※ 電子データは，Microsoft Word，Microsoft Excel，Microsoft Power Point を基本とする。その他のアプリケーションを用いる場合は，本市と協議を行う。

別紙１

分譲マンション管理啓発ツール作成業務委託仕様書

１ 業務の目的

分譲マンションでは建物の区分所有等に関する法律（以下，「区分所有法」という。）に基づき，区分所有者による管理組合を組織し，総会や理事会といった合意形成の手続を経ながら，建物の適切な管理を実施することとなっている。

しかしながら，通常の生活では，区分所有法が定めるルールについて学習する機会が無く，ひいては，それに起因して分譲マンションにおける適切な管理がなされず，住民間のトラブルや建物の劣化放置といった事態を招いている。

そこで，本業務では，分譲マンションにおける住民間のトラブルや建物の劣化等に関して，予防措置や解決手法を分かりやすく示すため，区分所有法を紐解き，マンションの管理について市民にとって理解しやすい啓発ツールを作成するものである。

２ 業務委託の内容

次の（１）及び（２）の作成に当たって，成果物の名称，内容及びデザインの全てについて，総合的な提案を求める。

（１）マンションお悩み解決事例集

本市では，烏丸御池に京安心すまいセンターを開設し，マンションも含めた住まいの相談に対応するとともに，必要に応じてマンション管理士，弁護士及び一級建築士といった専門家による相談も実施してきた。

また，平成２３年度の高経年マンション実態調査を踏まえ，建物の適切な管理がなされず，行政の支援が必要と考えられるマンションに専門家を派遣し，管理組合の活性化等を進めてきた。

しかしながら，本市の支援事業だけでは，多数のマンションの管理組合を支援することは物理的に不可能な状態である。

そこで，これまで京安心すまいセンターに寄せられた相談案件や高経年マンション専門家派遣で見られたマンション特有のトラブルについて，その解決への道筋を豊富なイラスト等で見やすく，かつ，平易な言葉で解説する事例集を作成することで，多数のマンションの管理組合にとって有益な情報としていただく。

仕様：Ａ４カラー，４０ページ（表紙込）程度

掲載内容 事例は，原則，見開き２ページで，悩み，分析，解決策までを提示するパターンとし，次の事例を盛り込むことを検討すること。 役員のなり手不足，高齢者へのケア，子育て世帯へのケア，スムーズな合意形成（理事会，総会，議事録），損害保険，給排水管トラブル，ベランダ漏水，管理費・修繕積立金の適正管理及び滞納への対応，迷惑行為者への対応，民泊対応，修繕計画
裏表紙等で京都市支援施策等の掲載を想定すること。

（２）マンションコミュニティの活性化に向けた購入者向けパンフレット（購入者向けマンション管理の解説）

マンションにおいては，区分所有法に基づき区分所有者は全員で建物並びにその敷地及び付属施設の管理を行うため，管理組合を構成し，区分所有法に基づき集会を開き，規約を定めることとなっている。

しかしながら，多くのマンションの購入者は，マンションの立地や住戸内の間取り等を重視し，建物の維持管理を推進する上で必須となる合意形成を進める理事会や総会，住環境の整備に必要な管理費や修繕積立金等への理解が低く，場合によっては，管理組合の取組に参加されないケースもあり，このようなケースが重なったマンションでは，建物の維持管理が進まない状態，いわゆる管理不全を生じさせる一因となっている。

また，建物の管理だけでなく，マンション内外のルールを理解し，コミュニティを向上させることは，災害時の助け合いだけでなく，平時においても安心，安全な住環境づくりにも繋がっていきます。

そこで，マンションで生活していく上で理解すべき内容について効果的に啓発し，管理組合の取組を支援するため，マンション購入者向けのパンフレットを作成する ものである。

具体的には，マンションの購入時には，宅地建物取引業法に基づき，宅地建物取引士から購入者に対して，重要事項説明書の内容を説明することが義務付けられているが，馴染のない言葉やルールで表記されており，多くの方が十分に理解できない状態となっている。

