Contract
消防団活動支援サービスの利用
要件定義書
2022 年(令和 4 年)6月
横浜市消防局
目次
4.1. ユーザビリティ及びアクセシビリティに関する事項 14
別添 1 事務フロー
別添 2 機能一覧
別添 3 画面一覧
別添 4 データ一覧
総務省消防庁が、消防団員数の減少に歯止めがかからない状況を受けて設置した「消防団員の処遇等に関する検討会」の議論を踏まえ、同庁より令和3年4月に「消防団員の報酬等の基準の策定等」について通知され、消防団員個人に支給すべき報酬について助言された。横浜市(以下「本市」という。)では、消防団員が活動報告事務を行うことで、平成 20 年度より報酬等の個人支給を実施しているものの、その報告事務は、指定された用紙への必要項目の記載や、月ごとに郵送や手渡しで消防署へ報告するなど、消防団員にとって大きな負担となっており、課題となっている。
「「消防団活動支援サービスの利用」」(以下「本業務」という。)は、消防団員の活動に伴う報告事務等の負担軽減やその他の内部事務の効率化を実現するためのスマートフォン等で利用可能なアプリケーションサービス(以下「本サービス」という。)の利用を行うことを目的とする。
本業務の実施にあたっては、以下の各要件を満たすこと。
(1) 業務の概要
災害出場や地域の防災指導及び災害対応のための訓練等に参加した場合に、消防団員に対して、条例に定める報酬を支給するにあたり活動報告を行う必要がある。活動報告は紙様式で行っており、各団員(班員)が紙様式で記載した活動状況を、消防団の班長が主にとりまとめ、毎月、消防署へ提出している。提出された紙様式の活動報告を、消防署職員が、OCR で取り込む形で、消防業務支援システムに活動記録情報として登録し、その情報をもとに、消防団員への報酬支払いを行っている。活動報告以外の報告として、積載車の点検・走行距離の報告、給油燃料の数量報告、無線機・資機材等の適正管理の報告等も全て紙様式で毎月消防署に報告しているところである。上記報告以外にも、行事(訓練・研修)の開催に際して、班長等は班員に対する電話やメール等での参加状況確認を行っており、消防団活動に伴う事務は大きな負担となっている状況となっている。報酬の支払い事務については、システムを活用しているものの、報告事務の簡素化には課題があり、本来の仕事や学業など私生活を中断し、合間を活用して消防団活動に従事している消防団員にとって大きな負担となっている。
(2) 業務の範囲
消防団員の業務概要(消防団の本来業務と本来業務に付随する業務)は図 2-1 のとおりである。下線部分が本業務で業務効率化を図る本業務の範囲となる。なお、※付きのものについては将来的な対応(令和 5 年度以降)を予定している。
消防団員の業務概要(下線部分がデジタル化対象)
※付きのものについては令和5年度以降の対応予定
消防団の本来業務 | |
災害に対する現場活動 | 火災、風水害、地震、救助、その他災害等 |
災害に備える活動 | 訓練、教育・研修、点検、水利調査、防災指導、広報活動等 |
消防団陣営に係る活動 | 会議、委員会等 |
本来業務に付随する業務 |
活動報告書作成業務(活動事案作成、活動報告書作成) |
活動報告書作成業務(活動事案作成、活動報告書作成)、車両点検結果登録業務(燃料給油数量登録含む)、 資機材点検結果登録業務、 その他(計画作成、旅費請求※、公務災害報告※) |
▶
活動報告書作成業務(活動事案作成、活動報告書作成)、その他(計画作成、旅費請求※、公務災害報告※ )
▶
▶
その他、消防団活動に伴う業務 | |
被服管理※ | 在庫管理、入退団者への配付と回収、消防署への要求と返却 |
表彰事務 | 表彰履歴管理、表彰者選出、表彰者推薦 |
福利厚生※ | 健康診断受診者報告、福祉共済加入手続き、かながわ消防団応 援の店カード配布 |
図 2-1 消防団員の業務概要
本サービスが対象とする各業務を表 2-1 に示す。各事務に関して、本サービスを利用した際に想定している事務フローを別添 1「事務フロー」に示す。
事務フローについては、プロジェクト計画時に、落札者の提案する事務フローを基に認識合わせを本市と実施すること。
表 2-1 本サービスが対象とする消防団関連業務一覧
No. | 業務種別 | 事務 | 事務フロー | 備考 |
1 | 活動報告書作成業務 | 1.活動事案作成に関すること。 2.災害等に対する出動実績を報告する活動報告書の作成に関すること。 3.活動報告書に対する確認・承認に関すること。 4. 活動報告書内容の消防業務支援システムへの取り込みに関すること。 5.活動報告書のデータ削除に関すること。 | 1. 活動報 告 書 作成 |
No. | 業務種別 | 事務 | 事務フロー | 備考 |
2 | 車両点検結果登録業務 | 1.車両点検結果(給油燃料の数量を含む)の登録に関すること。 2.車両点検結果(給油燃料の数量を含む)に対する確認・承認に関すること。 3. 車両の管理に関すること。 | 2.車両、資 機 材 点 検結 果 登録 | 車両点検結果報告書作成と資機材点検結果報告書作成については、注釈を設ける形で同一フローで表現。 |
3 | 資機材点検結果登録業務 | 1.資機材点検結果の登録に関すること。 2.資機材点検結果に対する確認・承認に関すること。 3.資機材の管理に関すること。 |
本サービスにおけるデジタル化の一例として、活動報告書作成業務の一連の流れについて、以下に示す。(「1-1.活動事案作成」「1-2.活動時の実績等取得」「1-3.活動報告書作成」の詳細については、別添 1「事務フロー」を参照)
消防局
災害指令メール配信
(各団のML宛)
実施者
班長
副団長
