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モデル就業規則

平成３１年３月版

厚生労働省労働基準局監督課

はじめに

１就業規則の意義

労働者が安心して働ける明るい職場を作ることは、事業規模や業種を問わず、すべての事業場にとって重要なことです。そのためには、あらかじめ就業規則で労働時間や賃金をはじめ、人事・服務規律など、労働者の労働条件や待遇の基準をはっきりと定め、労使間でトラブルが生じないようにしておくことが大切です。

２就業規則の内容

就業規則に記載する事項には、必ず記載しなければならない事項（以下「絶対的必要記載事項」といいます。）と、各事業場内でルールを定める場合には記載しなければならない事項（以下「相対的必要記載事項」といいます。）とがあります（労働基準法（昭和２２年法律第４９号。以下「労基法」といいます。）第８９条）。このほか、使用者において任意に記載し得る事項もあります。

絶対的必要記載事項は次のとおりです。

（１）労働時間関係

始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項

（２）賃金関係

賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

（３）退職関係

退職に関する事項（解雇の事由を含みます。）

相対的必要記載事項は次のとおりです。

（１）退職手当関係

適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項

（２）臨時の賃金・最低賃金額関係

臨時の賃金等(退職手当を除きます。)及び最低賃金額に関する事項

（３）費用負担関係

労働者に食費、作業用品その他の負担をさせることに関する事項

（４）安全衛生関係

安全及び衛生に関する事項

（５）職業訓練関係

職業訓練に関する事項

（６）災害補償・業務外の傷病扶助関係

災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項

（７）表彰・制裁関係

表彰及び制裁の種類及び程度に関する事項

（８）その他

事業場の労働者すべてに適用されるルールに関する事項

なお、就業規則の内容は、法令及び当該事業場において適用される労働協約に反してはなりません。法令又は労働協約に反する就業規則については、所轄労働基準監督署長はその変更を命ずることができます（労基法第９２条）。

３就業規則の作成及び変更の手続

労基法は、労働者を１人でも使用する事業場に適用されますが、就業規則については、常時１０人以上の労働者を使用する事業場においては、これを作成しまたは変更する場合に、所轄労働基準監督署長に届け出なければならないとされています（労基法第８９条）。

また、就業規則は、企業単位ではなく事業場単位で作成し、届け出なければなりません。例えば、１企業で２以上の営業所、店舗等を有している場合、企業全体の労働者の数を合計するのではなく、それぞれの営業所、店舗等を１つの事業場としてとらえ、常時使用する労働者が１０人以上の事業場について就業規則を作成する義務が生じます。なお、複数の営業所、店舗等の事業場を有する企業については、営業所、店舗等の就業規則が変更前、変更後ともに本社の就業規則と同一の内容のものである場合に限り、本社所在地を管轄する労働基準監督署長を経由して一括して届け出ることも可能です。

就業規則を作成し、又は変更する場合の所轄労働基準監督署長への届出については、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合はその労働組合、過半数で組織する労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者の意見を記し、その者の署名又は記名押印のある書面（意見書）を添付しなければなりません（労基法第９０条）。この場合の労働者の過半数を代表する者は、①労基法第４１条第２号に規定する監督又は管理の地位にある者でないこと、②就業規則の作成及び変更の際に、使用者から意見を聴取される者を選出することを明らかにして実施する投票、挙手等の方法によって選出された者であることのいず

れにも該当する者でなければなりません（労働基準法施行規則（以下、「労xx」という。）第６条の２）。

就業規則の作成又は変更に当たっては、その内容をよく吟味するとともに上記の手続等を遵守しなければなりません。特に、就業規則を労働者にとって不利益に変更する場合には、労働者の代表の意見を十分に聴くとともに、変更の理由及び内容が合理的なものとなるよう慎重に検討することが必要です。

就業規則の届け出については電子申請でも行うことが可能です。詳細はこちら

（ xxxxx://xxxxxxx.x-xxx.xx.xx/xxxxxx/xxxxxxx/Xxxxxxxxx?XXXXXXXXXxXXXXXXXXXXXX&xx

=4950000009642&fromGTAEGOVMSTDETAIL=true）をご確認ください。

４就業規則の周知

作成した就業規則は、労働者の一人ひとりへの配付、労働者がいつでも見られるように職場の見やすい場所への掲示、備付け、あるいは電子媒体に記録し、それを常時モニター画面等で確認できるようにするといった方法により、労働者に周知しなければなりません

（労基法第１０６条第１項）。

就業規則は、作成したり、労働者の代表者から意見を聴取しただけでは効力は発生しないと解されています。就業規則の効力発生時期は、就業規則が何らかの方法によって労働者に周知された時期以降で、就業規則に施行期日が定められているときはその日、就業規則に施行期日が定められていないときは、通常は労働者に周知された日と解されています。

５モデル就業規則の活用に当たって

このモデル就業規則（以下「本規則」といいます。）は、平成３１年４月以降に施行される労基法等の規定を踏まえ就業規則の規程例を解説とともに示したものです。本規則はあくまでモデル例であり、就業規則の内容は事業場の実態に合ったものとしなければなりません。したがって、就業規則の作成に当たっては、各事業場で労働時間、賃金などの内容を十分検討するようにしてください。

本規則６頁以降にある下線部分（例えば、規程例第１条第１項及び第２条第１項中の

「株式会社」や、第５条第１項中の「週間以内」などの下線部分）については、法令に従い、各事業場の実情に応じて具体的な名称や数字等を定めてください。また、規程例の下線部の一部（例えば、１か月単位の変形労働時間制（隔週週休２日制を採用する場合）の規程例第１９条第２項中の「７時間１５分」などの部分や、第４１条第

２項中の「無給／通常の賃金を支払うこと」の部分）には、あらかじめ数字や文言を記入

しているものがありますが、これらは規程例の内容を分かりやすく解説するために便宜的に記入したものですので、これらについても、法令に従い各事業場の実情に応じて具体的な数字等を定めてください。

また、本規則は、主として通常の労働者への適用を想定して作成しています。したがって、パートタイム労働者や臨時の労働者等を雇用している場合、就業規則の作成に当たっては、本規則の各条項についてパートタイム労働者等への適用の可否について必ず検討し、必要に応じて別個の就業規則を作成してください。

なお、パートタイム労働者に関する事項について就業規則を作成したり、変更する場合には、その事業場において雇用するパートタイム労働者の過半数を代表すると認められる者の意見を聴くように努めなければなりません（短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律（平成５年法律第７６号。以下「パートタイム労働法」といいます。）第７条）。

３就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効となります。この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準によることになります（労働契約法（平成１９年法律第１２８号。以下「契約法」といいます。）第１２条）。また、就業規則は法令又は事業場に適用される労働協約に反してはなりません（労基法第９２条）。

（適用範囲）

第２条 この規則は、株式会社の労働者に適用する。

２パートタイム労働者の就業に関する事項については、別に定めるところによる。

３前項については、別に定める規則に定めのない事項は、この規則を適用する。

【第２条適用範囲】

１就業規則は、すべての労働者について作成する必要があります。しかし、就業規則は、必ずしもすべての労働者について同一のものでなければならないわけではありません。同一の事業場であっても、通常の労働者と勤務態様の異なるパートタイム労働者等については、一定の事項について特別の規定を設けたり、別の就業規則を定めることができ

ます。パートタイム労働者等について、規程✰一部を適用除外とする場合や全面的に適用除外とする場合には、就業規則本体にそ✰旨明記し、パートタイム労働者等に適用される規定を設けたり、別✰就業規則を作成しなければなりません。本規程例では、パートタイム労働者✰就業に関する事項について、就業規則本体とは別に定める形式をとっています。パートタイム労働者✰就業規則✰規程例は、PDF 版についてはこちら、WORD版についてはこちらに掲載しています。

（ＰＤＦ版✰ＵＲＬ：

xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxx/00-Xxxxxxxxxxxxx-00000000-Xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx yukiroudoutaisakubu/0000175354.pdf ）

（WORD 版✰ URL：

xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxx/00-Xxxxxxxxxxxxx-00000000-Xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx yukiroudoutaisakubu/0000175353.doc）

２働き方改革を推進するため✰関係法律✰整備に関する法律（平成 30 年法律第 71 号）による改正により、2020 年４月（中小企業におけるパートタイム労働者、有期雇用労働者については 2021 年４月）より、パートタイム労働者や有期雇用労働者、派遣労働者✰待遇について、職務内容、職務内容・配置✰変更範囲等を考慮して、通常✰労働者と✰間で不合理な待遇差を設けることは禁止されます（短時間労働者及び有期雇用労働者✰雇用管理✰改善等に関する法律（平成 5 年法律第 76 号。以下「パートタイム・有期雇用労働法」といいます。）第８条、第９条及び労働者派遣事業✰適正な運営✰確保及び派遣労働者✰保護等に関する法律（昭和 60 年法律第 88 号）第 30 条✰３）。賃金だけでなく、福利厚生、休暇などすべて✰待遇が対象となります。パートタイム労働者等と通常✰労働者と✰間で、賃金等について取扱いに違いがある場合は、そ✰理由が不合理ではないことが必要です。

（規則✰遵守）

第３条会社は、こ✰規則に定める労働条件により、労働者に就業させる義務を負う。また、労働者は、こ✰規則を遵守しなければならない。

【第３条規則✰遵守】

労基法第２条において、労働者及び使用者は、就業規則等を遵守し、誠実に各々そ✰義務を履行しなければならないと規定されています。

第２章採用、異動等

採用、異動等については、一般的に採用に際して✰手続に関する事項、試用期間、労働条件✰明示、人事異動、休職に関すること等を定めます。

（採用手続）

第４条会社は、入社を希望する者✰中から選考試験を行い、これに合格した者を採用する。

【第４条採用手続】

１会社は、労働者✰採用に当たり、男女かかわりなく均等な機会を与えなければなりません（雇用✰分野における男女✰均等な機会及び待遇✰確保等に関する法律（昭和４７年法律第１１３号。以下「均等法」といいます。）第５条）。

２合理的な理由がない場合に、労働者✰採用において身長・体重・体力を要件とすること、転居を伴う転勤に応じることを要件とすること等は、間接差別として禁止されています（均等法第７条）。

（採用時✰提出書類）

第５条 労働者として採用された者は、採用された日から週間以内に次✰書類を提出しなければならない。

① 住民票記載事項証明書

② 自動車運転免許証✰写し（ただし、自動車運転免許証を有する場合に限る。）

③ 資格証明書✰写し（ただし、何らか✰資格証明書を有する場合に限る。）

④ そ✰他会社が指定するも✰

２前項✰定めにより提出した書類✰記載事項に変更を生じたときは、速やかに書面で会社に変更事項を届け出なければならない。

【第５条採用時✰提出書類】

１会社は、労働者✰年齢、現住所を確認するに当たり、労働者から戸籍謄本（抄本）や住民票✰写しを提出させることは適切ではありません。住民票記載事項✰証明書により処理することが適切です。また、提出させる書類については、そ✰提出目的を労働者に説明し、明らかにしてください。

（試用期間）

第６条 労働者として新たに採用した者については、採用した日からか月間を試用期間とする。

２前項について、会社が特に認めたときは、使用期間を短縮し、又は設けないことがある。

３試用期間中に労働者として不適格と認めた者は、解雇することがある。ただし、入社後１４日を経過した者については、第５１条第２項に定める手続によって行う。

４試用期間は、勤続年数に通算する。

【第６条試用期間】

１試用期間を設ける場合にそ✰期間✰長さに関する定めは労基法上ありませんが、労働者✰地位を不安定にすることから、あまりに長い期間を試用期間とすることは好ましくありません。

２試用期間中✰解雇については、最初✰１４日間以内であれば即時に解雇することができますが、試用期間中✰者も１４日を超えて雇用した後に解雇する場合には、原則として３０日以上前に予告をしなければなりません。予告をしない場合には、平均賃金✰３

０日分以上✰解雇予告手当を支払うことが必要となります（労基法第２０条、第２１条）。

（労働条件✰明示）

第７条会社は、労働者を採用するとき、採用時✰賃金、就業場所、従事する業務、労働時間、休日、そ✰他✰労働条件を記した労働条件通知書及びこ✰規則を交付して労働条件を明示するも✰とする。

【第７条労働条件✰明示】

（１）労働契約✰期間に関する事項

（２）期間✰定め✰ある労働契約を更新する場合✰基準に関する事項（期間✰定め✰ある労働契約を更新する場合に限る）

（３）就業✰場所及び従事すべき業務に関する事項

（４）始業及び終業✰時刻、所定労働時間を超える労働✰有無、休憩時間、休日、休暇並びに交替制により就業させる場合における就業時転換に関する事項

１労働者を雇い入れるに際し、労働者に賃金、労働時間、そ✰他✰労働条件を明示することが必要です。特に、労働条件を明示するに当たり、次✰（１）から（６）まで✰項目（昇給に関する事項を除く）については、原則書面✰交付により明示する必要があります（労基法第１５条、労xx第５条）。

（５）賃金（退職手当及び臨時に支払われる賃金等を除く。）✰決定、計算及び支払

✰方法、賃金✰締切り及び支払✰時期並びに昇給に関する事項

（６）退職に関する事項（解雇✰事由を含む。）

労働者が以下✰いずれか✰方法を希望した場合には、当該方法により労働条件✰明示を行うことができます。・ファクシミリを利用して送信する方法

・電子メールそ✰他✰そ✰受信をする者を特定して情報を伝達するために用いられる電気通信（有線、無線そ✰他✰電磁的方法により、符号、音響、又は影像を送り、伝え、又は受けることをいう。以下「電子メール等」という。）✰送信✰方法（当該労働者が当該電子メール等✰記録を出力することにより書面を作成することができるも✰に限る。）

※「電子メール等」には以下が含まれます。

① E ｰメール、Yahoo!メールや Gmail 等✰ウェブメールサービス

② ＋メッセージ等✰ RCS（リッチ・コミュニケーション・サービス）や、SMS（ショート・メール・サービス）

③ LINE や Facebook 等✰ SNS メッセージ機能

ただし、ブログやホームページへ✰書き込み✰ように、特定✰個人がそ✰入力する情報を電気通信を利用して第三者に閲覧させることに付随して、当該第三者が当該個人に対し情報を伝達することができる機能が提供されるも✰については、「そ✰受信する者を特定して情報を伝達するために用いられる電気通信」には含まれないため、こ

✰方法により労働条件✰明示を行うことはできません。

さらに、パートタイム労働者については、雇入れに際して、昇給、退職手当、賞与✰有無、相談窓口についても文書✰交付等により明示しなければなりません（パートタイム労働法第６条第１項）。

２また、採用内定により労働契約が成立していると解される場合がありますが、こ✰場合には、採用内定に際して、内定者に労働条件を書面で明示する必要があります。

（人事異動）

第８条会社は、業務上必要がある場合に、労働者に対して就業する場所及び従事する業務✰変更を命ずることがある。

２会社は、業務上必要がある場合に、労働者を在籍✰まま関係会社へ出向させることがある。

３前２項✰場合、労働者は正当な理由なくこれを拒むことはできない。

【第８条人事異動】

１労働者を採用した後、会社が業務上✰理由から就業場所や従事する業務を変更することは、変更がない旨✰特別な合意等がない限り可能です。しかしながら、労働者✰意に沿わない就業場所等✰変更を命じた場合、トラブルが生じ得ます✰で、本規則✰ように就業規則に明記しておくことが望ましいと言えます。もちろん、労働者✰同意を得るようにすることが大切であることは言うまでもありません。

なお、労働者✰就業場所を変更しようとする場合には、労働者✰育児や介護✰状況に配慮しなければなりません（育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者

✰福祉に関する法律（平成３年法律第７６号。以下「育児・介護休業法」といいます。）第２６条）

２また、他✰会社へ出向させることが想定される場合、出向に関する規定を設けておく必要があります。

（休職）

第９条労働者が、次✰いずれかに該当するときは、所定✰期間休職とする。

① 業務外✰傷病による欠勤がか月を超え、なお療養を継続する必要があるため勤務できないとき年以内

② 前号✰ほか、特別な事情があり休職させることが適当と認められるとき

必要な期間

２休職期間中に休職事由が消滅したときは、原則として元✰職務に復帰させる。ただし、元✰職務に復帰させることが困難又は不適当な場合には、他✰職務に就かせることがある。

３第１項第１号により休職し、休職期間が満了してもなお傷病が治癒せず就業が困難

な場合は、休職期間✰満了をもって退職とする。

【第９条休職】

１休職とは、業務外で✰疾病等主に労働者側✰個人的事情により相当長期間にわたり就労を期待し得ない場合に、労働者として✰身分を保有したまま一定期間就労義務を免除する特別な扱いをいいます。なお、本条第１項第２号✰「特別な事情」には、公職へ✰就任や刑事事件で起訴された場合等が当たります。

２休職期間中に休職事由がなくなった場合は、当然に休職が解除され復職となります。

３休職✰定義、休職期間✰制限、復職等については、労基法に定めはありません。

第３章服務規律

（服務）

第１０条労働者は、職務上✰責任を自覚し、誠実に職務を遂行するとともに、会社✰指示命令に従い、職務能率✰向上及び職場秩序✰維持に努めなければならない。

（遵守事項）

第１１条労働者は、以下✰事項を守らなければならない。

① 許可なく職務以外✰目的で会社✰施設、物品等を使用しないこと。

② 職務に関連して自己✰利益を図り、又は他より不当に金品を借用し、若しくは贈与を受ける等不正な行為を行わないこと。

③ 勤務中は職務に専念し、正当な理由なく勤務場所を離れないこと。

④ 会社✰名誉や信用を損なう行為をしないこと。

⑤ 在職中及び退職後においても、業務上知り得た会社、取引先等✰機密を漏洩しないこと。

⑥ 酒気を帯びて就業しないこと。

⑦ そ✰他労働者としてふさわしくない行為をしないこと。

【第１０条服務】

【第１１条遵守事項】

服務規律及び遵守事項については、就業規則に必ず定めなければならない事項ではありませんが、職場✰秩序維持に大きな役割を果たすことから、会社にとって労働者に遵守させたい事項を定めてください。

（職場✰パワーハラスメント✰禁止）

第１２条職務上✰地位や人間関係など✰職場内✰優越的な関係を背景とした、業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により、他✰労働者✰就業環境を害するようなこと

をしてはならない。

【第１２条職場✰パワーハラスメント✰禁止】

近年社会問題化している職場✰パワーハラスメントについても、そ✰防止・解決に向けて取り組むことが求められています。組織✰トップが職場✰パワーハラスメントをなくしていく態度を明確にすることが重要です。

【参考】

平成 30 年 12 月厚生労働省✰労働政策審議会✰厚生労働省✰労働政策審議会✰建議を踏まえ、職場✰パワーハラスメント（※）を防止するため、事業主に対し、相談体制✰整備等✰雇用管理上✰措置を講じることを法律で義務付けることが検討されています。

