1. 公示件名:ペルー国リマ・カヤオ首都圏において公共交通シフト がもたらす気候変動緩和効果に係る情報収集・確認調査(公共交通システムの検討)(QCBS–ランプサム型)
公示
独立行政法人国際協力機構契約事務取扱細則(平成15年細則(調)第8号)(以下「細則」という。)に基づき下記のとおり公示します。
2024 年 6 月 19 日
独立行政法人国際協力機構
契約担当役 理事
記
1. 公示件名:ペルー国リマ・カヤオ首都圏において公共交通シフト がもたらす気候変動緩和効果に係る情報収集・確認調査(公共交通システムの検討)(QCBS–ランプサム型)
2. 競争に付する事項:企画競争説明書第1章1.のとおり
3. 競争参加資格:企画競争説明書第1章3.のとおり
4. 契約条項:
5. プロポーザル及び見積書の提出:
企画競争説明書第1章2.及び6.のとおり
6. その他:企画競争説明書のとおり
企画競争説明書
(QCBS-ランプサム型)
業 務 名 称:ペルー国リマ・カヤオ首都圏において公共交通シフト がもたらす気候変動緩和効果に係る情報収集・確認調査(公共交通システムの検討)(QCBS–ランプサム型)
調達管理番号:24a00284
【内容構成】
第1章 企画競争の手続き第2章 特記仕様書案
第3章 プロポーザル作成に係る留意事項
本説明書は、「独立行政法人国際協力機構(以下「JICA」という。)」が、民間コンサルタント等に実施を委託しようとする業務について、当該業務の内容及び委託先を選定する方法について説明したものです。
本件業務の発注においては、競争参加者が提出するプロポーザルに基づき、その企画、技術の提案、競争参加者の能力等を総合的に評価した技術評価点と、同じく競争参加者が提出する見積書の見積額に基づいた価格評価点の総合点により評価・選定を行うことにより、XXXXにとって最も有利な契約相手方を選定します。競争参加者には、この説明書及び貸与された資料に基づき、本件業務に係るプロポーザル及び見積書の提出を求めます。
なお、本説明書の第2章「特記仕様書案」、第3章2.「業務実施上の条件」は、プロポーザルを作成するにあたっての基本的な内容を示したものですので、競争参加者がその一部を補足、改善又は修補し、プロポーザルを提出することを妨げるものではありません。プロポーザルの提案内容については、契約交渉権者と行う契約交渉において協議し、最終的に契約書の付属として合意される「特記仕様書」を作成するものとします。
調達・派遣改革の各種施策が導入された2023年10月版となりますので、変更点にご注意ください。
2024 年 6 月 19 日
独立行政法人国際協力機構調達・派遣業務部
第1章 企画競争の手続き
1.競争に付する事項
(1)業務名称:ペルー国リマ・カヤオ首都圏において公共交通シフトがもたらす気候変動緩和効果に係る情報収集・確認調査(公共交通システムの検討)(QCBS-ランプサム型)
(2)業務内容:「第2章 特記仕様書案」のとおり
(3)適用される契約約款:
(○)「調査業務用」契約約款を適用します。これに伴い、消費税課税取引と整理しますので、最終見積書において、消費税を加算して積算してください1。
(全費目課税)
( )「事業実施・支援業務用」契約約款を適用します。これに伴い、契約で規定される業務(役務)が国外で提供される契約、すなわち国外取引として整理し、消費税不課税取引としますので、最終見積書において、消費税は加算せずに積算してください。(全費目不課税)
(4)契約履行期間(予定):2024 年 9 月 ~ 2026 年 1 月
契約履行期間の分割の結果、契約履行期間が 12 ヶ月を超える場合は、前金払の
上限額を制限します。具体的には、前金払については 1 年毎に分割して請求を認めることとし、それぞれの上限を設定する予定です。
先方政府側の都合等により、本企画競争説明書に記載の現地業務時期、契約履行期間、業務内容が変更となる場合も考えられます。これらにつきましては契約交渉時に協議の上決定します。
(5)ランプサム(一括確定額請負)型
本件について、業務従事実績に基づく報酬確定方式ではなく、当該業務に対する成果品完成に対して確定額の支払を行うランプサム(一括確定額請負)型にて行います。
1 電子入札対象案件では、電子入札システムに入力する金額は税抜きとなりますが、消費税課税取引ですので、最終見積書及び契約書は消費税を加算して作成してください。
(6)前金払の制限
本契約については、契約履行期間が 12 ヵ月を超えますので、前金払の上限額を制限します。
具体的には、前金払については 1 年毎に分割して請求を認めることとし、それぞれの上限を以下のとおりとする予定です。なお、これは、上記(4)の契約履行期間を想定したものであり、契約履行期間が異なる場合等の限度額等につきましては、契約交渉の場で確認させていただきます。
1)第1回(契約締結後):契約金額の28%を限度とする。
2)第2回(契約締結後 13 ヵ月以降):契約金額の12%を限度とする。
(7)部分払いの設定2
本契約については、以下の時期での部分払を含めて部分払いを計画します。
1)2024 年度末(2025 年 2 月頃)
2.担当部署・日程等
(1)選定手続き窓口
調達・派遣業務部 契約第一課
担当者メールアドレス:Xxxxxxxxx.Xxxxx@xxxx.xx.xx
(2)事業実施担当部
社会基盤部都市・地域開発グループ 第一チーム
(3)日程
本案件の日程は以下の通りです。
№ | 項目 | 期限日時 |
1 | 配付依頼受付期限 | 2024 年 6 月 25 日 12 時 |
2 | 企画競争説明書に対する質問 | 2024 年 7 月 3 日 12 時 |
3 | 質問への回答 6 月 26 日 12 時までの受領分 | 第 1 回 回答日 2024 年 7 月 1 日 |
4 | 質問への回答 | 第 2 回(最終)回答日 2024 年 7 月 8 日 |
2 各年度の進捗に伴う経費計上処理のため、実施済事業分に相当した支払を年度ごとに行う必要があります。
5 | プロポーザル等の提出用フォル ダ作成依頼 | プロポーザル等の提出期限日の 4 営業日前から 1 営業日前の正午まで |
6 | 本見積額(電子入札システムへ送信)、本見積書及び別見積 書、プロポーザル等の提出日 | 2024 年 7 月 12 日 12 時 |
7 | プレゼンテーション | 行いません。 |
8 | プロポーザル審査結果の連絡 | 見積書開封日時の 2 営業日前まで |
9 | 見積書の開封 | 2024 年 7 月 29 日 13 時 30 分 |
10 | 評価結果の通知日 | 見積書開封日時から 1 営業日以内 |
11 | 技術評価説明の申込日(順位が第 1 位の者を除く) | 評価結果の通知メールの送付日の翌日から起算して 7 営業日以内 (申込先: xxxxx://xxxxx.xxxxxx.xxx/x/0XXxX00XXX) ※2023 年 7 月公示から変更となりました。 |
3.競争参加資格
(1)各種資格の確認
以下については「コンサルタント等契約におけるプロポーザル作成ガイドライン
(2024 年 4 月)」を参照してください。
