Contract
公共工事に係る工事請負代金債権の譲渡を活用した融資制度を利用する場合における債権譲渡の承諾に関する事務取扱要領
制定 平成21年 1月 8日一部改正 令和 3年10月 1日
(趣旨)
第1条 この要領は、xx市(以下「市」という。)と建設工事(建設業法(昭和
24年法律第100号)第2条第1項に規定する建設工事をいう。以下同じ。)の請負契約を締結している請負者(以下「請負者」という。)が、平成11年
1月28日建設省経振発第8号建設省建設経済局長通知で創設された未完成公共工事に係る工事請負代金債権の譲渡を活用した融資制度(以下「融資制度」という。)を利用する場合におけるxx市工事請負契約約款(以下「契約約款」という。)第5条第1項ただし書に基づく請負代金債権(以下「債権」という。)の譲渡の承諾手続に関し、必要な事項を定めるものとする。
(対象工事)
第2条 融資制度を利用するため債権を譲渡することを認める建設工事は、請負代金額が1,000万円以上のものとする。ただし、次に掲げるものを除く。 (1) 債務負担行為、歳出予算の繰越し等工期が複数年度にわたるもの。ただし、
次に掲げるものを除く。
ア 債務負担行為の最終年度のものであって、かつ、年度内に完成が見込まれるもの
イ 前年度から繰り越されたものであって、かつ、年度内に完成が見込まれるもの
(2) 契約約款第4条(B)の規定により債務の履行を保証する公共工事履行保証証券による保証を付したもの
(3) xx市低入札価格調査制度事務取扱要領による低入札価格調査の対象となった者と契約したもの
(4) 受託工事等の特定の歳入財源を前提としたもの
(5) 前各号に掲げるもののほか、請負者の施工能力に疑義が生じているなどの事由により債権を譲渡することが不適当であると認められるもの
(譲渡債権の範囲)
第3条 譲渡を認める債権の額は、当該建設工事が完成した場合においては、契約約款第31条第2項の規定による検査に合格し、引渡しを受けた当該建設工事の出来形部分に相応する請負代金額から前払金(契約約款第34条の規定による前払金をいう。以下同じ。)の額、部分払(契約約款第37条第1項の規定による部分払をいう。以下同じ。)により支払われた金額及び当該建設工事の請負契約により発生する市の請求権に基づく金額を控除したものとする。ただし、当該建設工事の請負契約が解除されたときは、契約約款第49条第1項の規定による検査に合格し、引渡しを受けた当該建設工事の出来形部分に相応する請負代金額から前払金の額、部分払により支払われた金額及び当該建設工事の請負契約により
発生する市の請求権に基づく金額を控除したものとする。
(債権譲渡の承諾)
第4条 債権譲渡の承諾は、債権譲渡承諾書(第1号様式)により行うものとし、その送付は、内容証明郵便によるものとする。
2 債権譲渡の承諾ができる期間は、当該建設工事の請負代金額に対する出来高
(第2条第1号ア及びイの場合にあっては、最終年度の請負代金の支払限度額に対する出来高。以下同じ。)の割合が、40パーセント(契約約款第34条第3項の規定による前払金の支払いを受けている場合にあっては、60パーセント)以上になったと認められる日以降とする。
3 前項の規定による出来高の確認は、工事履行報告書(第2号様式)により行うものとする。
4 契約担当者は、債権譲渡の承諾に係る審査のため、請負者から次の書類を提出させるものとする。
(1) 債権譲渡承諾申請書(第3号様式) 3通 (2) 債権譲渡契約書案 1通
(3) 工事履行報告書 1通
(4) 発行日から3月以内の請負者及び債権の譲受人(以下「債権譲受人」という。)の印鑑証明書 各1通
(5) 請負者が、xx市契約事務規則第33条第1項第1号若しくは第3号又は同条第2項第2号若しくは第3号に規定する措置を講じており、当該保険、保証約款等の規定により債権譲渡につき保証人等の承諾が必要なときは、当該債権譲渡に係る保証人等の承諾書 1通
5 契約担当者は、債権譲渡整理簿(第4号様式)により常に債権譲渡の承諾申請に係る処理経過を把握しておかなければならない。
(債権譲渡の承諾に係る審査)
第5条 契約担当者は、債権譲渡の承諾に当たっては、次に掲げる内容を審査するものとする。
(1) 債権譲渡承諾申請書について、譲渡しようとする債権の額が当該建設工事の請負契約に基づき請負者が市に請求することができる請負代金額と一致していること。
(2) 請負者と債権譲受人との間の債権譲渡契約において、原則として次のいずれかの措置が講じられていること。
ア 請負者が倒産により下請負人(請負者が当該建設工事の請負契約を履行するために使用する者で、請負者と直接の契約関係を有するものをいう。)及び資材業者(請負者が当該建設工事を履行するために資材を購入する者で、請負者と直接の契約関係を有するものをいう。)(以下「下請負人等」という。)への支払ができなくなった場合において、債権譲受人は、債権譲受人が市から受け取る当該建設工事の請負代金額の一定割合を限度として、請負者に代わって下請負人等に代金を支払う旨の特約をすること。
イ 請負者が倒産により下請負人等への支払いができなくなった場合において、債権譲受人は、債権譲受人が市から受け取る当該建設工事の請負代金額
から請負者への貸付金を精算の上、残余の部分を請負者に代わって下請負人等に支払う旨の特約をすること。
(3) 当該建設工事の請負代金額に対する出来高が40パーセント(契約約款第34条第3項の規定による前払金の支払いを受けている場合にあっては
60パーセント)以上であること。
(債権譲渡の承諾申請に対する決定)
第6条 契約担当者は、請負者から債権譲渡の承諾申請についての書類を受理した日から7日以内(末日がxx市の休日を定める条例(平成2年6月22日条例第
10号)第1条第1項に規定する市の休日に当たるときは、その翌日以後のその日に最も近い当該市の休日でない日まで。以下「処理期限」という。)に当該申請に対する諾否を決定するものとする。
2 前項の規定にかかわらず、やむを得ない事由により処理期限までに債権譲渡の諾否を決定できないときは、契約担当者は、その旨を速やかに請負者に連絡するものとする。
3 契約担当者は、債権譲渡の承諾申請があった建設工事が、第2条に規定する対象工事に該当しないとき又は前条の審査の結果、債権の譲渡を承諾することが不適当であると認めるときは、その旨を速やかに請負者に書面により通知するものとする。
(融資実行報告書)
第7条 契約担当者は、市の債権譲渡の承諾後、請負者及び債権譲受人が債権譲渡契約及び金銭消費貸借契約を締結し、金銭消費貸借契約に基づき融資が行われたときは、速やかに債権譲渡契約書の写し及び融資実行報告書(第5号様式)を提出させるものとする。
(立入りの承認)
第8条 契約担当者は、債権譲受人が譲渡債権の担保価値を査定するため行う出来高確認について、現場確認の必要があると認めるときは、工事に支障のない範囲で工事現場への立入りを承認することができる。
(請負代金等の請求)
第9条 契約担当者は、債権譲受人から当該建設工事の請負契約に基づき確定した債権金額の支払の請求があったときは、次の書類により、その内容を確認するものとする。
(1) 工事請負代金請求書(第6号様式) 1通 (2) 債権譲渡承諾書の写し 1通
(3) 発行日から3月以内の請負者及び債権譲受人の印鑑証明書 1通 (4) 債権譲渡契約書の写し 1通
附 則
この要領は、平成21年1月8日から施行するものとする。附 則
この要領は、令和3年10月1日から施行するものとする。