本仕様書の目的は、日本CCS調査株式会社(以下、「JCCS」という。)が、経済産業省から受託した「平成 24 年度二酸化炭素削減技術実証試験事業(国庫債務負担行為に係るもの)」業務の一環として実施する、滝ノ上層圧入井掘削および萌別層圧入井掘削(以下、
別添 3
平成 24 年度二酸化炭素削減技術実証試験事業
(国庫債務負担行為に係るもの)
「滝ノ上層圧入井および萌別層圧入井掘削工事」再委託業務仕様書
平成 25 年 8 月
日本CCS調査株式会社
本仕様書の目的は、日本CCS調査株式会社(以下、「JCCS」という。)が、経済産業省から受託した「平成 24 年度二酸化炭素削減技術実証試験事業(国庫債務負担行為に係るもの)」業務の一環として実施する、滝ノ上層圧入井掘削および萌別層圧入井掘削(以下、
「本業務」という)に関する再委託業務の仕様を記載するものである。なお、仕様書の補足として各圧入井の基本掘削計画書を添付する。
1. 業務名称
「滝ノ上層圧入井および萌別層圧入井掘削工事」
2. 業務目的
苫小牧地点においては、貯留層として、滝ノ上層 T1 部層および萌別層砂岩層を計画している。滝ノ上層 T1 部層は、火山岩・凝灰岩からなり、その上部には主に泥岩からなる振老層と平取+軽舞層等の遮蔽層が分布する。また、萌別層砂岩層の上部には遮蔽層となる萌別層泥岩層が分布する。
本業務は貯留層に対するCO2圧入用の坑井を掘削することを目的とする。
3. 坑井名称および坑井緒元
(1)滝ノ上層圧入井
坑井名 :滝ノ上層圧入井(開坑後は苫小牧IW-1 と称す)
所在 :xxxxxxx 00 出光興産㈱北海道製油所内 図-1 位置図参照
坑口位置 :X(N-S) 553,018,Y(E-W) 4,720,088(坑口位置決定後に測量実施のこと)ターゲット 1 位置 :X(N-S) 551,855, Y(E-W) 4,716,855, Z(MSL)2,448m
ターゲット 2 位置 :X(N-S) 551,739, Y(E-W) 4,716,534, Z(MSL)2,559m
ターゲット 3 位置 :X(N-S) 551,637, Y(E-W) 4,716,249, Z(MSL)2,658m
(2)萌別層圧入井
坑井名 :萌別層圧入井(開坑後は苫小牧IW-2 と称す)
所在 :xxxxxxx 00 出光興産㈱北海道製油所内 図-1 位置図参照 坑口位置 :X(N-S) 553,012.5,Y(E-W) 4,720,088(坑口位置決定後に測量実施のこ
と)
ターゲット 1 位置 :X(N-S) 552,575, Y(E-W) 4,717,959, Z(MSL)1,007m
ターゲット 2 位置 :X(N-S) 552,440, Y(E-W) 4,717,300, Z(MSL)1,139m)
4. 業務期間および契約形態
期間 :契約締結日~2015 年 12 月末
ただし、予算執行とCO2 分離・回収基地への繋ぎ込みスケジュ
ールの関係より、滝ノ上層圧入井掘削後のリグスライド作業を 2015 年 1 月末迄、萌別層圧入井掘削後の敷地整理工事を 2015
年 7 月末迄に完了すること契約形態 :再委託契約
5. 圧入井の概要
苫小牧地点におけるCCS実証試験では、貯留層として滝ノ上層 T1 部層および萌別層砂岩層の圧入性状が良好と判断され、圧入ポイントは、滝ノ上層では陸域より海洋域へ水平距離で約 4,350m 離れた垂直深度約 2,750m の地点、萌別層では陸域より海洋域へ水平距離で約 2,500m 離れた垂直深度約 1,100m の地点が選定されている。
このため掘削される圧入井は、滝ノ上層圧入井で掘削深度 5,800m、最大傾斜 72 度の大深度高傾斜井、萌別層圧入井で掘削深度 3,500m、最大傾斜 83 度の大偏距井となり、技術的に多くの課題を抱え掘削難度が高い。その中でもトルク・ドラグが通常の坑井と比べて大きくなることが予想され、ドリルパイプおよびケーシングパイプの降下が大きな影響を受けることが懸念される。このトルク・ドラグを軽減させる事、坑壁安定性を確保し、高傾斜区間の坑内トラブルを未然に防ぐことが圧入井の掘削では重要となる。
また、CCS実証試験では、出光興産㈱北海道製油所内に建設されるCO2 分離・回収基地で回収されるCO2 を圧入基地までパイプラインで送出し、2 層の貯留層それぞれの圧入に必要な圧力までコンプレッサーで昇圧後、各圧入井を通して地下に圧入・貯留する。このため圧入井では圧入圧力(坑口および坑内)、温度(坑口および坑内)をリアルタイムにて測定可能とし、またCO2 の影響による腐食を考慮した材料を使用してCO2 圧入中および圧入後の坑井の健全性を保持できる坑井に仕上げる。
6. 本業務の範囲
受託者は滝ノ上層圧入井および萌別層圧入井の掘削、仕上げおよび各調査を実施するにあたり、最適な技術を適用するための十分な調査・検討を行うものとし、下記 6.1 項の業務内容に示す業務全般を行うものとする。
尚、実証試験における操業性の向上および掘削コストの削減を目指し、滝ノ上層圧入井と萌別層圧入井は圧入基地内に隣接して掘削する計画である。圧入井の掘削は、滝ノ上層圧入井を先行させ、その後掘削リグをスライドさせて、滝ノ上層圧入井での掘削実績も踏まえ、より高傾斜となり掘削難度も高い萌別層圧入井の掘削に引き続き臨むこととする。
6.1 業務内容
(1)作業計画策定
受託者は JCCS が提示する基本掘削計画をもとに、掘削工程、掘削手順、傾斜掘り計画、ビット・スタビライザー計画、泥水計画、泥水検層計画、物理検層計画、ケーシング計画、セメンチング計画、コア掘り計画、仕上げ計画、地層水採取計画等に関する作業計画を策 定すること。計画策定にあたっては各作業項目を完遂できるよう、受託者が有している苫 小牧地区の地質情報、大深度坑井、大偏距坑井、水平坑井の掘削、その他に関する知見を 十分に活用し、また坑井仕様を十分考慮した上で、作業計画を策定すること。また、受託 者は JCCS が保有している各種資料についても、必要に応じ参考にすること。本仕様書には 2010 年に実施した「調査井 苫小牧 CCS-1 の掘削」報告書の一部(地層圧・温度実績、ビット記録、泥水記録)を添付しているので必要に応じ参考にすること。苫小牧地点におけ る詳細地質情報(経済産業省からの受託事業成果)については経済産業省ホームページ並 びに国会図書館等を参照されたい。
また、坑井敷地の土質調査報告書についても提供可能である。
尚、策定された作業計画は、事前に JCCS の承認を受けることとする。
(2) 掘削工事準備
受託者が策定した工事計画に則り、必要な資機材の調達、掘削リグの選定、各掘削関連サービスコントラクターの選定を行う。工事計画策定における各掘削関連サービスコントラクターの選定にあたっては、提供される技術仕様に関し、JCCS 掘削担当者と密に連絡を取り合意を得ること。
また JCCS が準備する資機材選定、JCCS 提供資機材の受け入れ検査等の補助作業も実施すること。さらには受託者が実施する官公庁への許認可手続きや地元説明に加え、JCCS が実施する許認可手続き等についての補助も行うこと。
(3)敷地設計および造成作業
JCCS が坑井敷地として借用する範囲内で、坑井掘削のための敷地設計を含めた敷地造成工事を行う。敷地造成にあたっては、滝ノ上層圧入井掘削後にリグをスライドして萌別層圧入井が掘削可能となる設計とすること。
機械配置に当たっては、使用するリグに合わせた配置とし、公害防止、安全対策、環境負荷の低減等を考慮し、経済的な配置を提案すること。
尚、圧入井掘削工事期間中は、受託者は特定元方としての安全管理を行う。但し、並行して実施予定の分離・回収設備建設の本工事開始後は、安全衛生管理体制上は統括安全衛生責任者である日揮(株)殿の下に入り、協力して作業にあたること。
敷地造成工事に関する特記事項は以下の通りである。
ア) 借地範囲
図-2 圧入井掘削工事エリアに示す範囲(東西方向の 180m地点)が圧入井掘削敷地とな
る。なお、擬似油系泥水(Synthetic Base Mud、以下 SBM と称する)使用の場合に SBM 用プラントを設置する場合は、別途出光興産㈱殿より敷地(3,200m2)を JCCS が借用し提供するのでそこが使用可能である。(図-3 参照)
イ) ザク処理および産廃処理
本圧入井掘削では、土壌汚染対策法に準じた対応を取ることが当局より指導されている。掘削中に生じるザクは、生ザクと固化処理後に溶出試験を実施し、固化処理後の溶出試
験で第 2 溶出基準値以下であることを確認してから、産業廃棄物処理場(管理型処分場)
へ搬出することを原則とする。溶出試験結果が、第 2 溶出基準を超える場合には、セメント工場にての処理に切り替える。よって必要に応じ固化ザクの仮置き場を設置すること。
ウ) 給水
工業用水使用の場合、JCCS は図-2 および図-4 に示す受水槽及び設備を設置するので、受託者は 400m3 程度の掘削工事用受水槽を建設し、工業用水受水設備圧入井工事専用分岐より掘削工事用受水槽までを仮設配管にて接続すること。掘削工事用受水槽には工業用水受け入れ量が目視できるように棒ゲージを取り付けること。その後、掘削工事用受水槽から受託者の準備する給水設備まで給水ラインを敷設し、使用量が判るように流量計を設置すること。なお、工業用水は JCCS が提供する。但し、提供は平成 25 年 8 月 1 日からとなるので、8 月以前に給水が必要となる場合は受託者で準備すること。
エ) 排水
場外への排水に関しては、図-2 に示す JCCS が敷設する排水口までのラインを設けること。尚、排水にあたっては水質汚濁防止法および苫小牧市条例に示す排水基準を満たすこと。
オ) 杭(パイル)打ち
重量物保持のため、敷地内にパイル等を設置する場合は、敷地返地の際に可能な限り撤去(引き抜き)が可能な種類のものを使用すること。
カ) 土質調査等
坑井敷地の土質調査報告書は提供可能であるが、受託者の必要に応じて土質調査、土壌調査を実施すること。
(4)リグアップ作業
必要掘削機械の搬入・設置、組立および給水配管、燃料線配管、電気配線工事を行い掘削作業が可能な状態にする。また、事務所、JCCS 用ハウス、サブコンハウス等、必要なハウス類の設置を行う。現場事務所にはインターネットに接続可能なコンピューターを準備し、e-mail による情報の送受信ができるようにすること。また、机、イス、ロッカー、暖
房設備等を必要数準備すること。リグアップ作業期間は、掘削機器の搬入を開始し、設置・組立完了後の安全検査を完了し、24 時間体制を取り掘削工事を開始するまでとする。保安教育、保安懇談会等の開催は、リグアップ期間に実施すること。
(5)滝ノ上層圧入井掘削工事
掘削工事においては工事計画に則って掘削工事の施工及び安全・品質・工程管理を行う。また掘削中にはカッティングス調査、泥水検層等の必要な調査を実施するとともに、特に貯留層内においては物理検層等掘削中に取得された情報の総合解析結果をもとに、圧入区間(スリット管設置区間)の提案、施工、および地層水採取を行う。
ア) 掘削装置(リグ)
掘削装置はxxの掘削深度である 5,800m を安全に掘削できる能力を保持するものであり、十分な巻き上げ能力、回転能力、循環能力を持つ掘削装置を使用すること。またソリッドコントロールにも配慮すること。坑内状況安定がxx掘削と圧入性能保持の成功への鍵となることから、循環量は 12-1/4”坑にて 800-1,000gpm、8-1/2”坑にて 600-800gpm を維持できる循環能力を持つものとする。同時に地上配管は Working Pressure にて 7,500psi 対応とする。受託者は機器の不具合発生時のバックアップを考慮した対応を準備すること。
掘削工事に使用するドリルストリングスについては、高循環量の確保と高循環圧力を考慮したデザインを検討し、ドリルパイプについては 5-1/2”DP 以上のサイズのものの採用を検討すること。
xx掘削後に萌別層圧入井の掘削工事を引き続き実施することから、掘削装置はリグスライドが出来るものとする。
イ) 泥水技術
受託者は掘削基本計画、坑跡形状、地質特性を考慮し、最適な泥水システムを計画すること。xxの掘削は難易度が高いと判断されることから、トルク・ドラグ軽減のため、必要区間、特に 12-1/4”坑区間および 8-1/2”坑区間には擬似油系泥水(Synthetic Base Mud、以下 SBM と称する)を使用すること。環境面への影響を踏まえ油系泥水(Oil Base Mud、以下 OBM と称する)は使用しないこと。また、SBM を使用した場合であっても、不慮の逸泥に遭遇し、それを止められない場合には水系泥水(Water Base Mud、以下 WBM と称する)へ切り替えることも考えられる。従って、受託者は両方の泥水システムの準備をすること。また、SBM 使用にあたっての必要な許認可申請手続きは、受託者が実施すること。
また、貯留層保護および圧入性能確保の観点より、掘削工事中の貯留層に与える悪影響が最少になるような調泥剤・薬剤を選定、使用し、影響発生時の除去が可能であるものを選択すること。特に仕上げ作業において、泥壁による圧入性能の阻害が起きないよう影響除去に有効なブリッジング材の使用等最善の選択をすること。
ウ) 泥水検層
掘削基本計画に沿い、地表から掘り止め深度まで、マッドガス、カッティングスガス、ガスクロマトグラフィー、蛍光反応、頁岩比重等の調査および測定を連続的に実施すること。
また、掘削工事期間全般に亘り掘進率、ビット荷重、フック荷重、ピット泥量、フローレート等の掘削パラメーターについても連続的に測定すること。
上記測定は、リアルタイムにて 24 時間実施するものとし、モニターにて監視できるものとすること。また、測定データは、バックデートしてデータのチェックができるよう、データ保存が可能な機器構成とすることとする。
受託者は上記作業に必要な機器、人員等を提供すること。モニターについては JCCS分として、現場事務所に 1 台、本社(東京)に 1 台の計 2 台準備すること。また、カッティングス調査に必要なサンプルキャッッチャーを提供すること。
エ) 物理検層
物理検層内容については、掘削基本計画に則るものとする。但し、高傾斜井であることから Logging While Drilling(以下 LWD と称す)を主体とした物理検層作業を実施することとなる。尚、一部検層は Tough Logging Condition(以下 TLC と称す)にて実施するので、受託者は作業内容を十分に理解し、必要機器を準備すること。受託者は、採揚器を含めて検層機器及び検層ユニット等の必要機器、人員を提供すること。
オ) 傾斜掘り
傾斜掘り計画に沿い、傾斜掘り作業を実施すること。計画段階において、xxx・xxx、ハイドロリクスに関して十分に検討し、最適機器の選定をすること。また、傾斜掘り計画は、掘削時の地層の出現深度に合わせて作業中に変更される可能性があるため柔軟に対応できるようにすること。傾斜掘り作業は LWD 測定と組み合わせて実施されるので注意すること。xxの掘削難易度は非常に高いことから、傾斜掘り作業時は傾斜、方位データ以外に Down Hole Weight on Bit、Down Hole Torque、Stick Slip、 Down Hole Annular Pressure 等のメカニカルデータについても取得出来るよう準備すること。
尚、地表機器の設置については工程に影響が出ないよう、設置タイミングについて十分考慮すること。受託者は以下を含む必要機器の準備を実施すること。
・地表機器(傾斜掘り/LWD/MWD ユニット、モニター、及び必要な配線含む) 一切
・17-1/2”坑用傾斜掘り機器 一切
PDM、MWD/LWD、スタビライザー、DC、NMDC、フロートサブ含む必要サブ類、Jar、他
・12-1/4”坑用傾斜掘り機器 一切
PDM、MWD/LWD、RST、スタビライザー、DC、NMDC、フロートサブ含む必要サブ類、Jar、他
・8-1/2”坑用傾斜掘り機器 一切
PDM、MWD/LWD、RST、スタビライザー、DC、NMDC、フロートサブ含む必要サブ類、Jar、他
尚、モニターについては、受託者の事務所以外に、JCCS 用現場事務所に設置すること。また、JCCS(東京)においても、測定データにアクセスできるようにすること。
LWD/MWD 機器については、前述したエ)物理検層計画を完遂するにあたって必要十分な機器を準備すること。また、坑内機器については、スタビライザー等サイズの異なるものを必要数準備しておくこと。さらには十分な数の採揚器の準備、突発的に発生する可能性がある逸泥への対応も考慮しておくこと。
カ) ビット計画
ビットは、受託者の知見・経験を活かし、各坑径において必要深度に到達するに十分な種類・数量のものを準備すること。ビットの選定にあたっては、PDM やRST 等の使用する坑内機器との適合性も踏まえて判断すること。また、設置後のケーシング内の浚い作業等も考慮した上で準備すること。尚、使用済みビットについての所有権は JCCSにあるものとし、鉄屑品としての評価を実施する。
キ) ケーシング降下
受託者は、掘削基本計画に則り所定の深度にケーシングを設置すること。そのため計画時においても作業時においても、十分な事前の検討を実施し、坑内状況の悪化時にも備えた万全の準備をしておくこと。例えば、坑内クリーニングやアンダーリーミングの実施、ケーシングドライブシステム、トルクリング、リーマータイプのフロートシューの採用等を検討・準備すること。特に、9-5/8”ケーシングおよび 7”ケーシングについては、所定の位置に設置することが必要である。
また、ケーシング降下にあたっては、引き続き実施するセメンチング作業においてセメント置換効率を最大限に上げるために必要な機器を使用することとする。
ケーシングのうち、ネジがプレミアムネジのものについては、トルクターンサービスを採用し、トルク管理を確実に実施すること。
ク) セメンチング
各ケーシングセメンチングは、下記を基本とするが、実作業においてセメント置換効率の向上を目指した方法を可能なかぎり用いることとする。
①20”ケーシングセメンチングは、フルホールセメンチングとする。セメンチング後
にセメント頭部位置を確認し、空白部には地表部までの Top out Job を行う。
②13-3/8”ケーシングセメンチングは、多段セメンチングとする。萌別層の砂層区間 に対し砂層部と直上の遮蔽層部との境界より上約 500m 以上に亘り十分に遮蔽すること、また、20”ケーシングシュー下約 200m より地表まで遮蔽することとする。使用するセ メントは両ステージ共に耐CO2セメントとする。コラム長は坑内状況に応じて出来る だけ長区間のコラムになるようデザインすること。ただし、逸泥等の危険性がある場 合には、これによらずセメントを充填する。コラム長の変更については JCCS 掘削担当 者からの合意を得ること。
