5.PIF 評価書 添付資料をご参照ください。
2023 年 3 月 3 日
「めいぎんポジティブインパクトファイナンス」の契約締結について
~有限会社xx商店のサステナブル経営をサポート~
名古屋銀行(xx xx xx)は、有限会社xx商店(代表取締役 xx xx)と「めいぎんポジティブインパクトファイナンス」の契約を締結いたしましたのでお知らせします。
当行は、今後もグループ一体となり、銀行の既存のビジネスモデルに捉われない持続可能な収益機会の創出及び付加価値の高いサービスを提供し、さまざまなお客さまの経営課題解決を通じて地域社会とともにxxを創造してまいります。
記
1.契約締結日 2023 年 1 月 31 日(火)
2.融 資 金 額 50 百万円
3.モニタリング期間 5 年
4.資 金 使 途 事業資金
5.PIF 評価書 添付資料をご参照ください。
※株式会社格付投資情報センター(R&I)のセカンドオピニオンは、下記URL をご参照ください。
xxxxx://xxx.x-x.xx.xx/xxxxxx/xxx/xxxxx.xxxx
6.有限会社xx商店の概要
代 表 者 | xx xx |
本社所在地 | xxxxxxxxxxx 00 xx |
業 種 | 金属スクラップ買取・販売・収集・運搬 |
創 業 年 月 | 1963 年 8 月 |
<記念盾贈呈式の様子>
有限会社xx商店
代表取締役専務 xx xx x
株式会社名古屋銀行 xx支店長 xx xx
※写真撮影時のみマスクを外しております。
参考:「めいぎんポジティブインパクトファイナンス」の取り扱い開始について
xxxxx://xxx.xxxxxx.xxx/xxxxxxx/xxxxx/00000000xxxxxx_XXX.xxx
以 上
ポジティブインパクトファイナンス評価書
~ 有限会社xx商店 ~
2023 年 1 月 31 日株式会社名古屋銀行
法人営業部 法人コンサルティンググループ
はじめに
株式会社名古屋銀行は、有限会社xx商店に対し、めいぎんポジティブインパクトファイナンス(以下、めいぎんPIF)を実行した。
本件取組にあたって、株式会社名古屋銀行は国連環境計画金融イニシアティブ(以下、UNEP FI という。)が策定した「ポジティブインパクト金融原則」及び、環境省が策定した「インパクトファイナンスの基本的考え方」に則り、有限会社xx商店の企業活動における包括的なインパクトを分析し、充実したサステナビリティ経営に向けた KPI を設定した。
借入人概要
借入企業 | 有限会社xx商店 |
所在地 | xxxxxxxx 0 xx 00 |
売上高 | 3,093 百万円 |
事業内容 | 金属スクラップ買取・販売・収集・運搬 |
融資条件概要
融資形態 | 証書貸付 |
融資金額 | 50,000,000 円 |
資金使途 | 運転資金 |
融資期間 | 5 年 |
目次
1. 企業情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
① 会社概要
② 沿革
③ 組織図
④ 事業系統図
⑤ 会社方針
2. 事業内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
① 概要
② リサイクルの流れ
③ 取扱商品
④ 当社設備
3. その他の活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
① エコアクション 21
② 資格取得支援
③ SDGs宣言
4. インパクトの特定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
① インパクトマッピングによるインパクト分布
② インパクト分布図
③ 国内のインパクトニーズ
5. 測定する KPI・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
・ポジティブインパクトの拡大
・ネガティブインパクトの縮小
6. インパクト管理体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
7. モニタリング方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
8. 総括・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
1. 企業概要
① 会社概要
会社名 | 有限会社xx商店 |
