本業務委託の対象とするのは、当院の病院情報システムのうちの医事会計システムとそれに関連する経営管理統計システム、再来受付システム、DWH システムなどについての維持管理、運用支援です。業務の詳細は別表1のとおりです。
医事システム等維持管理業務委託特記仕様書
公立大学法人横浜市立大学(以下「委託者」という。)が委託する「医事システム等維持管理業務委託」について、本件受託者(以下「受託者」という)は、「委託契約約款」「電子計算機処理等の契約に関する情報取扱特記事項」及び「個人情報取扱特記事項」に定めるもののほか、この仕様書に基づき業務を履行するものとする。
1 目的
本業務委託は、公立大学法人横浜市立大学附属病院(以下、「当院」とする。)における医事システム等のシステム課題に対し、システムベンダー及び医事課等関係部署との調整及び進捗管理などの支援を行うことを目的とする。
2 業務期間・履行場所
(1)委託期間
令和5年4月1日から令和6年3月 31 日まで
(2)履行場所当院
3 委託業務の対象と内容
本業務の対象と具体的な委託内容については別紙1のとおりとする。
4 業務体制等
(1)本業務に関する総合的な問合わせや緊急連絡を行うために、管理責任者をおくこととし、体制について、本業務の開始前に体制表を提出すること。
(2)作業に当たっては、前日までに「作業申請書」を提出することとし、作業終了後には「作業報告書」を遅滞なく提出すること。なお、様式については委託者と受託者で協議して定めるものとする。
(3)従事者については、システムの機能及び運用に精通し、自らドキュメント等を参照してシステム機能や業務運用が理解できる者とする。
5 その他
(1)受託者が本件業務の履行において委託者以外の第三者に損害を及ぼした場合、速やかに委託者に報告しなければならない。
(2)本特記仕様書に記載されている事項の詳細について取り決めの必要がある場合は、委託者と受託者との協議により決定し、受託者の負担においてこれを処理すること。
(3)本特記仕様書に明記されていない事項においても、業務の遂行上で当然必要と認められる事項については、委託者の指示により、受託者の負担においてこれを処理すること。
(4)委託者は、本件業務の途中で委託業務の仕様を変更する必要が生じた場合、合理的な範囲内でこれを変更することができる。
(5)本件業務に付随して必要となる次の経費は、受託者の負担とする。なお、これ以外の経費が必要となった場合は、その費用負担等について委託者と受託者で協議の上で決定する。
・運用担当者の宿泊費及び交通費
(6)この契約にかかる事務を処理するために、受託者又は再受託者が取り扱う個人情報について、受託者又は再受託者の責に帰すべき理由による漏えいがあった場合、委託者はこの契約の解除及び損害賠償の請求をすることができる。
(7)受託者は、この業務の対象について委託者の担当者等が円滑な運用ができるよう、必要に応じて適切な説明・提案及び技術支援を行うものとする。
(8)業務の履行においては「横浜市個人情報の保護に関する条例」に従い、これを遵守すること。
(9)業務内容について疑義が生じた場合は、委託者と受託者間で協議の上、合意を経て実施すること。
(10)受託者は、委託者の通常業務に差し支えることのないように十分注意して、物品の破損、負傷者の出ることのないよう安全の確保に努めて作業を行うこと。
(11)受託者は、委託業務を担当する従事者の品位の保持に努め、従事者が委託者の施設等にいる間は、当該施設の規律に準じて行動させなければならない。
(12)受託者は、委託者の管理する施設のうち、委託者が立ち入りを認めた場所以外に立ち入ってはならない。
(13)受託者は、本業務の履行場所の整理整頓、清掃、防火及び保安等に積極的に協力しなければならない。
(14)受託者は、受託者の従業員に委託契約の内容を周知徹底させるため、受託者の従業員の中から管理責任者を任命し、その者に従業員を教育させ、厳正に管理監督させなければならない。