③9-5/8”ケーシングセメンチングは多段セメンチングとし、セメンチングには耐CO2セメントを使用する。1st セメンチングでは少なくとも 500m以上のセメントコラムを立ち上げること。また 2nd セメンチングでは、13-3/8”CSG シュー下約 200m より少なくともコラム長 500m 以上のセメントを充填するものとし、両ステージ共にセメンチングには耐CO2 セメントを使用する。コラム長は、坑内状況に応じて出来るだけ長区間のコラムになるようデザインすること。ただし逸泥等の危険性、その他の理由がある場合はこれによらずセメントを充填する。コラム長の変更については JCCS 掘削担当者よりの合意を得ること。
④7” ライナーケーシングは、遮蔽層部および 9-5/8”ケーシングオーバーラップ部に対してのみ、ライナーセメンチングを実施する。耐CO2セメントを使用して、ライナー頭部迄完全にセメントで塞ぐこと。その際、セメントが貯留層に侵入しないように適切な措置を取ること。
⑤掘削中に逸泥に遭遇し、逸泥防止剤では対処できない場合にはセメントにより対処すること。
⑥スラリーデザインは、遊離水が出ないこと、セトリングが起きないこと、短時間で十分な圧縮強度を発現すること、シックニングタイムは作業時間を考慮して最適な時間設定を取ること、スラリー比重は以上を満足し、かつ逸泥を誘発しないものであることとし、実績のあるスラリーシステムを選択することとする。
⑦セメント置換効率の向上のため、ケーシングスタンドオフは 65%以上取ることとし、またケミカルウォッシュ、スペーサー等を使用し泥水によるセメントの汚染を最小限にするものとする。尚、スペーサーのコンタクトタイムは 10 分以上取ることとする。
⑧いずれのセメンチング作業においてもセメントボンディング不良個所については、補修措置を講じること。
⑨受託者は上記作業を実施するにあたって必要十分な機材、人員を提供すること。
ケ) コアリング
9-5/8”ケーシングセット後の 8-1/2”坑において、遮蔽層(泥岩部)内で 9m、貯留層内で 9m の計 18m のコア掘りを予定する。コア掘り回数は実際の地層状況、コア回収状況で変わることがある。受託者はコアビットを含みコア掘りに必要な機器、人員を提供すること。コア掘りの開始深度、終了深度については、JCCS 地質担当の指示に従うこと。
コ) 仕上げ
xxの仕上げは 7”ケーシングをスリットケーシングと組み合わせ、ライナーとして降下し、貯留層区間は裸坑仕上げすることとする。遮蔽層区間は、前述したセメンチングを参照の事。7”ケーシングおよびスリットケーシングは JCCS にて提供する。
ライナー設置後、3-1/2”チュービング仕上げ編成を降下する。3-1/2”チュービングおよび仕上げ機器の材質は、Super 13Cr に相当するものなので取扱いには十分に注意すること。3-1/2” チュービング編成には、JCCS が提供する温度・圧力センサー、及び緊急遮断弁を組み込む。温度・圧力センサーおよび緊急遮断弁には、それぞれコントロールラインを降下する。チュービング降下にあたっては、トルクターンサービスを採用し、トルク管理を実施すること。受託者は、これらに対応する適切な機器、人員を準備すること。
仕上げにあたっては、貯留層への悪影響を最小限に抑えられるような調泥剤・薬剤を選定・使用し、影響発生時の対応が可能なものを選定すること。
滝ノ上層は被圧帯水層でありその地層圧は比重換算で 1.48SG 程度である。これを抑圧するためパッカー流体は NaCL/NaBr ブラインを使用すること。
サ) 穿孔作業
掘削工事中の緊急対応用、補修セメンチング時の穿孔用としての火薬を準備しておくこと。尚、火薬類の取扱いに関し、受託者は法令で定められた有資格者、機材を提供すると同時に、作業従事者に対し必要な教育を行うこと。
シ) 地層水採取
本坑井では、仕上げ作業後に貯留層での地層水採取を実施すること。
地層水は、CO2等の脱ガスを抑制した可能な限り原位置に近い状態のものを採取することとする。採取は、十分な量(坑内容量の 5 倍程度)の坑内流体を排出してから実施するものとする。工程短縮のため、コイルドチュービング等の必要機器を動員して自噴誘導を実施した上で、採取作業を実施すること。坑内流体排出の終了およびサンプリング時期については、JCCS 担当者の指示に従うこと。
ス) 圧入テスト
地層水採取後、ブラインを使用した圧入テストを実施すること。圧入テストは JCCS担当者の指示に従い実施すること。
(6)リグスライド作業
萌別層圧入井の掘削に向けたリグスライド作業を行う。スライドにあたっては、掘削した滝ノ上層圧入井の養生を行ってからスライドさせること。リグスライド作業期間は、滝ノ上層圧入井掘削作業が完了し、リグスライドの準備開始時から萌別層圧入井掘削作業が開始できるまでとする。
(7)萌別層圧入掘削工事
掘削工事においては、工事計画に則って掘削工事の施工および安全・品質・工程管理を行う。また掘削中にはカッティングス調査、泥水検層等の必要な調査を実施するとともに、特に貯留層内においては検層等掘削中に取得した情報の総合解析結果をもとに圧入区間
(スクリーン設置区間)の提案および施工を行う。
掘削工事は掘削基本計画に沿うものとする。各作業における細かい注意点は、前述した (5)滝ノ上層圧入井の掘削のものと基本的に同等であるが、本圧入井では軟弱な地層での傾斜掘り作業となるので、坑内状況の変化、坑壁安定性には十分に注意しながら作業を実施すること。また、本圧入井ではスクリーンを使用した出砂対策を実施する。
ア) 掘削装置前項同様。
イ) 泥水技術前項同様。
ウ) 泥水検層前項同様。
エ) 物理検層前項同様。
オ) 傾斜掘り前項同様。
カ) ビット計画前項同様。
キ) ケーシング降下前項同様。
ク) セメンチング
各ケーシングセメンチングは下記を基本とすることとするが、実作業においてセメント置換効率の向上を目指した方法を可能なかぎり用いることとする。
①20”ケーシングセメンチングはフルホールセメンチングとする。セメンチング後にセメント頭部位置を確認し、空白部には地表部までの Top out Job を行う。
②13-3/8”ケーシングセメンチングは多段セメンチングとする。萌別層の砂層区間に対し砂層部と直上の遮蔽層部との境界より上約 500m 以上に亘り十分に遮蔽すること、また、20”ケーシングシュー下約 200m より地表まで遮蔽することとする。コラム長は坑内状況に応じて出来るだけ長区間のコラムになるようデザインすること。ただし、逸泥等の危険性がある場合には、これによらずセメントを充填する。コラム長の変更については JCCS 掘削担当者よりの合意を得ること。
③9-5/8”ケーシングセメンチングは多段セメンチングとし、セメンチングには耐CO2セメントを使用する。1st セメンチングでは少なくとも 500m以上のセメントコラムを立ち上げること。また 2nd セメンチングでは、13-3/8”CSG シュー下約 200m より少なくともコラム長 500m 以上のセメントを充填するものとし、両ステージ共にセメンチングには耐CO2セメントを使用する。コラム長は、坑内状況に応じて出来るだけ長区間のコラムになるようデザインすること。ただし逸泥等の危険性、その他の理由がある場合はこれによらずセメントを充填する。コラム長の変更については JCCS 掘削担当者よりの合意を得ること。
④7”ライナーケーシングは、遮蔽層部および 9-5/8”ケーシングオーバーラップ部に対してのみ、ライナーセメンチングを実施する。耐CO2セメントを使用して、ライナー頭部迄完全にセメントで塞ぐこと。その際、セメントが貯留層に侵入しないように適切な措置を取ること。
⑤掘削中に逸泥に遭遇し、逸泥防止剤では対処できない場合にはセメントにより対処すること。
⑥スラリーデザインは、遊離水が出ないこと、セトリングが起きないこと、短時間で十分な圧縮強度を発現すること、シックニングタイムは作業時間を考慮して最適な時間設定を取ること、スラリー比重は以上を満足し、かつ逸泥を誘発しないものであることとし、実績のあるスラリーシステムを選択することとする。
⑦セメント置換効率の向上のため、ケーシングスタンドオフは 65%以上取ることとし、またケミカルウォッシュ、スペーサー等を使用し泥水によるセメントの汚染を最小限にするものとする。尚、スペーサーのコンタクトタイムは 10 分以上取ることとする。
⑧いずれのセメンチング作業においてもセメントボンディング不良個所については、補修措置を講じること。
⑨受託者は上記作業を実施するにあたって必要十分な機材、人員を提供すること。
ケ) コアリング前項同様。
コ) 仕上げ
本井の仕上げは、7” ライナーケーシングをスクリーンと組み合わせ、貯留層区間は裸坑仕上げすることとする。遮蔽層区間は、前述したセメンチングを参照の事。7”ケーシングおよびスクリーンは JCCS にて提供する。スクリーン降下前にアンダーリーミング等を十分に実施してからスクリーン降下すること。
ライナー設置後、3-1/2” チュービング仕上げ編成を降下するものとする。3-1/2”チュービングおよび仕上げ機器の材質は API-13Cr に対応する材質なので取扱いには十分に注意すること。3-1/2”チュービング編成には、温度・圧力センサー、及び緊急遮断弁を組み込む。温度・圧力センサーおよび緊急遮断弁にはそれぞれコントロールラインを降下する。チュービング降下にあたっては、トルクターンサービスを採用し、トルク管理を実施すること。受託者は、これらに対応する適切な機器、人員を準備すること。
萌別層の地層水は被圧されていないことから、パッカー流体はNaCL ブラインを使用する。比重は SG1.15 と仮定すること。
仕上げにあたっては、貯留層へのダメージを最小限に抑えられるような調泥剤・薬剤を選定・使用し、ダメージ発生時の除去が可能なものを選定することとする。
サ) 穿孔作業前項同様。
セ) 圧入テスト
前項同様。
(8)リグダウン作業
掘削工事終了後、直ちに必要掘削機械の解体・搬出を行う。また、事務所、JCCS 用ハウス、サブコンハウス等、設置したハウス類の搬出を行う。リグダウン期間は、萌別層圧入井掘削工事が完了し、リグダウン準備を開始してから、事務所等含み掘削リグおよび掘削工事用に持ち込んだ全ての機器の搬出が完了するまでとする。
(9)敷地整理作業
敷地内の機材の撤去および工作物(ザク溜め、泥溜め、防油堤、屋外貯蔵所、セメンチングエリア等)の復旧作業を実施する。ザク溜め及び泥溜めは砂入れにて埋め戻すものとする。防油堤、屋外貯蔵所、セメンチングエリア等のコンクリート構造物は撤去、整地するものとする。
セラーには安全蓋(グレーチング)を設置し、セラー周囲に安全柵を張り巡らせること。その際、坑口装置の圧力計が安全蓋上で計測可能なように延長配管を設置すること。
また、工業用水受け入れの仮設配管については撤去すること。給水井を設置した場合は、廃坑措置を取ること。
(10)安全管理
受託者は上記(3)~(9)の作業を実施するにあたり、特定元方としての安全管理を行うものとする。保安体制上は、隣接した敷地内で実施されているプラント分離・回収設備建設の本工事開始後は、その元方である日揮株式会社殿の下に入ることになるので、その点留意しておくこと。
また本業務には鉱山保安法および鉱業法は適用されないが、JCCS の自主基準としてこれらの法律を準用することを前提としている。よって安全面の準備として鉱山保安法に則った工事計画書、保安規定の作成、鉱業法に則った施業案の作成を行い、所定の期日までに JCCS に提出し、承認を得ること。また、使用する掘削リグ、噴出防止装置等の機器についても鉱山保安法で定められた要件を満たすものを使用すること。
(11)環境対策
坑廃水処理、騒音対策、振動対策、その他必要とする環境対策を行うとともに、問題が生じた場合には、すみやかな回復対策を講じること。
(12)地元対策
JCCS が地元(近隣企業も含む)および官公署に対して実施する業務内容説明会または打ち合わせ等に同行し、必要な説明を行う。また必要に応じ、JCCS の了解の下、単独で地元対応を行う。
(13)報告書作成
坑井毎に業務内容(掘削、地質、検層、圧入テスト等を含む)を網羅した報告書を作成する。
(14)許認可・届出の実施
本工事を実施するにあたり必要とされる許認可の取得を行う。
(15)その他
JCCS が提供する機材の管理、受け入れ検査を行う。
7. 協議事項
本仕様書に記載されている事項および本仕様書に記載のない事項について疑義が生じ た場合は、両者(JCCS・受託者)協議の上、その決定に従うこと。協議事項は、議事録にまとめること。
8. 安全衛生管理、環境保全管理関係
受託者は本業務を実施するにあたり以下の安全衛生管理、環境保全管理およびその他に係る下記項目について遵守すること。業務を行うに当たり、労働安全衛生等に関する諸法規を遵守すること。
① 安全衛生に関する安全衛生組織を定め、組織図を提出すること。
② 業務全般にわたって災害防止のために作業規則ならびに現場立入規則等を設け、業務関係者に周知徹底させること。
③ 現場作業員に対して作業員名簿を作成し、入場者教育を実施すること。
④ 掘削中に生じるザクは、生ザクおよび固化処理後に溶出試験を実施し、固化処理後の溶出試験にて土壌汚染対策法における第 2 溶出基準値内であることを確認してから、産業廃棄物処理(管理型処分場)へ搬出すること。下記項目について溶出試験を実施すること。
1)カドミウム及びその化合物
2)六価クロム化合物
3)水銀及びその化合物
4)セレン及びその化合物
5)鉛及びその化合物
6)ヒ素及びその化合物
7)フッ素及びその化合物
8)ホウ素及びその化合物
溶出試験結果が、第 2 溶出基準を超える場合には、セメント工場にての処理に切り替えること。
また、廃棄物処理業者、運搬業者の許可書のコピーおよび処理を記録したマニフェストを作成・保管し、必要に応じて JCCS にコピーを提出のこと。
⑤ 廃水、汚泥等の処理は、受託者が専門の業者等に依頼して処理すること。この際、依頼する処理業者から処理方法に関する資料を提出させ、適切に処理されたことを確認すること。また、廃棄物処理業者、運搬業者の許可書のコピーおよび処理を記録したマニフェストを作成・保管し、必要に応じて JCCS にコピーを提出のこと。
⑥ 掘削装置、各調査機器等については、作業開始前に JCCS 担当者立会いの下、点検を実施し、その結果を点検表(チェックリスト)にまとめ JCCS に提出してから作業を開始すること。特に圧力のかかるラインの加圧テスト、安全装置(ポンプの安全弁等)のテストは必ず行うこと。また、業務期間中は、定期的な点検を実施しその記録を残すこと。
⑦ 作業前点検および定期点検の項目・頻度・方法等について明記した計画書を事前に提出すること。
⑧ 敷地造成工事及びリグアップ開始前に、JCCS の安全事前評価委員会にて、工事計画、安全管理体制、緊急連絡体制、指揮命令系統、危険物・有害物を取り扱う業務の有無とその対策、公衆への安全の確保、環境対策、各種法規制への対応と資格、他社との協調、等の事項について事前評価を受け、施工計画の承認を得ること。安全事前評価を受けずに工事を開始してはならない。
⑨ 漏洩対策機材(土嚢、オイルキャッチャー、油処理剤等)を必要に応じて準備し、公害の拡散防止に努めること。
9. 諸手続
本業務を実施するに当たり、以下の官公署等への届出、承認、申請等が必要な場合は、受託者の責任において行ない、書類の写しを JCCS に提出のこと。これ以外の法律に該当 する場合は、申請手続きの実施者を JCCS と協議して決定すること。ただし、JCCS が申請する場合においても、必要な書類・図面を作成すること。手続きによっては許認可に時間を要するものもあるので十分注意すること。
・労働基準法---適用事業報告
・労働安全衛生法---特定元方事業者の事業開始報告、建設工事計画届
・消防法---危険物一般取扱所設置届、屋外タンク貯蔵所設置届、少量危険物貯蔵届
・大気汚染防止法---灰煙発生施設設置届
・水質汚濁防止法
・土壌汚染対策法
・騒音規制法
・振動規制法
・電気事業法
・建設業法
・建築基準法
・廃棄物の処理及び清掃に関する法律
・建設リサイクル法
・火薬類取締法
・北海道条例、苫小牧市条例
・その他関連する法令、条例
尚、工業用水使用申請用として、掘削工事用配管図と受水槽図面等が、平成 25 年 12 月
1 日に必要となるので、遅滞なく準備すること。
10. 特記事項
受託者は本業務を実施するにあたり以下の事項を守ること。
① 受託者は、本業務により知り得た工事上及び技術上の情報について、文書による JCCS からの事前の許可を得ることなく、第三者に開示または漏えいしてはならない。また、漏えいしないよう適切な措置を講じること。
② 受託者は、本業務を遂行するに当たり、建設業法に基づき、必要かつ十分な能力を有する監理技術者若しくは主任技術者等を自己の責任において手配し、従事させること。また、他法律、法令にて要求されている有資格者の手配についても同様とする。
③ JCCS が借地予定の敷地は、平成 25 年 10 月末をもって出光興産㈱より引き渡される予定のため、実作業が可能となるのは平成 25 年 11 月からとなる予定である。
④ 工業用水の提供は平成 26 年 8 月 1 日からとなるので留意すること。それ以前に作業用水が必要な場合は、受託者において作業用水の確保をすること。
⑤ 掘削工事と同時期に、並行して隣接敷地内及び周辺において分離・回収設備建設工事が実施されているので、当該工事と協調して作業を進めること。
⑥ 本業務は経済産業省からの委託作業となるため、経済産業省委託事業バイドール契約書および委託事業マニュアルを規範とすること。
⑦ 作業にあたっては別添資料 「CO2地中貯留を目的とした坑井の掘削・閉鎖にあたっての技術基準」を遵守すること。
⑧ 受託者が使用する機器については、受託者が規定する整備・検査規定に従うものとするが、特に掘削関連サービス会社が提供する機器については、十分な整備・検査が実施されていることを確認した上で使用することとし、未整備の機器を坑内に降下しないこと。
11. JCCS への報告
JCCS への業務報告(工事中)は下記の如く行うこと。
① 敷地準備作業、敷地整理作業、リグアップ、リグダウン作業期間中は、作業日報
(電子ファイル:日本語版)を JCCS の指定する場所に毎日提出するものとする。また、作業週報(電子ファイル:日本語版)を JCCS の指定する場所に毎週月曜日提出すること。
② 掘削工事中の報告は、作業日報(電子ファイル:日本語版)を作業開始日から終了日まで毎日記入し、JCCS の指定する場所に遅滞なく提出(送付)するものとする。また、作業週報(電子ファイル:日本語版)を JCCS の指定する場所に毎週月
曜日提出すること。
③ 各サービス会社、下請け会社等と本業務に関わる技術的な打ち合わせ等を実施した際は、遅滞なくその内容につき JCCS に報告するものとする。
④ 議事録
JCCS と本業務に関わる打ち合わせ等を実施した際は、議事録を作成し JCCS に提出するものとする。
12. 提出書類(入札時)
入札書、技術提案書(実施計画書及び作業実績書等を含む)を作成して提出すること。なお、実施計画書は履行体制図、工事スケジュールを含め、技術評価ができる内容のも
のとすること。履行体制には受託者社内のものと、提供する全てのサービスを含む組織図の両方を作成すること。組織図においては、各サービスにおいて候補となる会社名を挙げること。候補が複数ある場合にはそれらを列挙すること。技術提案書は、使用する予定の掘削装置および主要機器の仕様、提供する掘削関連サービスを含む各項目において提供する物品、機器、サービスの仕様、数量の内容の詳細が分かるものとすること。
