IBM Commerce on Cloud
サービス記述書
IBM Commerce on Cloud
本「サービス記述書」は IBM がお客様に提供する「クラウド・サービス」について規定するものです。お客様とは、会社、その許可ユーザーおよび「クラウド・サービス」の受領者を意味します。適用される「見積書」および「証書 (PoE)」は、別個の「取引文書」として提供されます。
1. クラウド・サービス
IBM Commerce on Cloud では、販売およびフルフィルメントのアプリケーション機能を提供します。IBMはインフラストラクチャー (ネットワーク、ストレージおよび計算リソース) を管理し、アプリケーションにアップグレードを提供し、インフラストラクチャーと適用されるセキュリティー管理とプライバ
シー管理を維持します。
「クラウド・サービス」は、お客様が「拡張機能」を実装してお客様の固有のビジネス要件を満たせるように設計されています。
1.1 基本サブスクリプション
以下は、利用可能な「クラウド・サービス」として提供されている「クラウド・サービス」のサブスクリプション・オプション (以下、それぞれを「基本サブスクリプション」といいます。) に関する記述です。「取引文書」には、購入済みの「基本サブスクリプション」が記載されています。本文書における
「クラウド・サービス」の参照は、購入した「基本サブスクリプション」に適用されます。
1.1.1 IBM Commerce Service
IBM Commerce Service は、企業から消費者 (B2C) 向けや企業から企業 (B2B) 向けのデジタル販売、チャネル・パートナーを通じた間接的なデジタル販売、これらすべてを同時に行うデジタル販売を可能にする、e-コマース・クラウド・サービスです。主要機能には以下が含まれます。
a. カタログ管理のマーケティングと販売促進のタイプ
b. 契約管理
c. ナビゲーションと検索
d. 価格設定サポート
e. システム統合サポート
f. 複数のストアフロントの作成と管理
1.1.2 IBM Commerce Service Essentials
IBM Commerce Service Essentials オファリングは、IBM Commerce Service と同等の機能を提供しますが、この「サービス記述書」に詳述されるとおり、以下の制限および差異があります。
● 4 つの「サービス要求」単位
● 「基本サブスクリプション」に含まれた最長 3 か月間のセットアップ
● 「テスト環境」および「実稼働環境」に限定
● 「災害復旧」について、168 時間 (7 日間) の「目標復旧時間」、および 48 時間の「目標復旧時点」
1.1.3 IBM Order Management Service
IBM Order Management Service は、社内外の供給源 (倉庫や出荷元) がお客様のサービス・レベルおよび出荷における業務 (ビジネス・ルール) を達成できるようにする、オムニチャネルの注文管理クラウド・
サービスです。「クラウド・サービス」は複数のチャネルにわたる注文を集約して、お客様のサプライヤー (仕入先) との協力により、グローバル・ネットワークにわたって需要、在庫および供給に関する単一ビューを提供します。「クラウド・サービス」は、倉庫、財務、税金、支払い、およびその他の社内外のプロセスと統合します。
IBM Order Management Service には以下が含まれます。
a. 「分散型注文管理」 – すべての (販売) チャネルからの注文を集約、管理、および監視します。インテリジェントなソーシング・エンジンは、企業全般 (拡張エンタープライズ) にわたってフルフィルメントを調整します。注文ライフサイクルを変更、取り消し、追跡、および監視するための単一の注文リポジトリーを提供します。
b. 「在庫に関する統合的な可視性」 – 複数のシステムからの在庫情報を統合し、すべての供給と需要について単一ビューを生成します。在庫について権限に応じた (役割固有の) ビューを提供します。
c. 「リバース・ロジスティクス」 – 複数の返品/修理要求を元の発注書にリンク付け、修理ライフサイクルの追跡を可能にします。出荷における業務 (ビジネス・ルール) に基づいて、適切な場所に戻されるリバース在庫を追跡します。
1.1.4 IBM Configure Price Quote Service
IBM Configure Price Quote Service は、以下を可能にする「クラウド・サービス」です。
a. 「構成管理」 – 複数のオプションと品目固有のビジネス・ルールに基づいて製品やサービスをカスタマイズします。
b. 「価格設定」 – お客様の適切な市場セグメントに対する製品およびサービスの価格設定を管理し、更新します。
c. 「見積もり」 – 複数の見積価格の生成が可能になり、また同意された見積価格の交渉や注文への連携が可能になります。
d. 「カタログ」 – 需要チェーンにわたってカタログ情報を提供し、製品、サービス、バンドル、部品および付属品の販売を管理します。
1.2 IBM が開始したアップデートの展開
IBM は、「クラウド・サービス」に必要な保守および更新を実施しますが、これには、アップグレード、パッチ、および「セキュリティー・パッチ」(以下、総称して「IBM が開始したアップデート」といいま す。) の実装が含まれます。「IBM が開始したアップデート」の実装では、お客様の「サービス要求」の 月次割り振りに対してカウントされません。
場合により、「IBM が開始したアップデート」が、「クラウド・サービス」により提供される機能、
ユーザー EXIT、または API に取って代わるか、またはそれらに優先することがあります。「IBM が開始したアップデート」から 180 日間、IBM は、非推奨とされた機能、ユーザー EXIT および API のサポートを継続して提供します。IBM は、所定の代替ソリューション、および IBM の更新済みのプログラミング標準をお客様に提供するものとします。180 日間の期間が終了する前に、お客様は、非推奨の機能、 ユーザー EXIT、および API の使用を停止し、「拡張機能」に含まれたすべてのリファレンスを削除し、 IBM の更新済みのプログラミング標準に従うことに同意します。
IBM は、「実稼働環境」で「IBM が開始したアップデート」を実装する 90 日前にお客様に通知を行い、また「実稼働環境」で「セキュリティー・パッチ」を実装する 30 日前にお客様に通知を提供します。ただし、IBM は、IBM が必要とみなした「セキュリティー・パッチ」を適用して、「実稼働環境」のアプ
リケーションとインフラストラクチャーの層に対する重大な脆弱性とエクスポージャーを、通知なしで、お客様のテスト期間を設けて、修正することができます。
IBM は、「実稼働前と実稼働環境」に対する「IBM が開始したアップデート」を適用する前に、すべて
の「非実稼働環境」でテストを実施することを目的とした 60 日間の期間をお客様に提供します。IBM は、
「実稼働前と実稼働環境」に対する「セキュリティー・パッチ」を適用する前に、すべての「非実稼働
環境」での 30 日間のテスト期間をお客様に提供します (以下、総称して「QA テスト期間」といいます)。
お客様が「QA テスト期間」内に「IBM が開始したアップデート」を完了次第、お客様は、IBM に問題を通知するか、またはお客様の承認直後 15 日以内に IBM が「IBM が開始した更新」を「実稼働前と実稼働環境」に適用できることを通知します。
「拡張機能」内に見つかった問題が原因で「QA テスト期間」の満了後も「IBM が開始したアップデート」が「実稼働環境」に実装されていない状態が続いている場合は、以下のとおりになります。
a. お客様には、問題を解決し、「IBM が開始したアップデート」を適用するための許可を付与する期間として 15 日が与えられます。
b. 本契約に規定されている保証は「クラウド・サービス」に適用されないものとします。
c. IBM は、IBM が更新されていない「クラウド・サービス」をサポートするために IBM が負担した追加費用をお客様に請求できます。
d. IBM は自らの判断で、「IBM が開始したアップデート」が「実稼働環境」へ適用されるまで、お客様にお客様の「クラウド・サービス」へのアクセスが停止されることを 30 日前に通知できるものとします。上記にかかわらず、解決されていない複雑な問題が原因で、お客様の同意をお客様が留保しているために「IBM が開始したアップデート」を IBM が適用できない場合、IBM は自らの判断で、お客様と協力して、相互に合意可能な修正および適用に関する計画を定義できます。
IBM は、「実稼働環境」に適用されていない「IBM が開始したアップデート」の結果として、高重要度のセキュリティーの脆弱性が存在するか、存在している可能性がある場合、IBM は即時、お客様による
「クラウド・サービス」へのアクセスを、「IBM が開始したアップデート」が適用されるまで停止できます。
「拡張機能の問題」が理由で「実稼働環境」に「IBM が開始したアップデート」が実装されていない状態が続いている場合、または、お客様が当該変更を許可しない理由が「IBM が開始したアップデート」が「拡張機能」にもたらす影響によるものではない場合、お客様は、「QA テスト期間」後の「クラウド・サービス」の使用に関連して生じた第三者からのいかなる請求についても「IBM が開始したアップデート」を実装していればかかる請求を回避できた場合には、IBM を補償し、かかる請求から IBM を防御し、免責することに同意します。
1.3 拡張機能
拡張機能により、お客様は「クラウド・サービス」を構成し、「クラウド・サービス・アプリケーション」に対してソフトウェア拡張機能を作成してお客様のビジネス要件を満たすことができます。拡張機能は「クラウド・サービス」の使用において提供されるコンテンツであり、「クラウド・サービス」の一部ではありません。お客様は、すべての「拡張機能」の開発、管理、保守およびサポートの責任を負います。お客様は、「拡張機能」を作成するために、IBM か、IBM が書面で特別に権限を与えた第三者の請負業者と、別途契約を結ぶことができます。
a. お客様が作成した「拡張機能」には以下の追加的な条件が適用されます。
(1) お客様は、「拡張機能」の開発と提供に関連して「オファリング標準」を遵守することに同意します。
(2) IBM は、本契約の条件を遵守するために「機能拡張」に関する設計文書、テスト計画、テス
