Contract
別記第二号
製造請負契約基準
この基準は、製造に関する請負契約の一般的約定事項を定めるものである。
(総則)
第一 発注者及び受注者は、契約書及びこの契約基準に基づき、設計図書(図面及び仕様書をいう。以下同じ。
)に従い、日本国の法令を遵守し、この契約(契約書及びこの契約基準並びに設計図書を内容とする製造の請負契約をいう。以下同じ。)を履行しなければならない。
2 受注者は、契約書記載の製造を契約書記載の納期内に完成し、製造目的物を発注者に引き渡すものとし、発注者は、その請負代金を支払うものとする。
3 製造の実施方法等製造目的物を完成するために必要な一切の手段(以下「製造方法等」という。)については、契約書及びこの契約基準並びに設計図書に特別の定めがある場合を除き、受注者がその責任において定める。
4 受注者は、この契約の履行に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
5 契約書及びこの契約基準に定める請求、通知、報告、申出、承諾及び解除は、書面により行わなければならない。
6 この契約の履行に関して発注者と受注者との間で用いる言語は、日本語とする。
7 契約書及びこの契約基準に定める金銭の支払に用いる通貨は、日本円とする。
8 この契約の履行に関して発注者と受注者との間で用いる計量単位は、設計図書に特別の定めがある場合を除き、計量法(平成四年法律第五十一号)に定めるものとする。
9 契約書及びこの契約基準並びに設計図書における期間の定めについては、民法(明治二十九年法律第八十九号)及び商法(明治三十二年法律第四十八号)の定めるところによるものとする。
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この契約は、日本国の法令に準拠するものとする。
この契約に係る訴訟については、日本国の裁判所をもって合意による専属的管轄裁判所において行うものとする。
(製造の施行の調整)
第二 発注者は、受注者の施行する製造及び発注者の発注に係る第三者の施行する製造が施行上密接に関連する 場合において、必要があるときは、その施行につき、調整を行うものとする。この場合においては、受注者は、発注者の調整に従い、当該第三者の行う製造の円滑な施行に協力しなければならない。
(製造費内訳書の提出)
第三 受注者は、この契約締結後十五日以内に設計図書に基づいて、製造費内訳書(以下「内訳書」という。)を作成し、発注者に提出しなければならない。ただし、発注者が、受注者に内訳書の提出を必要としない旨の通知をした場合は、この限りでない。
2 内訳書は、発注者及び受注者を拘束するものではない。
(権利義務の譲渡等)
第四 受注者は、この契約により生ずる権利又は義務を第三者に譲渡し、又は承継させてはならない。ただし、あらかじめ、発注者の承諾を得た場合は、この限りでない。
2 受注者は、請負の目的物及び第二十二第三項の規定による部分払のための確認を受けたものを第三者に譲渡し、貸与し、又は質権その他の担保の目的に供してはならない。ただし、あらかじめ、発注者の承諾を得た場合は、この限りでない。
(一括委任又は一括下請負の禁止)
第五 受注者は、製造の全部若しくはその主たる部分又は他の部分から独立してその機能を発揮する製造物の製造を一括して第三者に委任し、又は請け負わせてはならない。
(下請負人の通知)
第六 発注者は、受注者に対して、下請負人の商号又は名称その他必要な事項の通知を請求することができる。
(特許xxの使用)
第七 受注者は、特許権、実用新案権、意匠権、商標権その他日本国の法令に基づき保護される第三者の権利(以下「特許xx」という。)の対象となっている製造材料、製造方法等を使用するときは、その使用に関する一切の責任を負わなければならない。ただし、発注者がその製造材料、製造方法等を指定した場合において、
設計図書に特許xxの対象である旨の明示がなく、かつ、受注者がその存在を知らなかったときは、発注者は、
受注者がその使用に関して要した費用を負担しなければならない。
(監督職員)
第八 発注者は、必要がある場合は、監督職員を置き、請負の目的物の所在する場所へ派遣して製造の施行について監督をさせることができる。
2 発注者は、前項の監督職員を置いたときは、その氏名を受注者に通知しなければならない。監督職員を変更したときも同様とする。
