公益財団法人愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会では、現在利用するクラウド型グループウェアの利用から、Microsoft 365 E3 の利用を中心とした業務実施への移行を予定している。本業務では、Microsoft 365 E3 及びクラウドストレージの導入により、迅速なコミュニケーションや場所にとらわれない業務環境といった利便性を実現しつつも、高度な情報セキュリティを担保することを目的とする。加えて、運用管理の簡素化も目的とする。

オフィスインフラ環境整備業務委託仕様書

１件名

オフィスインフラ環境整備業務委託

２目的

３契約期間

契約締結日から 2023 年３月 31 日まで

４本件に含まれる業務

（１）ライセンス調達

（２）Microsoft 365 E3 等導入業務

５業務内容

（１）ライセンス調達

以下のライセンスを調達すること。なお、ライセンスプログラムは契約期間を 61 か月とする Enterprise Subscription ♙greement を想定しており、本調達は当該契約の初回１か月分に該当する。また、2023 年 4 月分より利用するライセンスは委託者が別途、調達する。その際にリセラー変更が生じた場合は、変更手続を受託者にて行うこと。

ア製品名：M365 E3 Original Sub Gov Per User型番：♙♙♙-10755

数量：1 カ月あたり 100 ライセンスを１カ月分利用期間：2023 年２月上旬頃～3 月 31 日まで

イ製品名：♙zure prepayment型番：6QK-00001

数量：1 カ月あたり 12 ライセンスを１か月分利用期間：2023 年２月上旬頃～3 月 31 日まで

ウ製品名：♙zure Standard Support

型番：W6T-00003

数量：１カ月あたり 1 ライセンスを１カ月分利用期間：2023 年２月上旬頃～3 月 31 日まで

（２）Microsoft 365 E3 等導入業務ア業務計画・体制

(ｱ) 業務計画書の作成・提出

本業務の実施にあたり、業務工程や業務実施体制等を示す業務計画書を作成し、契約後速やかに提出すること。

(ｲ) 連絡体制

トラブル等が発生した場合は、速やかに委託者と連絡を取れる体制を整えること。また、受託者の責任において、トラブル等に適切に対応すること。

(ｳ) 業務計画書の変更

受託者は、業務計画書の内容を変更する場合は、理由を明確にしたうえで、その都度に変更業務計画書を提出すること。

イ現行環境の調査分析・移行導入の設計

・現行環境は「11 現行環境」のとおりである。

・現行環境の調査分析に必要となる情報は委託者より提供するが、不足する情報は必要に応じて、委託者が別に契約する事業者への聞き取りを行うこと。

・移行導入の設計においては、現在利用するクラウド型グループウェアを可能な限り並行稼働させること。

・移行導入の設計においては、♙zure ♙D・Intune の利用によるユーザーと端末の管理及び Teams・Exchange Online の利用による業務効率化を中心として位置付けるとともに、業務影響を最小化する方針で設計すること。

ウ運用設計

・♙zure ♙D について、ユーザー作成、認証・認可、デバイス管理、ID 管理、ID保護、ログ取得や監査手法等、管理者が安定運用するための運用設計をすること。

・Intune について、条件付きアクセス、プロファイル管理、エンドポイントセキュリティ管理、展開リング、Windows ♙utopilot 、ログ取得や監査手法等、管理者が安定運用するための運用設計をすること。

・Teams、Exchange Online、SharePoint Online、OneDrive、Microsoft 365

♙pps について、保存容量、ログ取得や監査手法等、管理者が安定運用するための運用設計をすること。

・構築するクラウドストレージについて、アクセスコントロール、保存容量、ログ取得や監査手法等、管理者が安定運用するための運用設計をすること。

エ環境構築

環境構築にあたっては、「６求める要件」に記載する要件を満たす構築を行うこと。

オ並行稼働・切替

並行稼働・切替については、以下の(ｱ)～(ｴ)の手順を想定している。

手順の実施にあたり、現在利用するクラウド型グループウェアは可能な限り並行稼働を行い、切替えにおいては利用者の混乱及び業務への影響を極小化するよう進めること。

(ｱ) 利用者向けマニュアルの作成

以下のマニュアルを作成すること。また、移行導入の設計により他にマニュアルを必要とする場合は、以下に加えて作成すること。なお Teams と Exchange Online と連携したOutlook については、業務効率化を中心として位置付けるため、手厚いマニュアルとすること。