ト結果およびオブジェクト・コードを精査した上で承認または拒否する権利を有しています。
(3) IBM はお客様に、IBM が指定した性能テストを実行するよう要求できます。お客様は、「クラウド・サービス」の導入前に十分な時間を設けて、かかる設計文書、テスト計画および結果、ならびにオブジェクト・コードを精査用に IBM に提供するものとし、また IBM が特定した問題の解決において IBM に協力するものとします。
(4) お客様は、ウィルス、トロイの木馬、サービス妨害およびその他の破壊的な技術や隠れ技術を含む、マルウェアが「拡張機能」に含まれるのを防ぐためのプログラムを実装して維持することに同意します。
(5) IBM は、セキュリティーの脆弱性もしくはマルウェア、またはその両方を見つけるために
「拡張機能」を監視およびスキャンできるものとします。IBM は、「クラウド・サービス」環境から「拡張機能」を削除したり、当該のセキュリティーの脆弱性またはマルウェアの問題が解決するまで「クラウド・サービス」を停止したりできます。
(6) 「拡張機能」は、「クラウド・サービス」とは無関係に動作する第三者の市販ソフトウェア製品やパッケージ・ソフトウェア製品を含んだり、加えたりすることはありません。また、かかる第三者の市販ソフトウェアやパッケージ・ソフトウェアの追加は禁止されています。
(7) お客様は、スタッフの研修を行い、サブスクリプションの期間中に「クラウド・サービス」と「拡張機能」を使って作業を行うのにふさわしい知識とスキル・レベルを備えたスタッフを維持する責任を負います。必要な研修や教育支援は、お客様が費用を負担します。お客様には相応の支援を受けて自らの必要な業務を遂行する能力がないと IBM が判断した場合、 IBM は自らの判断で、IBM の専門サービス担当員が行う実地の知識移転活動に参加することをお客様に要求することができます。かかる知識移転活動は、IBM と IBM の関連会社間のものである場合を除き、お客様が費用を負担します。IBM は、お客様の要求を受けてお客様にかかる研修を追加料金で提供します。
(8) お客様、またはお客様のライセンサーは、「クラウド・サービス」でホストするために IBMに提供される「拡張機能」のあらゆる権利、権原、および権益またはライセンスを保持します。お客様は、「クラウド・サービス」でホストするためにお客様が「お客様の拡張機能」
を IBM に提供するために必要なすべての権利を有していること、さらに「お客様の拡張機能」および「クラウド・サービス」を用いた IBM によるホスティングのいずれも、第三者の特許
もしくは著作権を侵害していないことを、IBM に対して表明し保証します。
(9) お客様は、全世界にわたる無償で支払い済みの取り消し可能かつ再使用許諾可能なベースで、
「機能拡張」に対するすべての権利およびライセンスを IBM に付与し、また IBM や IBM の従契約者が「拡張機能」をホストし、その他の方法で自らの義務を遂行するために必要な、すべての「拡張機能」に対する「必要な同意」を速やかに取得し、有効な状態に維持するこ
とに同意します。要求に応じて、お客様は、かかる権利、ライセンス、または「必要な同意」の証拠を IBM に提供するものとします。お客様がかかる権利、ライセンス、または「必要な
同意」を速やかに取得し IBM に提供できないことにより、IBM の義務遂行に影響を及ぼす限 りにおいて、IBM はかかる義務から免責されるものとします。本項において、「必要な同意」とは、「拡張機能」のプロバイダー、ライセンサーまたは所有者の所有権または知的財産権
を侵害することなく、本「サービス記述書」の遂行上必要な範囲でのみ「拡張機能」に電子的その他の形式で、アクセスし、これを使用し、改変 (二次的著作物の作成を含みます。) するための権利または使用許諾を IBM およびその従契約者に付与するために必要な同意、使用許諾または承認を意味します。
(10) お客様は、「拡張機能」を通じてお客様により導入されるコード、データおよびその他の生成物がセキュリティー・リスクを高めたりしないことや、本「サービス記述書」に対する修正や補足を通じて IBM が明確に同意する場合を除き、追加的な認定要件を必要としないことを保証します。 上記のいずれも制限することなく、お客様は以下を行うものとします。(a) す
べての「拡張機能」について Web アプリケーションや静的コードの脆弱性スキャンを実行し、さらに (b)「拡張機能」に含まれる、または「拡張機能」に関連して提供される脆弱性スキャ
ンによって特定されたエクスポージャーの存在を書面により IBM に開示するものとします。
b. お客様は、該当する「非実稼働環境」で「拡張機能」のすべてのテストを展開して実行する責任を負います。
c. 「稼働」に先立ち、お客様は、場合に応じて「稼働前環境」、「実稼働環境」および「災害復旧環境」に対する「拡張機能」を展開します。
d. お客様の「稼働」後、IBM は「サービス要求」を通じて「実稼働前環境」、「実稼働環境」および
「災害復旧環境」(該当するもの) に対する「拡張機能」を展開します。
e. 「拡張機能」の作成やその他の統合されたコンポーネントの起動など、「拡張機能」を支援するために IBM が実行する「統合環境」、「テスト環境」、「稼働前環境」または「実稼働環境」の追加的な展開は、IBM とお客様の間の別個の作業指示書に記載することができ、またかかる作業指示書に記載された条件および料金に従って請求される別個の料金が適用されます。
1.4 クラウド・サービスの環境
基本の「クラウド・サービス」は、IBM がサポートや必要なネットワーク、ハードウェアおよびシステ
ム更新を提供するためにソフトウェアを実行するための機能的なインフラストラクチャーを提供します。
「基本サブスクリプション」の一部として、IBM は以下の環境のそれぞれの 1 つを提供します。要求を受けて、および追加料金で、追加的な環境、またはスタンドアロン環境が利用できます。
● 統合環境
機能的に同等の単一の実稼働インスタンス、および新規「クラウド・サービス」の統合と機能テストのためのみに使用されるサポート・インフラストラクチャーを提供します。これには、「アプリケーション」および「拡張機能」が含まれます。「統合環境」は、「テスト環境」で展開する準備ができているビルドに到着するために、1 日に数回展開されることが見込まれています。IBM Commerce Service Essentials オファリングには含まれていません。
● テスト環境 (「QA 環境」ともいいます)
機能的に同等の単一の実稼働インスタンス、および新規「クラウド・サービス」の品質保証、性能および最終テストのために主として使用されるサポート・インフラストラクチャーを提供します。これには、「アプリケーション」および「拡張機能」が含まれます。「テスト環境」には通常、
「実稼働前環境」、「実稼働環境」および「復旧災害環境」などの環境への最終的な適用の準備で展開される安定したコード・ストリームのみがあります。
● 実稼働前環境
「拡張機能」を用いた最終的な「アプリケーション」の構成について、それを展開するため、およ びお客様による受け入れテストを行うために、限定的な実稼働レプリカを提供します。この「環境」は、常に実稼働の運用標準およびコンプライアンス標準に合わせて維持されますが、「サービス・ レベル・アグリーメント」の一部としては扱われません。これは、お客様が実施するユーザー受け 入れテスト、および「実稼働」に導入する前に行う最終的な性能評価/テストのための 1 次ロケー
ションになります。IBM Commerce Service Essentials オファリングには含まれていません。
● 実稼働環境
「クラウド・サービス」のライフサイクル管理においてすべての「実行されている」ソフトウェアの最終的な結果として生じるポイントです。このシステムへのアクセスは、IBM 担当者または許可ユーザーのみに制限されています。「実稼働環境」は、「アプリケーション」、システム、およびサポート・システム・インフラストラクチャーで構成されており、エンド・ユーザーや組織のお客様は、運用ベースでアクセスしたり、使用したりすることで自らのビジネス・プロセスや取引を実行できます。
● 災害復旧環境
サブスクリプションの容量をホストする能力があり、「実稼働環境」と同期され、「実稼働前」インフラストラクチャーで休止状態に維持される、実稼働の限定的なレプリカを提供します。「災害復旧環境」は、実稼働のデータセンターが回復不能で、IBM が「災害イベント」を宣言する不可避の場合に備えて、常に作動可能状態が整った状態に維持されます。「災害復旧環境」が起動されたときは、「実稼働前環境」は利用できません。IBM Commerce Service Essentials オファリングには含まれていません。
1.5 クラウド・サービスの統合
「クラウド・サービス」は、レガシー・サービスや補助的サービスと統合するさまざまな方法をサポートしています。以下の機能が「クラウド・サービス」の一部として提供されます (仮想回線または物理回線の使用の有無を問いません)。
● アプリケーション・プログラム・インターフェース (API)
ソフトウェアおよびアプリケーションを構築するためのルーチン、プロトコルおよびツールのセット。
● メッセージ・キュー (MQ)
同一のプロセス内でプロセス間通信 (IPC) またはスレッド間通信を提供します。これにより「クラウド・サービス」は、アウトバウンドの Java Messaging Service (JMS) 接続により、MQ ネットワー
クまたはポイント間通信のエンドポイントの役割を果たすことができます。「クラウド・サービス」では、インバウンドの接続ポイント、および「クラウド・サービス」に含まれない複数のエンドポ イント間のルーティングは提供されません。
● セキュアなファイル転送プロトコル (SFTP) または SSH ファイル転送プロトコル
セキュアで信頼性の高いデータ・ストリーム経由でファイル・アクセス、ファイル転送、および ファイル管理を提供するネットワーク・プロトコル「クラウド・サービス」は、「拡張機能」による使用を目的とした、インバウンド・ファイル転送用の SFTP サーバーを提供します。「クラウ ド・サービス」からのデータおよびレポートのアウトバウンド転送は、「アプリケーション」または「拡張機能」に埋め込まれた java ベースの SFTP クライアントにより実行することができます。 SFTP 転送では、保存データの保護のために、ファイルレベルの暗号化が必要です。
1.6 監視