(URL: xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxx/xxxxxxxxx/xxxxxxxxxx/00000000.xxxx)
1) 消極的資格制限
2) 積極的資格要件
3) 競争参加資格要件の確認
(2)利益相反の排除
特定の排除者はありません。
(3)共同企業体の結成の可否
共同企業体の結成を認めます。ただし、業務xx者は、共同企業体の代表者の者とします。
なお、共同企業体の構成員(代表者を除く。)については、上記(1)の2)に規定する競争参加資格要件のうち、1)全省庁統一資格、及び2)日本登記法人は求めません(契約交渉に際して、法人登記等を確認することがあります)。共同企業体を結成する場合は、共同企業体結成届(様式はありません。)をx xし、プロポーザルに添付してください。結成届には、代表者及び構成員の全て
の社の代表者印又は社印は省略可とします。また、共同企業体構成員との再委託契約は認めません。
4.資料の配付依頼
資料の配付について希望される方は、下記 JICA ウェブサイト「業務実施契約の公示にかかる説明書等の受領方法及び競争参加資格確認申請書・プロポーザル・見積書等の電子提出方法(2023 年 3 月 24 日版)」に示される手順に則り依頼ください(依頼期限は「第1章 企画競争の手続き」の「2.(3)日程」参照)。
(URL: xxxxx://xxx0.xxxx.xx.xx/xx/xxxxxxxx/xxxxx.xxx?xxxxxxxxx0)提供資料:
・第3章 技術提案書作成要領に記載の配付資料
・「独立行政法人国際協力機構 サイバーセキュリティ対策に関する規程」及び「サイバーセキュリティ対策実施細則」
「独立行政法人国際協力機構 サイバーセキュリティ対策に関する規程」及び
「サイバーセキュリティ対策実施細則」については、プロポーザル提出辞退後もしくは失注後、受注した場合は履行期間終了時に速やかに廃棄することを求めます。
5.企画競争説明書に対する質問・回答及び説明書の変更
(1)質問提出期限
1)提出期限:上記2.(3)参照
2)提出先 :上記2.(1)選定手続き窓口宛
CC: 担当メールアドレス
3)提出方法:電子メール
① 件名:「【質問】調達管理番号_案件名」
② 添付データ:「質問書フォーマット」(JICA 指定様式)
注1) 質問は「質問書フォーマット」(JICA 指定様式)に記入し電子メールに添付して送付してください。本様式を使用されない場合は、回答を掲載しない可能性があります。JICA 指定様式は下記(2)の URL に記載されている「公示共通資料」を参照してください。
注2) xx性・xx性確保の観点から、電話及び口頭でのご質問は、お断りしています。
注3) 質問提出期限内であれば、何回でも質問の提出を受け付けます。
(2)回答方法
上記2.(3)日程のとおり、原則2回に分けて以下の JICA ウェブサイトに掲載します。
(URL: xxxxx://xxx0.xxxx.xx.xx/xx/xxxxxxxx/xxxxx.xxx?xxxxxxxxx0)
6.プロポーザル等の提出
(1)提出期限:上記2.(3)参照
(2)提出方法
具体的な提出方法は、JICA ウェブサイト「業務実施契約の公示にかかる説明書等の受領方法及び競争参加資格確認申請書・プロポーザル・見積書等の電子提出方法
(2023 年 3 月 24 日版)」をご参照ください。
(URL: xxxxx://xxx0.xxxx.xx.xx/xx/xxxxxxxx/xxxxx.xxx?xxxxxxxxx0 )
1)プロポーザル
① 電子データ(PDF)での提出とします。
② 上記2.(3)にある期限日時までに、xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx-xxxx@xxxx.xx.xx へ送付願います。
③ 依頼メール件名:「提出用フォルダ作成依頼_(調達管理番号)_(法人名)」
④ 依頼メールが1営業日前の正午までに送付されない場合はプロポーザルの提出ができなくなりますので、ご注意ください。
⑤ プロポーザル等はパスワードを付けずに GIGAPOD 内のフォルダに格納ください。
2)本見積額
① 電子入札システムを使用して、別見積指示の経費の金額を除く金額(消費税は除きます。)を、上記2.(3)日程の提出期限までに電子入札システムにより送信してください。
② 上記①による競争参加者の本見積額により価格点を算出し、総合点を算出して得られた交渉順位の結果を別途、全ての競争参加者に通知します。この通知は電子入札システムの機能によらず、契約担当者等から電子メールにより行います。この際に、交渉順位 1 位となった競争参加者には上記の本見積額に係る見積書(含む内訳書)にかかるパスワードを求めます。
3)本見積書及び別見積書、別提案書
本見積書、別見積書、及び別提案書(第3章4.(2)に示す上限額を超える提案がある場合のみ)は GIGAPOD 内のフォルダに格納せず、パスワードを設定した PDF ファイルとし、上記2.(3)の提出期限までに、別途メールで e- xxxx@xxxx.xx.xx へ送付ください。なお、xxxxxは、JICA 調達・派遣業務部からの連絡を受けてから送付願います。
なお、別見積については、「第3章4.(3)別見積について」のうち、1)の経費と2)~3)の上限額や定額を超える別見積りが区別できるようにしてください(ファイルを分ける、もしくは、同じファイルでも区別がつくようにしていただくようお願いします)。
(3)提出先
1)プロポーザル
「JICA 調達・派遣業務部より送付された格納先 URL」
2)見積書 (本見積書及び別見積書)
② 件名:(調達管理番号)_(法人名)_見積書
〔例:24a00284_○○株式会社_見積書〕
③ 本文:特段の指定なし
④ 添付ファイル:「24a00284_○○株式会社_見積書」
⑤ 見積書のPDFにパスワードを設定してください。なお、xxxxxは、JICA調達・派遣業務部からの連絡を受けてから送付願います。
(4)提出書類
1)プロポーザル・見積書
(5)電子入札システム導入にかかる留意事項
1)作業の詳細については電子入札システムポータルサイトをご確認ください。
(URL:xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxx/xxxxxxxx.xxxx)
2)電子入札システムを利用しない入札は受け付けません。
7.契約交渉権者の決定方法
(1)評価方式と配点
プロポーザルに対する技術評価点と見積書に対する価格評価点を合算して評価します。技術評価点と価格評価点を合算した総合評価点を100点満点とし、配 点を技術評価点 80 点、価格評価点 20 点とします。
(2)評価方法
1)技術評価
「第2章 プロポーザル作成に係る留意事項」の別紙「プロポーザル評価配点表」の項目ごとに、各項目に記載された配点を満点として、以下の基準により評価し、合計点を技術評価点とします。評価の具体的な基準や評価に当たっての視点については「コンサルタント等契約におけるプロポーザル作成ガイドライン」より以下を参照してください。
① 別添資料1「プロポーザル評価の基準」
② 別添資料2「コンサルタント等契約におけるプロポーザル評価の視点」
③ 別添資料3「業務管理グループ制度と若手育成加点」
