TRADEMARK LICENSE AGREEMENT
英文商標ライセンス契約
会員
xx
xx
要 約
弁理士の業務範囲には,商標の使用権の許諾契約の締結の代理やこれに関する相談に応じることが含まれる。実際,弁理士の顧客企業が,商標ライセンスの交渉に当たり,弁理士にアドバイスを求めてくる場合もある。そして,そのライセンス交渉が顧客である日本企業と外国企業の間で行われる場合には,商標ライセンス契約は通常英文で締結される。本稿では,米国の会社が世界各国で有する商標権につき日本の会社にライセンスするという内容の英文商標ライセンス契約について項目毎に条項例を挙げながらその内容を解説する。
目次
Ⅰ.はじめに
Ⅱ.英文商標ライセンス契約の各条項タイトルおよび前文
第1条 定義
第 2 条 ライセンスの許諾第 3 条 品質管理
第 4 条 「許諾商標」の権利
第 5 条 ライセンス料および支払い第 6 条 ライセンス料報告
第7条 監査権
第 8 条 「許諾商標」の使用
第 9 条 第三者による侵害に対する措置第 10 条 ライセンシーによる補償
第 11 条 秘密保持第 12 条 契約期間
第 13 条 契約解除および期限の利益喪失
第 14 条 契約期間満了または解除時のライセンシーの義務第 15条 その他
Ⅰ.はじめに
弁理士の業務範囲には,商標の使用権の許諾契約の締結の代理やこれに関する相談に応じること(弁理士法4条3 項)が含まれる。
実際,弁理士の顧客企業が,商標ライセンスの交渉に当たり,弁理士にアドバイスを求めてくる場合もある。そして,そのライセンス交渉が顧客である日本企業と外国企業の間で行われる場合には,商標ライセンス契約は通常英文で締結される。
本稿では,米国の会社が世界各国で有する商標権につき日本の会社にライセンスするという内容の英文商
標ライセンス契約について項目毎に条項例を挙げながらその内容を解説していく(但し,条項自体からその趣旨等が自明な場合は解説を省略する)。
Ⅱ.英文商標ライセンス契約の各条項(1)
タイトルおよび前文
TRADEMARK LICENSE AGREEMENT
商標使用許諾契約
【解 説】本契約は,ライセンサーは米国の商標権者,ライセンシーは日本の企業であり,ライセンシーは当該商標の顧客誘引力を利用することを目的として商標の使用許諾を受け,ライセンサーは当該商標の信用力維持のためライセンシーが製造販売する商品の品質を積極的にコントロールするような契約を想定している。しかし,実務上は顧客誘引力の利用とは異なる目的の使用許諾もある。例えば,日本において,X が商標イを使用したいと考えたところ,これと同一または類似関係にある Y の登録済み商標ロを発見したので,X が Y と交渉の上 Y の同意を得て商標イを使用する場合がある。この場合,当事者間に登録商標ロに化体された顧客誘引力利用の意図はなく,X に対し Y が登録商標ロに係る専用権・禁止権を行使しないというに過ぎない。従って,このようなケースでは,本来の使用許諾とは異なり,ライセンサーは対象商品の品質を積極的
Vol. 67 No. 5 − 89 − パテント 2014
にコントロールするというよりは,契約で定めた以外の態様での使用を禁止したり,商標法 53 条の商標登録取消事由に当たる品質誤認行為等を禁止するというような消極的規制を中心にコントロールすることになる。また,ライセンス料も,対象製品の売上額ベースではなく,固定額を一括して支払うものが多い。従って,このようなケースの契約は本契約の内容とは相当に異なってくることに留意すべきである。
ARTICLE 1. DEFINITIONS
第1条 定義
In addition to terms elsewhere defined in this Agreement, the following terms shall have the meanings set forth in this Article 1 for purposes of this Agreement:
本契約の他の箇所で定義されている用語に加え,本契約において,以下の用語は本第1 条に定める意味を有する。
1.1 “Licensed Marks”means Licensor's trademarks shown in Exhibit A attached hereto.
1.1 「許諾商標」とは,本契約添付別紙 A に記載のライセンサーの商標を意味するものとする。
This Trademark License Agreement (this“Agreement”) is made and entered into as of the th day of , 20 (the“Effective Date”)by ,
a corporation, having its principal offices
at (“Licensor”) and
,
a corporation, having its principal offices at (“Licensee”).
本商標使用許諾契約(「本契約」)は, に主たる事務所を有する (「ライセンサー」)と
に 主 た る 事 務 所 を 有 す る
(「ライセンシー」)との間で 20 年
月 日(「発効日」)付けで締結された。
WHEREAS, Licensor is the exclusive owner of the trade- marks as shown in Exhibit A attached hereto; and
ライセンサーは,本契約添付別紙 A に記載の商標の独占的権利者であり,
WHEREAS, Licensee desires a license to use Licensor's trademarks in connection with the products listed in Exhibit B attached hereto in the geographic area specified in Exhibit C attached hereto.
xxxxxxは,本契約添付別紙 B 記載の製品に関しライセンサーの商標を本契約添付別紙 C の地域において使用する権利を欲している。
NOW THEREFORE, in consideration of the promise and mutual covenants hereinafter set forth, the parties hereto agree as follows:
そこで,以下に定める約束と相互の合意を約因として,両当事者は以下の通り合意する。
【解 説】「許諾商標」を特定するためには,別紙に,商標見本,商標登録国・登録番号(または出願中の場合は商標登録出願国・出願番号),指定商品または役務,登録日,現存続期間満了日等を記載すれば良い。
1.2 “Licensed Products”means products bearing one or more Licensed Marks listed in Exhibit B attached hereto. 1.2 「許諾製品」とは,「許諾商標」を付した本契約添付別紙 B に掲げる製品を意味するものとする。
【解 説】「許諾製品」の特定は重要である。この特定が不明確であれば「許諾商標」を使用することのできる商品の範囲が不明確となるからである。従って,その範囲について当事者間で疑義が生じないよう明確かつ正確に特定する必要がある。
1.3 “Net Sales Price”means the Licensee's gross selling price of the Licensed Products as invoiced to its customer, less sale taxes or value added taxes on sales invoices, custom duties, quantity discount and credit allowed for the returned Licensed Products.
1.3 「純販売価格」とは,ライセンシーの顧客に請求される
「許諾製品」の総販売価格から,販売請求額に課される販売税または付加価値税,関税,数量割引および返品された「許諾製品」について認められる返金額を控除した金額を意味する
1.5 “Quarterly Period”means each quarterly period end- ing on March 31st, June 30th, September 30th or December 31st, commencing with the quarterly period which includes Effective Data.
1.5 「四半期」とは,「発効日」を含む四半期から始まる,3 月 31 日,6 月 30 日,9 月 30 日または 12 月 31 日に満了する各 3ヶ月の期間を意味するものとする。
【解 説】販売額ベースのライセンス料の場合,一定期間毎に販売額を集計しライセンス料を算出し支払うため,その単位となる期間を定義する必要がある。本 1.5 条では,3ヵ月単位としている。
ARTICLE 2. GRANT OF LICENSE
第 2 条 ライセンスの許諾
ものとする。
Licensed Marks on Licensed Products in Licensed Territory.
2.1 本契約の条件に従い,ライセンサーはライセンシーに対し「許諾地域」において「許諾商標」を「許諾製品」に使用する独占的ライセンスを許諾し,ライセンシーはかかる許諾を受けるものとする。本契約における独占的ライセンスはライセンサーが「許諾地域」において「許諾商標」を「許諾製品」に使用することを禁止するものである。
2.2 Licensee shall not sublicense or assign the rights granted hereunder without the express prior written consent of Licensor.
2.2 ライセンシーは,本契約に基づき許諾された権利を,ライセンサーの書面による明示の事前同意なく再許諾しまたは譲渡しないものとする。
1.4 “Licensed Territory”means the geographic area(s) specified in Exhibit C attached hereto.
1.4 「許諾地域」とは,本契約添付別紙 C に定める地域を意味するものとする。
【解 説】単に“an exclusive license”と表現したのみでは,ライセンサー自身も当該商標の使用を禁じられるのか否かは必ずしも明確ではない。そこで,ライセンサー自身による使用も禁じたいのであれば,上記代替候補条項のように明記すべきである。反対に,ライセンサー自身は当該商標を使用できるのであれば,“Licensor reserves the right to use the Licensed Marks on Licensed Products in Licensed Territory.”のように明記すべきである。
2.1 Subject to the terms of this Agreement, Licensor hereby grants to Licensee, and Licensee hereby accepts, a non-exclusive license to use Licensed Marks on Licensed Products in Licensed Territory.
