Contract
○ 受託研究契約書(様式参考例)
受 託 研 x x 約 書
受託者○○大学(以下「甲」という。)と委託者○○○○(以下「乙」という。)は、次の各条によって受託研究契約(以下「本契約」という。)を締結するものとする。
(定義)
第1条 本契約書において、次に掲げる用語は次の定義によるものとする。
一 「研究成果」とは、本契約に基づき得られたもので、実績報告書中で成果として確定された本受託研究の目的に関係する発明、考案、意匠、著作物、xxxx等の技術的成果をいう。
二 「知的財産権」とは、次に掲げるものをいう。
イ 特許法(昭和34年法律第121号)に規定する特許権、実用新案法(昭和34年法律第123号)に規定する実用新案権、意匠法(昭和34年法律第125号)に規定する意匠権、商標法(昭和34年法律第127号)に規定する商標権、半導体集積回路の回路配置に関する法律(昭和60年法律第43号)に規定する回路配置利用権、種苗法(平成10年法律第83号)に規定する育成者権及び外国における上記各権利に相当する権利
ロ 特許法に規定する特許を受ける権利、実用新案法に規定する実用新案登録を受ける権利、意匠法に規定する意匠登録を受ける権利、商標法に規定する商標登録を受ける権利、半導体集積回路の回路配置に関する法律第3条第1項に規定する回路配置利用権の設定の登録を受ける権利、種苗法第3条に規定する品種登録を受ける地位及び外国における上記各権利に相当する権利
ハ 著作xx(昭和45年法律第48号)に規定するプログラムの著作物及びデータベースの著作物(以下「プログラム等」という。)の著作権並びに外国における上記各権利に相当する権利
ニ 秘匿することが可能な技術情報であって、かつ、財産的価値のあるものの中から、甲乙協議の上、特に指定するもの(以下「ノウハウ」という。)
2 本契約書において「発明等」とは、特許権の対象となるものについては発明、実用新案権の対象となるものについては考案、意匠権、商標権、回路配置利用権及びプログラム等の著作物の対象となるものについては創作、育成者権の対象となるものについては育成並びにxxxxの対象となるものについては案出という。
3 本契約書において、知的財産権の「実施」とは、特許法第2条第3項に定める行為、実用新案法第2条第3項に定める行為、意匠法第2条第3項に定める行為、商標法第2条第3項に定める行為、半導体集積回路の回路配置に関する法律第2条第3項に定める行為、種苗法第2条第4項に定める行為、著作xx第2条第1項第15号及び同項第19号に定める行為並びにノウハウの使用をいう。
4 本契約書において「専用実施xx」とは、次に掲げるものをいう。
一 特許法に規定する専用実施権、実用新案法に規定する専用実施権、意匠法に規定する専用実施権、商標法に規定する専用使用権
二 半導体集積回路の回路配置に関する法律に規定する専用利用権三 種苗法に規定する専用利用権
四 第1項第2号ロに規定する権利の対象となるものについて独占的に実施をする権利五 プログラム等の著作権に係る著作物について独占的に実施をする権利
六 第1項第2号ニに規定する権利に係るノウハウについて独占的に実施をする権利
5 本契約書において「研究担当者」とは、本受託研究に従事する甲に属する次条に掲げる者及び本契約第5条第2項に該当する者をいう。また、「研究協力者」とは、次条及び本契約第5条第2項記載以外の者であって本受託研究に協力する者をいう。
※ 本契約書における用語の定義は、契約当事者間で必要に応じ加除することも可能。
※ 研究内容によっては、研究成果には研究により生じた新たな研究資材(物質、細胞株、実験動物など)を、知的財産権にはこれらに関する権利を含めることも考えられる。
※ 研究協力者の法的性格がより明確になるよう、その定義をより詳細に規定することも可能である。
(受託研究の題目等)
第2x xは、次の受託研究(以下「本受託研究」という。)を乙の委託により実施するものとする。
(1) 研究題目
(2) 研究目的
(3) 研究内容
(4) 研究担当者
(5) 研究に要する経費 (うち直接経費
(うち間接経費
円円)
円)
(6) 研究期間 平成○年○○月○○日から平成○年○○月○○日までとする
(7) 提供物品
(8) 研究場所
(9) その他