団長
消防署
参加連絡
(電話/LINE)
活動実施
報告書作成
報告書提出
消防業務シ報告書確認 報告書提出 報告書確認 報告書提出 報告書確認 報告書提出 報告書確認 CSV出力 ステムへの
CSV登録
班長が参加者を紙にメモ
図 2-2 活動報告書作成業務(As-Is)
本システムで出動実績を取得
消防局
実施者
班長
副団長
団長
消防署
災害指令メール配信
(各団のML宛)
事案生成
参加回答
(アプリ)
活動実施
報告書作成
実績連携
報告書確認
実績連携
報告書確認
実績連携
報告書確認
実績連携
消防業務シ
報告書確認 CSV出力 ステムへの
CSV登録
■ ユーザタスク
1-1.活動事案作成 1-2.活動時の実績等取得 1-3.活動報告書作成 ■ サービスタスク
図 2-3 活動報告書作成業務(To-Be)
(3) 本サービスと密接に関連するシステム
本サービスの対象外であるが、以下システムについては、本サービスとデータ連携するなど密接に関係していることから、本サービス利用にあたり、システムとの連携やデータ整合性の担保の観点で留意すること。
・消防業務支援システム
・横浜市メーリングリストサービス
(4) 利用時間
本サービスの利用について業務時間等の指定はないものの、休日夜間を含め、利用が想定される。サービスの計画停止については、事前周知や代替対応手段の提供等を考慮して計画すること。なお、本サービスの運用時間は、「4.16. 運用に関する事項」に記載のとおり、原則 24 時間(365 日)とする。
(5) 実施体制
本業務における本サービスが対象とする組織の実施体制を表 2-2 に示す。
表 2-2 本サービスが対象とする業務の実施体制一覧
No. | 実施体制 | 組織概要 |
1 | 横浜市デジタル統括本部 | ∙ 横浜市におけるデジタル化を推進しており、本件についてもプロジェクト管理等の支援を実施する。 |
2 | 横浜市消防局 総務部消防団課 | ∙ 消防署と消防団が行う事務を主管し、本件についてプロジェクト推進の中心を担う。 |
3 | 横浜市消防局 総務部企画課 | ∙ 消防局と消防署における ICT 関連業務を主管し、両者のデジタル化推進のため各種調整を行う。本件におけるアプリケーションの連携先である消防業務支援システムの運用保 守を担当する。 |
4 | 横浜市内 各消防署 | ∙ 消防署と消防団については、上下関係でなく相互協力する関係にあるものの、消防団の事務局としての機能を有す る。災害等発生時には、消防長又は消防署長が、消防団長又はこれに代わる消防団指揮者に対して、「命令」を行う ことができる。 |
5 | 横浜市内 各消防団 | ∙ 消防団長、副団長、分団長、副分団長、部長、班長、班員から構成されている。地域防災の中核として位置づけられており、地域防災のリーダーとして、住民への防災普及等を行い、平常時・非常時を問わず地域に密着し、住民の安心と安全を守るという重要な役割を担っている。災害等発生時においては、上述の「命令」を受けた消防団幹部が部下の消防団員に対して直接指揮命令をする。 |
(6) 利用場所
本サービスを利用する拠点を表 2-3 に示す。なお、利用者数やユーザ等の詳細情報に関しては「4-3.規模に関する事項」を参照すること
表 2-3 利用拠点
No. | 実施体制 | 拠点名 | 所在地 |
1 | 横浜市消防局 総務部消防団課 | 横浜市消防局 | xxxxxxxxxxx0-0 |
2 | 横浜市消防局 総務部企画課 | ||
3 | 横浜市内 各消防署(18) | - | - |
3-1 | 保土ケ谷消防署 | 保土ケ谷消防署 | xxxxxxxxxxx 000 xx 0 |
3-2 | 磯子消防署 | 磯子消防署 | xxxxxxxx 0-0-0 |
No. | 実施体制 | 拠点名 | 所在地 |
3-3 | 港北消防署 | 港北消防署 | xxxxxxxxxx 00-0 |
3-4 | 緑消防署 | 緑消防署 | xxxxxxx 0-00-00 |
3-5 | 戸塚消防署 | 戸塚消防署 | xxxxxxxxx 0000 |
3-6 | 栄消防署 | 栄消防署 | xxxxxxx 000 |
3-7 | xx消防署 | xx消防署 | xxxxxxxxxx 0-00-0 |
3-8 | 神奈川消防署 | 神奈川消防署 | xxxxxxxxxxxx 0-0 |
3-9 | 西消防署 | 西消防署 | xxxxxxxxx 00-00 |
3-10 | 中消防署 | 中消防署 | xxxxxxxx 0-0 |
3-11 | 南消防署 | 南消防署 | xxxxxxxx 0-00 |
3-12 | 港南消防署 | 港南消防署 | xxxxxxxx 0-0-00 |
3-13 | 旭消防署 | 旭消防署 | xxxxxxxx 0-0-00 |
3-14 | xx消防署 | xx消防署 | xxxxxxxx 0-0-0 |
3-15 | 青葉消防署 | 青葉消防署 | xxxxxxxxxx 00-0 |
3-16 | xx消防署 | xx消防署 | xxxxxxxxxxx 00-0 |
3-17 | 泉消防署 | 泉消防署 | xxxxxxxxxx 0-0-0 |
3-18 | xx消防署 | xx消防署 | xxxxxxxxxx 000 |
4 | 横浜市内 消防団 (20) | - | - |
4-1 | 横浜市保土ケ谷消防団 | 保土ケ谷消防署 | xxxxxxxxxxx 000 xx 0 |
4-2 | 横浜市磯子消防x | xx消防署 | xxxxxxxx 0-0-0 |
4-3 | 横浜市港北消防団 | 港北消防署 | xxxxxxxxxx 00-0 |