作業実績書は、後述する 16.受託者に求められる要件 のうちの特に④から⑥が技術評価時に判断できるようにすること。具体的には受託者が所有する地質情報、5000m 級の掘削実績、大偏距井・水平坑井の掘削実績が分かるリストを作成すること。尚、掘削実績については、国内、海外オペレーションを問わない。また、受託者の直接の関連会社が実施したものについても含められるものとする。
入札時の提出書類については、圧入井入札説明書を参照されたい。
13. 提出書類(工事前)
契約後、各作業開始前までに詳細工事計画を策定し、提出するものとする。尚、JCCS の実施する安全事前評価、また、関係官庁への提出が必要になる書類があることから、その旨留意し準備しておくこと。部数はハードコピー2 部及び電子ファイル 1 部とする。
14. 提出書類(工事期間中)
掘削工事準備期間中及び掘削工事期間中に各掘削サービス会社より受領した提案書、報告書、また、敷地造成工事中に実施した測量、土質調査、等の報告書を遅滞なく JCCS に提出すること。部数はハードコピー2 部及び電子ファイル 1 部とする。
15. 最終提出物
工事終了後、速やかに本業務で実施した成果および得られたデータ等をまとめた坑井毎の報告書(邦文)を提出するものとする。
業務報告書 2 部
電子ファイル 1 式
16. 受託者に求められる要件
受託者は以下の要件を満たすものでなければならない。
① 9.に示す建設業法、安全衛生法、その他法律を理解し、それらに基づく有効な免許・許可証を持っていること。また、それぞれで求められている十分な人数の有資格者を提供できること。
② 9.に示す諸手続きに精通していること。
③ 掘削工事の特性より、鉱山保安法を理解し、必要な有資格者を提供できること。
④ 石油・天然ガス探鉱開発のオペレーターとしての経験が豊富で、掘削に必要な様々なサービスを管理できる能力を保持していること。
⑤ 5,000m 級の坑井の掘削経験が豊富で、同掘削工事に精通していること。
⑥ 大偏距坑井、70 度以上の高傾斜井もしくは水平坑井の掘削経験が豊富で、同掘削工事に精通していること。
⑦ 国内に Workshop を保持もしくは確保出来、機器の受け入れ検査、締め付け、メインテナンス、加工等の作業が出来、作業中の不具合に対しても十分なサポート体制が取れること。
以上
出典:国土地理院 電子国土基本図(地図情報)1 万分 1
苫小牧市真砂町 12(出光興産㈱北海道製油所内)敷地予定地
図-1 滝ノ上層圧入井および萌別層圧入井敷地位置図
坑口位置
取水槽位置
排水口位置
圧入井掘削エリア
20m
図-2 圧入井掘削作業エリア
図-3 SBM プラント敷地用地位置図
図‐4 工業用水受水設備イメージ図
CO2 地中貯留を目的とした坑井の掘削・閉鎖にあたっての技術基準
平成 24 年 2 月
日本CCS調査株式会社
1 はじめに
CCSを直接対象とした適用法規としては、海底下CO2の地中貯留を規制する海洋汚染防止法(海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律)があるが、坑井の掘削・閉鎖に係る技術基準は対象とされていない。坑井に適用可能な法規は、国及び地方自治体との協議により、以下の取扱となる。
・CCSは鉱業と見なされないため、鉱業法、鉱山保安法は適用されない。
・圧入装置である坑口装置は、高圧ガスの製造(減圧弁による製造等)を行わない限り、高圧ガス保安法は適用されない。
・坑井自体は海底地下に開放されていて、高圧ガス保安法が適用されない。
そのため坑井の掘削・閉鎖に適用可能な法規は、労働者の安全確保に重点をおいた労働安全衛生法等の一般法規となるが、これらは、鉱業法、鉱山保安法に規定されるような、坑井掘削作業の特殊性を考慮した法規ではない。
CCSの大規模実証事業を実施する際に安全面・環境面から遵守することが望ましい基準として、平成 21 年 8 月に経済産業省産業技術環境局長の私的研究会「CCS研究会」による「CCS実証事業の安全な実施にあたって」が公表されている。その中で坑井に関しては、項目 5.「CO2地中貯留を目的とした坑井の掘削・閉鎖にあたっての安全確保」で基本的な考え方が記載されていて、坑井の掘削・閉鎖については鉱業法、鉱山保安法等を準用し、必要な付加的配慮をする旨推奨されている。
そこで、現行法制度において国内でCCS実証試験を実施する際に、坑井掘削作業の安全確保およびCO2漏洩による環境への影響を防止することを目的として、圧入するCO2の特性を十分に調査し、鉱業法・鉱山保安法を準用し、米国 UIC Class ⅥなどCCS規制海外規制動向を参考にした上で、経済産業省「CCS実証事業の安全な実施にあたって」を補足する形で本技術基準を作成した。尚、本技術基準は今後作業をしていく上で、逐次見直しを行う予定である。
2 適用範囲
本基準は、国内のCCS実証試験において掘削される坑井(CO2圧入井、CO2が到達すると予想される観測井および調査井)に適用する。
3 技術基準
本技術基準は、国内においてCCS実証試験を実施するにあたり、坑井の掘削および閉鎖作業を行う上で安全確保と環境保護を目的として策定したもので、CCS坑井の掘削計画、改修計画、廃坑計画を立案する上で指針となるものである。
掘削装置(特定施設)に関する技術基準については鉱山保安法に係る省令「鉱業上使用する工作物等の技術基準を定める省令 第 17 条、第 18 条」および「鉱業上使用する工作
物等の技術基準を定める省令の技術指針 第 15 章、第 16 章」を直接CCS坑井に適用することとし、掘削装置の安全を担保するため鉱山保安法に係る原子力安全・保安院内規「工事計画の記載事項 5.石油鉱山における掘削施設、6.石油鉱山における海洋掘採施設」に従い工事計画書を作成することを基本とする。
その上で、「CCS実証事業の安全な実施にあたって」の項目 5.「CO2地中貯留を目的とした坑井の掘削・閉鎖にあたっての安全確保」を補足する以下の技術基準を定めた。本技術基準は経済産業省ガイドラインを補う形で記載することとし、最初に経済産業省ガイドラインを、その下に今回追加した基準を記載する形に纏めた。
① ケーシング計画の策定
経済産業省ガイドライン
坑井の掘削にあたっては、貯留層より浅い領域の家庭用飲料水、工業用地下水等の淡水地下水層の保護及び遮水、崩壊、噴出等の掘削障害を回避することを目的として、あらかじめケーシング計画を策定する。
追加基準
1) サーフェスケーシング(BOPを接続するまでのケーシング)およびインターミディエイトケーシングで地表付近の地下水層を遮水できるようにセット深度を計画する。サーフェスケーシングは原則としてフルホールセメンチングとして計画する。
2) セメンチングを実施した後は、CBL検層等によりその結果を評価する。ただしサーフェスケーシングでは、その必要性が認められないので実施しない。
3) 近隣坑井のデータから地層圧力、地層破壊圧力、高圧層、低圧層、崩壊層等を推定して掘削障害を極力回避するケーシングセット深度を検討する。
4) CO2圧入後の改修作業を想定し、高圧のCO2が坑内に浸入した場合でも安全にウェルコントロールが出来るように、プロダクションケーシングの強度等を検討する。
5) CO2と接触または接触する可能性のある区間のケーシングの材質はCO2に対して耐久性のある材質とする。この場合の継手にはガスタイトなものを使用する。その他のケーシングにはAPI規格のように、国際的に信頼性の高いものを選定する。
② 噴出(ブローアウト)防止
経済産業省ガイドライン
掘削にあたっては、噴出防止のため、あらかじめ地層の構造及び深度に対する地層圧の変化を分析し、必要に応じて多段のケーシングを設置する計画とした上で掘削を行い、常時地層圧を監視しながら、適正比重の泥水を用いて坑内の圧力制御を行う。
また、ブローアウト・プリベンター(BOP)を、少なくとも一段以上設置し、高圧流体が地上へ噴出することを防止する。
さらに、坑井掘削時には、掘削の際にリターン泥水のガス含有量、流量等を連続的に監視
し、異常高圧層の存在、坑内への流体侵入の兆候の早期発見に万全の体制を講じる。また、チュービングパイプの交換時など、定常的な圧入以外の坑井の作業時にも噴出に注意して
作業を行うことが必要である。
追加基準
1) 掘削作業または改修作業にあたっては、BOP を少なくとも一段以上設置し、その中には必ずアニュラータイプのプリベンターを含めることとする。
2) 改修作業でワークパイプを揚降管する場合には、パイプ内からの流体噴出を防止する装置(バックバルブ等)を必要に応じて装着する。
③CO2漏洩防止のためのセメンチング
経済産業省ガイドライン
圧入するCO2の漏洩を防止し、長期的な安定性に配慮するため、坑井に降下したケーシングパイプと坑壁との間にセメントを必要区間充填することとし、CO2貯留対象層を直接遮蔽する部分のセメントには、CO2に対して耐久性のあるセメントを使用しなければならない。
追加基準
1) CO2の漏洩を防止するため、圧入層上部または圧入層直上の遮蔽層内にセットするケーシングのセメンチングにおいては、CO2に対して耐久性のあるセメントを使用することとし、充填するセメントコラムのうち少なくとも遮蔽層と圧入層の境界より 500 m以上のセメントコラムを立ち上げることとする。尚、坑内状況に応じて出来るだけ長区間のコラムになるよう充填する(ただし逸泥等の危険性、その他の理由がある場合は 500mに限らない)。2nd ステージセメンチングを実施する場合にも耐CO2セメントを使用する。
尚、ガンパー仕上げのために圧入層にセットするライナーケーシングのセメンチングは全てCO2に対して耐久性のあるセメントを使用することとする。
また、セメントはAPI規格のように、国際的にも信頼性の高いものを選定する。
2) この規定はCO2圧入井の他、調査井、観測井等で将来にわたってCO2が到達する可能性の高い部分に適用する。
経済産業省ガイドライン
坑井の仕上げには、チュービングとパッカーを使用し、CO2圧入時にチュービングの外側における圧力等の監視を行うことにより、圧入しているCO2漏洩の兆候について監視できる体制を確保する。
圧入井掘削・仕上げにあたっては、CO2圧入予定圧力、圧入レート、ケーシングとチュービングの強度等を総合的に検討し、CO2の圧入により坑井の破壊が生じないことを確保
する。
④ 坑井の仕上げ
また、坑井には、圧入するCO2による腐食を防止し、長期的な安定性に配慮するため、必要箇所には耐CO2腐食材料で製作された資材、又は耐CO2腐食防止表面処理を施した資材を使用する。
さらに、鋼管類、坑口装置の継ぎ手についても、圧入するCO2の圧力に対応して、十
分なシール性が確保されるものを利用する。
追加基準
1) チュービング及びパッカーはAPI規格のように、国際的に信頼性の高いものを選定する。必要に応じ、CO2の成分、温度・圧力を考慮した材質について鉄鋼メーカーからの推奨を受ける。
2) チュービングのコネクションには、CO2による応力腐食割れを防止する目的で、原則としてプレミアムジョイントを選定する。
3)パッカーのセット位置は、ケーシングの外側に良好なセメントがある区間とする。
4)圧入井の仕上げチュービングの地表付近には緊急遮断装置を設置する。
⑤ 防爆対策
経済産業省ガイドライン
掘削施設付近における防爆のための措置については、石油、天然ガス井掘削と同等の安全性を確保する。
追加基準なし
尚、CO2に関しては引火、爆発の危険はないが、掘削施設には「鉱業権者が講ずべき措置事例 第 13 章 坑外における火気の取扱」を適用する。
⑥ 関連法による保安上の措置の準用
経済産業省ガイドライン
鉱業法、鉱山保安法、石油及び天然ガス資源開発法等を準用し、石油又は天然ガスを開発する際の坑井掘削、関連施設の設置に必要な安全性と同等の安全性を確保する。
追加基準
1) 掘削施設等に関する基準等は「鉱山保安法」、「鉱山保安法施行規則」、「鉱業上使用する工作物等の技術基準を定める省令」および「鉱業法」に記載されている関連条項に従い安全を確保することとする。このため、工事計画書(鉱山保安法施行規則第 31条第 4 項関係)と施業案(鉱業法 第 63 条)を作成し、掘削工事施行上の安全確認を図る。尚、作成した工事計画書、施業案は経済産業省へ提出する。
2) 海底仕上げ坑井(仮廃坑も含む)には保護構造物を設置し、魚網対策に関しては、一般財団法人エンジニアリング協会が作成した「海底仕上げ坑井保安技術指針(1998 年度版)」の規定に従う。
⑦ 坑井の閉鎖
経済産業省ガイドライン
CCS実証事業を行った際に掘削した圧入井、調査井及び観測井を閉鎖する際の安全性確保については、鉱山保安法などの関連法規を準用することに加え、長期的な安全性に配慮して行うべきである。
このため、CO2と接触する恐れがある箇所のセメントプラグ性状については、CO2に対する耐久性が高い特殊セメント/セメント添加剤を使用することとし、特に坑井近傍に残留
するCO2を減少させるための措置を講じることについても検討が必要である。
追加基準
1) 原則として坑井内にチュービング、パッカーがある場合の閉鎖作業は、坑内からこれらを回収して行うものとする。チュービング等の回収前には地層圧力以上の比重をもった流体で坑内を満たし、BOP 設置等の噴出防止対策を行った後、坑内作業を実施する。
2) 坑井近傍に残留するCO2を減少させる目的で抑圧流体またはセメントを圧入層へ圧入することを試みる。
3) 圧入区間の閉鎖は、鉱山保安法の廃坑基準に加え、世界的に最も厳しいとされる、ノルウェーの石油井に対する法規制を参考に以下の基準に従う。
ⅰ) 原則として圧入区間の閉塞は、これの上端及び下端から、少なくとも各 50m先までセメントプラグが達するように行う。尚、圧入区間が複数ある場合には各圧入区間に対して、それらの上端及び下端から、少なくとも各 50m先までセメントプラグが達するように行うが、圧入区間の上下端に 50mのスペースが無い場合にはこれに限らない。
尚、坑井条件等の理由で坑内のチュービング、パッカー等の回収が不可能で圧入区間周りにセメントプラグを設置できない場合は、回収不能なパッカー上部より圧入層へセメントを圧入するなどの処置を施すとともに、パッカー直上に少なくとも 100m以上のセメントコラムを置くこととする。
ⅱ)圧入区間をセメントで閉塞出来ないような状況が発生した場合には、圧入区間 の直上にブリッジプラグをセットした上で 100m以上のセメントコラムを施す。
ⅲ) 一番深くセットしたケーシングの下方に裸坑がある場合には、ケーシングシューの上方及び下方の少なくとも各 50m 先まで達するように、セメントプラグをセットする。
ⅳ) ライナーをセットしている場合には、セメントプラグがライナートップの上方及び下方に各 50m まで達するように、セメントをセットする。
4) 圧入区間を閉鎖した後に、管内圧力テストを実施しセメントプラグの健全性を確認する。
5) 圧入区間の閉塞終了後は、地表部まで残っているケーシング区間にセメントプラグ
(100-200m 程度)を 1 ヶ所以上設置する。
6) 地表部分(坑井の最上部)については、地表まで達している最小径のケーシングの地表付近に長さ 50m以上のセメントプラグを設置し、坑井を密閉する。尚、最小ケーシングのアニュラス部の地表付近に充填されたセメントがない場合には当該ケーシングの一部を切断・抜管の上、ケーシング切断部にセメントまたはブリッジプラグ設置した後に、地表付近に長さ 50m以上のセメントプラグを設置し、坑井を密閉する。
⑧ 坑井の記録
経済産業省ガイドライン
事業者は、坑井閉鎖後も坑井の存在が明確となるよう、その位置、閉鎖の方法、状態等にかかる明確な記録を保存し、当局からの要請に応じいつでもその記録を提示可能とすることが必要である。
追加基準
1) 記録には坑口位置の測量結果、傾斜掘り実績、坑井閉鎖後の坑内図、閉鎖作業確認状況等を含むものとする。
2)坑井封鎖後に管理責任を移管する際には、明確な記録一式を移管先に引き渡す。
4 鉱山保安法との相違点
項目 | 鉱山保安法 | 技術基準 |
ケーシング計画 | 詳細な記載なし | 地表付近の地下水保護 サーフェスケーシングのフルホールセメンチング ケーシングには耐CO2 材料の使用 |
噴出(ブローアウト)防止 | 鉱業上使用する工作物等の技術基準を定める省令の技術指針 第 15 章 8 | 耐圧基準に関しては左記鉱山保安法と同等。 改修作業時ではアニュラータイプの BOP を必ず使用 |
CO2 漏洩防止のためのセメンチング | 記載なし | セメントの耐 CO2 材料の使用箇所およびコラム長を規定 |
坑井の仕上げ | 記載なし | チュービングおよび坑口装置には耐 CO2 材料の使用 仕上げチュービングには緊急遮断弁を設置 |
防爆対策 | 鉱業権者が講ずべき措置事例」第 13 章 1.(2) | 左記鉱山保安法と同様 |
関連法による保安上の措置の準用 | 工事計画書および施業案 (鉱業法)の記載 | 工事計画書および施業案作成を記載 |
坑井の閉鎖 | 内規「鉱業権者が講ずべき処置事例」第 22 章 土地の掘削」に記載 | 圧入区間の閉塞に関するセメントコラム長を鉱山保安法基準の 30mを 50mへ増加 |
坑井の記録 | 詳細な記載なし | 記載項目を記載 |
参照法令 鉱山保安法
鉱山保安法施行規則
鉱業上使用する工作物等の基準を定める省令
鉱業上使用する工作物等の技術基準を定める省令の技術指針工事計画の記載事項
鉱業法
ノルウェーの内国水域、領海およびその管轄権下の大陸棚における石油掘削等の取締に関する 1981 年の法律
補足資料
CO2漏洩防止のためのセメンチング(例)
坑井の閉鎖(例)
苫小牧 CCS-1 掘削報告書 抜粋
掘削作業概要 [0] 開坑準備
(1) 自主検査項目として、デリベリライン/スタンドマニホールド/TDS/チョークマニフォールドの加圧テスト 350ksc (by CMTG Pump)とともに、使用前検査を開坑前の2010年11月2日及び3日に実施した。
(2) 夜業は、2010年11月5日08:00から開始し、ベントナイト泥水作泥(F.Vis 300↑秒/qt× 121 KL)及び26”坑掘進に必要なDC・DPスタンド組立、20”CSG CMTGに備えプラグドロッピングヘッドと5”DP締付け、スタブインアダプターと5”DPパップジョイント締付けを行った。
(3) 本井は、2010年11月6日04:30に開坑した。
[1] 20”CSGセットまで
1.26”坑掘進
(1) ポンプライナーは、6-1/4”ライナー(最大吐出圧 253ksc)を使用した。
(2) 30”ストーブパイプが52.1mと比較的深い深度にセットされており、17-1/2”パイロットホール掘進後、物理検層が計画されていた。30”ストーブパイプ内を17-1/2”ビットで浚うと物理検層の際にストーブパイプ管内に残った土砂が崩れるリスクがあるので、ストーブパイプ内を26”ビットにて浚った。
2.17-1/2”パイロット坑掘進