IBM は、物理的なハードウェアの正常性から「クラウド・サービス」のパフォーマンスまで、「クラウド・サービス」を評価するように設計された以下の監視機能を提供します。
● クラウド・インフラストラクチャーの監視
クラウド・インフラストラクチャー・プラットフォームが正常に作動しているかを監視します。
● アプリケーションの監視
「アプリケーション」が正常に作動しているかを監視します。
● シンセティック監視
「ユーザー・クリックのシミュレーション」により、「アプリケーション」に関連して実行される
「拡張機能」が正常に作動しているかを監視します。
a. 実稼働環境の監視
(1) IBM は、障害および影響の重要度に従って、プラットフォーム・モニターに応答します。 IBM は、検知された「アプリケーション」の利用不能を「重要度 1」のサポート・ケースとして取り扱い、問題をトリアージします。
(2) IBM は、お客様が開発したシンセティック・ユースケースの監視を提供し、「クラウド・ サービス」に対する影響に基づき適切なサポート・ケースを開いて監視し、問題のトリアージを開始します。シンセティック監視は「ユーザー・クリックのシミュレーション」の監視に限定されます。IBM は、ユーザーの見地から「クラウド・サービス」の可用性を評価するために、お客様のシンセティック監視を監視します。これは、任意のユーザー・エクスペリエンスのクリックパスをシミュレートする自動化された方法により実行されます。
b. 非実稼働環境の監視
(1) IBM は、「テスト環境」または「実稼働前環境」の「アプリケーション」が利用できないことが判明した場合は、「重要度 2」のサポート・ケースと見なし、問題のトリアージを開始します。問題がお客様の責任の範囲に含まれる場合は、IBM は、お客様に通知し、引き続き当該ケースを追跡します。
(2) IBM は、「統合環境」のアプリケーションが利用できないことが判明した場合は、「重要度 3」のサポート・ケースと見なし、有効な直近のバックアップの復元または再インストールにより、問題を解決します。
1.7 バックアップ
IBM は、少なくとも 1 日に 1 回、リカバリー・データとして、「実稼働」、「実稼働前」、および「災害復旧」のそれぞれのバックアップをローカル・ディスクに保管します。このデータには、主要なインフラストラクチャー構成、製品構成、「拡張機能」、および障害が発生したシステムを復元するために必要なファイルが含まれます。ローカル・バックアップは、夜間にリモートの保管場所に移動し、7 日間保持します。バックアップは「災害復旧計画」の強化に役立ちます。
1.8 災害復旧
IBM Commerce Service Essentials を除いて、IBM は、お客様の「実稼働環境」について、「ティア 3」の災害復旧施設に復元する機能をお客様に提供します。IBM は、「目標復旧時間 (RTO)」を 48 時間、「目標復旧時点 (RPO)」を 24 時間として、「クラウド・サービス」を復元するために、商業的に合理的な努
力を払って「災害復旧」を実施します。「災害復旧環境」が起動されたときは、「実稼働前環境」は利用できません。
IBM Commerce Service Essentials については、IBM は、お客様の「実稼働環境」について、同等の機能を備えた利用可能なデータセンターに復元する機能を提供します。IBM は、「目標復旧時間 (RTO)」を 168 時間、「目標復旧時点 (RPO)」を 48 時間として、「クラウド・サービス」を復元するために、商業的に合理的な努力を払って「災害復旧」を実施します。
IBM が「災害」を宣言した場合、IBM は、RTO および RPO に関する進捗状況を含めて、復元プロセスの状態を 1 時間ごとにお客様に連絡します。
1.9 データ・ストレージの割り当て
お客様のデータ・ストレージの割り当ては、「実稼働環境」を対象とし、「取引文書」に記載のとおりお客様が権利を有する、2 年を遡る「注文明細行」を保存するための記憶容量が含まれます。システム・ストレージの事象に基づいて、この制限を超過した場合は、お客様は、追加的なストレージの割り当ての料金について責任を負うものとします。
1.10 共有インフラストラクチャーのメール・サービス (アウトバウンドのみ)
共有のアウトバウンド・メール配信が、「クラウド・サービス」の一部として提供されます。お客様は、業務以外の重要な電子メール、通知、システム・レベルの状態に関する電子メールまたは電子メール・
アラートのために、これらの共有リソースを利用するようにアプリケーションを設定することができます。「クラウド・サービス」は、取引関連の電子メールのために無償で使用することができます。ただし、IBM は、配信を保証せず、大量の電子メールによるキャンペーンのサポートや電子メールの問題 (第三者の電子メール・システムから発信されるスパムなど) の解決を提供しません。お客様は、配信が保証される電子メール、拡張された配信オプションおよび取引関係の電子メールやマーケティング・キャンペーン (大量電子メール) のサポートのために、別個の電子メール・サービス (例: IBM Marketing Cloud) を契約することができます。第三者のメール・サービスと統合する場合は、「拡張機能」を通じて当該サービスが実行されなければならず、また、プロバイダーとの個別の契約が必要になります。
1.11 クラウド・サービスのセットアップおよび実稼働準備態勢
IBM は、「基本サブスクリプション」に基づいて、「クラウド・サービス」の「実稼働準備態勢」を整えるためのセットアップ作業を実施する期間を提供します。以下のサブスクリプションには、最長 6 か月間のセットアップ期間が含まれています。1) IBM Commerce Service、2) IBM Order Management Serviceおよび 3) IBM Configure Price Quote Service。IBM Commerce Service Essentials には、最長 3 か月間のセットアップ期間が含まれています。セットアップ作業には以下が含まれます。
a. 「クラウド・サービス」環境のプロビジョニング
b. 最新バージョンの「アプリケーション」の「アプリケーション環境」へのインストール (適用されるすべてのパッチを含む)
c. ネットワーク接続およびお客様のバックエンド・システムとの相互接続の確立
d. お客様が、お客様の「拡張機能」の最初の導入を完了できるように「実稼働環境」を整えること。
IBM の支配の及ばない理由により、セットアップ作業が該当するセットアップ期間を超える期間を要する場合は、お客様には、各月について「オンデマンド・セットアップ」料金が請求されます。セット
アップ作業には、実装サービス (例: お客様の事業または技術に関する特定のニーズ (容量に関する要件、ルック・アンド・フィールのほか、その他の要件およびインターフェース要件ならびに「拡張機能」の構築など) を満たすための、「クラウド・サービス」その他によってサポートされるお客様の e-コマー ス・ソリューションのカスタマイズ、構成および実装) は含まれません。これらのサービスは別個のサービス契約に基づいて取り扱われます。
「実稼働準備態勢」は、以下の基準が満たされたときに、達成されたものと見なされます。(1) セット アップ作業が完了したとき、および (2) お客様が、「実稼働環境」への「拡張機能」の最初の導入を完了したとき。
「取引文書」に明記された「クラウド・サービス」のサブスクリプション料金は、「実稼働準備態勢」の時点で開始します。
2. オプション・サービス
2.1 オプションの環境
基本的な「クラウド・サービス」を補足するため、またはスタンドアロンの環境として、以下のオプションの環境を利用することができます。
a. 統合環境
個別のコード・ストリームまたはテストを管理するために使用できる「統合環境」を提供します。
「統合環境」オプションには、「サービス要求」の割り当ては含まれません。使用可能なオプションは次のとおりです。
(1) IBM Commerce Service Integration Environment Option
(2) IBM Order Management Service Integration Environment Option
(3) IBM Configure Price Quote Service Integration Environment Option
b. テスト環境
個別のコード・ストリームまたはテストを管理するために使用できる「テスト環境」を提供します。
「テスト環境」オプションには、「サービス要求」の割り当ては含まれません。使用可能なオプションは次のとおりです。
(1) IBM Commerce Service QA Environment Option
(2) IBM Order Management Service QA Environment Option
(3) IBM Configure Price Quote Service QA Environment Option
c. パイロット環境
顧客のサブセット向けの「実稼働環境」を提供します (最大 12 か月間、実稼働標準に維持されま す)。このオプションは、実稼働標準で動作し、実際の顧客でテストする機能を提供します。SLAおよび災害復旧は含まれません。「パイロット環境」オプションには、「サービス要求」の単位を 20 分または 30 分とする、「サービス要求」の割り当てが含まれます。 使用可能なオプションは次のとおりです。
(1) IBM Commerce Service Pilot Environment Option
(2) IBM Order Management Service Pilot Environment Option
(3) IBM Configure Price Quote Service Pilot Environment Option
「パイロット環境」オプションを IBM Commerce Service Essentials のアドオンとして利用することはできません。
2.2 ネットワーク統合のオプション
以下が、お客様のネットワークとの統合についてサポートされる (ただし、必須ではありません。) オプションです。
a. インターネットを介したホワイトリスティング接続
「クラウド・サービス」または「クラウド・サービス」の一部へのアクセスを、インターネット上の特定のパブリック・アドレスに制限します。制限付きアクセスは、お客様が指定した場所にアクセスを制限する柔軟性を提供します。ホワイトリスティングは、「クラウド・サービス」に含まれています。