・Teams の利用方法

・Exchange Online と連携した Outlook の利用方法

・SharePoint Online 及び OneDrive の利用方法

・PC の操作方法（♙zure ♙D 参加に伴うxxxx等の操作変更やプロファイル移行等を想定）

(ｲ) 操作説明会の開催

・操作説明会は委託者と協議のうえ実施すること。

・(ｱ)で作成した利用者向けマニュアルを用いた組織xxユーザー向け操作説明会を想定している。

・操作説明会は 2 月下旬を予定しているが、可能な限り開催を早め後に続く並行稼働の期間確保に努めること。

・操作説明会は一回 2 時間、3 回を想定している。受託者が希望し委託者が認める場合は、一部又は全ての参加者がオンライン形式で参加できるものとする。

(ｳ) 並行稼働

・現行環境で利用する約 120 台の PC に ♙zure ♙D へのディレクトリ参加設定及び付する設定を行うこと。なお、委託者はWindows ♙utopilot の利用に必要な PC のハードウェア ID を保有していない。

・Intune を利用し、PC へ必要となる設定やソフトウェアを配信すること。

・その他、並行稼働に必要となる各種設定を行うこと。

・操作環境の変更に伴う利用者からの問合せについては原則委託者において対応するが、技術的解決が必要な質問については平日 9 時～17 時のメール問合せに対応すること。

(ｴ) 切替

・現行環境からの切替に必要となる各種設定を行うこと。カ 2023 年度に係る設定

・前項までに行った 2022 年度用の PC 及びライセンスの設定を、委託者が 3 月下旬に示す、2023 年度の組織体制及び職員名簿に基づき、2023 年度の組織体制に合わせて変更すること。

・委託者が別に調達し、３月中に納品される、2023 年度職員用 PC 約 130 台についても、2023 年度の組織体制に合わせた同様の設定を行うこと。

キ運用引継

・設定情報をまとめた資料を作成すること。

・運用設計を踏まえた管理者向けマニュアルを作成すること。

・管理者向けマニュアルを用いた管理者向け操作研修を行うこと。

・管理者向け操作研修は、委託者の情報システム部門 7 名に対して一回３時間を想定している。受託者が希望し委託者が認める場合は、一部又は全ての参加者がオンライン形式で参加できるものとする。

・管理者向け操作研修は３月中を予定しているが、委託者が必要と認めた場合については、時期の変更も可能とする。

６求める要件

環境構築にあたり求める要件は以下の通りである。また、以下に定めのない事項についても業務目的が十分に達成されるような構築を行うこと。なお、調達するライセンスの範囲内での構築を想定しており、有料アドオン等の利用は想定していない。