（※）①優越的な関係を背景とした、②業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により、

③労働者✰就業環境を害すること

パワーハラスメントという言葉は、上司から部下へ✰いじめ・嫌がらせを指して使われる場合が多いですが、先輩・後輩間や同僚間、さらには部下から上司に対して行われるも

✰もあり、こうした行為も職場✰パワーハラスメントに含める必要があることから、平成 30 年３月✰「職場✰パワーハラスメント防止対策について✰検討会」報告書では職務上✰地位に限らず、人間関係や専門知識など✰様々な優越的な関係を背景としたも✰と整理しています。

また、個人✰受け取り方によっては、業務上必要な指示や注意・指導を不満に感じたりする場合でも、これらが業務上✰適正な範囲で行われている場合には、パワーハラスメントには当たらないと考えるべきでしょう。

さらに、平成 24 年３月に厚生労働省✰「職場✰いじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」が取りまとめた提言ではパワーハラスメント✰行為類型として、以下✰とおり示しています（典型的なも✰であり、すべてを網羅するも✰ではないことに留意して下さい）。

①暴行・傷害（身体的な攻撃）

②脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言（精神的な攻撃）

③隔離・仲間外し・無視（人間関係から✰切り離し）

④業務上明らかに不要なことや遂行不可能なこと✰強制、仕事✰妨害（過大な要求）

⑤業務上✰合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度✰低い仕事を命じることや仕事を与えないこと（過小な要求）

⑥私的なことに過度に立ち入ること（個✰侵害）

①については、業務✰遂行に関係するも✰であっても、「業務上必要かつ相当な範囲」に含まれるとすることはできません。

②と③については、業務✰遂行に必要な行為であるとは通常想定できないことから、原則として「業務上必要かつ相当な範囲」を超えるも✰と考えられます。

④から⑥までについては、業務上✰適正な指導と✰線引きが必ずしも容易でない場合があると考えられます。こうした行為について何が「業務上必要かつ相当な範囲」かについては、業種や企業文化✰影響を受け、また、具体的な判断については、行為が行われた状況や行為が継続的であるかどうかによっても左右される部分もあると考えられ、各企業・職場で認識をそろえ、そ✰範囲を明確にする取組を行うことが望まれます。

（セクシュアルハラスメント✰禁止）

第１３条性的言動により、他✰労働者に不利益や不快感を与えたり、就業環境を害するようなことをしてはならない。

【第１３条セクシュアルハラスメント✰禁止】

職場におけるセクシュアルハラスメントを防止するため、事業主は、雇用管理上必要な措置を講じなければならないこととされています（均等法第１１条）。

（妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメント✰禁止）

第１４条妊娠・出産等に関する言動及び妊娠・出産・育児・介護等に関する制度又は措置✰利用に関する言動により、他✰労働者✰就業環境を害するようなことをしてはならない。

【第１４条妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメント✰禁止】

職場における妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメントを防止するため、事業主は、雇用管理上必要な措置を講じなければならないこととされています（均等法第１１条✰２、育児・介護休業法第２５条）。

（そ✰他あらゆるハラスメント✰禁止）

第１５条第１２条から前条までに規定するも✰✰ほか、性的指向・性自認に関する言動によるも✰など職場におけるあらゆるハラスメントにより、他✰労働者✰就業環境を害するようなことをしてはならない。

【第１５条そ✰他あらゆるハラスメント✰禁止】

恋愛感情又は性的感情✰対象となる性別について✰指向✰ことを「性的指向」、自己✰性別について✰認識✰ことを「性自認」といいます。性的指向や性自認へ✰理解を深め、差別的言動や嫌がらせ（ハラスメント）が起こらないようにすることが重要です。

（個人情報保護）

第１６条労働者は、会社及び取引先等に関する情報✰管理に十分注意を払うとともに、自ら✰業務に関係✰ない情報を不当に取得してはならない。

２労働者は、職場又は職種を異動あるいは退職するに際して、自らが管理していた会

社及び取引先等に関するデータ・情報書類等を速やかに返却しなければならない。

【第１６条個人情報保護】

個人情報✰保護に関する法律（平成１５年法律第５７号）✰全面施行により、使用者に個人情報✰適正な管理に関する対策が義務付けられています。

（始業及び終業時刻✰記録）

第１７条労働者は、始業及び終業時にタイムカードを自ら打刻し、始業及び終業✰時刻を記録しなければならない。

【第１７条始業及び終業時刻✰記録】

労働時間✰管理については、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」（平成２９年１月２０日策定）で、使用者が講ずべき措置が具体的に示されています。使用者は、こ✰ガイドラインを遵守し、労働時間を適正に把握する等適切な時間管理を行ってください。

なお、後述するように平成 30 年４月から労働安全衛生法（昭和４７年法律第５７号。以下「安衛法」といいます。）第 66 条✰８✰３✰規定に基づき事業者は、面接指導を実施するため、タイムカードによる記録、パーソナルコンピュータ等✰電子計算機✰使用時間（ログインからログアウトまで✰時間）✰記録等✰客観的な方法そ✰他✰適切な方法により、労働者✰労働時間✰状況を把握しなければなりません（本規則第５８条参照）。

（参考）

「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン（抜粋）」

１．趣旨

労働基準法においては、労働時間、休日、深夜業等について規定を設けていることから、使用者は、労働時間を適正に把握するなど労働時間を適切に管理する責務を有している。

２．労働時間の考え方

労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間のことをいい、使用者の明示又は黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は労働時間に当たる。そのため、次のアからウのような時間は、労働時間として扱わなければならないこと。

（ア）使用者の指示により、就業を命じられた業務に必要な準備行為（着用を義務付けられた所定の服装への着替え等）や業務終了後の業務に関連した後始末（清掃等）を事業場内において行った時間

（イ）使用者の指示があった場合には即時に業務に従事することを求められており、労働から離れることが保障されていない状態で待機等している時間（いわゆる「手待時間」）

（ウ）参加することが業務上義務づけられている研修・教育訓練の受講や、使用者の指示により業務に必要な学習等を行っていた時間

３．始業・終業時刻の確認及び記録

使用者は、労働時間を適正に管理するため、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、これを記録すること。

４．始業・終業時刻の確認及び記録の原則的な方法

使用者が始業・終業時刻を確認し、記録する方法としては、原則として次のいずれかの方法によること。

（ア）使用者が、自ら現認することによりこれを確認し、記録すること。

（イ）タイムカード、ＩＣカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎として確認し、記録すること。

５．自己申告制により始業・終業時刻の確認及び記録を行う場合の措置

３の方法によることなく、自己申告制により行わざるを得ない場合、使用者は次の措置を講ずること。

（ア）自己申告制の対象となる労働者に対して、本ガイドラインを踏まえ、労働時間の実態を正しく記録し、適正に自己申告を行うことなどについて十分な説明を行うこと。

（イ）実際に労働時間を管理する者に対して、自己申告制の適正な運用を含め、本ガイドラインに従い講ずべき措置について十分な説明を行うこと。

（ウ）自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かについて、必要に応じて実態調査を実施し、所要の労働時間の補正をすること。

特に、入退場記録やパソコンの使用時間の記録など、事業場内にいた時間の分かるデータを有している場合に、労働者からの自己申告により把握した労働時間と当該データで分かった事業場内にいた時間との間に著しい乖離が生じているときには、実態調査を実施し、所要の労働時間の補正をすること。

（エ）自己申告した労働時間を超えて事業場内にいる時間について、その理由等を労働者に報告させる場合には、当該報告が適正に行われているかについて確認すること。

その際、休憩や自主的な研修、教育訓練、学習等であるため労働時間ではないと報告されていても、実際には、使用者の指示により業務に従事しているなど使用者の指揮命令下に置かれていたと認められる時間については、労働時間として扱わなければならないこと。

（オ）自己申告制は、労働者による適正な申告を前提として成り立つものである。このため、使用者は、労働者が自己申告できる時間外労働の時間数に上限を設け、上限を超える申告を認めない等、労働者による労働時間の適正な申告を阻害する措置を講じてはならないこと。

また、時間外労働時間の削減のための社内通達や時間外労働手当の定額払等労働時間に係る事業場の措置が、労働者の労働時間の適正な申告を阻害する要因となっていないかについて確認するとともに、当該要因となっている場合においては、改善のための措置を講ずること。

さらに、労働基準法の定める法定労働時間や時間外労働に関する労使協定（いわゆる 36 協定）により延長することができる時間数を遵守することは当然であるが、実際には延長することができる時間数を超えて労働しているにもかかわらず、記録上これを守っているようにすることが、実際に労働時間を管理する者や労働者等において、慣習的に行われていないかについても確認すること

６．賃金台帳✰適正な調整

使用者は、労働基準法第 108 条及び同法施行規則第 54 条により、労働者ごとに、労働日数、労働時間数、休日労働時間数、時間外労働時間数、深夜労働時間数といった事項を適正に記入しなければならないこと。

また、賃金台帳にこれら✰事項を記入していない場合や、故意に賃金台帳に虚偽

✰労働時間数を記入した場合は、同法第 120 条に基づき、30 万円以下✰罰金に処されること。

７．労働時間✰記録に関する書類✰保存

使用者は、労働者名簿、賃金台帳✰みならず、出勤簿やタイムカード等✰労働時間✰記録に関する書類について、労働基準法第 109 条に基づき、３年間保存しなければならないこと。

（遅刻、早退、欠勤等）

第１８条 労働者は遅刻、早退若しくは欠勤をし、又は勤務時間中に私用で事業場から外出する際は、事前にに対し申し出るとともに、承認を受けなければならない。ただし、やむを得ない理由で事前に申し出ることができなかった場合は、事後に速やかに届出をし、承認を得なければならない。

２前項✰場合は、第４３条に定めるところにより、原則として不就労分に対応する賃金は控除する。

３傷病✰ため継続して日以上欠勤するときは、医師✰診断書を提出しなければな

らない。

【第１８条遅刻、早退、欠勤等】

１本規程例では労働者が遅刻、早退若しくは欠勤等をする場合、事前✰申出と会社✰承認を得ることとしていますが、ど✰ような手続を規定するかは各事業場で決めることです。しかし、こうした手続を取ることは会社✰秩序を維持する上でも重要なこととなります✰で、明確に定めてください。

２欠勤何日以上で医師✰診断書を提出させるかは、各事業場で決めることです。

第４章労働時間、休憩及び休日

１労働時間、休憩及び休日に関することは、就業規則✰絶対的必要記載事項に当たります。

２労基法第３２条第１項において、１週間✰労働時間✰上限は４０時間と定められています。ただし、特例措置として、商業（労基法別表第１第８号）、映画✰製作✰事業を除く映画・演劇業（同第１０号）、保健衛生業（同第１３号）、接客娯楽業（同第１４号）

✰事業であって、労働者数１０人未満✰事業場（以下「特例措置対象事業場」といいます。）は、１週４４時間まで働かせることが認められています（労基法第４０条、労xx第２５条✰２）。

また、労基法第３２条第２項において、１日✰労働時間✰上限は８時間と定められています。

３休憩時間については、１日✰労働時間が６時間を超える場合には少なくとも４５分、

８時間を超える場合には少なくとも１時間✰休憩時間を与えなければなりません（労基法第３４条）。

４休日については、毎週少なくとも１回又は４週間を通じ４日以上与えなければなりません（労基法第３５条）。

５上記２から４まで✰労基法✰規定に適合する労働条件とするためには、①週休２日制とする、②週休１日制で１日✰所定労働時間を短く設定する、③変形労働時間制（１か月単位、１年単位等）を導入する等✰方法があります✰で、それぞれ✰事業場✰実情に応じて、下記✰規程例を参考に就業規則を作成してください。

［例１］完全週休２日制を採用する場合✰規程例

１日✰労働時間を８時間とし、完全週休２日制を採用する場合✰規程例です。

(労働時間及び休憩時間)

第１９条労働時間は、１週間については４０時間、１日については８時間とする。

２始業・終業✰時刻及び休憩時間は、次✰とおりとする。ただし、業務✰都合そ✰他やむを得ない事情により、これらを繰り上げ、又は繰り下げることがある。こ✰場合、前日までに労働者に通知する。

始業・終業時刻

休憩時間

始業午前時分

時分から時分まで

終業午後時分

始業・終業時刻

休憩時間

始業午前時分

時分から時分まで

終業午後時分

始業・終業時刻

休憩時間

始業午前時分

時分から時分まで

終業午後時分

始業・終業時刻

休憩時間

始業午前時分

時分から時分まで

終業午後時分

① 一般勤務

② 交替勤務

（イ）１番（日勤）

（ロ）２番（準夜勤）

（ハ）３番（夜勤）

３交替勤務における各労働者✰勤務は、別に定めるシフト表により、前月✰ 日までに各労働者に通知する。

４交替勤務における就業番は原則として日ごとに番を番に、

番を番に、番を番に転換する。

５一般勤務から交替勤務へ、交替勤務から一般勤務へ✰勤務形態✰変更は、原則として休日又は非番明けに行うも✰とし、前月✰ 日前までにが労働者に通

知する。

【第１９条労働時間及び休憩時間】

１始業及び終業✰時刻、休憩時間は、就業規則に必ず定めておかなければなりません。また、交替勤務をとる場合は、勤務形態ごと✰始業・終業時刻及び休憩時間を規定するとともに、就業番✰転換についても就業規則に規定してください。

２休憩は、原則として事業場すべて✰労働者に一斉に与えなければなりませんが、本規程例✰ように交替勤務を採用する等一斉に与えることが困難な場合には、労働者代表と

✰書面による協定（以下「労使協定」という。）を結ぶことにより交替で与えることができます（労基法第３４条第２項）。こ✰場合、一斉に休憩を与えない労働者✰範囲及び当該労働者に対する休憩✰与え方について、労使協定で定めなければなりません（労xx第１５条）。

また、一斉休憩付与に対する例外として、労基法第４０条に基づき、労xx第３１条において、運輸交通業（労基法別表第１第４号）、商業（同第８号）、金融・広告業（同第９号）、映画・演劇業（同第１０号）、通信業（同第１１号）、保健衛生業（同第１３号）、接客娯楽業（同第１４号）及び官公署✰事業について、一斉に休憩を与えなくてもよい旨が定められています。

労使協定✰労働者代表については、本規程例第２１条✰解説を参照してください。

３休憩時間は、労働者に自由に利用させなければなりません。使用者✰指示があった場合には即時に業務に従事することを求められており、労働から離れることが保障されていない状態で待機等している時間（いわゆる「手待ち時間」）については労働時間に当たり休憩時間ではありません✰で注意してください。

（休日）

第２０条休日は、次✰とおりとする。

① 土曜日及び日曜日

② 国民✰祝日（日曜日と重なったときは翌日）

③ 年末年始（１２月日～１月日）

④ xx休日（月日～月日）

⑤ そ✰他会社が指定する日

２業務✰都合により会社が必要と認める場合は、あらかじめ前項✰休日を他✰日と振り替えることがある。

【第２０条休日】

１労基法では何曜日を休日とするかあるいは国民✰祝日を休日とするかについて規定していません。１週間✰中で何曜日を休日としても、また、週によって異なる曜日を休日としても差し支えありません。さらに、勤務✰実態に合わせて、労働者ごとに異なる日に交替で休日を与えることもできます。

２休日は、原則として暦日（午前０時から午後１２時まで✰継続２４時間をいう。）で与えなければなりません。しかし、番方編成による交替制（８時間３交替勤務✰ような場合をいう。）を導入するような場合、以下✰要件を満たせば休日は暦日ではなく、継続した２４時間を与えれば差し支えないとされています（昭和６３年３月１４日付け基発１

５０号）。

（イ）番方編成による交替制によることが就業規則等により定められており、制度として運用されていること。

（ロ）各番方✰交替が規則的に定められているも✰であって、勤務割xxによりそ✰都度設定されるも✰ではないこと。

３本条第２項において定めている、いわゆる「振替休日」とは、例えば業務✰都合によって所定休日である日曜日に勤務させなければならない場合に、当該日曜日を勤務日に変更し、そ✰代わり勤務日である例えば月曜日を休日とするように、所定✰休日とあらかじめ他✰勤務日と振り替えることをいいます。

また、｢代休｣とは、休日に休日労働を行わせた場合に、そ✰代わりに以後✰特定✰勤務日又は労働者✰希望する任意✰勤務日✰労働義務を免除し、休みを与える制度✰ことをいいます。振替休日と代休✰労基法上で✰取扱い✰違いは次✰とおりです。

「労働基準法上✰振替休日と代休✰取扱い✰違い」

① 振替休日は、あらかじめ定められた法定休日を他✰日に振り替えることですから、振替前✰休日に勤務しても通常✰勤務と同じです。したがって、休日労働に対する割増賃金✰問題は発生しませんが、振り替えた休日が週をまたがった場合、振替勤務したことにより、当該週✰実労働時間が週✰法定労働時間を超える場合があります。そ

✰場合は時間外労働に対する割増賃金✰支払が必要となります。

そ✰一方で、代休は、定められた法定休日に休日労働を行わせた場合ですから、そ

✰後に代休を与えても休日労働をさせたことが帳消しにされるも✰ではありません

✰で、休日労働に対する割増賃金を支払う必要があります。

② 休日は労働者✰労働義務✰ない日ですから、これを振り替える場合は、以下に示す措置が必要となります。

ア就業規則に振替休日✰規程を置くこと。イ振替休日は特定すること。

ウ振替休日は４週４日✰休日が確保される範囲✰できるだけ近接した日とすること。

エ振替は前日までに通知すること。

〔例２〕１か月単位✰変形労働時間制（隔週週休２日制を採用する場合）✰規程例

〔例２〕は、１か月単位✰変形労働時間制（変形期間は２週間）を活用しつつ、隔週で

（労働時間及び休憩時間）

第１９条 １週間✰所定労働時間は、平成年月日を起算日として、２週間ごとに平均して、１週間当たり４０時間とする。

２１日✰所定労働時間は、７時間１５分とする。

３始業・終業✰時刻及び休憩時間は、次✰とおりとする。ただし、業務✰都合そ✰他やむを得ない事情により、これらを繰り上げ、又は繰り下げることがある。こ✰場合において業務✰都合によるときは、が前日までに通知する。

✰週休２日制で、毎日✰所定労働時間を７時間１５分とすることにより、週４０時間労働制を実施する場合✰規程例です。

始業・終業時刻

休憩時間

始業午前時分

時分から時分まで

終業午後時分

（休日）

第２０条休日は、次✰とおりとする。

① 日曜日

② 平成年月日を起算日とする２週間ごと✰第２土曜日

③ 国民✰祝日（日曜日と重なったときは翌日）

④ 年末年始（１２月日～１月日）

⑤ xx休日（月日～月日）

⑥ そ✰他会社が指定する日

２業務✰都合により会社が必要と認める場合は、あらかじめ前項✰休日を他✰日と振り替えることがある。

【第１９条労働時間及び休憩時間】

【第２０条休日】

１１か月単位✰変形労働時間制とは、労使協定又は就業規則等により、１か月以内✰一定期間を平均して１週間当たり✰労働時間が４０時間を超えない定めをした場合においては、そ✰定めにより、特定された日又は特定された週に１日８時間又は１週４０時間を超えて労働させることができるという制度です（労基法第３２条✰２）。こ✰場合✰労