b. インターネットを介した仮想プライベート・ネットワーク (VPN)
パブリック・ネットワークを経由して、プライベート・ネットワークを拡張します。VPN は、専用接続、仮想トンネリング・プロトコルまたはトラフィックの暗号化の使用により、仮想的なポイント間接続を確立することにより実現されます。VPN は、統合接続がインターネット上で暗号化されていないか、または適切に保護されていない場合にのみ、「クラウド・サービス」で必要になります。高可用性を実現するには、冗長回線が必要です。VPN は、「基本サブスクリプション」には含まれておらず、「クラウド・サービス」のオプションの「アドオン」として購入できます。VPN は
、オプションの IBM Commerce on Cloud Add-on VPN により利用可能です。
c. SoftLayer への直接接続
お客様が提供する通信回線サービス (Multiprotocol Label Switching (MPLS) や Metro Area Network (MAN) などがありますが、これらに限定されません。) により、お客様のリモート・ロケーションから SoftLayer Point of Presence までシングル・モード・ファイバー (SMF) 接続を利用します。高可用性を実現するには、SoftLayer のネットワーク内の各ロケーションを分離するために遮断すること
が可能な冗長回線が必要です。「直接接続」は、「基本サブスクリプション」には含まれておらず、
「クラウド・サービス」のオプションの「アドオン」として購入できます。
d. コンテンツ・デリバリー・ネットワーク (CDN)
業務のニーズに応じて、エンド・ユーザーに対するパフォーマンスを強化するために必要な場合があります。エンド・ユーザーは、e-コマースの買い物客やお客様サービス担当員であることが考えられ、その取引の性質から、特定の地域や複数の地域に渡る可能性があります。CDN は、「クラウド・サービス」には含まれていません。お客様は、お客様の性能に対するニーズを満たす必要に応じて、第三者の CDN を評価、プロビジョニングおよび調達する責任を負います。
2.3 クラウド・サービスのアドオン
a. 別途の注記がある場合を除いて、各「基本サブスクリプション」について、以下のアドオンが利用できます。
(1) IBM Call Center for Commerce on Cloud
IBM Commerce または IBM Order Management サービスにおいて、お客様サービス担当員に可視性を提供し、販売および注文のプロセスを実行できるようにします。
(2) IBM Commerce on Cloud Disaster Recovery Upgrade (IBM Commerce Service Essentials を除く)
RTO を 4 時間、RPO を 2 時間とする、強化された事業継続性を提供します。
(3) IBM Commerce on Cloud Add-on Storage (IBM Commerce Service Essentials を除く)
(4) IBM Commerce on Cloud Add-on VPN
(5) IBM Commerce on Cloud Add-on Direct Connect 1GB
MPLS、MAN または同様のプライベート回線を利用する 1 ギガビットの物理回線を使用して、
「クラウド・サービス」をリモートのデータセンターに接続します。
(6) IBM Commerce on Cloud Add-on Direct Connect 10GB
MPLS、MAN または同様のプライベート回線を利用する 10 ギガビットの物理回線を使用して、
「クラウド・サービス」をリモートのデータセンターに接続します。
(7) IBM Commerce on Cloud Extra Time Zone Support
追加的な第 2 または第 3 のタイム・ゾーンで、「重要度 1」以外のサポートを可能にします。
b. 以下のアドオンは、IBM Commerce Service の基本サブスクリプションのみについて利用可能です。
(1) IBM Configurator Add-on for IBM Commerce Service
お客様が、複数のオプションおよび品目に固有のビジネス・ルールに基づいて、Web ストア内で複雑な製品およびサービスをカスタマイズできるようにします。
c. 以下のアドオンは、IBM Commerce Service Essentials の基本サブスクリプションのみについて利用可能です。
(1) IBM Commerce Service Essentials Add-on Storage
d. 以下のアドオンは、IBM Order Management Service の基本サブスクリプションのみについて利用可能です。
(1) IBM Order Management Supply Collaboration
供給業者に送信する産地直送または補充の購入注文 (PO) を自動的に作成し、PO のライフサイクルを管理し、例外を追跡します (注文の状況を、結び付けられた PO から自動的に更新することを含みます)。
(2) IBM Order Management Delivery and Service Scheduling
注文取引の時点で、配達、据え付け、およびその他追加サービスのスケジュールを設定します。このアドオンは、在庫、配達およびサービス実行の統合管理による、ルール・ベースの見込み、提供業者の選択、およびクルーの割り振りを使用します。
(3) IBM Order Management Pricing
チャネル横断的な共通の価格設定サービスとして、設定された注文に基づいてルールベースの価格設定を提供します。
(4) IBM Order Management Quoting
提案書の作成および交渉を可能にし、承認プロセスを自動化し、価格ルールを適用します。
(5) IBM Order Management Configurator
お客様、営業担当員およびチャネル・パートナーが、複数のオプションおよび品目に固有のビジネス・ルールに基づいて、複雑な製品およびサービスをカスタマイズできるようにします。
(6) IBM Order Management Store
店舗の従業員によって管理される物理的な店舗在庫の全体を一覧できるようにします。
(a) リアルタイムの在庫チェックおよび発注
(b) 代替的なフルフィルメント・オプション
(i) 店舗受け取り
(ii) 店舗からの出荷
(iii) 配送センターからの直接出荷
(c) 特別注文
(7) IBM Order Management Store Inventory Management
「店舗ユーザー」が、高度な在庫の場所情報 (在庫を店舗で見つけることができる場合)、および店舗を一巡して複数の注文に対応するバッチ・ピッキングなどの高度な機能を利用できるようになります。
2.4 従量課金サービス
「クラウド・サービス」でサポートされる 1 時間当たりのピーク「オーダー・ライン」の数量が、資格を有するピーク「オーダー・ライン」の上限を超える暦月に対応するため、お客様は、下記の「オファリング基準」項に明記された基準に超過分の資格を追加することができます。超過分の資格は、1 時間当
たり 1000 の「オーダー・ライン」を単位として引き上げることができ、従量課金ベースで請求されます。お客様が処理能力の拡張を要求した各月に、またお客様の使用のために当該資格が提供されている間に
限り、お客様には、この資格の請求が行われます。本サービスは、バーストの発生が見込まれる月の遅くとも 60 日前に注文しなければなりません。バースト機能は、以下のオファリングに適用されます。
● IBM Commerce Additional Peak Hourly Burst Capability は IBM Commerce Service および IBM Commerce Service Essentials に適用されます。
● IBM Order Management Service Additional Peak Hourly Burst Capability
2.5 オンデマンド・セットアップ・サービスおよびセットアップ・サービス
a. 「オンデマンド・セットアップ」サービスは、「実稼働準備態勢」が最大 6 か月以内に達成されなかった場合に、セットアップ期間が 6 か月を超えた各「基本サブスクリプション」オファリングについて利用することができます。「オンデマンド・セットアップ」部分の料金は、「クラウド・ サービス」が「実稼働準備態勢」の状態に到達しなかった各月について請求されます。使用可能な
「オンデマンド・セットアップ」サービスは次のとおりです。
● IBM Commerce Service On Demand Set-up
● IBM Commerce Service Essentials On Demand Set-up
● IBM Order Management Service On Demand Set-up
● IBM Configure Price Quote Service On Demand Set-up
b. IBM Commerce on Cloud Add-on Service Request Hours Set-up
このセットアップ・サービスでは、「基本サブスクリプション」に含まれた毎月の「サービス要求時間」を超える使用のためにお客様に提供される、追加的な「サービス要求時間」の設定を行います。
c. IBM Commerce on Cloud Add-on Direct Connect 1 GB Set-up
このセットアップ・サービスでは、サブスクリプション・ベースで利用可能な 1 GB の「直接接続」オファリングの設定を行います。セットアップ・サービスは、このオファリングの使用を容易にす るために必要です。
d. IBM Commerce on Cloud Add-on Direct Connect 10 GB Set-up
このセットアップ・サービスでは、サブスクリプション・ベースで利用可能な 10 GB の「直接接続」オファリングの設定を行います。セットアップ・サービスは、このオファリングの使用を容易にす るために必要です。
3. データのプライバシーおよびセキュリティーの説明