4-4 | 横浜市緑消防x | x消防署 | xxxxxxx 0-00-00 |
4-5 | 横浜市戸塚消防団 | 戸塚消防署 | xxxxxxxxx 0000 |
4-6 | xxxx消防x | x消防署 | xxxxxxx 000 |
4-7 | 横浜市xx消防団 | xx消防署 | xxxxxxxxxx 0-00-0 |
4-8 | 横浜市神奈川消防団 | 神奈川消防署 | xxxxxxxxxxxx 0-0 |
4-9 | 横浜市西消防団 | 西消防署 | xxxxxxxxx 00-00 |
4-10 | 横浜伊勢佐木消防x | x消防署 | xxxxxxxx 0-0 |
4-11 | 横浜市加賀町消防x | x消防署 | xxxxxxxx 0-0 |
4-12 | 横浜市山手消防x | x消防署 | xxxxxxxx 0-0 |
4-13 | 横浜市南消防x | x消防署 | xxxxxxxx 0-00 |
4-14 | 横浜市港南消防団 | 港南消防署 | xxxxxxxx 0-0-00 |
4-15 | 横浜市旭消防x | x消防署 | xxxxxxxx 0-0-00 |
4-16 | 横浜市xx消防団 | xx消防署 | xxxxxxxx 0-0-0 |
4-17 | 横浜市青葉消防団 | 青葉消防署 | xxxxxxxxxx 00-0 |
4-18 | 横浜市xx消防団 | xx消防署 | xxxxxxxxxxx 00-0 |
4-19 | 横浜市泉消防x | x消防署 | xxxxxxxxxx 0-0-0 |
4-20 | 横浜市xx消防団 | xx消防署 | xxxxxxxxxx 000 |
本サービスの機能要件として、「機能」、「画面」、「帳票」、「情報・データ」及び「外部インターフェース」の要件を以下に示す。
(1) 機能とその概要
本サービスに求める機能の大分類及びその概要を表 3-1 に示す。(個々の機能詳細については、別添
2「機能一覧」を参照。)なお、本業務の契約期間は令和 5 年 3 月 31 日までではあるが、No1~No.7 に
ついては、令和 4 年 11 月末日までに、No.8~No.10 については、令和 5 年 3 月末までにサービス利用可能とすること。
表 3-1 機能の大分類とその概要
No | 機能の大分類 | 機能(大分類) 概要 |
1 | 共通機能 | ログインやお知らせ情報表示、ユーザ情報登録に関連する機能 |
2 | 通知設定機能 | 通知設定に関する機能 |
3 | 活動事案登録関連機能 | 活動事案登録に関連する機能 |
4 | 実績等取得機能 | 出動実績等を取得及びその取得結果を確認する機能 |
5 | 活動報告関連機能 | 活動報告書作成業務に関連する機能 |
6 | 車両点検関連機能 | 車両点検結果登録業務に関連する機能 |
7 | 資機材点検関連機能 | 資機材点検結果登録業務に関連する機能 |
8 | 指令送信機能 | 指令送信に関連する機能 横浜市メーリングリストサービス経由で受けた指令送信を受け て、活動事案を自動で作成する。 |
9 | コミュニケーション機能 | 任意のグループとの間でチャット等を実施する機能※ |
10 | スケジュール表示機能 | 活動等の実績や今後の予定などを一覧等で表示する機能 |
※コミュニケーション機能については、アプリ内での実現に限らず、他サービス等の連携利用も可とする。
本業務の落札者は「2.業務要件定義」及び以降に示す機能要件の概要を踏まえた上で、各種要件を満たす機能を提供すること。なお、本書で定める機能以外にも、本業務に有用なものについては、機能一覧に追加・更新して整理すること。
(2) 承認xxxと承認単位
本サービスが有する機能の内、活動事案登録関連機能、活動報告関連機能、車両点検関連機能、資機材点検関連機能においては、利用者(主に班員)が作成した各種報告書等をその上長(班長等)が承認する流れとなる。承認xxxと承認単位について以下に示す。
ア. 承認フロー
承認フローについては図 3-1 のとおり。ただし、対象とする業務により、一部ステップの省略があり、
活動事案(活動事案登録関連機能)については②③④、活動報告書作成(活動報告関連機能)については①②③④、車両点検結果報告書(車両点検関連機能)、資機材点検結果報告書(資機材点検関連機能)については①②③の流れとなる。※いずれのフローについても、並びの先頭の丸付き数字に対応する担当が各資料起案者となるが、起案者が上位者になった場合は、ステップの省略が生じる。(例えば活動報告書作成において、起案者が班長の場合は、②③④となる。)
なお、いずれのフローについても、各消防団で実施された承認に対して、消防署にて最終的な確認を実施する。
図 3-1 承認フロー
イ. 承認単位
人単位でなく事案単位を最小の承認単位と扱い、承認フローに応じて、各権限(各ステップ)で承認を行う。(消防署については、承認でなく確認の実施となり、各消防団で実施された承認内容の最終的な確認を実施する。)以下に示すような形で利便性を鑑みた単位での確認・閲覧を可能とし、それぞれの単位での承認についても機能として実現すること。
図 3-2 各権限(各ステップ)での表示と承認単位
(1) 稼働環境
想定する稼働環境を以下に示す。
ア. スマートフォン
iOS、Android 共に、本サービスリリース時点における最新バージョンおよびその 2 世代前までのバージョンを対象とし、動作保証機種について明示すること。
イ. PC(Web 管理画面を使用する際に利用)
以下いずれかの Web ブラウザにおいて本サービス稼働時点における最新バージョンを対象とし、正常に動作すること。
∙ Google Chrome、Microsoft Edge、Safari
