Contract
1 業務の目的
本市の政策の啓発と理解促進を図るため、デザイン専門知識がありDTP機器を熟知した専門業者の技術を活用することで、デザイン性を重視した分かりやすい広報紙を効率的に制作する。
2 契約期間
契約締結の日から令和9年8月31日までとする。
(令和6年10月号から令和9年9月号までの広報紙制作に必要な期間とする。)
3 履行場所xx市
4 業務の対象
(1) 業務の対象となる発行物は次のとおりとする。ア 広報紙・・・・・月1回発行
イ 広報紙別冊・・・4月に「施政方針/予算の概要」を発行
※業務の対象とならない例
広報紙に折り込むもの又は同梱するもの(別冊でないチラシ、パンフレット等)広報広聴課以外の部署が発行するもの(議会だより又は社協だより等)
(2) 対象となる発行物の概要ア 広報紙
項目 | 内容 |
紙、サイズ | 再生マット紙 44.5 ㎏相当、A4判 |
部数 | 58,000 部程度 |
発行の時期 | 1日号(毎月1日発行) |
ページ数 | 24 ページ(カラー6ページ、2色 18 ページ) ※編集の都合で2色ページを±2ページ、±4ページの増減が発生する場合がある。 |
広告 | 表紙を除く紙面の一部を広告とする。 広告サイズ・・1枠を H125.5 ㎜×W175 ㎜とする。 掲載場所・・・カラーページへ1枠、2色ページへ1枠 ※広告に関しては、後段「8 制作スケジュール」中の項目も参照すること。 |
(3) 広報紙別冊
項目 | 内容 |
紙、サイズ | 再生マット紙 44.5 ㎏相当、A4判 |
部数 | 58,000 部 |
発行の時期 | 4月 |
ページ数 | 16 ページ(カラー16 ページ) ※編集の都合で2色ページを±2ページ、±4ページの増減が発生する場合がある。 |
5 業務概要
業務は以下のとおりとする。
(1) デザイン支援
(2) 機器オペレーション
6 デザイン支援
(1) 概要
デザイナーの視点による広報制作業務に対する技術的支援、アドバイス
(2) デザイン支援の定義
デザインとは、単なる紙面を作成する造形(意匠)だけではなく、広報紙がコミュニケーション手段であることを理解し、情報を分かりやすく伝え、一定の行動や思考を促すなど、住民とのよりよい関係づくりを実現するための媒体として、最大限の効果が出るように仕組みを考え制作することを指す。受託者は、紙面構成に関して、デザイン上のアイデアや技術を加味して紙面を作成する。デザイナーの視点から、市の提供する記事を再構成し、読者とのより良いコミュニケーションのための紙面づくりへの支援を行う。
7 機器オペレーション
(1) 概要
項目 | 内容 |
機材 | コンピュータ、アプリケーションソフト、フォトストック素材、 スキャナなど |
DTPアプリ ケーション | アドビ社インデザイン、フォトショップ、イラストレーターを必 須とする。 |
その他 | ワード、エクセル、パワーポイント、PDF、JPG、カメラR AWファイルを取り込めること。 |
想定される通 信回線 | 光回線やモバイル回線など、大容量ファイルの送受信に耐える高 速回線 |
機器オペレーションとは、紙面の制作にかかる機器や機材の調達、通信回線の整備を整えたうえで、DTP機器を使い、市の指示により記事、素材を用いて紙面を制作することを指す。
(2) 機器オペレーションの定義
ア 紙面のフォーマット作成(段組みや配置など、紙面の基本パターン作成)
情報を短くまとめて紹介するページ(現行の「情報ひろば」に相当)や連載記事に関して、段組み、イラスト、題字、アイコンなどで構成されるフォーマット(雛形)を作成する。企画の変更があれば、そのたびにフォーマットを作成する。
※連載記事は、年に1回程度、一部の内容を入れ替える。
イ 記事や素材の紙面割付(レイアウト)
市が用意する記事や素材を用いて毎号の記事のテーマに合わせ、分かりやすく効果的な紙面を作成する。
ウ 記事の流し込み、見出しや本文に対する装飾(スタイル適用)
デジタルデータにて提供する記事をフォーマットに流し込み、禁則処理その他のスタイルを適用し、紙面を作成する。
ただし、やむを得ずコピーなど文字が取り出せないデータで渡す場合がある。
エ レタッチ(写真の補正、修正)
提供する写真のトリミングや修正を行う。
※アドビ社フォトショップの技術に習熟していること。
(色調整、トリミングだけでなく、補正やレタッチができること。)
オ アートワーク(イラスト、地図など紙面を構成する素材の作成)
イラストレーターやフォトショップを用いて、イラストや地図など、紙面を構成する素材を作成する。