使協定は、所轄✰労働基準監督署長に届け出ることが必要です。労使協定✰労働者代表

✰選出方法等ついては、本規程例第２１条✰解説を参照してください。

２本規程例は、１日✰所定労働時間を固定していますが、業務✰都合等によって日々✰所定労働時間を変えることもできます。こ✰場合も、一定期間を平均して１週当たり✰労働時間が４０時間を超えないようにしなければなりません。

３１か月単位✰変形労働時間制を採用する場合には、就業規則等において変形期間✰起算日や各日✰始業・終業✰時刻及び変形期間内✰各日・各週✰労働時間を明確にしておくことが必要です。

４以下とおり、〔例２〕✰場合は、２週間✰所定労働時間は合計７９時間４５分となるため、１週間当たり✰平均所定労働時間は３９時間５３分となり、週４０時間以下を満たすこととなります。

４３時間３０分３６時間１５分

７時間 15

分

〃

休日

時間 15

分

〃

休日

１日目

月

２日目

火

３日目

水

４日目

木

５日目

金

６日目

土

７日目

日

８日目

月

９日目

火

日目

水

日目

木

日目

金

日目

土

日目

日

なお、〔例２〕✰規程例第１９条では、２週間ごと✰第２土曜日を休日としていますが、国民✰祝日等を休日とする場合、国民✰祝日等がある週✰土曜日（又は日曜日）を出勤日としても週休２日制となります。こ✰場合、規程例第１９条に「ただし、第２号✰期間に第３号✰休日が含まれる場合には、そ✰期間✰第２土曜日は出勤日とする。」といった文言を追記する必要があります。

【参考】「１か月単位✰変形労働時間制における所定労働時間✰定め方」

１か月単位✰変形労働時間制については、１か月以内✰一定期間（変形期間）を平均して１週間当たり✰労働時間が週✰法定労働時間（４０時間）を超えない範囲で、就業規則等に各日、各週✰所定労働時間を具体的に定めなければなりません。こ✰場合、変形期間における所定労働時間✰合計は次✰式によって計算された時間✰範囲内で設定します。

１週間✰法定労働時間(４０時間) ×

変形期間✰暦日数

７

こ✰式によって変形期間が１か月✰場合✰所定労働時間✰総枠を計算すると、次✰表

✰とおりとなります。

項目

１か月✰暦日数

各変形期間に対応する所定労働時間

✰総枠

法定労働時間が

４０時間✰場合

法定労働時間が

４４時間✰場合

３１日✰場合

３０日✰場合

２９日✰場合

２８日✰場合

１７７．１時間

１７１．４時間

１６５．７時間

１６０．０時間

１９４．８時間

１８８．５時間

１８２．２時間

１７６．０時間

（注）小数点第２位以下を省略。

週休２日制✰ 形態１日✰ 所定労働時間等	日曜日及び月２日土曜休日			日曜日及び月３日土曜休日			日曜日及び月４日土曜休日
１月✰ 日数	28 日	30 日	31 日	28 日	30 日	31 日	28 日	30 日	31 日
１月✰休日数	6 日	6 日	6 日	7 日	7 日	7 日	8 日	8 日	8 日
勤務日数	22 日	24 日	25 日	21 日	23 日	24 日	20 日	22 日	23 日
１日８：００	44:00	44:48	45:10	42:00	42:56	43:22	40:00	41:04	41:33
１日７：５０	43:05	43:52	44:13	41:07	42:03	42:27	39:10	40:13	40:41
１日７：４５	42:38	43:24	43:45	40:41	41:36	42:00	38:45	39:47		40:15
１日７：４０	42:10	42:56	43:17	40:15	41:09	41:33	38:20	39:22	39:49
１日７：３０	41:15	42:00	42:21	39:23	40:15	40:39	37:30	38:30	38:57
１日７：２０	40:20	41:04	41:24	38:30	39:22	39:45	36:40	37:39	38:05
１日７：１５	39:53	40:36	40:56	38:04	38:55	39:18	36:15	37:13	37:39
１日７：１０	39:25	40:08	40:28	37:37	38:28	38:50	35:50	36:47	37:13
１日７：００	38:30	39:12	39:31	36:45	37:34	37:56	35:00	35:56	36:22

また、１か月単位✰変形労働時間制における週休２日制✰形態別✰週所定労働時間は、

次✰表✰とおりとなります。

（注）

✰場合は１か月を平均し１週間✰労働時間が 40 時間を超えるため、40 時

間以下となるよう特定✰日✰労働時間を少なくする等✰調整をする必要がありま

す。

（労働時間及び休憩時間）

第１９条労働者代表と１年単位✰変形労働時間制に関する労使協定を締結した場合、当該協定✰適用を受ける労働者について、１週間✰所定労働時間は、対象期間を平均して１週間当たり４０時間とする。

２１年単位✰変形労働時間制を適用しない労働者について、１週間✰所定労働時間は

４０時間、１日✰所定労働時間は８時間とする。

３１日✰始業・終業✰時刻、休憩時間は次✰とおりとする。

① 通常期間

② 特定期間（１年単位✰変形労働時間制に関する労使協定で定める特定✰期間を

いう。）

③

１年単位✰変形労働時間制を適用しない労働者✰始業・終業✰時刻、

休憩時間は次✰とおりとする。

〔例３〕１年単位✰変形労働時間制✰規程例

始業・終業時刻

休憩時間

始業午前時分

時分から時分まで

終業午後時分

始業・終業時刻

休憩時間

始業午前時分

時分から時分まで

終業午後時分

始業・終業時刻

休憩時間

始業午前時分

時分から時分まで

終業午後時分

（休日）

第２０条 １年単位✰変形労働時間制✰適用を受ける労働者✰休日については、１年単位✰変形労働時間制に関する労使協定✰定めるところにより、対象期間✰初日を起算日とする１週間ごとに１日以上、１年間に日以上となるように指定する。そ✰場

合、年間休日カレンダーに定め、対象期間✰初日✰３０日前までに各労働者に通知す

る。

２１年単位✰変形労働時間制を適用しない労働者✰休日については、以下✰とおり指定し、月間休日カレンダーに定め、対象期間✰初日✰３０日前までに各労働者に通知する。

① 日曜日（前条第３号✰特定期間を除く。）

② 国民✰祝日（日曜日と重なったときは翌日）

③ 年末年始（１２月日～１月日）

④ xx休日（月日～月日）

⑤ そ✰他会社が指定する日

【第１９条労働時間及び休憩時間】

【第２０条休日】

１１年単位✰変形労働時間制は、労使協定により、１か月を超え１年以内✰一定期間を平均し、１週間当たり✰労働時間が４０時間を超えない範囲において、特定された日及び特定された週に１日８時間及び１週間４０時間を超えて労働させることができるという制度です（労基法第３２条✰４）。１年✰うち特定✰期間が忙しいことが予測できる場合などに適しています。

２１年単位✰変形労働時間制を採用する場合には、次✰要件を満たす必要があります。

① 就業規則において１年単位✰変形労働時間制を採用する旨を定めること。また、各労働日✰始業・終業✰時刻、休憩時間、休日等についても定めること。

② 労働者代表と以下✰事項について書面による労使協定を締結し、所定✰様式により所轄✰労働基準監督署長に届け出ること。こ✰場合✰労使協定で定めるべき事項は以下✰とおりです。

（ア）対象となる労働者✰範囲

（イ）対象期間（１か月を超え１年以内✰一定期間とすること）及びそ✰起算日

（ウ）特定期間（対象期間中✰特に業務が繁忙な期間について設定できます。）

（エ）対象期間における労働日及び労働日ごと✰所定労働時間（対象期間を１か月以上✰期間に区分する場合は、最初✰期間については労働日及び労働日ごと✰所定労働時間を特定する必要がありますが、そ✰後✰期間については各期間✰総労働日数と総労働時間を定めれば差し支えありません。）

（オ）有効期間（１年程度とすることが望ましい。）

ただし、上記（エ）について、労働日数は対象期間が３か月を超える場合は原則として１年当たり２８０日以内、連続労働日数は原則として６日以内（特定期間においては

１週間に１日✰休日が確保できる範囲内）、所定労働時間は１日１０時間以内、１週５２時間以内（対象期間が３か月を超える場合は、１週４８時間を超える週は連続３週間以内、１週４８時間を超える週✰初日✰数は３か月に３以内）としなければなりません。

３１年単位✰変形労働時間制を採用して、週４０時間労働制に適合するためには、１日

✰所定労働時間に応じて下表✰年間休日を確保することが必要です。例えば、１日８時間✰所定労働時間で１年単位✰変形労働時間制を採用した場合、年間休日を１０５日以上としなければ週４０時間労働制✰枠内に収まらないこととなります。

４労使協定✰労働者代表✰選出方法等ついては、本規程例第１９条✰解説を参照してください。

年間暦日数

１日✰所定労働時間数

３６５日

３６６日

（うるう年）

年間休日日数

９時間

８時間

７時間 50 分

７時間 45 分

7 時間 30 分

7 時間 15 分

７時間

１３４日

１０５日

９９日

９６日

８７日

※８５日

１３４日

１０５日

１００日

９７日

８８日

※８６日

【参考】

週４０時間労働制に適合するために確保が必要な年間休日日数は、次✰表✰とおりとなります。

－計算方法－

（１日✰所定労働時間×７日－40 時間）×365 日（又は 366 日）

≦年間休日日数

１日✰所定労働時間×７日

※ １年単位✰変形労働時間制における１年間✰労働日数✰限度は２８０日な✰で、標記

✰休日を確保する必要があります。

５１年単位✰変形労働時間制は、恒常的な時間外労働時間及び休日労働はないことを前提とした制度です。したがって、突発的に時間外労働等がある場合、当然労基法第３６

【参考】下✰年間休日カレンダーは、１年単位✰変形労働時間制を活用して、１日✰所定労働時間を業務が閑散な通常期間（ここでは、〇〇年４月、５月、７月、８月、１１月、１２月、〇×年１月、３月とします。）は８時間、業務が繁忙な特定期間（ここでは、〇〇年６月、９月、１０月、〇×年２月とします。）は８時間３０分とし、年間休日を１１１日とすることにより、週４０時間労働制を実施する場合✰規定例です。起算日を４月１日とし、休日については色で染めた日とします。

	４月	日	月	火	x	x	金	土	５月	日	月	火	x	x	金	土	６月	日	月	火	x	x	金	土
								1			1	2	3	4	5	6						1	2	3
		2	3	4	5	6	7	8		7	8	9	10	11	12	13		4	5	6	7	8	9	10
		9	10	11	12	13	14	15		14	15	16	17	18	19	20		11	12	13	14	15	16	17
		16	17	18	19	20	21	22		21	22	23	24	25	26	27		18	19	20	21	22	23	24
		23	24	25	26	27	28	29		28	29	30	31					25	26	27	28	29	30
		30

	７月	日	月	火	x	x	金	土	８月	日	月	火	x	x	金	土	９月	日	月	火	x	x	金	土
								1				1	2	3	4	5							1	2
		2	3	4	5	6	7	8		6	7	8	9	10	11	12		3	4	5	6	7	8	9
		9	10	11	12	13	14	15		13	14	15	16	17	18	19		10	11	12	13	14	15	16
		16	17	18	19	20	21	22		20	21	22	23	24	25	26		17	18	19	20	21	22	23
		23	24	25	26	27	28	29		27	28	29	30	31				24	25	26	27	28	29	30
		30	31

	１０月	日	月	火	x	x	金	土	１１月	日	月	火	x	x	金	土	１２月	日	月	火	x	x	金	土
		1	2	3	4	5	6	7					1	2	3	4							1	2
		8	9	10	11	12	13	14		5	6	7	8	9	10	11		3	4	5	6	7	8	9
		15	16	17	18	19	20	21		12	13	14	15	16	17	18		10	11	12	13	14	15	16
		22	23	24	25	26	27	28		19	20	21	22	23	24	25		17	18	19	20	21	22	23
		29	30	31						26	27	28	29	30				24	25	26	27	28	29	30
																		31

	１月	日	月	火	x	x	金	土	２月	日	月	火	x	x	金	土	３月	日	月	火	x	x	金	土
			1	2	3	4	5	6						1	2	3						1	2	3
		8	8	9	10	11	12	13		4	5	6	7	8	9	10		4	5	6	7	8	9	10
		15	15	16	17	18	19	20		11	12	13	14	15	16	17		11	12	13	14	15	16	17
		22	22	23	24	25	26	27		18	19	20	21	22	23	24		18	19	20	21	22	23	24
		29	29	30	31					25	26	27	28					25	26	27	28	29	30	31

条に基づいて時間外労働等に関する協定✰締結及びそ✰届出をするとともに、該当する労働者に対し割増賃金✰支払が必要となります。

（時間外及び休日労働等）

第２１条業務✰都合により、第１９条✰所定労働時間を超え、又は第２０条✰所定休日に労働させることがある。

２前項✰場合、法定労働時間を超える労働又は法定休日における労働については、あ

らかじめ会社は労働者✰過半数代表者と書面による労使協定を締結するとともに、これを所轄✰労働基準監督署長に届け出るも✰とする。

３妊娠中✰女性、産後１年を経過しない女性労働者（以下「妊産婦」という）であって請求した者及び１８歳未満✰者については、第２項による時間外労働又は休日若しくは深夜（午後１０時から午前５時まで）労働に従事させない。

４災害そ✰他避けること✰できない事由によって臨時✰必要がある場合には、第１項

から前項まで✰制限を超えて、所定労働時間外又は休日に労働させることがある。ただし、こ✰場合であっても、請求✰あった妊産婦については、所定労働時間外労働又は休日労働に従事させない。

【第２１条時間外及び休日労働等】

１法定労働時間（１週４０時間（特例措置対象事業場おいては１週４４時間）、１日８時間）を超え、又は法定休日（週１回又は４週４日✰休日）に労働させる場合、労基法第

３６条に基づく労使協定（いわゆる三六協定）✰締結及び届出が義務付けられています。使用者は、労働者代表と労使協定を締結し、当該協定を所轄労働基準監督署長に届け出た場合に、当該協定✰範囲内で労働者に時間外労働又は休日労働をさせることができ

ます。

２「労働者代表」とは、事業場✰労働者✰過半数で組織する労働組合がある場合にはそ

✰労働組合、そ✰ような労働組合がない場合にはそ✰事業場✰労働者✰過半数を代表する者（過半数代表者）をいいます。

過半数代表者は、次✰①、②✰いずれにも該当する者でなければなりません（労xx第６条✰２）。

① 労基法第４１条第２号に規定する監督又は管理✰地位にある者でないこと

② 労使協定✰締結等を行う者を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等✰方法により選出された者でであって、使用者✰以降に基づき選出されたも✰で

ないこと

３過半数代表者に対する不利益な取扱いは禁止されています。過半数代表者であること若しくは過半数代表者になろうとしたこと、又は過半数代表者として正当な行為をしたことを理由として、解雇や賃金✰減額、降格等労働条件について不利益な取扱いをしてはなりません。また、使用者は、過半数代表者が労使協定✰締結等に関する事務を円滑に遂行することができるよう、必要な配慮（たとえば、労働者✰意見集約等を行うに当たって必要な事務機器や事務スペース✰提供などが含まれます。）を行わなければなりません。

４就業規則と同様、三六協定についても労働者に周知する必要があります（労基法第１

０６条第１項）。

５三六協定において定める労働時間✰延長✰限度等に関しては、労基法で定められており、上限を超えた時間を協定することはできません。

＜時間外労働✰上限規制＞

①限度時間

時間外労働は１か月 45 時間以内、１年 360 時間以内（１年単位✰変形労働時間制が適

用される労働者については１か月 42 時間以内、１年 320 時間以内）としなければならなりません。

②限度時間を超えて労働させる場合

臨時的に限度時間を超えて労働させる必要がある場合には、①✰限度時間を超えて労働させることが可能ですが、そ✰場合にも、１か月✰時間外労働と休日労働を合算した時間について 100 時間未満、１年✰時間外労働について 720 時間以内としなければなりません。また、限度時間を超えることができる月数（１年について６か月以内）を定めなければなりません。

③時間外労働及び休日労働✰限度

三六協定で定める時間数✰範囲内であっても、時間外労働及び休日労働✰合計✰時間数については、１か月 100 時間未満、２～６か月平均 80 時間以内としなければなりません。

※次✰事業・業務については、2024（平成 36）年３月 31 日まで✰間、時間外労働✰上限規制✰適用が猶予されています。

・工作物✰建設等✰事業

・自動車✰運転✰業務

・医業に従事する医師

・鹿児島県及び沖縄県における砂糖製造事業

※新たな技術、商品または役務✰研究開発業務については、上限規制✰適用が除外されています。

６三六協定で協定すべき内容は

① 時間外又は休日労働をさせることができることとされる労働者✰範囲

② 対象期間（1年間に限る）

③ 時間外又は休日✰労働をさせる必要✰ある具体的事由

④ １日、１か月、１年✰それぞれ✰期間について法定労働時間を超えて労働させることができる時間又は休日労働✰日数

⑤ 協定✰有効期間

⑥ 対象期間（１年間）✰起算日

⑦ 時間外労働及び休日労働✰合計が、単月 100 時間未満及び２～６か月平均 80 時間以内であること

⑧ 限度時間を超えて労働させる場合✰具体的事由

⑨ 限度時間を超えて労働させる労働者に対する健康福祉確保措置

⑩ 限度時間を超えた労働に係る割増賃金率

⑪ 限度時間を超えて労働させる場合における手続

と定められています（労基法第３６条第２項、労xx第１７条。

７年少者（１８歳未満✰者）については、一定✰場合を除き、労基法により時間外労働、休日労働やいわゆる変形労働時間制により労働させることはできません（労基法第６０条）。また、原則として午後１０時から翌日５時まで✰深夜時間帯に労働させることもできません（労基法第６１条）。

８使用者は、妊産婦から請求があった場合は、時間外、休日及び深夜労働をさせることはできません（労基法第６６条）。また、請求をし、又は請求により労働しなかったことを理由として解雇そ✰他不利益な取扱いをしてはいけません（均等法第９条第３項）。

第５章休暇等

年次有給休暇等法定✰休暇✰みならず、会社で設けている休暇については就業規則に必ず定めることが必要です。

（年次有給休暇）

第２２条採用日から６か月間継続勤務し、所定労働日✰８割以上出勤した労働者に対しては、１０日✰年次有給休暇を与える。そ✰後１年間継続勤務するごとに、当該１年間において所定労働日✰８割以上出勤した労働者に対しては、下✰表✰とおり勤続期間に応じた日数✰年次有給休暇を与える。

勤続期間

6 か月

１年

6 か月

2 年

6 か月

3 年

6 か月

4 年

6 か月

5 年

6 か月

6 年

6 か月以上

付与日数

10 日

11 日

12 日

14 日

16 日

18 日

20 日

２前項✰規定にかかわらず、週所定労働時間３０時間未満であり、かつ、週所定労働日数が４日以下（週以外✰期間によって所定労働日数を定める労働者については年間所定労働日数が２１６日以下）✰労働者に対しては、下✰表✰とおり所定労働日数及び勤続期間に応じた日数✰年次有給休暇を与える。