(1) 20”CSGを200mにセットすべく、捨て穴を2mとって202mまで掘進した。
(2) 掘進は特に問題なく、逸泥は無かった。
(3) TD付近(193m)にて、傾斜測定を行い、0.5°とほぼ垂直を維持していることを確認した。
(4) 泥水は高濃度ベントナイト泥水を使用し、ソリッドコントロール装置をフル運転して泥水比重を可能な限り下げるように努めたが、砂分の上昇により比重が上がる傾向があり、掘削開始時に1.08SGの泥水比重が掘止め時には1.10SGに微増した。
(5) 第一次物理検層のため揚管した。同中揚負荷、ストーブパイプでの引っ掛かりは無かった。
3.第一次物理検層
(1) #1物理検層は、HALS-DSI-PPC-GRを降下し、データ取得した。
4.26”坑拡掘
(1) 26”坑の拡掘は、26”Bitで17-1/2”パイロット坑と同深度の202mにて掘止めた。
(2) 泥水は、ソリッドコントロール装置をフル運転して、更にBEM 650シェーカーの下段メッシュを50から80に細かくし、泥水比重を可能な限り下げるように努めたが、1.15SGまで上昇
した。BEM 650シェーカーは4台取り付けるスペースがシェーカータンクにあったが、契約上3台取り付けられていた。高濃度ベントナイト泥水で950gpmのフローレートを出すと3台のシェーカーでは泥水が流れてしまうことから、計画F.Vis 300秒/qtに対して280秒/qtを維持するようにした。
(3) ワイパートリップを1回行った。 ↑↓負荷・埋没は無かった。
5.20”CSG降下、セメンチング
(1) 20”CSGは負荷なく降下でき、降下後フィルアップツールにて管動しながら循環し、アニュラスのホールクリーリングを実施した。
(2) 20”CSGを200mにセットし、インナーストリングを降下した。インナーストリングは泥水中重量10トンを確保する為、5スタンドの5”HWDPを使用した(5”DPは2スタンド)。今回使用した5”HWDPは一度も切り詰められていなく、1スタンドが28.12mあった。櫓高さの制限により、5”HWDPをスタンドで降下しようとすると四車を張ることができなかったので、BigΩ部スレッドプロテクターを外してクリアランスを確保した。
(3) インナーストリング降下後、循環調泥・割水により、 ファンネル粘性70 秒/qt 、 YP30lb/100ft2、Gel6-14lb/100ft2に調整した。
(4) フルデプスセメンチングを実施した。 1.25SG Tuned SpacerⅢを20KL送入し、1.35SG リードスラリー44KL、1.90SGテールスラリー12KLを送入した。 リードスラリー挿入時に良好なリードスラリーのリターンが確認された(Excess 52%)。最終的にリードExcess100%、テールExcess50%のスラリーを挿入後、ラッチダウンプラグを投下し、計画後押し量でバンプし(ポンプ効率100%)、75kscまで昇圧後、脱圧力、フローバックが無いことを確認した。リターンしてきたセメントスラリーをダンプしていたので、逸泥量の把握はできなかったが、スラリー送入中及び後押し中には常にリターンがあった。
(5) ベントナイト泥水とセメントスラリーを接触させないように、後行水は送らなかった。
(6) 1%のリグネート水でベルニップルを洗浄後、インナーストリングを洗管しながら揚管した。しかしながら、次セクションで編成組立て時、5”HWDP内部にゲル状のものがあり、倒管して洗浄・ゲージ通しを行った。スティングアウト後はセラー循環をしてインナーストリングを洗浄する方が良かったと考えられる。
6.坑口作業
(1) 30”ストーブパイプと20”CSGを切断した。
(2) 21-1/4”-2M CSGハウジング(TIX Type H)、台座及び21-1/4”-2M ドリリングスプールを取付けた。
(3) 21-1/4”-2M Hydril MSP、チョーク/キルライン等を取付けた。
(4) BOPテスト、チョーク/キルラインのバルブの加圧テスト(140ksc)を実施し、ウェアブッシングをセットした。
[2] 13-3/8”CSGセットまで
1.17-1/2”坑浚い、掘進編成降下、セメント浚い
(1) ポンプライナーは、6-1/4”ライナーのまま使用した。
(2) 17-1/2”坑掘進区間に必要なDPスタンド(5”G-A)50スタンドを組立てた。DPゲージを通しながら組立てを行ったが、DP内錆によりゲージが通りにくいDPが多数あり、スタンド組立ては19時間15分を要した。
(3) 17-1/2”坑浚い、掘進編成を降下した。編成には、バウンシングによるドリリングラインの激しい振動及びビットダメージを軽減する為、NQL-Energy Service社の11”OD BlackMax Shock Tool を組 込ん だ。 Jar は 、 National Oil Well Varco 社 の 8”OD Griffith Hydraulic-Mechanical Jar を使用した。 セメントトップにて管内加圧テスト30kscを実施した。
(4) フロートシューの切削に約1時間要した。 シュー付近は今後17-1/2”坑編成が引っ掛からないよう念入りに浚った。シュー下にはボトムまで硬いセメントがあった。 浚い中にセメントのコンタミした泥水を2KL廃棄した。
2.17-1/2”坑掘進
(1) 20”フロートシュー切削後、編成を揚管することなく17-1/2”坑掘進に入った。キックオフポイントが900mであることから、863mまでドリルアウト編成にて引き続き掘進を行い、その後揚管してキックオフ編成を組立・降下した。
(2) 周辺坑井では、鵡川層にて大規模な逸泥が発生していることから、既設の蒸留水タンク
(27kL)3基に加え、オープンタンク(27kL)を2基設置し、追加レンタルした11kW横置型サンドポンプにて移送できるようにした。また、SVM-1500用ミキシングタンクを用意し、ホッパーでの作泥と並行して作泥ができるようにした。更に浸透ピットから水が移送できるように5.5kWサンドポンプを浸透ピット内に設置し、サンドポンプの動力として45kVA 200V 60Hzの発電機をレンタルした。また、逸泥が始まると24時間作業で作泥が必要となることから泥水エンジニアも1名追加(合計2名)、作泥要員として苫小牧埠頭より作業員を3名準備した。このように逸泥に備えたものの、本井では鵡川層の逸泥は無かった。
(3) キックオフ編成は、BHIのコンベンショナルな9-1/2”ODのモーター( Ultra XL)及び NaviTrakⅡを使用し、AKOを1.3°にセット、モーター上のスタビは16”を使用した。降管中、傾斜・方位測定を行い、ほぼ垂直に掘進できていることを確認した( Inc.: 0.31 ° Azm.7.9°@300m, Inc.: 0.07°Azm.334.67°@600m 参考値)。863mから868mの5mをロー タリーにて掘進した後、計画より若干浅い深度にてキックオフ作業を始めた(計画:900m,実績870m)。計画より若干浅くキックオフを始めた理由は、柔らかい地層でのキックオフの為、計画通りに増角率を出せるか分からなかった為である。実際は問題なくキックオフでき、17-1/2”坑区間で計画通りに増角を終了した。
(4) 17-1/2”坑区間は、20”CSGシュー浚いも含めてSmith社インサートビット(GS03BVCPS IADC415)で掘削できた。平均ROPは3.5min/mでダメージは見られなかった。
(5) ショートトリップは、垂直区間(掘進長661m)で1回、傾斜掘り区間(549m)で2回行った。傾斜掘り区間は1回のみショートトリップを行う予定であったが、櫓下No.3エンジンの温度が上昇してシリンダーヘッドの交換が必要となった為、シューまでショートトリップして修理を行った。揚降管の負荷は17-1/2”坑掘進開始から6日目から発生したが、それほど酷いものではなかったものの、時間経過による坑内状況の悪化が懸念されたので、 17-1/2”坑セクションTDに到達後はショートトリップを行うことなく揚管して第二次物理検層に入った。
(6) 泥水は、26”坑に引き続き高濃度ベントナイト泥水を使用した。ソリッドコントロール装置をフル運転して、泥水比重を可能な限り下げるように努め、1.14SGを維持した。礫岩掘削時にはファンネル粘性:300秒/qt以上、YP:100lb/100ft2以上を維持した。前述した通り BEM 650シェーカーが3台であり、フローレートを出すとシェーカーから泥水が流れてしまうことからコントロールドリル及びフローレートの調整をして対処した。ベントナイト泥水の為、地層の溶け込み、更にトリップ後は特に泥水粘性が上昇することからリグネート NC0.3%の添加と割水により対処した。
(7) BHIの傾斜掘りサービス契約では、泥水中砂分が1.0%またはLGSが10%を超えた場合マッドモーターのベアリングチャージが課せられることになっており、地層の溶け込みにより、最大で砂分2%、LGS13.3%となった為、$8,145のベアリングチャージが発生した。
3.第二次物理検層
(1) HALS-MCFL-GR:最初のRunの為、放射線源は使用せず
降下深度:1412mWL(深度未調整)、降下中1350mと1357mにて降負荷があり
測定深度:1412-200m(Drilling Depth)、測定中HALSパワーダウンしツールチェックの為巻上げ、測定中負荷なし
BHT:60℃@1396.6m(循環停止後、11:15)
(2) HALS-MCFL-TLD-CNL-PPC-GR:降下深度:1413.5mWL、降下中1300mと1325mにて降負荷があり
測定深度:1413.5-200mWL、測定中負荷なし BHT:60℃@1396.5m(循環停止後、18:45)
(3) FMI-DSI-PPC-GR :降下深度:1413.9mWL、降下中負荷なし
測定深度:1413.9m-200mWL、測定中負荷なし
(4) CMR-GR:降下深度:1265mWL、降下中1200-1265m負荷あり、1265mより測定
測定深度:1263.4-950mWL、測定中負荷なし
4.13-3/8”CSG降下、セメンチング
(1) 物理検層後のワイパートリップは、17-1/2”Bit x F/S x 17-1/2”WS x 9-5/8”DC② x 16”IB Stab x 8”DC③ x HM Jar x 8”DC② x 5”HWDP x 5”DPの編成で行い、揚降管の負荷はあったが、それほど酷いものではなく、時間経過による坑内状況の悪化と考え、ワイパートリップ後CSG降下に移行した。ワイパートリップ編成で調泥後、地層の水和膨潤、埋没の緩和目的として1.18SGテルコート泥水を16kL(100mコラム)スポットした。
(2) CSG降下は、SKEが行い、フィルアップツールを使用して補泥した。
(3) バットレスCSGを使用、裸坑で2回、最大締付けトルクまで締めてもトライアングルマークまで締まらず(10mm程度トライアングルマークまで残す)、戻すこともできなくなったので、溶接して降下(CSG J-55)。
(4) CSG降下は逸泥・負荷等の問題無く降下した。 F/Shoe @1408m、ESC-H @410.2m。
(5) CSG降下後、管動しながら循環調泥を行った。調泥中逸泥は無かった。 割水により泥水性状を比重:1.13SG、ファンネル粘性:74秒/qt、YV:27 lb/100ft2、Gel:7-16 lb/100ft2に調泥した。
(6) 1stステージは、1.18SGテルコート泥水を10kL送入、1.25SGTuned Spacer 20KL送入、バイパスプラグ投下、シャットオフプラグセット、1.35SG低比重リードスラリー36kL(Excess: 10%)送入、1.90SGフルイドロステールスラリー21kL(Excess:29.4%)送入、シャットオフプラグを投下後、泥水後押しをした。シャットオフプラグプラグバンプ後、(ポンプ効率97.8%)、 60kscまで昇圧後、脱圧力、フローバックが無いことを確認した。 シャットオフプラグがバンプする直前まで管動を実施した。また、ベントナイト泥水とセメントスラリーを接触させないように、後行水は送らなかった。セメンチング中の逸泥はなかった。
(7) ESC-Hを90ksc(予定Shear圧力:112ksc)で開け、循環した。循環中、少量のスペーサーが一時的にリターンしてきたので、多少のチャンネリングが起こった可能性がある(計画スペーサートップ:595m、ESC-H :410.2m)
(8) 2ndステージは、1.25SG Tuned Spacer 20KL送入、ボトムプラグ投下、トッププラグセット、 1.35SG低比重スラリー49kL(Excess:172%)、トッププラグ投下し、泥水後押しをした。トッププラグバンプ後(ポンプ効率97.5%)60kscでESC閉のインジケーションがあり、90kscまで昇圧、フローバック無がないことを確認し、再度120kscまで加圧し圧力が保持することを確認した。 セメントスラリー送入中、43kLにてスペーサーのリターンを確認し、その後のリターンはダンプした。後押し中6.5kLでセメントリターンを確認した(ゲージホール以下の Excess)。
(9) 12-1/4”坑掘り止め後、CBLを実施し1st TOCを825m(計画:1408-800m)、2nd TOCについては30~45mV(計画:410-地表)であった。
5.坑口作業
(1) キルラインよりリグネート洗浄液でCSG Head及びBOP内のセメントを洗浄した。
(2) BOPスタックを吊り上げ、TIX 13-3/8” Type “CHA”CSG Hangerをセットし、13-3/8”CSGの全重量90tonをスラックオフした。
(3) 13-3/8”CSG端面仕上げ(フランジ面上85mm)、TIX Type “PO”パックオフAssyを取付けた。
(4) 21-1/4”-2M x 13-5/8”-5M CSG Spool (TIX Type “S”) 取付、加圧テスト65ksc 、 13-5/8”-5M x 13-5/8”-10Mサブフランジ、13-5/8”-10M x 13-5/8”5M ドリリングスプールを取付けた。
(5) 13-5/8-5M Cameron(U/D) & Hydril(GK)BOP、チョーク/キルライン等を取付けた。
(6) BOPテスト、チョークマニフォールドバルブの加圧テスト(240ksc、Hydrilのみ170ksc)を実施し、ウェアブッシングをセットした。
[3] 9-5/8”CSGセットまで
1.セメント浚い編成降下、泥水入替え
(1) ポンプライナーを、6-1/4→5-1/2”(最大吐出圧 327ksc)に入れ替えた。
(2) 12-1/4”坑浚い編成及び必要なDPスタンド( 5”S-A) 53 スタンドを組立てた。同中、 ESC-Hを浚った(45分)。泥水入替準備用として作泥していたKCLリグネート泥水がアクティブタンクにあった為、ESC浚い時にベントナイト泥水はバイパスデッチを使用して循環していた為、ポンプストレーナーにプラグ破片が詰まり、泥水ポンプに不具合が出た。開放点検後、リターン泥水はシェーカーを通した後、トリップタンクからサンドポンプにてサクションタンク(アクティブ#8タンク)に移送し循環するようにした。
(3) ESC浚い後、管内加圧テスト65kscを行なった。
(4) SOBA上にて、管内をベントナイト泥水からKCLリグネートNC泥水に入替えた。 泥水入替は、スペーサー20KLを送入して行なった。
(5) セメント及びCSG Accessories浚い(セメント:7min/m Avg.、SOBA: 30分、F/C: 20分、F/S: 20分)。シュー上9m上までセメント浚いを行った後、管内加圧テスト65kscを行った。シュー下には1.5m間セメントがあった(捨穴は4m)。ボトムにてジャンクアクションを実施した。
(6) 元肌1412mまで浚った後、12-1/4”坑を1417mまで掘進し、リークオフテストを実施した。リークオフ圧力は1.466SGであったが、1)地層自体が柔らかくセメンチングは失敗していない、2)このセクションではバライトを添加する計画はなく掘削には十分な地層圧力である、と判断し、スクイズセメンチングをすることなく、12-1/4”坑掘削に移行することにした。
2.12-1/4”坑掘進
(1) 12-1/4”坑編成は、BHIの8”ODのX-tremeモーター及び17-1/2”坑と同様のNaviTrakⅡを使用し、AKOを0.8°にセット、モーター上のスタビは11-3/4”を使用した。モーターは契約ではコンベンショナルモーターであったが、BHIが用意できずX-tremeモーターをコンベンショナルモーターの単価で使用することができた。掘進中は適宜、傾斜・方位を修正し、 12-1/4”坑区間で計画通りに坑跡を掘削することができた。
(2) 地層対比の為、NaviTrakⅡにガンマ測定を12-1/4”坑区間だけ追加した。傾斜掘り編成にて1417mから掘進したが1588m掘進中にMWDパルスが途絶えた。ポンプ圧が一定になったことからパルサーが作動していないと判断し、ポンプのOn/Off、ストリングのスパッディングを行ってパルスの回復を試みたがパルスは回復しなかった為、1596mにて揚管しMWDの交換を行った。揚管したMWDツールの中には、DP内面の錆及び小さな石が僅かにあったが、これらが障害となった可能性がある。また、MWDパルスが途絶える前に Hi-Visをホールクリーニングの為にポンプしたが、MWDパルスが途絶えたのはほぼ Hi-Visがリターンした時であり、Hi-Visが何らかの影響を起こした可能性は少なかった。しかし次回からは念の為、Hi-Visがビットを出るまでは、フローレートを下げることにした。
(3) Jarは、National Oil Well Varco社の8”OD Griffith Hydraulic-Mechanical Jar を未使用品と入れ替えて12-1/4”坑では最後まで使用した。
(4) 12-1/4”坑区間は、Smith社PDCビット(S519VHBPX IADCS123)1ビットで1417mから 2753mまで掘削できた。平均ROPは2.1min/mで泥岩を主体とした荷菜層/平取・軽舞層/振老層と非常に相性良く、ダメージも見られなかった。この高掘進率達成により、計画では12-1/4”坑掘進に14.5日を見込んでいたのに対して、実績は5.7日で、この区間だけで 8.8日の工程短縮ができた。
(5) ショートトリップは270m~400m間隔で3回実施し、負荷はほとんどなかった。ただし、掘り止め後のシューまでのショートトリップでは、降管時に坑底上約100mで負荷がありポンプダウンにて通過した。循環・調泥時にHi-Visをスィープしてみたが、顕著なザクのリターンは見られなかった。
(6) 泥水はKCLリグネートNC泥水を使用し、1.10SGからスタートし、ソリッドコントロール装置をフル運転して、泥水比重を可能な限り下げるように努めたが、高掘進率によりソリッド分が除去しきれず1.24SGまで上昇した。しかしながらショートトリップで坑内状況の悪化は見られなかったことから、格別コントロールドリルは実施しなかった。