この「クラウド・サービス」は、IBM の「Data Security and Privacy Principles」 (xxxx://xxx.xxx.xxx/xxxxx/xxxx-xxxxxxxx で入手可能) および本セクションの追加条件に従うものとします。 IBM のデータ・セキュリティー・ポリシーに対するいかなる変更も「クラウド・サービス」のセキュリティーを低下させることはありません。
「クラウド・サービス」では、IBM ネットワークとエンドポイントのネットワークまたはマシンとの間のデータ伝送中、使用されるプロトコルに応じてコンテンツが暗号化されます。IBM は、データは保存時にファイルレベルの暗号化により保護することを義務付けてはいませんが、推奨します。ただし、個人を特定できる情報 (PII) が含まれる場合を除きます。この場合は暗号化しなければなりません。お客様は、データの伝送時に、コンテンツの転送にはセキュア・プロトコル (SFTP など) を用いるように徹底する責任を負います。
3.1 プライバシー・シールド
この「クラウド・サービス」は、IBM プライバシー・シールド認定に含まれ、お客様が米国でコンテンツをホストすることを選択した場合に、IBM の「Privacy Shield Privacy Policy」 (xxxx://xxx.xxx.xxx/xxxxxxx/xxxxxxx/xx/xx/xxxxxxx_xxxxxx.xxxx に掲載) が適用されます。
3.2 個人情報および規制対象コンテンツ
本「クラウド・サービス」は、個人情報またはセンシティブ個人情報などの規制対象コンテンツに関する特定のセキュリティー要件に則して設計されているものではありません。お客様は、お客様が「クラウド・サービス」に関連して使用するコンテンツのタイプについて、本「クラウド・サービス」がお客様のニーズを満たすものかどうか判断する責任を負います。本項または IBM とお客様間の書面による契約に明示的に定める場合を除いて、規制されるデータおよびセンシティブ・データは、「クラウド・
サービス」において許可されません。
「クラウド・サービス」は、法律により認められる場合は、お客様の取引先、ユーザー、要員、および
「クラウド・サービス」にアクセスすることがあるその他個人の PII を処理、保存、転送、およびそこか ら情報を引き出すために使用することができます。「センシティブ個人情報」や「個人医療情報」など、その他の種類の規制されるセンシティブ・データは、「クラウド・サービス」において許可されません。 PII、SPII、「PCI アカウント・データ」、および「規制対象コンテンツ」は、「実稼働環境」および
「災害復旧環境」でのみ処理および保存することができます。
3.3 Payment Card Industry (PCI) アカウント・データ
「クラウド・サービス」は、「PCI アカウント・データ」の保存、伝送、または処理を目的としていません。「PCI アカウント・データ」のエクスポージャーの危険を制限するために、「PCI アカウント・データ」は、iFrame または「PCI アカウント・データ」をお客様のブラウザーから PCI に準拠した決済プロバイダーに直接、転送するその他のテクノロジーを使用して、転送されるものとします。
必要に応じて、「クラウド・サービス」では、「PCI アカウント・データ」がネットワークを通過し、 DMZ およびアプリケーション層内のサーバー・イメージで処理されることを許可します。「PCI アカウント・データ」は、メモリー内で処理し、お客様の決済プロバイダーに転送することができますが、 データベースに転送すること、および「クラウド・サービス」が格納されている装置のファイル・システムに書き込むことは許可されません。
IBM は、サブスクリプション期間中、「クラウド・サービス」によって管理されるそれらのコントロールについて、Payment Card Industry データ・セキュリティー基準 (PCI DSS) を遵守するものとします。適用されるコントロールは、Attestation of Compliance (AOC) を含む Self-Assessment Questionnaire for Merchants Version D (SAQ D)、または PCI DSS が指定する適切な報告方法によって文書化されます。
4. サービス・レベル・アグリーメント
IBM は、「PoE」に記載するとおり、「クラウド・サービス」に関して、以下の可用性のサービス・レベル・アグリーメント (以下「SLA」といいます。) を提供します。「SLA」は保証ではありません。
「SLA」はお客様にのみ提供され、実稼働環境にのみ適用されます。
4.1 可用性クレジット
お客様は、「クラウド・サービス」の可用性に影響を及ぼす事象について、影響の開始から 24 時間以内に、IBM テクニカル・サポート・ヘルプデスクに対して「重要度 1」のサポート・チケットを記録するものとします。お客様は、あらゆる問題診断および解決に関して IBM を合理的な範囲で支援するものとします。
「SLA」の未達を申告するサポート・チケットは、契約月の末日から 3 営業日以内に提出するものとします。有効な「SLA」の申告に対する補償は、「クラウド・サービス」の実稼働システム処理が利用できない時間 (以下「ダウンタイム」といいます。) に基づいた「クラウド・サービス」の将来の請求に対するクレジットになります。「ダウンタイム」は、お客様が当該事象を報告した時点から「クラウド・サービス」が復元される時点までの間で計測され、次のものに関連する時間は含まれません。
a. 保守のための定期的な停止または発表された停止に関連する時間。
b. IBM の支配の及ばない事由。
c. お客様または第三者のコンテンツまたはテクノロジーの問題、設計もしくは指示。
d. サポート対象外のシステム構成およびプラットフォームまたはその他お客様による誤り。
e. お客様に起因するセキュリティー問題もしくはお客様によるセキュリティー・テスト。
f. 「拡張機能」。
g. 適切な「API」もしくは「サービス」の「ユーザー EXIT」を利用もしくは呼び出すか、または適切な「API」もしくは「サービス」の「ユーザー EXIT」に対して適切に拡張された「拡張機能」の故障。
h. 「サービス API」または「サービス」機能の不適切な使用。
i. 可用性に影響を及ぼす、IBM の支配の及ばない構成、設定または変更。
j. お客様が、IBM による「セキュリティー・パッチ」の実稼働への適用を承認するのを拒否したことにより、またはお客様がかかる適用を妨害するためにその他の行動をとったことにより、IBM がかかる適用を実行できない場合。
k. 適用される「オファリング標準」の制限を超えた「クラウド・サービス」の使用。
IBM は、下表のとおり、各契約月における「クラウド・サービス」の累積的な可用性に基づき、適用しうる最大の補償を適用します。各契約月の補償の合計額は、「クラウド・サービス」に対する年額料金の 1/12 の 10% を超えないものとします。
バンドルされた「クラウド・サービス」の場合 (個別の「クラウド・サービス」オファリングをパッケージ化し、単一オファリングとして、単一の合算料金で販売しているもの)、補償は、バンドルされた「クラウド・サービス」に対する単一月額料金の合算料金に基づいて計算されるものであり、各個別「クラウド・サービス」に対する月額サブスクリプション料金に基づいて計算されるものではありません。お
客様は、1 つの個別「クラウド・サービス」に関する請求のみ、一度にまとめて提出することができます。
4.2 サービス・レベル
「契約月」における「クラウド・サービス」の可用性
「契約月」における可用性 | 補償 (申告の対象である「契約月」における 「月額サブスクリプション料金」* の割合) |
< 99.9% | 2% |
< 99.0% | 5% |
< 95% | 10% |
*「クラウド・サービス」が IBM ビジネス・パートナーから取得されたものである場合、月額サブスクリプション料金は、申告の対象である「契約月」に対して有効な「クラウド・サービス」のその時点での最新の表示価格に基づいて計算され、それを 50% 割引した額となります。IBM は、直接お客様に払い戻します。
「可用性」は、以下のとおり算出されます。契約月における分単位の総時間数から、契約月における
「ダウンタイム」の分単位の総時間数を差し引き、それを契約月における分単位の総時間数で除することにより算出され、結果はパーセントで表します。
例:「契約月」における「ダウンタイム」が合計 500 分である場合
30 日の「契約月」における合計 43,200 分 - 予定外の「ダウンタイム」500 分 = 42,700 分 合計 43,200 分 | =「契約月」における 98.8% の可用性につき 5% の「可用性クレジット」。 |
4.3 除外事項
本「SLA」は、以下に対して、または以下の場合には適用されません。(1)「パイロット環境」、(2) お客様が「サービス記述書」もしくは「ご使用条件」に定める重要な義務 (購入したサブスクリプションのレベルを含みますがこれらに限られません) に違反するか、または「取引文書」に定める支払義務に違反した場合、(3) お客様が、IBM による「セキュリティー・パッチ」のプロモーションに対する承認を拒否するか、または、プロモーションを妨げるその他の行動をとったことにより、IBM が「セキュリ
ティー・パッチ」を実稼働することができない場合、(4)「拡張機能」(適切な「API」もしくは「クラウド・サービス」の「ユーザー EXIT」を利用もしくは呼び出すか、または適切な「API」もしくは「クラウド・サービス」の「ユーザー EXIT」に対して適切に拡張された「拡張機能」の故障)、(5)「クラウ ド・サービス API」または「クラウド・サービス」機能の不適切な使用、あるいは (6) 可用性に影響を及ぼす、IBM の支配の及ばない構成、設定または変更。
5. テクニカル・サポート
「クラウド・サービス」のテクニカル・サポートは、電話、電子メール、およびオンライン問題報告システムを介して提供されます。IBM は、テクニカル・サポートの連絡先情報ならびにその他情報およびプロセスを規定する IBM Software as a Service Support Handbook (xxxx://xxx- 00.xxx.xxx/xxxxxxxx/xxxxxxx/xxxxxxxxxxxxxxxx/XxxX_Xxxxxxxx_X00.xxx にオンライン掲載) を提供します。テクニカル・サポートは「クラウド・サービス」と共に提供されるものであり、別個のオファリングとして提供されるものではありません。
