※学術機関等に対する IV 委託費・共同研究費の場合は「間接経費」の積算が可能です。
ディープテック・スタートアップ支援事業費助成金交付規程
2023年3月22日
2022年度規程第60号
(目的)
第1条 この規程は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法(平成14年法律第145号。以下「機構法」という。)第15条第3号の規定に基づき、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「機構」という。)が行うディープテック・スタートアップ支援事業費助成金(以下「助成金」という。)の交付業務の手続き等を定め、もってその業務の適正な処理を図ることを目的とする。
(適用)
第2条 機構が行う助成金の交付は、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179号)、機構法及び国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の業務運営、財務及び会計並びに人事管理に関する省令(平成15年経済産業省令第120号)並びに産業技術実用化開発事業費補助金(ディープテック・スタートアップ支援基金補助金)交付要綱(20230224財産第1号)、産業技術実用化開発事業費補助金(ディープテック・スタートアップ支援基金補助金)実施要領(20230224財産第1号)及びディープテック・スタートアップ支援事業の基本方針(令和5年3月経済産業省)(以下「基本方針」という。)並びに国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構新エネルギー・産業技術業務方法書(15度新エネ総第1001004号)、ディープテック・スタートアップ支援事業の実施に関する規程(2022度規程第54号)及びディープテック・スタートアップ支援基金の管理及び運用に関する機構達(2022度機構達第14号)に定められたものによるほか、この規程の定めるところによる。
(定義)
第3条 この規程で「助成事業」とは、助成金の交付の対象となった、基本方針に記載するディープテック・スタートアップが実施する、実用化研究開発、量産化実証及び海外技術実証(以下「研究開発」という。)を行う事業をいう。
2 この規程で「助成事業者」とは、助成事業を実施する者をいう。
(交付の対象)
第4条 機構は、第3条第1項に定める研究開発を行う者に対し、当該研究開発に必要な費用の一部を助成する。 ただし、第26条に定める事項に該当する者が行う事業に対しては、本助成金の交付対象としない。
(交付に係る選定の基準)
第5条 機構は、助成事業者の選定に当たっては、次に掲げる事項を基準として行う。
一 助成事業を的確に遂行するに足る技術的能力を有すること。
二 助成事業を的確に遂行するのに必要な資金の調達が見込めること。
三 助成事業に係る経理その他の事務について的確な管理体制及び処理能力を有すること。
四 助成対象事業終了後の事業化を達成するために必要な能力を有すること。
五 研究開発の成果を事業展開に結びつけるために必要な技術経営力を有すること。
(助成対象費用等)
第6x xxの対象となる費用(以下「助成対象費用」という。)は、第4条に規定する研究開発に必要な費用のうち、別記に掲げるものの範囲とする。
2 助成金の額は、助成対象費用の総額に別途定める補助率を乗じた金額以内又は別途定める助成対象費用の金額以内とする。ただし、機構が学術機関等(国公立研究機関、国公立大学法人、大学共同利用機関法人、公立大学、私立大学、高等専門学校並びに国立研究開発法人、独立行政法人、地方独立行政法人及びこれらに準ずる機関。(以下「学術機関等」という。))に対する共同研究費を定額助成と定めた場合は、その金額以内とする。
3 助成事業の期間が機構の会計年度を超える交付決定(以下「複数年度交付決定」という。)の場合は、機構の会計年度毎に助成金の額の上限(以下「年度限度額」という。)を定める。
(交付の申請)
第7条 機構は、助成金の交付の申請をしようとする者(以下「申請者」という。)に対し、様式第1による助成金交付申請書(以下「交付申請書」という。)を機構が別に定める期日までに提出させるものとする。