また、第3章4.(2)に示す上限額を超える提案については、プロポーザルには含めず(プロポーザルに記載されている提案は上限額内とみなします)、別提案・別見積としてプロポーザル提出日に併せて提出してください。この別提 案・別見積は評価に含めません。契約交渉順位 1 位になった場合に、契約交渉時に別提案・別見積を開封し、契約交渉にて契約に含めるか否かを協議します。
技術評価点が基準点(100 点満点中 60 点を下回る場合には不合格となります。なお、合否の結果をプロポーザルに記載のメールアドレス宛にお知らせします。 不合格の場合、電子入札システムに送信いただいた見積額の開札は行いません。
(URL: xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxx/xxxxxxxxx/xxxxxxxxxx/00000000.xxxx)
2)評価配点表以外の加点について
評価で 60 点以上の評価を得たプロポーザルを対象に以下について加点されます。
① 業務管理グループ制度及び若手育成加点
本案件においては、業務管理グループ(副業務xx者 1 名の配置)としてシニア(46 歳以上)と若手(35~45 歳)が組んで応募する場合(どちらが業務xx者でも可)、一律2点の加点(若手育成加点)を行います。
3)価格評価
価格評価点は、①最低見積価格の者を 100 点とします。②それ以外の者の価格
は、最低見積価格をそれ以外の者の価格で割り 100 を乗じます(小数点第三位以下を四捨五入し小数点第二位まで算出)。具体的には以下の算定式により、計算します。
① (価格評価点)=最低見積価格=100 点
② (価格評価点)=最低見積価格/(それ以外の者の価格)×100 点
ただし、ダンピング対策として、競争参加者が第3章4.(2)に示す上限額の 80%未満の見積額を提案した場合は、上限額の 80%を見積額とみなして価格点を算出します。
上限額の 80%下回る見積額が最も安価な見積額だった場合、具体的には以下の算定式により価格点を算出します。
最も安価な見積額:価格評価点=100 点
それ以外の見積額(N):価格評価点=(上限額×0.8)/N×100 点
*最も安価ではない見積額でも上限額の 80%未満の場合は、上限額の 80%をNとして計算します。
4)総合評価
技術評価点と価格評価点を 80:20 の割合で合算し、総合評価点とします。総合評価点は、技術評価点分及び価格評価点分をそれぞれ小数点第二位まで計算し、合算します。
(総合評価点)=(技術評価点)×0.8+(価格評価点)×0.2
(3)見積書の開封
価格評価点の透明性確保のため、電子入札システムを介して提供された本見積額
(消費税抜き)は上記2.(3)日程に記載の日時にて開封します。また、電子入札システムへの送信額は消費税抜き価格としてください。電子入札システムにて自動的に消費税 10%が加算されますが、評価は消費税抜きの価格で行います。
なお、技術評価の確定に時間を要し、見積額の開封の日時が延期されることもあります。その場合、競争参加者に対し、再設定された日時を連絡します。
※不合格の場合、電子入札システムへ送信いただいた見積額は開札しません。
(4)契約交渉権者の決定方法
1)総合評価点が最も高い競争参加者を契約交渉権者として決定します。
2)総合評価点が同点であった場合は、技術評価点の高い競争参加者を優先します。
3)最も高い総合評価点が複数あり、更にその内複数の技術評価点が同点であった場合は、くじ引きにより契約交渉権者を決定します。
8.評価結果の通知・公表と契約交渉
評価結果(順位)及び契約交渉権者を上記2.(3)日程の期日までにプロポーザルに記載されている電子メールアドレス宛にて各競争参加者に通知します。
9.フィードバックのお願いについて
JICA では、公示内容の更なる質の向上を目的として、競争参加いただいたコンサルタントの皆様からフィードバックをいただきたいと考えています。つきましては、お手数ですが、ご意見、コメント等をいただけますと幸いです。具体的には、選定結果通知時に、入力用 Forms をご連絡させていただきますので、そちらへの入力をお願いします。
第2章 特記仕様書案
本特記仕様書案に記述されている「脚注」、別紙「プロポーザルにて特に具体的な提案を求める事項」については、競争参加者がプロポーザルを作成する際に提案いただきたい箇所や参考情報を注意書きしたものであり、契約に当たって、契約書附属書Ⅱとして添付される特記仕様書からは削除されます。
また、契約締結に際しては、契約交渉相手方のプロポーザルの内容を適切に反
映するため、契約交渉に基づき、必要な修正等が施された上で、最終的な「特記仕様書」となります。
第1条 調査の背景・経緯
(1)当該国における公共交通セクターの現状・課題
ペルーは 3,400 万人3の人口を有し、その約 3 分の 1(1,100 万人)がリマ・カヤオ首都圏(リマ市、カヤオ市を含む首都圏地域を構成)に居住している。リマ市の人口は年 1.45%で増加しており、2035 年には約 1,300 万人達すると予想されている。社会経済的には、37%が低所得者層、33.5%が中所得者層、29.5%が高所得者層に属しており4、GDP の 42%がリマ・カヤオ首都圏に依存している。リマ・カヤオ首都圏では今後、更なる人口の増加が見込まれ、それに伴う無秩序な市街地の拡大と、都市圏内の移動距離の更なる延伸が懸念されている。運輸通信省(Ministry of Transport and Communication。以下、「MTC」という)によれば車両総数の 66%がリマ・カヤオ首都圏に集中しており、その増加率は年率 5.8%となっている。特に、自動車利用率の増加は、交通渋滞の慢性化やそれに伴う大気汚染の悪化を生じさせ、公共交通輸送手段の整備が近年の重要課題となっている。
現在、リマ・カヤオ首都圏における公共交通は、メトロポリターノ(BRT)と都市鉄道 1 号線、幹線バス(コンセッション方式)、従来バス(許可制)、タクシー(許
可制)が運行しているが、他にも 5 路線の都市鉄道計画があり、2 号線は 2024 年の開通予定(2024 年 3 月時点で一部区間試運転中)である。一方、3 号線・4 号線(空港への分岐部除く)はF/S 調査終了後に調達プロセスが中断、5 号線・6 号線はコンセプトレベルに留まっており、深刻化する公共交通の容量不足への対応が不十分な状況にある。
このような背景の中、リマ・カヤオ都市交通機構(Authority of Urban Transportation for Lima and Callao、以下、「ATU」という)は米州開発銀行の支援
3 Population, total - Peru | Data (worldbank.org)
4 INEI (2020). Planos Estratificados de Lima Metropolitana a Nivel de Manzanas 2020
10
を得つつ、20 年後を目標年次とした共通ビジョンとなる都市モビリティ計画(Plan de Movilidad Urbana、以下「PMU」という)を策定中である。PMU はリマ市およびカヤオ市の都市開発計画を踏まえた戦略的な都市モビリティや交通マネジメントに関する長期計画となるが、ATU はPMU で提案される計画を踏まえた上で、特にバス、メトロポリターノ(BRT)、メトロ(都市鉄道)、ケーブルカー等の公共交通システムにかかる具体的な施策を束ねたマスタープランの必要性を認識している。