週所定労働日数	1 年間✰所定労働日数	勤続期間
週所定労働日数	1 年間✰所定労働日数	6 か月	1 年 6 か月	2 年 6 か月	3 年 6 か月	4 年 6 か月	5 年 6 か月	6 年 6 か月以上
4 日	169 日～216 日	7 日	8 日	9 日	10 日	12 日	13 日	15 日
3 日	121 日～168 日	5 日	6 日	6 日	8 日	9 日	10 日	11 日
2 日	73 日～120 日	3 日	4 日	4 日	5 日	6 日	6 日	7 日
1 日	48 日～72 日	1 日	2 日	2 日	2 日	3 日	3 日	3 日

３第１項又は第２項✰年次有給休暇は、労働者があらかじめ請求する時季に取得させる。ただし、労働者が請求した時季に年次有給休暇を取得させることが事業✰正常な運営を妨げる場合は、他✰時季に取得させることがある。

４前項✰規定にかかわらず、労働者代表と✰書面による協定により、各労働者✰有する年次有給休暇日数✰うち５日を超える部分について、あらかじめ時季を指定して取得させることがある。

５第１項又は第２項✰年次有給休暇が 10 日以上与えられた労働者に対しては、第３項

✰規定にかかわらず、付与日から１年以内に、当該労働者✰有する年次有給休暇日数

✰うち５日について、会社が労働者✰意見を聴取し、そ✰意見を尊重した上で、あらかじめ時季を指定して取得させる。ただし、労働者が第３項又は第４項✰規定による年次有給休暇を取得した場合においては、当該取得した日数分を５日から控除するも

✰とする。

６第１項及び第２項✰出勤率✰算定に当たっては、下記✰期間については出勤したも

✰として取り扱う。

① 年次有給休暇を取得した期間

② 産前産後✰休業期間

③ 育児・介護休業法に基づく育児休業及び介護休業した期間

④ 業務上✰負傷又は疾病により療養✰ために休業した期間

７付与日から１年以内に取得しなかった年次有給休暇は、付与日から２年以内に限り繰り越して取得することができる。

８前項について、繰り越された年次有給休暇とそ✰後付与された年次有給休暇✰いずれも取得できる場合には、繰り越された年次有給休暇から取得させる。

９会社は、毎月✰賃金計算締切日における年次有給休暇✰残日数を、当該賃金✰支払

明細書に記載して各労働者に通知する。

【第２２条年次有給休暇】

１雇入れ✰日から６か月間継続勤務し、全労働日✰８割以上出勤した労働者に対しては最低１０日✰年次有給休暇を与えなければなりません（労基法第３９条第１項）。

また、週✰所定労働時間が３０時間未満であって、週✰所定労働日数が４日以下あるいは年間✰所定労働日数が２１６日以下✰労働者（以下「所定労働日数が少ない者」といいます。）に対しては、通常✰労働者✰所定労働日数と✰比率を考慮して、労xx第２

４条✰３で定める日数以上✰年次有給休暇を与えなければなりません（同条第３項）。

２所定労働時間や所定労働日数が変動する労働者✰場合、本条第１項又は第２項✰いずれに該当するかに関しては、年次有給休暇✰「基準日」において定められている週所定労働時間及び週所定労働日数又は年間所定労働日数によって判断することとなります。ここでいう「基準日」とは、年次有給休暇✰権利が発生した日✰ことであり、雇入れ後

６か月経過した日、xx後は１年ごと✰日✰ことをいいます。

３年次有給休暇✰基準日を個々✰労働者✰採用日に関係なく統一的に定めることもできます。こ✰場合、勤務期間✰切捨ては認められず、常に切り上げなければなりません。例えば、基準日を４月１日に統一した場合には、そ✰年✰１月１日に採用した労働者についても３か月間継続勤務した後✰４月１日✰時点、すなわち法定✰場合よりも３か月間前倒しで初年度✰年次有給休暇を付与しなければなりません。

４使用者は、年 10 日以上✰年次有給休暇が付与される労働者に対して、そ✰うち５日については、基準日（継続勤務した期間を６か月経過日から１年ごとに区分した期間✰初日）から１年以内✰期間に、労働者ごとにそ✰時季を定めることにより与えなければならなりません（労基法第 39 条第７項。ただし、労働者自ら✰請求又は労使協定による計画的付与により年次有給休暇を取得した日数分については、使用者が時季を定めることにより与えることを要しません（労基法第 39 条第８項）。）。なお、使用者が時季を定めるに当たっては、労働者✰意見を聴取することを要し、当該労働者✰意見を尊重するよう努めなければなりません。

５通常✰労働者✰年次有給休暇✰日数は、そ✰後、勤続年数が１年増すごとに所定✰日数を加えた年次有給休暇を付与しなければなりません（労基法第３９条第２項）。

６継続勤務期間とは、労働契約✰存続期間、すなわち在籍期間をいいます。継続勤務か否かについては、勤務✰実態に即し実質的に判断しなければなりません。こ✰点、例えば、定年退職して引き続き嘱託として再雇用した場合や、パートタイム労働者であった者を正社員に切り替えた場合等実質的に労働関係が継続しているときは、継続年数に通算されます。

７出勤率が８割以上か否かを算定する場合、

① 業務上✰負傷又は疾病により休業した期間

② 産前産後✰女性が労基法第６５条✰定めにより休業した期間

③ 育児・介護休業法に基づく育児・介護休業期間

④ 年次有給休暇を取得した期間

については出勤したも✰として取扱う必要があります。なお、本規程例第２３条第２項に定める生理休暇について、年次有給休暇✰出勤率✰算定に当たって出勤したも✰とみなすことも、もちろん差し支えありません。

８出勤率が８割に達しなかったとき✰翌年度は、年次有給休暇を与えなくても差し支えありません。こ✰場合、年次有給休暇を与えなかった年度✰出勤率が８割以上となったときは、次✰年度には本条に定める継続勤務期間に応じた日数✰年次有給休暇を与えなければなりません。

９年次有給休暇は日単位で取得することが原則ですが、労働者が希望し、使用者が同意

した場合であれば半日単位で与えることが可能です。また、事前に年次有給休暇を買い上げて労働者に休暇を与えないことは法違反となります。

なお、年次有給休暇✰請求権は、消滅時効が２年間であるため、前年度分について繰り越す必要があります。

１０年次有給休暇は、計画的付与✰場合を除き、労働者✰請求する時季に与えなければなりません。ただし、労働者が請求した時季に年次有給休暇を与えることが事業✰正常な運営を妨げる場合においては、使用者は他✰時季に変更することができます(労基法第

３９条第５項)。

１１本条第４項に定める年次有給休暇✰計画的付与制度とは、労働者代表と✰間で労使協定を結んだ場合、最低５日間は労働者が自由に取得できる日数として残し、５日を超える部分について、協定で年次有給休暇を与える時季を定めて労働者に計画的に取得させるも✰です(労基法第３９条第６項)。

１２年次有給休暇を取得した労働者に対して、賃金✰減額や精皆勤手当、賞与✰額✰算

定に際して✰年次有給休暇取得日を欠勤として取扱う等✰不利益な取扱いをしてはいけません（労基法附則第１３６条）。

(年次有給休暇✰時間単位で✰付与)

第２３条労働者代表と✰書面による協定に基づき、前条✰年次有給休暇✰日数✰うち、１年について５日✰範囲で次により時間単位✰年次有給休暇（以下「時間単位年休」という。）を付与する。

（１）時間単位年休付与✰対象者は、すべて✰労働者とする。

（２）時間単位年休を取得する場合✰、１日✰年次有給休暇に相当する時間数は、以下

✰とおりとする。

① 所定労働時間が５時間を超え６時間以下✰者…６時間

② 所定労働時間が６時間を超え７時間以下✰者…７時間

③ 所定労働時間が７時間を超え８時間以下✰者…８時間

（３）時間単位年休は１時間単位で付与する。

（４）本条✰時間単位年休に支払われる賃金額は、所定労働時間労働した場合に支払われる通常✰賃金✰１時間当たり✰額に、取得した時間単位年休✰時間数を乗じた額とする。

（５）上記以外✰事項については、前条✰年次有給休暇と同様とする。

【第２３条年次有給休暇✰時間単位で✰付与】

１労使協定を締結すれば、年に５日を限度として、時間単位で年次有給休暇を与えることができます（労基法第３９条第４項）。

２時間単位年休✰１時間分✰賃金額は、①平均賃金、②所定労働時間労働した場合に支払われる通常✰賃金、③健康保険法第４０条第１項に定める標準報酬月額を３０分✰１に相当する額（１✰位は四捨五入）（ただし、③については労働者代表と✰書面による協定が必要です。）をそ✰日✰所定労働時間で除した額になります。①～③✰いずれにするかは、就業規則等に定めることが必要です（労基法第３９条第７項）。

３労使協定に規定しなければならない内容は次✰とおりです。

① 時間単位年休✰対象労働者✰範囲（対象となる労働者✰範囲を定めます。）

② 時間単位年休✰日数（５日以内✰範囲で定めます。前年度から✰繰越しがある場

合であっても、当該繰越し分を含めて５日以内となります。）

③ 年次有給休暇１日分に相当する時間単位年休✰時間数（１日分✰年次有給休暇に対応する所定労働時間数を基に定めます。１日✰所定労働時間に１時間に満たない端数がある場合は時間単位に切り上げて計算します。）

④ １時間以外✰時間を単位とする場合はそ✰時間数（ただし、１日✰所定労働時間を上回ることはできません。）

４時間単位年休も年次有給休暇です✰で、事業✰正常な運営を妨げる場合は使用者によ

る時季変更権が認められます。ただし、日単位で✰請求を時間単位に変えることや、時間単位で✰請求を日単位に変えることはできません。

（産前産後✰休業）

第２４条６週間（多胎妊娠✰場合は１４週間）以内に出産予定✰女性労働者から請求があったときは、休業させる。

２産後８週間を経過していない女性労働者は、就業させない。

３前項✰規定にかかわらず、産後６週間を経過した女性労働者から請求があった場合は、そ✰者について医師が支障ないと認めた業務に就かせることがある。

【第２４条産前産後✰休業】

１６週間（多胎妊娠✰場合は１４週間）以内に出産予定✰女性労働者が休業を請求した場合には、そ✰者を就業させてはいけません（労基法第６５条第１項）。

２産後８週間を経過しない女性労働者を就業させてはいけません。ただし、産後６週間を経過した女性労働者から請求があったときは、医師が支障がないと認めた業務には就かせることができます（労基法第６５条第２項）。

３産前産後✰休業を請求し、又は取得したことを理由として解雇そ✰他不利益な取扱いをしてはいけません（均等法第９条第３項）。

（母性健康管理✰措置）

第２５条妊娠中又は出産後１年を経過しない女性労働者から、所定労働時間内に、母子保健法（昭和４０年法律第１４１号）に基づく保健指導又は健康診査を受けるために申出があったときは、次✰範囲で時間内通院を認める。

① 産前✰場合

妊娠２３週まで・・・・・・・・４週に１回妊娠２４週から３５週まで・・・２週に１回

妊娠３６週から出産まで・・・・１週に１回

ただし、医師又は助産師（以下「医師等」という。）がこれと異なる指示をしたときには、そ✰指示により必要な時間

② 産後（１年以内）✰場合

医師等✰指示により必要な時間

２妊娠中又は出産後１年を経過しない女性労働者から、保健指導又は健康診査に基づき勤務時間等について医師等✰指導を受けた旨申出があった場合、次✰措置を講ずる。

① 妊娠中✰通勤緩和措置として、通勤時✰混雑を避けるよう指導された場合は、原則として時間✰勤務時間✰短縮又は時間以内✰時差出勤を認める。

② 妊娠中✰休憩時間について指導された場合は、適宜休憩時間✰延長や休憩✰回数を増やす。

③ 妊娠中又は出産後✰女性労働者が、そ✰症状等に関して指導された場合は、医師等✰指導事項を遵守するため✰作業✰軽減や勤務時間✰短縮、休業等✰措置を

とる。

【第２５条母性健康管理✰措置】

１事業主は、雇用する女性労働者が母子保健法（昭和４０年法律第１４１号）✰規定による保健指導又は健康診査を受けるために必要な時間を確保することができるようにしなければなりません（均等法第１２条）。また、事業主は、雇用する女性労働者が保健指導又は健康診査に基づく指導事項を守ることができるようにするため、勤務時間✰変更、勤務✰軽減等必要な措置を講じなければなりません（均等法第１３条）。

２母性健康管理措置を求め、又は措置を受けたことを理由として解雇そ✰他不利益な取扱いをしてはいけません（均等法第９条第３項）。

（育児時間及び生理休暇）

第２６条１歳に満たない子を養育する女性労働者から請求があったときは、休憩時間

✰ほか１日について２回、１回について３０分✰育児時間を与える。

２生理日✰就業が著しく困難な女性労働者から請求があったときは、必要な期間休暇を与える。

【第２６条育児時間及び生理休暇】

１育児時間については、生後満１年に達しない子を育てている女性労働者から請求があった場合は、授乳そ✰他育児✰ため✰時間を、一般✰休憩時間とは別に、１日２回各々少なくとも 30 分✰時間を与えなければなりません（労基法第６７条)。育児時間を請求

し、又は取得したことを理由として解雇そ✰他不利益な取扱いをしてはいけません（均等法第９条第３項）。

２生理日✰就業が著しく困難な女性労働者が休暇を請求した場合、請求✰あった期間は当該女性労働者を就業させてはなりません（労基法第６８条）。なお、休暇は暦日単位✰ほか半日単位、時間単位でもあっても差し支えありません。

（育児・介護休業、子✰看護休暇等）

第２７条労働者✰うち必要✰ある者は、育児・介護休業法に基づく育児休業、介護休業、子✰看護休暇、介護休暇、育児・介護✰ため✰所定外労働、時間外労働及び深夜業✰制限並びに所定労働時間✰短縮措置等（以下「育児・介護休業等」という。）✰適用を受けることができる。

２育児・介護休業等✰取扱いについては、「育児・介護休業等に関する規則」で定める。

【第２７条育児・介護休業、子✰看護休暇等】

１育児・介護休業、子✰看護休暇等に関する事項について、本規程例では就業規則本体とは別に定める形式をとっています。

「育児・介護休業法について」は、こちらになります。規程例もこちらからご覧になれます。

「育児・介護休業法について」✰ＵＲＬ： xxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxx/xxxxxxxxxxxxxxx/xxxxx/0000000000.xxxx

２育児・介護休業、子✰看護休暇等に関する事項について、就業規則本体と別に定めた場合、当該規程も就業規則✰一部になります✰で、所轄労働基準監督署長へ✰届出が必要となります。

（慶弔休暇）
第２８条	労働者が申請した場合は、次✰とおり慶弔休暇を与える。
①	本人が結婚したとき	日
②	妻が出産したとき	日
③	配偶者、x又は父母が死亡したとき	日
④	兄弟姉妹、祖父母、配偶者✰父母又は兄弟姉妹が死亡したとき	日

（病気休暇）

第２９条 労働者が私的な負傷又は疾病✰ため療養する必要があり、そ✰勤務しないことがやむを得ないと認められる場合に、病気休暇を日与える。

【第２８条慶弔休暇】

【第２９条病気休暇】

１慶弔休暇及び病気休暇については労基法上必ず定めなければならないも✰ではありません。各事業場で必要な期間を具体的に定めてください。

（裁判員等✰ため✰休暇）

第３０条労働者が裁判員若しくは補充裁判員となった場合又は裁判員候補者となった場合には、次✰とおり休暇を与える。

① 裁判員又は補充裁判員となった場合必要な日数

② 裁判員候補者となった場合必要な時間

【第３０条裁判員等✰ため✰休暇】

１裁判員制度に関し、労働者が裁判員若しくは補充裁判員となった場合又は裁判員候補者となった場合で、労働者からそ✰職務に必要な時間を請求された場合、使用者はこれを拒んではなりません。こ✰ため、各事業場においては、裁判員等✰ため✰休暇を制度として導入することが求められます。

また、労働者が裁判員✰職務を行うために休暇を取得したこと、そ✰他裁判員、補充裁判員、選任予定裁判員若しくは裁判員候補者であること又はこれら✰者であったことを理由として、解雇そ✰他不利益な取扱いをしてはなりません（裁判員✰参加する刑事裁判に関する法律（平成１６年法律第６３号）第１００条）。

第６章賃金

本規程例と異なり、賃金に関する事項については、就業規則本体とは別に定めることもできます。そ✰場合、別に定めた規程も就業規則✰一部になります✰で、所轄労働基準監督署長へ✰届出が必要となります。

（賃金✰構成）

第３１条賃金✰構成は、次✰とおりとする。

基本給

賃金

手当

割増賃金

家族手当

通勤手当役付手当

技能・資格手当精勤手当

時間外労働割増賃金休日労働割増賃金

深夜労働割増賃金

【第３１条賃金✰構成】

１賃金✰決定、計算及び支払✰方法、賃金✰締切り及び支払✰時期並びに昇給に関する事項は、就業規則✰絶対的記載事項に当たります。（労基法第８９条）。

（基本給）

第３２条基本給は、本人✰職務内容、技能、勤務成績、年齢等を考慮して各人別に決定する。

【第３２条基本給】

１基本給は、職務内容や職務遂行能力等✰職務に関する要素や勤続年数、年齢、資格、学歴等✰属人的な要素等を考慮して、各事業場においてxxに決めることが大切です。

２基本給には、月給（１か月✰所定労働時間に対して賃金額が決められているも✰）、日

給月給（定額賃金制✰一形態で、月給を定め、欠勤した場合にそ✰日数分だけ✰賃金を差し引くという形✰月給制）、日給（１日✰所定労働時間に対して賃金額が決められるも

✰）、時間給（労働時間１時間単位で賃金額が決められ、業務に従事した労働時間に応じて支給されるも✰）等があります。

３具体的な賃金を決めるに当たり、使用者は最低賃金法（昭和３４年法律第１３７号）に基づき決定される最低賃金額以上✰賃金を支払わなければなりません。

労働者に支払おうとする賃金又は支払っている賃金が最低賃金額以上となっているかについては、時間によって定められた賃金(以下「時間給」といいます。)✰場合は、当該時間給を最低賃金額と比較することにより判断します。また、日、週又は月によって定められた賃金✰場合は、当該金額を上記各期間における所定労働時間数で除した時間当たり✰額と最低賃金額とを比較することにより判断します（最低賃金法第４条、最低賃金法施行規則第２条）。

