本業務では、「プライベート美術館」、「ビッグ幡 in 東大寺」及び「みん芸ピアノ」を開催することで、県民の障がいへの理解や認識を深め、障がいのある人の自立と社 会参加の促進に寄与するとともに、障がいの有無に関わらず、多くの県民に芸術文化に触れる機会を提供し、文化の振興を図ることを目的とする。
令和 4 年度奈良県みんなでたのしむ大芸術祭
「プライベート美術館」等開催業務委託仕様書
1. 適用範囲
本仕様書は、奈良県みんなでたのしむ大芸術祭実行委員会(以下「甲」という。)が委託事業者
(以下「乙」という。)に委託して実施する令和 4 年度奈良県みんなでたのしむ大芸術祭「プライベート美術館」等開催業務(以下「本業務」という。)について必要な事項を示したものである。
2. 業務の目的
奈良県では、「文化の力で奈良を元気に!」をテーマに、9 月 1 日から 11 月 30 日までの 3 ヶ月間にわたり、「奈良県みんなでたのしむ大芸術祭」を開催する。
本業務では、「プライベート美術館」、「ビッグ幡 in 東大寺」及び「みん芸ピアノ」を開催することで、県民の障がいへの理解や認識を深め、障がいのある人の自立と社会参加の促進に寄与するとともに、障がいの有無に関わらず、多くの県民に芸術文化に触れる機会を提供し、文化の振興を図ることを目的とする。
3. 業務期間
契約締結の日から令和 5 年1月 31 日(火)まで
4. 業務概要
① 次の業務の企画・実施
ア.「プライベート美術館」開催業務イ.「ビッグ幡 in 東大寺」開催業務
※「ビッグ幡 in 東大寺原画展」「バーチャル美術館 -ビッグ幡 in 東大寺原画展-」の開催を含むウ.「みん芸ピアノ」開催業務
甲が想定するイベント開催場所、開催期間は下記(表1)のとおり。特段の事情がない限り、記載の場所・日程で開催すること。なお、下記(表1)に記載のない会場・日程で、業務実
施に必要なものがある場合は、乙が会場を手配すること。
(表 1)
イベント名 | 開催場所 | 開催期間 | 備考 | |
ア | プライベート美術館 | 県内の主要駅周辺を中心とした県内各地の店 舗、社寺等 | 令和 4 年 10 月 22 日(土) ~11 月 6 日(日) | - |
イ | ビッグ幡 in 東大寺 | 東大寺大仏殿前 | 令和 4 年 11 月 5 日(土) ~11 月 13 日(日) | - |
東大寺総合文化センタ ー | 令和 4 年 11 月 5 日(土) ~11 月 13 日(日) | ビッグ幡 in 東大寺原画 展 | ||
Web(オンライン) | 令和 4 年 11 月 1 日(火) ~11 月 30 日(水) | バーチャル美術館 -ビッグ幡 in 東大寺原画展 - |
ウ | みん芸ピアノ | 奈良公園バスターミナルを含む県内 3 カ所以上 | 令和 4 年 9 月 1 日(木) ~11 月 30 日(水)のうち一定期間 | 9 月 1 日から 1 ヶ月間は奈良公園バスターミナルに設置を想定 |
② 広報の実施
③ 写真等による記録
④ 障がいのある人への配慮
⑤ 打合せ協議
⑥ 業務実施報告書の作成
⑦ その他
5. 業務詳細
① 業務の企画・実施
ア. 「プライベート美術館」開催業務
∙ 県内の障がいのある人のアート作品をまちなかの店舗、社寺等で展示すること
∙ 県内の障がいのある人からアート作品を公募すること
∙ 乙において会場選定を行い提案すること。その際、県内の主要駅周辺を中心に、県内各地で開催すること(会場数は70 程度を想定。ただし、会場数は開催時の社会情勢等を考慮した上で決定するものとする)
∙ 日常のなかでアート作品を楽しむことができるよう会場選定を工夫するとともに、会場には社寺や町屋など奈良らしい箇所を含めること
∙ 応募のあった作品と、会場となる店舗・社寺等とのマッチングの仕組みを提案すること。なお、マッチングに際しては、会場側の希望の尊重とxx性の確保に努めること
∙ 会場となる店舗・社寺等については、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を適宜講じることのできる会場に限定すること
∙ 応募作品に対する破損の補償をおこなうこと。
イ. 「ビッグ幡 in 東大寺」開催業務
◼「ビッグ幡 in 東大寺」