2.1 本契約の条件に従い,ライセンサーはライセンシーに対し「許諾地域」において「許諾商標」を「許諾製品」に使用する非独占的ライセンスを許諾し,ライセンシーはかかる許諾を受けるものとする。
[Alternative provision: Sublicense right to Licensee's wholly owned subsidiaries]
[代替候補条項:xxxxxxの完全子会社への再許諾]
2.2 The license granted under Article 2.1 above in- cludes the right by Licensee to grant sublicenses within the scope of such license to Licensee's wholly owned subsidiaries, but only for so long as each remains a wholly owned subsidiary. Licensee agrees that each sublicensee will be bound by the terms and conditions set forth in this Agreement, and that License Fee (as defined in Article 5.1 below) will be payable by Licensee to Licensor in respect of Licensed Products
[Alternative provision: Exclusive license]
[代替候補条項:独占的ライセンス]
2.1 Subject to the terms of this Agreement, Licensor hereby grants to Licensee, and Licensee hereby accepts, an exclusive license to use Licensed Marks on Licensed Products in Licensed Territory. The exclusive license herein prohibits Licensor from making use of the
有することをライセンシーが知りまたは知る理由がある如何なる個人,企業またはその他の事業体にも「ライセンス対象製品」を販売しないものとする。
sold by sublicensees under this Agreement. Except for the sublicense right set forth in this Article 2.2, Licensee shall not sublicense or assign the rights granted hereun- der without the express prior written consent of Licensor.
2.2 上記第 2.1 条に基づき許諾されたライセンスには,当該ライセンスの範囲内で,ライセンシーがその完全子会社
(但し,それが完全子会社である間に限る)に使用権を再許諾する権利を含むものとする。ライセンサーは,各サブライセンシーが本契約に定める契約条件に拘束されること,および,本契約に基づいてサブライセンシーにより販売された「許諾製品」に関してライセンシーがライセンサーにライセンス料(後記第 5.1 条に定義する)を支払うことに合意する。本第 2.2 条に定めるサブライセンスを除き,xxxxxxは,本契約に基づき許諾された権利を,ライセンサーの書面による明示の事前同意なく再許諾しまたは譲渡しないものとする。
【解 説】上記第 1 文は,「ライセンス対象地域」外での製造,販売,輸出を原則禁止する。
上記第 2 文は,「ライセンス対象製品」の販売先が当該製品をその製造国外に販売等することを防止するための条項である。
[Additional provision: Manufacturing in the area other than Licensed Territory]
[追加候補条項:「許諾地域」以外の地域での製造]
X.X Notwithstanding Articles 2.1 and 2.3 above, Licensee may manufacture Licensed Products in the geographic area specified in Exhibit D attached hereto. All Licensed Products manufactured in this area shall be shipped immediately after the completion thereof to Licensed Territory for the sale therein.
X.X 第 2.1 条及び第 2.3 条にかかわらず,ライセンシーは,「許諾製品」を,本契約添付別紙 D に定める地域で製造することができる。当該地域で製造された「許諾製品」は全てその完成後直ちに「許諾地域」における販売のため
「許諾地域」に出荷されるものとする。
【解 説】「許諾地域」が複数国であり,「許諾製品」の製造または販売は,各国のライセンシーの子会社が行う場合に必要な条項である。
2.3 Licensee shall not manufacture the Licensed Products outside the Licensed Territories or sell or ship the Licensed Products to any person, corporation or other entity outside of the country in which the Licensed Products were manufactured, without the express prior written consent of Licensor. Further, Licensee shall not sell the Licensed Products to any person, corporation or other entity if Licensee knows or has reason to know that such person or entity intends to distribute, sell or transship the Licensed Products outside of the country in which the Licensed Products were manufactured, without the ex- press prior written consent of Licensor.
2.3 ライセンシーは,ライセンサーの書面による明示の事前同意なく,「ライセンス対象地域」外で「ライセンス対象製品」を製造し,または,「ライセンス対象製品」が製造された国以外で如何なる個人,企業またはその他の事業体にも「ライセンス対象製品」を販売または出荷しないものとする。更に,xxxxxxは,ライセンサーの書面による明示の事前同意なく,「ライセンス対象製品」が製造された国以外に「ラ
イセンス対象製品」を流通,販売または迂回出荷する意図を
[Additional provision: Manufacturing by a third party]
[追加候補条項:第三者による製造]
X.X Subject to the terms of this Agreement, Licensee may make a third party manufacture Licensed Products and use Licensed Mark(s) to the extent it is necessary to such manufacture for the sales by Licensee hereun- der. Licensee shall be responsible for ensuring that the manufacture of Licensed Products and the use of Licensed Mark(s) thereon by the third party satisfy all the requirements of this Agreement. Licensee assumes all responsibility for any activities done by the third party in relation to such manufacture and use.
X.X 本契約の各条項に従うことを条件として,ライセン
シーは,本契約に基づくライセンシーによる販売のため
に,「許諾製品」を第三者に製造させかつ当該製造に必要な限度で「許諾商標」を使用させることができるものとする。ライセンシーは,当該第三者による「許諾製品」の製造および「許諾商標」の使用が本契約の全ての要求事項を満たすようにすることに関し責任を負うものとする。xxxxxxは,当該製造および使用に関連して当該第三者がした全ての行為について責任を負うものとする。
3.2 ライセンシーは,xxxxxxによる「許諾製品」の構造,色彩,大きさもしくは品質の変更または「許諾商標」使用に関する変更を含むいかなる変更提案も,上記第 3.1 条に従って,ライセンサーに提出しその承認を得るものとする。
3.3 Licensee acknowledges that Licensor requires high product quality and accurate reproduction of the Licensed Marks on all Licensed Products, and that Licensor has the right to ensure that said products meet its quality standards. Licensee agrees that all Licensed Products manufactured and sold by it will be the same or substan- tially identical in quality and appearance to the initial samples approved by Licensor. Licensee shall maintain such reasonable manufacturing and quality standards to ensure that said Licensed Products are consistent with such initial samples.
3.3 ライセンシーは,ライセンサーが高い製品品質および全ての「許諾製品」に「許諾商標」が正確に表示されることを求めていること,および,ライセンサーが上記製品がライセンサーの品質基準を満たしていることを確保する権利を有することを了解する。xxxxxxは,xxxxxxが製造し販売した全ての「許諾製品」をライセンサーが承認した最初の見本と同一または実質的に同一の品質および外観とすることに合意する。xxxxxxは,「許諾製品」がその最初の見本と一致することを確保するため,合理的な製造および品質基準を作成・維持するものとする。
【解 説】上記の最初の条項は,ライセンシーが製造コストの安い地域で製造を希望する場合,2 番目の条項は,他社に製造委託したい場合に必要な条項である。上記2 つの条項を組み合わせ,「許諾地域」以外の地域で他社に製造委託する条項も作ることができる。
ARTICLE 3. QUALITY CONTROL
3.2 Licensee shall submit to Licensor any proposed change by Licensee involving any alteration, including alterations in the structure, color, size, design or quality of the Licensed Products, or any change in the use of Licensed Marks, for approval as set forth in Article 3.1 above.
3.4 Licensor or its duly authorized representatives have the right to inspect the premises of Licensee during all reasonable hours of operation during the term of this Agreement (including the time provided for disposition of inventory following termination or expiration of this Agreement as set forth in Article 14.2 below) to ensure that standards of quality, as reflected in the approved samples of Licensed Products, are being maintained.
3.4 ライセンサーまたはその代理人は,ライセンシーの施設を,本契約期間中(第 14.2 条に定める本契約の期間満了または解除後の在庫処分期間を含む)合理的な営業時間中に,承認済み「許諾製品」の見本に現れた品質基準が維持されていることを確認するため,検査する権利を有するものとする。
3.1 Licensee shall submit Licensor samples of Licensed Products and artwork and depictions of all proposed uses of the Licensed Marks to Licensor at no cost, for approval prior to any use, sale or other distribution to the public. Licensor shall review and approve or disapprove those items in writing within fifteen (15) days of receipt thereof; provided, however, that if Licensor fails to approve or disapprove any of them within that time period the item shall be deemed disapproved.