なお、甲及び乙は、本条(5)に掲げる研究経費が昭和53年3月25日付け文学術第117号学術国際局長、会計課長通知「国立大学等の教官等の発明に係る特許等の取扱いについて」の記の1(1)アの「特別に国が措置した研究経費」に該当するものであること、また、本受託研究の実施に伴い特別の研究目的のため設置された特殊な大型研究設備を使用した場合には、同通知の記の1(1)イの「特殊な大型研究設備」に該当するものであり、それ以外の設備を使用した場合には、「特殊な大型研究設備」には該当するものではないことを確認する。
※ 発明の帰属について予見可能性を高めるため、例えば( )内の文言を加えることも可能である。
なお、( )内の文言を加えた場合には、必要に応じて本条に規定する通知文書を本契約書に添付するなどの取扱いをすることも可能である。
※ 点線内の受託研究の内容は、あくまで例を示したものであり、契約書には相手方と合意した内容を記入すること。
※ 委託者に予算その他経理上の問題など真にやむを得ない理由があり、前納することが困難な場合には、契約日をもって研究を開始することも可能である。
(研究成果の報告)
第3x xは、本受託研究が完了した日の翌日から起算して○○日以内に、研究成果報告書を乙に提出するものとする。
<研究成果報告書の内容例>
(1) 研究題目
(2) 研究成果の概要
(3) 研究成果の今後の活用方法
(4) 研究経費の支出実績
※点線内の報告書の内容は、あくまで
例を示したものであり、報告書は相手方と合意した内容を記入すること。
(ノウハウの指定)
第4条 甲及び乙は、協議の上、報告書に記載された研究成果のうち、ノウハウに該当するものについて、速やかに指定するものとする。
2 ノウハウの指定に当たっては、秘匿すべき期間を明示するものとする。
3 前項の秘匿すべき期間は、甲乙協議の上、決定するものとし、原則として、本受託研究完了の翌日から起算して○年間とする。ただし、指定後において必要があるときは、甲乙協議の上、秘匿すべき期間を延長し、又は短縮することができる。
(研究の遂行)
第5x xは、本受託研究を自己の責任において行うこととし、その実施に当たり被った損害については乙に対して賠償を請求しない。ただし、乙の提供物品に、瑕疵があったことに起因して甲が損害を被ったときは、乙は甲の損害を賠償するものとする。
2 甲は、甲に属する者を新たに本受託研究の研究担当者として参加させようとするときはあらかじめ相手方に書面により通知するものとする。
※ 研究担当者を新たに参加させる場合で、契約金額が変更とならないものについては、相手方と協議の上、変更契約の締結に代えて通知によることができる。
(再委託)
第6x xは書面による事前の乙の承諾なしに、受託研究の再委託等この契約に基づく権利及び義務を、第三者に承継させてはならない。
(研究経費の納付)
第7x xは、第2条の研究に要する経費(以下「研究経費」という。)を○○大学歳入徴収官の発する納入告知書により、当該納入告知書に定める納付期限までに納付しなければならない。
2 乙は、所定の納付期限までに前項の研究経費を納付しないときは、納期日の翌日から納付の日までの日数に応じ、その未納額に年5%の割合で計算した延滞金を納付しなければならない。
※ 研究経費の納付方法としては、分割払いも可能。その場合には、例えば、「・・・研究経費を○○大学歳入徴収官の発する納入告知書により、○○月○○日までに○○○円を、○○月○○日までに残りの○○○円を納付しなければならない。なお、乙が納付の義務を怠った場合には、甲は研究経費の全部又は一部について、履行期限を繰り上げることができる。」等の条文を加えること。
(経理)
第8条 前条の研究経費の経理は甲が行う。ただし、乙はこの契約に関する経理書類の閲覧
を甲に申し出ることができる。甲は乙からの閲覧の申し出があった場合、これに応じなければならない。
(研究経費により取得した設備等の帰属)
第9条 研究経費により取得した設備等は、甲に帰属するものとする。
※ 甲は、乙の研究経費により取得した設備等について、乙から当該設備等の取扱い(例えば、研究期間終了後の研究以外の目的への転用禁止や乙への譲渡など)を定めたい旨の申し出がある場合には、乙と協議の上、法令の範囲内で定めることができる。なお、乙が返還等を希望する設備等については、あらかじめ乙で取得の上、甲へ無償貸付を行うことによりスムーズな返還が可能となる。本取扱いは本契約と同時に定めることが望ましい。
