Contract

建設工事に係る工事請負代金債権の譲渡に関する事務取扱要領

（趣旨）

第１条 この要領は、大分市と建設工事（建設業法（昭和２４年法律第１００号）第２条第１項に規定する建設工事をいう。以下同じ。）に係る工事請負契約（以下「請負契約」という。）を締結している受注者（以下「受注者」という。）が、平成２０年１０月１７日付け国総建第１９７号等通知に基づく地域建設業経営強化融資制度（以下「地域建設業経営強化融資制度」という。）、平成１１年１月２８日付け建設省経振発第８号等通知に基づく下請セーフティネット債務保証事業又は大分県建設業育成資金貸付要綱（昭和５０年９月１１日制定）に基づく大分県建設業育成資金を利用する場合における、建設工事請負契約書（以下「契約書」という。）第５条第１項ただし書に基づく工事請負代金債権の譲渡（以下「債権譲渡」という。）の承諾手続に関し、必要な事項を定める。

（債権譲渡の対象債権）

第２条 債権譲渡の対象となる債権は、大分市が発注する建設工事の工事請負代金債権とする。ただし、次に掲げる建設工事に係るものは除く。

（１） 債務負担行為、歳出予算の繰越し等により工期が複数年度にまたがる工事。ただし、次に掲げる工事を除く。

ア 債務負担行為の最終年度の工事であって、かつ、年度内に終了が見込まれる工事イ 前年度から繰り越された工事であって、かつ、年度内に終了が見込まれる工事

（２） その他受注者の施工する能力に疑義が生じているなど債権譲渡の承諾に不適当な事由がある工事

（債権譲渡先）

第３条 工事請負代金債権の債権譲渡先は、次に掲げる者とする。ただし、第２号に掲げる者にあっては、地域建設業経営強化融資制度を利用する場合に限る。

（１） 大分総合建設業協同組合

（２） 株式会社建設総合サービス

（譲渡債権の範囲）

第４条 譲渡される工事請負代金債権の額は、当該建設工事が完成した場合は、工事請負代金額から前払金、中間前払金、部分払金及び当該請負契約により発生する大分市の請求権に基づく金額を控除した額とする。ただし、当該請負契約が解除された場合は、契約書第５５条第１項の出来形部分の検査に合格し、引き渡しを受けた出来形部分に相応する工事請負代金額から前払金、中間前払金、部分払金及び当該請負契約により発生する違約金等の大分市の請求権に基づく金額を控除した額とする。

２ 当該請負契約の変更契約により工事請負代金額に増減が生じた場合は、工事請負代金債権譲渡承諾申請書（ 様式１ ）及び債権譲渡通知書（ 様式２ ）の工事請負代金額及び債権譲渡額は、変更後の金額とする。

（債権譲渡の承諾時期）

第５条 債権譲渡の承諾を行う時期は、地域建設業経営強化融資制度を利用する場合は、当該建設工事の出来高（第２条第１号アにあっては、最終年度の工事に係る出来高）が２分の１以上に到達したと認められる日以降とする。

（履行保証との関係）

第６条 受注者は、履行保証に係る保証委託契約約款等（ 以下「保証委託契約約款等」という。） に

おいて工事請負代金債権の譲渡につき保証人等の承諾が必要とされる場合は、あらかじめ保証人等の承諾を得るものとする。

（融資時の出来高確認）

第７条 融資時の譲渡債権の担保価値を査定するために出来高確認が必要な場合は、債権譲渡先が当該出来高確認を行うものとする。

２ 前項の場合において、債権譲渡先からの問い合わせがあったときは、発注者は、把握している出来高に係る情報を提供するものとする。

（債権譲渡の申請書類）

第８条 債権譲渡の承諾の申請をしようとする受注者は、次に掲げる書類を発注者に提出しなければならない。

（１） 工事請負代金債権譲渡承諾申請書（ 様式１ ） ３通

（２） 地域建設業経営強化融資制度を利用する場合は、工事履行報告書（ 様式３ ） １通

（３） 保証委託契約約款等において、工事請負代金債権の譲渡につき保証人等の承諾が必要とされる場合は、保証人等の承諾書 １通

（債権譲渡の承諾手続等）

第９条 発注者は、前条の書類を受理し、譲渡対象債権の金額（申請時点）が当該請負契約に基づき受注者が請求できる債権金額と一致していること等を確認したうえで、速やかに承諾のための手続を行うものとする。