3 監督職員は、この契約基準に定めるもの及びこの契約基準に基づく発注者の権限とされる事項のうち発注者が必要と認めて監督職員に委任したもののほか、設計図書に定めるところにより、設計図書に基づく工程の管理、立会い、製造の施行状況の検査又は製造材料の試験若しくは検査(確認を含む。)の権限を有する。
4 発注者は、監督職員に契約書及びこの契約基準に基づく発注者の権限の一部を委任したときにあっては、当該委任した権限の内容を、受注者に通知しなければならない。
5 発注者が監督職員を置いたときは、契約書及びこの契約基準に定める請求、通知、報告、申出、承諾及び解除については、設計図書に定めるものを除き、監督職員を経由して行うものとする。この場合においては、監督職員に到達した日をもって発注者に到達したものとみなす。
6 発注者が監督職員を置かないときは、契約書及びこの契約基準に定める監督職員の権限は、発注者に帰属す
る。
(履行報告)
第九 受注者は、設計図書に定めるところにより、この契約の履行について発注者に報告しなければならない。
(製造材料の品質)
第十 製造材料の品質については、設計図書に定めるところによる。設計図書にその品質が明示されていない場合にあっては、中等の品質又は均衡を得た品質を有するものとする。
(支給材料及び貸与品)
第十一 発注者が受注者に支給する製造材料(以下「支給材料」という。)及び貸与する製造機械器具(以下「貸与品」という。)の品名、数量、品質、規格又は性能、引渡場所及び引渡時期は、設計図書に定めるところによる。
2 発注者又は監督職員は、支給材料又は貸与品の引渡しに当たっては、受注者の立会いの上、発注者の負担に おいて、当該支給材料又は貸与品を検査しなければならない。この場合において、当該検査の結果、その品名、数量、品質又は規格若しくは性能が設計図書の定めと異なり、又は使用に適当でないと認めたときは、受注者 は、その旨を直ちに発注者に通知しなければならない。
3 受注者は、支給材料又は貸与品の引渡しを受けたときは、引渡しの日から7日以内に、発注者に受領書又は借用書を提出しなければならない。
4 受注者は、支給材料又は貸与品の引渡しを受けた後、当該支給材料又は貸与品に第二項の検査により発見す
ることが困難であった隠れた瑕疵があり使用に適当でないと認めたときは、その旨を直ちに発注者に通知しなければならない。
5 発注者は、受注者から第二項後段又は前項の規定による通知を受けた場合において、必要があると認められるときは、当該支給材料若しくは貸与品に代えて他の支給材料若しくは貸与品を引き渡し、支給材料若しくは貸与品の品名、数量、品質、規格若しくは性能を変更し、又は理由を明示した書面により、当該支給材料若しくは貸与品の使用を受注者に請求しなければならない。
6 発注者は、前項に規定するほか、必要があると認めるときは、支給材料又は貸与品の品名、数量、品質、規格若しくは性能、引渡場所又は引渡時期を変更することができる。
7 発注者は、前二項の場合において、必要があると認められるときは製造実施期間若しくは請負代金額を変更し、又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
8 受注者は、支給材料及び貸与品を善良な管理者の注意をもって管理しなければならない。
9 受注者は、設計図書に定めるところにより、製造の完成、設計図書の変更等によって不用となった支給材料又は貸与品を発注者に返還しなければならない。
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受注者は、故意又は過失により支給材料又は貸与品が滅失若しくは毀損し、又はその返還が不可能となったときは、発注者の指定した期間内に代品を納め、若しくは原状に復して返還し、又は返還に代えて損害を賠償
しなければならない。
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受注者は、支給材料又は貸与品の使用方法が設計図書に明示されていないときは、発注者の指示に従わなければならない。
(設計図書不適合の場合の改造義務)
第十二 受注者は、製造の施行部分が設計図書に適合しない場合において、発注者がその改造又は使用材料の取替えを請求したときは、当該請求に従わなければならない。この場合において、当該不適合が発注者の責めに帰すべき事由によるときは、発注者は、必要があると認められるときは製造実施期間若しくは請負代金額を変更し、又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(設計図書の変更)