2 機構は、申請者が前項の助成金の交付の申請をするに当たって、当該助成金に係る消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額(助成対象費用に含まれる消費税及び地方消費税相当額のうち、消費税法(昭和63年法律第108号)の規定により仕入れに係る消費税額として控除できる部分の金額及び当該金額に地方税法(昭和25年法律第226号)の規定による地方消費税の税率を乗じて得た金額の合計額に補助率を乗じて得た金額をいう。以下同じ。)を減額して行わせるものとする。ただし、申請時において当該消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額が明らかでないものについては、この限りでない。
(交付の決定等)
第8条 機構は、前条の規定による交付申請書の提出があったときは、その内容について審査を行うものとする。
2 機構は、前項の審査の結果、助成金を交付すべきものと認めたときは、様式第2による交付決定通知書により申請者に通知するものとする。
3 前項の場合において、機構は、助成金の適正な交付を行うために必要があるときは、助
成金の交付の申請に係る事項につき修正を加えて助成金の交付の決定をすることができるものとする。
4 機構は、第2項又は前項による交付の決定を行うに当たっては、前条第2項により助成金に係る消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額について減額して交付申請がなされたものについては、これを審査し、適当と認めたときは、当該消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額を減額して行うものとする。
5 機構は、前条第2項ただし書による交付の申請がなされたものについては、助成金に係る消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額について、助成金の額の確定において減額を行うこととし、その旨の条件を付して交付決定を行うものとする。
6 機構は、助成金の交付が適当でないと認めるときは、その旨を申請者に通知するものとする。
(交付に当たっての条件)
第9条 機構は、助成金の交付を決定する場合において、次に掲げる事項につき条件を付するものとする。
一 助成事業者は、助成金の交付の決定の内容及びこれに付した条件に従い、善良な管理者の注意をもって助成事業を行うべきこと。
二 助成事業者は、助成事業の内容の変更(軽微なものを除く。)をしようとするときは、あらかじめ機構の承認を受けるべきこと。ただし、交付決定通知書に記載された助成対象費用の費目の配分を超えて支出する場合(費目のⅣとの間の流用を除く。)、費目の
ⅠからⅢの合計(複数年度交付決定においては、費目のⅠからⅢの年度限度額の合計)の10分の5を超えて流用するときは、届け出ること。
三 助成事業者は、助成事業を中止し、又は廃止しようとするときは、機構の承認を受けるべきこと。
四 助成事業者は、助成事業を遂行するための契約をするときは、助成事業の運営上一般の競争に付すことが著しく困難又は不適当である場合を除き、一般の競争に付すべきこと。
五 助成事業者は、助成事業の全部又は一部を第三者に委託し、又は第三者と共同して実施してはならないこと。ただし、助成事業の一部について、第三者と委託又は共同で実施することを交付申請書に記載し、機構が認めた場合にはこの限りではない。また、委託又は共同で実施する場合には、実施に関する契約を締結すべきこと。
六 助成事業者は、助成事業の経理について助成事業以外の経理と明確に区分し、その収支の状況を会計帳簿によって明らかにしておくとともに、その会計帳簿及び収支に関する証拠書類を助成事業の完了した日(助成事業の廃止の承認を受けたときは、その承認のあった日)の属する会計年度の終了後5年間保存しておくべきこと。
七 助成事業者は、助成事業が予定の期間内に完了することができないと見込まれる場合又は助成事業の遂行が困難となった場合においては、様式第3による事故報告書を
速やかに機構に提出し、その指示を受けるべきこと。
八 助成事業者は、機構が必要と認めて指示したときは、助成事業の実施の状況に関し、実施状況報告書を速やかに提出すべきこと。
九 助成事業者は、助成事業が完了するときは、完了の日の翌日から起算して61日以内
(助成事業の廃止の承認を受けたときは、その承認のあった日まで)に、又は助成事業が完了せずに機構の会計年度が終了するときは、翌会計年度の5月31日までに、様式第