(2) 前提条件
表示画面の拡大・縮小を可能とする。また、画面縮小時は、画面の構成表示要素が崩れることのないよう、縦横スクロールを効率的に利用すること。「(1) 稼働環境」で示す稼働環境において、いずれの画面においても画面崩れ等無く、画面が問題なく表示できるようできる限り対応を図ること。
(3) 画面セキュリティ対応標準
利用画面に対して広告等の表示を行わないこと。
(4) 画面一覧
本サービスで扱う画面について、想定するイメージを別添 3「画面一覧」に示す。
本業務の落札者は、別添 3「画面一覧」の内容を踏まえ、「3.1. 機能に関する事項」、「4.1. ユーザビリティ及びアクセシビリティに関する事項」及び本書に定めるその他要件に基づき、必要な画面を用意すること。
画面遷移、画面設計方針等の基本的な考え方等について整理し、必要の都度、本市と認識のすり合わせを実施すること。
本サービスで取り扱う帳票を表 3-2 に示す。
表 3-2 帳票について
No | 帳票 | 帳票 概要 |
1 | 活動報告書 | 活動実績の報告書 CSV 形式とし、連携先システムでデータ取込を実施する。 |
帳票に記載する項目等については、必要の都度、本市と協議し決定すること。
なお、本書で定める帳票以外にも、本業務に有用なものについては、帳票一覧に追加・更新して整理すること。
本サービスにて取り扱う情報・データを、情報・データ一覧として整理し、必要の都度、本市と認識のすり合わせを実施すること。
本サービスと連携する関連システムについて、以下に示す。
① 消防業務支援システム
消防業務支援システムは、消防業務全般に関わる情報を総合的に管理するとともに、消防局と消防署等をネットワークで結んでいる。本ネットワークを経由する形で、予防・警防等の各種情報を共有し、各種申請・届出の受付など事務処理の効率化を図っている。また、消防通信指令システムと連動し、建物、水利、危険物等の各種情報の提供を行い、消防・救急活動に活用している。本サービスとの連携について、図 3-3 に示しており、本サービスとの連携としては、以下のとおり。
・本サービスから CSV 出力された活動実績情報の CSV 取り込み
支払情報 等
消防団員個人に向けた
報酬支払に向けた処理実施
・CSV 出力した消防団員情報の本サービスへのCSV 取り込み
図 3-3 消防業務支援システムと本サービスの連携
② 横浜市メーリングリストサービス
横浜市メーリングリストサービスは、横浜市が管理するメーリングリストで、登録アドレスをリスト管理し、複数のアドレスに対し同時にメールを送信するサービスである。本サービスとの連携としては、図 3-4 のとおり。
・同時に送付されたメール(指令送信)を本サービスで受けて、活動事案を自動で作成し、各消防団員に通知。
災害情報等
本サービス
各消防団の団員にメール送付
消防団員
市民からの通報
各消防団の団員に通知
図 3-4 横浜市メーリングリストサービスと本サービスの連携
なお、詳細な連携仕様については、本業務の落札後、本市を経由して関連システムの運用・保守業者と調整の上、確定させること。
本サービスの非機能要件として、「ユーザビリティ及びアクセシビリティ」、「システム方式」、「規模」、「性能」、「信頼性」、「拡張性」、「中立性」、「上位互換性」、「継続性」、「情報セキュリティ」、「情報システム稼働環境」、「テスト」、「移行」、「引継ぎ」、「教育」、「運用」及び「保守」の要件を以下に示す。
本業務の落札者は、以下に示すユーザビリティ及びアクセシビリティの要件に対応すること。ただし、本サービスは既製のクラウドサービス又はパッケージソフトウェア等(以下、「クラウドサービス等」という)の利用も想定しているため、以下の要件をカスタマイズ等により全て準拠させることは必須としない。
(1) ユーザビリティ要件
ア. 画面構成
① 何をすればよいかが画面を見て直ちに分かるデザインにすること。
② 業務上不要な情報、デザインを排し、できる限りシンプルで分かりやすい画面構成にすること。
③ 業務の頻度や業務上の処理手順に考慮し、作業効率を考慮した画面構成、画面遷移にすること。
④ ユーザの操作手順を考慮し、画面上の表示・入力項目を、上から下へ、左から右へ流れる順番に配置すること。
⑤ 画面上に表示する操作の指示や説明、メニュー、用語等は、ユーザに誤解を生じないよう正確かつ直観的に理解できる用語を使用し、指示や説明に用いる用語(メニュー名、ボタン名等)、デザインには、サービス全体で一貫性を持たせること。
⑥ 画面の初期表示時に、入力項目や選択項目などに適切な既定値を設定すること。既定値の設定有無や設定値は、本市と協議の上、仕様を決定すること。
イ. 操作方法の分かりやすさ
① ユーザの作業負担軽減のために、ユーザの操作手順に考慮した画面遷移とし、最小限の操作、入力等でユーザが作業できるようにすること。
② 画面上で入力やクリック、チェックができる項目とできない項目の区別を明確にし、ユーザが直観的に判別しやすいようにすること。
ウ. 指示や状態の分かりやすさ
① 入力必須項目と任意入力項目の表示方法を変えるなど、項目の区分や重要度をユーザが直観的に判別しやすいようにすること。
エ. エラーの防止と処理
① ユーザが操作や入力を間違えないデザインや案内を提供すること。複雑な操作や入力の場合には、
該当欄の近くに説明やメッセージ、ヘルプ表示へのリンクを表示するなど工夫すること。
② 誤操作や判断ミスによる誤りを防止するために、十分な視認性のあるフォント、文字サイズにするなど、デザインに留意すること。