第十三 発注者は、必要があると認めるときは、設計図書の変更内容を受注者に通知して、設計図書を変更することができる。この場合において、発注者は、必要があると認められるときは製造実施期間若しくは請負代金額を変更し、又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(製造の中止)
第十四 発注者は、必要があると認めるときは、製造の中止内容を受注者に通知して、製造の全部又は一部の施行を一時中止させることができる。
2 発注者は、前項の規定により製造の施行を一時中止させた場合において、必要があると認められるときは、
製造実施期間若しくは請負代金額を変更し、又は受注者が製造の施行の一時中止に伴う増加費用を必要とし若
しくは受注者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。
(受注者の請求による完納期限の延長)
第十五 受注者は、天候の不良、第二の規定に基づく関連製造の調整への協力その他受注者の責めに帰すことができない事由により完納期限までに給付を完了することができないときは、その理由を明示した書面により、発注者に完納期限の延長変更を請求することができる。
(発注者の請求による完納期限の短縮等)
第十六 発注者は、特別の理由により完納期限を短縮する必要があるときは、完納期限の短縮変更を受注者に請求することができる。
2 発注者は、契約書及びこの契約基準の他の条項の規定により製造実施期間を延長すべき場合において、特別の理由があるときは、延長する製造実施期間について、通常必要とされる製造実施期間に満たない製造実施期間への変更を請求することができる。
3 発注者は、前二項の場合において、必要があると認められるときは請負代金額を変更し、又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(完納期限の変更方法)
第十七 完納期限の変更については、発注者と受注者とが協議して定める。ただし、協議開始の日から十四日以
内に協議が整わない場合には、発注者が定め、受注者に通知する。
2 前項の協議開始の日については、発注者が受注者の意見を聴いて定め、受注者に通知するものとする。ただし、発注者が完納期限の変更事由が生じた日(第十五の場合にあっては、発注者が完納期限変更の請求を受けた日、第十六の場合にあっては、受注者が完納期限変更の請求を受けた日)から七日以内に協議開始の日を通知しない場合には、受注者は、協議開始の日を定め、発注者に通知することができる。
(請負代金額の変更方法等)
第十八 請負代金額の変更については、発注者と受注者とが協議をして定める。ただし、協議開始の日から十四日以内に協議が整わない場合には、発注者が定め、受注者に通知する。
2 前項の協議開始の日については、発注者が受注者の意見を聴いて定め、受注者に通知するものとする。ただし、請負代金額の変更事由が生じた日から七日以内に協議開始の日を通知しない場合には、受注者は、協議開始の日を定め、発注者に通知することができる。
3 契約書及びこの契約基準の規定により、受注者が増加費用を必要とした場合又は損害を受けた場合に発注者が負担する必要な費用の額については、発注者と受注者とが協議をして定める。
(一般的損害)
第十九 請負の目的物の引渡し前に、当該目的物又は製造材料について生じた損害その他製造の施行に関して生じた損害については、受注者がその費用を負担する。ただし、その損害(火災保険等によりてん補された部分
は除く。)のうち発注者の責めに帰すべき事由により生じたものについては、発注者が負担する。
(検査及び引渡し)
第二十 受注者は、製造が完成したときは、その旨を製造完成通知書により発注者に通知しなければならない。
2 発注者は、前項の規定による通知を受けたときは、通知を受けた日から十日以内に受注者の立会いのうえ、設計図書に定めるところにより、当該製造の完成を確認するための検査を完了し、当該検査の結果を受注者に通知しなければならない。この場合において、発注者は、必要があると認められるときは、その理由を受注者に通知して、請負の目的物を最小限度の破損、分解又は試験により検査をすることができる。
3 前項の場合において、検査又は復旧に直接要する費用は、受注者の負担とする。
4 受注者は、第二項の検査に合格したときは、発注者に対し、請負の目的物の引渡しをしなければならない。