創業年月 | 1963 年 8 月 |
代表取締役 | xx xx |
本店所在地 | xxxxxxxx 0 xx 00 |
従業員数 | 29 名 ※2022 年 12 月 31 日時点 |
決算日 | 7 月末日 |
第 2 工場 | xxxxxxxxxxxx 0 xx 0 |
② 沿革
1963(昭和 38)年 | xx社長xxxxxがxx市xx町に金属屑回収業『xx商店』を 創立 |
1979(昭和 54)年 | 工場をxx市xx町に移転し設備強化 |
1995(平成 7)年 | 工業隣地を購入し工場面積を拡大 |
2005(平成 17)年 | 個人事業より法人事業『有限会社 xx商店』へ改定 xxxxが社長に就任する(現社長) |
2011(平成 23)年 | 工場南側倉庫、駐車場を増設 |
2014(平成 26)年 | xx市法光寺町工業用地を約1000㎡取得 第二工場を建設 |
2015(平成 27)年 9 月 | 第 2 工場にシンプルシャーを導入し稼働 |
2016(平成 28)年 1 月 | 産業廃棄物処分業取得 第 02320122857 号 |
2016(平成 28)年 3 月 | 計量証明事業登録営業所となる |
2016(平成 28)年 4 月 | 東京製鐵㈱ 直納店となる |
2016(平成 28)年 7 月 | エコアクション 21 取組キックオフ |
2019(令和元)年 | 創業 55 周年を記念し鹿児島県へ社員旅行を実施 |
2021(令和 3)年 | 第二工場設備導入のためキュービクル更新本社敷地拡大に伴う建設工事スタート 解体工事業の登録 第 1285 号 |
2022(令和 4)年 | 第二工場 富士車輛製 800tギロチンを設置可動 第二工場 xx製作所製 800t鋳物破砕プレスを設置可動第二工場 xx市(有)油圧機工業製鋳物破砕機を設置可動 |
③ 組織図
社内管理体制責任者代表取締役
安全衛生管理推進者専務取締役
工場責任者工場長
安全委員会
責任推進者 専務取締役委員長 工場長
委員 社員全員
回 工 車 事
収 場 両 務
業 x x 部
務 業 航 x
x x 管
x x x
門 部
門
代表取締役をトップとして、安全衛生管理推進者・安全委員会を設け、工場責任者による統括管理を行う部門別の組織を構築し、回収・加工・選別・販売を一貫して行っている。
④ 事業系統図
メーカー輸送部門
加工部門
(第二工場)
金属回収部門
場内作業部門
⇒荷受け・選別
金属リサイクル事業(鉄・非鉄)
メーカー輸送部門
解体選別加工
(第二工場)
重量部門
(スクラップ機械引取)
鋳物リサイクル事業
回収、選別、加工、輸送、販売までを一気通貫で行うことができる体制が構築されていることに加
え、鉄・非鉄・鋳物・特殊金属と幅広く対応できる点は業界内で高い評価を受けており、スクラップの総合商社としての立ち位置を確立している。
⑤ 会社方針
当社は「信頼ある仕事」を顧客に提供することを信念としており、「信頼ある仕事」とは、実際の現場での作業もさる事ながら、会社としても発展的経営を確実に遂げていくことであるとの考えを持っている。
加えて、当社は「完全リサイクル型社会の構築への貢献」という壮大な任務の一環を担う企業とし て、顧客や地域への感謝の念を忘れることなく、この先も必ず「信頼ある仕事」を提供できる企業として発展できるように上記会社方針を打ち出している。
2. 事業内容
① 概要
他のリサイクル業者が、鉄屑のみを取り扱う等専門業者化している中で、当社は長い業歴の中で培ってきた分別技術・経験、さらには多種多様な設備を駆使することで、鉄屑は製鉄メーカー、非鉄金属は精錬メーカー、鋳鉄原料は鋳物メーカー、特殊金属は特殊金属メーカーと余すことなく製品化し納品を行っている。
24 時間 365 日対応、鉄箱等各種機材準備、近隣住民の方への騒音配慮、工場内の養生、オイル処
理、積み込み後の清掃、計量証明事業登録業者として納得できる買取価格提示等、単純な引取りだけではなく、顧客が必要な前処理、後処理をサービスとして提供し評判を得ている。
また、1 年間の顧客対応数で約 300 社、1 日当たりのリサイクル回収回数が約 30 件と同業他社に比べて非常に多くの実績があり、結果として大手上場企業への納品を実施するまでの信頼を獲得し、業界地位を確立している。
スクラップ業者と密接な関係のある工作機械メーカー関連会社や中古機械買取業者とは、技術面も含めた定期的な情報共有を実施しており、強固なネットワークを構築することで直接的なニーズを収集することで、他社差別化に向けて日々サービス品質を向上させている。