人口増が続くリマ・カヤオ首都圏において、公共交通に関する課題(幹線システムの輸送力増強、複雑なフィーダー路線網、道路交通の混雑による路面公共交通システムの効率性低下等)はその重要性・緊急性が高い。本調査では、これらの課題解決に向けた JICA の協力アプローチの検討を目的とし、現状課題の分析・整理および将来需要予測等を実施するために必要な情報収集を行う。
また、ペルー政府は、SDGs 目標とパリ協定達成のため、2030 年までの GHGs 削減目標(Nationally Determined Contribution)を 20%から 30%に引き上げ(2020 年 12 月)5、運輸部門においては 2030 年までに 108 万トンの CO2 を削減することを公表している。公共交通シフトによる削減への期待が高まっていることから、交通モードの転換等を踏まえた緩和効果について、パリ協定に基づき、大気汚染等シナジーやトレードオフなどコベネフィットを踏まえた効果や排出量の把握、継続的なモニタリング・報告・検証が可能となる算定手法を、関係する調査である「ペルー国リマ・カヤオ首都圏において公共交通シフトがもたらす気候変動緩和効果に係る情報収集・確認調査(気候変動緩和効果の検討)6」において検討する。
(2)公共交通セクターに対する我が国及び JICA の協力方針等と本事業の位置づけ日本は対ペルー共和国国別開発協力方針(2017 年 9 月)において、「経済社会イ
ンフラの整備と格差是正」を重点分野のひとつとして掲げ、その下で、持続的な経済成長を実現するためには、産業基盤の強化のための経済社会インフラの整備や格差是正の問題に取り組む必要があり、このため電力、交通等のインフラ整備を都市及び地方で支援していくとしている。対ペルー共和国 JICA 国別分析ペーパー(2023 年 3 月)においては、公共交通アクセスの利便性、交通系 IC カード(LIMA Pass Card)の整備推進、各種マスタープランの整合性及び技術基準の整備といった観点から、複
雑化する都市課題に対応 することで、リマ・カヤオ首都圏の高齢者人口の増加への対応、基礎的な社会サービスへのアクセス向上を行う必要があるとしている。
また、同ペーパーにおいて、ペルー政府は森林破壊や森林劣化を抑える適切な管 理、再生可能エネルギーの最大活用、温室効果ガスを削減する交通システム、資源の
5 Peru: Country Climate and Development Report (November 2022) - Peru | ReliefWeb
6 本調査とは別の調査として実施する。
有効活用を図る循環型経済、低炭素技術による産業発展に焦点を当て、温室効果ガスの排出削減と吸収量の増加を促進していることが述べられている。
低炭素、かつ気候変動の影響に対して強靭な社会を形成するためには、社会インフラの低炭素化、強靭化が不可欠である。本調査は、交通等のインフラ建設需要の膨大なペルーにおいて、低炭素で強靭な公共交通システムを検討することを目指してお
り、持続可能な開発、SDGs 目標 13「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」に対する実現のための重点的取組「低炭素、気候変動影響に対応する強靭な都市開発・インフラ投資推進」への貢献に合致する。合わせて、都市における交通セクターは経済、環境、社会開発の重要な要素であり、SDGs 目標 11 にも貢献する。
(3)他の援助機関の対応
・Plan de Movilidad Urbana(米州開発銀行 2022~)
・Urban Analysis, Prefeasibility and Construction Design Studies for Strategic Actions for Accessibility, Multimodality and Transit-Oriented Development in the Integrated Transportation System (SIT) of Lima and Callao(米州開発銀行 2023)
第2条 調査の目的と範囲
(1)調査の目的
JICA のリマ・カヤオ首都圏に関する都市交通分野での協力アプローチのあり方を検討するために、リマ・カヤオ首都圏の公共交通システムの課題およびペルー側が期待する対策の方向性を確認するとともに、公共交通政策の立案を支える需要予測モデルの作成を行い、もって今後の公共交通マスタープラン策定に必要な技術の移転を図
る。
(2)対象地域
リマ・カヤオ首都圏
(3)相手国実施機関
和名 :リマ・カヤオ都市交通機構、運輸通信省
英名 :Authority of Urban Transportation for Lima and Callao(ATU)Planning Division, Ministry of Transport and Communication(MTC)
(4)調査の範囲
受注者は、上記「第2条(1)調査の目的」を達成するために、「第3条 調査実施の留意事項」を踏まえつつ、「第4条 調査の内容」に示す事項の調査を実施し、
「第5条 成果品等」に示す報告書等を発注者に提出するものである。
第3条 調査実施の留意事項
(1)調査方針
本調査に関連し、「ペルー国リマ・カヤオ首都圏において公共交通シフトがもたらす気候変動緩和効果に係る情報収集・確認調査(気候変動緩和効果の検討)」を別途行う予定であり、同調査では本調査において検討される公共交通ネットワーク案を対象に、気候変動緩和効果の検討を行う。実施にあたってはそれぞれの進捗に応じて、両調査の受注者は調査結果や収集情報の共有等を図る。
(2)PMU の成果の活用および他ドナーとの連携
ATU はリマ・カヤオ首都圏の長期計画「都市モビリティ計画(PMU)」を策定中であり、本調査はPMU 策定の過程で明らかになった公共交通システムの現状や課題を踏まえつつ、調査方針を実施機関とも協議する。これに関し、受注者はPMU に関する理解を深めることを目的に、早期にATU を通じPMU 受注コンサルタント7へのヒアリング・意見交換を行い、具体的な調査方法を検討する。
(3)ATU のインプット
本調査においてはATU の支援(サイトへの立ち入り許可・同行、基礎調査に必要な解析作業のサポート(予算と人員の制約の範囲で))を有効に活用し、効果的、効率的に調査を進めていくことを想定している。
また、ATU はカウンターパートやPMU 策定にあたって活用したノウハウを提供するとともに、以下のデータについてその人員と予算の制約の範囲で JICA に提供できる可能性がある。ATU 側と英文で確認・合意した内容は以下のとおり。
7 PMU 受注者:FOA Consultores(メキシコ)、Arcadis(カナダ)、AIC(ウルグアイ)の JV。
・ Permitted public transport operators route maps and other permitted conditions.