3.1 ライセンシーは,ライセンサーに「許諾製品」の見本および「許諾商標」の使用態様を示す図および記述を無償で提出し,それらが使用,販売その他公衆に領布される前に,予め承認を得るものとする。xxxxxxは,これらを評価し,それらを受領した後 15 日以内に書面で承認または拒絶するものとする。但し,xxxxxxが,当該期間内にこれらのいずれかについて承認も拒絶もしない場合は,当該見本,図または記述は拒絶されたものとみなす。
第 3 条 品質管理
3.5 From time to time, at the request of Licensor, Licensee shall submit to Licensor samples of the Licensed Products which Licensee is selling and the packaging, advertising and promotional materials used in connection with the Licensed Products so that Licensor may deter- mine compliance by Licensee with the terms of this Agreement.
3.5 随時,ライセンサーの要求に応じ,ライセンシーは,ライセンサーが,xxxxxxによる本契約遵守状況を判断できるよう,ライセンシーが販売している「許諾製品」および当該「許諾製品」に関し使用されているパッケージ,広告宣伝資料の見本をライセンサーに提供するものとする。
【解 説】米国の商標法および判例法は,商標使用ライセンス契約におけるライセンサーに対し,当該契 約に基づき製造・販売される製品がライセンサーの 品質基準に適合するよう適切な措置をとる義務を課 している。不十分な品質管理は,当該商標の出所表示機能 を 失 わ せ る行為と考えられてお り, “Uncontrolled or Naked license”として当該商標権の放棄とみなされる虞がある。但し,ここでいう品 質管理とは必ずしも高品質を意味するものではな く,品質が継続して一定であることを意味する。
ARTICLE 4. OWNERSHIP OF LICENSED MARKS
第 4 条 「許諾商標」の権利
4.1 Licensee acknowledges that Licensor owns Licensed Marks and all rights therein and that nothing in this Agreement shall give Licensee any right, title or interest in or to the Licensed Marks other than pursuant to the license granted hereby.
4.1 ライセンシーはライセンサーが「許諾商標」およびそれに関する全ての権利を有すること,ならびに,本契約のいかなる条項もライセンシーに対し本契約に定めるライセンス以外の「許諾商標」に関するいかなる権利,権限または利益を与えるものではないことを確認する。
4.2 Licensee agrees that it will do nothing inconsistent with Licensor's ownership of Licensed Mark (s) and shall
not claim adversely to Licensor, or assist any third party in attempting to claim adversely to Licensor, with regards to such ownership. Licensee agrees that it will not challenge the title of Licensor to Licensed Mark (s), oppose any registration thereof, or challenge the validity of this Agreement or the licenses granted herein. Furthermore, Licensee will not register, nor attempt to register, any trade name or trademark which, in whole or in part, incorporates or is confusingly similar to Licensed Mark(s).
4.2 ライセンシーは,ライセンサーの有する「許諾商標」の権利に合致しない行為をしないものとし,また,かかる権利に関し,ライセンサーの利益に反する主張をしもしくはライセンサーの利益に反する主張をしようとする第三者を支援しないものとする。xxxxxxは,ライセンサーの「許諾商標」に関する権利に異議を申し立て,その登録に反対しまたは本契約もしくは本契約で許諾されたライセンスの有効性に異議を申し立てないものとする。更に,ライセンシーは,「許諾商標」の全部または一部を含むかもしくはそれと混同を生じさせる程類似した商号もしくは商標を登録しもしくは登録を試みないものとする。
【解 説】本第 4.2 条は英文の Trademark License Agreement に良く見られる条項である。しかし,日本の独占禁止法は不xxな取引方法に該当する事項を内容とする国際的契約の締結を禁止している
(第 6 条)。これに関連し,xx取引委員会の「知的財産の利用に関する独占禁止法上の指針」(平成 22年1月1 日改正)の第 4-4-(7)「不争義務」では,xxxxxxが,xxxxx対象の特許発明に対して特許無効審判請求をしない義務など,「ライセンサーがライセンシーに対して,ライセンス技術に係る権利の有効性について争わない義務 ... を課す行為は,... 無効にされるべき権利が存続し,当該権利に係る技術の利用が制限されることから,xx競争阻害性を有するものとして不xxな取引方法に該当する場合もある」としている。そこで,これを商標ライセンスにそのまま当てはめることができるかが問題となる。確かに,特許の場合ライセンシーはライセンス対象特許が無効になれば以後自由にその技術を使用しランセンサーとも競争できる。その意味で無効理由を有する特許の存続は競争阻害要因である。しかし,対象商標の顧客吸引力の利用を目的とする商標ライセンス契約では,そもそもライセン
シーが商標登録を無効にしまたは取消したいと欲するケースが想定し難い。また,仮に当該商標登録が無効になったとしても,通常の無効理由の場合(例えば商標法第 8 条(先願)違反の過誤登録),ライセンシーも当該商標を使用できず,当該無効により競争阻害要因が取り除かれるものとは考えられない。そうすると,商標ライセンス契約において不争義務を課すことは独占禁止法上問題ないと思われる。
ARTICLE 5. LICENCE FEE AND PAYMENTS
第 5 条 ライセンス料および支払い
[Additional provision: Minimum License Fee]
X.X During the term of this Agreement, Licensee shall pay Licensor a minimum license fee of United States Dollars for each Quarterly Period
(“Minimum License Fee”)by telegraphic transfer into the bank account designated by Licensor within thirty
(30) days following the end of the Quarterly Period. The amount of Minimum License Fee for each Quarterly Period shall be credited against payment of License Fee for the Quarterly Period set forth in Article
5.1 above.
X.X ライセンシーは,本契約期間中,各「四半期」について 米国ドルの最低ライセンス料(「最低ライセンス料」)を,ライセンサーが指定する銀行口座に電信送金することにより,当該「四半期」末日から 30 日以内にライセンサーに支払うものとする。各「四半期」の「最低ライセンス料」は,上記第 5.1 条に定める当該「四半期」の「ライセンス料」の支払いに充当されるものとする。
[追加候補条項:最低ライセンス料]
5.2 In the event the Licensed Products were invoiced or sold in a currency other than United States Dollars, the
U.S. currency amounts payable hereunder shall be deter- mined on the basis of the New York selling rate of exchange as reported in the“Wall Street Journal”as applicable to each such payment on the payment date thereof, or thirty (30) days following the end of applicable Quarterly Period, whichever is earlier.
5.2 「ライセンス対象製品」が米国ドル以外の通貨で代金請求されまたは販売された場合には,本契約に基づき支払われるべき米国通貨での金額は,各支払い日または該当する「四半期」末日から 30 日後,いずれか早い日において当該支払に適用される,「ウォール・ストリート・ジャーナル」に報じられたニューヨーク売り相場に基づいて決定されるものとする。
5.1 As consideration for the license hereunder, Licensee shall pay Licensor a license fee(“License Fee”)of percent ( %) of Net Sales Price of all Licensed Products sold during each Quarterly Period in United States Dollars by telegraphic transfer into the bank account designated by Licensor within thirty (30) days following the end of the Quarterly Period. Licensed Products are considered to be sold when invoiced, or if not invoiced, then when they are paid for or when title passes to Licensee's customer, whichever is first. All payment shall be made without deduction for taxes, or other charges of any kind or description, except that income taxes required to be withheld by the government of the country in which Licensed Products were sold on amounts payable to Licensor hereunder may be deducted.
5.1 本契約に基づくライセンスの対価として,ライセンシー
は,ライセンサーに対し,各「四半期」中に販売された全ての「ライセンス対象製品」の「純販売価格」の % のライセンス料(以下「ライセンス料」)を,米国ドルで,ライセンサーが指定する銀行口座に電信送金することにより,当該
「四半期」末日から 30 日以内に支払うものとする。「ライセンス対象製品」は,代金の請求書が送付された時,または請求書が送付されない場合は代金が支払われた時もしくは所有権がライセンシーの顧客に移転した時のいずれか最初に到来した時に,販売されたものとみなされる。全ての支払いは,いかなる種類の税金またはその他の負担の控除をすることなくなされるものとする。但し,「ライセンス対象製品」が販売された国の政府により源泉徴収されることが要求される,ライセンサーへの支払額に対する所得税は差し引くことができる。
[追加候補条項:源泉徴収税]
X.X Licensee shall pay any and all withholding tax on the payments of License Fee to Licensor. Such withhold-
は,当該未払い金額に対してその本来の支払期限から実際の支払日までの期間について年 10%(法律上許されている率がそれよりも低い場合は法定の最高利率)の遅延利息をライセンサーに支払うものとする。
ing tax shall in no event exceed the maximum rate provided for the convention for avoidance of double taxation and prevention of fiscal evasion with respect to taxes on income between the Governments of the United States of America and the national or suprana- tional agency having authority over the Licensed Territory. Licensee shall withhold the tax from such payment to Licensor and pay any such tax to the appropriate governmental authorities and shall promptly provide Licensor the tax certificate from the governmental authority and any other applicable docu- mentation evidencing the payment of such tax to enable Licensor to support a claim for credit against the income taxes for such withheld tax.