(15)受託者は、受託者の従業員のうち、委託業務の履行について直接携わる者には、当院に対し秘密保護に関する誓約書を提出させなければならない。
(16)受託者は、担当する従業員が変更になった場合には、速やかに委託者に報告するとともに、1か月以上引き継ぎ期間を設けること。
(17)委託者は、受託者の作業に必要なスペースについて、委託者の判断においてこれを提供するものとする。
(18)本委託業務中に判明あるいは顕在化したシステムの瑕疵及び障害並びに誤った認識や常識的でない理解によるシステム実装については、遅滞なく委託者に報告・共有を行うこと。
(19)本業務委託の終了に伴い受託者が変更となる場合において、本業務委託の受託者は、別表1に掲げる業務の仕掛かりに関する内容を記した書類により、次回の事業者に対して適切に引継ぎを行うこととする。
(20)本業務を新たに実施することとなった受託者は、本業務の開始日までに、業務内容を明らかにした書類により、現行の事業者から業務の引継ぎを受けることとする。
別紙1
委託業務の対象及び内容
(1)概要・対象
受託者は委託者の保有する病院情報システムのうち、下図の医事システム等の維持管理、運用支援を行うこと。
本業務委託の対象とするのは、当院の病院情報システムのうちの医事会計システムとそれに関連する経営管理統計システム、再来受付システム、DWH システムなどについての維持管理、運用支援です。業務の詳細は別表1のとおりです。
(2)委託業務の詳細内容
本業務委託の詳細は次の別表1とおり。
分類 | 概要 | 業務詳細 | 成果物・提出物等 | 対応時間等 |
1.プログラムリリース対応支援 | 以下システム及び機能のプログラム変更等のリリース対応支援を行うこと。特に、このリリース対応については診療報酬改定に伴う変更も含まれるものとする。 ・医事会計システム ・基本カードシステム及びカルテ管理システム ・再来受付システム ・会計/案内表示板システム ・診察券発行システム ・POS レジシステム ・自動精算機システム ・経営管理統計システム ・データウェアハウス ・地域連携システム ・歯科処置オーダ機能 ・オンライン資格確認システム | (1)ソフトウェアベンダから提供される仕様変更箇所について確認し、医事課等主 管部署へ内容説明を行うこと。 | ・医事課等主管部署への説明資料 | ・プログラムのリリースは月に1度(平日)、対象システムすべてをあわせ、およそ 10 件程度が発生する。特に、リリースはおよそ 18:00- 21:00 に実施されることに留意すること。 ・主幹部署への説明等については、対象システムすべてをあわせおよそ週 1回程度行うものとし、 1システム当たり1時間程度を目安とする。特 に、説明を行う時間帯は原則平日 9:00-17:00の範囲とする。 |
(2)リリース日時について、ソフトウェアベンダと主管部署との日程調整を行うこと。 | ・リリース通知/報告書(様式については当院が指定する。) | |||
(3)リリース内容の事前確認及びベンダ から提供されるテスト結果の確認並びにテスト系での動作確認を行うこと。 | ||||
(4)ソフトウェアベンダによるリリースに立ち合い、リリース完了後に直ちに主管部門による動作確認の支援を行うこと(確認項目などの提案、質疑応答など)。 | ||||
2.マスタ等メンテナンス対応 | 以下システム及び機能のマスタ等メンテナンスを実施すること。 ・医事会計システム ・再来受付システム ・会計表示板システム | (1)医事会計システムについて以下の作業を行うこと。 ①次のマスタについては、医事xxxx部署の要請に基づきマスタの追加、修正、削 除を行うこと。 | ・マスタ変更前後の画面コピー等、変更箇所のわかる資料 | ・マスタ等メンテナンスについては、対象システムすべてをあわせ、およそ週1回程度の対応とす る。特に、マスタ変更の |
