エ メニューやWindow 枠の無いフルスクリーンで空間を明瞭に提示できる。

xx市新庁舎建設基本設計業務委託におけるバーチャルリアリティ（ＶＲ）の作成に係る仕様書（案）

１ 目的

出水市新庁舎建設基本設計業務委託において、庁舎の空間や景観などを検討する中で、市民・関係団体・発注者により合意形成された案を、平面図や立面図で確認し、完成を予測することは非常に難しいものです。

そこで、設計業務の各段階において完成後の姿をより現実に近いものとして認識することにより、迅速かつ効果的に意思決定を行うことのできる体制を整えるとともに、市民や議会へわかりやすく説明することを目的とし、完成後の仮想現実空間を３次元画像により表現したバーチャルリアリティ（ＶＲ）を作成することとします。

２ 制作対象

⑴ 周辺環境

敷地周辺道路から５０ｍ程度

⑵ 建築物

ア 全体外装

イ 計画建物空間把握用スタディ内観データ作成（床・壁・天井などの内装を含む。）

（ア） 共用部 （エントランス、廊下、ＥＬＶ等）

（イ） 市民サービス窓口空間、市民待合ロビー空間、一般執務空間（１サンプル空間）

（ウ） 議場

（エ） その他

ウ アクティビティを説明するための部分的な什器等の配置

⑶ 添景

ア 人間（老若男女を織り交ぜ、賑わいを表現すること）等イ 植栽等

ウ 自動車（バス・タクシー、自家用車、商用車）等

３ 機能

⑴ 全体把握のための鳥瞰飛行、利用者目線での空間・動線確認のためのウォークスルーがマウスなどの操作で自由にできる。

⑵ 什器・備品・サインや自動車・植栽等の検討対象を自由に移動・回転させることができる。

⑶ 複数代替案をその場で切り替えて表示できる。

⑷ 事前指定した複数の視点場に即座に移動できる。

⑸ 現在位置・階数が分かる地図を表示できる。その上で、視点位置が同地図に常時表示され、また、同地図をクリックして指定する任意の地点に視点を瞬時に移動できる。

⑹ 自動移動ルートアニメーションの作成と再生、外部保存及び読込ができる（３ルート以上）。

⑺ 建物竣工までの建設プロセスの説明を簡易ボリュームの切り替えで分り易く明示できる。

⑻ その他、空間検討・合意形成のために必要な下記の各種性能を、全て組み備えていること。ア ＶＲ操作画面上の任意の一点をクリックすると、そこに自動的に視点が移動できる。

イ ＶＲ操作画面上の視野角が、４種類程度から選択できる。ウ ＶＲ操作画面上の任意の２点間の距離を測定できる。

エ メニューやWindow 枠の無いフルスクリーンで空間を明瞭に提示できる。

４ データ更新

複数回以上、その時々の意思決定に適したインターフェイス・データに更新すること（関係者が操作しやすいＶＲの画面メニューを本件用に独自に作成すること）

５ 動作環境

⑴ Windows XP, Vista, 7, Mac OSX のいずれにおいても動作すること

⑵ 納品された CD-ROM から直接起動可能であること

⑶ 追加費用なしに関係者それぞれのＰＣにてＶＲの全機能を使用可能であること（閲覧可能なＰ Ｃを増やした際に新たなライセンス費用が発生しないこと）

⑷ 関係各所に容易に配布できるデータ容量、ソフトウェアであること

⑸ スタンドアロン（インターネットに非接続状態）にて、ＶＲの全機能が利用できること。

６ 成果品

⑴ ＶＲシステム一式 CD-ROM ２部

⑵ ３次元 CAD データ及び画像データ一式 CD-ROM ２部

※ 上記⑴については一式を納品時、「５ 動作環境」に定められた動作環境の中で、操作に最良と思われるハードウェアにて動作確認し、提出する。

※ 上記⑵については、ＶＲコンテンツ制作にあたり制作した各種データであり、３ＤCAD の形式は、３ＤＳとする。テクスチャ画像の形式は、汎用性の高いものとすること。

※ 上記⑵についての著作権は、xx市に帰属する。ただし、上記⑴のＶＲシステムおよび、これに含まれるデータであって、本件とは関係なく受託者（そのライセンサーを含む）が保有するデータに関する著作権その他の知的財産権については、受託者（そのライセンサーを含む）がこれらを留保すること。

７ その他

必要に応じて庁内会議等に参加し操作・説明を行うこと。

８ 業務の期限

ここに示された業務の期限は、平成２５年３月１５日とし最終成果品を提出するものとする。 ただし、基本設計業務における初回図面完成後、３週間で初回のＶＲデータを完成させること。

その後、「４ データ更新」に定められた内容に基づき、検討会などでの議論に伴うデータの調整を行う。その都度、進捗データの提出と、内容確認の打合せを実施すること。