4による実績報告書を機構に提出すべきこと。
十 助成事業者は、機構が、助成事業の適正な遂行に必要な範囲において報告を求め、又は実地調査を行おうとするときは、遅滞なくこれに応ずべきこと。
十一 助成事業者は、機構が事実確認の必要があると認めるときは、取引先に対し、参考となるべき報告及び資料の提出について協力を求めるべきこと。
十二 助成事業者は、機構が助成事業に係る実績の報告等を受け、その報告等に係る助成事業の実績が助成金の交付の決定の内容又はこれに付した条件に適合しないと認めたときは、機構の指示に従うべきこと。
十三 助成事業者は、機構が第19条第2項の規定により助成金の全部又は一部の返還を請求したときは、機構が指定する期日までに返還すべきこと。
十四 助成事業者は、第19条第1項の規定により助成金の返還請求の通知を受けたときは、助成金の受領の日から納付の日までの日数に応じ、当該助成金の額(その一部を納付した場合におけるその後の期間については、既納付額を控除した額)につき年10.95パーセントの割合で計算した加算金を加えて返還すべきこと。ただし、第18条第1項第九号及び十号の規定による場合はこの限りではない。
十五 助成事業者は、返還すべき助成金を期日までに納付しなかったときは、納期日の翌日から納付の日までの日数に応じ、その未納付額につき年10.95パーセントの割合で計算した延滞金を納付すべきこと。
十六 助成事業者は、助成事業年度及び助成事業年度の終了後5年間、助成事業の成果を学術誌等で発表した場合、助成事業に基づく発明、考案等に関して、産業財産xxを出願又は取得及びそれらを譲渡し若しくは実施権を設定した場合には、当該年度の終了後30日以内に様式第5による届出書を機構に提出すべきこと。
十七 助成事業者は、助成事業の実施により取得し、又は効用の増加した財産若しくは成果(以下「取得財産等」という。)のうち、第16条第1項により処分(助成金の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供しようとすることをいう。)を制限されたものについては、善良な管理者の注意をもって管理し、その管理に係る台帳を備え、その管理状況を明らかにしておくとともに、処分を制限された取得財産等を処分しようとするときは、あらかじめ機構の承認を受けるべきこと。
十八 助成事業者は、処分を制限された取得財産等の処分により収入が生じたときは、機構の請求に応じ、その収入の一部(消費税及び地方消費税に係る相当額を除く。)を納付すべきこと。
十九 助成事業者は、助成金の交付の決定内容又はこれに付した条件に不服がある場合において、申請の取下げをしようとするときは、交付の決定の通知を受けた日から20日以内に、様式第6による助成金交付申請取下げ届出書を機構に提出することにより行うべきこと。
二十 助成事業者は、助成事業の完了した日の属する会計年度の翌年度以降5年間、様式第20による当該助成事業に係る事業化状況報告書を機構に提出し、当該助成事業の成果に基づく収益が生じたときは、機構の請求に応じ、交付された助成金の額を上限として、その収益の一部を機構に納付すべきこと。
二十一 助成事業者は、助成事業で得られた成果を発表又は公開する場合、事前に機構に対し別途定める方法により報告すること。また、発表又は公開する場合において、特段の理由がある場合を除き、機構の事業の結果得られたものであることを明示すること。
二十二 助成事業者は、機構が助成事業年度に実施する助成事業の評価に協力し、かつ、その結果に基づく機構の判断に従うこと。
二十三 助成事業者は、助成事業年度の終了後5年間、経済産業省が実施する事後評価、機構が実施する追跡調査・評価、産業財産xxの取得状況及び事業化状況調査(以下「評価・調査等」という。)に協力すること。ただし、経済産業省が必要があると認めるときは、事後評価を助成事業完了前に行うこととする。(なお、助成事業年度の終了後5年度目の状況によっては、助成事業者の合意を得た上で、評価・調査等の期間を延長することがある。)
二十四 助成事業者は、労務費の算定に当たっては機構が別途定める単価を用いること。ただし、機構が別の方法を指示したときは、その指示に従うこと。
二十五 助成事業者は、この規程に規定する様式の提出を、助成金交付申請書に定めるxx研究者に委任することができること。ただし、様式第1、様式第6、様式第7(助成金の額等及び助成期間の変更に関するもの)及び様式第9を除く。