X.X ライセンシーはライセンサーへのライセンス料の支払いに課せられる全ての源泉徴収税額を支払うものとする。当該源泉徴収税額は,いかなる場合も,所得に対する租税に関する二重課税の回避および脱税の防止のためのアメリカ合衆国と「ライセンス対象地域」を管轄する国家機関または国家間機関との間の条約に定める最高税率を超えないものとする。ライセンシーは,ライセンサーへの支払いから当該税額を控除しその額を管轄政府当局に支払うものとし,また,ライセンサーが所得税から当該源泉徴収税額を控除請求できるよう,直ちにライセンサーに当該税額の支払いを証明する当該機関からの証明書その他の証拠書類を提供するものとする。
ARTICLE 6. LICENCE FEE REPORTS
第 6 条 ライセンス料報告
6.1 Within thirty (30) days following the end of each Quarterly Period, Licensee shall provide Licensor with a written report certified by an authorized representative of Licensee, which shall set forth the amount of the License Fee due and the basis of calculation thereof as well as the number of all Licensed Products sold during the Quarterly Period, and other information that is necessary to under- stand the fee calculation.
6.1 各「四半期」末日から 30 日以内に,xxxxxxは,ライセンサーに対し,ライセンシーの権限ある代表者が承認した書面の報告を提出するものとし,当該報告書には,支払うべきライセンス料およびその算出根拠ならびにその「四半期」中に販売された「許諾製品」の数量その他ライセンス料の算出を理解するために必要な情報を記載するものとする。
6.2 The receipt or acceptance by Licensor of any License Fee report or payment will not prevent Licensor from subsequently challenging the validity or accuracy of the report or payment.
6.2 ライセンサーがライセンス料の報告書またはその支払いを受けたとしても,xxxxxxがその後当該報告書または支払いの妥当性もしくは正確性を争うことを妨げないものとする。
【解 説】ライセンス料については,租税条約による軽減税率の適用がなければ高率の源泉徴収税を課税される国が多い。事前に租税条約による軽減税率適用の有無または免税の確認をした上,必要に応じ,上記のような規定を置くべきである。
5.3 In the event the full amount of License Fee or Minimum License Fee is not paid by Licensee when due, Licensee shall pay to Licensor interest on the amount of any underpayment at an annual percentage rate of ten percent (10%) (or the highest rate permitted by law, if lower) accrued from the date such amount initially became due and payable to the date of actual payment.
5.3 ライセンス料または最低ライセンス料の全額がライセ
ンシーにより期限までに支払われない場合,ライセンシー
6.3 In the event of default in payment of any License Fees or Minimum License Fee due Licensor under this Agreement, and if it becomes necessary for Licensor to undertake legal action to collect them, Licensee shall pay for all reasonable legal fees and costs incurred by Licensor in connection therewith provided the legal action results in a determination that they were due Licensor under the terms of this Agreement.
6.3 本契約に基づくライセンサーに対するライセンス料または最低ライセンス料の支払いに不履行があり,かつ,ライセンサーが当該ライセンス料または最低ライセンス料を徴収するために法的手続をとる必要が生じた場合には,当該法的手続によりこれらが本契約上支払うべきものとの結論に至ったことを条件として,xxxxxxは,これに関しライセンサーに生じた全ての合理的な弁護士報酬および費用を支払うものとする。
果の写しをライセンシーに直ちに引き渡し,第 11 条で要求される範囲で当該結果および関連記録を秘密に保持し,かつ,当該情報および検査された記録を,支払われるべきライセンス料の検証以外の目的のために使用しないものとする。
7.2 If the audit set forth in Article 7.1 above determines that payments made with respect to the Quarterly Period are five percent (5%) or more below the amount actually due, then licensee shall bear the reasonable expenses of the audit. Licensee shall pay Licensor any amount shown to be due by an audit within ten (10) days of receipt of the audit results and shall pay to Licensor interest on the amount of any underpayment at an annual percentage rate of ten percent (10%) (or the highest rate permitted by law, if lower) accrued from the date such amount initially became due and payable to the date of actual payment.
7.2 上記第 7.1 条に定める監査の結果,当該「四半期」に関してなされた支払いが本来支払うべきライセンス料の 5% 以上少ないことが判明した場合,ライセンシーは当該監査費用を合理的範囲で負担するものとする。xxxxxxは,監査結果受領後 10 日以内に,監査により支払うべきことが明らかになった金額をライセンサーに支払い,また,当該未払い金額に対してその本来の支払期限から実際の支払日までの期間について年 10%(法律上許されている率がそれよりも低い場合は法定の最高利率)の遅延利息をライセンサーに支払うものとする。
ARTICLE 7. RIGHT TO AUDIT
第7条 監査権
7.1 Licensee shall keep and maintain detailed and accu- rate books and records with regard to License Fee and the basis of calculation thereof for a period of three (3) years following the end of each Quarterly Period. Licensor shall have the right, at its own expense, on reasonable notice and not more often than once each successive four (4) Quarterly Periods commencing from Effective Date, to inspect and audit the relevant portion of Licensee's records and other relevant information for the purpose of verifying the amount of License Fee due. Any inspection and audit hereunder shall occur within three (3) years following the end of the applicable Quarterly Period and shall be conducted during reasonable business hours at the location where Licensee maintains such records. Licensor shall promptly deliver to Licensee a copy of the audit results and shall maintain the confidentiality of such results and related records to the extent required under Article 11, and shall put the information and records inspected to no other use than the verification of License Fees due.
7.1 ライセンシーは,各「四半期」の満了日から 3 年間,ラ
イセンス料およびその算出根拠に関する詳細かつ正確な会計帳簿を作成・保存するものとする。ライセンサーは,その費用負担で,合理的な予告をした上,かつ,「発効日」から始まる各連続 4「四半期」間につき最大1 度に限り,ライセンシーの記録の関係部分およびその他の関係情報を,支払われるべきライセンス料を検証するため,検査および監査する権利を有するものとする。本 7.1 条に基づく全ての検査および監査
は,該当の「四半期」末日から 3 年以内になされるものとし,合理的な営業時間内に,ライセンシーが当該記録を保存して
いる場所で行われるものとする。ライセンサーは,監査の結
ARTICLE 8. USE OF LICENSED MARKS
第 8 条 「許諾商標」の使用
8.1 Licensee agrees that it will not alter, modify, dilute or otherwise misuse the Licensed Marks, or bring them into disrepute.
8.1 ライセンシーは,「許諾商標」を変更し,希薄化しもしくはその他の方法で誤用しまたはその評価を失墜させないものとする。
8.2 Licensee agrees not to use any other trademark, service mark, trade name, logo, symbol or device in combination with any Licensed Mark without the express
prior written consent of Licensor.
8.2 ライセンシーは,ライセンサーの書面による明示の事前同意なく,「許諾商標」と組み合わせて,他の商標,サービスマーク,商号,ロゴ,シンボルまたは図案を使用しないことに合意する。
imitation, simulation or other illegal use or misuse of the Licensed Mark(s).
9.1 ライセンシーは「許諾商標」の侵害,模倣その他の違法な使用または誤用を発見した場合,即座にライセンサーにその旨知らせるものとする。ライセンサーおよびxxxxxxは,直ちにとるべき措置について協議するものとする。xxxxxxとの協議後,xxxxxxは,自己が必要と判断する範囲で,自己の費用負担で,かかる「許諾商標」の侵害,模倣その他の違法な使用または誤用に対して,訴訟の提起または他の手続を含め,全ての適切な措置をとるものとする。
9.2 Licensee shall render Licensor all reasonable assis- tance in connection with any matter pertaining to the protection, enforcement or infringement of Licensed Mark (s), whether in the courts, administrative or quasi-judicial agencies, or otherwise.
9.2 ライセンシーは,法廷においてか,あるいは,行政または準司法的機関においてか否かを問わず,「許諾商標」の保護,権利行使または侵害に関する全ての事項に関連してライセンサーに合理的な支援をするものとする。
8.3 Licensee shall, upon the request of Licensor, cause to appear on or within each Licensed Product, by means of a tag, label, imprint, or other appropriate device, such trademark, service mark or copyright notices as Licensor may from time to time designate. Licensee shall affix trademark notice (TM) or (®) next to the Licensed Marks on Licensed Products as instructed by Licensor.