・ Analyzed GPS data of the permitted operators’ vehicles.
・ Additional big data of aggregated trips of cellular phone users purchased by ATU8
・ MTRES 2023 model and related data and materials9
・ Other complementary survey data
(4)現地リソースの活用
本プロジェクトの実施にあたり、現地事情や制度、技術基準に精通した中南米人材のローカルコンサルタント等を適切に活用し、現地文脈に沿った調査の実施、高品質の西語文書の作成およびプレゼンテーション、実施機関との円滑な意思疎通を図る。
(5)交通需要予測モデル(MTRES2023)
ATU は携帯電話位置情報(以下、「Big Data」という)より生成した OD 表を用い、少ないサンプル数(6,000 世帯)の家庭訪問調査(Home Interview Survey 、以下、「HIS」という)のデータを補完して 4 段階推計モデル(以下、「MTRES
2023」という)を作成しており、本調査ではこのモデルのレビューを行い、改善提案
(含む補足的な交通調査の実施)を行う。
JICA が認識するところでは、ATU が開発した ” Transport model 2019 ” は図 1 のとおり、「①Big Data より短トリップ等を徒歩移動等と推定し、残りを各起点ゾーンの自動車保有世帯率(一次的な仮想機関分担率)で一次的に自家用車移動と公共交通移動に振り分けたOD 表を作成する ⇒ ②TransCAD9.0 上の配分モデルで配分する
⇒ ③スクリーンライン上で、実測機関分担率との差異がある場合、その差異を補正する各ゾーンの二次的仮想機関分担率を設定しOD 表を補正する ⇒ ④ TransCAD9.0 上の配分モデルで配分する ⇒ ⑤スクリーンラインでの実機関分担率との差異を確認して仮想機関分担率を更に補正する」という作業を繰り返し、現況再現できる機関別(公共交通、自家用車、貨物の 3 機関別のトリップベース)のOD 表を作成している。
PMU では 6,000 世帯というリマ大都市圏の人口規模 1,000 万人に比して非常に少ないサンプル数の HIS を実施し、発生集中モデル、分布モデル(OD 表)、機関分担モデルを作成している。サンプル数が少ないという課題に対しては「 ” Transport Base Model 2019 ” のOD 表で補完し拡大推計を行い(図 1 のPivot。繰り返し計算により現況再現できるように補正)、所得分布、自動車保有の有無、トリップ目的も織り込
8 携帯電話Call Detailed Record データを活用した所有者の位置情報。
9 PMU の作成過程で作られた交通需要予測モデルおよびその解説書、入力データ。
んだ 4 段階推計モデル(図 1 の 4 Step Model)であるMTRES2023 を作成した」と
JICA は認識している。
図 1 PMU に用いた需要予測モデルの作成の流れ
(6)補足交通調査
本調査においてはMTRES2023 のレビュー結果を踏まえ、需要予測モデルの改善のため、補足的な交通調査が必要となる場合、受注者は発注者と協議の上、補足交通調査の内容を確定し、これを実施する。なお、MTRES2023 を極力活用して補足調査の規模を合理的な範囲で納め、効率化を図る。
なお、MTRES2023 のレビューの結果、補足交通調査の規模と所要予算が想定を超えて大規模になる場合には、発注者と受注者とで調査の内容の変更について協議を行う10。
(7)調査内容・結果の確認
本調査の実施にあたっては、最終的な結果のみならず、途中段階でも都度ATUおよびJICA と協議議事録等で調査内容・結果の確認を行う。ATU に進捗や結果を提示する際には、事前にその内容についてJICA の了承を得る。
10 「第4条(1)」の活動⑨、活動⑩等を本調査より外す、あるいはその検討内容を縮小する等の対応を必要とする可能性がある。
なお協議には社会基盤部のみならず、ペルー事務所等の関係部署等からも参加する。
現地調査実施時は、事前に調査の目的、内容、スケジュール、手法等を説明資料として準備のうえ、予め JICA と協議を行う。現地調査には JICA(社会基盤部およびペルー事務所等)から同行する可能性もあるため、事前に余裕をもった日程調整を行 う。現地調査期間には、調査結果をメール等で適宜報告しつつ、関係機関との面談実施後は速やかに面談記録をJICA に共有する。
(8)本調査成果の公共交通マスタープラン11への活用
ATU は、同首都圏における都市開発計画を踏まえた戦略的な都市モビリティや交通マネジメントに関する長期計画として「PMU」を策定中のところ、これを踏まえた上で公共交通マスタープラン作成の必要性を強く認識し、本調査の結果を同マスタープラン作成に活用していくことを期待している。
なお、公共交通マスタープランの主要なアウトプットとしてATU は以下の事項
(ATU 側と英文で確認した内容)を現時点では想定している。本調査の成果が公共交通マスタープランに活用できるよう、実施機関との十分な意思疎通を図る。
また、本調査を円滑に公共交通マスタープランへつなげていくことを念頭におき、業務内容として第4条 (1)活動⑨、活動⑩を設定している。本調査では、これらについては予備的な検討を行うものであり、本格的な検討はマスタープラン策定段階において行うべきものと考えている。さらに、活動⑨、活動⑩の検討に当たっては、対ペルー共和国 JICA 国別分析ペーパーおよび近年多くの交通マスタープランにおいて意識されるインクルーシブ、グリーン、ユニバーサルデザイン、デジタルトランスフォーメーション等の視点を適宜に取り込む。
① To propose future layout of trunk public transport network and examine demand, appropriate mode and project scheme. Studies such as comparisons of alternatives, which will be set up considering PMU proposal, including and/or excluding such as MRT Line 5 & 6, cable car network, extension of MRT Line 1 and BRT will be conducted. (F/S level studies are not necessary)
② To propose ideal feeder network density as coverage of feeder transport network to supplement trunk network and support social equity including alternative scenario of network hierarchy as well as business models in some model areas and/or corridors (model areas are to be identified in the course of the PMU).