③ エラーが発生した場合に、該当箇所(未入力項目、入力形式誤り等)を強調表示する等、ユーザがエラーの解消まで迷わず対応できるよう、必要な情報と手段を提供し、何が起こっているのか、なぜそのエラー状態が発生したのかなど、ユーザが容易に理解できるようにすること。
④ 登録、更新、削除などの処理の前に確認画面やポップアップ画面を用意し、ユーザが行った操作のやり直し、取り消しがその都度できるようにすること。
(2) アクセシビリティ要件
ア. 指示の状態の分かりやすさ
① 色の違いを識別しにくいユーザを考慮し、ユーザへの情報伝達や操作指示を促す手段は、メッセージを表示する等、できる限り色のみで判断するようなものは用いないこと。
② 文字サイズをWeb ブラウザの設定等により拡大・縮小でき、拡大表示した際も問題なく画面表示、操作ができること。
イ. 言語対応
① 画面上に表示する用語は日本語とし、日本国内においても英字で表記されることが一般的な文言については英字で記述すること。
システム方式に関する要件として、「情報システム構成に関する全体の方針」、「開発方式及び開発手法」を以下に示す。
(1) 情報システム構成に関する全体の方針
本システムのシステム方式に関する要件を以下に示す。
① 独立行政法人、中央省庁、地方公共団体等の公的機関で導入実績のあるクラウドサービス等を利用すること。
② 本サービスの環境に対しては、ユーザはインターネットからアクセスすることを想定している。
「4.10. 情報セキュリティに関する事項」に従い、不正アクセスや情報漏えい等の対策が適切に実施されているクラウドサービス等を選定すること。
③ 開発や保守に必要な開発環境、テストツール、開発用アカウント等は本業務の落札者が用意すること。
④ 本サービスのサービス提供時間は、特段の理由がない限り 24 時間 365 日(計画停止時間を除く)とすること。
(2) 開発方式及び開発手法
① 本サービスの開発方式は、既製のクラウドサービス等を利用することを前提とする。カスタマイズに際しては、クラウドサービス等の継続的な利用やバージョンアップ等に影響がないようにすること。
② 開発手法は、プロトタイピング開発の手法を採用し、早い段階から本市に実現イメージを確認しながら構築作業を進めること。
本章では、本サービスにおいて想定される規模を示す。
(1) 業務処理量
本サービスに求める業務処理量の要件について、表 4-1 に示す。
表 4-1 求める業務処理量
No | 項目 | 指標等 |
1 | ユーザ数 | 2022/11/1 時点=3,100 2023/2/1 時点=8,400 |
2 | 同時アクセス数 | 最大 7,000 ※大規模災害時を想定 |
3 | データ量(項目・件数) | 1. 活動事案 49,000 件延べ 170,000 人/年間 2. 活動報告 170,000 件/年間 3. 車両点検結果報告 27,000 件/年間 4. 資機材点検結果報告 3,000 件/年間 |
4 | ユーザ数増大率 | 最大 20%程度 |
5 | データ量増大率 | 最大 20%程度 |
6 | 保管期間(データ) | サービス利用全期間(最長 25 年)データ毎の扱いは下記のとおり。 ・活動事案:5 年 ・活動報告:5 年 ・車両点検結果報告:25 年 ・資機材点検結果報告:25 年 |
本章では、本サービスにおいて想定される性能規模を示す。
(1) オンライン処理性能
オンライン処理性能については、クラウドサービス等の利用かつインターネット経由での利用を想定しているため、性能保証を求めるものではないが、十分な性能が期待できるクラウドサービス等を選定し、環境を提供すること。
(1) 可用性に係る目標値
本サービスで選定するクラウドサービス等は、表 4-2 に示す可用性に係る目標値を満たすサービスを選定すること。
表 4-2 可用性に係る目標値
No | 項目 | 目標値 | 備考 |
1 | RPO(目標復旧地点) (業務停止時) | 平常時、業務停止を伴う障害が 発生した際には、1営業日前の時点までのデータ復旧を目標 | バックアップファイルを利用したリカバリを想定。 |
2 | RTO(目標復旧時間) (業務停止時) | 平常時、業務停止を伴う障害が発生した際には、72 時間以内でのシステム復旧を目標 | |
3 | RLO(目標復旧レベル) (業務停止時) | 一部システム機能の復旧 | 災害情報通知に係る機能を優先的に復旧すべき対象とする。 (活動報告報告書作成などの 報告事務については優先順位を下げる。) |
4 | 稼働率 | 99.5% | 計画停止及び災害発生に伴う停止時間は除く。 |
(2) 可用性対策
① システム構成要素に単一故障が発生した際に、業務を継続できるよう、冗長化等の対策を行い、可能な限りサービス全体が停止しない構成とすること。
② 本サービス利用に直接影響しない運用管理系のサーバ等については、冗長化は不要とする。
③ 本サービスの障害を早期に発見し、早期復旧を図るため、運用要件に基づき適切な監視の設計を行うこと。
(1) 性能の拡張性
① ユーザ数の追加やデータ保存領域の拡張が容易にできるクラウドサービス等を選定すること。
(2) 機能の拡張性
① 管理項目の追加・変更・削除について柔軟に対応できるクラウドサービス等を選定すること。
② 本調達の範囲外であるものの以下に示す機能を対象として、今後、機能拡張を計画している点についても留意すること。
∙ 情報連携機能
水利情報や気象情報、動画像による災害現場情報等を表示する機能
∙ 旅費請求
消防団員が公務のために出張した際の旅費請求申請書類作成
∙ 公務災害報告
消防団員が公務により負傷、若しくは疾病にかかった場合の公務災害報告書作成
∙ 被服貸与管理
消防団員に貸与する制服等に対する数量管理や入退団者等に対する配布・返却に係る消防署への申請書類作成