※イラストや装飾を作成できること。
※既存の住宅地図やウエブ上の地図を参考に、オリジナルの地図を作成できること。
カ 誤字訂正、用言用語の統一など基本的な修正
受託者は、共同通信社発行「記者ハンドブック」を備えること。
校正は市が行うが、受託者は記事の流し込みの際、誤字の修正や共同通信社発行
「記者ハンドブック」を基準として、市で決めた統一的な表現に合わせた基本的な字句修正を行う。
(統一的な表現の例)
※動植物名はカタカナで表記する。
※「等」は「など」に置き換える。
※「ご利用ください」は「利用してください」に改める(謙譲表現は使わない)。
キ 記事、素材(写真やイラスト)の受け渡し、校正用原稿の受け渡し
記事や素材は、メール等で受託者に送付する。受託者は出来た原稿をページ単位で、PDFファイルによりメールで市に送付する。メールによる送受信はパスワー
ドをつける。完成データは、CD-ROM にて納品する。印刷事業者とのデータ受け渡しに関しては、事業者との協議により決定する。
※受け渡しのファイルに関する具体的な仕様は、協議にて決定する。
ク フォトストック、イラスト素材から、状況に適した素材の調達
記事に関する写真やイラスト等の素材は、基本的に市から提供するが、その他は指定するイメージを元に受託者が制作するか、フォトストック等から調達する。
※フォトストック提供会社と契約し、必要とされるイメージに近いイラストや写真を調達し、加工を行ってイメージに合う素材を作成できること
ケ 印刷業者との印刷用原稿データの受け渡し
色校正段階の原稿データ及び完成した印刷用原稿データは、受託者が印刷事業者へインターネットファイル送受信により直接渡す。その過程で発生する連絡調整は市が行う。
※広報印刷までの業務進行に遅れが生じないように、印刷業務の受託者とは円滑な連絡体制を築くこと。
※編集に用いる機材と印刷に使用する機材の特徴などによる色味の違いを統一す るまでの初期の段階では、テストも含め複数回の調整作業が発生する場合がある。また、年1回程度印刷業務の受託者が変わることがあるため、その場合は作業が その都度発生する。
8 制作スケジュール
(1) 標準的な処理時間
紙面割付を行う際に要する標準的な処理日数は次のとおりとし、日数は市役所の開庁日を基準とする。
項目 | 内容 | 処理時間 |
記事の流し込み | 決められたフォーマットへの記事の流 し込み | 当日~1日 |
レイアウトも含めた記事の制作 | 2分の1ページ | 2日 |
1~4ページ | 3日~5日 | |
表紙 | 1ページ | 3~5日(イメージの分かるラフデザイ ン・・・3日) |
広告割付 | 1日 |
※全体の進行スケジュールを守るための標準的な日数であり、進行スケジュールに影響の無い範囲であれば裁量で変更してもよい。
※記事は順不同で、市からその都度送る。特に原課からの記事提出締切り時には、多数の記事や素材を複数のメールで送ることとなる。
(2) 制作スケジュールの例示
記事提供から発行までの制作スケジュールは、次のとおりとする。現状を基にした例示であり、より合理的なスケジュールがあれば、双方合意のうえ変更することも可能とする。
項目 | 日程※ | 内容 | 受渡し | 方法 |
記事、素材の提供 | ~ 校 正 初 日 の 10 日前 | 記事と素材を原課から届き次第、x x送付する。 | 市→受託者 | メール |
台割の提供 | 校 正 初 日 の 10 日前 | ページ割り付けを送付する。 | 市→受託者 | メール |
原稿の返送 | 校 正 初 日 の 10 日前~前日(ページ単位 で で き 次 第) | インデザインで紙面に割り付けたものを、ページ単位でPDFファイルにて返送する。 | 受託者→市 | メール |
粗校正 | 校 正 初 日 の 10 日前~前日(ページ単位 で で き 次 第) | 返送された原稿を市が赤ペンで校正し、スキャンしたものをPDFファイルにてページ単位で送付する。送付された校正を基に、受託者が原稿を更新し返送(何度も実施する。) する。 | 市→受託者受託者→市 | メール |
原稿の完成 | 校 正 初 日 の 前日 | この時点で、校正作業用の原稿が完 成する。 | ||
校正 | 校正初日 | 全ページを通した校正を行う。受注者は校正終了したデータを市へ送 付し、市は原課へ校正を依頼する。 | 市→受託者受託者→市 | メール |
校正 | 校正2日目 | 全ページを通した校正を行う。受注者は校正終了したデータを市へ送 付し、市は原課へ校正を依頼する。 | 市→受託者受託者→市 | メール |