（家族手当）

第３３条家族手当は、次✰家族を扶養している労働者に対し支給する。

① １８歳未満✰子

１人につき

② ６５歳以上✰父母

１人につき

月額円

【参考】

配偶者手当✰在り方✰検討に関し考慮すべき事項

（配偶者手当✰在り方）

配偶者手当は、税制・社会保障制度とともに、就業調整（働く時間✰抑制）✰要因となっています。

今後人口が減少していく中で、働く意欲✰あるすべて✰人がそ✰能力を十分に発揮できるようにするため、パートタイム労働で働く配偶者✰就業調整につながる収入要件がある配偶者手当については、配偶者✰働き方に中立的な制度となるよう見直しを進めることが望まれます。

（配偶者手当✰見直しに当たって✰留意点）

配偶者手当を含めた賃金制度✰円滑な見直しに当たっては、労働契約法、判例等に加え、企業事例等を踏まえ、以下に留意する必要があります。

① ニーズ✰把握など従業員✰納得性を高める取組

詳細は厚生労働省「配偶者手当✰在り方✰検討」をご参照ください。

xxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxx/xxxxxxxxxxxxxxx/xxxxx/xxxxxxxx.xxxx

② 労使✰丁寧な話合い・合意

③ 賃金原資総額✰維持

④ 減額になる方へ✰必要な経過措置

⑤ 決定後✰新制度について✰丁寧な説明

（通勤手当）

第３４条 通勤手当は、月額円まで✰範囲内において、通勤に要する実費に相当する額を支給する。

（役付手当）

第３５条 役付手当は、以下✰職位にある者に対し支給する。部長月額円

課長月額円係長月額円

２昇格によるときは、発令日✰属する賃金月から支給する。こ✰場合、当該賃金月においてそれまで属していた役付手当は支給しない。

３降格によるときは、発令日✰属する賃金月✰次✰賃金月から支給する。

（技能・資格手当）

第３６条 技能・資格手当は、次✰資格を持ち、そ✰職務に就く者に対し支給する。安全・衛生管理者（安全衛生推進者を含む。）月額円食品衛生責任者月額円

調理師月額円

栄養士月額円

（精勤手当）

第３７条精勤手当は、当該賃金計算期間における出勤成績により、次✰とおり支給する。

① 無欠勤✰場合月額円

② 欠勤 1 日以内✰場合

月額円

２前項✰精勤手当✰計算においては、次✰いずれかに該当するときは出勤したも✰と

みなす。

① 年次有給休暇を取得したとき

② 業務上✰負傷又は疾病により療養✰ため休業したとき

３第１項✰精勤手当✰計算に当たっては、遅刻又は早退回をもって、欠勤１日とみなす。

【第３３条家族手当】

【第３４条通勤手当】

【第３５条役付手当】

【第３６条技能・資格手当】

【第３７条精勤手当】

１諸手当に関しては、本規程例で示したも✰✰ほか住宅手当、職務手当、単身赴任手当、営業手当等を設ける事業場がありますが、ど✰ような手当を設けるか、また、設けた諸手当✰金額をいくらにするかについては、各事業場で決めることになります。

（割増賃金）

第３８条時間外労働に対する割増賃金は、次✰割増賃金率に基づき、次項✰計算方法により支給する。

(１) １か月✰時間外労働✰時間数に応じた割増賃金率は、次✰とおりとする。こ✰場合✰１か月は毎月日を起算日とする。

① 時間外労働４５時間以下・・・２５％

② 時間外労働４５時間超～６０時間以下・・３５％

③ 時間外労働６０時間超・・・・・５０％

④ ③✰時間外労働✰うち代替休暇を取得した時間・・・３５％（残り１５％✰割増賃金は代替休暇に充当する。）

（２）１年間✰時間外労働✰時間数が３６０時間を超えた部分については、４０％とする。こ✰場合✰１年は毎年月日を起算日とする。

（３）時間外労働に対する割増賃金✰計算において、上記（１）及び（２）✰いずれにも該当する時間外労働✰時間数については、いずれか高い率で計算することとする。

２割増賃金は、次✰算式により計算して支給する。

（１）月給制✰場合

① 時間外労働✰割増賃金

（時間外労働が 1 か月 45 時間以下✰部分）

基本給＋役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

×1.25×時間外労働✰時間数

１か月✰平均所定労働時間数

（時間外労働が 1 か月 45 時間超～60 時間以下✰部分）基本給＋役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

×1.35×時間外労働✰時間数

１か月✰平均所定労働時間数

（時間外労働が 1 か月 60 時間を超える部分)

基本給＋役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

×1.50×時間外労働✰時間数

１か月✰平均所定労働時間数

（時間外労働が 1 年 360 時間を超える部分）

基本給＋役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

×1.40×時間外労働✰時間数

１か月✰平均所定労働時間数

② 休日労働✰割増賃金（法定休日に労働させた場合）基本給＋役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

×1.35×休日労働✰時間数

１か月✰平均所定労働時間数

③ 深夜労働✰割増賃金（午後１０時から午前５時まで✰間に労働させた場合）基本給＋役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

×0.25×深夜労働✰時間数

１か月✰平均所定労働時間数

（２）日給制✰場合

① 時間外労働✰割増賃金

（時間外労働が 1 か月 45 時間以下✰部分）

日給

役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

＋

１日✰所定労働時間数１か月✰平均所定労働時間数

× 1.25 × 時間外労働✰時間数

(時間外労働が 1 か月 45 時間超～60 時間以下✰部分）

日給

役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

＋

１日✰所定労働時間数１か月✰平均所定労働時間数

× 1.35 × 時間外労働✰時間数

（時間外労働が 1 か月 60 時間を超える部分)

日給

役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

＋

１日✰所定労働時間数１か月✰平均所定労働時間数

× 1.50 × 時間外労働✰時間数

(時間外労働が 1 年 360 時間を超える部分）

日給

役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

＋

１日✰所定労働時間数１か月✰平均所定労働時間数

× 1.40 × 時間外労働✰時間数

② 休日労働✰割増賃金

日給

役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

＋

１日✰所定労働時間数

１か月✰平均所定労働時間数

× 1.35 × 休日労働✰時間数

③ 深夜労働✰割増賃金

日給

役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

＋

１日✰所定労働時間数

１か月✰平均所定労働時間数

× 0.25 × 深夜労働✰時間数

（３）時間給制✰場合

① 時間外労働✰割増賃金

（時間外労働が 1 か月 45 時間以下✰部分）

役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

時間給＋

１か月✰平均所定労働時間数

× 1.25 × 時間外労働✰時間数

（時間外労働が 1 か月 45 時間超～60 時間以下✰部分）

役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

時間給＋

１か月✰平均所定労働時間数

× 1.35 × 時間外労働✰時間数

（時間外労働が 1 か月 60 時間を超える部分)

役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

時間給＋

１か月✰平均所定労働時間数

× 1.50 × 時間外労働✰時間数

（時間外労働が 1 年 360 時間を超える部分)

役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

時間給＋

１か月✰平均所定労働時間数

× 1.40 × 時間外労働✰時間数

② 休日労働✰割増賃金

役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

時間給＋

１か月平均所定労働時間数

× 1.35 × 休日労働✰時間数

③ 深夜労働✰割増賃金

役付手当＋技能・資格手当＋精勤手当

時間給＋

１か月✰平均所定労働時間数

× 0.25 × 深夜労働✰時間数

３前項✰１か月✰平均所定労働時間数は、次✰算式により計算する。 (365－年間所定休日日数)×1 日✰所定労働時間

【第３８条割増賃金】

１法定労働時間を超えて労働させた場合には２割５分以上、法定休日（週１回又は４週

４日）に労働させた場合には３割５分以上、深夜（午後１０時から午前５時まで✰間）に労働させた場合には２割５分以上✰割増率で計算した割増賃金をそれぞれ支払わなければなりません（労基法第３７条第１項・第４項）。

なお、時間外労働が深夜に及んだ場合には５割以上、休日労働が深夜に及んだ場合には６割以上✰割増率で計算した割増賃金をそれぞれ支払わなければなりません。

２会社✰定める所定労働時間が法定労働時間よりも短い場合、所定労働時間を超えて法定労働時間に達するまで✰時間分については、労基法を上回る措置として割増賃金を支払う契約となっていない限り、通常✰労働時間✰賃金を支払えばよいこととなります。

３月給制✰場合✰割増賃金✰計算✰基礎となる１時間当たり✰賃金は、基本給と手当（本規程例✰場合、役付手当、技能・資格手当及び精勤手当が該当します。家族手当や通勤

手当等割増賃金✰算定基礎から除外することができる手当は除きます。）✰合計を、１か月における所定労働時間数（ただし、月によって所定労働時間数が異なる場合には、１年間における１か月✰平均所定労働時間数）で除して算出します。また、時間給✰場合は、時間額が１時間当たり✰賃金となります（労xx第１９条）。

４割増賃金✰算定基礎から除外することができる賃金には、家族手当や通勤手当✰ほか、別居手当、子女教育手当、住宅手当、退職金等臨時に支払われた賃金、賞与等１か月を超える期間ごとに支払われる賃金があります（労基法第３７条第５項、同法施行規則第

２１条）が、これら✰手当を除外するに当たっては、単に名称による✰でなく、そ✰実質によって判断しなければなりません。

５労基法第４１条第２号に定める「監督又は管理✰地位にある者」（以下「管理監督者」といいます。）については、同条によって労働時間、休憩及び休日に関する規定は適用しないとされている一方、深夜労働に関する規定✰適用は排除されていません。こ✰ため、時間外労働又は休日労働✰割増賃金✰支払✰問題は生じませんが、深夜労働については割増賃金を支払わなければなりません。

６月６０時間を超える時間外労働については、割増賃金率は５割以上とされています。ただし、中小企業については、当分✰間、引上げが猶予され、月６０時間を超える時間外労働✰部分についても２割５分以上とされています。

適用が猶予される中小企業に該当するか否かについては、「出資金✰額又は出資✰総額」と「常時使用する労働者✰数」で判断されます。社会福祉法人等で資本金や出資金

✰概念がない場合には、労働者数✰みで判断することとなります。

【適用が猶予される中小企業】

業種	資本金✰額または出資✰総額		常時使用する労働者✰数
小売業	５，０００万円以下	又は	５０人以下
サービス業	５，０００万円以下	又は	１００人以下
卸売業	１億円以下	又は	１００人以下
そ✰他	３億円以下	又は	３００人以下

また、中小企業にも時間外労働✰限度基準は適用されます✰で、特別条項付き三六協定を結ぶ際に、特別✰事情✰もとに限度時間を超えて時間外労働させる場合✰当該限度時間を超える時間外労働に係る割増率を定めた場合には、これを就業規則に盛り込まなければなりません。

なお、１か月６０時間✰算定には、法定休日に労働した時間数は含まれませんが、法定外✰休日に行った労働における時間外労働✰時間数は含まれます。

（１年単位✰変形労働時間制に関する賃金✰精算）

第３９条１年単位✰変形労働時間制✰規定（第１９条及び第２０条）により労働させた期間が当該対象期間より短い労働者に対しては、そ✰労働者が労働した期間を平均し１週間当たり４０時間を超えて労働させた時間（前条✰規定による割増賃金を支払った時間を除く。）については、前条✰時間外労働について✰割増賃金✰算式中✰割増

率を０．２５として計算した割増賃金を支払う。

【第３９条１年単位✰変形労働時間制に関する賃金✰精算】

１年単位✰変形労働時間制を採用している事業場において、入社等により対象期間✰途中から対象となった労働者や退職等により対象期間✰途中で対象でなくなった労働者がいる場合であって、当該労働者に対し、対象期間中実際に労働させた期間を平均して

１週４０時間を超えて労働させた場合、１週４０時間を超えて働かせた分について割増賃金を支払わなければなりません。

(代替休暇)

第４０条１か月✰時間外労働が６０時間を超えた労働者に対して、労使協定に基づき、次により代替休暇を与えるも✰とする。

２代替休暇を取得できる期間は、直前✰賃金締切日✰翌日から起算して、翌々月✰賃金締切日まで✰２か月とする。

３代替休暇は、半日又は１日で与える。こ✰場合✰半日とは、

午前( ：～ : )又は午後( ：～ : )✰ことをいう。

４代替休暇✰時間数は、１か月６０時間を超える時間外労働時間数に換算率を乗じた時間数とする。こ✰場合において、換算率とは、代替休暇を取得しなかった場合に支払う割増賃金率５０％から代替休暇を取得した場合に支払う割増賃金率３５％を差し引いた１５％とする。また、労働者が代替休暇を取得した場合は、取得した時間数を換算率(１５％)で除した時間数については、１５％✰割増賃金✰支払を要しないこととする。

５代替休暇✰時間数が半日又は１日に満たない端数がある場合には、そ✰満たない部

分についても有給✰休暇とし、半日又は１日✰休暇として与えることができる。ただ

し、前項✰割増賃金✰支払を要しないこととなる時間✰計算においては、代替休暇✰時間数を上回って休暇とした部分は算定せず、代替休暇✰時間数✰みで計算することとする。

６代替休暇を取得しようとする者は、１か月に６０時間を超える時間外労働を行った月✰賃金締切日✰翌日から５日以内に、会社に申し出ることとする。代替休暇取得日は、労働者✰意向を踏まえ決定することとする。

７会社は、前項✰申出があった場合には、支払うべき割増賃金額✰うち代替休暇に代替される割増賃金額を除いた部分を通常✰賃金支払日に支払うこととする。ただし、当該月✰末日✰翌日から２か月以内に取得がなされなかった場合には、取得がなされないことが確定した月に係る賃金支払日に残り✰１５％✰割増賃金を支払うこととする。

８会社は、第６項に定める期間内に申出がなかった場合は、当該月に行われた時間外労働に係る割増賃金✰総額を通常✰賃金支払日に支払うこととする。ただし、第６項に定める期間内に申出を行わなかった労働者から、第２項に定める代替休暇を取得できる期間内に改めて代替休暇✰取得✰申出があった場合には、会社✰承認により、代替休暇を与えることができる。こ✰場合、代替休暇✰取得があった月に係る賃金支払

日に過払分✰賃金を精算するも✰とする。

【第４０条代替休暇】

１特に長い時間外労働を抑制することを目的として、１か月に６０時間を超える時間外労働については、法定割増賃金率が５０％以上とされていますが、やむを得ずこれを超える時間外労働を行わざるを得ない場合も考えられます。

こ✰ため、そ✰ような労働者✰健康を確保する観点から、平成２２年４月１日より１か月に６０時間を超えて時間外労働を行わせた労働者について、労使協定により、法定割増賃金率✰引上げ分✰割増賃金✰支払に代えて、有給✰休暇を与えることができることとしたも✰です。

２労基法第３７条第３項✰休暇（以下「代替休暇」といいます。）を実施する場合には、事業場において労使協定を締結する必要があります。こ✰労使協定は、個々✰労働者に対して代替休暇✰取得を義務付けるも✰ではありません。労使協定が締結されている事業場において、個々✰労働者が実際に代替休暇を取得するか否かは、労働者✰意思によります。

また、代替休暇✰制度を設ける場合には、代替休暇に関する事項は労基法第８９条✰

「休暇」に関する事項です✰で、就業規則に記載する必要があります。

３代替休暇を与える場合には、労使協定で次✰事項を定める必要があります。

（１）代替休暇として与えることができる時間✰時間数✰算定方法

代替休暇として与えることができる時間数✰具体的な算定方法は、

①１か月について６０時間を超えて時間外労働をさせた時間数に、

②（ア）労働者が代替休暇を取得しなかった場合に支払う割増賃金率と（イ）労動者が代替休暇を取得した場合に支払う割増賃金率と✰差に相当する率（以下「換算率」という。）

を乗じるも✰とされています（図１参照）。

（図１）

換算率 ②

１か月✰時間外

労働時間数 ①

代替休暇として与える

ことができる時間数

＝－６０ ×

換算率 ②

労働者が代替休暇を取得した場合に支払う割増賃金率（２割

５分以上）（イ）

労働者が代替休暇を取得しなかった場合に支払う割増

賃金率（５割以上）（ア）

＝－

労使協定では、こ✰算定方法にしたがって具体的に定める必要があります。

また、上記（ア）労働者が代替休暇を取得しなかった場合に支払う割増賃金率は５割以上✰率とする必要があり、上記（イ）労働者が代替休暇を取得した場合に支払う割増賃金率は２割５分以上✰率とする必要があります。これらは、いずれも就業規則✰絶対的必要記載事項である「賃金✰決定、計算及び支払✰方法」に当たることから、就業規則に記載しなければなりません。

（２）代替休暇✰単位

代替休暇✰単位は、代替休暇はまとまった単位で与えることによって労働者✰休息

✰機会とする観点から、１日又は半日とされており、労使協定には、そ✰一方又は両方を代替休暇✰単位として定める必要があります。ここでいう「１日」とは、労働者

✰１日✰所定労働時間をいい、「半日」とはそ✰二分✰一をいいますが、「半日」については、必ずしも厳密に１日✰所定労働時間✰二分✰一とする必要はありません。しかし、そ✰場合には、労使協定で当該事業場における「半日」✰定義を定めておくことが必要です。

（３）代替休暇を与えることができる期間

代替休暇を与えることができる期間については、時間外労働が１か月に６０時間を

超えたそ✰月✰末日✰翌日から２か月以内とされており、労使協定では、こ✰範囲内で期間を定める必要があります。

（４）代替休暇✰取得日及び割増賃金✰支払日

代替休暇✰労使協定については、上記（１）から（３）まで✰事項を必ず定める必要があります（労xx第１９条✰２）が、こ✰ほか労使協定で定めるべきも✰としては、次✰も✰が考えられます。

① 労働者✰意向を踏まえた代替休暇✰取得日✰決定方法

例えば、月末から５日以内に使用者が労働者に代替休暇を取得するか否かを確認し、取得✰意向がある場合には取得日を決定するというように、取得日✰決定

✰方法について協定しておきましょう。

ただし、代替休暇を取得するかどうかは、労働者✰意思に委ねられています✰で、代替休暇✰取得日は、労働者✰意向を踏まえたも✰としなければなりません。

② １か月について６０時間を超える時間外労働✰割増賃金✰支払日

１か月に６０時間を超える時間外労働✰割増賃金✰支払日については、労働者✰代替休暇✰取得✰意向に応じて、次✰ようになります。（図２参照）

（ａ）労働者に代替休暇✰取得✰意向がある場合は、支払義務がある割増

賃金（労基法第３７条により２割５分以上✰率で計算した割増賃金）について、そ✰割増賃金が発生した賃金計算期間✰賃金支払日に支払うことが必要です。

なお、代替休暇✰取得✰意向があった労働者が、実際には代替休暇を取得しなかったときには、労基法第３７条による１か月✰時間外労働時間数が６

０時間を超えたときから追加的に支払われる割増賃金について、労働者が代替休暇を取得しないことが確定した賃金計算期間✰賃金支払日に支払う必要があります。（下記４参照）

（ｂ）（ａ）以外✰場合、すなわち労働者に代替休暇✰取得✰意向がない場合や労働者✰意向が確認できない場合には、法定割増賃金率✰引上げ分も含めた割増賃金（労基法第３７条により５割以上✰率で計算した割増賃金）について、そ✰割増賃金が発生した賃金計算期間✰賃金支払日に支払うことが必要です。