(7) 上述したように高掘進率によりソリッド分が上昇し、LGSも11.7%まで上昇した。そのためこの区間でもBHIの傾斜掘りサービス契約に沿って$11,213のベアリングチャージが発生した。
3.第三次物理検層 (CBLのみGSC社、他はSch社)
(1) HRLA- GR:最初のRunの為、放射線源は使用せず
降下深度:2749.0mWL、降下中負荷なし
測定深度:2730.9-1406.5mWL、測定中負荷なし BHT:72.2℃@2727.02m(循環停止後、12:15)
(2) HRLA-TLD- GR:降下深度:2749.5mWL、降下中1618mにて降負荷あり(そのまま通過)測定深度:2741.9-1406.5mWL、測定中負荷なし BHT:74.4℃@2727.52(循環停止後、17:00)
(3) FMI-DSI-PPC-GR:降下深度:2746.5mWL、降下中負荷なし
測定深度:2745.5m-1407mWL、測定中2650mにて負荷あり(↑↓にて通過)
13-3/8”CSGスクレーパー降下、
同中強風の為天候待機 6:15(最大風速26m/sec以上の強風により風速計破損)
(4) CBL-VDL-GR-CCL:降下深度:1403.8mWL、降下中負荷なし
測 定 深 度 : 1401.7-820mWL(13-3/8”CSG 1st Stage CMTG) 1408-800m; 5~30mV (TOC:825m)
450.5-0mWL(13-3/8”CSG 2nd Stage CMTG)
450.5-0mWL; 30~45mV
4.9-5/8”CSG降下、セメンチング
(1) 物理検層後のワイパートリップは、12-1/4”Bit x F/S x 12-1/4”WS x P/S x 8”NMDC x P/S x 11-3/4”IB Stab x 8”DC⑤ x HM Jar x 8”DC② x 5”HWDP⑨ x 5”DPの編成で行い、ボトム上9mにて降負荷があり、↑↓で通過しなかった為、ボトムまで浚った。ワイパートリップ編成で調泥中、崩壊ザクは見受けられなかった。Hi-Visを10kL(130mコラム)スポットした。揚負荷はなかった。
(2) CSG降下は、SKEが行い、フィルアップツールを使用して補泥した。
(3) バットレスCSGを使用、スレッドロック管(Run#3と#4、Run#4と#5)を最大締付けトルク
(18,000ft-lb)まで締めてもトライアングルマークまで締まらず(20mm程度トライアングルマークまで残す)、パワートングで戻すこともできなくなったので、リグトングで戻した
( N-80 グレードだったので溶接できず) 。その後はBakerlok を使用せず締付けた
(9,000ft-lb)。
(4) CSG降下は逸泥・負荷等の問題無く降下した。 F/Shoe @2747m、ESC-H @1518.69m。
(5) CSG降下後、管動しながら循環調泥を行った。調泥中逸泥は無かった。 割水により泥水性状を比重:1.24SG、ファンネル粘性:57秒/qt、YV:19 lb/100ft2、Gel:5-20 lb/100ft2に調泥した。
(6) 1stステージは、1.35SGTuned Spacer 17KL送入、バイパスプラグ投下、シャットオフプラグセット、1.55SG低比重耐CO2リードスラリー26.7kL(Excess:41%)送入、1.90SGフルイドロス耐CO2テールスラリー15.4kL(Excess:39%)送入、シャットオフプラグを投下後、後行水を2bbl送り、泥水後押しをした。シャットオフプラグバンプ後、(ポンプ効率96.8%)、70kscまで昇圧後、脱圧力、フローバックが無いことを確認した。 シャットオフプラグがバンプする直前まで管動を実施した。セメンチング中の逸泥はなかった。
(7) ESC-Hを128ksc(予定Shear圧力:126ksc)で開け、循環した。循環中、計画の4000sktsに対して、3400stksで少量のスペーサーが一時的にリターンしてきた。循環・調泥後、腐食防止剤入り泥水を18kL送入した。
(8) 2ndステージは、1.35SG Tuned Spacer 18KL送入、ボトムプラグ投下、トッププラグセット、 1.50SG低比重シキソトロピックスラリー22.4kL(Excess:33%)、トッププラグ投下し、泥水後
押しをした。トッププラグバンプ後(ポンプ効率96.3%)80kscでESC閉のインジケーションがあり、110kscまで昇圧、フローバック無がないことを確認し、再度100kscまで加圧し圧力が保持することを確認した。セメンチング中の逸泥はなかった。
(9) 8-1/2”坑掘り止め後、CBLを実施し1st Stage CMTG(計画1st Stage:2747-1800m)についてはESC-H(1518m)までほとんどの区間5-20mVであり、1st Stage TOCと2nd Stageの垂れ下がりの判別が困難であった。2nd Stageについては5~30mVでTOCは873m(計画 2nd Stage:1518-870m)であった。
5.坑口作業
(1) BOPスタックをCSG Spool上から吊り上げ、TIX 9-5/8” Type “CHA”CSG Hangerをセットし、9-5/8”CSGの全重量133tonをスラックオフした。
(2) 9-5/8”CSG端面仕上げ、TIX Type “PO”パックオフAssyを取付けた。
(3) 13-5/8”-5M x 11”-5M TBG Spool (TIX Type “TS”)取付、加圧テスト270ksc、11”-5M x 11”-5M ドリリングスプール、11”-5M x 13-5/8”-5Mサブフランジ、を取付けた。
(4) 13-5/8-5M Cameron(U/D) & Hydril(GK)BOP、チョーク/キルライン等を取付けた。
(5) BOPテスト、デリベリーライン、チョークマニフォールドバルブの加圧テスト( 310ksc、 Hydrilは220ksc、ロータリーホース/TDSは280ksc)を実施し、ウェアブッシングをセットした。
(6) 櫓下No.2エンジンが異音を発生するので点検したところ、ジャイロールが破損しており、現場では修理できないことが判明し、櫓下No.2エンジンを使わず今後作業を続行することにした。
[4] 7”ライナーセットまで
1.セメント浚い・ELOT
(1) ポンプライナーは、5-1/2”ライナーのまま使用した。
(2) 8-1/2”坑浚い編成及び必要なDPスタンド(5”S-A)48スタンドを組立てた。全ての5”DP(Sグレード)にDPプロテクターを1スタンドに1個ずつ取りつけながら降管した。
(3) ESC-Hを浚った(110分)。同中櫓下No.4エンジンのNo.4シリンダー冷却水温度が上昇
(60℃)し、シリンダーヘッドを取り換えた。
(4) ESC浚い後、管内加圧テスト280kscを行なった(by Water, by CMTG Pump, ELOT時の記録の一部にするため)。
(5) セメント及びCSG Accessories浚い(セメント:7min/m Avg.、SOBA: 30分、F/C: 10分、F/S: 5分)。シュー上10m上までセメント浚いを行った後、管内加圧テスト280kscを行なった(by泥水, by CMTG Pump, ELOT時の記録の一部にするため)。F/S下は35cmのみを浚い、 SBT(シューボンドテスト)で280ksc加圧できるようにした。また、管内浚い中に比重を 1.24SGから1.30SGに上げ、8-1/2”坑掘進に備えた。
(6) 循環・調泥して、比重が1.30SGで均一であることを確認し、ジャンクアクションを行った。
(7) SBT実施。SBTの目的はセメントが効いていることを確認し、ELOTの際の不確実性を予め排除することであった。上述したようにこれまでに管内加圧テストを2回実施し、1回目は水で2回目は泥水で実施したが、泥水の場合フローメーターが作動しなかったので、 SBTは水で行うことにした。SBTでは、管内加圧テスト同様に280ksc保持することを期待したが、2130psi (149ksc)にてリークオフが確認された。これは等価泥水比重1.94SGに相当する。データの再現性を確認する為、再度SBTを実施したが同様の結果が得られた。 9-5/8”CSGセメンチングの健全性は保たれていると判断し、作業を進めることにした。
(8) 8-1/2”坑を2753mから2758mまで5m掘進し、再度ボトムアップを行い、比重が1.30SGで均一であることを確認した。
(9) ELOT(Extended Leak Off Test)を実施。1回目は地層の脱水状況を確認する目的でリー クオフを起こさないように280ps(1.40SG EMW)まで加圧し、圧力降下状況を30分観察した。2回目は地層をブレークダウンする目的で加圧したが、ポンプオペレーターにポンプレートを一定に保つことが伝わっておらず、圧力の上昇と共にポンプレートが低下して、適正に傾向を把握することが困難になったので、2130psi(1.94SG)でリークオフを確認し、 2180psiでポンプを止めた。3回目はブレークオフさせ、約3bblフラクチャーを進展させ、ポンプを止め、フラクチャークロージャー圧を観察した。4回目及び5回目は3回目のテストの再現性を確認する為行い、ほぼ同じ結果を得ることができた。
2.8-1/2”坑掘進
(1) コアリングは、タンデムコアを計画し、BHI社からサービスを受けた。
(2) シール層である振老層で2回、その後は滝ノ上層の岩相であれば引き続きNo.3を行い、以降はビット交換のタイミング(100~150m/bitと推定)或いは岩相の変化が現れたら適宜滝ノ上層で最大9回を計画していた。(詳細:特記事項)
(3) 8-1/2”坑掘進編成は、コンベンショナルな6-3/4”ODのモーター(Ultra XL)及びNaviTrak
Ⅱを使用し、AKOを0.8°にセット、モーター上のスタビは8-1/4”を使用した。滝ノ上層トップにターゲットは設定されていたので、傾斜・方位を修正する必要はなかったが、一旦坑跡が曲がりだすと弾みがついて大きなドッグレグになり、物理検層ツールやCSGの降下に問題ができることを懸念して、適宜ステアで掘削した。しかしながら3430m以深、付替え時に浚いが出始め、ステアリングを試みてもツールフェースが定まらなくなり、方位・傾斜コントロールが困難になった。更にMWDからスリップスティックが大きくなり、パラメーターを変えてもこれを抑えることができなくなった。よって、No.9コアリング以降はAKOを0°にして掘進を行ったところ、付替え時の浚いはなくなり、スリップスティックも減った。
(4) Jarは、National Oil Well Varco社の6-1/2”OD Griffith Hydraulic-Mechanical Jar を使用した。
(5) No.9BHAを組み立てMWDのシャローテストをした際にパルサーが感知できなく、UPUを取り換えたが、やはりパルサーが感知できなく、再度UPUを交換して、やっとパルスを感知
できるようになった。後日シンガポールにてUPU を調査したところ、SNT(Voltage Regulator Module)が故障していた。
(6) 泥水比重は1.30SGで8-1/2”坑掘進を始めたが、3057mから比重を上げ始めた。理由は掘進中のコネクションガス、揚降管中の少量のフロー、フローチェックでの少量のフロー
( 60-80L/Hr )、泥水のCa濃度の上昇があった為である。最終的には3346m までに 1.41SGまで泥水比重を上げた。
(7) 3430m以深、坑内状況が悪化し始めてから、脱水量をできるだけ下げ3cc以下になるようにした。また、潤滑性の向上と泥水性質安定を目的に、クリーンリューブは4.0%以上、テルクリーンは±1.0%を維持するようにした。
(8) 3430m以深、坑内状況が悪化し始めてから、崩壊ザクは見受けられなかったものの、 Hi-Visスイープ及び揚管時にバックリームを行った。Hi-Visの効果はほとんどなかったが、バックリームでは、たくさんのザクのリターンがあった。
(9) ビットは、振老層ではツースビット、滝ノ上層ではインサートビット(IADC: 417~517)を使用し、各ビット平均5~13min/mで掘進できた。インサートビットは最初は20万回を目安に揚管して摩耗状況を見ながらTotal Revolutionを増やしていった。BTが発生していた為、 WOBは9ton以下に抑えて掘削を行った。TD近くで49万回転使用したビットはコーンが落ちる寸前だったので、このエリアでの8-1/2”インサートビットの目安は45万回転と考えられる。
(10) ドリルパイプのウォッシュアウトが2回続けて起こった為、DPの一部入替え、DPの位置替え、DPプロテクターの増取付を行った。(詳細:特記事項)
(11) TD(3700m)到達後、ショートトリップを実施し、検尺官立会の下、検尺(検尺深度: 3700.73m)しながら揚管して第四次物理検層に移行した。
3.第四次物理検層(RCBLのみGSC社、他はSch社)
(1) FMI-DSI-PPC-GR:降下深度:3700mDD(深度未補正)、降下中2675m, 2784m, 2858mに
て負荷あり(↑↓にて通過)
測定深度:3700.00-2747.5mDL、測定中負荷なし BHT:94℃@3669.0m(循環停止後、20:00)
(2) HRLA-MCFL-TLD-CNL-PPC-GR:降下深度:3703.00mWL、降下中3270m, 3655mにて
負荷あり(↑↓にて通過)
測定深度: 3695.45-2745.00mWL 、測定中3636m, 3598m, 3583m, 3515m, 3252m, 2850m
にて負荷あり(↑↓にて通過) BHT:95.6℃@3674.28m(循環停止後、27:30)
(3) PPC-CMR-ECS-PPC-GR:降下深度:3702.2mWL
測定深度:3699.01m-2753.7mWL、メインログ取得後、リピートセクション取得のため再度降下するもCSG
Shoe下で降下ならず、リピートセクション取得断念
BHT:104.4℃@3700m(循環停止後、45:30)
ワイパートリップ、↓負荷3670m, 3682m(そのまま通過)、3694m(ポンプダウンでも降がらず、浚い)
(4) XPT-GR:降下深度:3150mWL、降下中負荷なし
25ポイント測定、2760mにて負荷あり(↑↓にて通過) BHT:88.9℃@3459.25m(循環停止後、13:30)
(5) MSCT-GR:降下深度:3135mWL、降下中負荷なし
コアリング 15ポイント 内14個回収 3200~3135mでGR測定中ところどころで負荷あり、坑内状況悪いため3135m以浅でコアリング実施 BHT:86.7℃@3122.0m(循環停止後、24:15)
9-5/8”CSGスクレーパー降下
(6) RCBL-VDL-GR-CCL:降下深度:2740mDD、降下中負荷なし
1st Stage CMTG(計画1st Stage:2747-1800m):ESC-H(1518m)までほとんどの区間5-20mV
1st Stage TOCと2nd Stageの垂れ下がりの判別困難
2nd Stage:5~30mV、TOC1290m(計画2nd Stage:1518-870m)
4.7”ライナ-降下
(1) 物理検層後のワイパートリップは、8-1/2”Bit x F/S x 8-1/2”WS x P/S x 8”NMDC x P/S x 8-1/2”WSb x 6-1/2”DC⑤ x 5”HWDP③x HM Jar x 5”HWDP⑭ x 5”DPの編成で行い、 3300m以深に負荷あり。
(2) CSG降下は、Franksのサービスを受け、締付けはトルクターンを使用した。(詳細:特記事項)
(3) 降下時点では、L/C以深を浚う計画ではなかったので、スレッドロックは使用しなかった。
(4) CSG降下は逸泥・負荷等の問題無く降下した。埋没もなかった。 Shoe @3700m
(5) CSG降下後、TDSと接続し管動しながら循環・調泥を行った。
(6) セメンチングは、1.00SGケミカルウォッシュ(Tel-DD 5%溶液)3.2kL送入、1.65SGTuned Spacer 14.5KL送入、1.90SGフルイドロス耐CO2テールスラリー26.9kL(Excess:99%)送入、ポンプダウンプラグを投下後、後行水を2bbl送り、泥水後押しをした。ポンプダウンプラグバンプ後、(ポンプ効率98%)、205kscまで昇圧(予定シア圧:150ksc)後、内圧を保持したまま23tonスラックオフしてライナーハンガーセットを確認した。脱圧力、5”DP重量+5tonピックアップし、ストリングを右に20回してライナーハンガーをリリースした。ライナートップにて正循を行い、スペーサー及びセメントのリターンを確認した。
(7) ポンプダウンプラグがバンプする直前まで管動を実施した。セメンチング中の逸泥はなかった。
(8) TOLは2638.85mになり、7”ライナーと9-5/8”CSGのオーバーラップは、108mとなった。
(9) 不要5”(G管)の一本倒し、BOP加圧テスト、8-1/2”ビットでのTOLの確認、6”ビットによるドリラブルパックオフのドリルアウト、7” & 9-5/8”CSGスクレーピングを行った。
5.第四a次物理検層
(1) RCBL-VDL-GR
ライナーセメンチング後、3 日20 時間後に第五次物理検層として、GSC社により RCBL-VDL-GRを測定した。
加圧RCBLができるよう最初からライザーを通して測定器を降下
最初のRCBLでは、降下深度:3642m、測定区間:3638.0m-2643.1mWL、20-40mV
加圧RCBL(70ksc)では、測定区間:3638.0m-2643.1mWL、5-30mVでVDLも大幅に改善
(2) 管内加圧テスト210ksc
(3) VSP-GR-CCL
測定区間:3625m-850m 25m interval/112level 850m-300m 100m interval/6level
[5] 圧入テスト
✓ 圧入テストは計5回実施した。その内3回は滝ノ上層で、2回は萌別層に対して行った。元々滝ノ上層に対して1回の圧入テストの計画だったが、どこに圧入されているか明確にする為、滝ノ上層内を上部と下部に分け、下部をテストした後コミングルにて上部のテストを行うことになった。まず、1.40SG(坑内平均)NaCL/NaBrブラインに入替え下層にパーフォレーションを行いNo.1圧入テスト後、上部滝ノ上層にパーフォレーションをしている最中にフローが発生し、キルウェルが必要となった。元より余りNaB
rのバックアップを少なめに用意していたこともあり、ブラインではキルウェルを続行することができなくなり、泥水に入れ替えることが決定された。泥水入替前にフォーメーションダメージが無い状態での圧入性を確認すべく、簡易圧入テストをビット編成のまま行い、泥水に入替え、パーフォレーションを行いNo.2圧入テストを行った。簡易圧入テストを含めると滝ノ上層で3回の圧入テストをしたことになる。