重要度 | 重要度の定義 | サポート時間内の目標応答時間 |
1 | 重大な事業影響/サービス・ダウン 事業上の重要な機能が作動不能である、または重要なインターフェースが機能しない状態。これは通常実稼働環境に適用され、サービスにアクセスできないことによって業務に重大な影響が生じることを示します。この状況は、即時に解決する必要があります。 | 1 時間以内 |
2 | 著しい事業影響 利用中にサービスのフィーチャーまたは機能が著しく制限されているか、お客様が事業の最終期限に間に合わない危険にさらされている状態。 | 2 営業時間以内 |
3 | 軽度の事業影響 サービスまたは機能を使用することができ、業務に重大な影響が表れていないことを示す。 | 4 営業時間以内 |
4 | 最小の事業影響 問い合わせまたは非技術的な依頼。 | 1 営業日以内 |
5.1 サポート・ケース・トリアージ
「クラウド・サービス」の一部として、IBM は、「クラウド・サービス」の問題に関連するケース管理 (以下「サポート・ケース・トリアージ」といいます。) を、お客様またはお客様が許可した第三者を介して提供します。「サポート・ケース・トリアージ」の一部として、IBM は、診断タスクを介して問題を調査します。原因が「クラウド・サービス」、お客様が別個のご使用条件を締結している IBM サポート対象の「拡張機能」、またはインフラストラクチャーに関連すると判断された場合、IBM は、当該
ケースを問題解決まで管理します。解決方法をお客様の責任範囲から提供する必要がある場合、IBM は、トリアージのプロセスで発覚した関連する診断を提供して、お客様またはお客様が許可した第三者によ
る問題解決を支援し、また、ケース管理ツールを介してケース管理を継続して提供します。
5.2 保守作業の時間帯
「クラウド・サービス」に対する IBM の標準保守作業の時間帯は、現在、設定されています。お客様は、これらの保守作業の時間帯を、お客様の「実稼働環境」に適用するアプリケーションのリリースを要求
する機会として利用することができます。制約事項が適用される場合があり、IBM との調整が必要となります。これらの保守作業の時間帯は、必ずしも、「クラウド・サービス」がダウンするか、使用不可になるわけではありません。「サービス」の中断は、IBM の活動のために最小限で実施します。お客様が独自の拡張機能に対して保守作業を行う場合、かかる作業は保守作業の時間帯に行わなければなりません。IBM は、「クラウド・サービス」が、保守作業の時間帯に使用できなくなる場合には、お客様にお知らせし、保守作業による「クラウド・サービス」の計画ダウンタイムは、1 暦月につき 8 時間を超えないようにします。
この他にも計画ダウンタイムや臨時 (緊急) ダウンタイムが生じる場合があり、脆弱性、危険負担または
「サービス」の完全性が非常に高いと IBM がみなした場合を除き、お客様に「クラウド・サービス」が使用不可になることを、少なくとも 1 営業日前に通知します。
6. エンタイトルメントおよび課金情報
6.1 課金単位
「クラウド・サービス」は、「取引文書」に記載された課金単位に基づいて提供されます。
a. 「10 万オーダー・ライン」は、「クラウド・サービス」を取得する際の課金単位です。「注文」とは、「クラウド・サービス」で定義される文書タイプです。「オーダー・ライン」は、「注文」の行項目です。お客様は、お客様の「PoE」または「取引文書」に定める課金期間中に、「クラウド・サービス」によって管理または処理される「オーダー・ライン」の総数 (「10 万」単位で切り上げ) をカバーするのに十分なエンタイトルメントを取得しなければならないものとします。
b. 「1000 オーダー・ライン」は、「クラウド・サービス」を取得する際の課金単位です。「注文」とは、「クラウド・サービス」で定義される文書タイプです。「オーダー・ライン」は、「注文」の行項目です。お客様は、お客様の「PoE」または「取引文書」に定める課金期間中に、「クラウド・サービス」によって管理または処理される「オーダー・ライン」の総数 (「1000」単位で切り上げ) をカバーするのに十分なエンタイトルメントを取得しなければならないものとします。
c. 「許可ユーザー」は、「クラウド・サービス」を取得する際の課金単位です。お客様は、直接または間接のいかなる方法においても (例えば、多重化プログラム、デバイスまたはアプリケーショ
ン・サーバーを通じて)「クラウド・サービス」へのアクセスを与えられた特定の「許可ユーザー」ごとに、個別に専用のエンタイトルメントをいずれかの手段により取得しなければならないものと します。お客様の「PoE」または「取引文書」に定める課金期間中に「クラウド・サービス」への
アクセスを与えられた「許可ユーザー」の数をカバーするのに十分なエンタイトルメントを取得しなければならないものとします。
d. 「50 許可ユーザー」は、「クラウド・サービス」を取得する際の課金単位です。お客様は、直接または間接のいかなる方法においても (例えば、多重化プログラム、デバイスまたはアプリケーション・サーバーを通じて)「クラウド・サービス」へのアクセスを与えられた特定の「許可ユー
ザー」ごとに、個別に専用のエンタイトルメントをいずれかの手段により取得しなければならないものとします。お客様は、お客様の「証書 (PoE)」または「取引文書」に定める課金期間中に「クラウド・サービス」へのアクセス権限が付与される「50 許可ユーザー」の数 (「50」単位で切り上げ) をカバーするのに十分なエンタイトルメントを取得しなければならないものとします。
e. 「インスタンス」は、「クラウド・サービス」を取得する際の課金単位です。「インスタンス」とは、「クラウド・サービス」の特定の構成へのアクセスを意味します。お客様の「PoE」または
「取引文書」に定める課金期間中にアクセスおよび利用が可能な「クラウド・サービス」の「インスタンス」ごとに十分なエンタイトルメントを取得しなければならないものとします。
f. 「時間」は、「クラウド・サービス」を取得する際の課金単位です。お客様の「PoE」または「取引文書」に定める課金期間中に「クラウド・サービス」が処理する「時間」の全部または一部の総数をカバーするのに十分なエンタイトルメントを取得しなければならないものとします。
g. 「コネクション」は、「クラウド・サービス」を取得する際の課金単位です。「コネクション」とは、「クラウド・サービス」に対するデータベース、アプリケーション、サーバー、またはその他のタイプのデバイスのリンクまたは関連付けです。お客様の「PoE」または「取引文書」に定める課金期間中に「クラウド・サービス」に接続しているか、または接続する「コネクション」の総数をカバーするのに十分なエンタイトルメントを取得しなければならないものとします。
h. 「テラバイト」は、「クラウド・サービス」を取得する際の課金単位です。1 テラバイトは、2 の 40 乗バイトです。お客様の「PoE」または「取引文書」に定める課金期間中に「クラウド・サービス」によって処理される「テラバイト」の総数をカバーするのに十分なエンタイトルメントを取得しなければならないものとします。
6.2 追加料金の条件
「IBM Configure Price Quote Service」は、「50 許可ユーザー」の課金単位に基づいて提供されます。お客様は、「直販」ユーザーおよび「パートナー営業」ユーザーそれぞれについて、十分なエンタイトルメントを保持しなければならないものとし、また、明確にするために付言すれば、「50 許可ユーザー」に対する 1 件のエンタイトルメントは、「直販」ユーザーおよび「パートナー営業」ユーザーの両方に適
用することはできないものとします。「直販」ユーザーは、お客様の見込み客に対して複雑または複数のシリーズ商品の構成を行い、価格の見積もりを担当するお客様の従業員です。「パートナー営業」 ユーザーは、お客様の販売業者または流通業者が雇用します。
6.3 セットアップ料金およびオンデマンド・セットアップ料金
セットアップ料金は、「取引文書」に規定された料金および支払条件で適用されます。
6.4 超過料金
課金期間中の「クラウド・サービス」の実際の利用が、「PoE」に記載されたエンタイトルメントの範囲を超える場合には、お客様は、「取引文書」の記載に従い、その超過分について請求されます。
6.5 従量課金制
「取引文書」に明記される従量課金制料金は、お客様が従量課金制部分のアクティブ化を要求した場合に適用されます。
7. 期間および更新オプション
「クラウド・サービス」の期間は、「サービス記述書」に記載されるとおりに「実稼働準備態勢」がなされたときに開始し、「PoE」に明記されている「終了日」まで継続します。「PoE」には、「クラウド・サービス」が自動的に更新されるか、継続利用ベースで続行されるか、期間満了時に終了するかが記載されます。
自動更新の場合には、お客様が期間満了日の 90 日前までに書面により更新しないことを通知する場合を除き、「クラウド・サービス」は、「PoE」に定める期間につき自動更新されます。
継続使用の場合、お客様が 90 日前までに書面により終了を通知するまで、「クラウド・サービス」を月
単位で、初回の期間の後も継続利用することができます。「クラウド・サービス」は、かかる 90 日の期間後の暦月末日まで引き続き利用することができます。
8. 共通事項
8.1 サービス要求
「サービス要求」とは、IBM が支援を提供するまたはお客様に代わり作業を実行する、標準的な「クラウド・サービス」サポートの対象外であるお客様の要求をいいます。考えられる「サービス要求」の例には以下が含まれますが、これらに限られません。(1) データ要求 – データのアップデート、データベース構成、データベース・クエリー、(2) ファイル操作 – ファイルの検索、移動、分析、提供、(3) お客様が要求する「保守時間枠」外の再開 - 「アプリケーション」またはサービス、(4)ユーザーによる入力問題の解決 (ユーザーが、技術介入を通じてのみ解決できる「アプリケーション」のデータ完全性に不注意に影響を及ぼした場合など)、(5) 第三者への依拠またはサービス・パートナーを伴う統合ポイント保守、
(6) 「クラウド・サービス」サポート問題に関係のないファイアウォール規則の変更、(7) データベースに照らしたレポートの実行、(8) データベース (DB) スキーマの変更、(9) ファイアウォール、メッセージングなどのインフラストラクチャーの変更を要する統合点の変更、および (10) 軽度のデータ変更。