(提供物品の搬入等)
第10条 第2条の提供物品の搬入及び据付けに要する経費は、乙の負担とする。
2 甲は第2条の規定により乙から受け入れた提供物品について、その据付完了の時から返還に係る作業が開始される時まで善良なる管理者の注意義務をもってその保管にあたらなければならない。
(受託研究の中止又は期間の延長)
第11条 天災その他やむを得ない事由があるときは、甲乙協議の上、本受託研究を中止し、又は研究期間を延長することができる。この場合において、甲又は乙はその責を負わないものとする。
(提供物品の返還)
第12x xは、本受託研究を完了し、又は中止したときは、第2条の提供物品を研究完了又は中止の時点の状態で乙に返還するものとする。この場合において、撤去及び搬出に要する経費は、乙の負担とする。
(研究経費の返還)
第13条 第11条又は第12条の規定により、本受託研究を完了し、又は本受託研究を中止し、もしくは延期する場合において、第7条第1項の規定により納付された研究経費の額に不用が生じた場合は、乙は甲に不用となった額の返還を請求することができる。甲は乙からの返還請求があった場合、これに応じなければならない。
(研究経費が不足した場合の処置)
第14条 甲は、納付された研究経費に不足を生じるおそれが発生した場合には、直ちに理由等を付して乙に書面により通知するものとする。この場合において、乙は甲と協議の上、不足する研究経費を負担するかどうかを決定するものとする。
※ 乙が経費を負担できない場合には、契約の継続について、甲乙協議の上決定するものとする。
(知的財産権の帰属)
第15条 受託研究の結果生じた知的財産権は甲又は甲に属する研究担当者に帰属するものとする。なお、これらの権利のうち、特許を受ける権利及び実用新案登録を受ける権利の帰属については、昭和53年3月25日付け文学術第117号学術国際局長、会計課長通知「国立大学等の教官等の発明に係る特許等の取扱いについて」により、また、プログラム等の著作権の帰属については、昭和62年5月25日付け文学情第140号学術国際局長、会計課
長通知「国立大学等の教官等が作成したデータベース等の取扱いについて」により、それぞれ甲又は甲に属する研究担当者に帰属するものとする。
2 前項の知的財産権が甲に帰属した場合には、甲は乙に対してこれを無償で使用させ、又は譲与することはできない。
(委託者が国以外の場合は、次のただし書及び第2項を付する。)
ただし、研究交流促進法(昭和61年法律第57号)第7条の規定に基づき、乙の申出により、その研究の成果に係る甲に属する特許権又は実用新案権の一部を、乙に譲与することができるものとする。
3 前項ただし書の規定により、甲が、乙に当該特許権又は実用新案権の一部を譲与することを決定したときは、別に定める譲与契約書により、これを行うものとする。
3 乙は、前項の知的財産権が甲に属する研究担当者に帰属した場合には、当該甲に属する研究担当者と協議の上、別途その取扱いを定めるものとする。
※ 第15条第2項ただし書きの規定が適用されないもの(委託者が国の場合)については、第16条以下、「第15条第1項ただし書きの規定により乙と共有となった知的所有権」云々の条文は必要ないので、適宜、削除して差し支えない。
※ 特許を受ける権利及び実用新案登録を受ける権利並びにプログラム等の著作権以外の知的財産権の帰属の基準についても、例えば昭和53年3月25日付け文学術第117号学術国際局長、会計課長通知「国立大学等の教官等の発明に係る特許等の取扱いについて」を準用するなど、その基準を明記することが望ましい。なお、当該通知にこれらの権利も含めることを検討中。
(持分の譲渡等)
第16条 甲は、本受託研究の結果生じた発明等であって前条第1項の規定により甲に承継された特許を受ける権利又は前条第2項ただし書の規定により乙と共有となった特許権の持分を乙(又は甲及び乙が協議の上指定した者)に限り譲渡又は専用実施権の設定ができるものとし、別に定める譲渡契約又は専用実施権設定契約により、これを行うものとする。
2 甲が、甲及び乙が協議の上指定した者に甲に承継された特許を受ける権利又は共有に係る特許権の持分を譲渡又は専用実施権の設定を行った場合、本契約第17条、第1 8条及び第19条中「甲」とあるのは「甲及び乙が協議の上指定した者」と読み替えるものとする。