✓ 滝ノ上層への圧入性が思わしくなかった為、急遽萌別層に対しても圧入テスト(No.3圧入テスト)を行うことになった。ブリッジプラグを7”CSG内にセットし、1.10SG(坑内) NaCLブラインに入替え、萌別層にパーフォレーションを行いNo.3圧入テストを行ったが、パーフォレーションを増やせば、萌別層全体に対して圧入レートが上がるか実証する為に萌別層に増パーフォレーションを行い、再度圧入テストを行うこととした。この増パーフォレーション後の圧入テストをNo.3a圧入テストとした。
[6] 仮廃坑
(1) ダイバーター編成を1240mまで降下し、1.10SG(坑内) NaCLブラインを1.16SG KCLリグネートNC泥水に入替えた。
(2) 1410mまで揚管し、プラグバックセメントの台座として1.60SGベントナイト泥水(F.Vis 300
↑秒/qt)を9kL(235mコラム)スポットし、1220mまで揚管し、循環しHi-Visを排出してから、クラス”G”セメントスラリーを7.4kL(200mコラム)スポットした。これによって萌別層にパー フォレーションをした区間(1077m-1217m)がセメントによってカバーされるようにした。
(3) 不要DP HWDP DCを一本倒しし、プラグバックセメンチングから20時間後、加圧テスト 30kscを行い保持するのを確認し、更にTOCを確認した。TOCは1021m(w/3ton)であった。
(4) 残りのDPを倒管し、3-1/2”DP(S-B)をオープンエンドにて30本降下し(272.58mDD)、チュービングハンガー(TIX 11” x 3-1/2”Vam Top SCL-1)をセットした。チュービングハンガーの上下のコネクションは3-1/2”Vam Top BxBなので3-1/2”DPキルストリングス及び 3-1/2”DP吊管にはXOを使用した。
(5) BOPをニップルダウンし、11” x 3-1/8”-5MTBG Head Adapter x 3-1/8”-5Mゲートバルブ x 3-1/8” x 2-1/16”-5Mサブフランジ x 2-1/16”-5M x Fig1502アダプターフランジを取付け、フランジ部加圧テスト280kscを行った。
(6) TDS をリグダウンし、2011 年 2 月 21 日 18:00 に作業を終了した。
Bit
Record
Well Name Tomakomai CCS-1
BIT | Nozzle | DR/HO RM/DO WT/CR | Depth | Meter -age | Hour | Total Rev. | Ave. ROP | WOB | RPM | Torque kg-m | Lithology etc. | Formation Name | Cutting Structure | B | G | Remarks | |||||||||||||||
Run No. | Size | Name | IADC Code | MFR. | S/N | 1/32 | TFA | In | Out | Other Dull | Reason Pulled | ||||||||||||||||||||
(in) | 1 | 2 | 3 | 4 | in2 | m | m | m | Hr | kRev | min/m | ton | PDM | TDS | I | O | D | L | /8 | /16 | |||||||||||
1 | 26 | S-ZC | 124 | TIX | 72822-T | 24 | 24 | 24 | 20 | 1.63 | DR | 0 | 52 | 52 | 1.5 | 5.3 | 1.7 | 0.1-6 | 37-78 | 154-1155 | Pc,Sd,SltShl | 0 | 0 | NO | A | E1 | I | NO | BHA | ||
2 | 17.5 | MS-XC | 216 | TIX | 69705-T | 24 | 24 | 24 | 20 | 1.63 | DR | 52 | 202 | 150 | 6.3 | 22.8 | 2.5 | 1-5 | 60-100 | 400-1500 | Grv,Sd, Pc, Slty-Md, Shl | 第4系 | 0 | 0 | NO | A | E1 | I | NO | TD | |
RR1a | 26 | S-ZC | 124 | TIX | 72822-T | 24 | 24 | 24 | 20 | 1.63 | HO | (52) | (202.0) | 150 | 6.3 | 15.9 | 2.5 | 1-5 | 45-65 | 150-1000 | 第4系 | 1 | 1 | WT | A | E1 | I | NO | TD | ||
3 | 17.5 | GS03BVCPS | 415 | SII | PM7887 | 24 | 24 | 24 | 20 | 1.63 | DR | 202 | 863 | 661 | 46.6 | 203.3 | 4.2 | 0-8 | 140 | 60 | 208-1906 | Grv,Sd, Pc, Slty-Md, Shl | 第4系、鵡川 | 1 | 1 | WT | A | E1 | I | NO | BHA |
RR3a | 17.5 | GS03BVCPS | 415 | SII | PM7887 | 24 | 24 | 24 | 20 | 1.63 | DR | 863 | 1412 | 549 | 24.1 | 231 | 2.6 | 0-14 | 140 | 60 | 0-2148 | Grv,Sd, Pc, Slty-Md, Shl, Sdy-Sltst | 萌別・荷菜 | 1 | 1 | WT | A | E3 | I | NO | TD |
RR2a | 17.5 | MS-XC | 216 | TIX | 69705-T | 24 | 24 | 24 | 20 | 1.63 | WT | 0 | 0 | NO | A | E5 | I | NO | TD | ||||||||||||
4 | 12.25 | MS-X | 216 | TIX | 71769-T | 20 | 20 | 20 | 0.92 | DO | (1329) | (1412) | (83) | 13.1 | 9.5 | 3-8 | 40-70 | 700-1100 | 0 | 0 | NO | A | E5 | I | NO | TD | |||||
DR | 1412 | 1417 | 5 | 0.9 | 53.1 | 10.8 | 5-7 | 50 | 950-1300 | Sd,sdy-Sltst | 荷菜 | 1 | 1 | WT | A | E1 | I | NO | BHA | ||||||||||||
5 | 12.25 | S519VHBPX | S123 | SII | JD9874 | 13 x 9 | 1.17 | DR | 1417 | 1596 | 179 | 4.0 | 48.2 | 1.4 | 1-5 | 145 | 60 | 900-1750 | Sd,sdy-Sltst | 荷菜 | 0 | 0 | NO | A | X | I | NO | DMF | |||
RR5a | 12.25 | S519VHBPX | S123 | SII | JD9874 | 13 x 9 | 1.17 | DR | 1596 | 2753 | 1157 | 43.6 | 546.3 | 2.3 | 1-13 | 150-156 | 60-70 | 1100-2700 | Mst | 平取・軽舞、振老 | 1 | 1 | WT | A | X | I | NO | TD | |||
RR4a | 12.25 | MS-X | 216 | TIX | 71769-T | 20 | 20 | 20 | 0.92 | SC | 1 | 1 | WT | A | E1 | I | NO | TD | |||||||||||||
RR4b | 12.25 | MS-X | 216 | TIX | 71769-T | 20 | 20 | 20 | 0.92 | WT | (2743) | (2753) | (10) | 0.3 | 1-3 | 30 | 0-1930 | 1 | 1 | WT | A | E1 | I | NO | TD | ||||||
6 | 8.5 | FDGH | 137 | SII | PM9006 | 20 | 20 | 20 | 0.92 | DO | (2658) | (2753) | (95) | 10.4 | 38.5 | 0-10 | 60-70 | 1000-2300 | |||||||||||||
DR | 2753 | 2775 | 22 | 8.0 | 71.9 | 21.8 | 0-10 | 60 | 981-2357 | Mst | 振老 | 1 | 1 | WT | A | E1 | I | NO | CP | ||||||||||||
7 | 8.5 | ARC-425 | M354 | HCC | 7209793 | 0.74 | CR | 2775 | 2783 | 8 | 11.7 | 46.5 | 87.8 | 1-9 | 55-70 | 1373-2547 | Mst | 振老 | 1 | 1 | WT | A | X | I | PN*4,CT*1 | PR | |||||
8 | 8.5 | BHC-406Z | M333 | HCC | 7113286 | 0.75 | CR | 2783 | 2791 | 8 | 19.7 | 90.7 | 147.8 | 1-5 | 60-83 | 1650-2300 | Mst | 振老 | 0 | 1 | CT*1 | S | X | I | NO | PR | |||||
9 | 8.5 | MXL-1 | 117 | HCC | 6076493 | 18 | 18 | 18 | 14 | 0.87 | DR | 2791 | 2829.6 | 39 | 5.8 | 82 | 9.0 | 1-10 | 155-165 | 60-70 | 1650-2300 | Tf, Mst | 振老 | 1 | 1 | WT | A | E1 | I | NO | CP |
10 | 8.5 | BHC-409Z | M433 | HCC | 7212161 | 1.08 | CR | 2829.6 | 2846.1 | 17 | 28.3 | 154.6 | 102.9 | 1-7 | 60-100 | 1300-2350 | Tf | 滝の上(T1) | 0 | 0 | PN*9 | A | X | I | NO | PR | |||||
11c | 8.5 | CB403 | M813 | S-DBS | 7980562 | 0.60 | CR | 2846.1 | 2864.5 | 18.4 | 19.3 | 100.8 | 62.9 | 1-7 | 60-90 | 1200-2100 | Tf | 滝の上(T1) | 2 | 3 | WT | A | X | I | NO | BHA | |||||
12 | 8.5 | MXL-03DX | 417 | HCC | 5187294 | 16 | 16 | 16 | 0.59 | DR | 2864.5 | 3021 | 156.5 | 13.7 | 183 | 5.3 | 1-11 | 170 | 60 | 1600-2200 | Ba, An, Tf, sdy-Tf | 滝の上(T1) | 1 | 1 | LT*8 | M | E1 | I | WT | CP | |
RR11d | 8.5 | CB403 | M813 | S-DBS | 7980562 | 0.60 | CR | 3021 | 3039 | 18 | 15.1 | 76.3 | 50.3 | 1-9 | 60-90 | 1300-2650 | Ba, An, Tf, sdy-Tf | 滝の上(T1) | 2 | 3 | WT | A | X | I | NO | CP | |||||
RR11e | 8.5 | CB403 | M813 | S-DBS | 7980562 | 0.60 | CR | 3039 | 3057 | 18 | 17.7 | 94.5 | 59.0 | 1-9 | 60-100 | 1300-2650 | an-Tf, lapi-Tf, sdy-Tf | 滝の上(T1) | 2 | 3 | WT | A | X | I | NO | BHA | |||||
13 | 8.5 | GF08BVPS | 437 | SII | PR3525 | 20 | 20 | 20 | 0.92 | DR | 3057 | 3183 | 126 | 18.4 | 255.4 | 8.8 | 1-9 | 171 | 60-80 | 1100-2200 | An, Tf, sdy-Tf | 滝の上(T1) | 2 | 1 | BT*4 | M | E1 | I | WT, JD | CP | |
RR11f | 8.5 | CB403 | M813 | S-DBS | 7980562 | 0.60 | CR | 3183 | 3201 | 18 | 16.9 | 96.9 | 56.3 | 1-9 | 60-100 | 1200-2300 | An, Tf, Mst, sdy-Tf, lapi-Tf | 滝の上(T1) | 2 | 4 | WT | A | X | I | NO | BHA | |||||
14 | 8.5 | MXL-09DX | 437 | HCC | 5187166 | 20 | 20 | 20 | 0.92 | DR | 3201 | 3346 | 145 | 23.5 | 330.9 | 9.7 | 3-8 | 175 | 60-90 | 1200-2300 | An, Tf, Mst, sdy-Tf | 滝の上(T1) | 1 | 1 | ER | M | E2 | I | WT | CP | |
15i | 8.5 | C-201 | D6X5 | HCC | 1401874 | 0.60 | CR | 3346 | 3364 | 18 | 19.0 | 99.21 | 63.4 | 1-9 | 60-100 | 1200-2450 | Ba, An, Tf, Mst, sdy-Tf | 滝の上(T1) | 1 | 1 | WT | A | X | I | NO | BHA | |||||
16 | 8.5 | GF15ODPS | 447X | SII | PR3706 | 20 | 20 | 20 | 0.92 | DR | 3364 | 3508 | 144 | 26.9 | 403.71 | 11.2 | 7-8 | 173 | 60-80 | 1200-2500 | Ba, An, Tf, Mst, sdy-Tf | 滝の上(T1) | 1 | 1 | WT | A | E3 | I | TR | CP | |
RR15j | 8.5 | C-201 | D6X5 | HCC | 1401874 | 0.60 | CR | 3508 | 3517 | 9 | 17.0 | 85.9 | 113.3 | 1-9 | 60-95 | 1200-2300 | sdy-Tf, lapi-Tf | 滝の上(T1) | 1 | 1 | WT | A | X | I | NO | BHA | |||||
17 | 8.5 | GF15ODPS | 447X | SII | PR3707 | 20 | 20 | 20 | 0.92 | DR | 3517 | 3670 | 153 | 32.7 | 490.3 | 12.8 | 7-9 | 173 | 60-80 | 1200-2300 | Ba, An, Tf, sdy-Tf | 滝の上(T1) | 5 | 2 | BT*20, SD | M | F8 | I | WT, JD | HR | |
18 | 8.5 | GF20ODPS | 517X | SII | PR3606 | 20 | 20 | 20 | 0.92 | DR | 3670 | 3700 | 30 | 6.9 | 103.1 | 13.8 | 7-10 | 170 | 80 | 1200-2200 | Ba, An, Tf, sdy-Tf | 滝の上(T1) | 1 | 1 | WT | A | E1 | I | TR | TD | |
RR18a | 8.5 | GF20ODPS | 517X | SII | PR3606 | 20 | 20 | 20 | 0.92 | WT | (3694) | (3700) | (6) | 0.3 | 3.0 | 0-2 | 50 | 1400-2300 | 1 | 1 | WT | A | E1 | I | TR | TD | |||||
RR18b | 8.5 | GF20ODPS | 517X | SII | PR3606 | 20 | 20 | 20 | 0.92 | Scraping | 1 | 1 | WT | A | E1 | I | TR | TD | |||||||||||||
RR18c | 8.5 | GF20ODPS | 517X | SII | PR3606 | 20 | 20 | 20 | 0.92 | WT | 2 | 2 | JD | N | E1 | I | BT*2, CT*14 | TD | |||||||||||||
RR9a | 8.5 | MXL-1 | 117 | HCC | 6076493 | 18 | 18 | 18 | 14 | 0.92 | WT | 1 | 1 | WT | A | E1 | I | NO | BHA | ||||||||||||
19 | 6.0 | MS-X | 216 | TIX | 70739-T | Open | Open | Open | 1.02 | DO | (2642) | (2643) | (0) | (1.2) | 4.6 | 218.2 | 3-7 | 60-70 | 1200-1500 | 1 | 1 | WT | A | E1 | I | NO | TD | ||||
RR19a | 6.0 | MS-X | 216 | TIX | 70739-T | Open | Open | Open | 1.02 | Scraping | 1 | 1 | WT | A | E1 | I | NO | TD | |||||||||||||
20 | 6.0 | XR+PS | 117 | SII | MZ6522 | Open | Open | Open | 2.07 | DO | (3639) | (3700) | (61) | (7.6) | 20.6 | 7.5 | 2-8 | 40-50 | 1300-1600 | 5 | 1 | BT*8 | M | E2 | I | WT | TD | ||||
RR19b | 6.0 | MS-X | 216 | TIX | 70739-T | Open | Open | Open | 1.02 | 1 | 1 | WT | A | E1 | I | NO | TD |
51
※DR:Drilling,HO:Hole Opening,RM:Reaming,DO:Drill Out,WT:Wiper Trip,CR:Coring,SC:Scraping
PDM spec.