11 ATU が更新・作成する予定の公共交通マスタープラン。
③ To proposed alternative public transport business models and policies (responsibility demarcation model between regulator and operators, contract vs license, availability payment from ATU vs cost recovery by tariff revenue, tariff revenue allocation system)
④ To propose benchmarking policies to modernize operators business structure such as owning enough fleets
⑤ To propose eco-friendly transport polices that will complement public transport system such as introduction of Low Emission Zone, Electronic Road Pricing, Active Mobility, car parking control policies and others to contribute to reducing Green House Gas emission.
⑥ To propose bus travel speed improvement measures (e.g., traffic control at bus stops and intersections exclusive lanes)
⑦ To propose ITS technologies for more efficient public transport operation, tariff collection and traffic enforcement such as bus priority lane control.
第4条 調査の内容
上記「第2条 調査の目的と範囲」を達成するために、上記「第3条 調査実施の留意事項」を踏まえつつ、背景及び目的を十分把握の上、以下の業務を行う。
(1)公共交通システムの検討
ATU が策定中の上位計画において、特に公共交通システム(バス、メトロポリターノ(BRT)、メトロ(都市鉄道)、ケーブルカー等)に関する重要情報の収集整理、交通データの取得及び分析、交通需要予測モデルのレビューとその改善提案、想定される優先戦略・プロジェクト・政策の整理を行う。
調査の内容は以下のとおり。
① Review of the PMU and the previous studies as well as relevant policies and plans
- To review the PMU, in particular, key issues on public transportation; traffic data; traffic demand forecasting models; objectives, priority strategies, projects and policies; and SEA methodology.
- To identify necessary complementary surveys (ex. additional traffic behavior surveys such as HIS and Activity Diary Survey as well as public transport
surveys) to update and complement the traffic demand forecasting model “MTRES2023” and traffic and transport analysis12.
- Review of other previous studies and research13.
② To identify expectations, challenges and policies surrounding the public transportation system in the Lima-Callao metropolitan area.
③ To conduct benchmark study on public transport business models (responsibility demarcation between regulator and operators, tariff systems, contractual models and so on) in two to three cities in Latin America.
④ To conduct additional traffic and transport surveys.
⑤ To build a traffic and transport demand forecasting models for public transport systems (assuming that MTRES 2023 is to be updated and/or modified by incorporation additional data through the activity ③ and feeder transport networks).
⑥ To update future economic and social framework for demand forecast incorporating the national census data to be open public in 2024.
⑦ To analyze current and future transport demand (without projects case).
⑧ To Identify current and future issues on public transport system.
⑨ To set up objectives and strategies to improve the public transport system.
⑩ To propose alternative measures such as policies and projects to realize the objectives and strategies set up in the activity ⑧.
(2)ATU の組織分析
ATU はリマ・カヤオ首都圏の公共交通を統合的に統制する組織であり、職員の能力も高いものがある。中南米域の公共交通分野の技術協力等に当たり、ATU の組織体制を分析しその知見を活用していくことは意義が大きい。
受注者は、実施機関の協力を得て、組織設立の経緯、組織の役割・責任、人材育成や組織マネジメントの特色、組織と業務の課題および長所を分析し、これを取りまとめる。また、その際に、上述(1)③ ベンチマークスタディを行う中南米の2都市あるいは3都市(現時点でサンチャゴ、ボゴタ、メデジンを想定している)と比較対照して、それぞれの都市のシステムの特徴を分析・整理する。
12 ATU will provide data such as: feeder transport network GIS data; collectivos survey data; and public transport operation data attained through newly installed GPS devices. In addition, it is negotiable for ATU to bear cost of visual occupancy survey, WAZE travel speed data, incident data, cell phone fingerprinting survey and some traffic behavior surveys (subject to ATU budget constraint). ATU provide counterpart personnel who engage in data processing such as public transport GPS data.