8.3 ライセンシーは,ライセンサーの要求に応じ直ちに,各
「許諾製品」に,タグ,ラベル,刻印,またはその他の適切な手段を用いて,ライセンサーが適宜に指示するところにより,商標,サービスマークまたは著作権表示をするものとする。ライセンシーは,ライセンサーの指示するところにより,「許諾商品」について「許諾商標」の隣に(TM) または (®)の商標表示を付するものとする。
【解 説】米国では,商標権侵害訴訟において相手方に損害賠償請求するには,原則として,登録商標に商標表示していることが要求される。このようなこともあり,商標に商標であることを示す表示が一般的に行われている。TM は,未登録の商標に,また,® は連邦商標登録を受けている場合に使用されるが,州登録では使用できない。
ARTICLE 9. ACTIONS AGAINST THIRD PARTY INFRINGEMENT
第 9 条 第三者による侵害に対する措置
[Additional provision: Advertising]
[追加候補条項:広告宣伝]
ARTICLE XX. ADVERTISING
Licensee shall, during each License Year, spend on advertising and promoting Licensed Products an amount equal to percent ( %) of the total sales of Licensed Products in Net Sales Price during the preceding License Year or United States Dollars, whichever is greater, in accordance with the advertisement plan to be approved by the Licensor.xxxxxxは,xxxxxxが承認した広告宣伝計画に従って,各「ライセンス年」中,前「ライセンス年」の「許諾製品」の「純販売価格」での販売額の % に相当する額または 米国ドルいずれか大きい額の広告宣伝費を費やすものとする。
第 XX 条 広告宣伝
9.1 Licensee shall promptly notify Licensor of any and all infringements, imitations, simulations or other illegal use or misuse of the Licensed Mark(s) which come to the Licensee's attention. Licensor and Licensee shall immedi- ately mutually consult on the course of action to be taken. After its consultation with licensee, Licensor will, to the extent it considers necessary, take at its expense all appropriate actions, including the commencement of any suit or other proceedings against such infringement,
それらから生じた,弁護士費用を含む,いかなる種類のクレーム,法的措置,訴因,訴訟,損害賠償請求,責任および費用・支出から,ライセンサー,その役員,従業員または代理人を防御しまた免責させるものとする。
ARTICLE 10. INDEMNIFICATIONS BY LICENSEE
第 10 条 ライセンシーによる補償
10.1 Licensee agrees to indemnify and hold harmless Licensor, its trustees, officers, employees and agents from any and all claims, demands, actions, causes of action, suits, damages, liabilities and costs and expenses of every nature, including attorney's fees, relating to or arising out of the manufacture or sale or use of the Licensed Products.
10.1 ライセンシーは,「許諾製品」の製造,販売もしくは使用に関連しまたはそれらから生じた,弁護士費用を含む,いかなる種類のクレーム,法的措置,訴因,訴訟,損害賠償請求,責任および費用・支出から,ライセンサー,その役員,従業員または代理人を防御しまた免責させるものとする。
【解 説】日本の製造物責任法では,ライセンサーも,「自ら当該製造物の製造業者として当該製造物にその 商標その他の表示(以下「氏名等の表示」
10.2 LICENSOR MAKES NO WARRANTIES, EITHER EXPRESS, IMPLIED, STATUTORY, OR OTHERWISE, WITH RESPECT TO LICENSED MARK(S), INCLUDING ANY WARRANTY OF NON-INFRINGEMENT. Licensee agrees to indemnify and hold harmless Licensor, its trustees, officers, employees and agents from any and all claims, demands, actions, causes of action, suits, damages, liabilities and costs and expenses of every nature, including attorney's fees, relating to or arising from the use of the Licensed Mark(s).
10.2 ライセンサーは,明示であるか黙示であるか,法定であるかまたはそれ以外であるかを問わず,「許諾商標」について,非侵害の保証を含め,「許諾商標」に関しいかなる保証も
しない。ライセンシーは,「許諾商標」の使用に関連しまたは
という。)をした者又は当該製造物にその製造業者と誤認させるような氏名等の表示をした者」(第2 条第 3 項第2 号),すなわち「製造業者等」として,ライセンシーとともに製造物責任を負わされる可能性がある。また,日本以外においても同様のことが起こりえる。そこで,上記第 10.1 条や後記の[追加候補条項:保 険]の規定を置くことが有益と思われる。
【解 説】第 9 条は第三者が「許諾商標」を侵害している可能性のある場合についての規定であり,本第
10.2 条は,xxxxxxが「許諾商標」の使用により第三者の権利を侵害している可能性のある場合についての規定である。
こ こ で,“LICENSOR MAKES NO
WARRANTIES...”と大文字で表記しているのは次の理由による。米国では州ごとに民法および商法を定めるが,州際取引を円滑にするため,アメリカ法律協会とアメリカ法曹協会によって設立された組織が 統 一商事法 典(Uniform Commercial Code, UCC)(2)を公表している。UCC 自体は法律ではないが,各州で採択され州法としての効力を有している。UCC 上,保証には契約書などで文言上明示された明示的保証(Express Warranty)の他,明示的保証がない場合でも取引の性質などから法が認める責任としての黙示的保証(Implied Warranty)がある(UCC2-312〜2-317)。この黙示的保証を排除するには,書面でかつ“conspicuous”(目立つ)な態様で否定する必要がある(UCC2-316)。そこで,米国の契約実務上,保証を否定する文言や,後記の[追加候補条項:責任の制限]に見られるように損害賠償責任などを制限する文言は大文字で表記される。
[Alternative provision: Licensor warranty]
[代替候補条項:xxxxxxによる保証]
10.2 Licensor represents and warrants that Licensed Mark(s) are and will be valid trademark(s) in Licensed Territory during the term of this Agreement or any extension thereof and that the use of Licensed Mark(s) by Licensee hereunder will not infringe any third party's rights. Licensor agrees to indemnify and hold harmless Licensee and its directors, officers and employ- ees from any and all claims of a third party arising out of or in connection with any claim that Licensee's use of Licensed Mark(s) hereunder violates the rights of such third party. Licensor's obligations under this Article 10.2
DUCTS DURING THE TWELVE-MONTH PERIOD IMMEDIATELY PRECEDING THE DAY ON WHICH THE CAUSE OF ACTION AROSE. IN NO EVENT SHALL LICENSOR BE LIABLE FOR ANY SPECIAL, INDIRECT, INCIDENTAL OR CONSEQUENTIAL DAMAGES, OR LOST PROFITS. ANY ACTION AGAINST LICENSOR MUST BE BROUGHT WITHIN EIGHTEEN (18) MONTHS AFTER THE CAUSE OF ACTION ARISES.
本契約に関するライセンサーの責任総額は,訴訟の形態
(契約,不法行為,保証に基づくものかまたはその他の根拠に基づくものか)を問わず,当該訴訟の原因が生じた日の直前の 12ヶ月間に「許諾製品」の販売に関して本契約に従いライセンシーがライセンサーに支払うべきライセンス料総額を超えないものとする。いかなる場合も,ライセンサーは,いかなる特別損害,間接損害もしくは付随的損害または逸失利益に対する責任を負わないものとする。ライセンサーに対する訴訟は,当該訴訟の原因が生じたときから 18ヶ月以内に提起されなければならないものとする。
are contingent on Licensee's (i) giving Licensor prompt written notice of any claim coming to Licensee's atten- tion; (ii) allowing Licensor to control the defense and related settlement negotiations and not settling any claim without Licensor's express prior written consent and (iii) providing reasonable cooperation, at Licensor's expense, in the defense and all related settlement negotiations.