∙ 福利厚生(健康診断受診者報告、共済加入手続き、割引サービス利用のための資格証など)健康診断受診状況報告書作成、共済加入申請書作成、団員証のアプリ表示 など
① 採用するクラウドサービス等は、特定の事業者に依存することなく、将来本業務の落札者以外の事業者に引継ぎ、運用・保守ができること。
② 将来的に本サービスを更改する際に、移行の妨げや特定の装置や情報システムに依存することを防
止するため、原則として本サービス内のデータは、XML、CSV 等の標準的な形式又は汎用性の高い技術で取り出すことができるものとすること。
① セキュリティの脆弱性への対応や製品・サービスの保守サポートの終了等を理由に、サーバ等の OS及び関連ソフトウェア等をバージョンアップする必要がある場合は、正常に本システムが動作することの互換性検証を事前に実施すること。
② ユーザ端末のOS 等のバージョンアップに備え、OS 等の特定バージョンに依存する機能は、その利用を最低限とするとともに、設計で明示すること。
③ 改修やデータの移行等の何らかの作業が必要な場合、本業務の保守範囲内で対応すること。
(1) 継続性に係る目標値
利用するクラウドサービス等で大規模災害等が発生した際においては、表 4-3 に示す目標復旧時間内に本サービスのサービスを再開できること。
表 4-3 大規模災害時の目標復旧時間
No | 項目 | 目標値 | 備考 |
1 | 再開目標 (大規模災害時) | 1 ヵ月以内に再開 | ・免責事項等については、本市と落札後に協議するものとす る。 |
(2) 継続性に係る対策
上記の継続性に係る目標値及び「4.5. (1) 可用性に係る目標値」を満たすバックアップ・リストア環
境を構築し、必要なバックアップ・リストア手順を策定すること。想定している災害対策要件を以下に示すが、より良い方式がある場合は、別途提案すること。なお、バックアップデータ管理に関しては「4.16.運用に関する事項」も参照すること。
① バックアップはクラウドサービス等で標準提供されているものを利用するなどして、自動化し、運用を効率化すること。
② 災害等により利用するクラウドサービス等が被災した場合は、クラウドサービス等の別サイト上で環境を用意し、バックアップデータから本サービスを復旧できること。(常時の災害復旧サイトの確保は不要とする。)
本サービスは、インターネットに接続して利用する前提であるため、本サービスの構築及び運用・保守においては、不正アクセスや DoS(サービス妨害)攻撃等のセキュリティリスクに対処し、本サービスの停止、情報の漏えいや毀損等の発生を未然に防ぐこと。また、本サービスの構成要素に情報セキュリティ上の欠陥(セキュリティホール)が顕在化した際は、迅速に対応すること。
本項目において挙げる対策以外でも、今後、本市の情報セキュリティポリシーにより対応すべき要件が抽出された場合には、本市と協議を行い、適切な措置を講ずること。
(1) 適用範囲
原則、本要件の適用範囲は、本業務の落札者が採用するクラウドサービス等、本サービス及び本サービスで取り扱うデータを対象とし、利用者が使う端末やネットワーク等は範囲外とする。
(2) 遵守・準拠すべき基準等
本業務においては、以下に示す基準類、ガイドライン等に沿って対策を実施することを基本方針とする。これらの基準類等が改定された場合は、改定版のものに準拠すること。
① 政府機関の情報セキュリティ対策のための統一規範(2016 年 8 月 31 日、2021 年 7 月 7 日改定 サイバーセキュリティ戦略本部決定)
② 政府機関の情報セキュリティ対策の運用等に関する指針(2016 年 8 月 31 日、2021 年 7 月 7 日改定サイバーセキュリティ戦略本部決定)
③ 政府機関等のサイバーセキュリティ対策のための統一基準(令和 3 年度版)(以下、「統一基準」という。)(2021 年 7 月 7 日、サイバーセキュリティ戦略本部)
④ 政府機関等の対策基準策定のためのガイドライン(令和 3 年度版)(2021 年 7 月 7 日、内閣官房内閣サイバーセキュリティセンター)
⑤ 横浜市情報セキュリティ管理規程(平成 17 年 3 月 25 日 達第 2 号、(2020 年 3 月 25 日施行))
⑥ 電子計算機処理等の契約に関する情報取扱特記事項(別添)
(3) 情報セキュリティ対策
本システムでは、「4.10. (2) 遵守・準拠すべき基準等」に示す基準類に準拠したセキュリティ対策を行うこと。
なお、本業務期間中に基準類の見直し等が実施された場合には、その内容を適切に反映するように情報セキュリティ対策の見直しを行うこと。
ア. 主体認証
① 正当な権限を保有する者のみ各処理を実施できるようにするため、システム等及び情報に対するアクセス主体を特定し、それが正当な主体であることを検証するための主体の識別及び主体認証する機能を用意すること。
② 主体認証情報の漏えい等による不正行為を防止するための措置及び不正な主体認証の試行に対抗するための機能を用意すること。
③ 主体認証が求められるシステム等及び情報にアクセスする全ての主体に対して、本市のシステム管理者が識別コード及び主体認証情報を適切に付与し、管理できる機能及び運用手順を用意すること。
④ 本システム稼働時において、主体が本サービスを利用する必要がなくなった場合は、当該主体の識別コード及び主体認証情報の不正な利用を防止するための措置(ユーザの削除、無効化等)を本市のシステム管理者が対応できるよう、管理機能及び運用手順を用意すること。
イ. アクセス制御
① アクセス権の管理の単位は権限単位で実現し、機能及び情報に対するアクセス制御ができること。