13 ATU will deliver list of previous studies and surveys for JICA consultants to get more reference information.
第5条 成果品等
業務各段階において作成・提出する成果品(報告書等)及び数量(部数)は次表のとおり。提出の際は、Word 又はPDF データも併せて提出する。最終成果品の提出期限は履行期間の末日とする。なお、数量(部数)は、発注者へ提出する部数であり、実施機関との面談等に必要な部数は別途受注者が用意する。
・ 本業務を通じて収集した資料およびデータは項目毎に整理し、収集資料リストを添付して、発注者に提出する。
・ 受注者もしくは対象国関係機関等第三者が従来から著作権を有する等、著作権が発注者に譲渡されない著作物は、利用許諾の範囲を明確にする。
・ 調査データの取得に当たっては、対象国の法令におけるデータの所有権及び利用権を照会・調査する。照会・調査の結果、発注者が当該データを所有あるいは利用することができるものについてのみ提出する。
・ 本業務で作成・提出された報告書等は、外部へ公開される。
・ 報告書等の仕様(印刷・製本及び電子化の仕様)は、「コンサルタント等契約にお ける 報 告 書 の 印 刷 ・ 電 子 媒 体 に 関 す る ガ イ ド ラ イ ン」を参照する。
本業務で作成・提出する報告書等及び数量
報告書名 | 提出時期 | 言語 | 形態 | 部数 |
業務計画書 | 契約締結後 10 営業日以内 | 日本語 | 電子データ | - |
インセプション・レポート | 初回現地調査前 | 英語/西語 | 電子データ | - |
プログレス・レ ポート | 調査開始から 3 か月後 | 英語/西語 | 電子データ | - |
インテリム・レポート | 調査開始から半年後 | 英語/西語 | 電子データ | - |
ファイナル・レポート(案) | 調査開始から1年後 | 英語/西語 | 電子データ | - |
ファイナル・レポート | 契約履行期限末日 | 日本語 | 電子データ | - |
- | ||||
英語/西語 | 製本 | 各 10 部 | ||
CD-ROM | 1 部 | |||
調査データ | 契約履行期限末日 | 作成言語 | 別途指定 | 一式 |
第6条 「相談窓口」の設置
発注者、受注者との間で本特記仕様書に記載された業務内容や経費負担の範囲等について理解の相違があり発注者と受注者との協議では結論を得ることができない場 合、発注者か受注者のいずれか一方、もしくは両者から、定められた方法により「相談窓口」に事態を通知し、助言を求めることができる。
別紙
プロポーザルにて特に具体的な提案を求める事項
(プロポーザルの重要な評価部分)
プロポーザルの作成に当たっては、特に以下の事項について、コンサルタントの知見と経験に基づき、第3章1.(2)「2)業務の実施方針等」にて指定した記載分量の範囲で具体的な提案を行うこと。詳細については特記仕様書案を参照すること。なお、プロポーザルにおいては、特記仕様書案の内容と異なる内容の提案について は、これを認めています。プロポーザルにおいて代替案として提案することを明記 し、併せてその優位性/メリット及び費用/コストについての説明を必ず記述してください。見積書については、同代替案に要する経費を本見積に含めて提出することとします。代替案の採否については契約交渉時に協議を行うこととします。
№ | 提案を求める事項 | 特記仕様書(案)での該当条項 |
1 | MTRESの妥当性を検討する手法 | 第3条(5)交通需要予測モデル (MTRES)に関する既存資料を確認の上、 その妥当性を検討し、補完調査の必要性等提案を行う。 |
2 | 補完調査を計画する方法論 | 第4条 調査の内容 但し、補完調査が必要と判断された場合の調査費用は本契約に含む(調査に係る費用の増 額は行わない)。 |
3 | フィーダーネットワークの検討の方法論 | 第3条(8)本調査成果の公共交通マスタープランへの活用 フィーダーネットワークの検討は一般に現状の把握が困難であることから重要度が高い。いかなる方法論での検討を行うか提案を行 う。 |
第3章 プロポーザル作成に係る留意事項
1.プロポーザルに記載されるべき事項
プロポーザルの作成に当たっては、「コンサルタント等契約におけるプロポーザル作成ガイドライン」の内容を十分確認の上、指定された様式を用いて作成してください。
(URL: https://www.jica.go.jp/announce/manual/guideline/consultant/20220330.html)
(1)コンサルタント等の法人としての経験、能力
1)類似業務の経験
評価対象とする類似業務:公共交通計画に係る各種業務
2)業務実施上のバックアップ体制等
3)その他参考となる情報
(2)業務の実施方針等
1)業務実施の基本方針
2)業務実施の方法
1)及び2)を併せた記載分量は、20 ページ以下としてください。
3)作業計画
上記1)、2)での提案内容に基づき、本業務は成果管理であることか
ら、作業計画に作業ごとの投入量(人月)及び担当業務従事者の分野(個人名の記載は不要)を記述して下さい(様式4-3の「要員計画」は不要です)。
4)業務従事予定者ごとの分担業務内容(様式4-4)
5)現地業務に必要な資機材
6)その他
(3)業務従事予定者の経験、能力
1)評価対象業務従事者の経歴
プロポーザル評価配点表の「3.業務従事予定者の経験・能力」において評価対象となる業務従事者は以下のとおりです。評価対象業務従事者にかかる履歴書と担当専門分野に関連する業務の経験を記載願います。
・評価対象とする業務従事者の担当専門分野
⮚ 業務主任者/○○
※ 業務主任者が担う担当専門分野を提案してください。
22
2)業務経験分野等
評価対象業務従事者を評価するに当たっての格付の目安、業務経験地域、及び語学の種類等は以下のとおりです。
【業務主任者(業務主任者/○○)格付の目安(3 号)】
① 対象国及び類似地域:中南米地域を始めとした全途上国
② 語学能力:英語(西語ができることが望ましい)
※ なお、類似業務経験は、業務の分野(内容)との関連性・類似性のある業務経験を評価します。
2.業務実施上の条件
(1)業務工程
2024 年 9 月中旬から 2026 年 1 月末まで本業務を実施することを想定している。交通需要ピーク時の現地調査が望ましいため、契約締結後、できるだけ早急に現地調査を開始する。ただし、業務終了時期についての変更は行わない。
(2)業務量目途
1)業務量の目途約 29.00 人月
業務従事者構成の検討に当たっては、公共交通計画、交通需要予測の専門性を持つ従事者を含めること。
2)渡航回数の目途 全 19 回
なお、上記回数は目途であり、回数を超える提案を妨げるものではありません。
(3)現地再委託
以下の業務については、業務対象国・地域の現地法人(ローカルコンサルタント等)への再委託を認めます。
・補足交通調査
(4)配付資料/公開資料等
本業務に関する下記の配付資料及び公開資料を JICA 社会基盤部都市・地域開発グループ 第1チームから配付しますので、imgge@jica.go.jp 宛にご連絡ください。
1)配付資料
・ 案件概要表
・ PMU レポート
・ MTRES2023 解説マニュアル 等
2)公開資料
・「ペルー国 首都圏都市交通計画調査(フェーズ 1)最終報告書(2005)」
・「ペルー国 首都圏都市交通計画調査(F/S)最終報告書(2007)」
・「ペルー国 首都圏都市交通情報収集・確認調査ファイナルレポート
(2013)」
・ コンサルタント等契約における現地再委託契約ガイドライン(2022 年10
・ 気候変動対策支援ツール(JICA Climate-FIT:緩和策 Mitigation)