10.2 ライセンサーは,本契約の有効期間およびその更新期間中,「許諾地域」において「許諾商標」が有効であること,および,本契約に基づくライセンシーによる「許諾商標」の使用がいかなる第三者の権利をも侵害しないことを保証する。ライセンサーは,xxxxxxによる「許諾商標」の使用が第三者の権利を侵害するとのクレームからまたはそれに関連して生じた第三者の全てのクレームからライセンシー,その役員および従業員を防御し免責させるものとする。本 11 条に基づくライセンサーの義務は,xxxxxxが,(i)xxxxxxが知ったクレームを直ちにライセンサーに書面で通知すること,(ii)ライセンサーに防御および和解交渉の管理権を与えライセンサーの書面による明示の事前同意なくいかなるクレームについても和解しないこと,および(iii)ライセンサーの費用負担で,防御および全ての和解交渉において合理的な協力をすることを条件とする。
【解 説】上記 10.2 条と正反対に,xxxxxxが
「許諾商標」の使用により第三者の権利を侵害している可能性のある場合に,ライセンサーに防御等の義務を課す規定である。
[Additional Provision: Limitation of Liability]
[追加候補条項:責任の制限]
ARTICLE XX. LIMITATION OF LIABILITY
第 XX 条 責任の制限
[Additional provision: Insurance]
[追加候補条項:保 険]
ARTICLE XX. INSURANCE
Licensee shall, at its own cost, maintain in effect insurance for both bodily injury and property damage liability including product liability, in per occurrence limits of not less than United States Dollars (U.S. $ ). Such coverage shall be provided with respect to all claims for damages arising out of the manufacture, sale or use of the Licensed Products, regardless of when such claims are made or when the underlying injuries occur or manifest them- selves. Such policies shall (a) be underwritten by a carrier with high credit rating and (b) include endorse- ments naming Licensor, its trustees, officers, employees and agents as additionally insured. Licensee shall deliver Licensor copies of certificates as evidence of said insurance within fifteen (15) days of Effective Date and any insurance renewals.
第 XX条 保 険
LICENSOR'S AGGREGATE LIABILITY IN CONNEC- TION WITH THIS AGREEMENT, REGARDLESS OF THE FORM OF ACTION (WHETHER IN CON- TRACT, TORT, BASED ON A WARRANTY OR OTHERWISE), SHALL NOT EXCEED THE AGGRE- GATE LICENSE FEES PAYABLE BY LICENSEE TO LICENSOR PURSUANT TO THIS AGREEMENT WITH RESPECT TO SALES OF LICENSED PRO-
xxxxxxは,自己の費用負担で,製造物責任を含む,人身傷害および財産損害の両方を補償する保険を,1 事故当たり ドル以上の責任限度額で付しかつ維持するものとする。当該保険による補償は,損害賠償請求または被害発生もしくは発現の時期を問わず,「許諾製品」の製造,販売または使用から生じる全ての損害賠償請求に関し与えられるものでなければならない。当該保険契約は, (a)信用格付けの高い保険会社が引き受け,かつ, (b)ライセンサー,その役員,従業員および代理人を追加被保険者として承認するものでなければならない。ライセンシーは,「発効日」および保険期間の更新から 15 日以内に,上記保険の証として保険証書の写しをライセンサーに引き渡すものとする。
とは,本契約の存在および内容,ならびに,口頭によるか,視覚によるかもしくは有形物(書類,装置およびコンピュータ読み取り可能なメディアを含みこれに限らない)によるか,方法のいかんを問わず,開示者から受領者に開示される情報およびそれらのコピーを意味する。「 密情報」を現すまたは化体する有形物には,開示者により「Confidential」,
「Proprietary」またはそれらと実質的に同等の表示がなられなければならない。口頭または視覚により開示される「 密情報」については,開示者により開示時点で 密である旨示されかつ書面に要約されるものとし,開示者は,当該要約に “Confidential,”“Proprietary”またはそれらと実質的に同等の表示をし,かつ,その要約を開示がなされた月の翌月末までに受領者に引き渡すものとする。受領者は,当該要約を受領するまで当該情報を開示者の「 密情報」として扱うものとする。
ARTICLE 11. CONFIDENTIALITY
11.1 In this Agreement, the party from time to time disclosing Confidential Information (as defined below) shall be referred to as the“Discloser”and the party from time to time receiving such Confidential Information shall be referred to as the“Recipient”.“Confidential Information” herein means the existence and content of this Agreement and the information which is disclosed to Recipient by Discloser in any manner, whether orally, visually or in tangible form (including, without limitation, documents, devices and computer readable media) and all copies thereof. Tangible materials that disclose or embody Confidential Information shall be marked by Discloser as “Confidential,”“Proprietary”or the substantial equivalent thereof. Confidential Information that is disclosed orally or visually shall be identified by Discloser as confidential at the time of disclosure and reduced to a written summary by Discloser, who shall mark such summary as “Confidential,”“Proprietary”or the substantial equivalent thereof and deliver it to Recipient by the end of the month following the month in which disclosure occurs. Recipient shall treat such information as Discloser's Confidential Information pending receipt of such summary.
11.1 本契約において,「 密情報」(以下に定義する)を開示
する当事者を「開示者」といい,当該「 密情報」を受領する当事者を「受領者」という。本契約において「 密情報」
11.3 Except as expressly permitted herein, for a period of
year (s) from the termination or expiration of this Agreement, Recipient shall maintain in confidence and not disclose Confidential Information to any third party. Recipient shall use Confidential Information solely for the purpose of performing this Agreement. Recipient shall
11.2 Confidential Information shall not include any infor- mation that: (a) was in Recipient's possession without confidentiality restriction prior to disclosure by Discloser hereunder; (b) was generally known at the time of disclosure to Recipient hereunder, or becomes generally known after such disclosure, through no act of Recipient;
(c) has come into the possession of Recipient without confidentiality restriction from a third party; or (d) was developed by Recipient independently of and without reference to Confidential Information.
11.2 「 密情報」には,(a)本契約に基づく開示者による開示前に受領者が密保持義務を負うことなく保有していた情報,(b)本契約に基づく受領者に対する開示時点で既に公知の情報,もしくは,開示後受領者の行為によらず公知となった情報,(c) 第三者から密保持義務なしで受領者が入手した情報,または,(d)受領者により独立してかつ「 密情報」を参照せずに作成された情報のいずれかに該当する情報は含まれないものとする。
第 11 条 秘密保持
する。
disclose Confidential Information only to those of its employees who have a need to know such information to perform this Agreement.
11.3 本契約で明示的に許されている場合を除き,本契約の期間満了または解除から 年間,受領者は「 密情報」を
密に保持し,いかなる第三者にも開示しないものとする。受領者は,「 密情報」を本契約履行の目的にのみ使用するものとする。受領者は「 密情報」を本契約履行のために知る必要がある従業員にのみ開示するものとする。
[Alternative provision: Extension by Licensee]
[代替候補条項:xxxxxxによる更新権]
11.4 Recipient agrees not to reproduce or copy by any means Confidential Information, except as reasonably required to perform this Agreement. Upon termination or expiration of this Agreement, Recipient shall return promptly to Discloser or destroy, at Discloser's option, all tangible materials that disclose or embody Confidential Information.
11.4 受領者は,本契約履行のために合理的に必要とされる場合を除き,いかなる形態によっても「 密情報」を再製または複製しないものとする。本契約の期間満了または解除後直ちに,受領者は,「密情報」を含むか化体する有形物の全てを,開示者の指示に従い,直ちに開示者に返還するか廃棄するものとする。
This Agreement shall come into force on the Effective Date, and, unless sooner terminated, shall continue in full force and effect for ( ) years from the Effective Date. If during the said ( ) year period Licensee shall have sold Licensed Products of at least United States Dollars in Net Sales Price, then Licenser may extend this Agreement for successive periods of ( ) years each. Licensee shall inform Licensor in writing of the estimated amount of sales of Licensed Products during said ( ) year term and its intention of extension, if any, at least one (1) month prior to the expiry of this Agreement of any extension thereof.
本契約は,「発効日」から有効となり,かつ,より早期に解除されない限り,「発効日」から 年間有効に存続するものとする。当該 年間にライセンシーが「純販売価格」で
米国ドル以上の「許諾製品」を販売した場合には,ライセンシーは本契約を更に 年間ずつ更新することができる。xxxxxxは,本契約期間またはその更新期間の満了日から 1ヶ月前までに書面で当該 年間の
「許諾製品」予想販売額および契約期間更新の意思(もしあれば)をライセンサーに知らせるものとする。
ARTICLE 12. TERM OF AGREEMENT
第 12 条 契約期間
This Agreement shall come into force on the Effective Date, and, unless sooner terminated, shall continue in full force and effect for ( ) years from the Effective Date. Thereafter, this Agreement shall be renewed auto- matically extended for successive periods of ( ) years each, unless either party shall have otherwise notified to the other party in writing at least six (6) months prior to the expiry of this Agreement or any extension thereof.
