Contract

[事案 28-112]新契約無効請求

・平成 29 年 2 月 14 日 裁定終了

※本事案の申立人は、法人である。

＜事案の概要＞

保険料払込期間について誤解していたことを理由に、契約の無効を求めて申立てのあったもの。

＜申立人の主張＞

平成 27 年 6 月に契約した終身医療保険について、以下の理由により、契約を無効にしてほしい。

(1)募集人に対し、退職以降は保険料の払込みが負担になるので、在職中に保険料払込みが完了する医療保険の有無を尋ねた。

(2)募集人から設計書を渡された際、在職中に保険料払込みが完了するか聞いたところ、保険料の払込期間は 3 年でよいと答えたので、契約の申込みをした。

＜保険会社の主張＞

募集人は、保険料払込期間に関する申立人の要望を聞いたが、これを満たす保険商品は存在しなかったため、要望を実現するために、保険料の払込満了期間 70 歳の保険に加入するけれども、退職時に残期間の保険料を前納することにより、要望に応えられると提案し、申立人も合意の上、本契約に加入したため、申立人の請求に応じることはできない。

＜裁定の概要＞

1.裁定手続

裁定審査会では、当事者から提出された書面にもとづく審理の他、募集人の説明に不適切な点があったかどうかなど契約時の状況を把握するため、申立人代表者、募集人および営業所長に対して事情聴取を行った。

2.裁定結果

上記手続の結果、申立人が保険料払込期間について誤解していたとは認められず、その他保険会社に指摘すべき特段の個別事情も見出せないことから、和解による解決の見込みがないと判断して、業務規程第 37 条にもとづき、手続を終了した。

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