5 受注者は、第二項の検査に合格しないときは、直ちに修補して発注者の検査を受けなければならない。この場合においては、修補の完了を製造の完成とみなし、前四項の規定を適用する。
(請負代金の支払)
第二十一 受注者は、第二十第二項の検査に合格したときは、製造請負代金請求書により請負代金の支払を請求することができる。
2 発注者は、前項の規定による請求があったときは、請求を受けた日から三十日以内に請負代金を支払わなければならない。
3 発注者がその責めに帰すべき事由により第二十第二項の期間内に検査をしないときは、その期限を経過した
日から検査をした日までの期間の日数は、前項の期間(以下「約定期間」という。)の日数から差し引くものとする。この場合において、その遅延日数が約定期間の日数を超えるときは、約定期間は、遅延日数が約定期間の日数を超えた日において満了したものとみなす。
(部分払)
第二十二 受注者は、製造の完成前に、性質上可分の完済部分については当該完済部分に相応する請負代金相当額の全額について、性質上不可分の出来形部分については当該出来形部分に相応する請負代金相当額の十分の九以内の額について、それぞれ次項以下に定めるところにより部分払を請求することができる。
2 受注者は、部分払を請求しようとするときは、あらかじめ、当該請求に係る完済部分又は出来形部分の確認を発注者に請求しなければならない。
3 発注者は、前項の場合において、当該請求を受けた日から十日以内に、受注者の立会いの上、設計図書に定 めるところにより、同項の確認をするための検査を行い、当該確認の結果を受注者に通知しなければならない。この場合において、発注者は、必要があると認められるときは、その理由を受注者に通知して、完済部分又は 出来形部分を最小限度の破壊、分解又は試験して検査することができる。
4 前項の場合において、検査又は復旧に直接要する費用は、受注者の負担とする。
5 受注者は、第三項の規定による確認があったときは、製造請負代金部分払請求書により部分払を請求するこ
とができる。この場合においては、発注者は、当該請求を受けた日から十四日以内に部分払金を支払わなけれ
ばならない。
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6 部分払金の額は、性質上可分の完済部分については第三項に規定する検査において確認した完済部分に相応する請負代金相当額の全額とし、性質上不可分の出来形部分については次の式により算定する。この場合において第一項の請負代金相当額は、発注者と受注者とが協議して定める。ただし、発注者が前項の請求を受けた日から十日以内に協議が整わない場合には、発注者が定め、受注者に通知する。
7 第五項の規定により部分払金の支払があった後、再度部分払の請求をする場合においては、第一項及び前項
中「請負代金相当額」とあるのは「請負代金相当額から既に部分払の対象となった請負代金相当額を控除した額」とするものとする。
(瑕疵担保)
第二十三 発注者は、請負の目的物に瑕疵があるときは、受注者に対して目的物の引渡しを受けた日から一年以内にその瑕疵の修補を請求し、又は修補に代え若しくは修補とともに損害の賠償を請求することができる。
2 発注者は、請負の目的物の引渡しの際に瑕疵があることを知ったときは、前項の規定にかかわらず、その旨を直ちに受注者に通知しなければ、当該瑕疵の修補又は損害賠償の請求をすることはできない。ただし、受注者がその瑕疵があることを知っていたときは、この限りでない。
3 発注者は、請負の目的物が第一項の瑕疵により滅失又は毀損したときは、同項に定める期間内で、かつ、そ
の滅失又は毀損の日から六月以内に同項の権利を行使しなければならない。
4 第一項の規定は、請負の目的物の瑕疵が支給材料の性質又は発注者の指図により生じたものであるときは、これを適用しない。ただし、受注者がその材料又は指図の不適当であることを知りながらこれを通知しなかつたときは、この限りでない。
(履行遅滞の場合における損害金等)
第二十四 受注者の責めに帰すべき事由により完納期限内に給付を完了することができない場合においては、発注者は、損害金の支払を受注者に請求することができる。
2 前項の損害金の額は、請負代金額から出来形部分に相応する請負代金額を控除した額につき、遅延日数に応じ、政府契約の支払遅延防止等に関する法律( 昭和二十四年法律第二百五十六号) 第八条第一項の規定に基づく、政府契約の支払遅延に対する遅延利息の率( 以下「遅延利息率」という。) を乗じて計算した額とする。