∙ 障がいのある人の絵画をデザインした「幡」を制作し、東大寺大仏殿前に掲揚すること
∙ 全国の障がいのある人から、デザインの原画となる絵画作品を公募するための方法を提案すること
∙ 応募作品の受付・データ整理、応募作品の審査、xのデザイン・制作、幡及び幡頭の会場への搬入出、絵画作品の応募者への返送(着払)等を行うこと
∙ 掲揚期間中は監視・保全及び来場者対応のために、会場にスタッフを配置すること
∙ 幡は 8 本以上制作・掲揚することとし、制作した幡の所有権は、甲に属するものとする
∙ 幡頭は甲から貸与するものを使用すること
∙ 「ビッグ幡 in 東大寺」開催期間において、施設賠償責任保険に加入すること
※保険料の算出に必要である場合、以下のデータを使用すること補償額 10 億円(一人あたりの上限 3 億円)
来場者数 61,488 人(令和 3 年度実績)
∙ 会場設営・撤去時における搬入搬出の際には、安全に十分配慮すること
∙ 応募作品の審査は、外部の有識者を含む選考委員会を設けて実施すること
∙ 応募作品に対する破損の補償をおこなうこと。
◼「ビッグ幡 in 東大寺原画展」
∙ 「ビッグ幡 in 東大寺」で応募のあった全ての絵画作品(450 点程度を想定)を、「ビッグ幡
in 東大寺原画展」として展示すること
∙ 開催場所、開催期間については、(表 1)を参照すること
∙ 開催期間の前後一日を搬入搬出日とすること
∙ 展示に必要な設備・備品等については、乙が用意すること
∙ 展示会場の使用料(搬入搬出日含む)は、乙が負担すること
(料金については、平日一日あたり 35,000 円、休日一日あたり 40,000 円を想定)
∙ 展示の際は、絵画作品に直接画鋲止めやテープ止めを行わないこと
∙ 「ビッグ幡 in 東大寺原画展」開催期間において、施設賠償責任保険に加入すること
∙ 作者と作品名がわかるように展示すること
∙ 開催にあたって、運営体制についての具体的な提案を行うこと。なお、展示物の保全のため、展示期間中はスタッフが定期的に展示会場を巡回すること(スタッフの常駐は不要とする)
◼「バーチャル美術館 -ビッグ幡 in 東大寺原画展-」
∙ 「ビッグ幡 in 東大寺」で応募のあった全ての絵画作品(450 点程度を想定)を、「バーチャル美術館 -ビッグ幡 in 東大寺原画展-」として Web 上に展示すること
∙ 開催期間については、(表 1)を参照すること
∙ Web 上で誰もが鑑賞しやすい展示方法を提案し、甲の承認を得て実施すること。
∙ 展示に必要な設備・備品(サーバーや Web アプリケーション等)については、乙が用意すること
∙ 作者と作品名がわかるように展示すること
ウ. 「みん芸ピアノ」開催業務
∙ 「みん芸」をイメージしたラッピングピアノを設置すること
∙ 開催場所、開催期間については、(表 1)を参照すること
∙ 特段の事情がない限り、令和 4 年 9 月 1 日(木)から 1 ヶ月間は奈良公園バスターミナルに設置すること。それ以外の設置期間・設置場所については乙が提案し、甲乙協議の上実施すること。なお、会場使用料が発生する場合は、その費用について乙が負担すること
∙ ラッピングするピアノの形態はアップライトピアノとし、乙が用意すること
∙ ラッピングは『イ.「ビッグ幡 in 東大寺」開催業務 ■「ビッグ幡 in 東大寺』で公募した絵画作品をもとにデザインすること
∙ デザインのもととなる絵画作品は審査の上、決定すること。なお、審査方法については乙が提案をすること
∙ 必要に応じて、ピアノの調律を実施すること
∙ サイン看板を制作すること
∙ 演奏者の人数を把握するためのカウンターを配置すること。(カウンターは演奏者自身が任意で操作するものとし、スタッフによる演奏人数のカウントは行わないものとする。)
∙ 消毒液やパーテーションの設置等、会場に応じて新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を適宜講じること
∙ ピアノ・備品等の各会場への搬入出及び設置は乙がおこなうこと
∙ 「みん芸ピアノ」開催期間において、施設賠償責任保険に加入すること
② 広報の実施
ア. 広報用チラシの作成