二十六 助成事業者は、当該助成事業の成果について、第三者への不正な流出を防止するため、従業員等との間で退職後の取決めを含めた秘密保持契約を締結するなど、必要な措置をとるよう努めるとともに、不正に第三者への成果の流出があった場合には、遅滞なく機構に報告し、不正行為者に対し法的措置を講ずるなど、適切に対処すること。
二十七 複数年度交付決定の場合、日本国政府の予算又は方針の変更等により本交付決定内容の変更を行う必要が生じたときは、助成事業者は、機構の指示に従うべきこと。 二十八 助成事業者は、機構が提供する電子情報処理組織を用いて申請及び届出等を行う場合は、別途定めるところによるものとする。ただし、この規程に定める様式を用い
て提出することを妨げない。
二十九 助成事業者は、助成事業に従事した者が、助成事業に関して研究活動の不正行為
(研究成果の中に示されたデータや研究結果等をねつ造、改ざん及び盗用する行為をいう。以下、同じ。)を行った疑いがあると認められる場合は、調査を実施し、その結果を文書で機構に報告すること。(この場合、助成事業者は、経済産業省「研究活動の
不正行為への対応に関する指針」(平成19年12月26日制定)に基づき調査を行うこと。)三十 助成事業者は、経済産業省「公的研究費の不正な使用等への対応に関する指針」(平成20年12月3日制定)に基づき不正な使用等(研究資金の他の用途への使用又は本規程 の内容若しくはこれらに付した条件に違反して使用する行為及び偽りその他不正の手 段により研究資金を受給する行為。以下同じ。) の十分な抑止機能を備えた体制整備等
に努めること。
三十一 助成事業者は、第8条第2項の規定に基づく交付決定によって生じる権利の全部又は一部を、機構の承認を得ずに第三者に譲渡し、又は承継しないこと。
三十二 交付決定を受けた助成事業の期間にかかわらず、独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第35条の5の規定に基づき、機構の中長期計画における最終年度の翌年度以降の期間に係る助成事業内容の効力は、機構の次期中長期計画が、経済産業大臣の認可を受けることを条件として生ずるものとする。
三十三 助成事業者は、助成事業の実施に要する経費を適切に使用するために、第7条に規定する交付申請書に定められた経理責任者(以下、単に「経理責任者」という。)に別記2に掲げる誓約事項(以下「誓約事項」という。)を遵守させること。経理責任者が誓約事項に違反した場合には、助成事業者が一切の責任を負うものとする。
三十四 助成事業者は、機構の指示に基づき、様式第22による報告書を機構に提出すべきこと。
2 機構は、助成金の適正な交付を行うために必要があるときは、前項各号に定める事項の ほか、第8条第2項に規定する交付決定通知書において、別途条件を定めることができる。
(申請の取下げ)
第10条 機構は、助成金の交付の決定の通知を受けた者から前条により付された条件のうち同条第1項第十九号に基づき取下げの届出があったときは、当該申請に係る助成金の交付の決定はなかったものとみなして措置するものとする。
(助成事業の内容の変更)
第11条 機構は、助成事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、様式第7による計画 変更承認申請書を提出させ、あらかじめ承認を受けさせるものとする。ただし、次の各号 のいずれにも該当しない軽微な変更及び第9条第1項第二号ただし書の場合については、様式第8による計画変更届出書を提出させるものとする。
一 助成事業の実施方法等主要な内容を変更しようとするとき。二 助成事業の期間を変更しようとするとき。
2 機構は、前項に基づく計画変更承認申請書を受理したときは、これを審査し、当該申請に係る変更の内容が適正であると認め、これを承認したときは、その旨を当該助成事業者に速やかに通知するものとする。
3 第8条及び第9条の規定は、前項の通知をする場合に準用する。
(助成事業の承継)
第12条 機構は、助成事業者について相続、法人の合併又は分割等により助成事業(助成事業に続く事業化等を含む。)を行う者が変更される場合において、その変更により事業を承継する者(以下「承継事業者」という。)が当該助成事業を継続して実施しようとするときは、様式第9-1による承継承認申請書をあらかじめ機構に提出させ、承継事業者が助成金の交付に係る変更前の助成事業を行う者の地位を承継する旨の承認を行うことができる。