２ 発注者は、前項の手続により債権譲渡を承諾する場合は、債権譲渡承諾書（ 様式１）を３通作成し、１通を当該建設工事の原議に添付し、２通を受注者に交付するものとする。この場合において、受注者は、交付された承諾書のうち１通を債権譲渡先に送付するものとする。

３ 発注者は、債権譲渡の申請に係る工事請負代金債権が第２条に規定する債権に該当しない場合又は申請書類の確認により承諾を行うことが不適当と認められる場合は、承諾を行わないものとする。

４ 債権譲渡の承諾を受けた受注者は、債権譲渡先と債権譲渡契約を締結したときは、速やかに債権譲渡通知書（ 様式２ ）及び債権譲渡契約書の写し（次項において「譲渡通知書等」という。）を発注者に提出するものとする。

５ 発注者は、前項の規定による提出を受けたときは、譲渡通知書等に記載されている債権譲渡の金額等を確認のうえ、譲渡通知書等を受理し、原議に添付するものとする。

６ 受注者は、債権譲渡後において、当該請負契約の変更契約を締結した場合は、遅滞なく債権譲渡先に対して変更契約書の写しを提出しなければならない。

７ 発注者は、工事が完成し、契約書第３１条の規定により完成検査及び工事目的物の引渡しが完了した後に、債権譲渡先から契約書第３２条の規定により工事請負代金の請求があった場合は、債権譲渡された工事請負代金（前払金、中間前払金、部分払金及び当該請負契約により発生する大分市の請求権に基づく金額を控除した額）を債権譲渡先が指定する口座に振り込むものとする。

８ 発注者は、当該請負契約が解除された場合において、契約書第５５条第１項の規定により出来形部分に相応する工事請負代金を支払うときは、債権譲渡された工事請負代金（前払金、中間前払金、部分払金及び当該請負契約により発生する違約金等の大分市の請求権に基づく金額を控除した額）を債権譲渡先に支払うものとする。

９ 受注者及び債権譲渡先は、債権譲渡が行われた日以後は、契約書第３４条に基づく前金払、契約書第３５条に基づく中間前金払及び契約書第３８条に基づく部分払を請求することができないも

のとする。

附 則

１ この要領は、平成２１年２月２０日から施行する。

２ この要領のうち、地域建設業経営強化融資制度に係る事務取扱は令和８年３月末日までの間に限り行うものとする。

附 則

この要領は、平成２２年４月２０日から施行する。附 則

この要領は、平成２３年２月２５日から施行する。附 則

この要領は、平成２３年９月１日から施行する。附 則

この要領は、平成２４年３月１日から施行する。附 則

この要領は、平成２５年４月１日から施行する。附 則

この要領は、平成２６年３月１５日から施行する。附 則

この要領は、平成２７年３月３０日から施行する。附 則

この要領は、平成２８年３月２８日から施行する。附 則

この要領は、令和２年６月１日から施行する。附 則

この要領は、令和３年４月１日から施行する。

（様式１）

工事請負代金債権譲渡承諾申請書

債権譲渡承諾書

発注者

               殿

受注者

（譲渡人） 住 所

商号又は名称

年 月 日

［譲渡人］             殿

［譲受人］             殿

契監第 号

年 月 日

発注者 印

代表者氏名 印

（譲受人）住 所商号又は名称

代表者氏名 印

受注者（以下「譲渡人」という。）が貴殿に対して有する下記の工事請負代金債権を

（以下「譲受人」という。）に譲渡することにつき、建設工事請負契約書第５条第１項ただし書による承諾を申請します。

譲受人は、本譲渡債権を担保として、譲渡人に対し下記の制度により当該工事の施工に必要な資金を融資するとともに、「地域建設業経営強化融資制度」を利用する場合には担保の余剰をもって保証事業会社が有する金融保証に係る求償権を担保するものとします。