掲載内容・デザイン、納期は事前に甲と協議の上決定する。また、必要な部数を作成することとし、最終的な作成部数は、広報の実施方針・来場予定者数の状況を踏まえ、甲と協議の上決定するものとする。なお、最低作成部数等は次のとおりとし、それ以上の広報展開については、乙より提案をおこなうこと。
【最低作成部数】
チラシの種類 | 仕様 | 部数 | |
イ | 作品募集チラシ(奈良県内用) 「プライベート美術館」、 「ビッグ幡 in 東大寺」、「みん芸ピアノ」 | A4 二つ折り(A3)両面カラー | 15,000 部 |
ロ | 作品募集チラシ | A4 | 5,000 部 |
「ビッグ幡 in 東大寺」、「みん芸ピアノ」 | 両面カラー | ||
ハ | 開催会場マップ 「プライベート美術館」 | 指定なし | 10,000 部 |
ニ | イベント会場マップ 「ビッグ幡 in 東大寺」 | B5 二つ折り(B4)両面カラー | 5,000 部 |
ホ | イベント開催チラシ 「みん芸ピアノ」 | 指定なし | 指定なし |
イ. 広報用チラシの納品・配送
作成した広報用チラシは、障がい関係施設、作品応募者、展示会場等への配送を行うとともに、指定する部数について奈良県みんなでたのしむ大芸術祭実行委員会事務局へ納品すること。また、必要に応じて制作したチラシのデータを提供すること。
なお、「プライベート美術館」の開催会場マップを作品応募者へ送付する際は、作品の展示会場が明らかになるよう工夫すること。
ウ. その他広報の実施
ア.イ.以外の広報を実施する場合は、乙より提案をおこなうこと。
③ 写真等による記録
業務実施状況を記録するため、写真等の撮影を行うこと。撮影した写真等は成果物として、成果品と併せて納期までに提出すること。なお、提出された写真等については、文化振興の目的で事前の許可なく雑誌、広報誌、インターネット等にて掲載する場合があるため、写真記録にあたっては作品応募者、展示会場等の承諾を得ておくこと。
④ 障がいのある人への配慮
障がいのある人への配慮として、原則、次の事項を実施すること。また、その他必要と考えられる取組があれば、付加して実施すること。
∙ チラシ等への Uni-Voice コードの配置、UD フォント・ユニバーサルカラーの使用を行うこと
∙ 必要に応じて、手話通訳者、要約筆記者を配置すること
⑤ 打合せ協議
本業務を遂行するにあたり甲と乙は、必要に応じて打合せ協議を実施する。なお、乙は打合せ記録簿を作成し、甲の承認を受けて提出すること。
⑥ 業務実施報告書の作成
業務内容及びイベントの結果等について、数値や写真等を使い分かりやすくまとめ、甲に提出すること。
⑦ その他
∙ 業務の企画・実施にあたっては、甲及び関係者等との連絡・調整・手続き等を行うこと
∙ 可能な限り会場で Web アンケートを行うこと(アンケートは甲が作成及び集計を行う)
∙ 来場者の参加料等は原則無料とすること(ただし、会場管理者が入場料等を設定している場合はこの限りではない)
∙ 感染症拡大防止等のため、本事業実施時において国、県、その他業界団体により示される感染拡大防止に係るガイドライン等を遵守し、想定される場面ごとに必要な感染症予防対策を講じること
∙ その他本業務の実施にあたり、必要な事項を実施すること
6. 実施計画書の提示及び業務の進捗管理
① 乙は、業務実施にあたっての実施内容及び作業工程を示した業務実施計画書を、本業務受託後1週間以内に作成し、甲の承認を得ることとする。
② 乙は、甲の意図及び目的を十分理解した上で、本業務を総括する責任者及び適正な人員を配置し、甲との連絡・調整を密にしつつ、効率的に業務を進めること。
③ 適切な実施体制とスケジュールにより業務を実施することとし、業務の実施に当たっては、進捗状況及び今後の進め方等を甲に逐次報告するほか、必要に応じて甲と打合せを行うこと。
④ 本仕様書に定めのない事項については、その都度甲の指示を受けて処理すること。
⑤ 乙は、甲から業務の進捗状況を把握するために資料等を要求された場合は、速やかに提出すること。また、甲からの要請に応じて、別途開催される会議がある場合には、必要な資料を提供するとともに、必要に応じて会議に出席すること。
7. 成果品の提出
① 成果品
本業務における成果品は次のとおりとする。イ) 打合せ記録簿:一式
ロ) チラシ等:部数・納期は甲と調整のうえ決定ハ) 実施計画書:1 部