2 機構は、前項の承認をしたときは、その旨を、速やかに承継事業者に通知するものとする。
3 第1項の規定にかかわらず、承継事業者が承継を予定する日までに設立されない場合、機構は、助成事業者に様式第9-2による承継承認申請書をあらかじめ提出させるものとする。
4 機構は、前項の申請書を受理したときは、承継事業者が設立されたときに承継事業者に 様式第9-1による承継承認申請書を提出させること等を条件に、承継事業者が助成金の 交付に関する変更前の助成事業を行う者の地位を承継する旨の承認を行うことができる。
(助成金の額の確定)
第13条 機構は、助成事業が完了し、助成事業者から実績報告書を受理したときは、その内容の審査及び必要に応じて行う実地調査等により、その報告に係る助成事業の実績が助成金の交付の決定の内容及びこれに付された条件に適合すると認めたときは、交付すべき助成金の額を確定し、様式第10による確定通知書によって当該助成事業者に通知するものとする。
(助成金の支払)
第14条 機構は、前条の規定により交付すべき助成金の額を確定した後に、助成事業者に対し、助成金を支払うものとする。ただし、必要があると認められる場合は、概算払をすることができる。
2 機構は、助成事業者が助成金の支払を請求しようとするときは、様式第11-1による助成金概算払請求書又は様式第12による助成金精算払請求書を提出させるものとする。
(財産の管理等)
第15x xx事業者は、当該助成事業による取得財産等について、助成事業の完了後においても善良な管理者の注意をもって管理し、助成金の交付の目的に従ってその効率的運用を図らなければならない。
2 助成事業者は、処分を制限された取得財産等について機構が指示する標示票を貼付し、管理台帳を備えて管理しなければならない。
3 助成事業者は、処分を制限された取得財産等を処分することにより、収入があったときは様式第13による収入金報告書を機構に提出し、機構の請求に応じその収入の一部を機構に納付しなければならない。
4 助成事業者は、助成事業が完了するときは、完了の日の翌日から起算して61日以内(助成事業の廃止の承認を受けたときは、その承認のあった日まで)に、又は助成事業が完了せずに機構の会計年度が終了するときは、翌会計年度の5月31日までに、様式第14による取得財産等管理明細表を実績報告書に添付して機構に提出しなければならない。
(財産の処分制限)
第16条 助成事業者の取得財産等のうち処分を制限する財産は、取得価額又は効用の増加価額が単価50万円以上の機械及び重要な器具その他の財産とする。
2 取得財産等の処分を制限する期間は、昭和53年通商産業省告示第360号を準用する。
3 助成事業者は、前項の規定により定められた期間内において、処分を制限された取得財産等を処分しようとするときは、様式第15による財産処分承認申請書を機構に提出し、あらかじめその承認を受けなければならない。
4 助成事業者は、第2項の規定により定められた期間を経過した取得財産等を処分することにより得られた収入については、前条第3項の規定は適用しない。
(中止又は廃止の承認)
第17条 機構は、助成事業者がその責めに帰さない事由により当該助成事業の全部又は一部を中止し、若しくは廃止しようとするときは、その承認を受けさせるものとする。
2 機構は、助成事業者が前項の承認を受けようとするときは、様式第7に準じた中止(廃止)承認申請書をあらかじめ提出させ、これを審査し、当該申請に係る中止又は廃止がやむを得ないと認めてこれを承認したときは、様式第16により速やかに当該助成事業者に通知するものとする。
3 第13条の規定は、機構が第1項の承認をした場合に準用する。
(交付決定の取消)
第18条 機構は、次の各号のいずれかに該当するときは、第8条の規定による交付の決定の全部又は一部を取り消すことができる。
一 助成事業者が、助成金を助成事業以外の用途に使用したとき。
二 助成事業者が、第8条の規定による交付の決定の内容に違反したとき。三 助成事業者が、第9条の規定により付された条件に違反したとき。
四 助成事業者が、その他法令等に違反したとき。
五 助成事業者が、機構との助成事業等に関して不正又は虚偽の報告等をしたとき。
六 助成事業に従事した者が、助成事業に関して研究活動の不正行為を行った者、関与した者又は責任を負う者として認定されたとき。