3 発注者の責めに帰すべき事由により、第二十一第二項の規定による請負代金の支払が遅れた場合においては、受注者は、未受領金額につき、遅延日数に応じ、遅延利息率を乗じて計算した額の遅延利息の支払を発注者に 請求することができる。
( 談合等不正行為があった場合の違約金等)
第二十四の二 受注者は、この契約に関して、次の各号のいずれかに該当するときは、契約金額の
十分の一に相当する額を違約金として発注者が指定する期日までに支払わなければならない。
一 受注者が私的独占の禁止及びxx取引の確保に関する法律( 昭和二十二年法律第五十四号。以下「独占禁止法」という。) 第三条又は第十九条の規定に違反し、又は受注者が構成員である事業者団体が同法第八条第一号の規定に違反したことによりxx取引委員会が受注者又は受注者が構成員である事業者団体に対して、同法第四十九条第一項に規定する排除措置命令又は同法第五十条第一項に規定する納付命令を行い、当該命令又は同法第六十六条第四項の審決が確定したとき。ただし、受注者が同法第十九条の規定に違反した場合であって当該違反行為が同法第二条第九項の規定に基づく不xxな取引方法( 昭和五十七年xx取引委員会告示第十五号) 第六項に規定する不当廉売の場合など発注者に金銭的損害が生じない行為として受注者がこれを証明し、その証明を発注者が認めたときは、この限りでない。
二 xx取引委員会が、受注者に対して独占禁止法第七条の二第十八項又は第二十一項の規定による課徴金の納付を命じない旨の通知を行ったとき。
三 受注者( 受注者が法人の場合にあっては、その役員又は使用人) が刑法( 明治四十年法律第xxx号) 第九十六条の六又は独占禁止法第八十九条第一項若しくは第九十五条第一項第一号の規定による刑が確定したとき。
2 前項の規定は、発注者に生じた実際の損害の額が違約金の額を超過する場合において、発注者が
その超過分の損害につき賠償を請求することを妨げない。
3 受注者はこの契約に関して、第一項の各号のいずれかに該当することとなった場合には、速やかに、当該処分等に係る関係書類を発注者に提出しなければならない。
(契約保証金)
第二十五 受注者は、契約保証金を納付した契約において、請負代金額の増額の変更をした場合は、増加後における総請負代金額に対する所要の契約保証金額と既納の契約保証金額との差額に相当するものを追加契約保証金として、発注者の指示に従い、直ちに納付しなければならない。
2 受注者が契約事項を履行しなかった場合において、契約保証金を納付しているときは、当該契約保証金は、国庫に帰属するものとする。
(発注者の解除権)
第二十六 発注者は、受注者が次の各号のいずれかに該当するときは、この契約を解除することができる。一 正当な理由なく、製造に着手すべき期日を過ぎても製造に着手しないとき。
二 その責めに帰すべき事由により完納期限内又は完納期限経過後相当の期間内に給付を完了する見込みが明らかにないと認められるとき。
三 前二号に掲げる場合のほか、この契約に違反し、その違反によりこの契約の目的を達することができない
と認められるとき。
四 第二十八第一項の規定によらないでこの契約の解除を申し出たとき。五 受注者が次のいずれかに該当するとき。
イ 役員等( 受注者が個人である場合にはその者を、受注者が法人である場合にはその役員又はその支店若しくは常時製造請負契約を締結する事務所の代表者をいう。以下この号において同じ。) が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律( 平成三年法律第七十七号。以下「暴力団対策法」という。) 第二条第六号に規定する暴力団員( 以下この号において「暴力団員
」という。) であると認められるとき。
ロ 暴力団( 暴力団対策法第二条第二号に規定する暴力団をいう。以下この号において同じ。)又は暴力団員が経営に実質的に関与していると認められるとき。
ハ 役員等が自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもって、暴力団又は暴力団員を利用するなどしたと認められるとき。
ニ 役員等が、暴力団又は暴力団員に対して資金等を供給し、又は便宜を供与するなど直接的あるいは積極的に暴力団の維持、運営に協力し、若しくは関与していると認められるとき。