ニ) 記録写真データ:一式ホ) 業務実施報告書:1 部
ヘ) DVD 又は CD 等の電子記憶媒体による(イ)~(ホ)のデータ:一式
※成果品の提出の際は「業務完了報告書」(任意様式)を添付すること。
② 納期
令和 5 年1月 31 日(火)
中間成果物については、甲の指示に従い適宜提出すること
③ 成果品の提出先
ア. 奈良県みんなでたのしむ大芸術祭実行委員会事務局イ. 別途甲が指定する配送先
8. 著作権の帰属
この契約により作成される成果品の著作xxの取扱いは、以下に定めるところによる。
① 成果品の著作権(著作xx第 27 条及び第 28 条に規定する権利を含む。)は、甲に無償で譲渡するものとする。
② 甲は、著作xx第 20 条第 2 項第 3 号又は第 4 号に該当しない場合においても、本業務目的の範囲において、仕様書等で指定する物件を改変することができるものとする。
③ 納品される成果品について、第三者が権利を有する著作権が含まれる場合には、乙は、当該既存著作物等の使用に必要な費用の負担及び使用許諾契約等に関わる一切の手続きを行うこと。
④ 乙は、甲の事前の同意を得なければ、著作xx第 18 条及び第 19 条を行使することができないものとする。
9. 契約に関する条件等
本業務に関わる一切の費用を契約金額に含む。
10. 貸与資料
甲が保有する資料について、業務遂行上必要であれば乙に貸与するものとする。乙は甲の指示に従い、借用書を甲に提出のうえ資料の貸与を受けるものとし、本業務の完了後は、速やかに借用した資料を甲に返却しなければならない。
11. 成果品の検査・納品
本業務の成果品については、甲の検査を受けた後、納品するものとする。
12. 秘密の遵守等
乙は、本業務実施中に生じる全ての成果品を、甲の許可なく他に公表及び貸与してはならない。また、本業務中に知り得た事項を他に漏らしてはならない。甲より貸与された資料及び成果品については、乙は破損、紛失のないように取扱いに十分注意するものとする。
13. 撮影許可及び掲載許可申請手続き
本業務の遂行にあたり、撮影許可及び掲載許可などの許可申請手続は、原則乙において対応するものとする。
14. 印刷物制作に係る写真の使用
乙は印刷物制作に係る写真の使用に際しては、関係機関に対して必要な使用申請を行う。
15. 著作物等の使用に係る申請手続き
乙は本業務に係る著作物等の使用に際しては、関係機関に対して必要な申請を行う。
16. 公契約条例に関する遵守事項
本業務を受注しようとする者は、この遵守事項を理解した上で受注すること。
(1) 奈良xx契約条例の趣旨にのっとり、公契約の当事者としての社会的責任を自覚し、本業務を適正に履行すること。
(2) 本業務の履行に当たり、次に掲げる事項その他の法令を遵守すること。
ア. 最低賃金法第 4 条第 1 項に規定する最低賃金の適用を受ける労働者に対し、同法第 3
条に規定する最低賃金額(同法第 7 条の規定の適用を受ける労働者については、同条の
規定により減額して適用される額をいう。)以上の賃金(労働基準法第 11 条に規定する賃金をいう。以下同じ。)の支払を行うこと。
イ. 健康保険法第 48 条の規定による被保険者(同法第 3 条第 4 項に規定する任意継続被保険者を除く。)の資格の取得に係る届出を行うこと。
ウ. 厚生年金保険法第 27 条の規定による被保険者(同条に規定する 70 歳以上の使用される者を含む。)の資格の取得に係る届出を行うこと。
エ. 雇用保険法第 4 条第 1 項に規定する被保険者について、同法第 7 条の規定による届出を行うこと。
オ. 労働保険の保険料の徴収等に関する法律第 4 条の 2 第 1 項の規定による届出を行うこと。
(3) 本業務の一部を、他の者に請け負わせ、若しくは委託し、又は本業務の履行に他の者が雇用する労働者の派遣を受けようとするときは、当該他の者に対し、この遵守事項を周知し、遵守するよう指導すること。
17. その他
(1) 個人情報及び関係者から提供を受けた資料・情報等については、管理・保管を十分に行うとともに、情報の外部漏洩に細心の注意を払うこと。
(2) 本業務は、プロポーザル方式によるため、プロポーザルで提案した事項を遵守すること。
(3) 本業務の実施に当たり、疑義が生じた場合は、甲、乙協議の上、定めるものとする。
以上