② 権限を有する者(本市のシステム管理者等)のみがアクセス制御の設定等を行うことができる機能を用意すること。
ウ. ログの取得・管理
① 本サービスが正しく利用されていることの検証及び不正侵入、不正操作等がなされていないことの検証を行うために必要なログを取得できること。
エ. 暗号化
① 本サービスの通信上で取り扱う情報に応じて、情報の漏えいや改ざん等を防ぐため、通信内容については、暗号化すること。
② 暗号化に使用するアルゴリズムの危殆化及びプロトコルの脆弱性に関する情報を定期的に入手し、必要に応じて本市に報告・共有を図ること。
オ. セキュリティ診断
① Web 診断は、適宜実施すること。
カ. セキュリティリスク管理
① システム脆弱性等に対応するためのウィルス定義ファイルについては、定義ファイルリリース時に実施すること。
キ. Web 対策
① セキュアコーディング、Web サーバの設定等による対策の強化を行い、情報の漏洩、利用者への成りすまし等の脅威に備えること。
② ネットワーク経由での攻撃に対する脅威を考慮し、WAF を導入すること。
(1) 全体構成
本業務の落札者は、本書に示す要件を踏まえてシステム構成等の具体的な検討を行い、本業務の範囲内であるクラウドサービス等を用意すること。
(2) クラウドサービス要件
本業務の落札者が選定し、本サービスで利用するクラウドサービスは、以下の要件を満たすものとすること。ただしサービス提供上、記載以外の手段で十分なセキュリティが確保できる場合は、本市と協議の上、要件変更も検討できることとする。
ア. クラウドサービスの選定
① 十分な稼働実績を有し、運用の自動化、サービスの高度化、情報セキュリティの強化、新機能の追加等に積極的かつ継続的な投資が行われ、サービス終了のリスクが低い、クラウドサービスを選定するものとする。
② クラウドセキュリティに関する次のいずれかに該当していることが望ましい。
• ISO/IEC 27017 認証を取得
• JASA クラウドセキュリティ推進協議会CS ゴールドマークを取得
• ISMAP クラウドサービスリストに掲載
イ. 情報システムの保護
① 情報資産を管理するデータセンターの物理的所在地が日本国内であること。
② 本市の指示によらない限り、一切の情報資産について日本国外への持ち出しを行わないこと。
③ 障害発生時に縮退運転を行う際にも、情報資産が日本国外のデータセンターに移管されないこと。
④ クラウドサービスの利用契約に関連して生じる一切の紛争は、日本の地方裁判所を専属的合意管轄裁判所とするものであること。
⑤ 契約の解釈が日本法に基づくものであること。
⑥ 情報資産の所有権がクラウドサービス事業者に移管されるものではないこと。
⑦ 従って、本市が要求する任意の時点で情報資産を他の環境に移管させることができること。
⑧ 法令や規制に従って、クラウドサービス上の記録を保護すること。
⑨ 情報資産が残留して漏えいすることがないよう、必要な措置を講じること。
⑩ 自らの知的財産権についてクラウド利用者に利用を許諾する範囲及び制約を、クラウド利用者
に通知すること。
⑪ クラウドサービスの委託先による情報の管理、保管方法を本業務の落札者が事前に把握すること。または、それに相応する対応を行うこと。
⑫ 必要に応じて、クラウドサービスの委託先が一般に公開している内容以上の情報提供について、情報セキュリティ対策や監査の観点から、クラウドサービスの委託先に求めることができるこ と。
⑬ クラウドサービス上で取り扱う情報を利用者の意思で確実に削除、廃棄できること。または、同等の処置がなされリスクを回避できること。
(1) 前提条件
本市でのテストに際しては、事前に落札者側でサービスが正常に動作すること等のテストを責任を持ち確実に実施すると共に、本市の求めに応じて、その結果について報告すること。
(2) 検証環境
落札者は、本サービスのテストを本市が実施できる環境を用意すること。
(3) 準備作業等
なお、横浜市メーリングリストサービス、消防業務支援システムとの連携に関するテストについても計画し、本市や各システムの担当事業者と協議の上、サービス開始に向けたテストを実施すること。
本サービスについては、新規に開発を行うことから、データの移行作業は要件としない。本サービスの運用期間終了に伴い、刷新する際には、本業務の落札者は、本市からの指示に基づき、本サービスに関する各種情報の提供・説明、管理するデータの抽出等、移行に必要な支援を実施すること。なお、移行の妨げとならないよう「4.6. 拡張性に関する事項」に記載の通り、原則として本サービス内のデータは、XML、CSV 等の標準的な形式又は汎用性の高い技術で取り出すことができるものとすること。
① 本業務の契約期間、本サービスの運用期間中に本サービスの提供が中止された際には、本業務の落札者が代替のサービスを選定し、本市の承認を得た後、代替のサービスへの移行、引継ぎを行うこと。なお、代替サービスへの移行、引継ぎ時においては、本サービスの稼働への影響は最小限とすること。
② 本サービスの更改時に際して、次期の調達支援業務の落札者及び構築業務の落札者に対して、本業務の成果物や構築及び運用・保守に係る各種情報等の提供を行うこと。
③ 本業務の契約期間終了後、サービス提供者を変更する際には、次のサービス提供者に対して運用・保守業務の引継ぎを行うこと。
(1) 研修の実施
本業務の落札者は、ユーザが操作に支障をきたさないように、「4.15. (2) 研修資料」を適切に整備すること。研修の主体は本市が担い、本業務の落札者は、研修実施に向けた研修資料作成及び実施に向けた支援として、研修へ同席すると共に研修進行支援として、質問への回答や説明内容の補足説明等を行うこと。研修実施概要について以下に示す。なお、研修資料として、研修開催状況を撮影した動画も含めること。実施範囲、実施日時等については、本業務落札後に本市と協議するものとする。
