Contract
文例(死因贈与契約)
贈与者○○○○(以下「甲」という。)と受贈者○○○○(以下「乙」という。)は、下記のとおり贈与契約を締結する。
記
第1条 xはその所有する後記物件を無償で乙に贈与することを約し、乙はこれを受諾した。
第2条 本件贈与は、xの死亡によってその効力を生じ、贈与物件の所有権はその時に当然に乙に移転する。
第3条 甲は、後記物件について乙のため所有権移転請求権保全の仮登記をなすものとし、乙がこの登記手続を申請することを承諾した。
第4条 甲は、次の者を本契約の執行者として指定する。
住 | 所 | xxx○○区○○・・・ |
職 | 業 | ○○○ |
氏 | 名 | ○○○○ |
生年月日 ○○年○○月○○日
第5条 乙が甲に対して重大な侮辱を加えたとき、または乙にその他著しい非行があったときは、甲は本契約を解除することができる。
上記のとおり契約が成立したので、これを証するため、ここに署名・捺印する。
○○年○○月○○日
贈与者(甲) xxx○○区○○1-1-1 ○○○○㊞受贈者(乙) xxx○○区○○2-2-2 ○○○○㊞
物件の表示
土 地 | 所 | 在 | ○○区○○町○丁目 |
地 | 番 | ○○番地○○ | |
地 | 目 | 宅地 | |
地 | 積 | 150平方メ-トル | |
建 物 | 所 | 在 | ○○区○○町○丁目○○番地○○ |
家屋番号 ○○番○○種 類 居宅
構 造 鉄筋コンクリート造瓦葺 2 階建
床 x x 1階 100 平方メートル、2階 95 平方メートル
死因贈与は遺贈と似ていますが、死因贈与は贈与者と受贈者の当事者の合意によって成立する契約であり、遺贈は相手に同意を得ないで行う単独行為(遺言者の一方的な行為)である点で、死因贈与と遺贈は異なります。
┃契約書のポイント
死因贈与は贈与者と受増者との話し合いがまとまれば簡単に契約できますが、後から取り消すことは困難ですので、死因贈与契約が必要かどうか慎重に考えてから行いましょう。
契約書のポイントとしては、①贈与財産が不動産の場合は、所有権移転請求権仮登記を付すること(上記第3条)、②執行者を選任・指定すること(同4条)、③万が一に備えて条件を付すること(同5条)です。
契約を結ぶ前に、弁護士などの法律専門家に相談してから作成することをお勧めします。