・経営管理統計システム ・データウェアハウス ・地域連携システム ・歯科処置オーダ機能 | ・保険パターンマスタ ・入力区分マスタ ②次のマスタについては、医事xxxx部署による追加・修正・削除に立ち合い、設定値に誤りのないか確認し、登録支援をすること。 ・医事インターフェースマスタ ・点数マスタ | 実施については、原則平日 9:00-17:00 の範囲で行うものとする。 | |
(2)再来受付システムについて以下の作業を行うこと。 ・休日及び病院稼働日の設定変更 ・医事xxxx部署の要請に基づく受付画面の軽微(※)な変更 ・医事xxxx部署の要請に基づく受付票の軽微(※)なレイアウト変更 | |||
※ソフトウェアが標準機能として提供している設定変更画面から変更可能なものと し、プログラム変更が伴うものは含まな い。 | |||
(3)会計/案内表示板システムについて以下の作業を行うこと。 ・表示する外来予約科目の設定変更 ・表示する案内文や周知文について、医事xxxx部署が追加・修正・削除を行う |
際に立ち合い、設定箇所に誤りのないことを確認し、登録支援をすること。 |
(4)経営管理統計システムにおける稼働額年度累計Excelのマスタメンテナン スを行うこと。 |
(5)データウェアハウス(CLIST A)について以下の作業を行うこと。 ・利用者、権限等のマスタメンテナンス ・検索テンプレートの新規作成及び既存テンプレートの変更 |
(6)地域連携システムについて以下の作業を行うこと。 ・既存文書の語句や文言、レイアウトの軽微(※)な変更 ・既存文書の複製による新規文書の作成 ※ソフトウェアが標準機能として提供している設定変更画面から変更可能なものとしプログラム変更が伴うものは含まない。 |
(7)歯科処置オーダ機能について以下の作業を行うこと。 ・歯科材料価格改定等に伴う医事インターフェースマスタの追加、変更、削除 ・歯科処置オーダ登録等画面の変更(ただし、画面変更はソフトウェアが標準機能として提供している画面構成マスタの設定値変更による変更のみを扱い、プログラム 変更が伴うものは含まない) | ・マスタメンテナンス手順書 | |||
(8)前項までのマスタメンテナンス作業について、委託者の職員でメンテナンス作業が実施できるよう、マスタメンテナンス にかかる手順書を作成すること。 | ||||
3.問い合わせ対応支援 | 以下システム及び機能について医事xxxx部署からの問い合わせ対応を行うこと。 ・医事会計システム ・基本カードシステム及びカルテ管理システム ・再来受付システム | (1)ソフトウェアの仕様・操作に関する質問や変更要望について受付・整理を行 い、別途委託者が別に契約するソフトウェア保守ベンダに問い合わせを行うこと。また、保守ベンダの回答状況の管理を行い、回答があった場合は要約し、質問者へ説明すること。 | ・ソフトウェア保守ベンダへの問い合わせ票(様式については当院が指定する) | ・対象システムすべてをあわせ、およそ週1回程度、質問内容の集約と現地での確認を行い、問い合わせ発報を行うこと。特に、当該作業については、原則平日 9:00- |
・会計/案内表示板システム ・診察券発行システム ・POS レジシステム ・自動精算機システム ・経営管理統計システム ・データウェアハウス ・地域連携システム ・歯科処置オーダ機能 ・オンライン資格確認システム | (2)ソフトウェアの想定しない動作・不具合・障害について、主幹部署からの報告を整理し、委託者が別に契約するソフトウェア保守ベンダに対応依頼を発報するこ と。また、保守ベンダの回答状況の管理を行い、回答があった場合は要約し、質問者へ説明すること。 | 17:00 の範囲で行うものとする。 ・ソフトウェア保守ベンダの回答状況について は、およそ週1回程度進捗確認を行うこと。特 に、当該作業について は、原則平日 9:00- 17:00 の範囲で行うも のとする。 |