（１）♙zure ♙D

・ユーザーの作成において指定するパスワードを登録できること

・Windows Hello を利用した多要素認証を導入すること

・組織図に基づき Microsoft 365 グループを作成すること

・委託者が保有するオンプレミス機器と ♙zure ♙D の連携は行わない

・なお現行環境の PC はワークグループ管理となっている

・なお現行環境においてスマホ・タブレットは保有していない

（２）Intune

・Intune 登録デバイス以外をアクセスブロックするシンプルな構成を想定している

・条件付きアクセスにより、委託者が指定する PC にアクセスを限定すること

・PC のBitLocker ドライブ暗号化を構成すること

（３）Microsoft Defender

・ウェブフィルタリングを行うこと

（４）Teams

・組織全体のチームを作成し、テナント内の個人アカウントをすべて加入させること

・スケジュールアシスタント利用時に、会議室及び備品の空き状況の確認と予約ができるようにすること

・Microsoft List を利用した簡易な在庫管理システムを作成し、Teams と連携させること

（５）Exchange Online

・カスタムドメインを利用すること

・誤送信防止機能としてメールヒントを設定すること

・共有メールボックスを作成すること

・リソースメールボックスを作成すること

・アーカイブメールボックスを作成すること

・社内向け共有アドレス帳を登録すること

（６）SharePoint Online

・カスタムテンプレートを利用したシンプルな構成を想定している

・外部共有設定を委託者と協議し設定すること

・代表となる 1 つのコミュニケーションサイトを構築し、組織全体に係るデータを保管できる組織全体のライブラリをTOP ページ上に作成すること

・コミュニケーションサイトの TOP ページ上に組織全体のカレンダー・情報共有用の掲示板を作成すること

・コミュニケーションサイトの各種権限設定については、委託者と協議の上設定すること

（７）OneDrive

・外部共有設定を委託者と協議し設定すること

・復元に必要となるバージョンの保存数を委託者と協議し設定すること

（８）Microsoft 365 ♙pps

・現行環境で利用する約 120 台のPC の内、約 10 台の PC には共有コンピューターライセンス認証を設定すること

・2023 年度職員用 PC 約 130 台にインストールすること

（９）クラウドストレージ

・委託者の情報システム部門 7 名での試行環境の構築を想定している

・♙zure Files または ♙zure Net♙pp Files での検討を行うこと

・♙zure VPN Client を使用し、♙zure ♙D と連携したシングルサインオンの実現を想定しているが、調達する♙zure prepayment ライセンス数量を目安として、よりよい構成があれば委託者と協議のうえ変更も可能とする

７対象外業務

（１）通信機器類の設定変更

現行環境における、光回線やUTM、スイッチ類、Ｗi-Fi 等の通信機器類の設定変更については、組織委員会が別で契約する事業者において実施する。

（２）グループウェア内のメールデータ移行

現行環境における、グループウェア内のメール送受信済みデータについては、移行の対象外とする。

（３）グループウェア内のスケジュールデータ移行

現行環境における、グループウェア内のスケジュールデータについては、移行の対象外とする。

（４）N♙S データの移行

現行環境における、N♙S に保存されるデータについては、クラウドストレージへの移行の対象外とする。

８協議及び打合せの実施

（１）開催回数

本業務における協議及び打合せは、前述の５業務内容（２）Microsoft 365 E3 等導入業務ア～キごとに１回 2 時間の打合せを 2 回、合計 14 回を想定している。受託者が希望し委託者が認める場合は、一部又は全ての参加者がオンライン形式で参加できるものとする。また、委託者が必要と認めた場合については、打合せ時期の変更も可能とする。

（２）開催場所及び実施方法

開催場所及び実施方法は委託者が指定するものとする。なお、受託者が希望し委託者が認める場合は、一部又は全ての参加者がオンライン形式で参加できるものとする。

（３）その他

ア受託者は、協議及び打ち合わせに使用する資料を用意すること。

イ受託者は、各協議及び打合せの結果について議事録を作成し、時、委託者の承認を得ること。

ウ作成した議事録は、成果物と共に納品すること。

９成果物の納品等

本業務の成果物は、以下の通りに納品するものとする。なお、納品の際に、併せて委託者に対して内容を説明すること。

（１）成果物

アライセンスの調達において納品したライセンスの一覧イ Microsoft 365 E3 等導入業務において作成した資料一式

ウ協議及び打合せで作成した議事録

（２）成果物は以下の形式で委託者の指定する日までに納品すること。

・電子データ（CD－R 又は DVD―R）一式 2 セット

・紙資料（♙4 ファイリング）一式 2 セット

（３）規格等

電子データの形式は、MS-Word、MS-Excel 又は PowerPoint による編集可能な形式とすること。

その作成方法については、愛知県が定める「愛知県電子納品運用ガイドライン」を準用することとする。

（４）納品場所

公益財団法人愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会情報システム課xxxxxxxxxxxx 0 x 0 x（愛知xx大手庁舎 5 階）

（５）成果物に係る著作権の譲渡

受託者は、成果物が著作xx（昭和 45 年法律第 48 号）第２条第 1 項第 1 号に規定する著作物（以下「著作物」という。）に該当する場合には、当該著作物に係る受託者の著作権（著作xx第 27 条及び第 28 条に定める権利を含む。）を当該著作物の引渡し時に委託者に無償で譲渡するものとし、著作者人格権を行使しないものとすること。

