx0-0-0 xxxxxxxx0x

社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター理事x x x x

乙 xxxxxxxxxxxx0-0xxxxx0x株式会社日本レジストリサービス

代表取締役社長 x x x x