各「サービス要求」は、30 分単位で測定されます。例えば、「サポート・サービス」の所要時間が 30 分以下の「サービス要求」は、1 か月の割り振りにおいて 1 件の「サービス要求」として計算されます。
「サポート・サービス」の所要時間が 1 時間の「サービス要求」は、1 か月の割り振りにおいて 2 件の
「サービス要求」として計算されます。未使用の「サービス要求」単位は、翌月に繰り越すことはできません。必要に応じて、追加の月次「サービス要求」単位を購入することができます。
「クラウド・サービス」には、購入されたサブスクリプションに基づく「サービス要求」単位の月次割
り当てが含まれています。以下の基本オファリングには、100 の「サービス要求」単位が含まれています。
1) IBM Commerce Service、2) IBM Order Management Service、および 3) IBM Configure Price Quote Service。 IBM Commerce Service Essentials オファリングには、4 つの「サービス要求」単位が含まれています。
8.2 お客様事例
お客様は、IBM の他の顧客および見込み顧客に対し、IBM の体験を伝えるために、IBM がお客様の会社名ならびに「クラウド・サービス」および IBM がお客様に提供する関連サービスの概要を引用することができることに同意するものとします。
8.3 IBM による「お客様データ」の使用
IBM は、お客様による「クラウド・サービス」の利用に関する匿名のデータおよび総計のデータを蓄積して分析し、さらに、報告書、研究論文、分析、およびこれらの蓄積および分析から生じるその他の作
業成果物 (以下、総称して「蓄積データ」といいます。) を作成することができるものとします。IBM は、
「蓄積データ」に対するすべての権利を保持するものとします。IBM は、IBM 製品のテストおよび品質向上を目的とする場合に限り、「テスト環境」内の「テスト」サーバーにお客様のデータをコピーすることができます。
8.4 終了時の義務
本契約に定める終了後の義務に加えて、本契約または本「サービス記述書」の満了時または理由を問わない終了時に、以下のとおりとします。
a. IBM は、追加料金を課すことなく、満了または終了後 30 日以内に提出されたお客様の書面による要求に応じて、お客様の最新の取引データの完全なコピーを「アプリケーション」内で元から入手可能なフォーマットで、お客様に提供します。かかるデータを提供した後、保存していたデータを削除します。
b. お客様が正式な終了計画を要求する場合、IBM 以外のデータセンターへの「環境」の移行を支援するために IBM が負担する取り組みまたは費用については、両当事者が合意する料金および条件にて、別途契約に定めるものとします。
9. お客様の補償
本契約中の「クラウド・サービス」に関して、お客様は、以下のいずれかに起因または関連する第三者請求につき、IBM を補償、防御および免責することに同意するものとします。1) お客様もしくはお客様が指定する第三者が「環境」内に作成したコンテンツ、またはお客様もしくはお客様が指定する第三者途「環境」内に提供、アップロードもしくは移転したコンテンツ (IBM が提供した、または IBM のために提供されたコンテンツは除きます)、2) お客様によりもしくはお客様のために「クラウド・サービス」内で作成されるデータ、またはお客様により「環境」内に提供、アップロードもしくは移転されたデータ、または 3) お客様もしくはお客様の「クラウド・サービス」ユーザーによる本契約に定める「クラウド・サービス」の使用に関する禁止事項への違反。ただし、(i) IBM は、当該請求に関し速やかに書面でお客様に通知し、(ii) お客様は当該請求の抗弁および和解につき単独の決定権を有するものとし、また
(iii) IBM はお客様の費用負担で、お客様が合理的に要求するすべての情報および援助を提供するものとします。
10. 第三者のサービス
「クラウド・サービス」には、「第三者のサービス」との統合、それらへのリンクを含むか、それらにアクセスするために使用することができます。「第三者のサービス」へのアクセスは特定物として「現状有姿」で提供され、権原の保証、第三者権利の非侵害または非抵触の保証、ならびに商品性および特定目的適合性に関する黙示の保証を含む、明示または黙示のいかなる保証もされません。
お客様は、「第三者のサービス」にアクセスし、またはこれを使用するために、第三者と別途契約を締結し、これを遵守する責任を負います。IBM は、「クラウド・サービス」においてこのオファリングに基づきかかる「第三者のサービス」を提供しません。お客様が別個の取引において IBM からかかる「第三者のサービス」を別途取得することができる範囲を除き、IBM は、かかる別途契約の当事者ではありません。本契約の明示的な条件として、お客様は、「クラウド・サービス」と併せてかかるサービスを使用することを希望する範囲で、かかる別途契約の条件を遵守することに同意するものとします。お客様自ら、「クラウド・サービス」ユーザーまたはエンド・ユーザーが、「クラウド・サービス」にリンクされた、または「クラウド・サービス」からアクセス可能なかかる「第三者のサービス」への「コン
テンツ」の伝送に同意する場合、お客様、「クラウド・サービス」ユーザーおよびエンド・ユーザーは、
「コンテンツ」の当該伝送を可能にする同意を IBM に提供するものとします。ただし、かかる対話は、お客様と「第三者のサービス」を提供する第三者の間でのみ行われるとみなされるものとします。
11. オファリング標準
本項は、各「基本サブスクリプション」の特定の機能ならびに技術上の制限およびパラメーターを説明したオファリングの標準 (以下「オファリング標準」といいます。) を定めたものです。IBM とお客様の間で別途書面にて合意されない限り、お客様による「クラウド・サービス」の使用および「クラウド・サービス」の実装または設定ならびに許可された「拡張機能」は、下記の「オファリング標準」に定める制限およびパラメーターが適用されます。以下の制限およびパラメーターを超える使用には、IBM の書面による同意を必要とし、関連する実装またカスタマイズ・サービスの料金に加えて、「クラウド・サービス」の追加料金が課される場合があります。「オファリング標準」は、「基本サブスクリプション」によって異なり、以下の項に記載されます。
11.1 IBM Commerce Service のオファリング標準
以下の「オファリング標準」が IBM Commerce Service と IBM Commerce Service Essentials の両方に適用されます。
xC プログラミング標準は、IBM Commerce Service Knowledge Center で規定されています。xC プログラミング標準は、将来において「IBM が開始したアップグレード」を IBM Commerce Service に実装する場合に、お客様の「拡張機能」を修正する必要がないようにすることを目的として設計されています。お客様は、xC プログラミング標準に従って「拡張機能」を実装することに同意します。
IBM Commerce Service のサポート対象の 1 時間当たりのピーク・オーダー・ラインは、年間のライン数の増加に応じて増えます。お客様が一時的にまたは永久的に 1 時間当たりのピーク・ラインの増加を希望する場合、「IBM Commerce Service Additional Peak Hourly Burst Capability」の部分を注文する必要があります。この数字を超える場合、「クラウド・サービス」の性能が低下し、SLA が適用されなくなる場合があります。IBM Commerce Service Additional Peak Hourly Burst Capability を購入することで、追加容量を取得することができます。
この表は、加入した「10 万オーダー・ライン」のライセンス・ユニットの数についてサポート対象の 1
時間当たりのピーク・オーダー・ラインを示したものです。
サブスクライブされた 「10 万オーダー・ライン」単位の数 | 1 時間当たりのピーク・オーダー・ライン |
1 | 150 |
2 ~ 5 | 300 |
6 ~ 10 | 675 |
11 ~ 17 | 1,020 |
18 ~ 25 | 1,365 |
26 ~ 37 | 2,055 |
38 ~ 50 | 2,745 |
51 ~ 75 | 4,500 |
76 ~ 100 | 6,000 |
101 ~ 125 | 7,500 |
126 ~ 250 | 9,000 |
251 ~ 275 | 10,500 |
276 ~ 500 | 15,000 |
501 ~ 750 | 21,000 |
751 ~ 1,000 | 30,000 |
1001 ~ 1250 | 39,000 |
1251 ~ 2,500 | 75,000 |
サブスクライブされた 「10 万オーダー・ライン」単位の数 | 1 時間当たりのピーク・オーダー・ライン |
2501 ~ 3750 | 120,000 |
3751 ~ 5,000 | 240,000 |
5001 以上 | 実際の要件に基づき IBM が決定します。 |
例:「10 万オーダー・ライン」を 16 単位サブスクライブしたお客様は、1,020 ラインの「1 時間当たりのピーク・オーダー・ライン」を有することができます。「IBM Commerce Service Additional Peak Hourly Lines Capability」に加入することで、お客様は、「Thousand Order Lines」のライセンスに基づき、1 時間当たり 1,000 件の「オーダー・ライン」によりその能力を高めることができます。複数の追加単位を購入して、1 時間当たり 1000 オーダー・ライン単位で容量を増やすことができます。
項目 | オファリング標準 |
在庫のアップロード | 在庫のアップデートは、任意の連続する 15 分以内に 「クラウド・サービス」に転送されることになる、全カタログの 10% 以下に得られた変化 (デルタ) でなければなりません。 |
Average Lines Per Cart | 「取引文書」に明記 |
カタログの規模 | 「取引文書」に明記 |
登録ショッパー | 「取引文書」に明記 |
11.2 IBM Commerce Management Service のオファリング標準
「注文管理サービス」のサポート対象である 1 時間当たりのピーク・オーダー・ラインは、年間のライ