本契約は,「発効日」から有効となり,かつ,より早期に解除されない限り,「発効日」から 年間有効に存続するものとする。以後,本契約は,いずれかの当事者からも本契約またはその更新期間の満了日から 6ヶ月前までに書面で別段の意思
表示のない限り,更に 年間ずつ自動的に更新されるものと
ARTICLE 13. TERMINATION AND EVENT OF DEFAULT
第 13 条 契約解除および期限の利益喪失
13.1 Licensor may terminate this Agreement by giving a written notice to Licensee in the event (a) that Licensee fails to comply with any provision of this Agreement, or
(b) that Licensee undergoes a Change of Control.“Change of Control”here means a transaction or series of related transactions that results in: (a) a sale of all or substantially all of the assets of Licensee to a third party; (b) the transfer of fifty percent (50%) or more of the outstanding
voting power of Licensee to a third party; or (c) the
petition in bankruptcy filed for or against it or goes into liquidation or receivership, or (c) this Agreement is terminated by Licensor under Article 13.1 above, Licensor may at any time after the occurrence of such event declare the entire unpaid sums payable by Licensee under this Agreement to be immediately due and payable by giving a written notice to Licensee.
13.2 ライセンサーは,(a)ライセンシーが本契約に基づき支払うべきいかなる金員または第三者に対する金銭債務を期限までに支払わなかった場合,(b)ライセンシーが支払い不能となり,債権者の利益のためにその資産を移転し,破産申し立てをしもしくはされ,または清算もしくは管財人の管理下に入った場合,または(c)本契約が上記第 13.1 条に基づきライセンサーにより解除された場合には,当該事由の発生後いつでもライセンシーに書面で通知することにより本契約に基づきライセンシーが支払うべき全ての未払い金の支払期限が直ちに到来したものと宣言できるものとする。
acquisition by a third party of the right or power to appoint or cause to be appointed a majority of the directors. Unless such event has not been cured within thirty (30) days after the receipt of such written notice, this Agreement shall be automatically terminated on the lapse of such thirty day period. However, Licensor may immediately terminate this Agreement if Licensee be- comes insolvent, makes an assignment for the benefit of creditors, has a petition in bankruptcy filed for or against it or goes into liquidation or receivership.
13.1 ライセンサーは,(a)ライセンシーが本契約のいずれかの条項に違反した場合または(b)ライセンシーに「支配権の変更」があった場合,ライセンシーに書面で通知することにより本契約を解除することができるものとする。ここにおいて「支配権の変更」とは,(a) ライセンシーの資産の全部または実質的に全部の第三者に対する売却;(b)ライセンシーの発行済み議決権の 50% 以上の第三者に対する移転;または(c)取締役の過半数を指名しまたは指名される権利または権限の第三者による取得を生じさせる取引または一連の関連取引を意味する。かかる事態が上記書面受領後 30 日内に是正されない限り,本契約は,当該 30 日経過後自動的に終了するものとする。ライセンサーは,xxxxxxが支払い不能となり,債権者の利益のためにその資産を移転し,破産申し立てをしもしくはされ,または清算もしくは管財人の管理下に入った場合には,本契約を直ちに解除することができるものとする。
【解 説】期限の利益喪失については,解除とは別に,支払い能力の観点から期限の利益喪失事由を定め,手続も別にした。
ARTICLE 14. LICENSEE'S DUTIES UPON TERMINATION OR EXPIRATION
第 14 条 契約期間満了または解除時のライセンシーの義務
14.1 Upon termination or expiration of this Agreement, Licensee shall immediately discontinue the manufacture of all Licensed Products and the use of the Licensed Marks, and destroy all unsold Licensed Products and to report to Licensor the number of each destroyed, or, at Licensor's option, assign all such unsold Licensed Products to Licensor without charging any payment.
14.1 本契約の期間満了または解除後直ちに,ライセンシーは,「許諾製品」の製造および「許諾商標」の使用を停止するものとし,また,全ての未販売の「許諾製品」を廃棄し各廃棄数量をライセンサーに報告するか,または,ライセンサーが要求した場合にはこれら未販売「許諾製品」全てを無償でライセンサーに譲渡するものとする。
【解 説】上記の条項は,ライセンサーの解除権のみ規定している。商標ライセンス契約におけるライセンサーの主要な義務はライセンスをすることなので,ライセンシー側からの解除の規定の必要性はそれ程大きくない。しかし,商標ライセンス契約においてもライセンサーがライセンス以外の重要な義務を負う場合は,相互の解除規定をおく必要がある。その場合には,上記の条項の“Licensor”を“Either party”に,“Licensee”を“the other party”に変更する等適宜変更すればよい。
13.2 In the event (a) that Licensee fails to pay when due any sums payable under this Agreement or any monetary liabilities to a third party, (b) Licensee becomes insolvent, makes an assignment for the benefit of creditors, has a
destroy all unsold Licensed Products and provide Licensor with a writing that an authorized representative of Licensee certifies all such Licensed Products were de- stroyed.
14.3 上記第 14.2 条に定める処理に当たっては,第 5 条および第 6 条に定める必要なライセンス料の支払いおよびライセンス料報告を含め,本契約の条件に従わなければならないものとする。上記第 14.2 条に定める 3ヶ月の期間満了後 10 日以内に,xxxxxxは,全ての未販売の「許諾製品」を廃棄し,かつ,ライセンシーの権限ある代表者が当該「許諾製品」は全て廃棄された旨を証明する書面をライセンサーに提出するものとする。
[Alternative Provision: Licensor's purchase op- tion]
[代替候補条項:ライセンサーの買取権]
14.2 Notwithstanding Article 14.1 above, in the event the term of this Agreement or any extension thereof expires and no further extension is made, Licensee shall have the right to complete all Licensed Products then in process and to dispose of its stock of all Licensed Products which meet the standards of quality required hereunder at its normal Net Sales Price within three (3) months after said expiration.
14.2 上記 14.1 条にかかわらず,本契約の有効期間またはその更新期間が満了しかつ更なる更新がされない場合,ライセンシーは,当該期間満了後 3ヶ月間,期間満了時点で未完成の「許諾製品」を完成し,また,本契約上要求されている品質基準を満たす「許諾製品」の在庫を標準的な「純販売価格」で販売する権利を有するものとする。
14.1 Upon termination or expiration of this Agreement, Licensee shall immediately discontinue the manufacture of all Licensed Products and the use of the Licensed Marks, and destroy all unsold Licensed Products and to report to Licensor the number of each destroyed, or, at Licensor's option, sell Licensor all such unsold Licensed Products or any portion thereof at the normal Net Sales Price less discount of percent ( %).
14.1 本契約期間満了または解除後直ちに,ライセンシーは,「許諾製品」の製造および「許諾商標」の使用を停止するものとし,また,全ての未販売の「許諾製品」を廃棄し各廃棄数量をライセンサーに報告するか,または,ライセンサーが要求した場合にはこれら未販売「許諾製品」全てもしくはその一部を標準的な「純販売価格」の % 引きでライセンサーに販売するものとする。
【解 説】第 14.2 条は,本契約の有効期間またはその更新期間が満了しかつ更なる更新がされない場合,すなわち,本契約が平和的に自動終了した場合に適用される規定である。そのような場合,ライセンシーとしては契約終了後も一定期間は在庫を販売する機会を与えてほしいと欲するであろう。ライセンサーとしても契約違反がなく平和的に契約が終了した場合にまでこれを拒絶する理由はないと思われるのでその為の規定を置いたものである。
ARTICLE 15. MISCELLANEOUS
第 15条 その他
14.3 The disposition set forth in Article 14.2 above shall be subject to the terms of this Agreement including, but not limited to, those requiring payment of License Fees and License Fee reports as set out in Articles 5 and 6. Within ten (10) days following the end of the (3) month period set forth in Article 14,2 above, Licensee shall
15.1 This Agreement (including exhibits constituting a part of this Agreement) and any other writing signed by the parties that specifically references this Agreement constitute the entire agreement between the parties with respect to the subject matter hereof and supersede all prior agreements, understandings and negotiations, both written and oral, between the parties with respect to the subject matter hereof. No modification of this Agreement shall be biding unless executed in writing by both parties.
15.1 本契約(本契約の一部をなす添付別紙を含む)および明確に本契約に言及し両当事者により署名された書面は,両当事者間の本契約に定める事項に関する全ての合意であり,書面または口頭を問わず,本契約に定める事項に関し両当事者間でなされた本契約以前の合意,了解事項および交渉事項に優先するものとする。本契約のいかなる変更も,両当事者が書面した書面によらない限り,拘束力がないものとする。
and remedies that Licensor may have.
15.4 ライセンシーは,金銭的救済のみでは,xxxxxxによる本契約の条項の違反またはその虞れに対する適切な救済とならないこと,および,ライセンサーは,ライセンサーに与えられる他の権利および救済に加え,差止め,特定命令もしくはxx法上の救済により,本契約上の権利を執行する権利を有することを了解する。
15.5 Nothing in this Agreement shall constitute or be deemed to constitute a partnership or joint venture between the parties or constitute or be deemed to constitute any party the agent or employee of the other party for any purpose whatsoever and neither party shall have authority or power to bind the other or to contract in the name of, or create a liability against, the other in any way or for any purpose.