（６）成果物の公表、変更

委託者は、成果物を自由に公表し、又は変更することができるものとすること。

10 留意事項

（１）本業務の実施に当たり疑義が生じた場合、受託者は委託者の指示を仰ぎ、その指示に従うものとする。

（２）この仕様書に定めのない事項については必要に応じて委託者、受託者が協議して決めるものとする。

（３）委託者は、受託者から求めがあった場合には、本業務の遂行に必要となる情報を受託者に提供するものとする。但し、委託者が対応可能な範囲に限る。

（４）この仕様に定める業務の他、委託者は本業務を履行するために必要であり、かつ、やむを得ないと認めるときは、受託者と協議の上、仕様書の内容を変更又は追記することができる。この変更によって本業務の業務内容が一部削除された場合、委託者は契約金額を変更することができる。この場合において、契約金額の減少による受託者の契約解除権は発生しない。

（５）受託者は、データ及び資料等を使用する際には、その出典及び権利帰属先等について十分に確認した上で使用するものとし、その出典を明示すること。データの加工及び図表の作成を行う際、委託者に対して、加工方法及び保存形式を事前に相談した上

で実施すること。

（６）本仕様書に規定する業務を遂行する上で必要となる費用については、特別の規定がある場合を除き、受託者が負担すること。

（７）受託者は、本業務の遂行にあたって、直接又は間接に知り得た一切の情報について、委託者の許可なく業務遂行の目的以外の目的に使用し、又は第三者に提供してはならない。本契約の終了後においても同様とする。

11 現行環境

項目	詳細	内容
グループウェア	ウェブメール機能	POP3 形式、個人アカウント 100 程度、組織アカウント 10 程度、個人アドレス帳 100 程度、共有アドレス帳 200 程度、
	スケジュール機能	個人スケジュール、組織全体スケジュール
	コミュニケーション機能	社内報、回覧版、つぶやき、ダイレクトメッセージ、アンケート
	設備予約機能	会議室と備品を予約する機能。承認機能なし
	在庫管理機能	在庫入力、使用量入力、一定数以下で通知
通信インフラ	光回線
	UTM
	Wi-Fi	有
	有線環境	無
エンドポイントセキュリティ		ウェブフィルタリング、ウェブレピュテーション機能
メール	ホスティング
メール	DNS	独自ドメイン
N♙S	オンプレミスN♙S	使用料 4TB 程度
PC	現行端末	約 130 台程度、Win10pro、Win11pro 混在 Office Home and Business 2019 ワークグループ管理、DHCP、ウイルス対策ソフト、4 機種混在（dynabook G83/FR、Fujitsu Lifebook U9311/FX 、 EPSON Endever N♙513E、HP ProBook 430 G8）
PC	2023 年度職員用端末	約 140 台程度、Win11pro、Office 無、機種未定
スマホ・タブレット		無
モバイルWi-Fi		3 台
複合機・プリンタ		固定IP、4 機種
組織概要	組織	課数 10 程度、現行職員数 100 名程度、2023 年度職員数最大合計 250 名程度
	会議室、備品	会議室 10 室程度、備品種類 50 程度
	消耗品	種類 30 程度

13 想定スケジュール

	1 月			２月			3 月
	x	x	下	x	x	下	x	x	下
ライセンス調達				ライセンス調達完了
Microsoft 365 E3 移行業務		業務計画・体制	現行環境調査分析・移行導入設計	運用設計	環境構築	利用者説明会	現行環境から運用引継の移行・切替並行稼働開始		成果物納品本番稼働開始
♙zure ♙D				♙D 参加 (環境構築用)			♙D 参加 (現行職員）	♙D 参加 (2023 年度職員用 PC)
Intune						条件付きアクセス設定		365 ♙pps 等配布 (2023 年度職員用 PC)
Defender							並行稼働		本番稼働
Teams							並行稼働		本番稼働
Exchange							並行稼働		本番稼働
SharePoint							並行稼働		本番稼働
OneDrive							並行稼働		本番稼働
365 ♙pps							並行稼働		本番稼働
クラウドストレージ					環境構築
＜参考＞ 2023 年度職員用 PC 調達							PC 納入

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