【解体前】 【解体後】
産業廃棄物収集運搬業許可証に加えて、産業廃棄物処分業許可証、計量証明事業登録営業所許可証を取得し、さらに重量物解体を行える設備・ノウハウがあることで幅広いニーズに対応している。
② リサイクルの流れ
① 顧客からの依頼を受け、発生現場を視察し最適な引取方法を提案する
② 24 時間年中無休により引取業務を行う
③ 当社の計量器(計量証明事業登録済)により計量・買取を行う
④ 加工・選別作業により高付加価値商品を作る
⑤ 各メーカーへ販売・出荷する
③ 取扱商品
●鉄
【鉄屑】 【新断屑】 【ギロチン材】
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【ガス切材】 【鋳物屑】 【機械屑】
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【鋳鉄管】 【切削屑全般】
●非鉄金属・特殊鋼
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【アルミ屑全般】 【ステンレス】 【各種銅屑】
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【モーター屑】 【真鍮屑】 【砲金屑】
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【超硬屑】 【特殊鋼(刃物類)】 【雑品屑】
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【基板】
●樹脂
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【ポリプロピレン(PP)】 【ビニール、ラップ(PE)】 【HDPE(高密度 PE)】
④ 当社設備
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【天井クレーン】 【鋳物割加工機】 【各種リフト】
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【ダンプカー】 【平ボディー車】 【クレーン車】
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【ユンボ(つかみ機)】 【ユンボ(切断機)】 【ユンボ(マグネット)】
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【自社トレーラー】 【シャー】 【第 2 工場風景】
車両種類 | 台数 |
20t平ボディー車 | 2 |
20tダンプ車 | 2 |
7tダンプ車 | 5 |
7t平ボディー車 | 1 |
7tセルフローダー車 | 1 |
7tヒアブ車 | 1 |
車両種類 | 台数 |
4t平ボディー車 | 5 |
4tクレーン車 | 1 |
4tセルフローダー車 | 1 |
3.5t平ボディー車 | 1 |
3tダンプ車 | 1 |
2tダンプ車 | 1 |
3. その他の取組み
① エコアクション21
環境経営方針
環境経営システム
環境経営システムを構築し、継続的改善を推進します。
環境法規の遵守
環境関連の法規及び当社の合意事項に遵守します。
二酸化炭素排出量の削減
電気使用量及び化石燃料の消費の削減を行い、省エネルギーに取り組みます。
廃棄物の削減及び資源の再利用
廃棄物の分別を徹底し、リサイクルの推進を行い、廃棄物の排出量を削減します。
水使用量の削減
節水に努め、水使用量を削減します。
グリーン購入
グリーン購入を推進し、環境に配慮した活動に取り組みます。
地域活動への貢献
リサイクル業者の責任として、工場周辺の環境に配慮した活動に取り組みます。
エコアクション 21 とは、環境省が策定した環境マネジメントシステムのことで、環境へ配慮した取組みを主体的・積極的に行う事業者を登録、認証する制度である。省エネルギー、廃棄物の削減、リサイクル、節水に取り組むことが必須条件とされ、結果については環境レポートとして公表がされてお り、当社は明確な環境経営方針を打ち出し積極的な取組みを続けている。
② 資格取得支援
当社は多能工化による「業務効率向上」と「サービス品質向上」を図るため、資格取得を積極的に奨励しており、リフト、車両系建設機械、玉掛、天井クレーン作業、ガス溶断(溶接)など、基本的業務にかかわる資格費用は会社の全負担としている。