七 助成事業に従事した者が、助成事業に関して公的研究費の不正な使用等があったと認定されたとき。
八 助成事業者が、第26条の規定の誓約に違反したとき。
九 天災地変その他助成金等の交付の決定後に生じた事情の変更により助成事業等の全部又は一部を継続する必要がなくなったとき。
十 第23条第3項に規定する場合において、助成事業等の全部又は一部を継続する必要がなくなったとき。
2 前項第一号から第八号に掲げるものについては、第13条の規定に基づく助成金の額の確定があった後においても適用するものとする。
3 機構は、第1項に基づく取消をしたときは、様式第16に準じた様式により速やかに助成事業者に通知するものとする。
(助成金の返還等)
第19条 機構は、前条の規定に基づき助成金の交付の決定を取り消した場合において、助成事業の当該取消に係る部分に関し、既に助成金が支払われているときは、期限を定めて、その返還を請求するものとする。
2 機構は、第13条の規定に基づき額の確定をした場合(第17条第3項において準用する場合を含む。)において、既にその額を超える助成金が交付されているときは、期限を定めて、その超える部分の助成金の返還を請求するものとする。
3 機構は、前2項に基づき助成金の返還を請求しようとするときは、次に掲げる事項を、速やかに助成事業者に通知するものとする。
一 返還すべき助成金の額
二 加算金及び延滞金に関する事項三 納期日
4 機構は、第1項又は第2項の規定に基づき助成金の返還を請求したときは、必要に応じて様式第17又は第18により報告させるものとする。
5 機構は、助成事業者が、返還すべき助成金を第3項第三号に規定する納期日までに納付しなかったときは、納期日の翌日から納付の日までの日数に応じ、その未納付額につき年 10.95パーセントの割合で計算した延滞金を徴収するものとする。
(消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額の確定に伴う助成金の返還)
第20条 助成事業者は、助成事業完了後、又は複数年度交付決定においては機構の会計年度終了後に、消費税及び地方消費税の申告により助成金に係る消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額が確定した場合には、様式第19により速やかに機構に報告しなければならない。
2 機構は、第8条第5項の規定による交付の決定をした場合であって、前項の報告があったときは、当該消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額の全部又は一部の返還を請求
するものとする。
3 前条第3項及び第5項の規定は、前項の返還を請求する場合に準用する。
(加算金の計算)
第21条 機構は、助成金が2回以上に分けて交付されている場合における加算金の計算については、返還を請求した額に相当する助成金は、最後の受領の日に受領したものとし、当該返還を請求した額がその日に受領した額を超えるときは、当該返還を請求した額に達するまで順次さかのぼり、それぞれの受領の日において受領したものとして行うものとする。
2 機構は、加算金を徴収する場合において、助成事業者の納付した金額が返還を請求した助成金の額に達するまでは、その納付金額は、まず当該返還を請求した助成金の額に充てるものとする。
(延滞金の計算)
第22条 機構は、延滞金を徴収する場合において、返還を請求した助成金の未納付額の一部が納付されたときは、当該納付の日の翌日以後の期間に係る延滞金の計算の基礎となるべき未納付額は、その納付金額を控除した額によるものとする。
2 前条第2項の規定は、延滞金を徴収する場合に準用する。
(成果の普及及び事業化への努力)
第23条 機構及び助成事業者は、助成事業による成果が生じたときはその成果の普及及び事業化により、国内生産・雇用、輸出、内外ライセンス収入、国内生産波及・誘発効果、国民の利便性向上等の形を通じて、我が国の経済活性化の実現に努めるものとする。
2 助成事業者は、交付申請書に添付する事業化実施計画を変更しようとする場合であって、次の各号のいずれかに該当するときは、第11条第1項に基づき、あらかじめその承認を受けなければならない。
一 事業化実施計画を著しく変更しようとするとき。
二 その他前項の規定の趣旨に影響を与えるものとして、機構及び助成事業者が協議してあらかじめ定めた条件に該当するとき。