3 甲は、乙以外の者への共有に係る特許権の持分の譲渡又は専用実施権の設定に当たっては、あらかじめ乙の書面による同意を得なければならない。
※ 甲及び乙が協議の上指定した者とは、大学と密接な関連があり、例えば、第23条により研究協力者とすることにより研究担当者の発明内容を当然知り得るTLOが該当する。
※ 第1項において「甲及び乙が協議の上指定した者」の文言を加える場合には、( )内の第2項及び第3項を加えるものとする。
※ 本条項は、特許を受ける権利及び特許権以外にも実用新案登録を受ける権利及び実用新案権についても適用することが可能である。なお、これ以外の権利についても平成12年12月27日付け文学助第230号学術国際局長、会計課長通知「国立大学等における
特許等の組織的な管理・活用の推進について」の記の1の(1)及び(2)の要件に該当する場合(競争を許さない場合)には、本条項を準用して差し支えないものと考える。
※ 甲及び乙が協議の上指定した者は、別途乙とその取扱いを定めることに留意する必要がある。
(優先的実施)
第17条 甲は、本受託研究の結果生じた発明等であって第15条第1項の規定により甲に承継された知的財産権(著作権及びノウハウ並びに本条第2項に規定するものを除く。以下「甲に承継された知的財産権」という。)を次条に定める場合を除き自己実施せず、かつ、乙又は乙の指定する者から優先的に実施したい旨の通知があった場合には、当該知的財産権を出願等したときから○年間優先的に実施させることを許諾する。
※ 優先的実施期間は、10年を超えない限度において甲と乙が合意した期間とすること (以下同じ)。
2 甲は、第15条第2項ただし書の規定により共有となった知的財産権(著作権及びノウハウを除く。以下「共有に係る知的財産権」という。)を次条に定める場合を除き自己実施せず、かつ、乙の指定する者から優先的に実施したい旨の通知があった場合には、当該知的財産権を出願等したときから○年間優先的に実施させることを許諾する。
3 甲は、乙又は乙の指定する者から前2項に規定する優先的実施の期間(以下「優先的実施期間」という。)を更新したい旨の申し出があった場合には、優先的実施期間の更新を許諾する。この場合、更新する期間については、甲乙協議の上定めるものとする。
※ 乙又は乙の指定した者から独占的通常実施権の希望があり、支障がないと認められる場合は独占的通常実施権の実施を許諾することが可能である。この場合、優先的実施に準拠して期間を定めるものとする。
(第三者に対する実施の許諾)
第18x xは、乙又は乙の指定する者が、甲に承継された知的財産権を、前条第1項及び第 3項に規定する優先的実施期間xxx第○年次以降において正当な理由なく実施しないときは、乙及び乙の指定する者の意見を聴取の上、乙及び乙の指定する者以外の者(以下
「第三者」という。)に対し当該知的財産権の実施を許諾することができるものとする。
2 前項の規定は、乙が共有に係る知的財産権を本受託研究完了の翌日から起算して○年以内に正当な理由なく実施しない場合、もしくは、乙の指定する者が共有に係る知的財産権を前条第2項及び第3項に規定する優先的実施期間xxx第○年次以降において正当な理由なく実施しないときについて準用する。
3 乙は、共有に係る知的財産権を当該知的財産権を出願等したときから、第三者に対し実施の許諾をすることができるものとする。この場合、甲は前2項の場合を除き、甲に承継された知的財産権及び乙との共有に係る知的財産権を、自己実施せず、かつ、第三者に実施許諾しない。
※ 第17条において独占的通常実施権の許諾を行った場合は、優先的実施を独占的通常実施と置き換えるものとする。
(実施料)
第19条 甲に承継された知的財産権を乙又は乙の指定する者が実施しようとするときは、別に実施契約で定める実施料を甲に支払わなければならない。
2 甲及び乙の共有に係る知的財産権を乙又は乙の指定する者が実施しようとするときは、甲は自己実施をしないことから、別に実施契約で定める実施料を甲に支払わなければならない。ただし、乙が乙の指定する者からの実施料の支払いを求めることを甲に申し入れた場合は、当該実施料を甲及び乙の持分に応じて、それぞれに配分するものとする。