1 人の従業員に幅広い複数の資格を取得してもらうことで、個々の能力向上はもとより、人材配置の適切性・柔軟性も生まれ、企業の収益性・効率性の底上げに寄与している。
資格名 | 取得者数(重複者含む) |
大型自動車免許 | 15 名 |
小型特殊免許 | 1 名 |
大型特殊免許 | 1 名 |
牽引免許 | 3 名 |
フォークリフト | 21 名 |
玉掛け | 20 名 |
不整地運搬車 | 4 名 |
移動式クレーン(5t未満) | 11 名 |
ガス溶接技能者 | 10 名 |
アーク溶接作業者 | 3 名 |
クレーン運転特別教育 | 10 名 |
職長・xx衛生責任者教育 | 1 名 |
③ SDGs 宣言
当社はリサイクル事業を通した資源の再生分野だけでなく、性別や国籍で変わることのない採用・待遇等の実施、事業活動を行う際の騒音・振動・悪臭の低減、エコアクション 21 取得をはじめとした環境活動、といった項目においてSDGs宣言を行っている。今般のめいぎんポジティブインパクトファイナンスについても、インパクト分析を踏まえ、SDGs宣言と共通した分野でのKPIを設定する。
4. インパクトの特定
①インパクトマッピングによるインパクト分布
名古屋銀行は事業性評価におけるビジネスモデル(非開示)により有限会社xx商店の主要、関連業種を特定し、UNEP FI が推奨するインパクトマッピングからポジティブインパクト及びネガティブインパクトの分布を調査した。有限会社xx商店の業種カテゴリは多岐に渡る為、分布図は主要業種の掲載に限定する。
分布図中の「★★」は重要な影響があるカテゴリ、「★」は影響があるカテゴリを示す。有限会社xx商店の事業活動については「★★」「★」の影響を検討する。xx・xxの事業活動については有限会社xx商店が直接関与できないため次の事項を検討する。
ポジティブ面ではxx・xxの事業でポジティブな影響の促進やネガティブな影響の緩和に有限会社xx商店の事業が貢献できることがないか検討する。
ネガティブ面ではxx・xxの事業において重要な影響があるか影響が及ぶ地域での対応のニーズが強いカテゴリについて、取引関係の管理などを通じて緩和に貢献できるか検討する。
分析の対象となる事業活動がインパクトマッピングの業種分類に含まれる特定の事業の場合、当該事業とは無関係なインパクトカテゴリについては検討しない。
②インパクト分布図(掲載は主要業種のみ)
・当社の事業
インパクトカテゴリ | 同社事業 | |||||
【 3811 】 非有害廃棄物収集業 | 【 3821 】 非有害廃棄物処理・処分業 | 【 4669 】 廃棄物・スクラップ及び他に分類されないその他の製品の卸売業 | ||||
Positive | Negative | Positive | Negative | Positive | Negative | |
ポジティブ | ネガティブ | ポジティブ | ネガティブ | ポジティブ | ネガティブ | |
水(入手) | ★ | ★ | ||||
食料 | ||||||
住居 | ||||||
健康・衛生 | ★★ | ★★ | ★ | ★ | ||
教育 | ||||||
雇用 | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ |
エネルギー | ★ | |||||
移動手段 | ||||||
情報 | ||||||
文化・伝統 | ★ | |||||
人格と人の安全保障 | ||||||
xx | ||||||
強固な制度・平和・安定 | ||||||
水(質) | ★★ | ★★ | ★★ | ★ | ||
大気 | ★ | ★ | ★ | |||
土壌 | ★★ | ★★ | ★★ | ★★ | ||
生物多様性と生態系サービス | ★★ | ★★ | ★ | ★ | ||
資源効率・安全性 | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ | |
気候 | ★ | ★ | ★ | ★ | ||
廃棄物 | ★★ | ★ | ★★ | ★ | ★ | ★ |
包括的で健全な経済 | ★ | ★ | ||||
経済収束 | ★ |
当社の事業におけるインパクトについては上記の通りであり、『水(入手)』『健康・衛生』『雇用』
『エネルギー』『水(質)』『土壌』『生物多様性と生態系サービス』『資源効率・安全性』『気候』『廃棄物』『包括的で健全な経済』『経済収束』についてポジティブインパクトが確認された。