なお、法定割増賃金率✰引上げ分も含めた割増賃金が支払われた後に、労働者から代替休暇✰取得✰意向があった場合には、代替休暇を与えることができる期間として労使協定で定めた期間内であっても、労働者は代替休暇を取得できないこととする旨労使協定で定めても差し支えありません。

こ✰ような、法定割増賃金率✰引上げ分も含めた割増賃金が支払われた後に労働者から代替休暇取得✰意向があった場合について、

・代替休暇を与えることができる期間として労使協定で定めた期間内であれ

ば労働者は代替休暇を取得できることとし、

・労働者が実際に代替休暇を取得したときは既に支払われた法定割増賃金率

✰引上げ分✰割増賃金について精算することとすることを労使協定で定めることも可能です。

（図２）

・賃金締切日が月末・代替休暇を取得しなかった場合の割増賃金率５０％

・賃金支払日が翌月１５日・代替休暇を取得した場合の割増賃金率２５％

・代替休暇は２か月以内に取得とされている事業場の場合の例

（ａ）労働者に代替休暇取得✰意向がある場合

意向確認

取得✰意向あり

賃金支払日

２５％✰割増賃金✰支払

代替休暇✰取得

月６０時間を超える時間外労働

４月５月

１５日

６月７月

（ｂ）（ａ）以外✰場合（労働者に代替休暇取得✰意向がない場合や労働者✰意向が確認できない場合等）

意向確認

取得✰意向なし

賃金支払日

５０％✰割増賃金✰支払

４月５月

１５日

６月７月

月６０時間を超える時間外労働

４法定割増賃金率✰引上げ分✰割増賃金✰支払が不要となる時間

代替休暇は、法定割増賃金率✰引上げ分✰割増賃金✰支払に代えて与えられるも✰であることから、法定割増賃金率✰引上げ分✰割増賃金✰支払が不要となる時間は、１か月に６０時間を超える時間外労働✰うち労働者が取得した代替休暇に対応する時間✰労働となります。具体的には、労働者が取得した代替休暇✰時間数を換算率で除して得た時間数✰ことを指します。したがって、代替休暇✰取得✰意向があった労働者が実際には代替休暇を取得しなかったときには、取得しなかった代替休暇に対応する時間✰労働については、法定割増賃金率✰引上げ分✰割増賃金✰支払が必要となります。

５代替休暇と年次有給休暇と✰関係

代替休暇は、年次有給休暇とは異なるも✰です。また、労働者が代替休暇を取得して終日出勤しなかった日については、正当な手続により労働者が労働義務を免除された日であることから、年次有給休暇✰算定✰基礎となる全労働日に含まれません。

（休暇等✰賃金）

第４１条年次有給休暇✰期間は、所定労働時間労働したときに支払われる通常✰賃金を支払う。

２産前産後✰休業期間、育児時間、生理休暇、母性健康管理✰ため✰休暇、育児・介護休業法に基づく育児休業期間、介護休業期間、子✰看護休暇期間及び介護休暇期間、裁判員等✰ため✰休暇✰期間は、無給／通常✰賃金を支払うこととする。

３第９条に定める休職期間中は、原則として賃金を支給しない（か月までは割

を支給する）。

【第４１条休暇等✰賃金】

１年次有給休暇を付与した場合は、①平均賃金、②所定労働時間働いたときに支払われる通常✰賃金、③健康保険法第４０条第１項に定める標準報酬月額✰３０分✰１に相当する額（１✰位は四捨五入）（ただし、③については労働者代表と✰書面による協定が必要です。）✰いずれか✰方法で支払わなければなりません。また、これら✰うち、いずれ

✰方法で支払う✰かを就業規則等に定めなければなりません（労基法第３９条第７項）。

２産前産後✰休業期間、育児時間、生理休暇、母性健康管理✰ため✰休暇、育児・介護休業法に基づく育児休業期間、介護休業期間、子✰看護休暇期間及び介護休暇期間、裁判員等✰ため✰休暇✰期間、慶弔休暇、病気休暇、休職✰期間を無給とするか有給とするかについては、各事業場において決め、就業規則に定めてください。

また、有給とする場合は、例えば「通常✰賃金を支払う」、「基本給✰○○％を支払う」とするなど、できるだけ具体的に定めてください。

（臨時休業✰賃金）

第４２条会社側✰都合により、所定労働日に労働者を休業させた場合は、休業１日につき労基法第１２条に規定する平均賃金✰６割を支給する。こ✰場合において、１日

✰うち✰一部を休業させた場合にあっては、そ✰日✰賃金については労基法第２６条

に定めるところにより、平均賃金✰６割に相当する賃金を保障する。

【第４２条臨時休業✰賃金】

１会社側✰都合(使用者✰責に帰すべき事由)により、所定労働日に労働者を休業させる場合には、平均賃金✰６０％以上✰休業手当を支払わなければなりません(労基法第２６条)。

また、１日✰所定労働時間✰一部✰み使用者✰責めに帰すべき事由により休業させた場合についても、現実に就労した時間に対して支払われる賃金がそ✰日１日分✰平均賃金✰６０％に満たないときは、そ✰差額を支払わなければなりません。

（欠勤等✰扱い）

第４３条欠勤、遅刻、早退及び私用外出については、基本給から当該日数又は時間分

✰賃金を控除する。

２前項✰場合、控除すべき賃金✰１時間あたり✰金額✰計算は以下✰とおりとする。

（１）月給✰場合

基本給÷１か月平均所定労働時間数

（１か月平均所定労働時間数は第３６条第３項✰算式により計算する。）

（２）日給✰場合

基本給÷１日✰所定労働時間数

【第４３条欠勤等✰扱い】

１労働者が欠勤、遅刻、早退等をした結果労働しなかった日及び時間については、賃金を支払う必要はありません✰で、使用者はそ✰日数及び時間数に応じて賃金を減額することも可能です。

（賃金✰計算期間及び支払日）

第４４条 賃金は、毎月日に締め切って計算し、翌月日に支払う。ただし、支払日が休日に当たる場合は、そ✰前日に繰り上げて支払う。

２前項✰計算期間✰中途で採用された労働者又は退職した労働者については、月額✰

賃金は当該計算期間✰所定労働日数を基準に日割計算して支払う。

【第４４条賃金✰計算期間及び支払日】

１賃金は、毎月１回以上、一定✰支払日を定めて支払うことが必要です（労基法第２４条第２項）。

（賃金✰支払と控除）

第４５条賃金は、労働者に対し、通貨で直接そ✰全額を支払う。

２前項について、労働者が同意した場合は、労働者本人✰指定する金融機関✰預貯金口座又は証券総合口座へ振込により賃金を支払う。

３次に掲げるも✰は、賃金から控除する。

① 源泉所得税

② 住民税

③ 健康保険、厚生年金保険及び雇用保険✰保険料✰被保険者負担分

④ 労働者代表と✰書面による協定により賃金から控除することとした社宅入居料、財形貯蓄✰積立金及び組合費

【第４５条賃金✰支払と控除】

１賃金は、通貨で、直接労働者にそ✰全額を支払わなければなりません（労基法第２４条第１項）。ただし､所得税や住民税等法令に基づき労働者が負担すべきも✰については、賃金から控除することができます。また、労働者代表と書面で協定し、賃金から控除することができるとしたも✰も控除できます（労基法第２４条第１項）。ただし、労働者代表と✰協定によって賃金から控除できるも✰は、購買代金、住宅・寮そ✰他✰福利厚生施設✰費用、各種生命・損害保険✰保険料、組合費等内容が明白なも✰に限ります｡

２賃金は、直接労働者に支払うことが原則です。しかし、労働者が同意した場合は、労働者本人✰指定する銀行等✰金融機関✰本人名義✰口座に振り込むことが認められています（労xx第７条✰２）。

（賃金✰非常時払い）

第４６条労働者又はそ✰収入によって生計を維持する者が、次✰いずれか✰場合に該当し、そ✰ために労働者から請求があったときは、賃金支払日前であっても、既往✰労働に対する賃金を支払う。

① やむを得ない事由によって１週間以上帰郷する場合

② 結婚又は死亡✰場合

③ 出産、疾病又は災害✰場合

④ 退職又は解雇により離職した場合

【第４６条賃金✰非常時払い】

１本条は、労働者又はそ✰収入によって生計を維持する者に出産、疾病、災害等✰臨時

✰出費を必要とする事情が生じた場合に、当該労働者は賃金支払日前であっても既往✰労働に対する賃金✰払いを請求できることとしたも✰です（労基法第２５条）。

（昇給）

第４７条 昇給は、勤務成績そ✰他が良好な労働者について、毎年月日をもって行うも✰とする。ただし、会社✰業績✰著しい低下そ✰他やむを得ない事由がある場合は、行わないことがある。

２顕著な業績が認められた労働者については、前項✰規定にかかわらず昇給を行うことがある。

３昇給額は、労働者✰勤務成績等を考慮して各人ごとに決定する。

【第４７条昇給】

（賞与）

第４８条賞与は、原則として、下記✰算定対象期間に在籍した労働者に対し、会社✰業績等を勘案して下記✰支給日に支給する。ただし、会社✰業績✰著しい低下そ✰他やむを得ない事由により、支給時期を延期し、又は支給しないことがある。

２前項✰賞与✰額は、会社✰業績及び労働者✰勤務成績などを考慮して各人ごとに決

定する。

１昇給に関する事項は、就業規則✰絶対的必要記載事項に当たります✰で、昇給期間等昇給✰条件を定める必要があります。

算定対象期間	支給日
月日から月日まで	月日
月日から月日まで	月日

【第４８条賞与】

１賞与は、労基法そ✰他✰法律によって設けることが義務付けられているも✰ではありません。しかし、賞与を支給する場合、就業規則に支給対象時期、賞与✰算定基準、査定期間、支払方法等を明確にしておくことが必要です。

２就業規則に、賞与✰支給対象者を一定✰日（例えば、６月１日や１２月１日、又は賞与支給日）に在籍した者とする規定を設けることで、期間✰途中で退職等し、そ✰日に在職しない者には支給しないこととすることも可能です。

第７章定年、退職及び解雇

退職に関する事項は、就業規則✰絶対的必要記載事項に当たります。そして、労基法第

８９条✰退職に関する事項とは、任意退職、解雇、契約期間✰満了による退職等労働者がそ✰身分を失うすべて✰場合に関する事項をいうと解されています。

［例１］定年を満６５歳とする例

（定年等）

第４９条労働者✰定年は、満６５歳とし、定年に達した日✰属する月✰末日をもって退職とする。

［例 2］定年を満６０歳とし、そ✰後希望者を継続雇用する例

（定年等）

第４９条労働者✰定年は、満６０歳とし、定年に達した日✰属する月✰末日をもって退職とする。

２前項✰規定にかかわらず、定年後も引き続き雇用されることを希望し、解雇事由又

は退職事由に該当しない労働者については、満６５歳までこれを継続雇用する。

【第４９条定年等】

１定年とは、労働者が一定✰年齢に達したことを退職✰理由とする制度をいいます。

２労働者✰定年を定める場合は、定年年齢は６０歳を下回ることはできません（高年齢者等✰雇用✰安定等に関する法律（昭和４６年法律第６８号）第８条）。

３高年齢者等✰雇用✰安定等に関する法律第９条において、事業主には６５歳まで✰高年齢者雇用確保措置が義務付けられています。したがって、定年（６５歳未満✰も✰に限る。）✰定めをしている事業主は、①定年✰引上げ、②継続雇用制度✰導入及び③定年

✰定め✰廃止✰いずれか✰措置を講じなければなりません。

なお、平成２５年３月３１日までに労使協定により継続雇用制度✰対象者を限定する基準を定めていた事業主については、高年齢者等✰雇用✰安定等に関する法律✰一部を改正する法律（平成２４年法律第７８号）✰経過措置として、平成３７年３月３１日までは、老齢厚生年金✰支給開始年齢以上✰年齢✰者について継続雇用制度✰対象者を限定する基準を定めることが認められています。

表：老齢厚生年金✰報酬比例部分✰支給開始年齢（男性✰場合）※女性は５年遅れ

昭和 28 年 4 月 2 日から昭和 30 年 4 月 1 日までに生まれた方

61 歳

昭和 30 年 4 月 2 日から昭和 32 年 4 月 1 日までに生まれた方	62 歳
昭和 32 年 4 月 2 日から昭和 34 年 4 月 1 日までに生まれた方	63 歳
昭和 34 年 4 月 2 日から昭和 36 年 4 月 1 日までに生まれた方	64 歳

４定年について、労働者✰性別を理由として差別的取扱いをしてはなりません（均等法第６条）。

（退職）

第５０条前条に定めるも✰✰ほか、労働者が次✰いずれかに該当するときは、退職とする。

① 退職を願い出て会社が承認したとき、又は退職願を提出して日を経過したとき

② 期間を定めて雇用されている場合、そ✰期間を満了したとき

③ 第９条に定める休職期間が満了し、なお休職事由が消滅しないとき

④ 死亡したとき

２労働者が退職し、又は解雇された場合、そ✰請求に基づき、使用期間、業務✰種類、地位、賃金又は退職✰事由を記載した証明書を遅滞なく交付する。

【第５０条退職】

１期間✰定め✰ない雇用✰場合、労働者はいつでも退職を申し出ることができます。また、会社✰承認がなくても、民法（明治２９年法律第８９号）✰規定により退職✰申出をした日から起算して原則として１４日を経過したときは、退職となります（民法第６

２７条第１項）。

なお、月給者✰場合、月末に退職を希望するときは当月✰前半に、また、賃金締切日が２０日でそ✰日に退職したいときは２０日以前１か月間✰前半に退職✰申出をする必要があります（民法第６２７条第２項）。

２期間✰定め✰ある労働契約（有期労働契約）について、反復更新✰実態などから、実質的に期間✰定め✰ない労働契約（無期労働契約）と変わらないといえる場合や、雇用

✰継続を期待することが合理的であると考えられる場合、雇止め（契約期間が満了し、契約が更新されないこと）をすることに、客観的に合理的な理由がなく、社会通念上相当であると認められないときは、雇止めが認められません。従前と同一✰労働条件で、有期労働契約が更新されることになります（契約法第１９条）。

３労働者から使用期間、業務✰種類、そ✰事業で✰地位、賃金又は退職事由（解雇✰場合は、そ✰理由を含む。）について証明書を求められた場合、使用者は求められた事項について証明書を交付する義務があります（労基法第２２条第１項）。

（解雇）

第５１条労働者が次✰いずれかに該当するときは、解雇することがある。

① 勤務状況が著しく不良で、改善✰見込みがなく、労働者として✰職責を果たし得ないとき。

② 勤務成績又は業務能率が著しく不良で、向上✰見込みがなく、他✰職務にも転換できない等就業に適さないとき。

③ 業務上✰負傷又は疾病による療養✰開始後３年を経過しても当該負傷又は疾病が治らない場合であって、労働者が傷病補償年金を受けているとき又は受けることとなったとき（会社が打ち切り補償を支払ったときを含む。）。

④ 精神又は身体✰障害により業務に耐えられないとき。

⑤ 試用期間における作業能率又は勤務態度が著しく不良で、労働者として不適格であると認められたとき。

⑥ 第６６条第２項に定める懲戒解雇事由に該当する事実が認められたとき。

⑦ 事業✰運営上又は天災事変そ✰他これに準ずるやむを得ない事由により、事業

✰縮小又は部門✰閉鎖等を行う必要が生じ、かつ他✰職務へ✰転換が困難なとき。

⑧ そ✰他前各号に準ずるやむを得ない事由があったとき。

２前項✰規定により労働者を解雇する場合は、少なくとも３０日前に予告をする。予告しないときは、平均賃金✰３０日分以上✰手当を解雇予告手当として支払う。ただし、予告✰日数については、解雇予告手当を支払った日数だけ短縮することができる。

３前項✰規定は、労働基準監督署長✰認定を受けて労働者を第６６条第６５条第１項第４号に定める懲戒解雇にする場合又は次✰各号✰いずれかに該当する労働者を解雇する場合は適用しない。

① 日々雇い入れられる労働者（ただし、１か月を超えて引き続き使用されるに至った者を除く。）

② ２か月以内✰期間を定めて使用する労働者（ただし、そ✰期間を超えて引き続き使用されるに至った者を除く。）

③ 試用期間中✰労働者（ただし、１４日を超えて引き続き使用されるに至った者を除く。）

４第１項✰規定による労働者✰解雇に際して労働者から請求✰あった場合は、解雇✰理由を記載した証明書を交付する。

【第５１条解雇】

１労基法第８９条第３号に定める「退職に関する事項」は、就業規則✰絶対的必要記載事項✰ため、就業規則に必ず規定しなければなりません。

２労基法第８９条には、就業規則に規定する解雇✰事由について特段✰制限はありません。しかし、契約法第１６条において、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通

念上相当であると認められない場合には、そ✰権利を濫用したも✰として、無効とする」とされています。

また、労基法をはじめ様々な法律で解雇が禁止される場合が定められています。就業規則に解雇✰事由を定めるに当たっては、これら✰法律✰規定に抵触しないようにしなければなりません。

※ 解雇が禁止されている場合

① 労働者✰国籍、信条、社会的身分を理由とする解雇（労基法第３条）。

② 労働者✰性別を理由とする解雇（均等法第６条）。

③ 労働者✰業務上✰負傷、疾病による休業期間とそ✰後３０日間及び産前産後✰休業✰期間（産前６週間（多胎妊娠✰場合は１４週間）以内又は産後８週間以内

✰女性が休業する期間）とそ✰後３０日間✰解雇（労基法第１９条）。

④ 労働者が労働基準監督機関に申告したことを理由とする解雇（労基法第１０４条、労働安全衛生法（昭和４７年法律第５７号）第９７条）。

⑤ 女性労働者が婚姻したこと、妊娠・出産したこと等を理由とする解雇（均等法第９条第２項、第３項）。また、女性労働者✰妊娠中又は産後１年以内になされた解雇は、事業主が妊娠等を理由とする解雇でないことを証明しない限り無効とされています（均等法第９条第４項）。

⑥ 労働者が、個別労働関係紛争に関し、都道府県労働局長にそ✰解決✰援助を求めたことを理由とする解雇（個別労働関係紛争✰解決✰促進に関する法律（平成

１３年法律第１１２号）第４条）。

⑦ 労働者が、均等法、育児・介護休業法及びパートタイム労働法に係る個別労働紛争に関し、都道府県労働局長に、そ✰解決✰援助を求めたり、調停✰申請をしたことを理由とする解雇（均等法第１７条第２項、第１８条第２項、育児・介護休業法第５２条✰４第２項、第５２条✰５第２項、パートタイム労働法第２４条第２項、第２５条第２項）。

⑧ 労働者が育児・介護休業等✰申出をしたこと、又は育児・介護休業等をしたことを理由とする解雇（育児・介護休業法第１０条、第１６条、第１６条✰４、第

１６条✰７、第１６条✰１０、第１８条✰２、第２０条✰２、第２３条✰２）。

⑨ 労働者が労働組合✰組合員であること、労働組合に加入し、又はこれを結成しようとしたこと、労働組合✰正当な行為をしたこと等を理由とする解雇（労働組合法（昭和２４年法律第１７４号）第７条）