3 前項において、事業化実施計画の変更が第1項の規定に抵触するおそれがある場合、機構は、助成事業者に対して変更内容の改善を求めることができる。
4 助成事業者は、研究成果の事業化・製品化を行う場合については、事前に機構に対し報告するものとする。また、研究成果の事業化・製品化について発表又は公開する場合において、特段の理由がある場合を除き、機構の事業の結果得られた成果を活用していることを明示するものとする。
(事業化の報告)
第24条 機構は、助成事業者に助成事業の完了年度の翌年度以降5年間、当該助成事業に係る過去1年間の事業化状況について、様式第20による事業化状況報告書を提出させるものとする。
2 前項に定める報告書は、助成事業者の毎会計年度決算確定後20日以内に提出させるものとする。ただし、当該年度分の報告書に記載すべき基準納付額と累計納付額の合計が助成金確定額を超えることが明らかになった場合には、助成事業者は会計年度決算確定以前でも機構に報告書を提出することができるものとする。
3 助成事業者は、機構が必要と認めて指示したときは、当該助成事業に係る事業化の状況に関し、報告を行うものとする。
(収益納付)
第25条 機構は、前条の報告書により、助成事業者に相当の収益が生じたと認めたときは、助成事業者に対して交付した助成金の全部又は一部に相当する金額の納付を命ずることができる。
2 前項の規定により納付を命ずることができる額の合計は、助成金の確定額の合計額を上限とする。
3 収益納付すべき期間は、助成事業の完了年度の翌年度以降5年間とする。
4 機構は、助成事業者が中小企業であって事業化状況報告書の対象年度に営業利益、経常利益又は純利益のいずれかが、単体決算で赤字となる場合に、当該年度の納付を免除することができるものとする。
5 機構は、前項の免除を行う場合には、助成事業者に様式第21による納付免除申請書を提出させ、これを承認したときは、その旨を当該助成事業者に通知するものとする。
(暴力団排除に関する誓約)
第26条 助成事業者は、助成金の交付の申請をするに当たって、また、助成事業の実施期間内及び完了後においては、次に揚げる事項のいずれにも該当しないことを確認しなければならない。
一 法人等(法人又は団体をいう。)が、暴力団(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第2号に規定する暴力団をいう。以下同じ。)であるとき又は法人等の役員等(法人である場合は役員、団体である場合は代表者、理事等、その他経営に実質的に関与している者をいう。以下同じ。)が暴力団員(同法第
2条第6号に規定する暴力団員をいう。以下同じ。)であるとき
二 役員等が、自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもって、暴力団又は暴力団員を利用するなどしているとき
三 役員等が、暴力団又は暴力団員に対して、資金等を供給し、又は便宜を供与するなど直接的あるいは積極的に暴力団の維持、運営に協力し、若しくは関与しているとき
四 役員等が、暴力団又は暴力団員であることを知りながらこれと社会的に非難される
べき関係を有しているとき
2 前項については、助成金の交付申請前に確認しなければならず、交付申請書の提出をもってこれに同意したものとする。
(契約の相手方の制限)
第27条 助成事業者は、助成事業を実施するために締結する委託、売買、請負その他の契約
(契約金額が100万円未満のものを除く。)をするにあたり、経済産業省から補助金交付 等停止措置又は指名停止措置が講じられている事業者を契約の相手方としてはならない。ただし、助成事業の遂行上、当該事業者でなければ助成事業の遂行が困難又は不適当であ る場合は、機構の承認を受けて当該事業者を契約の相手方とすることができる。
2 機構は、助成事業者が前項の規定に違反して経済産業省からの補助金交付等停止措置又は指名停止措置が講じられている事業者を契約の相手方としたことを知った場合は、必要な措置を求めることができるものとし、助成事業者は機構から求めがあった場合はその求めに応じなければならない。
3 前二項の規定は、助成事業の一部を第三者に請け負わせ、又は委託し、若しくは共同して実施する体制が何重であっても同様に取り扱うものとし、助成事業者は、必要な措置を講ずるものとする。
(その他必要な事項)
第28条 この規程に定めるもののほか、助成金の交付に関し必要な事項は、機構が別にこれを定める。