3 甲及び乙の共有に係る知的財産権を第三者に実施させた場合の実施料は、当該知的財産権に係る甲及び乙の持分に応じて、それぞれに配分するものとする。
※ 実施契約の内容は、本契約と同時に合意しておくことが望ましい。
※ 受託研究により新たな研究資材が生じる可能性がある場合には、この取扱いについても第15条~第19条で考慮する必要もあり得る。
(情報の開示)
第20x xは、本受託研究に関して乙の有する情報・知識等を甲の本受託研究遂行に必要な範囲において甲に開示するものとする。
(秘密の保持)
第21条 甲及び乙は、本受託研究の実施に当たり、相手方より開示を受け又は知り得た技術上及び営業上の一切の情報について、第2条の研究担当者以外に開示・漏洩してはならない。また、甲及び乙は、相手方より開示を受けた情報に関する秘密について、当該研究担当者がその所属を離れた後も含め保持する義務を、当該研究担当者に対し負わせるものとする。ただし、次のいずれかに該当する情報については、この限りではない。 一 開示を受け又は知得した際、既に自己が保有していたことを証明できる情報
二 開示を受け又は知得した際、既に公知となっている情報
三 開示を受け又は知得した後、自己の責めによらずに公知となった情報四 正当な権限を有する第三者から適法に取得したことを証明できる内容
五 相手方から開示された情報によることなく独自に開発・取得していたことを証明できる情報
六 書面により事前に相手方の同意を得たもの
2 甲は、相手方より開示を受け又は知り得た技術上及び営業上の一切の情報を本受託研究以外の目的に使用してはならない。ただし、書面により事前に相手方の同意を得た場合はこの限りではない。
3 前2項の有効期間は、第2条の本受託研究開始の日から研究完了後又は研究中止後○年間とする。ただし、甲乙協議の上、この期間を延長し、又は短縮することができるものとする。
※ 甲又は乙において、研究従事者以外に報告等の目的で情報を知る必要のある最小限の者に情報を開示する必要がある場合は第1項第6号に基づき相手方に対して書面で対象者(役職等)、開示の範囲及びその他必要な事項を協議し、同意を得るものとする。
※ ○年間は、概ね3~5年が目安と考えられる。 (研究成果の公表)
第22条 甲及び乙は、本受託研究完了(研究期間が複数年度にわたる場合は各年度末)の翌日から起算し○ケ月以降、本受託研究によって得られた研究成果(研究期間が複数年度にわたる場合は当該年度に得られた研究成果)について、第21条で規定する秘密保持の義務を遵守した上で開示、発表若しくは公開すること(以下「研究成果の公表等」という。)
ができるものとする。ただし、研究成果の公表という大学の社会的使命を踏まえ、相手方の同意を得た場合は、公表の時期を早めることができるものとする。なお、いかなる場合であっても、相手方の同意なく、ノウハウを開示してはならない。
2 前項の場合、甲又は乙(以下「公表希望当事者」という。)は、研究成果の公表等を行おうとする日の○○日前までにその内容を書面にて相手方に通知しなければならない。また、公表希望当事者は、事前の書面による了解を得た上で、その内容が本受託研究の結果得られたものであることを明示することができる。
3 通知を受けた相手方は、前項の通知の内容に、研究成果の公表等が将来期待される利益を侵害する恐れがあると判断されるときは当該通知受理後○○日以内に開示、発表若しくは公開される技術情報の修正を書面にて公表希望当事者に通知するものとし、公表希望当事者は、相手方と十分な協議をしなくてはならない。公表希望当事者は、研究成果の公表等により将来期待される利益を侵害する恐れがあると判断される部分については、相手方の同意なく、公表してはならない。ただし、相手方は、正当な理由なく、かかる同意を拒んではならない。
4 第2項の通知しなければならない期間は、本受託研究完了後の翌日から起算して○年間とする。ただし、甲乙協議の上、この期間を延長し、又は短縮することができるものとする。
※ 本受託研究を中止する場合で、それまでに得られた研究成果を公表等する場合には、条文中、「本受託研究完了」は「本受託研究中止」に修正すること。
(研究協力者の参加及び協力)