「完全リサイクル型社会の構築に貢献する」を旗印として、金属スクラップの回収・処分・再生に従事する当社は、資源の二次利用を促進することで『廃棄物』『資源効率・安全性』『エネルギー』のインパクトを高め、『水(質)』『土壌』等の環境面に対しても寄与し、『健康・衛生』『生物多様性と生態系サービス』においてポジティブな影響を及ぼす。また、人種や性別に左右されない採用や、資格取得支援を実施している点においては『雇用』に関するポジティブインパクトに貢献している。
業界内で地位を確立し、ポジティブインパクトを創出し続けられている要因の1つとしては、当社の
「顧客ニーズに沿った一貫受注体制」が挙げられる。
長い業歴の中で知識・技術・ノウハウ・販売先のコネクションを培い、確立してきたことで、取扱商品について鉄屑・非鉄金属・鋳鉄・特殊金属・樹脂と豊富に揃えることに成功し、幅広いニーズへの対応を可能にしている。
また、「回収のみ」「販売のみ」といった専業特化する企業とは異なり、計量、回収、加工、選別、販売さらには解体作業までを一気通貫で行うことで、調整・発注作業の効率化及び他社を挟まないことによる収益性の向上が図られるとともに、顧客対応のスピード感と柔軟性を生み差別化が図られている。
なお、「文化・伝統」のインパクトについては、当社事業と直接的な関係性は低いものとみなし対象外とした。
一方で、ネガティブインパクトについては、『健康・衛生』『雇用』『水(質)』『大気』『土壌』『生物多様性と生態系サービス』『資源効率・安全性』『気候』『廃棄物』の分野で確認された。
スクラップ・製品の輸送や、処理・処分・再生作業時に発生する有害物質・廃棄物等を中心とした要因で『大気』『土壌』『気候』といった環境負荷がかかり、場合によっては『生物多様性と生態系サービス』『資源効率・安全性』』『廃棄物』に対してネガティブインパクトが確認される。と当社としてはこれに対し、従業員一人当たりの効率性の向上や、CO2削減のための社内施策を整備していくことで縮小を図っていく方針である。
② 国内のインパクトニーズ
環境省が策定した「インパクトファイナンスの基本的考え方」における国内のインパクトニーズは下記の図によって表される。特に取り組むべき SDGs を赤色、取り組むべきであるが不十分な SDGs を黄色、その他を緑色としているものである。
次ページの「5.測定するKPI」において名古屋銀行が特定した有限会社xx商店のインパクトと対応する SDGs のゴール「3,5,12,13」について、赤色もしくは黄色のゴールに該当するものとなっており、国内のインパクトニーズとの整合的である。
5. 測定するKPI
① 循環型社会の実現の促進(ポジティブ拡大)
② 人材の確保・育成(ポジティブ拡大)
③ 環境負荷の低減(ネガティブ縮小)
6. インパクトの管理体制
有限会社xx商店はxx代表取締役を中心としてサステナビリティ経営充実の為の施策を各事業部及び法人本部が連携してSDGsの施策を検討・実施・検証する体制が整っている。
めいぎん PIF におけるインパクトについては、xx代表取締役が中心となり、管理・達成へ向けた施策を実施する。
インパクト管理者
最高責任者 | 代表取締役 xx xx |
管理責任者 | 専務取締役 xx xx |
7. モニタリング方法
有限会社xx商店に対するめいぎん PIF のモニタリングは、インパクト管理者と名古屋銀行の担当者
(法人営業部サステナビリティ推進担当及び営業店担当者)により年 1 回以上の協議を通して実施する。
年 1 回以上の協議は、下記のプロセスで行われる。
項目 | 内容 |
1.内容報告・実績開示 | 設定した KPI の達成度を確認する。 |
2.検証・精査 | 達成度について開示された情報を名古屋銀行が確認する。 |
3.修正の検討 | 達成度・進捗度を検証し KPI の修正を検討する。 |
4.追加の検討 | 形骸化を防ぐ為、KPI の追加や削除を検討する。 |
名古屋銀行は上記のプロセスにおいて、自行のサポート及びアドバイスを実施する。また、モニタリング実施状況については、株式会社格付投資情報センターに対し、包括的な年次レビューを受ける。
8. 総括
有限会社xx商店の事業内容及びインパクト調査の結果、手がける事業それぞれにポジティブ及びネガティブな影響を確認した。有限会社xx商店が KPI 達成を目指すことで社内、地域社会への大きな貢献が想定され、UNEP FI の「ポジティブインパクト金融原則」、ESG及びSDGsの観点からも十分な適合性を確認した。