附 則
この規程は、2023年3月22日から施行する。
(別記)
助成対象費用(内容)
費目 | 細 目 |
Ⅰ 機械装置等費 | 1.土木・建築工事費 プラント等の建設に必要な土木工事及び運転管理棟等の建築工事並びにこれらに付帯する電気工事等を行うのに必要な経費。 |
2.機械装置等製作・購入費 助成事業の実施に必要な機械装置、その他備品の製作、購入又は借用に要する経費。 | |
3.保守・改造修理費 プラント及び機械装置の保守(機能の維持管理等)、改造(主として価値を高め、又は耐久性を増す場合=資本的支出)、修理(主として原状に回復する場合)に必要な経費。 | |
Ⅱ 労務費 | 1.研究員費 助成事業に直接従事する研究者、設計者及び工員等の人件費。 |
2.補助員費 助成事業に直接従事したアルバイト、パート等の経費(但し、上記1.研究員費に含まれるものを除く)。 | |
Ⅲ その他経費 | 1.消耗品費 助成事業の実施に直接必要な資材、部品、消耗品等の製作又は購入に要する経費。 |
2.旅費 ①助成事業を実施するため特に必要とする研究員及び補助員の旅費、滞在費、交通費。 ②研究者以外の者に、助成事業の実施に必要な知識、情報、意見等の収集のための国内、海外調査に要する経費で旅費、滞在費、交通費。 | |
3.外注費 助成事業の実施に必要なデータの分析及びソフトウエア、設計等の請負外注に係る経費。 | |
4.諸経費 上記のほか、助成事業の実施に直接必要な光熱水料、会議費、委員会費、通信料、借料、図書資料費、通訳料、運送費、関税等の経費、学会等参加費・論文投稿費。 | |
Ⅳ 委託費 ・共同研究費 ※ | 1.委託費・共同研究費 助成事業のうち、申請者以外の参加機関が行う研究開発に必要な経費。当該経費の算定に当たっては、上記ⅠからⅢに定める項目に準じて行う。 |
2.学術機関等に対する共同研究費(別に定める金額以内の定額助成) 助成事業のうち、共同研究契約等に基づき申請者以外の学術機関等が行う研究開発に必要な経費。ただし、機構が別途提示した場合に限り設ける細目。当該経費の算定に当たっては、上記ⅠからⅢに定める項目に準じて行う。Ⅳの細目1と2の間の流用はできないものとする。 |
※Ⅱ 労務費のうち1.研究員費については、機構が別途定める労務費単価一覧表で算定することとする。ただし、海外での実証・研究開発を推進するなどのために必要であり、上記に依りがたい場合には、受託者の定める基準に基づき算定できるものとする。
※委託・共同研究を実施する場合には、あらかじめ交付申請書に記載し、機構の承認を得る必要があります。なお、委託費・共同研究費は、原則として助成対象費用の総額の 50%未満です。
※学術機関等に対する IV 委託費・共同研究費の場合は「間接経費」の積算が可能です。
(別記2)
交付申請書に定める経理責任者は、ディープテック・スタートアップ支援事業に係る助成事業の実施に要する経費が適切に使用されるために、以下の誓約事項を遵守することを誓約します。
1.経理責任者は、助成事業の実施に要する経費の適切な使用について、事業者内で責任を負うこと。また、監査法人による監査、内部監査の監査項目として掲げることも含め、本助成事業を監査することで適切性を担保すること。
2.経理責任者は、交付申請書に記載する適正な経費の使用の確認を行うために、業務実施者を専任し必要な体制整備を図ること。なお、経理責任者及び業務実施者(以下「経理責任者等」という。)の労務費等の費用計上を行う場合は、登録研究員及び研究補助員(以下
「登録研究員等」という。)など助成事業に実質的に関与する者並びに登録研究員等が指導、監督、監査等を行う者と兼任することはできない。
3.経理責任者等は、事業者内で保管された助成事業の実施に要する経費に関する専用の帳簿、支出内容を証明又は説明する書類、従事日誌・月報を定期的に確認し、「経費発生調書」、「労務費積算書」及び「月別項目別明細表」等、機構の指示に従い報告すること。確認においては、法令、ディープテック・スタートアップ支援事業費助成金交付規程、交付申請書、事務処理マニュアル、事業者内の内規及び購買ルール等と照らして行うこと。
4.経理責任者等は、取得財産の設置、運転及び操作状況等の確認並びに機構が所有する取得財産の標示票を確認すること。
5.経理責任者は、委託先及び共同研究先の経理責任者に対して、本誓約事項を遵守することを誓約させること。