校正 | 校正3日目 | 全ページを通した校正を行う。受注者は校正終了したデータを市へ送付するとともに、色校正のために、市が別途契約している印刷業者へ 原稿データを送付する。 | 市→受託者受託者→市 | メール |
色校正 (校了) | 校正4日目 | 市は、印刷業者から提出された色校正出力をチェックし、必要に応じて対面により色校正を行う。受託者は校了データ(印刷用データ)を市お よび印刷業者に送付する。 | 市→受託者受託者→市 | メール対面 |
発行日 | 毎月1日 |
※日数は市の開庁日を基準とする。また、校正期間中の業務時間は、原則9時 30 分~
17 時(進捗状況により延長または短縮することがある。)とし、市からのメールや電話連絡等に常に応じられる体制を整えること。
(3) 広告に関する業務内容
広告は別途業務を市が委託する広告業務の受託者と直接のやり取りとなる。受託者は、市が指示する事項に関して広告会社と連絡調整を行い、制作業務を進行すること。ア 広告会社から完成原稿(デジタルデータ)の受け取り
x 広告原稿の紙面への割付
ウ 業務進行に必要な連絡調整業務
※完成原稿(色校正済)を受け取り、広報紙に組み込むことを業務内容とする。
9 体制
(1) デザイン支援及び機器オペレーション体制
受託者は、市が指定する校正期間中は、電話、メール等により業務を提供すること。その他の期間は、メールなどの方法で制作を進行すること。
(2) バックアップ体制
広報紙は遅配や欠刊があると住民への影響が非常に大きく、信頼を損なうことになるため、受注者は、人員、機材、通信回線等の障害の影響で業務の遂行が遅れることのないよう、冗長化やバックアップについて、体制を確立しておくこと。
(例)機器オペレーションのスタッフが1名のみで、病気や怪我のときに業務を継続できないものは認められない。編集機器が1台のみで、不調時に業務を継続できないものは認められない。
10 成果物
成果物は次のとおりとし、成果物で使用されたアートワークは、市が使用する他の媒体でも使用できるものとする。ただし、フォトストックや素材集から調達したものは、提供元の使用条件に従う。
(1) 印刷用PDFデータ
(2) インターネット掲載用PDFデータ
(3) 表紙のJPGデータ、SNS掲載用JPGデータ
(4) 点字広報用制作用のテキストデータ、PDFデータ
(5) インデザイン形式のデータ
※成果物のファイルの仕様など詳細は、協議にて決定する。
※点字広報用制作用のテキストデータとは、点字版の作成に必要なデータで、表、段組みを排除した、文字だけのデータである。
11 特記事項
(1) 変更契約
広報紙、広報紙別冊の仕様が変更となった場合は、契約金額を含め内容を変更する。
(2) 再委託の取扱い
受託者は業務の全部を再委託することはできない。業務の一部について再委託を行おうとするときは事前に市の承諾を得ること。
委託業務の業務全体の進行管理、業務遂行上の意思決定や判断に関する主たる業務を委託することはできない。
業務を再委託する場合、書面により再委託の相手方との契約関係を明確にしておくとともに、再委託の相手方に対して適切な指導、管理の下に業務を実施しなければならない。
12 その他
(1) 実施場所
区分 | 業務項目 | 市 | 受託者 |
企画・原稿 | 企画編集会議、必要に応じて所管との協議 | ○ | |
原稿作成に当たっての取材、取材写真データの保管 | ○ | ||
編集・校正 | 所管からの掲載記事の取りまとめ | ○ | |
台割(ページ割り付け)の作成 | ○ | ||
粗編集、記事の流し込み、写真イラストのレイアウト | ○ | ||
スタイルの適用(用字用語の適正化などを含む) | ○ | ||
校正(記事の修正、推敲) | ○ | ||
市役所各課への校正依頼、校正結果の取りまとめ | ○ | ||
色校正 | ○ | ||
校正中の機器オペレーション | ○ | ||
広告データの割付 | ○ | ||
機材 | 編集に係る機材の調達・保守 | ○ | |
原稿の送付・受け取り(校正出力)にかかる機器のx x・保守 | ○ | ||
成果物 | ホームページ掲載・SNS用データの作成 | ○ | |
点字広報作成用のテキストデータ作成 | ○ | ||
印刷用データの作成、印刷事業者へのデータ送付 | ○ | ||
納品データの作成(インデザインファイル他) | ○ |
対面による作業が必要な場合に備え、制作業務は市内で行うこと。業務内訳のまとめ