重要事項説明書を理解することは，購入者が入居する時点で，マンションの適切な管理について理解を深めることに直接繋がることから，重要事項説明書の理解が深まるパンフレットを作成するものとする。

また，マンション内外のコミュニティの向上を図る情報も掲載し，より良い住環境の形成を促すものとする。

仕様：Ａ４カラー，１２ページ（表紙込）程度

掲載内容 次の事例を盛り込むことを検討すること。
区分所有，専有部分と共用部分，管理組合の役割，合意形成（理事会，総会，議事録），理事会・理事長の役割，長期修繕計画，大規模修繕工事，京都市における自治会の役割 xx業者による重要事項説明の際に，副読本として利用しやすい冊子となるよう考慮すること。 裏表紙等で京都市支援施策等の掲載を想定すること。

３ 業務委託期間

契約締結日の翌日から平成２９年１月３１日までとする。

４ 契約金額の上限

￥１，５００千円（ただし，消費税及び地方消費税相当額を含む。）

委託料は，契約締結後において，受託者の請求があった場合に，本市と協議のうえ，概算で支払うものとする。

５ 統括責任者，担当者

受託者は，次の者を定めるものとする。

（１）統括責任者

マンション管理士又は業務管理xx者の資格を有し，かつ，本業務に関する統括及び管理を行う者。

ただし，統括責任者は，本市の承諾なしに変更はできないものとする。

（２）担当者

統括責任者の下で担当業務を行う者。複数名でも構わない。

ただし，各担当者は，本市の承諾なしに変更はできないものとする。

６ 成果品の提出等

本業務を受託し，分譲マンション管理啓発ツールを作成した場合の成果品としては，啓発ツールごとに版下データ，本業務で取得又は作成した原稿等の各種データを，Ｃ Ｄ－Ｒ等の記録媒体に記録し，納品することとする。

なお，受注者が引渡した成果品に関する権利（著作権（著作xx第２７条及び第２

８条の権利を含む。）等）は一切，本市に帰属するものとする。

（１）マンションお悩み解決事例集

仕様：Ａ４カラー，４０ページ（表紙込）程度

（２）マンションコミュニティの活性化に向けた購入者向けパンフレット仕様：Ａ４カラー，１２ページ（表紙込）程度

※ 電子データは，Microsoft Word，Microsoft Excel，Microsoft Power Point を基本とする。その他のアプリケーションを用いる場合は，本市と協議を行う。

７ 業務の進め方

（１）本業務は，本仕様書によるほか，関係法令等に準拠して実施するものとする。

（２）業務の実施においては，原則として，本市と月１回の頻度で定期的に協議を行うとともに，その他必要に応じて，連絡調整を図り，円滑な業務の遂行に努めるものとする。

８ 留意事項

（１）業務の内容について機密を守り，本市の許可なく第三者に公表，転用及び貸与してはならない。（業務完了後も含む。）

（２）業務上，受託者の不注意や不備により生じた全ての費用は，受託者の負担とする。

（３）受託者は，本業務の実施に当たり，関係法規を順守し，常に適切なる管理を行わなければならない。

（４）受託者は，本業務実施中に生じた諸事故に関して一切の責任を負い，本市に発生原因，被害状況等を速やかに報告し，本市の指示に従うものとする。本業務の実施に関し発生した損害（第三者に及ぼした損害を含む。）のために生じた経費は，受託者が負担しなければならない。

（５）本仕様書に疑義がある場合は，本市の指示に従い，本仕様書に明示がない事項については，その都度，本市と受託者が協議の上，決定するものとする。

９ 業務完了後の提出書類

（１）完了通知書

（２）納品書

（３）その他本市が必要と認める書類

１０ その他

（１）本業務は，本仕様書によるほか，関係法令に準拠して実施すること。

（２）本業務は，以上に掲げたもののほか，委託業務の目的に則して履行すること。

（３）本業務の実施にあたっては，本市と適宜協議を行うこと。