表 4-4 研修の実施内容(消防署員向け)
項番 | 項目 | 内容(6 消防署向け) | 内容(12 消防署向け) |
1 | 対象消防署 | 保土ケ谷、磯子、港北、緑、戸塚、栄 | 左記以外の 12 消防署 |
2 | 実施時期及び 時間帯 | 令和 4 年 12 月上旬 平日日中帯 3時間程度 | 令和 5 年2月上旬 平日日中帯 3時間程度 |
3 | 研修回数 | 1 回 | 2回(12 消防署を半数に分け、1回 ずつ実施) |
4 | 実施方法 | 原則対面集合形式 | 原則対面集合形式 |
5 | 1 回あたりの 参加者数 | 18 人程度 | 18 人程度 |
6 | 場所 | 消防局会議室 | 消防局会議室 |
表 4-5 研修の実施内容(消防団員向け)
項番 | 項目 | 内容(6 消防団向け) | 内容(14 消防団向け) |
1 | 対象消防団 | 保土ケ谷、磯子、港北、緑、戸塚、栄 | 左記以外の 14 消防団 |
2 | 実施時期及び 時間帯 | 令和 4 年 12 月上旬 平日夜間帯 3時間程度 | 令和 5 年4月上旬 平日夜間帯 3時間程度 |
3 | 研修回数 | 6回(各消防団1回) | 14 回(各消防団1回) |
4 | 実施方法 | 原則対面集合形式 | 原則対面集合形式 |
5 | 1 回あたりの 参加者数 | 20 人程度 | 20 人程度 |
6 | 場所 | 各消防署会議室 | 各消防署会議室 |
(2) 研修資料
研修資料として、ユーザが本サービスを利用する際に必要な操作マニュアル、研修に際して用いる説明資料や研修動画を作成すること。各研修資料の以下の要件に従い、操作マニュアルを作成すること。
(操作マニュアル)
① 電子ファイル版として納品すること。
② 用紙サイズは、A4 縦とすること。
③ 日本語で作成すること。ただし、日本国内においても、英字で表記されることが一般的な文言については、英字で記載しても構わないものとする。
④ IT の用語等、一般的にわかりにくい用語は、注釈を記載すること。
(研修説明資料)
① 研修に際して、操作内容等を説明する資料を作成すること。
② 作成に際しては、対象内容、配布方法等含め、本市と協議すること。
(研修動画)
① 研修資料として研修実施状況を撮影した動画を作成すること。なお、当該動画については、消防団員に対する研修に利用する範囲において、本市での編集等も想定している。
② 電子データで納品すること。
③ 作成に際しては、対象内容、展開方法等含め、本市と協議すること。
本業務の落札者は、本サービスのサービス利用規約等に基づいたサービスを提供する形で各種運用を行うこと。サービス利用規約等に変更が生じる場合、事前に本市に通達し、本市に影響が生じる部分を中心に変更箇所、変更経緯等の適切な説明を実施すること。
(1) 前提条件
ア. 運用時間
本サービスのシステム運用時間は、原則 24 時間 365 日とすること。
イ. 運用期間
本サービスについては、5 年以上継続できること。
ウ. サービスの配信について
テスト、研修に限らず、利用者に対するサービスの配信については、Google Play 及び App Store 経由で行うこと。ただし、サービス利用開始(2022/12)までについては、例外として扱う。
(2) ヘルプデスクについて
本業務の落札者は、利用者(消防署員)からの問合せに対するヘルプデスクを設置すること。サービス提供時間等の運用要件を表 4-5 に示す。
表 4-6 ヘルプデスク 運用要件
項番 | 項目 | 内容 |
1 | 電話での問合せ | 平日 9:30~17:00(*1) |
2 | メールでの問合せ | 24 時間 365 日(*2) |
3 | 対応内容等 | 以下に示すような対応を行うこと。 ・利用者からの問合せを受け、必要に応じて消防局へのエスカレーションを実施すること。 ・問合せ件数、問合せ内容等について集計等を行い、本市からの求めに応じ情報提供を行うこと。 |
*1 平日とは、土日祝日、及び 12 月 29 日~1 月 3 日を除いた日
*2 平日 9:30~17:00 以外に受けたメールは原則翌営業日の対応
本業務の落札者は、サービス利用規約等に基づいたサービスを提供する形で各種保守を行うこと。サービス利用規約等に変更が生じる場合、事前に本市に通達し、本市に影響が生じる部分を中心に変更箇所、変更経緯等の適切な説明を実施すること。
(1) サポート体制
本システムに求めるサポート体制の要件として、以下内容について示す。
∙ 機能追加や機能改修、不具合等によりサービスをバージョンアップした場合、アップデートを実施すること。
∙ 本サービス利用における本市の機能追加や機能改修に係る要望を本市から汲み上げるよう、必要に応じて打合せの機会等を設けること。利用するサービスの機能拡張等の形でのサービス利用料に変更が生じる場合については、本市と協議を行うこと。
∙ 以下に示すような運用状況について、本市と協議の上、適宜情報提供を行うこと。
⮚ ダウンロード数(導入数、削除数、導入数前月比較)
⮚ 利用率(MAU 率[Monthly Active Users]、DAU 率[Daily Active Users]、日起動回数)
⮚ 利用者の本サービスへの通信利用量 等
(2) 保守
ア. 障害・緊急対応
本サービスに障害が発生し、利用に支障が生じる場合、本市の担当者に対して、早急に現象や事象を含む障害発生、今後の対応等の連絡・報告を行うこと。