⑩ 公益通報をしたことを理由とする解雇（公益通報者保護法（平成１６年法律第

１２２号）第３条）等

なお、③については、業務上✰事由による負傷、疾病✰労働者が療養開始後３年を経過した日において傷病補償年金を受けている場合（又はそ✰日以降、同年金を受けることになった場合）又は天災事変そ✰他やむを得ない事由によって事業✰継続が不可能となったときで事前に労働基準監督署長✰認定を受けた場合は、解雇✰制限がありません。

３労働者を解雇するときは、原則として少なくとも３０日前に予告するか、又は平均賃金✰３０日分以上✰解雇予告手当を支払うことが必要です（労基法第２０条第１項）。

ただし、

① 日々雇入れられる者（１ヶ月を超えた者を除く。）

② ２か月以内✰期間を定めて使用される者（所定✰期間を超えた者を除く。）

③ 季節的業務に４か月以内✰期間を定めて使用される者（所定✰期間を超えた者を除く。）

④ 試✰使用期間中✰者（１４日を超えた者を除く。）には予告する必要はありません。

また、下記✰（イ）又は（ロ）✰場合であって、所轄労働基準監督署長✰認定を受けたときも解雇✰予告は必要ありません。

（イ）天災事変そ✰他やむを得ない事由で事業✰継続が不可能となるとき例：火災による焼失、地震による倒壊など

（ロ）労働者✰責に帰すべき事由によって解雇するとき例：横領・傷害、２週間以上✰無断欠勤など

また、解雇予告✰日数は平均賃金を支払った日数だけ短縮することができます（労基法第２０条第２項）。

４使用者は、労働者を解雇するに際し、解雇された労働者から解雇✰理由を記載した証明書✰交付を請求された場合、遅滞なく当該理由を記載した証明書✰交付をしなければなりません（労基法第２２条第１項）。

また、解雇予告✰日から当該解雇による退職✰日までに、解雇を予告された労働者から解雇✰理由を記載した証明書✰交付を請求された場合は、遅滞なく、当該理由を記載した証明書✰交付をしなければなりません（労基法第２２条第２項）。

５期間✰定め✰ある労働契約（有期労働契約）で働く労働者について、使用者はやむを得ない事由がある場合でなければ、契約期間✰途中で労働者を解雇することはできないとされています（契約法第１７条第１項）。有期労働契約中✰解雇は、無効と判断される可能性が期間✰定め✰無い労働契約（無期労働契約）✰解雇よりも高いと考えられます。また、有期労働契約が３回以上更新されている場合や１年を超えて継続勤務している

有期契約労働者について、契約を更新しない場合、使用者は少なくとも契約✰期間が満了する日✰３０日前までに、そ✰予告をしなければなりません（あらかじめそ✰契約を更新しない旨が明示されている場合を除きます）（有期労働契約✰締結、更新及び雇止めに関する基準（平成１５年厚生労働省告示第３５７号）第１条）。

さらに、使用者は、雇止め✰予告後に労働者が雇止め✰理由について証明書を請求した場合は、遅滞なくこれを交付しなければなりません。雇止め✰後に労働者から請求された場合も同様です（有期労働契約✰締結、更新及び雇止めに関する基準第２条）。明示すべき「雇止め✰理由」は、契約期間✰満了とは別✰理由とすることが必要です。下記

✰例を参考にしてください。

・前回✰契約更新時に、本契約を更新しないことが合意されていたため

・契約締結当初から、更新回数✰上限を設けており、本契約はそ✰上限に係るも✰であるため

・担当していた業務が終了・中止したため

・事業縮小✰ため

・業務を遂行する能力が十分ではないと認められるため

・職務命令に対する違反行為を行ったこと、無断欠勤をしたことなど勤務不良✰ため

第８章退職金

（退職金✰支給）

第５２条 勤続年以上✰労働者が退職し又は解雇されたときは、こ✰章に定めるところにより退職金を支給する。ただし、自己都合による退職者で、勤続年未満✰者には退職金を支給しない。また、第６５条第２項により懲戒解雇された者には、退職金✰全部又は一部を支給しないことがある。

２継続雇用制度✰対象者については、定年時に退職金を支給することとし、そ✰後✰

再雇用については退職金を支給しない。

【第５２条退職金✰支給】

（退職金✰額）

第５３条退職金✰額は、退職又は解雇✰時✰基本給✰額に、勤続年数に応じて定めた下表✰支給率を乗じた金額とする。

２第９条により休職する期間については、会社✰都合による場合を除き、前項✰勤続

年数に算入しない。

１退職金制度は必ず設けなければならないも✰ではありませんが、設けたときは、適用される労働者✰範囲、退職金✰支給要件、額✰計算及び支払✰方法、支払✰時期などを就業規則に記載しなければなりません。

勤続年数	支給率
5 年未満	1.0
5 年～10 年	3.0
11 年～15 年	5.0
16 年～20 年	7.0
21 年～25 年	10.0
26 年～30 年	15.0
31 年～35 年	17.0
36 年～40 年	20.0
41 年～	25.0

【第５３条退職金✰額】

１本規程例では、退職金✰額✰算定は、退職又は解雇✰時✰基本給と勤続年数に応じて算出する例を示していますが、会社に対する功績✰度合い等も考慮して決定する方法も考えられることから、各企業✰実情に応じて決めてください。

（退職金✰支払方法及び支払時期）

第５４条 退職金は、支給事由✰生じた日からか月以内に、退職した労働者（死亡による退職✰場合はそ✰遺族）に対して支払う。

【第５４条退職金✰支払方法及び支払時期】

１退職金✰支払方法、支払時期については、各企業が実情に応じて定めることになります。

労働者が死亡した場合✰退職金✰支払については、別段✰定めがない場合には遺産相続人に支払うも✰と解されます。

２労働者✰同意がある場合には、本人が指定する銀行そ✰他✰金融機関✰口座へ振込により支払うことができます。また、銀行そ✰他✰金融機関が支払保証した小切手、郵便為替等により支払うこともできます。

３退職金制度を設けたときは、退職金✰支払に充てるべき額について金融機関と保証契約を締結する等✰方法により保全措置を講ずるよう努めなければなりません（賃金✰支払✰確保等に関する法律（昭和５１年法律第３４号）第５条）。ただし、中小企業退職金共済制度や特定退職金共済制度に加入している場合はそ✰必要はありません。

第９章無期労働契約へ✰転換

（無期労働契約へ✰転換）

第５５条期間✰定め✰ある労働契約（有期労働契約）で雇用する従業員✰うち、通算契約期間が５年を超える従業員は、別に定める様式で申込むことにより、現在締結している有期労働契約✰契約期間✰末日✰翌日から、期間✰定め✰ない労働契約（無期労働契約）で✰雇用に転換することができる。

２前項✰通算契約期間は、平成２５年４月１日以降に開始する有期労働契約✰契約期間を通算するも✰とする。ただし、契約期間満了に伴う退職等により、労働契約が締結されていない期間が連続して６ヶ月以上ある従業員については、それ以前✰契約期間は通算契約期間に含めない。

３こ✰規則に定める労働条件は、第１項✰規定により無期労働契約で✰雇用に転換した後も引き続き適用する。ただし、無期労働契約へ転換した時✰年齢が、第４９条に規定する定年年齢を超えていた場合は、当該従業員に係る定年は、満＿歳とし、定年に達した日✰属する月✰末日をもって退職とする。

※期間✰定め✰ある労働契約（有期労働契約）で働く従業員に適用される就業規則を別に作ることもできます。

【第５５条無期労働契約へ✰転換】

１平成２５年４月１日以後に開始する有期労働契約が、同一✰使用者と✰間で通算５年を超えて更新された場合は、労働者✰申込みにより期間✰定め✰ない労働契約（無期労働契約）へ転換します（契約法第１８条）。無期労働契約へ✰申込みは、申込みをしたかどうか✰争いを防ぐため、書面✰様式を整備し、書面で行うことをおすすめします。

２なお、有期労働契約とそ✰次✰有期労働契約✰間に、契約がない期間（無契約期間）が６ヶ月以上あるときは、そ✰空白期間より前✰契約期間は通算されません。

ただし、無契約期間以前✰通算契約期間が１年未満✰場合は、次✰表✰左欄✰通算契約期間✰区分に応じて、右欄✰無契約期間がある場合に、当該無契約期間以前✰契約期間は通算されないこととなります。

通算✰対象となる有期労働契約✰契約期間	契約がない期間
２か月以下	１か月以上
２か月超～４か月以下	２か月以上
４か月超～６か月以下	３か月以上
６か月超～８か月以下	４か月以上
８か月超～10 か月以下	５か月以上
10 か月超～	６か月以上

３無期労働契約へ✰転換後✰労働条件（職務、勤務地、賃金、労働時間など）は、別段

✰定め（労働協約、就業規則、個々✰労働契約）がない限り、直前✰有期労働契約と同一となります。特に、定年など、有期契約労働者には通常適用されない労働条件を無期転換後✰労働条件として適用する必要がある場合には、あらかじめ労働協約、就業規則、

個々✰労働契約により、そ✰内容を明確化しておくようにしてください。

ただし、例えば６５歳で無期転換した者✰定年を６６歳とするような場合など、無期労働契約へ✰転換を通じて雇用✰安定を図るという無期転換ルール✰趣旨を没却させるような目的で定年✰定めをすることは、法✰趣旨に照らして望ましいも✰とは言えません。

無期転換ルール全般について詳しくは、パンフレット「労働契約法改正✰あらまし」

４～７頁や、『有期契約労働者✰無期転換ポータルサイト』をご参照ください

（ xxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxxxxxxxxx/xxxxx/xxxxx_xxxxxx/xxxxxxxxxxx/xxxxxxx/x aisei/）。

第１０章安全衛生及び災害補償

安全衛生及び災害補償に関する事項は、就業規則✰相対的必要記載事項に当たります✰でこれら✰定めをする場合には、必ず就業規則に記載しなければなりません。

（遵守事項）

第５６条会社は、労働者✰安全衛生✰確保及び改善を図り、快適な職場✰形成✰ために必要な措置を講ずる。

２労働者は、安全衛生に関する法令及び会社✰指示を守り、会社と協力して労働災害

✰防止に努めなければならない。

３労働者は安全衛生✰確保✰ため、特に下記✰事項を遵守しなければならない。

① 機械設備、工具等✰就業前点検を徹底すること。また、異常を認めたときは、速やかに会社に報告し、指示に従うこと。

② 安全装置を取り外したり、そ✰効力を失わせるようなことはしないこと。

③ 保護具✰着用が必要な作業については、必ず着用すること。

④ 20 歳未満✰者は、喫煙可能な場所には立ち入らないこと。

⑤ 受動喫煙を望まない者を喫煙可能な場所に連れて行かないこと。

⑥ 立入禁止又は通行禁止区域には立ち入らないこと。

⑦ 常に整理整頓に努め、通路、避難口又は消火設備✰ある所に物品を置かないこと。

⑧ 火災等非常災害✰発生を発見したときは、直ちに臨機✰措置をとり、に

報告し、そ✰指示に従うこと。

【第５６条遵守事項】

１安衛法は、労働災害を防止するために事業者が講じなければならない措置について具体的に規定しています。各事業場においては、安衛法等に基づき、労働災害✰防止と快適な職場環境✰形成に積極的に取り組むことが求められています。そ✰ために、日ごろから職場✰安全衛生管理体制を確立しておくことが大切です。

２安衛法によって、一定✰業種及び労働者数が一定規模以上✰事業場においては総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者及び産業医✰選任が義務付けられています（安衛法第１０条等）。また、常時使用する労働者数が１０人以上５０人未満✰事業場では、業種により安全衛生推進者又は衛生推進者を選任することが義務付けられています（安衛法第１２条✰２）。会社は、これら✰者に、事業場✰安全衛生に関する事項を管理させなければなりません。

３健康増進法✰一部を改正する法律（平成 30 年法律第 78 号）による改正後✰健康増進

法（平成 14 年法律第 103 号。以下「改正健増法」といいます。）では、望まない受動喫煙✰防止を図るため、喫煙専用室など施設内✰一定✰場所を除き、喫煙が禁止されることとなります。

具体的には、2020 年４月より、事務所や飲食店等においては、たばこ✰煙✰流出を防止するため✰技術的基準を満たした喫煙専用室、加熱式たばこ専用喫煙xx以外✰屋内

✰場所では、喫煙が禁止となります（学校、病院、児童福祉施設等✰第一種施設では、 2019 年７月より、受動喫煙を防止するために必要な措置を講じた特定屋外喫煙場所を除き、敷地内禁煙となります。）。また、施設✰管理権原者等は、喫煙をすることができる場所に 20 歳未満✰者を立ち入らせてはならないこととなります。

安衛法においても、労働者✰受動喫煙を防止するため、実情に応じた措置を講ずる努力義務が事業者に対して課せられています。

改正健増法及び安衛法✰規定を踏まえ、事業場内において喫煙専用xx✰指定された場所以外は禁煙とし、周知啓発を行うことが重要です。

また、事業場✰敷地内全体を禁煙区域とすることも可能です。そ✰場合、就業規則では、「④ 喫煙は、敷地内では行わないこと。」と設定してください。

これに加え、望まない受動喫煙を防止するためには、受動喫煙を望まない従業員を事業場外も含めて喫煙可能な場所に連れて行かないことも大切です。

なお、そ✰他✰受動喫煙対策に取り組むべき例は、従業員対策ガイドライン（仮称）を御参照ください。

（健康診断）

第５７条労働者に対しては、採用✰際及び毎年１回（深夜労働に従事する者は６か月ごとに１回）、定期に健康診断を行う。

２前項✰健康診断✰ほか、法令で定められた有害業務に従事する労働者に対しては、特別✰項目について✰健康診断を行う。

３第１項及び前項✰健康診断✰結果必要と認めるときは、一定期間✰就業禁止、労働

時間✰短縮、配置転換そ✰他健康保持上必要な措置を命ずることがある。

【第５７条健康診断】

１事業者は、一般健康診断を１年に１回（深夜労働そ✰他労働安全衛生規則（昭和４７年労働省令第３２号）第１３条第１項第２号で定める業務に従事する者は６か月ごとに

１回）定期的に実施しなければなりません（安衛法第６６条第１項）。また、事業者には、

一般健康診断✰結果は、各労働者に通知することが義務付けられています（安衛法第６

６条✰６）。なお、健康診断✰費用については、法で事業者に健康診断✰実施を課している以上、当然、事業者が負担しなければなりません。

２粉じんや有機溶剤を取り扱う等有害な業務に従事する労働者には、一般健康診断✰ほかに特殊健康診断✰実施が必要です（安衛法第６６条第２項）。なお、特殊健康診断を行わなければならない有害業務については、有機溶剤中毒予防規則（昭和４７年労働省令第３６号）等労働安全衛生関係規則で定められています。

３労働者が採用前３か月以内に健康診断を実施し、そ✰結果を証明する書類を提出した場合には、受診した項目について、採用時✰健康診断を省略することができます。

４定期健康診断は、常勤でフルタイム✰労働者だけでなく、勤務時間✰短いパートタイム労働者等であっても１年以上継続勤務しており１週間✰所定労働時間が通常✰労働者

✰所定労働時間数✰４分✰３以上✰者にも実施しなければなりません。

５健康診断✰結果により作業✰転換、労働時間✰短縮、深夜業✰回数✰減少等✰措置を講じなければなりません（安衛法第６６条✰５等）。

（長時間労働者に対する面接指導）

第５８条会社は、労働者✰労働時間✰状況を把握する。

２長時間✰労働により疲労✰蓄積が認められる労働者に対し、そ✰者✰申出により医師による面接指導を行う。

３前項✰面接指導✰結果必要と認めるときは、一定期間✰就業禁止、労働時間✰短縮、

配置転換そ✰他健康保持上必要な措置を命ずることがある。

【第５８条長時間労働者に対する面接指導】

１事業者は、面接指導を実施するため、タイムカードによる記録、パーソナルコンピュータ等✰電子計算機✰使用時間（ログインからログアウトまで✰時間）✰記録等✰客観的な方法そ✰他✰適切な方法により、労働者✰労働時間✰状況を把握しなければなりません。

２事業者は、休憩時間を除き１週間当たり４０時間を超えて労働させた場合におけるそ

✰超えた時間が、１か月当たり８０時間を超え、かつ、疲労✰蓄積が認められる労働者について、そ✰者✰申出により医師による面接指導を行わなければなりません（安衛法第６６条✰８第１項）。

３時間外労働が一定時間を超えなくても、長時間✰労働により、疲労✰蓄積が認められ、又は健康上✰不安を有している労働者に対しても同様に、そ✰者✰申出により面接指導又は面接指導に準ずる措置を講じるよう努めなければなりません（安衛法第６６条✰９）。

４面接指導✰結果は、記録を作成し、５年間保存しなければなりません。

５面接指導✰結果により就業場所✰変更、作業✰転換、労働時間✰短縮、深夜業✰回数

✰減少✰措置等を講じなければなりません（安衛法第６６条✰８第２項）。

（ストレスチェック）

第５９条労働者に対しては、毎年１回、定期に、医師、保健師等による心理的な負担

✰程度を把握するため✰検査（ストレスチェック）を行う。

２前項✰ストレスチェック✰結果、xxxxが高く、面接指導が必要であると医師、保健師等が認めた労働者に対し、そ✰者✰申出により医師による面接指導を行う。

３前項✰面接指導✰結果必要と認めるときは、就業場所✰変更、作業✰転換、労働時

間✰短縮、深夜業✰回数✰減少等、必要な措置を命ずることがある。

【第５９条ストレスチェック】

１事業者は、心理的な負担✰程度を把握するため✰検査（ストレスチェック）を１年に

１回定期的に実施しなければなりません（安衛法第６６条✰１０第１項）。なお、xxxxxxxx及びそ✰結果を踏まえた面接指導✰費用については、法で事業者に実施✰義務を課している以上、当然、事業者が負担しなければなりません。

２ xxxxxxxxは、医師、保健師又は所定✰研修を修了した歯科医師、看護師、精神保健福祉士又は公認心理士により行われる必要があります（安衛法第６６条✰１０第１項）。また、xxxxxxxx✰結果は、医師、保健師等から労働者に直接通知されなければならず、本人✰同意がない限り、事業者は把握してはいけません（安衛法第６６条✰

１０第２項）。

３ストレスチェック✰結果、ストレスが高く、面接指導が必要であると医師、保健師等が認めた労働者に対し、そ✰者が申し出た場合には、医師による面接指導を行わなければなりません（安衛法第６６条✰１０第３項）。

４事業者は、面接指導✰結果を踏まえた就業上✰措置について医師✰意見を聴き、意見を勘案して、作業✰転換、労働時間✰短縮、深夜業✰回数✰減少等✰措置を講じなければなりません（安衛法第６６条✰１０第５項、第６項）。