・ 気候変動対策支援ツール(JICA Climate-FIT:適応策 Adaptation)
・ JICA 安全標準仕様書(JICA Standard Safety Specification: JSSS)(2021
年 2 月版)
(5)対象国の便宜供与
概要は、以下のとおりです。
便宜供与内容 | ||
1 | カウンターパートの配置 | 有 |
2 | 通訳の配置(西語⇔英語) | 無 |
3 | 執務スペース | 無 |
4 | 家具(机・椅子・棚等) | 無 |
5 | 事務機器(コピー機等) | 無 |
6 | Wi-Fi | 無 |
※ C/P との間に発生するコミュニケーション(協議時の言語、資料の言語、メールの言語等)含め、渡航国・地域で使用する言語は西語です。
(6)安全管理
① 事前準備
・渡航の 3 営業日前までを目処に、渡航管理システムに入力する。
・渡航前に「海外安全対策ハンドブック」及び「ペルー国安全対策マニュアル」を熟読し、渡航者はペルー滞在中これを携行すること(事務所員等の緊急連絡先が記載されているので、取り扱いには留意すること)。
・ペルーの情勢は流動的で、抗議活動が突然活発化する可能性があるため、危険情報を入手した場合は、渡航直前または滞在中であっても、承認の取り消し、渡航の延期・変更を求めることがある。
② 宿泊先の手配
・ペルー事務所が安全状況を確認したホテルに滞在し、それ以外に宿泊する必要性がある場合は必ず事務所の事前承認を得る。
③ 滞在中
・ペルー国内で使用可能な携帯電話に WhatsApp をインストールして常時携行し、ペルー事務所からの緊急連絡および安否確認に対応できるようにする。
・ペルー到着後は、すみやかにペルー事務所事業担当者に WhatsApp にて連絡する。
3.プレゼンテーションの実施
本案件については、プレゼンテーションを実施しません。
4.見積書作成にかかる留意事項
見積書の作成に当たっては、「コンサルタント等契約における経理処理ガイドライン(2023 年 10 月(2024 年 4 月追記版))」を参照してください。 URL:https://www.jica.go.jp/announce/manual/guideline/consultant/quotation.html)
(1)契約期間の分割について
第1章「1.競争に付する事項」において、契約全体が複数の契約期間に分割されることが想定されている場合(又は競争参加者が分割を提案する場合)は、各期間分及び全体分の見積をそれぞれ作成してください。
(2)上限額について
本案件における上限額は以下のとおりです。上限額を超えた見積が提出された場合、同提案・見積は企画競争説明書記載の条件を満たさないものとして選考対象外としますので、この金額を超える提案の内容については、プロポーザルには記載せず、別提案・別見積としてプロポーザル提出時に別途提出してください。
別提案・別見積は技術評価・価格競争の対象外とし、契約交渉時に契約に含めるか否かを協議します。また、業務の一部が上限額を超過する場合は、以下の通りとします。
① 超過分が切り出し可能な場合:超過分のみを別提案・別見積として提案します。
② 超過分が切り出し可能ではない場合:当該業務を上限額の範囲内の提案内容とし、別提案として当該業務の代替案も併せて提出します。
(例)セミナー実施について、オンライン開催(上限額内)のA案と対面開催(上限超過)のB案がある場合、プロポーザルでは上限額内のA案を記載、本見積にはA案の経費を計上します。B案については、A案の代替案として別途提案することをプロポーザルに記載の上、別見積となる経費(B案の経費)とともに別途提出します。
【上限額】
133,403,000円(税抜)
なお、定額計上分 21,000,000 円(税抜)については上記上限額には含んでいません。定額計上分は契約締結時に契約金額に加算して契約しますので、プロポーザル提出時の見積には含めないでください。プロポーザルの提案には指示された定額金額の範囲内での提案を記載ください。この提案はプロポーザル評価に含めます。
また、上記の金額は、下記(3)別見積としている項目を含みません。
なお、本見積が上限額を超えた場合は失格となります。
(3)別見積について(評価対象外)
以下の費目については、見積書とは別に見積金額を提示してください。下記のどれに該当する経費積算か明確にわかるように記載ください。下記に該当しない経費や下記のどれに該当するのかの説明がない経費については、別見積として認めず、自社負担とします。
1)直接経費のうち障害のある業務従事者に係る経費に分類されるもの
2)上限額を超える別提案に関する経費
3)定額計上指示された業務につき、定額を超える別提案をする場合の当該提案に関する経費
(4)定額計上について
定額計上した各経費について、上述(3)のとおり定額計上指示された経費につき、定額を超える別提案をする場合は別見積としてください。その場合、定額の金額のまま計上して契約をするか、プロポーザルで提案のあった業務の内容と方法に照らして過不足を協議し、受注者からの見積による積算をするかを契約交渉において決定します。
対象とす る経費 | 該当箇所 | 金額 (税抜き) | 金額に含まれる 範囲 | 費用項目 | |
1 | 資料等翻 訳費 | ― | 1,000,000 円 | 翻訳(英語⇔西 語) | 一般業務費 |
2 | 補足交通調査 | 第 2 章特記仕様書第3条調査実施の留意事項 (6)補足交通調 査 | 20,000,000 円 | 調査一式 | 再委託費 |
定額計上した経費については、証拠書類に基づきその金額の範囲内で精算金額を確定します。
(5)見積価格について
各費目にて合計額(税抜き)で計上してください。
(千円未満切捨て不要)
(6)旅費(航空賃)について
効率的かつ経済的な経路、航空会社を選択いただき、航空賃を計上してください。
(7)機材について
業務実施上必要な機材がある場合、原則として、機材費に計上してください。競争参加者が所有する機材を使用する場合は、機材損料・借料に計上してください。
(8)外貨交換レートについて
JICA ウェブサイトより公示月の各国レートを使用して見積もってください。
(URL:https://www.jica.go.jp/announce/manual/form/consul_g/rate.html)
(9)ランプサム(一括確定額請負)型の対象業務
本業務においては、「第2章 特記仕様書」で指示したすべての業務を対象としてランプサム(一括確定額請負)型の対象業務とします。
別紙:プロポーザル評価配点表
別紙
プロポーザル評価配点表
評 価 項 目 | 配 点 | |
1.コンサルタント等の法人としての経験・能力 | (10) | |
(1)類似業務の経験 | (6) | |
(2)業務実施上のバックアップ体制等 | (4) | |
ア)各種支援体制(本邦/現地) | 3 | |
イ)ワークライフバランス認定 | 1 | |
2.業務の実施方針等 | (65) | |
(1)業務実施の基本方針、業務実施の方法 | 35 | |
(2)作業計画等 | 30 | |
3.業務従事予定者の経験・能力 | (25) | |
(1)業務主任者の経験・能力/業務管理グループの評価 | 業務主任者のみ | 業務管理 グループ/体制 |
1)業務主任者の経験・能力:業務主任者/○○ | (25) | (10) |
ア)類似業務等の経験 | 12 | 5 |
イ)業務主任者等としての経験 | 5 | 2 |
ウ)語学力 | 5 | 2 |
エ)その他学位、資格等 | 3 | 1 |
2)副業務主任者の経験・能力:副業務主任者/○○ | (-) | (10) |
ア)類似業務の経験 | - | 5 |
イ)業務主任者等としての経験 | - | 2 |
ウ)語学力 | - | 2 |
エ)その他学位、資格等 | - | 1 |
3)業務管理体制 | (-) | (5) |