ン数の増加に応じて増加します。お客様が一時的にまたは永久的に 1 時間当たりのピーク・ラインの増加を希望する場合、「IBM Order Management Service Additional Peak Hourly Burst Capability」の部分を注文する必要があります。この数字を超える場合、「クラウド・サービス」の性能が低下し、SLA が適用されなくなる場合があります。IBM Order Management Service Additional Peak Hourly Burst Capability を購入することで、追加容量を取得することができます。
この表は、加入した「10 万オーダー・ライン」のライセンス・ユニットの数についてサポート対象の 1
時間当たりのピーク・オーダー・ラインを示したものです。
サブスクライブされた 「10 万オーダー・ライン」単位の数 | 1 時間当たりのピーク・オーダー・ライン |
1 | 500 |
2 ~ 5 | 2,500 |
6 ~ 10 | 5,000 |
11 ~ 17 | 6,000 |
18 ~ 25 | 9,000 |
26 ~ 37 | 10,000 |
38 ~ 50 | 18,000 |
51 ~ 75 | 20,000 |
76 ~ 100 | 24,000 |
101 ~ 125 | 30,000 |
126 ~ 250 | 40,000 |
251 ~ 275 | 50,000 |
サブスクライブされた 「10 万オーダー・ライン」単位の数 | 1 時間当たりのピーク・オーダー・ライン |
276 ~ 500 | 60,000 |
501 ~ 750 | 70,000 |
751 ~ 1,000 | 80,000 |
1,001 ~ 1,250 | 120,000 |
1,251 ~ 2,500 | 155,000 |
2,501 ~ 3,750 | 260,000 |
3,751 ~ 5,000 | 360,000 |
5,001 ~ 7,500 | 500,000 |
7,501 ~ 10,000 | 800,000 |
10,001 以上 | 実際の要件に基づき IBM が決定します。 |
「10 万オーダー・ライン」を 42 単位サブスクライブしたお客様は、18,000 ラインの「1 時間当たりの ピーク・オーダー・ライン」を有することができます。「Additional Peak Hourly Lines Capability」サブスクライブすることで、お客様は、「Thousand Order Lines」のライセンスに基づき、1 時間当たり 1,000 件の「オーダー・ライン」によりその能力を高めることができます。複数の追加単位を購入して、1 時間当たり 1000 オーダー・ライン単位で容量を増やすことができます。
「クラウド・サービス」に適用されるその他のオファリング標準およびボリュームは、この表に記載されています。
項目 | オファリング標準 |
在庫のアップロード | 在庫のアップデートは、任意の連続する 15 分以内に 「クラウド・サービス」に転送されることになる、全カタログの 10% 以下に得られた変化 (デルタ) でなければなりません。 |
オーダー当たりの平均ライン数 | 「取引文書」に明記 |
カタログの規模 | 「取引文書」に明記 |
11.3 IBM Configure Price Quote Service Offering Standards
IBM Configure Price Quote Service Offering Standards は、移行文書に記載されています。
12. 定義
「アプリケーション」とは、次のものの原本ならびにそのすべての複製物または部分的複製物を含め、
「クラウド・サービス」の基本機能を提供する IBM のソフトウェア製品をいいます。IBM が提供し、お客様が「クラウド・サービス」を通じてアクセス可能な、1) 機械可読形式の命令およびデータ、2) コン
ポーネント、3) オーディオ・ビジュアル・コンテンツ (画像、テキスト、録音、またはピクチャーなど)、
4) 関連するライセンス資料、ならびに 5) ライセンス・ユース・ドキュメントまたはキー、および付属文書。
「災害」とは、重要なテクノロジー・インフラストラクチャーおよびシステムの運用を妨げ、「クラウド・サービス」に複雑または回復不能な中断を生じさせる自然もしくは、人為的事象をいいます。「災害復旧計画」で定義されています。
「災害復旧計画」とは、「災害」の宣言を決定するために必要な詳細な基準、および主要なサイトに影
響を及ぼす「災害」の場合に災害復旧センターを発動させるために必要とされる手順を定めたものです。
「災害復旧計画」は、毎年見直しおよびテストが行われます。
「環境またはアプリケーション環境」とは、「アプリケーション」の展開可能なインスタンスをいい、意図された用途にかかる「アプリケーション」をサポートするために必要なインフラストラクチャーを含みます。また文脈に応じて、「統合環境」、「テスト環境」、「実稼働前環境」、「実稼働環境」または「災害復旧環境」をいいます。
「拡張機能」とは、お客様の事業要件を支援して、お客様のビジネス・プロセス・フローを実装することで「クラウド・サービス」を拡張し、特定のデータ必要量を管理し、お客様に特定のブランディングを提供するため、お客様、またはその許可された第三者が提供するソフトウェア生成物および構成をいいます。これは、お客様による「クラウド・サービス」の利用をカスタマイズするために作成されるソフトウェア・コード、データベース拡張、スクリプトまたはファイル (「第三者のサービス」またはデータ・ソースへの「統合」を含みます。) を含みますが、これらに限られません。「拡張機能」は、お客様の責任です。
「稼働」とは、お客様が通常の事業活動に使用するため、お客様が何らかの形でその顧客にサービスを提供する際に使用するため、またはお客様が収益確保を支援する際に使用するため、「実稼働環境サイト」を発動することをいいます。
「統合/インターフェース/データ処理」とは、それぞれ、「クラウド・サービス」から外部 (IBM) のシステムまたはサービスにつながるインターフェースまたは通信ポイントをいいます。「統合/インター
フェース/データ処理」は、お客様のバックエンド ERP システム、パートナー・システム、またはデー タ・ロードなどのデータ処理間で行われる場合があります。「統合/インターフェース/データ処理」は通常、データ交換メカニズムで使用され、監視される場合があります。
「非実稼働環境」とは、「統合環境」、「テスト環境」および「実稼働前環境」をいいます。ただし、
IBM Commerce Service Essentials Non-Production Environments の場合は「テスト環境」のみが含まれます。
「Payment Card Industry (PCI) のアカウント・データ」とは、クレジット・カードに含まれる、また
はクレジット・カード取引に関する、カード所有者のアカウント情報をいい、主要なデビット・カード、クレジット・カード、プリペイド・カード、e-purse、ATM、POS カード (カードフォルダー・データ (CHD) およびセンシティブ・アカウント・データ (SAD) を含みます。) のうち、Payment Card Industry
Data Security Standard (PCI DSS) に定めるセキュリティーおよび取扱ガイドラインの対象となるものを含みます。
「パフォーマンス・テスト」は、お客様が指定し、IBM が規模を決定したトラフィック/取引量をサポートする「クラウド・サービス」 の機能を検証するために使用されます。
「個人情報 (PII)」とは、個人を特定する情報またはある個人に関する個人を特定できる情報をいいます。
PII には、個人に関する情報のうち、そのプライベートに関する情報 (個人の自宅住所など)、および職業または業務に関する情報 (個人の勤務先住所など) が含まれます。PII には他にも、インターネット上で入手可能な情報など、個人に関する公知のデータも含まれます。PII には、個人自らがデータ収集
フォームを通じて提供する情報、個人に関して体系的に閲覧可能な情報 (個人の学習活動の修了またはその他の行為もしくは活動など)、個人に関してデータ・コントローラーまたはプロセッサーが推測できる情報 (個人の特定の製品を購入する個人の傾向またはその知識など) が含まれます。オーストリア、リヒテンシュタインおよびスイスのデータ・プライバシー要件ではさらに、法人に関する情報 (会社名な ど) も PII とみなすことに留意する必要があります。PII は、国によっては「個人データ」と呼ばれる場合もあります。
「目標復旧時点」とは、「災害」により IT サービスからデータが失われる可能性のある最大許容時間です。
「目標復旧時間」とは、「災害」が宣言された後、継続的な事業の中断に伴う認められない結果を回避するために、事業プロセスを回復しなければならない目標時間およびサービス・レベルをいいます。
「セキュリティー・パッチ」とは、「アプリケーション」に影響を及ぼすセキュリティー関連の脆弱性を是正するための修正をいいます。
「センシティブ個人情報 (SPII)」とは、データが損なわれた場合に、個人が被るリスクが増大するため、他の種類の PII よりも厳格な取扱ガイドラインを要する個人情報 (PII) をいいます。
SPII には、以下の情報が含まれます。
● 国民 ID 番号
● 国民保険または社会保険番号
● 銀行口座番号
● パスポート情報
● 運転免許証および州 ID 情報
● 学生情報
● クレジット・カードおよびデビット・カード番号 (CHD)
● 医療関連情報
● 医療保険情報
個人の市民権もしくは在留資格、医療情報、民族、宗教、性的指向またはライフスタイルに関する情報、母親の旧姓、生年月日、およびアカウントのパスワード (個人の身元情報と併せて使用される場合) も
「センシティブ PII」です。
SPII には、お客様による「クラウド・サービス」の使用に適用される現地国法に基づいてセンシティブ個人情報と見なされるその他のデータも含まれます。
「第三者のサービス」とは、「クラウド・サービス」を通じてアクセスする第三者のデータ・サービス、データベース、Web サービス、ソフトウェア、またはその他の第三者のコンテンツをいいます。
「アップグレード」とは、旧版または旧リリースに置き換わる、基本「アプリケーション」の新規バージョンまたは新規リリースをいい、通常は新規機能を含みます。「アップグレード」は通常、上記で定義する IBM Initiated Release として扱われます。