ホ 役員等が暴力団又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有していると認められるとき。ヘ 下請契約又は材料の購入契約その他の契約に当たり、その相手方がイからホまでのいずれか
に該当することを知りながら、当該者と契約を締結したと認められるとき。
ト 受注者が、イからホまでのいずれかに該当する者を下請契約又は材料の購入契約その他の契約の相手方としていた場合( ヘに該当する場合を除く。) に、発注者が受注者に対して当該契約の解除を求め、受注者がこれに従わなかったとき。
2 前項の規定によりこの契約が解除された場合においては、受注者は、請負代金額の十分の一に相当する額を違約金として発注者の指定する期間内に支払わなければならない。
3 前項の場合において、契約保証金の納付が行われているときは、発注者は、当該契約保証金をもって違約金に充当することができる。
第二十七 発注者は、給付が完了するまでの間は、第二十六第一項の規定によるほか、必要があるときは、この契約を解除することができる。
2 発注者は、前項の規定によりこの契約を解除したときは、製造の出来形部分を検査のうえ、当該検査に合格した部分の引渡しを受けることができるものとし、当該引渡しを受けたときは、当該引渡しを受けた出来形部分に相応する請負代金を受注者に支払わなければならない。
3 第二十第二項後段の規定は、前項の検査について準用する。
4 発注者は、第一項の規定によりこの契約を解除したことによって受注者に損害を及ぼしたときは、その損害を賠償しなければならない。
(受注者の解除権)
第二十八 受注者は、次の各号のいずれかに該当するときは、この契約を解除することができる。一 発注者がこの契約に違反し、その違反により給付を完了することが不可能となったとき。
二 天災その他避けることの出来ない理由により、給付を完了することが不可能又は著しく困難となったとき。
2 第二十七第二項から第四項までの規定は、前項の規定によりこの契約が解除された場合に準用する。
(解除に伴う措置)
第二十九 発注者は、この契約が解除された場合においては、出来形部分を検査の上、当該検査に合格した部分の引渡しを受けることができるものとし、当該引渡しを受けたときは、当該引渡しを受けた出来形部分に相応する請負代金を受注者に支払わなければならない。この場合において、発注者は、必要があると認められるときは、その理由を受注者に通知して、出来形部分を最小限度の破損、分解又は試験をして検査することができる。
2 前項の場合において、検査又は復旧に直接要する費用は、受注者の負担とする。
3 受注者は、この契約が解除された場合において、支給材料があるときは、第一項の出来形部分の検査に合格した部分に使用されているものを除き、発注者に返還しなければならない。この場合において、当該支給材料が受注者の故意若しくは過失により滅失若しくは毀損したとき、又は出来形部分の検査に合格しなかった部分に使用されているときは、代品を納め、若しくは原状に復して返還し、又は返還に代えてその損害を賠償しな
ければならない。
4 受注者は、この契約が解除された場合において、貸与品があるときは、当該貸与品を発注者に返還しなければならない。この場合において、当該貸与品が受注者の故意又は過失により滅失又は毀損したときは、代品を納め、若しくは原状に復して返還し、又は返還に代えてその損害を賠償しなければならない。
5 第三項前段及び第四項前段に規定する受注者のとるべき措置の期限、方法等については、この契約の解除が第二十六の規定によるときは発注者が定め、第二十七又は第二十八の規定によるときは、受注者が発注者の意見を聴いて定めるものとし、第三項後段及び第四項後段に規定する受注者のとるべき措置の期限、方法等については、発注者が受注者の意見を聴いて定めるものとする。
(賠償金等の徴収)
第三十 受注者がこの契約に基づく賠償金、損害金又は違約金を発注者の指定する期間内に支払わないときは、発注者は、その支払わない額に発注者の指定する期間を経過した日から請負代金額支払の日まで年五パーセントの割合で計算した利息を付した額と、発注者の支払うべき請負代金額とを相殺し、なお不足があるときは追徴する。
2 前項の追徴をする場合には、発注者は、受注者から遅延日数につき年五パーセントの割合で計算した額の延滞金を徴収する。
(補則)
第三十一 この契約基準に定めのない事項は、必要に応じて発注者と受注者とが協議して定める。