15.5 本契約のいかなる条項も,両当事者間のパートナーシップもしくはジョイント・ベンチャーを成立させるものではなく,また,いかなる目的のためにも,一方の当事者を相手方の代理人もしくは従業員とするものでもなく,更に,いずれの当事者も,いかなる目的のためにもまたいかなる方法によっても,相手方を拘束しもしくは相手方の名義で契約しもしくは相手方に責任を負わせる権限を有しないものとする。
【解 説】この条項は,xx法(コモン・ロー)上の parol evidence rule(口頭証拠排除原則)という概念に基づいている。xxx・xx上も,我が国の法律と同様,契約は一部の例外を除いて書面による必要はなく口頭によっても成立する。しかし,当事者が最終的に契約書を作成した場合,口頭証拠排除原則によれば,当該契約書の内容と矛盾しまたはその内容を変更するような他の証拠(例えば口頭による別の合意)は裁判所で考慮されない。
一方,我が国の法律上はこのような原則はないから,契約書以外の証拠により契約書の意味がそこに書かれている以外の意味に解釈されることがあり得る。しかし,それでは,契約書解釈の予測可能性が損なわれる。
15.4 Licensee acknowledges that monetary relief would not be an adequate remedy for a breach or threatened breach by the Licensee of the provisions of this Agreement and that Licensor shall be entitled to the enforcement of this Agreement by injunction, specific performance or other equitable relief, without prejudice to any other rights
15.7 Any notice, instruction, direction or demand under
15.6 If any provision of this Agreement shall be invalid or unenforceable, such invalidity or unenforceability shall not render the entire Agreement invalid. Rather, this Agreement shall be construed as if not containing the particular invalid or unenforceable provision, and the rights and obligations of each party shall be construed and enforced accordingly.
15.6 本契約のいずれかの条項が無効または執行不能である場合,かかる無効または執行不能は,本契約全体を無効にするものではないものとする。本契約は,当該特定の無効または執行不能条項を含まないものと仮定して解釈されるものとし,各当事者の権利および義務は,かかる仮定を前提として解釈されかつ執行されるものとする。
15.3 The waiver by Licensor of a breach of any provision contained herein shall be in writing and shall in no way be construed as a waiver of any subsequent breach of such provision or the waiver of the provision itself.
15.3 ライセンサーによる本契約の条項の違反に対する権利放棄は,書面でなされなければならず,いかなる意味においても,当該条項のその後の違反に関する権利放棄または当該条項自体の放棄とみなされてはならない。
そこで,英文契約書では,xx法を準拠法にする場合のみならず,xx法以外の法律を準拠法とする場合も,殆ど全ての契約書にこのような条項が含まれている。
15.2 This Agreement may not be assigned nor trans- ferred by the Licensee without the express prior written consent of Licensor.
15.2 本契約は,ライセンサーの書面による明示の事前同意なくxxxxxxにより譲渡されてはならない。
the terms of this Agreement required to be in writing will be duly given upon the receipt, if delivered by hand, facsimile transmission, registered or certified mail, return receipt requested, postage prepaid, to the following ad- dresses or telecopy numbers or to such other addresses or telecopy numbers as may be specified by like notice to the other parties:
15.7 本契約に基づき書面でなすことを要するいかなる通知,指示または要求も,以下の住所もしくはファクシミリ番号または相手方への同様の通知により指定された住所もしくはファクシミリ番号に,手渡され,ファクシミリで送信されまたは書留郵便もしくは料金先払いの配達証明郵便により引き渡された場合,その受領時に有効になされたものとする。
If to Licensor:
Name of Licensor: .
Address: . Attn: .
Telecopy number: .
If to Licensee:
Name of Licensor: .
Address: . Attn: .
Telecopy number: .
15.9 All disputes, controversies or differences which may arise between the parties hereto, out of or in relation to or in connection with this Agreement shall be finally settled by arbitration in New York City, New York, in accordance with the Rules of American Arbitration Association
(“AAA”). The arbitration will be conducted before a panel of three arbitrators appointed by the AAA. Any award rendered thereon shall be in writing and shall be final and binding on the parties and judgment may be entered thereon in any court of competent jurisdiction. Each party shall bear its own costs and expenses in connection with the arbitration and the costs and expenses of the arbitra- tors shall be borne as determined by the arbitrator.
15.9 本契約からまたは本契約に関連して,当事者の間に生ずることがある全ての紛争,論争または意見の相違は,アメリカ仲裁協会(「AAA」)の規則に従って,ニューヨーク州ニューヨーク市において仲裁により最終的に解決されるものとする。かかる仲裁は AAA により選任された 3 名の仲裁人のパネルにより行われるものとする。かかる仲裁の仲裁判断は,書面によりなされ,最終でかつ両当事者を拘束し,かかる判断は管轄権を有するいかなる裁判所でも執行判決を得ることができるものとする。各当事者は,当該仲裁に関する費用を自己負担するものとし,仲裁人の費用は,当該仲裁人が決定するところにより負担されるものとする。
15.8 This Agreement shall be construed in accordance with and governed by the laws of the State of New York without reference to principle of conflicts of laws.
15.8 本契約は,法の抵触の原則によらず,ニューヨーク州法に従い解釈され,同法に準拠するものとする。
【解 説】上記条項例の“principle of conflicts of laws”(法の抵触の原則)とは,契約が国際間または米国の州間で締結される場合にいずれの国または州の法律を適用するかどうかについてのルールを意味する。契約上当事者間で準拠法を合意しなければ,このルールに従い準拠法が定まることになる。そこで,通常は,契約解釈の予測可能性を高める為予め準拠法を指定する。「the laws of the State of New York」の代替案としては,「the laws of Japan」等が考えられるであろう。
【解 説】裁判は原則として公開されるが,仲裁は全ての審理が非公開であるから,審理の密を重視するならば,紛争解決手段として仲裁が有力な選択肢となる。アメリカ仲裁協会の規則の代替案としては,“Rules of Japan Intellectual Property Arbitration Center”(xxx的財産仲裁センターの規則)等が考えられるであろう。
[Alternative provision: Jurisdiction]
[代替候補条項:裁判管轄]
15.9 All disputes, controversies or differences which may arise between the parties hereto, out of or in relation to or in connection with this Agreement shall be subject to the exclusive jurisdiction of any court in the State of New York.
15.9 本契約からまたは本契約に関連して,当事者の間に
生ずることがある全ての紛争,論争または意見の相違は,ニューヨーク州内のいずれかの裁判所の専属管轄権に服するものとする。
【解 説】“any court in the State of New York”の代替案としては,“the Tokyo District Court”(東京地方裁判所)等が考えられるであろう。
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Printed Name (活字体氏名)
Title: .
注
(1)本稿で掲げる条項の一部については次の文献を参考とした。 “DRAFTING LICENSE AGREEMENT Sixth Edition”
Xxxxx X. Brunsvold, Dennis P. O'Reilley, D. Xxxxx Xxxxxxx,
BNA Books 2008
“TECHNOLOGY LICENSING AND DEVELOPMENT
AGREEMENTS”Xxxxxxx Xxxxxxx Oxford University Press 2013
“Drafting License Agreement Third Edition”Edited by Xxxxxxx X. Xxxxxxx and Xxxxx X. Politano, Aspen Law & Business, 1999
「知的財産・著作権のライセンス契約入門 第2 版」xxxxx 三省堂 2008 年
「英文ビジネス契約書大辞典」xxxxx 日本経済社 2001 年
「英文ライセンス契約書の書き方−その作成と交渉のポイント−〔第2 版〕」xxxx著 民事法研究会 2009 年
「英文ライセンス契約実務マニュアル〔第2 版〕」xxxx著 民事法研究会 2007 年
(2)UCC の原文については xxxx://xxx.xxx.xxxxxxx.xxx/xxx 参照。
IN WITNESS WHEREOF, the parties hereto have caused this Agreement to be executed by their duly authorized representative as of Effective Date.
本契約を証するため,両当事者は,「発効日」付けで,それぞれの正当に授権された代表者をして本契約に署名せしめた。
(Name of Licensor) .
By: (サイン)
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Printed Name (活字体氏名)
Title: .
(Name of Licensee) .
By: (サイン)
(原稿受領 2013. 12. 5)
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