#1 9-1/2" M1XL,5:6 Lobes
Displace:Rev/min = 0.16 rev./GPM,0.04 rev./LPM
#2 9-1/2" M1XL,5:6 Lobes Displace:Rev/min = 0.16 rev./GPM,0.04 rev./LPM |
#3 8" M1XP-LS,5:6 Lobes Displace:Rev/min = 0.19 rev./GPM,0.05 rev./LPM |
#4 8" M1XP,5:6 Lobes Displace:Rev/min = 0.22 rev./GPM,0.06 rev./LPM |
#5 8" M1XP,5:6 Lobes Displace:Rev/min = 0.22 rev./GPM,0.06 rev./LPM |
Well Name : Tomakomai CCS-1 | Rig Cost (1000¥/HR) | 230.0 | ||||||||||||||||||||||||||||
BIT | Nozzle | DR/HO RM/DO WT/CR | Depth | Meter -age | Hour | Total Rev. | Ave. ROP | Trip Time | Bit Cost | Cost/m | Pump Rate | Pump Press. | Mud Wt. | Hole Size | Pipe OD | Ann. Vel | Jet Vel. | Press. @ Bit | @Bit/ @Pump | HSI | ||||||||||
Run No. | Size | Name | TYPE | /32" | TFA | In | Out | 1,000¥ /m | DP | DC | DP | DC | ||||||||||||||||||
(in) | 1 | 2 | 3 | 4 | in2 | m | m | m | hrs | kRev | min/m | hrs | 1,000¥ | LPM | ksc | SG | in | in | in | m/min | m/min | m/s | ksc | % | ||||||
1 | 26 | S-ZC | RB | 24 | 24 | 24 | 20 | 1.63 | DR | 0 | 52 | 52 | 1.50 | 5.3 | 1.7 | 5.50 | 1914 | 67.8 | 3,780 | 100 | 1.12 | 26 | 5 | 9.625 | 11.5 | 12.8 | 59.9 | 22.7 | 22.7 | 0.35 |
2 | 17.5 | MS-XC | RB | 24 | 24 | 24 | 20 | 1.63 | DR | 52 | 202 | 150 | 6.30 | 22.8 | 2.5 | 6.75 | 1464 | 29.8 | 3,662 | 90 | 1.13 | 26 | 5 | 9.625 | 11.1 | 12.4 | 58.0 | 21.5 | 23.9 | 0.32 |
RR1a | 26 | S-ZC | RB | 24 | 24 | 24 | 20 | 1.63 | HO | (52) | (202.0) | (150.0) | 6.30 | 15.9 | 2.5 | 6.75 | 1914 | 32.8 | 3,662 | 90 | 1.13 | 18 | 5 | 9.625 | 25.7 | 33.8 | 58.0 | 21.5 | 23.9 | 0.72 |
3 | 17.5 | GS03BVCPS | RB | 24 | 24 | 24 | 20 | 1.63 | DR | 202 | 863 | 661 | 46.60 | 203.3 | 4.2 | 13.00 | 3991 | 26.8 | 3,400 | 132 | 1.13 | 17.5 | 5 | 9.625 | 23.9 | 31.4 | 53.9 | 18.5 | 14.0 | 0.57 |
RR3a | 17.5 | GS03BVCPS | RB | 24 | 24 | 24 | 20 | 1.63 | DR | 863 | 1412 | 549 | 24.10 | 231 | 2.6 | 15.75 | 3991 | 24.0 | 3,400 | 200 | 1.13 | 17.5 | 5 | 9.625 | 23.9 | 31.4 | 53.9 | 18.5 | 9.3 | 0.57 |
RR2a | 17.5 | MS-XC | RB | 24 | 24 | 24 | 20 | 1.63 | WT | 14.00 | 1464 | 4,158 | 185 | 1.11 | 17.5 | 5 | 9.625 | 29.2 | 38.4 | 65.9 | 27.2 | 14.7 | 1.03 | |||||||
4 | 12.25 | MS-X | RB | 20 | 20 | 20 | 0 | 0.92 | DO | (1329) | (1412.0) | (83.0) | 13.10 | 0 | 9.5 | 430 | 41.5 | 2,436 | 88 | 1.10 | 12.25 | 5 | 8 | 38.4 | 55.9 | 68.4 | 29.0 | 33.0 | 1.32 | |
0.92 | DR | 1412 | 1417 | 5 | 0.90 | 53.1 | 10.8 | 17.50 | 430 | 932.4 | 2,436 | 88 | 1.10 | 12.25 | 5 | 8 | 38.4 | 55.9 | 68.4 | 29.0 | 33.0 | 1.32 | ||||||||
5 | 12.25 | S519VHBPX | PDC | 13 x 9 | 1.17 | DR | 1417 | 1596 | 179 | 4.04 | 48.2 | 1.4 | 13.25 | 5707 | 54.1 | 2,492 | 160 | 1.12 | 12.25 | 5 | 9.625 | 39.3 | 85.6 | 55.0 | 19.1 | 12.0 | 0.89 | |||
RR5a | 12.25 | S519VHBPX | PDC | 13 x 9 | 1.17 | DR | 1596 | 2753 | (1157.0) | 43.60 | 546.3 | 2.3 | 12.50 | 5707 | 16.1 | 2,606 | 190 | 1.24 | 12.25 | 5 | 9.625 | 41.1 | 89.6 | 57.5 | 23.2 | 12.2 | 1.12 | |||
RR4a | 12.25 | MS-X | RB | 20 | 20 | 20 | 0 | 0.92 | SC | 8.25 | 430 | 2,719 | 95 | 1.24 | 12.62 | 5 | 8 | 40.0 | 56.4 | 60.0 | 25.2 | 26.5 | 1.20 | |||||||
RR4b | 12.25 | MS-X | RB | 20 | 20 | 20 | 0 | 0.92 | WT | 17.00 | 430 | 2,719 | 193 | 1.24 | 12.25 | 5 | 8 | 42.9 | 62.4 | 76.3 | 40.8 | 21.1 | 2.06 | |||||||
6 | 8.50 | FDGH | RB | 20 | 20 | 20 | 0 | 0.92 | DO | (2658) | (2753) | (95.0) | 10.40 | 38.5 | 0.0 | 1048 | 1,926 | 80 | 1.30 | 8.5 | 5 | 6.5 | 80.4 | 126.7 | 54.1 | 21.5 | 26.8 | 1.60 | ||
6 | 8.50 | FDGH | RB | 20 | 20 | 20 | 0 | 0.92 | DR | 2753 | 2775 | 22 | 8.00 | 71.9 | 21.8 | 15.25 | 1048 | 290.7 | 1,926 | 130 | 1.30 | 8.5 | 5 | 6.5 | 80.4 | 126.7 | 54.1 | 21.5 | 16.5 | 1.60 |
7 | 8.50 | ARC-425 | PDC | 0.74 | CR | 2775 | 2783 | 8 | 11.70 | 46.5 | 87.8 | 26.25 | 3820 | 1568.5 | 759 | 44 | 1.30 | 8.5 | 5 | 6.5 | 31.7 | 49.9 | 26.5 | 5.1 | 11.7 | 0.15 | ||||
8 | 8.50 | BHC-406Z | PDC | 0.75 | CR | 2783 | 2791 | 8 | 19.70 | 90.7 | 147.8 | 20.00 | 3218 | 1543.6 | 759 | 42 | 1.30 | 8.5 | 5 | 6.5 | 31.7 | 49.9 | 26.1 | 5.0 | 11.9 | 0.15 | ||||
9 | 8.50 | MXL-1 | RB | 18 | 18 | 18 | 14 | 0.87 | DR | 2791 | 2829.6 | 38.6 | 5.80 | 82 | 9.0 | 24.00 | 1002 | 203.5 | 1,926 | 180 | 1.30 | 8.5 | 5 | 6.5 | 80.4 | 126.7 | 57.2 | 24.0 | 13.3 | 1.79 |
10 | 8.50 | BHC-409Z | PDC | 1.08 | CR | 2829.6 | 2846.1 | 16.5 | 28.30 | 154.6 | 102.9 | 17.50 | 3820 | 869.9 | 1,133 | 60 | 1.30 | 8.5 | 5 | 6.5 | 47.3 | 74.5 | 27.1 | 5.4 | 9.0 | 0.24 | ||||
11c | 8.50 | CB403 | Diamond | 0.60 | CR | 2846.1 | 2864.5 | 18.4 | 19.30 | 100.8 | 62.9 | 18.50 | 472.5 | 1,133 | 85 | 1.30 | 8.5 | 5 | 6.5 | 47.3 | 74.5 | 48.8 | 17.5 | 20.5 | 0.76 | |||||
12 | 8.50 | MXL-03DX | RB | 16 | 16 | 16 | 0 | 0.59 | DR | 2864.5 | 3021 | 156.5 | 13.70 | 183 | 5.3 | 18.00 | 1948 | 59.0 | 1,903 | 215 | 1.30 | 8.5 | 5 | 6.5 | 79.5 | 125.2 | 83.3 | 50.9 | 23.7 | 3.75 |
RR11d | 8.50 | CB403 | Diamond | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.60 | CR | 3021 | 3039 | 18 | 15.10 | 76.3 | 50.3 | 19.75 | 445.3 | 1,133 | 84 | 1.30 | 8.5 | 5 | 6.5 | 47.3 | 74.5 | 48.8 | 17.5 | 20.8 | 0.76 | |
RR11e | 8.50 | CB403 | Diamond | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.60 | CR | 3039 | 3057 | 18 | 17.70 | 94.5 | 59.0 | 19.00 | 468.9 | 918 | 84 | 1.30 | 8.5 | 5 | 6.5 | 38.3 | 60.4 | 39.5 | 11.5 | 13.6 | 0.41 | |
13 | 8.50 | GF08BVPS | RB | 20 | 20 | 20 | 0 | 0.92 | DR | 3057 | 3183 | 126 | 18.40 | 255.4 | 8.8 | 15.75 | 1261 | 72.3 | 1,824 | 190 | 1.35 | 8.5 | 5 | 6.5 | 76.2 | 120.0 | 51.2 | 20.0 | 10.5 | 1.41 |
RR11f | 8.50 | CB403 | Diamond | 0.60 | CR | 3183 | 3201 | 18 | 16.90 | 96.9 | 56.3 | 20.75 | 481.1 | 918 | 60 | 1.38 | 8.5 | 5 | 6.5 | 38.3 | 60.4 | 39.5 | 12.2 | 20.3 | 0.43 | |||||
14 | 8.50 | MXL-09DX | RB | 20 | 20 | 20 | 0 | 0.92 | DR | 3201 | 3346 | 145 | 23.50 | 330.9 | 9.7 | 17.25 | 1948 | 78.1 | 1,949 | 210 | 1.40 | 8.5 | 5 | 6.5 | 81.4 | 128.2 | 54.7 | 23.7 | 11.3 | 1.78 |
15i | 8.50 | C-201 | Diamond | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.60 | CR | 3346 | 3364 | 18 | 19.03 | 99.21 | 63.4 | 20.50 | 670 | 542.3 | 918 | 89 | 1.40 | 8.5 | 5 | 6.5 | 38.3 | 60.4 | 39.5 | 12.3 | 13.9 | 0.44 |
16 | 8.50 | GF15ODPS | RB | 20 | 20 | 20 | 0 | 0.92 | DR | 3364 | 3508 | 144 | 26.86 | 403.71 | 11.2 | 18.75 | 1615 | 84.1 | 1,926 | 216 | 1.40 | 8.5 | 5 | 6.5 | 80.4 | 126.7 | 54.1 | 23.1 | 10.7 | 1.72 |
RR15j | 8.50 | C-201 | Diamond | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.60 | CR | 3508 | 3517 | 9 | 17.00 | 85.9 | 113.3 | 28.25 | 1948 | 1372.8 | 940 | 82 | 1.40 | 8.5 | 5 | 6.5 | 39.3 | 61.8 | 40.5 | 12.9 | 15.8 | 0.47 |
17 | 8.50 | GF15ODPS | RB | 20 | 20 | 20 | 0 | 0.92 | DR | 3517 | 3670 | 153 | 32.66 | 490.3 | 12.8 | 21.50 | 1615 | 92.0 | 1,926 | 215 | 1.41 | 8.5 | 5 | 6.5 | 80.4 | 126.7 | 54.1 | 23.3 | 10.8 | 1.73 |
18 | 8.50 | GF20ODPS | RB | 20 | 20 | 20 | 0 | 0.92 | DR | 3670 | 3700 | 30 | 6.90 | 103.1 | 13.8 | 20.75 | 1615 | 265.8 | 1,926 | 220 | 1.40 | 8.5 | 5 | 6.5 | 80.4 | 126.7 | 54.1 | 23.1 | 10.5 | 1.72 |
RR18a | 8.50 | GF20ODPS | RB | 20 | 20 | 20 | 0 | 0.92 | WT | (3694) | (3700) | -6 | 0.30 | 0 | 3.0 | 16.75 | 2,039 | 213 | 1.40 | 8.5 | 5 | 6.5 | 85.2 | 134.1 | 57.3 | 25.9 | 12.2 | 2.04 | ||
RR18b | 8.50 | GF20ODPS | RB | 20 | 20 | 20 | 0 | 0.92 | Scraping | 0 | 0 | 0 | 0.00 | 0 | 0.0 | 11.75 | 2,039 | 178 | 1.40 | 8.5 | 5 | 6.5 | 85.2 | 134.1 | 57.3 | 25.9 | 14.5 | 2.04 | ||
RR18c | 8.50 | GF20ODPS | RB | 20 | 20 | 20 | 0 | 0.92 | WT | 0 | 0 | 0 | 0.00 | 0 | 0.0 | 16.50 | 2,039 | 178 | 1.40 | 8.5 | 5 | 6.5 | 85.2 | 134.1 | 57.3 | 25.9 | 14.5 | 2.04 | ||
RR9a | 8.50 | MXL-1 | RB | 18 | 18 | 18 | 14 | 0.92 | WT | 0 | 0 | 0 | 0.00 | 0 | 0.0 | 11.50 | 2,039 | 170 | 1.40 | 8.5 | 5 | 6.5 | 85.2 | 134.1 | 57.3 | 25.9 | 15.2 | 2.04 | ||
19 | 6.00 | MS-X | RB | Open | Open | Open | 0 | 1.02 | DO | 2642.23 | 2642.56 | 0.33 | 1.20 | 4.6 | 218.2 | 30.25 | 25 | 21996.7 | 1,269 | 195 | 1.40 | 8.5 | 3.5 | 4.75 | 41.7 | 50.4 | 32.3 | 8.2 | 4.2 | 0.40 |
RR19a | 6.00 | MS-X | Open | Open | Open | 0 | 1.02 | Scraping | 0 | 0 | 0 | 0.00 | 0 | 0.0 | 14.00 | 1,269 | 185 | 1.40 | 8.5 | 3.5 | 4.75 | 41.7 | 50.4 | 32.3 | 8.2 | 4.5 | 0.40 | |||
20 | 6.00 | XR+PS | Open | Open | Open | 0 | 2.07 | DO | 3639 | 3700 | 61 | 7.60 | 20.6 | 7.5 | 12.75 | 908 | 91.6 | 1,337 | 205 | 1.43 | 8.5 | 3.5 | 4.75 | 44.0 | 53.1 | 16.7 | 2.2 | 1.1 | 0.12 | |
RR19b | 6.00 | MS-X | Open | Open | Open | 0 | 1.02 | WT | 0 | 0 | 0 | 0.00 | 0 | 0.0 | 1,133 | 124 | 1.45 | 8.5 | 3.5 | 4.75 | 37.3 | 45.0 | 28.8 | 6.8 | 5.5 | 0.30 |
52
※DR:Drilling,HO:Hole Opening,RM :Reaming,DO:Drill Out,WT:Wiper Trip,CR:Coring,SC:Scraping
Mud Property
53
54
Property Record 8.5"hole drill (KCl/Lignate NC mud)
No. | Date | Depth (m) | Mud weight (sg) | F/Vis (sec) | PV (cp) | YV | 10'Gel | 10"Gel | WL (ml) | pH | Pf | Pm | Mf | Cl- (mg/l) | Ca/Mg (mg/l) | Sand | Oil | Solid | LGS (Vol%) | MBC (ml/ml.cc) | Temp(in) | Temp(out) | K+ (mg/l) |
(lb/100ft2) | (ml) | (Vol%) | (deg C) | ||||||||||||||||||||
34 | 8-Dec | PIT | 1.25 | 71 | 22 | 21 | 5 | 14 | 5.5 | 12.1 | 0.8 | 3.4 | 1.7 | 35,100 | 0.5 | 3 | 16 | 13.1 | 3.50 | 16 | 35,200 | ||