第23条 甲乙のいずれかが、本受託研究遂行上、研究担当者以外の者の参加ないし協力を得ることが必要と認めた場合、相手方の同意を得た上で、当該研究担当者以外の者を研究協力者として本受託研究に参加させることができる。
2 研究担当者以外の者が研究協力者となるに当たっては、当該研究担当者以外の者を研究協力者に加えるよう相手方に同意を求めた甲又は乙(以下「当該当事者」という。)は、研究協力者となる者に本契約内容を遵守させなければならない。
3 当該当事者は、研究協力者となる者に本契約内容を遵守させることができるよう及び研究協力者が相手方に損害を与えた場合には、当該研究協力者にその損害の賠償を請求することができるよう、その取扱いを別に定めておくものとする。
4 研究協力者が本受託研究の成果、発明等を行った場合の取扱いについては、甲乙別途協議の上、定めるものとする。
※ 研究協力者が行った発明等の取扱いや契約上の義務をより詳細に規定することも可能である。
(契約の解除)
第24条 甲は、乙が研究経費を所定の納付期限までに納付しないときは、本契約を解除することができる。
2 甲及び乙は、次の各号のいずれかに該当し、催告後○日以内に是正されないときは本契約を解除することができるものとする。
一 相手方が本契約の履行に関し、不正又は不当の行為があったとき二 相手方が本契約に違反したとき
(損害賠償)
第25x xxx乙は、前条に掲げる事由及び甲、乙、研究担当者又は研究協力者が故意又は重大な過失によって相手方に損害を与えたときには、その損害を賠償しなければならない。
(契約の有効期間)
第26条 本契約の有効期間は、第2条に定める期間とする。
2 本契約の失効後も、第3条及び第4条、第12条及び第13条、第15条から第23条、第25条及び第28条の規定は、当該条項に定める期間又は対象事項が全て消滅するまで有効に存続する。
(協議)
第27条 この契約に定めのない事項について、これを定める必要があるときは、甲乙協議のうえ、定めるものとする。
(裁判管轄)
第28条 本契約に関する訴えは、甲を所在地とする○○地方裁判所の管轄に属する。
この契約の締結を証するため、本契約書2通を作成し、甲、乙それぞれ1通を保管するものとする。
平成 年 月 日
(甲)住所
○○大学契約担当官 ○ ○ ○ ○ 印 (乙)住所
○ ○ ○ ○ 印データベース又はプログラムの作成を直接の目的とする受託研究の場合は、適宜次
の条項を追加するものとする。 (データベース等の著作権)
第○x xは、本受託研究により作成したデータベース又はプログラム(以下「データベース等」という。)に係る著作権を乙との共有とすることができる。この場合において、甲は、乙と協議のうえ当該著作権の持分について適切に定めるものとする。
(著作権料)
第○条 著作権が甲に帰属したデータベース等を乙が複製等により利用しようとするときは、別に契約で定める著作権料を甲に支払わなければならない。
2 前条の規定により著作権が甲及び乙の共有とされたデータベース等を乙が複製等により利用しようとするときは、別に契約で定める著作権料を甲に支払わなければならない。
3 前条の規定により著作権が甲及び乙の共有とされたデータベース等を甲及び乙以外の者に複製等により利用させた場合の著作権料は、当該著作権に係る甲及び乙の持分に応じて、それぞれに帰属するものとする。
※オプション条項―必要に応じて追加― (進捗管理)
第○x xは、乙に対し本受託研究の進捗状況に応じて進行状況報告書を○ヶ月ごとにとりまとめ○○日以内に報告するものとする。
2 前項に定める他、甲は乙から請求があったときは、いつでも本受託研究の進捗状況について乙に報告するものとする。
3 乙は、前2項の報告に関して、必要な意見を述べることができ、甲は、その意見に十分留意しなければならない。
<※複数年度契約の場合、次の項を追加>
4 甲は、当該年度終了後○○日以内に年度末実績報告書をとりまとめ、報告会を開催し、次年度以降の研究の進め方等について協議を行うものとする。
<進行状況報告書の内容例>
(1) 研究題目
(2) 現在までの成果
(3) 今後の課題・スケジュール
(4) 特記事項
<年度末実績報告書の内容例>
進行状況報告書の内容に経費の支出実績や必要に応じて研究成果の活用方を追加記入
※ 点線内の報告書の内容は、あくまで例を示したものであり、報告書には相手方と合意した内容を記入すること。