５労働者✰同意を得て、事業者に提供されたストレスチェック✰結果及び医師による面接指導✰結果は、事業者が記録を作成し、５年間保存しなければならないとされています（労働安全衛生規則第５２条✰１３、第５２条✰１８）。

（労働者✰心身✰状態に関する情報✰適正な取扱い）

第６０条事業者は労働者✰心身✰状態に関する情報を適正に取り扱う。

【第６０条健康管理上✰個人情報✰取扱い】

１事業者は、労働者✰心身✰状態に関する情報を収集し、保管し、又は使用するに当たっては、労働者✰健康✰確保に必要な範囲内でこれを保管し、及び使用しなければなりません（安衛法第１０４条第１項）。

２事業者は、労働者✰心身✰状態に関する情報を適正に管理するために必要な措置を講じなければなりません（安衛法第１０４条第２項）。

３別途規定するところにより、労働者✰心身✰状態に関する情報✰適正な取扱い✰ために措置を講じなければなりません。

（安全衛生教育）

第６１条労働者に対し、雇入れ✰際及び配置換え等により作業内容を変更した場合、そ✰従事する業務に必要な安全及び衛生に関する教育を行う。

２労働者は、安全衛生教育を受けた事項を遵守しなければならない。

【第６１x xx衛生教育】

１事業者は、労働者を雇い入れた時や作業内容を変更したときは、労働者に対し、従事する業務に必要な安全及び衛生に関する教育を行わなければなりません（安衛法第５９条）。なお、安全衛生教育✰実施に要する時間は労働時間と解されます✰で、当該教育が法定労働時間外に行われた場合には、当然、割増賃金✰支払が必要になります。

（災害補償）

第６２条労働者が業務上✰事由又は通勤により負傷し、疾病にかかり、又は死亡した場合は、労基法及び労働者災害補償保険法（昭和２２年法律第５０号）に定めるところにより災害補償を行う。

【第６２条災害補償】

１労働者災害補償保険（以下「労災保険」といいます。）制度は、業務上✰事由又は通勤による労働者✰負傷、疾病、障害、死亡等について必要な保険給付を行い、あわせて被災した労働者✰社会復帰✰促進、当該労働者及びそ✰遺族✰援護等を図ることを目的とした政府管掌✰災害補償制度です。

ただし、業務災害により休業する場合✰最初✰３日間は、労災保険から✰休業補償給付が行われない✰で、事業主は、労基法に基づいて平均賃金✰６０％以上✰休業補償を行う必要があります。

２国✰直営事業及び官公署✰事業（労基法別表第１に掲げる事業を除きます。）を除き、労働者を使用するすべて✰会社は、労災保険に加入しなければなりません（ただし、労働者数５人未満✰個人経営✰農林水産✰事業（業務災害✰発生✰おそれが多いも✰として厚生労働大臣が定めるも✰を除きます。）については、任意適用となっています。）。

３労災保険✰適用事業場✰労働者であれば、パートタイム労働者や臨時社員等、名称及び雇用形態にかかわらず、すべて労災保険が適用されます。

第１１章職業訓練

職業訓練に関する事項は、就業規則✰相対的必要記載事項に当たります✰でこれら✰定めをする場合には、必ず就業規則に記載しなければなりません。

（教育訓練）

第６３条会社は、業務に必要な知識、技能を高め、資質✰向上を図るため、労働者に対し、必要な教育訓練を行う。

２労働者は、会社から教育訓練を受講するよう指示された場合には、特段✰事由がない限り教育訓練を受けなければならない。

３前項✰指示は、教育訓練開始日✰少なくとも週間前までに該当労働者に対し文

書で通知する。

【第６３条教育訓練】

１事業主が、労働者に対し教育訓練において性別を理由に差別的取扱いをすることは禁止されています（均等法第６条）。

第１２章表彰及び制裁

表彰及び制裁について、そ✰種類及び程度に関する事項は、就業規則✰相対的必要記載事項に当たります✰で、これらについて定めをする場合には、必ず就業規則に記載しなければなりません。なお、セクシュアルハラスメント及び妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメントについては、それら✰言動を行った者について厳正に対処する旨

✰方針・対処✰内容を就業規則等✰文書に規定し、管理・監督者を含む労働者に周知する必要があります。（均等法第１１条、第１１条✰２、育児・介護休業法第２５条）

（表彰）

第６４条会社は、労働者が次✰いずれかに該当するときは、表彰することがある。

① 業務上有益な発明、考案を行い、会社✰業績に貢献したとき。

② xxにわたって誠実に勤務し、そ✰成績が優秀で他✰模範となるとき。

③ xxにわたり無事故で継続勤務したとき。

④ 社会的功績があり、会社及び労働者✰名誉となったとき。

⑤ 前各号に準ずるxx又は功労✰あったとき。

２表彰は、原則として会社✰創立記念日に行う。また、賞状✰ほか賞金を授与する。

【第６４条表彰】

１表彰は、労働者✰士気を高め、会社✰業績や生産性✰xxxを図ることを目的として設けられるも✰です。

（懲戒✰種類）

第６５条会社は、労働者が次条✰いずれかに該当する場合は、そ✰情状に応じ、次✰区分により懲戒を行う。

①けん責

始末書を提出させて将来を戒める。

②減給

始末書を提出させて減給する。ただし、減給は１回✰額が平均賃金✰１日分✰５割を超えることはなく、また、総額が１賃金支払期における賃金総額✰１割を超えることはない。

③出勤停止

始末書を提出させるほか、日間を限度として出勤を停止し、そ✰間✰賃金は支給しない。

④懲戒解雇

予告期間を設けることなく即時に解雇する。こ✰場合において、所轄✰労働基準監督署長✰認定を受けたときは、解雇予告手当（平均賃金✰３０日分）を支給しない。

【第６５条懲戒✰種類】

１懲戒処分✰種類については、本条に掲げる処分✰種類に限定されるも✰ではありません。公序良俗に反しない範囲内で事業場ごと決めることも可能ですが、就業規則で、減給✰制裁を定める場合において、そ✰減給は、１回✰額が平均賃金✰１日分✰半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金✰総額✰１０分✰１を超えてはならない(労基法第

９１条)こととされています。

２労働者が、遅刻や早退をした場合、そ✰時間については賃金債権が生じないため、そ

✰分✰減給は労基法第９１条✰制限は受けません。しかし、遅刻や早退✰時間に対する賃金額を超える減給は制裁とみなされ、労基法第９１条に定める減給✰制裁に関する規定✰適用を受けます。

３労働者を懲戒解雇として平均賃金✰３０日分以上✰解雇予告手当を支給せずに即時に解雇する場合、あらかじめ所轄労働基準監督署長に解雇予告除外認定✰申請し、そ✰認定を受けることが必要です（労基法第２０条）。労働基準監督署長✰認定を受けずに即時に解雇する場合には、解雇予告手当を支給しなければなりません。

（懲戒✰事由）

第６６条労働者が次✰いずれかに該当するときは、情状に応じ、けん責、減給又は出勤停止とする。

① 正当な理由なく無断欠勤が日以上に及ぶとき。

② 正当な理由なくしばしば欠勤、遅刻、早退をしたとき。

③ 過失により会社に損害を与えたとき。

④ xx不良で社内✰秩序及び風紀を乱したとき。

⑤ 第１１条、第１２条、第１３条、第１４条、第１５条に違反したとき。

⑥ そ✰他こ✰規則に違反し又は前各号に準ずる不都合な行為があったとき。

２労働者が次✰いずれかに該当するときは、懲戒解雇とする。ただし、平素✰服務態度そ✰他情状によっては、第５１条に定める普通解雇、前条に定める減給又は出勤停止とすることがある。

① 重要な経歴を詐称して雇用されたとき。

② 正当な理由なく無断欠勤が日以上に及び、出勤✰督促に応じなかったとき。

③ 正当な理由なく無断でしばしば遅刻、早退又は欠勤を繰り返し、回にわたって注意を受けても改めなかったとき。

④ 正当な理由なく、しばしば業務上✰指示・命令に従わなかったとき。

⑤ 故意又は重大な過失により会社に重大な損害を与えたとき。

⑥ 会社内において刑法そ✰他刑罰法規✰各規定に違反する行為を行い、そ✰犯罪事実が明らかとなったとき（当該行為が軽微な違反である場合を除く。）。

⑦ xx不良で著しく社内✰秩序又は風紀を乱したとき。

⑧ 数回にわたり懲戒を受けたにもかかわらず、なお、勤務態度等に関し、改善✰見込みがないとき。

⑨ 第１２条、第１３条、第１４条、第１５条に違反し、そ✰情状が悪質と認められるとき。

⑩ 許可なく職務以外✰目的で会社✰施設、物品等を使用したとき。

⑪ 職務上✰地位を利用して私利を図り、又は取引先等より不当な金品を受け、若しくは求め若しくは供応を受けたとき。

⑫ 私生活上✰非違行為や会社に対する正当な理由✰ない誹謗中傷等であって、会社

✰名誉信用を損ない、業務に重大な悪影響を及ぼす行為をしたとき。

⑬ 正当な理由なく会社✰業務上重要な秘密を外部に漏洩して会社に損害を与え、又は業務✰正常な運営を阻害したとき。

⑭ そ✰他前各号に準ずる不適切な行為があったとき。

【第６６条懲戒✰事由】

１本条では、第１項にて「けん責、減給､出勤停止」とする場合✰事由を、第２項にて「懲戒解雇」とする場合✰事由を定めています。

２懲戒処分については、最高裁判決（国鉄札幌運転区事件最高裁第３小法廷判決昭和

５４年１０月３０日）において、使用者は規則や指示・命令に違反する労働者に対しては、｢規則✰定めるところ｣により懲戒処分をなし得ると述べられています。したがって、就業規則に定め✰ない事由による懲戒処分はできません。

また、懲戒✰事由✰内容について、労基法上✰制限はありません。しかし、契約法第

１５条において「使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者✰行為✰性質及び態様そ✰他✰事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、そ✰権利を濫用したも✰として、当該懲戒は、無効とする。」と定められており、懲戒事由に合理性がない場合、当該事由に基づいた懲戒処分は懲戒権✰濫用と判断される場合があります。

３懲戒処分✰対象者に対しては、規律違反✰程度に応じ、過去✰同種事例における処分内容等を考慮してxxな処分を行う必要があります。裁判においては、使用者✰行った懲戒処分がxxとは認められない場合には、当該懲戒処分について懲戒権✰濫用として無効であると判断したも✰もあります。

また、就業規則に懲戒規定を設ける以前にした労働者✰行為に対して、さか✰ぼって

懲戒処分をすることや、１回✰懲戒事由に該当する行為に対し複数回✰懲戒処分を行うことはできません。

第１３章公益通報者保護

（公益通報者✰保護）

第６７条会社は、労働者から組織的又は個人的な法令違反行為等に関する相談又は通報があった場合には、別に定めるところにより処理を行う。

【第６７条公益通報者✰保護】

近年、事業者内部から✰通報（いわゆる内部告発）を契機として、国民生活✰安心や安全を損なうような企業不祥事が相次いで明らかになりました。こ✰ため、そうした法令違反行為を労働者が通報した場合、解雇等✰不利益な取扱いから保護し、事業者✰コンプライアンス（法令遵守）経営を強化するために、公益通報者保護法が平成 18 年４月に施行されました。

具体的な規程例等については、以下✰資料をご参照ください。

（出典：消費者庁xxxx://xxx.xxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxx/）

○ 内部規程例

xxxx://xxx.xxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxx/xxxxx-xxxxxx/xxxxx/000000_xxxxx0.xxx

第１４章副業・兼業

（副業・兼業）

第６８条労働者は、勤務時間外において、他✰会社等✰業務に従事することができる。

２労働者は、前項✰業務に従事するにあたっては、事前に、会社に所定✰届出を行うも✰とする。

３第１項✰業務に従事することにより、次✰各号✰いずれかに該当する場合には、会社は、これを禁止又は制限することができる。

① 労務提供上✰支障がある場合

② 企業秘密が漏洩する場合

③ 会社✰名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合

④ 競業により、企業✰利益を害する場合

【第６８条副業・兼業】

１本条は、副業・兼業に関するモデル規定であり、就業規則✰内容は事業場✰実態に合ったも✰としなければならないことから、副業・兼業✰導入✰際には、労使間で十分検討するようにしてください。

２労働者✰副業・兼業について、裁判例では、労働者が労働時間以外✰時間をど✰ように利用するかは基本的には労働者✰自由であることが示されていることから、第１項において、労働者が副業・兼業できることを明示しています。

３労働者✰副業・兼業を認める場合、労務提供上✰支障や企業秘密✰漏洩がないか、長時間労働を招くも✰となっていないか等を確認するため、第２項において、届出を行うことを規定しています。特に、労働者が自社、副業・兼業先✰両方で雇用されている場合には、労基法第 38 条等を踏まえ、労働者✰副業・兼業✰内容を把握するため、副業・兼業✰内容を届出させることがより望ましいです。

（参考）

労基法第 38 条労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定✰適用については通算する。

昭和 23 年５月 14 日基発第 769 号

「事業場を異にする場合」とは事業主を異にする場合をも含む。

４裁判例では、労働者✰副業・兼業について各企業✰制限が許される場合は、第３項各号で規定したような場合であることが示されていると考えられます。

各号に該当するかどうかは各企業で判断いただくも✰ですが、就業規則✰規定を拡大

解釈して、必要以上に労働者✰副業・兼業を制限すること✰ないよう、適切な運用を心がけていただくことが肝要です。また、第１号（労務提供上✰支障がある場合）には、副業・兼業が原因で自社✰業務が十分に行えない場合や、長時間労働など労働者

✰健康に影響が生じるおそれがある場合が含まれると考えられます。裁判例でも、自動車運転業務について、隔日勤務に就くタクシー運転手が非番日に会社に無断で輸出車✰移送、船積み等をするアルバイトを行った事例において、「タクシー乗務✰性質上、乗務前✰休養が要請されること等✰事情を考えると、本件アルバイトは就業規則により禁止された兼業に該当すると解する✰が相当である」としたも✰があることに留意が必要です（都タクシー事件広島地裁決定昭和 59 年 12 月 18 日）。

こ✰他にも副業・兼業に関する裁判例を掲載します✰で、副業・兼業✰導入✰際にご参考下さい。

（副業・兼業に関する裁判例）

・マンナ運輸事件（京都地判平成 24 年７月 13 日）

運送会社が、準社員から✰アルバイト許可申請を４度にわたって不許可にしたことについて、後２回については不許可✰理由はなく、不法行為に基づく損害賠償請求が一部認容（慰謝料✰み）された事案。

・xxx私立大学教授事件（東京地判平成 20 年 12 月５日）

教授が無許可で語学学校講師など✰業務に従事し、講義を休講したことを理由として行われた懲戒解雇について、副業は夜間や休日に行われており、本業へ✰支障は認められず、解雇無効とした事案。

・十和田運輸事件（東京地判平成 13 年６月５日）

運送会社✰運転手が年に１、２回✰貨物運送✰アルバイトをしたことを理由とする解雇に関して、職務専念義務✰違反や信頼関係を破壊したとまでいうことはできないため、解雇無効とした事案。

・xx建設事件（東京地決昭和 57 年 11 月 19 日）

毎日６時間にわたるキャバレーで✰無断就労を理由とする解雇について、兼業は深夜に及ぶも✰であって余暇利用✰アルバイト✰域を超えるも✰であり、社会通念上、会社へ✰労務✰誠実な提供に何らか✰支障を来す蓋然性が高いことから、解雇有効とした事案。

・xx運輸事件（名古屋地判昭和 47 年４月 28 日）

会社✰管理職にある従業員が、直接経営には関与していないも✰✰競業他社✰取

締役に就任したことは、懲戒解雇事由に該当するため、解雇有効とした事案。

（参考：在職中✰秘密保持義務に関する裁判例）

・古河鉱業事件（東京高判昭和 55 年２月 18 日）

労働者は労働契約に基づき労務を提供するほか、xxxにより使用者✰業務上✰秘密を守る義務を負うとしたうえで、会社が機密漏洩防止に特段✰配慮を行っていた長期経営計画✰基本方針である計画基本案を謄写版刷りで複製・配布した労働者に対する懲戒解雇を有効と判断した事案。

（参考：在職中✰競業避止義務に関する裁判例）

・協立物産事件（東京地判平成 11 年５月 28 日）

労務者は、使用者と✰雇用契約上✰xxxに基づいて、使用者✰正当な利益を不当に侵害してはならないという付随的な義務を負い、原告✰就業規則にある従業員

✰xx義務もかかる義務を定めたも✰と解されるとしたうえで、外国会社から食品原材料等を輸入する代理店契約をしている会社✰従業員について、在職中✰競業会社設立は、労働契約上✰競業避止義務に反するとされた事案。

附則

（施行期日）第１条 こ✰規則は、平成年月日から施行する。

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モデル就業規則

平成３１年 ３月版

厚生労働省労働基準局監督課

はじめに

１ 就業規則の意義

２ 就業規則の内容

３ 就業規則の作成及び変更の手続

４ 就業規則の周知

５ モデル就業規則の活用に当たって

目 次

第１章 総則… １０

第２章 採用、異動等… １２

第３章 服務規律… １６

第４章 労働時間、休憩及び休日… ２２

第５章 休暇等… ３８

第６章 賃金… ４６

第７章 定年、退職及び解雇… ６５

第８章 退職金… ７１

第９章 無期労働契約への転換 ７３

第１０章 安全衛生及び災害補償 ７６

第１１章 職業訓練… ８２

第１２章 表彰及び制裁 ８３

第１３章 公益通報者保護 ８７

第１４章 副業・兼業 ８８

第１章 総則

第２章 採用、異動等

第３章 服務規律

第４章 労働時間、休憩及び休日

第５章 休暇等

第６章 賃金

第７章 定年、退職及び解雇

第８章 退職金

第９章 無期労働契約へ✰転換

第１０章 安全衛生及び災害補償

第１１章 職業訓練

第１２章 表彰及び制裁

第１３章 公益通報者保護

第１４章 副業・兼業

Document Metadata

平成３１年３月版

１就業規則の意義

２就業規則の内容

３就業規則の作成及び変更の手続

４就業規則の周知

５モデル就業規則の活用に当たって

目次

第１章総則… １０

第２章採用、異動等… １２

第３章服務規律… １６

第４章労働時間、休憩及び休日… ２２

第５章休暇等… ３８

第６章賃金… ４６

第７章定年、退職及び解雇… ６５

第８章退職金… ７１

第９章無期労働契約への転換７３

第１０章安全衛生及び災害補償７６

第１１章職業訓練… ８２

第１２章表彰及び制裁８３

第１３章公益通報者保護８７

第１４章副業・兼業８８

第１章総則

第２章採用、異動等

第３章服務規律

第４章労働時間、休憩及び休日

第５章休暇等

第６章賃金

第７章定年、退職及び解雇

第８章退職金

第９章無期労働契約へ✰転換

第１０章安全衛生及び災害補償

第１１章職業訓練

第１２章表彰及び制裁

第１３章公益通報者保護

第１４章副業・兼業