35 | 9-Dec | PIT | 1.25 | 101 | 23 | 27 | 6 | 27 | 5.1 | 10.0 | 1.6 | 3.0 | 4.8 | 35,900 | 0.4 | 3 | 16 | 13.1 | 3.00 | 11 | 37,900 | ||
36 | 10-Dec | 2,694 | 1.29 | 74 | 25 | 23 | 5 | 33 | 6.0 | 12.3 | 1.1 | 6.2 | 2.3 | 39,100 | 0.2 | 3 | 17 | 12.3 | 2.75 | 38 | 41 | 39,000 | |
37 | 11-Dec | 2,756 | 1.30 | 72 | 25 | 24 | 5 | 26 | 5.3 | 12.4 | 1.6 | 6.8 | 2.6 | 39,800 | 0.2 | 3 | 17 | 12.0 | 2.50 | 43 | 46 | 36,300 | |
38 | 12-Dec | PIT | 1.31 | 98 | 24 | 22 | 5 | 22 | 4.9 | 12.4 | 1.3 | 7.0 | 2.6 | 41,900 | 0.1 | 3 | 17 | 11.4 | 2.50 | 23 | 33,500 | ||
39 | 13-Dec | 2,782 | 1.30 | 70 | 24 | 25 | 5 | 23 | 4.8 | 11.8 | 1.0 | 6.0 | 2.1 | 40,100 | 0.2 | 3 | 17 | 12.0 | 2.25 | 38 | 40 | 32,000 | |
40 | 14-Dec | 2,783 | 1.30 | 70 | 25 | 24 | 6 | 23 | 4.8 | 12.2 | 1.0 | 6.6 | 2.7 | 38,300 | 0.2 | 3 | 18 | 13.6 | 2.75 | 34 | 34 | 33,500 | |
41 | 15-Dec | PIT | 1.30 | 82 | 25 | 23 | 5 | 20 | 4.5 | 12.2 | 1.0 | 6.2 | 2.7 | 39,100 | 0.2 | 3 | 17 | 12.0 | 2.50 | 30 | 35,100 | ||
42 | 16-Dec | 2,792 | 1.30 | 80 | 25 | 26 | 6 | 21 | 4.2 | 11.7 | 1.0 | 5.0 | 2.6 | 40,500 | 0.1 | 3 | 17 | 12.0 | 2.75 | 34 | 35 | 34,000 | |
43 | 17-Dec | 2,825 | 1.30 | 77 | 27 | 25 | 6 | 17 | 3.8 | 11.5 | 0.9 | 5.1 | 2.4 | 41,900 | 0.1 | 3 | 16 | 10.1 | 2.50 | 33 | 33 | 42,300 | |
44 | 18-Dec | 2,840 | 1.30 | 80 | 27 | 30 | 6 | 19 | 3.5 | 11.5 | 0.8 | 4.3 | 2.1 | 46,100 | 0.1 | 3 | 16 | 10.1 | 2.50 | 37 | 38 | 37,900 | |
45 | 19-Dec | 2,743 | 1.30 | 84 | 28 | 27 | 6 | 19 | 3.7 | 11.3 | 0.6 | 4.0 | 1.9 | 45,800 | 0.1 | 3 | 16 | 10.1 | 2.50 | 24 | 28 | 36,800 | |
46 | 20-Dec | 2,859 | 1.30 | 67 | 24 | 26 | 5 | 12 | 3.8 | 11.0 | 0.7 | 3.3 | 1.8 | 44,400 | Tr | 3 | 16 | 10.1 | 2.50 | 41 | 44 | 37,900 | |
47 | 21-Dec | PIT | 1.30 | 72 | 27 | 32 | 6 | 17 | 3.6 | 11.5 | 1.0 | 4.0 | 2.0 | 46,100 | Tr | 3 | 16 | 10.1 | 2.75 | 32 | 39,000 | ||
48 | 22-Dec | 2,930 | 1.30 | 70 | 26 | 27 | 5 | 16 | 3.4 | 10.6 | 0.4 | 3.1 | 1.7 | 48,600 | Tr | 3 | 17 | 11.7 | 2.50 | 45 | 49 | 43,400 | |
49 | 23-Dec | PIT | 1.30 | 78 | 29 | 27 | 6 | 16 | 3.5 | 10.4 | 0.2 | 2.9 | 1.4 | 47,600 | Tr | 3 | 17 | 12.0 | 2.50 | 32 | 41,200 | ||
50 | 24-Dec | 3,037 | 1.31 | 64 | 25 | 22 | 5 | 12 | 3.8 | 10.8 | 0.3 | 2.5 | 1.7 | 53,200 | Tr | 3 | 17 | 11.7 | 2.50 | 41 | 45 | 40,100 | |
51 | 25-Dec | 3,040 | 1.30 | 66 | 24 | 22 | 5 | 11 | 3.7 | 10.6 | 0.5 | 2.7 | 1.6 | 47,200 | Tr | 3 | 17 | 12.0 | 2.50 | 34 | 40 | 41,700 | |
52 | 26-Dec | 3,057 | 1.30 | 61 | 28 | 28 | 6 | 10 | 3.3 | 10.3 | 0.7 | 49,100 | Tr | 13.9 | 40 | 44 | |||||||
53 | 27-Dec | 3,154 | 1.33 | 66 | 30 | 32 | 5 | 17 | 4.1 | 10.3 | 0.3 | 1.8 | 1.1 | 49,700 | 480 | Tr | 3 | 17 | 10.3 | 2.75 | 50 | 55 | 47,800 |
54 | 28-Dec | 3,183 | 1.35 | 68 | 33 | 29 | 6 | 17 | 3.8 | 10.1 | 0.2 | 49,700 | 560 | Tr | |||||||||
55 | 29-Dec | 3,201 | 1.38 | 71 | 30 | 27 | 5 | 18 | 3.8 | 11.3 | 0.5 | 2.9 | 1.4 | 49,700 | 600 | Tr | 3 | 19 | 11.1 | 2.50 | 43 | 47 | 42,900 |
56 | 30-Dec | PIT | 1.39 | 102 | 29 | 26 | 5 | 18 | 3.7 | 10.9 | 0.4 | 2.8 | 1.4 | 49,700 | 680 | Tr | 3 | 19 | 10.5 | 2.50 | 22 | 40,700 | |
57 | 31-Dec | 3,225 | 1.38 | 72 | 26 | 24 | 4 | 14 | 3.9 | 10.3 | 0.3 | 2.0 | 1.4 | 47,600 | 800 | Tr | 3 | 19 | 11.1 | 2.25 | 46 | 50 | 40,700 |
58 | 1-Jan | 3,346 | 1.40 | 75 | 31 | 30 | 5 | 20 | 3.7 | 10.6 | 0.3 | 1.9 | 1.2 | 49,700 | 920 | Tr | 3 | 20 | 11.9 | 2.25 | 53 | 57 | 43,400 |
59 | 2-Jan | 3,349 | 1.41 | 73 | 31 | 26 | 5 | 18 | 3.8 | 10.3 | 0.3 | 2.3 | 1.3 | 49,000 | 880 /560 | Tr | 3 | 20 | 11.3 | 2.25 | 42 | 46 | 42,000 |
60 | 3-Jan | PIT | 1.40 | 86 | 32 | 28 | 6 | 18 | 3.6 | 10.8 | 0.4 | 2.5 | 1.5 | 44,700 | 800 | Tr | 3 | 20 | 11.6 | 2.25 | 28 | 40,100 | |
61 | 4-Jan | 3,403 | 1.40 | 78 | 35 | 34 | 6 | 21 | 3.5 | 11.0 | 0.4 | 3.4 | 1.4 | 47,200 | 640/490 | Tr | 3 | 20 | 11.6 | 2.50 | 51 | 55 | 37,900 |
62 | 5-Jan | 3,445 | 1.40 | 80 | 33 | 32 | 6 | 19 | 3.5 | 11.2 | 0.5 | 3.5 | 1.7 | 51,400 | 720/120 | Tr | 3 | 20 | 11.9 | 2.50 | 50 | 55 | 42,300 |
63 | 6-Jan | PIT | 1.40 | 106 | 40 | 38 | 8 | 24 | 3.2 | 10.3 | 0.3 | 3.1 | 1.4 | 50,000 | 680/200 | Tr | 3 | 20 | 11.9 | 2.75 | 36 | 40,100 | |
64 | 7-Jan | 3,508 | 1.40 | 146 | 41 | 41 | 8 | 27 | 3.0 | 10.3 | 0.5 | 3.3 | 2.7 | 53,200 | 200/240 | Tr | 3 | 20 | 11.9 | 2.75 | 28 | 37 | 40,100 |
65 | 8-Jan | 3,513 | 1.40 | 101 | 38 | 35 | 7 | 20 | 3.0 | 11.4 | 0.5 | 3.4 | 2.0 | 54,600 | 240/150 | Tr | 3 | 20 | 11.9 | 2.50 | 43 | 48 | 41,200 |
66 | 9-Jan | 3,521 | 1.40 | 113 | 39 | 32 | 7 | 18 | 2.9 | 11.7 | 0.7 | 4.5 | 2.7 | 53,600 | 120/- | Tr | 3 | 20 | 11.3 | 2.50 | 39 | 45 | 40,100 |
67 | 10-Jan | 3,605 | 1.40 | 79 | 39 | 32 | 6 | 17 | 2.8 | 11.1 | 0.7 | 3.7 | 2.1 | 54,000 | Tr | 3 | 20 | 11.9 | 2.50 | 54 | 58 | 43,400 | |
68 | 11-Jan | PIT | 1.40 | 84 | 40 | 32 | 7 | 18 | 2.8 | 10.9 | 0.5 | 3.4 | 1.9 | 54,000 | Tr | 3 | 20 | 11.9 | 2.50 | 40 | 43,400 | ||
69 | 12-Jan | 3,700 | 1.40 | 92 | 40 | 31 | 7 | 20 | 2.8 | 11.5 | 0.7 | 4.0 | 2.2 | 50,400 | 200/- | Tr | 3 | 20 | 11.9 | 2.50 | 50 | 55 | 43,400 |
70 | 13-Jan | PIT | 1.41 | 136 | 34 | 24 | 5 | 15 | 3.0 | 11.6 | 0.8 | 4.6 | 2.3 | 49,700 | Tr | 3 | 20 | 11.3 | 2.50 | 27 | 42,800 | ||
71 | 14-Jan | PIT | 1.40 | 122 | 33 | 23 | 5 | 17 | 2.7 | 11.8 | 0.5 | 3.8 | 2.1 | 47,600 | Tr | 3 | 20 | 11.9 | 2.25 | 14 | 41,200 | ||
72 | 15-Jan | 3,700 | 1.41 | 110 | 41 | 30 | 6 | 19 | 2.7 | 11.9 | 1.2 | 5.1 | 3.0 | 51,400 | Tr | 11.9 | 33 | 41 | |||||
73 | 16-Jan | PIT | 1.42 | 153 | 33 | 23 | 4 | 20 | 2.7 | 11.9 | 0.7 | 4.0 | 2.2 | 50,400 | 240/- | Tr | 3 | 20 | 14.5 | 1.75 | 23 | 43,400 | |
74 | 17-Jan | 2,740 | 1.40 | 113 | 34 | 25 | 4 | 16 | 2.8 | 10.1 | 1.0 | 2.8 | 4.0 | 51,500 | Tr/- | Tr | 3 | 20 | 11.9 | 1.75 | 41 | 45 | 37,000 |
75 | 18-Jan | 3,700 | 1.41 | 79 | 33 | 24 | 4 | 15 | 2.8 | 11.8 | 0.9 | 3.9 | 2.8 | 53,300 | 40/- | Tr | 3 | 20 | 11.3 | 1.50 | 46 | 50 | 39,600 |
76 | 19-Jan | PIT | 1.42 | 141 | |||||||||||||||||||
77 | 20-Jan | 3,695 | 1.40 | 78 | 33 | 22 | 4 | 13 | 2.7 | 11.2 | 0.8 | 3.7 | 2.7 | 49,700 | 40/- | Tr | 1.50 | 43 | 58 | 42,300 |
55
Property Record Injection test (NaCl/NaBr Brina,NaCl Brine,2.8%NaCl sol,KCl/Lignate NC mud)
No. | Date | Depth (m) | Mud weight (sg) | F/Vis (sec) | PV (cp) | YV | 10'Gel | 10"Gel | WL (ml) | pH | Pf | Pm | Mf | Cl- (mg/l) | Ca/Mg (mg/l) | Sand | Oil | Solid | MBC (ml/ml.cc) | Temp(in) | Temp(out) | K+ (mg/l) |
(lb/100ft2) | (ml) | (Vol%) | (deg C) | |||||||||||||||||||
78 | 21-Jan | 2,642 | 1.41 | 83 | 32 | 22 | 4 | 14 | 2.8 | 12.4 | 1.5 | 6 | 3.6 | 47,900 | 120/- | Tr | 1.25 | 36 | 41 | 45,050 | ||
79 | 22-Jan | 3,638 | 1.41 | 87 | 34 | 22 | 5 | 14 | 2.6 | 12.4 | 1.5 | 6.4 | 3.7 | 48600 | 120/- | Tr | 1.50 | 34 | 50 | |||
80 | 23-Jan | 3,638 | 1.41 | 97 | 38 | 23 | 5 | 14 | 2.7 | 12.5 | 1.7 | 6.5 | 3.8 | 48,600 | 120/- | Tr | 3 | 20 | 1.50 | 33 | 40 | |
81 | 24-Jan | NaCl/NaBr | 1.43 | 11.4 | 225,000 | 21 | ||||||||||||||||
82 | 25-Jan | 3,639 | 1.43 | 85 | 34 | 20 | 5 | 13 | 2.8 | 12.4 | 1.3 | 6 | 3.4 | 46,500 | 80/- | Tr | 3 | 22 | 1.50 | 38 | 42 | |
83 | 26-Jan | NaCl/NaBr | 1.43 | 11.2 | 210,000 | 21 | ||||||||||||||||
84 | 27-Jan | 2.8%NaCl | 1.02 | 8.1 | 17,400 | 23 | ||||||||||||||||
85 | 28-Jan | NaCl/NaBr | 1.43 | 11.2 | 210,000 | 21 | ||||||||||||||||
86 | 29-Jan | NaCl/NaBr | 1.43 | 11.2 | 210,000 | 21 | ||||||||||||||||
87 | 30-Jan | NaCl/NaBr | 1.43 | 11.1 | 210,000 | 21 | ||||||||||||||||
88 | 31-Jan | NaCl/NaBr | 1.45 | 10.7 | 227,200 | 21 | ||||||||||||||||
89 | 1-Feb | NaCl/NaBr | 1.45 | 10.7 | 227,200 | 21 | ||||||||||||||||
90 | 2-Jan | NaCl/NaBr | 1.45 | 10.6 | 226,400 | 21 | ||||||||||||||||
91 | 3-Jan | PIT | 1.47 | 107 | ||||||||||||||||||
92 | 4-Jan | 2,620 | 1.46 | 82 | 33 | 27 | 4 | 12 | 4.2 | 12.3 | 1.5 | 3.8 | 3.4 | 39,100 | 0/- | Tr | 1.50 | 36 | 40 | 19,750 | ||
93 | 5-Jan | PIT | 1.44 | 110 | 35 | 26 | 4 | 14 | 4.3 | 12.2 | 1.3 | 38,300 | Tr | 16 | ||||||||
94 | 6-Jan | PIT | 1.44 | 120 | 29 | 22 | 4 | 13 | 12.4 | 13 | ||||||||||||
95 | 7-Jan | PIT | 1.42 | 131 | 30 | 24 | 4 | 13 | 3.7 | 12.5 | 1.5 | 37,600 | Tr | 12 | ||||||||
96 | 8-Jan | 2,875 | 1.46 | 101 | 31 | 26 | 5 | 14 | 4.1 | 12.4 | 1.6 | 3.5 | 3.4 | 35,100 | Tr | 1.25 | 23 | 28 | ||||
97 | 9-Jan | PIT | 1.45 | 110 | ||||||||||||||||||
98 | 10-Jan | 2,860 | 1.45 | 73 | 29 | 30 | 5 | 9 | 4.3 | 12.1 | 0.8 | 3 | 2.7 | 36,200 | Tr/- | Tr | 1.25 | 34 | 38 | |||
99 | 11-Jan | NaCl | 1.13 | 11.6 | 101,200 | 9 | ||||||||||||||||
100 | 12-Jan | PIT | 1.47 | 119 | 29 | 28 | 5 | 8 | 12.3 | Tr | ||||||||||||
101 | 13-Jan | NaCl | 1.12 | 102,950 | 21 | |||||||||||||||||
102 | 14-Jan | PIT | 1.28 | 98 | ||||||||||||||||||
103 | 15-Jan | PIT | 1.22 | 92 | 25 | 26 | 5 | 7 | 4.9 | 11.8 | 1 | 3.1 | 2.8 | 34,100 | Tr | 1.25 | 24 | |||||
104 | 16-Jan | PIT | 1.22 | 86 | 26 | 24 | 5 | 7 | 4.9 | 11.7 | 1 | 3.1 | 2.8 | 34,100 | Tr | 1.25 | 23 | |||||
105 | 17-Jan | PIT | 1.16 | 66 | 20 | 22 | 5 | 10 | 5.2 | 11.5 | 0.8 | 2.9 | 2.7 | 32,700 | Tr | 1.00 | 22 | |||||
106 | 18-Jan | PIT | 1.17 | 78 | 27 | 26 | 5 | 8 | 5.2 | 11.5 | 0.9 | 2.9 | 2.8 | 32,700 | Tr | 1.00 | 22 | |||||
107 | 19-Jan | |||||||||||||||||||||
108 | 20-Jan |