なお、建設工事請負契約書に定められた契約不適合責任は当然のことながら譲渡人に留保されることを申し添えます。

また、譲渡人及び譲受人は建設工事請負契約書に定められた前金払、中間前金払及び部分払は、貴殿による承諾以降は請求しません。

記

１ 工 事 名

２ 工事場所

３ 工 期 自 年 月 日

（現時点） 至 年 月 日

４ 債権譲渡額

（１）工事請負代金額 円

（ただし、契約変更により増減が生じた場合はその金額）

－（２）前 払 金 額 円

－（３）中 間 前 払 金 額

及び部分払金額             円

（４）債 x x 渡 額 円（ 年 月 日現在）

（ただし、契約変更により増減が生じた場合はその金額）

５ 活用する予定の融資制度（複数可）

（１）大分県建設業育成資金

（２）下請セーフティネット債務保証事業

（３）地域建設業経営強化融資制度

６ 添付書類

（１）保証人等の承諾書（保証委託契約約款等において承諾が必要な場合）

（２）工事履行報告書 （地域建設業経営強化融資制度を利用する場合）

申請があった工事請負代金債権の譲渡については、工事完成引渡債務不履行を事由とする工事請負契約の解除をもって譲受人に対抗できる旨及び下記の条件を付して、建設工事請負契約書（以下「契約書」という。）第５条第１項ただし書の規定により承諾します。

なお、本xxによって、契約書第４５条に規定する譲渡人の責任が一切軽減されるものではないことを申し添えます。

また、譲渡人及び譲受人は契約書に定められた前金払、中間前金払及び部分払は、本承諾以降は請求できないものとする。

記

１ 譲渡される譲渡人の工事請負代金債権の額は、工事請負代金額から前払金、中間前払金、部分払金及び本件工事請負契約により発生する大分市の請求権に基づく金額を控除した額とする。

ただし、本件工事請負契約が解除された場合においては、契約書第５５条第１項に規定する出来形部分の検査に合格し、引き渡しを受けた出来形部分に相応する工事請負代金額から、前払金、中間前払金、部分払金及び本件工事請負契約により発生する違約金等の大分市の請求権に基づく金額を控除した額とする。

なお、変更契約により工事請負代金額に増減が生じた場合には、工事請負代金債権譲渡承諾申請書４の（１）及び（４）の金額は変更後の金額とする。

２ 譲渡人及び譲受人は債権譲渡契約を締結しなければならず、締結後は債権譲渡契約書の写しを添えて、速やかに連署にて発注者に債権譲渡通知書（様式２）を提出すること。

３ 本件譲渡債権は、譲受人の譲渡人に対する本件工事に係る貸付金及び「地域建設業経営強化融資制度」を利用する場合に保証事業会社が本件工事に関して譲渡人に対して有する金融保証に係る求償債権を担保するものであって、それら以外の債権を担保するものではないこと。

４ 譲渡人及び譲受人は、譲渡債権について、他の第三者に譲渡し若しくは質権を設定し、その他債権の帰属並びに行使を害すべき行為を行わないこと。

５ 「地域建設業経営強化融資制度」を利用する場合には、保証事業会社が有する金融保証に係る求償債権の担保に関しては譲受人が責任を持って行うこととし、発注者は関与しない。

６ 譲渡人は、変更契約により請負代金額に増減が生じた場合には、変更契約書の写しを遅滞なく譲受人に提出しなければならない。

（様式２）

債権譲渡通知書

発注者

               殿

年 月 日

受注者

（譲渡人） 住 所

商号又は名称

代表者氏名 印

（譲受人） 住 所

商号又は名称

代表者氏名 印

年	月	日付けで承諾があった下記工事請負代金債権の譲渡については、
年	月	日付けで債権譲渡契約を締結しましたので、譲渡人、譲受人連署の

うえ通知します。

よって、下記工事請負代金債権につきましては、今後は譲受人の指定する口座に振り込んでください。

		記
［債権譲渡した工事請負代金債権］ １ 工 事 名
２ 工事場所
３ 工 期 自	年	月	日
（現時点） 至	年	月	日
４ 債権譲渡額
（１）工事請負代金額			円

（ただし、契約変更により増減が生じた場合はその金額）

－（２）前 払 金 額 円

－（３）中間前払金額

及び部分払金額            円

（４）債 x x 渡 額 円（ 年 月 日現在）

（ただし、契約変更により増減が生じた場合はその金額）

５ 添付書類

債権譲渡契約書（写）

（様式３）

工 事 履 行 報 告 書

工 事 名
工 期
日 付
月 別	予 定 工 程（％） （ ）は工程変更後	実施工程（％）	備 考
（記事欄）

監督員確認欄